JP2019014562A - ケーブルリール回転異常検知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来よりも単純な方法によって、ケーブルリールの回転異常検知を移動台車の全走行範囲で行うことができるケーブルリール回転異常検知装置を提供すること。【解決手段】地上側固定部から伸びるケーブルを巻き取るケーブルリールを備え、該ケーブルリールによって該ケーブルの巻き取りまたは繰り出しを行いながら、該ケーブルリールの軸線方向と直交する方向に移動可能な移動台車におけるケーブルリール回転異常検知装置であって、前記ケーブルリールの回転角度を検出するケーブルリール回転角度検出手段と、前記移動台車の走行位置を検出する移動台車走行位置検出手段と、前記ケーブルリール回転角度検出手段によって検出されたケーブルリールの回転角度と、前記移動台車走行位置検出手段によって検出された前記移動台車の走行位置とを用いて、前記ケーブルリールの回転異常を検知する回転異常検知手段と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、ケーブルリール回転異常検知装置に関する。
従来、工場では、モーターからの回転駆動力により車輪を回転させてレール上の一定区間を往復走行可能な移動台車が、製造物などの運搬に使用されている。移動台車には、地上側から電力や制御信号などを伝達するためのケーブルが接続されており、さらにそのケーブルが移動台車の車輪によって轢かれないようにするために、ケーブルを巻き取るためのケーブルリールが備えられている。ケーブルは、給電点などの地上側固定部から伸びており、移動台車が地上側固定部に近づく方向に走行するときにケーブルリールに巻き取られ、移動台車が地上側固定部から遠ざかる方向に走行するときにケーブルリールから繰り出されるようになっている。
特許文献1には、ケーブルリール及び車輪相互の回転方向、回転速度、回転位置のデータを突き合わせて、ケーブルリールの回転異常検知を行う技術が開示されており、ケーブルリールの回転状態を検出する回転検出器の検出結果と、移動台車が走行中かどうか、移動台車の走行方向、ブレーキの開閉状態、及び、プラッキング制動(逆相制動)中かどうかなどの各種状態信号と、を用いて、ケーブルリールの回転異常検知を行うことが記載されている。
また、特許文献2には、2つの近接センサーから出力されるパルス信号を使用して、ケーブルリールの回転方向と回転の有無とを検出し、その検出結果が移動台車の動きと不一致のときに、ケーブルリールの回転に異常が発生したと判断して、ケーブルリールの回転異常を検知する技術が開示されている。
特開昭63−47274号公報 特開2007−68276号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、ケーブルリールの回転異常検知に用いる各種状態信号が多く、ケーブルリールの回転異常検知に用いる閾値などの設定が必要である。特に、製鉄所のような溶鋼などを扱う環境下では、移動台車の走行状態の変動が大きいため、ケーブルリールの回転異常検知に用いる閾値の設定が難しく、厳しい閾値を設定すると誤検知が多くなってしまう。また、ケーブルリールの回転異常検知を行うためには、移動台車の走行ノッチやプラッキング制動中であるかなどを示す移動台車の駆動制御に関する各種状態信号を、移動台車の駆動制御を行う駆動制御装置からケーブルリール回転異常検知装置に取り込む必要があるため、システムがハードウェアとしてもソフトウェアとしても複雑なものとなる。また、ケーブルリールの回転異常検知に用いる閾値を見直すためには、移動台車の駆動制御を含めた状態解析が必要であり、誤検知率を低減させるための労力を要する。特に、製鉄所の転炉における移動台車に設けられた鍋への溶鋼やスラグの排出の際には、移動台車を頻繁に前後進させて排出位置を調整する必要があり、移動台車の走行ノッチの切り替えや、移動台車の運転及び停止が頻繁に行われるため、このタイミングでの異常判定はやめざるを得ない。
また、特許文献2に開示された技術では、ケーブルの一端側が接続されている地上側固定部を移動台車が通過するときに、地上側固定部に対するケーブルの屈曲方向が切り替わることによって、移動台車の走行方向が前段側か後段側かを検知するが、屈曲方向が切り替わるタイミングで、ケーブルがほぼ上方に向かって伸びて屈曲方向の検出が行えない不検出区間が存在する。そのため、その不検出区間では、ケーブルリールの回転異常検知を行わないようにする必要がある。また、移動台車の運転と停止とを短時間で繰り返す場合には、ケーブルリールの回転異常検知のためのケーブルリールの不回転検出時間を長めに設定するといった処置が必要となる。よって、特許文献2に開示された技術では、移動台車の全走行範囲において、ケーブルリールの回転異常検知を継続して行うことができない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、従来よりも単純な方法によって、ケーブルリールの回転異常検知を移動台車の全走行範囲で行うことができるケーブルリール回転異常検知装置を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るケーブルリール回転異常検知装置は、地上側固定部から伸びるケーブルを巻き取るケーブルリールを備え、該ケーブルリールによって該ケーブルの巻き取りまたは繰り出しを行いながら、該ケーブルリールの軸線方向と直交する方向に移動可能な移動台車におけるケーブルリール回転異常検知装置であって、前記ケーブルリールの回転角度を検出するケーブルリール回転角度検出手段と、前記移動台車の走行位置を検出する移動台車走行位置検出手段と、前記ケーブルリール回転角度検出手段によって検出されたケーブルリールの回転角度と、前記移動台車走行位置検出手段によって検出された前記移動台車の走行位置とを用いて、前記ケーブルリールの回転異常を検知する回転異常検知手段と、を有することを特徴とするものである。
また、本発明に係るケーブルリール回転異常検知装置は、上記の発明において、前記移動台車の走行領域で該移動台車を走行させて、前記ケーブルリールの回転角度と該回転角度での前記走行位置とを記録する記録手段と、前記記録手段に記録された前記回転角度と前記走行位置とに基づいて、前記ケーブルリールの回転異常を検知するための閾値を生成する回転異常閾値生成手段と、を有することを特徴とするものである。
本発明に係るケーブルリール回転異常検知装置は、従来よりも単純な方法によって、ケーブルリールの回転異常検知を移動台車の全走行範囲で行うことができるという効果を奏する。
図1(a)は、実施形態に係るケーブルリール回転異常検知装置が適用される、ケーブルリールを備えた移動台車の概略構成図である。図1(b)は、移動台車に設置された腕部であるストライカーと、移動台車の走行位置検出用のリミットスイッチとの位置関係を示す図である。 図2は、移動台車内の機器配置図である。 図3は、実施形態に係るケーブルリール回転異常検知装置のブロック図である。 図4は、移動台車の走行位置とケーブルリール回転角度との関係、及び、ケーブルリール回転異常判定に用いる閾値の考え方を示す図である。
以下に、本発明に係るケーブルリール回転異常検知装置の一実施形態について説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
図1(a)は、実施形態に係るケーブルリール回転異常検知装置が適用される、ケーブルリールを備えた移動台車1の概略構成図である。図1(b)は、移動台車1に設置された腕部であるストライカー40と、移動台車1の走行位置検出用のリミットスイッチ11との位置関係を示す図である。図2は、移動台車1内の機器配置図である。なお、本実施形態に係る移動台車1としては、例えば、製鉄所で使用される、溶鋼を鍋に入れて次工程に運搬する溶鋼台車や、製鋼過程で発生するスラグを鍋に入れて処理場に運搬する転滓台車などが挙げられ、図1(a)に示すように鍋30を備えているが、溶鋼台車や転滓台車など製鉄所で使用されるものに限定されるものではない。
移動台車1は、モーター7からの回転駆動力により車輪6を回転させてレール2上の一定区間を往復走行可能であって、電力や制御信号を移動台車1に伝達するケーブル3を巻き取るためのケーブルリール4を備えている。ケーブル3は、一端側が地上側固定部である給電点5に接続され、他端側が移動台車側固定部(不図示)に接続されており、バネやトルクモーターなどから図1(a)中時計回り方向に回転力が付与されたケーブルリール4によって、一定の張力で引っ張られている。そして、移動台車1が給電点5に近づく方向にレール2上を走行するときには、ケーブルリール4が前記回転力によって図1(a)中時計回り方向に回転し、ケーブル3がケーブルリール4に巻き取られる。一方、移動台車1が給電点5から遠ざかる方向にレール2上を走行するときには、ケーブルリール4が前記回転力に抗して図1(a)中反時計回り方向に回転し、ケーブル3がケーブルリール4から繰り出される。
また、移動台車1内には、車輪6を回転駆動させるための駆動源であるモーター7、モーター7の出力軸7aと車輪6の駆動軸6aとに接続されモーター7の回転駆動力を車輪6に伝達するための駆動伝達機構8、車輪6の回転数及び回転角度を検出するための車輪回転検出器9、及び、ケーブルリール4の回転数及び回転角度を検出するためのケーブルリール回転検出器10などが設けられている。
駆動伝達機構8は、複数の駆動伝達ギヤで構成された駆動伝達ギヤ列(不図示)を有しており、モーター7の出力軸7aから入力された回転駆動力を、駆動伝達ギヤ列によって予め設定された減速比で減速させて車輪6の駆動軸6aに伝達する。車輪回転検出器9は、モーター7の出力軸7aに同軸上で接続されたエンコーダーなどによってモーター7の回転数及び回転角度を検出し、その検出したモーター7の回転数及び回転角度と、駆動伝達機構8の減速比とに基づいて、車輪6の回転数及び回転角度を検出する。なお、車輪回転検出器9としては、車輪6の駆動軸6aにエンコーダーなどを設けて車輪6の回転数及び回転角度を検出するものであっても良い。ケーブルリール回転検出器10は、ケーブルリール4の回転軸4aに同軸上で接続されたエンコーダーなどによってケーブルリール4の回転数及び回転角度を検出する。
ここで、ケーブルリール4としては、バネ方式やトルクモーター方式のものを採用できるが、バネの破損やトルクモーターの故障などによって、ケーブル3を適切に巻き取ることができず、ケーブル3が弛んでしまうことがある。また、ケーブルリール4の破損や、ケーブルリール4の枠からケーブル3が外れ、回転軸4aにケーブル3が巻きついたりするなどの様々な理由によって、ケーブルリール4が適切に回転しないことがある。そのため、ケーブルリール4の回転異常が発生したことに気付かず、移動台車1を走行させ続けると、ケーブル3が移動台車1の車輪6に轢かれたり許容張力以上に引っ張られたりして断線するおそれがある。
特に、製鉄所で使用される移動台車1は、車輪6を駆動させるためのモーター7として、重量物を運搬するために大きな回転駆動力が得られる大型モーターを備えているが、この大型モーターに給電する大きな電力に耐えられるようケーブル3が太くなっている。そのため、ケーブル3が断線して交換が必要になった場合には、ケーブル3が太い分、作業性が悪く復旧に長時間を要することになり、操業に与える影響は大きい。また、ケーブル3が太い分、ケーブル3自体の費用も高額なため、ケーブル交換の頻度が多いと操業の高コスト化を招いてしまう。そのため、本実施形態においては、ケーブルリール回転異常検知装置100を用いてケーブルリール4の回転異常検知を行うことにより、上述したようなケーブル3の断線が発生するのを抑制している。
図3は、実施形態に係るケーブルリール回転異常検知装置100のブロック図である。本実施形態に係るケーブルリール回転異常検知装置100は、車輪回転検出器9、ケーブルリール回転検出器10、リミットスイッチ11、データ収集モードスイッチ12、及び、データ処理装置20によって構成されている。データ処理装置20は、演算部21や記憶部22などを有しており、車輪回転検出器9、ケーブルリール回転検出器10、リミットスイッチ11、及び、データ収集モードスイッチ12から、各種信号を受信して、ケーブルリール回転異常検知に関する演算処理などを行う。そして、移動台車1の走行位置とケーブルリール4の回転角度とを用いて、ケーブルリール4の回転異常を検知する回転異常検知手段として機能するものである。
具体的には、データ処理装置20は、車輪回転検出器9の信号から得られる車輪6の回転数及び回転角度から、車輪6の径を元にしてレール2上における移動台車1の走行位置を算出する。この走行位置は、給電点5を原点(=0[m])とした場合、図1(a)中の前進側をプラス方向の位置(例えば、+10[m])とし、後退側をマイナス方向の位置(例えば、−10[m])として示される。
なお、車輪回転検出器9によって検出結果に基づいて算出されたレール2上における移動台車1の走行位置には、レール2上での車輪6のスリップなどによって誤差が生じる。そのため、本実施形態においては、給電点5からの距離が予め定められ移動台車1に設置された腕部であるストライカー40によってON/OFF可能な複数箇所(図1(a)及び図1(b)においては前記複数箇所のうちの一カ所のみを図示)に、移動台車1の走行位置検出用のリミットスイッチ11がそれぞれ設置されている。そして、データ処理装置20は、移動台車1の走行によってON/OFFされたリミットスイッチ11からの信号を用いて、レール2上における移動台車1の走行位置を補正する。
例えば、給電点5から前進側(プラス方向)に+30[m]の位置に配置されたリミットスイッチ11が移動台車1のストライカー40によって叩かれることによって、リミットスイッチ11がONしたタイミングにおける移動台車1の走行位置を、給電点5から前進側(プラス方向)に+30[m]の位置であるとデータ処理装置20に認識させる。そして、リミットスイッチ11がONしたタイミングにおける、車輪回転検出器9の検出結果に基づいた移動台車1の走行位置が、車輪6のスリップなどの影響により+31[m]であった場合には、レール2上における移動台車1の走行位置を+30[m]に補正する。これにより、レール2上での車輪6のスリップなどによる移動台車1の走行位置の誤差が蓄積して、データ処理装置20によって求められた移動台車1の走行位置が、実際の位置から大きくずれてしまうのを抑制することができる。
なお、本実施形態に係るケーブルリール回転異常検知装置100においては、車輪回転検出器9とリミットスイッチ11とによって、移動台車1の走行位置を検出する移動台車走行位置検出手段が構成されている。
また、本実施形態においては、給電点5でのケーブルリール4の回転角度を0[°]としている。そして、ケーブルリール4からケーブル3が繰り出されるときには、ケーブルリール4は図1(a)中反時計回り方向に回転するため、そのときのケーブルリール4の回転角度をプラス側にカウントしていく。一方、ケーブルリール4にケーブル3を巻き取るときには、ケーブルリール4は図1(a)中時計回りに方向に回転するため、そのときのケーブルリール4の回転角度をマイナス側にカウントしていく。
例えば、給電点5から前進側(プラス方向)に移動台車1がレール2上を走行して、ケーブルリール4からケーブル3を繰り出しながら+X[m]の位置に到達したときに、ケーブルリール4が図1(a)中反時計回り方向にちょうど2回転した場合は、移動台車1の走行位置に対するケーブルリール4の回転角度が0[°]+360[°]×2=720[°]となる。一方、+X[m]の位置から後退側(マイナス方向)に移動台車1がレール2上を走行して、ケーブルリール4にケーブル3を巻き取りながら+X/2[m]の位置に到達したときに、ケーブルリール4が図1(a)中時計回り方向にちょうど1回転した場合は、移動台車1の走行位置+X/2[m]に対するケーブルリール4の回転角度が720[°]−360[°]×1=360[°]となる。
また、給電点5から後退側(マイナス方向)に移動台車1がレール2上を走行して、ケーブルリール4からケーブル3を繰り出しながら−X[m]の位置に到達したときに、ケーブルリール4が図1(a)中反時計回り方向にちょうど2回転した場合は、移動台車1の走行位置に対するケーブルリール4の回転角度が0[°]+360[°]×2=720[°]となる。一方、−X[m]の位置から前進側(プラス方向)に移動台車1がレール2上を走行して、ケーブルリール4にケーブル3を巻き取りながら−X/2[m]の位置に到達したときに、ケーブルリール4が図1(a)中時計回り方向にちょうど1回転した場合は、移動台車1の走行位置−X/2[m]に対するケーブルリール4の回転角度が720[°]−360[°]×1=360[°]となる。
なお、ケーブルリール回転検出器10によって検出されたケーブルリール4の回転数及び回転角度から、給電点5でのケーブルリール4の回転角度を決め(ケーブルリール4の回転角度がマイナスにならないように3600[°]など)、給電点5から前進側(プラス方向)に移動台車1がレール2上を走行し、ケーブルリール4がケーブル3を繰り出すために図1(a)中反時計回り方向に回った回転数と回転角度とを、ケーブルリール回転検出器10がカウントするようにしてもよい。このとき、ケーブルリール回転検出器10は、図1(a)中時計回り方向にケーブルリール4が回転するときに、ケーブルリール4の回転数及び回転角度をプラス側にカウントしていく。一方、ケーブルリール回転検出器10は、ケーブルリール4が図1(a)中反時計回り方向に回転するときに、ケーブルリール4の回転数及び回転角度をマイナス側にカウントしていく。
例えば、給電点5から前進側(プラス方向)に移動台車1がレール2上を走行して、ケーブルリール4が図1(a)中反時計回り方向にちょうど2回転した場合は、移動台車1の走行位置に対するケーブルリール4の回転角度が、3600[°]−360[°]×2=2880[°]となる。また、給電点5から後退側(マイナス方向)に移動台車1がレール2上を走行した場合も、同様にして、移動台車1の走行位置に対するケーブルリール4の回転角度を求めることができる。
図4は、移動台車1の走行位置とケーブルリール回転角度との関係、及び、ケーブルリール回転異常判定に用いる閾値の考え方を示す図である。移動台車1が備えるケーブル3の長さは予め決まっているため、ケーブル3の巻き取りや繰り出しが正常で、且つ、移動台車1の走行位置がずれていない場合には、移動台車1の走行位置とケーブルリール4の回転角度との関係は一義的に決まる。そのため、正常な巻き取りや繰り出しが行われた場合における、移動台車1の走行位置に対するケーブルリール4の回転角度を基準回転角度として予め設定しておき、その基準回転角度からのずれをモニタリングして、そのずれが所定量以上の場合に、ケーブル3とケーブルリール4との少なくとも一方に何らかの異常が発生しているとみなして、警報を発したり、移動台車1を緊急停止させたりする。
例えば、ケーブルリール4からケーブル3が外れて、ケーブルリール4の軸にケーブル3が巻き付いた場合には、ケーブル3の巻き取り半径が極端に小さくなり、正常時と同じ距離だけ移動台車1が走行しても、ケーブルリール4の回転数及び回転角度が正常時よりも多くなる。そのため、そのときには、移動台車1の走行位置に対するケーブルリール4の回転角度が基準回転角度から大きく乖離し、ケーブルリール4の回転異常の検知がなされる。また、ケーブルリール4が巻き取り方向(図1(a)中時計回り方向)へ回転しているときに、ケーブル3が落下物などに引っかかって動かなくなった場合には、レール2上を移動台車1が走行し続けることにより、ケーブルリール4に動かなくなったケーブル3により通常よりも大きな張力がかかり、ケーブルリール4が繰り出し方向(図1(a)中反時計回り方向)に動作することになる。そのため、そのときには、移動台車1の走行位置に対するケーブルリール4の回転角度が基準回転角度から大きく乖離し、ケーブルリール4の回転異常の検知がなされる。
このように、移動台車1に発生した異常によって、移動台車1の走行位置とケーブルリール4の回転角度との関係はくずれるため、本実施形態に係るケーブルリール回転異常検知装置100は、ケーブルリール4の基準回転角度からの乖離の閾値(上限閾値及び下限閾値)を設定しておくことにより、ケーブルリール4の回転異常を検知することができる。もちろん、ケーブルリール4に対するケーブル3の巻き方には、毎回多少の誤差が発生するため、基準回転角度からの若干の乖離は許容する必要がある。ケーブルリール回転異常検知装置100は、ケーブルリール4の回転角度と、その回転角度に対する移動台車1の走行位置とを記憶部22に記憶して、その記憶部22に記憶された前記回転角度と前記走行位置とに基づいて、ケーブルリール4の回転異常を検知するための前記閾値を生成する。
また、給電点5を移動台車1が通過する際には、ケーブルリール4の回転方向が反転するため、ケーブルリール4の回転の向きやカウント数に基づいてケーブルリール4の回転異常を検知する方式では、ケーブルリール4の回転異常判断が難しく、ケーブルリール4の回転異常検知をやめる必要がある。一方、本実施形態に係るケーブルリール回転異常検知装置100は、ケーブルリール回転検出器10が検出した移動台車1の走行位置に対する回転角度の基準回転角度からの乖離を見ているだけなので、給電点5を移動台車1が通過する際においても、ケーブルリール4の回転異常検知を継続して行うことができる。
なお、本実施形態に係るケーブルリール回転異常検知装置100では、ケーブル3の長さが一定であることや、移動台車1が正常に動作していることを前提として、ケーブルリール4の基準回転角度を設定する必要がある。そのため、ケーブル交換や、ケーブル3が損傷して損傷部分に張力がかからないようにケーブル3の固定位置をずらしたり、余長の許す範囲で移動台車1内や給電点5の固定部分を引き込んだりしてケーブル3の有効長さが変化した場合などには、ケーブルリール4の基準回転角度を変更する必要がある。
そのため、図3に示すように、データ処理装置20は、データ処理装置20に付随するデータ収集モードスイッチ12がONにされた状態で、移動台車1がレール2上の全走行範囲を走行したときにおける、移動台車1の走行位置に対するケーブルリール4の回転角度の検出結果を基準回転角度として再設定する。これにより、煩雑なケーブルリール4の回転異常判定の基準見直しを行うことなく、ケーブル交換などの状態変化が生じた後も、ケーブルリール4の回転異常検知を精度良く行うことができる。
なお、移動台車1やレール2の状態によって、移動台車1の走行位置に対するケーブルリール4の回転角度の検出結果は多少変動する。そのため、前記検出結果をそのまま用いて基準回転角度を再設定した場合には、基準回転角度からの乖離の閾値として前記変動を吸収できるような閾値にすると、ケーブルリール4の回転異常判定が甘くなることが懸念される。そこで、基準回転角度の再設定を行う際には、前記検出結果をそのまま使うのではなく、移動平均を取るなどして平滑化したデータにするのが望ましい。例えば、より厳密なケーブルリール4の回転異常判定を行うために、前記検出結果(移動台車1の走行位置に対するケーブルリール4の回転角度の測定値)の移動平均を取って標準角度に変換するツールを作成し、そのツールによって変換された標準角度の数値を使って基準回転角度を再設定する。これにより、より高精度なケーブルリール4の回転異常検知を行うことができる。
[実施例]
製鉄所の転炉工場において、図1に示した移動台車1の構成を有する、溶鋼を転炉から受鋼して次工程に運搬する受鋼台車、及び、スラグを転炉から排出してスラグ処理場に運搬する転滓台車に、本発明に係るケーブルリール回転異常検知装置100を適用することによって、ケーブル断線のトラブルの発生がゼロとなり、本発明の効果が確認できた。
1 移動台車
2 レール
3 ケーブル
4 ケーブルリール
5 給電点
6 車輪
7 モーター
8 駆動伝達機構
9 車輪回転検出器
10 ケーブルリール回転検出器
11 リミットスイッチ
12 データ収集モードスイッチ
20 データ処理装置
21 演算部
22 記憶部
30 鍋
40 ストライカー
100 ケーブルリール回転異常検知装置

Claims (2)

  1. 地上側固定部から伸びるケーブルを巻き取るケーブルリールを備え、該ケーブルリールによって該ケーブルの巻き取りまたは繰り出しを行いながら、該ケーブルリールの軸線方向と直交する方向に移動可能な移動台車におけるケーブルリール回転異常検知装置であって、
    前記ケーブルリールの回転角度を検出するケーブルリール回転角度検出手段と、
    前記移動台車の走行位置を検出する移動台車走行位置検出手段と、
    前記ケーブルリール回転角度検出手段によって検出されたケーブルリールの回転角度と、前記移動台車走行位置検出手段によって検出された前記移動台車の走行位置とを用いて、前記ケーブルリールの回転異常を検出する回転異常検知手段と、
    を有することを特徴とするケーブルリール回転異常検知装置。
  2. 請求項1に記載のケーブルリール回転異常検知装置において、
    前記移動台車の走行領域で該移動台車を走行させて、前記ケーブルリールの回転角度と該回転角度での前記走行位置とを記録する記録手段と、
    前記記録手段に記録された前記回転角度と前記走行位置とに基づいて、前記ケーブルリールの回転異常を検知するための閾値を生成する回転異常閾値生成手段と、
    を有することを特徴とするケーブルリール回転異常検知装置。
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