JP2019018449A - 積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂基材の保護層として、樹脂基材の表面に2層を配置したものの提供。
【解決手段】樹脂基材2と、樹脂基材2の表面に配置された中間層3と、中間層3の表面に配置された酸化ケイ素層4とを有する積層体1であって、中間層3が(メタ)アクリル基を含有するSi非含有化合物と(メタ)アクリル基を含有するシロキサン化合物とを含む組成物を硬化させたものであり、中間層3における酸化ケイ素層4側のSi濃度が樹脂基材2側よりも高い積層体1。好ましくは、中間層3の酸化ケイ素層4側の面のSi濃度が、中間層3の理論的Si濃度の2〜10倍である積層体1。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂ウィンドウなどの車両用部材に用いられる積層体に関するものである。
ポリカーボネート等の樹脂材料は、無機ガラスに比べて比重が小さく軽量であり、加工が容易で、衝撃に強いという特徴を生かし、車両用部材を含む多種多様な部材の材料として利用されている。反面、樹脂材料は、表面が傷付きやすく光沢や透明性が失われやすい、有機溶剤に侵されやすい、耐候性(たとえば、紫外線などに対する光安定性)及び耐熱性に劣る等の欠点を有する。自動車用の窓ガラスなどは、長期にわたって太陽光に曝されることが多い。そのため、樹脂材料を自動車用部材に用いる場合には、保護層により表面を被覆するなどして、樹脂材料に耐摩耗性と耐候性を付与する必要がある。
樹脂材料に耐摩耗性と耐候性を付与する従来の技術として、樹脂基材の表面にアクリル樹脂層を形成させ、該アクリル樹脂層の表面にシリコーン層を形成させた上で、該シリコーン層の表面に酸化ケイ素層を形成させる方法が知られている。例えば、特許文献1には、ポリカーボネート板上にアクリル樹脂を含むプライマー組成物を塗布して硬化させてアクリル樹脂層を形成させ、その上に、シロキサン化合物を含むシリコーンコーティング組成物を塗布して硬化させてシリコーン層を形成させ、さらにその上に、有機ケイ素化合物をプラズマ重合させてなるケイ素や酸素を含有する硬質被膜(以下、酸化ケイ素層という。)を形成させている。
ここで、従来の技術における、樹脂基材の表面に形成された3層の役割を説明する。まず、アクリル樹脂層は、樹脂基材に対する保護機能とともに、樹脂基材及びシリコーン層との密着性向上の機能を担っている。次に、シリコーン層は、樹脂基材及びアクリル樹脂層に対する保護機能とともに、アクリル樹脂層及び酸化ケイ素層との密着性向上の機能を担っている。そして、酸化ケイ素層は、その高い硬度に因り、高水準の耐摩耗性を達成するとの機能を担っている。
特開2012−224077号公報
さて、上述した従来の技術においては、樹脂基材の表面に、アクリル樹脂層、シリコーン層及び酸化ケイ素層からなる3層を形成することで、耐摩耗性と耐候性を満たす保護層が製造される。反面、3層の形成には、それぞれの作業と作業に要する時間が必要となる。そのため、生産の効率面からみると、従来の技術は、必ずしも満足できる製造方法とは言えなかった。
本発明は、かかる事情に鑑みて為されたものであり、樹脂基材の保護層として、樹脂基材の表面に2層を配置したものを提供することを目的とする。
本発明の積層体は、
樹脂基材と、該樹脂基材の表面に配置された中間層と、該中間層の表面に配置された酸化ケイ素層とを有する積層体であって、
前記中間層が(メタ)アクリル基を含有するSi非含有化合物と(メタ)アクリル基を含有するシロキサン化合物とを含む組成物を硬化させたものであり、前記中間層における前記酸化ケイ素層側のSi濃度が前記樹脂基材側よりも高いことを特徴とする。
本発明の積層体は樹脂基材に対する保護層が2層なので、製造に要する作業と時間が低減される。また、本発明の積層体は、中間層が樹脂基材及び酸化ケイ素層との密着性向上の機能を担っているため、従来の技術と同等の保護機能を期待できる。
本発明の積層体の側面模式図である。
以下に、本発明を実施するための形態を説明する。なお、特に断らない限り、本明細書に記載された数値範囲「a〜b」は、下限a及び上限bをその範囲に含む。そして、これらの上限値及び下限値、ならびに実施例中に列記した数値も含めてそれらを任意に組み合わせることで数値範囲を構成し得る。さらに、これらの数値範囲内から任意に選択した数値を、新たな上限や下限の数値とすることができる。なお、本明細書においては、アクリル基及びメタクリル基を総じて(メタ)アクリル基と表し、また、アクリレート及びメタクリレートを総じて(メタ)アクリレートと表す。アクリル基とはCH=CHCOを意味し、メタクリル基とはCH=CCHCOを意味する。
本発明の積層体は、樹脂基材と、該樹脂基材の表面に配置された中間層と、該中間層の表面に配置された酸化ケイ素層とを有する積層体であって、
前記中間層が(メタ)アクリル基を含有するSi非含有化合物(以下、単に「Si非含有化合物」ということがある。)と(メタ)アクリル基を含有するシロキサン化合物(以下、単に「シロキサン化合物」ということがある。)とを含む組成物(以下、「本発明の組成物」ということがある。)を硬化させたものであり、前記中間層における前記酸化ケイ素層側のSi濃度が前記樹脂基材側よりも高いことを特徴とする。
樹脂基材の樹脂としては、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹脂およびポリウレタン等を挙げることができる。特に、ポリカーボネートは十分な透明性と耐衝撃性を有するため、窓ガラス等の車両用部材の樹脂として好適である。
中間層は、(メタ)アクリル基を含有するSi非含有化合物と(メタ)アクリル基を含有するシロキサン化合物とを含む組成物を硬化させたものであり、中間層における酸化ケイ素層側のSi濃度が樹脂基材側よりも高いことを特徴とする。中間層の酸化ケイ素層側のSi濃度が比較的高いことは、中間層の酸化ケイ素層側に、シロキサン結合に由来するSi−O−Siの存在割合が高いことを意味する。そのため、中間層の酸化ケイ素層側の面と酸化ケイ素層とは、共にSi−Oを有するため親和性が高く、密着性に優れる。また、中間層の樹脂基材側は、Si濃度が比較的低いため、相対的にSi以外のC、H、O等の存在割合が高いといえる。中間層の樹脂基材側の面と樹脂基材とは類似の構成成分であるため親和性が高く、密着性に優れる。
機能的な観点からは、中間層は、従来の技術におけるアクリル樹脂層及びシリコーン層の2層の役割を、1層で担っているといえる。また、中間層には、樹脂基材側から酸化ケイ素層側にかけて、Si濃度が徐々に高くなるとのSi濃度勾配が存在するといえる。
中間層は、(メタ)アクリル基を含有するSi非含有化合物と(メタ)アクリル基を含有するシロキサン化合物とを含む組成物を硬化させたものである。ここで、(メタ)アクリル基を含有するSi非含有化合物と(メタ)アクリル基を含有するシロキサン化合物とを含む組成物が樹脂基材上に配置されると、樹脂基材との親和性や、組成物中の各化合物の表面自由エネルギーの差異などの諸要素から、組成物の内部で成分の偏りが生じると考えられる。具体的には、樹脂基材との親和性に優れる(メタ)アクリル基を含有するSi非含有化合物が樹脂基材側に移動し、逆に、(メタ)アクリル基を含有するシロキサン化合物は樹脂基材側の反対側である組成物の表面側に移動すると考えられる。
ここで、硬化は(メタ)アクリル基が重合することで為される。樹脂基材上に配置された組成物においては、成分の偏りが生じている状態であるため、その状態で重合反応が進行して、中間層が形成される。その結果、中間層における酸化ケイ素層側のSi濃度は樹脂基材側よりも高いとの、本発明の特徴が生じる。なお、中間層においては、(メタ)アクリル基を含有するSi非含有化合物と(メタ)アクリル基を含有するシロキサン化合物との親和性が高いため、これらが相分離することは無い。そのため、硬化は共重合で進行する。その結果、中間層自体には界面が存在せず、中間層は1層からなる。
中間層における酸化ケイ素層側のSi濃度は樹脂基材側よりも高い。より具体的には、中間層における酸化ケイ素層側の面のSi濃度は、中間層における理論的Si濃度よりも高い。中間層における酸化ケイ素層側の面のSi濃度は、中間層における理論的Si濃度に対して、2〜10倍であるのが好ましく、3〜8倍であるのがより好ましく、4〜7倍であるのがさらに好ましい。また、中間層における酸化ケイ素層側の面を、C、O、N及びSiを対象としてX線光電子分光法で元素分析した際に、C、O、N及びSiの合計元素に対するSi元素の割合が5%以上であるのが好ましく、Si元素の割合が7%以上であるのがより好ましく、Si元素の割合が10%以上であるのがさらに好ましい。Si元素の割合の上限としては、15%、20%を例示できる。
(メタ)アクリル基を含有するSi非含有化合物としては、複雑な重合状態を形成できる点から、2以上の(メタ)アクリル基を含有する化合物が好ましく、2〜3の(メタ)アクリル基を含有する化合物がより好ましい。また、樹脂材料との親和性の観点から、イソシアヌル環又はカーボネート構造を含有する化合物が好ましい。これらの化学構造の化合物は、特にポリカーボネートとの親和性に優れると考えられる。
Si非含有化合物の具体例として、下記一般式(1)で表されるイソシアヌル環含有ウレタン(メタ)アクリレート化合物を例示できる。
Figure 2019018449
(一般式(1)において、R、RおよびRはそれぞれ独立して炭素数2〜10の2価の有機基を表し、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表す。)
炭素数2〜10の2価の有機基としては、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基およびテトラメチレン基等の炭素数2〜4のアルキレン基が好ましい。また、一般式(1)の化合物には、ε−カプロラクトン変性した化合物も含まれ、この場合、炭素数2〜10の2価の有機基は−COCHCHCHCHCH−又は−OCOCHCHCHCHCH−を含む。R、RおよびRがすべてテトラメチレン基であるものは、特に好ましい。
一般式(1)において、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表す。ここで、R、RおよびRが全て水素原子である化合物は、硬化性に優れる点で特に好ましい。
一般式(1)の化合物は、ヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート型三量体と、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートまたはそのカプロラクトン変性物との付加反応により合成される。この付加反応は無触媒でも可能であるが、反応を効率的に進めるために、ジブチルスズジラウレート等の錫系触媒や、トリエチルアミン等のアミン系触媒等の触媒を用いるのがよい。
Si非含有化合物の具体例として、下記一般式(2)で表されるウレタン結合を有しないイソシアヌル環含有トリ(メタ)アクリレート化合物を例示できる。
Figure 2019018449
(一般式(2)において、R、RおよびRはそれぞれ独立して炭素数2〜10の2価の有機基を表し、R10、R11およびR12はそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表し、n、nおよびnは、それぞれ独立して1〜3の数を表し、n+n+n=3〜9である。)
一般式(2)において、炭素数2〜10の2価の有機基としては、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基およびテトラメチレン基等の炭素数2〜4のアルキレン基が好ましい。また、一般式(2)には、ε−カプロラクトン変性した化合物も含まれ、この場合、炭素数2〜10の2価の有機基は−COCHCHCHCHCH−又は−OCOCHCHCHCHCH−を含む。R、RおよびRがすべてエチレン基であるものは、耐摩耗性と耐候性に特に優れた膜が得られるため、特に好ましい。
一般式(2)において、R10、R11およびR12はそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表す。ここで、R10、R11およびR12が全て水素原子である化合物は、硬化性に優れる点で特に好ましい。
一般式(2)において、n、nおよびnは、それぞれ独立して1〜3の数を表す。ただし、n+n+n=3〜9である。n、nおよびnとしては、1が好ましく、n+n+nとしては3が好ましい。
一般式(2)の化合物は、好ましくはイソシアヌル酸のアルキレンオキサイド付加物と(メタ)アクリル酸を反応させて製造される。n+n+nは、一般式(2)の化合物1分子当たりのアルキレンオキサイドの平均付加モル数を表す。
Si非含有化合物の具体例として、下記一般式(3)で表されるカーボネート構造含有(メタ)アクリレート化合物を例示できる。
一般式(3):
CH=CRCO[−LOCOO] −L−OCOCR=CH
(Rはそれぞれ独立してH又はCHであり、Lはそれぞれ独立して炭素数2以上の2価の炭化水素である。nは1以上の整数である。)
一般式(3)において、RはH、CHのいずれでもよいが、2つのRが共にHのものが好ましい。
一般式(3)において、Lとしては、それぞれ独立に、アルキレン基、環状アルキレン基、環状アルキルを含有するアルキレン基、芳香族基、芳香族を含有するアルキレン基を例示できる。アルキレン基としては、炭素数2〜8のものが好ましく、炭素数4〜6のものがより好ましい。環状アルキレン基としては、炭素数4〜8のものが好ましく、炭素数5〜6のものがより好ましい。環状アルキルを含有するアルキレン基における環状アルキルとしては、炭素数4〜8のものが好ましく、炭素数5〜6のものがより好ましい。環状アルキルを含有するアルキレン基としては、炭素数5〜12のものが好ましく、炭素数7〜10のものがより好ましい。芳香族基としては、2価のベンゼン環、2価のナフタレン環を例示できる。芳香族を含有するアルキレン基としては、炭素数7〜14のものが好ましく、炭素数8〜12のものがより好ましい。
一般式(3)の化合物としては単一の化学構造のものを採用してもよいが、例えばnの数が異なる複数の化合物を採用してもよい。一般式(3)の化合物の分子量としては、重量平均分子量で400〜2000が好ましく、600〜1500がより好ましい。nとしては、1〜15の整数が好ましく、2〜10の整数がより好ましい。
Si非含有化合物としては単一の化学構造のものを採用してもよいが、化学構造の異なる複数の化合物を採用するのが好ましい。一般式(1)の化合物及び一般式(2)の化合物を併用するのが好ましく、また、一般式(1)の化合物、一般式(2)の化合物及び一般式(3)の化合物を併用するのが好ましい。
次に、シロキサン化合物について説明をする。
(メタ)アクリル基を含有するシロキサン化合物は、(メタ)アクリル基を含有するので、(メタ)アクリル基を含有するSi非含有化合物と共重合可能である。(メタ)アクリル基を含有するシロキサン化合物は、その名称のとおり、(メタ)アクリル基を含有し、かつ、Si−O−Si結合を有する。シロキサン化合物としては単一の化学構造のものを採用してもよいが、化学構造の異なる複数の化合物を採用してもよい。
シロキサン化合物の具体例として、基本骨格が下記一般式(4)で表される化合物を例示できる。なお、一般式(4)で表される化合物には、その製造工程に由来する、アルコキシ基や水酸基が含有される場合がある。
一般式(4):
(CH=CRCOSiO0.5×3)(CHSiO0.5×3)(SiO0.5×4)
(Rは独立してH又はCHである。l+m+n=1、0.1≦l≦1、0≦m≦0.9、0≦n≦0.5である。)
一般式(4)において、RはH、CHのいずれでもよいが、CHが好ましい。また、lの範囲としては0.1≦l≦0.8、0.1≦l≦0.2、0.6≦l≦0.8を例示でき、mの範囲としては0.3≦m≦0.9、0.2≦m≦0.5、0.6≦m≦0.9を例示でき、nの範囲としては0≦n≦0.4、0≦n≦0.1、0.2≦n≦0.4を例示できる。特に、0.9≦l≦1、m=0、0≦n≦0.1のもの、0.1≦l≦0.2、0.8≦m≦0.9及びn=0のもの、又は、0.05≦l≦0.15、0.5≦m≦0.7、0.2≦n≦0.4のものが好ましいといえる。
本発明の組成物において、Si非含有化合物とシロキサン化合物との合計量に対して、Si非含有化合物が40〜95質量%、シロキサン化合物が5〜60質量%で配合されるのが好ましい。Si非含有化合物の配合割合としては、50〜90質量%がより好ましく、60〜80質量%がさらに好ましい。シロキサン化合物の配合割合としては、10〜50質量%がより好ましく、20〜40質量%がさらに好ましい。
また、一般式(1)の化合物及び一般式(2)の化合物を併用する場合には、Si非含有化合物とシロキサン化合物との合計量に対して、一般式(1)の化合物は25〜55質量%で一般式(2)の化合物は20〜45質量%で配合されるのが好ましく、一般式(1)の化合物は30〜50質量%で一般式(2)の化合物は25〜40質量%で配合されるのがより好ましい。
一般式(1)の化合物、一般式(2)の化合物及び一般式(3)の化合物を併用する場合には、Si非含有化合物とシロキサン化合物との合計量に対して、一般式(1)の化合物は20〜50質量%、一般式(2)の化合物は20〜40質量%及び一般式(3)の化合物は5〜20質量%で配合されるのが好ましく、一般式(1)の化合物は25〜40質量%、一般式(2)の化合物は20〜35質量%及び一般式(3)の化合物は10〜15質量%で配合されるのがより好ましい。
本発明の組成物には、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、ラジカル重合開始剤、表面調整剤(レべリング剤)、有機溶剤、重合禁止剤、酸化防止剤、有機ポリマー等の添加物を配合しても良い。
紫外線吸収剤を用いることで、樹脂基材の紫外線による劣化を抑制することができる。紫外線吸収剤としては、公知のものを採用すれば良い。紫外線吸収剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。本発明の組成物における紫外線吸収剤の含有量は、Si非含有化合物とシロキサン化合物との合計量である100質量部に対して、1〜12質量部が好ましく、3〜11質量部がより好ましく、5〜10質量部がさらに好ましい。
紫外線吸収剤の具体例としては、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−ドデシロキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−トリデシロキシプロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−[(2−ヒドロキシ−3−(2−エチルヘキシロキシ)プロピル)オキシ]−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−ブチロキシフェニル)−6−(2,4−ビス−ブチロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−[1−オクチロキシカルボニルエトキシ]フェニル)−4,6−ビス(4−フェニルフェニル)−1,3,5−トリアジン等のトリアジン系紫外線吸収剤;2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2−ヒドロキシ−5−(2−(メタ)アクリロイルオキシエチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、オクチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤、酸化チタン微粒子、酸化亜鉛微粒子、酸化錫微粒子等の紫外線を吸収する無機微粒子を例示できる。膜の耐候性と耐摩耗性を好適に両立させ得る点で、(メタ)アクリロイル基を有するベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が特に好ましい。
ヒンダードアミン系光安定剤を用いることで、中間層の耐候性を向上できる。ヒンダードアミン系光安定剤としては、公知のものを採用すれば良い。ヒンダードアミン系光安定剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。ヒンダードアミン系光安定剤の含有量は、Si非含有化合物とシロキサン化合物との合計量である100質量部に対して、0.05〜1.5質量部が好ましく、0.1〜1.5質量部がより好ましい。
ヒンダードアミン系光安定剤の具体例としては、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、メチル(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セバケート、2,4−ビス[N−ブチル−N−(1−シクロヘキシロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ]−6−(2−ヒドロキシエチルアミン)−1,3,5−トリアジン、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチロキシ)−4−ピペリジニル)エステルを例示できる。これらのうち、ヒンダードアミンの塩基性が低いものが組成物の安定性の点で好ましく、具体的には、アミノエーテル基を有する所謂NOR型のものがより好ましい。
ラジカル重合開始剤を用いることで、本発明の組成物を速やかに硬化させることができる。ラジカル重合開始剤としては、公知の光ラジカル重合開始剤及び熱ラジカル重合開始剤を採用すれば良い。ラジカル重合開始剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。本発明の組成物におけるラジカル重合開始剤の好ましい含有量は、Si非含有化合物とシロキサン化合物との合計量である100質量部に対して、0.1〜10質量部であり、より好ましくは0.5〜5質量部、特に好ましくは1〜3質量部である。
光ラジカル重合開始剤の具体例としては、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、オリゴ{2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパノン}および2−ヒドロキシ−1−{4−〔4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル〕フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン等のアセトフェノン系化合物;ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノンおよび4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルスルファイド等のベンゾフェノン系化合物;メチルベンゾイルフォルメート、オキシフェニル酢酸の2−(2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ)エチルエステルおよびオキシフェニル酢酸の2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルエステル等のα−ケトエステル系化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等のフォスフィンオキサイド系化合物;ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルおよびベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン系化合物;チタノセン系化合物;1−〔4−(4−ベンゾイルフェニルスルファニル)フェニル〕−2−メチル−2−(4−メチルフェニルスルフィニル)プロパン−1−オン等のアセトフェノン/ベンゾフェノンハイブリッド系光開始剤;2−(O−ベンゾイルオキシム)−1−〔4−(フェニルチオ)〕−1,2−オクタンジオン等のオキシムエステル系光重合開始剤;並びにカンファーキノンが例示できる。
熱ラジカル重合開始剤としては、有機過酸化物およびアゾ系化合物等が挙げられる。
有機過酸化物の具体例としては、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)2−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジ−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(m−トルオイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、α、α‘−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、t−ブチルトリメチルシリルパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ヘキシルハイドロパーオキサイドおよびt−ブチルハイドロパーオキサイドを例示できる。
アゾ系化合物の具体例としては、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾジ−t−オクタンおよびアゾジ−t−ブタンを例示できる。
表面調整剤を用いることで、本発明の組成物を樹脂基材に塗布した時の本発明の組成物の表面状態を、好適な平滑状態にできる。表面調整剤としては、公知の表面調整剤を採用すれば良い。表面調整剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。本発明の組成物における表面調整剤の好ましい含有量は、Si非含有化合物とシロキサン化合物との合計量である100質量部に対して、0.01〜1質量部であり、より好ましくは0.05〜0.5質量部である。
表面調整剤の具体例として、−[SiRO]−からなる繰り返し単位を有するシリコーン系表面調整剤、及びフッ素系表面調整剤を挙げることができる。なお、Rは、それぞれ独立に炭素数1〜6のアルキル基を表す。
シリコーン系表面調整剤としては、一般的なポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、EBECRYL350(ダイセル・オルネクス株式会社)、BYK−307(ビックケミー・ジャパン株式会社)、BYK−315(ビックケミー・ジャパン株式会社)、BYK−349(ビックケミー・ジャパン株式会社)、BYK−371(ビックケミー・ジャパン株式会社)、BYK−375(ビックケミー・ジャパン株式会社)、BYK−378(ビックケミー・ジャパン株式会社)、EBECRYL350(ダイセル・オルネクス株式会社)、EBECRYL1360(ダイセル・オルネクス株式会社)、BYK−UV3500(ビックケミー・ジャパン株式会社)、BYK−UV3530(ビックケミー・ジャパン株式会社)、BYK−UV3570(ビックケミー・ジャパン株式会社)、X−22−164(信越化学工業株式会社)、X−22−164AS(信越化学工業株式会社)、X−22−164A(信越化学工業株式会社)、X−22−164B(信越化学工業株式会社)、X−22−164C(信越化学工業株式会社)、X−22−164E(信越化学工業株式会社)、X−22−174DX(信越化学工業株式会社)、X−22−2426(信越化学工業株式会社)、X−22−2475(信越化学工業株式会社)、東レ8019(東レ・ダウコーニング株式会社)、東レ8029(東レ・ダウコーニング株式会社)を挙げることができる。
フッ素系表面調整剤としては、メガファックRS−75(DIC株式会社)、メガファックRS−76−E(DIC株式会社)、メガファックRS−72−K(DIC株式会社)、メガファックRS−76−NS(DIC株式会社)、メガファックRS−90(DIC株式会社)、オプツールDAC−HP(ダイキン工業株式会社)、ZX−058−A(株式会社T&K TOKA)、ZX−201(株式会社T&K TOKA)、ZX−202(株式会社T&K TOKA)、ZX−212(株式会社T&K TOKA)、ZX−214−A(株式会社T&K TOKA)を挙げることができる。
本発明の組成物の内部で、樹脂基材との親和性に優れるSi非含有化合物が樹脂基材側に速やかに移動して、逆に、シロキサン化合物が樹脂基材側の反対側である組成物の表面側に速やかに移動するためには、本発明の組成物に有機溶剤が存在するのが好ましい。また、有機溶剤を含有する本発明の組成物を用いた場合には、中間層の形成時の乾燥工程及び硬化工程にて有機溶剤が離脱するのに併せて、シロキサン化合物が組成物中を移動し(migration)、表面付近に高濃度で集合することも期待できる。有機溶剤は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
有機溶剤の具体例としては、エタノールおよびイソプロパノール等のアルコール;エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のアルキレングリコールモノエーテル;トルエンおよびキシレン等の芳香族化合物;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル;アセトン、メチルエチルケトンおよびメチルイソブチルケトン等のケトン;ジブチルエーテル等のエーテル;ジアセトンアルコール;並びにN−メチルピロリドン等が挙げられる。これらのうち、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルキレングリコールモノエーテルは、各種成分の分散性または溶解性に優れるだけでなく、組成物が塗布される樹脂基材がポリカーボネート樹脂製である場合に、ポリカーボネート樹脂を溶かさないため、特に好ましい。
さらに、有機溶剤として、アルコールやアルキレングリコールモノエーテル等のポリカーボネート樹脂を溶かさない有機溶剤と、エステルやケトン等のポリカーボネート樹脂を溶かす有機溶剤を混合して用いると、塗工時にはポリカーボネート樹脂基材を溶かさず、その後の加熱工程では該樹脂基材表面をミクロンオーダーで溶解して中間層との密着性を高めるとの手法を適用できる。また、種々の沸点の有機溶剤を併用することで、中間層表面の平滑性を高める手法を適用できる。
本発明の組成物における有機溶剤の含有量は、Si非含有化合物とシロキサン化合物との合計量である100質量部に対して、10〜1000質量部が好ましい。有機溶剤の配合量が少なすぎると組成物の好適な塗布が行いにくく、多すぎると十分な厚さの中間層が得られにくい。したがって、有機溶剤の量は、塗膜方法に応じて適宜選択すればよいが、敢えて規定するのであれば、生産性の観点から、好ましくは50〜500質量部、さらに好ましくは50〜300質量部である。
本発明の組成物には、保存安定性を良好にする目的で、重合禁止剤を添加することが好ましい。重合禁止剤の具体例としては、ハイドロキノン、tert−ブチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノール、ベンゾキノン、フェノチアジン、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンのアンモニウム塩、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンのアルミニウム塩、ジブチルジチオカルバミン酸銅、塩化銅、硫酸銅を例示できる。
本発明の組成物における重合禁止剤の添加量は、Si非含有化合物とシロキサン化合物との合計量である100質量部に対して、10〜10,000ppmが好ましく、より好ましくは100〜3000ppmである。
本発明の組成物には、中間層の耐熱性や耐候性を良好にする目的で、各種の酸化防止剤を配合してもよい。酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤等の一次酸化防止剤や、イオウ系およびリン系の二次酸化防止剤が挙げられる。酸化防止剤の好ましい配合量は、Si非含有化合物とシロキサン化合物との合計量である100質量部に対して、0〜5質量部であり、より好ましくは0〜3質量部である。
一次酸化防止剤の具体例としては、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート]、1,3,5−トリス[(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−キシリル)メチル]−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオンを例示できる。
二次酸化防止剤の具体例としては、ジドデシル3,3’−チオジプロピオネート、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイトを例示できる。
有機ポリマーやその他の添加物は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、本発明の組成物に配合させてもよい。
中間層は、(メタ)アクリル基を含有するSi非含有化合物と(メタ)アクリル基を含有するシロキサン化合物とを含む組成物を樹脂基材上に配置して、該組成物を硬化させて形成される。
組成物の配置方法は、塗布などの常法に従えばよい。たとえば、スプレー法、スピンコート法、ディップコート法、バーコート法、フローコート法などが好ましく、車両用部材の形状などに応じて選択するとよい。このとき、樹脂基材の表面が有機溶媒を含む組成物に長時間さらされないようにすると、有機溶剤による樹脂基材の劣化が抑制される。塗布により形成する塗膜の厚みは、組成物に含まれる固形分の割合にもよるが、目的の中間層の厚さに応じて適宜選択すればよい。たとえば、塗膜の厚みを6〜100μmとするとよい。
塗布と硬化との間に、塗布した組成物を乾燥させる乾燥工程を行ってもよい。乾燥工程は、有機溶剤や水等の揮発性成分を自然乾燥、加熱乾燥、真空乾燥などの手段で除去する工程である。乾燥温度は、樹脂基材の耐熱性に応じて適宜選択すればよく、例えば樹脂基材の軟化点以下とすればよい。具体的には、樹脂基材がポリカーボネート製の場合、乾燥温度は50〜120℃の範囲とするのが好ましい。
硬化工程は、組成物(塗膜)を硬化させて樹脂基材の表面に中間層を形成させる工程である。組成物のうち、(メタ)アクリル基を含有するSi非含有化合物と(メタ)アクリル基を含有するシロキサン化合物には重合可能な末端オレフィンが存在するため、組成物に熱等のエネルギーを与えることで重合反応が進行し、組成物が硬化する。組成物が光ラジカル重合開始剤又は熱ラジカル重合開始剤を含む場合には、それぞれの重合開始剤が作用する条件下に組成物を供すればよい。組成物が光ラジカル重合開始剤を含む場合は、組成物を樹脂基材に塗布した後、乾燥し、紫外線等の光を照射すればよい。好ましい製造方法としては、乾燥後の塗膜を高温条件下で光を照射する方法が挙げられる。ここで、上記高温条件下とは、樹脂基材の性能維持温度以下であればよい。たとえば、樹脂基材がポリカーボネート製の場合、50〜120℃の範囲が好ましく、60〜110℃の範囲がより好ましく、70〜100℃の範囲がさらに好ましく、80〜100℃の範囲が特に好ましい。
光としては、紫外線および可視光線が挙げられ、紫外線が特に好ましい。紫外線照射装置としては、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、UV無電極ランプ、LED等が挙げられる。UV無電極ランプの場合、直流電源電流による新しいタイプのものも好適に使用することができる。照射エネルギーは、活性エネルギー線の種類や配合組成に応じて適宜設定すべきものであるが、一例として高圧水銀ランプを使用する場合を挙げると、UV−A領域の照射エネルギーで100〜10,000mJ/cm2が好ましく、1,000〜6,000mJ/cm2がより好ましい。
組成物が熱ラジカル重合開始剤を含む場合には、組成物を樹脂基材に塗布した後、乾燥し、さらに加熱するとよい。加熱温度としては、樹脂基材の性能維持温度以下であれば特に限定されるものではないが、80〜200℃が好ましい。加熱時間としては、10分以上120分以下が好ましい。生産性の観点から、60分以下さらには30分以下とするとよい。
なお、硬化工程は、大気中で行ってもよいし、真空中、不活性ガス雰囲気中で行ってもよい。中間層の性能上、真空中または不活性ガス雰囲気中が好ましいが、生産性の面から大気中で行ってもよい。
なお、例えば、シロキサン化合物がアルコキシ基や水酸基を有している場合には、組成物に光ラジカル重合開始剤を配合した上で、硬化工程において加熱を行い、アルコキシ基や水酸基が関与する脱水重合反応を先に進行させてもよい。この場合には、組成物中に脱水重合反応の触媒となる塩基発生剤を配合しておくと良い。脱水重合反応を先に進行させることで、シロキサン化合物の脱水重合体が樹脂基材側とは逆の表面側に多く存在する状態になると考えられ、その結果、中間層における酸化ケイ素層側のSi濃度が樹脂基材側よりも著しく高くなることが期待される。脱水重合反応の後、光照射によるラジカル重合を開始させて、(メタ)アクリル基による重合反応を進行させればよい。
本明細書において乾燥および加熱の温度は、塗膜の表面温度であって、乾燥または加熱の雰囲気温度にほぼ等しい。
中間層の厚みについて説明する。中間層が厚いほど耐候性は向上する。しかし、外観および生産性の観点から、中間層を著しく厚くするのは好ましくない。耐候性、外観および生産性を考慮すると、中間層の膜厚は5〜70μmが好ましく、10〜50μmがより好ましい。
次に、中間層の表面に配置される酸化ケイ素層について説明する。酸化ケイ素層は、主成分としてケイ素と酸素を含有するものであり、硬度に優れる。酸化ケイ素層には、副成分として、原料由来の炭素や水素が含有されていてもよい。酸化ケイ素層は、真空蒸着法、スパッタリング法、化学蒸着法などのいわゆるドライコート法で形成されてもよく、酸素含有ケイ素化合物を含む溶液を塗布後に硬化させるいわゆるウェットコート法で形成されてもよい。層の均一性、工程管理の容易性、中間層との密着性などの点から、酸化ケイ素層を形成する方法としては、化学蒸着法(CVD法)を採用するのが好ましい。
酸化ケイ素層を形成するためのCVD法は、有機ケイ素化合物を含む原料ガスを分解させて、中間層の表面にSi−Oを含む薄膜を形成させる方法である。有機ケイ素化合物としては、シロキサン化合物、ジシラザン化合物、シラン化合物を例示でき、特にシロキサン化合物が好ましい。
シロキサン化合物としては、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ペンタメチルジシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、1,1,3,3−テトラフェニル−1,3−ジメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン、1,1,1,3,5,5,5−ヘプタメチルトリシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、1,1,1,3,5,7,7,7−オクタメチルテトラシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、1,1,5,5−テトラフェニル−1,3,3,5−テトラメチルトリシロキサンなどの鎖状シロキサン、及び、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、1,3,5,7−テトラビニル−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンなどの環状シロキサンを例示できる。
ジシラザン化合物としては、1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、ヘキサメチルジシラザン、ヘプタメチルジシラザン、ヘキサメチルシクロトリシラザン、1,1,3,3,5,5,7,7−オクタメチルシクロテトラシラザンを例示できる。
シラン化合物としては、メチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、テトラメチルシラン、トリメトキシシラン、トリエチルシラン、トリクロロメチルシラン、ジクロロジメチルシラン、クロロトリメチルシラン、テトラメトキシシラン、トリメトキシメチルシラン、エチルトリメトキシシラン、ジメトキシジメチルシラン、メトキシトリメチルシラン、テトラエトキシシラン、トリエトキシメチルシラン、トリエトキシエチルシラン、ジエトキシジメチルシラン、エトキシトリメチルシラン、ジエトキシメチルシラン、エトキシジメチルシラン、アセトキシトリメチルシラン、アリルオキシトリメチルシラン、アリルトリメチルシラン、ブトキシトリメチルシラン、ブチルトリメトキシシラン、ジアセトキシジメチルシラン、ジメトキシジフェニルシラン、ジエトキシジフェニルシラン、ジメトキシメチルフェニルシラン、エトキシジメチルビニルシラン、ジフェニルシランジオール、トリアセトキシメチルシラン、トリアセトキシエチルシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン、トリエトキシオクチルシラン、トリエトキシフェニルシラン、トリメチルフェニルシラン、プロポキシトリメチルシラン、トリエトキシプロピルシラン、テトラアセトキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラプロポキシシラン、トリアセトキシビニルシラン、トリエトキシビニルシラン、トリメトキシビニルシラン、トリフェニルシラノール、トリメチルビニルシラン、トリス(2−メトキシエトキシ)ビニルシランを例示できる。
有機ケイ素化合物を含む原料ガスには、OやNOなどの酸素を含有する気体を配合するのが好ましい。また、アルゴンやヘリウムなどの希ガスをキャリヤーガスとして原料ガスに配合しても良い。原料ガスを分解する方法としては、プラズマ発生装置を用いて、適切な圧力条件下、発生させたプラズマに因り原料ガスを分解するのが好ましい。プラズマを用いて原料ガスを分解させて膜(層)を形成させる技術を一般に、プラズマ重合法という。本発明の積層体における酸化ケイ素層は、プラズマ重合法で形成されるのが好ましい。
酸化ケイ素層の厚みとしては、10nm〜100μm、50nm〜50μm、100nm〜10μm、500nm〜5μmの範囲を例示できる。
本発明の積層体は、樹脂基材の表面に配置された中間層と、該中間層の表面に配置された酸化ケイ素層とを有するため、これらの層が保護層となり、樹脂基材の劣化を好適に防止できる。本発明の積層体の側面模式図を図1に示す。積層体1は、樹脂基材2と、該樹脂基材2の表面に配置された中間層3と、該中間層3の表面に配置された酸化ケイ素層4からなる。本発明の積層体は、窓ガラス等の車両用部材の材料として好適に使用できる。本発明の車両用部材は、本発明の積層体を具備する。車両用部材としては、自動車、産業車両、パーソナルビークル、自走可能な車体、鉄道などの内外装部材、外板および樹脂ウィンドウ等が挙げられる。
外装部材としては、ドアモール、ドアミラーのフレーム枠、ホイールキャップ、スポイラー、バンパー、ウィンカーレンズ、ピラーガーニッシュ、リアフィニッシャー、ヘッドランプカバー等が挙げられる。
内装部材としては、インストルメントパネル、コンソールボックス、メーターカバー、ドアロックペゼル、ステアリングホイール、パワーウィンドウスイッチベース、センタークラスター、ダッシュボード、ボンネット等が挙げられる。
外板としては、フロントフェンダー、ドアパネル、ルーフパネル、フードパネル、トランクリッド、バックドアパネル等が挙げられる。
樹脂ウィンドウとしては、サンルーフ、フロントガラス、サイドガラス、リアガラス、リアクウォーターガラス、リアドアクウォーターガラス等が挙げられる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
以下に、実施例および比較例等を示し、本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
(製造例1)一般式(1)の化合物の製造(HBA)
攪拌装置および空気の吹き込み管を備えた3Lセパラブルフラスコに、ヘキサメチレンジイソシアネートのヌレート型三量体を主成分とするイソシアネート化合物〔旭化成ケミカルズ(株)製デュラネートTPA−100。NCO含有量23%。〕1369.5g(NCO7.5モル)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール1.22g、ジブチルスズジラウレート0.73gを仕込み、液温を50〜70℃で攪拌しながら、4−ヒドロキシブチルアクリレート1080g(7.5モル)を滴下した。
滴下終了後、80℃で4時間攪拌し、IR分析にて、反応液からイソシアネート基のものが消失していることを確認して反応を終了し、(A)成分に該当するイソシアヌル環含有ウレタン(メタ)アクリレート化合物を得た。以下、この反応生成物を「HBA」と呼ぶ。
HBAは、前記一般式(1)において、R、RおよびRが全てテトラメチレン基で、R、RおよびRが全て水素原子である化合物に該当する。
(製造例2)
2−プロパノール290gおよび3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン248.48g(1モル)を仕込んだ後、1.6質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液57.69g(水3モル、水酸化テトラメチルアンモニウム10ミリモル)を徐々に加えて、撹拌しながら、温度25℃、pH9で1時間反応させた。その後、反応液に、10質量%硝酸水溶液6.62gを加えて中和した。そして、重合禁止剤としてQ−1301(N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミシアルミニウム塩)を17.6mg加えた。次に、減圧下で有機溶剤と水を留去した。その後、得られた残渣をジイソプロピルエーテルに溶解させ、水洗を行うことで塩類や過剰の酸を除去し、ここへ上記重合禁止剤を17.3mg加えた。次いで、得られたジイソプロピルエーテル溶液から、減圧下で溶剤を留去し、淡黄色透明な液体(極めて粘度が高く流動性が小さい液体)のシロキサン化合物を得た。単離収量は173.86gであった。
上記のようにして合成したシロキサン化合物を1H−NMR分析し、シロキサン化合物にメタクリロイル基が存在することを確認した。
得られたシロキサン化合物の1H−NMRチャートから算出したアルコキシ基(珪素原子に結合したiso−プロポキシ基)の含有割合は、仕込み原料に含まれていたアルコキシ基の全体に対して0.8%に相当する量であった。
また、得られたシロキサン化合物のMnは2700であった。以下、このシロキサン化合物を「PSQ−M」という。
PSQ−Mは、一般式(4)において、RがCHであり、l=1のものである。
(実施例1)
Si非含有化合物として製造例1のHBAを30質量部、Si非含有化合物としてM−315(東亞合成株式会社、商品名アロニックスM−315)を25質量部、Si非含有化合物としてUM−90DA(1/3)(宇部興産株式会社)を15質量部、シロキサン化合物としてPSQ3−2を30質量部、紫外線吸収剤としてRUVA93(大塚化学株式会社)を7.5質量部、紫外線吸収剤としてT−479を1.5質量部、ヒンダードアミン系光安定剤としてT−123(BASF株式会社、商品名チヌビン123)を0.5質量部、光ラジカル重合開始剤としてIrgacure754(BASF株式会社)を2質量部、光ラジカル重合開始剤としてIrgacure819(BASF株式会社)を0.5質量部、表面調整剤として東レ8019(東レ・ダウコーニング株式会社)を0.1質量部、有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルを79.1質量部、を混合し、撹拌して実施例1の組成物とした。
M−315はトリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレートであり、一般式(2)において、R、RおよびRがエチレン基であり、R10、R11およびR12が水素原子であり、n、nおよびnが1で、n+n+n=3であるものである。
UM−90DA(1/3)は、一般式(3)において、RがH、LがCH−1,4−シクロヘキシル−CH又は(CHであってCH−1,4−シクロヘキシル−CHと(CHの割合が1:3であり、重量平均分子量が900のものである。
PSQ3−2は、一般式(4)において、RがCHであり、l=0.3、m=0.7であり、重量平均分子量が2100のものである。
RUVA93は、は2−[2−ヒドロキシ−5−(2−メタクリロイルオキシエチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾールである。
T−123はデカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチロキシ)−4−ピペリジニル)エステルである。
T−479の化学構造を以下に示す。
Figure 2019018449
実施例1の組成物を、板状のポリカーボネート製の樹脂基材の表面に、乾燥後の塗膜厚さが15〜35μm程度となるようにバーコータで塗布した。次いで、100℃の熱風乾燥機で10分間乾燥した後、紫外線照射を行って、樹脂基材の表面に実施例1の中間層(厚さ10〜20μm程度)を備える実施例1の部材を製造した。
紫外線照射は、アイグラフィックス(株)製の高圧水銀ランプを使用し、EIT社製のUV POWER PUCKのUV−A領域で、ピーク照度400mW/cm2、1パス当りの照射エネルギー250mJ/cm2となるようランプ出力、ランプ高さ、およびコンベア速度を調整し、12パス(合計3000mJ/cm2)照射して実施した。
実施例1の部材をプラズマ発生装置に配置した。そして、プラズマ発生装置に有機ケイ素化合物を含む原料ガスを供給し、プラズマ重合法にて、実施例1の部材の中間層の表面に酸化ケイ素層を形成させ、実施例1の積層体とした。
(実施例2)
シロキサン化合物としてPSQ3−2に替えてPSQ3−6を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、実施例2の組成物、部材、積層体を製造した。
PSQ3−6は、一般式(4)において、RがCHであり、l=0.2、m=0.8であり、重量平均分子量が5100のものである。
(実施例3)
シロキサン化合物としてPSQ3−2に替えてPSQ3−7を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、実施例3の組成物、部材、積層体を製造した。
PSQ3−7は、一般式(4)において、RがCHであり、l=0.1、m=0.9であり、重量平均分子量が5400のものである。
(実施例4)
Si非含有化合物として製造例1のHBAを30質量部、Si非含有化合物としてM−315を30質量部、Si非含有化合物としてUM−90DA(1/3)を10質量部、及びシロキサン化合物として製造例2のPSQ−Mを30質量部で用い、有機溶剤の量を77.6質量部とした上で、紫外線吸収剤としてT−479を用いなかった以外は、実施例1と同様の方法で、実施例4の組成物、部材、積層体を製造した。
(実施例5)
Si非含有化合物として製造例1のHBAを35質量部、Si非含有化合物としてM−315を40質量部、シロキサン化合物としてPSQ3−3を25質量部で用い、有機溶剤の量を110.6質量部とした上で、Si非含有化合物としてUM−90DA(1/3)を用いなかった以外は、実施例4と同様の方法で、実施例5の組成物、部材、積層体を製造した。
PSQ3−3は、一般式(4)において、RがCHであり、l=0.7、m=0.3であり、重量平均分子量が1000のものである。
(実施例6)
シロキサン化合物としてPSQ3−2に替えてPSQ3−3を用い、有機溶剤の量を110.6質量部とした上で、紫外線吸収剤としてT−479を用いなかった以外は、実施例1と同様の方法で、実施例6の組成物、部材、積層体を製造した。
(実施例7)
シロキサン化合物としてPSQ3−2に替えてPSQ3−3を用い、有機溶剤の量を112.1質量部とした以外は、実施例1と同様の方法で、実施例7の組成物、部材、積層体を製造した。
(実施例8)
Si非含有化合物として製造例1のHBAを30質量部、Si非含有化合物としてM−315を40質量部、シロキサン化合物としてPSQ3−3に替えてPSQ3−8を30質量部で用いた以外は、実施例5と同様の方法で、実施例8の組成物、部材、積層体を製造した。
PSQ3−8は、一般式(4)において、RがCHであり、l=0.2、m=0.8であり、重量平均分子量が2500のものである。
(実施例9)
Si非含有化合物として製造例1のHBAを40質量部、Si非含有化合物としてM−315を40質量部、シロキサン化合物としてPSQ3−8を20質量部で用いた以外は、実施例8と同様の方法で、実施例9の組成物、部材、積層体を製造した。
(実施例10)
Si非含有化合物として製造例1のHBAを50質量部、Si非含有化合物としてM−315を40質量部、シロキサン化合物としてPSQ3−8を10質量部で用いた以外は、実施例8と同様の方法で、実施例10の組成物、部材、積層体を製造した。
(実施例11)
シロキサン化合物としてPSQ3−8に替えてPSQ3−9を用いた以外は、実施例8と同様の方法で、実施例11の組成物、部材、積層体を製造した。
PSQ3−9は、一般式(4)において、RがCHであり、l=0.1、m=0.6、n=0.3であり、重量平均分子量が3400のものである。
(実施例12)
シロキサン化合物としてPSQ3−8に替えてPSQ3−9を用いた以外は、実施例9と同様の方法で、実施例12の組成物、部材、積層体を製造した。
(実施例13)
シロキサン化合物としてPSQ3−8に替えてPSQ3−9を用いた以外は、実施例10と同様の方法で、実施例13の組成物、部材、積層体を製造した。
(評価例1)
X線光電子分光(XPS)装置を用いて、実施例1〜実施例13の部材における中間層の表面に対して、C、O、N及びSiを対象とする分析を行なった。分析結果から算出されたC、O、N及びSiの合計元素に対するSi元素の割合を実測%とし、理論上のC、O、N及びSiの合計元素に対するSi元素の割合を理論%として、各中間層における特徴的な成分及びその配合比と共に、表1に示す。
(評価例2)
メタルハライドランプを光源とするUV耐候性試験機を用いて、実施例1〜実施例13の積層体に対して、耐候性試験を行った。そして、耐候性試験の一定時間経過毎に、酸化ケイ素層にテープを貼付して、テープを剥がすとの密着性試験を行った。耐候性試験は、密着性試験にて酸化ケイ素層又は中間層が剥がれるまで、行った。
密着性試験にて、酸化ケイ素層、又は、酸化ケイ素層及び中間層がテープと共に剥がれた時点の試験時間(h)を、表1に示す。
Figure 2019018449
表1のSi元素の割合の結果から、各実施例の中間層における酸化ケイ素層側のSi元素の割合は、いずれも理論値よりも高いことがわかる。これらの結果から、各実施例の中間層における酸化ケイ素層側のSi濃度は、いずれも樹脂基材側よりも高いといえる。また、表1のSi元素の割合の実測%と試験時間の結果から、Si元素の割合の実測%の値が高いほど、耐候性に優れる傾向にあるといえる。以下、表1の結果について、詳細に検討する。
実施例1、実施例2、実施例3及び実施例6の違いはシロキサン化合物の種類のみであり、耐候性に優れる順序は実施例2、実施例3、実施例1、実施例6の順である。また、実施例2及び実施例3の耐候性は、実施例1及び実施例6の耐候性よりも、著しく優れる。
実施例1で用いたシロキサン化合物であるPSQ3−2は、一般式(4)において、l=0.3、m=0.7であり、重量平均分子量が2100のものである。
実施例2で用いたシロキサン化合物であるPSQ3−6は、一般式(4)において、l=0.2、m=0.8であり、重量平均分子量が5100のものである。
実施例3で用いたシロキサン化合物であるPSQ3−7は、一般式(4)において、l=0.1、m=0.9であり、重量平均分子量が5400のものである。
実施例6で用いたシロキサン化合物であるPSQ3−3は、一般式(4)において、l=0.7、m=0.3であり、重量平均分子量が1000のものである。
そうすると、実施例1、実施例2、実施例3及び実施例6の結果からは、シロキサン化合物としては、一般式(4)において、l=0.1〜0.2、m=0.8〜0.9であり、重量平均分子量が5000〜5500程度のものが特に好適であるといえる。
実施例4で用いたシロキサン化合物であるPSQ−Mは、一般式(4)において、l=1のものである。実施例4の耐候性が好適であることから、シロキサン化合物としてはlが1付近のものも好適であるといえる。
実施例5及び実施例6の大きな違いは、Si非含有化合物について、実施例5がHBA及びM−315の2種類を用いたのに対して、実施例6はHBA、M−315及びUM−90DA(1/3)の3種類を用いた点である。しかし、両者の耐候性は同等であった。よって、実施例5及び実施例6の結果から、耐候性の点でみると、HBA、M−315及びUM−90DA(1/3)の3種類のSi非含有化合物は概ね同等の性質を示すといえる。
実施例6及び実施例7の違いは、実施例6は1種類の紫外線吸収剤を7.5質量部で用いたのに対して、実施例7は2種類の紫外線吸収剤を合計9質量部用いた点である。しかし、両者の耐候性は同等であった。よって、実施例6及び実施例7の結果からは、紫外線吸収剤の種類及び配合量が変化しても、積層体の耐候性には影響が少ないといえる。
実施例8〜10の群と、実施例11〜13の群とは、シロキサン化合物の種類で相違する。そして、実施例8〜10においては、シロキサン化合物の配合量が増減しても、耐候性が同等であるのに対して、実施例11〜13においては、シロキサン化合物の配合量が増加するにつれて、耐候性がより優れたものとなることがわかる。
実施例8〜10で用いたシロキサン化合物であるPSQ3−8は、一般式(4)において、l=0.2、m=0.8であり、重量平均分子量が2500のものである。
実施例11〜13で用いたシロキサン化合物であるPSQ3−9は、一般式(4)において、l=0.1、m=0.6、n=0.3であり、重量平均分子量が3400のものである。
実施例8〜10及び実施例11〜13の結果からは、シロキサン化合物として、一般式(4)において、nが0.3付近のものが好ましいといえる。
また、実施例11〜13の結果から、Si非含有化合物とシロキサン化合物との合計量に対して、シロキサン化合物は20〜40質量%で配合されるのが好ましく、25〜35質量%で配合されるのが特に好ましいといえる。

Claims (13)

  1. 樹脂基材と、該樹脂基材の表面に配置された中間層と、該中間層の表面に配置された酸化ケイ素層とを有する積層体であって、
    前記中間層が(メタ)アクリル基を含有するSi非含有化合物と(メタ)アクリル基を含有するシロキサン化合物とを含む組成物を硬化させたものであり、前記中間層における前記酸化ケイ素層側のSi濃度が前記樹脂基材側よりも高いことを特徴とする積層体。
  2. 前記中間層における前記酸化ケイ素層側の面のSi濃度が、前記中間層における理論的Si濃度に対して、2〜10倍である請求項1に記載の積層体。
  3. 前記中間層における前記酸化ケイ素層側の面を、C、O、N及びSiを対象としてX線光電子分光法で元素分析した際に、C、O、N及びSiの合計元素に対するSi元素の割合が5%以上である請求項1又は2に記載の積層体。
  4. 前記組成物において、前記Si非含有化合物と前記シロキサン化合物との合計量に対して、前記Si非含有化合物が40〜95質量%、前記シロキサン化合物が5〜60質量%で含まれる請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層体。
  5. 前記Si非含有化合物がイソシアヌル環又はカーボネート構造を含有し、かつ2以上の(メタ)アクリル基を含有するものである請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層体。
  6. 前記Si非含有化合物が、下記一般式(1)で表されるイソシアヌル環含有ウレタン(メタ)アクリレート化合物、及び/又は、下記一般式(2)で表されるウレタン結合を有しないイソシアヌル環含有トリ(メタ)アクリレート化合物を含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層体。
    Figure 2019018449
    (一般式(1)において、R、RおよびRはそれぞれ独立して炭素数2〜10の2価の有機基を表し、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表す。)
    Figure 2019018449
    (一般式(2)において、R、RおよびRはそれぞれ独立して炭素数2〜10の2価の有機基を表し、R10、R11およびR12はそれぞれ独立して水素原子またはメチル基を表し、n、nおよびnは、それぞれ独立して1〜3の数を表し、n+n+n=3〜9である。)
  7. 前記Si非含有化合物が、下記一般式(3)で表されるカーボネート構造含有(メタ)アクリレート化合物を含む請求項1〜6のいずれか1項に記載の積層体。
    一般式(3):
    CH=CRCO[−LOCOO] −L−OCOCR=CH
    (Rはそれぞれ独立してH又はCHであり、Lはそれぞれ独立して炭素数2以上の2価の炭化水素である。nは1以上の整数である。)
  8. 前記シロキサン化合物の基本骨格が、下記一般式(4)で表される請求項1〜7のいずれか1項に記載の積層体。
    一般式(4):
    (CH=CRCOSiO0.5×3)(CHSiO0.5×3)(SiO0.5×4)
    (Rは独立してH又はCHである。l+m+n=1、0.1≦l≦1、0≦m≦0.9、0≦n≦0.5である。)
  9. 前記樹脂基材がポリカーボネート製である請求項1〜8のいずれか1項に記載の積層体。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の積層体を具備する車両用部材。
  11. 2以上の(メタ)アクリル基を含有し、かつイソシアヌル環又はカーボネート構造を含有するSi非含有化合物と、基本骨格が下記一般式(4)で表されるシロキサン化合物とを含む組成物であって、
    前記Si非含有化合物と前記シロキサン化合物との合計量に対して、前記Si非含有化合物が40〜95質量%、前記シロキサン化合物が5〜60質量%で含まれる組成物。
    一般式(4):
    (CH=CRCOSiO0.5×3)(CHSiO0.5×3)(SiO0.5×4)
    (Rは独立してH又はCHである。l+m+n=1、0.1≦l≦1、0≦m≦0.9、0≦n≦0.5である。)
  12. 前記Si非含有化合物が、請求項6に記載の一般式(1)で表されるイソシアヌル環含有ウレタン(メタ)アクリレート化合物、及び/又は、請求項6に記載の一般式(2)で表されるウレタン結合を有しないイソシアヌル環含有トリ(メタ)アクリレート化合物を含む請求項11に記載の組成物。
  13. 前記Si非含有化合物が、下記一般式(3)で表されるカーボネート構造含有(メタ)アクリレート化合物を含む請求項11又は12に記載の組成物。
    一般式(3):
    CH=CRCO[−LOCOO] −L−OCOCR=CH
    (Rはそれぞれ独立してH又はCHであり、Lはそれぞれ独立して炭素数2以上の2価の炭化水素である。nは1以上の整数である。)
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