JP2019009500A - 中継ノード装置、ponシステム、およびネットワークシステム - Google Patents

中継ノード装置、ponシステム、およびネットワークシステム Download PDF

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順一 加藤
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Kenji Kawai
健治 川合
川村 智明
Tomoaki Kawamura
智明 川村
和彦 寺田
Kazuhiko Terada
和彦 寺田
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Nobuyuki Tanaka
伸幸 田中
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健 坂本
重松 智志
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Abstract

【課題】ONUからOLTへの上り信号で光パワーロスを発生させることなく、高速にバースト受信する。
【解決手段】PONシステム1の共用区間Xに中継ノード装置10を接続し、主信号中継部12が、光送受信器10Aと光送受信器10Bとの間で上り信号および下り信号を中継処理し、ONU機能部15が、ONU30の1つとしてOLT20とデータ通信を行うとともに、接続点Nodeに接続されているユーザ端末Uによるデータ通信を中継し、バースト受信制御部14が、下り信号から得られた、各ONU30のそれぞれにおける上り光信号の送信タイミングを示す送信許可帯域情報に基づいて、光送受信器10Bに自動利得制御のリセットを指示し、光送受信器10Bがバースト受信制御部からの指示に応じて、上り信号の増幅に用いる自動利得制御をリセットする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、PON(Passive Optical Network)システムを長延化するための中継技術に関する。
伝送路を介して複数の加入者側装置を局側装置と接続する際、これら伝送路の一部区間をこれら加入者側装置で共用して接続する通信システムの1つの例として、PONシステムがある。PONシステムは、例えば、通信事業者局に設置される局側装置であるOLT(Optical Line Terminal)と、加入者宅に設置される加入者側装置である複数のONU(Optical Network Unit)とから構成されており、OLTに接続された1本の光ファイバは、途中に接続した光スプリッタSPで分岐されて、それぞれのONUに接続されている。このように、複数の加入者で1本の光ファイバを共用するので、低コスト化できるという利点を持つ。
図22は、一般的なPON方式のネットワーク例である。図22に示すようなPON方式のネットワークにおいて、OLTから各ONUへの下り伝送では、連続モードで時分割多重(TDM:Time Division Multiplexing)されて下り信号が伝送される。この際、下り信号は、全てのONUにブロードキャストされ、各ONUは自装置宛の信号のみ選択受信する。
一方、各ONUからOLTへの上り伝送では、他のONUからの上り信号との衝突を避けるために、OLTから指定されたタイミングで、時分割多元接続(TDMA:Time Division Multiple Access)によって、上り信号が伝送される。この際、ONUとOLTとの間の伝送距離はONUごとに異なるため、各ONUからの上り信号は、互いに強度と位相の異なる間欠的な光信号となるという特徴がある。通常、上り信号はバースト信号と呼ばれる。
図23は、一般的な光受信器の構成例である。一般に、光受信器は、図23に示すように、光信号を電流信号に変えるAPD(Avalanche Photo Diode)と、電流信号を増幅しながら電圧信号に変えるTIA(Trans Impedance Amplifier)と、微弱な電圧信号や比較的大きな電圧信号を一定振幅の電圧信号に変えるLA(Limiting Amplifier),一定振幅の電圧信号のタイミングを抽出してノイズの少ないクロックで波形を整形するCDR(Clock and Data Recovery)から構成される。
このように、ONUからの上り信号はバーストモードで伝送されるため、OLTにおいて、TIAおよびLAは強度が著しく異なるバースト信号を歪みなく増幅し、CDRは互いに異なる位相のバースト信号からクロック信号を抽出する必要がある。この際、バースト信号ごとに各々の受信回路が最適化される必要があるが、これら受信回路はある一定の応答時間を必要とする。
上り通信サービスを提供するという観点からは、広域収容のために大きな伝送路損失をサポートする必要があるため、受信回路には高感度かつ広ダイナミックレンジな受信性能が求められる。また、高い上り伝送効率の実現という観点から、上りバースト信号間のガードタイムやプリアンブル長などの物理的オーバーヘッドを短くする必要があるため、TIA、LA、CDRに対しては瞬時応答性能が要求される。
TIAのような増幅器では、高感度受信と広ダイナミックレンジ受信とを両立するために、自動利得制御(AGC:Automatic Gain Control)によって入力信号強度に応じて増幅器の利得を制御する技術が必要となる。このような技術の1つとして、フィードバック型AGC回路がある。図24は、フィードバック型AGC回路の構成例である。
フィードバック型AGC回路は、図24に示すように、入力信号強度が小さい時には増幅器の利得を高くすることによって高感度受信を可能とし、また、入力信号強度が大きい時には増幅器の利得を低くすることによって入力オーバーロードを高くする回路である。
このようなAGC回路では、任意のバースト信号の受信処理を行った場合、そのバーストに関する受信処理に依存する受信動作状態、ここでは増幅器の利得が保持されることになる。したがって、ONUごとに異なる信号強度を有するバースト信号をそれぞれ最適な利得で増幅するためには、各ONUからのバースト信号がそれぞれ到着する前に、直前のバースト信号の受信処理に依存する受信動作状態、すなわち直前の自動利得制御で得られた利得をリセットしておく必要がある。
一方、CDRでは、バースト信号ごとに同期制御を行って検出したそれぞれ個別の同期タイミングを合わせて、クロック信号の抽出とデータ信号の再生を行う。このため、任意のバースト信号の受信処理を行った場合、その上り信号に関する受信処理に依存する受信動作状態、ここでは同期タイミングが保持されることになる。したがって、CDRでの同期に要する時間を短縮して高速化を図るためには、各ONUからのバースト信号がそれぞれ到着する直前に、直前のバースト信号の受信処理に依存する受信動作状態、すなわち直前の同期制御で得られた同期タイミングをリセットしておく必要がある。
このように、各ONUからの上りバースト信号が来る前に、光受信器内の各回路における、直前の受信処理に依存する受信動作状態を予めリセットしておくことにより、光受信器の高速化を図ることができる。
図25は、OLTでのバースト制御例である。このような外部リセット信号は、図25に示すように、通常、OLTの光受信器に対して、光受信器の外、後段のMAC(Media Access Control) LSIから与えるのが一般的である。
MAC LSIからのリセット信号出力について説明する。PONシステムでは、光ファイバの共用区間において、各ONUからOLTへの上り信号が互いに衝突しないように、OLTが、各ONUの上りデータの送信タイミングをスケジューリングしている。
この際、OLTは、各ONUの上りデータの送信開始時刻と送信許可時間を決定し、各ONUに通知する。ONUは、OLTから指示された送信開始時刻から送信許可時間の間だけ上りデータを送信することが許されることになる。
このような、各ONUからの上りデータの送信タイミングをスケジューリングする処理は、通常、OLTのMAC LSIで行われる。MAC LSIは、得られたスケジューリング結果から、各ONUからの上りデータが光受信器を通過する時間帯を事前に計算することができる。この計算結果に基づいて、MAC LSIは、各ONUからの上りデータが光受信器に到着するタイミングに合わせて、AGC回路での自動利得制御のリセットを指示するバースト制御信号(AGCリセット信号)や、CDR回路での同期状態のリセットを指示するバースト制御信号(CDRリセット信号)を光受信器に送信する。
光受信器は、このようなバースト制御信号の指示するタイミングで、各回路の受信動作状態のリセットを実行する。なお、光受信器の中のどの回路をバースト制御信号でリセットするかは用いる光受信器によって変わる。また、各上りバースト信号の到着時刻に対してどのようなタイミングでリセットをかけるとよいかは、リセットの対象となる回路ごとに変わるので、バースト制御信号ごとにリセット指示のタイミングを制御できるようにしておく必要がある。このような仕組みによって、OLTは、受信した各ONUからの上りバースト信号を高速にデータ再生することができる。
図26は、中継器を用いたPONシステムの構成例である。近年、PONシステムにおいて、図26のようにOLT、ONU間に中継器を設置してPON区間を長延化して光アクセスシステムを広域化することにより、運用コストを削減する試みが検討されている。
従来の中継器の構成は様々であるが、上り信号の再生中継に関しては、光増幅器を用いる方法と、これまで説明したようなバースト受信器を用いる3R機能(Reshaping、Retiming、Regenerating)を持った3R再生中継器を用いる方法の2つの手段がある。
3R再生中継器を用いる場合、中継器がOLTから遠く離れた場所にあるために、バースト受信器に対する外部リセット信号を正確なタイミングで与えることが困難であるという課題がある。この課題を解決するために、特許文献1は、リセット信号生成器を備える3R再生中継器を用いている。
図27は、従来の3R再生中継器の構成例である。図27に示すように、従来の3R光受信器は、その内部に、外部リセット型バースト受信器を備えている。
すなわち、3R光受信器より下流側に光カップラが設置されており、光カップラで分岐した分岐光ファイバがリセット信号生成器に接続されている。リセット信号生成器は、分岐光ファイバを介して各ONUからの上りバースト信号の入力を検出するごとに、3R光受信器に対してリセット信号を与える。
一方、光カップラと3R光受信器とを接続する光ファイバ上には、光ファイバ遅延線が設置されている。この光ファイバ遅延線により、上りデータに遅延が与えられることで、上りデータが3R光受信器に到着する少し前に、リセット信号生成器からのリセット信号が3R光受信器に到着することになる。これによって、各ONUからの上り信号が通過する前に、毎回、3R光受信器の内部状態をリセット処理することができる。
また、PONシステムは、ネットワークシステムを構築する用途に用いられることがある。図28は、PONシステムを用いたネットワークシステムの構成例である。ここでは、OLTからの光ファイバの途中に複数のスプリッタが配置され、それぞれの分岐先にONUが接続されているネットワークシステムが示されている。このシステムによって、例えば複数の建物がある敷地内での構内LANを構築することが出来る。OLTとレイヤー3(L3)スイッチが置かれ外部ネットワーク(NW)と接続されている通信センタービルと、構内の各建物を光ファイバの基幹線で結び、各建物内でスプリッタで支線に分岐する。支線の先にはそれぞれONUが設置されて、その建物内のネットワークシステムと接続する。ここでは、各ONUの接続点をNodeとして表しており、このNodeにユーザネットワークが接続される。
このシステムにおいて、例えば、図28のNode#1につながる端末からNode#2につながる端末へ信号を送信する場合は、相手の端末のIPアドレスを指定して送信すると、信号はONU#1からOLTを経てL3スイッチへ送られ、そこで折り返されて、OLT→ONU#2を経て相手端末に到着する。あるいは、OLTに折り返し機能を持たせることでL3スイッチへ出力することなくOLTで折り返す試みもなされている。いずれにせよONUを跨いで通信する場合には、一旦OLTへ信号を送信する必要がある。
特開2015−065613号公報
"SERIES G: TRANSMISSION SYSTEMS AND MEDIA,IGITAL SYSTEMS AND NETWORKS",Recommendation,ITU-T,G.989.3,10/2015
しかしながら、このような従来技術では、各ONUとOLTとの間に配置された中継器において、ONUからOLTへの上り信号を、リセット信号生成器に分岐する必要がある。したがって、上り信号において光パワーのロスが発生するため、このロスを補うためには、各ONUからの発光出力を高めなければならず、結果として、システム全体の消費電力が増大するという問題点があった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、ONUからOLTへの上り信号で光パワーロスを発生させることなく、高速にバースト受信できる中継技術を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる中継ノード装置は、複数の加入者側装置と1つの局側装置とが光伝送路を介してデータ通信を行うPONシステムで用いられて、前記光伝送路を介して前記局側装置と前記複数の加入者側装置との間でやり取りされる光信号を再生中継する中継ノード装置であって、前記局側装置からの第1の下り光信号を受信して第1の下り信号に光電変換するとともに、入力された第1の上り信号を第1の上り光信号に電光変換して前記局側装置に送信する第1の光送受信器と、前記複数の加入者側装置からの第2の上り光信号を受信して第2の上り信号に光電変換するとともに、入力された第2の下り信号を第2の下り光信号に電光変換して送信する第2の光送受信器と、前記第1の光送受信器からの前記第1の下り信号を前記第2の下り信号として前記第2の光送受信器へ中継処理し、前記第2の光送受信器からの前記第2の上り信号を前記第1の上り信号として前記第1の光送受信器へ中継処理する主信号中継部と、前記第1の光送受信器を介して送受信する前記第1の下り信号および前記第1の上り信号、または、前記第2の光送受信器を介して受信する前記第2の上り信号と、自装置と対応する接続点を介してやり取りするノード信号とを中継処理するノード信号中継部と、前記第1の下り信号から取得した、前記複数の加入者側装置のそれぞれにおける前記第2の上り光信号の送信タイミングを示す送信許可帯域情報に基づいて、前記第2の光送受信器における前記第2の上り光信号の到着時刻を特定するバースト受信制御部とを備え、前記第2の光送受信器は、前記バースト受信制御部で特定された前記到着時刻に合わせて、新たに受信処理する前記第2の上り光信号ごとに、直前の第2の上り光信号の受信処理に依存する受信動作状態をリセットするようにしたものである。
また、本発明にかかる上記中継ノード装置の一構成例は、前記第2の光送受信器が、前記受信動作状態をリセットする際、前記直前の第2の上り光信号の受信処理に関する自動利得制御で得られた利得、または、前記受信処理に関する同期制御で得られた同期タイミング、をリセットするようにしたものである。
また、本発明にかかる上記中継ノード装置の一構成例は、前記第1の下り信号および前記第1の上り信号を用いて前記局側装置とデータ通信を行うことにより、前記局側装置の加入者側装置の1つとして動作するONU機能部を備えている。
また、本発明にかかる上記中継ノード装置の一構成例は、前記送信許可帯域情報が、前記第1の下り信号から抽出したFSフレームのFSヘッダに含まれる、前記加入者側装置宛のBWmapまたはEqD値からなるものである。
また、本発明にかかるPONシステムは、複数の加入者側装置からなる第1の加入者側装置群と1つの局側装置とが、第1の光伝送路を介してデータ通信を行うPONシステムであって、前記第1の加入者側装置群により前記第1の光伝送路が共用される第1の共用区間において、前記局側装置と前記第1の加入者側装置群との間に接続された第1の中継ノード装置を備え、前記第1の中継ノード装置は、上記中継ノード装置のいずれかからなり、前記局側装置と前記第1の加入者側装置群との間でやり取りされる光信号を再生中継するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記PONシステムの一構成例は、前記第1の中継ノード装置に対して前記第1の加入者側装置群と並列的に接続された第2の中継ノード装置をさらに備え、前記第2の中継ノード装置は、上記中継ノード装置のいずれかからなり、第2の光伝送路を介して自装置の配下に接続された複数の加入者側装置からなる第2の加入者側装置群と、前記第1の中継ノード装置との間でやり取りされる光信号を再生中継するようにしたものである。
また、本発明にかかる他のPONシステムは、複数の加入者側装置からなる第1の加入者側装置群と1つの局側装置とが、第1の光伝送路を介してデータ通信を行うPONシステムであって、前記局側装置に対して前記第1の加入者側装置群と並列的に接続された中継ノード装置をさらに備え、前記中継ノード装置は、上記中継ノード装置のいずれかからなり、第2の光伝送路を介して自装置の配下に接続された複数の加入者側装置からなる第2の加入者側装置群と、前記局側装置との間でやり取りされる光信号を再生中継するようにしたものである。
また、本発明にかかるネットワークシステムは、第1の局側装置と、前記第1の局側装置に対し第1の光伝送路を介して直列接続された、上記中継ノード装置のいずれかからなる、N(Nは1以上の整数)個の第1の中継ノード装置とを備えている。
また、本発明にかかる上記ネットワークシステムの一構成例は、光スプリッタを介して前記第1の光伝送路に接続された、1つまたは複数の加入者側装置を、さらに備えている。
また、本発明にかかる他のネットワークシステムは、第1の局側装置および第2の局側装置と、第1の光伝送路を介して前記第1の局側装置に直列接続された、上記中継ノード装置のいずれかからなる、N(Nは1以上の整数)個の第1の中継ノード装置と、第2の光伝送路を介して前記第2の局側装置に直列接続された、上記中継ノード装置のいずれかからなる、N個の第2の中継ノード装置とを備え、前記第1の中継ノード装置のうち、前記第1の局側装置から近い順に第1の中継ノード装置#1,#2,…,#Nとし、前記第2の中継ノード装置のうち、前記第2の局側装置から遠い順に第2の中継ノード装置#1,#2,…,#Nとしたものである。
本発明によれば、下り信号から得られた上り送信許可帯域情報に基づき特定された、ONUからの上りバースト信号が到着するタイミングに合わせて、ONUからの光信号を受信する光受信器の受信動作状態がリセットされることになる。したがって、光カップラで分岐した分岐光ファイバから上り光信号を検出するごとに、自動利得制御をリセットする構成のように、光カップラを設ける必要がない。このため、ONUからOLTへの上り信号で光パワーロスを発生させることなく、高速にバースト受信することが可能となり、PON区間を容易に長延化することが可能となる。
第1の実施の形態にかかる中継ノード装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施の形態にかかる中継ノード装置を用いたPONシステムの構成例である。 NG−PON2システムの下りフレーム構成を示す説明図である。 NG−PON2システムの上りフレーム構成を示す説明図である。 OLTおよびONUの構成を示すブロック図である。 下りFSフレームのFSヘッダ領域を示す構成例である。 ONU(オペレーション状態)でのフレーム送受信を示すタイミングチャートである。 PHYバーストペイロードの構成例である。 ONU(シリアルナンバー状態)でのフレーム送受信を示すタイミングチャートである。 ONU(レンジング状態)でのフレーム送受信を示すタイミングチャートである。 中継ノード装置(レンジング状態)でのフレーム送受信を示すタイミングチャートである。 中継ノード装置(Operationモード時)でのフレーム送受信を示すタイミングチャートである。 ONU(オペレーション状態)の上りバースト信号到着時刻算出手順を示すタイミングチャートである。 ONU(シリアルナンバー状態)の上りバースト信号到着時刻算出手順を示すタイミングチャートである。 ONU(レンジング状態)の上りバースト信号到着時刻算出手順を示すタイミングチャートである。 送信許可識別処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態にかかる中継ノード装置の構成を示すブロック図である。 第3の実施の形態にかかるPONシステムの構成を示すブロック図である。 第4の実施の形態にかかるネットワークシステムの構成例である。 第4の実施の形態にかかるネットワークシステム(光スプリッタ)の構成例である。 第4の実施の形態にかかるネットワークシステム(往復)の構成例である。 一般的なPON方式のネットワーク例である。 一般的な光受信器の構成例である。 フィードバック型AGC回路の構成例である。 OLTでのバースト制御例である。 中継ノード装置を用いたPONシステムの構成例である。 従来の3R再生中継ノード装置の構成例である。 PONシステムを用いたネットワークシステムの構成例である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1および図2を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる中継ノード装置10について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる中継ノード装置の構成を示すブロック図である。図2は、第1の実施の形態にかかる中継ノード装置を用いたPONシステムの構成例である。
本実施の形態にかかるPONシステム1は、図2に示すように、OLT(Optical Line Terminal)20と、複数のONU(Optical Network Unit)30と、光スプリッタSPと、中継ノード装置10とを備えるデータ通信システムである。
以下では、OLT20、中継ノード装置10、およびONU30が、いずれもITU−T勧告G.989で規定されるNG−PON2(40-Gigabit-capable passive optical networks)プロトコルに従って動作する場合を例として説明する。
OLT20は、通信事業者局に設置される局側装置であり、通信回線を介して上位装置50さらには上位ネットワーク51とデータ通信を行う装置である。
中継ノード装置10は、OLT20と各ONU30との間でやり取りされる上り信号および下り信号を再生中継する装置である。
ONU30は、加入者宅に設置される加入者側装置であり、それぞれ接続点Nodeと接続されている。図2の構成例では、N(Nは2以上の整数)個のONU30が設けられており、これらONU30ごとにユーザネットワークやユーザ端末との接続点Nodeが1つずつ接続されているが、これに限定されるものではなく、1つのONU30に対して複数のNodeを接続してもよい。
これらOLT20、中継ノード装置10、およびONU30は、光ファイバ(光伝送路)OF1,OF2,OF3を介して接続されている。
具体的には、OLT20と中継ノード装置10とがOF1を介して接続され、中継ノード装置10とSPとがOF2を介して接続されている。また、光スプリッタSPにより、OF2が各OF3に分岐され、それぞれ対応するONU30と接続されている。これにより、OF1,OF2,OF3のうち、OF1とOF2が各ONU30により共用される共用区間Xに相当する。
中継ノード装置10は、このようなOF1とOF2からなる共用区間Xに接続されており、この共用区間Xにおいて、OLT20と各ONU30との間でやり取りされる上り信号および下り信号を再生中継する。これにより、OLT20からONU30までのPON区間が長延化されることになる。
中継ノード装置10は、図1に示すように、主な機能部として、光送受信器10A,10B、SERDES(SERializer/DESerializer)部11、主信号中継部12、SERDES(SERializer/DESerializer)部13、バースト受信制御部14、およびノード信号中継部17を備えている。
光送受信器(第1の光送受信器)10Aは、OF1を介してOLT20からの下り光信号(第1の下り光信号)PD1を受信して下り信号(第1の下り信号)SD1に光電変換する機能(光受信器)と、入力された上り信号(第1の上り信号)SU1を上り光信号(第1の上り光信号)PU1に電光変換しOF1を介してOLT20に送信する機能(光送信器)とを有している。
光送受信器(第2の光送受信器)10Bは、OF2を介して各ONU30からの上り光信号(第2の上り光信号)PU2を受信して上り信号(第2の上り信号)SU2に光電変換する機能(光受信器)と、入力された下り信号(第2の下り信号)SD2を下り光信号(第2の下り光信号)PD2に電光変換しOF2を介して各ONU30に送信する機能(光送信器)と、上り光信号PU2を光電変換して得られた上り信号SU2を、その上り信号SU2の信号強度に応じた自動利得制御に基づき増幅した後、主信号中継部12へ出力する機能と、バースト受信制御部14で特定された到着時刻に合わせて、新たに受信処理する上り光信号PU2ごとに、直前の上り光信号PU2の受信処理に依存する受信動作状態をリセットする機能(光受信器)とを有している。
光送受信器10Bの光受信器については、例えば、前述の図23−24で説明したフィードバック型AGC回路を備えた光受信器で実現すればよい。この場合、バースト受信制御部14からの指示に応じて、フィードバック型のAGC回路が制御しているバーストTIAにおける、直前の上り光信号PU2の受信処理に関する自動利得制御で得られた利得を、予め設定されている初期値にリセットすることにより、自動利得制御をリセットすることができる。
また、バーストCDRにおける、直前の上り光信号PU2の受信処理に関する同期制御で得られた同期タイミングを、予め設定されている初期値にリセットすることにより、同期制御をリセットすることができる。
SERDES部11は、光送受信器10Aから出力された下り信号SD1をシリアル信号からパラレル信号に変換して主信号中継部12およびONU機能部15へ出力する機能と、主信号中継部12およびONU機能部15から出力された上り信号SU1をパラレル信号からシリアル信号に変換して光送受信器10Aへ出力する機能とを有している。
主信号中継部12は、入力された下り信号SD1および上り信号SU2を信号処理して、誤り訂正処理を行った後、下り信号SD2および上り信号SU1を再生して出力することにより、OLT20とONU30との間でやり取りされる上り信号および下り信号を中継処理する機能を有している。
SERDES部13は、光送受信器10Bから出力された上り信号SU1をシリアル信号からパラレル信号に変換して主信号中継部12へ出力する機能と、主信号中継部12から出力された下り信号SD2をパラレル信号からシリアル信号に変換して光送受信器10Bに出力する機能とを有している。
バースト受信制御部14は、下り信号SD1から得られた、ONU30のそれぞれにおける上り光信号PU2の送信タイミングを示す送信許可帯域情報に基づいて、光送受信器10Bにおけるこれら上り光信号PU2の到着時刻を特定する機能を有している。
ノード信号中継部17は、光送受信器10Aを介して送受信する下り信号SD1および上り信号SU1、または、光送受信器10Bを介して受信する上り信号SU2と、自装置と対応する接続点Nodeを介して送受信するノード信号とを中継処理する機能を有している。
図1の構成例において、ノード信号中継部17には、ONU機能部15と上り出力部16との両方が設けられているが、ノード信号中継部17で中継処理する信号に応じて、ONU機能部15または上り出力部16のいずれか一方のみを設けてもよい。
ONU機能部15は、SERDES部11を介して光送受信器10Aとの間で、下り信号SD1および上り信号SU1をやり取りして、OLT20とデータ通信を行うことにより、中継ノード装置10をOLT20の配下にあるONU30の1つとして認識されるよう、ONU30と同様の動作を行う機能を有している。これにより、中継ノード装置10は、OLT20にONU30の1つとして登録され、OLT20から上り信号の帯域も割り当てられることになる。
また、ONU機能部15は、UNIポート15Fを介して自装置に対応する、ユーザネットワークとの接続点Nodeにつながっており、下り信号SD1および上り信号SU1と、Nodeを介してやり取りするノード信号とを中継処理する機能を有している。これにより、OLT20から送信された、このユーザネットワーク宛の下りユーザフレーム(ノード信号)と、このユーザネットワークから送信された上りユーザフレーム(ノード信号)とが、UNIポート15Fを介してNodeとやり取りされる。
上り出力部16は、ONU30から送信された上り信号のうちから、本中継ノード装置10宛のフレームを抽出し、上り出力ポート16Dから、自装置に対応するNodeに出力する機能を有している。これにより、下流のONU30から送信された、このユーザネットワーク宛の上りユーザフレーム(ノード信号)が、上り出力ポート16Dを介してNodeに出力される。
このように、本実施の形態は、主信号中継部12で下り信号SD1から得られた各ONU30に関する上り送信許可帯域情報に基づいて、バースト受信制御部14が、光送受信器10Bにおける上り光信号PU2の到着時刻を特定し、この到着時刻に合わせて、光送受信器10Bが、新たに受信処理する上り光信号PU2ごとに、直前の上り光信号PU2の受信処理に依存する受信動作状態、例えば自動利得制御の利得や同期制御の同期タイミングをリセットするようにしたものである。また、ノード信号中継部17により、光送受信器10Aを介して送受信する下り信号SD1および上り信号SU1、または、光送受信器10Bを介して受信する上り信号SU2と、自装置と対応する接続点Nodeを介して送受信するノード信号とを中継処理するようにしたものである。
[フレーム構成]
まず、図3および図4を参照して、本実施の形態にかかるPONシステム1で送受信するNG−PON2プロトコルに基づくフレーム構成について説明する。図3は、NG−PON2システムの下りフレーム構成を示す説明図である。図4は、NG−PON2システムの上りフレーム構成を示す説明図である。
OLT20からONU30へ送信する下りデータのSDU(service data unit)は、図3に示すように、SDU→XGEM(10-Gigabit passive optical network encapsulation method)フレーム→FS(framing sublayer)フレーム→PHY(physical interface)フレームの3段階でカプセル化処理される。PON区間では、このようにして得られたPHYフレームを用いて下り通信が行われる。
一方、ONU30からOLT20へ送信する上りデータのSDUは、図4に示すように、SDU→XGEMフレーム→FSバースト→PHYバーストの3段階でカプセル化処理される。PON区間では、このようにして得られたPHYバーストを用いて上り通信が行われる。
次に、下りデータのカプセル化処理について詳細に説明する。
下りデータのSDUは、図3に示すように、1段階目のサービス・アダプション・サブレイヤ(Service Adaptation Sublayer)の処理で、XGEMフレームヘッダを先頭に付加されて、XGEMフレームにカプセル化される。XGEMフレームヘッダには、識別子XGEM port−IDが記載されている。各ONU30には、1つ以上のXGEM−portIDが割り当てられている。下りフレームを受信したONU30は、XGEMフレームヘッダのXGEM−portIDを見て、自装置に割り当てられたIDであれば、そのXGEMフレームを取り込み、そうでない場合は自装置宛ではないと判断して廃棄する。
また、1つのSDUが2つに分割されて、それぞれXGEMフレームにカプセル化され上で、別のPHYフレームにカプセル化されて送信されることもある。これをSDUフラグメンテーションと呼ぶ。
2段階目のフレーミング・サブレイヤ(Framing Sublayer)の処理で、複数のXGEMフレームを1つにまとめてFSペイロードとし、この先頭にFSヘッダ、末尾にFSトレイラーを付加して、FSフレームにカプセル化する。
3段階目のPHY・アダプション・サブレイヤ(PHY Adaptation Sublayer)の処理では、FSフレームを先頭から規定の長さずつ分割して、各分割データのFEC(Forward Error Correction) parityを計算し、分割データの後ろに付加して、FEC codeword単位にFEC data+FEC parityの構成とする。さらに全体がスクランブル処理された上で、先頭にPSBd(Downstream Physical Synchronization Block)が付加されてPHYフレームとなる。なお、各PHYフレームの長さは125μmになるように構成される。
次に、上りデータのカプセル化処理について詳細に説明する。
上り送信データのSDUは、図4に示すように、1段階目のサービス・アダプション・サブレイヤの処理で、XGEMフレームヘッダを先頭に付加されて、XGEMフレームにカプセル化される。XGEMフレームの構成や、SDUフラグメンテーションが起こりうることは、下りデータの場合と同じである。
2段階目のフレーミング・サブレイヤの処理では、まず、識別子Alloc−ID(Allocation identifier)が同一のXGEMフレームを1つにまとめてFSペイロードとする。ここで、Alloc−IDは、OLT20がONU30に上りの帯域を割り当てる際の識別子で、各ONUに1つ以上割り当てられる。もし、そのAlloc−IDに対してOLT20から指示を受けている場合は、その時点でのそのAlloc−IDに属する送信バッファに待機中の上り送信データの長さを記載したAO(Allocation overhead)をFSペイロードの先頭に付加する。最後に、1つのONU30に属するAlloc−IDのFSペイロードをまとめて、その先頭にFSヘッダ、末尾にFSトレイラーを付加して、FSバーストとする。
3段階目のPHY・アダプション・サブレイヤの処理では、FSバーストが先頭から規定の長さずつ分割され、各分割データのFEC parityを計算し、分割データの後ろに挿入して、FEC codeword単位にFEC data+FEC parityの構成とする。NG−PON2では、FECコードとして、伝送レート2.48832 Gbit/s(2.5G)に対してリードソロモンRS(248,232)、伝送レート9.95328 Gbit/s(10G)に対してリードソロモンRS(248,216)を用いることが指定されているので、FECコードワードはいずれも248 byte、FECパリティは、2.5Gで16 byte、10Gで32 byteとなる。
この全体をスクランブル処理した上で、先頭にPSBu(Upstream Physical Synchronization Block)が付加されてPHYバーストとなる。
[OLTおよびONU]
次に、図5を参照して、本実施の形態にかかるOLT20およびONU30の構成と、これらOLT20およびONU30における主信号の流れについて説明する。図5は、OLTおよびONUの構成を示すブロック図である。
ONU30は、主な機能部として、UNI(User Network Interface)部31、BRG(Bridge)部32、MPCP(Multi Point Control Protocol)部33、SAS(Service Adaptation Sublayer)部34、FS(Framing Sublayer)部35、PAS(PHY Adaptation Sublayer)部36、SERDES(SERializer/DESerializer)部37、および光送受信器30Aを備えている。
OLT20は、主な機能部として、光送受信器20A、SERDES(SERializer/DESerializer)部21、PAS(PHY Adaptation Sublayer)部22、FS(Framing Sublayer)部23、SAS(Service Adaptation Sublayer)部24、MPCP(Multi Point Control Protocol)部25、BRG(Bridge)部26、SNI(Service Node Interface)部27、帯域割当部28、およびバースト受信制御部29を備えている。
[ONUでの上りデータの流れ]
ONU30において、接続点Nodeからの上りデータは、UNI部31を介してBRG部32に入力される。BRG部32は、UNI部31からの上りデータを宛先ごとに振り分ける処理や、設定された条件に従って上りデータのフィルタリング処理を行う。また、BRG部32は、UNI部31からの上りユーザデータと、CPU(図示せず)等で作られるOLT20宛のOMCI(ONU management and control interface)データのような制御用データとを合流させる処理も行う。
MPCP部33は、ONU30のPONネットワークへの登録処理、登録解除処理、OLT20から割り当てられた帯域に基づいて上りデータの送信制御処理などの処理を行う。この際、MPCP部33は、BRG部32からの上りデータを、一旦、送信データバッファに蓄積し、OLT20から割当てられた帯域と対応する送信時間帯に、送信データバッファから上りデータを読み出して出力する。
SAS部34は、サービス・アダプション・サブレイヤの処理を行う。まず、SAS部34は、MPCP部33からの上りデータのSDUに識別子XGEM Port−IDを割当て、XGEM Port−IDをラベリングしたXGEMヘッダを先頭に挿入する。次に、SAS部34は、先頭のXGEMヘッダと、SDU(XGEMペイロード)から構成されるXGEMフレームを生成する。このとき、SAS部34は、割り当てられた帯域に入りきれないSDUについて、SDUを2つに分割するSDUフラグメンテーション処理を行うこともある。この後、SAS部34は、分割したSDUでそれぞれ別のXGEMフレームを構成する。
この後、SAS部34は、OLT20から割り当てられた1つの送信帯域内に送信すべき、1つまたは複数のXGEMフレームをまとめて1つのFSペイロードとして出力する。OLT20から割り当てられる送信帯域の識別子としてAlloc−IDが用いられる。各FSペイロードはそれぞれ対応するAlloc−IDを持つことになる。
FS部35は、フレーミング・サブレイヤの処理を行う。OLT20からAlloc−IDを指定して、現在の送信データバッファに蓄積されたデータ量を申告するよう周期的に申告指示が来る。FS部35は、SAS部34から出力されたFSペイロードのうち、申告指示が来ているAlloc−IDのFSペイロードに対して、その先頭にAOを挿入する。AOには、そのAlloc−IDに対応する送信データバッファ量が記載されている。次に、FS部35は、AO付きとAOなしのFSペイロードを1つまたは複数まとめ、まとめたものの先頭にFSヘッダを挿入するとともに、末尾にFSトレイラーを挿入し、FSバーストとして出力する。
PAS部36は、PHY・アダプション・サブレイヤの処理を行う。PAS部36は、FS部35からのFSバーストに対してFECエンコードを行い、先頭からFECコードワードごとにFECパリティを挿入する。次に、PAS部36は、FECエンコード処理したデータ全体をスクランブル処理して、その先頭にPSBuを付加し、PHYバーストとして出力する。
SERDES部37は、PAS部36からのPHYバーストをパラレル信号からシリアル信号に変換する。
光送受信器10Aは、SERDES部37からのシリアル信号(電気信号)を上り光信号に変換し、光ファイバOF3に出力する。
[OLTでの上りデータの流れ]
ONU30から送信された上り光信号は、光ファイバOF3を介して光スプリッタSPで集約されて光ファイバOF2に出力され、中継ノード装置10で再生中継された後、光ファイバOF1に出力される。
OLT20において、OF1からの上り光信号は、光送受信器20Aで光信号から電気信号に変換された後、SERDES部21で、シリアル信号からパラレル信号に変換され、PHYバーストとして出力される。
PAS部22は、PHY・アダプション・サブレイヤの処理を行う。まず、PAS部22は、SERDES部21から出力されたPHYバーストから先頭のPSBuを取り除いたPHYバーストペイロードを抽出して復元(デスクランブル処理)する。次に、PAS部22は、復元したデータを先頭からFECコードワードごとに切り分け、各FECコードワードごとに、誤り検出、誤り訂正処理を行う。その後、PAS部22は、各FECパリティを削除してFECデータのみを抽出してつなぎ合わせ、FSバーストとして出力する。
FS部23は、フレーミング・サブレイヤの処理を行う。まず、FS部23は、PAS部22から出力されたFSバーストから、先頭のFSヘッダと末尾のFSトレイラーを取り除く。また、FS部23は、AOを付加するようOLT20からONU30に指示したAlloc−IDに対しては、先頭のAOをとり除き、各Alloc−IDごとにFSペイロードを抽出して出力する。
SAS部24は、サービス・アダプション・サブレイヤの処理を行う。SAS部24は、FS部23からのFSペイロードをXGEMフレームに分けて、XGEMペイロードを抽出し、抽出したXGEMペイロードをSDUとして出力する。この際、SAS部24は、抽出したXGEMペイロードのうち、SDUフラグメンテーションされているものは統合した上で、SDUとして出力する。
MPCP部25は、ONU30のPONネットワークへの登録処理、登録解除処理や、各ONU30へ上り帯域を割当て、上り信号の制御処理を行う。
帯域割当部28は、各ONU30へ上り帯域をどう割り当てるかの帯域割当の計算処理を行う。
バースト受信制御部29は、帯域割当部28が算出した帯域割当計算結果を用いて、ONU30からの各上りバースト信号が光受信器を通過する時間帯を事前に計算する。バースト受信制御部29は、この計算結果を用いて、ONU30からの各上りバースト信号が光受信器に到着するタイミングに合わせて、光送受信器20A内の光受信器における受信動作状態のリセットを指示するためのバースト制御信号を出力する。
光送受信器20Aは、バースト受信制御部29からのバースト制御信号の指示するタイミングで光受信器における受信動作状態のリセットを実行する。
BRG部26は、MPCP部25からの上りデータを宛先ごとに振り分ける処理や、設定された条件に従って上りデータのフィルタリング処理を行う。また、BRG部26は、MPCP部25からの上りデータ(SDU)のうち、上りユーザデータをSNI部27へ出力し、OMCIデータのような制御用データをCPU(図示せず)へ出力する、振り分け処理を行う。
BRG部26から出力した上りデータは、SNI部27を介して上位装置50へ送信される。
[OLTでの下りデータの流れ]
OLT20において、上位装置50からの下りデータは、SNI部27を介してBRG部26に入力される。BRG部26は、SNI部27からの下りデータを宛先ごとに振り分ける処理や、設定された条件に従って下りデータのフィルタリング処理を行う。また、BRG部26は、SNI部27からの下りユーザデータと、CPU(図示せず)等で作られるOMCIデータのような制御用データとを合流させる処理も行う。
MPCP部25は、上り信号処理の説明で述べたように、ONU30のPONネットワークへの登録処理、登録解除処理や、各ONU30への上り帯域の割当て、上り信号の制御処理などの処理を行う。
SAS部24は、サービス・アダプション・サブレイヤの処理を行う。まず、SAS部24は、MPCP部25からの下りデータのSDUに識別子XGEM Port−IDを割当て、XGEM Port−IDをラベリングしたXGEMヘッダを先頭に挿入する。次に、SAS部24は、先頭のXGEMヘッダと、SDU(XGEMペイロード)から構成されるXGEMフレームを生成する。このとき、SAS部24は、FSペイロードに入りきれないSDUについて、SDUを2つに分割するSDUフラグメンテーション処理を行うこともある。この後、SAS部24は、分割されたSDUでそれぞれ別のXGEMフレームを構成し、複数のXGEMフレームをまとめて、FSペイロードとして出力する。
FS部23は、フレーミング・サブレイヤの処理を行う。FS部23は、SAS部24から出力されたFSペイロードの先頭にFSヘッダを挿入するとともに、末尾にFSトレイラーを挿入し、FSフレームとして出力する。
PAS部22は、PHY・アダプション・サブレイヤの処理を行う。PAS部22は、FS部23からのFSフレームに対してFECエンコードを行い、先頭からFECコードワードごとにFECパリティを挿入する。次に、PAS部22は、FECエンコード処理したデータ全体をスクランブル処理し、その先頭にPSBdを付加し、PHYフレームとして出力する。
SERDES部21は、PAS部22からのPHYフレームをパラレル信号からシリアル信号に変換する。
光送受信器20Aは、SERDES部21からのシリアル信号(電気信号)を下り光信号に変換し、光ファイバOF1に出力する。
[ONUでの下りデータの流れ]
OLT20から送信された下り光信号は、中継ノード装置10により光ファイバOF1から光ファイバOF2に再生中継された後、光スプリッタSPにより光ファイバOF2から各光ファイバOF3に分岐出力される。
ONU30において、OF3からの下り光信号は、光送受信器30Aで光信号から電気信号に変換された後、SERDES部37で、シリアル信号からパラレル信号に変換され、PHYフレームとして出力される。
PAS部36は、PHY・アダプション・サブレイヤの処理を行う。まず、PAS部36は、SERDES部37から出力されたPHYフレームから先頭のPSBdを取り除いたPHYフレームペイロードを抽出して復元(デスクランブル処理)する。次に、PAS部36は、復元したデータを先頭からFECコードワードごとに切り分け、各FECコードワードごとに、誤り検出、誤り訂正処理を行う。その後、PAS部36は、各FECパリティを削除してFECデータのみを抽出してつなぎ合わせ、FSフレームとして出力する。
FS部35は、フレーミング・サブレイヤの処理を行う。FS部35は、PAS部36から出力されたFSフレームから、先頭のFSヘッダと末尾のFSトレイラーを取り除き、FSペイロードとして出力する。
SAS部34は、サービス・アダプション・サブレイヤの処理を行う。SAS部34は、FS部35からのFSペイロードをXGEMフレームに分けて、XGEMペイロードを抽出し、抽出したXGEMペイロードをSDUとして出力する。この際、SAS部34は、抽出したXGEMペイロードのうち、SDUフラグメンテーションされているものは統合した上で、SDUとして出力する。
MPCP部33は、上り信号処理で述べた通り、ONU30のPONネットワークへの登録処理、登録解除処理や、OLT20から割り当てられた帯域に基づいて上りデータの送信制御処理を行う。
BRG部32は、MPCP部33からの下りデータを宛先ごとに振り分ける処理や、設定された条件に従って下りデータのフィルタリング処理を行う。また、BRG部32は、MPCP部33から出力された下りデータ(SDU)のうち、下りユーザデータをUNI部31へ出力し、OMCIデータのような制御用データをCPU(図示せず)へ出力する、振り分け処理を行う。
BRG部32から出力した下りデータは、UNI部31を介して接続点Nodeへ送信される。
以上、OLT20およびONU30の各モジュールの機能と処理内容を説明したが、これら機能部のうちの一部または全部を、CPUとソフトウェアとを協働させることにより実現してもよい。
[上り帯域制御]
次に、OLT20における上り信号の上り帯域制御について説明する。
PONシステム1では、光ファイバOF1,OF2と対応する光ファイバ共用区間において、各ONU30からのOLT20へ向かう上り信号が、互いに衝突しないように、OLT20が、各ONU30の上り信号の送信タイミングをスケジューリングする上り帯域制御を行う。
この上り帯域制御において、OLT20は、各ONU30からの上り信号の送信開始時刻と送信許可時間を決定し、各ONU30に通知する。各ONU30は、OLT20から許可された送信開始時刻から送信許可時間の間だけ上り信号を送信する。このようにして、OLT20が、光ファイバ共用区間での上り信号の帯域を時分割で排他的に各ONU30に割り当てる制御を行うことで、各ONU30からの信号がお互いに衝突せずに、通信できるようにしている。
NG−PON2システムの場合を例に、上り帯域制御について詳細に説明する。
OLT20は、登録されている各ONU30に割り当てる帯域を計算し、その結果を基に下りフレームのFSヘッダにあるBWmap(bandwidth map)領域に各ONU30への送信開始時刻と送信許可時間を記載して送信する。
図6は、下りFSフレームのFSヘッダ領域を示す構成例である。FSヘッダ内のBWmap領域は、1つまたは複数のAllocation structureから構成される。各Allocation structureは、帯域割当対象の識別子Alloc−IDでラベリングされる。各ONU30には、1つ以上のAlloc−IDが割り当てられる。各ONU30は、受信した下りフレームのBWmap領域に自装置に割り当てられたAlloc−IDのAllocation structureがあった場合は、そこで指定された上り送信許可帯域を使って上り信号を送信する。上り送信許可帯域は、Allocation structureに記載されたStartTimeとGrantSizeで指定される。
図7は、ONU(オペレーション状態)でのフレーム送受信を示すタイミングチャートである。ここでは、OLT20による登録処理が完了して通常動作状態であるオペレーション状態にあるONU_nとの間で送受信する上り信号と下り信号のタイミングチャートが示されている。
図7において、RspTime_nは、ONU_nが下り信号を受信してから上り信号を送信するまでに必要な処理時間であり、各ONU30ごとに固定値を設定する。
EqD_nは、ONU_nのequalization delayと呼ばれる遅延設定値であり、ONU30ごとにRangingプロセスを通じてOLT20がその値を決定し、通知する。通知は、制御用メッセージのPLOAM(Physical Layer Operation, Administration and Maintenance)メッセージ用いて行う。PLOAMメッセージは、図6に示したように、各Allocation structureのflagsに配置されている。なお、OLT20による登録処理におけるOLT20とONU30と間のフレーム送受信とEqDの決定方法については、後で説明する。
図7に示すように、OLT20からの下りフレームのPSBdの先頭部がONU_nに到着した時刻を基準として、その時点からRspTime_n+EqD_n+StartTime_nだけ経過した時刻に、PHYバーストペイロード先頭がONU_nを出発するタイミングで、上りバースト信号がONU_nから送信される。
図8は、PHYバーストペイロードの構成例である。上りバースト信号を送信する際、図8に示すように、ONU_n宛のBWmapで指定されたGrantSize(=L)分の長さのFSペイロードがFSバーストに格納されて送信される。
一方、OLT20では、上りPHYフレームの到着時刻のオフセット値Teqdを事前に設定しておく。この値は、全ONU30に対して共通の固定値である。そのため、operationモードのONU30からの上りフレームがOLT20に到着する時刻は、それに対応するBWmapを載せた下りフレームがOLT20を出発した時刻からTeqd+StartTimeだけ経過した時刻に到着する。ここで、StartTimeは、その上りフレームへの送信許可開始時間である。また、Teqdは、ONU30の配置などのシステム条件を基にOLT20で事前に決定する。
OLT20は、各ONU30への送信許可帯域(StartTime,GrantSize)を事前に決めるので、ONU30からの各上りデータがOLT20の光送受信器20Aを通過する時間帯を事前に計算することができる。この計算結果を用いて、各ONU30からの上りデータが光送受信器20Aに到着するタイミングに合わせて、光受信器の受信動作状態のリセットを指示するためのバースト制御信号を光送受信器20Aに送信する。光受信器は、バースト制御信号の指示するタイミングで受信動作状態のリセットを実行する。これにより、OLT20は、各ONU30からの上りバースト信号を受信することができる。
[登録・レンジング処理]
ONU30は、PONシステム1に接続されると、OLT20によって認識、登録される手続きを経た後、通常動作状態になる。この手続きが正常に進んだ場合、ONU30の状態は、ITU−T勧告G.989の呼び名に従うと、初期状態(Initial state)、シリアルナンバー状態(Serial Number state)、レンジング状態(Ranging state)の順番で遷移した後、通常動作状態であるオペレーション状態(Operation state)となる。
以下では、ONU30が、シリアルナンバー状態およびレンジング状態にある時、OLT20との間で行う通信処理の内容をそれぞれ説明する。
OLT20は、これからOLT20への登録を希望するONU30、すなわちシリアルナンバー状態にあるONU30に向けて、シリアルナンバーグラント(SN Grant)と呼ぶ送信許可grantをBWmap中の1つのAllocation structureとして載せて、下り信号を送信する。シリアルナンバーグラントでは、Alloc−IDとしてブロードキャスト用のAlloc−IDが指定される。
登録を希望するONU30は、シリアルナンバーグラントで指定された送信許可帯域を使って、PLOAM メッセージの1つであるSerial_Number_ONU PLOAM メッセージをOLT20に送信する。これを受信したOLT20は、そのONU30にONU30の識別子であるONU−IDを割り当て、これをAssign_ONU−ID PLOAMメッセージを使ってそのONU30に通知する。これを受け取ったONU30は、レンジング状態に遷移する。
図9は、ONU(シリアルナンバー状態)でのフレーム送受信を示すタイミングチャートである。ここでは、OLT20とシリアルナンバー状態にあるONU_nの間の通信のタイミングチャートが示されている。
ONU_nは、シリアルナンバーグラントを載せた下りフレームを受信した時刻から、RspTime_n+Rand_n+StartTimeだけ経過した時刻に、Serial_Number_ONU PLOAMメッセージを載せた上りフレームを送信する。
このうち、RspTime_nはONU_nの反応時間、Rand_nはランダム遅延値、StartTimeはシリアルナンバーグラントで指定された送信許可帯域開始時間StartTimeである。ランダム遅延値は、ONU_nで生成したランダム値を用いる。登録を希望するONU30が複数台存在する場合に、それぞれのONU30が送信するSerial_Number_ONU PLOAMメッセージが互いに衝突する可能性を下げるために、それぞれONU30で送信開始時刻を決めるにあたり、ランダム値を入れている。
一方、OLT20からは、現在、登録を希望しているONU30の台数やそれぞれのONU30のOLT20からの距離が分からないため、ONU30からのSerial_Number_ONU PLOAMメッセージがOLT20へ到着する時刻を正確に知ることはできない。そのため、Serial_Number_ONU PLOAMメッセージが到着する可能性のある時間帯をQuiet windowとして設け、この時間帯には、すでに登録済みのオペレーション状態にあるONU30への上り信号許可帯域は割り当てない。
これにより、すでに登録済みのONU30からの上り信号が、これから登録を希望するONU30からのSerial_Number_ONU PLOAMメッセージと衝突することはなくなる。Quiet windowの開始時刻は、シリアルナンバーグラントを載せた下り信号の先頭が出発する時刻から、RspTime_min+StartTimeだけ経過した時刻である。RspTime_minは、ONU30の反応時間RspTimeの最短値で、ITU−T勧告G.989の規定では34μsである。StartTimeはシリアルナンバーグラントで指定した送信許可帯域開始時間StartTimeである。Quiet windowの長さは、最遠のONU30までの距離などのシステム条件に応じてOLT20が決める。
次に、レンジング状態にあるONU30が、OLT20との間で行う通信処理の内容を説明する。OLT20は、レンジング状態にあるONU30に対して、そのONU30からの応答時間を測定するため、レンジングプロセスと呼ぶ通信処理を行う。
OLT20は、レンジング状態にあるONU30に向けて、レンジンググラント(Ranging Grant)と呼ぶ送信許可グラントを、BWmap中の1つのAllocation structureとして載せて、下り信号を送信する。
レンジンググラントでは、Alloc−IDとして対象のONU30、この場合ONU_nのONU−IDを指定する。ONU_nは、レンジンググラントで指定された送信許可帯域を使って、PLOAMメッセージの1つであるRegistration PLOAMメッセージをOLT20に返信する。
これを受信したOLT20は、ONU_nのequalization delay、EqD_nを導出し、これをPLOAMメッセージのうちの1つであるRanging_Time PLOAMメッセージに記載してONU_nに送信する。これを受信したONU_nは、登録完了し通常動作状態であるオペレーション状態に遷移する。
図10は、ONU(レンジング状態)でのフレーム送受信を示すタイミングチャートである。ここでは、レンジング状態にあるONU_nとOLT20との間のレンジングプロセスのタイミングチャートが示されている。
図10の例において、OLT20からONU_nへのレンジンググラントでは、Alloc−IDとしてONU_nのONU−IDであるONU_n−ID、送信許可時間のStartTimeとしてStartTime_n、PLOAMの送信指示フラグであるPLOAMuにはフラグ=1、GrantSizeには値0がそれぞれ設定されている。
ONU_nは、受信した下りフレームのFSヘッダ内に自装置宛のレンジンググラントがあった場合、受信した下りフレームのPSBd先頭部がONU_nに到着した時刻を基準にして、そこからRspTime_n+StartTime_nだけ経過した時刻に、上り信号のPHYバーストペイロード部先頭がONU_nを出発するタイミングで、Registration PLOAMメッセージを載せた上り信号を送信する。
OLT20は、このRegistration PLOAMメッセージを載せた上りフレームの受信時刻を測定し、その結果を用いてそのONU30のEqD値を計算する。ONU_n宛のレンジンググラントを載せた下りフレームのPSBd部の先頭がOLT20を出発してから、これに対するONU_nからのRegistration PLOAMメッセージを載せた上り信号のPLOAM部先頭がOLT20に到着するまでの経過時間ΔRNG_nをOLT20が測定して求める。
一方、上りPHYフレームの到着時刻のオフセット値TeqdをOLT20は事前に設定しておく。Teqdは、全ONU30に対して共通の固定値であり、各ONU30の配置などのシステム条件を基にOLT20で事前に決定する。
これらを用いて、ONU_nのequalization delay EqD_nを、次の式(1)で求める。
Figure 2019009500
オペレーション状態にあるONU30についても、気温等の外部環境の変化により、信号の光ファイバー伝搬遅延が時間と共に変化し、ONU30からの上りフレームの到着時刻がずれてくることがある。この場合、OLT20が、EqDを再計算し、それまでの設定していたEqD値との差分を記載したRanging_Time PLOAMメッセージを全ONU30にブロードキャスト送信する。受信した各ONU30では、それぞれのEqD値を更新する。このときのRanging_Time PLOAMメッセージ上での宛先ONU−IDは、ブロードキャスト用ONU−ID(0x03FF)に設定して全ONU30に送信する。
[中継ノード装置]
次に、前述した図1を参照して、本実施の形態にかかる中継ノード装置10の構成および動作について、詳細に説明する。
中継ノード装置10は、図1に示したように、主な機能部として、主信号中継部12、バースト受信制御部14、およびONU機能部15を備えている。
主信号中継部12は、SERDES部11から出力されたOLT20からの下り信号SD1を信号処理して、誤り訂正処理を行い、得られた下り信号SD2をSERDES部13へ出力する機能と、SERDES部13から出力された下流のONU30からの上り信号SU2を信号処理して、誤り訂正処理を行い、得られた上り信号SU1を再生し、SERDES部11へ出力する機能とを有している。
この主信号中継部12は、主な処理部として、PAS(PHY Adaptation Sublayer)部12A、FS(Framing Sublayer)ヘッダ解析部12B、およびPAS(PHY Adaptation Sublayer)部12Cを備えている。
バースト受信制御部14は、下り信号SD1から得られた、ONU30のそれぞれにおける上り光信号PU2の送信タイミングを示す送信許可帯域情報に基づいて、光送受信器10Bにおけるこれら上り光信号PU2の到着時刻を特定する機能を有している。
ONU機能部15は、中継ノード装置10をOLT20から見て1つのONU(ONU#R)として通信制御されるよう、ONU30と同様の動作を行う機能を有している。このONU機能部15は、主な処理部として、PAS(PHY Adaptation Sublayer)部15A、FS(Framing Sublayer)部15B、SAS(Service Adaptation Sublayer)部15C、MPCP(Multi Point Control Protocol)部15D、およびBRG(Bridge)部15Eを備えている。
中継ノード装置10において、OLT20からの下り主信号は、分岐されて主信号中継部12とONU機能部15に入力され、ONU機能部15からの上り信号は、主信号中継部12からOLT20への上り主信号に合流するように出力される。
[主信号中継部]
主信号中継部12において、光ファイバOF1から受信したOLT20からの下り光信号は、光送受信器10Aで光信号から電気信号に変換された後、SERDES部11で、シリアル信号からパラレル信号に変換され、PHYフレームとして出力される。
PAS部12Aは、PHY・アダプション・サブレイヤの処理を行う。まず、PAS部22は、SERDES部21から出力されたPHYフレームから先頭のPSBdを取り除いたPHYフレームペイロードを抽出して復元(デスクランブル処理)する。次に、PAS部12Aは、復元したデータを先頭からFECコードワードごとに切り分け、各FECコードワードごとに、誤り検出、誤り訂正処理を行う。その後、PAS部12Aは、各FECパリティを削除してFECデータのみを抽出してつなぎ合わせ、FSフレームとして出力する。本処理部で、誤り訂正処理を行うことにより、データのエラー訂正を行うことができ、PONシステム1を長延化することによる信号の劣化を抑制することが可能になる。
FSヘッダ解析部12Bは、PAS部12Aから出力されたFSフレームのFSヘッダを読み取り、ヘッダ情報を抽出する。続いて、FSヘッダ解析部12Bは、このヘッダ情報から、下流のONU30や中継ノード装置10宛の、BWmapやEqD値など、これらONU30や中継ノード装置10での光信号の送信タイミングを示す送信許可帯域情報を取得し、バースト受信制御部14へ出力する。なお、G−PONの規定では、OLT20とONU30との間の通信において、FSペイロード中のXGEMフレームごとに暗号化して送受信するようにしており、FSヘッダは暗号化されない。したがって、他のONU30宛のFSヘッダから情報を抽出することが可能である。
PAS部12Cは、PAS部12A(FSヘッダ解析部12B)から出力されたFSフレームにFECエンコードを行い、先頭からFECコードワードごとにFECパリティを挿入する。次に、PAS部12Cは、FECエンコード処理したデータ全体をスクランブル処理し、その先頭にPSBd(downstream physical synchronization block)を付加し、PHYフレームとして出力する。
SERDES部13は、PAS部12Cから出力されたPHYフレームをパラレル信号からシリアル信号に変換する。
光送受信器10Bは、SERDES部13からのシリアル信号(電気信号)を下り光信号に変換し、光ファイバOF2から送信する。
一方、OF2から受信した下流の各ONU30からの上り光信号は、光送受信器10Bで光信号から電気信号に変換された後、SERDES部13で、シリアル信号からパラレル信号に変換され、PHYバーストとして出力される。
PAS部12Cは、SERDES部13から出力されたPHYバーストから先頭のPSBuを取り除いたPHYバーストペイロードを抽出して復元(デスクランブル処理)する。次に、PAS部12Cは、復元したデータを先頭からFECコードワードごとに切り分け、各FECコードワードごとに、誤り検出、誤り訂正処理を行う。その後、PAS部12Cは、各FECパリティを削除してFECデータのみを抽出してつなぎ合わせ、FSバーストとして出力する。本処理部で、誤り訂正処理を行うことにより、データの誤り訂正を行うことができ、PONシステム1を長延化することによる信号の劣化を抑制することが可能になる。
PAS部12Aは、PAS部12Cから出力されたFSバーストに対してFECエンコードを行い、先頭からFECコードワードごとにFECパリティを挿入する。次に、PAS部12Aは、FECエンコード処理したデータ全体をスクランブル処理し、その先頭にPSBuを付加し、PHYバーストとして出力する。
SERDES部11は、PAS部12Aから出力されたPHYバーストをパラレル信号からシリアル信号に変換する。
光送受信器10Aは、SERDES部11からのシリアル信号(電気信号)を上り光信号に変換し、光ファイバOF1から送信する。
[ONU機能部]
ONU機能部15は、ONU30と同じ構成を備えている。すなわち、ONU機能部15における、これらPAS部15A、FS部15B、SAS部15C、MPCP部15D、およびBRG部15Eは、前述の図5で説明した、ONU30のPAS部36、FS部35、SAS部34、MPCP部33、BRG部32と同等の機能を有しており、ここでの詳細な説明は省略する。
このONU機能部15を持つことにより、中継ノード装置10は、OLT20に対して1つのONU30として動作することができる。すなわち、OLT20にONU30として登録され、OLT20から上り信号の帯域も割り当てられることになる。
また、ONU機能部15は、中継ノード装置10に接続されるユーザネットワークとの接続点Nodeにつながっている。OLT20からこのユーザネットワーク宛の下りユーザフレームと、このユーザネットワークから送信される上りユーザフレームがUNIポートを介してやり取りされる。
また、ONU機能部15により、中継ノード装置10とOLT20との間で、OMCI(ONU management and control interface)メッセージのようなOLT20とONU30との間の制御メッセージのやり取りを行うことが可能になる。これにより、例えば、中継ノード装置10の装置状態の監視や制御等をOLT20から遠隔制御で行うことも可能になる。
[上り出力信号部]
上り出力部16は、主な機能部として、FS部16A、SAS部16B、BRG部16C、および上り出力ポート16Dを有している。
FS部16Aは、フレーミング・サブレイヤの処理を行う。まず、FS部16Aは、主信号中継部12のPAS部12Aから出力されたFSバーストから先頭のFSヘッダ、末尾のFSトレイラーを取り除く。また、Allocation overhead(AO)を付加するようOLT20からONU30に指示したAlloc−IDに対しては、先頭のAOをとり除き、各Alloc−IDごとにFSペイロードを抽出して出力する。
SAS部16Bは、サービス・アダプション・サブレイヤの処理を行う。まず、SAS部16Bは、FS部16AからのFSペイロードをXGEMフレームに分けて、XGEMペイロードを抽出し、抽出したXGEMペイロードをSDUとして出力する。この際、SAS部16Bは、抽出したXGEMペイロードのうち、SDUフラグメンテーションされているものは統合した上で、SDUとして出力する。
BRG部16Cは、SAS部16Bから出力された下りデータ(SDU)のうち、本中継ノード装置10宛のSDUを上り出力ポート16Dから出力する。本中継ノード装置10宛であるかの識別は、例えばXGEMフレームのXGEMヘッダに記載される識別子XGEM port−IDを用いてもよいし、Etherフレームのヘッダに記載されるMACアドレスやVLANタグを用いてもよい。一方、これと同じ内容の上り信号が主信号中継部12を通ってOLT20へも送信される。OLT20では本中継ノード装置10宛であることを示す識別子が記載されている上りフレームは廃棄する。
[中継ノード装置の登録・レンジング処理]
中継ノード装置10において、主信号中継部12は、下流の各ONU30からの上りバースト信号を受信するために、上りバースト信号が光送受信器10Bに到着するタイミングに合わせて、光送受信器10Bの光受信器における受信動作状態をリセットする必要がある。そのためには、各上りバースト信号が中継ノード装置10の光送受信器10Bに到着する時刻を事前に知っておく必要がある。
本発明の中継ノード装置10では、下流の各ONU30への下りフレームをスヌーピングして取得したBWmapの内容と、中継ノード装置10自身のequalization delay(EqD_r)値とを組み合わせることにより、各上りバースト信号が中継ノード装置10の光送受信器10Bに到着する時刻を事前に計算して求める。
中継ノード装置10自身のequalization delay(EqD_r)は、ONU_rとしての中継ノード装置10に対するレンジングプロセスを通じて、OLT20から中継ノード装置10のONU機能部15に通知される値を用いる。
下流の各ONU30へのBWmapの内容は、主信号中継部12のFSヘッダ解析部12Bで、各ONU30への下りフレームのFSヘッダを解析し、そこに記載されているBWmapの内容を取得することで獲得する。
中継ノード装置10は、このような処理をするため、下流のいずれのONU30よりも先に中継ノード装置10の登録プロセスを行って、オペレーション状態になっておく必要がある。複数の中継ノード装置10を接続する場合は、上流の中継ノード装置10から順に登録プロセスを実行する必要がある。
前述の図2に示したように、本発明にかかるPONシステム1の構成では、中継ノード装置10がオペレーション状態になるまでは、それより下流のONU#1〜ONU#NのそれぞれとOLT20との間の通信を、中継ノード装置10で中継することができない。そのため、最初に中継ノード装置10の登録プロセスを行ってオペレーション状態にする必要がある。
中継ノード装置10がオペレーション状態になった後は、下流のONU#1〜ONU#Nの登録プロセスを行うことができる。このときONU#1〜ONU#Nをどのような順番で登録プロセスを行ってもよい。本発明の中継ノード装置10は、通常、通信事業者等の設備の運用者が管理すると考えられるので、このような制限があっても問題ないものと考えられる。
[EqD_r取得手順]
ここで、中継ノード装置10自身が登録プロセスを通じて自身のequalization delay(EqD_r)を取得する手順を説明する。
図11は、中継ノード装置(レンジング状態)でのフレーム送受信を示すタイミングチャートである。ここでは、中継ノード装置10がONU(ONU_r)30として機能し、OLT20との間でレンジングプロセスを行う場合のタイミングチャートが示されており、通常のONU30のレンジングプロセスと同様に行われる。
中継ノード装置10は、レンジンググラントを載せた下りフレームが到着した時刻から、ONU_rの反応時間RspTime_rと、レンジンググラントで指定された送信許可帯域開始時間StartTime=StartTime_rを足した時間だけ経過した時刻に、Registration PLOAMメッセージを載せた上り信号を送信する。
OLT20は、レンジンググラントを載せた下りフレームのPSBd部の先頭がOLT20を出発してから、これに対するONU_rからのRegistration PLOAMメッセージを載せた上り信号のPLOAM部先頭がOLT20に到着するまでの経過時間をΔRNG_rをOLT20が測定して求める。
OLT20は、これらを用いて、ONU_rのequalization delay EqD_rを、次の式(2)で求め、求めたEqD_rを、PLOAMメッセージのうちの1つであるRanging_Time PLOAMメッセージをONU_r宛に送信して通知する。
Figure 2019009500
図12は、中継ノード装置(Operationモード時)でのフレーム送受信を示すタイミングチャートである。ONU_rは、OLT20からの下りフレームのBWmap中に、自装置宛の送信許可(BW grant)であった場合、その指定に従って上りフレームを送信する。図12の例のBW grantでは、送信開始時刻がStartTime_r、送信許可サイズがLである。この時、ONU_rは、下りフレームがONU_rに到着した時刻TrdからRspTime_r+EqD_r+StartTime_rだけ経過した時刻Truに、PHYバーストペイロード先頭が出発するように、上りPHYバーストを送信する。
[上りバースト信号到着時刻算出手順]
次に、中継ノード装置10が、OLT20と下流のONU30との間の信号を中継処理するために、下流のONU30からの上りバースト信号が中継ノード装置10の光送受信器10Bに到着する時刻を求める手順を説明する。
対象となる下流のONU30が、シリアルナンバー状態、レンジング状態、オペレーション状態のいずれの状態にあるかに応じて、上りバースト信号の到着時刻を求める手順は異なり、これを基に決める光送受信器10Bの受信動作状態をリセットするタイミングも異なるので、各状態ごとに分けて説明する。
[オペレーション状態の場合]
まず、図13を参照して、ONU_nがオペレーション状態にある場合における、上りバースト信号到着時刻算出手順について説明する。図13は、ONU(オペレーション状態)の上りバースト信号到着時刻算出手順を示すタイミングチャートである。ここでは、オペレーション状態にあるONU_nが中継ノード装置10を挟んでOLT20との間で行う信号の送受信タイミングが示されている。
OLT20からの下りフレームのBWmapには、ONU_n宛のBW grantが載っており、この例では、Alloc−IDはONU_nに割り当てられたAlloc−IDの1つ(Aloc−ID−ONU_n)、送信開始時刻はStartTime_n、送信許可サイズはLである。このBW grantに対応するONU_nからの上りバースト信号が中継ノード装置10を通過する時刻Tru_nを求める方法を説明する。
まず、中継ノード装置10は、OLT20からの下りフレームが中継ノード装置10を通過する時刻Trd_nを測定する。同時に、FSヘッダ解析部12Bで、この下りフレームのFSヘッダを解析して、ONU_n宛のBW grantを抽出する。これからONU_nへの送信許可時間StartTime_nを得ることができる。
したがって、すでにOLT20から通知されているONU_rである中継ノード装置10自身のequalization delay、EqD_rと、中継ノード装置(ONU_r)の反応時間RspTime_rを用いると、ONU_nからの上りバースト信号が中継ノード装置10を通過する時刻Tru_nは、次の式(3)で求められる。
Figure 2019009500
この通過時刻Tru_nを用いて、中継ノード装置10のバースト受信制御部14は、ONU_nからの上りバースト信号が光送受信器10Bに到着する時刻を得ることができる。そして、上りバースト信号が光送受信器10Bに到着するタイミングに合わせて、光送受信器10Bの光受信器の受信動作状態をリセットする。
[シリアルナンバー状態の場合]
次に、図14を参照して、ONU_nがシリアルナンバー状態にある場合における、上りバースト信号到着時刻算出手順について説明する。図14は、ONU(シリアルナンバー状態)の上りバースト信号到着時刻算出手順を示すタイミングチャートである。ここでは、オペレーション状態にあるONU_nが中継ノード装置10を挟んでOLT20との間で行う信号の送受信タイミングが示されている。
OLT20からの下りフレームのBWmapには、宛先Alloc−IDがブローキャストAlloc−IDであるシリアルナンバーグラント(SN Grant)が載っており、この例では、送信開始時刻は StartTimeである。シリアルナンバーグラントでは、送信許可サイズGrantSizeは0に設定する。中継ノード装置10から見ると、このシリアルナンバーグラントに反応してSerial_Number_ONU PLOAMフレームを送信してくる登録希望のONU30が存在するか分からないし、存在した場合その通過時刻を事前に正確に計算することもできない。
しかし、その通過時刻は、シリアルナンバーグラントを載せた下りフレームが中継ノード装置10を通過した時刻Trd_nから、RspTime_min+StartTimeだけ経過した時刻Tru_minより後であることは保証される。したがって、時刻Tru_minに、中継ノード装置10の光送受信器10Bの受信動作状態をリセットすれば、登録を希望する下流のONU30からのSerial_Number_ONU PLOAMフレームが来た場合に受信することが可能になる。
なお、登録を希望するONU30が複数あって、それぞれからSerial_Number_ONU PLOAMフレームが送信されてくることもあり得る。この場合、上記の方法によると、一番先に到着したSerial_Number_ONU PLOAMフレームの到着時点では、中継ノード装置10の光送受信器10Bの受信動作状態はリセットされているが、2番目以降に到着したSerial_Number_ONU PLOAMフレームの到着時点では、受信動作状態がリセットされていない状態になる。2番目以降のSerial_Number_ONU PLOAM フレームを正常に受信できるかどうかは光受信器の性能やどれくらいの間隔で受信するかに依存する。
2番目以降のSerial_Number_ONU PLOAM フレームを中継ノード装置10が正常に受信できなかった場合は、このフレームはOLT20に届かないので、正常に届いた場合にOLT20が送信するはずの応答信号も送信されない。ONU30側では通常タイマーで時間を計り、設定した時間だけ経過してもOLT20からの応答信号を受信しない場合は、Serial_Number_ONU PLOAMフレームを再送するようにしている。したがって、この場合、登録プロセスに余分な時間はかかってしまうものの登録をすることはできるので運用上は問題ない。
[レンジング状態の場合]
次に、図15を参照して、ONU_nがレンジング状態にある場合における、上りバースト信号到着時刻算出手順について説明する。図15は、ONU(レンジング状態)の上りバースト信号到着時刻算出手順を示すタイミングチャートである。ここでは、レンジング状態にあるONU_nが中継ノード装置10を挟んでOLT20との間で行う信号の送受信タイミングが示されている。
OLT20からの下りフレームのBWmapには、宛先Alloc−IDには、ONU_nのONU−IDが指定されているレンジンググラント(Ranging Grant)が載っており、この例では、送信開始時刻はStartTime_nである。レンジンググラントでは、送信許可サイズGrantSizeは0に設定する。
これにより、ONU_nからのRegistration PLOAM メッセージフレームが中継ノード装置10を通過する時刻は、レンジンググラントを載せた下りフレームが中継ノード装置10を通過した時刻Trd_nから、RspTime_min+StartTime_nだけ経過した時刻Tru_minより後であることと、時刻Tru_min以降で最初に通過する上りフレームはONU_nからのRegistration PLOAMメッセージフレームであることが保証される。したがって、時刻Tru_minに、中継ノード装置10の光送受信器10Bの受信動作状態をリセットすれば、ONU_nからのRegistration PLOAM メッセージフレームを受信することができる。
このようにして、どの状態のONU30からの上りバースト信号かによって対応手順が異なるが、前述したとおり、下りフレームのBWmapのAllocation structureの内容を解析すれば、どの状態のONU30に対する送信許可であるかを識別することができる。
図16は、送信許可識別処理を示すフローチャートである。例えば、図16に示すように、まず、Allocation structureのGrantSize値が0であるか確認し(ステップ100)、GrantSize値が0でない場合(ステップ100:NO)、送信許可は、オペレーション状態にあるONU30宛の送信許可であると識別し(ステップ101)、一連の送信許可識別処理を終了する。
一方、GrantSize値が0である場合(ステップ100:YES)、Alloc−ID値がBC Alloc−IDと等しいが確認する(ステップ102)。BC Alloc−IDは、ブロードキャスト用Alloc−IDで、ITU−T勧告G.989ではこの値を1021、1022、1023と規定している。
ここで、Alloc−ID値がBC Alloc−IDと等しい場合(ステップ102:YES)、送信許可は、シリアルナンバー状態にあるONU30宛の送信許可であると識別し(ステップ101)、一連の送信許可識別処理を終了する。
また、Alloc−ID値がBC Alloc−IDと等しくない場合(ステップ102:NO)、送信許可は、シリアルナンバー状態にあるONU30宛の送信許可であると識別し(ステップ101)、一連の送信許可識別処理を終了する。
このようにして、OLT20から受信した送信許可が、シリアルナンバー状態、レンジング状態、オペレーション状態のいずれのONU30宛の送信許可であるかを識別することができる。すなわち、中継ノード装置10において、通過する全ての下りフレームのBWmapの各Allocation structureの内容を解析すれば、どの時間帯にどの状態のONU30からの上り信号を受信する可能性があるかを予め知ることができる。
このため、本発明の方法により、どの状態にあるONU30からの上りバースト信号でも受信、中継することができる。したがって、本発明の中継ノード装置10によれば、OLT20とONU30との間でやり取りされる上り信号および下り信号を再生および中継を行うことが可能になる。
[第1の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、主信号中継部12が、光送受信器10Aと光送受信器10Bとの間で上り信号および下り信号を中継処理し、ノード信号中継部17により、光送受信器10Aを介して送受信する下り信号SD1および上り信号SU1、または、光送受信器10Bを介して受信する上り信号SU2と、自装置と対応する接続点Nodeを介して送受信するノード信号とを中継処理し、バースト受信制御部14が、下り信号から得られた、各ONU30のそれぞれにおける上り光信号の送信タイミングを示す送信許可帯域情報に基づいて、光送受信器10Bにおける上り光信号の到着時刻を特定し、光送受信器10Bがバースト受信制御部14で特定された到着信号に合わせて、新たに受信処理する第2の上り光信号ごとに、直前の上り光信号の受信処理に依存する受信動作状態をリセットするようにしたものである。
より具体的には、光送受信器10Bは、受信動作状態をリセットする際、直前の上り光信号の受信処理に関する自動利得制御で得られた利得、または、直前の上り光信号の受信処理に関する同期制御で得られた同期タイミング、をリセットするようにしたものである。
これにより、下り信号から得られた上り送信許可帯域情報に基づいて、ONU30からの上りバースト信号が到着するタイミングに合わせて、ONU30からの光信号を受信する光受信器の自動利得制御や同期制御がリセットされることになる。したがって、光カップラで分岐した分岐光ファイバから上り光信号を検出するごとに、自動利得制御をリセットする構成のように、光カップラを設ける必要がない。このため、ONU30からOLT20への上り信号で光パワーロスを発生させることなく、高速にバースト受信することが可能となり、PON区間を容易に長延化することが可能となる。
また、ノード信号中継部17により、下流からの上り信号が直接受信されて自装置の接続点Nodeに中継処理する場合には、上り信号をOLT20を経由させた後、中継ノード装置10の接続点Nodeに中継処理する必要がなくなる。このため、遅延時間を大幅に短縮できるとともに、OLT20および下り回線の負荷を低減することが可能となる。
[第2の実施の形態]
次に、図17を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる中継ノード装置10について説明する。図17は、第2の実施の形態にかかる中継ノード装置の構成を示すブロック図である。
第1の実施の形態では、前述の図1に示したように、主信号中継部12に設けたFSヘッダ解析部12Bにおいて、PAS部12Aから出力されたFSフレームから送信許可帯域情報を取得して、バースト受信制御部14へ出力する場合を例として説明した。
本実施の形態では、ONU機能部15のFS部15Bにおいて、PAS部15Aから出力されたFSフレームから送信許可帯域情報を取得して、バースト受信制御部14へ出力する場合を例として説明する。
PAS部15Aは、PHY・アダプション・サブレイヤの処理を行う。まず、PAS部15Aは、SERDES部11から出力されたPHYフレームから先頭のPSBdを取り除いたPHYフレームペイロードを抽出して復元(デスクランブル処理)する。次に、PAS部15Aは、復元したデータを先頭からFECコードワードごとに切り分け、各FECコードワードごとに、誤り検出、誤り訂正処理を行う。その後、PAS部15Aは、各FECパリティを削除してFECデータのみを抽出してつなぎ合わせ、FSフレームとして出力する。
次に、FS部15Bは、PAS部15Aから出力されたFSフレームからヘッダ情報を抽出する。この際、FS部15Bは、このヘッダ情報から、下流のONU30や中継ノード装置10宛の、BWmapやEqD値など、これらONU30や中継ノード装置10での光信号の送信タイミングを示す送信許可帯域情報を取得し、バースト受信制御部14へ出力する。
これにより、FS部15Bにより、FSヘッダ解析部12Bで得られる送信許可帯域情報と同等の送信許可帯域情報をバースト受信制御部14へ出力することができ、結果として、FSヘッダ解析部12Bを省くことができる。
[第3の実施の形態]
次に、図18を参照して、本発明の第3の実施の形態にかかるPONシステム1について説明する。図18は、第3の実施の形態にかかるPONシステムの構成を示すブロック図である。
本実施の形態では、前述の図2に示すように、中継ノード装置10が、OLT20と光スプリッタSPとの間の共用区間Xに接続した場合を例として説明した。本実施の形態では、OLT20に対してONU30Xと並列的に中継ノード装置10Yを接続した場合を例として説明する。
すなわち、本実施の形態にかかるPONシステム1は、図18に示すように、OLT20の下流には、光ファイバOF1を介して中継ノード装置10X(第1の中継ノード装置)が接続されており、中継ノード装置10Xの下流には、光ファイバOF2,光スプリッタSP1、および光ファイバOF3を介して、N個のONU#1〜ONU#Nからなる複数のONU30X(第1の加入者側装置群)が分岐接続されている。これらONU30Xには、対応する接続点Node#1〜Node#Nがそれぞれ接続されている。
また、光スプリッタSP1の下流には、OF3を介してONU30Xと並列的に、中継ノード装置10Y(第2の中継ノード装置)が接続されており、中継ノード装置10Yの下流には、光ファイバOF4,光スプリッタSP2、および光ファイバOF5を介して、M(Mは2以上の整数)個のONU#21〜ONU#2Mからなる複数のONU30Y(第2の加入者側装置群)が分岐接続されている。これらONU30Yには、対応するNode#21〜Node#2Nがそれぞれ接続されている。
これらOF1〜OF5のうち、OF1〜OF3が第1の光伝送路に相当し、OF4,OF5が第2の光伝送路に相当する。
これにより、中継ノード装置10Yは、各ONU30Yが共用する、SP1とSP2との間の共用区間Y(第2の共用区間)に接続されており、OLT20と各ONU30Yとの間でやり取りされる上り信号および下り信号を中継処理する。また、中継ノード装置10Yは、SP1側とNode#r2との間の下り信号および上り信号を、UNIポートを介して中継処理するとともに、下流の各ONU30Yから自装置宛の上り信号をNode#r2へ中継処理する。
また、中継ノード装置10Xは、各ONU30Xおよび各ONU30Yが共用する、OLT20とSP1との間の共用区間X(第1の共用区間)に接続されており、OLT20と各ONU30Xおよび各ONU30Yとの間でやり取りされる上り信号および下り信号を再生中継する。また、中継ノード装置10Xは、OLT20側とNode#r1との間の下り信号および上り信号を、UNIポートを介して中継処理するとともに、下流の各ONU30X、ONU30Y、および中継ノード装置10Yから自装置宛の上り信号を接続点Node#r1へ中継処理する。
このようにして、中継ノード装置10Xと中継ノード装置10Yとを直列的に接続することにより、ONU30Xだけでなく、ONU30YもOLT20の配下のONU30として動作させることができ、容易にONU数を増すことができる。
また、下流のONU30さらには下流の中継ノード装置10からの通信データが、OLT20を介することなく中継ノード装置10で直接受信して、対応する接続点Nodeへ中継処理することができる。
このような構成の場合、前述と同様に、上流の中継ノード装置10Xは、OLT20から各ONU30Xおよび中継ノード装置10Yへの下りフレームからBWmapを取得するためには、各ONU30Xおよび中継ノード装置10Yより先にOLT20へ登録して、オペレーション状態になっておく必要がある。同じく中継ノード装置10Yも、OLT20から各ONU30Yへの下りフレームからBWmapを取得するためには、各ONU30Yより先にOLT20へ登録して、オペレーション状態になっておく必要がある。
そのため、ONU30Xより先に、中継ノード装置10Xの登録プロセスを行ってオペレーション状態にする必要がある。中継ノード装置10Xがオペレーション状態になった後は、下流のONU30Xおよび中継ノード装置10Yについては登録プロセスを行うことができる。このときONU30Xと中継ノード装置10Yをどのような順番で登録プロセスを行ってもよい。
同様に、ONU30Yより先に、中継ノード装置10Yの登録プロセスを行ってオペレーション状態にする必要がある。中継ノード装置10Yがオペレーション状態になった後は、下流のONU30Yをどのような順番で登録プロセスを行ってもよい。
中継ノード装置10X、10Yは、通常、通信事業者等の設備の運用者が管理すると考えられるので、初めに中継ノード装置10Xの登録プロセスを行った後、中継ノード装置10Yの登録プロセスを行って、それぞれの中継ノード装置10X,10Yをオペレーション状態にし、その後にONU30X、ONU30Yの登録プロセスを行えばよい。このとき、ONU30X、ONU30Yをどのような順番で登録プロセスを行ってもよい。
この構成の場合、中継ノード装置10X、10YがONU#R1,#R2として動作するため、OLT20からは、ONU#R1、ONU#1〜ONU#N、ONU#R2、ONU#21〜ONU#2Mからなる、N+M+2台のONU30が接続されているように見える。
これにより、中継ノード装置10X、10Yによって信号が再生中継されるので、ONU30X,30Yからなる多くのONUを接続することができる。また、OLT20とSP1との距離や、SP1とSP2の距離が離れていて、OLT20から遠い場所にあるONU30Yについても、OLT20との通信を実現することが可能になる。
なお、図18において、中継ノード装置10Xが存在しない構成、すなわちOLT20とSP1とが直接接続されており、中継ノード装置10YのみがOMU30Xと並列的に接続されている構成のPONシステム1であってもよい。
これにより、中継ノード装置10Yによって信号が再生中継されるので、ONU30X,30Yからなる多くのONUを接続することができる。また、SP1とSP2の距離が離れていて、OLT20から遠い場所にあるONU30Yについても、OLT20との通信を実現することが可能になる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態にかかる中継ノード装置10を用いて構築したネットワークシステム2について説明する。
光ファイバ(光伝送路)を介して複数の中継ノード装置10を、OLT20に対して数珠つなぎで直列的に接続することにより、ネットワークシステム2を構成することができる。
図19は、第4の実施の形態にかかるネットワークシステムの構成例である。ここでは、N(Nは1以上の整数)個の中継ノード装置10#X1,#X2,…,#XN−1,#XN(第1の中継ノード装置群)が、OLT20#X(第1の局側装置)に対して、光ファイバOF#X(第1の光伝送路)を介して数珠つなぎで直列接続されている例が示されている。
中継ノード装置10#Xi(i=1〜Nの整数)は、前述した第1または第2の実施の形態にかかる中継ノード装置10からなり、自装置より下流の中継ノード装置10(さらにはONU30)と、OLT20#Xとの間の上り信号および下り信号を再生中継する。
また、中継ノード装置10#Xiは、自装置Xiと予め対応付けられた接続点Node#iに接続されているユーザ端末Uによるデータ通信(LAN)を中継する。接続点Node#iは、中継ノード装置10#Xiごとに設けられた、1つまたは複数のユーザ端末Uを接続するためのノードである。
したがって、ユーザ端末U#iは、接続点Node#iおよび中継ノード装置10#Xiに設けられたONU機能部15を介して、中継ノード装置10#Xiより上流の中継ノード装置10#XおよびOLT20#Xとの間でデータ通信することが可能である。
また、中継ノード装置10#Xiに、上り出力部16が設けられている場合、ユーザ端末U#iは、中継ノード装置10#Xiの上り出力部16および接続点Node#iを介して、中継ノード装置10#Xiより下流の中継ノード装置10(さらにはONU30)からの上りユーザデータを直接受信できる。
このため、このネットワークシステム2に接続された接続点Node間におけるデータ通信のうち、下流の接続点NodeUから上流の接続点Nodeへのデータ通信は、OLT20#Xやその上流のL3スイッチでの折り返し経路を経由することなく、中継ノード装置10#Xiを介して直接行うことができるため、OLT20#XさらにはL3スイッチと、OLT20#Xからの下り伝送路とにおける負荷を低減することができる。
この場合、接続点Node間で直接的にデータ通信が可能なのは、上り方向のみとなるが、下流の接続点Nodeに送信する場合は、その接続点Node宛ての宛先をつけてOLT20#Xに送信し、そのOLT20#Xまたはその上流のL3スイッチ等で折り返して、下流の接続点Nodeに送ることができる。
図20は、第4の実施の形態にかかるネットワークシステム(光スプリッタ)の構成例である。前述した図19のネットワークシステム2に、光ファイバOF#Xの途中に光スプリッタSPを配置して光ファイバOF#Xを分岐し、この分岐先に1つまたは複数のONU30を接続する構成をとることもできる。この場合も、各中継ノード装置10#Xiは、自装置より下流の中継ノード装置10#X、さらにはONU30からの自装置宛上りユーザデータを、上り出力部16および接続点Node#iを介してユーザ端末Uへ出力することができる。
図21は、第4の実施の形態にかかるネットワークシステム(往復)の構成例である。ここでは、前述した図19のネットワークシステム2に、OLT20#Y(第2の局側装置)からなる別系統の光伝送路が追加されている。
すなわち、N個の中継ノード装置10#Y1,#Y2,…,#YN−1,#YN(第2の中継ノード装置群)が、OLT20#Yに対して、光ファイバOF#Y(第2の光伝送路)を介して数珠つなぎで直列接続されている。
中継ノード装置10#Yi(i=1〜Nの整数)は、前述した第1または第2の実施の形態にかかる中継ノード装置10からなり、自装置より下流の中継ノード装置10(さらにはONU30)と、OLT20#Yとの間の上り信号および下り信号を再生中継する。
また、中継ノード装置10#Yiは、自装置Xiと予め対応付けられた接続点Node#iに接続されているユーザ端末Uによるデータ通信(LAN)を中継する。
この際、中継ノード装置10#Xのうち、OLT#Xから近い順に中継ノード装置10#X1,#X2,…,#XN−1,#XNとし、中継ノード装置10#Yのうち、OLT#Yから遠い順に中継ノード装置10#Y1,#Y2,…,#YN−1,#YNとした場合、中継ノード装置10#Xiおよび中継ノード装置10#Yiは、予め対応付けられた接続点Node#iと接続されている。
したがって、例えばNode#1には、OLT#Xに最も近い中継ノード装置10#X1とOLT#Yから最も遠い中継ノード装置10#Y1が接続され、例えばNode#Nには、OLT#Xから最も遠い中継ノード装置10#XNとOLT#Yに最も近い中継ノード装置10#YNが接続されている。
これにより、例えばNode#2からNode#1にデータを送信する場合は、Node#2から中継ノード装置10#X2のUNIポートにNode#1宛てのデータを入力すれば、OF#Xを介した上り光信号により中継ノード装置10#X1へ直接中継されて、中継ノード装置10#X1の上り出力ポートからNode#1へそのデータが出力される。
また、逆にNode#1からNode#2にデータを送信する場合は、Node#1から中継ノード装置10#Y1のUNIポートにNode#2宛てのデータを入力すれば、OF#Yを介した上り光信号により中継ノード装置10#X2へ直接中継されて、中継ノード装置10#Y2の上り出力ポートからNode#2へそのデータが出力される。
したがって、このネットワークシステム2に接続されているいずれのNodeにデータを送信する場合も、OLT#X,#Yを経由することなく、Node間で直接的にデータを送信することができる。
また、このように独立した2系統の伝送路を有するネットワーク構成にすれば、ネットワークの冗長化対応を兼ねることができる。これにより、どちらかの系統が機器の故障や回線の切断等で不通になった場合も、もう1つの系統を使ってデータ通信を行うことができる。
なお、図21の構成例において、OLT#X,#Yについては、同じ設置場所に設置してもよい。この場合、各中継ノード装置10#X,#Yは、OLT#X,#Yから見て、2つの光ファイバOF#X,#Yを介してリング状に接続されていることになる。これにより、OLT#X,#Yを制御する、集中局などの管理設備を別個の場所ではなく1つの場所に設置することができる。したがって、管理設備の一部を兼用することができ、管理設備の規模やコストを削減することが可能となる。
また、本実施の形態で説明した各ネットワークシステム2については、いずれの場合も、各中継ノード装置10#X,#Yは、その下流に接続されている全ての中継ノード装置10#X,10#Y、さらにはONU30より先に、それぞれのOLT20#X,#Yへ登録完了しておく必要がある。これら登録方法については、前述した第1の実施の形態と同様であり、ここでの説明は省略する。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
1…PONシステム、10…中継ノード装置、10A,10B,20A,30A…光送受信器、11,13,21,37…SERDES部、12…主信号中継部、12A,12C,15A,22,36…PAS部、14,29…バースト受信制御部、15…ONU機能部、15B,16A,23,35…FS部、15C,16B,24,34…SAS部、15D,25,33…MPCP部、15E,16C,26,32…BRG部、15F…UNIポート、16D…上り出力ポート、17…ノード信号中継部、20…OLT、27…SNI部、28…帯域割当部、30…ONU、31…UNI部、SP,SP1,SP2…光スプリッタ、OF1,OF2,OF3,OF4,OF5…光ファイバ、50…上位装置、51…上位ネットワーク、PD1,PD2…下り光信号、PU1,PU2…上り光信号、SD1,SD2…下り信号、SU1,SU2…上り信号、Node…接続点、U…ユーザ端末。

Claims (10)

  1. 複数の加入者側装置と1つの局側装置とが光伝送路を介してデータ通信を行うPONシステムで用いられて、前記光伝送路を介して前記局側装置と前記複数の加入者側装置との間でやり取りされる光信号を再生中継する中継ノード装置であって、
    前記局側装置からの第1の下り光信号を受信して第1の下り信号に光電変換するとともに、入力された第1の上り信号を第1の上り光信号に電光変換して前記局側装置に送信する第1の光送受信器と、
    前記複数の加入者側装置からの第2の上り光信号を受信して第2の上り信号に光電変換するとともに、入力された第2の下り信号を第2の下り光信号に電光変換して送信する第2の光送受信器と、
    前記第1の光送受信器からの前記第1の下り信号を前記第2の下り信号として前記第2の光送受信器へ中継処理し、前記第2の光送受信器からの前記第2の上り信号を前記第1の上り信号として前記第1の光送受信器へ中継処理する主信号中継部と、
    前記第1の光送受信器を介して送受信する前記第1の下り信号および前記第1の上り信号、または、前記第2の光送受信器を介して受信する前記第2の上り信号と、自装置と対応する接続点を介してやり取りするノード信号とを中継処理するノード信号中継部と、
    前記第1の下り信号から取得した、前記複数の加入者側装置のそれぞれにおける前記第2の上り光信号の送信タイミングを示す送信許可帯域情報に基づいて、前記第2の光送受信器における前記第2の上り光信号の到着時刻を特定するバースト受信制御部とを備え、
    前記第2の光送受信器は、前記バースト受信制御部で特定された前記到着時刻に合わせて、新たに受信処理する前記第2の上り光信号ごとに、直前の第2の上り光信号の受信処理に依存する受信動作状態をリセットする
    ことを特徴とする中継ノード装置。
  2. 請求項1に記載の中継ノード装置において、
    前記第2の光送受信器は、前記受信動作状態をリセットする際、前記直前の第2の上り光信号の受信処理に関する自動利得制御で得られた利得、または、前記受信処理に関する同期制御で得られた同期タイミング、をリセットすることを特徴とする中継ノード装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の中継ノード装置において、
    前記第1の下り信号および前記第1の上り信号を用いて前記局側装置とデータ通信を行うことにより、前記局側装置の加入者側装置の1つとして動作するONU機能部を備えることを特徴とする中継ノード装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の中継ノード装置において、
    前記送信許可帯域情報は、前記第1の下り信号から抽出したFSフレームのFSヘッダに含まれる、前記加入者側装置宛のBWmapまたはEqD値からなることを特徴とする中継ノード装置。
  5. 複数の加入者側装置からなる第1の加入者側装置群と1つの局側装置とが、第1の光伝送路を介してデータ通信を行うPONシステムであって、
    前記第1の加入者側装置群により前記第1の光伝送路が共用される第1の共用区間において、前記局側装置と前記第1の加入者側装置群との間に接続された第1の中継ノード装置を備え、
    前記第1の中継ノード装置は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の中継ノード装置からなり、前記局側装置と前記第1の加入者側装置群との間でやり取りされる光信号を再生中継する
    ことを特徴とするPONシステム。
  6. 請求項5に記載のPONシステムにおいて、
    前記第1の中継ノード装置に対して前記第1の加入者側装置群と並列的に接続された第2の中継ノード装置をさらに備え、
    前記第2の中継ノード装置は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の中継ノード装置からなり、第2の光伝送路を介して自装置の配下に接続された複数の加入者側装置からなる第2の加入者側装置群と、前記第1の中継ノード装置との間でやり取りされる光信号を再生中継する
    ことを特徴とするPONシステム。
  7. 複数の加入者側装置からなる第1の加入者側装置群と1つの局側装置とが、第1の光伝送路を介してデータ通信を行うPONシステムであって、
    前記局側装置に対して前記第1の加入者側装置群と並列的に接続された中継ノード装置をさらに備え、
    前記中継ノード装置は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の中継ノード装置からなり、第2の光伝送路を介して自装置の配下に接続された複数の加入者側装置からなる第2の加入者側装置群と、前記局側装置との間でやり取りされる光信号を再生中継する
    ことを特徴とするPONシステム。
  8. 第1の局側装置と、
    前記第1の局側装置に対し第1の光伝送路を介して直列接続された、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の中継ノード装置からなる、N(Nは1以上の整数)個の第1の中継ノード装置とを備えることを特徴とするネットワークシステム。
  9. 請求項8に記載のネットワークシステムにおいて、
    光スプリッタを介して前記第1の光伝送路に接続された、1つまたは複数の加入者側装置を、さらに備えることを特徴とするネットワークシステム。
  10. 第1の局側装置および第2の局側装置と、
    第1の光伝送路を介して前記第1の局側装置に直列接続された、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の中継ノード装置からなる、N(Nは1以上の整数)個の第1の中継ノード装置と、
    第2の光伝送路を介して前記第2の局側装置に直列接続された、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の中継ノード装置からなる、N個の第2の中継ノード装置とを備え、
    前記第1の中継ノード装置のうち、前記第1の局側装置から近い順に第1の中継ノード装置#1,#2,…,#Nとし、前記第2の中継ノード装置のうち、前記第2の局側装置から遠い順に第2の中継ノード装置#1,#2,…,#Nとする
    ことを特徴とするネットワークシステム。
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