JP2019010670A - 缶成形方法、缶成形装置 - Google Patents

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昭二 松尾
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Abstract

【課題】ダイテーブルに配された成形具のうち、缶体の開口端にカール部を形成するカール形成具のメンテナンスを容易にし、かつ、塗膜片の飛散によってカール形成具に近接して配置された成形具等の汚損を防止する。【解決手段】缶体の内面側に内面塗膜を形成する工程と、前記缶体の開口端を外側に折り曲げてカール部を形成するとともに、該カール部の形成時に、前記缶体の内面側に形成された内面塗膜の一部が剥離した塗膜片を吸引除去する工程と、を備えたことを特徴とする。【選択図】図5

Description

この発明は、缶体の成形時に生じる塗膜片の除去に関するものである。
飲料等の内容物が充填、密封される缶体として、缶胴(ウォール)と缶底(ボトム)を有する有底筒状の缶体と、該缶体の開口端にネジキャップが螺着されたボトル缶が知られている。こうしたボトル缶の缶体は、上部がくびれるように斜めに絞られ、開口端側にはネジキャップを螺着するためのネジ溝が設けられている。
このようなボトル缶を製造する際には、例えば、アルミニウムやアルミニウム合金製の金属板をカップ形状に絞り加工(Drawing)したもの(缶基材)を、缶成形装置を用いて再絞りと側壁を数段階のしごき加工(Ironing)で引き伸ばす。こうして得られた缶体の高さをトリミング加工により整えた後、缶体の周面にプリントを行う。次に、缶体の内面側に、収容物、例えば飲料に対する缶体の腐食等を防止するための保護膜である内面塗膜を形成する。こうした内面塗膜は、例えば耐蝕性の樹脂塗膜である。その後、缶体の開口端側の絞り加工を行うネッキング工程を経て、ボトル缶が製造される。
こうしたボトル缶の製造において、ネッキング工程に用いられる缶成形装置であるボトルネッカーは、缶体の底部側を支持する缶体保持部を多数、円環状に配列させたターンテーブルを回転させる。そして、それぞれの缶体保持部に対向するように、ダイテーブルに円環状に多数配列されたネッキング金型を、缶体保持部に保持された缶体の開口端側に順番に押し付けて、段階的に絞り加工を行うものである。
このようなボトルネッカーでは、缶体の開口端側の絞り加工を行った後、ネジツールによって口金部分にネジ溝を形成する(例えば、特許文献1を参照)。そして、口金部分の開口端を外方に丸めたカール部を形成することて、口金部分にネジキャップを取り付けた際の密閉性を向上させるとともに、開口端が鋭利な形状になることを防止する。
ボトルネッカーにおいて缶体の口金部分の開口端にカール部を形成する際に、カール形成具と缶体の開口端との接触、回転により、前工程で缶体の内面側に形成された内面塗膜の一部が細かい塗膜片として剥落する。
特開2008−126266号公報
カール形成具(成形具)を備えた従来のボトルネッカーは、上述したカール形成具において、缶体の開口端のカール形成時に発生する塗膜片が周囲に飛散し、缶体や成形具等に付着して汚損させる虞があった。このため、頻繁にカール形成具のクリーニングを行うなど、手間と時間のかかるメンテナンスが必要であった。
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、ダイテーブルに配された成形具のうち、缶体の開口端にカール部を形成するカール形成具のメンテナンスを容易にし、かつ、塗膜片の飛散によって缶体、カール形成具、およびカール形成具に近接して配置された成形具等の汚損を防止することが可能な缶成形方法、および缶成形装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の缶成形方法は、缶体の内面側に内面塗膜を形成する工程と、前記缶体の開口端を外側に折り曲げてカール部を形成するとともに、該カール部の形成時に、前記缶体の内面側に形成された内面塗膜の一部が剥離した塗膜片を吸引除去する工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明の缶成形方法によれば、缶体の開口端にカール部を形成する際に、缶体の口金部の内側に形成された塗膜の一部が塗膜片として剥離しても、剥離した塗膜片が周囲に飛散することがなく、缶体や缶成形装置の汚損を確実に防止することが可能になる。
本発明の缶成形装置は、缶体を着脱可能に保持する多数の缶体保持部を一面側に円環状に配列してなり、中心軸回りで回動可能なターンテーブルと、該ターンテーブルに対向するように配され、前記缶体を成形する成形具を一面側に円環状に配列してなり、前記中心軸の軸線方向に沿って往復動可能なダイテーブルと、前記成形具のうち前記缶体の開口端を外側に折り曲げるカール形成具によってカール部を形成する際に、前記缶体の内面側に形成された内面塗膜の一部が剥離した塗膜片を吸引除去する吸引機構とを備え、前記吸引機構は、吸引装置と、前記ダイテーブルの近傍に配され、一端が前記吸引装置に接続されるメインバキュームダクトと、前記メインバキュームダクトから分岐するサブバキュームダクトと、を有し、前記サブバキュームダクトは、前記カール形成具の近傍に向けて延びることを特徴とする。
本発明の缶成形装置によれば、カール形成具によって、缶体の開口端にカール部を形成する際に、缶体の口金部の内側に形成された塗膜の一部が塗膜片として剥離しても、剥離した塗膜片が周囲に飛散することを防止するとともに、サブバキュームダクトを介して吸引装置よって速やかに吸引除去することができる。
これにより、缶体、カール形成具、およびカール形成具等に隣接する成形具に塗膜片が飛散して汚損することを確実に防止することができる。また、塗膜片を吸引除去することによって、頻繁にカール形成具のクリーニングを行うなどの手間と時間のかかるメンテナンスが不要になり、生産性を向上させることができる。
また、本発明では、前記カール形成具は、前記ダイテーブルの鉛直方向の下部に配され、前記サブバキュームダクトは、前記ダイテーブルよりも下側から前記カール形成具に向けて上方に屈曲して延びる屈曲部を有することを特徴とする。
本発明によれば、ダイテーブルに配された成形具のうち、缶体の開口端にカール部を形成するカール形成具のメンテナンスを容易にし、かつ、塗膜片の飛散によって缶体、カール形成具、およびカール形成具に近接して配置された成形具等の汚損を防止することが可能になる。
ボトル缶の製造工程を段階的に示したフローチャートである。 各工程における缶体形状の変化を示す模式図である。 缶成形装置(ボトルネッカー)を示す外観斜視図である。 缶成形装置(ボトルネッカー)を示す平面図である。 ダイテーブルおよび吸引機構の要部を示す要部拡大平面図である。 成形具の一例であるカールツール(カール形成具)を示す要部拡大断面図である。 缶体の開口端に形成されたカール部を示す要部拡大断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態の缶成形方法および缶成形装置について説明する。なお、以下に示す各実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。また、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
まず最初に、缶体の一例であるボトル缶の製造工程の一連の流れを説明する。
図1は、ボトル缶の製造工程の一例を段階的に示したフローチャートである。図2は、各工程における缶体形状の変化を示す模式図である。
ボトル缶は、板材打ち抜き工程S1、カッピング工程(絞り工程)S2、絞りしごき工程S3、第1トリミング工程S4、印刷・塗装(缶外面)工程S5、塗装(缶内面)工程S6、ネッキング工程S7、ネジ成形工程S8、第2トリミング工程S9、カール工程S10をこの順に経て、製缶される。
板材打ち抜き工程S1では、例えば、Al合金材料からなる圧延材を打ち抜いて、図2(a)に示されるような、円板状の板材(ブランク)Wを成形する(打ち抜き加工する)。カッピング工程(絞り工程)S2では、図2(b)に示されるように、板材Wをカッピングプレスによって絞り加工(カッピング加工)して、カップ状体(缶基材)W1に成形する。絞りしごき工程S3では、絞りしごき加工装置によって、図2(c)に示されるように、カップ状体W1に再絞りしごき加工を施して、缶胴11と缶底9とが一体の有底筒状の缶体W2を成形する。
第1トリミング工程S4では、缶体W2の開口端11aの高さが不均一であるため、トリミング装置を用いて開口端11aのトリミング加工を行ない、図2(d)に示すような、缶胴11の開口端11aの高さが全周にわたって均等に揃えられた、トリミング加工後の缶体W3を成形する。
この後、缶体W3を洗浄して潤滑油等を除去した後に、表面処理を施して乾燥し、次いで、図2(e)に示すように、缶体W3の外面側の印刷および塗装を行い(印刷・塗装(缶外面)工程S5)、その後、缶体W3の内面側の塗装を行う(塗装(缶内面)工程S6)。塗装(缶内面)工程S6では、缶体W3の内面側の全体に、収容物である例えば飲料に対して耐蝕性のある塗膜、例えば、樹脂塗膜を形成する。
収容物が例えば飲料である場合、炭酸飲料のように微量の金属溶出でも風味が損なわれたり、塗膜欠陥があると孔蝕につながるような場合、2回塗りなどが行われ、比較的腐食性の弱い収容物では1回塗りされている。
塗装(缶内面)工程S6に用いる塗料としては、金属面への塗装性がよく、連続被膜の形成ができ、かつ、金属表面に対して密着性が高いものを選択する。また、後工程での折り曲げ加工、絞り加工、打抜加工などの製缶加工に十分な耐久性を備えることが好ましい。塗料の具体的な種類としては、エポキシ系の樹脂が挙げられる。
次に、ボトルネッカーのネック成形金型を用いて、缶胴11の開口端11a側に、滑らかに傾斜するようにくびれた形状をなすネック部12を成形する(ネッキング工程S7)。更に、ネック部12の開口端に、回転加工ツール(成形具)を用いて、キャップの形状に合わせたネジ溝13(図2(g)を参照)がネック部12に設けられる(ネジ成形工程S8)。そして、トリミングツール(成形具)を用いて、ネジ成形などで生じた高さの不均一な開口端11bのトリミング加工を行ない(第2トリミング工程S9)、高さが全周にわたって均等に揃えられた開口端11cを形成する(図2(h)を参照)。その後、このトリミングを行った開口端11cをカール金型(成形具)で外方にカールさせ、開口端11cにカール部を形成する(カール工程S10)。こうした工程を経て、缶胴11の一方に、くびれたネック部12を有する缶体(ボトル缶)10が製造される。
以下の実施形態の缶成形装置は、こうしたネッキング工程S7からカール工程S10に至る各工程を成形具によって行うボトルネッカー(ネッキング加工装置)である。
以上のような各工程を経て得られた缶体(ボトル缶)10は、その後、内部に飲料等の内容物が充填され、更にネジ溝13と嵌合してネック部12の開口を覆うキャップが取り付けられ、缶体10の内部が密封される。
図3は、本発明の一実施形態の缶成形装置(ボトルネッカー)を示す外観斜視図である。また、図4は、缶成形装置を一方の側面から見た時の平面図である。
缶成形装置(ボトルネッカー)20は、例えば、前述したネッキング工程S7からカール工程S10までの各工程を行うために用いられ、本体部21と、この本体部21のテーブル軸(中心軸)TA回りで回動可能に設けられたターンテーブル23と、このターンテーブル23に対向するように配されたダイテーブル24とを備えている。
また、缶成形装置20には、ダイテーブル24の特定の成形具40で生じた塗膜片を吸引除去するための吸引機構50が設けられている。
本体部21は、ターンテーブル23やダイテーブル24を支持する。この本体部21には、ターンテーブル23をテーブル軸(中心軸)TA回りで回動させる回動機構(図示略)や、ダイテーブル24をテーブル軸(中心軸)TAの軸線に沿って所定幅で往復動させる往復動機構(図示略)が設けられている。
ターンテーブル23は、例えばリング状の平板を備えたテーブル本体(基材)23Aの一面側23aに、缶体のボトム部分を保持可能な多数の缶体保持部31が円環状に配列されたものからなる。このターンテーブル23は、本体部21に設けられたインデックス(図示略)によって回動可能に支持され、テーブル軸(中心軸)TA周りを間欠的に回動する。本実施形態では、ターンテーブル23は、図3中の反時計回り方向Qに回動する。
ダイテーブル24は、例えばリング状を成すテーブル本体24Aのうち、ターンテーブル23に対向する一面側24aに、多数の成形具40が円環状に配列されたものからなる。
ダイテーブル24は、本体部21に設けられた往復動機構(図示略)によって、テーブル軸(中心軸)TAに沿ってターンテーブル23に対して、所定の幅で接近移動と離間移動とを繰り返す。そして、この接近移動と離間移動からなる1ストローク(往復動)完了後の、次の1ストローク開始前に、ターンテーブル23が、周方向に沿って所定量、例えば対向するダイテーブル24の成形具1つ分だけ、反時計回り方向Qに回動する。
そして、ダイテーブル24とターンテーブル23とが接近離間する1ストローク毎に、缶体保持部31によってボトム部分が保持された缶体W3の開口端側が成形具40によって形状加工される。即ち、ターンテーブル23の缶体保持部31に保持された缶体は、ダイテーブル24に配列された多数の成形具40に順次当接し、ダイテーブル24に対して相対的に一周する間に、段階的に加工が行われる。
図5は、ダイテーブルを示す要部拡大平面図である。
本実施形態において、ダイテーブル24のテーブル本体24Aは、円板状又は円形リング状を成している。詳しくは、ダイテーブル24は、本体部21の連結軸29(図3,4参照)に連結される内リング体41と、内リング体41に対してテーブル径方向の外側に同軸に配置される外リング体42と、これらの内リング体41と外リング体42どうしをテーブル径方向に接続するとともに、テーブル周方向に互いに間隔をあけて配置される複数のリブ43と、を備えている。
ダイテーブル24の外リング体42には、成形具40が周方向に沿って複数配設される。こうした成形具40をダイテーブル24に取り付けるために、外リング体42には、取付孔45がテーブル周方向に沿って複数設けられている。複数の成形具40は、缶体への加工順にこれらの取付孔45に取り付け可能とされている。
複数の成形具40には、ダイ加工ツール(ネック成形金型)48と、回転加工ツール49と、が含まれている。本実施形態では、ダイテーブル24の複数の取付孔45に、多数のダイ加工ツール48と、複数の回転加工ツール49とが、缶体への加工順に着脱可能に配設されている。なお、複数の取付孔45のうち、いくつかは成形具40が取り付けられない空きスペースとされていてもよい。
ダイ加工ツール48は、缶に対して缶軸方向(テーブル軸(中心軸)TAに平行な方向)に移動し、缶体の開口端側を縮径してネック部12を形成する絞り加工や、缶体の周壁を拡径する拡径加工等のダイ加工を施すものである。1つのダイ加工ツール48によって、1種類のダイ加工が缶に対して施される。
回転加工ツール49は、缶に対して缶軸回りに移動し、この缶軸回りの回転動作により缶の周壁に、トリミング加工、ねじ成形加工、カール加工、スロットル(カール潰し)加工等の回転加工を施すものである。1つの回転加工ツール49によって、回転加工が缶体に対して施される。
回転加工ツール49は、缶に回転加工を施す成形部と、この成形部を回転自在に支持するツールスピンドルと、を有している。また、特に図示していないが、ツールスピンドル(のスピンドル軸部)は、ベルト等の伝達部材を介して、駆動モータに連結されている。駆動モータは、ダイテーブル24に配設されている。ツールスピンドル(のスピンドル軸部)は、駆動モータから伝達される回転駆動力によって回転させられ、この回転力を利用して成形部は、缶体に対して回転加工を施す。
図5に示される複数の回転加工ツール49のうち、符号49Aは、ダイ加工ツール48によって形成したネック部12の開口側にネジ溝13(図2(g)参照)を形成するネジ形成ツール(成形具)である。また、符号49Bは、ネジ形成ツール49Aやそれよりも前工程となる各成形具40を用いた加工によって生じた高さの不均一な開口端11b(図2(g)参照)のトリミング加工を行ない、高さが全周にわたって均等に揃えられた開口端11cを形成する(図2(h)を参照)トリミングツール(成形具)である。また、符号49Cは、前段側に隣接するトリミングツール(成形具)49Bによって形成された高さの均一な開口端11c(図2(h)参照)を外方にカールさせ、カール部を形成するカールツール(カール形成具:成形具)である。
このようなネジ形成ツール49A、トリミングツール49B、カールツール(カール形成具)49Cは、ターンテーブル23から加工完了後の缶体を離脱させる位置の直前部分の近傍に対応して、ダイテーブルの鉛直方向の下部に配列されている。
図6は、成形具であるカールツール(カール形成具)の一例を示す拡大断面図である。
カールツール(カール形成具)49Cは、ダイテーブル24のテーブル本体24A(図5参照)に取り付けられる。カールツール(カール形成具)49Cは、モータ(図示略)によって回転する回転軸62と、この回転軸62の先端に連結された回転体63と、回転体63に同軸上に連結され、缶体10の口金部10sの内部に挿入される、回転自在な中子支持体64と、回転体63に対し中子支持体64を中心として回転可能に取り付けられたカール形成金型部65と、を備えている。
カールツール(カール形成具)49Cは、カール部形成加工時において、前段のネジ形成ツール(成形具)49Aでネジ溝13が形成された口金部10sの内側に向けて中子支持体64が前進移動し、口金部10s内に挿入されて内側から口金部10sを支持する。また、回転軸62の駆動によって回転体63が回転されると、カール形成金型部65が口金部10sの周面を回転して、開口端10cがカール形成金型部65によって外方に折り返され、カール部15が形成される。
こうしたカールツール(カール形成具)49Cの近傍には、後述する吸引機構50のサブバキュームダクト53(図3参照)の一端53a側が近接配置されている。
そして、カール部15の形成時に、缶体10の内部に形成された塗膜のうち開口端11c付近に形成された塗膜が塗膜片Pとなって剥離するが、こうした塗膜片Pは、カールツール(カール形成具)49Cに近傍配置されたる吸引機構50のサブバキュームダクト53(図3参照)の一端53a側から速やかに吸引除去される。
図7は、カールツール(カール形成具)によって缶体の開口端に形成されたカール部を示す要部拡大断面図である。なお、図7のカール部15の形状は、上述したカール加工後にスロットル加工が施される前のものを例示している。
カール部15は、ネジ溝13(図2(h)を参照)に連なり、開口端10cの上端部を外周側に折り返すように屈曲され、断面が略楕円形に形成されている。
再び図3、図4、図5を参照して、吸引機構50は、吸引装置51と、メインバキュームダクト52と、このメインバキュームダクト52から分岐したサブバキュームダクト53とを備えている。
吸引装置51は、例えば、フィルタを備えた真空吸引機など、金属の切削片を吸引可能なものであればよい。
メインバキュームダクト52は、一端が吸引装置51に接続され、缶成形装置(ボトルネッカー)20のダイテーブル24の近傍に、例えば、鉛直方向に沿って直立するように配された、略円筒形の部材である。
サブバキュームダクト53は、本実施形態では、メインバキュームダクト52から直角に分岐して、例えば、本体部21のテーブル軸(中心軸)TAに平行に延び、ここから屈曲してダイテーブル24の鉛直方向の下方に向けて屈曲してダイテーブル24よりも下側に沿って延び、更にダイテーブル24の下側から上方に屈曲している。このサブバキュームダクト53の端部(一端53a側)は、ダイテーブル24がテーブル軸(中心軸)TAに沿ってターンテーブル23に近接した時に、カールツール(カール形成具)49Cの近傍に位置するように配されている。こうしたサブバキュームダクト53は、例えば、蛇腹状のダクトなど、屈曲自在なダクトであればよい。
また、サブバキュームダクト53の先端領域には、ダイテーブル24がテーブル軸(中心軸)TAに沿ってターンテーブル23に近接した時に、カールツール(カール形成具)49Cの近傍になる位置に向けて上方に屈曲した屈曲部53cが形成されている。
以上のような構成の缶成形装置(ボトルネッカー)20によれば、カールツール(カール形成具)49Cによって、缶体10の開口端10cにカール部15を形成する際に、缶体10の口金部10sの内側に形成された塗膜の一部が塗膜片Pとして剥離しても、塗膜片Pは、カールツール(カール形成具)49Cの近傍まで延びるサブバキュームダクト53を介して吸引装置51よって速やかに吸引除去することができる。
これにより、缶体10、カール形成具49C、およびカールツール(カール形成具)49Cに隣接する成形具40等に塗膜片Pが飛散して汚損することを確実に防止することができる。また、塗膜片Pを吸引除去することによって、頻繁にカールツール(カール形成具)49Cのクリーニングを行うなど、手間と時間のかかるメンテナンスが不要になり、生産性を向上させることができる。
なお、上述した実施形態では、メインバキュームダクト52に対してカールツール(カール形成具)49Cに向けて1つだけサブバキュームダクト53を分岐させた構成を示しているが、これ以外にも、ダイテーブル24の任意の成形具40に向けて、メインバキュームダクト52の任意の位置から任意の数のサブバキュームダクトを分岐させることができる。例えば、トリミングツール49Bに向けてサブバキュームダクトを分岐させ、トリミングツール49Bで生じた切削片などを吸引除去することも好ましい。
また、上述した実施形態では、ダイテーブル24がテーブル軸(中心軸)TAに沿ってターンテーブル23に近接した位置においてカールツール(カール形成具)49Cの近傍に向けてサブバキュームダクト53を延ばしているが、これ以外にも、例えば、サブバキュームダクト53の一部にテーブル軸(中心軸)TAに平行に往復動を可能にさせる伸縮部を形成したり、サブバキュームダクトの一部または全部に伸縮屈曲自在な蛇腹状の管を用いることによって、サブバキュームダクトをダイテーブル24のテーブル軸(中心軸)TAに沿った往復動に追従させる構成にしてもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10…缶体(ボトル缶)
15…カール部
20…缶成形装置(ボトルネッカー)
21…本体部
23…ターンテーブル
24…ダイテーブル
40…成形具
49A…ネジ形成ツール
49C…カールツール(カール形成具)
50…吸引機構
51…吸引装置
52…メインバキュームダクト
53…サブバキュームダクト

Claims (3)

  1. 缶体の内面側に内面塗膜を形成する工程と、
    前記缶体の開口端を外側に折り曲げてカール部を形成するとともに、該カール部の形成時に、前記缶体の内面側に形成された内面塗膜の一部が剥離した塗膜片を吸引除去する工程と、を備えたことを特徴とする缶成形方法。
  2. 缶体を着脱可能に保持する多数の缶体保持部を一面側に円環状に配列してなり、中心軸回りで回動可能なターンテーブルと、該ターンテーブルに対向するように配され、前記缶体を成形する成形具を一面側に円環状に配列してなり、前記中心軸の軸線方向に沿って往復動可能なダイテーブルと、前記成形具のうち前記缶体の開口端を外側に折り曲げるカール形成具によってカール部を形成する際に、前記缶体の内面側に形成された内面塗膜の一部が剥離した塗膜片を吸引除去する吸引機構とを備え、
    前記吸引機構は、吸引装置と、前記ダイテーブルの近傍に配され、一端が前記吸引装置に接続されるメインバキュームダクトと、前記メインバキュームダクトから分岐するサブバキュームダクトと、を有し、
    前記サブバキュームダクトは、前記カール形成具の近傍に向けて延びることを特徴とする缶成形装置。
  3. 前記カール形成具は、前記ダイテーブルの鉛直方向の下部に配され、前記サブバキュームダクトは、前記ダイテーブルよりも下側から前記カール形成具に向けて上方に屈曲して延びる屈曲部を有することを特徴とする請求項2記載の缶成形装置。
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