JP2019021259A - 情報提示装置、情報提示タイミング設定方法、プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
即ち、従来技術では、運転負荷が、走行経路から予測される運転行動と対応づけられているため、走行経路からの予測が困難な運転行動は考慮されない。例えば、高速道路での車線変更は、運転負荷が高い運転行動の一つである。但し、高速道路での車線変更は、走行経路に加え、周囲に存在する車両との相対的な関係とドライバの意図および判断とによって決まる運転行動であり、走行経路のみから単純に予測することは困難である。また、他車両が自車両の前に割り込んできたときも、自車両のドライバはブレーキ操作やハンドル操作が必要となるため運転負荷が増大する。しかし、他車両による割り込みも、走行経路から単純に予測することは困難である。
情報提示部は、車両のドライバに情報を提示する。シーン予測部は、ドライバの運転行動を予め設定された複数の運転シーンで表現し、車両の走行中に計測される走行データから、現時点の運転シーンである現運転シーンの推定および現時点以降に遷移する運転シーンである次運転シーンの予測をする。遷移推定部は、現運転シーンから次運転シーンに遷移する時刻である遷移時刻を推定する。通過推定部は、ドライバによる運転行動の遷移が予め設定された基準より高い頻度で実施される傾向にあるとして予め設定された地点を高負荷地点として、高負荷地点を車両が通過する時刻である通過時刻を推定する。タイミング設定部は、遷移時刻および通過時刻との重複が抑制されるように情報提示部による情報提示のタイミングを設定する。
[1.構成]
情報提示装置1は、車両に搭載され、各種情報を、ドライバの運転をできるだけ阻害しないタイミングで提示する。図1に示すように、情報提示装置1は、提示タイミング部2を備える。また、情報提示装置1は、情報提示部8を備えてもよい。更に、情報提示装置1は、走行データ部3と、位置データ部4と、経路データ部5と、情報収集部6と、情報記憶部7とを備えてもよい。
走行データ部3は、ドライバによる運転操作に関するデータ、その運転操作の結果として表れる車両の挙動に関するデータ、ドライバの状態に関するデータ等を、各種車載センサから繰り返し取得する。以下、これら車両の走行中に検出される各種データを総称して走行データという。なお、走行データは、上述した全ての種類のものを備えている必要はなく、その一部のみであってもよい。また、これら以外のもの、例えば、走行データを微分した微分データ等が加わっていてもよい。走行データには、例えば、速度、加速度、ヨーレート、舵角、アクセル操作量、ブレーキ操作量等が含まれていてもよい。
位置データ部4は、車両の現在位置を特定するのに必要なデータを、GPS等の衛星測位システムの受信機および各種車載センサから繰り返し取得する。位置データ部4は、車両の位置を表す緯度、経度を含んだ情報を周期的に出力する。
経路データ部5は、車両の予定走行経路を示すデータとして、ナビゲーションのために設定された目的地までの経路データ等を、例えば、ナビゲーション装置から取得する。
情報収集部6は、ドライバに提示する各種情報(以下、提示情報)を収集し、提示情報の内容に応じた優先度を付与した上で、情報記憶部7に記憶する。情報収集部6は、提示情報を、例えば、路車間通信等の無線通信によって取得する。提示情報は、具体的には、事故情報、速度およびチェーン等の規制情報、渋滞情報、路上落下物および気象情報等の注意情報、観光およびキャンペーンに関する情報等を含む。優先度は、例えば、高低の2段階に設定される。高優先度が付与される提示情報には、事故情報、当日の規制情報、付近の渋滞情報、付近の注意情報等が含まれていてもよい。また、低優先度が付与される提示情報には、遠方の渋滞情報、当日以外の規制情報、遠方の注意情報、観光およびキャンペーンに関する情報等が含まれていてもよい。
情報記憶部7は、例えば、ランダムアクセスメモリ(即ち、RAM)を有する。RAMは、揮発性メモリおよび不揮発性メモリのいずれでもよい。情報記憶部7は、図2に示すように、情報収集部6が収集した提示情報を優先度と対応付けて記憶する。
情報提示部8は、提示タイミング部2からの指示に従って、指定された提示情報を、指定されたタイミングで、指定された機器を用いてドライバに提示する。情報提示部8は、情報の提示に使用する指定可能な機器として、スピーカー81、ディスプレイ82、ヘッドアップディスプレイ(以下、HUD)を有する。情報の提示に使用する機器は、これら聴覚または視覚に作用する機器に限定されるものではなく、例えば、振動等を発生させ触覚に作用する機器等であってもよい。また、提示する際には、1つの情報の提示に使用する機器を用いてもよいし、複数の情報の提示に使用する機器を同時に用いてもよい。
提示タイミング部2は、CPU2aと、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ(以下、メモリ2b)と、を有するマイクロコンピュータを備える。提示タイミング部2の各種機能は、CPU2aが非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、メモリ2bが、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。また、このプログラムが実行されることで、プログラムに対応する方法が実行される。なお、提示タイミング部2は、1つのマイクロコンピュータを備えてもよいし、複数のマイクロコンピュータを備えてもよい。
提示タイミング部2は、CPU2aがプログラムを実行することで実現される機能の構成として、シーン予測部21と、遷移推定部22と、遷移抽出部23と、経路予測部25と、通過推定部26と、を備える。提示タイミング部2に含まれるこれらの要素を実現する手法はソフトウェアに限るものではなく、その一部又は全部の要素について、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現されてもよい。例えば、上記機能がハードウェアである電子回路によって実現される場合、その電子回路は多数の論理回路を含むデジタル回路、又はアナログ回路、あるいはこれらの組合せによって実現されてもよい。
シーン予測部21は、走行データ部3にて取得される走行データの時系列から、現在の運転シーンである現運転シーンを推定する。
遷移推定部22は、図4に示すように、シーン予測部21での予測結果である複数の個別分布を、運転シーンについて周辺化することで一つに統合した分布(以下、周辺分布)を生成する。また、遷移推定部22は、生成した周辺分布を用いて、現運転シーンから次運転シーンへ遷移するタイミングとなりうる遷移時刻を推定する。具体的には、周辺分布において遷移確率が予め設定された閾値以上となるタイミング以降の全ての時刻を遷移時刻とする。つまり、遷移時刻では、運転シーンが変化する可能性、即ち、運転行動が高負荷となる可能性が大きいことを示す。
遷移抽出部23は、シーン予測部21での現運転シーンの推定結果に基づき、運転シーンの切り替わるタイミングで、位置データ部4にて取得された位置情報を、遷移地点の位置情報(以下、発生地点情報)として、遷移記憶部24に記憶する。遷移抽出部23は、発生地点情報を、エンジンが始動してから停止するまでに走行した経路を表す経路情報に対応づけて記憶する。さらに、遷移記憶部24は、発生地点情報を集約し、各地点での運転シーンの切り替わりの発生頻度の情報(以下、地点頻度情報)を記憶する。
遷移記憶部24は、例えば、不揮発性のランダムアクセスメモリ(即ち、RAM)を有する。遷移記憶部24は、図5に示すように、識別情報、経路情報、発生地点情報、地点頻度情報を記憶する。遷移記憶部24に記憶する情報は、自車両にて生成された情報の他、何らかの方法で取得した、他車両にて生成された情報が記憶されていてもよい。例えば、他車両との車車間通信によって情報を取得し記憶しても良い。また、それぞれの車両がセンタと通信し各車両の情報を集約した情報を、センタから各車両に配信し記憶しても良い。
発生地点情報は、経路情報の中で、運転シーンが遷移した地点に該当する経路情報中の単位データを列挙したものである。地点頻度情報は、発生地点情報を地点ごとに集約し、その地点で運転シーンが遷移する頻度を表したものである。また、地点頻度情報は、遷移抽出部23によって逐次更新される。
[1−7−5.経路予測部]
経路予測部25は、位置データ部4から取得する現在位置の位置情報と、経路データ部5から取得する経路情報と、走行データ部3にて取得された走行データから特定される車両の挙動とに基づき、車両の予定経路および予定経路上の各地点を通過する時刻(以下、予測時刻)を予測する。具体的には、経路予測部25は、経路データ部5から取得した経路情報が存在する場合、経路情報が示す経路を予定経路とし、そのような経路情報が存在しない場合、車両の挙動から予定経路を予測する。なお、予定経路の予測は、例えば、経路情報の有無、道路に関する各種情報に基づいて、ある程度の信頼度が確保できるような範囲で適宜行えばよい。
通過推定部26は、経路予測部25にて予測された予定経路と、遷移記憶部24に記憶された情報とを用いて、今後、予定経路上にある高負荷地点を通過する時刻である通過時刻を推定する。
タイミング設定部27は、遷移推定部22で推定された遷移時刻および通過推定部26で推定された通過時刻と、情報記憶部7に記憶された提示情報およびその優先度とに基づき、提示情報の通知タイミングおよび通知に使用する機器を決定する。
タイミング設定部27は、まず、S110にて、情報記憶部7に提示情報が記憶されているか否かを判断する。情報記憶部7に提示情報が記憶されていなければ、本処理を一旦終了する。情報記憶部7に提示情報が記憶されていれば、S120に移行する。
S130では、読み込んだ提示情報の優先度が高であるか否かを判断する。優先度が高であればS180に移行し、優先度が低であればS140に移行する。
S170では、第1通知形態とは異なる第2通知形態によって提示情報の通知を実施して、本処理を終了する。
なお、第1閾値TH1は、第1通知形態による通知を実施する際に必要最低限必要な時間以上となるように適宜設定し、第2閾値TH2は、第2通知形態による通知を実施する際に必要最低限必要な時間以上となるように適宜設定すればよい。
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)情報提示装置1では、場所に対応づけられた高負荷地点を通過する通過時刻だけでなく、運転シーンの遷移が予測されるタイミングである遷移時刻を用い、通過時刻および遷移時刻のいずれとも重複しないように通知タイミングTMを設定している。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(f)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
Claims (8)
- 車両のドライバに情報を提示するように構成された情報提示部(8)と、
前記ドライバの運転行動を予め設定された複数の運転シーンで表現し、前記車両の走行中に計測される走行データから、現時点の前記運転シーンである現運転シーンの推定および現時点以降に遷移する前記運転シーンである次運転シーンの予測をするように構成されたシーン予測部(21)と、
前記現運転シーンから前記次運転シーンに遷移する時刻である遷移時刻を推定するように構成された遷移推定部(22)と、
ドライバによる運転行動の遷移が予め設定された基準より高い頻度で実施される傾向にあるとして予め設定された地点を高負荷地点として、前記高負荷地点を前記車両が通過する時刻である通過時刻を推定するように構成された通過推定部(26)と、
前記遷移時刻および前記通過時刻との重複が抑制されるように前記情報提示部による情報提示のタイミングを設定するように構成されたタイミング設定部(27)と、
を備える情報提示装置。 - 請求項1に記載の情報提示装置であって、
前記シーン予測部は、前記次運転シーンになる可能性のある前記運転シーンについて、それぞれ前記現運転シーンから前記次運転シーンへの遷移確率と前記現運転シーンの持続時間との関係を表す持続時間分布を生成するように構成され、
前記遷移推定部は、前記運転シーン毎に生成された前記持続時間分布を前記運転シーンについて周辺化した統合持続時間分布を用いて、前記統合持続時間分布での遷移確率が予め設定された閾値以上となる時刻を前記遷移時刻として推定するように構成された、
情報提示装置 - 請求項1または請求項2に記載の情報提示装置であって、
前記シーン予測部による前記現運転シーンの推定が変化したタイミングで前記車両が通過した地点を遷移地点として抽出するように構成された遷移抽出部(23)と、
前記遷移抽出部にて抽出された前記遷移地点に関する情報である地点情報を記憶するように構成された遷移記憶部(24)と、
を更に備える情報提示装置。 - 請求項3に記載の情報提示装置であって、
前記通過推定部は、前記地点情報から算出される発生頻度の高い遷移地点を前記高負荷地点として前記通過時刻を設定するように構成された、
情報提示装置。 - 請求項3または請求項4に記載の情報提示装置であって、
前記遷移記憶部は、前記遷移地点に関する地点情報を、該遷移地点が抽出されたときの走行経路を表す経路情報と対応づけて記憶するように構成され、
前記通過推定部は、前記車両の予定走行経路を含む全ての前記経路情報を抽出し、抽出された前記経路情報のそれぞれに対応付けられた前記地点情報から算出される発生頻度の高い遷移地点を前記高負荷地点として前記通過時刻を設定するように構成された、
情報提示装置。 - 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の情報提示装置であって、
前記情報提示部が提示する提示情報のそれぞれには優先度が付与され、
前記タイミング設定部は、予め設定された優先度が付与された前記提示情報についてのみ、前記遷移時刻および前記通過時刻との重複が避けられるように情報提示のタイミングを設定するように構成された、
情報提示装置。 - ドライバの運転行動を予め設定された複数の運転シーンで表現し、車両の走行中に計測される走行データから、現時点の前記運転シーンである現運転シーンの推定および現時点以降に遷移する前記運転シーンである次運転シーンの予測をし(21)、
前記現運転シーンから前記次運転シーンに遷移する時刻である遷移時刻を推定し(22)、
ドライバによる運転行動の遷移が予め設定された基準より高い頻度で実施される傾向にあるとして予め設定された地点を高負荷地点として、前記高負荷地点を前記車両が通過する時刻である通過時刻を推定し(26)、
前記遷移時刻および前記通過時刻との重複が抑制されるように、ドライバに対する情報提示のタイミングを設定する(27)、
情報提示タイミング設定方法。 - ドライバの運転行動を予め設定された複数の運転シーンで表現し、車両の走行中に計測される走行データから、現時点の前記運転シーンである現運転シーンの推定および現時点以降に遷移する前記運転シーンである次運転シーンの予測をするように構成されたシーン予測部(21)と、
前記現運転シーンから前記次運転シーンに遷移する時刻である遷移時刻を推定するように構成された遷移推定部(22)と、
ドライバによる運転行動の遷移が予め設定された基準より高い頻度で実施される傾向にあるとして予め設定された地点を高負荷地点として、前記高負荷地点を前記車両が通過する時刻である通過時刻を推定するように構成された通過推定部(26)と、
前記遷移時刻および前記通過時刻との重複が抑制されるように、ドライバに対する情報提示のタイミングを設定するように構成されたタイミング設定部(27)と、
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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JP2008082940A (ja) * | 2006-09-28 | 2008-04-10 | Denso It Laboratory Inc | ナビゲーション装置、方法およびプログラム |
JP2016149013A (ja) * | 2015-02-12 | 2016-08-18 | 株式会社デンソー | 運転支援情報生成装置、運転支援装置 |
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- 2017-07-21 JP JP2017142038A patent/JP6949597B2/ja active Active
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