JP2019021902A - 積層圧電素子、圧電振動装置、及び電子機器 - Google Patents

積層圧電素子、圧電振動装置、及び電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】損傷の発生を抑制可能な積層圧電素子を提供する。【解決手段】積層圧電素子は、セラミック素体と、一対の外部電極と、複数の内部電極と、表面電極と、を具備する。上記セラミック素体は、長手方向に対向する一対の端面と、上記長手方向に直交する厚さ方向に対向する一対の主面と、上記長手方向及び上記厚さ方向に直交する幅方向に対向する一対の側面と、を有する。上記一対の外部電極は、上記一対の端面を覆い、上記一対の端面から上記一対の主面及び上記一対の側面に沿って延出する。上記複数の内部電極は、上記セラミック素体の内部に上記厚さ方向に沿って積層され、上記厚さ方向に沿って交互に上記一対の外部電極の一方又は他方に接続されている。上記表面電極は、上記一対の外部電極から上記一対の主面に沿って延び、上記一対の外部電極のうち上記一対の主面に隣接する上記内部電極が接続された外部電極寄りの位置で上記長手方向に分割されている。【選択図】図1

Description

本発明は、圧電横効果を利用した積層圧電素子、圧電振動装置、及び電子機器に関する。
積層圧電素子では、積層方向に直交する方向の寸法の大きい細長い形状とすることにより、圧電横効果を有効に利用可能となる。このような積層圧電素子では、長手方向の両端部に設けられた外部電極間に電圧を印加することにより、長手方向に大きく収縮させることができる(例えば、特許文献1参照)。
特開2016−100760号公報 国際公開2016/052582号明細書
しかしながら、積層圧電素子では、細長い形状とすることにより、実装時などに特に長手方向の両端部に強い衝撃が加わりやすくなる。このため、このような積層圧電素子では、長手方向の両端部が損傷を受けやすい。したがって、積層圧電素子の長手方向の両端部における損傷の発生を抑制可能な技術が求められる。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、損傷の発生を抑制可能な積層圧電素子、圧電振動装置、及び電子機器を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る積層圧電素子は、セラミック素体と、一対の外部電極と、複数の内部電極と、表面電極と、を具備する。
上記セラミック素体は、圧電セラミックスで形成され、長手方向に対向する一対の端面と、上記長手方向に直交する厚さ方向に対向する一対の主面と、上記長手方向及び上記厚さ方向に直交する幅方向に対向する一対の側面と、を有する。
上記一対の外部電極は、上記一対の端面を覆い、上記一対の端面から上記一対の主面及び上記一対の側面に沿って延出する。
上記複数の内部電極は、上記セラミック素体の内部に上記厚さ方向に沿って積層され、上記一対の外部電極に対して上記厚さ方向に沿って交互に接続されている。
上記表面電極は、上記一対の外部電極から上記一対の主面に沿って延び、上記厚さ方向に隣接する上記内部電極が接続された上記外部電極寄りの位置で上記長手方向に分割されている。
この構成では、一対の外部電極が、一対の主面及び一対の側面に延出し、積層圧電素子の長手方向の両端部を覆っている。これにより、積層圧電素子の両端部は、一対の外部電極によって保護されるため、損傷を受けにくくなる。したがって、この積層圧電素子では、損傷の発生を抑制可能である。
上記一対の外部電極の稜部に沿ってR面が形成されていてもよい。
上記R面の曲率半径が10μm以上であってもよい。
これらの構成では、一対の外部電極の稜部における欠けや割れなどの発生を抑制することができる。
上記一対の主面の上記長手方向の両端部には、上記一対の端面に向けて上記厚さ方向の内側に傾斜する傾斜面が設けられていてもよい。
上記一対の外部電極は、上記傾斜面の一部を覆っていてもよい。
この構成では、傾斜面における一対の外部電極に覆われていない領域に、溝部が形成される。これにより、積層圧電素子を振動板などの実装面に接着する際に、溝部に接着剤が入り込む。このため、積層圧電素子の実装面に対する接着性が向上する。
本発明の一形態に係る圧電振動装置は、上記積層圧電素子と、振動板と、接着層と、を具備する。
上記振動板は、上記積層圧電素子に対して上記厚さ方向に対向する。
上記接着層は、上記積層圧電素子と上記振動板との間に配置されている。
本発明の一形態に係る電子機器は、上記積層圧電素子と、パネルと、筐体と、を具備する。
上記パネルは、上記積層圧電素子が上記厚さ方向に対向した状態で接着されている。
上記筐体は、上記パネルを保持する。
本発明によれば、損傷の発生を抑制可能な積層圧電素子、圧電振動装置、及び電子機器を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る積層圧電素子の斜視図である。 上記積層圧電素子の図1のA−A'線に沿った断面図である。 上記積層圧電素子の図1のB−B'線に沿った断面図である。 上記積層圧電素子の製造方法を示すフローチャートである。 上記積層圧電素子の製造過程を示す斜視図である。 上記積層圧電素子の製造過程を示す斜視図である。 上記積層圧電素子を用いた圧電振動装置の断面図である。 上記積層圧電素子を用いた電子機器の平面図である。 上記電子機器の図8AのC−C'線に沿った断面図である。 上記積層圧電素子の変形例の斜視図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。図面には、適宜相互に直交するX軸、Y軸、及びZ軸が示されている。X軸、Y軸、及びZ軸は全図において共通である。
[積層圧電素子10の構成]
図1〜3は、本発明の一実施形態に係る積層圧電素子10の構成を模式的に示す図である。図1は、積層圧電素子10の斜視図である。図2は、積層圧電素子10の図1のA−A'線に沿った断面図である。図3は、積層圧電素子10の図1のB−B'線に沿った断面図である。
積層圧電素子10は、X軸に沿った長手方向と、Y軸に沿った幅方向と、Z軸に沿った厚さ方向と、を有する。つまり、積層圧電素子10は、X軸方向に細長く形成されている。これにより、積層圧電素子10では、圧電縦効果によるZ軸方向の変形よりも、圧電横効果によるX軸方向の変形が支配的になる。
積層圧電素子10は、セラミック素体11と、第1外部電極14と、第2外部電極15と、を具備する。セラミック素体11は、X軸方向を向いた第1及び第2端面11a,11bと、Y軸方向を向いた第1及び第2側面11c,11dと、Z軸方向を向いた第1及び第2主面11e,11fと、を有する。
なお、セラミック素体11の形状は、図1〜3に示すような直方体形状に限定されない。例えば、セラミック素体11の各面を接続する稜部は面取りされていてもよい。また、セラミック素体11の各面は曲面であってもよく、セラミック素体11は全体として丸みを帯びた形状であってもよい。
第1外部電極14は、セラミック素体11の第1端面11aを覆い、第1端面11aから側面11c,11d及び主面11e,11fに沿って延出している。第2外部電極15は、セラミック素体11の第2端面11bを覆い、第2端面11bから側面11c,11d及び主面11e,11fに沿って延出している。
外部電極14,15の外面には、屈曲した稜部に沿って緩やかな曲面であるR面が形成されている。外部電極14,15の稜部に沿ったR面の曲率半径は10μm以上であることが好ましい。これにより、外部から加わる応力が外部電極14,15の稜部に集中しにくくなるため、欠けや割れなどの発生を抑制することができる。
外部電極14,15は、電気の良導体により形成されている。外部電極14,15を形成する電気の良導体としては、例えば、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、錫(Sn)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銀(Ag)、金(Au)などを主成分とする金属又は合金が挙げられる。
セラミック素体11は、圧電定数d31の絶対値が大きい圧電セラミックスで形成される。非鉛系の材料としては、例えば、ニオブ酸リチウム(LiNbO)系やタンタル酸リチウム(LiTaO)系が挙げられる。鉛系の材料としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PbZrO−PbTiO)系が挙げられる。
セラミック素体11の内部には、第1内部電極12及び第2内部電極13が設けられている。内部電極12,13は、いずれもXY平面に沿って延びるシート状であり、Z軸方向に沿って交互に間隔をあけて配置されている。つまり、各内部電極12,13は、圧電セラミックスによって覆われている。
したがって、内部電極12,13の間には、圧電セラミックスの層であるセラミック層18が形成されている。第1内部電極12は、セラミック素体11の第1端面11aに引き出され、第1外部電極14に接続されている。第2内部電極13は、セラミック素体11の第2端面11bに引き出され、第2外部電極15に接続されている。
図3に示すように、内部電極12,13は、側面11c,11dから間隔をあけて配置されている。つまり、セラミック素体11には、内部電極12,13と側面11c,11dとの間に間隔を形成するサイドマージン部が設けられている。これにより、側面11c,11dにおける内部電極12,13の絶縁性が確保されている。
セラミック素体11では、第1主面11eに第1表面電極16が設けられ、第2主面11fに第2表面電極17が設けられている。これにより、Z軸方向の最上部の第2内部電極13と第1表面電極16との間、及びZ軸方向の最下部の第1内部電極12と第2表面電極17との間にもそれぞれセラミック層18が形成されている。
第1表面電極16は、X軸方向の中央部よりも第2外部電極15寄りの位置に形成された隙間Dによって、第1外部電極14側の第1機能部16aと第2外部電極15側の第1ダミー部16bとに分割されている。第1機能部16aのX軸方向の寸法は、第1ダミー部16bよりも大きい。
第2表面電極17は、X軸方向の中央部よりも第1外部電極14寄りの位置に形成された隙間Dによって、第2外部電極15側の第2機能部17aと第1外部電極14側の第2ダミー部17bとに分割されている。第2機能部17aのX軸方向の寸法は、第2ダミー部17bよりも大きい。
内部電極12,13及び表面電極16,17はそれぞれ、電気の良導体により形成されている。内部電極12,13及び表面電極16,17を形成する電気の良導体としては、例えばニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、銀(Ag)、金(Au)などを主成分とする金属又は合金が挙げられる。
上記の構成により、積層圧電素子10では、第1外部電極14と第2外部電極15との間に電圧が印加されると、すべてのセラミック層18にZ軸方向の電圧が加わる。これにより、各セラミック層18がX軸方向に収縮するため、積層圧電素子10が全体としてX軸方向に収縮する。
なお、第1表面電極16における第1外部電極14に接続された第1機能部16aは、第2内部電極13との間のセラミック層18に電圧を印加することができる。この一方で、第2外部電極15に接続された第1ダミー部16bは、第2内部電極13との間のセラミック層18に電圧を印加することができない。
また、第2表面電極17における第2外部電極15に接続された第2機能部17aは、第1内部電極12との間のセラミック層18に電圧を印加することができる。この一方で、第1外部電極14に接続された第2ダミー部17bは、第1内部電極12との間のセラミック層18に電圧を印加することができない。
このため、積層圧電素子10では、機能部16a,17aのX軸方向の寸法が大きいほど、X軸方向の収縮を大きくすることができる。このため、積層圧電素子10では、機能部16a,17aのX軸方向の寸法を大きくするために、ダミー部16b,17bのX軸方向の寸法を小さく留めることが好ましい。
積層圧電素子10は、圧電横効果によってX軸方向に動作する圧電アクチュエータとして広く利用可能である。積層圧電素子10の用途の一例として、圧電振動装置が挙げられる。圧電振動装置は、典型的には、積層圧電素子10に、金属で形成された振動板を組み合わせて構成される。
より詳細に、圧電振動装置では、例えば、振動板の実装面に対して、積層圧電素子10の第1主面11e側又は第2主面11f側が接着される。圧電振動装置では、外部電極14,15間に所定の周波数の電圧を印加して積層圧電素子10を長手方向に伸縮させることによって、振動板を振動させることができる。
積層圧電素子10では、実装時に長手方向の両端部が実装面に衝突しやすい。この点、積層圧電素子10の長手方向の両端部は、外部電極14,15によって保護されているため、損傷を受けにくい。更に、外部電極14,15の稜部がR面形状であるため、欠けや割れなどが発生しにくい。
また、表面電極16,17にダミー部16b,17bが設けられているため、主面11e,11f上における外部電極14,15のZ軸方向の高さが揃いやすい。つまり、第1外部電極14と第2外部電極15との間におけるZ軸方向の段差が発生しにくい。このため、積層圧電素子10では、実装面に対する傾きを抑制することができる。
更に、積層圧電素子10では、主面11e,11f上に外部電極14,15が配置されているため、セラミック素体11と実装面との間に間隔が形成される。これにより、積層圧電素子10では、セラミック素体11に実装面からの衝撃が加わりにくくなるため、セラミック素体11における損傷の発生が抑制される。
なお、本実施形態に係る積層圧電素子10の構成は、図1〜3に示す構成に限定されず、適宜変更可能である。例えば、内部電極12,13の枚数やセラミック層18の厚さは、積層圧電素子10の用途などに応じて、適宜決定可能である。また、表面電極16,17の構成は、内部電極12,13の構成に応じて決定される。
具体的に、Z軸方向の最上部に第1内部電極12が配置されている場合には、第1表面電極16における第1機能部16a及び第1ダミー部16bのX軸方向の配置が図2とは反対になる。つまり、第1機能部16aが第2内部電極13に接続され、第1ダミー部16bが第1内部電極12に接続される。
また、Z軸方向の最下部に第2内部電極13が配置されている場合には、第2表面電極17における第2機能部17a及び第2ダミー部17bのX軸方向の配置が図2とは反対になる。つまり、第2機能部17aが第1内部電極12に接続され、第2ダミー部17bが第2内部電極13に接続される。
[積層圧電素子10の製造方法]
図4は、積層圧電素子10の製造方法を示すフローチャートである。図5,6は、積層圧電素子10の製造過程を示す図である。以下、積層圧電素子10の製造方法について、図4に沿って、図5,6を適宜参照しながら説明する。
(ステップS01:セラミック素体作製)
ステップS01では、セラミック素体11を作製する。ステップS01では、まず、図5に示すセラミックシート101,102,103,104を準備する。セラミックシート101,102,103,104は、圧電セラミックスを主成分とする圧電体グリーンシートである。
圧電体グリーンシートは、圧電セラミックスの仮焼粉末と、有機高分子からなるバインダと、可塑剤と、を混合して得られるセラミックスラリーをシート状に成形することにより得られる。圧電体グリーンシートの成形には、例えば、ロールコーターやドクターブレードなどを用いることができる。
各セラミックシート101,102,103,104には、所定のパターンで導電性ペーストが塗布され、未焼成の内部電極12,13及び表面電極16,17が形成されている。導電性ペーストの塗布には、例えば、スクリーン印刷法やグラビア印刷法などを用いることができる。
具体的に、セラミックシート101には、第1内部電極12が形成されている。セラミックシート102には、第2内部電極13が形成されている。セラミックシート103には、第1表面電極16が形成されている。セラミックシート104には、第1内部電極12及び第2表面電極17が形成されている。
そして、セラミックシート101,102,103,104を図5に示す順番でZ軸方向に積層して熱圧着することにより、未焼成のセラミック素体11が得られる。セラミックシート101,102,103,104の熱圧着には、例えば、一軸加圧や静水圧加圧などを用いることができる。
続いて、未焼成のセラミック素体11を、例えば300〜500℃に加熱することにより脱バインダ処理する。そして、脱バインダ処理後のセラミック素体11を、例えば900〜1200℃に加熱することにより焼結させる。これにより、図6に示すセラミック素体11が得られる。
(ステップS02:外部電極形成)
ステップS02では、ステップS01で得られたセラミック素体11に外部電極14,15を形成することにより、図1〜3に示す積層圧電素子10を作製する。ステップS02では、例えば、セラミック素体11の長手方向の両端部に塗布した導電性ペーストを焼き付けることにより外部電極14,15形成することができる。
導電性ペーストの塗布には、例えば、ディップ法を用いることができる。ディップ法では、セラミック素体11のX軸方向の両端部を導電性ペーストに浸漬させる。これにより、端面11a,11bから側面11c,11d及び主面11e,11fに沿って延出する未焼成の外部電極14,15が形成される。
ディップ法で塗布した外部電極14,15の稜部には、導電性ペーストの表面張力によってR面が形成される。なお、導電性ペーストの塗布方法は、ディップ法に限定されず、適宜公知の方法を採用可能である。ディップ法以外の導電性ペーストの塗布方法としては、例えば、各種印刷法などが挙げられる。
そして、セラミック素体11のX軸方向の両端部に形成された未焼成の外部電極14,15を加熱することにより、外部電極14,15をセラミック素体11に焼き付ける。これにより、外部電極14,15が焼結し、図1〜3に示す本実施形態に係る積層圧電素子10が得られる。
なお、ステップS02における処理を、ステップS01で行うこともできる。例えば、未焼成のセラミック素体11のX軸方向の両端部に導電性ペーストを塗布してもよい。これにより、セラミック素体11の焼成と外部電極14,15の焼き付けとを同時に行うことができる。
(ステップS03:分極処理)
ステップS03では、積層圧電素子10に分極処理を行う。具体的に、分極処理では、積層圧電素子10にZ軸方向の直流高電界を加えることにより、セラミック層18を構成する圧電セラミックスの自発分極の向きを揃える。これにより、圧電セラミックスに圧電活性が付与され、積層圧電素子10がその機能を発揮可能となる。
[圧電振動装置20]
積層圧電素子10は、圧電横効果によってX軸方向に動作する圧電アクチュエータとして広く利用可能である。積層圧電素子10の用途の一例として、振動を発生させる圧電振動装置が挙げられる。以下、積層圧電素子10を用いて構成されたユニモルフ型の圧電振動装置20について説明する。
図7は、圧電振動装置20の断面図である。圧電振動装置20は、積層圧電素子10と、振動板21と、接着層22と、を備える。振動板21は、XY平面に沿って延びる平板として構成され、積層圧電素子10の第1主面11eに対向して配置されている。接着層22は、積層圧電素子10と振動板21との間に配置されている。
振動板21は、例えば、金属やガラスなどで形成され、Z軸方向に可撓性を有する。接着層22は、樹脂材料などによって形成され、積層圧電素子10と振動板21とを接合している。接着層22は、積層圧電素子10のZ軸方向下部に密着し、振動板21のZ軸方向上面に密着している。
接着層22は、セラミック素体11の第1主面11eと振動板21との間に充填され、セラミック素体11と振動板21とを広範囲で接合している。これにより、圧電振動装置20では、積層圧電素子10と振動板21との間における接着層22を介した高い接合強度が得られる。
圧電振動装置20では、接着層22による積層圧電素子10と振動板21との接合強度が高いため、積層圧電素子10を大きく伸縮させた場合であっても、積層圧電素子10が振動板21から剥がれにくい。このため、圧電振動装置20では、振動板21の大きい振動が維持される。
[電子機器30]
図8A,8Bは、積層圧電素子10を用いた電子機器30を模式的に示す図である。図8Aは、電子機器30の平面図である。図8Bは、電子機器30の図8AのC−C'線に沿った断面図である。電子機器30は、一般的にスマートフォンと呼ばれる多機能型の携帯通信端末として構成される。
電子機器30は、積層圧電素子10と、筐体31と、パネル32と、を有する。筐体31は、XY平面に沿って矩形に延びる底板31aと、底板31aの周縁からZ軸方向上方に延びる枠体31bと、を有し、Z軸方向上方に開放された箱型に形成されている。パネル32は、XY平面に沿って矩形に延び、筐体31をZ軸方向上方から閉塞している。
筐体31は、電子機器30の様々な機能を実現するための回路基板や電子部品などの各構成(不図示)を収容する。パネル32は、タッチパネルとして構成されている。つまり、パネル32は、画像を表示する画像表示機能と、ユーザの手指などによる入力操作を検出する入力機能と、を兼ね備えている。
なお、パネル32は、タッチパネルに限定されず、上記のような構成を有さなくてもよい。例えば、パネル32は、画像表示機能を有さず、入力機能のみを有するタッチパッドであってもよい。また、パネル32は、電子機器30に別途設けられたタッチパネルを保護する保護パネルであってもよい。
積層圧電素子10は、パネル32のZ軸方向下面に接着され、筐体31内において底板31aに対向している。パネル32のZ軸方向下面における積層圧電素子10の位置は任意に決定可能である。電子機器30では、パネル32が、図7に示す圧電振動装置20における振動板21の機能を果たす。
つまり、電子機器30は、積層圧電素子10のX軸方向への伸縮により、パネル32を振動させることができる。このため、パネル32は、良好に振動可能なガラスやアクリル樹脂などを主原料とすることが好ましい。また、積層圧電素子10とパネル32とを接着する接着層は、圧電振動装置20の接着層22と同様の構成であることが好ましい。
電子機器30は、パネル32を振動させて、気導や骨伝導などによって音を発生させることによって、ユーザに音声情報を提供することができる。また、電子機器30は、パネル32を振動させることによって、例えばパネル32に対して入力操作を行うユーザに対して、触覚を提示することもできる。
なお、パネル32のZ軸方向上面は、典型的には平面であるが、例えば、湾曲面などであってもよい。また、電子機器30は、スマートフォンに限定されず、例えば、タブレット端末、ノートパソコン、携帯電話、腕時計、フォトスタンド、各種機器のリモコンや操作部などとして構成されていてもよい。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく種々変更を加え得ることは勿論である。以下、その一例として、上記実施形態の変形例に係る積層圧電素子10について説明する。
図9は、上記実施形態の変形例に係る積層圧電素子10の断面図である。変形例に係る積層圧電素子10では、第1主面11eのX軸方向の両端部に第1傾斜面11e1,11e2が設けられ、第2主面11fのX軸方向の両端部に第2傾斜面11f1,11f2が設けられている。
第1主面11eのX軸方向の両端部に設けられた第1傾斜面11e1,11e2は、端面11a,11bに向けてZ軸方向下方に傾斜している。第2主面11fのX軸方向の両端部に設けられた第2傾斜面11f1,11f2は、端面11a,11bに向けてZ軸方向上方に傾斜している。
第1外部電極14は、セラミック素体11の第1端面11aから傾斜面11e1,11f1の途中まで延出し、傾斜面11e1,11f1の一部を覆っている。また、第2外部電極15は、セラミック素体11の第2端面11bから傾斜面11e2,11f2の途中まで延出し、傾斜面11e2,11f2の一部を覆っている。
したがって、傾斜面11e1,11e2,11f1,11f2のX軸方向の内側の領域は、外部電極14,15に覆われていない。このため、各傾斜面11e1,11e2,11f1,11f2には、X軸方向の外側が外部電極14,15によって隔てられた溝部Cが形成されている。各溝部Cは、Z軸方向に窪み、Y軸方向に沿って延びている。
変形例に係る積層圧電素子10では、振動板(例えば図7に示す振動板21)などの実装面に第1主面11e側又は第2主面11f側のいずれか一方が接着剤によって接着される際に、溝部Cに接着材が充填される。これにより、積層圧電素子10では、接着剤による実装面に対する接着強度が向上するため、実装面に対する高い接着性が得られる。
10…積層圧電素子
11…セラミック素体
11a,11b…端面
11c,11d…側面
11e,11f…主面
12,13…内部電極
14,15…外部電極
16,17…表面電極
16a,17a…機能部
16b,17b…ダミー部
18…セラミック層
20…圧電振動装置
21…振動板
22…接着層
30…電子機器
31…筐体
32…パネル

Claims (6)

  1. 圧電セラミックスで形成され、長手方向に対向する一対の端面と、前記長手方向に直交する厚さ方向に対向する一対の主面と、前記長手方向及び前記厚さ方向に直交する幅方向に対向する一対の側面と、を有するセラミック素体と、
    前記一対の端面を覆い、前記一対の端面から前記一対の主面及び前記一対の側面に沿って延出する一対の外部電極と、
    前記セラミック素体の内部に前記厚さ方向に沿って積層され、前記一対の外部電極に対して前記厚さ方向に沿って交互に接続された複数の内部電極と、
    前記一対の外部電極から前記一対の主面に沿って延び、前記厚さ方向に隣接する前記内部電極が接続された前記外部電極寄りの位置で前記長手方向に分割された表面電極と、
    を具備する積層圧電素子。
  2. 請求項1に記載の積層圧電素子であって、
    前記一対の外部電極の稜部に沿ってR面が形成されている
    積層圧電素子。
  3. 請求項2に記載の積層圧電素子であって、
    前記R面の曲率半径が10μm以上である
    積層圧電素子。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の積層圧電素子であって、
    前記一対の主面の前記長手方向の両端部には、前記一対の端面に向けて前記厚さ方向の内側に傾斜する傾斜面が設けられ、
    前記一対の外部電極は、前記傾斜面の一部を覆っている
    積層圧電素子。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の積層圧電素子と、
    前記積層圧電素子に対して前記厚さ方向に対向する振動板と、
    前記積層圧電素子と前記振動板との間に配置された接着層と、
    を具備する圧電振動装置。
  6. 請求項1から4のいずれか1項に記載の積層圧電素子と、
    前記積層圧電素子が前記厚さ方向に対向した状態で接着されたパネルと、
    前記パネルを保持する筐体と、
    を具備する電子機器。
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