JP2019019217A - 硬化樹脂用組成物、該組成物の硬化物、該組成物および該硬化物の製造方法、ならびに半導体装置 - Google Patents

硬化樹脂用組成物、該組成物の硬化物、該組成物および該硬化物の製造方法、ならびに半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高耐熱性と高機械的強度を両立できる硬化物を得るための硬化樹脂用組成物、その硬化物、ならびに該硬化樹脂用組成物および該硬化物の製造方法を提供する。また、前記硬化物を封止材として用いた半導体装置を提供する。【解決手段】(A)ベンゾオキサジン環を二つ以上有する多官能ベンゾオキサジン化合物、(B)ノルボルナン構造を少なくとも一つ、およびエポキシ基を少なくとも二つ有するエポキシ化合物、(C)硬化剤、(D)シランカップリング剤、(E)無機充填剤、および任意に(F)硬化促進剤を含有する硬化樹脂用組成物、その硬化物、ならびに該硬化樹脂用組成物および該硬化物の製造方法とする。また、成分(A)〜(E)、任意に(F)を含有する硬化樹脂用組成物を硬化させてなる硬化物中に半導体素子が設置されている半導体装置とする。【選択図】なし

Description

本発明は、物理的な強度に優れた硬化物を得るための硬化樹脂用組成物、その硬化物、ならびに該硬化樹脂用組成物および該硬化物の製造方法に関する。さらに、前記硬化物を封止材として用いた半導体装置に関する。
硬化樹脂は半導体封止材、繊維強化プラスチック等各種用途に使用され、その一原料としてベンゾオキサジン化合物が使用されている。
ベンゾオキサジン化合物とは、ベンゼン骨格とオキサジン骨格とを有するベンゾオキサジン環を含む化合物を指し、その硬化物(重合物)であるベンゾオキサジン樹脂は、耐熱性、機械的強度等の物性に優れ、多方面の用途において高性能材料として使用されている。
特許文献1は、特定構造の新規なベンゾオキサジン化合物およびその製造方法を開示し、該ベンゾオキサジン化合物は高い熱伝導率を有すること、ならびに該ベンゾオキサジン化合物により高い熱伝導率を有するベンゾオキサジン樹脂硬化物を製造することが可能であることを記載している。
特許文献2は、特定のベンゾオキサジン環構造を主鎖中に有するポリベンゾオキサジン樹脂の反応性末端の一部または全部を封止した熱硬化性樹脂を開示し、該熱硬化性樹脂は溶媒に溶解した際の保存安定性に優れることを記載している。
また、ベンゾオキサジン化合物およびエポキシ化合物を用いた硬化物が耐熱性や機械的特性に優れることが知られている(特許文献3)。
特開2013−60407号公報 特開2012−36318号公報 特開2016−47903号公報
接着剤、塗料、封止材、複合材向けマトリックス樹脂等の用途においては、依然として、より過酷な使用条件に適合し得るように、さらなる高耐熱性、高機械的強度の樹脂硬化物が求められている。特に、半導体装置等、より一層の高い信頼性が要求されるような用途では、物理的な強度が高い硬化物を得るための硬化樹脂用組成物が求められている。
しかしながら、優れた硬化物性能と高機械的強度を両立できる硬化物を得るための硬化樹脂用組成物は、いまだ得られていない。
したがって、本発明は、硬化物性能として高耐熱性と高機械的強度を両立できる硬化物を得るための硬化樹脂用組成物を提供することを目的とする。また、本発明の別の目的は、上記硬化樹脂用組成物を硬化させてなる硬化物、ならびに上記硬化樹脂用組成物および該硬化物の製造方法を提供することにある。また、本発明の別の目的は、前記硬化物を封止材として用いた半導体装置を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を解決するために鋭意検討を行った結果、多官能ベンゾオキサジン化合物、多官能エポキシ化合物、シランカップリング剤、無機充填剤を含有する硬化樹脂用組成物を開発し、その硬化物が耐熱性および機械的強度に優れることを見出して本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、以下の発明が提供される。
[1] (A)ベンゾオキサジン環を少なくとも二つ有する多官能ベンゾオキサジン化合物であって、式(1)の構造単位を有する多官能ベンゾオキサジン化合物、および式(2)の構造で示される多官能ベンゾオキサジン化合物から選択される少なくとも1種の多官能ベンゾオキサジン化合物と、
(B)ノルボルナン構造を少なくとも一つ、およびエポキシ基を少なくとも二つ有するエポキシ化合物と、
(C)硬化剤と、
(D)シランカップリング剤と、
(E)無機充填剤と
を含有する、硬化樹脂用組成物。
Figure 2019019217
[式(1)中、Rは、炭素数1〜12の鎖状アルキル基、炭素数3〜8の環状アルキル基、または炭素数1〜12の鎖状アルキル基もしくはハロゲンで置換されていてもよい炭素数6〜14のアリール基を示す。ベンゼン環に交差して示されている二つの横線は、水素、炭素数1〜8の炭化水素基および/または連結基を表し、かつ、少なくとも一つは連結基であり、該連結基によって少なくとも二つのベンゾオキサジン環が連結している。]
Figure 2019019217
[式(2)中、Lは、酸素および/または硫黄を含んでいてもよい、炭素数2〜10のアルキレン基または芳香環を1〜5個有する2価の有機基である。]
[2] 前記(D)シランカップリング剤が式(9)で示される構造を有する、[1]に記載の硬化樹脂用組成物。
Figure 2019019217
(式中、Yはアミノ基、メルカプト基、エポキシ基、(メタ)アクリル基、ビニル基、イソシアネート基、イミダゾリル基、ウレイド基、スルフィド基、およびイソシアヌレート基からなる群から選択される官能基を含む1価の基を示し、Xはヒドロキシ基、アルコキシ基から選択される官能基を示し、lは0、1または2を示す。)
[3] 前記(D)シランカップリング剤のYが1級アミノ基、メルカプト基、2級アミノ基からなる群から選択される、[2]に記載の硬化樹脂用組成物。
[4] 前記(D)シランカップリング剤の配合割合が前記(A)、前記(B)、前記(C)および前記(E)の合計100質量部に対して0.01〜2質量部である、[1]〜[3]のいずれか一つに記載の硬化樹脂用組成物。
[5] (F)硬化促進剤をさらに含有する、[1]〜[4]のいずれか一つに記載の硬化樹脂用組成物。
[6] [1]〜[5]のいずれか一つに記載の硬化樹脂用組成物を硬化させてなる硬化物。
[7] [1]〜[6]のいずれか一つに記載の硬化樹脂用組成物を硬化させてなる硬化物中に半導体素子が設置されている、半導体装置。
[8] 硬化樹脂用組成物の製造方法であって、
(A)ベンゾオキサジン環を少なくとも二つ有する多官能ベンゾオキサジン化合物であって、式(1)の構造単位を有する多官能ベンゾオキサジン化合物、および式(2)の構造で示される多官能ベンゾオキサジン化合物から選択される少なくとも1種の多官能ベンゾオキサジン化合物と、
(B)ノルボルナン構造を少なくとも一つ、およびエポキシ基を少なくとも二つ有するエポキシ化合物と、
(C)硬化剤と、
(D)シランカップリング剤と、
(E)無機充填剤と
を混合して混合物を得る工程、
該混合物を粉体状、ペレット状、または顆粒状の硬化樹脂用組成物に加工する工程
を有する、硬化樹脂用組成物の製造方法。
Figure 2019019217
[式(1)中、Rは、炭素数1〜12の鎖状アルキル基、炭素数3〜8の環状アルキル基、または炭素数1〜12の鎖状アルキル基もしくはハロゲンで置換されていてもよい炭素数6〜14のアリール基を示す。ベンゼン環に交差して示されている二つの横線は、水素、炭素数1〜8の炭化水素基および/または連結基を表し、かつ、少なくとも一つは連結基であり、該連結基によって少なくとも二つのベンゾオキサジン環が連結している。]
Figure 2019019217
[式(2)中、Lは、酸素および/または硫黄を含んでいてもよい、炭素数2〜10のアルキレン基または芳香環を1〜5個有する2価の有機基である。]
[9] 前記混合物を得る工程において、(F)硬化促進剤をさらに混合して混合物を得る、[8]に記載の製造方法。
[10] [8]または[9]に記載の方法により製造した前記硬化樹脂用組成物を180〜300℃にて加熱して硬化させる工程
を有する、硬化物の製造方法。
本発明の硬化樹脂用組成物は、成分(A)〜(E)、所望により(F)を含有する新規な硬化樹脂用組成物であり、該組成物の硬化物は機械的強度が高く耐熱性が良好で、熱分解し難く、ガラス転移温度が高いという特徴を有している。したがって、本発明の硬化樹脂用組成物は、高機械的強度および高耐熱性を必要とされる用途、例えば、接着剤、塗料、封止材、複合材向けマトリックス樹脂等の用途に使用可能である。特に、半導体素子封止材として優れた封止性能を発揮すると共に、半導体装置の高信頼性に寄与することができる。
[硬化樹脂用組成物]
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本発明の成分(A)および(B)における「化合物」とは、各式に示す単量体だけでなく、該単量体が少量重合したオリゴマー、すなわち硬化樹脂を形成する前のプレポリマーも含むものとする。
(成分A)
硬化樹脂用組成物を構成する成分(A)は、式(1)の構造単位を有する多官能ベンゾオキサジン化合物、および式(2)の構造で示される多官能ベンゾオキサジン化合物から選択される少なくとも1種の、ベンゾオキサジン環を少なくとも二つ有する多官能ベンゾオキサジン化合物である。なお、上記式(1)のベンゼン環に交差して示されている二つの横線は、水素、置換基および/または連結基(スペーサー)を表し、かつ、少なくとも一つは連結基であり、該連結基によって少なくとも二つのベンゾオキサジン環が連結されている。なお、ここで連結基とは、二つのベンゾオキサジン環が他の基を介さずに直接結合しているものも含むものとする。また、上記置換基とは、例えば、炭素数1〜8の炭化水素基が挙げられる。
したがって、上記式(1)は、成分(A)の選択肢の内、ベンゼン環部分で二つ以上のベンゾオキサジン環が連結されている化合物についてその構造単位を表したものである。
式(1)の多官能ベンゾオキサジン化合物を、より具体的に表すと、式(1a)に示す構造として表すことができる。
Figure 2019019217
[式(1a)中、Rは、炭素数1〜12の鎖状アルキル基、炭素数3〜8の環状アルキル基、または炭素数1〜12の鎖状アルキル基もしくはハロゲンで置換されていてもよい炭素数6〜14のアリール基を示す。Xは、水素または炭素数1〜8の炭化水素基であり、各々同一であっても異なっていてもよい。Yは、炭素数1〜6のアルキレン基、酸素、硫黄、SO基、またはカルボニル基である。mは0または1である。nは1〜10の整数である。]
式(1)および(1a)のRの具体例としては、以下の基を例示できる。
炭素数1〜12の鎖状アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基が挙げられる。
炭素数3〜8の環状アルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が挙げられる。
炭素数6〜14のアリール基としては、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、フェナントリル基、ビフェニル基が挙げられる。
炭素数6〜14のアリール基は置換されていてもよく、その置換基としては炭素数1〜12の鎖状アルキル基またはハロゲンが挙げられる。炭素数1〜12の鎖状アルキル基もしくはハロゲンで置換された、炭素数6〜14のアリール基としては、例えば、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、キシリル基、o−エチルフェニル基、m−エチルフェニル基、p−エチルフェニル基、o−t−ブチルフェニル基、m−t−ブチルフェニル基、p−t−ブチルフェニル基、o−クロロフェニル基、o−ブロモフェニル基が挙げられる。
取り扱い性が良好な点において、Rはメチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基、およびp−トリル基から選択されることが好ましい。
さらに、成分(A)は、各々Rが異なる式(1)または(1a)に示す化合物の混合物であってもよい。
式(1)および(1a)の炭素数1〜8の炭化水素基としては、例えば、アルキル基、アリール基、アラルキル基等が挙げられ、好ましくは、アリール基である。
式(1)または(1a)で示される多官能ベンゾオキサジン化合物としては、下記式(1X)で表される化合物、および該化合物が少量重合したオリゴマーを例示できる。
Figure 2019019217
Figure 2019019217
成分(A)の他の選択肢である式(2)の多官能ベンゾオキサジン化合物は、二つのベンゾオキサジン環のN同士が連結基Lを介して結合している化合物である。
Figure 2019019217
[式(2)中、Lは、酸素および/または硫黄を含んでいてもよい、炭素数2〜10のアルキレン基または芳香環を1〜5個有する2価の有機基である。]
さらに、成分(A)は、各々Lが異なる式(2)に示す化合物の混合物であってもよい。
式(2)のLが芳香環を有する基である場合、芳香環の数は1〜5個であり、例えば、単環化合物、多環化合物、および縮合環化合物が挙げられる。また、L中に酸素および硫黄からなる群から選択される少なくとも一つを含んでいてもよい。
具体例として、下記式(3)に示す官能基群を挙げることができる。
Figure 2019019217
式(2)の多官能ベンゾオキサジン化合物としては、下記式(2X)で表される化合物、および該化合物が少量重合したオリゴマーを例示できる。
Figure 2019019217
式(2)のLがアルキレン基である場合、その炭素数は2〜10が挙げられ、好ましくは2〜6である。上記アルキレン基の具体例としては、メチレン基、エチレン基、イソプロピリデン基等が挙げられ、好ましくは、メチレン基である。
成分(A)の多官能ベンゾオキサジン化合物としては市販品を使用することもできる。市販品としては、ビスフェノールF―アニリン(F−a)型ベンゾオキサジン、フェノール−ジアミノジフェニルメタン(P−d)型ベンゾオキサジン(いずれも四国化成株式会社製)等を例示できる。
(成分B)
硬化樹脂用組成物を構成する成分(B)は、ノルボルナン構造を少なくとも一つ、およびエポキシ基を少なくとも二つ有するエポキシ化合物である(以下、単に「多官能エポキシ化合物」ともいう)。上記多官能エポキシ化合物としては、脂環式エポキシ化合物が好ましく、下記式(4)に示す、5員環、6員環またはノルボルナン環に結合したエポキシ構造を有することがより好ましい。
Figure 2019019217
具体的な多官能エポキシ化合物としては、下記式(5)で表される化合物を例示することができる。
Figure 2019019217
成分(B)の多官能エポキシ化合物の製造例を説明する。
下記式(5−1)の化合物は、例えば、以下のようにして製造することができる。
Figure 2019019217
まず、ブタジエンとジシクロペンタジエンとのディールズアルダー反応により、下記ノルボルナン構造を有する化合物(a)を合成し、次に、下記式(6)に示すように化合物(a)とメタクロロ過安息香酸とを反応させることによって式(5−1)の化合物を製造できる。
Figure 2019019217
下記式(5−2)の化合物は、例えば、以下のようにして製造することができる。
Figure 2019019217
まず、シクロペンタジエンとジシクロペンタジエンとのディールズアルダー反応により、下記ノルボルナン構造を有する化合物(b)(トリシクロペンタジエン)を合成し、次に、下記式(7)に示すように化合物(b)とメタクロロ過安息香酸とを反応させることによって式(5−2)の化合物を製造できる。
Figure 2019019217
下記式(5−3)の化合物は、例えば、以下のようにして製造することができる。
Figure 2019019217
まず、ブタジエンとシクロペンタジエンとのディールズアルダー反応により、下記ノルボルナン構造を有する化合物(c)を合成し、次に、下記式(8)に示すように化合物(c)とメタクロロ過安息香酸とを反応させることによって式(5−3)の化合物を製造できる。
Figure 2019019217
下記式(5−4)の化合物は、例えば、以下のようにして製造することができる。
Figure 2019019217
ジシクロペンタジエンとペルオキシ一硫酸カリウム(オキソン)とを反応させることによって式(5−4)の化合物を製造できる。式(5−4)の化合物であるジシクロペンタジエンジエポキシドは、市販品であってもよく、市販品としてはSHANDONG QIHUAN BIOCHEMICAL CO., LTD.製のジシクロペンタジエンジエポキシドを例示できる。
成分(A)多官能ベンゾオキサジン化合物と、成分(B)多官能エポキシ化合物との配合割合は、成分(A)100質量部に対して、成分(B)5質量部以上、150質量部以下が好ましく、10質量部以上、100質量部以下がより好ましい。
成分(A)と(B)の配合割合が当該範囲内にあると、良好な耐熱性を得ることができる。
(成分C)
硬化樹脂用組成物を構成する成分(C)は硬化剤であり、イミダゾール類、芳香族アミン類、および多官能フェノール類等を例示できる。
成分(C)の具体的な化合物としては、例えば、ジエチルトルエンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、メタキシレンジアミン、およびこれらの各種誘導体等の芳香族アミン、トリエチレンテトラミン、イソホロンジアミン等の脂肪族アミン、イミダゾール誘導体、ジシアンジアミド、テトラメチルグアニジン、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物等のカルボン酸無水物、アジピン酸ヒドラジド等のカルボン酸ヒドラジド、カルボン酸アミド、単官能フェノール、ビスフェノールAおよび、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド等のビスフェノールスルフィドのような多官能フェノール化合物、ポリフェノール化合物、ポリメルカプタン、カルボン酸塩、ならびに三フッ化ホウ素エチルアミン錯体等のルイス酸錯体等を挙げることができる。これらは、単独で使用してもよく、2種類以上の混合物として使用してもよい。
成分(C)の配合割合としては、成分(A)および(B)の合計100質量部に対して、成分(C)を1質量部以上、30質量部以下の範囲とすることが好ましく、5質量部以上、25質量部以下がより好ましい。成分(C)をこの範囲で含有することにより、効率的に硬化反応を進行させることができ、高耐熱性の硬化物を得ることができる。
(成分D)
本発明で用いられる(D)シランカップリング剤は、有機成分である(A)多官能ベンゾオキサジン化合物や(B)多官能エポキシ化合物と(C)無機充填剤との双方に反応性を持ち、両者の親和性を向上させる成分である。本発明の(D)シランカップリング剤としては、有機成分との結合に寄与する官能基Yと(C)無機充填剤との結合に寄与する官能基Xとを有する、下記式(9)で示される構造を有する化合物が挙げられる。
Figure 2019019217
(式中、Yはアミノ基、メルカプト基、エポキシ基、(メタ)アクリル基、ビニル基、イソシアネート基、イミダゾリル基、ウレイド基、スルフィド基、およびイソシアヌレート基からなる群から選択される官能基を含む1価の基を示し、Xはヒドロキシ基、アルコキシ基から選択される官能基を示し、lは0、1または2を示す。)
本発明において、式(9)におけるXは、好ましくは、アルコキシ基である。上記アルコキシ基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。上記アルコキシ基の炭素原子数は、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜6、さらに好ましくは1または2である。アルコキシ基として好ましくはメトキシ基、エトキシ基である。シランカップリング剤は、1分子中に、無機充填剤との結合に寄与する官能基Xを、1〜3個、好ましくは2または3個有する。したがって、式(9)におけるlは、好ましくは1または2である。上記無機充填剤との結合に寄与する官能基Xが2個以上存在する場合、当該官能基Xは同一の官能基であっても異なる官能基の組み合わせであってもよい。
本発明において、式(9)におけるYが示す1価の基は、アミノ基、メルカプト基、エポキシ基、(メタ)アクリル基、ビニル基、イソシアネート基、イミダゾリル基、ウレイド基からなる群から選択される1種以上の官能基(Y)を含むことが好ましく、アミノ基、メルカプト基からなる群から選択される1種以上の官能基を含むことがより好ましい。ここで、アミノ基は、1級、2級および3級アミノ基のいずれであってもよく、好ましくは、1級、または2級アミノ基である。ここで、2級アミノ基として好ましくはアニリノ基である。
また、式(9)におけるYが示す1価の基としては、下記式(9−1)の構造が挙げられる。
Figure 2019019217
(式中、Yは、アミノ基、メルカプト基、エポキシ基、(メタ)アクリル基、ビニル基、イソシアネート基、イミダゾリル基、ウレイド基、スルフィド基およびイソシアヌレート基からなる群から選択される1種以上の官能基を示し、Rは炭化水素基を示す。)
本発明におけるYとしては、アミノ基、メルカプト基、エポキシ基、(メタ)アクリル基、ビニル基、イソシアネート基、イミダゾリル基、ウレイド基およびイソシアヌレート基からなる群から選択される1種以上の官能基が好ましく、1級アミノ基、メルカプト基、および2級アミノ基からなる群から選択される1種以上の官能基がより好ましい。
式(9−1)におけるRが示す「炭化水素基」は、アルキレン基が挙げられ、該アルキレン基は置換されていてもよくその置換基としては特に限定されるものではないが、炭素数1〜12の鎖状アルキル基または炭素数6〜14のアリール基が挙げられる。炭素数1〜12の鎖状アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基が挙げられる。炭素数6〜14のアリール基としては、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、フェナントリル基、ビフェニル基が挙げられる。
上記アルキレン基の炭素原子数は特に限定されるものではないが、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜5、さらに好ましくは1〜3である。上記アルキレン基は直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。上記アルキレン基としては置換されていないアルキレン基が好ましい。
Yで示される1価の基の具体例としては、N−(フェニル)−アミノC1−10アルキル基(ここで、C1−10アルキル基は炭素数1から10のアルキル基を表す。以下同様)、メルカプトC1−10アルキル基、アミノC1−10アルキル基、N−(アミノC1−10アルキル)−アミノC1−10アルキル基、N−(C1−10アルキリデン)−アミノC1−10アルキル基、(エポキシC3−10シクロアルキル)C1−10アルキル基、グリシドキシC1−10アルキル基、グリシジルC1−10アルキル基、アクリルオキシC1−10アルキル基、メタクリルオキシC1−10アルキル基、ビニル基、スチリル基、イソシアネートC1−10アルキル基、イミダゾリルC1−10アルキル基、ウレイドC1−10アルキル基、トリ(C1−10アルコキシ)シリルC1−10アルキルテトラスルフィドC1−10アルキル基、ジ[トリ(C1−10アルコキシ)シリルC1−10アルキル]イソシアヌレートC1−10アルキル基が挙げられる。好ましくは、N−(フェニル)−アミノC1−10アルキル基、メルカプトC1−10アルキル基、アミノC1−10アルキル基である。
本発明で用いられる(D)シランカップリング剤の具体例を以下に示す。上記アミノ基を有するシランカップリング剤(以下、アミノシランともいう)としては、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(γ−アミノプロピルトリメトキシシランともいう)、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、アニリノシランともいう)等を挙げることができる。メルカプト基を有するシランカップリング剤(以下、メルカプトシランともいう)としては、例えば、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランともいう)、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等を挙げることができる。エポキシ基を有するシランカップリング剤(以下、エポキシシランともいう)としては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等を挙げることができる。
これらの(D)シランカップリング剤は、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本発明で用いられる(D)シランカップリング剤を無機充填剤を含む樹脂組成物に添加することにより、機械的強度を向上させたり、樹脂組成物の溶融時の粘度を低減することが可能になる。
ここで、本発明で用いられる(D)シランカップリング剤の配合割合は、特に限定するものではないが、硬化物の機械的強度向上の観点から、成分(A)、(B)、(C)および(E)の合計100質量部に対して、0.01〜2質量部であることが好ましく、0.05〜2質量部であることがより好ましい。上記(D)シランカップリング剤の配合割合は、成分(A)、(B)、(C)および(E)の合計100質量部に対して0.1〜0.6質量部であることがさらに好ましく、該配合割合の場合には機械的強度と流動性のバランスに優れ、良好な硬化樹脂組成物が得られる。
(成分E)
硬化樹脂用組成物を構成する成分(E)は無機充填剤である。本発明で用いる無機充填剤は特に限定されず、硬化樹脂用組成物あるいはその硬化物の用途あるいは付与したい性状を考慮して選択することができる。このような無機充填剤としては、たとえば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化セリウム、酸化イットリウム、酸化カルシウム、三酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化鉄等の酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸ストロンチウム等の炭酸塩;硫酸バリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム等の硫酸塩;窒化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化チタン、窒化ホウ素、窒化マンガン等の窒化物;水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水酸化物;ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム等のケイ素化合物;ホウ酸アルミニウム等のホウ素化合物、ジルコン酸バリウム、ジルコン酸カルシウム等のジルコニウム化合物;リン酸ジルコニウム、リン酸マグネシウウム等のリン化合物;チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ビスマス、チタン酸バリウム、チタン酸カリウム等のチタン化合物;マイカ、タルク、カオリン、カオリンクレー、カオリナイト、ハロイサイト、コーディエライト、パイロフィライト、モンモリロナイト、セリサイト、アメサイト、ベントナイト、アスベスト、ウォラストナイト、セピオライト、ゾノライト、ゼオライト、ハイドロタルサイト、水和石膏、ミョウバン、ケイ藻土、ベーマイト等の鉱物類、フライアッシュ、脱水汚泥、ガラスビーズ、ガラスファイバー、ケイ砂、カーボンブラック、マグネシウムオキシサルフェイト、シリコン酸化物、シリコンカーバイド等;銅、鉄、コバルト、ニッケル等の金属あるいはそのいずれかを含む合金;センダスト、アルニコ磁石、フェライト等の磁性材料、等が挙げられ、好ましくは、シリカまたはアルミナである。ここで、シリカとしては、例えば、溶融シリカ、球状シリカ、結晶シリカ、無定形シリカ、合成シリカ、中空シリカ等が挙げられ、好ましくは球状シリカ、結晶シリカである。無機充填剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明で用いられる無機充填剤は粒状であってもよく、その場合の平均粒径は、特に限定されないが、例えば、0.01μm以上、150μm以下が挙げられ、好ましくは、0.1μm以上、120μm以下、より好ましくは、0.5μm以上、75μm以下である。この範囲であれば、例えば、半導体素子の封止材用途に使用する場合、金型キャビティへの充填性が良好となる。無機充填剤の平均粒径はレーザー回折・散乱法により測定することができる。具体的にはレーザー回折式粒度分布測定装置により、無機充填剤の粒度分布を体積基準で作成し、そのメディアン径を平均粒径とすることで測定することができる。測定サンプルは、無機充填剤を超音波により水中に分散させたものを好ましく使用することができる。レーザー回折式粒度分布測定装置としては、(株)堀場製作所製「LA−500」、「LA−750」、「LA−950」、「LA−960」等を使用することができる。
成分(E)の配合割合としては、硬化樹脂用組成物の高耐熱性の硬化物が得られる限り、特に限定されず、用途に応じて適宜設定できる。例えば、組成物を半導体封止用途に使用する場合は以下に示す配合割合が好ましい。
成分(E)の配合割合の下限値は、成分(A)、(B)、(C)、および(D)の合計100質量部に対して、例えば150質量部以上が挙げられ、400質量部以上が好ましく、500質量部以上がより好ましい。また、成分(F)の配合割合の上限値は、1300質量部以下が挙げられ、1150質量部以下が好ましく、950質量部以下がより好ましい。400質量部以上であれば、硬化樹脂組用組成物の硬化に伴う吸湿量の増加や、強度の低下を抑制でき、したがって良好な耐半田クラック性を有する硬化物を得ることができる。また、1300質量部以下であれば、硬化樹脂組用組成物が流動性を有し、金型への充填がしやすく、硬化物が良好な封止性能を発揮する。
(成分F)
本発明の硬化樹脂用組成物は、所望により(F)硬化促進剤をさらに含有してもよい。
硬化促進剤としては、公知の硬化促進剤を使用することができ、トリブチルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等のアミン系化合物、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール等のイミダゾール系化合物、トリフェニルホスフィン等の共有結合のみでリンが結合している有機リン化合物、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート等の共有結合およびイオン結合でリンが結合している塩タイプの有機リン化合物等の有機リン化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、上記した硬化促進剤は単独で使用してもよく、2種以上を併用して使用してもよい。これらのうち、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート等の有機リン化合物が、硬化速度向上の効果が大きく、好ましい。
上記有機リン化合物は、特開昭55−157594号公報に記載されているように、エポキシ基とフェノール性水酸基との架橋反応を促進する機能を発揮するものである。さらに、(A)多官能ベンゾオキサジン化合物が高温で開裂反応した際に発生する水酸基とエポキシ基との反応を促進する機能も発揮する。本発明の有機リン化合物は当該機能を有するものであれば、特に限定されない。
成分(F)の配合割合としては、成分(A)および(B)の合計100質量部に対して、成分(F)を0.01質量部以上、10質量部以下の範囲とすることが好ましい。0.1質量部以上、7質量部以下の範囲とすることがより好ましい。成分(F)をこの範囲で含有することにより、良好な速硬化性を有する硬化樹脂用組成物とすることができる。
(その他の成分)
本発明の硬化樹脂用組成物は、該組成物の粘度を低下させたい場合、その性能を損なわない範囲で、成分(A)以外のベンゾオキサジン化合物として、ベンゾオキサジン環が一つである単官能ベンゾオキサジン化合物を含有してもよい。
また、本発明の硬化樹脂用組成物には、その性能を損なわない範囲で、例えば、ナノカーボンや難燃剤、離型剤等を配合することができる。
ナノカーボンとしては、例えば、カーボンナノチューブ、フラーレンまたはそれぞれの誘導体が挙げられる。
難燃剤としては、例えば、赤燐、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、レゾルシノールビスフェニルホスフェート、ビスフェノールAビスジフェニルホスフェート等のリン酸エステルや、ホウ酸エステル等が挙げられる。
離型剤としては、例えば、シリコーンオイル、ステアリン酸エステル、カルナバワックス等が挙げられる。
本発明の硬化樹脂用組成物を半導体封止用途に使用する場合は、硬化樹脂用組成物の性能を損なわない範囲で、成分(A)〜(F)以外に、カーボンブラック、ベンガラ、および酸化チタン等の着色剤;カルナバワックス等の天然ワックス、酸化ポリエチレンワックス等の合成ワックス、ステアリン酸等の高級脂肪酸、ステアリン酸亜鉛等の金属塩類、およびパラフィン等の離型剤;シリコーンオイル、およびシリコーンゴム等の低応力添加剤;水酸化アルミニウム、および水酸化マグネシウム等の金属水酸化物;ならびにフォスファゼン等の難燃剤等の1種類以上を適宜配合してもよい。
(硬化樹脂用組成物の特性)
本発明の硬化樹脂用組成物の溶融粘度は、200℃、回転数100rpmにおける最低溶融トルクとして測定することができ、本発明の効果を奏する限り特に限定されないが、最低溶融トルクとしては6.5gf・cm以下が挙げられ、流動性の観点から、好ましくは、6.2gf・cm以下、より好ましくは6.1gf・cm以下、さらに好ましくは6.0gf・cm以下とされる。最低溶融トルクは、一定温度、一定回転数の下に描かれるトルク曲線の最低値で示され、ゲルタイム測定機やラボプラストミル等により測定することができる。具体的には、市販のゲルタイム測定機(例えば松尾産業製)を用いることにより、簡便に行うことができる。
[硬化樹脂用組成物の製造方法]
次に、本発明の硬化樹脂用組成物の製造方法について説明する。
成分(A)〜(E)、さらに、所望により成分(F)、その他の添加剤、および溶剤を適宜追加して混練または混合装置によって混合することにより、本発明の硬化樹脂用組成物を製造することができる。
混練、混合方法は、特に限定されず、例えば、ニーダーやプラネタリーミキサー、2軸押出機、熱ロールまたはニーダー等の混練機等を用いて混合することができる。また、必要に応じて加熱して混練したり、さらに、加圧または減圧条件下で混練したりしても良い。加熱温度としては80〜120℃が好ましい。また、成分(D)は一般に常温で液体状であるため、前もって成分(E)と混合させても、成分(A)、(B)、(C)、(F)等と混合してもよい。
成分(E)を含む硬化樹脂用組成物は室温下では固体状であるので、加熱混練後、冷却、粉砕して粉体状としてもよく、該粉体を打錠成形してペレット状にしてもよい。また、粉体を造粒して顆粒状にしてもよい。
[硬化物]
本発明の硬化樹脂用組成物の硬化物は耐熱性が良好で、熱分解し難く、ガラス転移温度が高く、機械的強度が高いという特徴を有している。本発明の硬化樹脂用組成物がこのような優れた硬化物を形成する理由としては、次のようなことが考えられる。
まず、ベンゾオキサジンの単独重合では、重合によりフェノール性の水酸基が生成する。このフェノール性の水酸基は、高温、例えば200℃以上にて、ケトエノ−ル互変異性体を経由し、それによって高分子鎖が切断されるため、耐熱性が低く、ガラス転移温度も低くなると考えられている。
それに対し、本願のノルボルナン構造を有し、エポキシ基を二つ以上有するエポキシ化合物は、単独重合し難く、上記ベンゾオキサジン由来のフェノール性水酸基と反応することにより、上記高分子鎖の切断を防止すると考えられる。よって、高耐熱性の硬化物が得られる。
さらに、成分(D)は多官能ベンゾオキサジン化合物(A)と多官能エポキシ化合物(B)とに対する反応性と、無機充填剤(E)への反応性を併せ持つため、有機物と無機充填剤の親和性を向上させ、機械的強度を向上したり、硬化樹脂の溶融粘度を低減することができると考えられる。
本発明の硬化物の機械的強度は、曲げ試験による曲げ強度を測定することに評価できる。曲げ強度は、本発明の効果を奏する限り特に限定されないが、100MPa以上が挙げられ、好ましくは、105MPa以上、より好ましくは110MPa以上とされる。曲げ強度は、JIS K 6911に準じて測定することができる。このような測定は、市販の精密万能試験機(例えば島津製作所製)を用いることにより、簡便に行うことができる。
本発明の硬化物の耐熱性は、ガラス転移温度を測定することにより評価できる。ガラス転移温度は、本発明の効果を奏する限り特に限定されないが、200℃以上が挙げられ、好ましくは、210℃以上、より好ましくは220℃以上とされる。ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により測定することができる。このような測定は、市販の示差走査熱量計(例えば株式会社日立ハイテクサイエンス製)を用いることにより、簡便に行うことができる。
[硬化物の製造方法]
本発明の硬化物は、例えば、次のように製造することができる。すなわち、公知のベンゾオキサジン化合物および/またはエポキシ化合物と同様の硬化条件にて、開環重合を行い硬化することができる。例えば、以下の方法を挙げることができる。
まず、本発明の硬化樹脂用組成物を上記方法によって製造する。続いて、得られた硬化樹脂用組成物を、180〜300℃にて、1分間〜1時間加熱することで、硬化物を得ることができる。硬化物を連続生産する点では、硬化時間は1〜3分間で十分であるが、十分な強度を得る点では5分間〜1時間程度加熱することが好ましい。
また、本発明の効果を損なわない範囲で、他のベンゾオキサジン化合物および/または他のエポキシ化合物を配合して硬化物を得ることもできる。
[半導体装置]
本発明の半導体装置は、成分(A)〜(E)、所望により(F)を含有する本発明の硬化樹脂用組成物を硬化させてなる硬化物中に半導体素子が設置されている半導体装置である。ここで、通常、半導体素子は金属素材の薄板であるリードフレームにより支持固定されている。「硬化物中に半導体素子が設置されている」とは、半導体素子が上記硬化樹脂用組成物の硬化物で封止されていることを意味し、半導体素子が該硬化物で被覆されている状態を表す。この場合、半導体素子全体が被覆されていてもよく、基板上に設置された半導体素子の表面が被覆されていてもよい。
本発明の硬化物を用いて、半導体素子等の各種の電子部品を封止し、半導体装置を製造する場合は、トランスファーモールド、コンプレッションモールド、あるいはインジェクションモールド等の従来からの成形方法により封止工程を実施することによって、半導体装置を製造することができる。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<成分(A);多官能ベンゾオキサジン化合物>
成分(A)として下記を使用した。
(A);下記式(2−1)に示すフェノール−ジアミノジフェニルメタン(P−d)型ベンゾオキサジン(四国化成株式会社製)
Figure 2019019217
<成分(B);多官能エポキシ化合物>
成分(B)として下記(B1)〜(B5)を使用した。
(B1)多官能エポキシ化合物1;式(5−1)の化合物
上記式(6)に示す化合物(a)を、『土田詔一ら、「ブタジエンとシクロペンタジエンとのDiels−Alder反応−三量体の決定−」、石油学会誌、1972年、第15巻、3号、p189−192』に記載の方法に準拠して合成した。
次に、上記式(6)の反応を次のようにして行った。反応容器に、クロロホルム23.5kgおよび化合物(a)1.6kgを投入し、0℃で攪拌しながらメタクロロ過安息香酸4.5kgを滴下した。室温まで昇温し、12時間反応を行った。
次に、ろ過により副生したメタクロロ安息香酸を除去した後、ろ液を1N水酸化ナトリウム水溶液で3回洗浄後、飽和食塩水で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過により硫酸マグネシウムを除去してろ液を濃縮し、粗体を得た。
粗体にトルエン2kgを加え、室温で溶解した。これにヘプタン6kgを滴下して晶析し、5℃で1時間熟成した。晶析物をろ取してヘキサンにより洗浄した。35℃下、24時間減圧乾燥することによって、下記式(5−1)に示す化合物を白色固体として1.4kg得た。
Figure 2019019217
(B2)多官能エポキシ化合物2;式(5−2)の化合物(トリシクロペンタジエンジエポキシド)
化合物(b)を化合物(a)と同様に、上記文献に記載の方法に準拠して合成した。
次に、上記式(7)の反応を次のようにして行った。反応容器に、クロロホルム59.2kgおよび化合物(b)4.0kgを投入し、−10℃で攪拌しながらメタクロロ過安息香酸10.6kgを滴下した。室温まで昇温し、12時間反応を行った。
次に、ろ過により副生したメタクロロ安息香酸を除去した後、ろ液を5%亜硫酸ナトリウム水溶液42.0kgで洗浄した。有機層を更に1N水酸化ナトリウム水溶液41.6kgで4回洗浄後、飽和食塩水48.0kgで洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過により硫酸マグネシウムを除去してろ液を濃縮し、粗体5.1kgを得た。
粗体にトルエン3.5kgを加え、室温で溶解した。これにヘプタン13.7kgを滴下して晶析し、5℃で1時間熟成した。晶析物をろ取してヘプタンにより洗浄した。35℃下、12時間減圧乾燥することによって、下記式(5−2)に示す化合物を白色固体として2.8kg得た。
Figure 2019019217
(B3)多官能エポキシ化合物3;式(5−4)の化合物(ジシクロペンタジエンジエポキシド)
反応容器にジシクロペンタジエン10kg、重曹68kg、アセトン100Lおよびイオン交換水130Lを仕込み、10℃以下に冷却した後、反応液の温度を30℃以下に維持するように冷却を制御して、オキソン84kgを徐々に添加し、撹拌しながら10時間反応を行った。
次に、酢酸エチル100Lによる反応生成物の抽出を2回行い、得られた有機層を分取して合わせた。続いて、当該有機層を食塩およびチオ硫酸ナトリウムの混合水溶液(食塩20wt%+チオ硫酸ナトリウム20wt%)100Lにて洗浄した後、さらに、イオン交換水100Lで2回洗浄した。
洗浄後の有機層を硫酸マグネシウムにて乾燥後、ろ過により硫酸マグネシウムを除去し、ろ液から有機溶媒を留去して、下記式(5−4)に示す化合物を白色固体として11kg得た。
Figure 2019019217
比較例用の(B4)多官能エポキシ化合物として、ノルボルナン構造を有さない次の成分(B4)および(B5)を使用した。
(B4)多官能エポキシ化合物4;下記式(10)に示す多官能エポキシ化合物(YX−4000H、三菱化学株式会社製)
Figure 2019019217
(B5)多官能エポキシ化合物5;下記式(11)に示す多官能エポキシ化合物(NC−3000、日本化薬株式会社製)
Figure 2019019217
<成分(C);硬化剤>
成分(C)として下記を使用した。
(C);下記式(12)に示すビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド(TDP)(東京化成工業株式会社製)
Figure 2019019217
<成分(D);シランカップリング剤>
成分(D)として下記(D1)、(D2)、(D3)を使用した。
(D1)シランカップリング剤1;3−アミノプロピルトリエトキシシラン(東京化成工業社製)
(D2)シランカップリング剤2;N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(東京化成工業社製)
(D3)シランカップリング剤3;3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(東京化成工業社製)
<成分(E);無機充填剤>
成分(E)として、平均粒径D50が22μmの溶融球状シリカ(FB−820、デンカ株式会社製)を使用した。以後、(E)と称する。
<成分(F);硬化促進剤>
成分(F)として下記を使用した。
(F);トリフェニルホスフィン(TPP)(北興化学工業株式会社製)
<その他の成分>
離型剤としてカルナバワックス(クラリアントジャパン株式会社製)、着色剤としてカーボンブラック(MA600、三菱化学株式会社製)を使用した。
(実施例1)
硬化樹脂用組成物(以後単に組成物と称する)および硬化物を以下のようにして調製し、耐熱性評価としてのガラス転移温度、機械的強度の評価として曲げ試験による強度および弾性率、流動性評価として溶融トルクを測定した。
(A)、(B1)、(C)、(D1)、(E)、(F)、カルナバワックス、およびカーボンブラックを、表1に示す配合割合で、表面温度が90℃と100℃の2本ロールを有する熱ロール混練機(BR−150HCV、アイメックス株式会社)を用いて大気圧下で10分間混練した後、室温まで冷却して混合物を得た。該混合物をミニスピードミルMS−09(ラボネクト株式会社製)により、金型への充填が良好に行えるように粉末状に粉砕して組成物を得た。
ガラス転移温度、曲げ試験による強度および弾性率、ならびに溶融トルクの測定結果を表1に示す。
<耐熱性(ガラス転移温度;Tg)>
トランスファー成形機を用い、金型温度200℃、注入圧力4MPa、硬化時間6分の条件で、調製した組成物を硬化させ、さらに、後硬化処理としてオーブンで240℃、4時間加熱することで縦3mm×横3mm×長さ15mmの硬化物を作成した。該硬化物を縦3mm×横3mm×長さ2mmの大きさに切断した試験片を用いて、DSCによって下記条件によりTgを測定した。
装置:X−DSC−7000(株式会社日立ハイテクサイエンス製)
測定条件:N流量;20mL/分、昇温速度;20℃/分
<曲げ強度および曲げ弾性率>
トランスファー成形機を用い、金型温度200℃、注入圧力4MPa、硬化時間3分の条件で、調製した組成物を硬化させ、さらに、後硬化処理としてオーブンで240℃、4時間加熱することで幅10mm×長さ80mm×厚さ3mmの硬化物を作成した。該硬化物の曲げ強度[MPa]および曲げ弾性率[MPa]をJIS K 6911に準じて精密万能試験機(島津製作所製AGS−1kNX)によって測定した。
<最低溶融トルク>
調製した組成物0.60gの200℃における回転数100rpmでの最低溶融トルク[gf・cm]をゲルタイム測定機(松尾産業製自動硬化時間(ゲルタイム)測定装置「まどか」)により測定した。
撹拌方法:二軸偏心
サンプル量:0.60g
(実施例2〜8)
各成分の配合割合を表1に示した通りとした以外は実施例1と同様にして、各実施例の組成物を調製した。各々の組成物について実施例1と同様にして耐熱性(ガラス転移温度)、曲げ強度、曲げ弾性率、および溶融トルクを測定した。結果を表1に示す。
(比較例1〜7)
各成分の配合割合を表2に示した通りとした以外は実施例1と同様にして、各比較例の組成物を調製した。各々の組成物について実施例1と同様にして耐熱性(ガラス転移温度)、曲げ強度、曲げ弾性率、および溶融トルクを測定した。結果を表2に示す。
Figure 2019019217
Figure 2019019217
各実施例の硬化樹脂用組成物は耐熱性(ガラス転移温度)が220℃以上、かつ、その曲げ強度が100MPa以上であり、耐熱性と高強度を高度に達成していることが分かる。また、最低溶融トルクが6.1gf・cm以下であるため、トランスファー成型時の流動性が良好であると予想される。一方、比較例1、2、3は耐熱性の点では比較的良好であるが、曲げ強度が低い。比較例4〜7はガラス転移温度が低くなっており耐熱性に劣っている。
以上の結果から、本発明の実施形態である硬化樹脂用組成物とすることにより、該組成物を硬化させてなる硬化物の高耐熱性と高曲げ強度を両立できることが分かった。

Claims (10)

  1. (A)ベンゾオキサジン環を少なくとも二つ有する多官能ベンゾオキサジン化合物であって、式(1)の構造単位を有する多官能ベンゾオキサジン化合物、および式(2)の構造で示される多官能ベンゾオキサジン化合物から選択される少なくとも1種の多官能ベンゾオキサジン化合物と、
    (B)ノルボルナン構造を少なくとも一つ、およびエポキシ基を少なくとも二つ有するエポキシ化合物と、
    (C)硬化剤と、
    (D)シランカップリング剤と、
    (E)無機充填剤と
    を含有する、硬化樹脂用組成物。
    Figure 2019019217
    [式(1)中、Rは、炭素数1〜12の鎖状アルキル基、炭素数3〜8の環状アルキル基、または炭素数1〜12の鎖状アルキル基もしくはハロゲンで置換されていてもよい炭素数6〜14のアリール基を示す。ベンゼン環に交差して示されている二つの横線は、水素、炭素数1〜8の炭化水素基および/または連結基を表し、かつ、少なくとも一つは連結基であり、該連結基によって少なくとも二つのベンゾオキサジン環が連結している。]
    Figure 2019019217
    [式(2)中、Lは、酸素および/または硫黄を含んでいてもよい、炭素数2〜10のアルキレン基または芳香環を1〜5個有する2価の有機基である。]
  2. 前記(D)シランカップリング剤が式(9)で示される構造を有する、請求項1に記載の硬化樹脂用組成物。
    Figure 2019019217
    (式中、Yはアミノ基、メルカプト基、エポキシ基、(メタ)アクリル基、ビニル基、イソシアネート基、イミダゾリル基、ウレイド基、スルフィド基、およびイソシアヌレート基からなる群から選択される官能基を含む1価の基を示し、Xはヒドロキシ基、アルコキシ基から選択される官能基を示し、lは0、1または2を示す。)
  3. 前記(D)シランカップリング剤のYが1級アミノ基、メルカプト基、2級アミノ基からなる群から選択される、請求項2に記載の硬化樹脂用組成物。
  4. 前記(D)シランカップリング剤の配合割合が前記(A)、前記(B)、前記(C)および前記(E)の合計100質量部に対して0.01〜2質量部である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬化樹脂用組成物。
  5. (F)硬化促進剤をさらに含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬化樹脂用組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の硬化樹脂用組成物を硬化させてなる硬化物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の硬化樹脂用組成物を硬化させてなる硬化物中に半導体素子が設置されている、半導体装置。
  8. 硬化樹脂用組成物の製造方法であって、
    (A)ベンゾオキサジン環を少なくとも二つ有する多官能ベンゾオキサジン化合物であって、式(1)の構造単位を有する多官能ベンゾオキサジン化合物、および式(2)の構造で示される多官能ベンゾオキサジン化合物から選択される少なくとも1種の多官能ベンゾオキサジン化合物と、
    (B)ノルボルナン構造を少なくとも一つ、およびエポキシ基を少なくとも二つ有するエポキシ化合物と、
    (C)硬化剤と、
    (D)シランカップリング剤と、
    (E)無機充填剤と
    を混合して混合物を得る工程、
    該混合物を粉体状、ペレット状、または顆粒状の硬化樹脂用組成物に加工する工程
    を有する、硬化樹脂用組成物の製造方法。
    Figure 2019019217
    [式(1)中、Rは、炭素数1〜12の鎖状アルキル基、炭素数3〜8の環状アルキル基、または炭素数1〜12の鎖状アルキル基もしくはハロゲンで置換されていてもよい炭素数6〜14のアリール基を示す。ベンゼン環に交差して示されている二つの横線は、水素、炭素数1〜8の炭化水素基および/または連結基を表し、かつ、少なくとも一つは連結基であり、該連結基によって少なくとも二つのベンゾオキサジン環が連結している。]
    Figure 2019019217
    [式(2)中、Lは、酸素および/または硫黄を含んでいてもよい、炭素数2〜10のアルキレン基または芳香環を1〜5個有する2価の有機基である。]
  9. 前記混合物を得る工程において、(F)硬化促進剤をさらに混合して混合物を得る、請求項8に記載の製造方法。
  10. 請求項8または9に記載の方法により製造した前記硬化樹脂用組成物を180〜300℃にて加熱して硬化させる工程
    を有する、硬化物の製造方法。
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