JP2019026260A - センシング機能付き空気入りタイヤ - Google Patents

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正 桑原
佐知子 中島
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佐知子 中島
政弘 瀬川
Masahiro Segawa
政弘 瀬川
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Abstract

【課題】部品の装着及び部品間の配線が正確且つ容易であるセンシング機能付き空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】タイヤ100又は路面の状態をセンシングするセンシング機能付き空気入りタイヤ1であって、タイヤ100の内部に設けられる可撓性配線部材10、及び可撓性配線部材10に接続されるセンサ部品41を備え、可撓性配線部材10は、タイヤ100の裏側に沿って取り付けられるフィルム状の可撓性基部20と、可撓性基部20の少なくとも一部に沿って設けられる可撓性導電部30とを備える。可撓性基部20は、タイヤ100のトレッド部100a裏側に沿って回転方向に延びる第1部位21、及び第1部位21からタイヤ100のサイドウォール部100c裏側に沿って側方に延びる第2部位22を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、タイヤ又は路面の状態をセンシングするセンシング機能付き空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤにおいて、その機能や性能を十分に発揮させるためには、タイヤの状態を常に把握しておくことが望まれる。例えば、空気入りタイヤは、長時間又は長距離の使用により、トレッド部を構成するゴムの劣化や摩耗が進行する。また、トレッド部以外のゴムや、タイヤの表面に露出していない繊維、樹脂、金属部材についても、徐々に劣化が進行する。このようなタイヤ構成部材の劣化は、車両の走行性、安全性、燃費等に影響する。また、タイヤ構成部材が劣化すると、タイヤからの騒音、振動、及びハーシュネス(NVH)が悪化するため、車両走行時の快適性も損なわれることになる。従って、タイヤの機能や性能を維持するためには、タイヤ各部における劣化や摩耗等の状態変化をセンシングし、その情報をドライバーや車両管理者等に適切に知らせる必要がある。
タイヤのセンシング技術は、近い将来に普及が予測されている自動運転においても重要な役割を果たすものと期待されている。自動運転に関しては、世界中の自動車メーカーや自動車部品メーカーが研究開発を加速させており、自動ブレーキ、自動駐車システム、レーンキーピングアシスト、自動追従システム等の技術が実用化され始めている。しかしながら、現在の技術水準は、あくまでドライバーの操作を補助する段階であり、ドライバーによる操作を一切必要としない完全自動運転には至っていない。完全自動運転を実現するためには、現在よりもはるかに高い安全性が要求されるが、特に、車両に装着されるタイヤは、路面に接する唯一の部品であることから、タイヤの状態変化が車両の安全走行に大きく影響する。そこで、車両走行中の安全性を高めるため、タイヤに様々なセンサを取り付け、走行時におけるタイヤの状態変化をセンシングしようとする試みがなされている。
例えば、タイヤの歪みを検知することにより、ゴム部材の劣化を判断する装置が開発されている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1の装置は、タイヤのサイドウォール部において、歪み検出器をゴム部材に埋設して取り付けている。
また、走行中のタイヤに付加される加速度を検知し、タイヤトレッドの摩耗量を推定する装置が開発されている(例えば、特許文献2を参照)。特許文献2の装置は、タイヤのトレッドの内側において、加速度センサをインナーライナー上に配置して取り付けている。
特開2005−112033号公報 特開2016−190615号公報
様々な状況を予測する必要のある完全自動運転においては、タイヤ状態及び路面状態の多種多様な情報をより高精度にセンシングする技術が求められる。そして、タイヤにおけるセンシング対象の多様化、センシングの高精度化は、タイヤに取り付けるセンサの部品種類、及び部品点数の増加をもたらすことになる。そこで、タイヤへの容易な部品取り付けを可能とし、且つ正確な位置で安定した装着状態を維持することを可能とする技術が求められる。また、部品点数の増加により、これらを接続する配線も複雑化することが避けられないため、タイヤへの敷設に適した配線手法も求められる。
特許文献1の装置は、部品をゴム部材に埋設している。この手法では、タイヤの製造時に加硫工程を行うと、膨張によって部品の取り付け位置がずれる虞がある。特に、部品点数が増加した場合、タイヤの膨張を見越して部品間の相対位置を調整することは非常に困難である。なお、特許文献1の装置は、タイヤに取り付けるセンサが歪み検出器のみであるため、配線を引き回す必要がない。そのため、バッテリ等の他の部品とセンサとを隣接させた構成になっており、タイヤ内部での配線を実質的に有していない。
特許文献2の装置は、部品をインナーライナー上に配置して取り付けている。このため、部品点数が増加した場合、成型後又は加硫後のタイヤの内側に個々の部品を正確に配置することは容易ではなく、製造設備の大幅な改修による製造コストの増大をもたらす懸念がある。なお、特許文献2の装置は、タイヤに取り付けるセンサが加速度センサのみであるため、配線を引き回す必要がない。そのため、センサと送信器とを積層させた構成になっており、タイヤ内部での配線を実質的に有していない。また、同文献の図2には重量物である送信器をセンサに積層させて、トレッドに配置した構成が示されており、タイヤの回転バランスに与える影響は小さくないものと推測される。
このように、従来のタイヤに対する配線技術では、タイヤ内部に複数の部品を回転バランスに与える影響を抑えつつ、正確且つ容易に配置することは困難であり、センシング機能付きタイヤを商業ベースで生産する上では克服すべき課題となっていた。本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、部品の装着及び部品間の配線が正確且つ容易であるセンシング機能付き空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明に係るセンシング機能付き空気入りタイヤの特徴構成は、
タイヤ又は路面の状態をセンシングするセンシング機能付き空気入りタイヤであって、
前記タイヤの内部に設けられる可撓性配線部材、及び前記可撓性配線部材に接続される検知部を備え、
前記可撓性配線部材は、
前記タイヤの裏側に沿って取り付けられるフィルム状の可撓性基部と、
前記可撓性基部の少なくとも一部に沿って設けられる可撓性導電部と、
を備えることにある。
本構成のセンシング機能付き空気入りタイヤによれば、フィルム状の可撓性基部の様々な位置に複数の部品を搭載して、タイヤ内部に可撓性導電部を配線した回路を形成することができる。このとき、可撓性配線部材をタイヤに取り付ける前に、複数の部品を可撓性基部に予め搭載しておくことで、当該部品のタイヤへの取り付け及び部品間の配線が正確且つ容易なものとなり、商業ベースでの大量生産にも対応することが可能となる。また、配線部材をタイヤに取り付けたときに配線部材にシワや重なりが生じると、配線部材に予め配置していた部品をタイヤに対して正確な位置に装着できなかったり、シワや重なりが生じた部分から配線部材が剥離し、部品が装着位置からずれたりする虞があるが、本構成のセンシング機能付き空気入りタイヤによれば、配線部材が可撓性を有することで、可撓性配線部材の取り付け時にシワや重なりが生じることを抑制することができる。
本発明に係るセンシング機能付き空気入りタイヤにおいて、前記可撓性基部は、前記タイヤのトレッド部裏側に沿って回転方向に延びる第1部位、及び当該第1部位から前記タイヤのサイドウォール部裏側に沿って側方に延びる第2部位を有することが好ましい。
ここで、「回転方向に延びる」とは、回転方向に並ぶ二点間にわたって存在することを意味し、必ずしも上述の二点間を直線状につなぐ形態に限定されず、例えば、二点間をジグザグ状、又は蛇行状につなぐ形態等も含まれる。本構成のセンシング機能付き空気入りタイヤによれば、可撓性基部が、タイヤのトレッド部裏側に沿って回転方向に延びる第1部位、及び当該第1部位からタイヤのサイドウォール部裏側に沿って側方に延びる第2部位を有するため、可撓性基部にシワや重なりを生じさせることなく、可撓性配線部材をタイヤ内部に密着状態で張り付けることができる。そのため、可撓性配線部材の取り付け前に予め可撓性基部の様々な位置に複数の部品を搭載して可撓性導電部に接続しておくと、タイヤの目的とする部位に当該部品を正確且つ容易に配置し、そのまま安定した装着状態を維持することができる。また、タイヤへ可撓性配線部材を取り付ける際に比較的重量がある部品を第2部位に搭載しておくことで、このような部品の装着位置を回転中心に近づけることができるため、タイヤの回転バランスに与える影響を抑えることができる。
本発明に係るセンシング機能付き空気入りタイヤにおいて、前記可撓性導電部は、プリント物であることが好ましい。
本構成のセンシング機能付き空気入りタイヤによれば、可撓性導電部がプリント物であるため、インクジェット印刷、オフセット印刷、凹版印刷、凸版印刷、スクリーン印刷等の各種印刷法により容易に形成することができる。
本発明に係るセンシング機能付き空気入りタイヤにおいて、前記プリント物は、導電性粒子及び/又は導電性高分子を含むことが好ましい。
本構成のセンシング機能付き空気入りタイヤによれば、プリント物が導電性粒子及び/又は導電性高分子を含むことで、導電性に優れた可撓性導電部を形成することができる。
本発明に係るセンシング機能付き空気入りタイヤにおいて、前記プリント物は、導電性粒子及び/又は導電性高分子を含む導電層と、絶縁材料を含む絶縁層とが積層されてなることが好ましい。
本構成のセンシング機能付き空気入りタイヤによれば、各種印刷法により導電層と絶縁層とを積層して、可撓性導電部を配線した回路を容易に形成することができる。
本発明に係るセンシング機能付き空気入りタイヤにおいて、前記可撓性導電部は、前記タイヤの状態変化に伴う特性の変化を検知するセンサ部と、前記センサ部に接続する配線部とを有することが好ましい。
本構成のセンシング機能付き空気入りタイヤによれば、可撓性導電部がタイヤの状態変化に伴う特性の変化を検知するセンサ部と、センサ部に接続する配線部とを有することで、タイヤの変形に対してセンサ部が迅速に追随可能であるため、静止時だけでなく回転時においても、タイヤの性能や機能を損なうことなく、常にタイヤの状態変化をセンシングすることが可能となる。また、プリント物である可撓性導電部がセンサ部を有することで、検知部の部品点数を削減することができるため、タイヤの回転バランスに及ぼす影響を抑制することができる。
本発明に係るセンシング機能付き空気入りタイヤにおいて、前記センサ部は、前記配線部に含まれる導電性粒子及び/又は導電性高分子よりも電気抵抗率が大きい導電性粒子及び/又は導電性高分子を含み、ひずみゲージ及びブリッジ回路を構成することが好ましい。
本構成のセンシング機能付き空気入りタイヤによれば、センサ部がひずみゲージ及びブリッジ回路を構成することで、タイヤの変形を電圧変化として検知し、タイヤにおける応力や歪みをセンシングすることが可能となる。
本発明に係るセンシング機能付き空気入りタイヤにおいて、前記可撓性導電部は、前記可撓性基部より柔軟性が大きくなるように構成されていることが好ましい。
本構成のセンシング機能付き空気入りタイヤによれば、可撓性導電部を可撓性基部より柔軟性を大きくすることで、可撓性基部が直接接触するトレッド部及びサイドウォール部の変形に対して可撓性導電部が迅速かつ良好に追随することができる。そのため、可撓性導電部にセンサ等の部品を接続すると、タイヤの摩耗や変形を正確に検知することが可能となる。また、走行中のトレッド部及びサイドウォール部の変形により可撓性配線部材が引き伸ばされたとしても、可撓性基部より先に可撓性導電部が破断することがないため、可撓性導電部によって形成された回路が断線することを抑制することができる。さらに、このような柔軟な可撓性導電部であれば、タイヤの自然な変形を阻害しないため、タイヤ機能を損なうことがなく、タイヤ本来の性能を発揮することができる。
本発明に係るセンシング機能付き空気入りタイヤにおいて、前記可撓性基部は、JIS K 7311に準拠して測定されるモジュラスが1〜100MPaであることが好ましい。
ここで、モジュラスとは、伸びが100%(すなわち、2倍延伸時)における引張応力である。本構成のセンシング機能付き空気入りタイヤによれば、JIS K 7311に準拠して測定される可撓性基部のモジュラスが適切な範囲にあるため、可撓性配線部材は、優れた形状追随性が得られるとともに、タイヤへ取り付けられた状態でシワや重なりが生じることを抑制することができる。また、走行中のトレッド部及びサイドウォール部の変形に対して可撓性基部が迅速かつ良好に追随できるため、タイヤの性能や機能を損なうことがなく、可撓性配線部材がタイヤから剥離することを抑制し、部品の安定した装着状態を維持することができる。
本発明に係るセンシング機能付き空気入りタイヤにおいて、前記可撓性基部は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、及び熱可塑性ポリウレタン(TPU)からなる群から選択される少なくとも一つの材料、又は当該少なくとも一つの材料とナイロン系樹脂とのポリマーブレンドを含むことが好ましい。
本構成のセンシング機能付き空気入りタイヤによれば、適切なモジュラスを有する可撓性基部を構成することができるため、可撓性配線部材がタイヤから剥離することを抑制し、部品の安定した装着状態を維持することができる。
本発明に係るセンシング機能付き空気入りタイヤにおいて、前記第2部位は、前記第1部位の延在方向に対して左右対称に複数配置されていることが好ましい。
ここで、「第1部位の延在方向」とは、回転方向に並ぶ二点間にわたって第1部位が存在する場合に、上述の二点間をつなぐ方向を意味する。本構成のセンシング機能付き空気入りタイヤによれば、左右対称な位置の第2部位の夫々にセンサ等の部品を配置してから、タイヤのサイドウォール部に第2部位が沿うように可撓性配線部材を取り付けることで、タイヤ両側のサイドウォール部の対称な位置に部品を装着することができる。
本発明に係るセンシング機能付き空気入りタイヤにおいて、前記第2部位は、前記第1部位の延在方向に対して左右非対称に複数配置されていることが好ましい。
本構成のセンシング機能付き空気入りタイヤによれば、タイヤの形状に応じた適切な位置及び形状で第2部位を配置することができる。特に、走行性能を重視したタイヤでは、トレッド部の中心線に対して左右非対称なトレッドパターンが形成されている場合があるが、可撓性配線部材においてトレッドパターンに応じた左右非対称な位置及び形状で第2部位を配することで、センサ等の部品をトレッドパターンに対応した位置に装着することが容易になる。
本発明に係るセンシング機能付き空気入りタイヤにおいて、前記可撓性配線部材は、前記タイヤの前記トレッド部に形成されたトレッドパターンに応じて配置されていることが好ましい。
本構成のセンシング機能付き空気入りタイヤによれば、可撓性配線部材にセンサ等の部品を配置することで、トレッドパターンに対応する位置に部品を装着することが容易になる。
本発明に係るセンシング機能付き空気入りタイヤにおいて、前記第1部位は、前記トレッド部に周方向に形成された縦グルーブに沿って延びることが好ましい。
本構成のセンシング機能付き空気入りタイヤによれば、第1部位にセンサ等の部品を配置することで、トレッド部裏側で縦グルーブに対応する位置に部品を装着することが可能となり、トレッド部の状態を適切にセンシングすることが可能になる。トレッド部において縦グルーブの溝底の状態をセンシングすることは、ブロック部の摩耗がセンシング結果に及ぼす影響を比較的小さくできるため、トレッド部を構成するゴム材料の経時的劣化の判定等において有用である。
本発明に係るセンシング機能付き空気入りタイヤにおいて、前記縦グルーブは、前記トレッド部に複数形成され、前記第1部位は、前記縦グルーブの夫々に沿って延びる複数の帯状体を有することが好ましい。
本構成のセンシング機能付き空気入りタイヤによれば、夫々の帯状体にセンサ等の部品を配置することで、夫々の縦グルーブに対応する位置に部品を装着することができる。複数の縦グルーブの溝底の状態をセンシングすることは、トレッド部の幅方向の複数の位置でセンシングすることになるため、タイヤの偏摩耗の判定において有用である。
本発明に係るセンシング機能付き空気入りタイヤにおいて、前記第2部位の少なくとも一部は、前記トレッド部に周方向に形成された縦グルーブから分岐する横グルーブ又はサイプに沿って延びることが好ましい。
本構成のセンシング機能付き空気入りタイヤによれば、第2部位にセンサ等の部品を配置することで、トレッド部裏側で横グルーブ又はサイプに対応する位置に部品を装着することができる。その結果、トレッド部の状態をより詳細にセンシングすることができる。
本発明に係るセンシング機能付き空気入りタイヤにおいて、前記第2部位は、前記第1部位の延在方向に対して直交又は斜めに交差するように配置されていることが好ましい。
本構成のセンシング機能付き空気入りタイヤによれば、第2部位が第1部位の延在方向に対して直交するように配置されていることで、可撓性基部を回転体の内側に取り付ける前に、取り付け後の第2部位がタイヤのどこに位置するかを容易に予想し得る。そのため、タイヤの目的の部位に部品を正確に装着することが容易になる。また、タイヤには、トレッド部に回転方向に対して斜めに交差する横グルーブが形成されているものがある。本構成のセンシング機能付き空気入りタイヤによれば、第2部位が第1部位の延在方向に対して斜めに交差するように配置されていることで、第2部位を回転方向に対して斜めに交差する横グルーブに対応させることができる。この結果、横グルーブに対応する位置にセンサ等の部品を装着して、トレッド部の状態を適切にセンシングすることが可能になる。特に、トレッド部においてグルーブの溝底の状態をセンシングすることは、ブロック部の摩耗がセンシング結果に及ぼす影響を比較的小さくできるため、トレッド部を構成するゴム材料の経時的劣化の判定等において有用である。
本発明に係るセンシング機能付き空気入りタイヤにおいて、前記第1部位は、その両端が互いに接続された環状体として構成されていることが好ましい。
本構成のセンシング機能付き空気入りタイヤによれば、例えば、初めにタイヤのトレッド部裏側の任意の位置に第1部位の一端側を位置決めし、トレッド部裏側の内周面に沿って第1部位の本体を沿わせて装着し、最後に第1部位の他端側を前記一端側に接続することで、トレッド部の全周に可撓性配線部材が配設される。これにより、タイヤの全体に部品を装着することが可能になる。また、本発明に係るセンシング機能付き空気入りタイヤでは、可撓性導電部を配線として、トレッド部の全周を周回する回路をタイヤに形成することができる。
本発明に係るセンシング機能付き空気入りタイヤにおいて、前記可撓性基部は、長手方向の長さが、前記タイヤの回転方向に沿う周囲の長さより短く構成されていることが好ましい。
本構成のセンシング機能付き空気入りタイヤによれば、トレッド部の裏側に可撓性配線部材を間隔を空けて複数配設することが可能であるため、タイヤへの部品の取り付けが容易なものとなる。
図1は、本発明の第1実施形態に係るセンシング機能付き空気入りタイヤの説明図である。 図2は、本発明の第2実施形態に係るセンシング機能付き空気入りタイヤが備える可撓性配線部材の長手方向の一部分を切り出した上面図である。 図3は、本発明の第3実施形態に係るセンシング機能付き空気入りタイヤが備える可撓性配線部材の説明図である。 図4は、本発明の第4実施形態に係るセンシング機能付き空気入りタイヤが備える可撓性配線部材の説明図である。 図5は、別実施形態に関する説明図である。 図6は、別実施形態に関する説明図である。 図7は、別実施形態に関する説明図である。 図8は、別実施形態に関する説明図である。 図9は、別実施形態に関する説明図である。 図10は、別実施形態に関する説明図である。 図11は、別実施形態に関する説明図である。 図12は、別実施形態に関する説明図である。 図13は、別実施形態に関する説明図である。 図14は、別実施形態に関する説明図である。
本発明のセンシング機能付き空気入りタイヤは、タイヤ又は路面の状態をセンシングするセンシング機能付き空気入りタイヤであって、タイヤの内部に設けられる可撓性配線部材、及び可撓性配線部材に接続される検知部を備え、可撓性配線部材は、タイヤの裏側に沿って取り付けられるフィルム状の可撓性基部と、可撓性基部の少なくとも一部に沿って設けられる可撓性導電部とを備えている。
以下、本発明のセンシング機能付き空気入りタイヤにかかる実施形態について、図1〜図14を参照しながら説明する。本発明のセンシング機能付き空気入りタイヤは、従来公知の各種空気入りタイヤ(空気入りラジアルタイヤ、空気入りバイアスタイヤ等)に可撓性配線部材、及び検知部を設けたものである。なお、以下の実施形態では、乗用車、トラック、バス、二輪車等に装着される空気入りラジアルタイヤ(以下、単に「タイヤ」と称する場合がある。)に可撓性配線部材、及び検知部を設けたものを例に挙げて説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施形態や図面に記載される構成に限定されることは意図しない。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るセンシング機能付き空気入りタイヤ1の説明図である。図1(a)は、タイヤ(空気入りラジアルタイヤ)100に、可撓性配線部材10、及び部品40を設けたセンシング機能付き空気入りタイヤ1の一部切り欠き斜視図である。
図1(a)に示すように、センシング機能付き空気入りタイヤ1は、タイヤ100、可撓性配線部材10、及び部品40を備える。タイヤ100は、路面に接するトレッド部100a、トレッド部100aの両側に位置するショルダー部100b、タイヤ100の側面を形成するサイドウォール部100c、及びサイドウォール部100cの内周側(リム側)に位置するビード部100dを備えている。
可撓性配線部材10は、タイヤ100の裏側に取り付けられる。図1(b)は、タイヤ100に取り付けられる前の展開状態での可撓性配線部材10を示す上面図である。可撓性配線部材10は、フィルム状の可撓性基部20と、可撓性基部20の表面に設けられる可撓性導電部30とを備える。
可撓性基部20は、第1部位21と、第2部位22とを有する。第1部位21は、タイヤ100への可撓性配線部材10の取り付けにおいて、トレッド部100aの中央又はその付近を通ってタイヤ100の周方向に沿うように、トレッド部100aの裏側に配される部位である。第1部位21は、長尺形状をなし、その長さLはトレッド部100aの裏側の円周と略等しい長さに構成されている。そのため、タイヤ100への取り付けの際には、初めにトレッド部100a裏側の任意の位置に第1部位21の一端側を位置決めし、トレッド部100a裏側の内周面に沿って第1部位21の本体を沿わせて装着し、最後に第1部位21の他端側を既に位置決めしてある一端側に接続することで、可撓性配線部材10は、第1部位21の両端が互いに接続された環状体として構成され、トレッド部100aの全周に第1部位21が配設される。
第2部位22は、第1部位21の長手方向に直交して第1部位21から側方に延出する部位である。タイヤ100への取り付けにおいて、第2部位22は、トレッド部100aからショルダー部100bを経て、サイドウォール部100cまでタイヤ100の裏側に沿って配され、その先端がビード部100dの裏側付近に配される。また、図1(b)に示すように、第1部位21の左側の側辺から延出する第2部位22aと、第1部位21の右側の側辺から延出する第2部位22bとは、第1部位21の長手方向に対して左右対称の形状をなし、第1部位21の中心から第2部位22aの先端までの長さW1及び第1部位21の中心から第2部位22bの先端までの長さW2が等しい。そのため、タイヤ100に取り付けられた状態では、第2部位22a及び第2部位22bは、その先端が両側のサイドウォール部100cにおいて対称な位置に配される。図1では、第2部位22a及び第2部位22bは、夫々12本が第1部位21の長手方向に等間隔に配列しており、タイヤ100に取り付けられた状態では、タイヤ100の回転中心に対して30度間隔で並ぶ例が示されている。なお、第2部位22a及び第2部位22bの数は、夫々2本以上であればよく、劣化や摩耗によるタイヤ100のユニフォーミティの変化を監視する点から、タイヤ100に取り付けられた状態で、タイヤ100の回転中心に対して等角度で複数本(例えば、120°間隔で3本、90°間隔で4本等)並ぶ構成であることが好ましい。
可撓性基部20は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、及び熱可塑性ポリウレタン(TPU)からなる群から選択される少なくとも一つの材料、又は当該材料とナイロン系樹脂とのポリマーブレンドを含むことが好ましい。なお、可撓性基部20がナイロン系樹脂を含む場合は、当該ナイロン系樹脂がポリマーマトリクスとなる。
接着剤を用いて可撓性配線部材10をインナーライナー200に貼り付けることも可能である。接着剤としては、タイヤ使用時の変形に伴う剪断力に対して凝集破壊しにくい接着剤が好ましく、例えば、天然ゴム系接着剤、ラテックス、アクリル樹脂系接着剤、ウレタン樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、塩化ビニル樹脂系接着剤、及びシリコーン樹脂系接着剤等が挙げられる。
可撓性基部20は、JIS K 7311に準拠して100%の伸びを与えたとき(すなわち、2倍延伸時)に測定される引張応力(以下、「モジュラス」と称する。)が1〜100MPaであることが好ましく、4〜75MPaがより好ましい。可撓性基部20のモジュラスが1〜100Mpaであれば、優れた形状追随性が得られ、タイヤ100への取り付け時にシワや重なりが生じることを抑制することができる。また、この場合、可撓性配線部材10をタイヤ100に取り付けた後も、タイヤ100のトレッド部100a及びサイドウォール部100cの変形に対して可撓性基部20が迅速かつ良好に追随することができるため、タイヤ100の性能や機能を損なうことがなく、可撓性配線部材10がタイヤ100から剥離することがない。可撓性基部20のモジュラスが1MPa未満の場合、可撓性配線部材10の強度が不足し、タイヤ100への取り付け時や、取り付け後に走行中のタイヤ100の変形により破損する虞がある。可撓性基部20のモジュラスが100MPaを超える場合、可撓性配線部材10がタイヤ100の形状変化にうまく追随することができず、タイヤ100から剥離してしまう虞がある。
可撓性導電部30は、可撓性基部20の上面に印刷したプリント物であることが好ましい。ここで、可撓性導電部30は、可撓性基部20を構成する第1部位21及び第2部位22の両方に連続する配線として形成されることが好ましいが、何れか一方の部位、例えば、第2部位22だけに形成されても構わない。また、可撓性導電部30の少なくとも一部は、第1部位21の一端側から他端側まで連続して配線されることが好ましい。その場合、タイヤ100への取り付けにおいて可撓性配線部材10の両端を接続して環状体を形成し、可撓性基部20の両端に形成された可撓性導電部30を突き合わせてハンダ付け等により互いに電気的に接続することで、トレッド部100aの全周を周回する回路を構成することができる。
可撓性基部20への可撓性導電部30の配設(プリント)は、インクジェット印刷、オフセット印刷、凹版印刷、凸版印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷等の各種印刷方式によって行うことができる。可撓性基部20への可撓性導電部30のプリントを各種印刷方式にて行う場合は、印刷材料として、溶媒及び可撓性を有する樹脂(バインダー)を含むベース材料に、導電性粒子及び/又は導電性高分子を分散させたインクを使用する。これにより、可撓性基部20の表面に導電性粒子及び/又は導電性高分子を含む可撓性導電部30が形成される。インクの皮膜形成成分となる材料には、可撓性を有する樹脂を用いることが好ましい。可撓性を有する樹脂としては、ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂等の合成樹脂、環化ゴム、塩化ゴム等のゴム系樹脂が挙げられる。可撓性導電部30は、その柔軟性が、可撓性基部20の柔軟性より大きくなるように構成することが好ましい。すなわち、可撓性導電部30のモジュラスは、JIS K 7311に準拠して測定されるモジュラスとして0.1〜50MPaであることが好ましく、0.4〜37.5MPaがより好ましい。この場合、可撓性配線部材10をタイヤ100に取り付けた後も、タイヤ100のトレッド部100a及びサイドウォール部100cの変形に対して可撓性導電部30が迅速かつ良好に追随することができる。そのため、可撓性導電部30にセンサ等の部品(部品については、後述する)を接続すると、タイヤ100の摩耗や変形を正確に検知することができる。また、走行中のトレッド部100a及びサイドウォール部100cの変形により可撓性配線部材10が引き伸ばされたとしても、可撓性基部20より先に可撓性導電部30が破断することがないため、可撓性導電部30によって形成された回路が断線することを抑制することができる。さらに、このような柔軟な可撓性導電部30であれば、タイヤの自然な変形を阻害しないため、タイヤ100の性能や機能を損なうことがなく、タイヤ本来の性能を発揮することができる。可撓性導電部30のモジュラスが0.1MPa未満の場合、可撓性導電部30が振動等によって動き易いため、センサ等の部品を接続した場合に断線する虞がある。可撓性導電部30のモジュラスが50MPaを超える場合、可撓性配線部材10がタイヤ100の形状変化にうまく追随することができず、タイヤ100から剥離してしまう虞がある。
導電性粒子としては、例えば、金、銀、銅、鉄、ニッケル、チタン、アルミニウム等の金属粒子、又は炭素粒子が挙げられる。導電性高分子としては、例えば、ポリアセチレン、ポリチオフェン、ポリピロール、及びメラミン樹脂等が挙げられる。導電性粒子のサイズは、平均粒子径として、3nm〜100μmが好ましく、10nm〜50μmがより好ましい。平均粒子径が3nm未満の場合、インク中で粒子が凝集し易くなり、その結果、生成した可撓性導電部30の導電性にバラツキが生じる虞がある。平均粒子径が100μmを超える場合、可撓性導電部30を十分に薄く形成することができない。また、インクジェット印刷中にノズルの目詰まりが発生する虞もある。インクにおける導電性粒子の含有量は、1〜70重量%が好ましく、3〜50重量%がより好ましい。含有量が1重量%未満の場合、可撓性導電部30に導電性を十分に付与することができない虞がある。含有量が70重量%を超える場合、可撓性導電部30に含まれる樹脂(バインダー)の含有量が相対的に少なくなるため、可撓性導電部30が可撓性基部20から剥離し易くなる。
可撓性配線部材10の上面には、複数の部品40が搭載される。部品40としては、例えば、タイヤの劣化に伴う特性の変化を検知する検知部であるセンサ部品41、センシング結果をセンシング機能付き空気入りタイヤ1の外部へ送信する送信部品42等が挙げられる。なお、センサ部品41に、例えば、近距離無線通信(RFID)に用いる非接触タグとしての機能を持たせ、送信部品42を用いることなく、センシング結果をセンシング機能付き空気入りタイヤ1の外部へ送信するよう構成してもよい。これらの部品40は、ハンダ付け、異方性導電性接着剤による貼り付け等によって、可撓性基部20に固定されるとともに、可撓性導電部30に電気的に接続される。これにより、部品40は、可撓性導電部30とともにセンシング回路を構成する。なお、タイヤの劣化とは、タイヤが寿命に近づいたときに見られる機能劣化だけでなく、タイヤを構成するゴム部材、繊維部材、樹脂部材、金属部材等の各部材における物性の低下も意図する。タイヤの劣化に伴う物性の変化としては、ゴム部材については弾性率、歪み、ゴム硬度等の低下(悪化)、繊維部材及び樹脂部材については弾性率、破断強度等の低下、金属部材については弾性率、曲げ強度等の低下等が挙げられる。センサ部品41は、センシングする対象に応じて、可撓性基部20上の適切な位置に配置される。例えば、図1(b)に示すように、可撓性基部20の第2部位22a、22bの対称な位置にセンサ部品41を配置することで、両側のサイドウォール部100cの対称な位置を同時にセンシングすることができる。また、第1部位21にセンサ部品41を配置することで、トレッド部100aのゴム部材等の物性の低下等を好適にセンシングすることができる。このとき、タイヤ100の偏芯防止のために、複数のセンサ部品41を、第1部位21の長手方向に沿って等間隔に配列させることが好ましい。また、比較的重い部品、例えば、バッテリを含んで構成された近距離無線通信用のアクティブタグを用いた送信部品42等は、第2部位22の先端部に配置することが好ましい。第2部位22の先端部に配置することで、タイヤ100へ取り付けた状態では、送信部品42等をタイヤ100の中心側に配置することができる。この結果、走行時に比較的重い部品に作用する遠心力や慣性が小さくなり、ユニフォーミティへ及ぼす影響を低減することができる。
タイヤ100への可撓性配線部材10の取り付け方法は、代表的には、(1)タイヤ100の裏側及び/又は可撓性配線部材10の裏面に接着剤を塗布し、その後、可撓性配線部材10をタイヤ100の内側の所定の位置に貼り付ける方法、(2)タイヤ100の裏側又は可撓性配線部材10の裏面に両面テープを貼り付け、その後、可撓性配線部材10をタイヤ100の内側の所定の位置に貼り付ける方法、(3)タイヤ100の裏側に可撓性配線部材10を、ヒートシールにより融着させる方法等が挙げられる。何れの方法においても、可撓性配線部材10をタイヤ100の内側の所定の位置に仮止めした後に、タイヤ100の内側に袋体(ブラダ)を挿入し、温風又は温水で膨張させることで、可撓性配線部材10をタイヤ100の内側に圧着させることが好ましい。可撓性配線部材10の仮止め後にブラダを用いて圧着することで、可撓性配線部材10が所定の位置からずれて取り付けられることを防ぐことができるため、部品40をタイヤ100の適切な位置に正確に装着することができる。
このように、第1実施形態に係るセンシング機能付き空気入りタイヤ1は、可撓性基部20の様々な位置に複数の部品40を搭載して、可撓性導電部30を配線とした回路を形成することができる。このような複数の部品40を予め搭載した状態の可撓性配線部材10をタイヤ100に取り付けることで、センシング機能付き空気入りタイヤ1は、複数の部品取り付け及び部品間の配線が正確且つ容易なものとなるため、商業ベースでの大量生産にも対応することが可能となる。また、可撓性基部20が第1部位21及び第2部位22を有する形状であるため、可撓性配線部材10をタイヤ100に取り付ける際に、トレッド部100aの裏側に第1部位21を沿わせ、サイドウォール部100cの裏側に第2部位22を沿わせることで、可撓性配線部材10にシワや重なりが生じることを防ぐことができる。そのため、センシング機能付き空気入りタイヤ1は、可撓性配線部材10に搭載した部品40を、目的とする部位に正確且つ容易に配置し、そのまま安定した装着状態を維持することができる。
<第2実施形態>
図2は、本発明の第2実施形態に係るセンシング機能付き空気入りタイヤ1が備える可撓性配線部材10aの長手方向の一部分を切り出した上面図である。可撓性配線部材10aでは、第1部位21の左側の側辺から延出する第2部位22aと、第1部位21の右側の側辺から延出する第2部位22bとが、第1部位21の延在方向に対して左右非対称に配列している。その他の構成については、第1実施形態に係るセンシング機能付き空気入りタイヤ1の可撓性配線部材10と同様である。
走行性能を重視したタイヤでは、トレッド部の中心線に対して左右非対称なトレッドパターンが形成されているものが多いが、可撓性配線部材10aにおいて、タイヤのトレッドパターンに応じた左右非対称な位置、及び形状で第2部位を配することで、センサ等の部品をトレッドパターンに対応した位置に装着することが容易なものとなる。
また、可撓性配線部材10aにおいて、第2部位22aと第2部位22bとを、第1実施形態に係るセンシング機能付き空気入りタイヤ1の可撓性配線部材10のものと同数、即ち夫々12本設けた場合、夫々の第2部位22a及び22bにセンサ部品41を配置してタイヤ100に取り付けることで、タイヤ100の回転中心に対して15度間隔でセンサ部品41を装着することができる。第1実施形態に係るセンシング機能付き空気入りタイヤ1の可撓性配線部材10を用いた場合は、タイヤ100の回転中心に対するセンサ部品41の装着間隔は30度である。つまり、第2実施形態に係るセンシング機能付き空気入りタイヤ1は、第1実施形態に係るセンシング機能付き空気入りタイヤ1に比較して、同程度の重量となる構成で、センサ部品41の装着間隔を半分にすることができる。そのため、第2実施形態に係るセンシング機能付き空気入りタイヤ1では、走行中のタイヤ100の状態をより詳細にセンシングすることが可能になる。
<第3実施形態>
第3実施形態に係るセンシング機能付き空気入りタイヤ1は、トレッド部100aの表側に形成されたトレッドパターンに応じた形状を有する可撓性配線部材10bを備える。ここでは、第1実施形態に係るセンシング機能付き空気入りタイヤ1と同様の構成については説明を省略する。
図3は、本発明の第3実施形態に係るセンシング機能付き空気入りタイヤ1が備える可撓性配線部材10bの説明図である。図3(a)は、可撓性配線部材10bの長手方向の一部分を切り出した上面図である。可撓性配線部材10bでは、第2部位22が延出する方向が、第1部位21の延在方向に対して傾斜している。図3(b)は、可撓性配線部材10bをタイヤ100に取り付けた状態でのトレッドパターンに対する可撓性配線部材10bの配置を、トレッドパターンを透過させた状態で示す模式図である。
トレッド部100aの表側には、縦グルーブ111、横グルーブ112、及びブロック部113を含むトレッドパターンが形成されている。トレッド部100aの裏側において、可撓性基部20は、第1部位21が縦グルーブ111の溝底に沿うように配されている。また、第2部位22は、第1部位21の長手方向に対して斜めに交差する。第2部位22の延出方向が第1部位21の長手方向に対してなす角度は、横グルーブ112が縦グルーブ111に対してなす角度と一致しており、第2部位22が横グルーブ112の溝底に沿うように配されている。そのため、ブロック部113は、図3(b)の透過図において、可撓性基部20の第2部位22が配される位置の間に存在する。
このようなトレッドパターンとの位置関係で可撓性配線部材10bがタイヤ100の裏側に取り付けられることで、可撓性基部20の第1部位21上に配置されたセンサ部品41は、トレッド部100aを構成する各部材を挟んで縦グルーブ111の溝底に対応する位置に装着される。また、可撓性基部20の第2部位22上に配置されたセンサ部品41は、トレッド部100aを構成する各部材を挟んで横グルーブ112の溝底に対応する位置に装着される。これにより、縦グルーブ111、及び横グルーブ112の溝底の状態をセンシングすることが可能となる。縦グルーブ111、及び横グルーブ112の溝底は、直接路面に接地しないため、ブロック部113に比較して走行中の路面の影響が少ない。そのため、センシング機能付き空気入りタイヤ1では、タイヤの状態を適切にセンシングすることが可能となる。特に、縦グルーブ111、及び横グルーブ112の溝底の状態をセンシングすることは、ブロック部113の摩耗がセンシング結果に及ぼす影響を小さくできるため、トレッド部100aを構成する各部材の経時的劣化の判定等において有用である。
なお、第3実施形態では、可撓性基部20の第1部位21及び第2部位22の両方がトレッドパターンの溝部に沿うように可撓性配線部材10bを取り付けた構成のセンシング機能付き空気入りタイヤ1について説明したが、タイヤ100への可撓性配線部材10bの取り付けは、第1部位21及び第2部位22の少なくとも一方が、ブロック部113の形成されている位置に配されるように行ってもよい。例えば、第2部位22をブロック部113が形成されている位置に配されるように可撓性配線部材10bを取り付けた場合、第2部位22上に配置されたセンサ部品41は、トレッド部100aを構成する各部材を挟んで、ブロック部113に対応する位置に装着される。ブロック部113の状態をセンシングすることは、ブロック部113を構成するゴム400の摩耗状態の判定等において有用である。また、ブロック部113は、直接路面に接地するため、縦グルーブ111及び横グルーブ112の溝底に比較して走行中の路面の影響が大きい。そのため、ブロック部113に対応する位置に装着されたセンサ部品41は、路面の状態を適切にセンシングすることが可能となる。
また、凍結路等でのグリップ性能を重視したスタッドレスタイヤでは、ブロック部113に細かい溝状のサイプが形成されている。スタッドレスタイヤの状態のセンシングにおいては、サイプの溝底に対応する位置にもセンサ部品41を装着することが望まれる。そこで、可撓性配線部材10bをスタッドレスタイヤへ取り付ける際には、第2部位22をサイプの溝底に沿うように配することで、第2部位22上に配置されたセンサ部品41を、トレッド部100aを構成する各部材を挟んで、サイプの溝底に対応する位置に装着することができる。
<第4実施形態>
第4実施形態に係るセンシング機能付き空気入りタイヤ1は、複数の縦グルーブを含むトレッドパターンに応じた形状を有する可撓性配線部材10cを備える。ここでは、第3実施形態に係るセンシング機能付き空気入りタイヤ1と同様の構成については説明を省略する。
図4は、本発明の第4実施形態に係るセンシング機能付き空気入りタイヤ1が備える可撓性配線部材10cの説明図である。図4(a)は、可撓性配線部材10cの長手方向の一部分を切り出した上面図である。可撓性配線部材10cは、第1部位21が帯状体21a、21b、21c、及び21dにより構成されている。帯状体21aの左側の側辺からは第2部位22aが延出し、帯状体21dの右側の側辺からは第2部位22bが延出する。帯状体21aと21bとの間、帯状体21bと21cとの間、及び帯状体21cと21dとの間は、第3部位23により接続されている。
図4(b)は、可撓性配線部材10cをタイヤ100に取り付けた状態でのトレッドパターンに対する可撓性配線部材10cの配置を、トレッドパターンを透過させた状態で示す模式図である。トレッド部100aの表側には、縦グルーブ111a、111b、111c、及び111dと、横グルーブ112と、ブロック部113とを含むトレッドパターンが形成されている。縦グルーブ111a、111b、111c、及び111dは、タイヤ100の幅方向に並んで平行に形成されており、夫々が周方向に延伸している。トレッド部100aの裏側において、可撓性基部20は、帯状体21a、21b、21c、及び21dが夫々縦グルーブ111a、111b、111c、及び111dの溝底に沿うように配されている。また、第2部位22a及び22bと、第3部位23とは、横グルーブ112の溝底に沿うように配されている。
このようなトレッドパターンとの位置関係で可撓性配線部材10cがタイヤ100の裏側に取り付けられることで、帯状体21a、21b、21c、及び21d上に配置されたセンサ部品41は、トレッド部100aを構成する各部材を挟んで縦グルーブ111a、111b、111c、及び111dの溝底に対応する位置に装着される。これにより、センシング機能付き空気入りタイヤ1では、タイヤ100の幅方向に並ぶ縦グルーブ111a、111b、111c、及び111dの溝底の状態をセンシングすることが可能となる。タイヤ100の幅方向の複数の位置をセンシングすることは、タイヤ100の偏摩耗の判定において有用である。
〔別実施形態〕
本発明のセンシング機能付き空気入りタイヤ1は、部品の装着及び部品間の配線が正確且つ容易であるという本発明の効果を奏するものであれば、上記の第1実施形態〜第4実施形態で説明した構成を変更することも可能である。そのような幾つかの変更例を別実施形態として説明する。図5〜図14は、別実施形態に関する説明図である。
<別実施形態1>
上記の第1実施形態に係るセンシング機能付き空気入りタイヤ1において、図5(a)に示すように、可撓性基部20の一端側211と他端側212との接続部位近傍を保護部材50で被覆するように構成することが可能である。保護部材50には、例えば、可撓性基部20と同じ材料からなるフィルムを用いることができる。このような保護部材50を接着剤等で貼り付けることで、可撓性基部20の一端側211と他端側212との離間を防止し、接続部位での可撓性導電部30の断線を防ぐことができる。
<別実施形態2>
上記の第1実施形態に係るセンシング機能付き空気入りタイヤ1において、図5(b)に示すように、可撓性基部20の一端側211と他端側212とを、カプラ60を介して接続するように構成することが可能である。カプラ60の使用により、可撓性基部20の一端側211と他端側212との接続が強固なものになり、高速走行や山道走行等のタイヤに高負荷がかかる状態でも、可撓性導電部30の断線を防ぐことが可能となる。
<別実施形態3>
センシング機能付き空気入りタイヤ1が備える可撓性配線部材は、フィルム状の可撓性基部20と、可撓性基部20の上面に形成された可撓性導電部30とを有する構成であればよく、第1実施形態〜第4実施形態で説明した平面形状とは異なる形状であってもよい。例えば、図6(a)に示すように、第1部位21の左右に三角形状の第2部位22が隙間なく配列した可撓性基部20を有する可撓性配線部材10dのように構成することも可能である。他の例として、図6(b)に示すように、第1部位21の左側の側辺から第2部位22aが延出し、右側の側辺からは第2部位が延出していない可撓性配線部材10e、及び第1部位21の右側の側辺から第2部位22bが延出し、左側の側辺からは第2部位が延出していない可撓性配線部材10fの2つに分割した構成とすることも可能である。このように構成した一対の可撓性配線部材10e及び10fを備えるセンシング機能付き空気入りタイヤ1は、トレッド部100aの中央又はその付近でのセンシングが必要ない用途等において有用である。また、片側のサイドウォール部100cでのみセンシングする用途では、可撓性配線部材10e及び10fの何れか一方のみをタイヤ100に取り付けたセンシング機能付き空気入りタイヤ1を使用することも可能である。
また、センシング機能付き空気入りタイヤ1が備える可撓性配線部材は、可撓性基部20に第1部位21及び第2部位22を設けない構成とすることも可能である。例えば、図6(c)に示す可撓性配線部材10gのように、可撓性基部20を蛇行する形状に構成することも可能である。可撓性配線部材10d〜10gの何れを備えるセンシング機能付き空気入りタイヤ1でも、部品の取り付け及び部品間の配線を確実且つ容易なものとすることができる。
<別実施形態4>
上記の第1実施形態〜第4実施形態に係るセンシング機能付き空気入りタイヤ1において、可撓性配線部材10は、第1部位21の両端が互いに接続された環状体として構成し、トレッド部100aの全周に配設したが、可撓性配線部材10は、トレッド部100aの一部の領域にのみ配設する構成であってもよい。
例えば、センシング機能付き空気入りタイヤ1において、図7(a)に示すように、第1部位21の長さがトレッド部100aの円周より短い短尺型の可撓性配線部材10を構成してもよい。短尺型の可撓性配線部材10の上面に搭載した複数の部品は、短尺型の可撓性配線部材10を大きく屈曲又は湾曲させることなく、そのままトレッド部100aに貼り付けるだけで、タイヤに容易に取り付けることができる。このような短尺型の可撓性配線部材10は、トレッド部100aの全周に環状に配設する場合に比べて、タイヤへの貼り付けが特に容易である。例えば、センシング機能付き空気入りタイヤ1は、図7(b)に示すように、トレッド部100aの裏側において、トレッド部100aの中心線CLに第1部位21が沿うように、複数の短尺型の可撓性配線部材10を間隔を空けて貼り付けることができる。
また、センシング機能付き空気入りタイヤ1のトレッド部100aに、縦グルーブに対して横グルーブが斜めに交差するトレッドパターンが形成されている場合、図8(a)に示すように、第1部位21に対して第2部位22が斜めに交差する形状で短尺型の可撓性配線部材10を構成してもよい。このような形状であれば、図8(b)に示すように、トレッド部100aの裏側において、トレッド部100aの中心線CLに第1部位21が沿うように、短尺型の可撓性配線部材10を貼り付けることで、短尺型の可撓性配線部材10の上面に搭載した複数の部品を、横グルーブの溝底に対応する位置に取り付けることができる。
走行性能を重視したタイヤでは、トレッド部の中心線に対して左右非対称なトレッドパターンが形成されている場合があるが、図9に示すように、短尺型の可撓性配線部材10において、トレッドパターンに応じた左右非対称な位置及び形状で第2部位22を配することで、センシング機能付き空気入りタイヤ1において、センサ等の部品をトレッドパターンに対応した位置に容易に取り付けることができる。
また、センシング機能付き空気入りタイヤ1において、図10(a)に示すように、第1部位21の一方の側面のみから第2部位22が延出する形状で短尺型の可撓性配線部材10を構成してもよい。短尺型の可撓性配線部材10がこのような形状であれば、センシング機能付き空気入りタイヤ1は、トレッド部100aに複数の縦グルーブが形成されている場合に、図10(b)に示すように、トレッド部100aの裏側において、夫々の縦グルーブに第1部位21が沿うように、複数の短尺型の可撓性配線部材10を間隔を空けて必要な部位にのみ貼り付けることができる。
また、センシング機能付き空気入りタイヤ1において、図11(a)に示すように、第1部位21に対して第2部位22が斜めに延出する形状で短尺型の可撓性配線部材10を構成してもよい。短尺型の可撓性配線部材10がこのような形状であれば、センシング機能付き空気入りタイヤ1は、複数の縦グルーブに対して横グルーブが斜めに交差するトレッドパターンがトレッド部100aに形成されている場合に、図11(b)に示すように、トレッド部100aの裏側において、夫々の縦グルーブに第1部位21が沿うように、複数の短尺型の可撓性配線部材10を間隔を空けて必要な部位にのみ貼り付けた構成とすることができる。この場合、短尺型の可撓性配線部材10の上面に搭載した複数の部品を、横グルーブの溝底に対応する位置に取り付けることができる。
また、センシング機能付き空気入りタイヤ1において、短尺型の可撓性配線部材10は、図12に示すように、長さがトレッド部100aの円周、又はトレッド部100aの幅より短い矩形状の構成とすることも可能である。センシング機能付き空気入りタイヤ1は、このような短尺矩形型の可撓性配線部材10を、トレッド部100aの裏側において、必要な箇所にだけ、間隔を空けて複数貼り付けた構成とすることができる。図13(a)は、トレッド部100aの幅方向に沿って、トレッド部100aの中心線CLの両側に短尺矩形型の可撓性配線部材10を貼り付けた例を示す。図13(b)は、トレッド部100aの幅方向に対して斜めに交差するように、トレッド部100aの中心線CLの両側に短尺矩形型の可撓性配線部材10を貼り付けた例を示す。図13(c)は、短尺矩形型の可撓性配線部材10をトレッド部100aの幅方向に沿ってトレッド部100aの中心線CLと交差するように貼り付けるとともに、別の短尺矩形型の可撓性配線部材10をトレッド部100aの中心線CLに沿って貼り付けた例を示す。
<別実施形態5>
上記の第1実施形態〜第4実施形態に係るセンシング機能付き空気入りタイヤ1において、センサ部品41を可撓性配線部材10の可撓性基部20上に搭載し、センサ部品41によりタイヤ100の状態変化に伴う特性の変化を検知するよう構成したが、センシング機能付き空気入りタイヤ1は、プリント物として形成した可撓性導電部30においてタイヤ100の状態変化に伴う特性の変化を検知する構成であってもよい。
例えば、センシング機能付き空気入りタイヤ1において、図14に示すように、可撓性導電部30が、タイヤ100の状態変化に伴う特性の変化を検知するセンサ部31と、センサ部31に接続する配線部32とを有するように構成してもよい。図14(a)は、可撓性配線部材10の一部分を切り出した上面図である。図14(b)は、図14(a)のA−A´における可撓性配線部材10の断面図である。センサ部31は、変形によって電気抵抗値が変化するひずみゲージ31aと、ひずみゲージ31aにおける電気抵抗の変化を電圧の変化に変換するブリッジ回路31bとを有することで、タイヤ100の変形を電圧変化として検知し、タイヤ100における応力、歪み等をセンシングすることが可能となる。特に、可撓性導電部30の一部として形成されたひずみゲージ31aは、タイヤ100の変形に対して迅速に追随して変形可能であるため、タイヤ100の性能や機能をより損なうことなくタイヤ100の状態変化をセンシングすることが可能となる。
このような可撓性導電部30は、印刷方式にてプリント物として形成することができる。可撓性導電部30の形成を印刷方式にて行う場合は、部位毎に、電気抵抗率が異なる導電性粒子及び/又は導電性高分子を含有するインクを使用する。これにより、配線部32に含まれる導電性粒子及び/又は導電性高分子よりも電気抵抗率が大きい導電性粒子及び/又は導電性高分子を含むように、ひずみゲージ31aとブリッジ回路31bの抵抗部Rとを形成することができる。
ブリッジ回路31bから引き出される配線部32a、及び32bは、交差部Cにおいて交差するが、可撓性導電部30の形成を印刷方式にて行う場合、可撓性基部20上に導電性粒子及び/又は導電性高分子を含有するインクを使用して配線部32aをプリントした後に、配線部32a上に絶縁性樹脂等の絶縁材料を含有するインクを使用して絶縁層33をプリントし、その後さらに絶縁層33上に導電性粒子及び/又は導電性高分子を含有するインクを使用して配線部32bをプリントすることで、配線部32aと配線部32bとを電気的に絶縁することができる。このような印刷方式により、可撓性導電部30は、図14(b)に示すように、可撓性基部20上に、導電性粒子及び/又は導電性高分子を含む配線部32a(導電層)、絶縁材料を含む絶縁層33、及び導電性粒子及び/又は導電性高分子を含む配線部32b(導電層)が順に積層されたプリント物として形成される。
なお、タイヤ100の状態変化に伴う特性の変化を検知するセンサ部31は、ひずみゲージに限らず他の構成とすることも可能である。例えば、センサ部31として、熱電能の異なる金属粒子を含有する2種類のインクを使用して熱電対を形成してもよい。熱電対は、トレッド部100aの中央に配される第1部位21に測温接点を形成し、ビード部100dの裏側付近に配される第2部位22の先端に基準接点を形成することが好ましい。
本発明のセンシング機能付き空気入りタイヤは、車両(乗用車、トラック、バス、二輪車等)においてタイヤ又は路面の状態をセンシングする用途に有用であり、運転者によって操作される従来の車両の他、運転支援機能又は自動運転機能が備わった車両においても利用可能である。
1 センシング機能付き空気入りタイヤ
10 可撓性配線部材
20 可撓性基部
21 第1部位
21a〜d 帯状体
22、22a、22b 第2部位
30 可撓性導電部
31 センサ部
31a ひずみゲージ
31b ブリッジ回路
32、32a、32b 配線部(導電層)
33 絶縁層
41 センサ部品(検知部)
100 空気入りラジアルタイヤ(タイヤ)
100a トレッド部
100c サイドウォール部
111 縦グルーブ
112 横グルーブ

Claims (19)

  1. タイヤ又は路面の状態をセンシングするセンシング機能付き空気入りタイヤであって、
    前記タイヤの内部に設けられる可撓性配線部材、及び前記可撓性配線部材に接続される検知部を備え、
    前記可撓性配線部材は、
    前記タイヤの裏側に沿って取り付けられるフィルム状の可撓性基部と、
    前記可撓性基部の少なくとも一部に沿って設けられる可撓性導電部と、
    を備えるセンシング機能付き空気入りタイヤ。
  2. 前記可撓性基部は、前記タイヤのトレッド部裏側に沿って回転方向に延びる第1部位、及び当該第1部位から前記タイヤのサイドウォール部裏側に沿って側方に延びる第2部位を有する請求項1に記載のセンシング機能付き空気入りタイヤ。
  3. 前記可撓性導電部は、プリント物である請求項1又は2に記載のセンシング機能付き空気入りタイヤ。
  4. 前記プリント物は、導電性粒子及び/又は導電性高分子を含む請求項3に記載のセンシング機能付き空気入りタイヤ。
  5. 前記プリント物は、導電性粒子及び/又は導電性高分子を含む導電層と、絶縁材料を含む絶縁層とが積層されてなる請求項3に記載のセンシング機能付き空気入りタイヤ。
  6. 前記可撓性導電部は、前記タイヤの状態変化に伴う特性の変化を検知するセンサ部と、前記センサ部に接続する配線部とを有する請求項3〜5の何れか一項に記載のセンシング機能付き空気入りタイヤ。
  7. 前記センサ部は、前記配線部に含まれる導電性粒子及び/又は導電性高分子よりも電気抵抗率が大きい導電性粒子及び/又は導電性高分子を含み、ひずみゲージ及びブリッジ回路を構成する請求項6に記載のセンシング機能付き空気入りタイヤ。
  8. 前記可撓性導電部は、前記可撓性基部より柔軟性が大きくなるように構成されている請求項1〜7の何れか一項に記載のセンシング機能付き空気入りタイヤ。
  9. 前記可撓性基部は、JIS K 7311に準拠して測定されるモジュラスが1〜100MPaである請求項8に記載のセンシング機能付き空気入りタイヤ。
  10. 前記可撓性基部は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、及び熱可塑性ポリウレタン(TPU)からなる群から選択される少なくとも一つの材料、又は当該少なくとも一つの材料とナイロン系樹脂とのポリマーブレンドを含む請求項1〜9の何れか一項に記載のセンシング機能付き空気入りタイヤ。
  11. 前記第2部位は、前記第1部位の延在方向に対して左右対称に複数配置されている請求項2〜10の何れか一項に記載のセンシング機能付き空気入りタイヤ。
  12. 前記第2部位は、前記第1部位の延在方向に対して左右非対称に複数配置されている請求項2〜10の何れか一項に記載のセンシング機能付き空気入りタイヤ。
  13. 前記可撓性配線部材は、前記タイヤの前記トレッド部に形成されたトレッドパターンに応じて配置されている請求項2〜12の何れか一項に記載のセンシング機能付き空気入りタイヤ。
  14. 前記第1部位は、前記トレッド部に周方向に形成された縦グルーブに沿って延びる請求項13に記載のセンシング機能付き空気入りタイヤ。
  15. 前記縦グルーブは、前記トレッド部に複数形成され、
    前記第1部位は、前記縦グルーブの夫々に沿って延びる複数の帯状体を有する請求項14に記載のセンシング機能付き空気入りタイヤ。
  16. 前記第2部位の少なくとも一部は、前記トレッド部に周方向に形成された縦グルーブから分岐する横グルーブ又はサイプに沿って延びる請求項13〜15の何れか一項に記載のセンシング機能付き空気入りタイヤ。
  17. 前記第2部位は、前記第1部位の延在方向に対して直交又は斜めに交差するように配置されている請求項2〜16の何れか一項に記載のセンシング機能付き空気入りタイヤ。
  18. 前記第1部位は、その両端が互いに接続された環状体として構成されている請求項2〜17の何れか一項に記載のセンシング機能付き空気入りタイヤ。
  19. 前記可撓性基部は、長手方向の長さが、前記タイヤの回転方向に沿う周囲の長さより短く構成されている請求項1〜18の何れか一項に記載のセンシング機能付き空気入りタイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20220101333A (ko) * 2021-01-11 2022-07-19 한국타이어앤테크놀로지 주식회사 인쇄전극이 구비된 비공기입 타이어 및 이의 사용 환경 예측 방법
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