JP2019011832A - 変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動シーブ側ベアリングに加わるスラスト荷重を低減できる、変速機を提供する。【解決手段】プライマリプーリ43の固定シーブ51の右側には、ベアリング126が設けられている。プライマリプーリ43のピストン53には、ベアリング122が外嵌されている。プライマリ軸41は、ベアリング122,126により回転可能に保持されている。また、プライマリ軸41には、固定シーブ51の右側に、プライマリ軸ギヤ62が固定的に設けられている。プライマリ軸ギヤ62には、インプット軸ギヤ61が噛合している。インプット軸ギヤ61およびプライマリ軸ギヤ62がそれぞれ駆動ギヤおよび被動ギヤとなるベルトモードにおいて、プライマリ軸ギヤ62がインプット軸ギヤ61から右側に向かう方向のスラスト荷重を受けるように、プライマリ軸ギヤ62およびインプット軸ギヤ61の各斜歯が設計されている。【選択図】図5

Description

本発明は、自動車などの車両に搭載される変速機に関する。
車両に搭載される変速機として、ベルト式の無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)が広く知られている。
ベルト式の無段変速機は、入力側のプライマリプーリと出力側のセカンダリプーリとに無端状のベルトが巻き掛けられた構成を有している。プライマリプーリおよびセカンダリプーリの各プーリは、固定シーブと、固定シーブにベルトを挟んで対向し、その対向方向(回転軸線方向)に移動可能な可動シーブと、可動シーブに対して固定シーブと反対側に設けられ、可動シーブとの間にピストン室(油室)を形成するピストンとを備えている。各プーリのピストン室への油の出入りを制御することにより、各プーリの固定シーブと可動シーブとの間の溝幅を変化させることにより、各プーリに対するベルトの巻き掛け径を変更することができ、変速比を無段階で連続的に変更することができる。
特開2004−176890号公報
固定シーブは、プーリの回転軸線上を延びるプーリ軸と一体的に形成されている。無段変速機は、ユニットケース内に収容されており、プーリ軸は、ユニットケースにベアリングを介して回転可能に支持される。可動シーブに対して固定シーブ側と反対側には、ピストンが配置されているので、可動シーブ側のベアリングは、ピストンよりも外側(固定シーブ側と反対側)に配置するか、または、ピストンを介してプーリ軸を保持するように配置しなければならない。
可動シーブ側のベアリングがピストンを介してプーリ軸を保持する構成、つまり、可動シーブ側のベアリングの内輪がピストンの所定部に外嵌される構成では、可動シーブ側のベアリングがピストンの外側に配置される構成と比較して、無段変速機の回転軸線方向の寸法を短縮できる。しかしながら、ピストン室の油圧によるスラスト荷重(回転軸線方向の荷重)がピストンを介して可動シーブ側のベアリングに加わる。そのため、ピストンおよびユニットケースにおける可動シーブ側のベアリングと接触する部分の強度(剛性)を上げる必要があり、当該部分の肉厚の増大により材料コストが高くつくおそれがある。
本発明の目的は、可動シーブ側ベアリングに加わるスラスト荷重を低減できる、変速機を提供することである。
前記の目的を達成するため、本発明に係る変速機は、プーリ軸と、プーリ軸に固定的に設けられる固定シーブと、プーリ軸にプーリ軸の軸線方向に移動可能に支持される可動シーブと、固定シーブと可動シーブとに挟持されるベルトと、可動シーブに対して固定シーブと反対側でプーリ軸に固定的に設けられ、可動シーブに油圧を作用させるピストン室を可動シーブとの間に形成するピストンと、固定シーブに対して可動シーブと反対側でプーリ軸に固定的に設けられる第1ギヤと、第1ギヤと噛合する第2ギヤと、固定シーブに対して可動シーブと反対側に設けられ、プーリ軸を回転可能に直接的または間接的に保持する固定シーブ側ベアリングと、ピストンを回転可能に保持する可動シーブ側ベアリングとを含み、第2ギヤから第1ギヤに動力が伝達される第1モードと、第1ギヤから第2ギヤに動力が伝達される第2モードとを選択的に構成可能であり、第1ギヤおよび第2ギヤは、第1モードが構成されているときに、可動シーブ側から固定シーブ側に向かう方向のスラスト荷重を第1ギヤが第2ギヤから受けるように形成された斜歯を有している。
この構成によれば、固定シーブと可動シーブとがプーリ軸の軸線方向に互いに対向して設けられている。固定シーブは、プーリ軸に固定的に設けられている。可動シーブは、プーリ軸に軸線方向の移動が可能に支持されている。可動シーブに対して固定シーブと反対側には、ピストンがプーリ軸に固定的に設けられ、これにより、ピストンと可動シーブとの間にピストン室が形成されている。ピストン室に対するオイルの出し入れにより、可動シーブに作用する油圧が変化し、その油圧に応じて可動シーブが軸線方向に移動する。可動シーブの移動により、プーリ軸、可動シーブ、ベルトおよびピストンを含む無段変速機構の変速比が変化する。
固定シーブに対して可動シーブと反対側には、固定シーブ側ベアリングが設けられている。ピストンには、可動シーブ側ベアリングが外嵌されている。プーリ軸は、固定シーブ側ベアリングおよび可動シーブ側ベアリングにより回転可能に保持されている。また、プーリ軸には、固定シーブに対して可動シーブと反対側に、第1ギヤが固定的に設けられている。第1ギヤには、第2ギヤが噛合している。
この変速機では、第1ギヤおよび第2ギヤがそれぞれ被動ギヤおよび駆動ギヤとなる第1モードと、第1ギヤおよび第2ギヤがそれぞれ駆動ギヤおよび被動ギヤとなる第2モードとが選択的に構成される。そして、第1ギヤおよび第2ギヤの各斜歯のねじれ角の方向により、第1モードが構成されているときには、可動シーブ側から固定シーブ側に向かう方向のスラスト荷重を第1ギヤが第2ギヤから受ける。これにより、可動シーブ側ベアリングに加わるスラスト荷重を低減することができる。
なお、「固定シーブがプーリ軸に固定的に設けられる」とは、固定シーブがプーリ軸と一体に形成されているか、または、固定シーブがプーリ軸と別体に形成されてプーリ軸に固定されていることを意味する。ピストンおよび第1ギヤについても同様である。
本発明によれば、第1モードが構成されているときに可動シーブ側ベアリングに加わるスラスト荷重を低減することができる。その結果、ピストンおよび可動シーブ側ベアリングの外輪が固定される部材に必要とされる強度を下げることができ、それらの部材の低コスト化を図ることができる。
動力分割式無段変速機を含む駆動系の構成を示すスケルトン図である。 動力分割式無段変速機に備えられる各係合要素の状態を示す図である。 動力分割式無段変速機に備えられる遊星歯車機構のサンギヤ、キャリアおよびリングギヤの回転数(回転速度)の関係を示す共線図である。 動力分割式無段変速機に備えられる無段変速機構の変速比(ベルト変速比)と動力分割式無段変速機全体の変速比(ユニット変速比)との関係を示す図である。 動力分割式無段変速機のプライマリ軸の近傍の断面図である。
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<車両の駆動系>
図1は、車両1の駆動系の構成を示すスケルトン図である。
車両1は、エンジン2を駆動源とする自動車である。
エンジン2には、エンジン2の燃焼室への吸気量を調整するための電子スロットルバルブ、燃料を吸入空気に噴射するインジェクタ(燃料噴射装置)および燃焼室内に電気放電を生じさせる点火プラグなどが設けられている。また、エンジン2には、その始動のためのスタータが付随して設けられている。エンジン2の動力は、トルクコンバータ3および動力分割式無段変速機4を介して、デファレンシャルギヤ5に伝達され、デファレンシャルギヤ5からドライブシャフト6L,6Rを介して駆動輪7L,7Rに伝達される。
エンジン2は、E/G出力軸11を備えている。E/G出力軸11は、エンジン2が発生する動力により回転される。
トルクコンバータ3は、ポンプインペラ21、タービンランナ22およびロックアップクラッチ(ロックアップ機構)23を備えている。ポンプインペラ21には、E/G出力軸11が連結されており、ポンプインペラ21は、E/G出力軸11と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。タービンランナ22は、ポンプインペラ21と同一の回転軸線を中心に回転可能に設けられている。ロックアップクラッチ23は、ポンプインペラ21とタービンランナ22とを直結/分離するために設けられている。ロックアップクラッチ23が係合されると、ポンプインペラ21とタービンランナ22とが直結され、ロックアップクラッチ23が解放されると、ポンプインペラ21とタービンランナ22とが分離される。
ロックアップクラッチ23が解放された状態において、E/G出力軸11が回転されると、ポンプインペラ21が回転する。ポンプインペラ21が回転すると、ポンプインペラ21からタービンランナ22に向かうオイルの流れが生じる。このオイルの流れがタービンランナ22で受けられて、タービンランナ22が回転する。このとき、トルクコンバータ3の増幅作用が生じ、タービンランナ22には、E/G出力軸11の動力(トルク)よりも大きな動力が発生する。
ロックアップクラッチ23が係合された状態では、E/G出力軸11が回転されると、E/G出力軸11、ポンプインペラ21およびタービンランナ22が一体となって回転する。
動力分割式無段変速機4は、インプット軸31、アウトプット軸32、無段変速機構33、逆転ギヤ機構34、遊星歯車機構35およびスプリット変速機構36を備えている。
インプット軸31は、トルクコンバータ3のタービンランナ22に連結され、タービンランナ22と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。
アウトプット軸32は、インプット軸31と平行に設けられている。アウトプット軸32には、出力ギヤ37が相対回転不能に支持されている。出力ギヤ37は、デファレンシャルギヤ5(デファレンシャルギヤ5のリングギヤ)と噛合している。
無段変速機構33は、公知のベルト式の無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)と同様の構成を有している。具体的には、無段変速機構33は、プライマリ軸41と、プライマリ軸41と平行に設けられたセカンダリ軸42と、プライマリ軸41に相対回転不能に支持されたプライマリプーリ43と、セカンダリ軸42に相対回転不能に支持されたセカンダリプーリ44と、プライマリプーリ43とセカンダリプーリ44とに巻き掛けられたベルト45とを備えている。
プライマリプーリ43は、プライマリ軸41に固定された固定シーブ51と、固定シーブ51にベルト45を挟んで対向配置され、プライマリ軸41にその軸線方向に移動可能かつ相対回転不能に支持された可動シーブ(プライマリシーブ)52とを備えている。可動シーブ52に対して固定シーブ51と反対側には、プライマリ軸41に固定されたピストン53が設けられ、可動シーブ52とピストン53との間に、油圧室(ピストン室)54が形成されている。
セカンダリプーリ44は、セカンダリ軸42に固定された固定シーブ55と、固定シーブ55にベルト45を挟んで対向配置され、セカンダリ軸42にその軸線方向に移動可能かつ相対回転不能に支持された可動シーブ(セカンダリシーブ)56とを備えている。可動シーブ56に対して固定シーブ55と反対側には、セカンダリ軸42に固定されたピストン57が設けられ、可動シーブ56とピストン57との間に、油圧室58が形成されている。回転軸線方向において、固定シーブ55と可動シーブ56との位置関係は、プライマリプーリ43の固定シーブ51と可動シーブ52との位置関係と逆転している。
無段変速機構33では、プライマリプーリ43およびセカンダリプーリ44の各油圧室54,58に供給される油圧が制御されて、プライマリプーリ43およびセカンダリプーリ44の各溝幅が変更されることにより、プライマリプーリ43とセカンダリプーリ44とのプーリ比が連続的に無段階で変更される。
具体的には、プーリ比が小さくされるときには、プライマリプーリ43の油圧室54に供給される油圧が上げられる。これにより、プライマリプーリ43の可動シーブ52が固定シーブ51側に移動し、固定シーブ51と可動シーブ52との間隔(溝幅)が小さくなる。これに伴い、プライマリプーリ43に対するベルト45の巻きかけ径が大きくなり、セカンダリプーリ44の固定シーブ55と可動シーブ56との間隔(溝幅)が大きくなる。その結果、プライマリプーリ43とセカンダリプーリ44とのプーリ比が小さくなる。
プーリ比が大きくされるときには、プライマリプーリ43の油圧室54に供給される油圧が下げられる。これにより、セカンダリプーリ44の推力(セカンダリ推力)に対するプライマリプーリ43の推力(プライマリ推力)の比である推力比が小さくなり、セカンダリプーリ44の固定シーブ55と可動シーブ56との間隔が小さくなるとともに、固定シーブ51と可動シーブ52との間隔が大きくなる。その結果、プライマリプーリ43とセカンダリプーリ44とのプーリ比が大きくなる。
一方、プライマリプーリ43およびセカンダリプーリ44の推力は、プライマリプーリ43およびセカンダリプーリ44とベルト45との間で滑りが生じない大きさを必要とする。そのため、インプット軸31に入力されるトルクの大きさに応じた推力が得られるよう、セカンダリプーリ44の油圧室58に供給される油圧が制御される。
逆転ギヤ機構34は、インプット軸31に入力される動力を逆転かつ減速させてプライマリ軸41に伝達する構成である。具体的には、逆転ギヤ機構34は、インプット軸31に相対回転不能に支持されるインプット軸ギヤ61と、インプット軸ギヤ61よりも大径で歯数が多く、プライマリ軸41にスプライン嵌合により相対回転不能に支持されて、インプット軸ギヤ61と噛合するプライマリ軸ギヤ62とを含む。
遊星歯車機構35は、サンギヤ71、キャリア72およびリングギヤ73を備えている。サンギヤ71は、セカンダリ軸42にスプライン嵌合により相対回転不能に支持されている。キャリア72は、アウトプット軸32に相対回転可能に外嵌されている。キャリア72は、複数個のピニオンギヤ74を回転可能に支持している。複数個のピニオンギヤ74は、円周上に配置され、サンギヤ71と噛合している。リングギヤ73は、複数個のピニオンギヤ74を一括して取り囲む円環状を有し、各ピニオンギヤ74にセカンダリ軸42の回転径方向の外側から噛合している。また、リングギヤ73には、アウトプット軸32が接続され、リングギヤ73は、アウトプット軸32と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。
スプリット変速機構36は、スプリットドライブギヤ81と、スプリットドライブギヤ81と噛合するスプリットドリブンギヤ82とを含む。
スプリットドライブギヤ81は、インプット軸31に相対回転可能に外嵌されている。
スプリットドリブンギヤ82は、遊星歯車機構35のキャリア72と同一の回転軸線を中心に一体的に回転可能に設けられている。スプリットドリブンギヤ82は、スプリットドライブギヤ81よりも小径に形成され、スプリットドライブギヤ81よりも少ない歯数を有している。
また、動力分割式無段変速機4は、クラッチC1,C2およびブレーキB1を備えている。
クラッチC1は、インプット軸31とスプリットドライブギヤ81とを直結(一体回転可能に結合)する係合状態と、その直結を解除する解放状態とに切り替えられる。
クラッチC2は、遊星歯車機構35のサンギヤ71とリングギヤ73とを直結(一体回転可能に結合)する係合状態と、その直結を解除する解放状態とに切り替えられる。
ブレーキB1は、遊星歯車機構35のキャリア72を制動する係合状態と、キャリア72の回転を許容する解放状態とに切り替えられる。
<変速モード>
図2は、車両1の前進時および後進時におけるクラッチC1,C2およびブレーキB1の状態を示す図である。図3は、遊星歯車機構35のサンギヤ71、キャリア72およびリングギヤ73の回転数(回転速度)の関係を示す共線図である。図4は、無段変速機構33による変速比であるベルト変速比と動力分割式無段変速機4の全体での変速比であるユニット変速比、つまりインプット軸31とアウトプット軸32との回転数比であるユニット変速比との関係を示す図である。
図2において、「○」は、クラッチC1,C2およびブレーキB1が係合状態であることを示している。「×」は、クラッチC1,C2およびブレーキB1が解放状態であることを示している。
動力分割式無段変速機4は、車両1の前進時の変速モードとして、ベルトモードおよびスプリットモードを有している。ベルトモードとスプリットモードとは、クラッチC1が係合している状態とクラッチC2が係合している状態との切り替え(クラッチC1,C2の掛け替え)により切り替えられる。
ベルトモードでは、図2に示されるように、クラッチC1およびブレーキB1が解放され、クラッチC2が係合される。これにより、スプリットドライブギヤ81がインプット軸31から切り離され、遊星歯車機構35のキャリア72がフリー(自由回転状態)になり、遊星歯車機構35のサンギヤ71とリングギヤ73とが直結される。
インプット軸31に入力される動力は、逆転ギヤ機構34により逆転かつ減速されて、無段変速機構33のプライマリ軸41に伝達され、プライマリ軸41およびプライマリプーリ43を回転させる。プライマリプーリ43の回転は、ベルト45を介して、セカンダリプーリ44に伝達され、セカンダリプーリ44およびセカンダリ軸42を回転させる。遊星歯車機構35のサンギヤ71とリングギヤ73とが直結されているので、セカンダリ軸42と一体となって、サンギヤ71、リングギヤ73およびアウトプット軸32が回転する。したがって、ベルトモードでは、図3および図4に示されるように、ユニット変速比がベルト変速比(無段変速機構33のプライマリプーリ43とセカンダリプーリ44とのプーリ比)に前減速比(インプット軸31の回転数/プライマリ軸41の回転数)を乗じた値と一致する。
スプリットモードでは、図2に示されるように、クラッチC1が係合され、クラッチC2およびブレーキB1が解放される。これにより、インプット軸31とスプリットドライブギヤ81とが結合され、遊星歯車機構35のサンギヤ71とリングギヤ73とが切り離される。
インプット軸31に入力される動力は、スプリットドライブギヤ81からスプリットドリブンギヤ82を介して遊星歯車機構35のキャリア72に増速されて伝達される。キャリア72に伝達される動力は、キャリア72からサンギヤ71およびリングギヤ73に分割して伝達される。サンギヤ71の動力は、セカンダリ軸42、セカンダリプーリ44、ベルト45、プライマリプーリ43およびプライマリ軸41を介してプライマリ軸ギヤ62に伝達され、プライマリ軸ギヤ62からインプット軸ギヤ61に伝達される。そのため、ベルトモードでは、インプット軸ギヤ61が駆動ギヤとなり、プライマリ軸ギヤ62が被動ギヤとなるのに対し、スプリットモードでは、プライマリ軸ギヤ62が駆動ギヤとなり、インプット軸ギヤ61が被動ギヤとなる。
スプリットドライブギヤ81とスプリットドリブンギヤ82とのギヤ比(スプリット変速比)は一定で不変(固定)であるので、スプリットモードでは、インプット軸31に入力される動力が一定であれば、遊星歯車機構35のキャリア72の回転が一定速度に保持される。そのため、ベルト変速比が上げられると、遊星歯車機構35のサンギヤ71の回転数が下がるので、図3に破線で示されるように、遊星歯車機構35のリングギヤ73(アウトプット軸32)の回転数が上がる。その結果、スプリットモードでは、図4に示されるように、無段変速機構33のベルト変速比が大きいほど、動力分割式無段変速機4のユニット変速比が小さくなる。
ベルトモードおよびスプリットモードにおけるアウトプット軸32の回転は、出力ギヤ37を介して、デファレンシャルギヤ5に伝達される。これにより、車両1のドライブシャフト6L,6Rおよび駆動輪7L,7Rが前進方向に回転する。
車両1の後進時のリバースモードでは、図2に示されるように、クラッチC1,C2が解放され、ブレーキB1が係合される。これにより、スプリットドライブギヤ81がインプット軸31から切り離され、遊星歯車機構35のサンギヤ71とリングギヤ73とが切り離され、遊星歯車機構35のキャリア72が制動される。
インプット軸31に入力される動力は、逆転ギヤ機構34により逆転かつ減速されて、無段変速機構33のプライマリ軸41に伝達され、プライマリ軸41からプライマリプーリ43、ベルト45およびセカンダリプーリ44を介してセカンダリ軸42に伝達され、セカンダリ軸42と一体に、遊星歯車機構35のサンギヤ71を回転させる。遊星歯車機構35のキャリア72が制動されているので、サンギヤ71が回転すると、遊星歯車機構35のリングギヤ73がサンギヤ71と逆方向に回転する。このリングギヤ73の回転方向は、前進時(ベルトモードおよびスプリットモード)におけるリングギヤ73の回転方向と逆方向となる。そして、リングギヤ73と一体に、アウトプット軸32が回転する。アウトプット軸32の回転は、出力ギヤ37を介して、デファレンシャルギヤ5に伝達される。これにより、車両1のドライブシャフト6L,6Rおよび駆動輪7L,7Rが後進方向に回転する。
<要部構成>
図5は、動力分割式無段変速機4のプライマリ軸41の近傍の断面図である。図5では、断面を表すハッチングの付与が省略されている。
プライマリプーリ43の固定シーブ51は、プライマリ軸41の回転軸線方向の中央部から回転径方向に張り出す鍔状をなし、プライマリ軸41に一体に形成されている。
プライマリプーリ43の可動シーブ52には、プライマリ軸41に外嵌されて、プライマリ軸41に回転軸線方向に移動可能かつ相対回転不能にスプライン結合された略円筒状の外嵌部101と、外嵌部101の固定シーブ51側(図5における右側。以下、「右側」という。)の端部から回転径方向に張り出すシーブ本体部102とが一体に形成されている。
プライマリプーリ43のピストン53は、プライマリ軸41の可動シーブ52側(図5における左側。以下、「左側」という。)の端部に外嵌されて、可動シーブ52に対する左側に位置している。ピストン53には、回転径方向に延びる板状の板状部103と、板状部103の外周端から右側に延びる略円筒状の円筒状部104とが一体に形成されている。板状部103の中間部は、右側に膨出するように略U字状に湾曲している。可動シーブ52の外周端は、円筒状部104の内周面に液密的に当接している。
プライマリ軸41の左端部は、可動シーブ52の外嵌部101が外嵌されている部分よりも小径に形成されている。これにより、プライマリ軸41の外周面には、可動シーブ52の外嵌部101が外嵌されている部分と左端部(ピストン53が外嵌されている部分)との間で段差が生じている。
その段差によって形成される面105とピストン53の板状部103との間には、略円環板状のストッパ106が介在されている。
また、プライマリ軸41の外周面において、ピストン53の板状部103が外嵌されている部分の左側には、ねじが切られている。ねじが切られた部分には、ロックナット107が螺着されている。このロックナット107の締め付けにより、ピストン53の板状部103およびストッパ106が面105とロックナット107との間で圧接されて、ピストン53およびストッパ106がプライマリ軸41に固定されている。
プライマリ軸41の右端部の外周面には、外スプライン111が形成されている。
プライマリ軸ギヤ62は、略円筒状に形成されたボス112と、ボス112の左端部から回転径方向に延びる略円環板状に形成されたウェブ113と、ウェブ113の外周を取り囲む略円筒状のリム114とを一体的に有している。
ボス112の内周面には、プライマリ軸41の右端部の外スプライン111に対応する内スプライン115が形成されている。プライマリ軸41の右端部がボス112内に挿入されて、プライマリ軸41の外スプライン111とボス112の内スプライン115とが噛み合うことにより、プライマリ軸41とプライマリ軸ギヤ62とがスプライン結合されている。
ピストン53の板状部103には、プライマリ軸41の回転軸線を中心とする円筒状で回転径方向の外側に向いた円筒面121が形成されている。円筒面121には、ベアリング122の内輪(インナレース)123が外嵌されている。ベアリング122の外輪(アウタレース)124は、動力分割式無段変速機4を収容するケース125に保持されている。また、プライマリ軸ギヤ62のボス112の右端部には、ベアリング126の内輪127が外嵌されている。ベアリング126の外輪128は、ケース125に保持されている。これにより、プライマリ軸41は、2つのベアリング122,126を介して、ケース125に回転可能に支持されている。
プライマリ軸ギヤ62のリム114の外周面には、斜歯131が形成されている。また、インプット軸ギヤ61は、プライマリ軸ギヤ62の斜歯131と噛合する斜歯132を有している。そして、インプット軸ギヤ61が駆動ギヤとなり、プライマリ軸ギヤ62が被動ギヤとなるベルトモードにおいて、プライマリ軸ギヤ62がインプット軸ギヤ61から右側に向かう方向のスラスト荷重を受けるように、プライマリ軸ギヤ62の斜歯131およびインプット軸ギヤ61の斜歯132のねじれ角の方向が設定されている。
<作用効果>
以上のように、プライマリプーリ43では、固定シーブ51と可動シーブ52とがプライマリ軸41の軸線方向に互いに対向して設けられている。固定シーブ51は、プライマリ軸41に固定的に設けられている。可動シーブ52は、プライマリ軸41に軸線方向の移動が可能に支持されている。可動シーブ52に対して固定シーブ51と反対側には、ピストン53がプライマリ軸41に固定的に設けられ、これにより、ピストン53と可動シーブ52との間に油圧室54が形成されている。油圧室54に対するオイルの出し入れにより、可動シーブ52に作用する油圧が変化し、その油圧に応じて可動シーブ52が軸線方向に移動する。可動シーブ52の移動により、無段変速機構33の変速比が変化する。
固定シーブ51に対して可動シーブ52と反対側、つまり固定シーブ51の右側には、ベアリング126が設けられている。ピストン53には、ベアリング122が外嵌されている。プライマリ軸41は、ベアリング122,126により回転可能に保持されている。また、プライマリ軸41には、固定シーブ51の右側に、プライマリ軸ギヤ62が固定的に設けられている。プライマリ軸ギヤ62には、インプット軸ギヤ61が噛合している。
動力分割式無段変速機4では、インプット軸ギヤ61およびプライマリ軸ギヤ62がそれぞれ駆動ギヤおよび被動ギヤとなるベルトモードと、インプット軸ギヤ61およびプライマリ軸ギヤ62がそれぞれ被動ギヤおよび駆動ギヤとなるスプリットモードとが選択的に構成される。そして、プライマリ軸ギヤ62の斜歯131およびインプット軸ギヤ61の斜歯132のねじれ角の方向により、ベルトモードが構成されているときには、可動シーブ52側から固定シーブ51側、つまり右側に向かう方向のスラスト荷重をプライマリ軸ギヤ62がインプット軸ギヤ61から受ける。これにより、ベルトモードが構成されているときにベアリング122に加わるスラスト荷重を低減することができる。
油圧室54の油圧によるスラスト荷重がロックナット107から固定シーブ51に伝達されるようにピストン53の形状などが設計されていても、油圧によりピストン53におけるロックナット107よりも回転径方向の外側の部分が反り変形を生じ、その反り変形によるスラスト荷重がベアリング122に加わるおそれがある。ベルトモードが構成されているときにベアリング122に加わるスラスト荷重を低減できるので、ピストン53およびケース125おけるベアリング122と接触する部分に必要とされる強度(剛性)を下げることができ、ピストン53およびケース125の低コスト化を図ることができる。
また、ベルト45から可動シーブ52に大きな荷重が加わるときは、プライマリ軸ギヤ62がインプット軸ギヤ61から受けるスラスト荷重(ギヤスラスト荷重)の向きが可動シーブ52側から固定シーブ51側、つまり右側に向かう方向となり、逆に、ベルト45から固定シーブ51に大きな荷重が加わるときは、ギヤスラスト荷重の向きが固定シーブ51側から可動シーブ52側、つまり左側に向かう方向となる。これにより、左右のベアリング122,126に加わる荷重バランスを取ることができ、プライマリ軸41全体におけるサイズダウンを図ることができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
4:動力分割式無段変速機(変速機)
41:プライマリ軸(プーリ軸)
45:ベルト
51:固定シーブ
52:可動シーブ
53:ピストン
54:油圧室(ピストン室)
61:インプット軸ギヤ(第2ギヤ)
62:プライマリ軸ギヤ(第1ギヤ)
131:斜歯
132:斜歯

Claims (1)

  1. プーリ軸と、
    前記プーリ軸に固定的に設けられる固定シーブと、
    前記プーリ軸に前記プーリ軸の軸線方向に移動可能に支持される可動シーブと、
    前記固定シーブと前記可動シーブとに挟持されるベルトと、
    前記可動シーブに対して前記固定シーブと反対側で前記プーリ軸に固定的に設けられ、前記可動シーブに油圧を作用させるピストン室を前記可動シーブとの間に形成するピストンと、
    前記固定シーブに対して前記可動シーブと反対側で前記プーリ軸に固定的に設けられる第1ギヤと、
    前記第1ギヤと噛合する第2ギヤと、
    前記固定シーブに対して前記可動シーブと反対側に設けられ、前記プーリ軸を回転可能に直接的または間接的に保持する固定シーブ側ベアリングと、
    前記ピストンを回転可能に保持する可動シーブ側ベアリングとを含み、
    前記第2ギヤから前記第1ギヤに動力が伝達される第1モードと、前記第1ギヤから前記第2ギヤに動力が伝達される第2モードとを選択的に構成可能であり、
    前記第1ギヤおよび前記第2ギヤは、前記第1モードが構成されているときに、前記可動シーブ側から前記固定シーブ側に向かう方向のスラスト荷重を前記第1ギヤが前記第2ギヤから受けるように形成された斜歯を有している、変速機。
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