JP2019016507A - ヒューズ素子 - Google Patents
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Abstract
【課題】定格電流および定格電圧が大きなヒューズ素子の提供。【解決手段】筐体と、板状の第1リードおよび第2リードと、フラックスとを有して成るヒューズ素子であって、前記第1リードおよび第2リードの接点領域は、互いに重なって、分離力が作用した状態で、低融点金属により電気的に接続され、前記第1リードおよび第2リードは、ターミナル領域が筐体から突出し、接点領域が筐体の内部に位置するように配置され、前記フラックスは、前記筐体の内部に充填されているヒューズ素子。【選択図】図1
Description
本発明は、ヒューズ素子、特に温度ヒューズ素子に関する。
電気装置の温度が異常に高くなった場合、電気装置を流れる電流を遮断して、電気装置の安全を確保する必要がある。一般的に、電流を遮断する手段として温度ヒューズ素子が使用されている。
従来、温度ヒューズとして、特許文献1および2に記載のような、合金型温度ヒューズおよび感温ペレット型温度ヒューズ等が知られている。合金型温度ヒューズは、2つのリード間をヒューズエレメントで電気的に接続し、このヒューズエレメントは、フラックスが塗布され、さらにセラミック管、エポキシ樹脂等により封止されている。合金型温度ヒューズは、所定の温度を超えると、ヒューズエレメントが溶融し、その表面張力により両リードに引っ張られ、両リード間にフラックスが流入することにより、電流を遮断する。感温ペレット型温度ヒューズは、2つのリード間が、スイッチング可動部材と金属外囲器を介して電気的に接続されており、スイッチング可動部材とリード間においては、バネ荷重によりスイッチング可動部材が一方のリードに押しつけられて電気的接続が保持されている。かかるバネ荷重は感温ペレットの押付力により保持されている。感温ペレット型温度ヒューズにおいては、所定の温度を超えると、感温ペレットが溶融し、これによりスイッチング可動部材に負荷されるバネ荷重が低減し、これによりスイッチング可動部材がリードから離隔して、その結果、電流が遮断される。
上記の合金型温度ヒューズは、ヒューズエレメントを構成する低融点金属が比較的高抵抗であり、また、ヒューズエレメントの電流が流れる方向に垂直な断面を大きくすることが困難であることから、ヒューズエレメント自体の抵抗が比較的高い。従って、大きな電流が流れるとヒューズエレメントが発熱し、溶断してしまうことから、合金型温度ヒューズは、定格電流を大きく設定することが難しいという問題がある。また、ヒューズエレメントの溶断が、自然溶断であるので、ヒューズエレメント自体の溶断およびフラックスの流入が遅く、耐電圧性が低くなるという問題もある。感温ペレット型温度ヒューズは、スイッチング可動部材をリードに押しつけることにより、両者は電気的に接続されている。即ち、単なる接触による接続であるので、抵抗が高くなる。従って、定格電流を大きく設定することが難しいという問題がある。このような理由から、従来の温度ヒューズは、特にパワーツールなどの大電流および大電圧を必要とする機器に、単独で対応することが困難であった。
従って、本発明は、定格電流および定格電圧が大きなヒューズ素子を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討した結果、2つの板状のリードを重ね合わせ、これを低融点金属により接続することにより、接続面積を大きくし、かつ、リード間距離を小さくすることができ、これにより定格電流を大きくすることができることを見出した。また、本発明者は、2つのリードを、両者が離隔する方向の力が加わった状態で、低融点金属により接続することにより、ヒューズ素子が動作した場合に、短時間での溶断が可能になり、これにより定格電圧を高くすることができることを見出した。さらに、本発明者は、接点部をフラックスと一緒に筐体内に封入することにより、2つのリードが離隔した際に、短時間でフラックスをリード間に流入させることが可能になり、これにより定格電圧を高くすることができることを見出した。本発明者は、これらの知見に基づき、本発明に至った。
本発明の1つの要旨によれば、
筐体と、
板状の第1リードおよび第2リードと、
フラックスと
を有して成るヒューズ素子であって、
前記第1リードおよび第2リードの接点領域は、互いに重なって、分離力が作用した状態で、低融点金属により電気的に接続され、
前記第1リードおよび第2リードは、ターミナル領域が筐体から突出し、接点領域が筐体の内部に位置するように配置され、
前記フラックスは、前記筐体の内部に充填されている、
ヒューズ素子が提供される。
筐体と、
板状の第1リードおよび第2リードと、
フラックスと
を有して成るヒューズ素子であって、
前記第1リードおよび第2リードの接点領域は、互いに重なって、分離力が作用した状態で、低融点金属により電気的に接続され、
前記第1リードおよび第2リードは、ターミナル領域が筐体から突出し、接点領域が筐体の内部に位置するように配置され、
前記フラックスは、前記筐体の内部に充填されている、
ヒューズ素子が提供される。
本発明のもう1つの要旨によれば、上記のヒューズ素子を有して成ることを特徴とする電気装置が提供される。
本発明によれば、2つのリードを互いに重ねて、分離力が作用した状態で接続し、さらに筐体内にフラックスと共に収容することにより、高定格電流および高定格電圧を有するヒューズ素子が提供される。
本発明の一の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明のヒューズ素子1aは、概略的には図1および図2に示すような構造を有する。具体的には、ヒューズ素子1aは、筐体2と、板状の第1リード3および第2リード4と、フラックス5とを有して成る。第1リード3および第2リード4は、それぞれ、その一方の端に第1接点領域6および第2接点領域7を有し、これらの接点領域は、互いに重なって、低融点金属8により電気的に接続されている。第1接点領域6および第2接点領域7は、両者が離隔する方向の力(以下、「分離力」ともいう)が加わった状態で、低融点金属8により接合されている。第1リード3および第2リード4は、それぞれ、接点領域側の端と反対側に第1ターミナル領域12および第2ターミナル領域13を有する。第1リード3および第2リード4は、第1ターミナル領域12および第2ターミナル領域13が筐体2から突出し、第1接点領域6および第2接点領域7が筐体2の内部に位置するように配置されている。フラックス5は、筐体2の内部に充填されている。本発明のヒューズ素子1aにおいて、第1リード3、低融点金属8および第2リード4は、この順に電気的に接続されている。本発明のヒューズ素子1aは、異常時、即ちヒューズ素子の温度が所定の温度を超えた場合、低融点金属8が軟化、溶融し、第1リードと第2リード間の接合力が弱まり、接点領域に働く分離力により、第1リードと第2リードが離隔し、その結果、電流を遮断する。第1リードと第2リードが離隔する際、これらの周囲に存在するフラックスは、移動する第1リードおよび第2リードに押し出されて、第1リードと第2リード間に流入し、両者の絶縁をより確実にする。
上記第1リードおよび第2リードは、導電性であり、板状であれば特に限定されない。
上記第1リードおよび第2リードの平面形状は、特に限定されないが、好ましくは全体として矩形である。尚、「全体として矩形」とは、貫通孔、くびれ部分等を無視する、あるいは貫通孔およびくびれ部分が存在しないと仮定した場合に、矩形であることを意味する。
上記第1リードおよび第2リードを構成する材料としては、特に限定されないが、例えば銅、鉄、亜鉛、錫、燐、ニッケル、アルミニウム、ベリリウム、コバルト、マンガン、クロム、ならびにこれらの合金が挙げられ、好ましくは銅および銅合金である。
上記第1リードおよび第2リードの厚みは、特に限定されないが、例えば、100μm以上2.0mm以下、好ましくは200μm以上1.0mm以下であり得る。リードの厚みを調整することにより、分離力を調整することができる。
上記第1リードおよび第2リードは、表面の一部または全部が被覆されていてもよい。一の態様において、上記第1リードおよび第2リードは、全面が被覆されている。別の態様において、上記第1リードおよび第2リードは、ターミナル領域のみが被覆されている。ここに、「ターミナル領域」とは、本発明のヒューズ素子を他の電気要素に接続するために用いるための部分を意味し、典型的には、筐体から突出した部分である。別の態様において、上記第1リードおよび第2リードは、接点領域のみが被覆されている。ここに、「接点領域」とは、他方のリードに直接または低融点金属を介して電気的に接続される部分を意味する。リードの表面を被覆することにより、低融点金属との接合性、他の電気要素との接合性、耐酸化性等を改善することができる。
上記被覆を設ける方法は、特に限定されないが、蒸着、めっき等が挙げられ、好ましくはめっきが用いられる。
リードを被覆する材料は、特に限定されないが、例えば、スズ、ニッケル、銅が挙げられ、好ましくはニッケルである。
上記第1リードと第2リードを接合する低融点金属としては、特に限定されないが、例えば、Sn、Bi−Cd合金、Bi−Pb合金、Sn−Ag合金、Sn−Ag−Bi−In合金、Sn−Ag−Cu合金、Sn−Ag−Cu−Bi合金、Sn−Ag−Cu−Bi−In合金、Sn−Ag−Cu−Co−Ni合金、Sn−Ag−Cu−Sb合金、Sn−Ag−Ni−Co合金、Sn−Bi合金、Sn−Bi−Ag合金、Sn−Bi−Cd合金、Sn−Bi−In合金、Sn−Bi−Pb合金、Sn−Bi−Pb−Cd合金、Sn−Bi−Pb−Cd−In合金、Sn−Bi−Pb−In合金、Sn−Bi−Zn合金、Sn−Cu合金、Sn−Cu−Ni合金、Sn−Cu−Ni−P−Ge合金、Sn−Cd合金、Sn−In合金、Sn−Pb合金、Sn−Pb−Cd合金、Sn−Zn合金およびSn−Sb合金、Sn−Bi−Zn合金、Sn−Bi−In−Zn合金、Sn−In−Zn合金、In−Bi合金、In−Zn合金、In−Ag合金等が挙げられる。好ましくは、In−Bi合金、Sn−In−Zn合金が用いられる。
上記低融点金属は、接点領域の全面にわたって存在していてもよく、一部のみに存在していてもよい。一の態様において、低融点金属は、接点領域の一部に存在する。例えば、低融点金属が存在する領域は、接点領域の60.0%以上、好ましくは80.0%以上、さらに好ましくは90.0%以上であり、99.9%以下、例えば99.0%以下または95.0%以下であり得る。一の態様において、低融点金属が存在する領域は、接点領域の60.0%以上99.9%以下、例えば80.0%以上99.0%以下または90.0%以上95.0%以下であり得る。好ましい態様において、低融点金属は、接点領域の実質的に全面に存在する。
一の態様において、上記低融点金属は、第1リードの接点領域と第2リードの接点領域の間に層状に存在する。かかる態様において、低融点金属の層の厚みは、特に限定されないが、例えば、500μm以下、好ましくは300μm以下であり得、10μm以上、好ましくは30μm以上、より好ましくは60μm以上であり得る。低融点金属の層の厚みを500μm以下とすることにより、第1リードと第2リード間の抵抗を小さくすることができる。当該厚みをより小さくすることにより、抵抗をより小さくすることができる。また、低融点金属の層の厚みを10μm以上とすることにより、第1リードと第2リード間の接合をより確実にすることができる。当該厚みをより大きくすることにより、接合の強度をより高めることができる。
第1リードおよび第2リードの接点領域の面積は、特に限定されないが、例えば、それぞれ、1mm2以上、好ましくは2mm2以上、より好ましくは5mm2以上、さらに好ましくは10mm2以上であり得る。かかる面積を大きくすることにより、第1リードと第2リード間の抵抗を小さくすることができる。
第1リードと第2リードの接合方法は、特に限定されない。本発明に用いられる第1リードおよび第2リードは板状であり、重ね合わせた状態で接合することから、リフローにより接合することができる。尚、リフローにより接合する時点では、第1リードと第2リードに分離力は作用しない。リフローする場合、例えば、低融点金属を一方のリードに塗布した状態、低融点金属を両方のリードに塗布した状態、または低融点金属片をリードで挟んだ状態でリフローすることができる。
低融点金属8を介して接合された第1リード3と第2リード4は、第1ターミナル領域12および第2ターミナル領域13が筐体2から突出し、接点領域6,7が筐体2の内部に位置するように、配置される。本実施形態において、第1リード3および第2リード4は、筐体2の壁により支持することにより固定される。第1リード3および第2リード4を固定する際には、リードの接合部に分離力が作用するように固定される。例えば、図1に示されるように、第1リード3と第2リード4を固定する高さを異なる高さとすることにより、筐体2の内部で各リードがたわみ、接合部に分離力が作用する。即ち、本発明のヒューズ素子において、リードは板バネとしての機能も有し得る。ヒューズ素子が動作して低融点金属が軟化または溶融すると、第1リード3と第2リード4間の接続は解除され、上記分離力により両リードは離隔する。本発明において、温度ヒューズが動作する際に、動きを生じるリードを「可動接点」といい、動きを生じないリードを「固定接点」という。例えば、本実施形態においては、両方のリードがたわんでおり、動作時に互いに離隔するように動くことから、第1リード3および第2リード4は、共に可動接点である。
上記フラックス5は、筐体2の内部に充填されている。該フラックスは、ヒューズ素子が動作した場合に、離隔した第1リード3と第2リード4の間に流入する(例えば、図3および図7の矢印で示すように)。本発明においては、少なくとも一方のリードが可動接点であることから、この可動接点の動きにより、筐体内のフラックスは押し出される形で、第1リード3と第2リード4の間に流入し得る。従って、本発明においては、フラックスの第1リード3と第2リード4間への流入速度が速い。第1リード3と第2リード4の間にフラックスが流入することにより、第1リード3と第2リード4の間の絶縁性を高めることができ、また、アークの発生を抑制することができる。
上記フラックス5は、筐体2の内部空間(ここでは、リードが存在する部分を除く)の、好ましくは50体積%以上、より好ましくは80体積%以上、さらに好ましくは90体積%以上、さらにより好ましくは95体積%以上、例えば実質的に100体積%、含まれる。フラックスの量を内部空間の50体積%以上とすることにより、接点領域間へのフラックスの流入がより促進される。フラックスの量をより多くすることにより、接点領域間へのフラックスの流入がより促進される。
上記フラックス5の材料は、温度ヒューズの動作温度で流動性を有するものであれば特に限定されず、ロジン系フラックス、有機酸等の公知のフラックスを使用することができる。
上記筐体2は、その内部空間に第1リードと第2リードの接合部およびフラックスを収容する。また、上記したように、筐体2は、第1リードおよび第2リードを支持する支持部としても機能し得る。
上記筐体2を構成する材料は、例えば、LCP(Liquid Crystal Polymer)樹脂、ポリアミド系樹脂、PPS(Poly Phenylene Sulfide)系樹脂、PLA(Polylactic acid)樹脂、ABS(Acrylonitrile-Butadiene-Styrene)樹脂、PE樹脂、PP樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられ、好ましくはLCP樹脂またはPPS樹脂が用いられる。
上記筐体2の壁面の厚みは、好ましくは0.1mm以上10.0mm以下、より好ましくは0.6mm以上5.0mm以下、例えば0.6mm以上3.0mm以下または0.6mm以上2.0mm以下であり得る。壁面の厚みを小さくすることにより、ヒューズ素子の小型化に有利となる。また、壁面の厚みを大きくすることにより、壁が第1リードおよび第2リードの少なくとも一方を支持する場合に、支持をより確実にすることができる。
本発明のヒューズ素子は、第1リードおよび第2リードが板状であり、互いに面で接していることから、接点領域の面積を大きく確保することができる。即ち、第1リードと第2リードを接合する低融点金属における、電流が流れる方向に垂直な断面の面積を大きく確保することができる。また、両リードを接近させることが可能であるので、低融点金属の層を薄くすることができる。従って、抵抗が比較的高い低融点金属の断面積が大きくなり、かつ、電流が低融点金属を流れる距離が小さくなるので、第1リードと第2リード間の抵抗は小さくなる。従って、本発明のヒューズ素子は、大きな定格電流を有し得る。また、本発明のヒューズ素子は動作する際、第1リードと第2リードの接触領域に分離力が働くので、短時間で両リード間の絶縁距離を確保することができる。さらに、本発明のヒューズ素子は、筐体内にフラックスが充填されているので、第1リードと第2リードが離隔した際、両リードの接点領域間に速やかにフラックスが流入し、両リード間の絶縁を確保し、また、アークを抑制することができる。従って、本発明のヒューズ素子は、高い定格電圧を有し得る。以上から、本発明のヒューズ素子は、温度ヒューズ素子として、高定格電流および高定格電圧の両方を有し得る。
上記のように、本発明のヒューズ素子は、高い定格電流と高い定格電圧を有することから、種々の電気装置において好適に用いられる。従って、本発明は、本発明のヒューズ素子を有して成ることを特徴とする電気装置をも提供する。
以上、本発明の一の実施形態について説明したが、本発明のヒューズ素子は種々の改変が可能である。
一の態様において、第1リードおよび第2リードの少なくとも一方は、その可動部において、貫通孔15(図4)、くびれ部16(図5)等を有していてもよい。可動部に貫通孔またはくびれを有することにより、動作時に、フラックスが貫通孔またはくびれを通ることができるので、より短時間に第1リードと第2リード間に流入することができる。これにより、動作時の第1リードと第2リード間の絶縁性を高めることができ、また、アークの発生をより抑制することができることから、耐電圧が向上する。
別の態様において、上記実施形態においては、第1リードおよび第2リードは、筐体の側方の壁のみによって支持されているが、筐体の内部空間において一部を底面に固定することにより支持してもよい。例えば、内部空間にあるリードは、壁面からの突出部分から、内部空間にあるリードの長さの10%まで、30%まで、50%まで、または70%まで固定されていてもよい。
別の態様において、図6に示されるように、一方のリード、例えば第2リードは、内部空間にある部分がすべて底面に固定されていてもよい。このように内部空間にある部分がすべて固定された第2リードは、本発明のヒューズ素子において、固定接点と理解される。この場合、他方の第1リードは、可動接点となる。即ち、この態様においては、第1リードおよび第2リードの一方が固定接点であり、他方が可動接点である。本態様のヒューズ素子が動作した場合、第1リードのみが上方に移動し、第1リードと第2リードが離隔する。この場合も、上記の実施形態と同様に、第1リードと第2リード間にフラックスが流入する(図7)。
実施例
図1に示すようなヒューズ素子を準備した。各部材の詳細は下記の通りである。
・第1リードおよび第2リード:
材料:C5210−1/2H
厚み:150μm
幅:4mm
筐体内長さ:8mm
第1リードおよび第2リードの固定部分の高さの差:1mm
・低融点金属
材料:In−Bi合金
・フラックス
樹脂系固形フラックス(S17)系フラックス
・筐体
材料:PLA樹脂
側壁厚み:1mm
・その他
接点部の面積:8mm2
図1に示すようなヒューズ素子を準備した。各部材の詳細は下記の通りである。
・第1リードおよび第2リード:
材料:C5210−1/2H
厚み:150μm
幅:4mm
筐体内長さ:8mm
第1リードおよび第2リードの固定部分の高さの差:1mm
・低融点金属
材料:In−Bi合金
・フラックス
樹脂系固形フラックス(S17)系フラックス
・筐体
材料:PLA樹脂
側壁厚み:1mm
・その他
接点部の面積:8mm2
(評価)
上記のヒューズ素子に、24A、12Vの電流を印加した。この状態で60分間観察したがヒューズ素子に特に変化は見られなかった。即ち、本発明のヒューズ素子は、24Aの電流を問題なく通電することができることが確認された。従って、本発明のヒューズ素子は、高電流を通電することができることが確認された。
上記のヒューズ素子に、24A、12Vの電流を印加した。この状態で60分間観察したがヒューズ素子に特に変化は見られなかった。即ち、本発明のヒューズ素子は、24Aの電流を問題なく通電することができることが確認された。従って、本発明のヒューズ素子は、高電流を通電することができることが確認された。
また、上記の状態から、徐々に温度を上げながら抵抗値を測定した。抵抗値は110℃付近で急激に増加し、電流が遮断されたことから、ヒューズ素子は問題なく動作することが確認された。
さらに、ヒューズ素子が動作した後の接点領域を観察した。その結果、各リードの表面に特に異常は見当たらなかった。従って、本発明のヒューズ素子は、耐電圧性に優れることが確認された。
本発明のヒューズ素子は、高定格電流および高定格電圧を有し得るので、種々の電気装置、特に高電流および高電圧を必要とする電気装置において、好適に利用することができる。
1a…ヒューズ素子
1b…ヒューズ素子
2…筐体
3…第1リード
4…第2リード
5…フラックス
6…第1接点領域
7…第2接点領域
8…低融点金属
10…第1ターミナル領域
11…第2ターミナル領域
15…貫通孔
16…くびれ部
1b…ヒューズ素子
2…筐体
3…第1リード
4…第2リード
5…フラックス
6…第1接点領域
7…第2接点領域
8…低融点金属
10…第1ターミナル領域
11…第2ターミナル領域
15…貫通孔
16…くびれ部
Claims (6)
- 筐体と、
板状の第1リードおよび第2リードと、
フラックスと
を有して成るヒューズ素子であって、
前記第1リードおよび第2リードの接点領域は、互いに重なって、分離力が作用した状態で、低融点金属により電気的に接続され、
前記第1リードおよび第2リードは、ターミナル領域が筐体から突出し、接点領域が筐体の内部に位置するように配置され、
前記フラックスは、前記筐体の内部に充填されている、
ヒューズ素子。 - 前記第1リードおよび第2リードの一方が固定接点であり、他方が可動接点である、請求項1に記載のヒューズ素子。
- 前記第1リードおよび第2リードが、いずれも可動接点である、請求項1に記載のヒューズ素子。
- 前記可動接点であるリードの可動部において、くびれ部分を有する、請求項2または3に記載のヒューズ素子。
- 前記可動接点であるリードの可動部において、貫通孔を有する、請求項2または3に記載のヒューズ素子。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のヒューズ素子を有して成ることを特徴とする電気装置。
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JP2017132918A JP2019016507A (ja) | 2017-07-06 | 2017-07-06 | ヒューズ素子 |
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2017
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