JP2019011776A - カム装置、ピックアンドプレースユニット - Google Patents

カム装置、ピックアンドプレースユニット Download PDF

Info

Publication number
JP2019011776A
JP2019011776A JP2017127087A JP2017127087A JP2019011776A JP 2019011776 A JP2019011776 A JP 2019011776A JP 2017127087 A JP2017127087 A JP 2017127087A JP 2017127087 A JP2017127087 A JP 2017127087A JP 2019011776 A JP2019011776 A JP 2019011776A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cam
moving
divided
movement
inclined surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017127087A
Other languages
English (en)
Inventor
俊和 朝倉
Toshikazu Asakura
俊和 朝倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nomura Unison Co Ltd
Original Assignee
Nomura Unison Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nomura Unison Co Ltd filed Critical Nomura Unison Co Ltd
Priority to JP2017127087A priority Critical patent/JP2019011776A/ja
Publication of JP2019011776A publication Critical patent/JP2019011776A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Automatic Assembly (AREA)
  • Manipulator (AREA)
  • Specific Conveyance Elements (AREA)
  • Transmission Devices (AREA)

Abstract

【課題】簡単に、かつ、迅速に、かつ、正確に、複数の分割カム部材のカムガイド部の長さを調節することができること。【解決手段】この発明は、フレーム2と、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rと、第1調節ねじ部材41と、第2調節ねじ部材42と、第1傾斜面51と、第2傾斜面52と、を備える。この結果、この発明は、簡単に、かつ、迅速に、かつ、正確に、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rのカムガイド右部30の長さを調節することができる。【選択図】 図1

Description

本発明は、ストローク調節が可能なカム装置、および、そのカム装置を備えるピックアンドプレースユニットに関する。
ストローク調節が可能なカム装置を備えるピックアンドプレース装置として以下の特許文献1、特許文献2がある。以下、特許文献1のピックアンドプレース装置の構成について説明する。支持フレームには駆動モータが取り付けられている。駆動モータの出力軸は回転支持台に固定されている。回転支持台に対して軸受を介して旋回部材が動径方向にスライド自在に取り付けられ、弾性部材によって動径方向に付勢されている。旋回部材にはガイドローラを回転自在に挿通してアームが回動自在に取り付けられている。アームはガイド部材に対して上下方向にスライド自在に取り付けられている。規制板は回転支持台の左右両側に配置され、当接リングに対し旋回部材の旋回軌跡の外側から当接し、旋回部材とアームとの連結部分を回動半径が減少する方向に規制するものである。
以下、特許文献1のピックアンドプレース装置の作用について説明する。駆動モータの出力軸を正逆に回転させる。出力軸の回転に伴って回転支持台が回転する。旋回部材の先端部は逆U字状の軌跡(経路)に沿って往復動作する。アームはガイド部材に沿って上下及び左右に移動する。このとき、アームの下端部(マニュプレータ等が接続されている部位)が逆U字状の軌跡(経路)に沿って往復移動する。これにより、ある場所からワークを掴み取り、搬送し、離れた場所に配置する移載作業を行い、各種部品を処理加工部位に供給したり、処理加工部位から排除したりする。ここで、手動(手作業)により、左右両側の規制板の位置を変えることにより、アームの左右の移動長さを変えることができる。
以下、特許文献2のピックアンドプレイス装置の構成について説明する。フレーム内に設けられ、一定範囲内を往復移動可能な駆動部材を有する駆動体と、フレームに水平方向及び垂直方向へ移動可能に支持された被動部材と、フレームに設けられ、駆動部材と被動部材との間の連結部を案内誘導して、被動部材の移動を予め設定された二点間において移動を伴って案内規制する案内路を有するカム板と、を備え、カム板を2つに分割して案内路の長さを調節可能に連結する。
以下、特許文献2のピックアンドプレイス装置の作用について説明する。駆動部材及び連結部が案内路の中間にそれぞれ配置されて、被動部材が二位置の中間に配置された状態において、駆動体の駆動により駆動部材が左方向又は右方向に水平移動されると、その移動力が連結部に伝達されて、連結部が案内路に沿って水平にかつ下方に垂直に案内移動される。被動部材は、二位置の中間から水平移動された後に加工されて左側位置又は右側位置に達する。被動部材が左側位置又は右側位置に移動された状態で、被動部材の先端に取り付けられたチャックにより部品等の把持又は開放動作を行う。その後、駆動体の駆動により駆動部材が逆方向(右方向又は左方向)に水平移動されると、チャックが左側位置又は右側位置から上方に垂直にかつ水平に案内移動される。ここで、手動(手作業)により、2つのカム板に形成した長孔にボルトを挿通して2つのカム板をフレームに取着する際に2つのカム板を左右に移動調整して、その横方向の長さを調節することにより、案内路の水平長さを設定変更することができる。
特開2000−354915公報 実開平4−32824号公報
しかしながら、特許文献1のピックアンドプレース装置は、手動(手作業)により、左右両側の規制板の位置を変えて、アームの左右の移動長さを変えるものである。このため、特許文献1のピックアンドプレース装置は、簡単に、かつ、迅速に、かつ、正確に、アームの左右の移動長さを調節することが難しい。
また、特許文献2のピックアンドプレイス装置は、手動(手作業)で、2つのカム板の長孔にそれぞれ挿通しているボルトを緩め、2つのカム板を左右に移動調整して、ボルトを締めつけて2つのカム板をフレームに取着することにより、案内路の水平長さを調節するものである。このため、特許文献2のピックアンドプレイス装置は、簡単に、かつ、迅速に、かつ、正確に、案内路の水平長さを調節することが難しい。
本発明が解決しようとする課題は、簡単に、かつ、迅速に、かつ、正確に、複数の分割カム部材のカムガイド部の長さ(ストローク)を調節することができるカム装置、ピックアンドプレースユニットを提供することにある。
本発明のカム装置は、フレームと、カムガイド部を有し、複数に分割されていて、フレームに設けられている分割カム部材と、フレームと複数の分割カム部材のうち少なくとも1つの移動用の分割カム部材との間に配置されていて、移動用の分割カム部材をフレームに対して移動させて、複数の分割カム部材のカムガイド部の長さを、移動用の分割カム部材の移動方向に、調節する調節機構と、を備える、ことを特徴とする。
本発明のカム装置は、調節機構が、調節部材と、調節部材の調節力を移動用の分割カム部材の移動力に変換する変換部材と、を有する、ことが好ましい。
本発明のカム装置は、調節機構が、フレームに移動用の分割カム部材の移動方向に対して交差する方向に移動可能に取り付けられている第1調節ねじ部材および第2調節ねじ部材と、移動用の分割カム部材に、移動用の分割カム部材の移動方向に対して傾斜して、かつ、第1調節ねじ部材に対向して設けられていて、第1調節ねじ部材の押し力を、移動用の分割カム部材を一方向に移動させる移動力に、変換する第1傾斜面と、移動用の分割カム部材に、移動用の分割カム部材の移動方向に対して傾斜し、かつ、第1傾斜面の傾斜に対して反対方向に傾斜して、かつ、第2調節ねじ部材に対向して設けられていて、第2調節ねじ部材の押し力を、移動用の分割カム部材を他方向に移動させる移動力に、変換する第2傾斜面と、を有する、ことが好ましい。
本発明のカム装置は、第1調節ねじ部材もしくは第2調節ねじ部材のいずれか一方が第1傾斜面もしくは第2傾斜面のいずれか一方を押して移動用の分割カム部材を移動させた時に、第1調節ねじ部材もしくは第2調節ねじ部材のいずれか他方が、第1傾斜面もしくは第2傾斜面のいずれか他方が当たって移動している移動用の分割カム部材を停止させるストッパである、ことが好ましい。
本発明のカム装置は、フレームと移動用の分割カム部材とには、第1調節ねじ部材の第1傾斜面への押し力もしくは第2調節ねじ部材の第2傾斜面への押し力のうち少なくともいずれか一方の押し力により相互に当接する移動用基準面が、それぞれ設けられている、ことが好ましい。
本発明のカム装置は、調節機構が、フレームに取り付けられていて、回転運動を直線運動に変換する本体部材と、本体部材に回転可能に取り付けられている回転部材と、本体部材に移動用の分割カム部材の移動方向に移動可能に取り付けられていて、かつ、移動用の分割カム部材に固定されていて、回転部材の回転により本体部材を介して移動して移動用の分割カム部材をフレームに対して移動させる移動部材と、を有する、ことが好ましい。
本発明のカム装置は、調節機構が、フレームに移動用の分割カム部材の移動方向に対して交差する方向に取り付けられている第1調節ねじ部材および第2調節ねじ部材と、フレームおよび第1調節ねじ部材に取り付けられていて、第1調節ねじ部材の回転により、ねじ送り作用で、移動用の分割カム部材の移動方向に対して交差する方向に移動する第1移動部材と、フレームおよび第2調節ねじ部材に取り付けられていて、第2調節ねじ部材の回転により、ねじ送り作用で、移動用の分割カム部材の移動方向に対して交差する方向に移動する第2移動部材と、移動用の分割カム部材に、移動用の分割カム部材の移動方向に対して傾斜して、かつ、第1移動部材に対応して設けられていて、第1移動部材の移動による押し力を、移動用の分割カム部材を移動させる移動力に、変換する第1傾斜面と、移動用の分割カム部材に、移動用の分割カム部材の移動方向に対して傾斜し、かつ、第1傾斜面の傾斜に対して反対方向に傾斜して、かつ、第2移動部材に対応して設けられていて、第2移動部材の移動による押し力を、移動用の分割カム部材を移動させる移動力に、変換する第2傾斜面と、を有する、ことが好ましい。
本発明のカム装置は、第1移動部材もしくは第2移動部材のいずれか一方が第1傾斜面もしくは第2傾斜面のいずれか一方を押して移動用の分割カム部材を移動させた時に、第1移動部材もしくは第2移動部材のいずれか他方が、第1傾斜面もしくは第2傾斜面のいずれか他方が当たって移動している移動用の分割カム部材を停止させるストッパである、ことが好ましい。
本発明のカム装置は、フレームと移動用の分割カム部材とには、第1移動部材の第1傾斜面への押し力もしくは第2移動部材の第2傾斜面への押し力のうち少なくともいずれか一方の押し力により相互に当接する移動用基準面が、それぞれ設けられている、ことが好ましい。
本発明のカム装置は、調節機構が、フレームに移動用の分割カム部材の移動方向に移動可能に取り付けられていて、ねじ締めにより移動用の分割カム部材を一方向に押して移動させる押しねじ部材と、フレームに係合されていて、かつ、移動用の分割カム部材にねじにより取り付けられていて、ねじ締めにより移動用の分割カム部材を他方向に引いて移動させる引きねじ部材と、を有する、ことが好ましい。
本発明のピックアンドプレースユニットは、前記のカム装置(特許請求の範囲の請求項1〜10のいずれか1項に記載のカム装置)と、駆動軸を有する駆動モータと、駆動軸に取り付けられている駆動部材と、駆動部材に連結部材を介して取り付けられている従動部材と、連結部材に設けられていて、カム装置の分割カム部材のカムガイド部に係合されていて、従動部材をカムガイド部に沿って従動させる係合部材と、原点センサと、ドグと、を備え、従動部材が、カム装置のフレームに、カム装置の移動用の分割カム部材の移動方向に移動可能に取り付けられている第1従動部材と、第1従動部材に、第1従動部材の移動方向に対して交差する方向に移動可能に取り付けられている第2従動部材と、を有し、原点センサおよびドグが、第1従動部材の原点を検出するものであって、原点センサが、移動用の分割カム部材に取り付けられていて、ドグが、第1従動部材に取り付けられている、ことを特徴とする。
本発明は、簡単に、かつ、迅速に、かつ、正確に、複数の分割カム部材のカムガイド部の長さ(ストローク)を調節することができるカム装置、ピックアンドプレースユニットを提供することができる。
図1は、本発明の実施形態1に係るカム装置、ピックアンドプレースユニットを示し、第1テーブルおよび第2テーブルが右側に位置している状態の概略正面図である。 図2は、第1テーブルおよび第2テーブルが中間もしくはほぼ中間に位置している状態を示す概略正面図である。 図3は、第1テーブルおよび第2テーブルが左側に位置している状態を示す概略正面図である。 図4は、第1テーブルおよび第2テーブルが右側に位置している状態を示す概略平面図(図1におけるIV矢視図)である。 図5は、第1テーブルおよび第2テーブルが右側に位置している状態を示す概略横断面図(図1におけるV−V線断面図)である。 図6は、2枚の分割カムプレートをそれぞれ外側に移動させている状態を示す概略横断面図(図5に対応する断面図)である。 図7は、2枚の分割カムプレートをそれぞれ内側に移動させている状態を示す概略横断面図(図5に対応する断面図)である。 図8は、第1テーブルおよび第2テーブルが右側に位置している状態を示す概略右側面図(図1におけるVIII矢視図)である。 図9は、第1テーブルおよび第2テーブルが中間もしくはほぼ中間に位置している状態を示す概略縦断面図(図2におけるIX−IX線断面図)である。 図10は、アームベースがアームに対して縮んでいる状態を示す概略正面図である。 図11は、アームベースがアームに対して伸びている状態を示す概略正面図である。 図12(A)、(B)、(C)は、左の分割カムプレートの右方向への移動を示す一部概略正面図である。 図13(A)、(B)、(C)は、右の分割カムプレートの左方向への移動を示す一部概略正面図である。 図14は、本発明の実施形態2に係るカム装置を示す一部概略正面図である。(A)は、左の分割カムプレートの右方向への移動を示す一部概略正面図である。(B)は、右の分割カムプレートの左方向への移動を示す一部概略正面図である。 図15は、本発明の実施形態3に係るカム装置を示す一部(約左側半分)概略正面図である。 図16は、本発明の実施形態4に係るカム装置を示す一部(約左側半分)概略正面図である。 図17は、フレームと左側の分割カムプレートとの分割状態を示す一部(約左側半分)概略正面図である。 図18(A)、(B)、(C)は、左の分割カムプレートの左方向への移動を示す一部概略正面図である。 図19(A)、(B)、(C)は、右の分割カムプレートの右方向への移動を示す一部概略正面図である。 図20は、本発明の実施形態5に係るカム装置を示す一部(約左側半分)概略正面図である。
以下、本発明に係るカム装置の実施形態(実施例)の5例について、また、ピックアンドプレースユニットの実施形態(実施例)の1例について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(実施形態1の構成の説明)
図1〜図13は、本発明に係るカム装置、ピックアンドプレースユニットの実施形態1を示す。以下、この実施形態1に係るカム装置1、ピックアンドプレースユニット100の構成について説明する。
(カム装置1の説明)
この実施形態1に係るカム装置1は、フレーム2と、2枚の分割カム部材3L、3Rと、調節機構4と、を備える。
(フレーム2の説明)
フレーム2は、図1〜図5、図8、図9に示すように、この例では、ブロック形状のベースブロックから構成されている。フレーム2は、前面側(正面側)が開口されている中空形状をなす。すなわち、中央の中空部20が上側壁21U、下側壁21D、左側壁21L、右側壁21R、後側壁21Bにより囲まれている。
図5、図9に示すように、上側壁21Uと下側壁21Dとには、複数本の段付き長孔22が設けられている。複数本の段付き長孔22は、上側壁21Uの左右両側と下側壁21Dの左右両側とに、それぞれ、2本ずつ合計で8本設けられている。段付き長孔22は、左右方向に長い。段付き長孔22のうち、後側壁21Bの壁厚さに対応もしくはほぼ対応する部分(以下、「後側部分」と称する)の上下幅は、後側部分以外の部分(以下、「他の部分」と称する)の上下幅よりも広い。これにより、段付き長孔22は、後側部分と他の部分との間に段差を有する。なお、図5中の段付き長孔22は、後側部分を示す。
また、図8、図9に示すように、上側壁21Uの前側の下側部分と下側壁21Dの前側の上側部分とには、ホルダ部23がそれぞれ左右方向に設けられている。ホルダ部23は、上側壁21Uにおいて、上ホルダ面と後ホルダ面とを有し、下側壁21Dにおいて、下ホルダ面と後ホルダ面とを有する。上側壁21Uの後ホルダ面と下側壁21Dの後ホルダ面とには、段付き長孔22の他の部分の先端が臨んでいる。
さらに、図9、図12、図13、に示すように、上側壁21Uの前側の左右両側部分には、複数本のねじ孔24が設けられている。複数本のねじ孔24は、上側壁21Uの左側部分と右側部分とに、それぞれ、2本ずつ合計で4本設けられている。ねじ孔24は、上側壁21Uの上面とホルダ部23の上面との間を上下方向に貫通して設けられている。
図1〜図3、図5に示すように、左側壁21Lの上側と右側壁21Rの上側とには、切欠き25がそれぞれ設けられている。切欠き25は、左側壁21Lの左面から右方向に、また、右側壁21Rの右面から左方向に、それぞれ、左右方向に長く設けられている。切欠き25の長手方向、段付き長孔22の長手方向、上側壁21Uのホルダ部23の上面の長手方向および下側壁21Dのホルダ部23の下面の長手方向は、相互に、平行もしくはほぼ平行である。
図5、図9に示すように、後側壁21Bの中央には、円形透孔26が設けられている。
(分割カム部材3L、3Rの説明)
分割カム部材3L、3Rは、図1〜図3、図5〜図9、図12、図13に示すように、この例では、プレート形状をなし、以下、分割カムプレート3L、3Rと称する。分割カムプレート3L、3Rは、カムガイド部30を有し、複数個の例では2つ(2枚)に左右に分割されている。
カムガイド部30は、この例では、溝形状をなし、以下、カムガイド溝部30と称する。カムガイド溝部30は、水平部分30Hと、垂直部分30Vと、水平部分30Hと垂直部分30Vの間を結ぶ円弧部分30Rと、からなる。カムガイド溝部30の水平部分30Hの下側開口縁は、下側に傾斜して広げられている。カムガイド溝部30の水平部分30Hの水平延長方向は、フレーム2の切欠き25の長手方向と一致もしくはほぼ一致する。
2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rは、フレーム2に設けられている。すなわち、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの上下両縁部分は、フレーム2の上側壁21Uのホルダ部23および下側壁21Dのホルダ部23に、左右方向に移動可能に保持されている。これにより、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの左右の移動方向と、カムガイド溝部30の水平部分30Hの左右の延長方向とは、一致もしくはほぼ一致する。
2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rにおいて、カムガイド溝部30の水平部分30Hを有する部分(以下、「第1部分」と称する)31の板厚は、カムガイド溝部30の垂直部分30Vおよび円弧部分30Rを有する部分(以下、「第2部分」と称する)32の板厚の2分の1もしくはほぼ2分の1である。
2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rは、同一形状の2枚の分割カムプレートを、前と後をかつ左と右をそれぞれ反対にして使用するものである。2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの第1部分31を前後に重ね合わせる。この例では、図5〜図7に示すように、左の分割カムプレート3Lの第1部分31を前にして、また、右の分割カムプレート3Rの第1部分31を後にして、重ね合わせる。2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの第2部分32の上縁と下縁とには、2個の固定ねじ孔33が、段付き長孔22にそれぞれ対応して設けられている。
図9に示すように、固定ねじ孔33には、固定ねじ34がねじ込まれている。固定ねじ34は、ねじ部35と、頭部36と、からなる(図9中の下側の固定ねじ34を参照)。固定ねじ34のねじ部35は、フレーム2の段付き長孔22の後側部分および他の部分を通って2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの固定ねじ孔33にねじ込まれている。固定ねじ34の頭部36は、スペーサ37を介して段付き長孔22の段差に当接している。
固定ねじ34を締めると、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの第2部分32の後側面は、フレーム2のホルダ部23の後ホルダ面に圧接する。これにより、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rは、フレーム2に固定される。固定ねじ34を緩めると、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rは、図6、図7中の実線矢印に示すように、フレーム2に対して、左右方向に移動可能となる。2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rは、フレーム2に対して、着脱可能で交換可能である。
(調節機構4の説明)
調節機構4は、図1〜図5、図8、図9、図12、図13に示すように、フレーム2と2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rとの間に配置されている。調節機構4は、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rをフレーム2に対して左右方向に移動させて、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rのカムガイド溝部30の水平部分30Hの長さを、移動用の左右の分割カム部材3L、3Rの移動方向に、調節する。調節機構4は、調節部材としての第1調節ねじ部材41および第2調節ねじ部材42と、変換部材としての第1傾斜面51および第2傾斜面52と、を有する。
第1調節ねじ部材41および第2調節ねじ部材42は、フレーム2の上下方向に貫通して設けられているねじ孔24に、それぞれ、ねじ込まれている。この結果、第1調節ねじ部材41および第2調節ねじ部材42は、フレーム2に、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの左右の移動方向に対して交差する方向(この例では、直交もしくはほぼ直交する方向)であって上下方向に移動可能に取り付けられている。第1調節ねじ部材41および第2調節ねじ部材42には、フレーム2にロックするためのロックナット40がそれぞれ設けられている。これにより、第1調節ねじ部材41および第2調節ねじ部材42は、フレーム2に対して上下方向に緩むことが無い。
第1傾斜面51は、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの第2部分32の上縁部に、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの左右の移動方向に対して左側から右側に下り勾配に傾斜して、かつ、第1調節ねじ部材41に対向して、設けられている。第1傾斜面51は、図12(C)に示すように、第1調節ねじ部材41の押し力を、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rを左方向に移動させる移動力と後記の移動用基準面Sへの押し当て力(当接力)に、変換する。
第2傾斜面52は、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの第2部分32の上縁部に、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの左右の移動方向に対して右側から左側に下り勾配に傾斜して、かつ、 第1傾斜面51の傾斜に対して反対方向に傾斜して、かつ、第2調節ねじ部材42に対向して、設けられている。第2傾斜面52は、図13(C)に示すように、第2調節ねじ部材42の押し力を、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rを右方向に移動させる移動力と後記の移動用基準面Sへの押し当て力(当接力)に、変換する。
図12(C)、図13(C)に示すように、第1調節ねじ部材41もしくは第2調節ねじ部材42のいずれか一方が第1傾斜面51もしくは第2傾斜面52のいずれか一方を押して2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rを左方向もしくは右方向のいずれか一方に移動させた時。この時において、第1調節ねじ部材41もしくは第2調節ねじ部材42のいずれか他方は、第1傾斜面51もしくは第2傾斜面52のいずれか他方が当たって移動している2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rを停止させるストッパである。すなわち、第1調節ねじ部材41と第1傾斜面51、および、第2調節ねじ部材42と第2傾斜面52は、それぞれ、ストッパとして用いることができる。
図12(A)、(B)、(C)、図13(A)、(B)、(C)に示すように、第1調節ねじ部材41の第1傾斜面51への押し力もしくは第2調節ねじ部材42の第2傾斜面52への押し力のうち少なくともいずれか一方の押し力は、フレーム2のホルダ部23の下ホルダ面と2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの下面とを、移動用基準面S(図8、図9参照)として、相互に当接させる。この移動用基準面Sは、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rがフレーム2に対して傾くのを防ぐ。これにより、前後に接合する2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの第1部分31のカムガイド溝部30の水平部分30Hにおいて、上下方向の段差が発生するのを防ぐことができる。この結果、ピックアンドプレースユニット100の従動部材の水平方向の移動がスムーズに行われる。
第1傾斜面51、第2傾斜面52の傾斜角度は、特に、限定しない。2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rへの押し付け力と、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの移動長と、を考慮して、適宜に設定する。この例では、約45°である。
(ピックアンドプレースユニット100の説明)
ピックアンドプレースユニット100は、図1〜図11に示すように、カム装置1と、駆動部としての駆動モータ6と、駆動部材61、62と、連結部材7、70と、従動部材81、82と、係合部材80と、原点センサ9と、ドグ90と、を備える。
駆動モータ6は、この例では、ステッピングモータで、ギア付モータである。駆動モータ6は、制御装置(図示せず)の設定された制御ルーチン(パルス制御)に基づいて駆動する。駆動モータ6は、図4、図5、図8、図9に示すように、ケーシング60と、駆動軸600と、を有する。ケーシング60の前面は、フレーム2の後側壁21Bの後面に固定されている。駆動軸600は、カム装置1のフレーム2の円形透孔26中を通って、カム装置1のフレーム2の中空部20に後側から前側に突出している。駆動軸600は、駆動モータ6の駆動により回転する。
駆動部材61、62は、図5、図9〜図11に示すように、第1駆動部材61と、第2駆動部材62と、を有する。第1駆動部材61は、この例では、直方体形状のアームベースからなる。第1駆動部材61の中央部は、駆動軸600の先端部に一体に取り付けられている。第2駆動部材62は、上下一対のアームからなる。上下一対の第2駆動部材62は、第1駆動部材61の上下両縁部にリニアガイド63を介して、それぞれ、駆動軸600の径方向で直線方向に伸縮可能に取り付けられている(図10、図11を参照)。
連結部材7、70は、図5、図9〜図11に示すように、ベアリングベース7と、回転シャフト70と、を有する。ベアリングベース7は、二股形状をなす。回転シャフト70は、シャフト部71と、シャフト部の一端に一体に設けられている固定部72と、を有する。ベアリングベース7の二つに分かれている部分は、上下一対の第2駆動部材62の一端部分に一体に取り付けられている。ベアリングベース7の一つのもとの部分には、回転シャフト70のシャフト部の他端がベアリング73を介して回転可能に取り付けられている。
従動部材81、82は、図1〜図5、図8、図9に示すように、第1従動部材81と、第2従動部材82と、を有する。第1従動部材81は、正面視(正面から見て)縦長のテーブル形状をなす。第1従動部材81の上下両端の後面は、カム装置1のフレーム2の上側壁21Uの前面および下側壁21Dの前面に、上下のリニアガイド83を介して、カム装置1の2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの移動方向すなわち左右方向に移動可能に取り付けられている。第1従動部材81の中間部分には、上下方向に長い長円透孔84が設けられている。長円透孔84中には、回転シャフト70のシャフト部71の一端および固定部72が、上下方向に移動可能に挿通されている。固定部72は、第1従動部材81および長円透孔84の形状に合わせて、正面視(正面から見て)縦長形状をなす。
第2従動部材82は、正面視(正面から見て)角取した正方形のテーブル形状をなす。第2従動部材82の左右両側の後面は、第1従動部材81の左右両側の前面に、左右のリニアガイド85を介して、第1従動部材81の移動方向すなわち左右方向に対して交差する方向(この例では、直交もしくはほぼ直交する方向)であって上下方向に移動可能に取り付けられている。第2従動部材82の後面の中央には、回転シャフト70の固定部72が固定されている。第2従動部材82の前面には、ワーク(図示せず)を掴み取りするチャックなどの操作具が取り付けられる。
1層目のフレーム2の前面には、2層目の第1従動部材81の後面が、リニアガイド83を介して、左右方向に移動可能に取り付けられている。2層目の第1従動部材81の前面には、3層目の第2従動部材82の後面が、リニアガイド85を介して、上下方向に移動可能に取り付けられている。この結果、1層目のフレーム2、2層目の第1従動部材81、3層目の第2従動部材82、リニアガイド83、85は、いわゆる、エアロステージ状に設置されている。
係合部材80は、この例では、ベアリングであって、回転シャフト70のシャフト部71の中間部に設けられている。係合部材80は、カム装置1の2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rのカムガイド溝部30に係合されていて、第1従動部材81および第2従動部材82をカムガイド溝部30に沿って従動させる。
原点センサ9およびドグ90は、第1従動部材81の原点を検出する。第1従動部材81の原点は、この例では、フレーム2に対して左右方向に移動する第1従動部材81の左方向の終点および右方向の終点である。
原点センサ9は、図1〜図8に示すように、カム装置1の左の分割カムプレート3Lの左側面と右の分割カムプレート3Rの右側面とにそれぞれ取り付けられている。ドグ90は、図1〜図5、図8に示すように、第1従動部材81の左右両側面にそれぞれ取り付けられている。左右の原点センサ9および左右のドグ90は、カム装置1のカムガイド溝部30の水平部分30Hの左右方向の延長線上にそれぞれ配置されている。
原点センサ9は、二股形状をなしている。二股形状の空間を挟んで対向する面には、発光素子(図示せず)と受光素子(図示せず)とが設けられている。ドグ90は、第1従動部材81が左方向の終点または右方向の終点に位置すると、原点センサ9の発光素子と受光素子との間に位置して、発光素子と受光素子との間の光路を遮断する。原点センサ9は、ドグ90による遮光状態を検出し、その検出結果(すなわち、第1従動部材81の原点)を出力信号として制御装置に出力する。制御装置は、原点センサ9からの出力信号に基づいて、駆動モータ6を、設定された制御ルーチンに基づいて、制御する。
(実施形態1の作用の説明)
この実施形態1に係るカム装置1、ピックアンドプレースユニット100は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
制御装置の設定された制御ルーチンに基づいて駆動モータ6を駆動させると、駆動軸600が時計方向、反時計方向に回転する。駆動軸600の回転に伴って、第1駆動部材61、第2駆動部材62、ベアリングベース7および回転シャフト70は、時計方向、反時計方向に回転する。回転シャフト70のシャフト部71に設けられている係合部材80は、カム装置1の2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rのカムガイド溝部30に沿って一方向、他方向に移動する。
係合部材80がカムガイド溝部30の水平部分30H、円弧部分30Rおよび垂直部分30Vに沿って移動すると、駆動軸600の回転中心と回転シャフト70の回転中心との間の距離が変化する。すると、駆動軸600の側の第1駆動部材61に対して回転シャフト70側の第2駆動部材62が駆動軸600の回転中心と回転シャフト70の回転中心とを結ぶ方向に伸縮する。これにより、駆動軸600の回転中心と回転シャフト70の回転中心との間の距離の変化が吸収される。
係合部材80がカムガイド溝部30に沿って移動すると、回転シャフト70の固定部72に固定されている第2従動部材82は、図1〜図3に示すように、カムガイド溝部30の円弧部分30Rおよび垂直部分30Vに沿って、第1従動部材81に対して上下方向(Z軸方向)に移動する。一方、リニアガイド85を介して第2従動部材82が取り付けられている第1従動部材81は、図1〜図3に示すように、カムガイド溝部30の水平部分30Hおよび円弧部分30Rに沿って、フレーム2に対して左右方向に移動する。
これにより、第2従動部材82に取り付けられているチャックなどの操作具が、ワークを、ある場所から掴み取り、搬送し、離れた場所に開放する。このように、ピックアンドプレースユニット100は、カム装置1を介して、ワークの移動作業を行い、各種部品を処理加工位置に供給したり、処理加工位置から排除したりする。
以下、カムガイド溝部30の左右方向の長さ(ストローク)調節について図12、図13を参照して説明する。
図12(A)に示すように、第1調節ねじ部材41の先端は、第1傾斜面51に当接して左の分割カムプレート3Lを下方(図12(A)中の実線矢印参照)に押し付けている。同様に、第2調節ねじ部材42の先端は、第2傾斜面52に当接して左の分割カムプレート3Lを下方(図12(A)中の実線矢印参照)に押し付けている。これにより、フレーム2のホルダ部23の下ホルダ面と左の分割カムプレート3Lの下面とが移動用基準面Sとして相互に当接している。
図12(B)に示すように、第1調節ねじ部材41を上方向(図12(B)中の実線矢印参照)に所定の距離移動させる。この第1調節ねじ部材41の移動は、ロックナット40を緩め、所定の位置でロックナット40を締める。つぎに、第2調節ねじ部材42を下方向(図12(B)中の実線矢印参照)に所定の距離移動させる。この第2調節ねじ部材42の移動は、第1調節ねじ部材41の移動と同様に、ロックナット40を緩め、所定の位置でロックナット40を締める。
すると、図12(C)に示すように、第2調節ねじ部材42の下方向の押し力(図12(C)中の実線矢印参照)は、第2傾斜面52により、左の分割カムプレート3Lを右方向に移動させる移動力(図12(C)中の実線矢印参照)に、変換される。これにより、左の分割カムプレート3Lは、右方向に移動する。そして、第1傾斜面51が第1調節ねじ部材41の先端に当たり(図12(C)中の実線矢印参照)、左の分割カムプレート3Lの右方向の移動が停止する。このように、第1傾斜面51と第1調節ねじ部材41とは、ストッパとして用いられる。この時、第1調節ねじ部材41の先端、第2調節ねじ部材42の先端は、第1傾斜面51、第2傾斜面52にそれぞれ当接して、左の分割カムプレート3Lを下方に押し付けている。
左の分割カムプレート3Lを右方向にさらに移動させる場合は、図12(B)に示す操作を繰り返す。また、左の分割カムプレート3Lを左方向に移動させる場合は、図12(B)に示す操作において、第2調節ねじ部材42を上方向に所定の距離移動させ、つぎに、第1調節ねじ部材41を下方向に所定の距離移動させる(図13(B)を参照)。これにより、左の分割カムプレート3Lを左方向に移動させることができる。
左の分割カムプレート3Lを所定の位置に移動させた後においては、固定ねじ34を固定ねじ孔33に締め付けて、左の分割カムプレート3Lをフレーム2に固定させる。この時、フレーム2のホルダ部23の後ホルダ面と左の分割カムプレート3Lの後面とは、相互に当接している。これにより、カムガイド溝部30の左右方向の長さ(ストローク)調節が完了する。
なお、左の分割カムプレート3Lを移動させる場合は、固定ねじ34を固定ねじ孔33に対して緩める。左の分割カムプレート3Lをフレーム2に対して左右方向に移動させる時において、上側壁21Uのホルダ部23の上ホルダ面および後ホルダ面と、下側壁21Dのホルダ部23の下ホルダ面および後ホルダ面とは、左の分割カムプレート3Lの上面、後面、下面を保持ガイドする。
ここで、図13(A)に示す右の分割カムプレート3Rを左方向に移動させる場合は、図13(B)に示すように、第2調節ねじ部材42を上方向(図13(B)中の実線矢印参照)に所定の距離移動させ、つぎに、第1調節ねじ部材41を下方向(図13(B)中の実線矢印参照)に所定の距離移動させる。すると、図13(C)に示すように、右の分割カムプレート3Rは、左方向に移動する。
右の分割カムプレート3Rを左方向にさらに移動させる場合は、図13(B)に示す操作を繰り返す。また、右の分割カムプレート3Rを右方向に移動させる場合は、図13(B)に示す操作において、第1調節ねじ部材41を上方向に所定の距離移動させ、つぎに、第2調節ねじ部材42を下方向に所定の距離移動させる(図12(B)を参照)。これにより、右の分割カムプレート3Rを右方向に移動させることができる。
(実施形態1の効果の説明)
この実施形態1に係るカム装置1、ピックアンドプレースユニット100は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
この実施形態1に係るカム装置1は、調節機構4により、左右の2枚の分割カムプレート3L、3Rを左右方向に移動させることができる。この結果、この実施形態1に係るカム装置1は、簡単に、かつ、迅速に、かつ、正確に、2枚の分割カムプレート3L、3Rのカムガイド溝部30の左右方向の長さ(ストローク)を調節することができる。しかも、この実施形態1に係るカム装置1は、フレーム2に対して、左右の2枚の分割カムプレート3L、3Rを交換することができる。この結果、この実施形態1に係るカム装置1は、カムガイド溝部30の長さなどが異なる数種類の分割カムプレートに対して、フレーム2および調節機構4の第1調節ねじ部材41、第2調節ねじ部材42を共有することができる。この場合においては、分割カムプレートに第1傾斜面51、第2傾斜面52を設ける必要がある。
この実施形態1に係るカム装置1は、第1調節ねじ部材41、第2調節ねじ部材42、第1傾斜面51および第2傾斜面52を有する調節機構4を備えるものである。この結果、この実施形態1に係るカム装置1は、第1調節ねじ部材41、第2調節ねじ部材42のねじ送り作用により、第1傾斜面51、第2傾斜面52を介して、左右の2枚の分割カムプレート3L、3Rを左右方向に、さらに、正確にかつ確実に、移動させることができる。しかも、ねじ送り作用により、微調節が可能である。たとえば、第1調節ねじ部材41、第2調節ねじ部材42の1回転で、左右の2枚の分割カムプレート3L、3Rを0.55mm移動させることができる。
この実施形態1に係るカム装置1は、フレーム2に第1調節ねじ部材41、第2調節ねじ部材42を、上下方向に移動可能に取り付けたものである。この結果、この実施形態1に係るカム装置1は、フレーム2の左右方向において、第1調節ねじ部材41、第2調節ねじ部材42などの突出物や操作物が無いものである。これにより、この実施形態1に係るカム装置1は、装置全体の左右方向の寸法をコンパクト化することができ、かつ、上方からの調節操作となるので、作業性が向上される。
この実施形態1に係るカム装置1は、第1調節ねじ部材41と第1傾斜面51、第2調節ねじ部材42と第2傾斜面52がストッパとして作用するものである。この結果、この実施形態1に係るカム装置1は、左右の2枚の分割カムプレート3L、3Rを所定の位置に、正確にかつ確実に、停止させることができる。
この実施形態1に係るカム装置1は、第1調節ねじ部材41の第1傾斜面51への押し力もしくは第2調節ねじ部材42の第2傾斜面52への押し力のうち少なくともいずれか一方の押し力により、フレーム2のホルダ部23の下ホルダ面と2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの下面とを、移動用基準面Sとして、相互に当接させる。この結果、この実施形態1に係るカム装置1は、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rがフレーム2に対して傾くのを防ぐことができるので、前後に接合する2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの第1部分31のカムガイド溝部30の水平部分30Hにおいて、上下方向の段差が発生するのを防ぐことができる。これにより、この実施形態1に係るピックアンドプレースユニット100の第1従動部材81の水平方向の移動がスムーズに行われる。
この実施形態1に係るピックアンドプレースユニット100は、第1駆動部材61に第2駆動部材62を、駆動軸600の径方向であって直線方向に伸縮可能に取り付けたものである。この結果、この実施形態1に係るピックアンドプレースユニット100は、第1駆動部材61および第2駆動部材62の回転運動を第1駆動部材61に対する第2駆動部材62の直線運動に変換することができる。これにより、この実施形態1に係るピックアンドプレースユニット100は、第1従動部材81および第2従動部材82を、カム装置1のカムガイド溝部30に沿って、上下方向および左右方向にスムーズに移動させることができる。
この実施形態1に係るピックアンドプレースユニット100は、伸縮可能な第1駆動部材61および第2駆動部材62を介して第1従動部材81および第2従動部材82を移動させるものである。この結果、この実施形態1に係るピックアンドプレースユニット100は、第1従動部材81および第2従動部材82の上下方向の移動を短縮することができ、その分、ワークの搬送速度を速くすることができる。しかも、この実施形態1に係るピックアンドプレースユニット100は、駆動部をギア付モータの駆動モータ6とすることにより、ワークの搬送精度を向上させ、かつ、搬送重量をさらに大きくすることができる。
この実施形態1に係るピックアンドプレースユニット100は、カム装置1のフレーム2、第1従動部材81および第2従動部材82をいわゆるエアロステージ状に設置するものである。この結果、この実施形態1に係るピックアンドプレースユニット100は、カム装置1のフレーム2に対して、第1従動部材81および第2従動部材82の移動範囲を広くすることができる。
この実施形態1に係るピックアンドプレースユニット100は、第1従動部材81および第2従動部材82の移動をリニアガイド83、85を介して行う場合、このリニアガイド83、85をいわゆるエアロステージ状に設置するものである。この結果、この実施形態1に係るピックアンドプレースユニット100は、リニアガイド83、85への負担を小さくすることができ、ユニット全体の剛性を向上させることができる。
この実施形態1に係るピックアンドプレースユニット100は、原点センサ9をカム装置1の2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rにそれぞれ取り付け、ドグ90を第1従動部材81の左右に取り付けたものである。この結果、この実施形態1に係るピックアンドプレースユニット100は、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rを左右方向に移動させた時に、原点センサ9も連動して移動するので、原点センサ9およびドグ90が検出する第1従動部材81の原点位置が不変である。すなわち、原点調節が不要となる。そのため、この実施形態1に係るピックアンドプレースユニット100は、第2従動部材の上下方向(Z軸方向)のティーチングのみで使用することができる。これにより、この実施形態1に係るピックアンドプレースユニット100は、第1従動部材81および第2従動部材82を、簡単に、かつ、迅速に、かつ、正確に、移動させることができる。
図14は、本発明に係るカム装置の実施形態2を示す。以下、この実施形態2に係るカム装置1Aについて説明する。図中、図1〜図13と同符号は、同一のものを示す。
前記の実施形態1に係るカム装置1の調節機構4において、第1傾斜面51が左側から右側に下り勾配に傾斜し、かつ、第2傾斜面52が右側から左側に下り勾配に傾斜しているものである。これに対して、この実施形態2に係るカム装置1Aの調節機構4Aにおいて、第1傾斜面51が左側から右側に上り勾配に傾斜し、かつ、第2傾斜面52が右側から左側に上り勾配に傾斜しているものである。
図14(A)に示すように、第2調節ねじ部材42を実線矢印に示すように上方向に移動させ、第1調節ねじ部材41を一点鎖線矢印に示すように下方向に移動させる。すると、左の分割カムプレート3Lが破線矢印に示すように右方向に移動する。この操作を繰り返すと、左の分割カムプレート3Lを右方向にさらに移動させることができる。この操作と逆に操作すると、左の分割カムプレート3Lを左方向に移動させることができる。
図14(B)に示すように、第1調節ねじ部材41を実線矢印に示すように上方向に移動させ、第2調節ねじ部材42を一点鎖線矢印に示すように下方向に移動させる。すると、右の分割カムプレート3Rが破線矢印に示すように左方向に移動する。この操作を繰り返すと、右の分割カムプレート3Rを左方向にさらに移動させることができる。この操作と逆に操作すると、右の分割カムプレート3Rを右方向に移動させることができる。
この実施形態2に係るカム装置1Aは、前記の実施形態1に係るカム装置1の効果とほぼ同様の効果を達成することができる。
図15は、本発明に係るカム装置の実施形態3を示す。以下、この実施形態3に係るカム装置1Bについて説明する。図中、図1〜図14と同符号は、同一のものを示す。
前記の実施形態1、2に係るカム装置1、1Aの調節機構4、4Aにおいて、第1調節ねじ部材41、第2調節ねじ部材42、第1傾斜面51および第2傾斜面52を有するものである。これに対して、この実施形態3に係るカム装置1Bの調節機構4Bにおいて、本体部材40B、回転部材41Bおよび移動部材42Bを有するものである。なお、図15において、左の調節機構4Bを図示し、右の調節機構の図示を省略する。
また、前記の実施形態1、2に係るカム装置1、1Aにおいて、フレーム2のホルダ部23の下ホルダ面と2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの下面とを、移動用基準面Sとして、相互に当接させるものである。これに対して、この実施形態3に係るカム装置1Bにおいて、フレーム2のホルダ部23の下ホルダ面と2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの下面とを、リニアガイド27により、相互に係合させるものである。
本体部材40Bは、フレーム2に取り付けられていて、回転運動を直線運動に変換する。回転部材41Bは、本体部材40Bに回転可能に取り付けられている。移動部材42Bは、本体部材40Bに左右方向に移動可能に取り付けられていて、かつ、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの側面に固定されている。
回転部材41Bを時計方向、反時計方向に回転させる。すると、本体部材40Bにおいて、回転部材41Bの回転運度が移動部材42Bの直線運動に変換される。これにより、移動部材42Bが左右方向に移動して、これに伴って、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rが左右方向に移動する。
この実施形態3に係るカム装置1Bは、前記の実施形態1、2に係るカム装置1、1Aの効果とほぼ同様の効果を達成することができる。
図16〜図19は、本発明に係るカム装置の実施形態4を示す。以下、この実施形態4に係るカム装置1Cについて説明する。図中、図1〜図15と同符号は、同一のものを示す。
(実施形態4の構成の説明)
前記の実施形態1に係るカム装置1の調節機構4において、第1調節ねじ部材41、第2調節ねじ部材42が、直接第1傾斜面51、第2傾斜面52を押すものである。これに対して、この実施形態4に係るカム装置1Cの調節機構4Cにおいて、第1調節ねじ部材41C、第2調節ねじ部材42Cが、第1移動部材410C、第2移動部材420Cを介して、第1傾斜面51C、第2傾斜面52Cを押すものである。なお、図16〜図19において、左の調節機構4Cを図示し、右の調節機構の図示を省略する。
第1傾斜面51C、第2傾斜面52Cは、第1傾斜孔510C、第2傾斜孔520Cの下側の壁面に設けられれている。第1傾斜孔510Cは、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの第2部分32の上縁部に、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの左右の移動方向に対して左側から右側に下り勾配に傾斜して設けられている。第2傾斜孔520Cは、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの第2部分32の上縁部に、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの左右の移動方向に対して右側から左側に下り勾配に傾斜して設けられている。
第1調節ねじ部材41C、第2調節ねじ部材42Cは、カム装置1のフレーム2に、回転可能にかつ上下方向に移動不可能に取り付けられている。第1調節ねじ部材41C、第2調節ねじ部材42Cは、ねじ部と頭部とからなる。フレーム2のうち、第1調節ねじ部材41Cの頭部、第2調節ねじ部材42Cの頭部に対応する部分には、操作孔29が設けられている。操作孔29は、第1調節ねじ部材41Cの頭部、第2調節ねじ部材42Cの頭部を時計方向、反時計方向に回転操作するためのものである。フレーム2のうち、第1調節ねじ部材41Cのねじ部、第2調節ねじ部材42Cのねじ部に対応する部分には、移動孔290が設けられている。移動孔290は、上下方向に長い長孔をなす。
第1移動部材410C、第2移動部材420Cは、ブロック部とピン部とからなる。第1移動部材410Cのブロック部、第2移動部材420Cのブロック部は、第1調節ねじ部材41Cのねじ部、第2調節ねじ部材42Cのねじ部にねじ込まれていて、かつ、移動孔290の左右両側の壁面に当接している。この結果、第1移動部材410C、第2移動部材420Cは、第1調節ねじ部材41Cの頭部、第2調節ねじ部材42Cの頭部を時計方向、反時計方向に回転させることにより、第1調節ねじ部材41Cのねじ部、第2調節ねじ部材42Cのねじ部のねじ送り作用により、移動孔290中を上下方向に移動する。第1移動部材410Cのピン部、第2移動部材420Cのピン部は、第1傾斜孔510Cの中、第2傾斜孔520Cの中に挿入されている。
(実施形態4の作用の説明)
まず、左の分割カムプレート3Rを左右方向に移動させる場合について、図18を参照して説明する。図18(A)に示すように、第1移動部材410Cのピン部は、第1傾斜面51Cに当接して左の分割カムプレート3Lを下方(図18(A)中の実線矢印参照)に押し付けている。これにより、フレーム2のホルダ部の下ホルダ面と左の分割カムプレート3Lの下面とが移動用基準面として相互に当接している。一方、第2移動部材420Cのピン部は、第2傾斜孔520Cの上側の壁面に当接している。この状態で、第1調節ねじ部材41Cを回転させて第1移動部材410Cのピン部を下方向(図18(A)中の破線矢印参照)に移動させる。
すると、図18(B)に示すように、左の分割カムプレート3Lが左方向に移動する(図18(B)中の実線矢印参照)。そして、第2傾斜面52Cが第2移動部材420Cのピン部に当たり(図18(B)中の実線矢印参照)、左の分割カムプレート3Lの左方向の移動が停止する。この時、第1移動部材410Cのピン部、第2移動部材420Cのピン部は、第1傾斜面51C、第2傾斜面52Cにそれぞれ当接して、左の分割カムプレート3Lを下方(図18(B)中の実線矢印参照)に押し付けている。
この状態において、第2調節ねじ部材42Cを回転させて第2移動部材420Cのピン部を上方向(図18(B)中の破線矢印参照)に移動させ、かつ、第1調節ねじ部材41Cを回転させて第1移動部材410Cのピン部を下方向(図18(B)中の破線矢印参照)に移動させる。
すると、図18(C)に示すように、左の分割カムプレート3Lが左方向に移動する(図18(C)中の実線矢印参照)。そして、第2傾斜面52Cが第2移動部材420Cのピン部に当たり(図18(C)中の実線矢印参照)、左の分割カムプレート3Lの左方向の移動が停止する。この時、第1移動部材410Cのピン部、第2移動部材420Cのピン部は、第1傾斜面51C、第2傾斜面52Cにそれぞれ当接して、左の分割カムプレート3Lを下方(図18(C)中の実線矢印参照)に押し付けている。
左の分割カムプレート3Lを右方向に移動させる場合は、図18(C)において、第1移動部材410Cのピン部を上方向に移動させ、かつ、第2移動部材420Cのピン部を下方向に移動させる。また、図18(B)において、第1移動部材410Cのピン部を上方向に移動させ、かつ、第2移動部材420Cのピン部を下方向に移動させる。
つぎに、右の分割カムプレート3Rを左右方向に移動させる場合について、図19を参照して説明する。図19(A)に示すように、第2移動部材420Cのピン部は、第2傾斜面52Cに当接して右の分割カムプレート3Rを下方(図19(A)中の実線矢印参照)に押し付けている。一方、第1移動部材410Cのピン部は、第1傾斜孔510Cの上側の壁面に当接している。この状態で、第2移動部材420Cのピン部を下方向(図19(A)中の破線矢印参照)に移動させる。
すると、図19(B)に示すように、右の分割カムプレート3Rが右方向に移動する(図19(B)中の実線矢印参照)。そして、第1傾斜面51Cが第1移動部材410Cのピン部に当たり(図19(B)中の実線矢印参照)、右の分割カムプレート3Rの右方向の移動が停止する。この時、第1移動部材410Cのピン部、第2移動部材420Cのピン部は、第1傾斜面51C、第2傾斜面52Cにそれぞれ当接して、右の分割カムプレート3Rを下方(図19(B)中の実線矢印参照)に押し付けている。
この状態において、第1移動部材410Cのピン部を上方向(図19(B)中の破線矢印参照)に移動させ、かつ、第2移動部材420Cのピン部を下方向(図19(B)中の破線矢印参照)に移動させる。
すると、図19(C)に示すように、右の分割カムプレート3Rが右方向に移動する(図19(C)中の実線矢印参照)。そして、第1傾斜面51Cが第1移動部材410Cのピン部に当たり(図19(C)中の実線矢印参照)、右の分割カムプレート3Rの右方向の移動が停止する。この時、第1移動部材410Cのピン部、第2移動部材420Cのピン部は、第1傾斜面51C、第2傾斜面52Cにそれぞれ当接して、右の分割カムプレート3Rを下方(図19(C)中の実線矢印参照)に押し付けている。
右の分割カムプレート3Rを左方向に移動させる場合は、図19(C)において、第2移動部材420Cのピン部を上方向に移動させ、かつ、第1移動部材410Cのピン部を下方向に移動させる。また、図19(B)において、第2移動部材420Cのピン部を上方向に移動させ、かつ、第1移動部材410Cのピン部を下方向に移動させる。
第1傾斜面51C、第2傾斜面52Cは、第1移動部材410C、第2移動部材420Cの押し力を、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rを左右方向に移動させる移動力と移動用基準面S(図8、図9参照。フレーム2のホルダ部23の下ホルダ面と2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの下面)への押し当て力(当接力)に、変換する。また、第1移動部材410Cと第1傾斜面51C、および、第12動部材420Cと第2傾斜面52Cは、それぞれ、ストッパであって、ストッパとして用いることができる。
(実施形態4の効果の説明)
この実施形態4に係るカム装置1Cは、前記の実施形態1〜3に係るカム装置1、1A、1Bの効果とほぼ同様の効果を達成することができる。
図20は、本発明に係るカム装置の実施形態5を示す。以下、この実施形態5に係るカム装置1Dについて説明する。図中、図1〜図19と同符号は、同一のものを示す。
前記の実施形態1、2に係るカム装置1、1Aの調節機構4、4Aは、第1調節ねじ部材41、第2調節ねじ部材42、第1傾斜面51および第2傾斜面52を有するものである。これに対して、この実施形態5に係るカム装置1Dの調節機構4Dは、押ねじ部材40Dおよび引きねじ部材42Dを有するものである。なお、図20において、左の調節機構4Dを図示し、右の調節機構の図示を省略する。
2本の押ねじ部材40Dは、フレーム2の左側壁21Lの2個のねじ孔(図示せず)、右側壁の2個のねじ孔に、それぞれ、左右方向に移動可能に取り付けられている。引きねじ部材42Dは、ねじ部と頭部とからなる。フレーム2の左側壁21L、右側壁であって、2個のねじ孔の間には、係合孔28が設けられている。係合孔28は、上下方向に長い長孔形状をなす。2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの側面には、ねじ孔38が設けられている。引きねじ部材42Dのねじ部は、フレーム2の左側壁21L、右側壁の係合孔28を通して、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rのねじ孔38にねじ込まれている。引きねじ部材42Dの頭部は、フレーム2の左側壁21L、右側壁の係合孔28の縁に係合されている。
左の引きねじ部材42Dをねじ孔38から緩めておき、左の2本の押ねじ部材40Dをねじ締めにより実線矢印に示すように右方向に押す。すると、左の分割カムプレート3Lが右方向に移動する。また、左の2本の押ねじ部材40Dを緩めておき、左の引きねじ部材42Dをねじ締めにより実線矢印に示すように左方向に引く。すると、左の分割カムプレート3Lが左方向に移動する。なお、右の分割カムプレート3Rも同様の操作により左右方向に移動させることができる。
2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの移動が完了した時に、当接ねじ部材43Dを実線矢印に示すように下方向に移動させる。すると、フレーム2のホルダ部23の下ホルダ面と2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rの下面とが、実線矢印に示すように移動用基準面Sとして、相互に当接する。
この実施形態5に係るカム装置1Dは、前記の実施形態1〜4に係るカム装置1、1A、1B、1Cの効果とほぼ同様の効果を達成することができる。
(実施形態1〜5以外の例の説明)
なお、前記の実施形態1〜5においては、ワークの移動方向が左右方向(水平方向)および上下方向(垂直方向)となるように、カム装置1、1A、1B、1C、1Dおよびピックアンドプレースユニット100を縦(垂直)に設置するものである。しかしながら、この発明においては、ワークの移動方向が左右方向(水平方向)および前後方向(水平方向)となるように、カム装置1、1A、1B、1C、1Dおよびピックアンドプレースユニット100を横(水平)に設置しても良い。
また、前記の実施形態1、4において、カム装置1、1Cの調節部材は、第1調節ねじ部材41、41C、第2調節ねじ部材42、42Cであり、カム装置1、1Cの変換部材は、第1傾斜面51、51C、第2傾斜面52、52Cである。しかしながら、この発明(請求項2に係る発明)においては、カム装置の調節部材として、第1調節ねじ部材、第2調節ねじ部材以外の調節部材であっても良く、カム装置の変換部材として、第1傾斜面、第2傾斜面以外の変換部材であっても良い。たとえば、調節部材及び変換部材として、エアシリンダなどのアクチュエータを使用しても良い。
さらに、前記の実施形態1、4において、カム装置1、1Cの調節部材は、第1調節ねじ部材41、41C、第2調節ねじ部材42、42Cである。しかしながら、この発明(請求項2に係る発明)においては、カム装置の調節部材として、第1調節ねじ部材、第2調節ねじ部材以外の調節部材、たとえば、エアシリンダなどのアクチュエータを使用しても良い。
さらにまた、前記の実施形態1において、ピックアンドプレースユニット100のカム装置1のフレーム2、第1従動部材81および第2従動部材82をいわゆるエアロステージ状に設置するものである。しかしながら、この発明(請求項11に係る発明)においては、ピックアンドプレースユニットのカム装置のフレームおよび従動部材をいわゆるエアロステージ状に設置しなくても良い。
さらにまた、前記の実施形態1〜5においては、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rを左右方向に移動させるものである。しかしながら、この発明においては、2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rのうちいずれか一方を固定とし、他方を移動用としても良い。
さらにまた、前記の実施形態1〜5においては、分割カム部材を2枚の左右の分割カムプレート3L、3Rとして2つに分割するものである。しかしながら、この発明においては、分割カム部材を3つ以上に分割しても良い。この場合において、3つ以上の分割カム部材のうち少なくとも1つの分割カム部材が移動用であれば良い。
なお、この発明は、前記の実施形態1により限定されるものではない。
1、1A、1B、1C、1D…カム装置
2…フレーム
20…中空部
21B…後側壁
21D…下側壁
21L…左側壁
21R…右側壁
21U…上側壁
22…段付き長孔
23…ホルダ部
24…ねじ孔
25…切欠き
26…円形透孔
27…リニアガイド
28…係合孔
29…操作孔
290…移動孔
3L、3R…分割カムプレート(分割カム部材)
30…カムガイド溝部(カムガイド部)
30H…水平部分
30R…円弧部分
30V…垂直部分
31…第1部分
32…第2部分
33…固定ねじ孔
34…固定ねじ
35…ねじ部
36…頭部
37…スペーサ
38…ねじ孔
4、4A、4B、4C、4D…調節機構
40…ロックナット
41、41C…第1調節ねじ部材(調節部材)
42、42C…第2調節ねじ部材(調節部材)
51、51C…第1傾斜面(変換部材)
52、52C…第2傾斜面(変換部材)
40B…本体部材
41B…回転部材
42B…移動部材
410C…第1移動部材
420C…第2移動部材
510C…第1傾斜孔
520C…第2傾斜孔
40D…押ねじ部材
41D…ロックナット
42D…引きねじ部材
43D…当接ねじ部材
6…駆動モータ(駆動部)
60…ケーシング
600…駆動軸
61…第1駆動部材(駆動部材)
62…第2駆動部材(駆動部材)
63…リニアガイド
7…ベアリングベース(連結部材)
70…回転シャフト(連結部材)
71…シャフト部
72…固定部
73…ベアリング
80…係合部材
81…第1従動部材(従動部材)
82…第2従動部材(従動部材)
83…リニアガイド
84…長円透孔
85…リニアガイド
9…原点センサ
90…ドグ
100…ピックアンドプレースユニット
S…移動基準面

Claims (11)

  1. フレームと、
    カムガイド部を有し、複数に分割されていて、前記フレームに設けられている分割カム部材と、
    前記フレームと複数の前記分割カム部材のうち少なくとも1つの移動用の前記分割カム部材との間に配置されていて、移動用の前記分割カム部材を前記フレームに対して移動させて、複数の前記分割カム部材の前記カムガイド部の長さを、移動用の前記分割カム部材の移動方向に、調節する調節機構と、
    を備える、
    ことを特徴とするカム装置。
  2. 前記調節機構は、
    調節部材と、
    前記調節部材の調節力を移動用の前記分割カム部材の移動力に変換する変換部材と、
    を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のカム装置。
  3. 前記調節機構は、
    前記フレームに移動用の前記分割カム部材の移動方向に対して交差する方向に移動可能に取り付けられている第1調節ねじ部材および第2調節ねじ部材と、
    移動用の前記分割カム部材に、移動用の前記分割カム部材の移動方向に対して傾斜して、かつ、前記第1調節ねじ部材に対向して設けられていて、前記第1調節ねじ部材の押し力を、移動用の前記分割カム部材を一方向に移動させる移動力に、変換する第1傾斜面と、
    移動用の前記分割カム部材に、移動用の前記分割カム部材の移動方向に対して傾斜し、かつ、前記第1傾斜面の傾斜に対して反対方向に傾斜して、かつ、前記第2調節ねじ部材に対向して設けられていて、前記第2調節ねじ部材の押し力を、移動用の前記分割カム部材を他方向に移動させる移動力に、変換する第2傾斜面と、
    を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のカム装置。
  4. 前記第1調節ねじ部材もしくは前記第2調節ねじ部材のいずれか一方が前記第1傾斜面もしくは前記第2傾斜面のいずれか一方を押して移動用の前記分割カム部材を移動させた時に、前記第1調節ねじ部材もしくは前記第2調節ねじ部材のいずれか他方は、前記第1傾斜面もしくは前記第2傾斜面のいずれか他方が当たって移動している移動用の前記分割カム部材を停止させるストッパである、
    ことを特徴とする請求項3に記載のカム装置。
  5. 前記フレームと移動用の前記分割カム部材とには、前記第1調節ねじ部材の前記第1傾斜面への押し力もしくは前記第2調節ねじ部材の前記第2傾斜面への押し力のうち少なくともいずれか一方の押し力により相互に当接する移動用基準面が、それぞれ設けられている、
    ことを特徴とする請求項3または4に記載のカム装置。
  6. 前記調節機構は、
    前記フレームに取り付けられていて、回転運動を直線運動に変換する本体部材と、
    前記本体部材に回転可能に取り付けられている回転部材と、
    前記本体部材に移動用の前記分割カム部材の移動方向に移動可能に取り付けられていて、かつ、移動用の前記分割カム部材に固定されていて、前記回転部材の回転により前記本体部材を介して移動して移動用の前記分割カム部材を前記フレームに対して移動させる移動部材と、
    を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のカム装置。
  7. 前記調節機構は、
    前記フレームに移動用の前記分割カム部材の移動方向に対して交差する方向に取り付けられている第1調節ねじ部材および第2調節ねじ部材と、
    前記フレームおよび前記第1調節ねじ部材に取り付けられていて、前記第1調節ねじ部材の回転により、ねじ送り作用で、移動用の前記分割カム部材の移動方向に対して交差する方向に移動する第1移動部材と、
    前記フレームおよび前記第2調節ねじ部材に取り付けられていて、前記第2調節ねじ部材の回転により、ねじ送り作用で、移動用の前記分割カム部材の移動方向に対して交差する方向に移動する第2移動部材と、
    移動用の前記分割カム部材に、移動用の前記分割カム部材の移動方向に対して傾斜して、かつ、前記第1移動部材に対応して設けられていて、前記第1移動部材の移動による押し力を、移動用の前記分割カム部材を移動させる移動力に、変換する一対の第1傾斜面と、
    移動用の前記分割カム部材に、移動用の前記分割カム部材の移動方向に対して傾斜し、かつ、前記一対の第1傾斜面の傾斜に対して反対方向に傾斜して、かつ、前記第2移動部材に対応して設けられていて、前記第2移動部材の移動による押し力を、移動用の前記分割カム部材を移動させる移動力に、変換する一対の第2傾斜面と、
    を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のカム装置。
  8. 前記第1移動部材もしくは前記第2移動部材のいずれか一方が前記第1傾斜面もしくは前記第2傾斜面のいずれか一方を押して移動用の前記分割カム部材を移動させた時に、前記第1移動部材もしくは前記第2移動部材のいずれか他方は、前記第1傾斜面もしくは前記第2傾斜面のいずれか他方が当たって移動している移動用の前記分割カム部材を停止させるストッパである、
    ことを特徴とする請求項7に記載のカム装置。
  9. 前記フレームと移動用の前記分割カム部材とには、前記第1移動部材の前記第1傾斜面への押し力もしくは前記第2移動部材の前記第2傾斜面への押し力のうち少なくともいずれか一方の押し力により相互に当接する移動用基準面が、それぞれ設けられている、
    ことを特徴とする請求項7または8に記載のカム装置。
  10. 前記調節機構は、
    前記フレームに移動用の前記分割カム部材の移動方向に移動可能に取り付けられていて、ねじ締めにより移動用の前記分割カム部材を一方向に押して移動させる押しねじ部材と、
    前記フレームに係合されていて、かつ、移動用の前記分割カム部材にねじにより取り付けられていて、ねじ締めにより移動用の前記分割カム部材を他方向に引いて移動させる引きねじ部材と、
    を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のカム装置。
  11. 前記の請求項1〜10のいずれか1項に記載のカム装置と、
    駆動軸を有する駆動モータと、
    前記駆動軸に取り付けられている駆動部材と、
    前記駆動部材に連結部材を介して取り付けられている従動部材と、
    前記連結部材に設けられていて、前記カム装置の前記分割カム部材の前記カムガイド部に係合されていて、前記従動部材を前記カムガイド部に沿って従動させる係合部材と、
    原点センサと、
    ドグと、
    を備え、
    前記従動部材は、前記カム装置の前記フレームに、前記カム装置の移動用の前記分割カム部材の移動方向に移動可能に取り付けられている第1従動部材と、前記第1従動部材に、前記第1従動部材の移動方向に対して交差する方向に移動可能に取り付けられている第2従動部材と、を有し、
    前記原点センサおよび前記ドグは、前記第1従動部材の原点を検出するものであって、
    前記原点センサは、移動用の前記分割カム部材に取り付けられていて、
    前記ドグは、前記第1従動部材に取り付けられている、
    ことを特徴とするピックアンドプレースユニット。

JP2017127087A 2017-06-29 2017-06-29 カム装置、ピックアンドプレースユニット Pending JP2019011776A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017127087A JP2019011776A (ja) 2017-06-29 2017-06-29 カム装置、ピックアンドプレースユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017127087A JP2019011776A (ja) 2017-06-29 2017-06-29 カム装置、ピックアンドプレースユニット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019011776A true JP2019011776A (ja) 2019-01-24

Family

ID=65227950

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017127087A Pending JP2019011776A (ja) 2017-06-29 2017-06-29 カム装置、ピックアンドプレースユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019011776A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020192649A (ja) * 2019-05-29 2020-12-03 株式会社マシンエンジニアリング ピックアンドプレース装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020192649A (ja) * 2019-05-29 2020-12-03 株式会社マシンエンジニアリング ピックアンドプレース装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3302857B1 (de) Verfahren und anordnung zum einbringen von bohrlöchern in eine oberfläche eines stationär gelagerten werkstückes mit einem an einem knickarmroboter angebrachten bohrwerkzeug
CN108943000B (zh) 工件夹持装置
KR101677044B1 (ko) 조립공정용 작업 장치
JP2010131720A (ja) バイト保持機構
JP2019011776A (ja) カム装置、ピックアンドプレースユニット
CN110193846B (zh) 机器人手、机器人以及机器人手的手宽度调整方法
JP4990645B2 (ja) 送材装置
JP6687581B2 (ja) 水平多関節型ロボットの校正システムおよび校正方法
KR101599513B1 (ko) 원 웨지 센터링 유압척
JP6632590B2 (ja) 木材プレカット加工装置、及び、木材加工装置の制御装置
JP6197308B2 (ja) ワーク組付け装置
CN207309120U (zh) 滚齿机机械手可调夹爪
JP2020049615A (ja) ロボットハンド
CN109590784B (zh) 一种横向驱动装置
KR101626476B1 (ko) 멀티 클램프
KR101052303B1 (ko) 볼 스크루 너트의 홀 가공장치
CN210589569U (zh) 定位装置和加工设备
KR20180136471A (ko) 핸들링 디바이스
EP2687308A3 (en) Lathe for machining curved surfaces
JP6246569B2 (ja) ワーク搬送装置及びワーク搬送方法
JP5007673B2 (ja) 集積型薄膜太陽電池の製造装置
CN102070040A (zh) 一种冲孔机的自动机械手装置
KR101751592B1 (ko) 드릴 지지장치
JP2005257020A (ja) シリンダーの出端位置決め装置及び出端位置決め方法
EP3786370A3 (en) Vibrating apparatus for excavation and/or demolition

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200604

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210224

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210226

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210824