JP2019026773A - タイヤ用ゴム組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】主に空気入りタイヤのアンダートレッドに用いることを意図したタイヤ用ゴム組成物であって、低発熱性で、高硬度で、接着性に優れるゴム組成物を提供する。【解決手段】天然ゴムと末端変性スチレンブタジエンゴムと末端変性ブタジエンゴムとを含むジエン系ゴムに、カーボンブラックおよびシリカを含む充填材を配合したタイヤ用ゴム組成物であって、充填剤におけるカーボンブラックに対するシリカの重量比率を0.1〜0.5とし、ガラス転移温度Tgを−65℃以下にする。【選択図】なし

Description

本発明は、主に空気入りタイヤのアンダートレッドに用いることを意図したタイヤ用ゴム組成物に関する。
空気入りタイヤにおいては、環境負荷を低減するために走行時の燃費性能を向上することが求められている。そのため、空気入りタイヤの各部を構成するゴム組成物の発熱を抑制することが行われている。近年、燃費性能の更なる改善のために、例えば、空気入りタイヤの踏面を形成するキャップトレッドの内側に配置されるアンダートレッドを構成するゴム組成物についても発熱を抑制することが求められている。
ゴム組成物の発熱性の指標としては、一般に動的粘弾性測定による60℃におけるtanδ(以下、「tanδ(60℃)」という。)が用いられ、ゴム組成物のtanδ(60℃)が小さいほど発熱性が小さくなる。そして、ゴム組成物のtanδ(60℃)を小さくする方法として、例えばカーボンブラック等の充填材の配合量を少なくしたり、カーボンブラックの粒径を大きくすることが挙げられる。或いは、シリカを配合することも提案されている(例えば特許文献1を参照)。しかしながら、これらの方法では、必ずしもゴム硬度や耐疲労性が十分に得られず、タイヤに利用したとき(特に、アンダートレッドに用いたとき)に、操縦安定性や耐久性への影響が懸念される。また、アンダートレッドとしての性能(キャップトレッドとベルト層やベルト補強層(そのコートゴム)との間に介在してこれらを接着する接着性)への影響も懸念される。そのため、アンダートレッドとして用いることを意図したタイヤ用ゴム組成物において、発熱を抑制しながら、硬度や接着性を向上する更なる対策が求められている。
特開2015‐059181号公報
本発明の目的は、主に空気入りタイヤのアンダートレッドに用いることを意図したタイヤ用ゴム組成物であって、低発熱性で、高硬度で、接着性に優れるゴム組成物を提供することにある。
上記目的を達成する本発明のタイヤ用ゴム組成物は、天然ゴムと末端変性スチレンブタジエンゴムと末端変性ブタジエンゴムとを含むジエン系ゴムに、カーボンブラックおよびシリカを含む充填材を配合したタイヤ用ゴム組成物であって、前記充填剤におけるカーボンブラックに対するシリカの重量比率が0.1〜0.5であり、ガラス転移温度Tgが−65℃以下であることを特徴とする。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、天然ゴムに加えて、末端変性スチレンブタジエンゴムおよび末端変性ブタジエンゴムを併用し、充填材としてカーボンブラックおよびシリカの両方を配合し、その重量比率を設定し、且つ、ポリマーの平均ガラス転移温度を−65℃以下に低く抑えているので、発熱を抑制しながら、ゴム硬度と接着性を向上することができる。特に、2種類の変性ポリマーによってシリカの分散性が改善するため、より効果的に、発熱性を低く維持しながらゴム硬度を高めることができ、これら性能をバランスよく両立することができる。
本発明においては、ジエン系ゴム100質量部における天然ゴムの配合量が50質量部以上であることが好ましい。これにより、タイヤ用ゴム組成物として充分なゴム強度を得ることができる。
本発明においては、末端変性スチレンブタジエンゴムおよび末端変性ブタジエンゴムのガラス転移温度Tgがそれぞれ−50℃以下であることが好ましい。これにより、発熱性を効果的に抑制しながら、ゴム硬度や接着性をより向上することができ、これら性能を両立するには有利になる。
本発明においては、末端変性スチレンブタジエンゴムおよび末端変性ブタジエンゴムの末端の官能基が水酸基、アミノ基、アルコキシル基のうちの少なくとも1種であることが好ましい。これによりシリカとの親和性が高まり、シリカの分散性がより改善されるので、より効果的に、発熱性を低く維持しながらゴム硬度や接着性を高めることができ、これら性能をバランスよく両立するには有利になる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、空気入りタイヤのアンダートレッド部に用いることが好ましく、本発明のタイヤ用ゴム組成物をアンダートレッド部に用いた空気入りタイヤは、操縦安定性や耐久性を良好に維持しながら、燃費性能を向上することができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物において、ゴム成分はジエン系ゴムであり、天然ゴムと末端変性スチレンブタジエンゴムと末端変性ブタジエンゴムを必ず含む。
天然ゴムとしては、タイヤ用ゴム組成物に通常用いられるゴムを使用することができる。天然ゴムを配合することで、タイヤ用ゴム組成物として充分なゴム強度を得ることができる。ジエン系ゴム全体を100質量部としたとき、天然ゴムの配合量は、好ましくは50質量部以上、より好ましくは60質量部〜80質量部である。天然ゴムの配合量が50質量部未満であるとゴム強度が低下する。
末端変性スチレンブタジエンゴムは、分子鎖の片末端または両末端が官能基を有する有機化合物で変性されたスチレンブタジエンゴムである。変性前のスチレンブタジエンゴムとしては、溶液重合スチレンブタジエンゴム、乳化重合スチレンブタジエンゴムのいずれを用いることもできる。同様に、末端変性ブタジエンゴムは、分子鎖の片末端または両末端が官能基を有する有機化合物で変性されたブタジエンゴムである。これら末端変性ポリマー(末端変性スチレンブタジエンゴムおよび末端変性ブタジエンゴム)を配合することにより、後述のシリカとの親和性を高くし分散性を改善するため、発熱性を低く維持しながら、シリカの作用効果を一層向上して、ゴム硬度を高めることができる。
いずれの場合も官能基としては、シリカ表面のシラノール基と反応性を有するものを採用するとよい。シラノール基と反応する官能基としては、例えばヒドロキシル基含有ポリオルガノシロキサン構造、アルコキシシリル基、ヒドロキシル基(水酸基)、アルデヒド基、カルボキシル基、アミノ基、イミノ基、エポキシ基、アミド基、チオール基、エーテル基を挙げることができる。なかでもヒドロキシル基(水酸基)、アミノ基、アルコキシル基から選ばれる少なくとも一つであるとよい。
ジエン系ゴム全体を100質量部としたとき、末端変性スチレンブタジエンゴムの配合量は、好ましくは10質量部〜25質量部、より好ましくは10質量部〜15質量部である。末端変性スチレンブタジエンゴムの配合量が10質量部未満であると低燃費性が悪化する。末端変性スチレンブタジエンゴムの配合量が25質量部を超えると接着性が低下する。また、ジエン系ゴム全体を100質量部としたとき、末端変性ブタジエンゴムの配合量は、好ましくは10質量部〜40質量部、より好ましくは10質量部〜30質量部である。末端変性ブタジエンゴムの配合量が10質量部未満であると低燃費性が悪化する。末端変性ブタジエンゴムの配合量が30質量部を超えると接着性が低下する。
更に、ジエン系ゴム全体を100質量部としたとき、末端変性ポリマーの総量(末端変性スチレンブタジエンゴムの配合量と末端変性ブタジエンゴムの配合量の和)は、好ましくは20質量部〜50質量部、より好ましくは20質量部〜40質量部である。末端変性ポリマーの総量が20質量部未満であると低燃費性が悪化する。末端変性ポリマーの総量が50質量部を超えると接着性が低下する。
また、末端変性スチレンブタジエンゴムと末端変性ブタジエンゴムとの配合量の比(末端変性スチレンブタジエンゴム:末端変性ブタジエンゴム)は、好ましくは1:4〜1:5、より好ましくは1:3〜1:4である。このように配合量の比を設定することで、これら末端変性ポリマーによる効果を効果的に発揮することができる。末端変性スチレンブタジエンゴムと末端変性ブタジエンゴムとの配合量の比が上述の範囲から外れると硬度と発熱性のバランスが低下する。
本発明で使用する末端変性ポリマー(末端変性スチレンブタジエンゴムおよび末端変性ブタジエンゴム)のガラス転移温度Tgはそれぞれ、好ましくは−50℃以下、より好ましくは−55℃〜−70℃であるとよい。このようにガラス転移温度Tgを設定することで、発熱性を効果的に低減することができる。ガラス転移温度Tgが−50℃を超えると発熱性を低減する効果が充分に得られなくなる。
本発明で使用する末端変性スチレンブタジエンゴムは、スチレン含有量が好ましくは10質量%〜40質量%、より好ましくは20質量%〜35質量%である。スチレン含有量が10質量%未満であるとゴム組成物の剛性および強度が低下する。スチレン含有量が40質量%を超えるとゴム組成物のガラス転移温度Tgが上昇し、転がり抵抗および耐摩耗性を十分に改良することができない。尚、末端変性スチレンブタジエンゴムのスチレン単位含有量は赤外分光分析(ハンプトン法)により測定するものとする。末端変性スチレンブタジエンゴムにおけるスチレン単位含有量の増減は、触媒等、通常の方法で適宜調製することができる。
本発明で使用する末端変性ブタジエンゴムは、ビニル含有量が好ましくは0.1質量%〜20質量%、より好ましくは0.1質量%〜15質量%である。末端変性ブタジエンゴムのビニル含有量が0.1質量%未満であると、シリカとの親和性が不足し発熱を充分に低減することが難しくなる。末端変性ブタジエンゴムのビニル含有量が20質量%を超えると、ゴム組成物のガラス転移温度Tgが上昇し、転がり抵抗および耐摩耗性を十分に改良することができない。尚、末端変性ブタジエンゴムのビニル単位含有量は赤外分光分析(ハンプトン法)により測定するものとする。末端変性ブタジエンゴムにおけるビニル単位含有量の増減は、触媒等、通常の方法で適宜調製することができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、天然ゴム、末端変性スチレンブタジエンゴム、末端変性ブタジエンゴム以外の他のジエン系ゴムを含有してもよい。他のジエン系ゴムとしては、例えば、末端変性していないブタジエンゴム、末端変性していないスチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、アクリロニトリル‐ブタジエンゴム等が挙げられる。これらジエン系ゴムは、単独又は任意のブレンドとして使用することができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、充填剤としてカーボンブラックおよびシリカが必ず配合される。これら充填剤を配合することでゴム組成物の強度を高めることができる。特に、シリカを上述の変性ポリマーと組み合わせて配合することで、発熱性を低く維持しながら、ゴム硬度を効果的に高めることができる。これら充填剤は、カーボンブラックに対するシリカの重量比率が0.1〜0.5、好ましくは0.15〜0.3になるように配合する。この重量比率が上記範囲から外れると、発熱性を低く維持しながらゴム硬度や接着性を高める効果が得られない。特に、シリカの重量比率が過多であると接着性が低下する。
充填材の配合量は、上記重量比率を満たしていれば、特に限定されないが、これら充填剤の配合量(シリカの配合量とカーボンブラックの配合量の和)を、ジエン系ゴム100質量部に対して、好ましくは40質量部〜70質量部、より好ましくは45質量部〜60質量部にするとよい。充填剤の配合量が40質量部未満であると硬度が低下する。充填材の配合量が70質量部を超えると発熱性が悪化する。尚、上述の配合量と重量比率との関係から、シリカの配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対して、好ましくは6質量部〜21質量部、より好ましくは7質量部〜18質量部であり、カーボンブラックの配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対して、好ましくは34質量部〜59質量部、より好ましくは33質量部〜52質量部である。
本発明で使用するシリカは、CTAB吸着比表面積が好ましくは100m2 /g〜250m2 /g、より好ましくは135m2 /g〜210m2 /gであるとよい。シリカのCTAB吸着比表面積が100m2 /g未満であるとゴム強度が低下する。シリカのCTAB吸着比表面積が250m2 /gを超えると発熱性が悪化する。尚、本発明において、シリカのCTAB吸着比表面積は、ISO 5794に準拠して測定するものとする。
本発明で使用するカーボンブラックは、窒素吸着比表面積N2 SAが好ましくは30m2 /g〜150m2 /g、より好ましくは70m2 /g〜135m2 /gである。カーボンブラックの窒素吸着比表面積N2 SAが30m2 /g未満であるとゴム強度が低下する。カーボンブラックの窒素吸着比表面積N2 SAが150m2 /gを超えると発熱性が悪化する。尚、本発明において、カーボンブラックの窒素吸着比表面積N2 SAは、JIS6217‐2に準拠して測定するものとする。
本発明のゴム組成物は、シリカ、カーボンブラック以外の他の無機充填剤を配合することができる。他の無機充填剤としては、例えばクレー、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、水酸化アルミニウム等を例示することができる。
このような配合からなる本発明のタイヤ用ゴム組成物は、ガラス転移温度Tgが−65℃以下、好ましくは−65℃〜−75℃である。このようなガラス転移温度Tgを有することで、発熱性を効果的に低減し、且つ、接着性を高めることができる。ガラス転移温度Tgが−65℃を超えると発熱性を低減する効果が充分に得られなくなる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物には、上記以外の他の配合剤を添加することができる。他の配合剤としては、カーボンブラックおよびシリカ以外の他の補強性充填剤、加硫又は架橋剤、加硫促進剤、老化防止剤、液状ポリマー、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂など、一般的に空気入りタイヤに使用される各種配合剤を例示することができる。これら配合剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量にすることができる。また混練機としは、通常のゴム用混練機械、例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等を使用することができる。
本発明のタイヤ用ゴム組成物は、上述の配合や物性により、発熱を抑制しながら、ゴム硬度と接着性を向上し、これら性能をバランスよく両立することができる。具体的には、天然ゴムに加えて、2種類の末端変性ポリマー(末端変性スチレンブタジエンゴムおよび末端変性ブタジエンゴム)を併用し、充填材としてカーボンブラックおよびシリカの両方を配合し、その重量比率を設定し、且つ、ゴム組成物としてのガラス転移温度を−65℃以下に低く抑えているので、発熱を抑制しながら、ゴム硬度と接着性を向上することができる。特に、2種類の変性ポリマーによってシリカの分散性が改善するため、より効果的に、発熱性を低く維持しながらゴム硬度を高めることができ、これら性能をバランスよく両立することができる。そのため、本発明のタイヤ用ゴム組成物は、空気入りタイヤのアンダートレッド部に好適に用いることができる。本発明のタイヤ用ゴム組成物をアンダートレッド部に用いた空気入りタイヤでは、ゴム組成物が低発熱性であることで燃費性能を向上することができ、且つ、充分なゴム硬度を有することで操縦安定性や耐久性を良好に維持することができる。また、ゴム組成物の優れた接着性によって、キャップトレッド部とベルト層またはベルト補強層との剥離を防止し耐久性の向上を図ることもできる。
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1に示す配合からなる15種類のゴム組成物(標準例1、比較例1〜6、実施例1〜8)を、それぞれ加硫促進剤および硫黄を除く配合成分を秤量し、1.8Lの密閉式バンバリーミキサーで5分間混練し、温度150℃でマスターバッチを放出し室温冷却した。その後、このマスターバッチを1.8Lの密閉式バンバリーミキサーに供し、加硫促進剤及び硫黄を加え2分間混合してゴム組成物を調製した。次に、得られたゴム組成物を所定の金型中で160℃、20分間プレス加硫して加硫ゴム試験片を作製した。
尚、表1において、ゴム組成物のガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により20℃/分の昇温速度条件によりサーモグラムを測定し、転移域の中点の温度をガラス転移温度Tgとして示した。また、シリカ重量比率とは、カーボンブラックの配合量に対するシリカの配合量の割合である。
得られたゴム組成物について、下記に示す方法により、燃費性能、硬度、接着性の評価を行った。
燃費性能
得られた試験片をJIS K6394に準拠して、東洋精機製作所社製粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪み10%、振幅±2%、周波数20Hzの条件で、温度60℃における損失正接tanδを測定した。得られた結果は、測定されたtanδの値の逆数を用いて、標準例1の値を100とする指数として、表1の「燃費性能」の欄に示した。この指数値が大きいほど発熱が小さく、燃費性能に優れることを意味する。
硬度
得られた試験片を用いて、JIS K6253に準拠し、デュロメータのタイプAにより温度20℃におけるゴム硬さを測定した。得られた結果は、標準例1の値を100とする指数として、表1の「硬度」の欄に示した。この指数値が大きいほど硬度が大きいことを意味する。
接着性
得られたゴム組成物をアンダートレッドに使用した試験タイヤを作製し、ショルダー領域においてタイヤ周(幅)方向に幅50mm、長さ200mmのブロックサンプルを切り出し、アンダートレッドをベルト層から剥離する際の剥離力を測定した。評価結果は、標準例1の値を100とする指数として、表1の「接着性」の欄に示した。この指数値が大きいほどベルト層の剥離力が大きく、接着性に優れることを意味する。
Figure 2019026773
表1において使用した原材料の種類を下記に示す。
・NR:天然ゴム、TSR20(ガラス転移温度Tg:−65℃)
・SBR:スチレンブタジエンゴム、日本ゼオン社製 Nipol 1502(ガラス転移温度:−60℃)
・変性S‐SBR(1):末端変性溶液重合スチレンブタジエンゴム、日本ゼオン社製 Nipol NS612(非油展品、ガラス転移温度Tg:−65℃、官能基:水酸基)
・変性S‐SBR(2):末端変性溶液重合スチレンブタジエンゴム、JSR社製 HPR840(非油展品、ガラス転移温度Tg:−64℃、官能基:アミノ基)
・変性S‐SBR(3):末端変性溶液重合スチレンブタジエンゴム、KKPC社製 SOL5150H(非油展品、ガラス転移温度Tg:−65℃、官能基:アミノ基)
・BR:ブタジエンゴム、日本ゼオン社製 Nipol BR1220(ガラス転移温度Tg:−105℃)
・変性BR(1):末端変性ブタジエンゴム、日本ゼオン社製 Nipol BR1250H(ガラス転移温度Tg:−96℃、官能基:N−メチルピロリドン基)
・変性BR(2):末端変性ブタジエンゴム、JSR社製 BR54(ガラス転移温度Tg:−107℃、官能基:シラノール基)
・CB:カーボンブラック、新日化カーボン社製 ニテロン#300IH(窒素吸着比表面積N2 SA:115m2 /g)
・シリカ:デグサ社製 Ultrasil VN3(CTAB吸着比表面積:153m2 /g)
・酸化亜鉛:正同化学工業社製 酸化亜鉛3種
・ステアリン酸:日油(株)社製ビーズステアリン酸
・老化防止剤:フレキシス社製 サントフレックス6PPD
・イオウ:四国化成工業社製 ミュークロンOT‐20
・加硫促進剤:大内新興化学工業社製 ノクセラーCZ
表1から明らかなように、実施例1〜8のゴム組成物は、標準例1に対して燃費性能、硬度、接着性をバランスよく向上した。
一方、比較例1のゴム組成物は、充填材としてシリカを含まないため、発熱性が悪化し、燃費性能が悪化した。比較例2のゴム組成物は、末端変性ブタジエンゴムの代わりに変性されないブタジエンゴムが用いられているので、接着性が低下した。比較例3のゴム組成物は、末端変性スチレンブタジエンゴムの代わりに変性されないスチレンブタジエンゴムが用いられているので、硬度が低下した。比較例4,5のゴム組成物は、シリカ重量比率が大き過ぎるので、剥離力が小さくなり、接着性が低下した。比較例6のゴム組成物は、ガラス転移温度が高いため、剥離力が小さくなり、接着性が低下した。

Claims (5)

  1. 天然ゴムと末端変性スチレンブタジエンゴムと末端変性ブタジエンゴムとを含むジエン系ゴムに、カーボンブラックおよびシリカを含む充填材を配合したタイヤ用ゴム組成物であって、前記充填剤におけるカーボンブラックに対するシリカの重量比率が0.1〜0.5であり、ガラス転移温度Tgが−65℃以下であることを特緒とするタイヤ用ゴム組成物。
  2. 前記ジエン系ゴム100質量部における天然ゴムの配合量が50質量部以上であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  3. 前記末端変性スチレンブタジエンゴムおよび前記末端変性ブタジエンゴムのガラス転移温度Tgがそれぞれ−50℃以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
  4. 前記末端変性スチレンブタジエンゴムおよび前記末端変性ブタジエンゴムの末端の官能基が水酸基、アミノ基、アルコキシル基のうちの少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物をアンダートレッド部に用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
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