JP2019010611A - 水素吸蔵体、水素吸蔵方法および水素吸蔵体の製造方法 - Google Patents

水素吸蔵体、水素吸蔵方法および水素吸蔵体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】水素吸蔵体の水素吸蔵量を増大させる。【解決手段】水素吸蔵体1の製造方法は、カルシウムアルミネート化合物を水素を吸蔵させる本体部12として準備する工程と、当該カルシウムアルミネート化合物の表面に金属部13を担持させる工程とを備える。当該製造方法によれば、カルシウムアルミネート化合物により形成された本体部12と、本体部12の表面に担持された金属部13とを備え、本体部12に水素を吸蔵する水素吸蔵体1を容易に提供することができる。当該水素吸蔵体1では、水素吸蔵量を増大させることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、水素吸蔵体およびその製造、並びに、水素吸蔵体に水素を吸蔵させる技術に関する。
近年、カルシウムアルミネート化合物の一種であるマイエナイトを利用して、水素を生成する技術が提案されている。例えば、特許文献1では、マイエナイトに水素分子を吸蔵させた水素分子吸蔵材を、大気圧下で40℃以上に加熱することにより、当該水素分子吸蔵材から水素分子を放出させる技術が開示されている。
一方、特許文献2には、導電性マイエナイトの製造方法として、マイエナイト型化合物と炭素成分との混合物を密閉容器に収容し、真空雰囲気下等でマイクロ波を照射して当該混合物を加熱する技術が開示されている。当該製造方法では、上記混合物がマイクロ波により加熱され、炭素成分がマイエナイト型化合物から酸素を引き抜いて当該マイエナイト型化合物を還元することにより、マイエナイト型化合物への導電性付与が行われる、と考えられている。
特開2016−204232号公報 国際公開第2016/208563号
ところで、特許文献1のような水素吸蔵体は、大気圧下において水素を発生することができるため、様々な用途に利用可能である。このような水素吸蔵体では、水素吸蔵量の更なる増大が求められている。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、水素吸蔵体の水素吸蔵量を増大させることを目的としている。
請求項1に記載の発明は、水素吸蔵体であって、カルシウムアルミネート化合物により形成された本体部と、前記本体部の表面に担持された金属部とを備え、前記本体部に水素を吸蔵する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の水素吸蔵体であって、前記本体部が、イオン、原子、分子または電子を取り込み可能な複数のボイドを有するボイド構造体を含む。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の水素吸蔵体であって、前記ボイド構造体が、Ca12Al1433を含むマイエナイトである。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の水素吸蔵体であって、前記金属部が、前記本体部の表面に分散された粒径が1μm未満の金属粒子を含む。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の水素吸蔵体であって、前記本体部に対する前記金属部のモル比率が、0.005以上かつ0.5以下である。
請求項6に記載の発明は、水素吸蔵体に水素を吸蔵させる水素吸蔵方法であって、a)請求項1ないし5のいずれか1つに記載の水素吸蔵体を準備する工程と、b)前記水素吸蔵体を水素含有ガス雰囲気下において加熱することにより、前記水素吸蔵体の前記本体部に水素を吸蔵させる工程とを備える。
請求項7に記載の発明は、水素吸蔵体に水素を吸蔵させる水素吸蔵方法であって、a)カルシウムアルミネート化合物により形成された水素吸蔵体を準備する工程と、b)前記水素吸蔵体に金属粒子を接触させた状態で、前記水素吸蔵体を水素含有ガス雰囲気下において加熱することにより、前記水素吸蔵体に水素を吸蔵させる工程とを備える。
請求項8に記載の発明は、請求項6または7に記載の水素吸蔵方法であって、前記b)工程において、前記水素吸蔵体にマイクロ波またはプラズマを照射することにより前記水素吸蔵体を加熱する。
請求項9に記載の発明は、請求項6ないし8のいずれか1つに記載の水素吸蔵方法であって、前記b)工程において、前記水素吸蔵体の加熱温度が400℃以上かつ1350℃以下である。
請求項10に記載の発明は、水素吸蔵体の製造方法であって、カルシウムアルミネート化合物を水素を吸蔵する本体部として準備する工程と、前記カルシウムアルミネート化合物の表面に金属部を担持させる工程とを備える。
請求項11に記載の発明は、水素吸蔵体の製造方法であって、カルシウムアルミネート化合物の原料である化合物原料と、金属部の原料である金属原料とを混合して原材料を生成する工程と、前記原材料を水素含有ガス雰囲気下で加熱することにより、カルシウムアルミネート化合物により形成された本体部と、前記本体部の表面に担持された金属部とを備える水素吸蔵体を生成するとともに、前記本体部に水素を吸蔵させる工程とを備える。
本発明では、水素吸蔵体の水素吸蔵量を増大させることができる。
一の実施の形態に係る水素吸蔵体の表面を拡大して示す図である。 水素吸蔵体の製造方法の流れを示す図である。 水素吸蔵体の製造方法の流れを示す図である。 水素吸蔵体の水素吸蔵方法の流れを示す図である。 加熱装置を示す図である。 実施例1〜4および比較例1〜2における金属部のモル比率、水素吸蔵処理の際の加熱温度および水素吸蔵量を示す図である。 測定装置を示す図である。 金属部のモル比率と水素吸蔵量との関係を示す図である。 水素吸蔵体の製造方法および水素吸蔵方法の流れを示す図である。 水素吸蔵体の水素吸蔵方法の流れを示す図である。
図1は、本発明の一の実施の形態に係る水素吸蔵体1の表面を拡大して示す図である。図1は、水素吸蔵体1の外表面の一部を透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope)により観察した結果を示す。
水素吸蔵体1は、本体部12と、金属部13とを備える。本体部12は、実質的にカルシウムアルミネート化合物により形成される。金属部13は、実質的に金属により形成されており、本体部12の表面に担持される。すなわち、水素吸蔵体1は、本体部12の表面に金属部13が担持された金属担持化合物である。水素吸蔵体1は、本体部12に水素を吸蔵する。水素吸蔵体1の本体部12は、例えば、水素分子(H)または水素陰イオン(H)の状態で水素を吸蔵する。
金属部13は、本体部12の表面に分散された金属粒子131を含む。図1では、図の理解を容易にするために、複数の金属粒子131をそれぞれ細実線の円にて囲んでいる。複数の金属粒子131のそれぞれの算術平均粒子径(以下、単に「粒径」という。)は、例えば、1μm(マイクロメートル)未満である。換言すれば、金属粒子131はナノ金属粒子である。金属粒子131の粒径は、好ましくは、1nm以上かつ100nm以下である。図1に示す例では、複数の金属粒子131は、互いに非接触状態で(すなわち、互いに離間して)本体部12の表面上に担持される。
本体部12のカルシウムアルミネート化合物は、例えばボイド構造体を含む。当該ボイド構造体は、イオン、原子、分子または電子を取り込み可能な複数のボイド(ケージともいう。)を有する結晶構造体である。ボイド構造体では、複数のボイドは、例えば三次元的に連結される。本体部12に含まれるボイド構造体は、例えばマイエナイトである。マイエナイトは、直径約0.4nm(ナノメートル)のボイドが三次元的に連結された結晶構造(すなわち、マイエナイト型結晶構造)を有する化合物であり、マイエナイト型化合物とも呼ばれる。
当該マイエナイトは、Ca12Al1433(12CaO・7Alとも表記される。)を主に含む化合物である。換言すれば、マイエナイトは、Ca12Al1433を代表組成として有する。当該マイエナイトにおけるカルシウム(Ca)とアルミニウム(Al)とのモル比は、好ましくは、13:12〜11:16である。当該マイエナイトでは、カルシウム原子のうち一部または全部の原子が、他の原子(ナトリウム(Na)、カリウム(K)、マグネシウム(Mg)等)に置換されていてもよい。また、アルミニウム原子のうち一部または全部の原子が、他の原子(ホウ素(B)、ガリウム(Ga)、炭素(C)等)に置換されていてもよい。さらに、ボイド中のフリー酸素イオンの一部または全部が、他の陰イオンに置換されていてもよい。
金属部13は、好ましくは、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、コバルト(Co)、鉄(Fe)、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、パラジウム(Pd)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、ロジウム(Rh)等の純金属のうち、1種類または2種類以上により形成される。図1に示す例では、金属部13は、本体部12の表面上に分散される粒径が1μm未満のニッケル粒子である。
図1に例示する水素吸蔵体1では、本体部12に対する金属部13のモル比率は、0.005以上かつ0.5以下であることが好ましい。上述の金属部13のモル比率とは、1モルの本体部12に担持される金属部13のモル数を意味する。換言すれば、本体部12と金属部13とのモル比は、好ましくは、1:0.005〜0.5である。より好ましくは、本体部12に対する金属部13のモル比率は、0.005以上かつ0.15以下であり、さらに好ましくは、0.01以上かつ0.1以下である。
次に、図2を参照しつつ、水素吸蔵体1の製造方法の一例について説明する。水素吸蔵体1が製造される際には、まず、カルシウムアルミネート化合物の原料である化合物原料が準備される(ステップS11)。本製造方法の例では、化合物原料およびカルシウムアルミネート化合物はそれぞれ、カトアイト(CaAl(OH)12)およびマイエナイトである。ステップS11では、例えば、アルミニウム粉体と水酸化カルシウム(Ca(OH))とを水媒体中で撹拌することにより、カルシウムアルミネートおよび水素を生成する。当該撹拌は、例えば、水素の発生が停止するまで行われる。カルシウムアルミネートは水中に沈殿する。沈殿物であるカルシウムアルミネートを濾取して乾燥させる(すなわち、水分を除去する)ことにより、カトアイトが取得される。カトアイトは、例えば、粒径が0.5μm〜5μmの粒状である。
上述の水媒体は、好ましくはイオン交換水である。また、混合されるアルミニウム粉体と水酸化カルシウムとの重量比は、例えば、2:1〜3:1である。アルミニウム粉体と水酸化カルシウムとの混合物に添加される水媒体の重量は、当該混合物の重量に対して、例えば10倍以下である。上述の撹拌処理の際の温度条件、圧力条件および雰囲気条件等は特に限定されない。当該撹拌処理は、例えば、常温、大気圧かつ空気雰囲気下にて行われる。また、濾取された沈殿物の乾燥処理の際の温度条件、圧力条件および雰囲気条件等も特に限定されない。当該乾燥処理は、例えば、約70℃、大気圧かつ空気雰囲気下にて行われる。乾燥時間は、適宜決定されてよい。
続いて、ステップS11で得られた化合物原料であるカトアイトが焼成されることにより、カルシウムアルミネート化合物であるマイエナイトが生成される(ステップS12)。マイエナイトは、例えば、粒径が1μm〜10μmの粒状である。ステップS12では、例えば、約300℃、大気圧かつ空気雰囲気下にて、カトアイトが約2時間焼成されることにより、マイエナイトが生成される。ステップS12における温度条件、圧力条件、雰囲気条件および焼成時間等は様々に変更されてよい。ステップS12における温度条件は、好ましくは、300℃以上かつ500℃以下である。これにより、生成されるマイエナイトの比表面積が大きくなり、マイエナイトに吸着される水素の量(すなわち、水素吸蔵量)を増大させることができる。
次に、ステップS12で準備されたマイエナイト(すなわち、本体部12であるカルシウムアルミネート化合物)と、金属部13の原料である金属原料と、溶媒とが混合され、混合物が撹拌される。そして、当該混合物が乾燥されて水分が除去される(ステップS13)。本製造方法の例では、金属原料は酢酸ニッケル・4水和物(Ni(CHCOO)・4HO)である。金属原料は、様々に変更されてよい。例えば、金属原料は、ニッケルの酸化物、硝酸塩または塩化物であってもよく、ニッケル単体(すなわち、純金属であるニッケル)であってもよい。溶媒としては、例えばメタノールが利用される。
ステップS13において混合されるカルシウムアルミネート化合物と金属原料とのモル比は、好ましくは、1:0.005〜0.5である。換言すれば、ステップS13では、カルシウムアルミネート化合物に対する金属原料のモル比率は、0.005以上かつ0.5以下であることが好ましい。なお、ステップS13において混合されるカルシウムアルミネート化合物と金属原料とのモル比は、上述の例から変更されてもよい。また、ステップS13では、カルシウムアルミネート化合物および金属原料以外の物質も併せて混合されてよい。ステップS13における混合物の撹拌処理の際の温度条件、圧力条件および雰囲気条件等は特に限定されない。当該撹拌処理は、例えば、常温、大気圧かつ空気雰囲気下にて行われる。また、当該混合物の乾燥処理の際の温度条件、圧力条件および雰囲気条件等も特に限定されない。当該乾燥処理は、例えば、約60℃、大気圧かつ空気雰囲気下にて行われる。乾燥時間は、適宜決定されてよい。
その後、ステップS13にて得られた乾燥後の混合物が、加熱されて焼成されることにより、図1に示すように、本体部12と金属部13とを備える水素吸蔵体1が生成される。換言すれば、当該焼成処理により、カルシウムアルミネート化合物である本体部12の表面に、金属部13が担持される(ステップS14)。水素吸蔵体1は、例えば、粒径が1μm〜10μmの粒状である。ステップS14では、例えば、混合物が約850℃、大気圧かつ空気雰囲気下にて約4時間焼成された後、約850℃、大気圧かつ水素雰囲気下にて約4時間焼成されることにより、水素吸蔵体1が生成される。ステップS14における温度条件、圧力条件、雰囲気条件および焼成時間等は様々に変更されてよい。
水素吸蔵体1の製造方法は、上述の方法には限定されず、様々に変更されてよい。例えば、カルシウムアルミネート化合物の生成は、上述のステップS11,S12に示す液相法に代えて、ゾルゲル法または固相反応法等の他の方法により行われてもよい。
図3は、ゾルゲル法を利用した水素吸蔵体1の製造の流れの一例を示す図である。図3に示す製造方法では、まず、カルシウムアルミネート化合物の原料である化合物原料の溶液が準備される(ステップS21)。当該溶液は、例えば、化合物原料である硝酸カルシウム(Ca(NO)および硝酸アルミニウム(Al(NO)と、溶媒である純水とを混合することにより生成される。
続いて、当該溶液中にて、例えば加水分解および重合反応を生じさせることにより、溶液をゾル化させる(ステップS22)。そして、溶液中における反応(例えば、加水分解および重合反応)をさらに進めて、当該ゾルをゲル化させる(ステップS23)。その後、ステップS23にて生成されたゲルを乾燥させ、さらに焼成することにより、カルシウムアルミネート化合物であるマイエナイトが生成される(ステップS24)。
当該カルシウムアルミネート化合物は、金属部13の原料である金属原料と混合され(ステップS25)、混合物が焼成されることにより、図1に示すように、本体部12と金属部13とを備える水素吸蔵体1が生成される。換言すれば、当該焼成処理により、カルシウムアルミネート化合物である本体部12の表面に、金属部13が担持される(ステップS26)。
また、水素吸蔵体1の形成では、上述のステップS13,S14に示す方法に代えて、CVD(化学蒸着:Chemical Vapor Deposition)またはPVD(物理蒸着:Physical Vapor Deposition)等により、金属部13の原料である金属原料を気相から導入し、ステップS12で準備された本体部12の表面に析出させることにより、本体部12上に金属部13が担持されてもよい。本体部12上への金属部13の担持は、含浸法、物理的混合法、熱分解法、液相法、スパッタリング法または蒸着法等、様々な方法により行われてよい。
次に、図4を参照しつつ、水素吸蔵体1に水素を吸蔵させる水素吸蔵方法の一例について説明する。図4に例示する水素吸蔵方法では、まず、上述の製造方法等により製造された水素吸蔵体1が準備される(ステップS31)。そして、図5に例示する加熱装置7において、水素吸蔵体1が、水素含有ガス雰囲気下において加熱されることにより、水素吸蔵体1の本体部12に水素(例えば、水素分子または水素陰イオン)が吸蔵される(ステップS32)。
図5に示す加熱装置7は、化合物収容容器71と、反応容器72と、照射部73とを備える。化合物収容容器71は、水素吸蔵体1を内部に収容する密閉容器である。反応容器72は、化合物収容容器71を内部に収容する密閉容器である。照射部73は、反応容器72内に向けてマイクロ波を照射する。照射部73は、例えば、マグネトロン式マイクロ波発振機である。照射部73は、半導体素子を利用したソリッドステート式マイクロ波発振機であってもよい。照射部73から照射されるマイクロ波の周波数は、例えば、910MHz(メガヘルツ)、2.45GHz(ギガヘルツ)または5.8GHzである。
加熱装置7では、粒状の水素吸蔵体1が水素含有ガスと共に化合物収容容器71に収容される。水素含有ガスは、水素ガスであってもよく、水素ガスおよび他の種類のガスを含むガスであってもよい。照射部73から反応容器72内に向けて照射されたマイクロ波は、反応容器72の内面にて反射し、化合物収容容器71に照射される。これにより、化合物収容容器71内の水素吸蔵体1が加熱される。加熱装置7では、水素吸蔵体1が水素含有ガス雰囲気下においてマイクロ波により加熱されることにより、上述のように、水素吸蔵体1の本体部12に水素が吸蔵される。また、本体部12に導電性が付与される。加熱装置7における水素吸蔵体1の加熱温度は、好ましくは400℃以上かつ1350℃以下、より好ましくは500℃以上かつ1200℃以下、さらに好ましくは600℃以上かつ1100℃以下である。また、水素吸蔵体1の加熱時間は、例えば、5分以上かつ60分以下である。
加熱装置7では、マイクロ波に代えて、プラズマが照射部73から水素吸蔵体1に向けて照射されてもよい。この場合、プラズマの照射により水素吸蔵体1が水素含有ガス雰囲気下において加熱される。これにより、マイクロ波を照射した場合と略同様に、水素吸蔵体1の本体部12に水素が吸蔵されるとともに、本体部12に導電性が付与される。この場合も、水素吸蔵体1の加熱温度は、好ましくは400℃以上かつ1350℃以下、より好ましくは500℃以上かつ1200℃以下、さらに好ましくは600℃以上かつ1100℃以下である。また、水素吸蔵体1の加熱時間は、例えば、5分以上かつ60分以下である。
ステップS31〜S32において水素を吸蔵させた水素吸蔵体1(すなわち、水素吸蔵マイエナイト)は、常温(例えば、25℃前後)かつ大気圧下では水素を実質的に放出しない。当該水素吸蔵体1から水素(例えば、水素分子)を効率良く放出させるためには、水素吸蔵体1を40℃以上に加熱することが好ましい。水素を放出させる際の水素吸蔵体1の加熱温度の上限値については特に制限はないが、例えば、90℃以下である。すなわち、水素吸蔵体1の加熱温度は、好ましくは、40℃以上かつ90℃以下である。より好ましくは、水素吸蔵体1の加熱温度は40℃以上かつ80℃以下であり、さらに好ましくは、60℃以上かつ70℃以下である。水素吸蔵体1の加熱は、例えば、熱媒体を水素吸蔵体1に直接的または間接的に接触させることにより行われる。熱媒体としては、例えば、水、空気または不活性ガスが利用可能である。
水素を放出した水素吸蔵体1は、例えば、図4に示す水素吸蔵方法にて再度処理されることにより、水素を吸蔵する。なお、水素の放出の際に、水等の液体を熱媒体として水素吸蔵体1に直接的に接触させていた場合は、水素吸蔵体1を乾燥させて水分を除去した後に、水素吸蔵処理が行われることが好ましい。
以下では、上述の製造方法により製造された水素吸蔵体1の複数の実施例1〜4について説明する。また、実施例1〜4と比較するための比較例1〜2についても説明する。図6は、実施例1〜4および比較例1〜2における金属部13のモル比率、水素吸蔵処理の際の加熱温度および水素吸蔵量を示す図である。実施例1〜4では、マイエナイトにより形成された本体部12と、ニッケルにより形成された金属部13とを備える水素吸蔵体1を使用した。比較例1〜2では、金属部13を有しないマイエナイトを水素吸蔵体として使用した。
実施例1では、上述のステップS21〜S26(図3参照)に示す製造方法により水素吸蔵体1を製造した。具体的には、まず、硝酸カルシウム・4水和物(Ca(NO・4HO)28.77gを600mL(ミリリットル)ビーカーに入れ、純水21.52mLを加えて撹拌した。続いて、硝酸アルミニウム・9水和物(Al(NO・9HO)53.59gをビーカー内の溶液に加え、溶液の温度を約60℃に維持した状態で撹拌した。さらに、無水クエン酸(C(OH)(CHCOOH)COOH)5.91gをビーカー内に加え、約80℃〜90℃にて約2時間撹拌することにより、ビーカー内の溶液をゾル化させ、さらにゲル化させた。そして、当該ゲルを約60℃にて24時間乾燥させた後、約600℃、大気圧かつ空気雰囲気下にて約5時間焼成し、さらに、約1300℃、大気圧かつ空気雰囲気下にて約3時間焼成することにより、本体部12であるカルシウムアルミネート化合物を得た。
その後、当該カルシウムアルミネート化合物と、金属原料である酢酸ニッケル・4水和物と、溶媒であるメタノール50mLとを混合して撹拌した。混合されるカルシウムアルミネート化合物と金属原料とのモル比は、1:0.02である。そして当該混合物を、約60℃、大気圧かつ空気雰囲気下にて乾燥させた後、約850℃、大気圧かつ空気雰囲気下にて約4時間焼成し、さらに、約850℃、大気圧かつ水素雰囲気下にて約4時間焼成した。これにより、実施例1の水素吸蔵体1を得た。実施例1の水素吸蔵体1では、本体部12に対する金属部13のモル比率は、0.02である。
そして、ステップS31〜S32(図4参照)に示す水素吸蔵処理により、当該水素吸蔵体1に水素を吸蔵させた。具体的には、図5に示す加熱装置7において、3gの水素吸蔵体1に水素雰囲気下にてマイクロ波を20分間照射して加熱することにより、水素吸蔵体1に水素を吸蔵させた。実施例1では、加熱装置7における水素吸蔵体1の加熱温度は、約1000℃である。
その後、図7に示す測定装置8により、水素吸蔵体1の水素吸蔵量を測定した。測定装置8は、反応器81と、除湿剤(例えば、シリカゲル)が充填された除湿器82と、マスフローメータ83とを備える。測定装置8では、水素を吸蔵した水素吸蔵体1と水とが反応器81に収容され、ヒータにより60℃に加熱される。反応器81から流出する水素含有ガスは、除湿器82を通過することにより水分が除去されて水素ガスとなる。当該水素ガスはマスフローメータ83に導かれ、マスフローメータ83により水素吸蔵体1からの水素ガスの発生量が測定される。そして、マスフローメータ83の測定値から、水素吸蔵体1の水素吸蔵量が求められる。なお、除湿器82を通過した後のガスが水素ガスであることは、ガスクロマトグラフィにより同定した。ガスクロマトグラフィとしては、TCD(Thermal Conductivity Detector)型ガスクロマトグラフィ(株式会社島津製作所製のGC−8A)を利用した。実施例1における水素吸蔵体1の水素吸蔵量は、18mL/gであった。
実施例2〜4では、実施例1と略同様の方法により、水素吸蔵体1を製造して水素吸蔵量を測定した。実施例2〜4では、水素吸蔵体1の本体部12に対する金属部13のモル比率はそれぞれ、0.02、0.04および0.12である。実施例2〜4における水素吸蔵処理時の水素吸蔵体1の加熱温度は、700℃である。実施例2〜4の水素吸蔵量はそれぞれ、11mL/g,12.5mL/gおよび6mL/gであった。
比較例1〜2では、上述の実施例1〜4と同様の方法で製造したカルシウムアルミネート化合物(上記例では、マイエナイト)を水素吸蔵体として使用した。比較例1では、実施例1と同様の方法で、当該カルシウムアルミネート化合物に水素を吸蔵させた。比較例2では、実施例2〜4と同様の方法で、当該カルシウムアルミネート化合物に水素を吸蔵させた。その後、実施例1〜4と同様の方法で、当該カルシウムアルミネート化合物の水素吸蔵量を測定した。比較例1では、水素吸蔵処理時の水素吸蔵体1の加熱温度は1000℃であり、水素吸蔵量は11mL/gであった。比較例2では、水素吸蔵処理時の水素吸蔵体1の加熱温度は700℃であり、水素吸蔵量は3mL/gであった。
実施例1と比較例1とを比較すると、カルシウムアルミネート化合物(すなわち、本体部12)上に金属部13が担持されることにより、カルシウムアルミネート化合物の水素吸蔵量が増大することが分かる。また、実施例2〜4と比較例2とを比較しても、金属部13により本体部12の水素吸蔵量が増大することが分かる。これは、金属部13によるスピルオーバー効果によるものであると考えられる。実施例1と実施例2とを比較すると、水素吸蔵体1に対する水素吸蔵処理の際の加熱温度が高い方が、水素吸蔵量が大きいことが分かる。
実施例2と実施例3とを比較すると、本体部12に対する金属部13のモル比率が0.02から0.04に増大すると、水素吸蔵量も増大することが分かる。これは、本体部12の表面上における金属部13が増大することにより、上述のスピルオーバー効果も増大したためと考えられる。一方、実施例3と実施例4とを比較すると、本体部12に対する金属部13のモル比率が0.04から0.12に増大すると、水素吸蔵量は減少することが分かる。これは、本体部12の表面のうち金属部13により覆われる領域がある程度以上大きくなると、本体部12と水素との接触面積減少により水素吸蔵量が減少するためと考えられる。
以上に説明したように、水素吸蔵体1は、カルシウムアルミネート化合物により形成された本体部12と、本体部12の表面に担持された金属部13とを備え、本体部12に水素を吸蔵する。当該水素吸蔵体1では、上述の実施例1〜4に示すように、金属部13を有しない比較例1〜2に比べて、水素吸蔵量を増大させることができる。
また、水素吸蔵体1の金属部13は、本体部12の表面に分散された粒径が1μm未満の金属粒子を含む。これにより、本体部12の表面において金属部13が存在しない領域(すなわち、金属粒子間の隙間から本体部12が露出する領域)を増大させることができる。その結果、スピルオーバー効果が増大するため、水素吸蔵体1の水素吸蔵量をさらに増大させることができる。
上述のように、水素吸蔵体1の本体部12は、複数のボイドを有するボイド構造体を含む。当該複数のボイドは、イオン、原子、分子または電子を取り込み可能である。これにより、水素吸蔵体1の水素吸蔵量をさらに増大させることができる。また、水素吸蔵体1は、大気圧下にて40℃以上(より好ましくは、40℃以上かつ90℃以下)の温度で加熱することにより、吸蔵した水素を放出することができるため、様々な装置における水素供給に容易に利用することができる。上述のボイド構造体は、Ca12Al1433を含むマイエナイトである。マイエナイトは、上述の製造方法等により、比較的低コストにて生成することができる。したがって、水素吸蔵体1の製造コストを低減することができる。
図8は、水素吸蔵体1の本体部12に対する金属部13のモル比率と、水素吸蔵量との関係を示す図である。図8中の実線91は、当該モル比率と水素吸蔵量との関係を示し、破線92は、金属部13が設けられない場合(すなわち、当該モル比率がゼロである場合)の水素吸蔵量を示す。図8に示すように、水素吸蔵体1では、本体部12に対する金属部13のモル比率が、0.005以上かつ0.5以下であることが好ましい。これにより、金属部13を有しない場合に比べて、水素吸蔵体1の水素吸蔵量を増大させることができる。水素吸蔵量を、金属部13が設けられない場合の約2倍以上にするという観点からは、本体部12に対する金属部13のモル比率は、0.01以上かつ0.1以下であることが好ましい。これにより、水素吸蔵体1の水素吸蔵量を効率良く増大させることができる。
上述の水素吸蔵体1の製造方法は、カルシウムアルミネート化合物を水素を吸蔵する本体部12として準備する工程(ステップS12)と、本体部12の表面に金属部13を担持させる工程(ステップS14)とを備える。当該製造方法によれば、カルシウムアルミネート化合物により形成された本体部12と、本体部12の表面に担持された金属部13とを備え、本体部12に水素を吸蔵する水素吸蔵体1を容易に提供することができる。
上述のように、水素吸蔵体1に水素を吸蔵させる水素吸蔵方法は、水素吸蔵体1を準備する工程(ステップS31)と、水素吸蔵体1を水素含有ガス雰囲気下において加熱することにより、水素吸蔵体1の本体部12に水素を吸蔵させる工程(ステップS32)とを備える。これにより、水素吸蔵体1に容易に、かつ、効率良く水素を吸蔵させることができる。
当該水素吸蔵方法では、ステップS32において、水素吸蔵体1にマイクロ波またはプラズマを照射することにより、水素吸蔵体1を加熱する。これにより、水素吸蔵体1にさらに効率良く水素を吸蔵させることができる。また、水素吸蔵体1への水素吸蔵と並行して、本体部12に導電性を付与することもできる。
当該水素吸蔵方法では、ステップS32において、水素吸蔵体1の加熱温度が、好ましくは400℃以上かつ1350℃以下、より好ましくは500℃以上かつ1200℃以下、さらに好ましくは600℃以上かつ1100℃以下である。当該加熱温度を400℃以上とすることにより、水素吸蔵体1の水素吸蔵に要する時間が過剰に長くなることを防止することができる。また、当該加熱温度を1350℃以下とすることにより、水素吸蔵体1の加熱に要するエネルギーが過剰に大きくなることを防止することができる。
水素吸蔵体1の製造方法および水素吸蔵方法は、上述の例には限定されず、様々に変更されてよい。例えば、図9に示すように、まず、カルシウムアルミネート化合物の原料である化合物原料、および、金属部13の原料である金属原料が準備され、化合物原料と金属原料とが混合されて原材料が生成される(ステップS41)。本製造方法の例では、化合物原料はカトアイトであり、上述のステップS11と同様の方法により準備される。金属原料は、例えば、酢酸ニッケル・4水和物である。ステップS41では、例えば、メタノール等の溶媒、化合物原料および金属原料が混合されて撹拌された後、混合物が乾燥されることにより原材料が生成される。
続いて、上記原材料が、水素含有ガス雰囲気下において加熱されることにより、カルシウムアルミネート化合物により形成された本体部12と、本体部12の表面に担持された金属部13とを備える水素吸蔵体1が生成される。また、水素吸蔵体1の生成とともに、水素吸蔵体1の本体部12に水素が吸蔵される(ステップS42)。このように、水素吸蔵体1の製造と水素吸蔵体1への水素の吸蔵とを同時に行うことにより、水素を吸蔵した水素吸蔵体1を容易に提供することができる。
ステップS42における原材料の加熱は、例えば、上述の加熱装置7(図5参照)により行われる。加熱装置7では、上述の原材料(例えば、粒状の化合物原料および粒状の金属原料)が、水素含有ガスと共に化合物収容容器71に収容される。水素含有ガスは、水素ガスであってもよく、水素ガスおよび他の種類のガスを含むガスであってもよい。化合物収容容器71内の原材料は、照射部73から反応容器72内に向けて照射されたマイクロ波により加熱される。これにより、化合物収容容器71内において、水素吸蔵体1が生成されるとともに、水素吸蔵体1の本体部12に水素が吸蔵される。また、本体部12に導電性が付与される。加熱装置7における原材料の加熱温度は、好ましくは400℃以上かつ1350℃以下、より好ましくは500℃以上かつ1200℃以下、さらに好ましくは600℃以上かつ1100℃以下である。また、原材料の加熱時間は、例えば、5分以上かつ60分以下である。
加熱装置7では、マイクロ波に代えて、プラズマが原材料に向けて照射されて原材料が加熱されてもよい。これにより、マイクロ波を照射した場合と同様に、水素吸蔵体1が生成されるとともに、水素吸蔵体1の本体部12に水素が吸蔵される。また、本体部12に導電性が付与される。加熱装置7における原材料の加熱温度は、好ましくは400℃以上かつ1350℃以下、より好ましくは500℃以上かつ1200℃以下、さらに好ましくは600℃以上かつ1100℃以下である。また、原材料の加熱時間は、例えば、5分以上かつ60分以下である。
金属によるスピルオーバー効果を利用してカルシウムアルミネート化合物の水素吸蔵量を増大させるという観点からは、必ずしも、本体部12および金属部13を備える水素吸蔵体1を利用する必要はない。例えば、図10に示す水素吸蔵方法により、カルシウムアルミネート化合物への水素の吸蔵が行われてもよい。
図10に示す例では、まず、カルシウムアルミネート化合物により形成された水素吸蔵体が準備される(ステップS51)。当該水素吸蔵体は、例えば、カルシウムアルミネート化合物であるマイエナイトにより形成される。水素吸蔵体は、例えば粒状である。水素吸蔵体は、粒状以外の様々な形状(例えば、板状または直方体状)であってもよい。当該水素吸蔵体は、例えば、上述のステップS11,S12と同様の方法により生成される。また、ニッケル等の純金属により形成された金属粒子が準備される。当該金属粒子は、例えば、粒径が1μm未満のナノ金属粒子である。
続いて、上述の水素吸蔵体(例えば、粒状のカルシウムアルミネート化合物)に金属粒子を接触させた状態で、水素吸蔵体が水素含有ガス雰囲気下において加熱されることにより、当該水素吸蔵体に水素が吸蔵される(ステップS52)。ステップS52では水素吸蔵体と金属粒子とは、物理的または化学的に接触している。また、ステップS52における水素吸蔵体の加熱は、例えば、上述の加熱装置7(図5参照)により行われる。加熱装置7では、上述の水素吸蔵体と金属粒子との混合物が、水素含有ガスと共に化合物収容容器71に収容される。水素含有ガスは、水素ガスであってもよく、水素ガスおよび他の種類のガスを含むガスであってもよい。
加熱装置7の化合物収容容器71内では、水素吸蔵体は金属粒子と接触した状態である。化合物収容容器71内では、照射部73から照射されたマイクロ波(またはプラズマ)により水素吸蔵体が加熱されることにより、水素吸蔵体に水素が吸蔵される。また、水素吸蔵体に導電性が付与される。加熱装置7における水素吸蔵体の加熱温度は、好ましくは400℃以上かつ1350℃以下、より好ましくは500℃以上かつ1200℃以下、さらに好ましくは600℃以上かつ1100℃以下である。また、水素吸蔵体の加熱時間は、例えば、5分以上かつ60分以下である。
以上に説明したように、図10に示す水素吸蔵方法は、カルシウムアルミネート化合物により形成された水素吸蔵体を準備する工程(ステップS51)と、当該水素吸蔵体に金属粒子を接触させた状態で、水素吸蔵体を水素含有ガス雰囲気下において加熱することにより、水素吸蔵体に水素を吸蔵させる工程(ステップS52)とを備える。当該水素吸蔵方法では、金属粒子により惹起されるスピルオーバー効果により、カルシウムアルミネート化合物により形成された水素吸蔵体の水素吸蔵量を増大させることができる。
当該水素吸蔵方法では、ステップS52において、水素吸蔵体(すなわち、カルシウムアルミネート化合物)にマイクロ波またはプラズマを照射することにより、当該水素吸蔵体を加熱する。これにより、水素吸蔵体にさらに効率良く水素を吸蔵させることができる。また、水素吸蔵体への水素吸蔵と並行して、水素吸蔵体に導電性を付与することもできる。
当該水素吸蔵方法では、ステップS52において、水素吸蔵体の加熱温度が、好ましくは400℃以上かつ1350℃以下、より好ましくは500℃以上かつ1200℃以下、さらに好ましくは600℃以上かつ1100℃以下である。当該加熱温度を400℃以上とすることにより、水素吸蔵体の水素吸蔵に要する時間が過剰に長くなることを防止することができる。また、当該加熱温度を1350℃以下とすることにより、水素吸蔵体の加熱に要するエネルギーが過剰に大きくなることを防止することができる。
上述の水素吸蔵体1、水素吸蔵体1の製造方法および水素吸蔵方法、並びに、水素吸蔵体の水素吸蔵方法では、様々な変更が可能である。
例えば、水素吸蔵体1の本体部12は、実質的にカルシウムアルミネート化合物により形成されているのであれば、カルシウムアルミネート化合物以外の物質を含んでいてもよい。金属部13は、実質的に金属により形成されているのであれば、金属以外の物質を含んでいてもよい。
本体部12のカルシウムアルミネート化合物に含まれるボイド構造体は、必ずしもマイエナイトである必要はない。例えば、当該ボイド構造体は、[HN(CHCH)3NH)K1.35[V(PO ]・xHO、または、(CS[V(PO]・xHOを含むものであってもよい。また、本体部12のカルシウムアルミネート化合物は、ボイド構造体を含まなくてもよい。例えば、本体部12のカルシウムアルミネート化合物は、カトアイトであってもよい。
金属部13の複数の金属粒子131は、必ずしも互いに離間している必要はなく、本体部12上において隣接する金属粒子131と接触していてもよい。また、金属部13は、複数の金属粒子131が接触した状態で本体部12上に担持されることにより形成された金属被膜であってもよい。当該金属被膜は、本体部12の表面の一部または略全体を覆うとともに、水素が通過可能な間隙を有する。水素吸蔵体1に水素が吸蔵される際には、水素は当該間隙を通過して本体部12へと到達し、本体部12に吸蔵される。
水素吸蔵体1の上記製造方法では、ステップS11〜S14において生成される化合物原料、カルシウムアルミネート化合物および水素吸蔵体1の形状はそれぞれ、粒状には限定されず、様々な形状であってもよい。水素吸蔵体1の製造方法は上述の例には限定されず、他の様々な方法により水素吸蔵体1が製造されてもよい。
水素吸蔵体1の水素吸蔵方法では、ステップS32における水素吸蔵体1の加熱温度は、400℃未満であってもよく、1350℃よりも高くてもよい。また、ステップS32における水素吸蔵体1の加熱方法は、マイクロ波またはプラズマの照射には限定されず、他の様々な方法(例えば、マイクロ波以外の電磁波を使用した誘導加熱)により水素吸蔵体1が加熱されてもよい。あるいは、管状炉を利用して水素吸蔵体1が加熱されてもよい。ステップS51〜S52において、水素吸蔵体であるカルシウムアルミネート化合物に水素を吸蔵させる場合においても同様である。
水素吸蔵体1またはカルシウムアルミネート化合物の水素吸蔵方法は、上述の例には限定されず、他の様々な方法により水素吸蔵体1またはカルシウムアルミネート化合物に水素が吸蔵されてもよい。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
1 水素吸蔵体
12 本体部
13 金属部
131 金属粒子
S11〜S14,S21〜S26,S31〜S32,S41〜S42,S51〜S52 ステップ

Claims (11)

  1. 水素吸蔵体であって、
    カルシウムアルミネート化合物により形成された本体部と、
    前記本体部の表面に担持された金属部と、
    を備え、
    前記本体部に水素を吸蔵することを特徴とする水素吸蔵体。
  2. 請求項1に記載の水素吸蔵体であって、
    前記本体部が、イオン、原子、分子または電子を取り込み可能な複数のボイドを有するボイド構造体を含むことを特徴とする水素吸蔵体。
  3. 請求項2に記載の水素吸蔵体であって、
    前記ボイド構造体が、Ca12Al1433を含むマイエナイトであることを特徴とする水素吸蔵体。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の水素吸蔵体であって、
    前記金属部が、前記本体部の表面に分散された粒径が1μm未満の金属粒子を含むことを特徴とする水素吸蔵体。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1つに記載の水素吸蔵体であって、
    前記本体部に対する前記金属部のモル比率が、0.005以上かつ0.5以下であることを特徴とする水素吸蔵体。
  6. 水素吸蔵体に水素を吸蔵させる水素吸蔵方法であって、
    a)請求項1ないし5のいずれか1つに記載の水素吸蔵体を準備する工程と、
    b)前記水素吸蔵体を水素含有ガス雰囲気下において加熱することにより、前記水素吸蔵体の前記本体部に水素を吸蔵させる工程と、
    を備えることを特徴とする水素吸蔵方法。
  7. 水素吸蔵体に水素を吸蔵させる水素吸蔵方法であって、
    a)カルシウムアルミネート化合物により形成された水素吸蔵体を準備する工程と、
    b)前記水素吸蔵体に金属粒子を接触させた状態で、前記水素吸蔵体を水素含有ガス雰囲気下において加熱することにより、前記水素吸蔵体に水素を吸蔵させる工程と、
    を備えることを特徴とする水素吸蔵方法。
  8. 請求項6または7に記載の水素吸蔵方法であって、
    前記b)工程において、前記水素吸蔵体にマイクロ波またはプラズマを照射することにより前記水素吸蔵体を加熱することを特徴とする水素吸蔵方法。
  9. 請求項6ないし8のいずれか1つに記載の水素吸蔵方法であって、
    前記b)工程において、前記水素吸蔵体の加熱温度が400℃以上かつ1350℃以下であることを特徴とする水素吸蔵方法。
  10. 水素吸蔵体の製造方法であって、
    カルシウムアルミネート化合物を水素を吸蔵する本体部として準備する工程と、
    前記カルシウムアルミネート化合物の表面に金属部を担持させる工程と、
    を備えることを特徴とする水素吸蔵体の製造方法。
  11. 水素吸蔵体の製造方法であって、
    カルシウムアルミネート化合物の原料である化合物原料と、金属部の原料である金属原料とを混合して原材料を生成する工程と、
    前記原材料を水素含有ガス雰囲気下で加熱することにより、カルシウムアルミネート化合物により形成された本体部と、前記本体部の表面に担持された金属部とを備える水素吸蔵体を生成するとともに、前記本体部に水素を吸蔵させる工程と、
    を備えることを特徴とする水素吸蔵体の製造方法。
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