JP2019015854A - 地理座標変換装置および地理座標変換用プログラム - Google Patents

地理座標変換装置および地理座標変換用プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】分割した狭い領域内の位置に限定することなく、任意の位置の緯度経度情報を、活用容易性に優れた簡易なコードで表すことができるようにする。【解決手段】緯度および経度の数値をそれぞれ1/2にして半数値を求め、それぞれの半数値の下位1桁から下位n桁までの数値を組み合わせて2n桁の数値列を構成するとともに、緯度および経度のそれぞれの下位n+1桁目の数値の組み合わせを英字1文字に変換する符号化部12と、当該2n桁の数値列および英字1文字と、緯度および経度のそれぞれの下位n+2桁以上の数値に対応する基準エリアの名称情報との組み合わせから成るコードを生成するコード生成部14とを備え、任意の位置における緯度および経度の情報を、2n桁の数値列と英字1文字と基準エリアの名称情報との組み合わせから成る簡単なコードで表すことができるようにする。【選択図】図1

Description

本発明は、地理座標変換装置および地理座標変換用プログラムに関し、特に、緯度経度情報とコード情報とを相互に変換するための装置に用いて好適なものである。
従来、地理情報システム(GIS)において地理上の座標を特定しようとするときは、緯度と経度を用いる方法が一般的である。ただし、この方法は、世界的に汎用性がある反面、緯度と経度の2つの値が必要であること、および数値の桁数が多いことから、ユーザによる情報機器への入力操作の容易性、音声による情報伝達の容易性、認知や記憶の容易性など(以下、これらを総称して活用容易性という)に問題がある。
このような問題を解決するための1つの方法として、緯度と経度の情報を別の簡易なコードに変換する方法がいくつか知られている(例えば、特許文献1〜4参照)。特に、特許文献1,2には、地図を複数の領域に分割し、領域毎に緯度経度情報を符号化することが記載されている。
具体的には、特許文献1には、分割した領域内の原点からの相対位置(原点と自己位置との経緯度差分)を算出し、その経緯度差分を用いて更に所定の演算を行うことにより、緯度経度を符号化することが記載されている。しかしながら、この特許文献1に記載のシステムでは、送信端末において自己位置の緯度経度を符号化して位置コードを生成し、これを同じ領域内にある受信端末に対して無線LANで送信し、受信端末において位置コードを元の緯度経度に復号化している。このため、同じ領域内にある送受信端末の間でしか位置コードを利用することができないという問題がある。
また、特許文献2に記載の座標変換方法では、地球表面を赤道で2分割しそれぞれ経度方向90度の幅で4等分割した8個の大領域をゾーン、そのゾーン内を東西南北に1度ずつ分割した8100個の中領域をブロック、そのブロックを緯度経度ごとに10進数に変換し緯度経度を交互に配置した小領域をグリッドと定義して、ゾーン番号、ブロック番号およびグリッド番号の3つの要素の組み合わせで位置情報コードを構成している。ブロック番号とグリッド番号は、緯度の各桁の数値と経度の各桁の数値とを交互に配置することによって構成している。しかしながら、特許文献2において、生成される位置情報コードは、単なる数字の羅列であり、桁数も多くなる。そのため、コードの活用容易性について依然として問題がある。
これに対し、特許文献3に記載の位置情報変換方法では、入力された緯度および経度の「上位桁」に対応する大タイルの一次タイル番号と、この一次タイルにおいて「下位桁」に対応する座標とを求める。そして、タイル番号と大タイルの第1のメッシュの座標とを統合した統合コードを、「6」の倍数の48ビットの2進数にして、この48ビットの統合コードを6ビット単位で区切っていって、かな文字テーブルに基づく文字列に変換することによって符号化する。しかしながら、特許文献3において、生成されるコードは、無意味な文字の羅列であり、その語数も多くなる。そのため、特許文献3に記載の方法を用いても、コードの活用容易性について依然として問題がある。
さらに、特許文献4には、覚えやすい、伝えやすい、入力しやすいという特徴をコードに持たせるために、数値に加えて英字を用いて緯度経度を符号化することが記載されている。すなわち、特許文献4に記載の座標変換方法では、緯度および経度を符号化した整数値を、混合基数記数法を使用して文字列に変換する。この際、二種類の基数を使用して、必ず数字のみが表示される桁と、必ず数字以外の文字(例えば英文字)が表示される桁とを一定のパターンで組み合わせるようにして符号化している。しかしながら、特許文献4において、生成されるコードは、数字も英文字も使用数が多く、全体の桁数も大きくなる。そのため、特許文献4に記載の方法を用いても、コードの活用容易性について依然として問題がある。
特開2016−212628号公報 特開2012−203408号公報 特開2003−186391号公報 特開2007−41189号公報
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、分割した狭い領域内の位置に限定することなく、任意の位置の緯度経度情報を、活用容易性に優れた簡易なコードで表すことができるようにすることを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明では、緯度および経度の数値をそれぞれ1/2にして半数値を求め、それぞれの半数値の下位1桁から下位n桁までの数値を組み合わせて2n桁の数値列を構成するとともに、緯度および経度のそれぞれの下位n+1桁目の数値の組み合わせを英字1文字に変換する符号化部と、符号化部により生成された2n桁の数値列および英字1文字と、緯度および経度のそれぞれの下位n+2桁以上の数値に対応する基準エリアの名称情報との組み合わせから成るコードを生成するコード生成部とを備えることにより、緯度および経度の情報を、2n桁の数値列と英字1文字と基準エリアの名称情報との組み合わせから成るコードに変換するようにしている。
本発明の他の態様では、入力された2n桁の数値列および英字1文字を、緯度および経度のそれぞれの下位1桁から下位n+1桁までの数値に変換するとともに、設定された基準エリアの情報を、緯度および経度のそれぞれの下位n+2桁以上の数値に変換することにより、緯度および経度の全桁の情報を生成する復号化部を備える。具体的には、入力された2n桁の数値列を緯度に関するn個の数値と経度に関するn個の数値とに分解して並べ直し、それぞれのn個の数値から緯度および経度の下位1桁から下位n桁までの数値を生成するとともに、当該並べ直したn桁の数値を2倍したときの桁上がりの有無と英字1文字とをキーとして所定のテーブル情報を参照し、英字1文字を緯度および経度のそれぞれの下位n+1桁目の数値に変換する、以上により、2n桁の数値列および英字1文字と基準エリアの情報とから成るコードを、緯度および経度の情報を変換するようにしている。
上記のように構成した本発明によれば、任意の位置における緯度および経度の情報を、2n桁の数値列と英字1文字と基準エリアの名称情報との組み合わせから成る簡単なコードで表すことができる。ここで、基準エリアの名称情報は、既知の地理的名称とすることが可能であるから、情報入力操作、情報伝達、認知や記憶などが容易である。また、基準エリアの名称情報をコードの一部に含む分、2n桁の数値列と英字1文字との組み合わせから成る部分コードの桁数は比較的少なくて済む。さらに、緯度のn+1桁目の数値と経度のn+1桁目の数値との組み合わせが、2桁の数値列ではなく英字1文字に置換されるので、部分コードの桁数が更に少なくなる。しかも、単なる数値列のコードに比べて、数値列に英字1文字が加えられたコードは、情報伝達、認知や記憶などがより容易である。以上のように、本発明によれば、分割した狭い領域内の位置に限定することなく、任意の位置の緯度経度情報を、活用容易性に優れた簡易なコードで表すことができる。
本実施形態による地理座標変換装置(符号化装置)の機能構成例を示すブロック図である。 本実施形態によるテーブル情報の構成例を示す図である。 本実施形態による地理座標変換装置(符号化装置)の処理内容を説明するための図である。 本実施形態による地理座標変換装置(復号化装置)の機能構成例を示すブロック図である。 本実施形態による地理座標変換装置(復号化装置)の処理内容を説明するための図である。 本実施形態による地理座標変換装置(復号化装置)の他の機能構成例を示すブロック図である。 本実施形態により生成される部分コードを用いた案内板の表示例を示す図である。 本実施形態による地理座標変換装置(復号化装置)の他の機能構成例を示すブロック図である。 本実施形態による英字提示部の処理内容を説明するための図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態による地理座標変換装置の機能構成例を示すブロック図である。図1は、緯度および経度の情報をコードに変換するための符号化装置の構成例を示すものである。図1に示すように、本実施形態の地理座標変換装置(符号化装置)10は、緯度経度入力部11、符号化部12、基準エリア設定部13、コード生成部14およびテーブル情報記憶部15を備えて構成されている。
上記各機能ブロック11〜14は、ハードウェア、DSP(Digital Signal Processor)、ソフトウェアの何れによっても構成することが可能である。例えばソフトウェアによって構成する場合、上記各機能ブロック11〜14は、実際にはコンピュータのCPU、RAM、ROMなどを備えて構成され、RAMやROM、ハードディスクまたは半導体メモリ等の記録媒体に記憶された地理座標変換用プログラムが動作することによって実現される。
緯度経度入力部11は、ユーザ操作に基づいて、コード化したい位置の緯度および経度の情報(以下、緯度経度情報という)を入力する。緯度経度情報の入力方法は、任意である。例えば、緯度を表す数値および経度を表す数値をユーザ操作により入力することが可能である。または、各位置に対して緯度経度情報を対応付けて記憶させた地図データに基づいて、画面上に地図を表示させ、当該地図上で任意の位置をユーザ操作により指定することにより、指定された位置の緯度経度情報を地図データから取得して入力するようにしてもよい。なお、各位置に対して住所情報を対応付けて記憶させた地図データを用いる場合は、地図上でユーザ操作により指定された任意の位置に対応する住所情報を公知のジオコーディング技術によって緯度経度情報に変換する。別の例として、インターネット上で所望の地点や施設を検索し、検索された位置に対応する緯度経度情報を入力するようにしてもよい。
符号化部12は、緯度経度入力部11により入力された緯度経度情報の一部を符号化することにより、2n桁の数値列および英字1文字の組み合わせから成る部分コードを生成する。具体的には、符号化部12は、緯度経度入力部11により入力された緯度および経度の数値をそれぞれ1/2にして半数値を求め、それぞれの半数値の下位1桁から下位n桁までの数値を組み合わせて2n桁の数値列を構成するとともに、緯度および経度のそれぞれの下位n+1桁目の数値の組み合わせを英字1文字に変換する。
ここで、緯度および経度のそれぞれの半数値の下位1桁から下位n桁までの数値をどのように組み合わせて2n桁の数値列を構成するかのルールは、任意に設定することが可能である。例えば、緯度に関するn桁の数値と、経度に関するn桁の数値とを交互に並べて2n桁の数値列を構成することが可能である。または、緯度に関するn桁の数値と、経度に関するn桁の数値とを順番に並べて2n桁の数値列を構成するようにしてもよい。
符号化部12は、緯度および経度のそれぞれの下位n+1桁目の数値の組み合わせを英字1文字に変換する際に、テーブル情報記憶部15に記憶されているテーブル情報を参照する。本実施形態において用いるテーブル情報は、緯度の下位n+1桁目の数値と、経度の下位n+1桁目の数値との組み合わせから英字1文字を決定するためのマトリクステーブル情報である。このマトリクステーブル情報は、マトリクスの横軸および縦軸がそれぞれ、1つの要素に対して下位n+1桁目の数値が2つ含まれる構成となっている。
図2は、テーブル情報の構成例を示す図である。図2に示すテーブル情報において、横軸は、緯度の下位n+1桁目の数値を表す。横軸の要素は5つであり、1つの要素に対して数値が2つ含まれている。図2の例では、1つ目の要素に“0”と“1”の2つの数値が含まれ、2つ目の要素に“2”と“3”の2つの数値が含まれ、3つ目の要素に“4”と“5”の2つの数値が含まれ、4つ目の要素に“6”と“7”の2つの数値が含まれ、5つ目の要素に“8”と“9”の2つの数値が含まれている。
縦軸は、経度の下位n+1桁目の数値を表す。縦軸の要素も5つであり、1つの要素に対して数値が2つ含まれている。図2の例では、1つ目の要素に“0”と“1”の2つの数値が含まれ、2つ目の要素に“2”と“3”の2つの数値が含まれ、3つ目の要素に“4”と“5”の2つの数値が含まれ、4つ目の要素に“6”と“7”の2つの数値が含まれ、5つ目の要素に“8”と“9”の2つの数値が含まれている。
以上のような横軸の要素と縦軸の要素との交差で特定されるマトリクスの各セル内に、“A”〜“Y”の25個の英字1文字が設定されている。これにより、横軸の数値(緯度の下位n+1桁目の数値)と、縦軸の数値(経度の下位n+1桁目の数値)との組み合わせから、英字1文字を特定することが可能となっている。例えば、緯度の下位n+1桁目の数値が“4”または“5”の何れかで、経度の下位n+1桁目の数値が“6”または“7”の何れかであれば、英字1文字を“R”と特定することが可能である。
図3は、符号化部12を含む地理座標変換装置(符号化装置)10の処理内容を説明するための図である。図3の例では、緯度経度入力部11により緯度の情報として“35.6812”の数値が入力されるとともに、経度の情報として“139.7670”の数値が入力された場合を示している。これは、東京駅の緯度経度情報である。
まず、符号化部12は、緯度経度入力部11により入力された緯度および経度の数値をそれぞれ1/2にして半数値を求める。これにより、緯度に関しては“17.8406”の半数値が求められ、経度に関しては “69.8835”の半数値が求められる。
次に、符号化部12は、緯度および経度のそれぞれの半数値の下位1桁から下位n桁までの数値を組み合わせて2n桁の数値列を構成する。図3では、n=2とした場合の例を示している。すなわち、緯度の半数値の下位1桁から下位2桁までの数値は“6”と“0”、経度の半数値の下位1桁から下位2桁までの数値は“5”と“3”である。符号化部12は、緯度に関する2つの数値“6”,“0”と、経度に関する2つの数値“5”,“3”とを交互に並べることにより、“6503”という2n桁(4桁)の数値列を構成する。
さらに、符号化部12は、図2に示すテーブル情報を参照して、半数値化前の緯度および経度のそれぞれの下位n+1桁目の数値の組み合わせを英字1文字に変換する。図3の例において、緯度の下位n+1桁目(下位3桁目)の数値は“8”、経度の下位n+1桁目(下位3桁目)の数値は“6”である。よって、図2に示すテーブル情報の横軸の値が“8”で、縦軸の値が“6”という組み合わせから、英字1文字を“T”と特定することが可能である。
以上により、符号化部12は、緯度経度入力部11により入力された緯度の下位1桁から下位3桁までの数値と、経度の下位1桁から下位3桁までの数値とを、4桁の数値列および英字1文字の組み合わせから成る部分コードに変換する。上記の例において、部分コードは、“6503T”または“T6503”とすることが可能である。
なお、ここではn=2とする例について説明したが、n=1,3,4とすることも可能である。n=1とした場合、2n桁の数値列は“65”、英字1文字は横軸“1”と縦軸“7”との組み合わせから“P”と特定される。n=3とした場合、2n桁の数値列は“650348”、英字1文字は横軸“6”と縦軸“7”との組み合わせから“S”と特定される。また、n=4とした場合、2n桁の数値列は“65034888”、英字1文字は横軸“5”と縦軸“9”との組み合わせから“W”と特定される。
基準エリア設定部13は、符号化する任意の地点(以下、符号化地点という)を中心とした、下位n+2桁以上の数値で特定される大きさの矩形範囲を基準エリアとして設定する。例えば、図3の例において、n=2とした場合、緯度の下位n+2桁(下位4桁)以上の数値は“35.6”、経度の下位n+2桁(下位4桁)以上の数値は“139.7”である。基準エリア設定部13は、符号化地点を中心として、これらの緯度および経度の下位4桁以上の数値でカバーされる範囲を基準エリアとして設定する。
なお、n=1とした場合、緯度の下位n+2桁(下位3桁)以上の数値は“35.68”、経度の下位n+2桁(下位3桁)以上の数値は“139.76”である。基準エリア設定部13は、符号化地点を中心として、これらの緯度および経度の下位3桁以上の数値でカバーされる大きさの範囲を基準エリアとして設定する。n=3とした場合は、符号化地点を中心として、緯度の下位n+2桁(下位5桁)以上の数値“35”と、経度の下位n+2桁(下位5桁)以上の数値“139”との組み合わせでカバーされる大きさの範囲を基準エリアとして設定する。n=4とした場合は、符号化地点を中心として、緯度の下位n+2桁(下位6桁)以上の数値“3”と、経度の下位n+2桁(下位6桁)以上の数値“13”との組み合わせでカバーされる大きさの範囲を基準エリアとして設定する。
このように、nの値が大きいほど、基準エリアがカバーする範囲は広くなる。逆に、nの値が小さいほど、基準エリアがカバーする範囲は狭くなる。具体的には、n=1の場合はおよそ800m四方の矩形領域、n=2の場合はおよそ8km四方の矩形領域、n=3の場合はおよそ80km四方の矩形領域、n=4の場合はおよそ800km四方の矩形領域が基準エリアとなる。なお、東西方向の経度が示す地上の距離は、緯度で変わる。よって、矩形領域の大きさは、緯度および経度によって変動する。一方、GPSで使われている世界測地座標系を、緯度にとらわれない独自の座標系に変換する演算を行うことにより、基準エリアの大きさを固定長とすることも可能である。
コード生成部14は、符号化部12により生成された2n桁の数値列および英字1文字からなる部分コードと、基準エリア設定部13により設定された基準エリアの名称情報との組み合わせから成るコードを生成する。ここで、基準エリアの名称情報は、緯度の下位n+2桁以上の数値と、経度の下位n+2桁以上の数値との組み合わせでカバーされる範囲の大きさに応じて設定される。
基準エリアの名称情報は、各地に散在していて認識しやすい名称とするのが好ましい。例えば、名称情報として、鉄道の駅の名称を設定することが可能である。なお、基準エリアの名称情報は、有名な施設や観光地、高速道路のインターチェンジやサービスエリアなど、駅以外で各地に散在する地点の名称を用いることも可能である。
ここで、符号化地点を中心とした1つの基準エリア内に複数の駅が存在する場合、1つの符号化地点に対して複数の名称情報が関連付く。この場合、符号化地点の緯度経度情報から、2n桁の数値列が共通していて基準エリアの名称情報が異なる複数のコードが生成される。なお、基準エリアは通常1つの名称情報と対応するが、例えば「東京国際空港」と通称「羽田空港」のように、複数の名称情報を持つ場合もある。
例えば、図3の例においてn=2とした場合、緯度の下位n+2桁(下位4桁)以上の数値“35.6”と、経度の下位n+2桁(下位4桁)以上の数値“139.7”との組み合わせでカバーされる範囲の基準エリアに対応して、「東京」または「Tokyo」という名称情報が設定される。よって、この場合、コード生成部14は、符号化部12により生成された部分コード“6503T”または“T6503”と、基準エリア設定部13により設定された基準エリアの名称情報「東京」または「Tokyo」とを組み合わせてコードを生成する。例えば、“東京6503T”が生成されるコードである。
図4は、本実施形態による地理座標変換装置の一例として、上記のように生成されたコードを緯度経度情報に変換するための復号化装置の機能構成例を示すブロック図である。図4に示すように、本実施形態の地理座標変換装置(復号化装置)40は、部分コード入力部41、基準エリア設定部42、復号化部43およびテーブル情報記憶部44を備えて構成されている。
上記各機能ブロック41〜43は、ハードウェア、DSP、ソフトウェアの何れによっても構成することが可能である。例えばソフトウェアによって構成する場合、上記各機能ブロック41〜43は、実際にはコンピュータのCPU、RAM、ROMなどを備えて構成され、RAMやROM、ハードディスクまたは半導体メモリ等の記録媒体に記憶された地理座標変換用プログラムが動作することによって実現される。
部分コード入力部41は、2n桁の数値列および英字1文字の組み合わせから成る部分コードを入力する。例えば、n=2の場合、部分コード入力部41は、“6503T”といった部分コードを入力する。部分コードの入力方法は、任意である。例えば、2n桁の数値列および英字1文字を、キーボードまたはタッチパネル等の入力デバイスを用いてユーザ操作により入力することが可能である。または、媒体に印刷または表示されている部分コードをカメラで撮影し、撮影画像から2n桁の数値列および英字1文字を画像認識により特定して入力するようにしてもよい。または、2n桁の数値列および英字1文字をマイクよりユーザの発話音声として集音し、これを音声認識して入力するようにしてもよい。
基準エリア設定部42は、基準エリアを設定する。基準エリアの設定方法は、任意である。例えば、基準エリア設定部42は、“東京”または“Tokyo”といった基準エリアの名称情報を、キーボードまたはタッチパネル等の入力デバイスを用いてユーザ操作により入力することを通じて、名称情報に対応する基準エリアを設定する。名称情報に対応する基準エリアとは、名称情報に紐付いている駅の位置を中心として、下位n+2桁以上の桁数に応じてあらかじめ定められた大きさ(およそ800m四方〜およそ800km四方の何れかの大きさ)のエリアをいう。
または、媒体に印刷または表示されている基準エリアの名称情報をカメラで撮影し、撮影画像から名称情報を画像認識により特定することにより、認識した名称情報に対応する基準エリアを設定するようにしてもよい。別の例として、基準エリアの名称をマイクよりユーザの発話音声として入力し、これを音声認識して得た名称情報に対応する基準エリアを設定するようにしてもよい。
または、各位置に対して基準エリアの情報を対応付けて記憶させた地図データに基づいて、画面上に任意の範囲の地図を表示させることにより、表示された地図に対応する地図データから基準エリアの情報を取得して設定するようにしてもよい。例えば、地図上でユーザにより指定された位置を中心として基準エリアを設定することが可能である。
さらに別の例として、ユーザの現在位置からより近い駅、または、ユーザの現在位置から所定範囲内にある駅のうちより重要な駅の情報を取得して、これらを候補として画面上にリスト表示させて、その中から1つをユーザに選択させることによって、基準エリア設定部42による基準エリアの設定を行うようにしてもよい。なお、ユーザの現在位置情報をサーバに送信し、サーバからの応答によって名称情報の候補をリスト表示して、その中から何れかをユーザに選択させることによって基準エリアの設定を行うようにしてもよい。
また、部分コードの入力後に、ユーザの現在位置から下位n+2桁以上の桁数で特定される大きさのエリア内またはその近くで、入力された部分コードでよく使われる基準エリアの名称情報をリスト表示させて、その中から何れかをユーザに選択させる構成としてもよい。
復号化部43は、部分コード入力部41により入力された部分コードおよび基準エリア設定部42により設定された基準エリアの情報を緯度経度情報に復号化する。すなわち、復号化部43は、部分コード入力部41により入力された2n桁の数値列および英字1文字を、緯度および経度のそれぞれの下位1桁から下位n+1桁までの数値に変換するとともに、基準エリア設定部42により設定された基準エリアの情報を、緯度および経度のそれぞれの下位n+2桁以上の数値に変換することにより、緯度および経度の全桁の情報を生成する。
ここで、復号化部43は、まず、部分コード入力部41により入力された2n桁の数値列を、緯度および経度のそれぞれの下位1桁から下位n桁までの数値に変換する。2n桁の数値列をどのようなルールに従って緯度および経度の下位n桁の数値に変換するかは、符号化部12による符号化のルールによる。すなわち、符号化部12において下位1桁から下位n桁までの数値を2n桁の数値列に符号化する際のルールと逆のルールに従って変換を行う。
例えば、符号化部12において、緯度に関するn桁の数値と、経度に関するn桁の数値とを交互に並べて2n桁の数値列を構成している場合は、交互に並んでいる2n桁の数値列を緯度に関するn個の数値と経度に関するn個の数値とに分解して、それぞれのn個の数値から緯度および経度の下位1桁から下位n桁までの数値を生成する。
図5は、復号化部43を含む地理座標変換装置(復号化装置)40の処理内容を説明するための図である。図5の例では、部分コード入力部41により部分コードとして“6503T”(“6503”という2n桁(n=2)の数値列および“T”という英字1文字の組み合わせ)が入力されるとともに、基準エリア設定部42により“東京”が基準エリアとして設定された場合を示している。
図5のように、部分コードの2n桁の数値列として“6503”が入力されている場合、復号化部43は、この4桁の数値列を1つずつ分解して交互に緯度の数値および経度の数値として特定し、緯度に関する下位n桁の半数値として“06”を構成するとともに、経度に関する下位n桁の半数値として“35”を構成する。そして、復号化部43は、これらの半数値をそれぞれ2倍することにより、緯度および経度に関する下位n桁の数値として、それぞれ“12”および“70”を生成する。なお、ここでは2倍した数値に桁上がりが生じていないが、桁上がりが生じている場合、桁上がりの数値“1”は無視する。
また、復号化部43は、部分コード入力部41により入力された英字1文字を、緯度および経度のそれぞれの下位n+1桁目の数値に変換する。その際、復号化部43は、テーブル情報記憶部44に記憶されているテーブル情報を参照する。テーブル情報記憶部44が記憶しているテーブル情報は、図1に示す地理座標変換装置(符号化装置)10のテーブル情報記憶部15が記憶しているテーブル情報(図2参照)と同じものである。
具体的には、復号化部43は、上記のように部分コードの2n桁の数値列から構成した緯度および経度に関するn桁の半数値を2倍したときの桁上がりの有無と、英字1文字とをキーとしてテーブル情報を参照することにより、英字1文字を緯度および経度のそれぞれの下位n+1桁目の数値に変換する。上述したように、テーブル情報の横軸および縦軸の各要素は、1つの要素内に2つの数値を含んでいる。そのため、例えば英字1文字として“T”が入力されても、緯度の下位n+1桁目(下位3桁目)の数値として“8”,“9”の2つが特定され、経度の下位n+1桁目(下位3桁目)の数値として“6”,“7”の2つが特定され、緯度および経度の何れも唯一の値を特定することができない。
これに対し、復号化部43は、部分コードの2n桁の数値列から構成した緯度および経度に関するn桁の半数値を2倍し、桁上がりが生じるか否かを確認する。桁上がりが生じない場合は、1つの要素内に含まれる2つの数値のうち、小さい方の数値を下位n+1桁目の数値として特定する。一方、桁上がりが生じる場合は、1つの要素内に含まれる2つの数値のうち、大きい方の数値を下位n+1桁目の数値として特定する。
上述のように、2n桁の数値列として“6503”が入力されている場合、復号化部43は、緯度に関する下位n桁の半数値として“06”を特定するとともに、経度に関する下位n桁の半数値として“35”を特定する。さらに、復号化部43は、これらの半数値を2倍する。この場合、前者は“12”、後者は“70”であり、何れも桁上がりは生じていない。
よって、この場合に復号化部43は、“T”の英字1文字と、緯度に関する下位n桁の半数値を2倍しても桁上がりが生じないことから、緯度に関する下位n+1桁目(下位3桁目)の数値を“8”と特定する。また、復号化部43は、“T”の英字1文字と、経度に関する下位n桁の半数値を2倍しても桁上がりが生じないことから、経度に関する下位n+1桁目(下位3桁目)の数値を“6”と特定する。
また、復号化部43は、基準エリア設定部42により設定された“東京”の基準エリアの情報を、緯度および経度のそれぞれの下位n+2桁(下位4桁)以上の数値に変換する。この場合、復号化部43は、“東京”の基準エリアの情報を、緯度に関しては“35.6”、経度に関しては“139.7”の数値に変換する。
復号化部43は、以上のように変換した各数値を繋げることにより、緯度および経度の全桁の情報を生成する。すなわち、復号化部43は、部分コードから変換した下位2桁の数値“12”および下位3桁目の数値“8”と、基準エリアの情報から変換した下位4桁目以上の“35.6”とを繋げることにより、緯度の全桁の情報“35.6812”を生成する。また、復号化部43は、部分コードから変換した下位2桁の数値“70”および下位3桁目の数値“6”と、基準エリアの情報から変換した下位4桁目以上の“139.7”とを繋げることにより、経度の全桁の情報“139.7670”を生成する。
上記のように構成した本実施形態によれば、任意の位置における緯度経度情報を、2n桁の数値列と英字1文字と基準エリアの名称情報との組み合わせから成る簡単なコードで表すことができる。ここで、基準エリアの名称情報は、既知の地理的名称とすることが可能であるから、情報入力操作、情報伝達、認知や記憶などが容易である。また、基準エリアの名称情報をコードの一部に含む分、2n桁の数値列と英字1文字との組み合わせから成る部分コードの桁数は比較的少なくて済む。さらに、緯度のn+1桁目の数値と経度のn+1桁目の数値との組み合わせが、2桁の数値列ではなく英字1文字に置換されるので、部分コードの桁数が更に少なくなる。しかも、単なる数値列のコードに比べて、数値列に英字1文字が加えられたコードは、情報伝達、認知や記憶などがより容易である。以上のように、本実施形態によれば、分割した狭い領域内の位置に限定することなく、任意の位置の緯度経度情報を、活用容易性に優れた簡易なコードで表すことができる。
例えば、本実施形態によれば、東京駅から1kmほど離れた銀座にある店への案内を、“1262S TOKYO”または“12L GINZA”などとして伝えることができるので、誰もが世界中のどこからでも簡便に店の場所を知ることができる。
また、本実施形態によれば、コード化したい場所から約4km平方以内にジオコーディングにより特定できる場所があるなら、世界中のどこでも4桁の数値列と英字1文字との組み合わせでコード化することが可能である。例えば、ジオコーディングにより基準エリアを求めて、米国ニューヨーク市のリバティー島にある自由の女神に入る観光客用の入口の位置を“8442O NEW YORK”などと表現することができる。
なお、上記実施形態では、図4に示す復号化装置40において、基準エリア設定部42は、ユーザ操作により何れかの基準エリアを設定する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ユーザの現在位置を特定して、当該現在位置を中心とした基準エリアを設定するようにしてもよい。
図6は、この場合における地理座標変換装置(復号化装置)40’の機能構成例を示す図である。なお、この図6において、図4に示した符号と同一の符号を付したものは同一の機能を有するものであるので、ここでは重複する説明を省略する。図6に示す復号化装置40’は、基準エリア設定部42に代えて基準エリア設定部42’を備える点で図4と相違する。
基準エリア設定部42’は、より具体的な機能構成として、入力判定部42Aおよびエリア設定部42Bを備えている。入力判定部42Aは、基準エリアの名称情報がユーザ操作により入力されたか否かを判定する。なお、基準エリアの名称情報の入力方法は、任意である。例えば、基準エリアの名称情報を、キーボードまたはタッチパネル等の入力デバイスを用いてユーザ操作により入力することが可能である。または、媒体に印刷または表示されている基準エリアの名称情報をカメラで撮影し、撮影画像から名称情報を画像認識により特定することにより、認識した名称情報を入力するようにしてもよい。別の例として、基準エリアの名称をマイクよりユーザの発話音声として集音し、これを音声認識して名称情報を入力するようにしてもよい。
エリア設定部42Bは、入力判定部42Aにより基準エリアの名称情報が入力されたと判定された場合、当該入力された名称情報に対応する基準エリアを設定する。名称情報に対応する基準エリアとは、名称情報に紐付いている駅の位置を中心として、下位n+2桁以上の桁数に応じてあらかじめ定められた大きさ(およそ800m四方〜およそ800km四方の何れかの大きさ)のエリアをいう。この設定は、図4に示したエリア設定部42による設定と同様である。
一方、エリア設定部42Bは、入力判定部42Aにより基準エリアの名称情報が入力されていないと判定された場合、ユーザの現在位置を含む所定領域に基準エリアを設定する。すなわち、部分コード入力部41により部分コードが入力されるのみで、基準エリアの名称情報が入力されていない場合、エリア設定部42Bは、GPS受信機45により検出される現在位置情報に基づいて、ユーザの現在位置を中心とした所定領域に基準エリアを設定する。現在位置を中心とした所定領域の基準エリアとは、現在位置を中心としてあらかじめ決められた固定の大きさのエリアをいう。
図6のように復号化装置40’を構成した場合、例えばユーザの現在位置から所定距離以内にある位置のコードを緯度経度情報に復号化したいときに、部分コードを入力すれば、基準エリアを明示的に設定しなくても、所望の位置のコードから緯度経度情報を得ることができる。
図7は、本実施形態により生成される部分コードを用いた案内板の表示例を示す図である。この案内板は、東京駅から約4km離れた位置にある広域避難所を通行人に知らせるためのものであり、東京駅に設置される。図7に示す通り、東京駅が現在位置である場合に、広域避難所の緯度経度情報を表す部分コードは“2198P”である。この部分コードを情報処理装置に入力すれば、広域避難所の緯度経度情報に復号化されて、該当場所を地図上に表示させることが可能である。このように、本実施形態により生成される部分コードは、それの示す位置が東京駅から4kmも離れているにもかかわらず、誰もが一瞬見ただけで十分に記憶でき、情報入力を容易に行うことができるほどの活用容易性がある。
また、上記実施形態では、図4に示す復号化装置40において、部分コード入力部41は、ユーザ操作により2n桁の数値列および英字1文字を入力する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、2n桁の数値列のみが入力されたときに、候補となる複数の英字1文字を画面表示させて、その中から1つをユーザに選択させるようにしてもよい。
図8は、この場合における地理座標変換装置(復号化装置)40”の機能構成例を示す図である。なお、この図8において、図4に示した符号と同一の符号を付したものは同一の機能を有するものであるので、ここでは重複する説明を省略する。図8に示す復号化装置40”は、部分コード入力部41に代えて部分コード入力部41”を備える点で図4と相違する。
図8に示すように、部分コード入力部41”は、その機能構成として、2n桁の数値列をユーザ操作に基づき入力する数値列入力部41Aと、英字1文字を入力する英字入力部41Bとを備えている。英字入力部41Bは、より具体的な機能構成として、英字入力判定部41B、英字提示部41Bおよび英字入力決定部41Bを備えている。
英字入力判定部41Bは、英字1文字がユーザ操作により入力されたか否かを判定する。上述のように、英字1文字の入力方法は、任意である。例えば、英字1文字を、キーボードまたはタッチパネル等の入力デバイスを用いてユーザ操作により入力することが可能である。または、媒体に印刷または表示されている英字1文字をカメラで撮影し、撮影画像から英字1文字を画像認識により特定して入力するようにしてもよい。または、英字1文字をマイクよりユーザの発話音声として集音し、これを音声認識して入力するようにしてもよい。
英字提示部41Bは、英字入力判定部41Bにより英字1文字が入力されていないと判定された場合、基準エリア設定部42により設定された基準エリアおよびGPS受信機45により検出されるユーザの現在位置に基づいて、現在位置の緯度および経度に対応する英字1文字および現在位置が属するエリアの周辺エリアに対応する複数の英字1文字を入力候補として特定し、当該入力候補を画面表示によってユーザに提示する。
図9は、英字提示部41Bの処理内容を説明するための図である。図9(a)は、緯度および経度のそれぞれ最上位桁から下位n+1桁目までの値によって区切られる複数のエリアAR1〜AR9を示している。上述のように、下位n+1桁目の値は、英字1文字を決定する際に用いる値である。ここでは、ユーザの現在位置Pが属するエリアAR5を中心として、その周辺エリアを含む9個のエリアAR1〜AR9を示しているが、実際にはこの外側にもエリアが存在する。図9(a)に示す9個のエリアAR1〜AR9は何れも、ユーザの現在位置Pを中心として緯度および経度の下位n+2桁以上の数値によって区切られる大きさの基準エリアに含まれる分割エリアであるものとする。
一方、図9(b)は、図2に示した25個の英字と同じ英字のマトリクスを示したものである。図9(b)では、図2に示したものと同じ25個の英字のマトリクスが中央の太枠内に存在し、当該太枠の外側にも同じマトリクスが隣接して存在している状態が示されている。
いま、ユーザの現在位置Pの緯度経度情報を符号化した場合に得られる英字1文字が“A”であったとする。この場合、図9(a)に示す9個のエリアAR1〜AR9に対してそれぞれ英字を割り当てると、図9(b)に点線で示す枠80内の9個の英字が割り当てられることになる。上述したように、9個のエリアAR1〜AR9は何れも基準エリア内に含まれる分割エリアであるため、何れも選択可能なエリアと言える。そこで、英字提示部41Bは、現在位置が属するエリアAR5に対応する英字“A”と、8個の周辺エリアAR1〜AR4,AR6〜AR9に対応する複数の英字“Y”,“U”,“V”,“E”,“B”,“J”,“F”,“G”の少なくとも1つを入力候補として特定し、当該入力候補を画面表示によってユーザに提示する。
ここで、9個の英字のうち、どれを入力候補として提示するかは、任意に定めることが可能である。例えば、各エリアAR1〜AR9の中に代表地点D1〜D9をあらかじめ設定しておき、現在位置Pから代表地点D1〜D9までの距離が、1個の分割エリアの縦横の長さ以内にあるエリアだけを抽出し、抽出したエリアに対応する英字だけを入力候補として特定するようにすることが可能である。代表地点D1〜D9は任意に定めることが可能である。図9の例では、4つのエリアAR1,AR2,AR4,AR5に対応する4つの英字“Y”,“U”,“E”,“A”だけが入力候補として提示されることになる。
また、4つの英字“Y”,“U”,“E”,“A”を入力候補として画面表示する場合、どのような態様で表示するかについては、任意に定めることが可能である。例えば、ユーザの現在位置Pから代表地点D1,D2,D4,D5までの距離が短い順に並べて4つの英字“Y”,“U”,“E”,“A”を画面表示する。図9に示す例の場合、“Y”,“E”,“U”,“A”の順番で英字が画面表示されることになる。あるいは、現在位置Pからエリアの境界までの距離が短い順に並べて4つの英字“Y”,“U”,“E”,“A”を画面表示するようにしてもよい。この場合は、“A”,“E”,“U”,“Y”の順番で英字が画面表示されることになる。
また、ここでは、9個の英字の中から一部の英字だけを抽出して提示する例について説明したが、9個の英字を全て提示するようにしてもよい。また、ここでは、ユーザの現在位置Pが属するエリアAR5を含めてこれに隣接する9個のエリアのみを抽出する例について説明したが、更にその周辺のエリアを抽出するようにしてもよい。ただし、抽出するエリアは、基準エリア設定部42により設定された基準エリアに含まれるエリアのみとする。
英字入力決定部41Bは、ユーザ操作により入力された英字1文字、または、英字提示部41Bにより提示された複数の入力候補の中からユーザ操作に基づき指定された英字1文字を、入力された英字1文字として決定する。すなわち、英字入力決定部41Bは、英字入力判定部41Bにより英字1文字が入力されていると判定された場合、ユーザ操作により入力された英字1文字を、入力された英字1文字として決定する。一方、英字入力判定部41Bにより英字1文字が入力されていないと判定された場合、英字入力決定部41Bは、英字提示部41Bにより提示された複数の入力候補の中からユーザ操作に基づき指定された英字1文字を、入力された英字1文字として決定する。
図8のように復号化装置40”を構成した場合、基準エリアを設定して少なくとも2n桁の数値列を入力すれば、選択可能な複数の英字が入力候補として提示されるため、ユーザはその中から所望の英字を指定するだけでよく、英字1文字の入力操作をより簡便に行うことができる。例えば、音声認識の認識率が比較的高くなる数値列を音声入力し、音声認識の認識率が比較的低くなる英字を入力候補の中から選択して入力するといったことも可能である。
なお、先に示した、東京駅から1kmほど離れた銀座にある店への案内(“1262S TOKYO”または“12L GINZA”)の例に関して、基準エリアを“TOKYO”とした場合、店の位置が東京駅に近いので、英字1文字は東京駅に一番近い場合の英字を自動で選択する仕組みをとることとすれば、英字1文字「S」を必ずしも明記する必要はなく、“1262 TOKYO”とすることも可能である。
また、上述した図6の構成と図8の構成とを組み合わせた場合、例えばユーザの現在位置から所定距離以内にある位置のコードを緯度経度情報に復号化したいときには、基準エリアを明示的に設定しなくても、2n桁の数値列を入力すれば、選択可能な複数の英字が入力候補として提示されるようになる。
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
10 地理座標変換装置(符号化装置)
11 緯度経度入力部
12 符号化部
13 基準エリア設定部
14 コード生成部
15 テーブル情報記憶部
40,40’ ,40” 地理座標変換装置(復号化装置)
41 部分コード入力部
41A 数値列入力部
41B 英字入力部
41B 英字入力判定部
41B 英字提示部
41B 英字入力決定部
42 基準エリア設定部
42A 入力判定部
42B エリア設定部
43 復号化部
44 テーブル情報記憶部

Claims (6)

  1. 緯度および経度の情報を入力する緯度経度入力部と、
    上記緯度経度入力部により入力された上記緯度および経度の数値をそれぞれ1/2にして半数値を求め、それぞれの上記半数値の下位1桁から下位n桁までの数値を組み合わせて2n桁の数値列を構成するとともに、上記緯度および経度のそれぞれの下位n+1桁目の数値の組み合わせを英字1文字に変換する符号化部と、
    上記符号化部により生成された上記2n桁の数値列および上記英字1文字と、上記緯度経度入力部により入力された上記緯度および経度のそれぞれの下位n+2桁以上の数値に対応する基準エリアの名称情報との組み合わせから成るコードを生成するコード生成部と、
    上記緯度の下位n+1桁目の数値と、上記経度の下位n+1桁目の数値との組み合わせから上記英字1文字を決定するためのマトリクステーブル情報であって、マトリクスの横軸および縦軸がそれぞれ、1つの要素に対して上記下位n+1桁目の数値が2つ含まれるものであるテーブル情報を記憶するテーブル情報記憶部とを備え、
    上記符号化部は、上記テーブル情報を参照して、上記緯度および経度のそれぞれの下位n+1桁目の数値の組み合わせを上記英字1文字に変換することを特徴とする地理座標変換装置。
  2. 2n桁の数値列および英字1文字の組み合わせから成る部分コードを入力する部分コード入力部と、
    基準エリアを設定する基準エリア設定部と、
    上記部分コード入力部により入力された上記2n桁の数値列および上記英字1文字を、緯度および経度のそれぞれの下位1桁から下位n+1桁までの数値に変換するとともに、上記基準エリア設定部により設定された上記基準エリアの情報を、上記緯度および経度のそれぞれの下位n+2桁以上の数値に変換することにより、上記緯度および経度の全桁の情報を生成する復号化部と、
    上記緯度の下位n+1桁目の数値と、上記経度の下位n+1桁目の数値との組み合わせから上記英字1文字を決定するためのマトリクステーブル情報であって、マトリクスの横軸および縦軸がそれぞれ、1つの要素に対して上記下位n+1桁目の数値が2つ含まれるものであるテーブル情報を記憶するテーブル情報記憶部とを備え、
    上記復号化部は、上記部分コード入力部により入力された上記2n桁の数値列を緯度に関するn個の数値と経度に関するn個の数値とに分解して並べ直し、それぞれのn個の数値から上記緯度および経度の下位1桁から下位n桁までの数値を生成するとともに、当該並べ直したn桁の数値を2倍したときの桁上がりの有無と上記英字1文字とをキーとして上記テーブル情報を参照し、上記英字1文字を上記緯度および経度のそれぞれの下位n+1桁目の数値に変換することを特徴とする地理座標変換装置。
  3. 上記基準エリア設定部は、
    上記基準エリアの名称情報がユーザ操作により入力されたか否かを判定するエリア名称入力判定部と、
    上記エリア名称入力判定部により上記基準エリアの名称情報が入力されたと判定された場合、当該入力された名称情報に対応する基準エリアを設定する一方、上記エリア名称入力判定部により上記基準エリアの名称情報が入力されていないと判定された場合、ユーザの現在位置を中心とした所定領域に基準エリアを設定するエリア設定部とを備えたことを特徴とする請求項2に記載の地理座標変換装置。
  4. 上記部分コード入力部は、
    上記2n桁の数値列をユーザ操作に基づき入力する数値列入力部と、
    上記英字1文字を入力する英字入力部とを備え、
    上記英字入力部は、
    上記英字1文字がユーザ操作により入力されたか否かを判定する英字入力判定部と、
    上記英字入力判定部により上記英字1文字が入力されていないと判定された場合、上記基準エリア設定部により設定された上記基準エリアおよびユーザの現在位置に基づいて、上記現在位置の緯度および経度に対応する英字1文字および上記現在位置が属するエリアの周辺エリアに対応する複数の英字1文字を入力候補として特定し、当該入力候補を画面表示によって提示する英字提示部と、
    上記ユーザ操作により入力された英字1文字、または、上記英字提示部により提示された複数の入力候補の中からユーザ操作に基づき指定された英字1文字を、入力された英字1文字として決定する英字入力決定部とを備えたことを特徴とする請求項2または3に記載の地理座標変換装置。
  5. 緯度および経度の情報を入力する緯度経度入力手段、
    上記緯度経度入力手段により入力された上記緯度および経度の数値をそれぞれ1/2にして半数値を求め、それぞれの上記半数値の下位1桁から下位n桁までの数値を組み合わせて2n桁の数値列を構成するとともに、上記緯度および経度のそれぞれの下位n+1桁目の数値の組み合わせを英字1文字に変換する符号化手段、および
    上記符号化手段により生成された上記2n桁の数値列および上記英字1文字と、上記緯度経度入力手段により入力された上記緯度および経度のそれぞれの下位n+2桁以上の数値に対応する基準エリアの名称情報との組み合わせから成るコードを生成するコード生成手段、
    としてコンピュータを機能させ、
    上記符号化手段は、上記緯度の下位n+1桁目の数値と、上記経度の下位n+1桁目の数値との組み合わせから上記英字1文字を決定するためのマトリクステーブル情報であって、マトリクスの横軸および縦軸がそれぞれ、1つの要素に対して上記下位n+1桁目の数値が2つ含まれるものであるテーブル情報を参照して、上記緯度および経度のそれぞれの下位n+1桁目の数値の組み合わせを上記英字1文字に変換することを特徴とする地理座標変換用プログラム。
  6. 2n桁の数値列および英字1文字の組み合わせから成る部分コードを入力する部分コード入力手段、
    基準エリアを設定する基準エリア設定手段、および
    上記部分コード入力手段により入力された上記2n桁の数値列および上記英字1文字を、緯度および経度のそれぞれの下位1桁から下位n+1桁までの数値に変換するとともに、上記基準エリア設定手段により設定された上記基準エリアの情報を、上記緯度および経度のそれぞれの下位n+2桁以上の数値に変換することにより、上記緯度および経度の全桁の情報を生成する復号化手段、
    としてコンピュータを機能させ、
    上記復号化手段は、上記部分コード入力手段により入力された上記2n桁の数値列を緯度に関するn個の数値と経度に関するn個の数値とに分解して並べ直し、それぞれのn個の数値から上記緯度および経度の下位1桁から下位n桁までの数値を生成するとともに、当該並べ直したn桁の数値を2倍したときの桁上がりの有無と上記英字1文字とをキーとしてテーブル情報を参照し、上記英字1文字を上記緯度および経度のそれぞれの下位n+1桁目の数値に変換し、
    上記テーブル情報が、上記緯度の下位n+1桁目の数値と、上記経度の下位n+1桁目の数値との組み合わせから上記英字1文字を決定するためのマトリクステーブル情報であって、マトリクスの横軸および縦軸がそれぞれ、1つの要素に対して上記下位n+1桁目の数値が2つ含まれるものであることを特徴とする地理座標変換用プログラム。
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