JP2019008396A - 静電容量方式タッチパネル - Google Patents

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Tsuyoki Toyoshima
剛樹 豊島
健男 富山
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健男 富山
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Abstract

【課題】 (1)タッチパネルの薄型化及び(2)作製工程の簡便化に加えて、(3)表示領域の視認性、(4)タッチ動作の信頼性及び(5)屈曲特性を高水準で両立することが可能な静電容量方式タッチパネルを提供すること。【解決手段】 静電容量方式タッチパネルは、ライン状の第一の電極と、該第一の電極に直交するライン状の第二の電極と、を備える静電容量方式タッチパネルであって、第一の電極がITOを含み、第二の電極が導電性繊維を含み、第一の電極が、第二の電極のライン幅よりも小さいライン幅を有し、第二の電極よりもタッチ入力面に近い位置に設けられている。【選択図】 図1

Description

本発明は、静電容量方式タッチパネルに関する。
タッチパネルは、タッチされた座標の位置を検出する装置であり、スマートフォン、タブレット端末、ノートパソコン等に搭載されている。タッチ位置の検出方式は複数知られており、例えば、静電容量方式、抵抗膜方式、赤外線方式等がある。
近年、静電容量方式のタッチパネルの利用が進んでいる。静電容量方式タッチパネルでは、表示領域に、複数のX電極と、該X電極に直交するように配置された複数のY電極とを備える構成のものが知られている(例えば、下記特許文献1を参照)。これらの電極のうち、電気信号を発信する複数の電極をドライブ(Drive)電極[又はトランスミッター(Transmitter)電極]といい、ドライブ電極からの電気信号を受信する複数の電極をセンス(Sense)電極[又はレシーバー(Reciever)電極]ということがある。X電極及びY電極には、酸化インジウムスズ(Indium−Tin−Oxide:ITO)等の透明電極材料が用いられる。
上記構成を備える静電容量方式タッチパネルでは、ドライブ電極とセンス電極との各交差部に静電容量が形成され、その静電容量を介して信号の授受が行われる。例えば、導電体である指先がタッチ入力面に接触すると、ドライブ電極とセンス電極と指先との間に新たな静電容量が形成され、ドライブ電極とセンス電極との間で伝達される信号の一部が新たな静電容量を介して指先に流れるため、ドライブ電極とセンス電極間に電気信号の減衰が生じる。各交差部の信号を全て受信することにより、信号が減衰している交差部がタッチされている箇所だと判定できる。
タッチパネルの研究開発の代表的な取り組みとして、(1)タッチパネルの薄型化、(2)作製工程の簡便化、などを挙げることができる。
これまでにも薄膜で表面抵抗率が小さい導電パターンを形成する技術が提案されている。例えば、下記特許文献2には、金属ナノワイヤを含む塗膜組成物をスクリーン印刷して基材上に導電性特徴を形成する方法が開示されている。また、下記特許文献3には、金属ナノワイヤなどの導電性繊維を含有する導電層と感光性樹脂層とを備える感光性導電性フィルムを用いて、基板上に樹脂硬化層及び導電膜からなる導電パターンを形成する方法が開示されている。さらに、特許文献4には、上記と同様の構成を有する感光性導電性フィルムを用いて、基板上に樹脂硬化層を残しながら導電性繊維を含有する導電層だけをパターニングする技術が開示されている。
国際公開第2013/118883号パンフレット 特表2011−515510号公報 国際公開第2010/021224号パンフレット 国際公開第2013/051516号パンフレット
上記のような感光性導電フィルムを用いれば、フォトリソグラフィで金属ナノワイヤの電極パターン(例えば、センス電極)を形成することができる。しかしながら、この方法においても、(3)表示領域の視認性、(4)タッチ動作の信頼性、及び(5)屈曲特性を向上させる観点からは更なる改善の余地がある。
本発明の目的は、(1)タッチパネルの薄型化及び(2)作製工程の簡便化に加えて、(3)表示領域の視認性、(4)タッチ動作の信頼性及び(5)屈曲特性を高水準で両立することが可能な静電容量方式タッチパネルを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明は、ライン状の第一の電極と、該第一の電極に直交するライン状の第二の電極と、を備える静電容量方式タッチパネルであって、第一の電極がITOを含み、第二の電極が導電性繊維を含み、第一の電極が、第二の電極のライン幅よりも小さいライン幅を有し、第二の電極よりもタッチ入力面に近い位置に設けられている静電容量方式タッチパネルを提供する。
本発明の静電容量方式タッチパネルによれば、上記構成を有することにより、(1)タッチパネルの薄型化及び(2)作製工程の簡便化に加えて、(3)表示領域の視認性、(4)タッチ動作の信頼性及び(5)屈曲特性を高水準で両立することが可能となる。このような効果が奏される理由としては、(i)第二の電極が導電性繊維を含み、第一の電極よりもライン幅が大きいことにより、導電性の要求水準を下回らない範囲で導電性繊維の含有量を低く調整することが可能となり、導電性繊維に由来する透過率の低下及び外光の反射が抑制され、優れた視認性を実現できること、(ii)第二の電極が、導電性繊維を含む塗膜組成物又は上記感光性導電フィルムを用いたパターニングによって簡便に形成され得ること、(iii)タッチパネルを屈曲させる場合、折り目を第一の電極と平行に且つ第一の電極間に設けることにより、割れやすい第一の電極は屈曲させずに、屈曲性に優れる第二の電極で屈曲が可能となること、(iv)第一の電極を第二の電極よりタッチ入力面に近い位置に配置することにより、タッチに必要な感度が得られやすいこと、が挙げられる。
本発明の静電容量方式タッチパネルにおいて、上記第一の電極が、上記第二の電極から10μm以上の距離を隔てて設けられていることが好ましい。
この場合、第一の電極と第二の電極との間に形成される静電容量を調整することが容易となり、静電容量がタッチパネルコントローラICの仕様上限を超える問題を回避しやすくなるとともに、第二の電極にかかる電界強度が弱まり、導電性繊維の腐食を抑制することができ、信頼性を更に向上させることができる。
本発明の静電容量方式タッチパネルは、支持基材と、該支持基材上に設けられた上記第一の電極と、該第一の電極上に設けられた絶縁膜と、該絶縁膜上に設けられた上記第二の電極とを有していてもよい。
タッチパネルがこのような構成を有することで、静電容量を抑制すること及び導電性繊維の腐食を抑制することが容易となる。
本発明の静電容量方式タッチパネルは、支持基材と、該支持基材上に設けられた上記第一の電極と、この支持基材の第一の電極が設けられている側とは反対側上に設けられた上記第二の電極とを有していてもよい。
タッチパネルがこのような構成を有することで、静電容量を抑制すること及び導電性繊維の腐食を抑制することが容易となる。
本発明の静電容量方式タッチパネルは、上記第一の電極が陽極となり、上記第二の電極が陰極となるように駆動するものであってもよい。第二の電極が陽極とならないことで、例えば導電性繊維として銀繊維を使用する場合に、AgがAg+にイオン化する陽極腐食を回避することができる。
本発明の静電容量方式タッチパネルは、上記第一の電極に印加される実効電圧V1と、上記第二の電極に印加される実効電圧V2とが、実質的に同じとなるように駆動することが好ましい。
本発明の静電容量方式タッチパネルは、上記第一の電極がドライブ電極となり、上記第二の電極がセンス電極となるように駆動するものであってもよい。
この場合、第二の電極にかかる電圧を低く抑えられるため、導電性繊維の腐食を抑制しやすくなる。
本発明の静電容量方式タッチパネルは、屈曲した形状又は屈曲する機能を有するモジュールに用いることができる。タッチパネルを屈曲させる場合、折り目を第一の電極と平行に且つ第一の電極間に設けることにより、割れやすい第一の電極は屈曲させずに、屈曲性に優れる第二の電極で屈曲が可能となる。
本発明によれば(1)タッチパネルの薄型化及び(2)作製工程の簡便化に加えて、(3)表示領域の視認性、(4)タッチ動作の信頼性及び(5)屈曲特性を高水準で両立することが可能な静電容量方式タッチパネルを提供することができる。
図1(a)は、一実施形態に係る静電容量方式タッチパネルの特徴を説明するための模式平面図であり、(b)は(a)のI−I線における模式断面図である。 図2(a)は、別の実施形態に係る静電容量方式タッチパネルの特徴を説明するための模式平面図であり、(b)は(a)のII−II線における模式断面図である。 図3は、静電容量方式タッチパネルの駆動方法の一実施形態を説明する模式図である。 図4は、静電容量方式タッチパネルの駆動方法の別の実施形態を説明する模式図である。 実施形態に係る静電容量方式タッチパネルの屈曲性を説明するための模式図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。また本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
本明細書における「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」又は「メタクリレート」を意味する。同様に「(メタ)アクリル」とは、「アクリル」又は「メタクリル」を意味し、「(メタ)アクリロイル」とは「アクリロイル」又は「メタクリロイル」を意味する。
本明細書における「A又はB」とは、AとBのどちらか一方を含んでいればよく、両方とも含んでいてもよい。また、例示材料は特に断らない限り単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[静電容量方式タッチパネル]
本実施形態に係る静電容量方式タッチパネルは、ライン状の第一の電極と、該第一の電極に直交するライン状の第二の電極と、を備える静電容量方式タッチパネルであって、第一の電極がITOを含み、第二の電極が導電性繊維を含み、第一の電極が、第二の電極のライン幅よりも小さいライン幅を有し、第二の電極よりもタッチ入力面に近い位置に設けられている。
本明細書においてライン状とは、直線に限らず、波状、ダイヤモンド状、帯状、これらから枝分かれする形状も包含される。
本実施形態に係る静電容量方式タッチパネルは、第一の電極と、第二の電極の間で信号の受送信が行われ、静電容量変化を検出することができる。なお、本実施形態においては、第一の電極及び第二の電極のうち、電気信号を発信する電極をドライブ電極(又はトランスミッター電極)、ドライブ電極からの電気信号を受信する電極をセンス電極(又はレシーバー電極)と称する場合がある。
本実施形態に係る静電容量方式タッチパネルは、細い第一の電極が、太い第二の電極よりもタッチ入力面に近い位置に設けられていることによりタッチに必要な感度が得られやすく、また、導電性繊維が含まれる第二の電極のライン幅を十分に太くすることで導電性の要求水準を下回らない範囲で導電性繊維の含有量を低く調整することができ、これにより導電性繊維に由来する透過率の低下及び外光の反射が抑制され、優れた視認性を実現できる。なお、本発明者らは上記の感度が得られやすい理由について以下のとおり考えている。すなわち、第一の電極及び第二の電極によって形成される電界は、タッチ入力面に垂直な方向にも広がりを有しているが、タッチ入力面に近い側に細い電極が位置すると、電界の広がりが太い電極よりもブロックされにくく、タッチする指にまで及びやすくなることが考えられる。
本明細書において導電性繊維とは、導電性を備える繊維であって、繊維断面の直径が150nm以下であるものを意味する。導電性繊維の形状は、特に制限されるものではなく、例えば、直線形状又はカーブした形状とすることができる。導電性繊維としては、膜として導電性を備える程度に集合させて絡ませた場合であっても膜の可視光に対する透過率に優れる(透明性を大きく損なわない)物が好ましい。導電性繊維の断面の直径は、視認性(透明性)に優れる観点から、100nm以下であることが好ましく、50nm以下であることがより好ましい。導電性繊維の長さは、導電性に優れる観点から、20μm以上であることが好ましい。ここで、導電性繊維の断面の直径、長さは、光学顕微鏡により測定される値を示す。
なお、本明細書において、導電性繊維からなる膜とは、均質の膜でなくてもよく、膜の面方向に導電性が得られる物であれば、導電性繊維が絡み合った網目状の態様や、膜に感光性樹脂等が含浸したような態様であってもよい。
導電性繊維の素材としては、主に銅(Cu)、銀(Ag)、等の金属繊維、カーボンナノチューブ等の炭素繊維、グラフェン等を含有する樹脂組成物、導電性高分子などを使用することができる。導電性繊維としては、電気抵抗率が低いものが好ましい。導電性繊維は、視認性(透明性)に優れる観点からは、銀繊維であることがより好ましい。
本実施形態においては、ITOを含む第一の電極の電気抵抗率R1と、導電性繊維を含む第二の電極の電気抵抗率R2とが大きくかけ離れていないことが望ましい。上記電気抵抗率R1と上記電気抵抗率R2との比R1/R2は、0.5〜1.5であることが好ましく、0.8〜1.2であることがより好ましい。
本実施形態において、ITOを含む第一の電極のライン幅W1は、0.2mm〜2.5mmとすることができる。また、導電性繊維を含む第二の電極のライン幅W2は、2.5mm〜5mmとすることができる。
図1及び図2は、上述した実施形態に係る静電容量方式タッチパネルの特徴を説明するための模式図である。図1及び図2には、上記のタッチパネルの特徴である、第一の電極及び第二の電極の形状、第一の電極及び第二の電極とタッチする指先との位置関係の例が示されている。図中の(a)は、タッチする指側から見た模式平面図であり、(b)は(a)に示されるI−I線又はII−II線における模式断面図である。図中の矢印Aは、タッチ入力面側を示す。
本実施形態に係る静電容量方式タッチパネルは、図1に示されるように、支持基材200と、支持基材上に設けられたITOからなる第一の電極100と、第一の電極上に設けられた絶縁膜201と、絶縁膜上に設けられた導電性繊維からなる第二の電極101とを有することができる。第一の電極100及び第二の電極101には静電容量方式タッチパネルとしての電気信号を制御するドライバ素子回路(図示せず)の制御回路に接続するための引き出し配線102,103が接続されている。引き出し配線102,103は、電気信号を制御するドライバ素子回路等の制御回路と、第一の電極100又は第二の電極101とを電気的に接続するものであればよい。引き出し配線102,103はそれぞれ、第一の電極又は第二の電極と一括して形成されていてもよく、ITOあるいは導電性繊維で別途形成されてもよく、さらにAgペースト、金属細線等の別の材料で形成されてもよい。
本実施形態に係る静電容量方式タッチパネルにおいては、タッチする指104側、すなわちタッチ入力面側に近い位置に、ITOからなるライン幅の細い第一の電極100が配されており、遠い位置に導電性繊維からなるライン幅の太い第二の電極101が配されている。
本実施形態においては、透過率又は反射率の不均一による視認性低下を回避するために、ITOからなる電極間の隙間にはITOからなるダミー電極が設けられていても構わない。
支持基材200としては、透明で視認性に優れるものが好ましく、タッチパネル用に用いられる基材を使用することができる。このような基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、シクロオレフィンポリマー(COP)フィルム、ポリメチルメタクリレート(PMMA)フィルム、ポリカーボネート(PC)フィルム、又はこれらのフィルムにハードコート処理を施したフィルム等の透明フィルム、アルミノケイ酸塩ガラス、ソーダ石灰ガラス、又はこれらのガラスに強化処理を施したガラス等の透明ガラスが好ましい。
ITOからなる第一の電極100は、例えば、支持基材200にITOを蒸着し、フォトプロセス(露光・現像プロセス)を用いてパターニングすることで、形成することができる。
絶縁膜201は、第一の電極100と第二の電極101との電気的な接続を遮断するための膜であればよく、例えば、感光性樹脂組成物の硬化膜からなる膜であってよい。
絶縁膜201は、タッチ動作の観点から、厚みを大きくすることが好ましい。本実施形態に係る静電容量方式タッチパネルにおいては、優れた視認性を実現する観点から、導電性繊維からなる第二の電極のライン幅を大きくしているが、第一の電極と第二の電極との間に形成される静電容量がタッチパネルコントローラICの仕様上限を超えると動作不良に繋がる。絶縁膜の厚みを大きくすることにより、第一の電極と第二の電極との距離が大きくなり、第一の電極と第二の電極との間に形成される静電容量を抑制することが容易となる。これにより、静電容量がタッチパネルコントローラICの仕様上限を超える問題を回避しやすくなる。
また、導電性繊維の腐食を抑制する観点からも、絶縁膜201の厚みは大きいことが好ましい。導電性繊維の中でも銀(Ag)繊維は、特に高温高湿環境において電気的な影響を受けて腐食しやすい。これは、Agが電界の影響を受けて、Ag+にイオン化するためである。本実施形態に係る静電容量方式タッチパネルでは、ITOからなる第一の電極100と導電性繊維からなる第二の電極101との間に電界が形成されるが、ITOからなる第一の電極100と導電性繊維からなる第二の電極101との距離を大きくすることで、電界強度が弱まり、導電性繊維の腐食を抑制することができる。つまり、絶縁膜201を厚くすることが導電性繊維の腐食抑制にもつながる。
上述した観点から、絶縁膜201の厚みは、第一の電極100と第二の電極101との距離D(タッチ面側からみたときの両電極の交差部における最短距離)が10μm以上、望ましくは20μm以上、より望ましくは30μm以上となるように、設定することが好ましい。第一の電極が第二の電極から(又は第二の電極が第一の電極から)上記の距離を隔てて設けられることで、静電容量をコントローラICの仕様基準値以下に抑制することが容易となり、導電性繊維の腐食も抑制することができる。
絶縁膜201及び第二の電極101は、後述する静電容量方式タッチパネルの製造方法で説明する方法で別々に形成してもよいし、後述する感光性導電フィルムを用いて一括して形成してもよい。
図2に示される静電容量方式タッチパネルは、支持基材200と、該支持基材上に設けられた第一の電極100と、この支持基材の第一の電極が設けられている側とは反対側上に設けられた第二の電極101とを有している。
本実施形態においては、支持基材200の厚みを10μm以上、望ましくは20μm以上、より望ましくは30μm以上とすることにより、第一の電極が第二の電極から(又は第二の電極が第一の電極から)上記の距離を隔てて設けられることで、静電容量をコントローラICの仕様基準値以下に抑制することが容易となり、導電性繊維の腐食も抑制することができる。
本実施形態に係る静電容量方式タッチパネルは、上述した構成以外にその他の構成を備えていてもよい。その他の構成としては、例えば、ハードコート層、防錆膜等の保護膜、外光反射防止の偏光板、等を挙げることができる。
次に、本実施形態に係る静電容量方式タッチパネルの駆動方法について説明する。
静電容量方式タッチパネルの一般的な駆動においては、タッチ感度の観点から、指に近い電極がセンス電極となりGNDが印加され、指から遠い電極がドライブ電極となり、プラス電圧とGNDが100kHz前後で交互に印加される。この駆動方法を本実施形態に適用すると、指から遠い電極、すなわち導電性繊維を含む第二の電極に、プラス電圧とGND電圧の交流パルスが印加されることになる。この駆動では、導電性繊維、とりわけ銀(Ag)繊維が高温高湿環境において腐食しやすくなることが、本発明者らの検討により明らかになった。
上記の腐食は、陽極のAgがAg+にイオン化する、いわゆる陽極腐食である。このようなAgの陽極腐食を回避するために、本実施形態に係る静電容量方式タッチパネルは導電性繊維を含む第二の電極が陽極とならない駆動方法で駆動することが好ましい。
すなわち、本実施形態に係る静電容量方式タッチパネルは、上記第一の電極が陽極となり、上記第二の電極が陰極となるように駆動するものであることが好ましい。
また、本実施形態に係る静電容量方式タッチパネルは、上記第一の電極に印加される実効電圧V1と上記第二の電極に印加される実効電圧V2とが実質的に同じとなるように駆動することが好ましい。なお、電極に印加される実効電圧とは、例えば、電極に+5Vと−5Vとのパルス電圧が印加される場合、非常に短い時間でみるとプラスマイナスを繰り返す電圧であるが、充分に長い時間でみると平均されて0Vとなり、この平均化された電圧を意味する。また、実質的に同じとは、V1とV2との差が±1Vをいう。
更に、本実施形態に係る静電容量方式タッチパネルは、第二の電極にかかる電圧を低く抑えて導電性繊維の腐食を抑制する観点から、上記第一の電極がドライブ電極となり、上記第二の電極がセンス電極となるように駆動するものであってもよい。
上記の駆動方法として、例えば、図3及び図4に示される駆動の形態が挙げられる。
図3に示される駆動の形態では、ITOからなる第一の電極100がドライブ電極となり、正電圧とGNDとが交互に印加されることになる。また、導電性繊維からなる第二の電極101は、センス電極となり、GNDが印加されることになる。導電性繊維からなる第二の電極101に印加される電圧は、ITOからなる第一の電極100に印加される電圧よりも低いので、導電性繊維からなる第二の電極101が陰極となる。
図4に示される駆動の形態では、ITOからなる第一の電極100がセンス電極となり、導電性繊維からなる第二の電極101がドライブ電極となる。ドライブ電極にかかるパルス電圧を、センス電極にかかる電圧よりも低く設定することで、ITOからなる第一の電極100が陽極となり、導電性繊維からなる第二の電極101が陰極となる。
図3及び図4に示される形態は、いずれもITOからなる第二の電極101が陽極とならない(つまり、陰極となる)ことを特徴とするものである。
図3及び図4に示される形態において、ドライブ電極のパルスのセンターにセンス電極の電圧を設定すると、実質、センス電極とドライブ電極にかかる実効電圧が等しくなる。この場合、導電性繊維からなる第二の電極101は陽極にも陰極にもならず、腐食が起こりにくいものになり得る。
本実施形態に係る静電容量方式タッチパネルは、図5(a)及び(b)に示すように、屈曲することが可能となる。なお、図5に示される静電容量方式タッチパネルは、図2に示される静電容量方式タッチパネルを、折り曲げ軸(折り目)700に沿って屈曲させたものである。図2及び図5に示されるように、折り目を第一の電極と平行に且つ第一の電極間に設けることにより、割れやすい第一の電極は屈曲させずに、屈曲性に優れる第二の電極で屈曲が可能となる。
本実施形態に係る静電容量方式タッチパネルは、屈曲した形状又は屈曲する機能を有するモジュールに適用することができる。そのようなモジュールとしては、例えば、電子ペーパ及び有機EL等のフレキシブルディスプレイ、並びに、車載のコンソールパネル等で用いられる曲面形状の操作スイッチなどが挙げられる。
[静電容量方式タッチパネルの製造方法]
本実施形態に係る静電容量方式タッチパネルの製造方法は、ITOを含む上記第一の電極と導電性繊維を含む上記第二の電極とが上述した条件を満たすように設けられるのであれば、第一の電極を形成する手段及び第二の電極を形成する手段並びにそれらの工程の順序については特に限定されない。また、静電容量方式タッチパネルの構成に応じて、別の工程を更に備えていてもよい。例えば、OCA、カバー材、又は防錆フィルムを貼り合わせる等の工程を設けることができる。
ITOを含む上記第一の電極を形成する方法としては、特に制限されるものではなく、例えば、蒸着とフォトプロセスを利用する方法などが挙げられる。熱蒸着によってITO薄膜を基材の表面に均一に形成し、その表面にパターン形状のレジストを形成して、レジストのない箇所をエッチング液で除去することにより所望のITOパターンを形成することができる。また、別の形成手段として、基材にITO粒子含有組成物をパターン状に印刷する方法でITOパターンを形成してもよい。
導電性繊維を含む上記第二の電極を形成する方法としては、特に制限されるものではなく、例えば、導電性繊維を含有する溶液を塗布し、溶媒を除去する方法で膜を設ける方法、基材フィルム上に予め導電性繊維からなる膜を設けたシート(導電性シート)を別途用意し、これを転写することにより膜を設ける方法、導電性繊維を含む感光性樹脂組成物を用いて露光・現像により導電膜を形成する方法、導電性繊維を含有する導電層と感光性樹脂層とを備える感光性導電性フィルムを用いて転写・露光・現像により導電膜を形成する方法、などが挙げられる。
感光性樹脂組成物を使用して導電性繊維からなる膜を設ける場合、支持基材上、絶縁膜上又はITOパターン上に、導電性繊維を含む感光性樹脂組成物からなる感光層を設け、所定のパターンで露光・現像することで、導電膜を形成することができる。所定のパターンで露光・現像する方法に代えて、レーザー照射によるパターン化を行ってもよい。必要に応じて、その後、感光性樹脂組成物の硬化物層を除去してもよい。
感光層は、例えば、導電性繊維を含む感光性樹脂組成物の溶液を調製し、これを塗布した後、溶媒を除去する方法で形成することができる。また、感光層は、支持フィルムと、導電性繊維を含む導電膜と、感光性樹脂層とをこの順に備える感光性導電フィルムを用意し、この導電膜及び感光性樹脂層を基材上に転写することにより形成することができる。
本明細書において、導電膜は感光層の面方向に導電性が得られるものを意味し、導電膜に感光性樹脂層が混じり合った態様であってもよい。例えば、導電膜中に感光性樹脂層を構成する組成物が含浸されていたり、感光性樹脂層を構成する組成物が導電膜の表面に存在していたりしてもよい。
本実施形態において感光層は、感光性導電フィルムのように、別途支持フィルム上にフィルムとして製膜したものを用いることが好ましい。感光性導電フィルムを、ITOパターンを有する基材上に積層する場合、ロールツーロールプロセスが容易に実現できる。これにより、溶剤乾燥工程が短縮できる等、製造工程の短縮及びコスト低減に大きく貢献することができる。
感光層を設けて第二の電極を形成する場合、感光層の所定部分にフォトマスクを介して、活性光線を照射する工程(露光工程)と、その後感光層を現像する工程(現像工程)とを設けることができる。
露光工程では、活性光線を照射することによって感光層が硬化され、この硬化物によって導電膜が基材上に固定される。基材上に金属パターンが設けられている場合、感光層中において導電性繊維が基材上の金属パターン側に局在していることが好ましく、これにより金属パターンに接する導電膜を形成することができる。感光性導電フィルムを用いる場合、導電膜側からラミネートすることで、金属パターンに接する導電膜を形成することができる。また、感光性導電フィルムを、感光性樹脂層側からラミネートすることで、例えば、図1に示される絶縁膜201及び第二の電極101を一括して形成することができる。
露光工程での露光方法としては、アートワークと呼ばれるネガ又はポジマスクパターンを通して活性光線を画像状に照射する方法(マスク露光法)が挙げられる。活性光線の光源としては、公知の光源が用いられる。
活性光線の露光量は、使用する装置、感光性樹脂組成物の組成等によって異なるが、好ましくは5〜1000mJ/cmであり、より好ましくは10〜200mJ/cmである。光硬化性に優れる点では、10mJ/cm以上であることが好ましく、解像性の点では200mJ/cm以下であることが好ましい。1000mJ/cm以下とすることで、感光層の変色を抑制することができる。
現像工程では、感光層の未露光部(露光部以外の部分)が除去される。具体的には、ウェット現像により感光層の未露光部を除去する。これにより、所定のパターンを有する樹脂硬化物及び導電膜が残る。こうして、導電性繊維からなる所望の形状を有する第二の電極が形成される。
現像液としては、アルカリ性水溶液等の安全、且つ安定であり、操作性が良好なものが用いられる。上記アルカリ性水溶液の塩基としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属の水酸化物(水酸化アルカリ);リチウム、ナトリウム、カリウム、アンモニウム等の炭酸塩又は重炭酸塩(炭酸アルカリ);リチウム、ナトリウム、カリウム、アンモニウム等のホウ酸塩又はポリホウ酸塩;リン酸カリウム、リン酸ナトリウム等のアルカリ金属リン酸塩;ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム等のアルカリ金属ピロリン酸塩などが用いられる。
現像に用いるアルカリ性水溶液としては、0.1〜5質量%炭酸ナトリウム水溶液、0.1〜5質量%炭酸カリウム水溶液、0.1〜5質量%水酸化ナトリウム水溶液、0.1〜5質量%四ホウ酸ナトリウム水溶液等が好ましい。また、現像に用いるアルカリ性水溶液のpHは9〜11の範囲とすることが好ましく、その温度は、感光層の現像性に合わせて調節してもよい。また、アルカリ性水溶液中には、表面活性剤、消泡剤、現像を促進させるための少量の有機溶剤等を混入させてもよい。
本実施形態においては、水又はアルカリ水溶液と1種以上の有機溶剤とからなる水系現像液を用いることができる。ここで、アルカリ水溶液に含まれる塩基としては、上述の塩基以外に、ホウ砂、メタケイ酸ナトリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、エタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1、3−プロパンジオール、1,3−ジアミノプロパノール−2、モルホリン等が挙げられる。
上記有機溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、炭素数1〜4のアルコキシ基をもつアルコキシエタノール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルが挙げられる。
水系現像液は、有機溶剤の濃度を2〜90質量%とすることが好ましく、その温度は、感光層の現像性にあわせて調整することができる。さらに、水系現像液のpHは、感光層の現像が充分にできる範囲でできるだけ小さくすることが好ましく、pH8〜12とすることが好ましく、pH9〜10とすることがより好ましい。また、水系現像液中には、界面活性剤、消泡剤等を少量添加することもできる。
有機溶剤系現像液としては、例えば、1,1,1−トリクロロエタン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。これらの有機溶剤は、引火防止のため、1〜20質量%の範囲で水を添加することが好ましい。
現像の方式としては、ディップ方式、パドル方式、高圧スプレー方式、スプレー方式、ブラッシング、スラッビング等が挙げられる。これらのうち、高圧スプレー方式を用いることが、解像度向上の観点から好ましい。
本実施形態の静電容量方式タッチパネルの製造方法においては、現像後に必要に応じて、60〜250℃程度の加熱又は0.2〜10J/cm程度の露光を行うことにより樹脂硬化物を更に硬化してもよい。
<感光性導電フィルム>
本実施形態に係る感光性導電フィルムは、支持フィルムと、導電性繊維を含む導電膜と、感光性樹脂層とをこの順に備える。
支持フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリカーボネートフィルム等の耐熱性及び耐溶剤性を有する重合体フィルムが挙げられる。これらのうち、透明性、耐熱性等の観点からは、ポリエチレンテレフタレートフィルム及びポリプロピレンフィルムが好ましい。
感光性樹脂層としては、感光性樹脂組成物から構成され、(A)バインダーポリマーと、(B)光重合性化合物と、(C)光重合開始剤と、を含有することが好ましい。
(A)バインダーポリマーとしては、アクリル樹脂、スチレン樹脂、エポキシ樹脂、アミド樹脂、アミドエポキシ樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
(A)バインダーポリマーは、例えば、重合性単量体をラジカル重合させることにより製造することができる。上記重合性単量体としては、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等のα−位又は芳香族環において置換されている重合可能なスチレン誘導体;ジアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド;アクリロニトリル;ビニル−n−ブチルエーテル等のビニルアルコールのエーテル類;(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アリールエステル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルエステル、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸、α−ブロモアクリル酸、α−クロルアクリル酸、β−フリルアクリル酸、β−スチリルアクリル酸、マレイン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピル、マレイン酸シクロヘキシル等のマレイン酸モノエステル、フマール酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、イタコン酸、クロトン酸、プロピオール酸などが挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸プロピルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸オクチルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ノニルエステル、(メタ)アクリル酸デシルエステル、(メタ)アクリル酸ウンデシルエステル、(メタ)アクリル酸ドデシルエステル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル等が挙げられる。
上記(メタ)アクリル酸アリールエステルとしては、(メタ)アクリル酸ベンジル等が挙げられる。
上記重合性単量体としては、その他に、2官能の(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。具体的には、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
(A)バインダーポリマーは、(a)(メタ)アクリル酸、及び(b)(メタ)アクリル酸アルキルエステルに由来する構造単位を含有する共重合体が好ましい。
(A)バインダーポリマーは、アルカリ現像性をより良好にする観点から、カルボキシル基を有することが好ましい。このようなバインダーポリマーを得るためのカルボキシル基を有する重合性単量体としては、上述したような(メタ)アクリル酸等が挙げられる。
(A)バインダーポリマーが有するカルボキシル基の比率は、バインダーポリマーを得るために使用する全重合性単量体に対するカルボキシル基を有する重合性単量体の割合として、10〜50質量%であることが好ましく、12〜40質量%であることがより好ましく、15〜30質量%であることがさらに好ましく、15〜25質量%であることが特に好ましい。アルカリ現像性に優れる点では10質量%以上であることが好ましく、アルカリ耐性に優れる点では、50質量%以下であることが好ましい。
(A)バインダーポリマーの重量平均分子量は、10,000〜200,000であることが好ましいが、解像度の見地から、15,000〜150,000であることがより好ましく、30,000〜150,000であることがさらに好ましく、30,000〜100,000であることが特に好ましい。本発明における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(GPC)により測定され、標準ポリスチレンを用いて作成した検量線により換算された値である。
(B)光重合性化合物としては、エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物を用いることができる。
エチレン性不飽和結合を有する光重合性化合物としては、一官能ビニルモノマー、二官能ビニルモノマー、少なくとも3つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する多官能ビニルモノマー等が挙げられる。
上記一官能ビニルモノマーとしては、例えば、上記(A)成分の好適な例である共重合体の合成に用いられる上記重合性単量体が挙げられる。
上記二官能ビニルモノマーとしては、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート;ビスフェノールAポリオキシエチレンジ(メタ)アクリレート(2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン)、ビスフェノールAジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート;多価カルボン酸(無水フタル酸等)と水酸基及びエチレン性不飽和結合を有する物質(β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタクリレート等)とのエステル化物等が挙げられる。
上記少なくとも3つの重合可能なエチレン性不飽和結合を有する多官能ビニルモノマーとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の多価アルコールにα,β−不飽和カルボン酸を反応させて得られる化合物;トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルトリアクリレート等のグリシジル基含有化合物にα,β−不飽和カルボン酸を付加して得られる化合物などが挙げられる。
(C)光重合開始剤としては、ラジカル硬化型の光重合開始剤であることが好ましい。ラジカル硬化型の光重合開始剤としては、ベンゾフェノン、N,N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケトン)、N,N,N’,N’−テトラエチル−4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパノン−1等の芳香族ケトン;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル等のベンゾインエーテル化合物;ベンゾイン、メチルベンゾイン、エチルベンゾイン等のベンゾイン化合物;1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)フェニル−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)等のオキシムエステル化合物;2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド等のホスフィンオキサイド化合物;ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体;2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジ(メトキシフェニル)イミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体;9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体;N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、オキサゾール化合物などが挙げられる。また、2つの2,4,5−トリアリールイミダゾールのアリール基の置換基は同一で対称な化合物を与えてもよいし、相違して非対称な化合物を与えてもよい。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。
これらの中でも、形成する感光性樹脂層の透明性、及び薄膜としたときのパターン形成能から、オキシムエステル化合物又はホスフィンオキサイド化合物が好ましい。
上記(A)バインダーポリマーの配合量は、(A)バインダーポリマー及び(B)光重合性化合物の総量100質量部に対して、40〜80質量部であることが好ましく、50〜70質量部であることがより好ましい。この配合量を40質量部以上とすることにより、感光性樹脂組成物の塗膜性(塗工性)に優れ、樹脂が感光性導電フィルムの端部から染み出す現象(エッジフュージョンとも呼ばれる)をより抑制することができる。また、この配合量を80質量部以下とすることにより、感光性樹脂層の露光に対する感度を向上させることができ、且つ充分な機械強度を得ることができる。
上記(B)光重合性化合物の配合量は、(A)バインダーポリマー及び(B)光重合性化合物の総量100質量部に対して、20〜60質量部であることが好ましく、30〜50質量部であることがより好ましい。この配合量を20質量部以上とすることにより、感光性樹脂層の露光に対する感度を向上させることができ、充分な機械強度を得ることができる。また、この配合量を60質量部以下とすることで、感光性樹脂組成物の塗膜性(塗工性)に優れ、エッジフュージョンをより抑制することができる。
上記(C)光重合開始剤の配合量は、(A)バインダーポリマー及び(B)光重合性化合物の総量100質量部に対して、0.1〜20質量部であることが好ましく、0.2〜10質量部であることがより好ましい。この配合量を0.1質量部以上とすることにより、感光性樹脂層の露光に対する感度を向上させることができる。この配合量を20質量部以下とすることにより、露光による感光性樹脂層の硬化をより均一に行うことができる。
感光性樹脂層の厚さは、求められる特性等によっても異なるが、タッチパネルの薄型化の観点から、200μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましく、50μm以下であることが特に好ましい。また、感光性導電フィルムを用いて、例えば、図1に示される絶縁膜201及び第二の電極101を一括して形成する場合、感光性樹脂層の厚さは、静電容量がICの上限を超えないように、10μm以上であることが好ましく、30μm以上であることがより好ましい。感光性樹脂層の厚さは、走査型電子顕微鏡写真によって測定される値を指す。
感光性導電フィルムの導電膜は、導電性繊維からなる膜であることが好ましい。導電性繊維としては、金、銀、白金等の金属繊維、及びカーボンナノチューブ等の炭素繊維などが挙げられる。導電性に優れる観点からは、金繊維又は銀繊維を用いることが好ましく、形成される導電膜の導電性を容易に調整できる観点からは、銀繊維を用いることがより好ましい。
導電膜は、導電性繊維同士が接触してなる網目構造を有することが好ましい。このような網目構造を有する導電膜は、感光性樹脂層の基材側表面に形成されていてもよいが、感光層の表面においてその面方向に導電性が得られるのであれば、感光性樹脂層に含まれる形態で形成されていてもよい。
導電膜の厚さは、求められる導電性等によっても異なるが、1μm以下であることが好ましく、1nm〜0.5μmであることがより好ましく、5nm〜0.1μmであることがさらに好ましい。導電膜の厚さが1μm以下であると、450〜650nmの波長域での光透過率が高く、パターン形成性にも優れ、特に透明電極の作製に好適なものとなる。導電膜の厚さは、走査型電子顕微鏡写真によって測定される値を指す。
100…第一の電極、101…第二の電極、102…引き出し配線、103…引き出し配線、104…指先、200…支持基材、201…絶縁膜、700…折り曲げ軸。

Claims (8)

  1. ライン状の第一の電極と、該第一の電極に直交するライン状の第二の電極と、を備える静電容量方式タッチパネルであって、
    前記第一の電極がITOを含み、前記第二の電極が導電性繊維を含み、
    前記第一の電極が、前記第二の電極のライン幅よりも小さいライン幅を有し、前記第二の電極よりもタッチ入力面に近い位置に設けられている、静電容量方式タッチパネル。
  2. 前記第一の電極が、前記第二の電極から10μm以上の距離を隔てて設けられている、請求項1に記載の静電容量方式タッチパネル。
  3. 支持基材と、該支持基材上に設けられた前記第一の電極と、該第一の電極上に設けられた絶縁膜と、該絶縁膜上に設けられた前記第二の電極と、を有する、請求項1又は2に記載の静電容量方式タッチパネル。
  4. 支持基材と、該支持基材上に設けられた前記第一の電極と、前記支持基材の前記第一の電極が設けられている側とは反対側上に設けられた前記第二の電極と、を有する、請求項1又は2に記載の静電容量方式タッチパネル。
  5. 前記第一の電極が陽極となり、前記第二の電極が陰極となるように駆動する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の静電容量方式タッチパネル。
  6. 前記第一の電極に印加される実効電圧V1と、前記第二の電極に印加される実効電圧V2とが、実質的に同じとなるように駆動する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の静電容量方式タッチパネル。
  7. 前記第一の電極がドライブ電極となり、前記第二の電極がセンス電極となるように駆動する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の静電容量方式タッチパネル。
  8. 屈曲した形状又は屈曲する機能を有するモジュールに用いられる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の静電容量方式タッチパネル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020173566A (ja) * 2019-04-09 2020-10-22 パナソニックIpマネジメント株式会社 タッチセンサ
WO2021114325A1 (zh) * 2019-12-10 2021-06-17 深圳市华星光电半导体显示技术有限公司 显示面板及显示装置

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