JP2019012380A - 太陽光発電システム - Google Patents
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Abstract
【課題】DC−DCコンバータの損失を低減して高効率な太陽光発電システムを提供する。【解決手段】太陽電池列10と前記太陽電池列用のDC−DCコンバータ70と、前記DC−DCコンバータの出力を入力する系統連系インバータ80を備えた太陽光発電システムにおいて、前記太陽電池列の最大電力点電圧と前記系統連系インバータの入力電圧との差分が所定の電圧差以内の場合に、前記DC−DCコンバータの駆動を停止する制御手段100を備えることを特徴とする太陽光発電システム。【選択図】図1
Description
本発明は、発電効率の良い太陽光発電システムに関する。
太陽光発電システムに使われる集電箱の電力損失を抑制する技術が特許文献1に記載されている。
特許文献1には、「本発明の集電箱によれば、入力電圧が最も大きい昇圧回路のスイッチ素子を開いて昇圧を停止するため、最大電力点の電圧が最も大きい太陽電池が昇圧しないラインに常に接続されることになる。このため、全ての太陽電池を最大電力点で動作することができる。また、スイッチ素子を開いて昇圧を停止し、太陽電池からの入力電力を出力するラインができる。これにより、この昇圧回路がスイッチング作動した際のスイッチングによるリアクタの交流分損失やスイッチ素子のON抵抗による電力のロスを抑制することができる。」と記載されている。
さらに「また、ステップS14により、差分(Vmax−V)が電圧閾値Vth(約10V程度)以下である昇圧回路40のスイッチ素子82も開いて昇圧を停止する。このため、入力電圧が最も大きい昇圧回路(Vmax−V=0の昇圧回路)の入力電圧とこの電圧との差が所定電圧値以内(約10V以内)の入力電圧を有している昇圧回路は、スイッチ素子82を開いて昇圧動作を停止して前記太陽電池からの入力電力をほぼそのまま出力する。これにより、最大電力点の電圧が最も大きい太陽電池1と最大電力点の電圧が近い太陽電池1に接続される昇圧回路40の動作も停止してより電力のロスを抑制することができる。」と記載されている。
特許文献1の技術は、太陽電池の最大電力点の電圧を基にして単数あるいは複数の昇圧回路を停止して集電箱の電力損失を抑制している。一方、太陽光発電システムのパワーコンディショナにも、系統連系インバータの前段に、集電箱と同様の昇圧回路が具備される場合がある。この昇圧回路を停止して電力損失の低減を試みる場合、系統連系インバータの電力変換に要する入力電圧を考慮する必要があるため、太陽電池の最大電力点の電圧を基に昇圧回路を停止する特許文献1の技術では、電力損失の低減が不十分な場合が考えられる。そこで本発明では、パワーコンディショナの昇圧回路の電力損失を効果的に低減し、太陽光発電システムの発電効率を高める技術を提供することを目的とする。
太陽電池列と前記太陽電列用のDC−DCコンバータと、前記DC−DCコンバータの出力を入力する系統連系インバータを備えた太陽光発電システムにおいて、前記太陽電池列の最大電力点電圧と前記系統連系インバータの入力電圧との差分が所定の電圧差以内の場合に、前記DC−DCコンバータの駆動を停止する制御手段を備える。
本発明の構成により、パワーコンディショナの電力損失を低減し太陽光発電システムの発電効率を向上する。
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。
<太陽光発電システムの構成>
実施例1について、図1〜3、9を用いて説明する。図1は本実施例における太陽光発電システムの構成図である。図1において、1はパワーコンディショナ、10は一つないし複数の太陽電池モジュールから成る太陽電池列、70はDC−DCコンバータ、80は系統連系インバータ、81は商用系統、100は制御手段である。ここでは、太陽電池列とDC−DCコンバータはそれぞれ1系統を図示しているが、それに限定するものではなく、1系統ないし複数系統に拡張可能である。
実施例1について、図1〜3、9を用いて説明する。図1は本実施例における太陽光発電システムの構成図である。図1において、1はパワーコンディショナ、10は一つないし複数の太陽電池モジュールから成る太陽電池列、70はDC−DCコンバータ、80は系統連系インバータ、81は商用系統、100は制御手段である。ここでは、太陽電池列とDC−DCコンバータはそれぞれ1系統を図示しているが、それに限定するものではなく、1系統ないし複数系統に拡張可能である。
DC−DCコンバータ70において、20はスイッチング素子、21はダイオード、30は平滑コンデンサ、40はインダクタ、50は入力フィルタ、60は電流センサである。なお本実施例では、スイッチング素子20にMOSFETを用いているが、それに限定するものではない。
このDC−DCコンバータ70の入力は太陽電池列10と接続される側であり、出力は平滑コンデンサ30の両端である。太陽電池列10の電圧VPV10は入力フィルタ50を介して、太陽電池列10の電流量の情報は電流センサ60によって制御手段100に伝達される。またスイッチング素子20のゲート端子とソース端子には制御手段100からそれをオンまたはオフすなわちスイッチングさせるための信号が伝達される。
DC−DCコンバータ70の出力側に系統連系インバータ80の入力が接続される。ここでDC−DCコンバータ70の出力電圧すなわち系統連系インバータ80の入力電圧をDCリンク電圧VPNと定義する。このVPNは制御回路100に伝達される。系統連系インバータ80の出力には、商用系統81が接続される。また、図表は省略するが、系統連系インバータ80は内部にセンサやスイッチング素子を持ち、それらの各端子は制御手段100に接続されている。
<パワーコンディショナの動作について>
まず、制御手段100が系統連系インバータ80、コンバータ70を駆動して得られる基本的な機能を説明してから、両者の機能および動作を協調させたパワーコンディショナ1の動作を説明する。
まず、制御手段100が系統連系インバータ80、コンバータ70を駆動して得られる基本的な機能を説明してから、両者の機能および動作を協調させたパワーコンディショナ1の動作を説明する。
制御手段100は、系統連系インバータ80を駆動し、太陽電池列10で発電してDC−DCコンバータ70を介して伝達された直流電力を交流電力に変換する。そして制御手段100は、その交流電力を商用系統81に逆潮流させるとともに、DCリンク電圧VPNが所定の電圧になるように、逆潮流させる電力量を調整する。
ところで、系統連系インバータ80が直流から交流に変換する動作を行うために必要な入力電圧値があり、そのなかで最も低い電圧値を最低入力動作電圧VINVLOWと定義する。一般的な系統連系インバータの場合は、VINVLOWは商用系統81のピーク電圧よりも高い電圧となる。例えば、商用系統81の電圧が202Vrmsのときのピーク電圧は286Vであるから、それよりも高い300Vかそれ以上の電圧がVINVLOWとなる。系統連系インバータ80の入力側のDCリンク電圧VPNがVINVLOWを下回る状態で系統連系インバータ80を動作させると、電圧不足で商用系統81に電力を逆潮流できなかったり、逆潮流される電流波形に高調波歪みを生じたりするなどの問題が発生する場合がある。なお、制御手段100は、商用系統81の電圧を監視して系統連系インバータ80の正常動作可能な最低入力動作電圧VINVLOWを逐次決定している。
DC−DCコンバータ70の機能を説明する。制御手段100はDC−DCコンバータ70を制御して、太陽電池列10の電圧を変換するとともに、太陽電池例の電圧VPV10を所定の電圧に設定する。本実施例のコンバータ70は昇圧コンバータを構成しており、コンバータ70のスイッチング素子20をスイッチングさせることにより、太陽電池列10の直流電力の電圧を昇圧することが可能である。この機能により、朝や夕方などの日射量の低い条件など、太陽電池列10の電圧VPV10がインバータ80の最低入力動作電圧VINVLOWを下回った場合にVPV10をVINVLOW以上に昇圧できる。これにより、太陽電池列10の直流電力をインバータ80を介して逆潮流させることが可能となり、太陽光発電システムの出力電力すなわち効率を向上させる効果を奏する。
さらに、系統連系インバータ80、コンバータ70において、それぞれが個別に最大電力追従制御を行うことが可能である。ここで最大電力追従制御の一例である山登り法について簡単に触れる。図9は、パワーコンディショナ1が山登り法を行った場合の動作例である。本図において、太陽電池列10の電圧をV、電流をI、電力をP、V−I特性とV−P特性をそれぞれ図中の破線と上に凸の実線になっていると仮定する。なお一般に太陽電池列は電流がゼロの点で最も高い電圧を出力し、この電圧を開放電圧という。この状況下で、例えば制御手段100がDC−DCコンバータ70を制御して、太陽電池列10の動作点を微小電圧分あるいは微小電流分移動させ、その移動前後における電力値同士を比較して電力値が最大化する方向に動作点を移動させる方法が山登り法である。この動作により、太陽電池列10の動作点を最大電力点G1の付近に留めることができる。なお、コンバータ70の駆動を停止した場合でも、系統連系インバータ80を駆動してDCリンク電圧VPNを変化させることで同様の動作が可能である。後述の本実施の説明においては、最大電力追従法として山登り法を用いる。しかし、これに限定するわけではなく、太陽電池列の最大電力点を探索可能な他の方法でもよい。
本実施例の作用と効果を図2と3を使って説明する。図2はパワーコンディショナ1の動作を説明する図である。図の左側は、太陽電池列10の最大電力点の近傍を拡大した図である。説明の便宜上、本図の縦軸を電圧、横軸を電力とする。本図において、太陽電池列10の電圧−電力特性を10a、10b、太陽電池列10の動作点をOP10a1、OP10b1、OP10b2、DC−DCコンバータ70の出力動作点をCOP10a1、COP10b1、COP10b2とする。そして図の右側は太陽電池列10の動作点電圧とDC−DCコンバータ70の状態を示している。図3は本実施例の制御に関するフローチャートである。
図2の時刻t0において、太陽電池列10の電圧−電力特性は10aの状態にある。制御手段100は、図3のS201を実行して最大電力追従制御を実施している。この時点では、最大電力点の電圧が前述のインバータ最低動作電圧VINVLOWを上回っているので、制御手段100はDC−DCコンバータ70の駆動を停止し、代わりに系統連系インバータ80で最大電力追従制御を行っている。DC−DCコンバータ70が停止しているため、太陽電池列10の直流電力はコンバータ70を通過し、太陽電池列の動作点OP10a1とDC−DCコンバータの出力動作点OP10a1はほぼ一致する。なお、太陽電池列10の直流電力がコンバータ70を通過する際に、インダクタ40とダイオード21における電圧降下を起因としたわずかな導通損失が発生する。また制御手段100は、図3のS202とS203を実施して、太陽電池列10の最大電力点電圧VMPPとDCリンク電圧VPNを比較する。しかし、時刻t0では前者の方が高い状態にあるため、次のS204は実行されない。
時刻t1以降、太陽電池列10への日射が変動し、太陽電池列10の電圧−電力特性は10aから10bに変化した。10bの最大電力点電圧はインバータ最低動作電圧VINVLOWよりも下回っている。このため、制御手段100はDC−DCコンバータ70を駆動して、太陽電池列10の動作点を最大電力点に追従させるとともに、太陽電池列の直流電力をインバータの入力電圧でもあるVPNまで昇圧させる。この結果、時刻t3において、太陽電池列10の動作点OP10b1は最大電力点と一致し、DC−DCコンバータの出力動作点はCOP10b1となる。なお、このときVPNはインバータ最低入力電圧VINVLOWに制御されている。またDC−DCコンバータ70が駆動されることによって電力損失W70b1が発生する。このW70b1には、スイッチング素子20とダイオード21のスイッチング動作による電力損失および、それに起因してインダクタ40に発生する磁性材の損失などが含まれる。
制御手段100は、最大電力点電圧VMPPがインバータ入力電圧VPNを下回ったことから、図3のS203を抜けてS204を実行し、最大電力点電圧VMPPとインバータ入力電圧VPNとの差分VCが所定の電圧差VT以内であるかを判定する。そして、VCがVT以内である場合は、S205を実行してDC−DCコンバータ70の駆動を停止する。この所定の電圧差VTの詳細については後述する。なお、VCは、DC−DCコンバータ70の入力と出力の電圧を計測して比較する方法以外に、入力か出力の電圧のどちらか一方とコンバータ70のスイッチング素子におけるオンとオフの時比率からも算出することが可能である。
時刻t4において、制御手段100は、上記の処理に基づいてDC−DCコンバータ70を停止した。その結果、太陽電池列10の動作点とDC−DCコンバータの出力動作点はそれぞれ図2のOP10b2とCOP10b2になった。DC−DCコンバータ70の停止により、動作点OP10b2は太陽電池列10の最大電力点から外れ、最大電力点との間に差分の電力を生じる。この差分の電力値を一般にMPPT(Maximum Power Point Tracking)ミスマッチ損失と呼び、W10b2として記す。ここで、コンバータ70の駆動による損失W70b1とMPPTミスマッチ損失W10b2を比較すると、W10b2の方が小さいことがわかる。これは、太陽光発電システムの発電量を増加する効果が得られたことに等しい。
以上に説明した通り、太陽電池列の最大電力点の電圧と系統連系インバータの入力電圧との電圧差が所定の電圧差以内の場合にDC−DCコンバータの駆動を停止することで、太陽光発電システムの発電量を増加すなわち発電効率を向上する効果を奏する。またさらにDC−DCコンバータの駆動を停止することによって、半導体素子のスイッチングが無くなり、外部に放出する電磁ノイズ量を低減する効果を奏する。
ここで前述の所定の電圧差VTについて説明する。前述の所定の電圧差とは、DC−DCコンバータの停止によって太陽電池列で発生するMPPT損失とDC−DCコンバータの導通損失との和が、DC−DCコンバータの駆動によって発生する電力損失を下回る状態となる電圧差である。この電圧差はDC−DCコンバータの出力電力−電力損失特性、太陽電池列の電圧−電力特性などの要因によって決定される。このため、例えば、制御手段100が前述の決定要因の情報を基に演算などして設定することが望ましい。しかし、小規模なシステムでは演算に使用するマイクロコンピュータや電子メモリなどにコストをかけられない場合もある。そのような場合は、前述の所定の電圧差を固定の値としてもよい。例えば、DC−DCコンバータの最大入力電圧を基準にして、その電圧に固定の割合をかけたものでもよい。具体例をあげると、DC−DCコンバータの入力電圧が450Vの場合、その1%〜5%にあたる4.5V〜22.5Vの間のいずれかの電圧値を前述の所定の電圧差としても十分に太陽光発電システムの効率を向上する効果が得られる。
なお、本実施例では1系統の太陽電池列およびDC−DCコンバータを搭載する太陽光発電システムについて説明したが、それに限定するものではない。太陽電池列の最大電力点電圧と系統連系インバータの入力電圧との電圧差が前述の所定の電圧差以内か否かを判定すればよく、複数の太陽電池列およびDC−DCコンバータを搭載するシステムにおいても有効である。
次に、実施例1の太陽光発電システムよりも発電効率をさらに向上させた実施例2の太陽光発電システムを、図4と5を使って説明する。なお、本実施例の構成は先の実施例1の図1と同様である。実施例1と重複する部分については説明を省略する。
図4は、日射の変動によって、太陽電池列10の電圧−電力特性が図2の10bからさらに変化した時の本実施例の動作を説明する図である。図6は本実施例の制御に関するフローチャートである。本実施例のフローチャートは、実施例1の図3と比較してS201〜S205までは同じであり、新たにS206とS207が追加されている。
図4の時刻t5において、太陽電池列10の電圧−電力特性は10bの状態にある。本実施例の制御手段100は、実施例1における時刻t4以降の動作と同様に、図5のS205を実施してDC−DCコンバータ70を停止し、系統連系インバータ80で最大電力追従を行っている。このため、系統連系インバータ80で移動可能な電圧範囲内で太陽電池列10の出力電力が最大となるよう、系統連系インバータ80の入力電圧は電力最低入力電圧VINVLOWに制御されている。そして制御手段100は、図5のS206を実行して太陽電池列10の電力変動を監視している。
時刻t6になり、日射の変動によって太陽電池列10の電圧−電力特性が10cの状態に変化した。コンバータ70は停止されているため、太陽電池列10の動作点とDC−DCコンバータの出力動作点はそれぞれ、VINVLOWと等しいOP10c1とCOP10c1に移動する。一方、太陽電池列10の最大電力点はVINVLOWよりも低い電圧点にあり、MPPTミスマッチ損失W10C1が生じる。
これらの動作点は、時刻t5の動作点であるOP10b2と同様の電圧値であるが、電力値が異なる。つまり、時刻t5からt6の間に、太陽電池列10から出力される電力値が変動したことになる。前述の通り、制御手段100は図5のS206を実行して太陽電池列10の出力電力の変動を監視しており、時刻t5からt6の間に発生した電力変動を検出し、時刻t7においてS201を実行して最大電力追従を実施する。
時刻t7において、10cの最大電力点はインバータ最低動作電圧VINVLOWよりも低い電圧値であるため、制御手段100はコンバータ70を駆動して太陽電池列の動作点を最大電力点に移動させる。その結果、時刻t8で太陽電池列の動作点OP10c2は最大電力点と一致し、DC−DCコンバータ70の出力動作点はCOP10c2となった。そしてコンバータ70が駆動されることにより電力損失W70c2が発生する。なおS206以降のステップを所持しない実施例1においては、前述のMPPTミスマッチ損失W10c1の発生が継続する。
その後、制御手段100は、S202とS203を実行して最大電力点の電圧VMPPとDCリンク電圧VPNを比較する。時刻t8において、VMPPは動作点OP10c2の電圧と同じであり、DCリンク電圧VPNであるVINVLOWよりも低いため、S203を抜けてS204に進む。そして、最大電力点電圧VMPPとインバータ入力電圧VPNとの差分VCが所定の電圧差VT以内であるかを判定する。ここでは最大電力点電圧VMPPとDCリンク電圧VPNとの差分Vcは、前述の所定の電圧差VTよりも大きい状態であるため、S205は実施されずにDC−DCコンバータ70の駆動が継続される。
ここで、DC−DCコンバータ70の駆動による損失W70c2とMPPTミスマッチ損失W10c1を比較すると、W70c2の方が小さいことがわかる。これは、太陽光発電システムの発電量を増加する効果が得られたことに等しい。つまり本実施例では、DC−DCコンバータを停止して系統連系インバータで最大電力追従をした状態の後に、太陽電池列の電力変動を検出して再びDC−DCコンバータを駆動して最大電力追従を行うことにより、太陽光発電システムの発電量を増加すなわち効率を向上する効果を奏する。
なお、本実施例では、DC−DCコンバータを再び駆動するきっかけとして太陽電池列の電力変動を利用した例を述べたが、それに限定するものではない。コンバータ停止時における太陽電池列の電力変動がわずかなであっても最大電力点が変化している場合が考えられるため、図5のS207に示す通り、太陽電池列の電力変動が所定に満たない場合に、一定時間経過した後にDC−DCコンバータを駆動して最大電力追従する機能を所持している。これにより、太陽光発電システムの発電量を増加すなわち発電効率を向上する効果を奏する。
実施例2の太陽光発電システムの効率をさらに向上させた実施例3の太陽光発電システムを図1と6〜8を使って説明する。なお、本実施例の構成は先に説明した図1と同様である。これまでの実施例と重複する部分については説明を省略する。
図1の平滑コンデンサ30は、太陽電池列10の直流電力と系統連系インバータ80が商用系統81へ逆潮流させる交流電力との差分を充放電する。このため、平滑コンデンサ30が接続される系統連系インバータ80の入力電圧には、商用系統80の周期に同期したリップル電圧が重畳する。充放電する電力に対して比較的小さい静電容量のコンデンサを平滑コンデンサ80に使用すると、このリップル電圧が原因で太陽光発電システムの動作が不安定になる場合がある。
図6は、実施例2の太陽光発電システムにおいて、このリップル電圧が前述のコンバータ70の停止の判定に関わる電圧差VTに対して無視できない値となった場合の動作例である。系統連系インバータ80の入力電圧すなわちDCリンク電圧VPNには前述のリップル電圧が重畳している。この影響から、VPNと太陽電池列10の最大電力点電圧VMPPとの差分VCは周期的に変化する。一方、VPNから所定の電圧差VT分の低い電圧(VPN−VT)は図の破線のようになる。この破線とVMPPを比較して、破線が下に位置する区間がVC<VTの状態にあり、この区間でDC−DCコンバータ70の駆動が停止される。これに対して、破線が上になる区間がVC>VTの状態にあり、この区間でコンバータ70が駆動される。したがって太陽電池列10の動作点OPは商用系統81に同期して周期的に変化する。このようにDC−DCコンバータの駆動と停止が商用系統に同期して繰り返されると、例えば制御手段に演算速度の遅いマイクロコンピュータを使用した場合には太陽光発電システムの動作が不安定になって発電効率が低下する問題が懸念される。
本実施例では、上記の問題の解決のためにDCリンク電圧VPNに代えてその平均値VPN_AVEを使用する。図7と8は本実施例の動作を説明する図である。両図において、VPNに代えてその平均値VPN_AVEが使用されるため、これと太陽電池列10との差分VCは該一定になる。同様に、VPN_AVEから所定の電圧差VT分の低い電圧(VPN_AVE−VT)も図の破線のように該一定になる。なお、VPNからその平均値を得るには、例えば、ハードウェアもしくはマイクロコンピュータのソフトウェアで構成させたフィルタを用いる手段がある。
図7は、VPN_AVEとVMPPとの電圧差VCが所定の電圧差VTよりも大きい場合における太陽光発電システムの動作を説明する図である。VCとVTは該一定であるため、本実施例の制御手段100は前述のリップル電圧の影響を受けることなく、VC>VTの状態であると判定してコンバータ70を駆動する。図8は、電圧差VCが所定の電圧差VTよりも小さい場合の動作を説明する図である。ここでも本実施例の制御手段100は前述のリップル電圧の影響を受けることなく、VC<VTの状態と判定してコンバータ70を停止することが可能である。
以上に説明した通り、太陽電池列の最大電力点の電圧と系統連系インバータの入力電圧の平均値との電圧差が所定の電圧差以内の場合にDC−DCコンバータの駆動を停止することで、太陽光発電システムの動作を安定させて発電効率を向上する効果を奏する。
なお、本実施例では系統連系インバータの入力電圧の平均値を使ったが、それに限定するものではない。前述のリップル電圧の影響が十分に抑制された信号であればよく、例えば、制御手段が生成する系統連系インバータの入力電圧の制御指令値でもよい。
1…パワーコンディショナ、10…太陽電池列、20…スイッチング素子、21…ダイオード、30…平滑コンデンサ、40…インダクタ、50…入力フィルタ、60…電流センサ、70…DC−DCコンバータ、80…系統連系インバータ、81…商用系統、100…制御手段
Claims (5)
- 太陽電池列と前記太陽電列用のDC−DCコンバータと、前記DC−DCコンバータの出力を入力する系統連系インバータを備えた太陽光発電システムにおいて、
前記太陽電池列の最大電力点電圧と前記系統連系インバータの入力電圧との差分が所定の電圧差以内の場合に、前記DC−DCコンバータの駆動を停止する制御手段を備えることを特徴とする太陽光発電システム。 - 請求項1に記載の太陽光発電システムにおいて、
前記DC−DCコンバータの駆動の停止後に、
再び前記DC−DCコンバータを駆動して最大電力追従を行う制御手段を備えることを特徴とする太陽光発電システム。 - 請求項2に記載の太陽光発電システムにおいて、前記DC−DCコンバータの駆動の停止後に、
前記太陽電池列における電力変動に基づいて、再びDC−DCコンバータを駆動して最大電力追従制御を行う制御手段を備えることを特徴とする太陽光発電システム - 請求項2に記載の太陽光発電システムにおいて、前記DC−DCコンバータの駆動の停止後に、
一定時間経過後にDC−DCコンバータを駆動して最大電力追従制御を行う制御手段を備えることを特徴とする太陽光発電システム - 請求項1乃至4の何れか1項に記載の太陽光発電システムにおいて、前記系統連系インバータの入力電圧の平均値または制御指令値との差分が所定の電圧差以内の場合に、前記DC−DCコンバータの駆動を停止する制御手段を備えることを特徴とする太陽光発電システム。
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CN112234648A (zh) * | 2020-10-13 | 2021-01-15 | 国网冀北电力有限公司承德供电公司 | 分布式光伏系统及其并网控制方法 |
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