JP2019009907A - 電力変換装置および電力変換装置を備えた電気車 - Google Patents

電力変換装置および電力変換装置を備えた電気車 Download PDF

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正登 安東
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Abstract

【課題】本発明は、発電ブレーキを搭載した駆動システムにおいて消費電力量を削減する。【解決手段】本発明の電力変換装置は、第一の電力変換回路101を第二の電力変換回路102の直流入力電圧を直流架線1の電圧以上に上昇する昇降圧回路として機能させる制御を行い、また、第一の電力変換装置をブレーキ抵抗器106を用いた発電ブレーキとして機能させる制御を行う。このような制御により、発電ブレーキを搭載した電気車駆動システムを省エネルギー化する。【選択図】図2

Description

本発明は、電気車の駆動システム、特に電力変換装置に関する。
近年、低炭素社会の実現に向けて省エネルギー化が求められている。鉄道分野における省エネルギー化として、電力変換装置や電動機の高効率化が検討されている。電力変換装置では、電圧駆動型スイッチング素子であるIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)が適用されている。IGBTやMOSFETをはじめとするパワー半導体は高速なスイッチング動作によりスイッチング損失を低減できる。また、直流架線の鉄道駆動システムでは、インバータの直流電圧を直流架線の電圧よりも高くする昇降圧回路を搭載することにより、モータの損失を低減でき、鉄道駆動システムとしての消費電力量を削減できる。
一般に、鉄道駆動システムの減速するためのブレーキシステムとして、電気ブレーキと機械ブレーキが存在する。例えば、走行車両数が少ない区間では、電気ブレーキにより電力回生しても負荷となる車両が存在せず回生失効が生じブレーキ力が低下するため、機械ブレーキを用いて所望のブレーキ力を得るようにしている。一方、機械ブレーキはブレーキシューの摩耗が生じるため、メンテナンスが必要となる。これに対して、発電ブレーキの搭載によりブレーキシューの摩耗を防ぐことが可能となるが、発電ブレーキは省エネルギー化には寄与しない。また、発電ブレーキの搭載により鉄道駆動システムの規模が大きくなるため電気機器が大型化する。そこで、交直流車のシステムを活用することで電気機器の小型化が検討されている。
例えば特開2004−312939号公報(特許文献1)には、「交流区間での回生電力を第二の変換器、第一の変換器およびトランスを介して交流区間の架線に返還し、直流区間での回生電力を第二の変換器を介して直流区間の架線に返還するようにした電気車制御装置において、直流区間での回生電力が架線に返還が不可能のときに回生電力を消費するブレーキ抵抗器とこのブレーキ抵抗器を第一の変換器のU相またはV相を構成する上下アームの何れかに並列接続する抵抗接続スイッチとを備え、ブレーキ抵抗器を接続した側の上下アームをブレーキチョッパとして回生電力をブレーキ抵抗器に消費させるようにしたもの(要約)」が記載されている。
特開2004−312939号公報
本願発明者が、従来技術では回生電力を架線に返還できない場合においても回生電力を回収することについて鋭意検討した結果、次の知見を得るに至った。
特許文献1では、第一および第二の電力変換回路を有している交直流車が、第二の電力変換回路を用いて直流区間を走行している動作モードにおいて、回生電力を架線に返還できない場合に、第一の電力変換回路を発電ブレーキとして動作することを可能とする。これにより、駆動システムの規模を大きくせずに、機械ブレーキの摩耗を防ぐ効果がある。しかし、直流区間の走行中は、第一の電力変換回路を用いて第二の電力変換回路の直流電圧を可変できず、駆動システムの消費電力量を低減できない。
本発明の目的は、発電ブレーキを搭載した駆動システムにおいて消費電力量を削減することに関する。
本発明は、第一の電力変換回路を第二の電力変換回路の直流入力電圧を直流架線の電圧以上に上昇する昇降圧回路として機能させ、また、第一の電力変換装置をブレーキ抵抗器を用いた発電ブレーキとして機能させることに関する。
本発明によれば、発電ブレーキを搭載した駆動システムを省エネルギー化できる。
実施例1にかかる鉄道車両の概略図である。 実施例1にかかる電力変換装置の回路図である。 実施例1にかかる電力変換装置の変形例の回路図である。 実施例1にかかる第一の電力変換回路の動作タイミングチャートである。 実施例1にかかる第一の電力変換回路が昇降圧回路として動作した時の電動機の回生特性を表すグラフである。 実施例2にかかる複数車両における電力融通の概念図である。 実施例3にかかる電力変換装置の実装形態の概念図である。
実施例では、上アームおよび下アームの2つのスイッチング素子を有し、直流架線からの直流電圧がリアクトルを経由して入力される第一の電力変換回路と、第一の電力変換回路の出力側に接続され、当該第一の電力変換回路から入力された直流電力を、電動機を駆動する交流電力に変換する第二の電力変換回路と、第一の電力変換回路の上アームまたは下アームのスイッチング素子の何れか一方に並列に接続されたブレーキ抵抗器と、スイッチング素子を制御する制御装置と、を備え、制御装置が、第一の電力変換回路を第二の電力変換回路の直流入力電圧を直流架線の電圧以上に上昇する昇降圧回路として機能させる制御と、第一の電力変換装置をブレーキ抵抗器を用いた発電ブレーキとして機能させる制御を実施する電力変換装置を開示する。
また、実施例では、リアクトルの端部を、上アームのスイッチング素子の何れかの端部と選択的に接続できる第一のスイッチング手段と、ブレーキ抵抗器と直列で、且つ上アームまたは下アームのスイッチング素子の何れか一方と並列な回路を開閉できる第二のスイッチング手段と、を備え、制御装置が、第一のスイッチング手段が端部の一方と閉成し、第二のスイッチング手段が開放した場合に第一の電力変換回路を昇降圧回路として機能させる制御を実施し、第一のスイッチング手段が端部の他方と閉成し、第二のスイッチング手段が閉成した場合に第一の電力変換回路を発電ブレーキとして機能させる制御を実施することを開示する。
また、実施例では、スイッチング素子が、シリコンまたはシリコンより大きいバンドギャップを有する半導体材料を母材としていることを開示する。
また、実施例では、スイッチング素子が、MOSFETまたはIGBTの電圧駆動型素子であることを開示する。
また、実施例では、2つのスイッチング素子として、MOSFETまたはIGBTの電圧駆動型素子が混載していることを開示する。
また、実施例では、2つのスイッチング素子が、同一のパッケージに封入されていることを開示する。
また、実施例では、第一の電力変換回路および第二の電力変換回路が、同一の冷却器に搭載されていることを開示する。
また、実施例では、電力変換装置を備えた電気車を開示する。
以下、上記およびその他の本発明の特徴と効果について図面を参酌して説明する。なお、図面は専ら発明の理解のために用いるものであり、権利範囲を減縮するものではない。
図1は、本実施例にかかる電気車の概略図である。車両8は、レール2上を走行する車輪3を備えた台車4により支えられている。車両8の上部には架線1と電気的に接触する集電装置1が設置され、車両8の床下には電力変換装置6が設置されている。台車4には、車輪3を駆動する電動機5が搭載されている。電気車を加速するための力行動作では、電力源である架線1または導電レールから集電装置7を介して車両8に電力が供給される。供給された電力は電力変換装置6を介して電動機5を駆動し、車輪3が回転することにより車両8が前進または後進する。電動機5は誘導電動機または永久磁石同期電動機のどちらでもよい。また、電気車を減速するための回生動作では、力行動作と電力の流れが逆になる。すなわち、電動機5が発電機として動作することにより発生した電力は、電力変換装置6により電力変換された後に、集電装置7を介して架線1または導電レールに回生される。なお、電気的なグランドとして、電力変換装置6の負電圧側は車輪3を介してレール2に接続されている。以下、本実施例では、架線1の電圧を直流1500Vとした例を説明する。
図2は、本実施例にかかる電力変換装置の回路図である。スイッチング素子Q1〜Q8は、MOSFETやIGBTなどの電圧制御型スイッチング素子や、サイリスタなどの電流制御型スイッチング素子でよい。また、ダイオードD1〜D8は、PNダイオードやSBD(Schottky Barrier Diode)などでよい。また、スイッチング素子Q1〜Q8は、MOSFETやIGBTなど複数種類のスイッチング素子が混載してもよく、半導体は、Si(Silicon:シリコン)やSiよりもバンドギャップが広い半導体であるSiC(Silicon Carbide:炭化ケイ素)やGaN(Gallium Nitride:窒化ガリウム)でもよい。
第一の電力変換回路101は、スイッチング素子Q1、Q2を備えており、スイッチング素子Q1、Q2は、それぞれ上アームと下アームが直列接続されて一相を構成している。また、スイッチング素子Q1、Q2には、通流方向が逆方向となるようにダイオードD1、D2が並列接続される。ここで、スイッチング素子Q1、Q2がIGBTの場合には、ダイオードD1、D2を接続する必要があるが、スイッチング素子Q1、Q2がMOSFETなどボディダイオードを有する素子である場合には、ダイオードD1、D2を接続せずにMOSFETのボディダイオードを利用できる。
第二の電力変換回路102は、キャパシタ104とスイッチング素子Q3〜Q8を備えており、スイッチング素子Q3、Q4は直列接続されてU相、スイッチング素子Q5、Q6は直列接続されてV相、スイッチング素子Q7、Q8は直列接続されてW相をそれぞれ構成する。各スイッチング素子Q3〜Q8には、通流方向が逆方向となるようにダイオードD3〜D8が並列接続される。ここで、スイッチング素子Q3〜Q8がIGBTの場合には、ダイオードD3〜D8を接続する必要があるが、スイッチング素子Q3〜Q8がMOSFETなどボディダイオードを有する素子である場合には、ダイオードD3〜D8を接続せずにMOSFETのボディダイオードを利用できる。
第二の電力変換回路102は、架線1または第一の電力変換回路101が出力した直流電力を平滑化し、ノイズを除去するためのキャパシタ104を備えている。また、U相、V相、W相のスイッチング素子Q3〜Q8を、例えばPWM(Pulse Width Modulation)制御することにより、キャパシタ104の直流電力を交流電力に変換して、電動機5に交流電力を供給する。また、集電装置7とレール2の間には、架線1の電圧を検出するための電圧センサ105が備えられている。
架線1と第一の電力変換回路101の間には、ノイズ電流を低減するためのリアクトル103とスイッチS1a、S1bが設けられている。また、第一の電力変換回路101の下アームスイッチング素子Q2に対して並列にスイッチS2とブレーキ抵抗器106の直列回路が接続されている。
スイッチング素子Q1〜Q8は、ゲート駆動回路からの信号により駆動される。また、ゲート駆動回路ならびにスイッチS1a、S1bおよびS2は、演算装置、メモリおよび入出力手段を備えた制御装置と接続され、所定のプログラムに従って制御される。
図3は、本実施例にかかる電力変換装置の変形例の回路図である。図3に示すように、スイッチS2とブレーキ抵抗器106の直列回路が、上アームスイッチング素子Q1と並列に接続されていてもよい。なお、スイッチS1a、S1bおよびS2は、電流の流れを切り替えることができればよく、例えば機械スイッチや半導体スイッチでよい。
図4は、本実施例にかかる第一の電力変換回路101の動作タイミングチャートである。時刻t=0〜t1の期間において、車体8は加速(力行)している。このとき、スイッチS1bがオン状態かつスイッチS1aとS2はオフ状態であり、リアクトル103の一端は、第一の電力変換回路101のスイッチング素子Q1とQ2の間に接続している状態である。このとき、第一の電力変換回路101は、第二の電力変換回路102の直流電圧を可変できる昇降圧回路として動作する。
第一の電力変換回路101の昇降圧回路としての動作として、スイッチング素子Q2がオン状態のときに架線1を介してリアクトル103にエネルギーを蓄え、スイッチング素子Q2がオフ状態となったときにリアクトル103に蓄えられたエネルギーを放出する。すなわち、第二の電力変換回路102の直流電圧(キャパシタ104の両端電圧)は、架線1の電圧とリアクトル103に蓄えられたエネルギーの和となる。例えば、架線1の電圧が直流1500Vの場合に、リアクトル103の出力電圧が300Vとすると、第二の電力変換回路102の直流電圧は1800Vとなる。なお、このリアクトル103に蓄えられるエネルギーは、スイッチング素子Q1、Q2のデューティ比で設定できる。
このように第一の電力変換回路101が昇降圧回路として動作し、第二の電力変換回路102の直流電圧が架線1よりも高い電圧で動作することにより、電動機5に印加される電圧が高くなる。同一の電力を電動機5に入力するにあたり、電動機5の印加電圧が高い場合には電動機5の電流が少なくなるため、電動機5の銅損を低減でき、鉄道駆動システムとしての消費電力量を削減できる。
次に、時刻t=t1〜t2の期間において、車体8は減速(回生)している。架線1の電圧が制限値以下であるとすると、スイッチS1bがオン状態、スイッチS1aおよびS2がオフ状態であり、第一の電力変換回路101が昇降圧回路として動作している。すなわち、第二の電力変換回路102を介して電動機5に印加される電圧は架線1よりも高くなるため、電動機5の特性が改善される。詳細は図5を用いて後述する。
時刻t=t1〜t2において自車が減速(回生)中に、周囲に負荷となる車両すなわち力行(加速)中の車両がいない場合には、架線1の電圧が上昇する。架線1の電圧が上昇し上限値に達すると回生失効となり、自車両は電力回生ブレーキを使用できなくなる。この回生失効状態の検出は、架線1の電圧を電圧センサ105で測定することにより可能となる。
自車両が回生失効状態となった場合、スイッチS1bがオフ状態、スイッチS1aおよびS2がオン状態となる。すなわち、第一の電力変換回路101のスイッチング素子Q1とQ2の間にブレーキ抵抗器106が接続され、電動機5が発電したエネルギーを消費するための発電ブレーキ回路となる。
回生において電動機5は交流の発電機となる。例えばPWM制御により第二の電力変換回路102のスイッチング素子Q3〜Q8およびダイオードD3〜D8が動作することにより、電動機5が発電した交流電力は直流電力に変換される。
第一の電力変換装置101の発電ブレーキとしての動作として、第二の電力変換回路102が出力した直流電圧に対して、スイッチング素子Q1がオン状態のときにはスイッチS2を介してブレーキ抵抗器106に電力が流れる。このため、電動機5が発電したエネルギーはブレーキ抵抗器106により熱エネルギーとして消費される。スイッチング素子Q1がオフ状態になるとブレーキ抵抗器106に流れていた電流はスイッチング素子Q2またはダイオードD2を介して還流する。ここで、電動機5および第二の電力変換回路102が発電する電圧すなわちキャパシタ104の電圧は、架線1の電圧以上の必要がある。
このように車体8の走行状態と架線1の電圧に応じて第一の電力変換回路101の動作モードを、昇降圧回路または発電ブレーキ回路として動作させるものに切り替える機能を有することにより、力行動作時にはモータ損失の低減による鉄道駆動システムの消費電力量の削減が可能となり、回生動作時にはブレーキ抵抗器106の動作により機械ブレーキの摩耗を防ぐことができる。
図5は、本実施例にかかる第一の電力変換回路101が昇降圧回路として動作した時における電動機5の回生特性を示すグラフである。電動機5の回生特性としては、車両8の速度が低い領域おいては、速度に応じて電動機5に印加する電圧が上昇するため、一定のトルクを出力する。従来の駆動装置では第二の電力変換回路102の直流電圧は架線1の電圧に等しいため、架線1の電圧より高い電圧を電動機5に印加することはできない。
特に車両8の速度が上昇すると、電動機5の逆起電力の増大に伴い電動機5の電流が減少する。すなわち、第二の電力変換回路102が出力できる電圧が頭打ちになると、電動機5が出力できる最大のトルクが低減する。このとき、電動機5の最大トルクを増やすために電動機5および第二の電力変換回路102の電流容量を増大させると、電動機5および第二の電力変換回路102が大型化し、さらに電動機5の損失が増加してしまう。
また、車両8がブレーキ動作するときには必要ブレーキ力に対して機械ブレーキと電気ブレーキを併用している。特に車両8が高速(例えば100km/h)で走行している状態からブレーキをかけるとき、従来の駆動装置では電動機5に印加可能な電圧が頭打ちとなっているため、出力トルクが制限される。不足したブレーキ力は機械ブレーキで賄うため、熱エネルギーとして消費され省エネルギー化の弊害となっていた。
しかし第一の電力変換回路101を搭載して昇降圧回路として動作させることにより、電動機5には架線1の電圧よりも高い電圧を電動機5に印加できるため、車両8が高速で走行しているときの電気ブレーキを強くできる。例えば、従来の駆動装置では電動機5に印加される電圧が最大となる車両8の速度が50km/hであったのに対して、第一の電力変換回路101を搭載することにより電圧が最大となる車両8の速度が60km/hに拡大する。すなわち、全電気ブレーキ可能な領域が10km/h上昇するため、この領域において空気ブレーキを使用する必要が無く、回生電力を最大限に回収できる。
この結果、回生時に第一の電力変換回路101が昇降圧回路として動作すると、第一の電力変換回路101を有していない場合に比べて、電動機5から架線1への回生電力が増大するため、鉄道駆動システムの省エネルギー化が可能となる。
なお、本実施例では、スイッチS1a、S1bおよびS2を接続することにより、第一の電力変換回路101の動作を昇降圧回路または発電ブレーキ回路として切り替えたが、第一の電力変換回路101が昇降圧回路または発電ブレーキとして動作する機能を有していればよい。
本実施例では、複数車両における電力融通について説明する。以下、実施例1との相違点を中心に説明する。
図6は、本実施例にかかる複数車両における電力融通の概略図である。実施例1では、架線1の電圧と自車両の走行モード(力行または回生)に応じて第一の電力変換回路101を昇降圧回路または発電ブレーキとして動作させていたが、本実施例では、他の車両の走行モードに基づいて第一の電力変換回路101の動作を切り替える。自車両および他の車両を含む複数の車両にはそれぞれ車両情報制御装置9が搭載されており、各車両の力行または回生などの走行モードの情報は車両情報演算装置10に収集される。そして、車両情報演算装置10からの情報に基づいて、各車両は、第一の電力変換回路101の動作を昇降圧回路または発電ブレーキに切り替える。
例えば、少なくとも一つの車両が回生しているとき、同一の架線に接続されている車両の中に、力行している車両がいることを車両情報演算装置10が検出した場合、この検出した信号に基づいて、車両情報制御装置9に信号を伝達することにより、回生車両の回生電力量を調整できる。具体的には、負荷となる力行車両が周囲に存在し、回生車両がより多くの回生電力を架線1に返還できる場合には、回生車両の第一の電力変換装置101を昇降圧回路として動作することにより、回生電力量を増大できる。
一方、回生車両と同一の架線に接続されている車両の中に、力行している車両が存在しないことを車両情報演算装置10が検出した場合、この検出した信号に基づいて、車両情報制御装置9に信号を伝達することにより、回生車両の回生電力量を調整する。具体的には、回生車両が回生電力を架線1に返還すると負荷となる力行車両が存在しない場合には、回生車両の第一の電力変換回路101が発電ブレーキ回路として動作して回生電力量をブレーキ抵抗器106により消費することにより、架線1の上昇を防ぐことができる。
つまり、本実施例によれば複数の車両の走行状況に応じて第一の電力変換回路101の動作モードを昇降圧回路または発電ブレーキ回路として機能を切り替えることにより、回生電力量の最大化による省エネルギー化と架線1の電圧の急激な上昇を防ぐことができる。
本実施例では、電力変換装置の実装形態について説明する。以下、実施例1または2との相違点を中心に説明する。
図7は、本実施例にかかる電力変換装置の実装形態の概念図である。電力変換装置6は、第二の電力変換回路102に加えて第一の電力変換回路101を搭載しているため、鉄道のように床下スペースが限られた用途では小型化が必要となる。
そこで、本実施例の電力変換装置6では、スイッチング素子Q1とダイオードD1が同一のパッケージに封入された1in1モジュールを、少なくとも8台使用している。ここで、第一の電力変換回路101と第二の電力変換回路102を同一の冷却器107に実装することにより、デッドスペースを削除でき、小型化に寄与できる。
なお、電力変換装置6の上下アーム(例えば、スイッチング素子Q1、Q2とダイオードD1、D2)が同一パッケージに封入された2in1モジュールを用いても良い。また、スイッチング素子Q1〜Q8およびダイオードD1〜D8は複数台のモジュールを並列に接続して構成しても良い。
1 架線
2 レール
3 車輪
4 台車
5 電動機
6、100 電力変換装置
7 集電装置
8 車両
9 車両情報制御装置
10 車両情報演算装置
Q1〜Q8 スイッチング素子
D1〜D8 ダイオード
S1a、S1b、S2 スイッチ
101 第一の電力変換装置
102 第二の電力変換装置
103 リアクトル
104 キャパシタ
105 電圧センサ
106 ブレーキ抵抗器
107 冷却器

Claims (8)

  1. 上アームおよび下アームの2つのスイッチング素子を有し、直流架線からの直流電圧がリアクトルを経由して入力される第一の電力変換回路と、
    前記第一の電力変換回路の出力側に接続され、当該第一の電力変換回路から入力された直流電力を、電動機を駆動する交流電力に変換する第二の電力変換回路と、
    前記第一の電力変換回路の上アームまたは下アームのスイッチング素子の何れか一方に並列に接続されたブレーキ抵抗器と、
    前記スイッチング素子を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置が、前記第一の電力変換回路を前記第二の電力変換回路の直流入力電圧を直流架線の電圧以上に上昇する昇降圧回路として機能させる制御と、前記第一の電力変換装置を前記ブレーキ抵抗器を用いた発電ブレーキとして機能させる制御を実施することを特徴とする電力変換装置。
  2. 請求項1記載の電力変換装置において、
    前記リアクトルの端部を、前記上アームのスイッチング素子の何れかの端部と選択的に接続できる第一のスイッチング手段と、
    前記ブレーキ抵抗器と直列で、且つ前記上アームまたは下アームのスイッチング素子の何れか一方と並列な回路を開閉できる第二のスイッチング手段と、を備え、
    前記制御装置が、前記第一のスイッチング手段が前記端部の一方と閉成し、前記第二のスイッチング手段が開放した場合に前記第一の電力変換回路を前記昇降圧回路として機能させる制御を実施し、前記第一のスイッチング手段が前記端部の他方と閉成し、前記第二のスイッチング手段が閉成した場合に前記第一の電力変換回路を前記発電ブレーキとして機能させる制御を実施することを特徴とする電力変換装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電力変換装置において、
    前記スイッチング素子が、シリコンまたはシリコンより大きいバンドギャップを有する半導体材料を母材としていることを特徴とする電力変換装置。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の電力変換装置において、
    前記スイッチング素子が、MOSFETまたはIGBTの電圧駆動型素子であることを特徴とする電力変換装置。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の電力変換装置において、
    前記2つのスイッチング素子として、MOSFETまたはIGBTの電圧駆動型素子が混載していることを特徴とする電力変換装置。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の電力変換装置において、
    前記2つのスイッチング素子が、同一のパッケージに封入されていることを特徴とする電力変換装置。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の電力変換装置において、
    前記第一の電力変換回路および前記第二の電力変換回路が、同一の冷却器に搭載されていることを特徴とする電力変換装置。
  8. 請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の電力変換装置を備えた電気車。
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