JP2019018182A - 気体分離装置及びその保守サービスシステムに用いる保守サービスサーバ - Google Patents

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Abstract

【課題】潜在的な異常を使用者や保全者に早期に知らせることができる気体分離装置を提供することを目的とする。【解決手段】空気を圧縮する圧縮機と、圧縮機で圧縮された圧縮空気を貯留する空気槽と、空気槽に貯留された圧縮空気のうち一部の気体を吸着する吸着槽と、吸着槽で吸着されなかった製品ガスを貯留する製品ガスタンクと、圧縮機と吸着槽の動作を制御する制御部とを備え、制御部は、製品ガスの使用量に対する残留酸素濃度の異常判定の閾値を製品ガスの使用量に応じて変化させ、残留酸素濃度が閾値を超えた場合、異常と判断し、警告するように構成する。【選択図】図3

Description

本発明は気体分離装置に関する。
本技術分野の背景として、特許文献1がある。特許文献1には、各種異常検出手段が搭載されており、検知した結果が所定範囲を外れた場合、酸素濃縮装置を停止させる制御が記載されている。
特開2007−190314号公報
特許文献1は、酸素センサによる検知、及び各センサ単独による検知により、異常判定を行っており、酸素濃度が異常判定の閾値を超過すると異常や警報を出して使用者や保全者に異常が発生していることを知らせている。
しかし、例えば酸素ガスの使用流量が少ない場合、酸素濃度については、異常判定の所定の固定の閾値に対して大きく裕度をもって推移する。よってこの場合、各センサで検知した単独のデータのみで異常判定を行った場合、原料空気量不足や、ドライヤ性能低下、吸着剤の性能低下など、潜在的な異常が生じていても、使用流量が少ない場合は酸素濃度が低くなり所定の閾値で検出できず、異常や警報として使用者や保全者に異常が発生していることを知らせることはできない。また、この状態で酸素ガスの使用流量が増えた場合には、酸素濃度は異常判定の閾値を超過するため、異常停止してしまうという点について考慮されていなかった。
本発明は、上記課題に鑑み、潜在的な異常を使用者や保全者に早期に知らせることができる気体分離装置及びその保守サービスシステムに用いる保守サービスサーバを提供することを目的とする。
本発明は、上記背景技術に鑑み、その一例を挙げるならば、空気を圧縮する圧縮機と、圧縮機で圧縮された圧縮空気を貯留する空気槽と、空気槽に貯留された圧縮空気のうち一部の気体を吸着する吸着槽と、吸着槽で吸着されなかった製品ガスを貯留する製品ガスタンクと、圧縮機と吸着槽の動作を制御する制御部とを備え、制御部は、製品ガスの使用量に対する残留酸素濃度の異常判定の閾値を製品ガスの使用量に応じて変化させ、残留酸素濃度が閾値を超えた場合、異常と判断し、警告するように構成する。
本発明によれば、潜在的な異常を使用者や保全者に早期に知らせることができる気体分離装置及びその保守サービスシステムに用いる保守サービスサーバを提供することができる。
実施例1における気体分離装置の全体構成図である。 実施例1の前提となる従来の異常判定を説明する流量と酸素濃度の関係を示す図である。 実施例1における異常判定を説明する流量と酸素濃度の関係を示す図である。 実施例2における異常判定を説明する流量と酸素濃度と温度の関係を示す図である。 実施例3における空気槽圧力が空の状態から最高圧力に達するまでの時間との関係を示した図である。 実施例4における空気槽圧力が空の状態から最高圧力に達するまでの時間と温度との関係を示した図である。 実施例5における気体分離装置の処理工程と空気槽圧力及び吸着槽圧力との関係を示した図である。 実施例5における気体分離装置の処理工程と空気槽圧力と使用流量の関係を示した図である。 実施例6における保守サービスシステムの構成図である。 実施例6における保守サービスサーバの有するデータベースを示した図である。
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
図1は、本実施例における気体分離装置の全体構成図である。図1に示す気体分離装置はPSA(Pressure Swing Adsorption:圧力スイング吸着)式の気体分離装置を示している。PSA式気体分離装置1は、空気を供給する空気供給ユニット2と、製品ガスを生成するPSAユニット3で構成される。なお、本実施例では、一例として空気供給ユニット2とPSAユニット3は別筐体に分かれて格納されているが、上記2つのユニットが同じ筐体内に格納されていてもよい。
図1において、空気供給ユニット2は、空気を圧縮する圧縮機4と、圧縮機4を駆動する電動モータ9と、電動モータ9を制御して容量制御を行うためのインバータ回路10(容量制御・台数制御を含む)と、圧縮空気を貯留させる空気槽5と、圧縮空気を除湿するエアードライヤー6と、析出したドレン水を回収しながら不純物を除去するドレンフィルタ7を有している。本実施例では、一例として、これら圧縮機4と、空気槽5と、エアードライヤー6とドレンフィルタ7とは筐体に格納されている。
一方、PSAユニット3は、空気供給ユニット2から供給される圧縮空気から所定の気体を分離することにより、製品ガスを生成する吸着槽19A、19Bと、製品ガス(窒素)を貯留する窒素槽(製品ガスタンク)41を有している。空気槽5で貯留された圧縮空気は後述の吸着槽19A、19Bに供給され、空気槽5で貯留された圧縮空気から所定の気体が分離される。本実施例では、吸着槽19A、19Bで酸素を吸着することにより、窒素を分離する場合について説明するが、窒素を吸着することにより酸素を分離してもよいし、大気以外の圧縮空気から他の気体を分離するものであってもよい。
圧縮機4として、往複動式、スクリュー式あるいはスクロール式等の圧縮機や、外部から1次圧を供給され再圧縮するブースタ圧縮機等が用いられている。
空気槽5には、空気槽5からの圧縮空気を流す配管16が接続されており、この配管16の端末位置には2系統に分岐した配管17A、17Bが接続されている。配管17A、17Bには、それぞれ流路を開閉する供給弁18A、18Bが途中に設けられており、酸素分子を吸着して窒素ガスを製品ガスとして取り出すための吸着槽19A,19Bがそれぞれ接続されている。この吸着槽は容積一定である。また、配管17A、17Bには、それぞれ供給弁18A、18Bと吸着槽19A,19Bとの間位置に配管21A、21Bが接続されており、これら配管21A、21Bには、途中に流路を開閉する排気弁22A、22Bが、端末に消音用のフィルタ付きの排気サイレンサ23が設けられている。この排気サイレンサは各吸着層19A、19B毎に設けられていてもよい。また、配管17A、17Bには、互いの配管21A、21Bと吸着槽19A、19Bとの間位置を結ぶように配管25A、25Bが接続されており、この配管25A、25Bには流路を開閉する下均圧弁26A、26Bが設けられている。
吸着槽19A,19Bには、例えば、酸素分子を吸着する吸着手段である吸着剤が充填されている。吸着剤は、具体的には分子ふるいカーボンやゼオライト等を用いている。吸着槽19A、19Bには、互いに合流する配管31A、31Bがそれぞれ接続されている。これら配管31A、31Bには、互いの吸着槽19A、19B側同士を結ぶように配管32A、32Bが接続されており、この配管32A、32Bには絞り33が設けられている。また、配管31A、31Bには、互いの配管32A、32Bよりも吸着槽19A、19Bとは反対側同士を結ぶように配管35A、35Bが接続されており、この配管35A、35Bには流路を開閉する上均圧弁36A、36Bが設けられている。また、配管31A、31Bには、それぞれの配管35A、35Bよりも吸着槽19A、19Bとは反対側に流路を開閉する取り出し弁38A、38Bがそれぞれ設けられている。配管31A、31Bの合流位置には配管40が接続されており、この配管40には窒素ガスを貯留させる製品ガスタンクとしての窒素槽41が接続されている。
窒素槽41には、吐出口42が設けられた配管43が接続されており、この配管43の途中位置には窒素槽41側から順に、塵埃等を除去するとともにガスの圧力を調整するフィルタレギュレータ44、流路を開閉する吐出弁45、製品ガスの流量を調整する流量調整弁46、製品ガスの流量をセンシングする流量検出手段61が設けられている。配管43のフィルタレギュレータ44と吐出弁45との間位置には配管48および配管49が接続されており、配管48には、配管43側から順に、流路を開閉する開閉弁50と、ガスの流量を調整する流量調整弁51と、サイレンサ52とが設けられている。配管49には、配管43側から順に、流路を開閉する開閉弁54と、ガスの流量を調整する流量調整弁55と、酸素濃度を検出する酸素センサ56とが設けられている。酸素センサ56および流量検出手段61は制御部60に通信可能に接続されており、検出信号を制御部60に出力する。制御部60は検出信号を受けて、吸着槽19A、19Bにおける窒素ガスの生成を制御する。
具体的には、供給弁18A、18B、排気弁22A、22B、下均圧弁26A、26B、上均圧弁36A、36B、取り出し弁38A、38B、吐出弁45、開閉弁50および54は、制御部60に通信可能に接続されており、制御部60からの指令で作動する。
空気槽5、吸着槽19A、19B、窒素槽41には、圧力を検知する圧力検出手段63が設けられている。またPSA式気体分離装置1には周囲温度を検知する温度センサ62が設けられている。
ここまで、PSA式気体分離装置1の構成を説明してきたが、ここでPSA式気体分離装置において行われる気体分離方法について説明する。
PSA式気体分離装置1では、圧縮機4によって空気を圧縮する圧縮工程、圧縮工程により圧縮された空気を空気槽5に貯留する貯蔵工程、圧縮空気をエアードライヤー6により除湿する除湿工程、除湿工程により除湿された空気から気体を分離する分離工程が行われる。
PSA式気体分離装置1の分離工程では、以下の(a)〜(d)の工程が順次繰り返される。
(a)吸着・還流工程:圧縮機4により圧縮され空気槽5に貯留された圧縮空気を、供給弁18を開くことで、吸着剤が充填された吸着槽19に供給するとともに、窒素槽41内に残存する窒素ガスを、取り出し弁38を開くことで吸着槽19に還流して吸着槽19内を昇圧させ、圧力を利用して吸着剤に酸素分子を吸着させる工程。
(b)取り出し工程:吸着工程から引き続いて、空気槽5から圧縮空気を吸着槽19に供給し続けると同時に、吸着剤により分離生成された窒素ガスを吸着槽19より取り出して窒素槽41に貯留させる工程。
(c)均圧工程:上均圧弁36および下均圧弁26の開閉により取り出し工程終了後の一対の吸着槽19の均圧化を図り、次回の吸着工程の吸着効率を高めて、より高純度の窒素ガスを生成するための工程。
(d)再生工程:均圧工程終了後の吸着槽19内を、排気弁22を開くことにより配管21を介して、吸着剤に吸着された酸素分子を脱着することにより吸着剤を再生する工程。なお、この再生工程において、排気弁22以外の吸着槽19に関連する供給弁18、下均圧弁26、上均圧弁36および取り出し弁38は、閉状態とする。
吸着槽19Aで吸着工程・取り出し工程(工程(a)(b))が行われている間に吸着槽19Bでは、再生工程(工程(d))が行われる。その後、(c)均圧工程が同時に行われ、吸着槽19A、19Bを入れ替えて吸着工程・取り出し工程(工程(a)(b))と再生工程(工程(d))が行われる。上記の吸着工程(a)、取り出し工程(b)、均圧工程(c)の時間を併せてサイクルタイムとする。
次に、本実施例の前提となる従来の異常判定について説明する。図2は従来の異常判定を説明するための流量と酸素濃度との関係を示した図である。従来は、酸素センサによる検知により、異常判定を行っており、酸素濃度が異常判定の閾値を超過すると異常や警報を出して使用者や保全者に異常が発生していることを知らせていた。すなわち、図2に示すように、酸素濃度は、流量が少なくなると低くなる特性があり、仕様値流量Qsに対して、通常の使用範囲の流量をQ1からQ2の間とすると、正常時の流量と酸素濃度との特性では、流量Q1と流量Q2時の正常時の酸素濃度はそれぞれa点、b点となり、何れも異常判定の閾値N0を超えないが、異常時の流量と酸素濃度との特性においては、使用流量が少ないQ1時の酸素濃度はc点となり閾値N0を超えないが、使用流量がQ1からQ2に増えた場合にはd点となり、閾値N0を超過するため、異常停止してしまう。すなわち、原料空気量不足や、ドライヤ性能低下、吸着剤の性能低下など、潜在的な異常が生じていても、使用流量が少ない場合は酸素濃度は異常判定の閾値N0に対して大きく下回る特性があるため、異常として検知されないという問題がある。
そこで、本実施例では、酸素センサによる酸素濃度の情報に、流量検出手段による使用流量の情報を加え、使用流量と酸素濃度の相関で異常判定を行なうようにした。以下、その詳細について説明する。
図3は、本実施例における異常判定を説明する流量と酸素濃度の関係を示した図である。図3に示したように、本実施例では、酸素濃度だけでなく、酸素濃度Nと流量Qの関係から、流量Qに応じて酸素濃度の異常判定の閾値を変化させた閾値N1を設ける。これにより、正常時の流量と酸素濃度との特性において、流量Q1と流量Q2時の酸素濃度であるa点、b点は、何れも異常判定の閾値N1を超えない。これに対して、異常時の流量と酸素濃度との特性においては、使用流量が少ないQ1時の酸素濃度であるc点においては、異常判定の閾値N1を超えるため、異常と判断できる。さらに、使用流量がQ1からQ2に増えた場合の酸素濃度であるd点でも異常判定の閾値N1を超過するため、異常と判断できる。
具体的な異常判定の動作は、PSA式気体分離装置吐出口に設けている流量検出手段61にて製品ガスの使用量Qをセンシングする。酸素センサ56および流量検出手段61は、常時センシングを行い、制御部60に信号を送る。このとき製品ガスの使用量Qに対する残留酸素濃度Nの値が、あらかじめ制御部60に設定しておいた閾値N1を下回っているか判定する。上回っている場合は、原料空気量不足、ドライヤ性能低下、吸着剤性能低下、が原因で濃度が悪化していると判断し、警報を出す。
このように、本実施例では、酸素センサによる酸素濃度の情報に、流量検出手段による使用流量の情報を加え、使用流量と酸素濃度の相関で異常判定を行う。すなわち、製品ガス使用量Qと製品ガス濃度Nの両方をセンシングし、使用流量Qに応じた濃度Nの閾値N1にて常時判断する。これにより、使用流量が少ない場合、酸素濃度が製品仕様濃度を下回っていても、あらかじめ設定した使用流量に対する酸素濃度の閾値を上回っていれば、何かしらの異常が起こっていると判断することができる。
すなわち、これまで事前に判断できなかった潜在的な異常を使用者や保全者に早期に知らせることができ、警報内容からメンテナンス内容、必要部品を推測し準備して向かうことで早期復旧が可能になる。また潜在的な異常によって、使用流量が増えた場合に起こりうる異常停止を未然に防ぐことにより、例えば生産現場であれば、生産をより安定稼働させることができる。
本実施例では、周囲温度によって、製品ガスの使用量Qと残留酸素濃度Nの関係が異なる特性を持っている点に注目し、実施例1にさらに温度条件も加味した異常判定とするに点について説明する。
図4は、本実施例における異常判定を説明する流量と酸素濃度と温度の関係を示す図である。製品ガスの使用量Qと残留酸素濃度Nの関係は、高温になるにつれて、酸素吸着効率が悪くなり、膨張するために実風量が減少するため流量が減少する傾向がある。そのため、高温になるにつれ酸素濃度は大きくなる。そこで、図4に示すように、異常判定の閾値を周囲温度の範囲毎に変更する。たとえば、5℃〜15℃の場合は閾値N2、15℃〜25℃の場合は閾値N1、25℃〜35℃の場合は閾値N3のように、判定基準を設け、周囲温度によって実施例1の判定基準を変更する。
具体的には、実施例1に加え、周囲温度を検知する温度センサ62により、製品が設置されている周囲温度を常時センシングし、制御部60に信号を送る。
本実施例によれば、製品ガス使用量に対する製品ガス濃度が、各周囲温度のセンシングに加え、周囲温度範囲によって異なる基準範囲を設けることにより、より正確に異常判定を行うことができ、従来制御では判定できなかった潜在的な故障の有無や製品の性能低下を予兆することができる。
本実施例は、従来は圧縮機の空気量不足を判断する手段がなく、空気量不足が進行し、濃度異常が発生するまで、発見することができなかった点を考慮して、その対応を図った実施例について説明する。
なお、本実施例における気体分離装置は実施例1で説明した図1と同じであるので、その説明は省略する。
図5は、本実施例における空気槽圧力が空の状態から最高圧力に達するまでの時間との関係を示した図である。本実施例においては、運転開始時に、空気槽の圧力検出手段63からの圧力値Pと、空の空気タンクが最高圧力もしくはあらかじめ設定した圧力に到達するまでの時間Tを見ることにより、規定時間T1以内に昇圧しない場合は、圧縮機の空気量不足と判断し、制御部60から警報を出すようにする。すなわち、図5において、横軸を、空気槽が空の状態から運転を開始した経過時間T、縦軸を空気槽の圧力Pとしたとき、空の空気タンクが最高圧力もしくはあらかじめ設定した圧力に到達するまでの時間が規定時間T1となる特性に対して、規定時間T1よりも時間Tが長い場合は異常と判断する。逆に、定時間T1よりも時間Tが短い場合は正常と判断する。なお、判定基準は、時間Tと圧力Pによる傾きaによって判断してもよい。
本実施例によれば、空気槽に設置した圧力検出手段により、あらかじめ設定した昇圧時間を満たしていない場合は、原料空気量不足と判断し、圧縮機に何かしらの異常が見られると判断できる。すなわち、濃度異常の発生に至る前に、搭載されている圧縮機の性能低下を予兆することができ、早期発見により製品の信頼性を高めることができる。
本実施例における制御について図6を用いて説明する。本実施例は、実施例3に、温度センサ62による周囲温度の情報を加え、周囲温度の範囲毎に判定する到達時間の閾値Tを変更する。たとえば、図6に示すように、5℃〜15℃の場合、閾値T2、15℃〜25℃の場合、閾値T1、25℃〜35℃の場合、閾値T3のように、判定基準を設け、周囲温度によって実施例3の判定基準を変更する。なお、判定基準は、時間Tと圧力Pによる傾きを周囲温度毎に変更してもよい。
本実施例により、より正確に搭載されている圧縮機の性能低下を予兆することができ、早期発見により製品の信頼性を高めることができる。
本実施例は、定常運転中において、圧縮機の空気量不足を判断する実施例について説明する。すなわち、実施例3および実施例4は、運転開始時における制御について説明したが、本実施例では定常運転中において空気量不足を判断する。
図7は本実施例におけるPSA式気体分離装置の処理工程と空気槽圧力及び吸着槽圧力との関係を示した図である。図7において、PSA式気体分離装置の定常運転中において、空気槽の圧力センサ62にてセンシングされる空気槽圧力が所定圧力P1まで昇圧されるまでの時間が、あらかじめ設定された閾値Tp以内に昇圧できない場合は、圧縮機の空気量不足と判断し、制御部60から警報を出す。ここで、Tpは第1の吸着槽と第2の吸着槽の動作を切替る時点、すなわち吸着工程が始まる時点からの経過時間としたが、図8に示すように、空気槽圧力の圧力下限値Pminからあらかじめ設定された△Pmaxまで昇圧されるまでの時間をTpとして、部分的に検知してもよい。
また、図8に示すように、PSA式気体分離装置の吐出口に設けている流量検出手段61にて製品ガスの使用量Qをセンシングすることにより、判定基準Tpを流量範囲毎に、たとえば、製品仕様流量の0〜40%で流量が少ない場合:T2、40〜70%の場合:T1、70〜100%で流量が多い場合:T3のように、判定基準を設け、使用流量によって判定基準を変更してもよい。
また、図示していないが、周囲温度の情報を加え、周囲温度の範囲毎に判定基準Tpを変更してもよい。
本実施例により、運転開始時だけでなく、定常運転中においても、搭載されている圧縮機の性能低下を予兆することができ、早期発見により製品の信頼性を高めることができる。
本実施例は、上記実施例で説明した気体分離装置のセンサ情報をIOT(Internet of Things)を用いて、遠隔で監視し故障診断等の保守サービスを行う例について説明する。
図9は、本実施例における保守サービスシステムの構成図である。図9において、エンドユーザ101,102の有する気体分離装置は通信手段を有し、各種センサのセンサ情報を通信手段を介してインターネット等の広域公衆ネットワーク103を介してクラウド上の保守サービスサーバ104に送信する。
保守サービスサーバ104は、保守サービス運営事業者により、入手したセンサ情報から故障予測を行ない、エンドユーザ101、102やルート事業者105に情報を提供可能とする。ここで、ルート事業者105とは、販売や、販売店卸、保守を行う特約店や、販売や保守を行う販売店、また保守を行う保守業者等である。
なお、図9では、エンドユーザ101,102やルート事業者105が直接広域公衆ネットワーク103に接続されるとしたが、ローカルエリアネットワーク(LAN)を介して接続されてもよいし、インターネット等の広域公衆ネットワーク103の代わりに専用回線を介して保守サービスサーバ104に接続されてもよい。
図10は、保守サービスサーバ104の有するデータベースを示した図である。図10において、ユーザデータベース201は、保守サービス運営事業者が行う保守サービスのユ―ザに関するデータベースであって、ユーザ情報、契約年月日、契約対象となる気体分離装置に関する情報で、型番や製造何月日、また故障履歴情報やメンテナンス情報等が登録されている。また、部品データベース202は、多種類の気体分離装置それぞれの機種、型式、製造期間、各部の動作特性データ、交換部品情報等が登録されている。また、故障診断データベース203 は、故障診断を行うにあたって必要な情報であり、多種類の気体分離装置それぞれに対応した実施例1から実施例5で説明した閾値N1,N2,N3,T1,T2,T3,Tp等の値が登録されている。
また、保守サービスサーバ104には、実施例1から実施例5で説明した故障診断のアプリケーションプログラムが搭載され、上記ユーザデータベース201、部品データベース202、故障診断データベース203の情報と、受信した気体分離装置のセンサ情報をもとに故障予測を行なう。ここで、例えば、図3において、使用流量に対する酸素濃度が異常判定の閾値N1を超えていれば異常と判断するが、超えてはいないが閾値N1に近接している場合、部品等の劣化により異常状態となる時期が間近であると判断し、部品の交換時期を推測する。このように、故障予測の結果から保守が必要となる部品型番、時期、量を特定し、部品手配計画及び保守計画を立案する。そして、その結果である部品型番、時期、量や部品手配計画及び保守計画をエンドユーザ101、102やルート事業者105に提供可能とする。
実施例によれば、遠隔で単体装置もしくは複数台ある気体分離装置を監視することにより、現地に赴かなくても事前に装置の状況を判断し、メンテナンスの準備を事前にすることができ、故障時の早期復旧を可能とできる。
以上、実施例について説明したが、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。また、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
1:PSA式気体分離装置、2:空気供給ユニット、3:PSAユニット、4:圧縮機、5:空気槽、19:吸着槽、41:窒素槽、56:酸素センサ、60:制御部、61:流量検出手段、62:温度センサ、63:圧力検出手段、101,102:エンドユーザ、103:広域公衆ネットワーク、104:保守サービスサーバ、201:ユーザデータベース、202:部品データベース、203:故障診断データベース

Claims (9)

  1. 空気を圧縮する圧縮機と、
    前記圧縮機で圧縮された圧縮空気を貯留する空気槽と、
    前記空気槽に貯留された圧縮空気のうち一部の気体を吸着する吸着槽と、
    前記吸着槽で吸着されなかった製品ガスを貯留する製品ガスタンクと、
    前記圧縮機と前記吸着槽の動作を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、製品ガスの使用量に対する残留酸素濃度の異常判定の閾値を製品ガスの使用量に応じて変化させ、残留酸素濃度が該閾値を超えた場合、異常と判断し、警告することを特徴とする気体分離装置。
  2. 請求項1に記載の気体分離装置において、
    前記閾値を気体分離装置の周囲温度によって変更することを特徴とする気体分離装置。
  3. 空気を圧縮する圧縮機と、
    前記圧縮機で圧縮された圧縮空気を貯留する空気槽と、
    前記空気槽に貯留された圧縮空気のうち一部の気体を吸着する吸着槽と、
    前記吸着槽で吸着されなかった製品ガスを貯留する製品ガスタンクと、
    前記圧縮機と前記吸着槽の動作を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は前記空気槽の圧力が所定時間以内に上昇しない場合、原料空気量不足と判断し、警告することを特徴とする気体分離装置。
  4. 請求項3に記載の気体分離装置において、
    前記所定時間は、前記空気槽が空の状態から所定圧力に達するまでの時間であることを特徴とする気体分離装置。
  5. 請求項3に記載の気体分離装置において、
    前記所定時間は、吸着工程が始まる時点から所定圧力に達するまでの時間であることを特徴とする気体分離装置。
  6. 請求項3に記載の気体分離装置において、
    前記所定時間は、前記空気槽の圧力の下限値Pminからあらかじめ設定された△Pmaxまで昇圧されるまでの時間であることを特徴とする気体分離装置。
  7. 請求項3または6に記載の気体分離装置において、
    前記所定時間を気体分離装置の周囲温度によって変更することを特徴とする気体分離装置。
  8. 請求項5または6に記載の気体分離装置において、
    前記所定時間を前記製品ガスの使用量に応じて変更することを特徴とする気体分離装置。
  9. 気体分離装置とネットワークを介して接続された保守サービスサーバを有する保守サービスシステムに用いる保守サービスサーバであって、
    前記気体分離装置は、空気を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機で圧縮された圧縮空気を貯留する空気槽と、前記空気槽に貯留された圧縮空気のうち一部の気体を吸着する吸着槽と、前記吸着槽で吸着されなかった製品ガスを貯留する製品ガスタンクと、前記圧縮機と前記吸着槽の動作を制御する制御部と、気体分離装置吐出口に設けている流量検出手段と、酸素濃度を検出する酸素センサと、流量検出手段で検出した製品ガスの使用量と、酸素センサで検出した酸素濃度を前記ネットワークを介して送信する通信手段を有しており、
    前記保守サービスサーバは、保守サービスのユ―ザに関する情報と保守対象の気体分離装置に関する情報が登録されているユーザデータベースと、多種類の気体分離装置それぞれの情報および交換部品情報が登録されている部品データベースと、多種類の気体分離装置それぞれに対応した製品ガスの使用量に対する残留酸素濃度の異常判定の閾値を製品ガスの使用量に応じて変化させた閾値を有した故障診断データベースと、故障診断のアプリケーションプログラムが搭載され、
    前記保守サービスサーバは、前記通信手段により取得した前記製品ガスの使用量と、前記酸素濃度から、前記ユーザデータベース、前記部品データベース、前記故障診断データベースの情報をもとに故障予測を行い、その結果から保守が必要となる部品型番、時期、量を特定し、部品手配計画及び保守計画を立案し、該部品手配計画及び保守計画を前記ネットワークを介して配信することを特徴とする保守サービスサーバ。
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