JP2019013809A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】構成の多様化を好適に実現することが可能な遊技機を提供すること。
【解決手段】パチンコ機はLED173等と、当該LED173等を駆動する駆動ICと、当該駆動ICを制御する音声ランプ制御装置のサブCPUを備えている。また、音声ランプ制御装置のROMには、当該パチンコ機に装着可能な全てのLED173等を駆動制御するためのデータのテーブル群が複数記憶されている。そして、パチンコ機は、装着されているLED173等の種類を識別するフォトセンサを備えている。当該フォトセンサを用いて、パチンコ機に装着されているLED173等の種類が識別され、当該識別結果に基づいてサブCPUは装着されているLED173等を駆動制御するのに必要なデータのテーブル群を選択する。選択されたテーブル群に基づいて、サブCPUから駆動ICに駆動データが送信され、当該駆動データを受信した駆動ICによりLED173等が駆動される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。例えばパチンコ機は、その遊技機前面に、遊技球を貯留する球受け皿が設けられている。当該球受け皿に貯留された遊技球は遊技球発射機構に案内される。また、遊技機前面部には遊技者によって発射操作がなされる発射操作装置が設けられており、当該発射操作装置が遊技者によって操作されることで、上記遊技球発射機構に案内された遊技球が遊技領域へ打ち出される。そして、例えば遊技領域に設けられた入賞口に遊技球が入球することにより、球受け皿に対して所定数の遊技球が払い出される。また、例えば入賞口に遊技球が入球したことに基づいて内部抽選が行われる構成も知られており、当該構成においては、画像表示装置、発光体及びスピーカ装置といった演出用装置による演出を利用してその内部抽選の結果が報知される(例えば特許文献1)。
また、スロットマシンは、前面扉にリールの外周面に付された図柄を遊技機前方から視認可能とする表示窓部が形成されており、さらにメダル投入装置、スタートレバー、ストップボタンなどが搭載されている。メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されることにより制御手段にて抽選処理が実行される。そして、制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。この際、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に応じて、発光体及びスピーカ装置といった演出用装置による演出が行われる。
特開2008−284047号公報
ここで、上記例示等のような遊技機においては、様々なニーズに応えるべく遊技機の構成を多様化させる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、構成の多様化を好適に実現することが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決すべく請求項1記載の発明は、所定電気部品が装着される所定装着部と、
前記所定電気部品を動作させるための制御を実行する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記所定装着部には複数種類の所定電気部品のいずれかが装着され、
前記複数種類の所定電気部品のそれぞれには、各所定電気部品の種類を識別可能とするための識別用手段が設けられており、
本遊技機は、
前記所定装着部に装着された前記所定電気部品の前記識別用手段に対して対向することが可能な位置に設けられ、前記識別用手段を利用して、前記所定装着部に装着されている前記所定電気部品の種類を識別する識別手段と、
前記識別手段による識別結果に対応した態様で前記制御手段による前記所定電気部品の制御が行われるように制御情報を設定する設定手段と、
前記識別手段に対する前記識別用手段の相対的な位置のずれを所定の範囲内に限定する制限手段と、
を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、構成の多様化を好適に実現することが可能な遊技機を提供することができる。
第1の実施形態におけるパチンコ機の斜視図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 前面カバーと装飾基板を分解して示すパチンコ機の分解斜視図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための説明図である。 図柄表示装置の表示画面における表示内容を説明するための説明図である。 当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図である。 主制御装置のMPUにおけるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 主制御装置のMPUにおける通常処理を示すフローチャートである。 (a)タイプAの装飾パーツの分解斜視図であり、(b)タイプBの装飾パーツの分解斜視図であり、(c)タイプCの装飾パーツの分解斜視図である。 (a)回転灯の正面図であり、(b)回転灯の側面図である。 (a)基板同士を電気的に接続するワイヤーハーネスの斜視図であり、(b)タイプAのコネクタの形を説明するための斜視図であり、(c)タイプBのコネクタの形を説明するための斜視図であり、(d)タイプCのコネクタの形を説明するための斜視図である。 ベース枠の上部の正面図である。 位置合わせ枠を説明するためのベース枠の左領域周辺の斜視図である。 音声ランプ制御装置の電気的構成を示すブロック図である。 音声ランプ制御基板に搭載されているデータ出力回路の回路図である。 出力ポートと各装飾基板の接続態様を説明するためのブロック図である。 左基板に搭載されている各種回路を示す回路図である。 (a)タイプAの第1駆動ICとLEDの接続態様を示す回路図であり、(b)タイプBの第1駆動ICとLEDの接続態様を示す回路図であり、(c)タイプCの第1駆動ICと回転灯の接続態様を示す回路図である。 音声ランプ制御装置のRAM内にある展開エリアと実行エリアを説明するためのブロック図である。 サブ制御装置における電源投入処理を示すフローチャートである。 音声ランプ制御装置における音声ランプ制御処理を示すフローチャートである。 (a)第2の実施形態における左基板の読取孔及び読取装置を説明するためのベース枠の上部の正面図であり、(b)左基板の背面に印刷されている2次元コードの位置を説明するための背面図である。 第3の実施形態におけるタイプAの各装飾基板内の接続態様を示すブロック図である。 第3の実施形態におけるタイプBの各装飾基板内の接続態様を示すブロック図である。 第3の実施形態におけるタイプCの各装飾基板内の接続態様を示すブロック図である。 第3の実施形態における出力ポートにタイプCの左基板、タイプAの上基板及びタイプBの右基板を接続した場合の接続態様を例示するためのブロック図である。 (a)第3の実施形態における出力ポートから出力される装飾装置駆動用のシリアルデータの順番を示すテーブルであり、(b)タイプAの装飾基板に(a)のデータが入力された場合に駆動ICに保持されているデータのタイプを示すテーブルであり、(c)タイプBの装飾基板に(a)のデータが入力された場合に駆動IC及び疑似駆動ICに保持されているデータのタイプを示すテーブルであり、(d)タイプAの装飾基板に(a)のデータが入力された場合に駆動IC及び疑似駆動ICに保持されているデータのタイプを示すテーブルである。 第3の実施形態におけるポインタの位置と装飾装置駆動データの対応関係を示すテーブルである。 第4の実施形態における出力ポートと各装飾基板との接続態様を説明するためのブロック図である。 第4の実施形態における出力ポートから出力される装飾装置駆動用のシリアルデータの順番を示すテーブルである。 第5の実施形態における音声ランプ制御装置と各I/Oエクスパンダの接続態様を説明するためのブロック図である。 第5の実施形態における各装飾パーツのタイプ別のアドレスを示すテーブルである。 第5の実施形態におけるI/Oエクスパンダ周辺の回路図である。 第5の実施形態におけるマスタICで行われる書き込み通信処理のフローチャートである。 第5の実施形態におけるポインタの位置とアドレス及び装飾装置駆動データの対応関係を示すテーブルである。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1実施形態を、図面に基づいて説明する。図1はパチンコ機10の斜視図である。
パチンコ機10は、図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。遊技機本体12は、内枠(図示略)と、その内枠の前方に配置される前扉枠14と、内枠の後方に配置される裏パックユニット(図示略)とを備えている。
遊技機本体12のうち内枠が、左右両側部のうち一方を支持側として外枠11に回動可能に支持されている。また、内枠には、前扉枠14が回動可能に支持されており、左右両側部のうち一方を支持側として前方へ回動可能とされている。また、内枠には、裏パックユニットが回動可能に支持されており、左右両側部のうち一方を支持側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、その回動先端部に施錠装置(図示略)が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
内枠には遊技盤20が搭載されている。ここで、遊技盤20の構成を図2に基づいて説明する。図2は、遊技盤20の正面図である。
遊技盤20には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口21,可変入賞装置22,上作動口(第1始動入球部)23,下作動口(第2始動入球部)24,スルーゲート25、可変表示ユニット26、メイン表示部33及び役物用表示部34等がそれぞれ設けられている。
一般入賞口21、可変入賞装置22、上作動口23及び下作動口24への入球が発生すると、それが遊技盤20の背面側に配設された検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。
その他に、遊技盤20の最下部にはアウト口27が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口27を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤20には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘28が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域から排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口27への遊技球の入球と明確に区別するために、可変入賞装置22、上作動口23、下作動口24又はスルーゲート25への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
上作動口23及び下作動口24は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤20に設置されている。上作動口23及び下作動口24は共に上向きに開放されている。また、上作動口23が上方となるようにして両作動口23,24は鉛直方向に並んでいる。下作動口24には、左右一対の可動片よりなるガイド片(サポート片)としての電動役物24aが設けられている。電動役物24aの閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)では遊技球が下作動口24に入賞できず、電動役物24aが開放状態(サポート状態又はガイド状態)となることで下作動口24への入賞が可能となる。
可変入賞装置22は、遊技盤20の背面側へと通じる大入賞口22aを備えているとともに、当該大入賞口22aを開閉する開閉扉22bを備えている。開閉扉22bは、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。ここで、開閉実行モードとは、大当たり当選となった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードについては、後に詳細に説明する。可変入賞装置22の開放態様としては、所定時間(例えば30sec)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞装置22が繰り返し開放される態様がある。
メイン表示部33及び役物用表示部34は、遊技領域の下部側の外縁に沿って配設された装飾部材29に設けられている。装飾部材29は、遊技盤20の盤面からパチンコ機10前方に延出している。より具体的には、装飾部材29の前面は、遊技領域をパチンコ機10前方から視認可能とするために前扉枠14に設けられた窓パネル53と対向しており、さらに窓パネル53との間の距離は遊技球1個分よりも狭くなっている。これにより、装飾部材29の前面の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。
装飾部材29の前面から露出するようにしてメイン表示部33及び役物用表示部34が設けられている。つまり、メイン表示部33及び役物用表示部34は、前扉枠14の窓パネル53を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら両表示部33,34の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。
メイン表示部33では、上作動口23又は下作動口24への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口23又は下作動口24への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。つまり、本パチンコ機10では、上作動口23への入賞と下作動口24への入賞とが内部抽選において区別されておらず、上作動口23又は下作動口24への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が共通の表示領域であるメイン表示部33にて明示される。そして、上作動口23又は下作動口24への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、メイン表示部33にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
なお、メイン表示部33は、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されてなるセグメント表示器により構成されているが、これに限定されることはなく、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT、ドットマトリックス等その他のタイプの表示装置によって構成されていてもよい。また、メイン表示部33にて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
役物用表示部34では、スルーゲート25への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート25への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート25への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、役物用表示部34にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口24に設けられた電動役物24aが所定の態様で開放状態となる。
可変表示ユニット26には、絵柄の一種である図柄を変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)する図柄表示装置31が設けられている。また、可変表示ユニット26には、図柄表示装置31を囲むようにしてセンターフレーム32が配設されている。このセンターフレーム32は、その上部がパチンコ機10前方に延出している。これにより、図柄表示装置31の表示画面の前方を遊技球が落下していくのが防止されており、遊技球の落下により表示画面の視認性が低下するといった不都合が生じない構成となっている。
図柄表示装置31は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置100(図4)により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置31は、液晶表示装置であることに限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった他の表示装置であってもよい。
図柄表示装置31には、例えば上、中及び下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。この場合、図柄表示装置31における変動表示は、上作動口23又は下作動口24への入賞に基づいて開始される。すなわち、メイン表示部33において変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置31において変動表示が行われる。そして、例えば、開閉実行モードとして可変入賞装置22の大入賞口22aの開放が15回行われることとなる15ラウンド対応の開閉実行モードに移行する遊技回には、図柄表示装置31では予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示される。
ちなみに、いずれかの作動口23,24への入賞に基づいて、メイン表示部33及び図柄表示装置31にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。
センターフレーム32の前面側における左上部分には、メイン表示部33及び図柄表示装置31に対応した第1保留ランプ部35が設けられている。第1保留ランプ部35はLEDで構成されている。遊技球が上作動口23又は下作動口24に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1保留ランプ部35の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
センターフレーム32の右上部分には、役物用表示部34に対応した第2保留ランプ部36が設けられている。第2保留ランプ部36はLEDで構成されている。遊技球がスルーゲート25を通過した回数は最大4回まで保留され、第2保留ランプ部36の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、各保留ランプ部35,36の機能が図柄表示装置31の一部の領域における表示により果たされる構成としてもよい。
ここで、遊技盤20には、特定発光素子として、当選告知用発光体37が設けられている。当選告知用発光体37はセンターフレーム32の上部に配置されている。既に説明したとおり図柄表示装置31では図柄の変動表示が行われるため、図柄表示装置31及びセンターフレーム32に対して遊技者の注意が惹きつけられ易い。このため、当選告知用発光体37は遊技者にとって目立ち易い箇所(視認され易い箇所)に設置されていると言える。
当選告知用発光体37は、遊技者に対して特典が付与される場合、具体的には開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に発光するように設定されている。これにより、遊技者は図柄表示装置31の変動表示態様及び当選告知用発光体37の発光態様に対して注目し易い。これにより、遊技への注目度を向上させることができる。
遊技盤20には、内レール部41と外レール部42とが取り付けられており、これら内レール部41と外レール部42とにより誘導レールが構成され、内枠において遊技盤20の下方に搭載された遊技球発射機構(図示略)から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。遊技球発射機構は、前扉枠14に設けられた発射ハンドル51が操作されることにより遊技球の発射動作が行われる。
内枠の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部52が形成されている。窓部52は、略楕円形状をなし、上述した窓パネル53が嵌め込まれている。窓パネル53は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成してもよい。
<遊技機前面の構成>
図3に示すように、パチンコ機10の前面にはその基礎となるベース部材としてのベース枠43が設けられており、当該ベース枠43に対して各部材が取り付けられている。このうち、ベース枠43の前面に対しては複数の前面カバー75〜77が取り付けられており、これら前面カバー75〜77によりベース枠43の前面の上半分が覆われている。
ベース枠43は、ABS樹脂などの合成樹脂製である。ベース枠43には前後に貫通させて窓部52が形成されており、当該窓部52を塞ぐようにしてパチンコ機10後方からベース枠43の背面に窓パネル53が取り付けられている。窓パネル53は透明ガラスにより形成されているが、これに代えて、ポリカーボネートなどといった透明性を有する合成樹脂材料により形成してもよい。
ベース枠43の前面において窓部52の周囲には、複数の装飾基板72〜74が取り付けられている。具体的には、窓部52の上方に上基板73が取り付けられているとともに、窓部52の左右の側方にそれぞれ左基板72及び右基板74が取り付けられている。装飾基板72〜74はベース枠43の表面にネジ固定されている。このネジ固定は、可逆的螺着部材として複数又は多数のネジ46により、ベース枠43の背面側から行われている。各装飾基板72〜74にはそれぞれ複数のLED173などの発光体が搭載されており、当該搭載面がパチンコ機10前方を向くようにして各装飾基板72〜74は取り付けられている。また、ベース枠43において上部に取り付けられた上基板73の左右両側にはそれぞれスピーカ55が取り付けられている。スピーカ55はその前面がパチンコ機10の横方向の中央側であって斜め下方を向くように設置されている。
上記各装飾基板72〜74及びスピーカ55は、左側部前面カバー75、上部前面カバー76、右側部前面カバー77等によりパチンコ機10前方から覆われている。詳細には、左側部前面カバー75、上部前面カバー76及び右側部前面カバー77は、ABS樹脂、ポリカーボネート及びアクリル樹脂などにより形成された合成樹脂製部材が複数組み合わされてなり、これらの各合成樹脂製部材により前後に起伏したデザインが施されている。なお、左側部前面カバー75、上部前面カバー76及び右側部前面カバー77のうちいずれか又は全部を、単一の合成樹脂製材料により形成してもよく、各合成樹脂製部材を単一の合成樹脂製材料により形成してもよい。
上部前面カバー76はベース枠43の上部に取り付けられた上基板73及びスピーカ55をパチンコ機10前方から覆うようにしてベース枠43にネジ固定されている。このネジ固定は、可逆的螺着部材としての複数又は多数のネジ46により、ベース枠43の背面側から行われている。つまり、上部前面カバー76はベース枠43に対して着脱自在に取り付けられている。
上部前面カバー76において上基板73の前方箇所には光透過性を有する合成樹脂製部材が配置されており、LED173から照射された光は上部前面カバー76を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっている。また、スピーカ55用の孔部が形成されており、スピーカ55から出力された音がパチンコ機10前方へ伝搬可能となっている。なお、上部前面カバー76の各合成樹脂製部材は有色であるため、当該上部前面カバー76により覆われたLED173、回転灯174、上基板73、スピーカ55及びベース枠43の前面はパチンコ機10前方から視認不可又は視認困難となっている。
左側部前面カバー75はベース枠43の左側部に取り付けられた左基板72をパチンコ機10前方から覆うようにしてベース枠43にネジ固定されている。また、右側部前面カバー77はベース枠43の右側部に取り付けられた右基板74をパチンコ機10前方から覆うようにしてベース枠43にネジ固定されている。これらのネジ固定は、可逆的螺着部材としてのネジ46により、ベース枠43の背面側から行われている。つまり、左側部前面カバー75及び右側部前面カバー77はベース枠43に対して着脱自在に取り付けられている。
左側部前面カバー75及び右側部前面カバー77において左基板72及び右基板74の前方箇所には光透過性を有する合成樹脂製部材が配置されており、LED173から照射された光は左側部前面カバー75及び右側部前面カバー77を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっている。なお、左側部前面カバー75及び右側部前面カバー77の合成樹脂製部材は有色であるため、これら左側部前面カバー75及び右側部前面カバー77により覆われた、LED173、回転灯174、左基板72及び右基板74及びベース枠43の前面はパチンコ機10前方から視認不可又は視認困難となっている。
ベース枠43に取り付けられた左基板72、上基板73、右基板74、左側部前面カバー75、上部前面カバー76及び右側部前面カバー77等により、図3に示すように、パチンコ機10の前面に左側部装飾パーツ85、上部装飾パーツ86及び右側部装飾パーツ87を備えた構成となっている。当該装飾パーツ85〜87では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。また、上部装飾パーツ86の両端のスピーカ55からは、遊技状態に応じた効果音や所定のエラー時にエラー音などが出力される。また、上部装飾パーツ86では、所定のエラー時に点灯や点滅が行われる。
図1に示すように、前扉枠14における窓部52の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部56と下側膨出部57とが上下に並設されている。上側膨出部56内側には上方に開口した上皿56aが設けられており、下側膨出部57内側には同じく上方に開口した下皿57aが設けられている。上皿56aは、後述する払出装置71(図4)より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構側へ導くための機能を有する。また、下皿57aは、上皿56a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。上皿56a及び下皿57aには、裏パックユニットに搭載された払出装置71から払い出された遊技球が排出される。
内枠の背面側には、主制御装置60(図4)と、音声ランプ制御装置90(図4)と、表示制御装置100とが搭載されている。また、内枠の背面に対しては既に説明したとおり裏パックユニットが設けられており、当該裏パックユニットには、払出装置71を含む払出機構部と、払出制御装置70(図4)と、電源及び発射制御装置80(図4)とが搭載されている。以下、パチンコ機10の電気的な構成について説明する。
<パチンコ機10の基本的な電気的構成>
図4は、パチンコ機10の基本的な電気的構成を示すブロック図である。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61と、電源を監視する停電監視基板65と、を具備している。なお、主制御装置60において主制御基板61などを収容する基板ボックスに対して、その開放の痕跡を残すための痕跡手段を付与する又はその開放の痕跡を残すための痕跡構造を設けておくようにしてもよい。当該痕跡手段としては、基板ボックスを構成する複数のケース体を分離不能に結合するとともにその分離に際して所定部位の破壊を要する結合部(カシメ部)の構成や、引き剥がしにして粘着層が接着対象に残ることで剥がされたことの痕跡を残す封印シールを複数のケース体間の境界を跨ぐようにして貼り付ける構成が考えられる。また、痕跡構造としては、基板ボックスを構成する複数のケース体間の境界に対して接着剤を塗布する構成が考えられる。
主制御基板61には、MPU62が搭載されている。MPU62には、当該MPU62により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM63と、そのROM63内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵されている。
MPU62には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU62の入力側には、主制御装置60に設けられた停電監視基板65及び払出制御装置70が接続されている。この場合に、停電監視基板65には動作電力を供給する機能を有する電源及び発射制御装置80が接続されており、MPU62には停電監視基板65を介して電力が供給される。
また、MPU62の入力側には、各種入賞検知センサ66a〜66eといった各種センサが接続されている。各種入賞検知センサ66a〜66eには、一般入賞口21、可変入賞装置22、上作動口23、下作動口24及びスルーゲート25といった入賞対応入球部に対して1対1で設けられた検知センサが含まれており、MPU62において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU62では上作動口23及び下作動口24への入賞に基づいて大当たり発生抽選を実行するとともに、スルーゲート25への入賞に基づいてサポート発生抽選を実行する。
MPU62の出力側には、停電監視基板65、払出制御装置70及び音声ランプ制御装置90が接続されている。払出制御装置70には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM63のコマンド情報記憶エリアが参照される。
音声ランプ制御装置90には、変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM63のコマンド情報記憶エリアが参照される。
また、MPU62の出力側には、可変入賞装置22の開閉扉22bを開閉動作させる可変入賞駆動部22c、下作動口24の電動役物24aを開閉動作させる電動役物駆動部24b、メイン表示部33及び役物用表示部34が接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU62は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては大入賞口22aが開閉されるように、MPU62において可変入賞駆動部22cの駆動制御が実行される。また、電動役物24aの開放状態当選となった場合には、電動役物24aが開閉されるように、MPU62において電動役物駆動部24bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、MPU62においてメイン表示部33の表示制御が実行される。また、電動役物24aを開放状態とするか否かの抽選結果を明示する場合に、MPU62において役物用表示部34の表示制御が実行される。
停電監視基板65は、主制御基板61と電源及び発射制御装置80とを中継し、また電源及び発射制御装置80から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置70は、主制御装置60から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置71により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源及び発射制御装置80は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板61や払出制御装置70等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を供給する。また、電源及び発射制御装置80は遊技球発射機構81の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構81は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声ランプ制御装置90は、各装飾パーツ85〜87に含まれる各種発光素子を駆動する装飾基板72〜74と接続されている。また、音声ランプ制御装置90は、主制御装置60から入力された各種コマンドに基づき、装飾基板72〜74に対して所定の駆動データを出力することで、各種発光素子を駆動制御する。
また、音声ランプ制御装置90は、前扉枠14に設けられたスピーカ55を駆動制御するとともに、表示制御装置100を制御する。表示制御装置100では、音声ランプ制御装置90から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置31の表示制御を実行する。
ここで、図柄表示装置31の表示内容について図5及び図6に基づいて説明する。図5は図柄表示装置31にて変動表示される図柄を個々に示す図であり、図6は図柄表示装置31の表示画面Gを示す図である。
図5(a)〜(j)に示すように、絵柄の一種である図柄は、「1」〜「9」の数字が各々付された9種類の主図柄と、貝形状の絵図柄からなる副図柄とにより構成されている。より詳しくは、タコ等の9種類のキャラクタ図柄に「1」〜「9」の数字がそれぞれ付されて主図柄が構成されている。
図6(a)に示すように、図柄表示装置31の表示画面Gには、複数の表示領域として、上段・中段・下段の3つの図柄列Z1,Z2,Z3が設定されている。各図柄列Z1〜Z3は、主図柄と副図柄が所定の順序で配列されて構成されている。詳細には、上図柄列Z1には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の降順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。下図柄列Z3には、「1」〜「9」の9種類の主図柄が数字の昇順に配列されると共に、各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。
つまり、上図柄列Z1と下図柄列Z3は18個の図柄により構成されている。これに対し、中図柄列Z2には、数字の昇順に「1」〜「9」の9種類の主図柄が配列された上で「9」の主図柄と「1」の主図柄との間に「4」の主図柄が付加的に配列され、これら各主図柄の間に副図柄が1つずつ配されている。つまり、中図柄列Z2に限っては、10個の主図柄が配されて20個の図柄により構成されている。そして、表示画面Gでは、これら各図柄列Z1〜Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールするように変動表示される。
図6(b)に示すように、表示画面Gは、図柄列毎に3個の図柄が停止表示されるようになっており、結果として3×3の計9個の図柄が停止表示されるようになっている。また、表示画面Gには、5つの有効ライン、すなわち左ラインL1、中ラインL2、右ラインL3、右下がりラインL4、右上がりラインL5が設定されている。そして、上図柄列Z1→下図柄列Z3→中図柄列Z2の順に変動表示が停止し、いずれかの有効ラインに同一の数字が付された図柄の組み合わせが形成された状態で全図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了すれば、後述する通常大当たり結果又は15R確変大当たり結果の発生として大当たり動画が表示されるようになっている。
本パチンコ機10では、奇数番号(1,3,5,7,9)が付された主図柄は「特定図柄」に相当し、15R確変大当たり結果が発生する場合には、同一の特定図柄の組み合わせが停止表示される。また、偶数番号(2,4,6,8)が付された主図柄は「非特定図柄」に相当し、通常大当たり結果が発生する場合には、同一の非特定図柄の組み合わせが停止表示される。
また、後述する明示2R確変大当たり結果となる場合には、同一の図柄の組み合わせとは異なる所定の図柄の組み合わせが形成された状態で全図柄列Z1〜Z3の変動表示が終了し、その後に、明示用動画が表示されるようになっている。
なお、図柄表示装置31における図柄の変動表示の態様は上記のものに限定されることはなく任意であり、図柄列の数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数などは適宜変更可能である。図柄表示装置31にて変動表示される絵柄は上記のような図柄に限定されることはなく、例えば絵柄として数字のみが変動表示される構成としてもよい。
<各種カウンタ及び保留球格納エリアについて>
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
MPU62は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、メイン表示部33の表示の設定、図柄表示装置31の図柄表示の設定、役物用表示部34の表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図7に示すように、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置31が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、メイン表示部33及び図柄表示装置31における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。さらに、下作動口24の電動役物24aを電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜格納される。このうち抽選カウンタ用バッファ64aにおいて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報は、上作動口23又は下作動口24への入賞が発生した場合に、取得情報記憶手段としての保留球格納エリア64bに格納される。
保留球格納エリア64bは、保留用エリアREと、実行エリアAEとを備えている。保留用エリアREは、第1保留エリアRE1、第2保留エリアRE2、第3保留エリアRE3及び第4保留エリアRE4を備えており、上作動口23又は下作動口24への入賞履歴に合わせて、抽選カウンタ用バッファ64aに格納されている大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が保留情報として、いずれかの保留エリアRE1〜RE4に格納される。
この場合、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4には、上作動口23又は下作動口24への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1保留エリアRE1→第2保留エリアRE2→第3保留エリアRE3→第4保留エリアRE4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの保留エリアRE1〜RE4が設けられていることにより、上作動口23又は下作動口24への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。また、保留用エリアREは、保留数記憶エリアNAを備えており、当該保留数記憶エリアNAには上作動口23又は下作動口24への入賞履歴を保留記憶している数を特定するための情報が格納される。
なお、保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
実行エリアAEは、メイン表示部33の変動表示を開始する際に、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納された各値を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
上記各カウンタについて詳細に説明する。
大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上作動口23又は下作動口24に入賞したタイミングでRAM64の保留球格納エリア64bに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、ROM63における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリアに当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。当否テーブルとしては、低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の数は2個である。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の数は20個である。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数は任意である。
大当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が上作動口23又は下作動口24に入賞したタイミングでRAM64の保留球格納エリア64bに格納される。
本パチンコ機10では、複数の大当たり結果が設定されている。これら複数の大当たり結果は、(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置22の開閉制御の態様、(2)開閉実行モード終了後の当否抽選手段における抽選モード、(3)開閉実行モード終了後の下作動口24の電動役物24aにおけるサポートモード、という3つの条件に差異を設けることにより、複数の大当たり結果が設定されている。
開閉実行モードにおける可変入賞装置22の開閉制御の態様としては、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置22への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとが設定されている。具体的には、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始〜終了に、大入賞口22aの開閉が15回(高頻度用回数)行われるとともに、1回の開放は30sec(高頻度時間)が経過するまで又は大入賞口22aへの入賞個数が10個(高頻度個数)となるまで継続される。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始〜終了に、大入賞口22aの開閉が2回(低頻度用回数)行われるとともに、1回の開放は0.2sec(低頻度時間)が経過するまで又は大入賞口22aへの入賞個数が6個(低頻度個数)となるまで継続される。
本パチンコ機10では、発射ハンドル51が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。これに対して、低頻度入賞モードでは、上記のとおり1回の大入賞口22aの開放時間は0.2secとなっている。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の大入賞口22aの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入賞が発生しない。
なお、高頻度入賞モード及び低頻度入賞モードにおける大入賞口22aの開閉回数、1回の開放に対する開放制限時間(又は開放制限期間)及び1回の開放に対する開放制限個数は、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置22への入賞の発生頻度が高くなるのであれば、上記の値に限定されることはなく任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放制限時間が長い又は1回の開放に対する開放制限個数が多く設定されていればよい。
但し、高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの間での特典の差異を明確にする上では、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置22への入賞が発生しない構成とするとよい。例えば、高頻度入賞モードでは、1回の開放について、遊技球の発射周期と開放制限個数との積を、開放制限時間よりも短く設定する一方、低頻度入賞モードでは、1回の開放について、遊技球の発射周期と開放制限個数との積を、開放制限時間よりも長く設定する構成としてもよい。また、遊技球の発射間隔及び1回の大入賞口22aの開放時間が上記のものでなかったとしても、低頻度入賞モードでは、前者よりも後者の方が短くなるように設定することで、実質的に可変入賞装置22への入賞が発生しない構成を容易に実現することができる。
下作動口24の電動役物24aにおけるサポートモードとしては、遊技領域に対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下作動口24の電動役物24aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(低頻度サポート状態又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(高頻度サポート状態又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
具体的には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に電動役物24aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり電動役物24aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間として短い時間が選択されるように設定されている。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下作動口24への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、下作動口24よりも上作動口23への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、上作動口23よりも下作動口24への入賞が発生する確率が高くなる。そして、下作動口24への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間(例えば、スルーゲート25への入賞に基づき役物用表示部34にて実行される変動表示の時間)が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い確保時間が選択され易い又は平均の確保時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間を短くする(すなわち、役物用表示部34における1回の変動表示時間を短くする)、かかる確保時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くする、のうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先(すなわち、当否抽選及び振分抽選による抽選結果)は、ROM63における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリアに振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。そして、かかる振分先として、通常大当たり結果(低確率対応特別遊技結果)と、明示2R確変大当たり結果(明示高確率対応遊技結果又は突然確変状態となる結果)と、15R確変大当たり結果(高確率対応特別遊技結果)とが設定されている。
通常大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが低確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。但し、この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。換言すれば、通常大当たり結果は、通常大当たり状態(低確率対応特別遊技状態)へ遊技状態を移行させる大当たり結果である。
明示2R確変大当たり結果は、開閉実行モードが低頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。換言すれば、明示2R確変大当たり結果は、明示2R確変大当たり状態(明示高確率対応遊技状態)へ遊技状態を移行させる大当たり結果である。
15R確変大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。換言すれば、15R確変大当たり結果は、15R確変大当たり状態(高確率対応特別遊技状態)へ遊技状態を移行させる大当たり結果である。
なお、上記各遊技状態との関係で通常遊技状態とは、当否抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである状態をいう。
振分テーブルでは、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が通常大当たり結果に対応しており、「10〜14」が明示2R確変大当たり結果に対応しており、「15〜29」が15R確変大当たり結果に対応している。
上記のように、確変大当たり結果として、明示2R確変大当たり結果が設定されていることにより、確変大当たり結果の態様が多様化する。すなわち、2種類の確変大当たり結果を比較した場合、遊技者にとっての有利度合いは、開閉実行モードにおいて高頻度入賞モードとなり且つサポートモードでは高頻度サポートモードとなる15R確変大当たり結果が最も高く、開閉実行モードにおいて低頻度入賞モードとなるもののサポートモードでは高頻度サポートモードとなる明示2R確変大当たり結果が最も低くなる。これにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
なお、確変大当たり結果の一種として、開閉実行モードが低頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードがそれまでのモードに維持されることとなる非明示2R確変大当たり結果(非明示高確率対応遊技結果又は潜伏確変状態となる結果)が含まれていてもよい。この場合、確変大当たり結果のさらなる多様化が図られる。
さらにまた、当否抽選における外れ結果の一種として、低頻度入賞モードの開閉実行モードに移行するとともに、その終了後において当否抽選モード及びサポートモードの移行が発生しない特別外れ結果が含まれていてもよい。上記のような非明示2R確変大当たり結果と当該特別外れ結果との両方が設定されている構成においては、開閉実行モードが低頻度入賞モードに移行すること、及びサポートモードがそれまでのモードに維持されることで共通しているのに対して、当否抽選モードの移行態様が異なっていることにより、例えば通常遊技状態において非明示2R確変大当たり結果又は特別外れ結果の一方が発生した場合に、それが実際にいずれの結果に対応しているのかを遊技者に予測させることが可能となる。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が上作動口23又は下作動口24に入賞したタイミングでRAM64の保留球格納エリア64bに格納される。
ここで、本パチンコ機10には、図柄表示装置31における表示演出の一種として期待演出が設定されている。期待演出とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置31を備え、可変入賞装置22の開閉実行モードが高頻度入賞モードとなる遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となる遊技機において、図柄表示装置31における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
期待演出には、上記リーチ表示と、当該リーチ表示が発生する前段階などにおいてリーチ表示の発生や特別表示結果の発生を期待させるための予告表示との2種類が設定されている。
リーチ表示には、図柄表示装置31の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、高頻度入賞モードの発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
図柄の変動表示にかかるリーチ表示について具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置31の表示画面内の予め設定された有効ライン上に、高頻度入賞モードの発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
図6の表示内容について具体的に説明すると、最初に上段の図柄列Z1において図柄の変動表示が終了され、さらに下段の図柄列Z3において図柄の変動表示が終了された状態において、いずれかの有効ラインL1〜L5に同一の数字が付された主図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況下において中段の図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチ表示となる。そして、高頻度入賞モードが発生する場合には、リーチラインを形成している主図柄と同一の数字が付された主図柄がリーチライン上に停止表示されるようにして中段の図柄列Z2における図柄の変動表示が終了される。
予告表示には、図柄表示装置31の表示画面において図柄の変動表示が開始されてから、全ての図柄列Z1〜Z3にて図柄が変動表示されている状況において、又は一部の図柄列であって複数の図柄列にて図柄が変動表示されている状況において、図柄列Z1〜Z3上の図柄とは別にキャラクタを表示させる態様が含まれる。また、背景画面をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものや、図柄列Z1〜Z3上の図柄をそれまでの態様とは異なる所定の態様とするものも含まれる。かかる予告表示は、リーチ表示が行われる場合及びリーチ表示が行われない場合のいずれの遊技回においても発生し得るが、リーチ表示の行われる場合の方がリーチ表示の行われない場合よりも高確率で発生するように設定されている。
リーチ表示は、開閉実行モードに移行する遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、開閉実行モードに移行しない遊技回では、ROM63のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルを参照して、所定のタイミングで取得したリーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。一方、予告表示を行うか否かの決定は、主制御装置60において行うのではなく、表示制御装置100において行われる。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、メイン表示部33における変動表示時間と、図柄表示装置31における図柄の変動表示時間とをMPU62において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、メイン表示部33における変動表示の開始時及び図柄表示装置31による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート25に遊技球が入賞したタイミングでRAM64の電役保留エリアに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって電動役物24aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。
既に説明したように、MPU62では、少なくとも変動種別カウンタCSのバッファ値を用いて、メイン表示部33における変動表示時間が決定されるが、その決定に際してはROM63の変動表示時間テーブル記憶エリアが用いられる。
<主制御装置60にて実行される各種処理について>
次に、主制御装置60内のMPU62による各制御処理を図8及び図9のフローチャート等を参照しながら説明する。かかるMPU62の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施形態では2msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上、はじめにNMI割込み処理とタイマ割込み処理とを説明し、その後メイン処理を説明する。
NMI割込み処理は、停電の発生等によるパチンコ機10の電源遮断時に実行される。すなわち、停電の発生等によりパチンコ機10の電源が遮断されると、停電信号が停電監視基板65からMPU62のNMI端子に出力され、MPU62は実行中の制御を中断してNMI割込み処理を開始する。NMI割込み処理では、RAM64に設けられた停電フラグ格納エリア(停電情報記憶手段)に停電フラグ(停電情報)を格納し、本処理を終了する。その後、後述する通常処理にて停電フラグが格納されていることが確認されることで、停電時処理が実行される。
<タイマ割込み処理>
先ず、タイマ割込み処理について、図8のフローチャートを参照しながら説明する。本処理はMPU62により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS101では、各種検知センサの読み込み処理を実行する。当該読み込み処理には、各種入賞検知センサ67a〜67cの状態を読み込むとともに、これら各種入賞検知センサ67a〜67cの状態を判定して入賞検知情報を保存する処理が含まれる。
ステップS101にて読み込み処理を実行した後は、ステップS102に進む。ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値に達した際、0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS104ではスルーゲート25への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行する。スルー用の入賞処理では、スルーゲート25への入賞が発生していた場合には、電役保留エリア64cに記憶されている役物保留記憶数が上限数(例えば、「4」)未満であることを条件として、前記ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC4の値を電役保留エリア64cに格納する。また、音声ランプ制御装置90に対して、役物保留記憶数と対応する可変表示ユニット26の第2保留ランプ部36を点灯させるための処理を実行する。
続くステップS105では上作動口23又は下作動口24への入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行する。作動口用の入賞処理では、上作動口23又は下作動口24への入賞が発生していた場合には、保留球格納エリア64bに記憶されている始動保留記憶数が上限数(例えば、「4」)未満であることを条件として、前記ステップS203にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値を保留球格納エリア64bの保留用エリアREに格納する。この場合、保留用エリアREの空き保留エリアRE1〜RE4のうち最初の保留エリア、すなわち現状の始動保留記憶数と対応する保留エリアに格納する。また、音声ランプ制御装置90に対して、始動保留記憶数と対応する可変表示ユニット26の第1保留ランプ部35を点灯させるための処理を実行する。ステップS105の処理を実行した後に、本タイマ割込み処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理の流れを図9のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS201〜S207の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS209,S210のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、ステップS201では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド等の演出用コマンドが設定されている場合にはそれを音声ランプ制御装置90に対して送信する。
続くステップS202では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントすると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS203では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たり判定、図柄表示装置31による図柄の変動表示の設定、及びメイン表示部33の表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。
その後、ステップS204では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。
続くステップS205では、下作動口24に設けられた電動役物24aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、RAM64の電役保留エリア64cに格納されている情報を用いて電動役物24aを開放状態とするか否かの判定、電動役物24aの開閉処理及び役物用表示部34の表示制御などを行う。
その後、ステップS206では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、電源及び発射制御装置80から発射許可信号を入力していることを条件として、所定期間(例えば、0.6sec)に1回、遊技球発射機構81のソレノイドを励磁する。これにより、遊技球が遊技領域に向けて打ち出される。
続くステップS207では、RAM64に停電フラグが格納されているか否かを判定する。停電フラグは、停電監視基板65において停電の発生が確認され当該停電監視基板65からMPU62のNMI端子に停電信号が入力されることにより格納され、次回のメイン処理にて消去されるフラグである。
停電フラグが格納されていない場合は、繰り返し実行される複数の処理の最後の処理が終了したこととなるので、ステップS208にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。
つまり、ステップS209では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するエリアに格納する。また、ステップS210では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するエリアに格納する。
一方、ステップS207にて、停電フラグが格納されていると判定した場合は、電源遮断が発生したことになるので、ステップS211以降の電断時処理を実行する。つまり、ステップS211では、タイマ割込み処理の発生を禁止し、その後、ステップS212にてRAM判定値を算出、保存し、ステップS213にてRAM64のアクセスを禁止した後に、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
<遊技回制御処理>
次に、ステップS203の遊技回制御処理を説明する。
遊技回制御処理では、先ず、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ格納エリアにおける開閉実行モードフラグ格納エリアに開閉実行モードフラグが格納されているか否かを判定する。当該開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理にて遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合に格納され、同じく遊技状態移行処理にて開閉実行モードを終了させる場合に消去される。
開閉実行モード中である場合には、遊技回開始用処理及び遊技回進行用処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。つまり、開閉実行モード中である場合には、作動口23,24への入賞が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。
開閉実行モード中でない場合には、メイン表示部33が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ格納エリアにおける変動表示中フラグ格納エリアに変動表示中フラグが格納されているか否かを判定することにより行う。変動表示中フラグは、メイン表示部33において変動表示を開始させる場合に格納され、その変動表示が終了する場合に消去される。
メイン表示部33が変動表示中でない場合には遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ず、保留球格納エリア64bの保留数記憶エリアNAを参照し、保留記憶されている保留情報の数である始動保留記憶数Nが「0」か否かを判定する。始動保留記憶数Nが「0」である場合とは、保留球格納エリア64bに保留情報が記憶されていないことを意味する。したがって、そのまま本遊技回制御処理を終了する。始動保留記憶数Nが「0」でない場合には、データ設定処理を実行する。
データ設定処理では先ず始動保留記憶数Nを1減算する。また、保留球格納エリアにおける保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納されているデータを実行エリアAEに移動する。その後、保留用エリアREの各保留エリアRE1〜RE4に格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4に格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1保留エリアRE1のデータをクリアするとともに、第2保留エリアRE2→第1保留エリアRE1、第3保留エリアRE3→第2保留エリアRE2、第4保留エリアRE4→第3保留エリアRE3といった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
なお、データ設定処理では、保留情報のシフトが行われたことを音声ランプ制御装置90に認識させて第1保留ランプ部35における表示を保留個数の減少に対応させて変更させるための処理を実行する。
データ設定処理を実行した後は、変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。ここで、変動開始処理について説明する。
先ず、当否判定処理を実行する。当否判定処理では、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。高確率モードである場合には当否テーブル記憶エリアに記憶されているテーブルのうち高確率モード用の当否テーブルを参照して、実行エリアAEに格納された情報のうち当否判定用の情報、すなわち大当たり乱数カウンタC1にかかる値が高確率用の大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。また、低確率モードである場合には当否テーブル記憶エリアに記憶されているテーブルのうち低確率モード用の当否テーブルを参照して、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1にかかる値が低確率用の大当たり数値情報と一致しているか否かを判定する。
続いて、当否判定処理の結果が大当たり当選結果であるか否かを判定する。大当たり当選結果である場合には、種別判定処理を実行する。
種別判定処理では、実行エリアAEに格納された情報のうち種別判定用の情報、すなわち大当たり種別カウンタC2にかかる情報を把握する。そして、振分テーブル記憶エリアに記憶された振分テーブルを参照して、上記把握した大当たり種別カウンタC2にかかる情報がいずれの大当たり種別に対応しているのかを特定する。
続いて、種別判定処理にて特定した大当たり種別が確変大当たり結果に対応しているか否かを判定する。確変大当たり結果に対応している場合には、上記大当たり種別が15R確変大当たり結果に対応しているか否かを判定する。
15R確変大当たり結果である場合には、15R確変大当たり用の停止結果設定処理を実行し、確変大当たり結果であるが15R確変大当たり結果でない場合には、明示2R確変大当たり用の停止結果設定処理を実行する。また、確変大当たり結果でない場合には、通常大当たり用の停止結果設定処理を実行する。さらにまた、当否判定処理の結果が大当たり当選結果でないと判定した場合には、外れ時用の停止結果設定処理を実行する。
停止結果設定処理では、メイン表示部33に最終的に停止表示させる絵柄の態様の情報を、ROM63に予め記憶されている情報から特定し、その特定した情報をRAM64に記憶する。また、停止結果設定処理では、今回の遊技回の当否判定結果が、15R確変大当たり結果、明示2R確変大当たり結果又は通常大当たり結果であることをMPU62にて特定するための情報をRAM64に格納する。具体的には、15R確変大当たり用の停止結果設定処理では15R確変フラグを格納し、明示2R確変大当たり用の停止結果設定処理では明示2R確変フラグを格納し、通常大当たり用の停止結果設定処理では通常大当たりフラグを格納する。
停止結果設定処理を実行した後は、変動表示時間の設定処理を実行する。
かかる処理では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得する。また、今回の遊技回において図柄表示装置31にてリーチ表示が発生するか否かを判定する。具体的には、RAM64に15R確変フラグ、明示2R確変フラグ又は通常大当たりフラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。いずれかのフラグが格納されている場合には、リーチ表示が発生すると判定する。また、上記各フラグのいずれもが格納されていない場合であっても、実行エリアAEに格納されているリーチ乱数カウンタC3にかかる値がリーチ発生に対応した値である場合には、リーチ表示が発生すると判定する。
リーチ表示が発生すると判定した場合には、ROM63の変動表示時間テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間情報を取得し、その変動表示時間情報をRAM64の各種カウンタエリアに設けられた変動表示時間カウンタ(変動表示時間計測手段)にセットする。一方、リーチ表示が発生しないと判定した場合には、変動表示時間テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ非発生用変動表示時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を取得し、その変動表示時間情報を上記変動表示時間カウンタにセットする。
なお、リーチ非発生時における変動表示時間情報は、始動保留記憶数Nの数が多いほど、変動表示時間が短くなるように設定されている。また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い変動表示時間が選択されるようにリーチ非発生用変動表示時間テーブルが設定されている。但し、これに限定されることはなく、始動保留記憶数Nやサポートモードに応じて変動表示時間が変動しない構成としてもよく、上記の関係とは逆であってもよい。さらには、リーチ発生時における変動表示時間に対して、上記構成を適用してもよい。また、15R確変大当たり結果の場合、明示2R確変大当たり結果の場合、通常大当たり結果の場合、外れリーチ時の場合及び完全外れ時の場合のそれぞれに対して個別に変動表示時間テーブルが設定されていてもよい。この場合、各遊技結果に応じた変動表示時間の振分が行われることとなる。
変動表示時間の設定処理を実行した後は、変動用コマンド及び種別コマンドを設定する。変動用コマンドには、リーチ発生の有無の情報及び変動表示時間の情報が含まれる。また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、15R確変大当たり結果の情報、明示2R確変大当たり結果の情報、通常大当たり結果の情報、外れ結果の情報などが含まれる。
設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図9)におけるステップS201にて、音声ランプ制御装置90に送信される。音声ランプ制御装置90では、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における表示ランプ部54の発光パターンやスピーカ55からの音の出力パターンを決定し、その決定した演出の内容が実行されるように表示ランプ部54及びスピーカ55を制御する。また、音声ランプ制御装置90は、上記変動用コマンド及び種別コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100では、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における図柄表示装置31での変動表示パターンを決定し、その変動表示パターンが実行されるように図柄表示装置31を表示制御する。
変動用コマンド及び種別コマンドの設定処理を実行した後は、メイン表示部33において絵柄の変動表示を開始させる。その後、本変動開始処理を終了する。
遊技回制御処理の説明に戻り、メイン表示部33が変動表示中である場合には、遊技回進行用処理を実行する。
遊技回進行用処理では、先ず、今回の遊技回の変動表示時間が経過したか否かを判定する。具体的には、RAM64の変動表示時間カウンタに格納されている変動表示時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動表示時間情報の値は、上述したように、変動表示時間の設定処理においてセットされる。また、このセットされた変動表示時間情報の値は、タイマ割込み処理(図8)が起動される度に1減算される。
変動表示時間が経過していない場合には、変動表示用処理を実行する。変動表示用処理では、メイン表示部33における表示態様を変更する。その後、本遊技回制御処理を終了する。
変動表示時間が経過している場合には、変動終了処理を実行する。変動終了処理では、上記いずれかの停止結果設定処理にてRAM64に記憶した情報を特定し、その情報に対応した絵柄の態様がメイン表示部33にて表示されるように当該メイン表示部33を表示制御する。
続いて変動終了コマンドを設定する。この設定された変動終了コマンドは、通常処理(図9)におけるステップS301にて、音声ランプ制御装置90に送信される。音声ランプ制御装置90では、受信した変動終了コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100では、当該変動終了コマンドを受信することにより、その遊技回における最終停止図柄の組み合わせを確定表示(最終停止表示)させる。その後、本遊技回制御処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、ステップS204の遊技状態移行処理を説明する。
先ず、開閉実行モード中か否かを判定する。開閉実行モード中でない場合には、1の遊技回のメイン表示部33における絵柄の変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、今回の遊技回の遊技結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM64に、15R確変フラグ、明示2R確変フラグ又は通常大当たりフラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。上記各フラグのいずれもが格納されていない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
上記各フラグのいずれかが格納されている場合には、開閉実行モードの開始処理を実行する。当該開始処理では、開閉実行モードのオープニング用に可変入賞装置22の大入賞口22aの開放を開始することなく待機するためのオープニング用待機時間(開始用待機期間)を設定する。具体的には、RAM64の各種カウンタエリアに設けられた待機時間用カウンタエリアに、ROM63に予め記憶されているオープニング用の待機時間情報をセットする。この場合に、開閉実行モードが高頻度入賞モードであるか否かによりセットされる待機時間情報が異なっており、当該待機時間情報は低頻度入賞モードの方が高頻度入賞モードよりも待機時間が短くなるように設定されている。例えば、高頻度入賞モードでは、待機時間が1secとなるように待機時間情報のカウント値が設定されており、低頻度入賞モードでは、待機時間が0.2secとなるように待機時間情報のカウント値が設定されている。ここでセットされた待機時間情報の値は、タイマ割込み処理(図8)が実行される度に1減算される。
続いて、今回の開閉実行モードが高頻度入賞モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64に、15R確変フラグ又は通常大当たりフラグのいずれかが格納されているか否かを判定する。高頻度入賞モードでない場合、すなわち低頻度入賞モードである場合には、RAM64の各種カウンタエリアに設けられたラウンドカウンタRCに、「2」をセットする。ラウンドカウンタRCは、大入賞口22aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。一方、高頻度入賞モードである場合には、ラウンドカウンタRCに、「15」をセットする。
RCを2又は15に設定する処理を実行した後は、オープニングコマンドを設定した後に、本遊技状態移行処理を終了する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図9)におけるステップS201にて、音声ランプ制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、高頻度入賞モード又は低頻度入賞モードのいずれであるかの情報が含まれる。
音声ランプ制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、開閉実行モードにおける表示ランプ部54の発光パターンやスピーカ55からの音の出力パターンを決定し、その決定した演出の内容が実行されるように表示ランプ部54やスピーカ55を制御する。また、音声ランプ制御装置90は、上記オープニングコマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100では、受信したオープニングコマンドに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を図柄表示装置31において開始させる。
一方、開閉実行モード中である場合には、オープニング用の待機時間が経過したか否かを判定する。オープニング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。オープニング用の待機時間が経過している場合には、大入賞口開閉処理を実行する。ここで、大入賞口開閉処理について説明する。
先ず、大入賞口22aを開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部22cの駆動状態に基づいてかかる判定を行う。大入賞口22aを開放中でない場合には、ラウンドカウンタRCの値が「0」か否かを判定するとともに、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられたタイマTの値が「0」か否かを判定する。
ラウンドカウンタRCの値が「0」である場合又はタイマTの値が「0」でない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、ラウンドカウンタRCの値が「0」でなく且つタイマTの値が「0」である場合には、大入賞口22aを開放すべく可変入賞駆動部22cを駆動状態とする。
続いて、各ラウンド用の設定処理を実行する。各ラウンド用の設定処理では、先ず高頻度入賞モードであるか否かを判定し、高頻度入賞モードである場合にはタイマTに、「15000」(すなわち30sec)をセットする。ここでセットされたカウント値は、タイマ割込み処理(図8)が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。また、大入賞口22aへの遊技球の入賞数をカウントするために、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた入賞カウンタエリアPCに、「10」をセットする。一方、高頻度入賞モードでない場合、すなわち低頻度入賞モードである場合には、タイマTに、「100」(すなわち0.2sec)をセットするとともに、入賞カウンタエリアPCに、「6」をセットする。
その後、開放コマンドを設定し、本大入賞口開閉処理を終了する。この設定された開放コマンドは、通常処理(図9)におけるステップS201にて、音声ランプ制御装置90に送信される。音声ランプ制御装置90は、受信した開放コマンドに基づいて、表示ランプ部54やスピーカ55における演出内容を変更する。また、音声ランプ制御装置90は、上記開放コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100では、受信した開放コマンドに基づいて、図柄表示装置31における開閉実行モード用の演出を切り換える。
一方、大入賞口22aが開放中である場合には、タイマTの値が「0」か否かを判定する。タイマTの値が「0」でない場合、大入賞口22aに遊技球が入賞したか否かを、可変入賞装置22に対応した検知センサの検知状態により判定する。入賞が発生していない場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、入賞が発生している場合には、入賞カウンタエリアPCの値を1減算した後に入賞カウンタエリアPCの値が「0」か否かを判定し、「0」でない場合にはそのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
タイマTの値が「0」の場合、又は入賞カウンタエリアPCの値が「0」の場合には、大入賞口閉鎖条件が成立したことを意味する。かかる場合には大入賞口22aを閉鎖すべく可変入賞駆動部22cを非駆動状態とする。
続いて、ラウンドカウンタRCの値を1減算し、ラウンドカウンタRCの値が「0」か否かを判定する。ラウンドカウンタRCの値が「0」である場合には、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。ラウンドカウンタRCの値が「0」でない場合には高頻度入賞モードであるか否かを判定する。
高頻度入賞モードである場合には、タイマTに「1000」(すなわち2sec)をセットし、低頻度入賞モードである場合には、タイマTに「100」(すなわち0.2sec)をセットする。つまり、低頻度入賞モードでは、ラウンド間において大入賞口22aが閉鎖されている時間が高頻度入賞モードよりも短く設定されている。その後、閉鎖コマンドを設定し、本大入賞口開閉処理を終了する。
この設定された閉鎖コマンドは、通常処理(図9)におけるステップS201にて、音声ランプ制御装置90に送信される。音声ランプ制御装置90は、受信した閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口22aの開放が終了したことを特定する。また、音声ランプ制御装置90は、上記閉鎖コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100では、受信した閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口22aの開放が終了したことを特定するとともに、それに対応した処理を実行する。
遊技状態移行処理の説明に戻り、大入賞口開閉処理を実行した後は、ラウンドカウンタRCの値が「0」か否かを判定するとともに、エンディング用の待機時間が経過したか否かを判定する。ここで、本パチンコ機10では、開閉実行モードの終了に際しては図柄表示装置31などにてエンディング用の演出が実行されるように構成されており、エンディング用の待機時間とは当該エンディング用の演出が終了するまで主制御装置60にて次の遊技回の開始を待機するための期間である。
ラウンドカウンタRCの値が「0」でない場合又はエンディング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。一方、ラウンドカウンタRCの値が「0」であり、且つエンディング用の待機時間が経過している場合には、エンディングコマンドを設定する。当該エンディングコマンドは、通常処理(図9)におけるステップS201にて、音声ランプ制御装置90に送信される。音声ランプ制御装置90は、受信したエンディングコマンドに基づいて、表示ランプ部54やスピーカ55における開閉実行モード用の演出を終了させる。また、音声ランプ制御装置90は、上記エンディングコマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100では、受信したエンディングコマンドに基づいて、図柄表示装置31における開閉実行モード用の演出を終了させる。
続いて、開閉実行モード終了時の移行処理を実行する。当該移行処理では、RAM64に15R確変フラグ、明示2R確変フラグ又は通常大当たりフラグのいずれが格納されているか否かを判定する。そして、15R確変フラグ又は明示2R確変フラグが格納されている場合には、当否抽選モードを高確率モードに設定するとともにサポートモードを高頻度サポートモードに設定し、通常大当たりフラグが格納されている場合には、当否抽選モードを低確率モードに設定するとともにサポートモードを高頻度サポートモードに設定する。
ちなみに、通常大当たりフラグが格納されている場合には、RAM64の各種カウンタエリアにおける遊技回数カウンタに終了基準回数である「100」をセットする。かかる遊技回回数カウンタは、上述した変動開始処理が実行される度に1減算され、遊技回数カウンタの値が「0」となった場合にはサポートモードが高頻度サポートモードに設定される。
その後、開閉実行モードの終了処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。開閉実行モードの終了処理では、明示2R確変フラグ、15R確変フラグ、通常大当たりフラグのいずれかが格納されている場合には、それを消去するとともに、既に格納されていない場合にはその状態を維持する。
<3種類の交換可能な装飾パーツ>
上述したように、ベース枠43の上半分の前面には左側部装飾パーツ85、上部装飾パーツ86及び右側部装飾パーツ87が装着される。これら各装飾パーツ85〜87にはそれぞれ3種類のバリエーションが存在する。
図10(a)はタイプAの装飾パーツ85a〜87aの分解斜視図であり、図10(b)はタイプBの装飾パーツ85b〜87bの分解斜視図であり、図10(c)はタイプCの装飾パーツ85c〜87cの分解斜視図である。図10(a)に示すように、タイプAの各装飾基板72a〜74aには2つのLED173が設けられている。各LED173は各装飾基板72a〜74aの中央付近に位置する。タイプAの各前面カバー75a〜77aには、中央付近に模様が付されている。当該模様は透明又は半透明であり、LED173の点灯により、当該模様が光るようになっている。なお、本明細書においては、符号Xを有する部材に3つのタイプA〜Cが存在する場合がある。当該部材Xに関してタイプ毎に区別して言及する場合は符号をXa,Xb,Xcのように表記し、3つのタイプA〜Cを区別せずに言及する場合は符号をXのように表記する。ここで、Xは本明細書に登場する符号を一般化したものである。
図10(b)に示すように、タイプBの各装飾基板72b〜74bには8つのLED173が設けられている。それぞれ8つのLED173は各装飾基板72b〜74bの全面に散らばっている。タイプBの各前面カバー75b〜77bには、それぞれ8つの模様が付されており、8つのLED173に対応している。当該模様は透明又は半透明であり、LED173の点灯により、当該模様が光るようになっている。
図10(c)に示すように、タイプCの各装飾基板72c〜74cには、回転灯174が1つずつ設けられている。回転灯174は左基板72c及び右基板74cの下方に設けられているとともに、上基板73cの中央にも設けられている。
当該回転灯174について、図11を参照しながら説明する。
図11(a)に回転灯174の正面図を示すとともに、図11(b)に回転灯174の側面図を示す。図11(a)に示すように、回転灯174は円盤状の回転台178の上に固定された第1LED175及び球面上の反射鏡177を有している。また、図11(b)に示すように、球面上の反射鏡177を挟んで、第1LED175の対面には第2LED176が存在する。回転台178はモータ179(図19)に接続されており、第1LED175は回転台178の中心に固定されている。このため、回転台178が回転すると、第1LED175はその場に留まり、回転台178の中心を軸として自転し、当該第1LED175の周囲を反射鏡177が回転する。球面状の反射鏡177が回転して描く球の外側に第2LED176が配置されている。このため、第1LED175及び第2LED176が点灯して、回転台178が回転すると、回転灯174は発光の向きを変えながら光る。2つのLED175,176と1つのモータ179を駆動することで、当該回転灯174を駆動することができる。
図10に示すように、左側部装飾パーツ85について、タイプA〜タイプCの左基板72a〜72cは同じ大きさかつ同じ外形を有しており、左基板72a〜72cをベース枠43に固定するためのネジ孔44も同じ位置に形成されている。このため、タイプA〜タイプCの左基板72a〜72cは相互に交換して装着できるようになっている。また、タイプA〜タイプCの左側部前面カバー75a〜75cも同じ大きさかつ同じ外形を有している。したがって、タイプA〜タイプCのいずれの左基板72a〜72c及び左側部前面カバー75a〜75cの組合せを選んでも、ベース枠43に取り付けられた左側部装飾パーツ85a〜85cの外形は変化しない。
タイプA〜タイプCの上基板73a〜73cの大きさ、外形及びネジ孔44の位置は同じであり、タイプA〜タイプCの上部前面カバー76a〜76cの大きさと外形も同じである。このため、タイプA〜タイプCの上部装飾パーツ86a〜86cは相互に交換して装着できるようになっている。
タイプA〜タイプCの右基板74a〜74cの大きさ、外形及びネジ孔44の位置は同じであり、タイプA〜タイプCの右側部前面カバー77a〜77cの大きさと外形も同じである。このため、タイプA〜タイプCの右側部装飾パーツ87a〜87cは相互に交換して装着できるようになっている。
左基板72は音声ランプ制御装置90と接続されている。また、左基板72は上基板73と接続されているとともに、上基板73は右基板74と接続されている。これらの接続には、両端に同一形状のコネクタ135を有するワイヤーハーネス138(図12)が用いられている。各装飾基板72〜74について、接続可能な組合せを以下に説明する。
図10(a)〜(c)に示すように、左基板72の上部と上基板73の左部にはコネクタ135の装着部45が存在するとともに、上基板73の右部と右基板74の上部にもコネクタ135の装着部45が存在する。当該装着部45a〜45cの形状は基板72〜74のタイプによって異なる。一方、タイプが同じであれば、左基板72、上基板73及び右基板74に存在する装着部45a〜45cの形状は同じである。これに対して、音声ランプ制御装置90と左基板72を接続するワイヤーハーネスの両端に付いているコネクタ135の形状は全てのタイプにおいて共通である。共通の装着部49は左基板72の下方に基板から突出するように設けられている。当該装着部49は直方体の形状をしており、4つの差込穴50が形成されている。当該4つの差込穴50に接続ピン140(図12)がはまり、音声ランプ制御装置90と左基板72が電気的に接続される。
図12(a)は装飾基板72〜74同士を接続するワイヤーハーネス138の斜視図であり、図12(b)はタイプAのコネクタ135aの形を説明するための斜視図である。また、図12(c)はタイプBのコネクタ135bの形を説明するための斜視図であり、図12(d)はタイプCのコネクタ135cの形を説明するための斜視図である。
図12(a)に示すように、複数ある全ての信号線139の一端が同一形状を有する2つのコネクタ135の一方に接続されており、全ての信号線139の他端が他方のコネクタ135に接続されている。また、当該複数の信号線139が束ねられて、1つのワイヤーハーネス138を構成している。ワイヤーハーネス138について、その両端に存在するコネクタ135の形状はタイプ毎に異なる。
コネクタ135は接続ピン140を覆う本体部136を備えている。本体部136には周面から外方に突出する突出部137が一体形成されている。当該突出部137の位置はコネクタ135のタイプ毎に異なる。コネクタ135は各装飾基板72〜74に設けられた装着部45に差し込まれる。当該装着部45はコネクタ135の周面の形状に合わせて基板72〜74表面から隆起して突起47を形成している。当該突起47の周面から、コネクタ135の突出部137に合わせて、凸部48が形成されている。当該凸部48の位置は自身と同じタイプのコネクタ135の突出部137の位置と一致している。コネクタ135の突出部137の位置はタイプ毎に異なるため、凸部48の位置もタイプ毎に異なり、異なるタイプのコネクタ135は当該装着部45には装着できない。このため、2つの装飾基板72〜74が同タイプであり、かつ、当該2つの装飾基板72〜74と同タイプのワイヤーハーネス138を用いなければ、装飾基板72〜74同士を接続することはできない。
図12(b)に示すように、タイプAのコネクタ135aの突出部137aは、当該突出部137aが存在する長方形の面の長辺の中央に付いている。一方、図12(d)に示すように、タイプCのコネクタ135cの突出部137cは、当該突出部137cが存在する長方形の面の長辺と短辺が交差する角の長辺側に付いている。図12(c)に示すように、タイプBの突出部137bは、当該突出部137bが存在する長方形の面の長辺に付いており、その位置はタイプAの突出部137aとタイプCの突出部137cの中間である。なお、コネクタ135の形状はこれに限らず、異なるタイプの基板72〜74同士を接続できない形であれば良い。
各基板72〜74に存在するコネクタ135の装着部45の形状はタイプによって異なる。したがって、タイプの異なる基板72〜74の間をワイヤーハーネス138によって電気的に接続することはできない。つまり、同じタイプの左基板72、上基板73及び右基板74の組合せのみ、ワイヤーハーネス138で電気的に接続することができる。換言すれば、左基板72のタイプが決まった場合、電気的に接続可能な上基板73及び右基板74のタイプも決まることとなる。
音声ランプ制御装置90に接続される左基板72、上基板73及び右基板74の組合せは、全ての装飾基板72〜74がタイプAである場合、全ての装飾基板72〜74がタイプBである場合及び全ての装飾基板72〜74がタイプCである場合の3通りである。当該3通りの組み合わせは、音声ランプ制御装置90に接続されている左基板72の種類を調べることで識別可能である。当該識別方法について以下に説明する。
図10に示すように、左基板72の下方には、2つの識別用孔182〜184が形成されている。2つの識別用孔182〜184の位置は左基板72のタイプによって異なる。識別用孔182〜184の種類は3種類存在する。第1識別用孔182は左基板72の下方左寄りに形成されている。第2識別用孔183は左基板72の下方中央に形成されている。第3識別用孔184は左基板72の下方右寄りに形成されている。タイプAの左基板72aには第1識別用孔182と第2識別用孔183が形成されている。タイプBの左基板72bには第1識別用孔182と第3識別用孔184が形成されている。タイプCの左基板72cには、第2識別用孔183と第3識別用孔184が形成されている。
図13はベース枠43上方の正面図である。ベース枠43の上方は、左基板72をベース枠43にネジ固定した際に覆われる左領域231、上基板73をベース枠43にネジ固定した際に覆われる上領域232、右基板74をベース枠43にネジ固定した際に覆われる右領域233及び当該3つの領域231〜233の周辺領域234からなる。
ベース枠43において左基板72に覆われる左領域231の下方には3つの反射型フォトセンサ94〜96が設けられている。当該反射型フォトセンサ94〜96は、発光素子94a〜96aと受光素子94b〜96bと、からなる。発光素子94a〜96aの発した光が対面にある物体表面に当たって反射し、反射光が受光素子94b〜96bに入光した場合に、当該反射型フォトセンサ94〜96は物体を検知する。発光素子94a〜96aと受光素子94b〜96bは1mmの距離をあけて並んでおり、当該反射型フォトセンサ94〜96の検出距離は3mmである。
例えば、タイプAの左基板72aの場合、第1フォトセンサ94の発光素子94aから出た光は第1識別用孔182を通過し、受光素子94bには入光しない。同様に、第2フォトセンサ95の発光素子95aから出た光は第2識別用孔183を通過し、受光素子95bには入光しない。一方、第3フォトセンサ96の発光素子96aから出た光は左基板72aに当たって反射し、受光素子96bに入光する。同様にタイプBの左基板72bは第2フォトセンサ95のみに検知されるとともに、タイプCの左基板72cは第1フォトセンサ94のみに検知される。このため、主制御装置60は反射型フォトセンサ94〜96の検出結果に基づいて左基板72の種類を識別することが可能である。
左基板72を固定する位置の誤差を低減するための方法について説明する。
図13に示すように、左領域231の周囲には左基板72の外縁に沿うようにして当該左基板72を囲む位置合わせ枠251が一体形成されている。当該位置合わせ枠251は左基板72の載置面に対して前方に突出させて形成されている。左基板72を左領域231に配置した状態において、位置合わせ枠251の各内壁面は基板の外周面と近い位置にて対向する。
図14はベース枠43の左領域231周辺の斜視図である。ベース枠43の左領域231の周囲は位置合わせ枠251で囲われている。当該位置合わせ枠251は左領域231の周辺領域234に存在する。位置合わせ枠251で囲われる図形は左領域231と相似形である。左領域231の重心と位置合わせ枠251で囲われる図形の重心が一致するように、位置合わせ枠251が形成されている。
図13に示すように、左基板72をベース枠43の裏からネジ固定するためのネジ孔44は位置合わせ枠251の内側の左領域231内に8つ存在する。左基板72が位置合わせ枠251の内側に収まった場合、どの位置にあっても8つのネジ46が全て締まるように、ネジ孔44にあそびが設けてある。また、左基板72が位置合わせ枠251の内側に収まった場合、どの位置にあっても、3つの反射型フォトセンサ94〜96のうち、2つの反射型フォトセンサ94〜96がOFFとなるように、各タイプの左基板72に存在する2つの識別用孔182〜184があけられている。したがって、位置合わせ枠251内に左基板72を収めてネジ固定することで、3つの反射型フォトセンサ94〜96による左基板72のタイプの識別結果がエラーとなる可能性を低減することができる。
<音声ランプ制御装置90の電気的構成>
音声ランプ制御装置90の電気的構成について図15のブロック図を用いて説明する。
音声ランプ制御装置90には音声ランプ制御基板110が設けられている。音声ランプ制御基板110には、サブCPU111と、ROM112と、RAM113と、が設けられている。
サブCPU111は、音声ランプ制御装置90においてメイン制御部としての機能を有している。サブCPU111は音声ランプ制御基板110に設けられた入力ポート114を介して主制御装置60と接続されており、主制御装置60から送信された各種コマンド、具体的には変動用コマンド、種別コマンド及び変動終了コマンドといった遊技回制御用コマンド(遊技回制御用情報)や、オープニングコマンド、エンディングコマンド、開放コマンド及び閉鎖コマンドといった大当たり演出用コマンド(大当たり演出用情報)は入力ポート114を通じてサブCPU111に対して入力される。また、サブCPU111はバスを介してROM112及びRAM113と接続されている。左基板72のタイプを識別するためのフォトセンサ94〜96もサブCPU111に接続されている。
ROM112は、サブCPU111により実行される各種の制御プログラムや固定値データといった制御用情報を記憶するための不揮発性記憶部であり、具体的にはNOR型のフラッシュメモリで構成されている。固定値データの一部は、ROM112の各種テーブル群記憶エリア112aに予め記憶されている。各種テーブル群記憶エリア112aには、タイプA〜タイプCに関する装飾装置駆動データSDのテーブル群が記憶されている。
RAM113は、サブCPU111による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するための制御用揮発性記憶部であり、具体的にはDRAMで構成されている。ワークデータやフラグ等はRAM113に記憶される。
サブCPU111は、主制御装置60から各種コマンドが入力された場合、ROM112及びRAM113を用いて、当該入力されたコマンドに対応した処理を実行する。サブCPU111には演算回路121が搭載されているとともに、当該演算回路121による演算の結果を一時的に記憶可能なレジスタ122が搭載されている。
サブCPU111の出力側の構成について具体的には、音声ランプ制御基板110には、装飾基板72〜74、スピーカ55及び表示制御装置100のそれぞれに対応させて、出力ポート131,132,133が設けられているとともに、レジスタ122のデータを各出力ポート131,132,133に対して出力するデータ出力回路134,135,136が設けられている。各出力ポート131,132,133は、それぞれ対応するデータ出力回路134,135,136を介してサブCPU111に対して接続されている。そして、各出力ポート131,132,133はそれぞれ、対応する左基板72、スピーカ55及び表示制御装置100に対して接続されている。レジスタ122に設定されたデータは、各データ出力回路134,135,136によって各出力ポート131,132,133に対して出力され、当該各出力ポート131,132,133を介して装飾基板72〜74、スピーカ55及び表示制御装置100に対して出力される。
<各種発光素子の駆動制御にかかる電気的構成>
既に説明したとおり、パチンコ機10には各種ランプ部が設けられており、これらランプ部は発光素子としてLED173又は回転灯174を備えている。これらLED173又は回転灯174は、データ出力回路134が出力ポート131を介して左基板72、上基板73及び右基板74に対して出力するデータに基づいて駆動するようになっている。そこで、以下に上記データの構成及びデータ出力回路134の構成について図16の回路図を用いて説明する。
図16に示すように、データ出力回路134は、サブCPU111と出力ポート131とを接続する複数のバス(詳細には3つ)を備えている。各バスには、それぞれ異なるデータが出力されるようになっている。具体的には、装飾装置駆動データSD、クロック信号SG1及びデータ書き込み信号SG2が出力ポート131に対して出力される。出力ポート131は、複数の端子を備えており、装飾装置駆動データSD及び各信号はこれら複数の端子のうち対応する端子に対してそれぞれ入力されるように構成されている。以下、装飾装置駆動データSD及び各信号にかかる構成について個別に説明する。
先ず、装飾装置駆動データSDにかかる構成について説明する。レジスタ122には、装飾装置駆動データSDに対応した装飾装置駆動用レジスタ141が設けられている。LED173又は回転灯174の発光の有無は装飾装置駆動データSDにより決定される。また、回転灯174のモータ179の駆動の有無も装飾装置駆動データSDによって決定される。装飾装置駆動用レジスタ141は8ビットの記憶容量を有する記憶領域として第1データレジスタ141a、第2データレジスタ141b及び第3データレジスタ141cを備えており、全体として24ビットの情報を格納することができるようになっている。各データレジスタ141a,141b,141cはデータ出力回路134と接続されている。データ出力回路134は、各データレジスタ141a,141b,141cに格納されている情報に基づいて装飾装置駆動データSDを出力ポート131に向けて出力するように構成されている。装飾装置駆動用レジスタ141に記憶されているビット情報に応じてDATA端子に対して出力するデータ(電圧)が異なる。
装飾装置駆動用レジスタ141は、MOSFET142のゲートへの入力電圧を決定付けるビット情報の参照先を順次遷移させることで、各ビット情報を時系列的にDATA端子に対して順次出力するようになっている。これにより、装飾装置駆動用レジスタ141に記憶される装飾装置駆動データSDが出力ポート131のDATA端子に対して順次出力されることとなる。
次に、クロック信号SG1にかかる構成について説明すると、レジスタ122にはクロック信号SG1を制御するクロック信号用レジスタ143が設けられている。クロック信号用レジスタ143は1ビットの記憶容量を有しており、所定の周期で「1」の情報と「0」の情報とが交互に入力されるようになっている。クロック信号用レジスタ143はデータ出力回路134に対して接続されている。データ出力回路134は、クロック信号用レジスタ143の情報の切換に基づいて所定の周期のクロック信号SG1を出力ポート131に対して出力する。
かかる構成によれば、クロック信号用レジスタ143に書き込まれる情報が所定の周期で「1」と「0」とに交互に切り換わることに基づいて、MOSFET144がONとOFFとに交互に切り換わる。当該MOSFET144のON/OFFの切り換わりにより、CLK端子には上記所定の周期のクロック信号SG1が入力されることとなる。当該クロック信号SG1は装飾基板72〜74における装飾装置駆動データSDの伝送に用いられる。
次に、データ書き込み信号SG2にかかる構成について説明すると、レジスタ122にはデータ書き込み信号SG2に対応したデータ書き込み信号用レジスタ145が設けられている。データ書き込み信号用レジスタ145は、1ビットの記憶容量を有している。データ書き込み信号用レジスタ145はデータ出力回路134に接続されている。データ出力回路134は、データ書き込み信号用レジスタ145に書き込まれている情報に基づく信号を出力ポート131に対して出力する。
データ書き込み信号用レジスタ145に「1」の情報が書き込まれている場合又はデータ書き込み信号用レジスタ145に格納されている情報が不定の場合には、MOSFET146のゲートにはHI信号に相当する電圧が入力され、MOSFET146がONとなる。これにより、L端子にはLOW信号に対応した0Vが入力されることとなる。
一方、データ書き込み信号用レジスタ145に「0」の情報が書き込まれている場合には、MOSFET146のゲートにはLOW信号に相当する0Vが入力され、MOSFET146がOFFとなる。これにより、L端子にはHI信号に対応した+5Vが入力されることとなる。当該データ書き込み信号SG2は装飾装置駆動データSDを各LED173又は回転灯174に対して設定する際に用いられる。
次に、これらの各種信号を用い、LED173又は回転灯174を駆動させる構成について、図17及び図18を参照しながら説明する。図17は出力ポート131と各装飾基板72〜74の接続態様を示したブロック図である。出力ポート131のDATA端子、CLK端子及びL端子から出力されるデータが各装飾基板72〜74の入力ポート170〜172に入力された後、各駆動IC191〜193に入力される。また、図18は各装飾基板72〜74に搭載されている各種回路の1例として、タイプBの左基板72bに搭載されている各種回路を示す回路図である。
図17に示すように、左基板72、上基板73及び右基板74にはLED173又は回転灯174を駆動するための駆動IC191〜193がそれぞれ1つずつ存在する。左基板72には第1駆動IC191が搭載されているとともに、上基板73には第2駆動IC192が搭載されている。また、右基板74には第3駆動IC193が搭載されている。左基板72、上基板73及び右基板74は同じ内部構成を有しており、1つの入力ポート170〜172と1つの駆動IC191〜193を有している。例として、図18にタイプBの左基板72bの内部構成を示す。
図18に示すように、左基板72の第1駆動IC191は複数の入力端子及び出力端子を備えている。具体的には入力端子としてDATAIN端子(データ入力部)、CLK端子、L端子、VDD端子及びGND端子を有しているとともに出力端子としてDATAOUT端子(データ出力部)及び複数のOUT端子を有している。上基板73の第2駆動IC192及び右基板74の第3駆動IC193も左基板72の第1駆動IC191と同一構成である。
第1駆動IC191のDATAIN端子には、第1入力ポート170のDATA端子と接続されており、装飾装置駆動データSDが入力される。同様に第1駆動IC191のCLK端子には第1入力ポート170のCLK端子が接続されており、クロック信号SG1が入力される。また、第1駆動IC191のL端子には第1入力ポート170のL端子が接続されており、データ書き込み信号SG2が入力される。VDD端子は+5V電源に接続されており、GND端子は接地されている。第2駆動IC192と第2入力ポート171及び第3駆動IC193と第3入力ポート172の関係は、第1駆動IC191と第1入力ポート170の関係と同じである。
各駆動IC191〜193は、データの格納のみを行うバッファ(図示略)を備えている。当該バッファは、8つのポジティブエッジトリガ型のDフリップフロップからなる。なお、バッファを構成するデータ格納手段はDフリップフロップに限られない。8つのポジティブエッジトリガ型のDフリップフロップには1〜8の番号が付されている。1番のDフリップフロップのD端子には装飾装置駆動データSDを伝送するデータ線が接続されている。例えば、各駆動IC191〜193が出力ポート131に接続されている場合は、1番のDフリップフロップのD端子は出力ポート131のDATA端子と接続される。また、1番のDフリップフロップのQ端子から延びるデータ線は2番のDフリップフロップのD端子に接続されている。このように、N番のDフリップフロップのQ端子と(N+1)番のDフリップフロップのD端子が接続されている。ここで、Nは1〜7である。各DフリップフロップのCLK端子には各入力ポート170〜172のCLK端子から延びるデータ線が並列接続されている。
各駆動IC191〜193は、バッファを構成する8つのポジティブエッジトリガ型のDフリップフロップに対応する形で、レジスタ(図示略)を構成する8つのポジティブエッジトリガ型のDフリップフロップを備えている。当該レジスタを構成する8つのDフリップフロップにも1〜8の番号が付されている。そして、バッファを構成するN番のDフリップフロップとレジスタを構成するN番のDフリップフロップが1対1の対応関係にある。
具体的には、バッファを構成するN番のDフリップフロップのQ端子とバッファを構成する(N+1)番のDフリップフロップのD端子を接続するデータ線は途中で分岐しており、当該分岐線はレジスタを構成するN番のDフリップフロップのD端子に接続されている。また、バッファを構成する8番のDフリップフロップのQ端子はレジスタを構成する8番のDフリップフロップのD端子に接続されている。つまり、バッファを構成するN番のDフリップフロップのQ端子とレジスタを構成するN番目のDフリップフロップのD端子が接続されている。ここで、Nは1〜7であるが、バッファを構成する8番目のDフリップフロップのQ端子もレジスタを構成する8番目のDフリップフロップのD端子と接続されている。各DフリップフロップのCLK端子には各入力ポート170〜172のCLK端子から延びるデータ線が並列接続されている。
レジスタを構成するDフリップフロップのQ端子にはLED173又は回転灯174を接続することができる。したがって、バッファがデータの格納のみを行うのに対して、レジスタはデータの格納及び当該格納したデータに対応した態様によるLED173又は回転灯174の駆動を行う。具体的には、書き込み信号SG2の立ち上がりをトリガとして1対1で対応するバッファを構成するDフリップフロップからデータを取得し、取得したデータの態様でLED173又は回転灯174を駆動させる。レジスタを構成するDフリップフロップが取得したデータが「0」であれば、LED173又は回転灯174は駆動せず、取得したデータが「1」であれば、LED173又は回転灯174が駆動する。
図19にタイプA〜タイプCの第1駆動IC191a〜191cのOUT端子に関するLED173又は回転灯174の接続態様を示す。図19(b)に示すように、タイプBの左基板72bに含まれる第1駆動IC191bの8つのOUT端子には全てLED173が接続されている。また、図19(a)に示すようにタイプAの左基板72aに含まれる第1駆動IC191aの8つのOUT端子のうち、2つのOUT端子にはLED173が接続されており、残りの6つのOUT端子はオープンである。そして、図19(c)に示すように、タイプCの左基板72cに含まれる第1駆動IC191cの2つのOUT端子には回転灯174の第1LED175及び第2LED176が接続されており、4つのOUT端子には回転台178を回転させるためのモータ179が接続されている。
図17に示すように、出力ポート131のDATA端子は、1本のデータ線で、左基板72を構成する第1入力ポート170のDATA端子と接続されている。第1入力ポート170のDATA端子は左基板72内で第1駆動IC191のDATAIN端子と接続されている。当該第1駆動IC191のDATAOUT端子は上基板73を構成する第2入力ポート171のDATA端子と接続されている。第2入力ポート171のDATA端子は上基板73内で第2駆動IC192のDATAIN端子に接続されている。当該第2駆動IC192のDATAOUT端子は右基板74を構成する第3入力ポート172のDATA端子に接続されている。第3入力ポート172のDATA端子は右基板74内で第3駆動IC193のDATAIN端子に接続されている。当該第3駆動IC193のDATAOUT端子はオープンである。
一方、出力ポート131のCLK端子から延びるデータ線は3本に分岐してそれぞれ第1入力ポート170、第2入力ポート171及び第3入力ポート172の各CLK端子に接続されている。各入力ポート170〜172のCLK端子は各装飾基板72〜74内の各駆動IC191〜193のCLK端子に1本のデータ線で接続されている。同様に、出力ポート131のL端子から延びるデータ線は3本に分岐してそれぞれ第1入力ポート170、第2入力ポート171及び第3入力ポート172の各L端子に接続されている。各入力ポート170〜172のL端子は各装飾基板72〜74内の各駆動IC191〜193のL端子に1本のデータ線で接続されている。
かかる構成によれば、出力ポート131のCLK端子から出力されるクロック信号SG1及び出力ポート131のL端子から出力されるデータ書き込み信号SG2は各駆動IC191〜193に同時に入力される。
出力ポート131のDATA端子から出力されるシリアルの装飾装置駆動データSDは、クロック信号SG1を契機としながら第1駆動IC191及び第2駆動IC192を経由して第3駆動IC193に入力される。各駆動IC191〜193は8ビットのデータを格納できる。このため、出力ポート131から24ビットの装飾装置駆動データSDが出力され、当該データが第3駆動IC193に到達した段階で、各駆動IC191〜193のL端子に同時に入力されるデータ書き込み信号SG2を立ち上げることで、各駆動IC191〜193のOUT端子に接続されているLED173又は回転灯174を同時に駆動させることができる。
<音声ランプ制御装置90のROM112とRAM113の構成について>
図20は音声ランプ制御装置90内のROM112及びRAM113の構成を示すブロック図である。ROM112には予めタイプA〜タイプCの3種類の装飾パーツ85〜87に含まれるLED173及び回転灯174に応じた装飾装置駆動パターンテーブルのテーブル群が記憶されている。当該3種類のテーブル群のそれぞれには、電源投入中に起こり得る全ての演出が入っている。
タイプA用テーブル群にはタイプAの装飾パーツ85a〜87aが装着されている場合に起こり得る全ての演出を実行するためのデータが記録されているとともに、タイプB用テーブル群にはタイプBの装飾パーツ85b〜87bが装着されている場合に起こり得る全ての演出を実行するためのデータが記録されている。また、タイプC用テーブル群にはタイプCの装飾パーツ85c〜87cが装着されている場合に起こり得る全ての演出を実行するためのデータが記録されている。具体的には、各装飾パーツ85〜87に含まれるLED173及び回転灯174に応じた変動パターン用テーブル、変動終了用テーブル、オープニング用テーブル、エンディング用テーブルなどで構成されている。これらのテーブル1つ1つには、駆動データ及び当該駆動データをサブCPU111が装飾装置駆動用レジスタ141に送信するタイミングが示されている。タイプA〜タイプCの間では、LED173,175,176の数及びモータ179の有無が異なるため、LED173及び回転灯174の駆動データが異なる。また、当該駆動データをサブCPU111が装飾装置駆動用レジスタ141に送信するタイミングも異なる。
RAM113には装飾装置駆動パターンテーブルのテーブル群を展開するための展開エリア157が設けられている。また、当該展開エリア157に展開された装飾装置駆動パターンテーブルのテーブル群の中から、必要なテーブルを読み出して広げる実行エリア158も設けられている。
<音声ランプ制御装置90にて実行される処理について>
電力供給が開始された場合に実行される電源投入処理について説明する。当該処理では、電源投入時に装着されている装飾パーツ85〜87のタイプを判定し、サブCPU111がROM112からRAM113の展開エリア157へタイプA〜タイプCのいずれか1つの装飾装置駆動パターンテーブルのテーブル群を展開する。以下、電源投入処理について、図21のフローチャートを参照しながら詳細に説明する。
先ず、ステップS301にて電源投入ウェイト処理を行う。その後、ステップS302でサブCPU111のRAM113をクリアする。これにより、前回RAM113の展開エリア157に展開されていた装飾装置駆動パターンテーブルのテーブル群がクリアされる。ステップS303において、今回装着されている装飾パーツ85〜87の種類を識別した結果を参照する。当該識別はフォトセンサ94〜96を用いて行われる。
ステップS304において、フォトセンサ94〜96による識別結果がタイプAであるか否かを判定する。タイプAであればステップS305に進み、装飾装置駆動パターンテーブルのタイプA用テーブル群をサブCPU111のROM112からRAM113の展開エリア157へ展開する。ステップS304にてタイプAでなければ、ステップS306に進み、フォトセンサ94〜96による識別結果がタイプBであるかを判定する。タイプBであれば、ステップS307に進み、装飾装置駆動パターンテーブルのタイプB用テーブル群をサブCPU111のROM112からRAM113の展開エリア157へ展開する。ステップS306において、タイプBでもなければ、ステップS308に進み、フォトセンサ94〜96による識別結果がタイプCであるかを判定する。タイプCであれば、ステップS309に進み、装飾装置駆動パターンテーブルのタイプC用テーブル群をサブCPU111のROM112からRAM113の展開エリア157へ展開する。ステップS308においてタイプCでもなければ、ステップS310に進み、異常報知処理を行う。本異常報知処理とは、遊技ホールの管理者等にエラーの発生を報知するための処理である。具体的には、スピーカ55から所定の報知音又は報知音声を出力する。なお、エラー報知処理の態様は、これに限定されることはなく、図柄表示装置で表示する構成としても良い。
ステップS310において異常報知処理が行われる場合として、左基板72が所定位置から外れている場合が考えられる。具体的には、左基板72が左領域231からずれた位置に固定されている場合が考えられる。
例えば、タイプAの左基板72aには第1識別用孔182及び第2識別用孔183が形成されている。このため、タイプAの左基板72aが左領域231に固定されている場合、3つの反射型フォトセンサ94〜96において、発光素子94a〜96aが発した光を検知する受光素子94b〜96bは第3フォトセンサ96の受光素子96bのみである。
一方、タイプAの左基板72aが左領域231からずれた位置に固定されている場合、第1フォトセンサ94の発光素子94aが発した光は第1識別用孔182を通過せず、タイプAの左基板72aの裏面に当たって反射し、受光素子94bに入光する可能性があるとともに、第2フォトセンサ95の発光素子95aが発した光は第2識別用孔183を通過せず、タイプAの左基板72aの裏面に当たって反射し、受光素子95bに入光する可能性がある。このように、左基板72が左領域231からずれた位置に固定されている場合は、2つ以上の反射型フォトセンサ94〜96が左基板72を検知し、ステップS304、ステップS306及びステップS308において否定判定され、ステップS310において異常報知処理が行われる。
ステップS305、ステップS307、ステップS309にて各タイプの装飾装置駆動パターンテーブルのテーブル群をRAM113の展開エリア157に展開した後、又はステップS310にて異常報知処理を行った後、本電源投入処理を終了する。
次にステップS305、ステップS307及びステップS309にて装飾装置駆動パターンテーブルのテーブル群をRAM113に展開する処理について図20を用いて説明する。
電源投入時、サブCPU111はフォトセンサ94〜96を用いて、装着されている左基板72の識別を行う。当該識別結果に基づき、サブCPU111は、ROM112に記憶されている装飾装置駆動パターンテーブルのタイプA〜タイプC用テーブル群の中から、1つのテーブル群を選択する。そして、サブCPU111は選択したテーブル群をRAM113の展開エリア157に展開する。電源投入時に展開された当該テーブル群は、電源が遮断されるまで展開エリア157に維持される。
サブCPU111は、主制御装置60から各種コマンドを受信したタイミングで、RAM113上の展開エリア157に展開されている装飾装置駆動パターンテーブルをRAM113上の実行エリア158に移し、実行エリア158上の装飾装置駆動パターンテーブルを参照して更新タイミングとなる度に新たな装飾装置駆動データSDを装飾装置駆動用レジスタ141に送信する。
次に、LED173及び回転灯174の制御を行う音声ランプ制御処理について、図22のフローチャートを用いて以下に説明する。本音声ランプ制御処理は音声ランプ制御装置90のサブCPU111にて行われる。
先ず、ステップS401にて、データ書き込みフラグが有るか否かについて判定する。当該データ書き込みフラグは本音声ランプ制御処理のステップS408にて格納されるフラグであり、装飾装置駆動データSDの書き込み中であることを意味するフラグである。データ書き込みフラグが無い場合はステップS402に進む。ステップS402では、主制御装置60からテーブル読み出しの契機となるコマンドを受信したか否かを判定する。テーブル読み出しの契機となるコマンドを受信した場合にはステップS403にて、RAM113の展開エリア157に展開されている装飾装置駆動パターンテーブルのテーブル群の中から、コマンドに応じた装飾装置駆動パターンテーブルをRAM113の実行エリア158に設定する。RAM113の展開エリア157には電源投入時に、装着されている装飾パーツ85〜87のタイプに応じた装飾装置駆動パターンテーブルのテーブル群が展開されており、当該テーブル群には、複数種の装飾装置駆動パターンテーブルが記憶されている。各装飾装置駆動パターンテーブルは、装飾装置駆動データSDの更新タイミングと当該タイミングで更新される装飾装置駆動データSDが1セットで設定されたテーブルである。装飾装置駆動データSDの更新タイミングとなった場合には、装飾装置駆動パターンテーブルを参照し、そのタイミングに対応した装飾装置駆動データSDを第1駆動IC191、第2駆動IC192、第3駆動IC193に出力することで、LED173又は回転灯174を駆動制御する。
ステップS402において、テーブル読み出しの契機となるコマンドを受信していなかった場合には、ステップS404にてテーブル読み出し中であるか否かを判定する。テーブル読み出し中である場合には、ステップS405にて装飾装置駆動データSDの更新タイミングであるか否かを判定し、更新タイミングであればステップS406にて装飾装置駆動データSDの更新処理を行う。具体的には、今回の遊技回において選択されたテーブルを参照することで、今回の処理回に対応した装飾装置駆動データSDを把握する。
ステップS403において装飾装置駆動パターンテーブルが設定された場合、及びステップS406にて装飾装置駆動データSDの更新処理が行われた場合には、ステップS407に進み、装飾装置駆動データSDの書き込み開始処理を行う。具体的には、選択された装飾装置駆動パターンテーブルを参照し、今回のタイミングに応じた装飾装置駆動データSDを取得する。そして、取得された装飾装置駆動データSDのうち各データレジスタ141a〜141cの記憶容量分(8ビット分)のデータを各データレジスタ141a〜141cのうち、先ず、第1データレジスタ141aに対して書き込みを開始する。8ビット分のデータを書き込んだ後、今度は第2データレジスタ141bに対して書き込み、最後に残りの8ビットを第3データレジスタ141cに書き込む。
最初に第1データレジスタ141aに書き込まれた8ビットの装飾装置駆動データSDは、第1駆動IC191及び第2駆動IC192を経由して最終的に第3駆動IC193に書き込まれる。第2データレジスタ141bに書き込まれた8ビットの装飾装置駆動データSDは、第1駆動IC191を経由して第2駆動IC192に書き込まれる。最後に第3データレジスタ141cに書き込まれた8ビットの装飾装置駆動データSDは、第1駆動IC191に書き込まれる。
続くステップS408ではデータ書き込みフラグを格納し、ステップS409でクロック信号SG1の送信を開始する。具体的には、クロック信号用レジスタ143に対して「1」の情報と「0」の情報を交互に設定する。この場合、クロック信号SG1の出力が開始された場合には、最初に第1データレジスタ141aに記憶されている装飾装置駆動データSDを伝送するように予め設定されている。
ステップS401にて肯定判定をした場合及びステップS409にてクロック信号SG1の送信を開始した場合には、ステップS410に進み、24ビット分の一連の装飾装置駆動データSDの書き込みが完了したか否かを判定する。書き込みが完了した場合にはステップS411でデータ書き込みフラグをリセットする。その後、ステップS412において、データ書き込み信号SG2を立ち上げる処理を実行する。当該立ち上がりに同期して、LED173又は回転灯174が駆動制御される。その後、ステップS413にてクロック信号SG1を停止する処理を実行する。
ステップS404で否定判定をした場合、ステップS405で否定判定をした場合、ステップS410で否定判定をした場合、及びステップS413においてクロック信号SG1を停止する処理が終了した場合には、ステップS414に進み、スピーカ55の制御及び表示制御装置100の制御にかかるその他の処理を行い、本音声発光制御処理を終了する。
以上詳述した本実施形態によれば以下の優れた効果を奏する。
各装飾基板72〜74と各前面カバー75〜77の組合せを各装飾パーツ85〜87として着脱可能にした。左側部装飾パーツ85、上部装飾パーツ86及び右側部装飾パーツ87にはそれぞれ、発光体の数及び種類の異なる3種類のタイプが存在する。このため、他の構成は共通にしながら、ベース枠43の左側部、上部及び右側部の3箇所について、3種類の装飾パーツ85〜87を選択して装着することが可能となった。これにより、コストとパフォーマンスの異なる種々の遊技機を提供することができる。
ベース枠43の左領域231に3つのフォトセンサ94〜96を設けるとともに、各左基板72a〜72cの下方に識別用孔182〜184を2つずつ設けた。識別用孔182〜184の位置は3種類である。したがって、2つの識別用孔182〜184の位置の組合せは3通り存在し、各左基板72a〜72cの2つの識別用孔182〜184の位置の組合せはそれぞれ異なる。これにより、主制御装置60はONとなるフォトセンサ94〜96の位置に基づいて、装着されている左基板72a〜72cの種類を識別することが可能となる。
左基板72と上基板73及び上基板73と右基板74はそれぞれワイヤーハーネス138によって接続される。当該ワイヤーハーネス138の両端には同じ形のコネクタ135が付いている。また、コネクタ135の形はタイプ毎に異なり、タイプAのコネクタ135aはタイプAの各装飾基板72a〜74aに、タイプBのコネクタ135bはタイプBの各装飾基板72b〜74bに、タイプCのコネクタ135cはタイプCの各装飾基板72c〜74cにそれぞれ対応している。したがって、左基板72に電気的に接続可能な上基板73は左基板72と同じタイプであり、当該上基板73に電気的に接続可能な右基板74も左基板72と同じタイプである。つまり、左基板72のタイプが決まれば、電気的に接続可能な上基板73及び右基板74のタイプも1種類に決まる。換言すれば、装着されている左基板72の種類を識別すれば、電気的に接続されている上基板73及び右基板74の種類も分かる。これにより、装着されている基板の識別を全基板72〜74について行う必要が無く、左基板72のみについて行えばよい。
ベース枠43の左領域231の周囲に左基板72の外縁に沿うようにして当該左基板72を囲う位置合わせ枠251を設けた。左基板72を左領域231に配置した状態において、位置合わせ枠251の各内壁面は基板の外周面と近い位置にて対向する。位置合わせ枠251内の左基板72の遊びは、左基板72をベース枠43に固定するネジ孔44内のネジ46の遊びよりも小さい。したがって、左基板72を位置合わせ枠251内に収めた後、ベース枠43の裏側からネジ46により左基板72を固定すると、全てのネジ46を締めることができる。また、位置合わせ枠251を使用せずに直接左基板72をベース枠43にネジ46で固定した場合と比較して、識別用孔182〜184がフォトセンサ94〜96の正面からずれる幅が小さくなる。つまり、位置合わせ枠251を使用することで、フォトセンサ94〜96による左基板72の種類の識別エラーの可能性を低減することができる。
電源投入時にサブCPU111がフォトセンサ94〜96を用いて装着されている左基板72の種類を識別し、対応するタイプの装飾装置駆動データSDのデータ群をROM112からRAM113の展開エリア157に展開する構成とした。そして、展開エリア157に展開された装飾装置駆動データSDのデータ群を参照し、必要な装飾装置駆動データSDを適宜、RAM113の実行エリア158に移してLED173又は回転灯174の駆動制御を行う構成とした。このため、演出を実行するたびに装着されている装飾パーツ85〜87のタイプを識別する必要がない。主制御装置60からコマンドが来たタイミングにおいて、全てに対応可能となっている。
<第2の実施形態>
上記第1の実施形態では、装着されている装飾基板72〜74の種類をフォトセンサ94〜96により識別する構成としたが、本実施形態においては、2次元コード読取装置98により識別する構成とした。
以下、第2の実施形態と第1の実施形態の相違する構成について説明する。上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図23(a)ベース枠43上部の正面図であり、図23(b)は左基板72の背面図である。図23(a)に示すように、ベース枠43のうち、左領域231の下方左寄りに1辺が2cmの正方形の読取孔181が設けられている。ベース枠43の背面には、読取面99が読取孔181の位置に対応するようにして、2次元コード読取装置98が設置されている。
ここで、電源投入処理において主制御装置60が2次元コード読取装置98で装飾パーツ85〜87の種類を識別する方法について説明する。図23(b)に示すように2次元コードの印刷位置は全て共通しており、左基板72の裏面である。2次元コードは、左基板72を位置合わせ枠251内に収めた状態でベース枠43にネジ46で固定した場合に、固定式の2次元コード読取装置98の読取面99と同じ位置に2次元コードが位置するように印刷してある。2次元コードから2次元コード読取装置98の読取面99までの距離は1cmである。2次元コードにはマトリックス式の2次元シンボルを用い、読み取りにはCCD方式の2次元コード読取装置98を用いる。CCD方式とはCCD(Charge Coupled Device)と呼ばれる、光情報を電気信号に変換する半導体素子を用いて2次元コードを読み取る方式である。CCDは素子が縦横に並んだエリアセンサである。
CCD方式の2次元コード読取装置98は、照明を内蔵しており、当該照明を2次元コードに照射し、その反射光をCCDで捉えることにより2次元コードを読み取る。CCDで取り込まれた2次元シンボルは映し取られた画像として一旦メモリに蓄積され、画像処理が施される。この画像処理の段階ではシンボルの切り出し、ノイズの除去、ゆがみの修正などの正規化、2値化などが行われる。その後、シンボル上に配置されたセル(マス目)を元のコードに組み立て直し、コードの誤りの検出と誤り補正(復元)処理が行われる。次に圧縮の解凍、解読が行われASCIIコードとしてサブCPU111へ送り出される。なお、2次元コードの種類はマトリックス式の2次元シンボルに限らず、スタック式の2次元シンボルを利用しても良い。
各装飾パーツ85〜87の種類に応じて2次元コードが異なるため、電源投入処理におけるステップS303で左基板72の背面に印刷された2次元コードを読み取ることで、サブCPU111は電源投入時に装着されている装飾パーツ85〜87の種類を識別し、その種類に応じた装飾装置駆動パターンテーブルをROM112からRAM113の展開エリア157に展開することができる。
以上詳述した本実施形態によれば以下の優れた効果を奏する。
装着されている左側部装飾パーツ85の種類を、電源投入時に2次元コード読取装置98により識別する構成とした。2次元コード読取装置98は1つで種々の2次元コードを読み取ることが可能である。一方、第1の実施形態のようにフォトセンサ94〜96による識別を行う場合、識別する左側部装飾パーツ85の種類の増加に伴ってフォトセンサ94〜96の数を増やさなければならない。この点において、左側部装飾パーツ85のタイプが4種類以上になっても、限られたスペースの中で対応できる本実施形態は優れている。
電源投入時に装着されている装飾パーツ85〜87の種類を判断する場所を左側部装飾パーツ85の1箇所に限定した。これにより、LED173及び回転灯174の種類を識別する2次元コード読取装置98を設置する場所が1箇所となった。タイプA〜タイプCの間にコストとパフォーマンスの差をつけながら、全体としてのコストを削減することが可能である。
<第3の実施形態>
本実施形態では、装飾装置駆動データSDに関して、各装飾基板72〜74の接続態様が上記第1の実施形態と異なる。上記第1の実施形態では出力ポート131と第1入力ポート170のみを接続し、装飾装置駆動データSDに関して、左基板72、上基板73及び右基板74を直列接続する構成とした。これに対して、本実施形態では装飾装置駆動データSDに関して、各装飾基板72〜74を並列接続する。つまり、出力ポート131と第1入力ポート170〜第3入力ポート172が接続される。また、上記第1の実施形態ではフォトセンサ94〜96を用いて装着されている左基板72の種類を識別する構成としたが、本実施形態では駆動対象の存在しない疑似駆動IC194を用いることにより、装着されている装飾基板72〜74の種類を識別することなく、各装飾基板72〜74に適切な装飾装置駆動データSDを送信する。送信される装飾装置駆動データSDは常に全てのタイプの組合せに対応しており、装飾装置駆動データSDのテーブル群は1種類である。ここで、駆動対象とはLED173又は回転灯174のことである。また、疑似駆動IC194とは、駆動IC191〜193と同一の内部構成を有し、OUT端子が全てオープンであるもののことである。
以下、第3の実施形態と第1の実施形態の相違する構成について説明する。上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
本実施形態においては、同じタイプの装飾基板72〜74であれば、各装飾基板72〜74に搭載されている発光素子の種類、数及び駆動タイミングは同じである。ここで、発光素子とはLED173又は回転灯174をさす。例えば、タイプAの左基板72aに2つのLED173が搭載されている場合には、タイプAの上基板73a及びタイプAの右基板74aにもそれぞれ2つずつのLED173が搭載されており、その発光タイミングは同じである。同様に、タイプCの左基板72cに回転灯174が1つ搭載されている場合には、タイプCの上基板73c及びタイプCの右基板74cにもそれぞれ1つずつの回転灯174が搭載されている。したがって、同じタイプの左基板72、上基板73及び右基板74は同じ装飾装置駆動データSDで駆動制御される。
図24(a)はタイプAの左基板72aであるとともに、図24(b)はタイプAの上基板73aである。また、図24(c)はタイプAの右基板74aである。図24(a)〜(c)に示すように、タイプAの左基板72a、上基板73a及び右基板74aは駆動対象の存在しない疑似駆動IC194を持たず、駆動対象の存在する駆動IC191〜193を1つ有する。各装飾基板72〜74に送信されてきたLED173又は回転灯174を駆動するためのシリアルデータはそのまま駆動対象の存在する駆動IC191〜193に入力される。
図25(a)はタイプBの左基板72bであるとともに、図25(b)はタイプBの上基板73bである。また、図25(c)はタイプBの右基板74bである。図25(a)〜(c)に示すように、タイプBの左基板72b、上基板73b及び右基板74bは駆動対象の存在しない疑似駆動IC194を1つ、駆動対象の存在する駆動IC191〜193を1つ有する。各装飾基板72〜74に送信されたLED173及び回転灯174を駆動するためのシリアルデータは1つの疑似駆動IC194を通過した後、駆動対象の存在する駆動IC191〜193に入力される。
図26(a)はタイプCの左基板72cであるとともに、図26(b)はタイプCの上基板73cである。また、図26(c)はタイプCの右基板74cである。図26(a)〜(c)に示すように、タイプCの左基板72c、上基板73c及び右基板74cは駆動対象の存在しない疑似駆動IC194を2つ、駆動対象の存在する駆動IC191〜193を1つ有する。各装飾基板72〜74に送信されたLED173又は回転灯174を駆動するためのシリアルデータは2つの疑似駆動IC194を通過した後、駆動対象の存在する駆動IC191〜193に入力される。
図27に、出力ポート131にタイプCの左基板72c、タイプAの上基板73a及びタイプBの右基板74bの組合せを接続した例を示す。
出力ポート131のCLK端子、L端子及びDATA端子から延びるデータ線はそれぞれ3つに分岐して、入力ポート170〜172のCLK端子、L端子及びDATA端子に接続されている。
図28に出力ポート131から出力されるシリアルの装飾装置駆動データSDの並びを示す。装飾装置駆動データSDは、タイプCを駆動するためのデータから始まり、タイプBを駆動するためのデータ、タイプAを駆動するためのデータの順番に並んでいる。タイプCを駆動するためのデータ、タイプBを駆動するためのデータ、タイプAを駆動するためのデータの順番に順次伝送され、最後のタイプAを駆動するためのデータが入力された後にデータ書き込み信号SG2を立ち上げる。これにより、どのタイプが装着されている場合においても、各駆動IC191〜193に適切な装飾装置駆動データSDが提供される。
図28(a)は出力ポート131から出力される装飾装置駆動データSDの出力の順番を示すテーブルであるとともに、図28(b)は24ビットの装飾装置駆動データSDが送信された場合にタイプAの装飾基板72〜74に保持されている装飾装置駆動データSDのタイプを示すテーブルである。図28(c)は24ビットの装飾装置駆動データSDが送信された場合にタイプBの装飾基板72〜74に保持されている装飾装置駆動データSDのタイプを示すテーブルであるとともに、図28(d)は24ビットの装飾装置駆動データSDが送信された場合にタイプCの装飾基板72〜74に保持されている装飾装置駆動データSDのタイプを示すテーブルである。
図28(a)に示すように、装飾装置駆動データSDの更新タイミングとなるたびに、出力ポート131からは全タイプ用のデータが、タイプC用、タイプB用、タイプA用の順に出力される。駆動対象が存在する駆動IC191〜193に取得されるデータは、装飾装置駆動データSDに関して、駆動対象が存在する駆動IC191〜193の上流に配置された疑似駆動IC194の数で決まる。装飾基板72〜74のタイプ毎に駆動対象の存在する駆動IC191〜193の上流に配置する疑似駆動IC194の数は揃っている。そして、当該疑似駆動IC194の数に合わせて、装飾装置駆動データSDの並びが決まっている。図28(b)〜(d)に示すように、タイプXの装飾基板72〜74において、駆動対象が存在する駆動IC191〜193に保持されている装飾装置駆動データSDのタイプはXである。ここでXはA〜Cのいずれか1つである。したがって、装着されている各装飾パーツ85〜87の種類がいずれであっても、1種類の装飾装置駆動データSDによって各装飾パーツ85〜87は適切に駆動制御される。つまり、装飾装置駆動データSDのテーブル群は1種類である。
装飾装置駆動データSDのテーブル群は1種類しか存在しないため、電源投入時に特定のタイプに対応した装飾装置駆動データSDのテーブル群を読み出す必要がない。このため、装着されている装飾パーツ85〜87の識別を必要としない。したがって、当該識別に用いられるフォトセンサ94〜96や2次元コード読取装置98などを必要としない。
上記第1の実施形態及び第2の実施形態においては、電気的に接続可能な組合せは特定のタイプに限られていた。具体的には、装飾基板72〜74が全てタイプAの場合、装飾基板72〜74が全てタイプBの場合及び装飾基板72〜74が全てタイプCの場合に限られていた。一方、本実施形態においては、左基板72の種類、上基板73の種類及び右基板74の種類を独立して選択可能である。つまり、3箇所それぞれについて3種類の装飾パーツ85〜87が用意された場合に考えられる9通りの組合せ全てを選択することができる。
更新タイミングとなるたびに、全タイプの装飾装置駆動データSDが出力される。しかし、タイプ毎にLED173又は回転灯174の駆動タイミングをずらすことは可能である。この場合、各更新タイミングにおいて、更新が必要なLED173又は回転灯174に関しては新しいデータを出力し、本タイミングにおいて更新が必要でないLED173又は回転灯174に関しては、更新前と同じデータを出力する。
図29は装飾装置駆動データSDのデータテーブルの1例である。ポインタが「0」にあるタイミングにおいて、8ビットのデータ「C1」、8ビットのデータ「B1」、8ビットのデータ「A1」の順に並んだ24ビットの装飾装置駆動データSDが出力される。その後、ポインタが「1」に移動しても、各タイプの装飾基板72〜74に搭載されているLED173又は回転灯174の発光態様は変化しない。ポインタが「2」に移動した場合に最初の更新タイミングを迎え、8ビットのデータ「C1」、8ビットのデータ「B2」、8ビットのデータ「A1」の順に並んだ24ビットの装飾装置駆動データSDが出力される。ここで、タイプAに関する8ビット及びタイプCに関する8ビットは前回のデータ「A1」及び「C1」と同じである。したがって、実際に発光態様が変化するのはタイプBの装飾基板72b〜74bに搭載されているLED173又は回転灯174のみである。
同様に、ポインタが「6」に移動した場合には、タイプCの装飾基板72c〜74cに搭載されているLED173又は回転灯174の発光態様が変化する。また、ポインタが「7」に移動した場合には、タイプAの装飾基板72a〜74aに搭載されているLED173又は回転灯174の発光態様が変化する。このように、タイプA〜Cに関する発光態様を変化させるタイミングをずらすことができる。
上述した本実施形態によれば以下の優れた効果を有する。
同じタイプの装飾基板72〜74には同じ種類の発光素子が同じ数搭載される構成とした。装飾装置駆動データSDに関して、駆動対象が存在する駆動IC191〜193及び駆動対象が存在しない疑似駆動IC194は各装飾基板72〜74上で直列接続されている。各タイプの装飾基板72〜74において、駆動対象が存在する駆動IC191〜193の上流に接続される疑似駆動IC194の数は決まっている。つまり、各装飾基板72〜74のタイプに応じて、直列接続されている各IC191〜194の列において、駆動対象が存在する駆動IC191〜193が上流から何番目に存在するかが決定する。当該配列に応じて8ビットずつ、合計24ビットのデータを並べた装飾装置駆動データSDを出力する構成とした。そして、出力ポート131から延びるシリアルの装飾装置駆動データSDを伝送するデータ線を3本に分岐して各装飾基板72〜74の入力ポート170〜172に接続した。これにより、ベース枠43の各領域231〜233に装着されている装飾基板72〜74のタイプがどのような組合せであっても1種類の装飾装置駆動データSDによって各装飾基板72〜74は適切に駆動制御される。したがって、電源投入時に特定のタイプに対応した装飾装置駆動データSDのテーブル群を読み出す必要がなく、装着されている装飾基板72〜74のタイプを識別する必要がない。
装飾装置駆動データSDは各タイプA〜Cについて8ビットずつ、合計24ビットで構成されている。しかし、各更新タイミングにおいて発光態様を変更させる部分のみを変更し、その他の部分は更新前と同じデータを出力することができる。これにより、装飾装置駆動データSDはシリアルデータでありながら、装飾基板72〜74のタイプ毎に発光態様を変化させるタイミングをずらすことが可能である。
<第4の実施形態>
本実施形態では、全てのタイプの各装飾基板72〜74に駆動対象の存在しない2つの疑似駆動IC194と駆動対象の存在する1つの駆動IC191〜193が搭載されている点で、上記第1の実施形態と異なる。また、上記第1の実施形態ではフォトセンサ94〜96を用いて装着されている左基板72の種類を識別する構成としたが、本実施形態では駆動対象の存在しない疑似駆動IC194を用いることにより、装着されている装飾基板72〜74の種類を識別することなく、各装飾基板72〜74に適切な装飾装置駆動データSDを送信する。送信される装飾装置駆動データSDは常に全てのタイプの装飾基板72〜74の組合せに対応しており、装飾装置駆動データSDのテーブル群は1種類である。上記第1の実施形態においては、左基板72のタイプと上基板73及び右基板74のタイプが同じになる構成としたが、本実施形態では各装飾基板72〜74のタイプはそれぞれ独立して選択可能である。また、同じタイプの装飾基板72〜74においても、搭載されている発光素子の種類、数及び駆動タイミングが異なる構成とすることが可能である。
以下、第4の実施形態と第1の実施形態の相違する構成について説明する。上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
各装飾基板72〜74には、駆動対象が存在する駆動IC191〜193が搭載されうるエリアが3箇所存在する。これは装飾基板72〜74のタイプの数に等しく、駆動対象の存在しない2つの疑似駆動IC194と駆動対象の存在する1つの駆動IC191〜193を1列に並べる際に考えられる場合の数に等しい。
図30に具体例として、タイプAの左基板72a、タイプBの上基板73b及びタイプCの右基板74cを装飾装置駆動データSDに関して直列接続した場合のブロック図を示す。タイプA〜Cのそれぞれの左基板72、上基板73及び右基板74にIC搭載エリアA、IC搭載エリアB及びIC搭載エリアCが存在する。つまり、3種類の装飾基板72〜74に3箇所ずつ、合計9箇所のIC搭載エリアA〜Cが存在する。そして、3種類の装飾基板72〜74には駆動対象の存在しない2つの疑似駆動IC194と、駆動対象の存在する1つの駆動IC191〜193が含まれる。例えば、左基板72のIC搭載エリアAに駆動対象の存在する第1駆動IC191がある場合、左基板72のIC搭載エリアB及びIC搭載エリアCには疑似駆動IC194が存在する。また、上基板73のIC搭載エリアBに第2駆動IC192がある場合、上基板73のIC搭載エリアA及びIC搭載エリアCには疑似駆動IC194が存在する。このように、各基板72〜74において、タイプXであるということはIC搭載エリアXに駆動対象の存在する駆動IC191〜193を有することを意味する。ここで、XはA〜Cのいずれか1つである。
各装飾基板72〜74は装飾装置駆動データSDに関して、出力ポート131側から、左基板72、上基板73及び右基板74の順番に直列接続されている。具体的には、出力ポート131のDATA端子は左基板72を構成する入力ポート170のDATA端子と接続されている。各装飾基板72〜74の入力ポート170〜172のDATA端子はIC搭載エリアAに存在する駆動IC191〜193又は疑似駆動IC194のDATAIN端子に接続されている。各装飾基板72〜74のIC搭載エリアAに存在する駆動IC191〜193又は疑似駆動IC194のDATAOUT端子は各装飾基板72〜74のIC搭載エリアBに存在する駆動IC191〜193又は疑似駆動IC194のDATAIN端子に接続されている。各装飾基板72〜74のIC搭載エリアBに存在する駆動IC191〜193又は疑似駆動IC194のDATAOUT端子は各装飾基板72〜74のIC搭載エリアCに存在する駆動IC191〜193又は疑似駆動IC194のDATAIN端子に接続されている。左基板72のIC搭載エリアCに存在する第1駆動IC191又は疑似駆動IC194のDATAOUT端子は上基板73の入力ポート171のDATA端子に接続されているとともに、上基板73のIC搭載エリアCに存在する第2駆動IC192又は疑似駆動IC194のDATAOUT端子は右基板74の入力ポート172のDATA端子に接続されている。また、右基板74のIC搭載エリアCに存在する第3駆動IC193又は疑似駆動IC194のDATAOUT端子はオープンである。
出力ポート131から出力されるシリアルデータは第1駆動IC191を含む左基板72、第2駆動IC192を含む上基板73、第3駆動IC193を含む右基板74の順番に順次伝送される。このため、駆動対象が存在する駆動IC191〜193に入力されるデータは、当該駆動IC191〜193が出力ポート131から何番目の駆動IC191〜193、疑似駆動IC194であるかによって決まる。本実施形態においては、各装飾基板72〜74上のIC搭載エリアA〜Cを特定することにより、駆動対象の存在する駆動IC191〜193の出力ポート131からの順番を特定している。
また、出力ポート131のCLK端子から延びるデータ線は3つに分岐して各装飾基板72〜74の入力ポート170〜172に接続されている。各入力ポート170〜172のCLK端子から延びるデータ線は3つに分岐してIC搭載エリアA〜Cに存在する駆動IC191〜193又は疑似駆動IC194のCLK端子に接続されている。同様に、出力ポート131のL端子から延びるデータ線は3つに分岐して各装飾基板72〜74の入力ポート170〜172に接続されている。各入力ポート170〜172のL端子から延びるデータ線は3つに分岐してIC搭載エリアA〜Cに存在する駆動IC191〜193又は疑似駆動IC194のL端子に接続されている。
図31に出力ポート131から出力されるシリアルデータのテーブルを示す。右基板74のタイプCを駆動するためのデータから始まり、右基板74のタイプBを駆動するためのデータ、タイプAを駆動するためのデータと続き、次に上基板73のタイプC〜タイプAを駆動するためのデータと続き、最後に左基板72のタイプC〜タイプAを駆動するためのデータが伝送される。そして、最後の左基板72のタイプAを駆動するためのデータが左基板72のIC搭載エリアAに入力された後、データ書き込み信号SG2を立ち上げることで、各駆動IC191〜193のOUT端子に接続されているLED173及び回転灯174を適切に駆動制御できる。
当該装飾装置駆動データSDは、3種類の装飾基板72〜74の3つのタイプA〜C全てに関するデータを含んでいる。駆動対象の存在する各駆動IC191〜193は、装飾装置駆動データSDに関して、直列に接続されており、接続されている順番に応じて自身のタイプに必要な装飾装置駆動データSDを選択的に取得する。したがって、1種類の装飾装置駆動データSDのテーブル群で全てのタイプの装飾基板72〜74の組合せに対応できる。換言すれば、全てのタイプの装飾基板72〜74の組合せを選択して装着することができる。
本実施形態における装飾装置駆動データSDは、1種類の装飾基板72〜74の1種類のタイプにつき1バイトずつ、合計9バイトで構成されている。このため、同じタイプであっても、異なる装飾基板72〜74に対しては、異なる1バイトの装飾装置駆動データSDを設定することができる。具体的には、タイプAの左基板72aに送る1バイトと、タイプAの上基板73aに送る1バイトとは異なるデータとすることができる。
上述した本実施形態によれば以下の優れた効果を有する。
各装飾基板72〜74上で、装飾装置駆動データSDに関して、駆動対象の存在しない2つの疑似駆動IC194と駆動対象の存在する1つの駆動IC191〜193を直列接続した。また、左基板72、上基板73及び右基板74を装飾装置駆動データSDに関して直列接続した。そして、直列接続した装飾基板72〜74の順番に対応させた並びの装飾装置駆動データSDを出力ポート131から出力する構成とした。この場合、出力ポート131から出力される装飾装置駆動データSDは常に全てのタイプの装飾基板72〜74の組合せに対応している。このため、装飾装置駆動データSDのテーブル群は1種類である。したがって、装着されている装飾パーツ85〜87のタイプを識別する必要がない。また、各装飾基板72〜74のタイプをそれぞれ独立して選択可能である。さらに、同じタイプの装飾基板72〜74においても、搭載されている発光素子の種類、数及び駆動タイミングが異なる構成とすることが可能である。したがって、デザインの自由度が大きい。
<第5の実施形態>
本実施形態では、上記第1の実施形態と異なり、駆動IC191〜193の代わりにI2C I/Oエクスパンダ224〜226を用いる。I2Cはフィリップス社の登録商標である。また、音声ランプ制御装置90のマスタIC220と各I/Oエクスパンダ224〜226をシリアルクロック線及び双方向のシリアルデータ線の2本で並列に接続する。サブCPU111は、装着されている装飾パーツ85〜87のタイプを識別することなく、ROM112に記録されている1種類の装飾装置駆動データSDのテーブル群に基づいてLED173及び回転灯174を駆動制御する。マスタIC220は各I/Oエクスパンダ224〜226が有する一意なアドレスを指定して通信を行う。
以下、第5の実施形態と第1の実施形態の相違する構成について説明する。上記第1の実施形態と同一の構成については基本的にその説明を省略する。
図32に、本実施形態における音声ランプ制御装置90、中継基板221及びI/Oエクスパンダ224〜226の接続態様を示す。本実施形態においては、左側部装飾パーツ85に含まれる左基板72に左I/Oエクスパンダ224が搭載されているとともに、上部装飾パーツ86に含まれる上基板73に上I/Oエクスパンダ225が含まれる。また、右側部装飾パーツ87に含まれる右基板74に右I/Oエクスパンダ226が含まれる。各I/Oエクスパンダ224〜226のOUT端子にはLED173又は回転灯174が接続されている。各装飾基板72〜74毎にベース枠43から着脱可能である。
図32には、1例として中継基板221にタイプAの左I/Oエクスパンダ224a、タイプBの上I/Oエクスパンダ225b及びタイプCの右I/Oエクスパンダ226cが接続されている様子を示している。なお、中継基板221に接続される各I/Oエクスパンダ224〜226のタイプは当該組合せに限定されず、各装飾パーツ85〜87毎に独立して選択可能である。
音声ランプ制御装置90内でサブCPU111とマスタIC220は双方向のデータ線で接続されている。マスタIC220はサブCPU111から送られてくるデータをもとに、各I/Oエクスパンダ224〜226と通信を行う。音声ランプ制御装置90は中継基板221を介して各I/Oエクスパンダ224〜226と5本の接続線で接続されている。具体的には、接続線Vcc、接続線Vled、接続線SDA、接続線SCL、及び接続線GNDで接続されている。接続線Vccは、中継基板221及び各I/Oエクスパンダ224〜226に電源を供給するための接続線である。接続線Vledは、LED173又は回転灯174に電源を供給するための接続線である。接続線SDAは、マスタIC220と各I/Oエクスパンダ224〜226との間でデータを通信するための双方向の接続線である。接続線SCLは、接続線SDAでのデータ通信に用いられるクロック信号SG1を入出力するための接続線である。接続線GNDは、接続線Vcc及び接続線Vledで供給される電源のグランドである。各I/Oエクスパンダ224〜226は音声ランプ制御装置90のマスタIC220に対して並列接続されている。
タイプAの左基板72aにはタイプAの左I/Oエクスパンダ224aが搭載されており、当該左I/Oエクスパンダ224aのOUT端子にLED173又は回転灯174が接続されている。同様に、タイプBの上基板73bにはタイプBの上I/Oエクスパンダ225bが搭載されており、当該上I/Oエクスパンダ225bのOUT端子にLED173又は回転灯174が接続されている。また、タイプCの右基板74cにはタイプCの右I/Oエクスパンダ226cが搭載されており、当該右I/Oエクスパンダ226cのOUT端子にLED173又は回転灯174が接続されている。各装飾基板72〜74に搭載されている各I/Oエクスパンダ224〜226は一意なアドレスを有している。
図33は、各装飾基板72〜74に搭載されているI/Oエクスパンダ224〜226のアドレスを示すテーブルである。当該アドレスは装飾基板72〜74の種類及びタイプに応じて異なる。装飾基板72〜74には、左基板72、上基板73及び右基板74の3つの種類が存在する。また、各装飾基板72〜74について、それぞれタイプA、タイプB及びタイプCの3つのタイプが存在する。したがって、合計9種類の装飾基板72〜74が存在するため、各装飾基板72〜74に搭載されているI/Oエクスパンダ224〜226のアドレスも合計9種類存在する。
各I/Oエクスパンダ224〜226が有する一意なアドレスは、マスタIC220と各I/Oエクスパンダ224〜226が通信を行う際に使用される。当該通信により、各I/Oエクスパンダ224〜226のOUT端子に接続されているLED173又は回転灯174を駆動するための装飾装置駆動データSDが各I/Oエクスパンダ224〜226に入力される。例えば、左基板72に接続されているタイプBのI/Oエクスパンダ224bのOUT端子に接続されているLED173又は回転灯174を駆動するデータを送信する場合、アドレスは「0010」となる。
図34は、タイプAの上I/Oエクスパンダ225a周辺の回路図である。
各I/Oエクスパンダ224〜226はそれぞれ、入力端子としてNC端子、RESET端子、SCL端子、SDA端子、Vcc端子、A00〜A03端子、及びGND端子を備え、出力端子として、PORT0〜PORT15を備える。
NC端子は内部で何も接続されない端子であるので、NC端子には、外部から何も接続されない。RESET端子には、プルアップ抵抗Rを介してI/Oエクスパンダ224〜226に供給される電源が接続される。したがって、RESET端子に電力が印加されない状態になれば、I/Oエクスパンダ224〜226は初期状態にリセットされる。
SCL端子にはシリアルクロック線が接続され、SDA端子にはシリアルデータ線が接続される。Vcc端子には、I/Oエクスパンダ224〜226に供給される電源が接続される。また、Vcc端子には、電源ノイズを除去するバイパスコンデンサが接続される。
A00端子〜A03端子は、I/Oエクスパンダ224〜226にアドレスを設定するための端子である。I/Oエクスパンダ224〜226のアドレスは、4ビットで表現され、「1」を示す端子にはI/Oエクスパンダ224の電圧が印加され、「0」を示す端子はグランドしている。したがって、図34に示す上I/Oエクスパンダ225aのアドレスは「0100」である。GND端子は、電圧をグランドするための端子である。
図32に示すように、中継基板221は、マスタIC220と各I/Oエクスパンダ224〜226とのやり取りを中継する基板である。中継基板221は必要な電源をI/Oエクスパンダ224〜226に供給する。また、マスタIC220が通信を開始した場合に、シリアルデータ線を介してアドレス、Read/Write要求(マスタIC220が受信するのか、送信するのかの区別)及び装飾装置駆動データSDを伝送する。そして中継基板221は、シリアルクロック線を介してクロック信号SG1を伝送する。それを受けたI/Oエクスパンダ224〜226は、送られてきたアドレスと自己のアドレスが一致する場合に、双方向のシリアルデータ線を介して通信の正否を示す「ACK」データを送り、データを送る準備をする。これによりシリアルデータ線を独占してマスタIC220との間で1対1のやり取りを始める準備ができる。「ACK」データはマスタIC220が送信したアドレスと自己のアドレスが一致した場合に、I/Oエクスパンダ224〜226のいずれかが返信する1ビットのデータである。
図35はマスタIC220において行われる書き込み通信処理を表すフローチャートである。具体例として、マスタIC220とタイプAの左I/Oエクスパンダ224aが通信を行う場合について説明する。
先ず、ステップS501において、マスタIC220はサブCPU111から送られてきたデータに基づいて、スタートコンディションを発行する。これは、各I/Oエクスパンダ224〜226に対して通信シーケンスの始まりを示すためである。具体的には、シリアルクロックSCLが「1」の時にシリアルデータSDAを「1」から「0」に変化させることでスタートコンディションが成立する。
次にステップS502にてマスタIC220はサブCPU111から送られてきたデータに基づいて、各I/Oエクスパンダ224〜226にコントロールバイトを送信する。コントロールバイトには9種類のI/Oエクスパンダ224〜226のいずれかのアドレスが含まれており、これを受信したI/Oエクスパンダ224〜226はそのアドレスが自己のアドレスと一致するか否かを判定する。送られてきたアドレスが自己のアドレスと一致しなかったI/Oエクスパンダ224〜226は待機状態となり、送られてきたアドレスが自己のアドレスと一致したI/Oエクスパンダ224〜226のみがマスタICに対して「ACK」データを送信する。今回は当該コントロールバイトにアドレス「0001」が含まれており、当該アドレスを受信した左I/Oエクスパンダ224aのみがマスタIC220に対して「ACK」データを送信する。
ステップS503にて当該「ACK」データを受信したマスタIC220は、ステップS504にて「ACK」データを送信した左I/Oエクスパンダ224aに対して装飾装置駆動データSDを送信する。この装飾装置駆動データSDを受信し終えた左I/Oエクスパンダ224aは再び「ACK」データをマスタIC220に送信する。ステップS505にて当該「ACK」データを受信したマスタIC220はステップS506にてストップコンディションを発行する。これは、現在通信を行っている左I/Oエクスパンダ224aに対して通信シーケンスの終わりを示すためである。具体的には、シリアルクロックSCLが「1」の時にシリアルデータSDAを「0」から「1」に変化させる。そして、本書き込み通信処理を終了する。
このように、タイプAの左側部装飾パーツ85aが装着されていた場合には、マスタIC220と左I/Oエクスパンダ224aとの間で通信が成立する。一方、タイプB又はタイプCの左側部装飾パーツ85b,85cが装着されていた場合、左I/Oエクスパンダ224b,224cはマスタIC220から送られてきたアドレスが自身のアドレスと一致しないことを確認して、待機状態に戻る。この場合、マスタIC220に「ACK」データは返ってこない。このため、マスタIC220と左I/Oエクスパンダ224b,224cとの間で、装飾装置駆動データSDに関する通信は成立しない。
このように、マスタIC220が9種類あるアドレスのいずれかを指定して装飾装置駆動データSDを送信する場合、当該アドレスを有するI/Oエクスパンダ224〜226が装着されている場合は、該当するI/Oエクスパンダ224〜226から「ACK」データが返信され、装飾装置駆動データSDに関する通信が成立する。一方、当該アドレスを有するI/Oエクスパンダ224〜226とは別のタイプのI/Oエクスパンダ224〜226が装着されている場合は、該当するI/Oエクスパンダ224〜226が存在しないため、「ACK」データは返信されず、通信はそこで終了する。
本実施形態において、サブCPU111はROM112に1種類の装飾装置駆動データSDのテーブル群を有する。当該テーブル群には9種類全てのI/Oエクスパンダ224〜226に対応するためのデータが含まれている。サブCPU111は当該テーブル群の中から各演出に必要な装飾装置駆動データテーブルを参照して、更新タイミングとなるたびにマスタIC220に各I/Oエクスパンダ224〜226と通信するために必要なアドレスと装飾装置駆動データSDを送信する。
図36に、本実施形態において、装飾装置駆動データSDのテーブル群に含まれる装飾装置駆動データテーブルの1例を示す。当該装飾装置駆動データテーブルには、ポインタの位置に対応させて、9種類のI/Oエクスパンダ224〜226のいずれか1つのアドレス及び当該アドレスに送信される装飾装置駆動データSDが記憶されている。
マスタIC220はサブCPU111から送られてきたデータに基づいて、9種類全てのI/Oエクスパンダ224〜226と通信を試みる。通信対象となったI/Oエクスパンダ224〜226が装着されていれば、通信が成立し、当該I/Oエクスパンダ224〜226に接続されているLED173又は回転灯174が駆動制御される。一方、通信対象となったI/Oエクスパンダ224〜226が装着されていない場合は、通信が成立せず、装着されている各I/Oエクスパンダ224〜226は待機状態となる。したがって、電源投入時に装着されている装飾パーツ85〜87の識別を行う必要がない。
図36を参照しながら、装飾装置駆動データSDのテーブルの具体例を説明する。ポインタが「0」の位置にある場合に、マスタIC220は、装着されている3つの装飾基板72〜74に1つずつ搭載されているI/Oエクスパンダ224〜226の全てに「0001」のアドレスを含むコントロールバイトを送信する。図33のテーブルに示すように、「0001」のアドレスはタイプAの左基板72aに搭載されているI/Oエクスパンダ224aのアドレスである。したがって、タイプAのI/Oエクスパンダ224aが搭載されている左基板72が装着されている場合には、当該I/Oエクスパンダ224aから「ACK」データが返信される。「ACK」データを受信したマスタIC220は、図36の装飾装置駆動データテーブルに記憶されている装飾装置駆動データSD「D0」を左基板72のタイプAのI/Oエクスパンダ224aに送信する。一方、装着されている左基板72がタイプB又はタイプCである場合には、「ACK」データがマスタIC220に返信されないため、通信は成立しない。
ポインタが「1」の位置に移動した場合、図36の装飾装置駆動データテーブルには当該タイミングで送信すべき装飾装置駆動データSDが記憶されていないため、マスタIC220は通信を行わない。ポインタが「2」の位置に移動した場合、マスタIC220は「1001」のアドレスを含むコントロールバイトを3つのI/Oエクスパンダ224〜226に送信する。「1001」のアドレスはタイプCの右基板74に搭載されているI/Oエクスパンダ226cのアドレスである。装着されている右基板74がタイプCであれば「ACK」データが返信され、装飾装置駆動データSD「D1」が送信される。一方、装着されている右基板74がタイプA又はタイプBである場合には、通信は成立しない。
このように、定期的に起こるポインタの位置の更新に際して、図36の装飾装置駆動データテーブルが参照される。当該テーブルに装飾装置駆動データSDが記憶されていれば、マスタIC220は当該テーブルに記憶されているアドレスを含むコントロールバイトを送信する。当該テーブルに装飾装置駆動データSDが記憶されていなければ、次にポインタの位置が更新されるまで、マスタIC220は待機する。
上述した本実施形態によれば以下の優れた効果を有する。
マスタIC220と各I/Oエクスパンダ224〜226を双方向のシリアルデータ線とシリアルクロック線の2本で接続し、アドレスを指定して装飾装置駆動データSDを送信する構成とした。また、左側部装飾パーツ85、上部装飾パーツ86及び右側部装飾パーツ87のタイプA〜タイプCに対応するI/Oエクスパンダ224〜226のアドレスを全て異なるものとした。そして、サブCPU111はROM112に1種類の装飾装置駆動データSDのテーブル群を有する構成とした。そして、当該テーブル群は9種類全てのI/Oエクスパンダ224〜226に対応する構成とした。これにより、ベース枠43の左領域231、上領域232及び右領域233にどのタイプの装飾基板72〜74が装着されている場合においても、装着されている装飾パーツ85〜87の種類を識別することなく、装着されている装飾パーツ85〜87が有する各装飾基板72〜74に適切な装飾装置駆動データSDを提供することができる。
<他の実施形態>
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記実施形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組合せて適用してもよい。
(1)上記第1の実施形態においては、装飾基板72〜74及び前面カバー75〜77をベース枠43の表面にネジ固定する構成としたが、これに限らず、ベース枠43に複数の鉤爪状のフックを一体形成し、当該フックを利用してベース枠43に装飾基板72〜74及び前面カバー75〜77を着脱可能に固定する構成としても良い。この場合、1つの装飾基板72〜74又は前面カバー75〜77に対して複数個所を固定する構成とする。これにより、装飾基板72〜74又は前面カバー75〜77を所定の場所に合わせて押さえつけることにより、装飾基板72〜74又は前面カバー75〜77をベース枠43に固定することができる。この際、鉤爪状のフックは瞬間的に変形した後、元の形に戻り、装飾基板72〜74又は前面カバー75〜77が固定される。また、ベース枠43に固定されている装飾基板72〜74又は前面カバー75〜77は、ベース枠43に対して垂直上向きに引っ張ることにより取り外すことができる。この際、鉤爪状のフックは瞬間的に変形した後、元の形に戻る。
また、ベース枠43の表面と装飾基板72〜74又は前面カバー75〜77の裏面をスナップボタンにより固定する構成としても良い。この場合も、装飾基板72〜74又は前面カバー75〜77をベース枠43の表面に押さえつけることにより、装飾基板72〜74又は前面カバー75〜77をベース枠43に固定することができる。また、ベース枠43に固定されている装飾基板72〜74又は前面カバー75〜77は、ベース枠43に対して垂直上向きに引っ張ることにより取り外すことができる。これらの固定方法を用いることにより、装飾基板72〜74及び前面カバー75〜77の着脱に際してドライバ等の工具を必要とせず、効率的に作業を行うことが可能となる。
(2)上記第1の実施形態においては、左基板72a〜72cのタイプを識別するためのフォトセンサ94〜96が音声ランプ制御装置90のサブCPU111に接続されている構成としたが、これに限らず、フォトセンサ94〜96を主制御装置60に接続する構成としても良い。この場合、電源投入時に主制御装置60はフォトセンサ94〜96を用いて装着されている左基板72a〜72cの識別を行う。主制御装置60は当該識別結果に基づいたコマンドを、音声ランプ制御装置90のサブCPU111に送信する。サブCPU111は、受信した当該コマンドに基づいて、ROM112に記憶されている装飾装置駆動データSDの3種類のテーブル群の中から、今回装着されている左基板72a〜72cのタイプに対応する1種類のテーブル群を選択し、RAM113の展開エリア157に展開する。
(3)上記第1の実施形態においては、電源投入時に装着されている左基板72a〜72cの種類を識別するためにフォトセンサ94〜96を用いたが、これに限らず、測距センサを用いても良い。この場合、各タイプの左基板72a〜72cの一部に位置の異なるマーカを設け、電源投入時にベース枠43に固定されている測距センサからマーカまでの距離を測定する。予め測距センサから各タイプのマーカまでの距離を測定して登録しておき、電源投入時の測定により得られた距離と予め登録されている距離との比較により、装着されている左基板72a〜72cの種類が識別される。
(4)上記第1の実施形態においては、プログラムが一定のもとで、装着されている左基板72a〜72cのタイプに応じて装飾装置駆動データSDが異なる構成とした。しかし、これに限らず、装飾装置駆動データSDが一定のもとで、装着されている左基板72a〜72cのタイプに応じてプログラムが異なる構成としても良い。この場合、電源投入時に左基板72a〜72cのタイプがフォトセンサ94〜96を用いて識別され、当該識別結果に応じたプログラムが選択される。
(5)上記第1の実施形態においては、電源投入時に装着されている左基板72a〜72cのタイプを識別し、当該識別結果に基づいてROM112から1種類の装飾装置駆動データSDのテーブル群を選択してRAM113の展開エリア157に展開した。そして、展開されたテーブル群は電源遮断時まで保持される構成とした。しかし、これに限らず、電源投入時の識別結果に基づいて、装着されている左基板72a〜72cのタイプに応じたフラグを設定するだけで、装飾装置駆動データSDのテーブル群を展開エリア157に展開しない構成としても良い。この場合、主制御装置60から音声ランプ制御装置90のサブCPU111に演出のコマンドが送信されるたびに、電源投入時に設定したフラグが参照され、当該フラグに応じた装飾装置駆動データSDのテーブルをROM112から読み出される。
(6)上記第1の実施形態においては、電源投入時に装着されている左基板72a〜72cのタイプを識別し、当該識別結果に基づいてROM112から1種類の装飾装置駆動データSDのテーブル群を選択してRAM113の展開エリア157に展開した。そして、展開されたテーブル群は電源遮断時まで保持される構成とした。しかし、これに限らず、電源投入後も定期的に左基板72a〜72cのタイプの識別を行う構成としても良い。この場合、電源投入時の識別結果と、電源投入後の定期的な識別結果が異なった場合、最新の識別結果を優先させる。最新の識別結果に応じた1種類のテーブル群をRAM113の展開エリア157に展開し直し、その後は新たに展開されたテーブル群の中から必要なテーブルを実行エリア158に読み出す構成とする。
(7)上記第1の実施形態においては、電源投入時に装着されている左基板72a〜72cのタイプを識別し、当該識別結果に基づいてROM112から1種類のテーブル群を選択してRAM113の展開エリア157に展開した。また、展開されたテーブル群は電源遮断時まで保持される構成とした。そして、音声ランプ制御装置90のサブCPU111は、主制御装置60からの演出のコマンドを受信すると、展開エリア157に展開されているテーブル群の中から必要なテーブルを実行エリア158に読み出す構成とした。しかし、これに限らず、サブCPU111は主制御装置60から演出のコマンドを受信するたびに装着されている左基板72a〜72cのタイプを識別する構成としても良い。この場合、電源投入時には装着されている左基板72a〜72cのタイプの識別は行われず、RAM113の展開エリア157は必要ない。主制御装置60から演出のコマンドを受信すると、サブCPU111はフォトセンサ94〜96を用いて、装着されている左基板72a〜72cのタイプを識別し、当該識別結果に基づいて、ROM112に記憶されている3種類のテーブル群の中から1種類のテーブル群を選択する。そして、今回選択したテーブル群の中から、更に、今回主制御装置60から受信したコマンドを実行するために必要なテーブルを選択し、実行エリア158に読み出す。
(8)上記第1の実施形態においては、装飾基板72〜74のタイプ毎にワイヤーハーネス138の両端のコネクタ135の形状を変化させた。これにより、左基板72と電気的に接続可能な上基板73及び右基板74のタイプは、左基板72のタイプと同じものに限られる。このため、装着されている装飾基板72〜74のタイプの識別は左基板72のみについて行う構成とした。しかし、装着されている装飾基板72〜74において、識別対象となる装飾基板72〜74は左基板72の1つに限られない。全ての装飾基板72〜74について識別を行っても良い。この場合、装飾基板72〜74同士を接続するためのワイヤーハーネスの両端のコネクタ135は同じ形状とする必要がある。これにより、左基板72とは異なるタイプの上基板73及び右基板74を組合せて電気的に接続することが可能となる。
ROM112には全ての組合せに対応した装飾装置駆動データSDのデータ群が記憶されており、全ての装飾基板72〜74の識別結果に応じた装飾装置駆動データSDのデータ群が電源投入処理によりRAM113の展開エリア157に展開される。
(9)上記第1の実施形態においては、各装飾パーツ85〜87のタイプ毎に装飾基板72〜74及び前面カバー75〜77が異なる構成としたが、これに限らず、各装飾パーツ85〜87のタイプ毎に装飾基板72〜74のタイプのみが異なる構成としても良い。この場合、前面カバー75〜77は全てのタイプについて共通である。
(10)上記第1の実施形態においては、電源投入時に音声ランプ制御装置90のサブCPU111がフォトセンサ94〜96を用いて、装着されている左基板72a〜72cのタイプを識別し、当該識別結果に基づいてROM112に記憶されている複数の装飾装置駆動データSDのデータ群の中から、必要な1種類のデータ群をRAM113の展開エリア157に展開する構成とした。この場合において、電源投入時、サブCPU111が必要なデータ群をRAM113の展開エリア157に展開するまで、主制御装置60にウェイト期間を設けても良い。
主制御装置60とサブCPU111の間で双方向通信を行い、テーブル群の展開が終了したことを知らせるデータをサブCPU111から主制御装置60に送信する構成とする。若しくは、電源投入からテーブル群の展開にかかる時間を、設計段階において予め計測し、当該計測により把握された最長の読み出し時間以上の時間を主制御装置60のウェイト期間として設定する構成とする。これにより、電源を投入してからテーブル群の展開が終わるまでの間、主制御装置60からサブCPU111に演出のコマンドが入ることはない。
(11)上記第2の実施形態においては、電源投入時に装着されている左基板72の種類を識別するために2次元コードを利用したが、これに限らず、1次元コードを利用しても良い。また、ICタグによる識別を行っても良い。この場合、左基板72の背面にICタグを取り付け、ベース枠43に読取装置を固定することで、電源投入時に装着されている左基板72の種類を識別することができる。
(12)上記第3の実施形態においては、1つの出力ポート131のDATA端子から延びるデータ線を3本に分岐して各装飾基板72〜74の入力ポート170〜172のDATA端子に接続することにより、装飾装置駆動データSDに関して各装飾基板72〜74を並列接続とした。この場合、駆動対象が存在する各駆動IC191〜193のOUT端子に接続される発光素子の種類及び数は装飾基板72〜74のタイプ毎に決定される。したがって、装飾基板72〜74のタイプが同じであれば、左基板72、上基板73及び右基板74の発光素子の種類及び数は同じ構成に限定されていた。しかし、出力ポート131の数は1つに限られない。出力ポート131を各装飾基板72〜74に対応させて3つ設け、各出力ポート131のDATA端子と各装飾基板72〜74の入力ポート170〜172のDATA端子を1対1で接続しても良い。この場合、タイプが同じであっても左基板72、上基板73及び右基板74の発光素子の種類及び数を異なるものとすることが可能である。
(13)上記第3の実施例においては、出力ポート131から出力される装飾装置駆動データSDの配列を、タイプC用、タイプB用、タイプA用の順番に並べた。この場合、駆動対象が存在する各駆動IC191〜193のOUT端子に接続される発光素子の種類及び数は装飾基板72〜74のタイプ毎に決定される。したがって、装飾基板72〜74のタイプが同じであれば、左基板72、上基板73及び右基板74の発光素子の種類及び数は同じ構成に限定されていた。しかし、出力ポート131から出力される装飾装置駆動データSDの配列はこれに限られない。
具体的には、出力ポート131から出力される装飾装置駆動データSDの配列を、右基板74のタイプC用、右基板74のタイプB用、右基板74のタイプA用、上基板73のタイプC用、上基板73のタイプB用、上基板73のタイプA用、左基板72のタイプC用、左基板72のタイプB用、左基板72のタイプA用の順番としても良い。各装飾基板72〜74の各タイプA〜Cにおいて、自身に該当する装飾装置駆動データSDが送られてくる場所にのみ、駆動対象の存在する駆動ICを配置し、その上流をすべて疑似駆動IC194で埋め、その下流には何も配置しない構成とする。これにより、装飾基板72〜74のタイプが同じであっても各装飾基板72〜74毎に発光素子の種類及び数を異なるものとすることができる。
(14)上記第3の実施形態及び第4の実施形態においては、疑似駆動IC194を駆動対象の存在しない駆動ICとし、当該駆動ICは第1駆動IC191と同じ内部構成を有するものとしたが、これに限らず、疑似駆動IC194は8ビットのデータを格納できるデータ格納手段であれば何でも良い。これにより、疑似駆動IC194の構成が簡略化される。
(15)上記第3の実施形態及び第4の実施形態においては、左基板72、上基板73及び右基板74上に搭載される駆動対象の存在する駆動IC191〜193及び駆動対象の存在しない疑似駆動IC194の合計数が同じになる構成とした。しかし、これに限らず、各基板72〜74上に搭載される駆動IC191〜193及び疑似駆動IC194の合計数を変化させても良い。ただし、異なるタイプA〜C間で駆動IC191〜193及び疑似駆動IC194の合計数は変わらない構成とする。
例えば、駆動IC191〜193と疑似駆動IC194の合計が左基板72では2つ、上基板73では3つ、右基板74では4つとすることができる。この場合、駆動IC191〜193と疑似駆動IC194の合計数は、左基板72のタイプA〜C間では共通して2つであるとともに、上基板73のタイプA〜C間では共通して3つである。また、同様に右基板74のタイプA〜C間では共通して4つである。
(16)上記第3の実施形態及び第4の実施形態においては、左基板72、上基板73及び右基板74上に搭載される駆動対象の存在する駆動IC191〜193の数は1つであったが、これに限らず、各基板72〜74に搭載される駆動IC191〜193の数は複数であっても構わない。例えば、左基板72に搭載される駆動IC191〜193が2つ、上基板73に搭載される駆動IC191〜193が1つ、右基板74に搭載される駆動IC191〜193が3つであっても構わない。
(17)上記第4の実施形態においては、各装飾基板72〜74上にIC搭載エリアA〜Cを設けた。そして、各装飾基板72〜74における駆動対象が存在する駆動IC191〜193が搭載される場所により各装飾基板72〜74のタイプが決まる構成とした。しかし、各装飾基板72〜74のタイプの決め方は、駆動対象が存在する駆動IC191〜193の場所を決めることに限られない。各装飾基板72〜74上において、駆動対象が存在するIC191〜193の場所は任意である。要は、装飾装置駆動データSDに関して、直列接続された駆動IC191〜193、疑似駆動IC194の中で、駆動対象の存在する駆動IC191〜193が上流から何番目に位置するかで装飾基板72〜74のタイプが決まる。
(18)上記第5の実施形態においては、1つのポインタに対して1つのアドレス及び装飾装置駆動データSDのセットが設定されている装飾装置駆動データSDのテーブルを用いた。しかし、これに限らず、装飾装置駆動データSDのテーブルには、1つのポインタに対して複数のアドレス及び装飾装置駆動データSDのセットが設定されていても良い。この場合、マスタIC220には複数のアドレス及び装飾装置駆動データSDのセットを記憶できるレジスタが存在する構成とする。装飾装置駆動データSDのデータテーブルにおいて、ポインタが移動した先にアドレス及び装飾装置駆動データSDが設定されている場合、音声ランプ制御装置90のサブCPU111は当該アドレス及び装飾装置駆動データSDのセットをマスタIC220のレジスタに書き込む。マスタIC220は、当該レジスタに書き込まれたアドレス及び装飾装置駆動データSDのセットに関して各I/Oエクスパンダ224〜226と通信を行う。
ポインタが移動した先に複数のアドレス及び装飾装置駆動データSDが設定されていた場合には、サブCPU111は複数のアドレス及び装飾装置駆動データSDのセットをマスタIC220のレジスタに書き込むこととなる。この場合、マスタIC220は、先に書き込まれたアドレス及び装飾装置駆動データSDのセットから順番に通信処理を行うことになる。したがって、同じポインタに設定されていた複数のアドレス及び装飾装置駆動データSDのセットの間では、マスタIC220と各I/Oエクスパンダ224〜226の通信処理に要した時間の分だけ通信のタイミングにずれが生じることとなる。
(19)上記第5の実施形態においては、I/Oエクスパンダ224〜226の出力端子にはLED173又は回転灯174を接続する構成とした。そして、当該I/Oエクスパンダ224〜226とマスタIC220との間で通信が成立した場合は、マスタIC220からアドレスとセットで記憶されていた装飾装置駆動データSDが送信される構成とした。しかし、これに限らず、I/Oエクスパンダ224〜226の出力端子にセンサを接続する構成としても良い。この場合、I/Oエクスパンダ224〜226とマスタIC220の間で通信が成立した場合には、センサに関するデータがI/Oエクスパンダ224〜226からマスタIC220に対して送信されることとなる。
(20)上記第5の実施形態においては、9種類全てのI/Oエクスパンダ224〜226のアドレスが異なる構成とした。この場合、サブCPU111のROM112には9種類のアドレスに対応した装飾装置駆動データSDのデータ群が1種類記憶されており、マスタIC220は通信が成立するか否かの結果に関わらず、9種類のI/Oエクスパンダ224〜226全てにアドレスを送信する。しかし、各I/Oエクスパンダ224〜226のアドレスの決め方はこれに限られない。例えば、同じタイプのI/Oエクスパンダ224〜226には同じアドレスをつけても良い。この場合、サブCPU111のROM112には3種類のアドレスに対応した装飾装置駆動データSDのデータ群を1種類記憶させれば良い。また、マスタIC220がアドレスを送信する回数を3分の1に減らすことができる。但し、同じアドレスを有するI/Oエクスパンダ224〜226のOUT端子には同じ種類と数の発光素子を接続しなければならない。
<上記実施形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.遊技機を構成する電気部品(左基板72、上基板73、右基板74)と、
前記電気部品を動作させるための制御を実行する制御手段(音声ランプ制御装置90の音声ランプ制御処理を実行するための機能)と、
を備える遊技機において、
前記電気部品の種類を識別する識別手段(第1フォトセンサ94、第2フォトセンサ95、第3フォトセンサ96、2次元コード読取装置98)と、
前記識別手段による識別結果に対応した態様で前記制御手段による前記電気部品の制御が行われるように制御情報(装飾装置駆動データSDのテーブル群)を設定する設定手段(音声ランプ制御装置90におけるステップS305、ステップS307及びステップS309の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、複数種類の電気部品のいずれかを利用可能なため、遊技機の構成を多様化させることが可能である。この場合に設定手段が識別手段の識別結果に基づき、装着されている電気部品に対応した態様で制御情報を設定する。これにより、いずれの電気部品が装着されても、装着された電気部品に対応した制御が制御手段により実行される。このため、複数の電気部品の中からいくつかの電気部品を選択して遊技機に装着することができ、当該いくつかの電気部品は同一の制御手段を用いて制御することが可能である。
特徴A2.前記識別手段による識別結果に応じて前記設定手段が設定する前記制御情報は前記電気部品を動作させるための駆動データ又は使用対象となる駆動データを決定するためのデータ(装飾装置駆動データSDのテーブル)であり、前記電気部品を動作させるためのプログラムは複数種類の前記電気部品間において一定であることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、識別手段による識別結果に対応して、装着されている電気部品を動作させるための駆動データ又は使用対象となる駆動データを決定するためのデータが選択される。このため、どの電気部品が装着されていても同一のプログラムで対応することが可能となる。プログラムが一定であるために、プログラムの設計が容易である。
特徴A3.情報読み出しタイミングとなった場合に制御実行情報(装飾装置駆動データSDのテーブル)を読み出す読出手段(音声ランプ制御装置90におけるステップS403の処理を実行する機能)を備え、
前記制御手段は、前記読出し手段により読み出された前記制御実行情報を利用して前記電気部品の制御を実行する構成であり、
前記読出手段は、前記情報読み出しタイミングとなった場合に前記設定手段が設定した前記制御情報に基づき前記制御実行情報を読み出すことを特徴とする特徴A1又はA2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、制御手段が電気部品を制御するための制御実行情報は読出手段により設定される。当該読出手段は制御実行情報を制御情報に基づき読み出す。制御情報は設定手段により設定されているため、読出手段は制御実行情報を読み出す場合に識別結果を参照する必要がない。このため、読出手段は読み出しタイミングとなった場合に、容易に制御実行情報を読み出すことができる。
特徴A4.前記識別手段による前記電気部品の識別が電源投入時に行われ、当該識別の結果に応じた前記制御情報を前記設定手段が設定することを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A4によれば、識別手段による識別が電源投入時に行われ、その識別結果に応じて制御が実行される。識別が予め行われているため、電気部品の制御の開始に際して識別を行うためのウェイト時間を必要としない。
特徴A5.前記制御情報は、前記制御手段において前記電気部品を制御する場合に利用される前記制御実行情報を複数種類含み、前記電気部品の種類に対応させて所定記憶手段(音声ランプ制御装置90のROM112)に複数種類記憶されており、
前記設定手段は、前記識別手段による識別結果に対応する種類の前記制御情報を特定記憶手段(音声ランプ制御装置90のRAM113内の展開エリア157)に読み出し、
当該遊技機は、前記特定記憶手段に読み出された前記制御情報の中から使用対象の制御実行情報を選択する選択手段を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A5によれば、識別手段による識別の結果に応じて、装着されている電気部品を制御するための制御実行情報が一括で読み出される。そして、選択手段は特定記憶手段に読み出された制御情報の中から使用対象の制御実行情報を選択する。この際、特定記憶手段には装着されている電気部品に関する制御情報のみが読み出されているため、選択手段は識別結果を参照する必要がない。
特徴A6.前記電気部品の種類を識別するために、前記電気部品ごとに異なる識別子(第1識別用孔182、第2識別用孔183、第3識別用孔184、2次元コード)を備え、
前記識別手段は前記識別子を利用して前記電気部品の種類の識別を行い、前記識別手段に対する前記識別子の相対的な位置のずれを所定の範囲内に制限する制限手段(位置合わせ枠251)を備えることを特徴とする特徴A1乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A6によれば、電気部品ごとに識別子が異なる。このため、識別手段は当該識別子を利用して装着されている電気部品の識別を行うことができる。また、制限手段により、識別手段と識別子の相対的な位置のずれを所定の範囲内に制限される。これにより、識別手段と識別子の相対的な位置のずれが起こることによる識別エラーの可能性を低減することができる。
特徴A7.前記識別手段による前記識別子を利用した前記電気部品の種類の識別において、いずれの電気部品にも該当しない識別結果となった場合に、異常報知を行う異常報知実行手段(音声ランプ制御装置90におけるステップ310の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A6に記載の遊技機。
特徴A7によれば、電気部品の種類の識別を行った結果、いずれの電気部品にも該当しない識別エラーとなった場合に、異常報知が行われる。このため、識別エラーとなった事実に気付かずに遊技機の使用を続ける可能性を低減できる。異常報知は、電気部品を正しい位置に装着し直し、電気部品の種類を正しく認識させる操作を行うトリガとなる。
特徴A8.識別対象となる前記電気部品とは別の電気部品(スピーカ55)を備え、
前記異常報知は識別対象の前記電気部品とは異なる前記別の電気部品を利用して行われることを特徴とする特徴A7に記載の遊技機。
特徴A8によれば、遊技機が識別対象とは異なる別の電気部品を備えており、当該別の電気部品を利用して異常報知が行われる。これにより、識別エラーとなった場合に、異常報知が行われない可能性を低減することができる。
特徴A9.前記電気部品として、第1電気部品(左基板72、上基板73、右基板74)と第2電気部品(左基板72、上基板73、右基板74)とを備え、
前記第1電気部品及び前記第2電気部品のそれぞれについて種類を変更可能であって、種類の変更に際しては前記第1電気部品と前記第2電気部品とが所定の組合せとなるように行われ、
前記識別手段は、前記第1電気部品の種類の識別を行い、前記第2電気部品の種類の識別を行わないことを特徴とする特徴A1乃至A8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A9によれば、第1電気部品と第2電気部品の種類を変更できる。複数箇所のそれぞれについて複数の電気部品の中から選択して装着できるため、遊技機の装飾性を高めたり、コストを抑えたりする設計が可能となる。また、第1電気部品及び第2電気部品の種類が所定の組合せとなるように変更される場合において、第1電気部品の識別を行い、第2電気部品の識別を行わない。これにより、全電気部品の識別を行う場合と比較して、識別手段及び識別子の数を減らすことができる。遊技機の低コスト化、省スペース化を図ることができる。
特徴A10.前記第1電気部品と前記第2電気部品とを電気的に接続するための接続手段(コネクタ135の装着部45)が、それら前記第1電気部品と前記第2電気部品との組合せが前記所定の組合せとなる場合にそれら両電気部品を電気的に接続可能となるように設けられていることを特徴とする特徴A9に記載の遊技機。
特徴A10によれば、第1電気部品と第2電気部品の電気的な接続が所定の組合せの場合に可能になる。これにより、人為的なミスにより、所定の組合せ以外の組合せの第1電気部品と第2電気部品を電気的に接続する可能性を低減することができる。
特徴A11.前記第1電気部品及び前記第2電気部品は、これら電気部品を動作させるために前記制御手段から送信される情報の供給経路において上流側及び下流側の関係となるように電気的に接続されており、
前記上流側に存在する電気部品において前記制御手段側からの電気的な接続を行うための接続箇所(装着部49)の構造は、当該電気部品の種類に関係なく共通していることを特徴とする特徴A10に記載の遊技機。
特徴A11によれば、上流側に存在する電気部品と制御手段を電気的に接続するための接続箇所は電気部品の種類に関係なく共通である。このため、同一の接続部材を利用して全ての種類の電気部品について電気的な接続を行うことが可能である。
特徴A12.前記第1電気部品及び前記第2電気部品は、これら電気部品を動作させるために前記制御手段から送信される情報の供給経路において上流側及び下流側の関係となるように電気的に接続されており、
前記各電気部品を動作させるために前記制御手段から送信される情報(装飾装置駆動データSD)には、前記第1電気部品を動作させるための部分情報と前記第2電気部品を動作させるための部分情報とが前記供給経路における前記各電気部品の配列に対応させた順序で設定されていることを特徴とする特徴A9乃至A11のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A12によれば、第1電気部品と第2電気部品は制御手段から送信される情報の供給経路において上流側及び下流側の関係となるように電気的に接続される。また、第1電気部品を動作させるための部分情報と第2電気部品を動作させるための部分情報が各電気部品の配列に対応させた順序で設定されている。このため、第1電気部品を動作させるための部分情報を第1電気部品に書き込むとともに第2電気部品を動作させるための部分情報を第2電気部品に書き込むことが可能となる。
なお、特徴A1〜A12のいずれか1の構成に対して、特徴A1〜A12、特徴B1〜B9、特徴C1〜C8、特徴D1〜D2のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴B群>
特徴B1.複数種類の所定電気部品(左基板72、上基板73、右基板74)のいずれかが装着される所定装着部(左領域231、上領域232、右領域233)と、
前記所定電気部品を動作させるための制御を実行する制御手段(音声ランプ制御装置90における音声ランプ制御処理を実行する機能)と、
を備え、
当該制御手段は、前記複数種類の所定電気部品のそれぞれを動作させるための個別情報が所定の配列態様で設定された所定情報群(装飾装置駆動データSD)を出力する出力手段(音声ランプ制御装置90におけるステップS407〜ステップS413の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、所定情報群には個別情報が所定の配列態様で設定されており、所定電気部品には当該個別情報の配列の一部が書き込まれる。当該配列において書き込まれる情報となる箇所は所定電気部品の種類によって異なるため、複数種類の所定電気部品間で書き込まれる情報となる箇所が重なることはない。これにより、所定電気部品の種類に対応した情報を出力しなくても、装着されている所定電気部品を動作させることができる。この場合、所定電気部品の種類を識別する必要がないため、識別に要するウェイト期間がない。また、識別手段を新たに設ける必要がない。
特徴B2.前記所定情報群は、前記複数種類の所定電気部品のそれぞれに対応する個別情報が当該個別情報単位で所定の順序で配列された情報であることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、所定情報群には個別情報が個別情報単位で配列されているため、所定電気部品に書き込まれる情報となる箇所も個別情報単位に区切られる。これにより、出力手段が設定する所定情報群の構成を簡素化することができる。
特徴B3.前記出力手段は、出力制御用情報(装飾装置駆動データSDのテーブル)に基づいて前記所定情報群の出力タイミング及び各出力タイミングにおける前記所定情報群の種類を特定する構成であり、
前記出力制御用情報は、前記所定電気部品の種類に関係なく共通していることを特徴とする特徴B1又はB2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、出力手段は出力制御用情報に基づいて出力する所定情報群の種類及び出力タイミングを特定する構成である。この場合に、出力制御用情報は所定電気部品の種類に関係なく共通しているため、出力制御用情報を読み出すための処理構成が簡素化される。
特徴B4.前記出力手段は、所定の出力タイミングにおいて、その前の出力タイミングにおける前記所定情報群と一部の前記個別情報の内容が相違し、他の前記個別情報の内容が共通する前記所定情報群を出力し得ることを特徴とする特徴B1乃至B3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B4によれば、出力手段は出力タイミングを迎えるたびに個別情報の一部のみを変化させた所定情報群を出力することができる。これにより、所定情報群で複数の電気部品を一括で制御する構成でありながら、当該一括制御の対象となっている複数の電気部品の一部のみを変化させる細かい制御をすることができる。
特徴B5.複数種類の特定電気部品(LED173、回転灯174)のいずれかが装着される構成であり、
前記制御手段は、前記所定電気部品を動作させるための制御だけでなく前記特定電気部品を動作させるための制御を実行するものであり、
前記所定情報群は、前記複数種類の所定電気部品のそれぞれを動作させるための個別情報及び前記複数種類の特定電気部品のそれぞれを動作させるための個別情報が所定の配列態様で設定されていることを特徴とする特徴B1乃至B4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B5によれば、所定電気部品と特定電気部品を1つの制御手段が出力する1つの所定情報群で動作させることが可能である。このため、所定電気部品に加えて特定電気部品を装着した場合においても、所定電気部品及び特定電気部品の種類に対応した情報を出力せずに、装着されている所定電気部品及び特定電気部品を動作させることができる。この場合、所定電気部品及び特定電気部品の種類を識別する必要がないため、識別に要するウェイト期間がない。また、新たに識別手段を設ける必要がない。
特徴B6.前記所定電気部品は、前記所定情報群の中から自身に対応する個別情報を動作実行用の情報として取得することを特徴とする特徴B1乃至B5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B6によれば、所定電気部品は所定情報群の中から自身に対応する個別情報を動作実行用の情報として取得する。このため、所定電気部品を動作させるための情報が所定情報群の所定位置に配置されていれば、当該所定情報群は他の個別情報を含んでいても構わない。したがって、1つの所定情報群により複数の電気部品を動作させることが可能である。
特徴B7.前記所定電気部品のうち少なくとも一部は、駆動対象が存在する駆動手段(第1駆動IC191、第2駆動IC192、第3駆動IC193)と、駆動対象が存在しない情報格納手段(疑似駆動IC194)とを備え、
それら駆動手段及び情報格納手段が前記所定情報群の供給経路において自身の所定電気部品の種類に対応する個別情報が前記駆動手段に供給されるように配列されていることを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。
特徴B7によれば、駆動手段と情報格納手段を所定の場所に配置することで所定電気部品の駆動手段に当該所定電気部品の駆動のために必要な個別情報を書き込むことができる。本構成によれば、駆動手段及び情報格納手段の配置態様を調整するだけで、自身に対応する個別情報の取得を行うことが可能となる。
特徴B8.前記情報格納手段は、前記駆動手段と同一の構造の駆動手段であることを特徴とする特徴B7に記載の遊技機。
特徴B8によれば、情報格納手段が駆動手段と同一の構造を有している。このため、同一構造の駆動手段を並べ、駆動手段として使用したい駆動手段の出力端子のみに電気部品を電気的に接続すればよい。同一構造を有する駆動手段を並べるため、設計が容易である。
特徴B9.前記複数種類の所定電気部品はいずれも前記駆動手段及び前記情報格納手段を備えており、
それら駆動手段及び前記情報格納手段の合計数は前記複数種類の所定電気部品のそれぞれにおいて同数であり、
前記所定情報群の供給経路にて当該所定情報群における自身の所定電気部品の種類に対応する前記個別情報の配列順序に対応する位置に前記駆動手段が存在するように、各所定電気部品における前記駆動手段及び前記情報格納手段の配列順序が設定されていることを特徴とする特徴B7又はB8に記載の遊技機。
特徴B9によれば、複数種類の所定電気部品の駆動手段と情報格納手段の合計数は同数である。これにより、当該所定電気部品の下流に別の電気部品を配置する場合、上流の所定電気部品がいずれの種類であっても、下流に配置した別の電気部品に書き込まれるデータに変化はない。したがって、1つの所定情報群で、複数の電気部品の制御を実行することができる。
なお、特徴B1〜B9の構成に対して、特徴A1〜A12、特徴B1〜B9、特徴C1〜C8、特徴D1〜D2のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴C群>
特徴C1.複数種類の所定電気部品(左基板72、上基板73、右基板74)と、
前記複数種類の所定電気部品のいずれかが装着される所定装着部(左領域231、上領域232、右領域233)、及び当該所定装着部に装着された前記所定電気部品を動作させるための制御を実行する制御手段(音声ランプ制御装置90における音声ランプ制御処理を実行する機能)を有する遊技機と、
を備え、
前記制御手段は、前記複数種類の所定電気部品のそれぞれを動作させるための個別情報が所定の配列態様で設定された所定情報群(装飾装置駆動データSD)を出力する出力手段(音声ランプ制御装置90におけるステップS407〜ステップS413の処理を実行する機能)を備え、
前記複数種類の所定電気部品のそれぞれは、前記所定情報群の中から自身に対応する個別情報を動作実行用の情報として取得することを特徴とする遊技システム。
特徴C1によれば、遊技システムは複数の所定電気部品を備えており、その中のいずれかが所定装着部に装着される構成となっている。また、所定情報群には個別情報が所定の配列態様で設定されており、所定電気部品には当該個別情報の配列の一部が書き込まれる。当該配列において書き込まれる情報となる箇所は所定電気部品の種類によって異なるため、複数種類の所定電気部品間で書き込まれる情報となる箇所が重なることはない。これにより、所定電気部品の種類に対応した情報を出力しなくても、装着されている所定電気部品を動作させることができる。この場合、所定電気部品の種類を識別する必要がないため、識別に要するウェイト期間がない。また、識別手段を新たに設ける必要がない。
特徴C2.前記所定情報群は、前記複数種類の所定電気部品のそれぞれに対応する個別情報が当該個別情報単位で所定の順序で配列された情報であることを特徴とする特徴C1に記載の遊技システム。
特徴C2によれば、所定情報群には個別情報が個別情報単位で配列されているため、所定電気部品に書き込まれる情報となる箇所も個別情報単位に区切られる。これにより、出力手段が設定する所定情報群の構成を簡素化することができる。
特徴C3.前記出力手段は、出力制御用情報(装飾装置駆動データ絵SDのテーブル)に基づいて前記所定情報群の出力タイミング及び各出力タイミングにおける前記所定情報群の種類を特定する構成であり、
前記出力制御用情報は、前記所定電気部品の種類に関係なく共通していることを特徴とする特徴C1又はC2に記載の遊技システム。
特徴C3によれば、出力手段は出力制御用情報(読み出しの契機となるコマンド)に基づいて出力する所定情報群の種類及び出力タイミングを特定する構成である。この場合に、出力制御用情報は所定電気部品の種類に関係なく共通しているため、出力制御用情報を読み出すための処理構成が簡素化される。
特徴C4.前記出力手段は、所定の出力タイミングにおいて、その前の出力タイミングにおける前記所定情報群と一部の前記個別情報の内容が相違し、他の前記個別情報の内容が共通する前記所定情報群を出力し得ることを特徴とする特徴C1乃至C3のいずれか1に記載の遊技システム。
特徴C4によれば、出力手段は出力タイミングを迎えるたびに個別情報の一部のみを変化させた所定情報群を出力することができる。これにより、所定情報群で複数の電気部品を一括で制御する構成でありながら、当該一括制御の対象となっている複数の電気部品の一部のみを変化させる細かい制御をすることができる。
特徴C5.複数種類の特定電気部品(LED173、回転灯174)のいずれかが装着される構成であり、
前記制御手段は、前記所定電気部品を動作させるための制御だけでなく前記特定電気部品を動作させるための制御を実行するものであり、
前記所定情報群は、前記複数種類の所定電気部品のそれぞれを動作させるための個別情報及び前記複数種類の特定電気部品のそれぞれを動作させるための個別情報が所定の配列態様で設定されていることを特徴とする特徴C1乃至C4のいずれか1に記載の遊技システム。
特徴C5によれば、所定電気部品と特定電気部品を1つの制御手段が出力する1つの所定情報群で動作させることが可能である。このため、所定電気部品に加えて特定電気部品を装着した場合においても、所定電気部品及び特定電気部品の種類に対応した情報を出力せずに、装着されている所定電気部品及び特定電気部品を動作させることができる。この場合、所定電気部品及び特定電気部品の種類を識別する必要がないため、識別に要するウェイト期間がない。また、新たに識別手段を設ける必要がない。
特徴C6.前記所定電気部品のうち少なくとも一部は、駆動対象が存在する駆動手段(第1駆動IC191、第2駆動IC192、第3駆動IC193)と、駆動対象が存在しない情報格納手段(疑似駆動IC194)とを備え、
それら駆動手段及び情報格納手段が前記所定情報群の供給経路において自身の所定電気部品の種類に対応する個別情報が前記駆動手段に供給されるように配列されていることを特徴とする特徴C1乃至C5のいずれか1に記載の遊技システム。
特徴C6によれば、駆動手段と情報格納手段を所定の場所に配置することで所定電気部品の駆動手段に当該所定電気部品の駆動のために必要な個別情報を書き込むことができる。本構成によれば、駆動手段及び情報格納手段の配置態様を調整するだけで、自身に対応する個別情報の取得を行うことが可能となる。
特徴C7.前記情報格納手段は、前記駆動手段と同一の構造の駆動手段であることを特徴とする特徴C6に記載の遊技システム。
特徴C7によれば、情報格納手段が駆動手段と同一の構造を有している。このため、同一構造の駆動手段を並べ、駆動手段として使用したい駆動手段の出力端子のみに電気部品を電気的に接続すればよい。同一構造を有する駆動手段を並べるため、設計が容易である。
特徴C8.前記複数種類の所定電気部品はいずれも前記駆動手段及び前記情報格納手段を備えており、
それら駆動手段及び前記情報格納手段の合計数は前記複数種類の所定電気部品のそれぞれにおいて同数であり、
前記所定情報群の供給経路にて当該所定情報群における自身の所定電気部品の種類に対応する前記個別情報の配列順序に対応する位置に前記駆動手段が存在するように、各所定電気部品における前記駆動手段及び前記情報格納手段の配列順序が設定されていることを特徴とする特徴C6又はC7に記載の遊技システム。
特徴C8によれば、複数種類の所定電気部品の駆動手段と情報格納手段の合計数は同数である。これにより、当該所定電気部品の下流に別の電気部品を配置する場合、上流の所定電気部品がいずれの種類であっても、下流に配置した別の電気部品に書き込まれるデータに変化はない。したがって、1つの所定情報群で、複数の電気部品の制御を実行することができる。
なお、特徴C1〜C8の構成に対して、特徴A1〜A12、特徴B1〜B9、特徴C1〜C8、特徴D1〜D2のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
<特徴D群>
特徴D1.複数種類の所定電気部品(左基板72、上基板73、右基板74)のいずれかが装着される所定装着部(左領域231、上領域232、右領域233)と、
前記所定電気部品を動作させるための制御を実行する制御手段(マスタIC220における書き込み通信処理を実行する機能)と、
を備え、
前記所定電気部品はそれぞれ固有のアドレスを有しており、
前記制御手段は、
制御対象となる前記所定電気部品に対応するアドレス情報を出力するアドレス出力手段(マスタIC220におけるステップS502の処理を実行する機能)と、
当該アドレス情報の送信に対して応答があった場合に前記制御対象となる所定電気部品と通信を行う通信手段(マスタIC220におけるステップS503〜ステップS506の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、所定電気部品は固有のアドレスを有しており、制御手段のアドレス出力手段がアドレス情報を出力し、当該アドレス情報の出力に対して応答があった場合に所定電気部品と通信を行う。したがって、所定装着部にいずれの所定電気部品が装着されている場合においても、装着されている所定電気部品の種類を識別することなく、装着されている所定電気部品とだけ通信を行うことができる。
特徴D2.前記制御手段は、出力制御用情報(装飾装置駆動データSDのテーブル)に基づいて前記アドレス情報の出力タイミング及び各出力タイミングにおける前記アドレス情報の種類を特定する構成であり、
前記出力制御用情報は、前記所定電気部品の種類に関係なく共通していることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、制御手段は出力制御用情報に基づいてアドレス情報の出力タイミング及び各出力タイミングにおけるアドレス情報の種類を特定する構成である。この場合に、出力制御用情報は所定電気部品の種類に関係なく共通しているため、出力制御用情報を読み出すための処理構成が簡素化される。
なお、特徴D1〜D2の構成に対して、特徴A1〜A12、特徴B1〜B9、特徴C1〜C8、特徴D1〜D2のうちいずれか1又は複数の構成を適用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
上記特徴A群の発明、上記特徴B群の発明、上記特徴C群、上記特徴D群の発明の発明は、以下の課題を解決することが可能である。
遊技機の一種として、パチンコ機やスロットマシン等が知られている。例えばパチンコ機は、その遊技機前面に、遊技球を貯留する球受け皿が設けられている。当該球受け皿に貯留された遊技球は遊技球発射機構に案内される。また、遊技機前面部には遊技者によって発射操作がなされる発射操作装置が設けられており、当該発射操作装置が遊技者によって操作されることで、上記遊技球発射機構に案内された遊技球が遊技領域へ打ち出される。そして、例えば遊技領域に設けられた入賞口に遊技球が入球することにより、球受け皿に対して所定数の遊技球が払い出される。また、例えば入賞口に遊技球が入球したことに基づいて内部抽選が行われる構成も知られており、当該構成においては、画像表示装置、発光体及びスピーカ装置といった演出用装置による演出を利用してその内部抽選の結果が報知される。
また、スロットマシンは、前面扉にリールの外周面に付された図柄を遊技機前方から視認可能とする表示窓部が形成されており、さらにメダル投入装置、スタートレバー、ストップボタンなどが搭載されている。メダルがベットされている状況でスタートレバーが操作されることにより制御手段にて抽選処理が実行される。そして、制御手段にて回転開始制御が実行されることによりリールの回転が開始され、当該リールの回転中にストップボタンが操作された場合には制御手段にて回転停止制御が実行されることによりリールの回転が停止される。この際、リールの回転停止後の停止結果が抽選処理の当選役に対応したものである場合には、当該当選役に応じて、発光体及びスピーカ装置といった演出用装置による演出が行われる。
ここで、上記例示等のような遊技機においては、様々なニーズに応えるべく遊技機の構成を多様化させる必要があり、この点について未だ改良の余地がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:始動操作手段の操作に基づき周回体の回転を開始させ、停止操作手段の操作に基づき周回体の回転を停止させ、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
10…パチンコ機、45…装着部、49…装着部、55…スピーカ、72…左基板、73…上基板、74…右基板、85…左側部装飾パーツ、86…上部装飾パーツ、87…右側部装飾パーツ、90…音声ランプ制御装置、94…第1フォトセンサ、95…第2フォトセンサ、96…第3フォトセンサ、98…2次元コード読取装置98、112…音声ランプ制御装置のROM、113…音声ランプ制御装置のRAM、157…展開エリア、182…第1識別用孔、183…第2識別用孔、184…第3識別用孔、191…第1駆動IC、192…第2駆動IC、193…第3駆動IC、194…疑似駆動IC、220…マスタIC、231…左領域、232…上領域、233…右領域。

Claims (1)

  1. 所定電気部品が装着される所定装着部と、
    前記所定電気部品を動作させるための制御を実行する制御手段と、
    を備える遊技機において、
    前記所定装着部には複数種類の所定電気部品のいずれかが装着され、
    前記複数種類の所定電気部品のそれぞれには、各所定電気部品の種類を識別可能とするための識別用手段が設けられており、
    本遊技機は、
    前記所定装着部に装着された前記所定電気部品の前記識別用手段に対して対向することが可能な位置に設けられ、前記識別用手段を利用して、前記所定装着部に装着されている前記所定電気部品の種類を識別する識別手段と、
    前記識別手段による識別結果に対応した態様で前記制御手段による前記所定電気部品の制御が行われるように制御情報を設定する設定手段と、
    前記識別手段に対する前記識別用手段の相対的な位置のずれを所定の範囲内に限定する制限手段と、
    を備えていることを特徴とする遊技機。
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