JP2019010747A - ブロー成形装置のパリソンの制御方法 - Google Patents

ブロー成形装置のパリソンの制御方法 Download PDF

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雄太 江口
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隆 濱田
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淳 武石
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Abstract

【課題】パリソンの1ショットの重量を変更せずに、ブロー成形品のそれぞれの部分に対応するパリソンの肉厚を補正するブロー成形装置のパリソンの制御方法を提供する。【解決手段】ブロー成形装置のパリソンの制御方法において、ブロー成形前にパリソン40を所定の一定肉厚で押出したパリソン40の下部補正下端44から上部補正上端41まで全長に亘り肉厚の変化を測定し、パリソン40の下部補正基点43より下部補正下端44までの肉厚の厚い部分における基準肉厚より厚い部分の超過重量を計測する。ブロー成形品を成形するためにダイヘッド20からパリソン40を押出すときに、下部補正基点43までに超過重量に相当するパリソン40の重量を軽減し、下部補正基点43から上部補正上端41までで超過重量に相当するパリソン40の重量を増加させて押出する。【選択図】図1

Description

本発明は、ブロー成形品を成形するブロー成形装置のダイヘッドからパリソンを押出すパリソンの制御方法に関するものである。
従来、自動車用の燃料タンク等の合成樹脂製のタンクを成形するものとして、中空体を成形することの容易性からブロー成形方法が多く用いられてきた。
このブロー成形においては、ダイヘッドから円筒状のパリソンを押出して、そのパリソンをブロー成形金型の左右に開いた割型の間に位置させて、ブロー成形金型を閉じて、ブロー成形を行っていた。
この場合に、自動車用の燃料タンク等の大型のブロー成形品においても、ダイヘッドから重量の大きなパリソンを押出して、ブロー成形金型でブロー成形を行っている。
パリソンは、燃料タンクの成形に必要な所定の押出量を一定の肉厚でダイヘッドから押出しているが、所定量の検出は、パリソンの長さを検出して、所定の長さに達したときに、パリソンを切断している。
しかしながら、パリソンがドローダウンする場合には、パリソンが所定の長さに達しても、ブロー成形品の製品重量が不足して、ブロー成形品の製品肉厚が不足する。ブロー成形品の製品重量が不足する場合には、ダイヘッドからのパリソンの押出肉厚を増加させることが行われている(例えば、特許文献1参照。)。
この場合には、ダイヘッドからの合成樹脂の押出量を一定にすると、パリソンの長さが、短くなるため、1ショットのパリソンの長さを長くしている。そのため、1ショットのパリソンの重量が増加して、材料が無駄になるとともに、ブロー成形品の全体の重量も増加することとなる。
特許第3204884号公報
本発明はこのような事情を鑑みてなされたものであり、パリソンの1ショットの重量を変更せずに、ブロー成形品のそれぞれの部分に対応するパリソンの肉厚を補正して、ブロー成形品の肉厚と重量を安定させるブロー成形装置のパリソンの制御方法を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するための請求項1の本発明は、ブロー成形品を成形するブロー成形装置のダイヘッドからパリソンを押出すパリソンの制御方法において、
ブロー成形前にパリソンを所定の一定肉厚で、ダイヘッドからブロー成形品を成形するに必要な所定重量を押出して、押出したパリソンの先端である下部補正下端から根元である上部補正上端まで全長に亘り肉厚の変化を測定し、
ブロー成形品を成形するに必要なパリソンの基準肉厚を示すパリソンの部分を下部補正基点とし、パリソンの肉厚の最も薄い部分を上部補正基点とし、
パリソンの下部補正基点より下部補正下端までの肉厚の厚い部分における基準肉厚より厚い部分の超過重量を計測し、
ブロー成形品を成形するためにダイヘッドからパリソンを押出すときに、下部補正下端は、パリソンの基準肉厚より薄く押出して、下部補正基点に相当する部分まで、徐々にパリソンの肉厚を増加させて下部補正基点でパリソンの基準肉厚に達するように押出して、下部補正基点までに超過重量に相当するパリソンの重量を軽減し、
下部補正基点でパリソンの基準肉厚で押出し、パリソンの上部補正基点まで、徐々にパリソンの肉厚を増加させて押出して、上部補正基点から上部補正上端まで徐々にパリソンの肉厚を基準肉厚まで減少させて押出して、下部補正基点から上部補正上端までで超過重量に相当するパリソンの重量を増加させて押出することを特徴とするブロー成形装置のパリソンを押出すパリソンの制御方法である。
請求項1の本発明では、ブロー成形品を成形するブロー成形装置のダイヘッドからパリソンを押出すパリソンの制御方法において、ブロー成形前にパリソンを所定の一定肉厚で、ダイヘッドからブロー成形品を成形するに必要な所定重量を押出して、押出したパリソンの先端である下部補正下端から根元である上部補正上端まで全長に亘り肉厚の変化を測定する。このため、所定の肉厚で押出したパリソンが、ブロー成形までの間にドローダウンにより、下部補正下端から上部補正上端までの肉厚がどのように変化するかを測定することができる。
ブロー成形品を成形するに必要なパリソンの基準肉厚を示すパリソンの部分を下部補正基点とし、パリソンの肉厚の最も薄い部分を上部補正基点とし、パリソンの下部補正基点より下部補正下端までの肉厚の厚い部分における基準肉厚より厚い部分の超過重量を計測する。このため、押出したパリソンが、ドローダウンによりブロー成形までの間に下方に移動する量を計測することができる。
ブロー成形品を成形するためにダイヘッドからパリソンを押出すときに、下部補正下端は、パリソンの基準肉厚より薄く押出して、下部補正基点に相当する部分まで、徐々にパリソンの肉厚を増加させて下部補正基点でパリソンの基準肉厚に達するように押出して、下部補正基点までに超過重量に相当するパリソンの重量を軽減する。このため、下部補正基点から下部補正下端までの間のブロー成形までの間に下方に移動する超過重量に相当するパリソンの重量を予め少なくして、ブロー成形時のパリソンの肉厚の均一化を達成することができる。
下部補正基点でパリソンの基準肉厚で押出し、パリソンの上部補正基点まで、徐々にパリソンの肉厚を増加させて押出して、上部補正基点から上部補正上端まで徐々にパリソンの肉厚を基準肉厚まで減少させて押出して、下部補正基点から上部補正上端までで超過重量に相当するパリソンの重量を増加させて押出する。このため、下部補正基点から上部補正上端までの間のブロー成形までの間に下方に移動する量である量超過重量に相当するパリソンの重量を予め多くするとともに、下部補正基点から下部補正下端までの上方から移動してくる超過重量に相当するパリソンの重量を予め少なくして、ブロー成形時のパリソンの肉厚の均一化を達成することができる。これにより、パリソンの材料の無駄を減少させることができるとともに、ブロー成形品の肉厚の均一化と、製品重量の増加を防止することができる。
請求項2の本発明は、ブロー成形前に上記パリソンを、ダイヘッドからブロー成形品を成形するに必要な所定重量を押出して、押出したパリソンの下部補正下端から上部補正上端まで全長に亘り肉厚の変化を測定するときに、パリソンの先端の最も肉厚の厚い下部補正下端の肉厚寸法と、パリソンの根元の最も肉厚の薄い上部補正基点の肉厚を測定し、
下部補正基点から下部補正下端までパリソンの基準肉厚から直線的に肉厚が増加したとして、基準肉厚からのパリソンの超過重量を計算し、下部補正基点から上部補正基点までパリソンの基準肉厚から直線的に肉厚が減少し、上部補正基点から上部補正上端まで直線的に肉厚が増加したとして、基準肉厚からのパリソンの減少量を計算したパリソンの制御方法である。
請求項2の本発明では、ブロー成形前に上記パリソンを、ダイヘッドからブロー成形品を成形するに必要な所定重量を押出して、押出したパリソンの先端から根元まで全長に亘り肉厚の変化を測定するときに、パリソンの先端の最も肉厚の厚い下部補正下端の肉厚寸法と、パリソンの根元の最も肉厚の薄い上部補正基点の肉厚を測定する。このため、パリソンの肉厚の最も変化の大きな寸法を測定して、基準肉厚と比較して、超過重量を計算することができる。
下部補正基点から下部補正下端までパリソンの基準肉厚から直線的に肉厚が増加したとして、基準肉厚からのパリソンの超過重量を計算し、下部補正基点から上部補正基点までパリソンの基準肉厚から直線的に肉厚が減少し、上部補正基点から上部補正上端まで直線的に肉厚が増加したとして、基準肉厚からのパリソンの減少量を計算する。このため、下部補正基点から上部補正基点までの基準肉厚からのパリソンの超過重量と、上部補正基点から上部補正上端までの減少量の計算が素早く、容易にできる。
請求項3の本発明は、パリソンの下部補正下端から下部補正基点に相当する部分まで、パリソンの肉厚を増加させて下部補正基点でパリソンの基準肉厚に達するように押出するときに、下部補正下端から下部補正基点に相当する部分まで、パリソンの肉厚を直線的に増加させて押出して、
下部補正基点でパリソンの基準肉厚で押出し、下部補正基点からパリソンの上部補正基点までパリソンの肉厚を増加させて押出しするときに、下部補正基点からパリソンの上部補正基点まで、パリソンの肉厚を直線的に増加させて押出して、上部補正基点から上部補正上端までパリソンの肉厚を直線的に減少させて押出して、ブロー成形装置のパリソンを押出すパリソンの制御方法である。
請求項3の本発明では、パリソンの下部補正下端から下部補正基点に相当する部分まで、パリソンの肉厚を増加させて下部補正基点でパリソンの基準肉厚に達するように押出するときに、下部補正下端から下部補正基点に相当する部分まで、パリソンの肉厚を直線的に増加させて押出する。このため、下部補正下端から下部補正基点までのパリソンの押出制御が容易であり、超過重量分を容易に、確実に予め削減してパリソンを押出しすることができる。
下部補正基点でパリソンの基準肉厚で押出し、下部補正基点からパリソンの上部補正基点までパリソンの肉厚を増加させて押出しするときに、下部補正基点からパリソンの上部補正基点まで、パリソンの肉厚を直線的に増加させて押出して、上部補正基点から上部補正上端までパリソンの肉厚を直線的に減少させて押出する。このため、下部補正基点から上部補正基点までと、上部補正基点から上部補正上端までのパリソンの押出制御が容易であり、ドローダウンにより下方に移動するパリソンの重量分を容易に、確実に予め増加してパリソンを押出しすることができて、パリソンの肉厚を均一化でき、ブロー成形品の肉厚の均一化と、ブロー成形品の重量の増加を防止できる。
請求項4の本発明は、ブロー成形品を成形後、ブロー成形品の重量を測定して、ダイヘッドからパリソンを押出すパリソンの肉厚を制御するブロー成形装置のパリソンの制御方法である。
請求項4の本発明では、ブロー成形品を成形後、ブロー成形品の重量を測定して、ダイヘッドからパリソンを押出すパリソンの肉厚を制御するため、ブロー成形品の重量を安定させて、ブロー成形品の所定の肉厚を確保させることができる。
請求項5の本発明は、ダイヘッドから所定重量のパリソンを押出した時のパリソンの長さを測定して、ダイヘッドからパリソンを押出すパリソンの肉厚を制御するブロー成形装置のパリソンの制御方法である。
請求項5の本発明では、ダイヘッドから所定重量のパリソンを押出した時のパリソンの長さを測定して、ダイヘッドからパリソンを押出すパリソンの肉厚を制御するため、ブロー成形品の重量を安定させて、ブロー成形品の所定の肉厚を確保させることができる。
請求項6の本発明は、ダイヘッドからパリソンを押出すパリソンの肉厚の制御は、ダイヘッドのパリソンを押出すダイヘッドの出口の間隔を制御するか、又はダイヘッドへパリソンを押出す押出機のスクリュー回転数を制御するブロー成形装置のパリソンの制御方法である。
請求項6の本発明では、ダイヘッドからパリソンを押出すパリソンの肉厚の制御は、ダイヘッドのパリソンを押出すダイヘッドの出口の間隔を制御するか、又はダイヘッドへパリソンを押出す押出機のスクリュー回転数を制御する。このため、パリソンの肉厚の制御を制御装置等を使用して、自動的に行うことができる。
請求項7の本発明は、ブロー成形品は、自動車用燃料タンクであるブロー成形装置のパリソンの制御方法である。
請求項7の本発明では、ブロー成形品は、自動車用燃料タンクであるため、大型のブロー成形品である燃料タンクを、パリソンの材料の増加を防止して、外壁の肉厚を均一にして、容易に成形することができる。
下部補正基点から下部補正下端までの間のブロー成形までの間に下方に移動する超過重量に相当するパリソンの重量を予め少なくして、下部補正基点から上部補正上端までの間のブロー成形までの間に下方に移動する量である超過重量に相当するパリソンの重量を予め多くして、ブロー成形時のパリソンの肉厚の均一化を達成することができる。
本発明の実施の形態であるブロー成形装置の模式図であり、パリソンの押出量の制御方法を示す模式図である。 本発明の実施の形態であるダイヘッド構造のダイとダイコアの断面図である。 本発明の実施の形態におけるブロー成形前のパリソンの肉厚変化を測定したグラフである。 本発明の実施の形態におけるブロー成形時において、パリソンの肉厚を制御したときのダイヘッドから押出したパリソンの押出肉厚の変化を示すグラフである。 本発明の実施の形態であるブロー成形装置で成形する燃料タンクの斜め上方からみた斜視図である。
本発明の実施の形態であるブロー成形品を成形するブロー成形装置のダイヘッド20からパリソン40を押出すパリソン40の制御方法について、ブロー成形品である自動車用の燃料タンク1を成形するブロー成形装置のダイヘッド20からパリソン40を押出するパリソン40の制御方法を例にとり説明する。
自動車用の燃料タンク1以外であっても、ブロー成形で形成される自動車以外の燃料タンク1や他のブロー成形品の成形についても、広く使用することができる。
図5に示すように、本発明の実施の形態でブロー成形される自動車用の燃料タンク1の外壁は、多層構成の合成樹脂で形成されている。そして、燃料タンク1は、車体のフロアパネルの下面等に取付けられ、その下面の形状に応じて凹凸が設けられるとともに、燃料タンク1は、その燃料タンク1に燃料ポンプ(図示せず)等を出し入れするためにポンプユニット取付孔4が上面に形成されている。また、燃料タンク1の側面又は上面には、インレットパイプ(図示せず)から燃料を注入する燃料注入孔5が形成されている。
さらに、燃料タンク1の上面には、内部の燃料蒸気を回収するホース等を接続する各所のニップル6が形成されている。これらのため、燃料タンク1の外壁は、凹凸形状を有している。
本実施の形態において、燃料タンク1は、ブロー成形で形成され、その外壁は、合成樹脂の多層構成で、外側から順に表皮層、外部本体層、外部接着剤層、バリヤ層、内部接着剤層及び内部本体層から形成されている。
使用される合成樹脂は、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリエチレン、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等の、ブロー成形が可能な合成樹脂であれば、いずれのものでも使用することができる。
本実施の形態におけるブロー成形においては、上記の6層から構成されるパリソン40が使用される。6層以外の層構成を有するパリソン40や単層のパリソン40を使用することもできる。また、表皮層は外部本体層に再生部材や、フィラー等を混入する場合に使用されるが、表皮層を省略することもできる。
次に、ブロー成形装置について図1に基づき説明する。
ブロー成形装置は、押出機10と、押出機10に接続されるダイヘッド20と、押出機10とダイヘッド20を制御する制御装置30と、パリソン長検出センサー50を有している。
押出機10は、内部にスクリュー11を有している。スクリュー11の回転により、合成樹脂を溶融して、溶融樹脂13としてダイヘッド20に押出すことができる。
スクリュー11の回転は、コントローラ12により制御される。コントローラ12は、制御装置30の指令により作動する。スクリュー11の回転数により溶融樹脂13の押出重量を制御することができる。
図2に示すように、ダイヘッド20は、ダイ22とダイ22の内部に取付けられるダイコア21を有して、ダイ22とダイコア21の間にはパリソン流路23が形成されている。パリソン流路23は、ダイヘッド20の上端から下端までダイコア21の外周を上下方向に連通して形成される。パリソン流路23へは、押出機10から押出された溶融樹脂13が流入する。パリソン流路23の出口には、ダイ22とダイコア21の間の隙間であるパリソン出口24が形成されている。
パリソン流路23を流下した溶融樹脂13は、ダイヘッド20のパリソン出口24から押出されてパリソン40となる。パリソン40は、所定の長さ押出されると、パリソン長検出センサー50により検知されて、パリソン出口24付近で切断される。
パリソン出口24のパリソン40が押出される幅は、ダイコア21を上下させることで調整することができる。パリソン出口24の幅を調整することで、パリソン40の肉厚を調整することができる。ダイコア21の上下移動は、制御装置30により制御される。
次に、パリソン40の制御方法について説明する。
パリソン40は、上述のようにダイヘッド20のパリソン出口24から所定の基準肉厚を中心として押出される。基準肉厚は、パリソン40をブロー成形しブロー成形品である燃料タンク1を成形したときに、燃料タンク1の外壁が所定の肉厚を有するために必要な肉厚である。基準肉厚は、パリソン40の材料、温度、燃料タンク1の外壁の肉厚等により変化する。
パリソン40は、溶融樹脂13で形成されているため、ブロー成形金型(図示せず。)に挟持される前では、上部から下部に向かって溶融樹脂13が徐々に移動するドローダウンが生じる。このため、パリソン40の上部は肉厚が薄く、下部は厚くなる。この肉厚の偏在を補正して、ブロー成形品である燃料タンク1の肉厚のばらつきを補正して、必要な肉厚を確保する。
まず、ブロー成形前に、一定の基準肉厚で押出されたパリソン40のドローダウンによる肉厚分布を測定する。
図3は、パリソン40の肉厚分布の測定結果を示すものである。縦軸がパリソン40の重量変化率%であり、基準肉厚で押出されたパリソン40の肉厚を有する部分を重量変化率が0%とし、太線で表示して、増加した場合は太線(0%)よりも上に示し、減少した場合を太線(0%)よりも下に示している。なお、重量の変化率と肉厚の変化率は、パリソン40の同一長さで測定しているため、同じである。
横軸は、パリソン40の位置を示し、根元である上部補正上端41から、パリソン40の先端である下部補正下端44まで、等間隔に表示している。
パリソン40は、先端である下部補正下端44の肉厚が最も厚く、根元側に行くにつれて徐々に肉厚が減少している。基準肉厚と同じ肉厚を示す部分を下部補正基点43とする。
下部補正基点43から上部補正上端41までは、基準肉厚よりも薄くなっており、最も薄い部分を上部補正基点42と表示している。上部補正基点42から上部補正上端41までは、若干肉厚が増加している。これは、パリソン40の粘性が大きく、パリソン40がパリソン出口24から押出されてすぐのため、ドローダウンする余地が少なかったためである。
次に、下部補正下端44から下部補正基点43までの間の、基準肉厚よりも増加したパリソン40の重量を計算する。図3において、Aで示す部分に相当する重量である下部補正操作量46である。また、下部補正基点43から上部補正上端41までの間の、基準肉厚よりも減少したパリソン40の重量を計算する。図3において、Bで示す部分に相当する重量である上部補正操作量45である。Bで示す部分に相当する重量がAで示す部分に相当する重量に移動したものであり、両者は同じ重量である。
なお、計算の簡略化のため、下部補正下端44から下部補正基点43までの寸法変化を、下部補正基点43から下部補正下端44までパリソン40の基準肉厚から直線的に肉厚が増加したとして、基準肉厚からのパリソン40の超過重量を計算してもよい。
同様に、下部補正基点43から上部補正基点42までパリソン40の基準肉厚から直線的に肉厚が減少し、上部補正基点42から上部補正上端41まで直線的に肉厚が増加したとして、基準肉厚からのパリソン40の減少量を計算してもよい。
この計算した超過重量に基づき、下部補正基点43から下部補正下端44までの間のブロー成形までの間に下方に移動する超過重量に相当する下部補正操作量46であるパリソン40の重量を予め少なくして、下部補正基点43から上部補正上端41までの超過重量に相当する上部補正操作量45であるパリソン40の重量を予め多くして、ブロー成形時のパリソン40の肉厚の均一化を達成することができる。
次に図4に基づき、ブロー成形時におけるパリソン40の制御方法について説明する。
まず、ダイヘッド20のパリソン出口24から下部補正下端44の部分のパリソン40が押出される。パリソン40の肉厚は、パリソン40のドローダウンを考慮して、本実施の形態では、基準肉厚よりも40%薄く押出す。なお、パリソン40の肉厚は、ドローダウンの状態の変化により基準肉厚からの減少率を変化させることができる。
図4のXで示す線は、ドローダウンによるパリソン40の重量の変化率を示している。
下部補正下端44から下部補正基点43までは直線的にパリソン40の肉厚を増加させる。下部補正基点43の肉厚は基準肉厚になるようにする。
下部補正下端44から下部補正基点43まで間の基準肉厚からのパリソン40の重量の補正量が図4における下部補正操作量46である。
次に、下部補正基点43から上部補正基点42までの間は、直線的にパリソン40の肉厚を増加させる。そして、上部補正基点42から上部補正上端41までは、直線的にパリソン40の肉厚を減少させて、上部補正上端41の肉厚は基準肉厚になるようにする。
下部補正基点43から上部補正上端41まで間の基準肉厚からのパリソン40の重量の補正量が図4における上部補正操作量45である。
なお、下部補正下端44から下部補正基点43まで間のパリソン40は、ブロー成形後は、下バリとなる。下部補正基点43から上部補正上端41まで間のパリソン40が、ブロー成形品である燃料タンク1となる。上部補正上端41よりも上部は上バリとなる。
このため、燃料タンク1の肉厚は、パリソン40のドローダウンが生じても、均一となり、燃料タンク1は、所定の肉厚を確保することができるとともに、余分な肉厚を必要としないため、燃料タンク1の重量増加を防止して、材料の節約を図ることができる。
このとき、ブロー成形品を成形後、ブロー成形品である燃料タンク1と上バリと下バリの重量を測定して、所定の重量よりも少ない場合には、基準肉厚を増加させて全体の肉厚を増加させ、所定の重量よりも重い場合には、基準肉厚を減少させて全体の肉厚を減少させ、パリソン40の肉厚を制御することができる。
また、ダイヘッド20から所定重量のパリソン40を押出した時のパリソン40の下部補正下端44から上部補正上端41までの長さを測定して、所定の長さよりも長い場合には、ドローダウンが生じていると判断して、上部補正操作量45と下部補正操作量46を補正する。
ダイヘッド20からパリソン40を押出すパリソン40の肉厚の制御は、図1に示すように、制御装置30により、ダイヘッド20のパリソン40を押出すパリソン出口24の間隔を制御するか、又はダイヘッド20へパリソン40を押出す押出機10のスクリュー11の回転数を制御することで行うことができる。
1 燃料タンク
10 押出機
20 ダイヘッド
30 制御装置
40 パリソン
41 上部補正上端
42 上部補正基点
43 下部補正基点
44 下部補正下端

Claims (7)

  1. ブロー成形品を成形するブロー成形装置のダイヘッドからパリソンを押出すパリソンの制御方法において、
    ブロー成形前に上記パリソンを所定の一定肉厚で、上記ダイヘッドから上記ブロー成形品を成形するに必要な所定重量を押出して、押出した上記パリソンの先端である下部補正下端から根元である上部補正上端まで全長に亘り肉厚の変化を測定し、
    上記ブロー成形品を成形するに必要な上記パリソンの基準肉厚を示す上記パリソンの部分を下部補正基点とし、上記パリソンの肉厚の最も薄い部分を上部補正基点とし、
    上記パリソンの上記下部補正基点より上記下部補正下端までの肉厚の厚い部分における基準肉厚より厚い部分の超過重量を計測し、
    上記ブロー成形品を成形するために上記ダイヘッドから上記パリソンを押出すときに、上記下部補正下端は、上記パリソンの基準肉厚より薄く押出して、上記下部補正基点に相当する部分まで、徐々に上記パリソンの肉厚を増加させて上記下部補正基点で上記パリソンの基準肉厚に達するように押出して、上記下部補正基点までに上記超過重量に相当する上記パリソンの重量を軽減し、
    上記下部補正基点で上記パリソンの基準肉厚で押出し、上記パリソンの上記上部補正基点まで、徐々に上記パリソンの肉厚を増加させて押出して、上記上部補正基点から上記上部補正上端まで徐々に上記パリソンの肉厚を上記基準肉厚まで減少させて押出して、上記下部補正基点から上記上部補正上端までで上記超過重量に相当する上記パリソンの重量を増加させて押出することを特徴とするブロー成形装置のパリソンを押出すパリソンの制御方法。
  2. ブロー成形前に上記パリソンを、上記ダイヘッドから上記ブロー成形品を成形するに必要な所定重量を押出して、押出した上記パリソンの上記下部補正下端から上記上部補正上端まで全長に亘り肉厚の変化を測定するときに、パリソンの先端の最も肉厚の厚い上記下部補正下端の肉厚寸法と、パリソンの根元の最も肉厚の薄い上記上部補正基点の肉厚を測定し、
    上記下部補正基点から上記下部補正下端まで上記パリソンの基準肉厚から直線的に肉厚が増加したとして、基準肉厚からのパリソンの上記超過重量を計算し、上記下部補正基点から上記上部補正基点まで上記パリソンの基準肉厚から直線的に肉厚が減少し、上記上部補正基点から上記上部補正上端まで直線的に肉厚が増加したとして、基準肉厚からのパリソンの減少量を計算した請求項1に記載のパリソンの制御方法。
  3. 上記パリソンの上記下部補正下端から上記下部補正基点に相当する部分まで、上記パリソンの肉厚を増加させて上記下部補正基点で上記パリソンの基準肉厚に達するように押出するときに、上記下部補正下端から上記下部補正基点に相当する部分まで、上記パリソンの肉厚を直線的に増加させて押出して、
    上記下部補正基点で上記パリソンの基準肉厚で押出し、上記下部補正基点から上記パリソンの上部補正基点まで上記パリソンの肉厚を増加させて押出しするときに、上記下部補正基点から上記パリソンの上記上部補正基点まで、上記パリソンの肉厚を直線的に増加させて押出して、上記上部補正基点から上記上部補正上端まで上記パリソンの肉厚を直線的に減少させて押出して、ブロー成形装置のパリソンを押出す請求項1又は請求項2に記載のパリソンの制御方法。
  4. 上記ブロー成形品を成形後、上記ブロー成形品の重量を測定して、上記ダイヘッドから押出す上記パリソンの肉厚を制御する請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のブロー成形装置のパリソンの制御方法。
  5. 上記ダイヘッドから所定重量のパリソンを押出した時の上記パリソンの長さを測定して上記ダイヘッドから押出す上記パリソンの肉厚を制御する請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のブロー成形装置のパリソンの制御方法。
  6. 上記ダイヘッドから上記パリソンを押出す上記パリソンの肉厚の制御は、上記ダイヘッドの上記パリソンを押出す上記ダイヘッドの出口の間隔を制御するか、又は上記ダイヘッドへ上記パリソンを押出す押出機のスクリュー回転数を制御する請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のブロー成形装置のパリソンの制御方法。
  7. 上記ブロー成形品は、自動車用燃料タンクである請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のブロー成形装置のパリソンの制御方法。
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