[1.ゲームシステム及びゲーム制御装置のハードウェア構成]
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、図面において同一又は対応する構成には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略することがある。図1は、ゲームシステムの全体構成を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係るゲームシステムSは、ゲーム端末10と、サーバ30と、を含む。ゲーム端末10及びサーバ30は、インターネットなどのネットワークNに接続される。このため、ゲーム端末10とサーバ30との間で相互にデータ通信が可能である。
ゲーム端末10は、ユーザが操作するコンピュータである。例えば、ゲーム端末10は、携帯端末(例えば、スマートフォンなどの携帯電話又はタブレット型コンピュータ)、パーソナルコンピュータ、携帯ゲーム機、据置ゲーム機、業務用ゲーム機、又は、情報処理機能を備えた多機能型テレビジョン受像機(スマートテレビ)等である。
図1に示すように、ゲーム端末10は、制御部11、記憶部12、通信部13、操作部14、及び表示部15を含む。制御部11は、少なくとも1つのマイクロプロセッサを含む。例えば、制御部11は、複数のマイクロプロセッサを含んでもよい。制御部11は、オペレーティングシステムやその他のプログラムに従って処理を実行する。記憶部12は、主記憶部(例えば、RAM)及び補助記憶部(例えば、不揮発性の半導体メモリ)を含む。記憶部12は、プログラムやデータを記憶する。なお例えば、ゲーム端末10がパーソナルコンピュータ等である場合、記憶部12は、例えばハードディスクドライブ又はソリッドステートドライブ等の補助記憶部を含むようにしてもよい。通信部13は、ネットワークカードなどの通信インタフェースを含む。通信部13は、ネットワークNを介してデータ通信を行う。
操作部14は、入力デバイスであり、例えば、選択肢、キー、レバー、ゲームコントローラ(ゲームパッド)、マウスやタッチパネルなどのポインティングデバイス、又はキーボード等を含んでもよい。また例えば、操作部14は、ユーザが音声又はジェスチャによって入力操作を行うためのマイクやカメラを含んでもよい。表示部15は、例えば、液晶表示パネル又は有機ELディスプレイ等であり、制御部11の指示に従って画面を表示する。なお、操作部14及び表示部15は、ゲーム端末10に内蔵されていなくともよく、ゲーム端末10に接続された外部装置であってもよい。
サーバ30は、サーバコンピュータである。図1に示すように、サーバ30は、制御部31、記憶部32、及び通信部33を含む。制御部31、記憶部32、及び通信部33のハードウェア構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様であってよい。例えば、サーバ30は、ゲームプログラムを記憶しており、ゲーム端末10からの要求に応じてゲームプログラムを配信する。
なお、記憶部12又は記憶部32に記憶されるものとして説明するプログラムやデータは、例えば、ネットワークNを介してゲーム端末10又はサーバ30に供給されるようにしてもよい。また、ゲーム端末10又はサーバ30は、情報記憶媒体(例えば、光ディスク又はメモリカード等)に記憶されたプログラム又はデータを読み取るための読取部(例えば、光ディスクドライブ又はメモリカードスロット)を含むようにしてもよい。そして、情報記憶媒体を介してゲーム端末10又はサーバ30にプログラムやデータが供給されるようにしてもよい。
[2.ゲームの概要]
ゲームシステムSでは、第1オブジェクトの性能を向上させるゲームが実行される。当該ゲームは、複数の第2オブジェクトの中から使用対象として選択された第2オブジェクトに基づいて実行される。ここで、ゲームの具体的な内容を説明する前に、オブジェクトなどの各用語の意味を説明する。
オブジェクトとは、例えば、ゲームで使用され得る対象である。オブジェクトは、ゲームで用意されたオブジェクトの全てを意味してもよいし、当該オブジェクトの中からユーザに付与されたもの(ユーザが保有するもの)だけを意味してもよい。例えば、キャラクタ、カード、又はアイテム等が「オブジェクト」の一例に相当する。
第1オブジェクトとは、例えば、性能を向上させるという目的が設定されたオブジェクトである。性能とは、例えば、第1オブジェクトの能力(スキル)である。また例えば、性能とは、第1オブジェクトの動作結果に影響するパラメータである。例えば、第1オブジェクトは、ゲームにおける主人公である。第1オブジェクトには、性能に関するパラメータが設定されている。性能に関するパラメータとは、例えば、性能自体を示すパラメータ(性能を直接的に示すパラメータ)であってもよいし、性能を向上させるために使用(消費)するパラメータであってもよい。例えば、性能自体を示すパラメータは、性能の高低を示すパラメータ、特別な性能の有無を示すパラメータである。
第2オブジェクトとは、第1オブジェクトとは異なるオブジェクトであり、例えば、第1オブジェクトと協力するオブジェクト(同じチームのオブジェクト)であってもよいし、第1オブジェクトと対戦するオブジェクト(相手チームのオブジェクト)であってもよい。例えば、ユーザが保有する第2オブジェクトのうちの少なくとも1つが使用対象として設定される。第2オブジェクトには、パラメータが設定されている。当該パラメータは、第1オブジェクトの性能の向上に影響するパラメータである。
使用対象とは、例えば、ゲームで用いられるオブジェクトである。例えば、使用対象とは、ゲームの実行中に参照されるオブジェクトである。例えば、第1オブジェクトの性能を向上させる処理が実行される場合にパラメータが参照される第2オブジェクトが使用対象に相当する。
以降、上記説明した各用語の意味のもとでゲームの具体的な内容を説明する。本実施形態では、オブジェクトの一例としてキャラクタを説明する。後述する主人公キャラクタは第1オブジェクトの一例であり、後述するイベントキャラクタは第2オブジェクトの一例である。このため、以降の説明で「主人公キャラクタ」と記載した箇所は「第1オブジェクト」と読み替えることができ、「イベントキャラクタ」と記載した箇所は「第2オブジェクト」と読み替えることができる。
本実施形態では、野球選手であるキャラクタを育成するゲームが実行される場合を一例として説明する。本実施形態のゲームは、複数のパートを含んでおり、例えば、ユーザがキャラクタを育成するサクセスパートと、ユーザチームと対戦相手チームとが対戦するスタジアムパートと、ユーザがミッションをクリアした場合に報酬を得るチャレンジパートと、を含む。例えば、サクセスパートでの育成が完了したキャラクタは、スタジアムパートでの試合に出場させることができる。以降では、サクセスパートで育成中のキャラクタを主人公キャラクタと記載し、育成が完了してスタジアムパートでの試合に出場可能になったキャラクタをオリジナルキャラクタと記載する。
本実施形態では、主に、サクセスパートにおける処理を説明する。サクセスパートでは、ユーザはシナリオを進めながら主人公キャラクタを育成する。シナリオは、例えば、ゲームの進行に合わせて展開されるゲームストーリーであり、ゲームの中の世界で発生する架空の出来事である。本実施形態では、シナリオの一例として、高校の野球部に所属する主人公キャラクタが高校2年生の夏からプロ野球選手になるまでのゲームストーリーを説明する。シナリオは、1つだけであってもよいが、複数種類が用意されており、シナリオ毎に育成しやすい能力が異なるようにしてもよい。ユーザは、好きなシナリオを選択することができる。
図2は、サクセスパートのフローの一例を示す図である。図2に示すように、サクセスパートでは、プレパートが実行された後にメインパートが実行され、シナリオが最後まで進行すると、主人公キャラクタの育成が完了し、オリジナルキャラクタとして登録されてスタジアムパートで使用可能になる。プレパートでは、メインパートに必要な情報が登録・設定される。例えば、プレパートでは、主人公キャラクタの基本情報として、名前、守備位置、及び利き腕などが登録される。また例えば、プレパートでは、イベントデッキの設定及びゲームアイテムの選択が行われる。
イベントデッキとは、メインパート中にイベントを発生させるためのキャラクタのデッキである。デッキは、例えば、ユーザが保有する複数のキャラクタのうちゲームで使用する所定数のキャラクタによって構成されるグループである。以降、イベントデッキにセットされるキャラクタをイベントキャラクタと記載する。イベントは、ゲームの中で発生する出来事であり、例えば、キャラクタ同士の会話である。イベントは、主人公キャラクタの育成に関係のないものであってもよいし、育成に影響を与えるものであってもよい。イベントが育成に影響を与える場合、例えば、育成に有利なものだけでなく、育成に不利なものであってもよい。本実施形態では、メインパート中に発生するイベントは、固定的ではなく、ユーザがイベントデッキに組み込んだ1又は複数のイベントキャラクタに応じて、様々なイベントが発生する。
イベントキャラクタは、ゲームの初回起動時やチュートリアル中に付与されてもよいし、抽選又は報酬によって付与されてもよいし、他のユーザからのプレゼントとして付与されてもよい。なお、付与されたイベントキャラクタが、ゲームにおいてユーザを特定するユーザID等のユーザ識別情報と対応付けられている状態のことを、ユーザが保有するという。例えば、ユーザは、自分が保有するイベントキャラクタの中から任意に所定人数までのイベントキャラクタをイベントデッキに組み込むことができる。プレパートでは、イベントデッキに組み込むイベントキャラクタを設定するためのイベントデッキ設定画像が表示される。
図3は、イベントデッキ設定画像の一例を示す図である。図3に示すように、イベントデッキ設定画像G100は、イベントデッキ設定領域A110を含む。イベントデッキ設定領域A110には、イベントデッキの名称が表示されており、イベントデッキの名称を変更することができるようになっている。
また、イベントデッキ設定領域A110には、イベントデッキのメンバとなるイベントキャラクタを設定するための設定枠表示領域A111が設けられている。設定枠表示領域A111内には、イベントデッキに組み込むことができる数だけイベントキャラクタを表示可能である。例えば、設定枠表示領域A111には、ユーザ自身の保有しているイベントキャラクタの中からイベントデッキに組み込むイベントキャラクタを選択するための設定枠A1111〜A1115と、他のユーザの保有しているイベントキャラクタの中から助っ人としてイベントデッキに組み込むイベントキャラクタを選択するための設定枠A1116と、が表示される。図3に示すように、例えば、ユーザ自身の保有しているイベントキャラクタの中からイベントデッキに組み込むことが可能なイベントキャラクタの数の上限が「5」に設定されており、他のユーザの保有しているイベントキャラクタの中から助っ人としてイベントデッキに組み込むことが可能なイベントキャラクタの数の上限が「1」に設定されている。
例えば、ユーザが設定枠A1111〜A1115の何れかを選択すると、ユーザが保有するイベントキャラクタの一覧の中からイベントデッキに組み込むイベントキャラクタを選択することができる。また例えば、ユーザが設定枠A1116を選択すると、他のユーザが保有するイベントキャラクタの一覧の中から助っ人としてイベントデッキに組み込むイベントキャラクタを選択したりすることができる。他にも例えば、ユーザが保有するイベントキャラクタ及び他のユーザが保有するイベントキャラクタの中から、イベントデッキを自動的に編成することができるようにしてもよい。
本実施形態では、イベントデッキに基づいて、メインパートで用いられるロジカルマップが設定されるようになっている。ロジカルマップは、メインパートにおける主人公キャラクタの育成を有利に進めるためのものであり、種々の効果が発生するパネルが配置されたマップである。効果とは、主人公キャラクタの性能を有利にする効果であり、例えば、性能を示すパラメータを増加させることであってもよいし、性能を示すパラメータを増加させるために必要なパラメータを増加させることであってもよいし、これらのパラメータを増加させる確率を高めることであってもよい。イベントデッキ設定領域A110内のロジカルマップ確認ボタンB120が選択されると、設定中のイベントデッキに対応するロジカルマップを確認するためのロジカルマップ確認画像が表示部15に表示される。
図4は、ロジカルマップ確認画像の一例を示す図であり、図5は、ロジカルマップの拡大図である。図4に示すように、ロジカルマップ確認画像G200は、ロジカルポイント表示領域A210を含む。ロジカルポイント表示領域A210には、ロジカルポイントの現在値A2101及び最大値A2102が表示される。最大値とは、上限値であり、ロジカルポイントの最大保有量である。ロジカルポイントは、ロジカルマップLM内の各パネルPNが示す効果を発生させるために必要なポイントである。各パネルPNが示す効果は、ロジカルポイントを消費することによって発生する。即ち、ユーザが保有するロジカルポイントを減少させることが、効果を発動させるための条件となっている。
また、ロジカルマップ確認画像G200は、ロジカルマップ表示領域A220を含む。ロジカルマップ表示領域A220には、ロジカルマップLMが表示される。図4及び図5に示すように、本実施形態のロジカルマップLMは、碁盤の目状にパネルPNを配置可能であり、縦横にそれぞれ9つのパネルPN(合計81個のパネルPN)を配置可能となっている。即ち、例えば、複数のパネルPNの各々は、当該パネルPNと、少なくとも1つの他のパネルPNと、が隣り合うように(又は結ばれるように)配置される。図4及び図5の例では、パネルPNを実線で示している。点線で囲われた領域ARは、パネルPNを配置可能な領域であり、後述するように、将来的にパネルPNが配置されることがある。
なお、図面上は、パネル内に「PN」の符号を付しており、領域内に「AR」の符号を付しているが、ゲームの画面上でこれらの符号が表示されるわけではない。また、本実施形態では、個々のパネル内に記載した「PN」の符号の後に2桁の数値を示しており、数値の1桁目はX座標値を示し、数値の2桁目はY座標値を示している。このため、例えば、パネルPN41は、X座標値が4であり、Y座標値が1のパネルを示している。同様に、個々の領域内に記載した「AR」の符号の後に2桁の数値を示しており、数値の1桁目はX座標値を示し、数値の2桁目はY座標値を示している。このため、例えば、領域AR11は、X座標値が1であり、Y座標値が1の領域を示している。本実施形態では、個々のパネルを区別する必要のないときは「PN」の符号を付けて数値を省略し、個々の領域を区別する必要のないときは「AR」の符号を付けて数値を省略する。
また、ロジカルマップLMに配置可能なパネルPNの数は、任意であってよく、81個よりも多くてもよいし少なくてもよい。また、ロジカルマップLMは、必ずしも碁盤の目状にパネルPNが配置される必要はなく、パネルPNが不規則に配置されていてもよい。なお、本実施形態では、図5に示すようにロジカルマップLMに2次元座標軸(X軸−Y軸)が設定され、各パネルPNの位置は、2次元座標で特定される場合を説明する。
例えば、ロジカルマップLM内の各パネルPNには、当該パネルPNに対応付けられた効果の内容が示されている。なお、図4では、効果の内容を文字列で示しているが、効果の内容は、アイコンで示してもよいし、文字列とアイコンの組み合わせで示してもよい。例えば、各パネルPNに対応付けられる効果としては、主人公キャラクタの経験点を増加させる効果、主人公キャラクタの能力パラメータを増加させる効果、主人公キャラクタの練習レベルを増加させる効果、主人公キャラクタの体力又は回復力を増加させる効果、主人公キャラクタに対する他のキャラクタの評価を増加させる効果、ロジカルポイントの最大値又は獲得量を増加させる効果、主人公キャラクタの怪我の確率を低減させる効果、及び主人公キャラクタが練習したときに獲得する経験点を増加させる効果等が存在する。経験点、能力パラメータ、練習レベル、体力、回復力、評価、及び練習等の詳細は後述する。
例えば、ロジカルマップLM内の任意のパネルPNが選択されると、当該パネルPNの詳細がパネル詳細表示領域A230に表示される。図4に示すように、パネル詳細表示領域A230には、選択されたパネルPNに対応付けられた効果の内容と、当該効果を発生させる(当該パネルPNを選択する)ために必要なロジカルポイントと、が表示される。図4では、パネルPN54(X座標値が5でありY座標値が4の「筋力」と表示されたパネル)が選択された場合の表示例を示しており、パネル詳細表示領域A230には、効果の内容として筋力ポイントの増加量と、当該効果を発生させるために必要なロジカルポイントと、が表示される。
なお、ロジカルマップLM内には、効果が関連付けられていないパネルPNが存在してもよい。例えば、パネルPN55(ロジカルマップLM中央にある顔が描かれたパネル)は、スタート位置を定義するスタート位置パネルPN55として設定されており、特に効果が関連付けられていない。
本実施形態では、ロジカルマップLMに配置されたパネルPNのうち、スタート位置パネルPN55の上下左右のパネルPN45,PN54,PN56,PN65、又は、選択済みのパネルPNの上下左右のパネルPNを選択することができる。このため、パネルPNがまだ1つも選択されていない状態では、ユーザは、スタート位置パネルPN55の上下左右の何れかのパネルPN45,PN54,PN56,PN65を選択することができる。それ以降は、ユーザは、スタート位置の上下左右のパネルPN45,PN54,PN56,PN65、又は、既に選択したパネルの上下左右のパネルPNを選択することができるようになる。このように、ユーザは、スタート位置パネルPN55から開始して、パネルPNを1つずつ選択していくことで、主人公キャラクタの育成に有利な効果を発生させることができるようになっている。
なお、ロジカルマップLMの中には、効果の内容がランダムに決まるパネルPN(例えば、X座標値が5でありY座標値が2の「ランダム」と表示されたパネルPN52)が存在している。このパネルPNは、当該パネルPNの上下左右の何れかのパネルPNが選択された場合に、複数の効果の中で当該パネルPNに対応付けられる効果がランダムに決定される。また、ロジカルマップLM内のパネルPNは、スタート位置パネルPN55から離れているものほど効果が強くなるようにしてもよい。効果が強くなるとは、主人公キャラクタの育成に有利な程度が大きくなることであり、例えば、経験点の増加量や能力パラメータの増加量が多くなることである。
上記のように、本実施形態では、ロジカルマップ確認画像G200により、メインパートの開始前に、ロジカルマップLMをユーザに確認させることができる。このため、ユーザは、主人公キャラクタの育成方針に合ったロジカルマップLMとなるように、イベントデッキの設定を何通りも試すことができる。
図6は、イベントデッキを変更することに応じてロジカルマップLMが設定される様子を示す図である。図6に示すように、ユーザがイベントデッキを変更すると、それに応じたロジカルマップLMに設定される。イベントデッキとロジカルマップLMとの関係の詳細は後述するが、イベントデッキが変わると、パネルPNの数、パネルPNの配置位置、及び各パネルPNの効果が変わる。ユーザは、所望のロジカルマップLMとなるようにイベントデッキを設定して次へボタンB130を選択し、メインパートで用いるゲームアイテムを選択すると、メインパートが開始される。
メインパートのシナリオには、イベントデッキに組み込まれたイベントキャラクタが登場する。イベントキャラクタは、主人公キャラクタのチームメイトやマネージャーとして登場するようにしてよい。このため、ユーザが保有するイベントキャラクタは、イベントデッキに組み込まれることによって登場人物となる。なお、イベントデッキに組み込まれたキャラクタは、例えばライバルチームの選手として登場してもよい。また、シナリオには、固有のキャラクタ(例えば、監督、スカウト、マネージャー、チームメイトなど)があらかじめ登場人物として設定されているようにしてもよい。以降では、このキャラクタをシナリオ固有キャラクタという。
図2に示すように、メインパートは複数のセクションを含む。セクションは、ゲーム内の大まかな期間であり、例えば、4半期又は季節に相当する。図2に示す例では、メインパートが時系列的に4つのセクションに分けられている。また、図2に示すように、各セクションは、複数のターンを含み、例えば、12個のターンを含む。ターンは、ゲーム内の細かな期間であり、例えば、1日、1週間、又は1カ月に相当する。
例えば、ユーザは、ターンごとに主人公キャラクタの行動を指示できる。このため、ターンは、主人公キャラクタの行動の選択単位といえる。例えば、1つのターンがゲーム内の1週間に対応する場合、1つのターンが終了するごとに、ゲーム内の仮想的な時間が1週間進行する。なお、セクションに含まれるターンの数は、セクションごとに異なっていてもよい。メインパートでは、各ターンが訪れると、主人公キャラクタの行動を示す選択肢を選択するためのメイン画像が表示部15に表示される。
図7は、メインパートにおけるメイン画像の一例を示す図である。図7に示すように、メイン画像G300の上部領域A310にはシナリオの進行度が表示される。例えば、上部領域A310には、現在のセクション、現在のセクションが終了するまでの残りのターン数、及び、ゲーム内の日時に関する情報等が表示される。上部領域A310は、主人公キャラクタの体力パラメータを示すゲージ領域A311を含む。例えば、体力パラメータは、主人公キャラクタが練習するために必要なパラメータであり、主人公キャラクタが練習すると減少し、主人公キャラクタが休むと増加する。なお、メイン画像G300の下部領域A320には、メインパートのログを表示させたり、メッセージの自動送り・スキップ・省略をしたりするためのボタンが表示されるようにしてよい。
また、メイン画像G300は、主人公能力領域A330を含む。主人公能力領域A330には、主人公キャラクタの各種能力パラメータが表示される。図7に示す例では、主人公キャラクタの打者としての能力パラメータが示され、例えば、弾道パラメータ、ミートパラメータ、パワーパラメータ、走力パラメータ、肩力パラメータ、及び守備力パラメータが表示されている。弾道パラメータは、主人公キャラクタの打球がどの程度高く上がるのかを示す。ミートパラメータは、主人公キャラクタのミート力を示す。パワーパラメータは、主人公キャラクタのパワーを示す。走力パラメータは、主人公キャラクタの足の速さを示す。肩力パラメータは、主人公キャラクタの送球の速さを示す。守備力パラメータは、主人公キャラクタの守備のうまさを示す。
更に、メイン画像G300は、コマンド領域A340を含む。コマンド領域A340には、主人公キャラクタの行動を示す選択肢P3401〜P3407が表示される。ユーザが選択肢P3401を選択すると、主人公キャラクタが練習を休み、体力パラメータが増加する。ユーザが選択肢P3402を選択すると、後述する練習画像に遷移し、主人公キャラクタが練習する。ユーザが選択肢P3403を選択すると、後述するロジカルマップ選択画像に遷移し、ロジカルマップLM内の各パネルPNに対応付けられた効果を発生させることができる。ユーザが選択肢P3404を選択すると、後述する経験点を消費して主人公キャラクタの能力パラメータを向上させることができる。ユーザが選択肢P3405を選択すると、主人公キャラクタが通院して怪我や病気が治癒される。ユーザが選択肢P3406を選択すると、主人公キャラクタが遊び、経験点の獲得量に影響するやる気パラメータが増加する。ユーザが選択肢P3407を選択すると、主人公キャラクタがデートして、やる気パラメータが増加する。なお、メイン画像G300には、ロジカルポイントの現在値A3501と最大値A3502を表示するためのロジカルポイント表示領域A350も表示される。
上記のように、各ターンが訪れるたびに、ユーザは、メイン画像G300から選択肢P3401〜P3407の何れかを選択する。選択肢P3406又はP3407が選択されて、主人公キャラクタが遊んだりデートしたりするイベントにおいて経験点を獲得してもよいが、基本的には、選択肢P3402が選択されて練習した場合に経験点を獲得する。例えば、ユーザが選択肢P3402を選択すると、練習項目を選択するための練習画像に切り替わる。
図8は、練習画像の一例を示す図である。図8に示すように、練習画像G400の上部領域A410は、メイン画像G300の上部領域A310と同様であってよい。練習画像G400は、経験点領域A420も含む。経験点領域A420には、主人公キャラクタの現在の経験点が表示される。経験点は、主人公キャラクタを育成するためのパラメータであり、本実施形態では、筋力ポイント、敏捷ポイント、技術ポイント、変化球ポイント、及び精神ポイントの5種類の経験点が設定されている。経験点は、主人公キャラクタが練習したりイベントが発生したりすると増加する。
また、練習画像G400は、コマンド領域A430も含む。コマンド領域A430には、複数の練習項目にそれぞれ対応する複数の選択肢P4301〜P4306が表示される。練習項目は、練習内容又は育成方法ということもできる。本実施形態では、練習項目ごとに、増加する経験点の種類やその増加量が定められている。また、各練習項目には、レベルが設定されており、練習を行った回数が所定回数に達した場合に増加する。練習項目のレベルが高いほど経験点の増加量が多くなる。
例えば、ユーザが選択肢P4301を選択すると、主人公キャラクタが打撃練習を行い、筋力ポイント、技術ポイント、及び精神ポイントが増加する。また例えば、ユーザが選択肢P4302を選択すると、主人公キャラクタが筋力練習を行い、筋力ポイント及び精神ポイントが増加する。また例えば、ユーザが選択肢P4303を選択すると、主人公キャラクタに走塁練習を行い、筋力ポイント及び敏捷ポイントが増加する。また例えば、ユーザが選択肢P4304を選択すると、主人公キャラクタが肩力練習を行い、筋力ポイント、敏捷ポイント、及び技術ポイントが増加する。また例えば、ユーザが選択肢P4305を選択すると、主人公キャラクタが守備練習を行い、敏捷ポイント、技術ポイント、及び精神ポイントが増加する。また例えば、ユーザが選択肢P4306を選択すると、主人公キャラクタがメンタル練習を行い、技術ポイント及び精神ポイントが増加する。
本実施形態では、ユーザは、主人公キャラクタに練習させるために、選択肢P4301〜P4306の何れかを連続して2回選択する。例えば、主人公キャラクタに走塁練習をさせたい場合、まず、ユーザは選択肢P4303を選択する。この場合、選択肢P4303が仮選択された状態となり、カーソルC4307が選択肢P4303を指し示すように表示される。そして、選択肢P4303の上に、走塁練習中に怪我をする確率を表示するための確率表示領域A4308があり、選択肢P4303の下に、走塁練習が成功した場合のロジカルポイントの獲得量を表示するための獲得量表示領域A4309がある。なお、ロジカルポイントの獲得量は、練習項目に応じた上限値が設けられているようにしてもよいし、イベントキャラクタによってボーナスが発生してもよい。
怪我をする確率は、例えば、主人公キャラクタの体力パラメータに基づいて決定され、体力パラメータが小さいほど怪我をする確率は高くなる。また、ロジカルポイントの獲得量は、例えば、仮選択された練習項目に対応付けられたキャラクタ(後述するキャラクタ領域A440に表示されたキャラクタ)に基づいて決定され、仮選択された練習項目に対応付けられたキャラクタが多いほど高くなる。なお、経験点領域A420の付近には、仮選択された練習項目(図8では走塁練習)が実行された場合に増加する経験点が表示されるようにしてよい。
また、練習画像G400は、キャラクタ領域A440も含む。本実施形態では、イベントデッキに組み込まれたイベントキャラクタと、シナリオ固有キャラクタと、が各練習項目に関連付けられ、主人公キャラクタ以外のキャラクタも何れかの練習をしたり、練習を見守ったりするように演出される。例えば、キャラクタ領域A440には、仮選択された練習項目に対応付けられたキャラクタが表示される。なお、各練習項目に関連付けられるキャラクタは、固定されていてもよいが、本実施形態ではターンごとに変化する。
図8に示す例では、走塁練習が仮選択されているため、走塁練習に対応付けられたキャラクタがキャラクタ領域A440に表示される。キャラクタ領域A440は、ゲージ領域A4401を含む。ゲージ領域A4401は、キャラクタの主人公キャラクタに対する評価を示す。例えば、主人公キャラクタが、イベントキャラクタ又はシナリオ固有キャラクタに関連付けられている練習をすると評価が増加する。例えば、イベントキャラクタの評価が高くなると、イベントが発生しやすくなってもよいし、経験点がより多く増加する特殊な育成が行われるようにしてもよい。
なお、イベントキャラクタには、得意練習が関連付けられており、イベントキャラクタが得意練習をする際に主人公キャラクタが一緒に練習すると、通常の場合に比べて、経験点の増加量が多くなるようにしてもよい。例えば、図8に示す例では、走塁練習に対応付けられたイベントキャラクタ(矢部)の得意練習は走塁練習であり、この状態で主人公キャラクタが走塁練習をすると、通常よりも経験点の増加量が多くなる。ただし、イベントキャラクタは、自らの得意練習と同じ練習項目に関連付けられるとは限らず、自らの得意練習と異なる練習項目に関連付けられる場合もある。
また、練習画像G400は、ロジカルポイント表示領域A450も含む。ロジカルポイント表示領域A450には、ロジカルポイントの現在値A4501及び最大値A4502が表示される。また、ロジカルポイント表示領域A450は、ロジカルマップボタンB4503を含む。ロジカルマップボタンB4503は、後述するロジカルマップ選択画像(図10)を表示させるためのボタンである。
何れかの練習項目が仮選択された状態で、当該練習項目が主人公キャラクタに行わせる練習項目として確定されると、主人公キャラクタが練習を行い、練習結果を示す練習結果画像が表示部15に表示される。
図9は、練習結果画像の一例を示す図である。図9に示すように、練習結果画像G500の上部領域A510及び下部領域A520は、メイン画像G300の上部領域A310及び下部領域A320と同様である。
練習結果画像G500は、テキスト領域A530を含む。テキスト領域A530には、主人公キャラクタの練習結果を示すテキストが表示される。即ち、主人公キャラクタが練習を行ったことによる各種パラメータの変化内容を示すテキストがテキスト領域A530に表示される。図9の例では、主人公キャラクタが走塁練習を行ったことによって、筋力ポイントが4ポイント増加し、敏捷ポイントが15ポイント増加し、体力パラメータが25ポイント減少し、走塁練習に割り当てられていたイベントキャラクタ(矢部)の主人公キャラクタに対する評価が7ポイント増加し、ユーザが保有するロジカルポイント(ロジカルポイントの現在値)が3ポイント増加したことが示されている。
また、メインパートの各ターンでは、イベントキャラクタに関連するイベントも所定の確率情報に基づいて発生する。例えば、主人公キャラクタがイベントキャラクタと会話したり、イベントキャラクタと一緒に特別練習を行ったりするイベントが発生する。イベントが発生すると、経験点が増加したり、体力が増加したりする。
以上のように、ユーザは、主人公キャラクタに練習させることによって、経験点やロジカルポイントを獲得することができる。先述したように、ユーザは、獲得したロジカルポイントを消費することで、ロジカルマップLM内のパネルPNに対応付けられた効果を発生させることができる。例えば、メイン画像G300内の選択肢P3403が選択されると、ロジカルマップLM内のパネルPNを選択するためのロジカルマップ選択画像が表示部15に表示される。
図10は、ロジカルマップ選択画像の一例を示す図である。ロジカルマップ選択画像G600の全体的なレイアウトは、図4に示すロジカルマップ確認画像G200と同様であり、ロジカルポイント表示領域A610、ロジカルマップ表示領域A620、及びパネル詳細表示領域A630は、それぞれロジカルポイント表示領域A210、ロジカルマップ表示領域A220、及びパネル詳細表示領域A230と同様である。ただし、ロジカルマップ確認画像G200がメインパートの開始前にロジカルマップLMを確認するための画像であるのに対し、ロジカルマップ選択画像G600は、メインパートの実行中にロジカルマップLM内のパネルPNに対応付けられた効果を発生させるための画像である点で異なる。
例えば、ロジカルマップ選択画像G600では、ユーザが選択可能なパネルPNが識別可能に表示される。図10の例は、ユーザが選択可能なパネルPNは網点なしで示されており、ユーザが選択できないパネルPNは網点で示されている。図10の状態では、ユーザは、スタート位置パネルPN55の上下左右のパネルPN45,PN54,PN56,PN65を選択することができる。即ち、スタート位置パネルPN55の上下左右のパネルPN45,PN54,PN56,PN65以外のパネルPNは、現時点では選択することができず、パネルPNを1つずつ選択していくことで将来的に選択することができるようになる。
ユーザがパネルPNを選択すると、パネル詳細表示領域A630には、当該パネルPNに対応付けられた効果とポイント消費量が表示される。図10では、パネルPN54(X座標値が5でありY座標値が4の「筋力」と表示されたパネル)が選択された場合の表示例を示しており、パネル詳細表示領域A630には、効果の内容として筋力ポイントの増加量と、当該効果を発生させるために必要なロジカルポイントと、が表示される。
ユーザが保有するロジカルポイントがパネル詳細表示領域A630に表示された消費量以上である場合には、パネルPNを選択するための獲得ボタンB631が選択可能な状態で表示される。ユーザが獲得ボタンB631を選択すると、選択中のパネルPNを選択して効果を発生させることができる。例えば、図10の例では、ユーザが獲得ボタンB631を選択すると、筋力ポイントを増加させる効果が発生し、主人公キャラクタの筋力ポイントが所定値だけ増加する。
図11は、ユーザがパネルPN54を選択した後のロジカルマップ選択画像G600の一例を示す図である。図11の例は、スタート位置パネルPN55の上側にあるパネルPN54(X座標値が5でありY座標値が4の「筋力」と表示されたパネル)が選択された場合を示している。ロジカルマップLMは、どのパネルPNが選択されているかを識別可能となっており、図11では、ユーザが選択したパネルPNが斜線で示されている。また、ロジカルポイント表示領域A610に示すように、ユーザが保有するロジカルポイントは、パネルPNを選択するために必要な10ポイントだけ減少している。
先述したように、選択済みのパネルPNの上下左右のパネルPNが選択可能になるので、ユーザが選択したパネルPN54(X座標値が5でありY座標値が4の「筋力」と表示されたパネル)の上下左右のパネルPN44,PN53,PN64が選択可能な状態になる。別の言い方をすれば、ユーザが選択したパネルPNの周囲のパネルPNが選択可能な状態になる。また例えば、ユーザが選択したパネルPNから所定距離以内のパネルPNが選択可能な状態になる。また例えば、ユーザが選択したパネルPNと隣り合うパネルPNが選択可能な状態になる。また例えば、ユーザが選択したパネルPNとつながったパネルPNが選択可能な状態になる。
また、主人公キャラクタの能力パラメータを増加させる効果、主人公キャラクタの練習レベルを増加させる効果、主人公キャラクタの体力又は回復力を増加させる効果、主人公キャラクタに対する他のキャラクタの評価を増加させる効果、又は、ロジカルポイントの最大値又は獲得量を増加させる効果が対応付けられたパネルPNについても同様に、パネルPNが選択された場合に、ロジカルポイントを消費することによって効果を発生させることができる。
また、パネルPNの中には、効果が即時に発生するのではなく、主人公キャラクタが練習をしたときに発生する効果が対応付けられたものもある。例えば、練習実行時に獲得する経験点を増加させる効果、又は、怪我をする確率が0%になる効果等がある。本実施形態では、これらの効果は、パネルPNを選択したターンでのみ有効となる場合を説明するが、所定期間内に効果が有効であればよく、次以降の所定ターン内で有効であってもよい。
図12は、走塁練習の実行時に獲得する経験点を増加させる効果が発生した場合の練習画像G400の一例を示す図である。図12に示すように、走塁練習の選択肢P4303が他の選択肢と異なる表示態様(図12では斜線)で表示され、主人公キャラクタが走塁練習をした場合に効果が発生することが通知される。また、経験点領域A420には、練習項目を実行した時に獲得する経験点にボーナスが発生することが示されている。例えば、主人公キャラクタが走塁練習をした場合に獲得する敏捷ポイントは、通常は15ポイントであるが、今回の走塁練習では、ロジカルマップLMで選択したパネルPNの効果により、20ポイントのボーナスが発生することが経験点領域A420に示されている。
なお、怪我をする確率が0%になる効果も同様に、練習画像G400において、当該効果が発生することが通知されるようにしてもよい。例えば、主人公キャラクタの体力パラメータが少ないにも関わらず、怪我をする確率が0%となるように、練習画像G400が表示されるようにしてもよい。
また、本実施形態では、メインパートのプレイ中に、ロジカルマップLM内の空きスペースに対し、新たにパネルPNを追加することができるようになっている。例えば、メインパート中において、新たにパネルPNを追加するイベントがランダムに発生する。
図13は、パネルPNが追加される様子を示す図である。図13の例では、パネルPNを追加可能な位置を網点なしの枠で示しており、当該枠の内部に「追加可」の文字列を示している。図13に示すように、本実施形態では、スタート位置パネルPN55とつながったパネルPN45,PN54,PN56,PN65と1マス違いの位置に、新たなパネルPNを追加することができる。ユーザは、新たにパネルPNを追加することにより、スタート位置パネルPN55と他のパネルPNを介してつながっていなかったパネルPNを、スタート位置パネルPN55とつなげたり、スタート位置パネルPN55の遠くにあるパネルPNへのショートカットが可能なようにしたりすることができる。
例えば、パネルPN12(X座標値が1でありY座標値が2の「肩練ブースト」と表示されたパネル)は、スタート位置パネルPN55と他のパネルPNを介してつながっていないため、パネルPNを選択し続けても選択することができないが、図13の状態において、X座標値が1でありY座標値が3の位置(領域AR13)に新たにパネルPNが追加されることで、「肩練ブースト」のパネルPN12がスタート位置パネルPN55とつながるため、選択可能な状態となる。新たに追加されたパネルPNには、ランダムに選択された効果が対応付けられてもよいし、ユーザが選択した効果が対応付けられてもよい。
上記のように、本実施形態のゲームシステムSは、主に、ユーザが設定したイベントデッキに基づいてロジカルマップLMを設定することで、ゲームにおける育成の興趣性を向上させることが可能な構成となっている。以降、当該構成の詳細を説明する。
[3.ゲームシステムにおいて実現される機能]
図14は、ゲームシステムSで実現される機能のうち、本発明に関連する機能を示す機能ブロック図である。ここでは、サーバ30において実現される機能と、ゲーム端末10において実現される機能と、を順番に説明する。
[3−1.サーバにおいて実現される機能]
図14に示すように、サーバ30において、データベース記憶部300が実現される。データベース記憶部300は、記憶部32を主として実現される。データベース記憶部300は、ゲームに関するデータを統括的に管理し、各ユーザがゲームをプレイするために必要なデータを記憶する。ここでは、データベース記憶部300が記憶するデータの一例として、イベントキャラクタデータベースDB1、イベントデッキデータベースDB2、ゲーム状況データベースDB3を説明する。
図15は、イベントキャラクタデータベースDB1のデータ格納例を示す図である。図15に示すように、イベントキャラクタデータベースDB1は、各ユーザが保有するイベントキャラクタに関するデータベースであり、例えば、ユーザ識別情報と、イベントキャラクタデータDT1と、が関連付けられている。ユーザ識別情報は、例えば、ユーザを一意に識別するための情報である。ここでは、ユーザ識別情報の一例としてユーザIDを説明するが、ユーザ名やメールアドレス等がユーザの識別情報の一例に相当してもよい。
イベントキャラクタデータDT1は、ユーザが保有するイベントキャラクタの基本情報を示す。例えば、イベントキャラクタデータDT1には、イベントキャラクタを一意に識別するイベントキャラクタIDに関連付けて、イベントキャラクタの名前、レアリティ、属性、ポジション、得意練習、イベントの内容、ボーナス、及び能力パラメータなどが格納される。
属性は、例えば、イベントキャラクタの役割や種類であり、ここでは、選手又はマネージャーの何れかであるかが示される。イベントの内容としては、イベントが発生した場合の主人公キャラクタ及びイベントキャラクタのセリフやイベントにより変化する経験点の種類及び変化量が格納されてよい。ボーナスは、イベントキャラクタと一緒に練習した場合の経験点のボーナスが格納されてよい。イベントキャラクタデータDT1は、ユーザがイベントキャラクタを新たに入手すると更新される。
図16は、イベントデッキデータベースDB2のデータ格納例を示す図である。図16に示すように、イベントデッキデータベースDB2は、各ユーザが設定したイベントデッキに関するデータベースであり、例えば、ユーザ識別情報と、イベントデッキデータDT2と、が関連付けられている。
イベントデッキデータDT2は、イベントデッキに組み込まれたイベントキャラクタを示す。例えば、イベントデッキデータDT2には、イベントデッキを一意に識別するイベントデッキIDに関連付けて、イベントデッキに組み込まれているイベントキャラクタのイベントキャラクタIDが格納される。例えば、ユーザは、複数のイベントデッキを登録することができ、イベントデッキごとに、組み込まれているイベントキャラクタのイベントキャラクタIDが格納されている。
なお、各ユーザのイベントデッキに組み込まれる6人目のイベントキャラクタは、他のユーザのイベントキャラクタが助っ人として組み込まれているため、例えば、当該他のユーザのユーザIDが格納されるようにしてもよい。他にも例えば、イベントキャラクタがユーザに付与されるたびに、ゲームシステムS全体の中で当該イベントキャラクタを一意に識別するIDが発行される場合には、イベントデッキデータDT2には、当該IDが格納されるようにしてもよい。イベントデッキデータDT2は、ユーザがイベントデッキを編集するための操作をすると更新される。
図17は、ゲーム状況データベースDB3のデータ格納例を示す図である。図17に示すように、ゲーム状況データベースDB3は、各ユーザのゲームの状況に関するデータベースであり、例えば、ユーザ識別情報と、ゲーム状況データDT3と、が関連付けられている。
ゲーム状況データDT3は、実行中のサクセスパートの状況を示すデータである。例えば、ゲーム状況データDT3には、シナリオを一意に識別するシナリオID、現在のセクション、現在のターン、主人公キャラクタの基本情報、現在の経験点、現在の能力パラメータ、特殊能力、使用中のイベントデッキのイベントデッキID、イベントキャラクタ及びシナリオ固有キャラクタの現在の評価、ロジカルポイントの現在値と最大値、及びロジカルマップ情報などが格納される。
ロジカルマップ情報は、本発明に係る効果データの一例である。ロジカルマップ情報には、例えば、パネルPNの位置、効果の内容、消費ロジカルポイント、及びパネルPNの選択状況が格納される。パネルPNの位置は、ロジカルマップLM内のパネルPNの配置位置(表示位置)であり、例えば、本実施形態では2次元座標で示されるが、ロジカルマップLMが3次元空間で表現される場合には3次元座標で示されてもよい。パネルPNの選択状況は、パネルPNが選択されたかを示す情報であり、パネルPNに対応付けられた効果が発生したか否かを示す情報ということもできる。
なお、データベース記憶部300に記憶されるデータは、上記の例に限られない。データベース記憶部300は、ゲームに必要なデータを記憶すればよい。例えば、データベース記憶部300は、イベントキャラクタのマスタデータベースを記憶してもよい。また例えば、データベース記憶部300は、ゲーム端末10に表示させる画像の画像データを記憶してもよい。
[3−2.ゲーム端末において実現される機能]
図14に示すように、ゲーム端末10においては、データ記憶部100、使用対象選択操作受付部101、設定部102、表示制御部103、効果選択操作受付部104、効果発生部105、処理実行部106、及び最大値変更部107が実現される。
[3−2−1.データ記憶部]
データ記憶部100は、記憶部12を主として実現される。データ記憶部100は、ゲームを実行するために必要なデータを記憶する。ここでは、データ記憶部100が記憶するデータの一例として、イベントキャラクタデータDT1、イベントデッキデータDT2、及びゲーム状況データDT3を説明する。
イベントキャラクタデータDT1、イベントデッキデータDT2、及びゲーム状況データDT3のデータ形式は、サーバ30のデータベース記憶部300に記憶されているものと同様である。ただし、データ記憶部100は、ゲーム端末10のユーザ以外のデータを記憶する必要はないので、イベントキャラクタデータベースDB1、イベントデッキデータベースDB2、及びゲーム状況データベースDB3のうち、ゲーム端末10のユーザのユーザ識別情報と対応付けられたイベントキャラクタデータDT1、イベントデッキデータDT2、及びゲーム状況データDT3を記憶する。
例えば、ゲーム端末10とサーバ30との間で、イベントキャラクタデータDT1、イベントデッキデータDT2、及びゲーム状況データDT3と、イベントキャラクタデータベースDB1、イベントデッキデータベースDB2、及びゲーム状況データベースDB3と、の整合性が取られている。例えば、ゲーム端末10がイベントキャラクタデータDT1を更新した場合は、ゲーム端末10は、サーバ30に対し、ユーザ識別情報とともに、更新後のイベントキャラクタデータDT1を送信する。なお、ユーザ識別情報は、データ記憶部100に記憶されているものとする。サーバ30は、受信したユーザ識別情報と受信したイベントキャラクタデータDT1を関連付けてイベントキャラクタデータベースDB1に格納する。
一方、サーバ30がイベントキャラクタデータDT1を更新した場合は、サーバ30は、当該イベントキャラクタデータDT1に対応付けられたユーザ識別情報が示すゲーム端末10に対し、当該イベントキャラクタデータDT1を送信する。ゲーム端末10は、受信したイベントキャラクタデータDT1をデータ記憶部100に記録する。イベントデッキデータDT2及びゲーム状況データDT3についても同様に、ゲーム端末10とサーバ30との間で、整合性が取られている。
なお、データ記憶部100に記憶されるデータは、上記の例に限られない。データ記憶部100は、ゲームに必要なデータを記憶すればよい。例えば、データ記憶部100は、ゲーム端末10に表示させる画像の画像データを記憶してもよい。
[3−2−2.使用対象選択操作受付部]
使用対象選択操作受付部101は、制御部11を主として実現される。使用対象選択操作受付部101は、主人公キャラクタの性能を向上させるゲームにおいて、複数のイベントキャラクタの中から使用対象を選択するための使用対象選択操作を受け付ける。使用対象選択操作は、操作部14から入力可能な操作であればよく、例えば、複数のイベントキャラクタが表示された画面に対する操作である。
本実施形態では、イベントキャラクタがイベントデッキに組み込まれることが、使用対象となることに相当するので、ユーザが保有するイベントキャラクタの中からイベントデッキに組み込むイベントキャラクタを選択するための操作は、使用対象選択操作の一例に相当する。例えば、ユーザが、メイン画像G300のイベントデッキ設定領域A110に対して所定の操作(例えば、設定枠表示領域A111に対する操作)をすると、自身が保有するイベントキャラクタの一覧が表示部15に表示され、当該一覧の中からイベントデッキに組み込むイベントキャラクタが選択される。使用対象選択操作受付部101は、当該一覧に表示されたイベントキャラクタの選択を受け付けることによって、使用対象選択操作を受け付けることになる。
また例えば、本実施形態では、他のユーザが保有するイベントキャラクタを助っ人としてイベントデッキに組み込むことができるので、使用対象選択操作は、他のユーザが保有するイベントキャラクタの中から使用対象を選択するための操作ということもできる。なお、使用対象の候補となるイベントキャラクタを保有する他のユーザは、ランダムに選出されてもよいし、ユーザと友人関係にある他のユーザから選出されてもよい。
[3−2−3.設定部]
設定部102は、制御部11を主として実現される。設定部102は、主人公キャラクタの性能に関連する1又は複数のパラメータを変化させるための複数の効果の各々を示すロジカルマップ情報を設定する。設定部102は、使用対象選択操作により選択されたイベントキャラクタに基づいて、ロジカルマップ情報を設定する。例えば、設定部102は、イベントデッキに組み込まれたイベントキャラクタに基づいて、パネルPNの数、パネルPNの配置位置、及び効果の内容を決定する。別の言い方をすれば、設定部102は、複数の効果にそれぞれ対応する複数のパネルPNが配置された画像の設定を行う。
イベントデッキに組み込まれるイベントキャラクタと、パネルPNの数・パネルPNの配置位置・効果の内容と、の関係を示すデータは、予めデータ記憶部100に記憶されているものとする。この関係は、数式形式又はテーブル形式で定義されていてもよいし、プログラムコードの一部として記述されていてもよい。設定部102は、イベントデッキに組み込まれるイベントキャラクタに関連付けられたパネルPNの数・パネルPNの配置位置・効果の内容となるように、ロジカルマップ情報を設定する。
例えば、設定部102は、使用対象選択操作により選択されたイベントキャラクタ(イベントデッキに組み込まれたイベントキャラクタ)のパラメータに基づいて、ロジカルマップ情報を設定する。イベントキャラクタのパラメータとしては、イベントキャラクタデータDT1に格納されたパラメータであればよく、例えば、レアリティ、属性、ポジション、得意練習、イベントの種類、ボーナス、又は能力パラメータである。
例えば、設定部102は、イベントデッキに組み込まれたイベントキャラクタの得意練習に基づいて、複数の種類の中で各種類の配分を決定する。本実施形態では、効果は複数種類に分類されており、例えば、筋力ポイントに関する効果、敏捷ポイント又は変化球ポイントに関する効果、技術ポイントに関する効果、精神ポイントに関する効果の4種類の効果が存在する。設定部102は、イベントキャラクタの得意練習に基づいて、これら4種類の効果の各々のパネルPNの数を決定する。
例えば、設定部102は、ある特定の得意練習(例えば、打撃練習)のイベントキャラクタが多いほど、当該得意練習で増加させることのできる経験点(例えば、技術ポイント)に関する効果のパネルPNが多くなるように配分を決定する。即ち、設定部102は、イベントデッキに組み込まれたイベントキャラクタの得意練習が偏っているほど、各パネルPNが示す効果も特定の効果に偏るようにし、イベントデッキに組み込まれたイベントキャラクタの得意練習のバランスが取れているほど、各パネルPNが示す効果も万遍なくバランスが取れるようにする。設定部102は、上記のように決定した配分となるように、各パネルPNの配置位置と効果の内容を決定し、ロジカルマップLMに各パネルPNを設定する。
図18は、ロジカルマップLMにおける各パネルPNの設定方法の説明図である。なお、図18では、スタート位置パネルPN55からの距離を数値で示している。ここでの距離とは、スタート位置パネルPN55から何マス分離れているかを示す数値である。なお、数値を示していない領域ARは、イベントキャラクタの能力パラメータに基づいてパネルPNが最初に配置される領域である。
本実施形態では、設定部102は、ロジカルマップLM内の所定の位置に所定の内容の効果を示すパネルPNが配置されるように、ロジカルマップLM内にパネルPNを配置する。例えば、筋力ポイントに関する効果を示すパネルPNは、ロジカルマップLMの上側(図18において網点で示す領域AU内)に配置される。また例えば、精神ポイントに関する効果を示すパネルPNは、ロジカルマップLMの左側(図18において縦線で示す領域AL内)に配置される。また例えば、敏捷ポイントに関する効果を示すパネルPNは、ロジカルマップLMの右側(図18において横線で示す領域AR内)に配置される。また例えば、技術ポイントに関する効果を示すパネルPNは、ロジカルマップLMの下側(図18において斜線で示す領域AD内)に配置される。
また例えば、設定部102は、イベントキャラクタの能力パラメータに基づいて、効果の内容を決定するようにしてもよい。例えば、設定部102は、イベントキャラクタの能力パラメータが高いほど、スタート位置パネルPN55から遠くに効果の強いパネルPNを配置するようにするようにしてもよい。また例えば、設定部102は、イベントキャラクタのレアリティに基づいて、効果の内容を決定するようにしてもよい。例えば、設定部102は、イベントキャラクタのレアリティが高いほど、スタート位置パネルPN55から遠くに効果の強いパネルPNを配置するようにしてもよい。
なお、設定部102は、主人公キャラクタのパラメータに基づいて、効果の内容を決定してもよい。例えば、設定部102は、主人公キャラクタが投手である場合と野手である場合と、で効果の内容を異ならせてもよい。他にも例えば、設定部102は、特定のイベントキャラクタがイベントデッキに組み込まれている場合に、パネルPNの数を増やしてもよい。また例えば、設定部102は、得意練習が設定されていないイベントキャラクタ(例えば、マネージャ)については、何れかの得意練習を仮想的に割り当てたうえで、効果の内容を決定してもよい。
本実施形態のゲームでは、使用対象として複数のイベントキャラクタを選択可能なので、設定部102は、使用対象選択操作により選択された複数のイベントキャラクタに特定の組み合わせのイベントキャラクタが含まれる場合に、特定の組み合わせと対応付けられた特定の効果をロジカルマップ情報に設定するようにしてもよい。
特定の組み合わせと、特定の効果と、の関係を示すデータは、予めデータ記憶部100に記憶されているものとする。この関係は、数式形式又はテーブル形式で定義されていてもよいし、プログラムコードの一部として記述されていてもよい。設定部102は、イベントデッキに組み込まれるイベントキャラクタの組み合わせに関連付けられたパネルPNの数・パネルPNの配置位置・効果の内容となるように、ロジカルマップ情報を設定する。なお、特定の効果としては、他のパネルPNと同様の効果であってもよいし、主人公キャラクタが特殊能力を獲得しやすくなる「コツ」を習得するといった特殊な効果であってもよい。
また例えば、設定部102は、ロジカルポイントの最大値を増加させる効果をロジカルマップ情報に設定するようにしてもよい。即ち、設定部102は、ロジカルポイントの最大値を増加させる効果が対応付けられたパネルPNをロジカルマップLM内に配置してもよい。設定部102は、ロジカルポイントの最大値の増加量を、イベントキャラクタに基づいて決定してもよいし、ランダムに決定してもよい。
また例えば、本実施形態の効果選択操作では、選択済みのパネルPNから所定距離以内のパネルPNを選択可能なので、設定部102は、複数のパネルPNのうちの少なくとも1つのパネルPNを、効果の内容が表示されない制限状態に設定するようにしてもよい。
所定距離は、予め定められた距離であればよく、本実施形態では、1マス分(X軸−Y軸座標系における単位距離分)である。制限状態とは、例えば、効果の内容が確定していない状態、又は、効果の内容が確定しているがその内容が隠された状態である。制限状態とは、効果の内容が確定していない場合には、所定条件に基づいて効果の内容が決まればよく、例えば、ランダムに効果が決まってもよいし、ユーザの操作に基づいて効果が決まってもよい。
また例えば、設定部102は、制限状態のパネルPNの所定距離以内のパネルPNが効果選択操作によって選択された場合に、当該制限状態のパネルPNに対応付けられた効果が表示される状態にするようにしてもよい。効果が表示される状態とは、効果の内容が確定し、その内容が表示される状態である。例えば、設定部102は、制限状態のパネルPNの所定距離以内のパネルPNが効果選択操作によって選択された場合に、当該制限状態のパネルPNに対応付けられた効果をランダムに決定してもよいし、予め内容を決定しておいた効果を表示させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、効果選択操作では、選択可能なパネルPNから所定距離以内のパネルPNを選択可能であり、複数のパネルPNには、選択可能なパネルPNが所定距離以内にないパネルPN(例えば、図4におけるX座標値が1でありY座標値が2の「肩練ブースト」のパネルPN12)が含まれているので、設定部102は、ゲームの進行に基づいて、選択可能なパネルPNが所定距離以内にないパネルPNの所定距離以内に、選択可能なパネルPNが追加されるように、新たな効果をロジカルマップ情報に追加するようにしてもよい。選択可能なパネルPNとは、所定条件を満たすパネルPNであり、例えば、選択済みのパネルPNの所定距離以内のパネルPN、当該パネルPNの所定距離以内にあるパネルPNである。
[3−2−4.表示制御部]
表示制御部103は、制御部11を主として実現される。表示制御部103は、ロジカルマップ情報に基づいて、複数の効果にそれぞれ対応する複数のパネルPNを表示部15に表示させる。パネルPNは、本発明に係る効果オブジェクトの一例である。
効果オブジェクトとは、例えば、効果を発生させるために表示されるオブジェクトである。例えば、効果オブジェクトは、パネル、マス、指標、アイコンなどである。例えば、効果オブジェクトは、画面内の所定の位置に表示されるものである。このため、画面内の複数の位置の各々に効果オブジェクトが表示されることになる。効果オブジェクトの配置位置(表示位置)は、効果データ(本実施形態ではロジカルマップ情報)に格納されている。例えば、効果オブジェクトは、画面内又は仮想世界内に配置されるものである。例えば、効果オブジェクトは、マップ内、仮想世界内、ツリー上に配置される。仮想世界としては、2次元であってもよいし、3次元であってもよい。マップとしては、碁盤の目状のマップであってもよいし、特に区切られていないマップであってもよい。ツリーとしては、効果が対応付けられたノードを含むツリーであってよい。
本実施形態では、表示制御部103は、ロジカルマップ情報に格納された各パネルPNのパネル位置に基づいて、当該パネルPNをロジカルマップLM内に配置する。そして、表示制御部103は、ロジカルマップ情報に格納された各パネルPNの効果の内容に基づいて、当該パネルPNの表示態様を決定する。例えば、表示制御部103は、効果の内容を示すように、各パネルPNの文字列やアイコンを決定する。
本実施形態では、表示制御部103は、使用対象選択操作により選択されたイベントキャラクタが使用対象として確定される前に、複数のパネルPNを表示部15に表示させる。確定とは、例えば、仮で選択した使用対象を、使用対象として決定することである。例えば、表示制御部103は、サクセスパートのメインパートが開始される前に(即ち、プレパート中に)、ロジカルマップ確認画像G200を表示部15に表示させる。即ち、表示制御部103は、イベントデッキの内容を変更可能な期間において、ロジカルマップ確認画像G200を表示部15に表示させることになる。
[3−2−5.効果選択操作受付部]
効果選択操作受付部104は、制御部11を主として実現される。効果選択操作受付部104は、複数のパネルPNの何れかを選択するための効果選択操作を受け付ける。効果選択操作とは、操作部14から入力可能な操作であればよく、例えば、複数のパネルPNが表示された画面に対する操作である。本実施形態では、効果選択操作は、ロジカルマップ選択画像G600に表示されたパネルPNを選択するための操作である。別の言い方をすれば、効果選択操作は、パネルPNが表示された画面内の位置を指定するための操作である。
[3−2−6.効果発生部]
効果発生部105は、制御部11を主として実現される。効果発生部105は、効果選択操作により選択されたパネルPNと対応付けられた効果を発生させる。効果を発生とは、例えば、主人公キャラクタの性能に関するパラメータの変化量を多くすることである。効果発生部105は、効果が発生しないときに比べて、主人公キャラクタの経験点の増加量を多くする。
本実施形態では、効果発生部105は、ユーザが保有するポイントを消費させることにより、効果選択操作により選択されたパネルPNと対応付けられた効果を発生させる。例えば、効果発生部105は、ユーザが保有するポイントを消費することと引き替えに、効果選択操作により選択されたパネルPNと対応付けられた効果を発生させる。即ち、効果発生部105は、ユーザが保有するポイントを消費することを条件として、効果選択操作により選択されたパネルPNと対応付けられた効果を発生させる。
本実施形態では、パネルPNごとに、当該パネルPNと対応付けられた効果を発生させるためのロジカルポイントの消費量が異なるので、効果発生部105は、効果選択操作により選択されたパネルPNに対応付けられた消費量に基づいてロジカルポイントを消費させる。消費量とは、例えば、効果が発生するときのロジカルポイントの減少量であり、効果の発生と引き替えにロジカルポイントが減少する量である。なお、ロジカルポイントの消費量は、設定部102が予め定められた方法に基づいて決定すればよい。例えば、効果が強くなるほどロジカルポイントの消費量が多くなるようにしてよい。
例えば、効果発生部105は、ゲーム状況データDT3に格納されたロジカルマップ情報に基づいて、効果選択操作により選択されたパネルPNの消費ロジカルポイントを特定する。そして、効果発生部105は、ゲーム状況データDT3に格納されたロジカルポイントの現在値が、消費ロジカルポイント以上であれば、ユーザが保有するロジカルポイントを消費させることにより、効果選択操作により選択されたパネルPNと対応付けられた効果を発生させる。
[3−2−7.処理実行部]
処理実行部106は、制御部11を主として実現される。処理実行部106は、使用対象選択操作により選択されたイベントキャラクタのパラメータに基づいて、主人公キャラクタの1又は複数のパラメータを変化させるための処理を実行する。当該処理は、パネルPNを選択することで効果が発生することとは異なる処理であればよい。例えば、処理実行部106は、イベントデッキに組み込まれたイベントキャラクタのパラメータに基づいて、主人公キャラクタの経験点の変化量を決定する。また例えば、処理実行部106は、イベントデッキに組み込まれたイベントキャラクタに基づいて、主人公キャラクタの経験点が変化するイベントを発生させる。
[3−2−8.最大値変更部]
最大値変更部107は、制御部11を主として実現される。最大値変更部107は、ゲームの進行に基づいて、ユーザが保有可能なロジカルポイントの最大値を変更する。ここでの変更とは、最大値を増加又は減少させることである。
ゲームの進行と、ロジカルポイントの最大値と、の関係を示すデータは、予めデータ記憶部100に記憶されているものとする。この関係は、数式形式又はテーブル形式で定義されていてもよいし、プログラムコードの一部として記述されていてもよい。設定部102は、ゲームの進行に関連付けられた最大値を設定する。
例えば、最大値変更部107は、ゲームにおいて所定のイベントが発生した場合に、ロジカルポイントの最大値を変更する。また例えば、最大値変更部107は、ゲームにおいてユーザが所定の操作をした場合に、ロジカルポイントの最大値を変更する。また例えば、最大値変更部107は、ゲームにおいて所定のパラメータが変化した場合に、ロジカルポイントの最大値を変更する。また例えば、最大値変更部107は、ゲームにおいて所定の時点が到来した場合に、ロジカルポイントの最大値を変更する。
また例えば、設定部102が、ポイントの消費量が第1の値であるような効果をロジカルマップ情報に設定する場合に、最大値変更部107は、ロジカルポイントの最大値を第1の値未満の値に初期設定し、ゲームの進行に基づいて、最大値を前記第1の値以上の値に増加させるようにしてもよい。第1の値とは、所定のパネルPNを選択するためのロジカルポイントの消費量である。例えば、最大値変更部107は、ロジカルポイントの最大値の初期設定を固定値としてもよいし、イベントデッキに組み込まれたイベントキャラクタに基づいて決定してもよい。最大値変更部107は、ロジカルポイントの最大値の初期値では選択することができないパネルPNが存在するように、ロジカルポイントの最大値を初期設定する。
また例えば、最大値変更部107は、効果選択操作により選択されたパネルPNに、最大値を増加させる効果が対応付けられている場合に、ユーザが保有するポイントを消費することにより、最大値を増加させるようにしてもよい。最大値変更部107は、ロジカルポイントの最大値を増加させる効果が対応付けられたパネルPNが選択された場合に、ロジカルポイントの最大値を増加させることになる。
[4.ゲームシステムにおいて実行される処理]
次に、ゲームシステムSにおいて実行される処理を説明する。ここでは、ゲームシステムSにおいて実行される処理のうち、プレパートにおいてイベントデッキの設定をするためのイベントデッキ設定処理と、メインパートにおいてメイン画像G300が表示された場合のメインパート処理と、を説明する。本実施形態では、これらの処理がゲーム端末10において実行される場合を説明する。
[4−1.イベントデッキ設定処理]
図19は、イベントデッキ設定処理の一例を示すフロー図である。図19に示す処理は、ユーザがサクセスパートを開始するための所定操作を行った場合に、制御部11が記憶部12に記憶されたプログラムに従って動作することによって実行される。下記の処理は、図14に示す各機能ブロックによる処理の一例である。
図19に示すように、まず、制御部11は、イベントデッキデータDT2に基づいて、イベントデッキ設定画像G100を表示部15に表示させる(S101)。S101においては、制御部11は、イベントデッキデータDT2を参照し、イベントデッキに組み込まれたイベントキャラクタを特定する。そして、制御部11は、特定したイベントキャラクタの画像をイベントデッキ設定領域A110に表示させる。
制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて、ユーザの操作を特定する(S103)。ここでは、イベントデッキに組み込むイベントキャラクタを選択するための使用対象選択操作、ロジカルマップ確認ボタンB120を選択する操作、又は、イベントデッキを確定するための操作の何れかが行われるものとする。
ユーザが使用対象選択操作をした場合(S103;使用対象選択操作)、制御部11は、イベントデッキの設定処理を実行する(S105)。S105においては、例えば、制御部11は、イベントキャラクタデータDT1に基づいて、ユーザが保有するイベントキャラクタの一覧を表示させ、当該一覧の中から選択したイベントキャラクタをイベントデッキに組み込む。また例えば、制御部11は、サーバ30に対し、他のユーザのイベントキャラクタの取得要求を送信し、他のユーザのイベントキャラクタの一覧を表示させ、当該一覧の中から選択したイベントキャラクタをイベントデッキに組み込む。
制御部11は、S105で設定されたイベントデッキに基づいて、ゲーム状況データDT3のロジカルマップ情報を更新し(S107)、S101の処理に戻る。S107においては、制御部11は、イベントデッキに組み込まれたイベントキャラクタに基づいて、パネルPNの数・配置位置・効果の内容・ロジカルポイント消費量を決定し、ロジカルマップ情報を更新する。
S103において、ユーザがロジカルマップ確認ボタンB120を選択した場合(S103;ロジカルマップ確認ボタン)、制御部11は、ゲーム状況データDT3に基づいて、ロジカルマップ確認画像G200を表示させる(S109)。制御部11は、ゲーム状況データDT3に格納されたロジカルポイントに基づいて、ロジカルポイント表示領域A210の表示内容を決定する。そして、制御部11は、ゲーム状況データDT3に格納されたパネル位置と効果の内容に基づいて、ロジカルマップ表示領域A220の表示内容を決定する。
制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて、ユーザの操作を特定する(S111)。ここでは、各パネルPNを選択して詳細を表示させるための詳細表示操作、又は、イベントデッキ設定画像G100に戻るための操作が行われるものとする。
ユーザが詳細表示操作をした場合(S113;詳細表示操作)、制御部11は、ゲーム状況データDT3のロジカルマップ情報に基づいて、パネル詳細表示領域A230の表示を更新する(S113)。S113においては、制御部11は、詳細表示操作により選択されたパネルPNの効果の内容と消費ロジカルポイントを特定し、パネル詳細表示領域A230の表示内容を決定する。一方、ユーザがイベントデッキ設定画像G100に戻るための操作をした場合(S111;戻る)、S101の処理に戻る。
一方、S103において、ユーザがイベントデッキを確定するための操作をした場合(S103;確定操作)、制御部11は、サクセスパートのメインパートを開始させ(S115)、本処理は終了する。S115においては、ロジカルマップLMの内容が確定されることになる。
[4−2.メインパート処理]
図20は、メインパート処理の一例を示すフロー図である。図20に示す処理は、メインパートにおいてメイン画像G300が表示される場合(例えば、各ターンの開始時)に、制御部11が記憶部12に記憶されたプログラムに従って動作することによって実行される。下記の処理は、図14に示す各機能ブロックによる処理の一例である。
図20に示すように、制御部11は、ゲーム状況データDT3に基づいて、メイン画像G300を表示部15に表示させる(S201)。S201においては、制御部11は、ゲーム状況データDT3に格納された各情報に基づいて、メイン画像G300の表示内容を決定する。
制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて、ユーザの操作を特定する(S203)。ここでは、選択肢P3401〜P3407の何れかを選択するための操作が行われるものとする。
ユーザが選択肢P3402を選択した場合(S203;練習)、制御部11は、ゲーム状況データDT3に基づいて、練習画像G400を表示部15に表示させる(S205)。S205においては、制御部11は、ゲーム状況データDT3に格納された各情報に基づいて、練習画像G400の表示内容を決定する。
制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて、ユーザの操作を特定する(S207)。ここでは、選択肢P4301〜P4306の何れかを選択する操作、又は、メイン画像G300に戻るための操作の何れかが行われる。
ユーザが選択肢P4301〜P4306の何れかを選択した場合(S207;練習項目)、制御部11は、主人公キャラクタの練習を実行し(S209)、練習結果画像G500を表示部15に表示させ(S211)、本処理は終了する。S209においては、制御部11は、選択肢P4301〜P4306のうち、ユーザが選択した選択肢が示す練習項目に基づいて、主人公キャラクタの経験点やロジカルポイントを増加させ、体力パラメータを低下させる。当該練習項目の経験点を増加させる効果が発生していた場合には、経験点にボーナスが付与されることになる。
なお、S209においては、制御部11は、所定の確率に基づいて、主人公キャラクタが怪我をするかを判定する。主人公キャラクタが怪我をすると判定された場合は、主人公キャラクタが怪我をするイベントが発生する。この場合、主人公キャラクタの経験点やロジカルポイントは増加しないようにしてもよい。一方、ユーザがメイン画像G300に戻るための操作をした場合(S207;戻る)、S201の処理に戻る。
一方、S203において、ユーザが選択肢P3403を選択した場合(S203;ロジカルマップLM)、制御部11は、ゲーム状況データDT3に基づいて、ロジカルマップ選択画像G600を表示部15に表示させる(S213)。S213においては、制御部11は、ゲーム状況データDT3に格納されたロジカルポイントに基づいて、ロジカルポイント表示領域A610の表示内容を決定する。そして、制御部11は、ゲーム状況データDT3に格納されたパネル位置と効果の内容に基づいて、ロジカルマップ表示領域A620の表示内容を決定する。
制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて、ユーザの操作を特定する(S215)。ここでは、各パネルPNを選択する操作、獲得ボタンB631を選択する操作、又はメイン画像G300に戻るための操作の何れかが行われる。
ユーザがパネルPNを選択した場合(S215;パネル選択)、制御部11は、ゲーム状況データDT3に基づいて、ユーザが選択したパネルPNの詳細をパネル詳細表示領域A630に表示させる(S217)。S217においては、制御部11は、詳細表示操作により選択されたパネルPNの効果の内容と消費ロジカルポイントを特定し、パネル詳細表示領域A630の表示内容を決定する。
ユーザが獲得ボタンB631を選択する操作をした場合(S215;獲得ボタン)、制御部11は、ロジカルポイントを消費することによって、選択されたパネルPNに対応付けられた効果を発生させる(S219)。S219においては、制御部11は、選択中のパネルPNに対応付けられたロジカルポイントの消費量を特定する。そして、制御部11は、当該消費量だけロジカルポイントを減少させ、当該パネルPNに対応付けられた効果を発生させる。なお、当該パネルPNの上下左右に「ランダム」と示されたパネルPNが配置されていた場合には、この時点で、当該パネルPNの効果の内容がランダムに決定される。一方、ユーザがメイン画像G300に戻るための操作をした場合(S215;戻る)、S201の処理に戻る。
ユーザが選択肢P3404を選択した場合(S203;能力)、制御部11は、ゲーム状況データDT3に基づいて、能力パラメータをアップさせるための処理を実行し(S221)、S201の処理に戻る。S221においては、制御部11は、ユーザの操作に基づいて、経験点を消費することによって、能力パラメータを増加させたり、特殊能力を獲得させたりする。
ユーザが選択肢P3404〜P3407の何れかを選択した場合(S203;その他)、制御部11は、ユーザが選択したコマンドに応じた処理を実行し(S223)、本処理は終了する。S223においては、例えば、制御部11は、主人公キャラクタが休むイベントを発生させて体力パラメータを増加させる。また例えば、制御部11は、主人公キャラクタが通院するイベントを発生させて、怪我や病気を治療させる。また例えば、制御部11は、主人公キャラクタが遊ぶイベントを発生させて、やる気パラメータを増加させる。また例えば、制御部11は、主人公キャラクタがデータをするイベントを発生させて、やる気パラメータを増加させる。
以上説明したゲームシステムSによれば、イベントデッキに組み込まれ、使用対象として選択されたイベントキャラクタに基づいてロジカルマップ情報が設定され、ロジカルマップ情報の内容が固定化されず使用対象に応じて変わるので、育成に変化を与えることができ、ゲームにおける育成の興趣性を十分に向上させることができる。
また、ロジカルマップ確認画像G200を表示させることにより、使用対象のイベントキャラクタを確定する前にロジカルマップ情報の内容をユーザに確認させることができる。ユーザは、自分の育成方針に合ったロジカルマップ情報となるように、使用対象のイベントキャラクタを選択することができる。
また、使用対象のイベントキャラクタのパラメータに基づいて、主人公キャラクタのパラメータを変化させるための処理と、ロジカルマップ情報を設定するための処理と、の2つの処理が実行され、主人公キャラクタのパラメータに直接的に影響するイベントキャラクタを選択するか、ロジカルマップ情報が示す効果に影響するイベントキャラクタ(主人公キャラクタの育成に間接的に影響するイベントキャラクタ)を選択するか、をユーザに考えさせることができるので、ゲームにおける育成の興趣性を効果的に向上させることができる。
また、使用対象として所定の組み合わせのイベントキャラクタが選択された場合に特定の効果が発生可能になり、特定の効果を発生させるためのイベントキャラクタの組み合わせをユーザに試させることで、ゲームにおける育成の興趣性を効果的に向上させることができる。
また、ユーザが保有するロジカルポイントの消費が効果の発生の条件となるので、効果が発生しすぎないように制限して、ゲームが簡単になりすぎないようにすることができる。
また、パネルPNごとにロジカルポイントの消費量が異なり、ロジカルポイントの消費量と効果との関係に変化が生じるので、どのパネルPNを選択すべきかをユーザに考えさせることができ、ゲームの戦略性を向上させることができる。
また、ゲームの進行に基づいてユーザが保有可能なロジカルポイントの最大値が変更され、例えば、ゲームが進行してロジカルポイントの最大値を増やさなければ選択できない位置を設定したり、ロジカルポイントの最大値を徐々に減らすことで効果の発生を制限したりすることができるので、ゲームにおける育成の興趣性を効果的に向上させることができる。
また、ゲームが進行してロジカルポイントの最大値を増やさなければ発生させることのできない効果が設定され、ロジカルポイントの最大値を増やすことの動機付けをユーザに与えることができ、ゲームにおける育成の興趣性を効果的に向上させることができる。
また、ロジカルポイントの最大値を増加させる効果を用意することによって、当該効果が発生する位置を優先的に選択するか、他の効果が発生する位置を優先的に選択するか、をユーザに考えさせることができ、ゲームにおける育成の興趣性を効果的に向上させることができる。
また、効果の種類をランダムに決定し、どの種類の効果が発生するかを分からなくすることで、ゲームにおける育成の興趣性を効果的に向上させることができる。
また、選択可能なパネルPNが所定距離以内にないパネルPNの所定距離以内に、選択可能なパネルPNが追加されるように新たな位置がロジカルマップ情報に追加され、それまでは選択できなかったパネルPNが選択可能な状態に変わるので、ゲームにおける育成の興趣性を効果的に向上させることができる。
[5.変形例]
なお、本発明は、以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
(1)例えば、実施形態では、ロジカルマップLMに配置されたパネルPNを選択した場合に、主人公キャラクタの育成が有利になる効果が発生する場合を説明したが、効果が対応付けられる効果オブジェクトは、パネルPNに限られない。他にも例えば、マスやノードと呼ばれるものに効果が対応付けられていてもよい。
また例えば、実施形態では、イベントデッキの確定前にロジカルマップLMを確認可能としたが、特にロジカルマップLMを確認させることなくイベントデッキを確定させてもよい。また例えば、第2オブジェクトの一例としてイベントキャラクタを説明したが、第2オブジェクトとなるのは、主人公キャラクタの育成に有利になるイベントキャラクタでなくてもよく、ゲームアイテムなどであってもよい。また例えば、特定のイベントキャラクタの組み合わせがイベントデッキに組み込まれた場合に特定の効果が発生する場合を説明したが、特にこのような特定の効果が発生しなくてもよい。
また例えば、ロジカルポイントを消費することによって効果が発生する場合を説明したが、特にロジカルポイントを消費することなく発生する効果が存在してもよい。また例えば、各パネルPNを選択するためのロジカルポイントの消費量が異なる場合を説明したが、全パネルPNで消費するロジカルポイントが共通であってもよい。また例えば、ロジカルポイントの最大値が固定値であり、ゲームの進行に応じて変わらないようにしてもよい。
また例えば、ロジカルポイントの最大値の初期値よりも多くのロジカルポイントが必要なパネルPNが無くてもよい。また例えば、ロジカルポイントの最大値を増加させる効果が対応付けられたパネルPNが存在しなくてもよい。また例えば、選択済みのパネルPNから1マス以内のパネルPNが選択可能になる場合を説明したが、特にこのような制限を設けなくてもよい。
(2)また例えば、従来の技術で説明した特許文献1の技術では、マップ内の所定経路上に配置されたマスを選択するために消費するパラメータの最大値が固定値であり、ゲームに変化を付けることができず、ユーザはゲームに飽きやすかった。この点、ゲームシステムSでは、最大値変更部107がゲームの進行に基づいてロジカルポイントの最大値を変更する構成にしたので、ゲームの興趣性を高めることができる。ロジカルポイントの最大値の変更方法は、実施形態で説明した通りである。なお、この場合においては、イベントデッキに応じてロジカルマップLMの内容が変わらなくてもよい。
(3)また例えば、従来の技術で説明した特許文献1の技術では、マップ内の所定経路上に配置されたマスを選択した時の効果はその後永続的に発生するため、効果が単調となりユーザはゲームに飽きやすかった。この点、ゲームシステムSでは、ある特定の期間内にのみ有効な効果が対応付けられたパネルPNをロジカルマップLM内に配置することで、いつどのタイミングで効果を発生させたらよいかを考えさせる構成にしたので、ゲームの戦略性を高めることができる。当該期間は、パネルPNが選択された時点に基づいて定まる期間であればよく、当該時点から所定時間だけ後の期間であってもよいし、実施形態で説明したように、パネルPNが選択されたターン又はその後の数ターンだけであってもよい。なお、この場合においては、イベントデッキに応じてロジカルマップLMの内容が変わらなくてもよい。
(4)また例えば、従来の技術で説明した特許文献1の技術では、戦闘で獲得したポイントを消費することでマスを選択するため、ポイントの獲得が作業のようなものとなり、ゲームが単調になりがちであった。この点、ゲームシステムSでは、コマンドを実行した場合にロジカルポイントを増加させる構成にしたので、ゲームの戦略性を高めることができる。即ち、ロジカルポイントの獲得を優先してコマンドを選択するか、経験点の獲得を優先してコマンドを選択するか、をユーザに考えさせることで、ゲームの戦略性を高めることができる。なお、この場合においては、イベントデッキに応じてロジカルマップLMの内容が変わらなくてもよい。
(5)また例えば、従来の技術で説明した特許文献1の技術では、マップ内の所定経路上に配置されたマスの効果が固定されており、ゲームが単調になりがちであった。この点、ゲームシステムSでは、効果がランダムに決まるパネルPNを配置する構成にしたので、ゲームの興趣性を高めることができる。実施形態で説明したように、当該パネルPNの効果は、複数の効果の中からランダムに決まればよい。なお、この場合においては、イベントデッキに応じてロジカルマップLMの内容が変わらなくてもよい。
(6)また例えば、従来の技術で説明した特許文献1の技術では、マップ内の所定経路上に配置されたマスの効果が固定されており、ゲームが単調になりがちであった。この点、ゲームシステムSでは、パネルPNを追加することでたどり着けるパネルPNを設定する構成にしたので、ゲームの興趣性を高めることができる。なお、この場合においては、イベントデッキに応じてロジカルマップLMの内容が変わらなくてもよい。
(7)また例えば、従来の技術で説明した特許文献1の技術では、マップ内の所定経路上に配置されたマスを選択すると効果が発生するだけであり、ゲームが単調になりがちであった。この点、ゲームシステムSは、ゲームシステムSでは、各練習項目に、経験点とロジカルポイントとのように2つの異なる性質のポイントが関連付けられている構成にしたので、ゲームの興趣性を高めることができる。なお、この場合においては、イベントデッキに応じてロジカルマップLMの内容が変わらなくてもよい。
経験点は、主人公キャラクタの能力パラメータをアップさせるためのポイントであり、第1の属性を持つポイントといえる。一方、ロジカルポイントは、所定の効果を発生させるためのポイントであり、第1の属性のポイントを増加させるための第2の属性を持つポイントといえる。このように、各コマンドに、第1の属性のポイントと第2の属性のポイントを対応付ける構成によって、ゲームの興趣性を高めるようにしてもよい。即ち、ユーザが選択したコマンドに対応付けられたこれら両方のポイントが付与され、第2の属性のポイントを利用して第1の属性のポイントを増加させるといった構成だけでゲームの興趣性を高めるようにしてもよい。なお、この場合においては、イベントデッキに応じてロジカルマップLMの内容が変わらなくてもよい。
変形例(7)では、ゲームシステムSは、複数のコマンドの中からユーザによる選択を受け付け、ユーザが選択したコマンドに基づいて、主人公キャラクタを育成させるための処理を実行し、当該コマンドに対応付けられた第1の属性のポイントと第2の属性のポイントとをユーザに付与する。そして、ゲームシステムSは、第2の属性のポイントを消費することによって、第1の属性のポイントを増加させることになる。このような構成を採用することによって、第1の属性のポイントを重視してコマンドを選択するか、第2の属性のポイントを重視してコマンドを選択するか、第1の属性のポイントと第2の属性のバランスが取れたコマンドを選択するか、をユーザに考えさせることでゲームの興趣性を向上させることができる。
(8)また例えば、ゲーム端末10において実現される各機能は、サーバ30において実現されてもよい。例えば、サーバ30において、ゲームの主な処理が実行されるようにしてもよい。この場合、サーバ30が本発明に係るゲーム制御装置に相当する。例えば、使用対象選択操作受付部101、設定部102、表示制御部103、効果選択操作受付部104、効果発生部105、処理実行部106、及び最大値変更部107がサーバ30で実現される場合、これらは制御部31を主として実現される。
この場合、ゲーム端末10は、サーバ30から画像データを受信して各画像を表示部15に表示させる。また、ゲーム端末10は、操作部14が受け付けた指示を示すデータをサーバ30に送信する。サーバ30は、当該データを受信することで、ユーザの指示を特定し、ゲームを実行すればよい。また例えば、ゲーム端末10とサーバ30とで各機能が分担されてもよい。この場合、各機能ブロックの処理結果が、ゲーム端末10とサーバ30との間で送受信されるようにすればよい。
また例えば、サーバ30においてゲームの主な処理が実行される場合には、ゲーム端末10は、設定部102のみが実現され、設定部102は、主人公キャラクタの性能を向上させるゲームにおいて、主人公キャラクタの性能に関連する1又は複数のパラメータを変化させるための複数の効果の各々を示す効果データを設定するようにしてもよい。この場合、複数の効果の各々は、対応するパネルPNが選択された場合に発生するものなので、設定部102は、複数のイベントキャラクタの中から使用対象として選択されたイベントキャラクタに基づいて、ロジカルマップ情報を設定してもよい。
また例えば、野球ゲームが実行される場合を説明したが、他のゲームに本発明に係る処理を適用してもよい。例えば、野球ゲーム以外のスポーツゲーム(例えば、サッカー、テニス、アメリカンフットボール、バスケットボール、バレーボール等を題材としたゲーム)に本発明に係る処理を適用してもよい。また例えば、スポーツゲームや育成ゲーム以外にも、アクションゲームやロールプレイングゲーム等のように、ゲーム形式・ジャンルを問わず種々のゲームに本発明に係る処理を適用してもよい。
[6.付記]
以上のような記載から、本発明は例えば以下のように把握される。
1)本発明の一態様に係るゲームシステム(S)は、第1オブジェクトの性能を向上させるゲームにおいて、複数の第2オブジェクトの中から使用対象を選択するための使用対象選択操作を受け付ける使用対象選択操作受付手段(101)と、前記第1オブジェクトの性能に関連する1又は複数のパラメータを変化させるための複数の効果の各々を示す効果データを設定する設定手段(102)と、前記効果データに基づいて、前記複数の効果にそれぞれ対応する複数の効果オブジェクトを表示手段に表示させる表示制御手段(103)と、前記複数の効果オブジェクトの何れかを選択するための効果選択操作を受け付ける効果選択操作受付(104)と、前記効果選択操作により選択された効果オブジェクトと対応付けられた前記効果を発生させる効果発生手段(105)と、を含み、前記設定手段(102)は、前記使用対象選択操作により選択された第2オブジェクトに基づいて、前記効果データを設定する。
12)本発明の一態様に係るゲーム制御装置(10,30)は、第1オブジェクトの性能を向上させるゲームにおいて、前記第1オブジェクトの性能に関連する1又は複数のパラメータを変化させるための複数の効果の各々を示す効果データを設定する設定手段(102)を含み、前記複数の効果の各々は、対応する効果オブジェクトが選択された場合に発生するものであり、前記設定手段(102)は、複数の第2オブジェクトの中から使用対象として選択された第2オブジェクトに基づいて、前記効果データを設定する、を含む。
13)本発明の一態様に係るプログラムは、1)〜11)の何れかに記載のゲームシステム(S)又は12)に記載のゲーム制御装置(10,30)としてコンピュータを機能させる。
14)本発明の一態様に係る情報記憶媒体は、13)のプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な情報記憶媒体である。
1)又は12)〜14)に係る発明によれば、使用対象として選択された第2オブジェクトに基づいて効果データが設定され、効果データの内容が固定化されず使用対象に応じて変わるので、育成に変化を与えることができ、ゲームにおける育成の興趣性を十分に向上させることができる。
2)本発明の一態様では、前記表示制御手段(103)は、前記使用対象選択操作により選択された第2オブジェクトが前記使用対象として確定される前に、前記複数の効果オブジェクトを前記表示手段(15)に表示させる。2)の態様によれば、使用対象の第2オブジェクトを確定する前に効果データの内容をユーザに確認させることができる。ユーザは、自分の育成方針に合った効果データとなるように、使用対象の第2オブジェクトを選択することができる。
3)本発明の一態様では、前記ゲームシステム(S)は、前記使用対象選択操作により選択された第2オブジェクトのパラメータに基づいて、前記第1オブジェクトの前記1又は複数のパラメータを変化させるための処理を実行する手段(106)を更に含み、前記設定手段(102)は、前記使用対象選択操作により選択された第2オブジェクトの前記パラメータに基づいて、前記効果データを設定する。3)の態様によれば、使用対象の第2オブジェクトのパラメータに基づいて、第1オブジェクトのパラメータを変化させるための処理と、効果データを設定するための処理と、の2つの処理が実行され、第1オブジェクトのパラメータに直接的に影響する第2オブジェクトを選択するか、効果データが示す効果に影響する第2オブジェクト(第1オブジェクトの育成に間接的に影響する第2オブジェクト)を選択するか、をユーザに考えさせることができるので、ゲームにおける育成の興趣性を効果的に向上させることができる。
4)本発明の一態様では、前記ゲームでは、前記使用対象として複数の第2オブジェクトを選択可能であり、前記設定手段(102)は、前記使用対象選択操作により選択された複数の第2オブジェクトに特定の組み合わせの第2オブジェクトが含まれる場合に、前記特定の組み合わせと対応付けられた特定の効果を前記効果データに設定する。4)の態様によれば、使用対象として所定の組み合わせの第2オブジェクトが選択された場合に特定の効果が発生可能になり、特定の効果を発生させるための第2オブジェクトの組み合わせをユーザに試させることで、ゲームにおける育成の興趣性を効果的に向上させることができる。
5)本発明の一態様では、前記効果発生手段(105)は、ユーザが保有するポイントを消費させることにより、前記効果選択操作により選択された効果オブジェクトと対応付けられた前記効果を発生させる。5)の態様によれば、ユーザが保有するポイントの消費が効果の発生の条件となるので、効果が発生しすぎないように制限して、ゲームが簡単になりすぎないようにすることができる。
6)本発明の一態様では、前記効果オブジェクトごとに、当該効果オブジェクトと対応付けられた前記効果を発生させるための前記ポイントの消費量が異なり、前記効果発生手段(105)は、前記効果選択操作により選択された効果オブジェクトに対応付けられた消費量に基づいて前記ポイントを消費させる。6)の態様によれば、効果オブジェクトごとにポイントの消費量が異なり、ポイントの消費量と効果との関係に変化が生じるので、どの効果オブジェクトを選択すべきかをユーザに考えさせることができ、ゲームの戦略性を向上させることができる。
7)本発明の一態様では、前記ゲームシステム(S)は、前記ゲームの進行に基づいて、前記ユーザが保有可能な前記ポイントの最大値を変更する最大値変更手段(107)、を更に含む。7)の態様によれば、ゲームの進行に基づいてユーザが保有可能なポイントの最大値が変更され、例えば、ゲームが進行してポイントの最大値を増やさなければ選択できない位置を設定したり、ポイントの最大値を徐々に減らすことで効果の発生を制限したりすることができるので、ゲームにおける育成の興趣性を効果的に向上させることができる。
8)本発明の一態様では、前記設定手段(102)は、前記ポイントの消費量が第1の値であるような効果を前記効果データに設定し、前記最大値変更手段(107)は、前記最大値を前記第1の値未満の値に初期設定し、前記ゲームの進行に基づいて、前記最大値を前記第1の値以上の値に増加させる。8)の態様によれば、ゲームが進行してポイントの最大値を増やさなければ発生させることのできない効果が設定され、ポイントの最大値を増やすことの動機付けをユーザに与えることができ、ゲームにおける育成の興趣性を効果的に向上させることができる。
9)本発明の一態様では、前記設定手段(102)は、前記最大値を増加させる効果を前記効果データに設定し、前記最大値変更手段(107)は、前記効果選択操作により選択された効果オブジェクトに、前記最大値を増加させる前記効果が対応付けられている場合に、前記ユーザが保有するポイントを消費することにより、前記最大値を増加させる。9)の態様によれば、ポイントの最大値を増加させる効果を用意することによって、当該効果が発生する位置を優先的に選択するか、他の効果が発生する位置を優先的に選択するか、をユーザに考えさせることができ、ゲームにおける育成の興趣性を効果的に向上させることができる。
10)本発明の一態様では、前記効果選択操作では、前記表示手段に表示されている選択済みの効果オブジェクトから所定距離以内の効果オブジェクトを選択可能であり、前記設定手段(102)は、前記複数の効果オブジェクトのうちの少なくとも1つの効果オブジェクトを、前記効果の内容が表示されない制限状態に設定し、前記制限状態の効果オブジェクトの所定距離以内の効果オブジェクトが前記効果選択操作によって選択された場合に、当該制限状態の効果オブジェクトに対応付けられた前記効果が表示される状態にする。10)の態様によれば、効果の種類をランダムに決定し、どの種類の効果が発生するかを分からなくすることで、ゲームにおける育成の興趣性を効果的に向上させることができる。
11)本発明の一態様では、前記効果選択操作では、前記表示手段に表示されている選択可能な効果オブジェクトから所定距離以内の効果オブジェクトを選択可能であり、前記複数の効果オブジェクトには、選択可能な効果オブジェクトが所定距離以内にない効果オブジェクトが含まれており、前記設定手段(102)は、前記ゲームの進行に基づいて、選択可能な効果オブジェクトが所定距離以内にない前記効果オブジェクトの所定距離以内に、選択可能な効果オブジェクトが追加されるように、新たな効果を前記効果データに追加する。11)の態様によれば、選択可能な効果オブジェクトが所定距離以内にない効果オブジェクトの所定距離以内に、選択可能な効果オブジェクトが追加されるように新たな位置が効果データに追加され、それまでは選択できなかった効果オブジェクトが選択可能な状態に変わるので、ゲームにおける育成の興趣性を効果的に向上させることができる。