JP2019025943A - 板バネおよびその製造方法、ならびに鉄道車両用台車 - Google Patents

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洋祐 津村
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文秀 稲村
剛 松原
Takeshi Matsubara
剛 松原
雅史 道上
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雅史 道上
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Katsuyuki Kawashima
勝之 川島
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Abstract

【課題】 耐久性の向上とバネ特性の維持とを両立した板バネを提供する。【解決手段】 板バネは、車体を支持するための横梁と、上端部にバネ座を有する軸箱とを備えた鉄道車両用台車に適用可能である。板バネは、繊維強化樹脂製の板バネ本体と、側面部材とを備える。板バネ本体は、車両長手方向に延び、その中央部が横梁の車幅方向端部を下方から支持し、その両端部がバネ座に支持され、上下方向となる厚さ方向に複数のブロックを積層してなる。側面部材は、板バネ本体のうちバネ座の端縁の上方に位置する領域の側面を部分的に覆う。【選択図】図2

Description

本発明は、鉄道車両用台車に適用可能な板バネおよびその製造方法、ならびに、板バネを備える鉄道車両用台車に関する。
鉄道車両用台車のなかには、台車枠から一対の側梁を省略した一方で、この側梁の機能を一次サスペンションの機能と共に備えた一対の板バネを搭載したものがある(例えば、特許文献1を参照)。板バネは、繊維強化樹脂製であり、複数のブロックを積層してなる。板バネの中央部は、横梁の車幅方向端部を下方から支持する。板バネの両端部は、軸箱に設けられたバネ座に支持される。
国際公開第2013/038673号
板バネにおいては、ブロック間に大きな応力が発生するため、耐久性の更なる向上が望まれる。しかし、耐久性を向上しようとすると、バネ定数が上昇して、一次サスペンションとして機能するために必要なバネ特性を得にくくなるおそれがある。
本発明は、耐久性の向上とバネ特性の維持とを両立した板バネを提供することを目的としている。
本発明者は、上記目的を達成すべく板バネを開発する過程で、板バネのうちバネ座の端縁と接触する部位において、他の部位に比べて、大きな応力が発生するとの知見を得た。本発明は、この知見を下になされたものである。
本発明の一形態に係る板バネは、鉄道車両の車体を支持するための横梁と、上端部にバネ座を有する軸箱とを備えた鉄道車両用台車に適用可能な板バネであって、車両長手方向に延び、その中央部が前記横梁の車幅方向端部を下方から支持し、その両端部が前記バネ座に支持され、上下方向となる厚さ方向に複数のブロックが積層される、繊維強化樹脂製の板バネ本体と、前記板バネ本体のうち前記バネ座の端縁の上方に位置する領域の側面を部分的に覆う側面部材と、を備える。
前記構成によれば、板バネ本体のうちバネ座の端縁の上方の領域に作用する荷重を側面部材で負担できる。当該領域は、板バネのなかでも大きな応力が発生する領域であり、その応力を負担できる部材が付与されることで、板バネの全体としての耐久性を向上させることができる。側面部材は、板バネ本体の側面を部分的に覆うものであるので、板バネ本体のバネ特性への影響(バネ定数の上昇)を抑えることができる。このように、板バネの耐久性向上とバネ特性維持とを両立できる。
本発明の一形態に係る鉄道車両用台車は、鉄道車両の車体を支持するための横梁と、上端部にバネ座を有する軸箱と、前述したような板バネと、を備える。
本発明の一形態に係る板バネの製造方法は、鉄道車両の車体を支持するための横梁と、上端部にバネ座を有する軸箱とを備えた鉄道車両用台車に適用可能な板バネの製造方法であって、車両長手方向に延び、その中央部が前記横梁の車幅方向端部を下方から支持し、その両端部が前記バネ座に支持され、上下方向となる厚さ方向に複数のブロックが積層される板バネ本体を、繊維強化樹脂で準備する工程と、前記板バネ本体のうち前記バネ座の端縁の上方に位置する領域の側面を部分的に覆うように、側面部材を設ける工程と、を備える。
本発明によれば、耐久性の向上とバネ特性の維持とを両立した板バネを提供できる。
実施形態に係る鉄道車両用台車の側面図である。 第1実施形態に係る板バネの斜視図である。 図2に示す板バネの半部を示す側面図である。 上方領域周辺における板バネの断面図である。 上方領域周辺における板バネの断面図である。 第2実施形態に係る板バネの半部を示す側面図である。 図7Aが第3実施形態に係るバネ座の斜視図である。図7Bが第3実施形態に係る板バネの半部およびバネ座を示す側面図である。 第4実施形態に係る板バネの上方領域周辺における断面図である。 第5実施形態に係る板バネの上方領域周辺における断面図である。
以下、図面を参照しながら実施形態について説明する。全図を通じて同一のまたは対応する要素には同一の符号を付して詳細説明の重複を省略する。本書では、板バネの説明において方向を示すにあたって、板バネが鉄道車両用台車(以下、単に「台車」という)に搭載された状態での方向(例えば、車両長手方向や前後方向、車幅方向や左右方向、あるいは車高方向や上下方向)を用いる場合もある。
[第1実施形態]
図1に示すように、台車1は、二次サスペンションとなる空気バネ2を介して車体50を支持する横梁4を備えている。横梁4は、車幅方向に延び、空気バネ2は、横梁4の上面に設置されている。台車1は一対の側梁を備えていない。代わりに、台車1は、左右一対の板バネ20を備えており(片側のみ図示)、この板バネ20が、一次サスペンションの機能と、従来の台車に備わる側梁の機能とを兼ねている。
台車1は、横梁4の前方および後方で車幅方向に沿って配置された前後一対の車軸5,5を備え、左右一対の車輪6(片側のみ図示)が、各車軸5の車幅方向両側に固定されている。各車軸5は、左右一対の軸受7(片側のみ図示)で回転自在に支持されている。各軸受7は、車輪6よりも車幅方向外側に配置された軸箱8に収容されている。各軸箱8は、その上端部に、板バネ20を支持するバネ座10を有している。
台車1は、合計4つの軸箱8、およびこれに対応した合計4つのバネ座10を備えている。図示のとおり、2つの軸箱8,8および2つのバネ座10,10が車幅方向一方側で車両長手方向に分かれて配置されており、図示略するが、別の2つの軸箱および2つのバネ座が車幅方向他方側で車両長手方向に分かれて配置されている。以降では、車幅方向一方側の構成について説明するが、車幅方向他方側も同様に構成されている。
横梁4の車幅方向一端部は、前後一対の連結機構9,9により、前後一対の軸箱8,8に連結されている。連結機構9は、一例として軸梁式の軸箱支持装置を備えた連結機構である。台車1の車幅方向一方側では、1つの板バネ20が、車両長手方向に延び、前後一対の軸箱8,8の間に架け渡されている。
板バネ20は、図示のとおり、側面視において鉛直方向に延びる板バネ20の長手方向中心線Cを対称軸として線対称に形成される。また、板バネ20は、詳細図示を省略するが、平面視および正面視において板バネ20の幅方向中心線を対称軸として線対称に形成されている。
板バネ20は、長尺の板バネ本体21と、板バネ本体21の側面に設けられた複数の側面部材30とを備えている。板バネ20は、板バネ本体21の長手方向を車両長手方向に向け、板バネ本体21の厚さ方向を上下方向に向け、かつ板バネ本体21の幅方向を車幅方向に向けた姿勢で、台車1に適用されている。側面部材30は、板バネ本体21の側面を部分的に覆うように設けられている。側面部材30の厚さ方向は、板バネ本体21の幅方向と一致し、台車搭載時に車幅方向に向けられる。以降の板バネ20の説明において、長手方向における板バネ20の先端に近づく側を「長手方向先端側」と称し、長手方向において長手方向中心線Cに近づく側を「長手方向中央側」と称する。
板バネ本体21の長手方向中央部22は、横梁4の車幅方向端部を下方から支持する。更に言えば、板バネ本体21は、横梁4に対して上下方向に相対変位可能なように、横梁4に固定されずに、横梁4を下方から支持する。横梁4の車幅方向端部の下部には、円弧状の下面を有する当接部材11が設けられている。当接部材11は、板バネ本体21を上下方向に固定しない状態で、横梁4からの重力による下方荷重によって板バネ本体21の上面に接触している。当接部材11の下面と板バネ本体21の上面との間に、ゴムシート等の介在物が存在してもよい。
板バネ本体21の長手方向両端部23,23は、前後一対のバネ座10,10に支持されている。あるいは、一対のバネ座10,10を介して前後一対の軸箱8に支持されている。長手方向両端部23,23は、一対のバネ座10,10に上方から載せられており、長手方向両端部23,23の下面は、バネ座10の上面に自由接触している。バネ座10が軸箱8に取り付けられている状態において、バネ座10の上面は、車両長手方向の外側に向かうにつれて高くなるように、水平面に対して傾斜している。板バネ本体21の長手方向両端部23,23の下面も、バネ座10の上面と同様にして、水平面に対して傾斜している。
図2および図3に示すように、板バネ20は、側面視で全体として下方に凸となる弓形状に形成されている。板バネ本体21(板バネ20)の延在部24,24は、長手方向中央部22と長手方向両端部23,23との間の部分であり、側面視で長手方向中央部22に向けて下方に傾斜している。長手方向中央部22は、長手方向両端部23,23よりも下方に位置している。板バネ本体21の下面は、長手方向両端部23,23において直線状に形成され、長手方向中央部22において弧状に形成されている。
板バネ20は、長手方向両端部23,23から長手方向中央部22に向けて徐々に厚さが大きくなるように形成されている。長手方向両端部23,23の厚さは、長手方向中央部22の厚さよりも小さい。長手方向中央部22だけをとって見ても、その厚さは、板バネ本体21の長手方向中心線Cに向かって大きくなっている。
図4は、バネ座10の長手方向中央側の端縁10aの上方に位置する領域(以下、単に「上方領域」という)25の周辺における板バネ20の断面図である。図4に示すように、本実施形態では、板バネ本体21は、上ブロック121、中間ブロック122および下ブロック123の3つのブロックを積層してなる。ただし、ブロックは少なくとも3つであればよく、4以上であってもよい。これら3ブロック121〜123は、繊維強化樹脂(以下、「FRP」という)で形成されている。換言すれば、板バネ本体21は、FRP製である。FRPの好適例としては、炭素繊維強化樹脂(以下、「CFRP」という)、ガラス繊維強化樹脂(以下、「GFRP」という)、または、アラミド繊維強化樹脂を挙げることができる。
上ブロック121は中間ブロック122と異なるFRPで形成されている。下ブロック123は中間ブロック122と異なるFRPで形成されている。一例として、上ブロック121および下ブロック123は、CFRPで形成されている。中間ブロック122は、GFRPで形成されている。
上ブロック121および下ブロック123は、炭素繊維シートに樹脂を含浸したプリプレグを積層し、このようにして得られた積層体を加圧および加熱することによって形成されている。上ブロック121および下ブロック123におけるプリプレグの積層方向は、板バネ本体21の厚さ方向と一致する。上ブロック121においても下ブロック123においても、中間ブロック122と対向する対向層121a,123aは織物炭素繊維強化樹脂で形成され、その他の層は、一方向炭素繊維強化樹脂で形成されている。一方向炭素強化樹脂では、炭素繊維が、板バネ本体21の長手方向に配向されていてもよい。また、各層の繊維方向が交差するように積層されていてもよい。
中間ブロック122は、GFRPで形成されている。中間ブロック122は、ガラス繊維シートに樹脂を含浸したプリプレグを積層し、このようにして得られた積層体を加圧および加熱することによって形成されている。中間ブロック122におけるプリプレグの積層方向は、板バネ本体21の幅方向と一致する。
なお、FRPの製造は、プリプレグの積層に限定されず、レジントランスファ成形法、真空アシストレジントランスファ成形法などの、レジンインジェクション成形法を用いてもよい。
中間ブロック122の上面は、上ブロック121の下面(対向層121aの下面)と接着される。中間ブロック122の下面は、下ブロック123の上面(対向層123aの上面)と接着される。接着の手段は特に限定されず、一例として、接着フィルム124が上ブロック121と中間ブロック122との間に介装され、接着フィルム125が中間ブロック122と下ブロック123との間に介装される。
上ブロック121および下ブロック123の厚さは、板バネ本体21の長手方向全体にわたって一定とされる。一方、中間ブロック122の厚さは、板バネ本体21の長手方向において変化し、それにより、板バネ本体21の厚さを前述のとおりに長手方向において変化させている。詳細図示を省略するが、中間ブロック122の長手方向両端部の厚さは、中間ブロック122の長手方向中央部の厚さよりも薄い。
上ブロック121は、下ブロック123よりも厚い。詳細には、上ブロック121の厚さは下ブロック123の厚さの2倍程度である。上ブロック121は主として圧縮荷重を分担し、下ブロック123は主として引張荷重を分担する。上方領域25の周辺において、中間ブロック122の厚さは、下ブロック123の厚さと同程度(上ブロック121の厚さの半分程度)であり、中間ブロック122は主として剪断荷重を分担する。このため、上方領域25の周辺では、上ブロック121と中間ブロック122との間の界面が、板バネ本体21の厚さ方向中央部に位置付けられる。
図3に戻り、上方領域25は、板バネ本体21のうち、板バネ本体21の下面の法線nが通過する領域であり、当該法線nは、板バネ本体21の下面のうち、バネ座10の端縁10aと接触する部位における法線である。法線nは、概略的にいって、板バネ本体21の厚さ方向に延在する。本実施形態では、端縁10aが、車幅方向と平行に直線状に延在しており、端縁10aの車両長手方向の位置が車幅方向において一定である。このため、図3に示すように、法線nは側面視において直線で表される。
本実施形態では、一例として、幅方向一対の側面部材30が、板バネ本体21の上方領域25の両側面に設けられている。ただし、側面部材30は、上方領域25の片面のみに設けられていてもよい。上方領域25は、板バネ本体21の長手方向両側に存在するので、この板バネ20は、合計4セットの側面部材30を備えており、片側の上方領域25が2セットの側面部材30で挟まれている。側面部材30は、FRPで平板状に形成されている。
FRP製の側面部材30の厚さは、1〜3mmである。側面部材30の厚さ方向は、前述のとおり板バネ20の幅方向と対応する。側面部材30は、複数層のプリプレグを積層して成り、側面部材30全体には、第1方向に延びる繊維と、第1方向と交差する第2方向に延びる繊維とが含まれる。典型的には、第2方向は第1方向と直交している。直交する2方向の繊維を含む側面部材30を製造する方法として、一方向炭素繊維シートから作られるプリプレグを交互に繊維方向を変えながら積層してもよいし、織物炭素繊維シートから作られるプリプレグを積層してもよい。側面部材30も、板バネ本体21と同様にして、プリプレグの積層に限定されず、例えば、レジンインジェクション成形法を用いてもよい。
側面部材30は、繊維が延びる方向である第1方向および第2方向が、板バネ本体21の上面に対して±25〜65度の範囲内で、例えば実質的に±45度に配向されるようにして、板バネ本体21の側面に設けられる。
側面部材30のうち長手方向先端側の端部位置は、板バネ本体21の長手方向先端に位置付けられている。板バネ本体21の長手方向先端から側面部材30の長手方向中央側の端部位置までの距離L1は、板バネ本体21の長手方向先端から長手方向中心線Cまでの距離Lcの35〜45パーセントである。側面部材30のうち長手方向中央側の端部位置は、板バネ本体21の厚さd1が板バネ本体21の最大厚さdmaxに対して35〜45パーセントになる箇所に位置付けられている。なお、最大厚さdmaxは、板バネ本体21の長手方向中心線Cが通過する位置における厚さである。
図4に戻り、板バネ本体21は、上述のとおり3ブロック121〜123を積層してなる。上方領域25周辺においては、上ブロック121の厚さが、これら3ブロック121〜123のなかで最も大きい。側面部材30は、この上ブロック121と中間ブロック122とを跨ぐようにして上方領域25の側面を覆っている。本実施形態では、上方領域25の側面を厚さ方向全体にわたって設けられており、側面部材30の上縁は、板バネ本体21の上面の幅方向端縁と一致し、側面部材30の下縁は板バネ本体21の下面の幅方向端縁と一致している。
上方領域25では、板バネ本体21の厚さが小さく、また、板バネ20とバネ座10の端縁10aとの接触によって、他の部位と比べて大きな応力が発生する。応力は、厚さ方向において中央部(本例では、上ブロック121と中間ブロック122との間の界面が位置付けられている部分)で最大となり(図5を参照)、また、幅方向において端部で最大となる(図4を参照)。
これを鑑みて、本実施形態では、上方領域25の側面を部分的に覆う側面部材30が板バネ本体21に設けられている。そのため、板バネ本体21の幅方向において端部で最大化される応力を側面部材30で負担でき、板バネ本体21の幅方向端部に作用する応力が低減する。これにより、板バネ20の全体としての耐久性が向上する。また、側面部材30が、上ブロック121と中間ブロック122とに跨るように設けられている。そのため、厚さ方向において上ブロック121と中間ブロック122との境界付近で最大化される応力を側面部材30で負担でき、板バネ20の耐久性が向上する。
側面部材30がFRPで形成されているので、板厚を小さくしても必要な強度を確保でき、板バネ20の端部が幅方向に大型化するのを抑制できる。
上方領域25に作用する応力は、圧縮荷重(厚さ方向)と引張荷重(長手方向)とに起因して生じる。側面部材30をFRPで形成し、その繊維が板バネ本体21の上面に対して±25〜65度、一例として実質的に±45度に配向されている。圧縮荷重と引張荷重とを合成した荷重の方向にFRPの繊維を配向しているので、側面部材30が応力に対して強度を発揮できる。
側面部材30のうち長手方向中央側の端部位置が、板バネ本体21の厚さd1が板バネ本体21の最大厚さdmaxに対して35〜45パーセントとなる箇所に位置付けられている。側面部材30が長手方向中央寄りに張り出すのを抑えることができ、板バネ20のバネ特性への影響(バネ定数の増加)を抑えることができる。
この板バネ20は、(1)板バネ本体21を準備する工程と、(2)板バネ本体21に側面部材30を設ける工程と、を含む製造方法を用いて製造されることができる。工程(1)では、前述のとおり、上ブロック121、中間ブロック122および下ブロック123がそれぞれ製造され、上ブロック121が中間ブロック122と接着され、また、下ブロック123が中間ブロック122と接着される。「準備」とは、工程(2)の実施者が、このようにして板バネ本体21を製造することを含む。また、工程(2)の実施者が、板バネ本体21を製造せず、別の製造者から取得することを含む。
工程(2)は、工程(1)の終了後に行われてもよい。換言すれば、側面部材30は、板バネ本体21とは別個に製造し、板バネ本体21の製造後に側面部材30を板バネ本体21に付与してもよい。付与の手段は特に限定されず、接着剤を用いて側面部材30を板バネ本体21に接着してもよいし、接着フィルムを用いて側面部材30を板バネ本体21に接着してもよい。本実施形態では、側面部材30の長手方向先端側の端部位置を板バネ本体21の端部位置と同じとし、また、側面部材30は上方領域25の側面の厚さ方向全体にわたって設けられている。このように、側面部材30の側面視形状を板バネ本体21の端部の側面視形状と合わせているので、側面部材30を適切な個所に付与する作業を簡便に行うことができる。
[第2実施形態]
図6は、第2実施形態に係る板バネ220の半部を示す側面図である。図6に示すように、側面部材230は、少なくとも、上ブロック121と中間ブロック122とに跨るように設けられていればよい。また、側面部材230は、上方領域25の側面を覆っていればよく、側面部材230の長手方向先端側の端部位置は、板バネ本体21の先端よりも長手方向中央側に位置していてもよい。
[第3実施形態]
図7Aは第3実施形態に係るバネ座310の斜視図、図7Bは第3実施形態に係る板バネ320の半部およびバネ座310を示す側面図である。第1実施形態では、バネ座10の端縁10aが車幅方向と平行に直線状に延在している。端縁10aの車両長手方向の位置が車幅方向において一定であるので、側面視において端縁10aが点で表され、法線nが直線で表される(図3を参照)。これに対し、第3実施形態では、図7Aに示すように、バネ座310の端縁310aが、平面視で曲線状に延在している。このため、図7Bに示すように、側面視においては、端縁310aが幅を持つ線状に表され、端縁310aの幅方向位置に応じて無数の法線nを描画することができる。この場合において、上方領域325は、任意の法線nが通過し得る領域として定義されることができ、そのため、長手方向に拡がりを有している。側面部材330は、このようにして形成される上方領域325の側面を覆うようにして設けられていればよい。
なお、図7Aおよび7Bに示す端縁310aの形状は、一例に過ぎず、端縁310aは、平面視で曲線状に延在する部分、および/または、平面視において車幅方向に対して傾斜した直線を含むように構成されていてもよい。
[第4実施形態]
図8は第4実施形態に係る板バネ420の上方領域周辺における断面図であり、図8の横方向は板バネ420の幅方向と一致する。本実施形態に係る板バネ420において、板バネ本体421は第1実施形態のものと同様である。側面部材430は、上方領域425の側面を覆う基部と、基部の上端部(厚さ方向一端部)に設けられた上折返し部432と、基部の下端部(厚さ方向他端部)に設けられた下折返し部433とを有する。側面部材430は全体としてU字断面を有している。基部431は、第1実施形態の側面部材30と同様にして、上方領域425の側面の厚さ方向全体を覆っており、基部431の上縁は、板バネ本体421の上面の幅方向端縁と一致し、基部431の下縁は、板バネ本体421の下面の幅方向端縁と一致している。なお、上折返し部432と下折返し部433のうちいずれか一方が省略されていてもよい。
[第5実施形態]
図9は第5実施形態に係る板バネの上方領域周辺における断面図であり、図9の横方向は板バネ520の幅方向と一致する。本実施形態では、板バネ本体521の四隅が面取りされており、板バネ本体521の上面および下面は、幅方向端部に面取り部526を有する。合計4つの面取り部526が設けられる。本実施形態では、面取りによって、板バネ本体521の上面が、その幅方向両端部に、上面中央部に対しても側面に対しても傾斜する一対の上テーパ面527aを有する。板バネ本体521の下面も、その幅方向両端部に、上面中央部に対しても側面に対しても傾斜する一対の下テーパ面527bを有する。このように4つの面取り部526が設けられることで、板バネ本体521は、八角形断面を有することとなる。
当該断面形状は楕円に近似されている。例えば、断面の幅をa、厚さをb、上テーパ面の幅方向寸法をx、テーパ面の厚さ方向寸法をyとしたとき、x/yは、1.0以上となるように設定される。
そして、側面部材530は、第4実施形態と同様にして、基部531、上折返し部532および下折返し部533を有する。上折返し部532は、上面の幅方向端部、すなわち、上テーパ面527aを上から覆う。下折返し部533は、下面の幅方向端部、すなわち、下テーパ面527bを下から覆う。
このような形状とすることにより、上方領域525に発生する応力集中が緩和され、板バネ520の耐久性が一層向上する。
これまで、本発明の実施形態について説明したが、上記構成は本発明の範囲内で適宜変更、追加または削除可能である。
1 鉄道車両用台車
4 横梁
8 軸箱
10,310 バネ座
10a,310a 端縁
20,220,320,420,520 板バネ
21,421,521 板バネ本体
22 板バネ本体の長手方向中央部
23 板バネ本体の長手方向端部
25,325,425,525 上方領域
30,230,330,430,530側面部材
50 車体
121 上ブロック
122 中間ブロック
123 下ブロック
432,532 上折返し部
433,533 下折返し部
526 面取り部

Claims (14)

  1. 鉄道車両の車体を支持するための横梁と、上端部にバネ座を有する軸箱とを備えた鉄道車両用台車に適用可能な板バネであって、
    車両長手方向に延び、その中央部が前記横梁の車幅方向端部を下方から支持し、その両端部が前記バネ座に支持され、上下方向となる厚さ方向に複数のブロックを積層してなる、繊維強化樹脂製の板バネ本体と、
    前記板バネ本体のうち前記バネ座の端縁の上方に位置する領域の側面を部分的に覆う側面部材と、を備える、板バネ。
  2. 前記側面部材が繊維強化樹脂で形成されている、請求項1に記載の板バネ。
  3. 前記側面部材において、繊維が前記板バネ本体の上面に対して、±25〜65度の範囲内の角度で傾斜するように配向されている、請求項2に記載の板バネ。
  4. 前記側面部材の厚さが、1.0〜3.0mmである、請求項2または3に記載の板バネ。
  5. 前記側面部材は、前記板バネ本体の前記側面の長手方向先端まで設けられている、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の板バネ。
  6. 前記板バネ本体は、前記横梁に対して相対変位可能に上下方向に固定されずに前記横梁を下方から支持する、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の板バネ。
  7. 前記板バネ本体の下面は、前記両端部が直線状に形成され、前記中央部が弧状に形成され、
    前記板バネ本体の前記両端部の厚さは、前記中央部の厚さよりも薄い、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の板バネ。
  8. 前記板バネ本体の前記中央部の前記厚さが、前記板バネ本体の長手方向中心に向かって増加しており、
    前記側面部材のうち長手方向中央側の端部位置が、前記板バネ本体の厚さが前記板バネ本体の最大厚さに対して35〜45パーセントとなる箇所に位置付けられる、請求項7に記載の板バネ。
  9. 前記板バネ本体は、上ブロック、中間ブロックおよび下ブロックの少なくとも3つのブロックを積層してなり、
    前記領域において、前記上ブロックの厚さが前記3つのブロックのなかで最も大きく、前記側面部材は、前記上ブロックと前記中間ブロックを跨ぐようにして前記領域の前記側面を覆っている、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の板バネ。
  10. 前記板バネ本体の上面および下面は、幅方向端部に面取り部を有する、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の板バネ。
  11. 前記側面部材は、その端部に前記板バネ本体の前記上面の幅方向端部および/または前記下面の幅方向端部を覆う折返し部を有する、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の板バネ。
  12. 前記バネ座の上面が車両長手方向の外側に向かうにつれて高くなるように水平面に対して傾斜し、前記板バネ本体の前記両端部が、長手方向の先端側に向かうにつれて高くなるように水平面に対して傾斜している、請求項1ないし11のいずれか1項に記載の板バネ。
  13. 鉄道車両の車体を支持するための横梁と、
    上端部にバネ座を有する軸箱と、
    請求項1ないし12のいずれか1項に記載の板バネと、を備える、鉄道車両用台車。
  14. 鉄道車両の車体を支持するための横梁と、上端部にバネ座を有する軸箱とを備えた鉄道車両用台車に適用可能な板バネの製造方法であって、
    車両長手方向に延び、その中央部が前記横梁の車幅方向端部を下方から支持し、その両端部が前記バネ座に支持され、上下方向となる厚さ方向に複数のブロックを積層してなる板バネ本体を、繊維強化樹脂で準備する工程と、
    前記板バネ本体のうち前記バネ座の端縁の上方に位置する領域の側面を部分的に覆うように、側面部材を設ける工程と、を備える、板バネの製造方法。
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