JP2019022078A - 仮想サーバ編成方法および仮想サーバ編成システム - Google Patents
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Abstract
Description
近年のクラウドコンピューティングによるサービスでは、集約効率を高めるために仮想化技術を用いることが一般的である。仮想化技術は、アプリケーションサービスの実行環境を仮想マシン単位で扱うことで、異なるコンピュータリソース上に簡易かつ短時間でサービス環境を展開することを可能にする。仮想マシンの生成、削除等、仮想リソース管理を担うソフトウェアとして、OpenStack(非特許文献1参照)が注目されている。
以降、仮想マシンをVM(Virtual Machine)とも記載する。
図6は、比較例に係る仮想サーバ編成システムSの構成例を示す機能ブロック図である。
コンピュータ5aはVM6aとVM6bを具現化し、コンピュータ5bはVM6cとVM6dを具現化し、コンピュータ5cはVM6eとVM6fを具現化し、コンピュータ5dはVM6gとVM6hを具現化する。
以降、コンピュータ5a〜5dを単にコンピュータ5、VM6a〜6hを単にVM6と記載することもある。
クライアント端末7aは、同じロケーション9aにあるコンピュータ5a上のVM6bにアクセスし、サービスの提供を受けている。クライアント端末7bは、同じロケーション9bにあるコンピュータ5b上のVM6dにアクセスし、サービスの提供を受けている。クライアント端末7c,7dは、同じロケーション9cにあるコンピュータ5c上のVM6fにアクセスし、サービスの提供を受けている。
比較例の仮想サーバ編成システムSにおいては、クライアント端末7の信号は全て、一箇所のデータセンタサーバに集約して処理される。そのため、サービス開始時にあらかじめ予測需要分のVM6をデータセンタ内のサーバに配備しておくことが一般的である。
ここでは、仮想リソース管理部1がコンピュータ#1(コンピュータ5a)とコンピュータ#2(コンピュータ5b)の2台を管理している場合を考える。
通知を受けたクライアント端末7aは通知されたサービス宛先IPにアクセスし、コンピュータ5a上のVM6で実行されているサービスを利用する(ステップS49)。
近年、IoT(Internet of Things)の普及にともない、センシングや物理的なインタラクションを行うために、大容量のデータ処理や高いリアルタイム性を必要とするサービスの増加が予想される。
このようなサービスを実現するために、エッジコンピューティングが提唱されている(非特許文献2参照)。エッジコンピューティングとは、ネットワーク周縁へ計算処理リソース(エッジサーバ)を分散配置する手法である。エッジコンピューティングは、クライアント端末近傍のコンピュータでサービス処理を行って通信距離を短縮することで、通信トラヒックを最適化してアプリケーション処理の低遅延化を実現できる。
以下、このエッジコンピューティングに仮想化技術を適用することを考える。
ところが、図6と図7で説明したクラウドコンピューティングによる仮想サーバ編成システムSでは、サービス開始前に、各コンピュータに対するサービスの需要を予測しておき、この予測需要分のVMを予め生成するという方式をとる。OpenStackに代表される既存の仮想リソース管理ソフトウェアの多くは、データセンタにあるコンピュータのみを対象とすることを前提としているからである。各ネットワーク条件に依存する応答遅延を考慮し、広域ネットワーク上に散在するコンピュータ5からクライアント端末7と最速で通信できるものを選定してVM6を配備する機能は有していない。
或るクライアント端末への応答遅延が最小になるコンピュータは、クライアント端末の移動、アクセス手段の変更、ネットワークそのものへのアクセスの増減等により、絶えず変動する。
複数のコンピュータおよび、各前記コンピュータ上に仮想マシンを生成して起動させる仮想リソース管理部を含む仮想サーバ編成システムが実行する仮想サーバ編成方法であって、
端末からのサービス要求を受け付けると、当該端末と各前記コンピュータとの応答遅延の測定を指示し、
各前記コンピュータのうち応答遅延が最小のコンピュータを判定し、
前記仮想リソース管理部に対して、応答遅延が最小と判定した前記コンピュータ上への仮想マシンの生成および起動を指示し、
前記コンピュータ上に生成された仮想マシンのアドレスを前記端末に通知する、
ことを特徴とする仮想サーバ編成方法とした。
複数のコンピュータおよび、各前記コンピュータ上に仮想マシンを生成して起動させる仮想リソース管理部を含む仮想サーバ編成システムが実行する仮想サーバ編成方法であって、
端末からのサービス要求を受け付けると、当該端末と各前記コンピュータとの応答遅延の測定を指示し、
各前記コンピュータのうち応答遅延が所定値より小さいコンピュータを判定したならば、前記仮想リソース管理部に対して、応答遅延が前記所定値より小さいと判定した前記コンピュータ上への仮想マシンの生成および起動を指示し、
前記コンピュータ上に生成された仮想マシンのアドレスを前記端末に通知する、
ことを特徴とする仮想サーバ編成方法とした。
各前記コンピュータは、前記端末との間の応答遅延を測定する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の仮想サーバ編成方法とした。
複数のコンピュータと、
各前記コンピュータ上に仮想マシンを生成して起動させる仮想リソース管理部と、
端末からのサービス要求を受け付けると、当該端末と各前記コンピュータとの応答遅延の測定を指示する遅延測定指示部と、
各前記コンピュータのうち応答遅延が最小のコンピュータを判定する判定部と、
前記仮想リソース管理部に対して、前記判定部が判定したコンピュータ上への仮想マシンの生成および起動を指示する仮想マシン生成指示部と、
前記仮想マシン生成指示部の指示によって生成された仮想マシンのアドレスを前記端末に通知するサービス宛先通知部と、
を備えることを特徴とする仮想サーバ編成システムとした。
複数のコンピュータと、
各前記コンピュータ上に仮想マシンを生成して起動させる仮想リソース管理部と、
端末からのサービス要求を受け付けると、当該端末と各前記コンピュータとの応答遅延の測定を指示する遅延測定指示部と、
各前記コンピュータのうち応答遅延が所定値より小さいコンピュータを判定する判定部と、
前記判定部が、応答遅延が前記所定値より小さいコンピュータを判定すると、前記仮想リソース管理部に対して、前記判定部が判定したコンピュータ上への仮想マシンの生成および起動を指示する仮想マシン生成指示部と、
前記仮想マシン生成指示部の指示によって生成された仮想マシンのアドレスを前記端末に通知するサービス宛先通知部と、
を備えることを特徴とする仮想サーバ編成システムとした。
各前記コンピュータは、前記端末との間の応答遅延を測定する遅延測定部を備える、
ことを特徴とする請求項4または5に記載の仮想サーバ編成システムとした。
前記遅延測定指示部は、各前記コンピュータが備える前記遅延測定部に対して前記端末との間の応答遅延の測定を指示する、
ことを特徴とする請求項6に記載の仮想サーバ編成システムとした。
前記遅延測定部は、前記端末に対してpingを送信して応答遅延を測定する、
ことを特徴とする請求項6に記載の仮想サーバ編成システムとした。
本発明は、エッジコンピューティングの範疇を超えるが、エッジサーバの接続するネットワークと異なるキャリアに接続するクライアント端末も、遅延時間が許容範囲内に収まるのならば対象にする。例えば、コンピュータ5とクライアント端末7間の通信経路として、ゲートウェイを介して複数キャリアを跨る場合においても、中継装置数が少なく応答遅延が小さければ、通信経路として選択する。本発明の仮想サーバ編成システムSにおける対象クライアント端末は、ネットワークが疎通している全クライアント端末となる。そのため、一般のエッジコンピューティングにおけるクライアント端末よりも多い。
仮想サーバ編成システムSは、広域ネットワーク上の仮想リソース管理部1、コンピュータIPアドレスリスト3、サービス要求受付部2、コンピュータ5a〜5d、クライアント端末7a〜7dから構成される。
以降、コンピュータ5a〜5dを単にコンピュータ5、クライアント端末7a〜7dを単にクライアント端末7と記載することもある。
なお、遅延測定部51は仮想リソース管理部1が管理する各コンピュータ5上に配備する必要がある。しかし、サービス要求受付部2は、コンピュータ5上にVMとして実装してもよいし、外部の別コンピュータ上に実装してもよい。
以降、VM6a〜6hを単にVM6と記載することもある。
クライアント端末7aは、同じロケーション9aにあるコンピュータ5a上のVM6bにアクセスし、サービスの提供を受けている。クライアント端末7bは、同じロケーション9bにあるコンピュータ5b上のVM6dにアクセスし、サービスの提供を受けている。クライアント端末7c,7dは、同じロケーション9cにあるコンピュータ5c上のVM6fにアクセスし、サービスの提供を受けている。
このように、それぞれのVM6で実行されるサービスは、クライアント端末7と一対一で結びついてもよいし、一対多で結びついてもよい。
遅延測定指示部21は、仮想リソース管理部1のコンピュータIPアドレスリスト3を参照し、仮想リソース管理部1によって管理される各コンピュータ5に遅延測定指示を送信する。
このようにすることで、クライアント端末7からのサービス要求を受けて、サービス要求受付部2が最新の応答遅延の測定を指示することを可能とする。
本例では、コンピュータ名とIPアドレスを関連付けて記憶している。
コンピュータ#1のIPアドレスは「1.1.1.1」であり、コンピュータ#2のIPアドレスは「2.2.2.2」である。
遅延測定指示部21は、当該テーブル登録されたIPアドレスに対して、遅延測定指示を送信する。
またクライアント端末7aは、サービス要求受付部2から、応答遅延が最小になるサービスのIPアドレスの通知を受け取れるものとする。通知の手段はWeb上に掲載するのでも、メールで送信するのでもよい。
まず、クライアント端末7aは、サービス要求受付部2にサービス要求を送信する(ステップS10)。サービス要求受付部2の遅延測定指示部21は、仮想リソース管理部1のコンピュータIPアドレスリスト3に、仮想リソース管理部1が管理するコンピュータ5のIPアドレスリストを問い合わせる(ステップS11)。これに答えて、仮想リソース管理部1はIPアドレスリストを返信する(ステップS12)。
最小遅延コンピュータ判定においては、仮想リソース管理部1が管理する全てのコンピュータ5の応答遅延時間を比較し、最小遅延のコンピュータ5を判定してもよい。また、応答遅延時間が閾値を下回る最初に発見したコンピュータ5を判定してもよい。
ここでは、仮想リソース管理部1がコンピュータ#1(コンピュータ5a)とコンピュータ#2(コンピュータ5b)の2台を管理しており、全てのコンピュータ5の応答遅延時間を比較する場合を考える。
なお、コンピュータ5の台数が増えた場合、判定対象のコンピュータ5が増加する以外の変更はない。
このようにすることで、ネットワークの使用状況に応じて変動する応答遅延に対して、常に最新の状況を確認できる。また、各コンピュータ5が各クライアント端末7との通信における最新の応答遅延を、ping送信によって測定することを可能とする。
クライアント端末7aは、通知されたサービス宛先IPにアクセスし、コンピュータ5a上のVM6で実行されるサービスを利用する(ステップS26)。
図4は本実施例に係る仮想サーバ編成システムSにおける、仮想リソース管理部1が管理する全てのコンピュータ5の遅延判定を行って、最小遅延のコンピュータ5にVM6を生成する流れを示したフローチャートである。
なお、遅延時間が所定値を下回るものを判定する方法については、図5の説明で述べる。
遅延測定指示部21は、コンピュータ5の遅延測定部51に、当該コンピュータ5とクライアント端末7との間の遅延測定命令を送信する。当該コンピュータ5は、クライアント端末7にpingを送信し、応答時間を遅延通知としてサービス要求受付部2に報告する(ステップS33)。
報告を受けた遅延測定指示部21は、仮想リソース管理部1の管理する全てのコンピュータ5について遅延測定処理が完了するまで、繰り返し処理を行う(ステップS34)。
VM生成指示部23は、判定した最小遅延のコンピュータ5に対して、VM6の生成を指示する(ステップS36)。VM6の生成と起動が完了したなら、サービス宛先通知部24は、クライアント端末7aへ、生成したVM6のIPアドレスをサービス宛先IPとして通知する。
遅延測定指示部21は、コンピュータ5の遅延測定部51に、当該コンピュータ5とクライアント端末7との間の遅延測定命令を送信する。当該コンピュータ5は、クライアント端末7にpingを送信し、応答時間を遅延通知としてサービス要求受付部2に報告する(ステップS53)。
また、前記した機構や構成は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての機構や構成を示しているとは限らない。
特殊なハードウェアが不要であり、ソフトウェアの機能だけで実装が可能である。
1 仮想リソース管理部
2 サービス要求受付部
21 遅延測定指示部
22 最小遅延コンピュータ判定部
23 VM生成指示部(仮想マシン生成指示部)
24 サービス宛先通知部
3 コンピュータIPアドレスリスト
5a,5b,5c,5d コンピュータ
51 遅延測定部
6a,6b,6c,6d,6e,6f,6g,6h VM(仮想マシン)
7a,7b,7c,7d クライアント端末(端末)
9a,9b,9c ロケーション
Claims (8)
- 複数のコンピュータおよび、各前記コンピュータ上に仮想マシンを生成して起動させる仮想リソース管理部を含む仮想サーバ編成システムが実行する仮想サーバ編成方法であって、
端末からのサービス要求を受け付けると、当該端末と各前記コンピュータとの応答遅延の測定を指示し、
各前記コンピュータのうち応答遅延が最小のコンピュータを判定し、
前記仮想リソース管理部に対して、応答遅延が最小と判定した前記コンピュータ上への仮想マシンの生成および起動を指示し、
前記コンピュータ上に生成された仮想マシンのアドレスを前記端末に通知する、
ことを特徴とする仮想サーバ編成方法。 - 複数のコンピュータおよび、各前記コンピュータ上に仮想マシンを生成して起動させる仮想リソース管理部を含む仮想サーバ編成システムが実行する仮想サーバ編成方法であって、
端末からのサービス要求を受け付けると、当該端末と各前記コンピュータとの応答遅延の測定を指示し、
各前記コンピュータのうち応答遅延が所定値より小さいコンピュータを判定したならば、前記仮想リソース管理部に対して、応答遅延が前記所定値より小さいと判定した前記コンピュータ上への仮想マシンの生成および起動を指示し、
前記コンピュータ上に生成された仮想マシンのアドレスを前記端末に通知する、
ことを特徴とする仮想サーバ編成方法。 - 各前記コンピュータは、前記端末との間の応答遅延を測定する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の仮想サーバ編成方法 - 複数のコンピュータと、
各前記コンピュータ上に仮想マシンを生成して起動させる仮想リソース管理部と、
端末からのサービス要求を受け付けると、当該端末と各前記コンピュータとの応答遅延の測定を指示する遅延測定指示部と、
各前記コンピュータのうち応答遅延が最小のコンピュータを判定する判定部と、
前記仮想リソース管理部に対して、前記判定部が判定したコンピュータ上への仮想マシンの生成および起動を指示する仮想マシン生成指示部と、
前記仮想マシン生成指示部の指示によって生成された仮想マシンのアドレスを前記端末に通知するサービス宛先通知部と、
を備えることを特徴とする仮想サーバ編成システム。 - 複数のコンピュータと、
各前記コンピュータ上に仮想マシンを生成して起動させる仮想リソース管理部と、
端末からのサービス要求を受け付けると、当該端末と各前記コンピュータとの応答遅延の測定を指示する遅延測定指示部と、
各前記コンピュータのうち応答遅延が所定値より小さいコンピュータを判定する判定部と、
前記判定部が、応答遅延が前記所定値より小さいコンピュータを判定すると、前記仮想リソース管理部に対して、前記判定部が判定したコンピュータ上への仮想マシンの生成および起動を指示する仮想マシン生成指示部と、
前記仮想マシン生成指示部の指示によって生成された仮想マシンのアドレスを前記端末に通知するサービス宛先通知部と、
を備えることを特徴とする仮想サーバ編成システム。 - 各前記コンピュータは、前記端末との間の応答遅延を測定する遅延測定部を備える、
ことを特徴とする請求項4または5に記載の仮想サーバ編成システム。 - 前記遅延測定指示部は、各前記コンピュータが備える前記遅延測定部に対して前記端末との間の応答遅延の測定を指示する、
ことを特徴とする請求項6に記載の仮想サーバ編成システム。 - 前記遅延測定部は、前記端末に対してpingを送信して応答遅延を測定する、
ことを特徴とする請求項6に記載の仮想サーバ編成システム。
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