JP2019007996A - 平面光回路積層デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】非対称コアを有する導波路に対し、対称性を有する平面光回路を用いて2波長帯の光を最適結合することが可能な平面光回路積層デバイスを提供すること。【解決手段】平面光回路積層デバイス100は、異なる2波長帯の光をそれぞれ導波する上側平面光回路110と下側平面光回路120とを積層したものである。上側平面光回路110および下側平面光回路120の出射端面は、上側平面光回路110および下側平面光回路120の積層方向に傾斜している。また上側平面光回路110の出射端面には、少なくとも上側平面光回路110を伝搬する光の波長の光を反射する反射膜111が設けられている。また下側平面光回路120の出射端面には、上側平面光回路110を伝搬する光の波長の光を反射し、かつ、下側平面光回路120を伝搬する光の波長の光を透過する反射膜121が設けられている。【選択図】図3

Description

本発明は、非線形光学導波路への入射光をガイドする平面光回路積層デバイスに関し、具体的には、非線形光学導波路へ異なる波長帯の光を最適に結合するための平面光回路積層デバイスに関する。
非線形光学効果を用いた光応用技術は、新しい光通信分野や光を用いた量子情報通信分野において期待されている。非線形光学効果の中でも基本的な効果として波長変換が知られている。波長変換では非線形光学媒質へ入射する光を別の周波数を有する光に変換することができる。この特性を利用し、レーザー単体では発振が困難な波長帯の光を発生させる技術として広く知られている。特に、2次非線形材料で大きな非線形定数を持つニオブ酸リチウム(LiNbO3)を用いた周期分極反転導波路は、その非線形光学効果の効率の高さから既に市販されている光源内に組み込まれている。
二次非線形光学効果では、波長λ1、λ2の光を入力して新たな波長λ3を発生させる。
1/λ3=1/λ1+1/λ2 (式1)
を満たす波長変換を和周波発生(SFG)と呼び、λ1=λ2の場合、すなわち(式1)を変形して、
λ3=λ1/2 (式2)
を満たす波長変換を第二高調波発生(SHG)と呼ぶ。さらに、
1/λ3=1/λ1−1/λ2 (式3)
を満たす波長変換を差周波発生(DFG)と呼ぶ。さらには波長λ1の光のみが入力されて(式3)を満たす波長λ2、λ3の光を発生する光パラメトリック効果も存在する。特にSHG、SFGは入力光に対して短波長の光、すなわちエネルギーの高い光を新たに発生するため、可視光域の発生などに良く利用される。
これらの二次非線形光学効果を効率良く起こすためには、相互作用する3波長の位相不整合量が0であることが求められる。そこで従来より二次非線形光学材料の分極を周期的に反転させることにより疑似的に位相不整合量を0にする手法が用いられている。その時の反転周期をΛとすると、(式1)で示される和周波発生において波長λ1、λ2、λ3に対し下記(式4)を満たすΛを設定すれば良い。
n3/λ3−n2/λ2−n1/λ1−1/Λ=0 (式4)
ここでn1は波長λ1での屈折率、n2は波長λ2での屈折率、n3は波長λ3での屈折率である。
このような周期分極反転構造に加え、その周期分極反転構造を導波路化することにより高効率な二次非線形光学効果を用いた波長変換が可能となる。また非線形光学効果は非線形相互作用を引き起こす光の重なり密度が高いほどその効果も大きくなる。従って、光を小さい断面積に閉じ込め、かつ長い距離にわたって光を導波させることが可能な導波路構造の採用により、より高効率な波長変換が可能になる。
(直接接合型リッジ型導波路)
非線形光学結晶を用いた導波路構造の実現にはTi拡散やプロトン交換による手法が一般的であった。しかし、近年では波長変換素子として、結晶のバルクの特性をそのまま利用でき、高光損傷耐性、長期信頼性、デバイス設計の容易性等の特徴を持つリッジ型の光導波路が研究開発されている(非特許文献1参照)。このリッジ型光導波路は、2枚の基板を接合した後、一方の基板を薄膜化し、さらにリッジ加工を施すことにより形成される。この基板を接合する際に、接着剤等を用いず基板同士を強固に接合する技術として、直接接合技術が知られている。この技術を用いた直接接合型リッジ型導波路は、強い光を入射することができ、導波路化技術の進展と共に小コア化に成功しており、その非線形光学効率は向上の一途をたどっている(非特許文献2参照)。
(光入射)
前述の非線形光学効果を用いた導波路デバイスを動作させるうえで重要となるのが、効率よく複数波長の光を非線形光学導波路へ結合させることである。その際、全く異なる複数の波長帯の光を同時に結合する必要がある場合もある。非特許文献3に挙げられるような光通信ネットワークの中継系に位相感応増幅器を適用する場合、1.5μm帯の通信波長帯だけでなく、その二倍波となる780nm帯の光も同時に非線形光学導波路に結合させる必要がある。
複数波長の光を光結合する手法としては、ダイクロイックミラーやレンズを用いる手法、平面光回路を用いて2波長帯を合波させ、そのまま平面光回路を非線形光学導波路に付け合わせる手法等が考えられる。前者では多数の光学部品を正確に位置決めして組み立てる必要があり、実装コストが大きくなってしまう。一方、平面光回路では合波機能を平面光回路内で実現することは容易であり、実装も容易であるという特徴を有する。さらに、近年では石英系平面光回路の加工精度が上昇し、その平面上で実現できる機能が多様化している。従って、平面光回路を用いた光結合は非線形光学デバイスの応用技術の発展に寄与するものである。
Y. Nishida, H. Miyazawa, M. Asobe, O. Tadanaga, and H. Suzuki,"Direct-bonded QPM-LN ridge waveguide with high damage resistance at room temperature," Electronics Letters, Vol.39, No. 7, p.609-611, 2003. T. Umeki, O. Tadanaga, and M. Asobe, ‘Highly Efficient Wavelength Converter Using Direct-Bonded PPZnLN Ridge Waveguide,’ IEEE Journal of Quantum Electronics, Vol. 46, No. 8, pp. 1206-1213, 2010. T. Umeki, T. Kazama, O. Tadanaga, M. Asobe, Y. Miyamoto, and H. Takenouchi, "PDM Signal Amplification Using PPLN-Based Polarization-Independent Phase-Sensitive Amplifier," J. Lightwave Technol., Vol. 33, No. 7, P.1326-1331, 2015.
上述のように、非線形光学効果を効果的に活用するためには、全く異なる複数波長帯の光を効率よく非線形光学媒体に入射する必要がある。図1に、非線形光学媒質からなる光導波路の斜視図を示す。図1に示す光導波路10は、基板11上にコア12が形成された、空間的な非対称性を有するリッジ導波路であり、コア12が非線形光学媒質からなる光導波路である。このような光導波路10では、屈折率の波長依存性に起因して光電界分布の中心位置が波長によって異なる。
図2に、直接接合型ニオブ酸リチウム導波路内における波長780nm、1560nmの光に対する基本モードの電界分布の様子を示す。図2に示す実線が波長780nm、破線が1560nmに対応する。図に示すように、異なる波長帯では、基本モードの最大振幅をとるコアの中心位置がコアの非対称性に起因して縦方向、すなわちコア12の基板11と接する面からそれと対向する面に向かう方向にずれている。このようなリッジ型の非線形光学導波路に対し、周囲を同質なクラッドで覆われて空間的な対称性を有し、コアの中心位置が波長依存性を持たない石英系平面光回路を用いて複数波長の光を合波して光入射を行う場合、リッジ型の非線形光学導波路の波長毎のコアの中心位置のずれに起因した結合効率の低下が課題となる。
本発明は、上記の課題を解決する手法であり、本発明の目的は、非対称コアを有する導波路に対し、対称性を有する平面光回路を用いて2波長帯の光を最適結合することが可能な平面光回路積層デバイスを提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明は、平面光回路積層デバイスであって、導波光が所定の入射角で入射するように傾斜した出射端面が形成され、積層された第1および第2の平面光回路と、前記第1および第2の平面光回路の前記傾斜した出射端面上に形成され、前記第1および第2の平面光回路の一方で導波される第1の導波光を透過し、前記第1および第2の平面光回路の他方で導波され、前記第1の導波光と異なる波長の第2の導波光を反射する波長依存性を有する反射膜と、を備え、前記第1の導波光は、前記第1の平面光回路の前記反射膜を透過し、前記第2の導波光は、前記第2の平面光回路の前記反射膜と前記第1の平面光回路の前記反射膜とで反射され、前記第1の平面光回路の前記反射膜から出射された前記第1および第2の導波光の光軸は、前記第1および第2の平面光回路の積層方向に離間していることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の平面光回路積層デバイスにおいて、前記第1および第2の平面光回路の前記出射端面は、前記第1および第2の平面光回路の積層方向の同方向に傾斜していることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の平面光回路積層デバイスにおいて、前記第1および第2の平面光回路の前記出射端面は、前記第1および第2の導波光の入射角が45°以下となるよう形成されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の平面光回路積層デバイスにおいて、前記第1および第2の平面光回路の前記出射端面は、前記第1の平面光回路の前記反射膜から出射された前記第1および第2の導波光の光軸が平行になるよう形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の平面光回路積層デバイスにおいて、前記第1の平面光回路上に前記第2の平面光回路を配置されたときに前記第1の平面光回路の出射端面上の前記反射膜と前記第2の平面光回路との間隙が埋まるように形成された埋め込み層をさらに備え、前記埋め込み層は、前記第1および第2の導波光に対して透明であり、少なくとも前記第1の導波光の出射方向に対して垂直な出射端面を有することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の平面光回路積層デバイスにおいて、前記第1および第2の平面光回路は、誘電体または半導体からなることを特徴とする。
本発明は、石英系平面光回路を用いて、効率良く2波長帯の光を非線形光学導波路に最適結合させることができる。
非線形光学媒質からなる光導波路を示す斜視図である。 直接接合型ニオブ酸リチウム導波路内における波長780nm、1560nmの光に対する基本モードの電界分布の様子を示す図である。 本発明の一実施形態に係る平面光回路積層デバイスおよび非線形光学導波路の導波方向の断面図である。 本発明の一実施例に係る平面光回路積層デバイスおよび非線形光学導波路の導波方向の断面図である。 本発明の一実施例に係る平面光回路積層デバイスの上側平面光回路110および下側平面光回路120の導波方向に垂直な断面図である。 一般的な平面光回路および非線形光学導波路を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図3に、本発明の一実施形態に係る平面光回路積層デバイスおよび非線形光学導波路の導波方向の断面図を示す。平面光回路積層デバイス100は、異なる2波長帯の光をそれぞれ導波する上側平面光回路110と下側平面光回路120とを積層したものである。
上側平面光回路110および下側平面光回路120の出射端面は、上側平面光回路110および下側平面光回路120の積層方向に傾斜している。また上側平面光回路110の出射端面には、少なくとも上側平面光回路110を伝搬する光の波長の光を反射する反射膜111が設けられている。また下側平面光回路120の出射端面には、上側平面光回路110を伝搬する光の波長の光を反射し、かつ、下側平面光回路120を伝搬する光の波長の光を透過する反射膜121が設けられている。
下側平面光回路120の反射膜121の上には、反射膜121と上側平面光回路110との間隙が埋まるように、非線形光学導波路10に入射する複数の光に対して透明な材料で埋め込み層122が形成されることが望ましい。また埋め込み層122は、非線形光学導波路10との接続のために非線形光学導波路10の入射端面と平行な端面を有することが望ましい。これは平面光回路積層デバイス100と非線形光学導波路10の接続において、従来の通信デバイス実装方法である接着剤による接続が実現できるからである。さらに、非線形光学導波路10の入射端面に対して、反射膜121から透過または反射してきた光が垂直に入射することが望ましく、そのために埋め込み層122を下側平面光回路120の実行屈折率と等しい屈折率にしたり、上側平面光回路110の端面の角度を調整したりすることが望ましい。
上側平面光回路110の導波光は、上側平面光回路110の反射膜111で反射されて埋め込み層122に入射し、下側平面光回路120の反射膜121でさらに反射されて非線形光学導波路10に向かって埋め込み層122から出射される。一方、下側平面光回路120の導波光は、下側平面光回路120の反射膜121を透過して埋め込み層122に入射し、非線形光学導波路10に向かって埋め込み層122から出射される。このとき、埋め込み層122から出射される2波長帯の光の光軸は、上側平面光回路110および下側平面光回路120の積層方向、すなわち非線形光学導波路10のコア12の基板11と接する面からそれと対向する面に向かう方向に離間するように光軸調整される。さらに、埋め込み層122から出射される2波長帯の光の光軸は、平行であることが望ましい。2波長帯の光の光軸を平行にすることで、非線形光学導波路10の入射端面に対して両方を垂直に入射させることができ、接続損失を低減することができる。
本発明では、上側平面光回路110と下側平面光回路120との相対的な位置関係により、埋め込み層122から出射される2波長帯の光の中心位置を波長毎に調整可能にしている。すなわち、図3に示す構成では、上側平面光回路110を下側平面光回路120に対して非線形光学導波路10側にずらして配置すると、上側平面光回路110からの光の埋め込み層122の出射端面における中心位置は下がる。逆に、上側平面光回路110を下側平面光回路120に対して非線形光学導波路10側と反対側にずらして配置すると、上側平面光回路110からの光の埋め込み層122の出射端面における中心位置は上がる。上側平面光回路110および下側平面光回路120は、異なる波長帯の光がリッジ型の非線形光学導波路10に対してそれぞれ最適結合するよう調整された位置に固定されている。
反射膜111、121が設けられた上側平面光回路110および下側平面光回路120の出射端面は、導波光の光回路積層方向の入射角がより小さくなるよう形成することで、光中心の移動量に対する平面光回路のずらし量を大きくすることができる。これにより、上側平面光回路110の位置決めが容易な構造とすることができる。但し、この光回路積層方向の入射角を小さくしていくと、埋め込み層122の出射端面までの光路長が長くなり、非線形光学導波路10の入射端面に入射する光ビームの直径が大きくなって接続効率が落ちる。そのため、上側平面光回路110および下側平面光回路120の出射端面の角度は、位置決め容易性と接続効率との両者を考慮して設定されるべきである。
本デバイスでは上側平面光回路110と下側平面光回路120を構成する材料はそれぞれ異なる構成をとることができ、導波する波長によってそれぞれの材料を変更させることが望ましい。上側平面光回路110および下側平面光回路120光導波路を構成する物質は、ケイ素、二酸化ケイ素、ニオブ酸リチウム、インジウムリン、ポリマー等の誘電体や半導体、もしくはそれらに添加物を加えた化合物など、使用する光に対して透明であればよい。
以下、さらに本発明の実施例について、詳細に説明する。
(実施例)
図4に、本発明の一実施例に係る平面光回路積層デバイスおよび非線形光学導波路の導波方向の断面図を示す。上側平面光回路110および下側平面光回路120は、SiO2を主成分とする誘電体からなり、導波路構造としてコア112、123には添加物が含まれ、周囲のクラッド113、124よりも屈折率が高い構造を有している。本実施例では、上側平面光回路110では1.5μm帯の光に対して、下側平面光回路120では780nm帯の光に対して各々の導波路のコア形状が最適化されている。上側平面光回路110と下側平面光回路120は別々に作製を行った。
上側平面光回路110および下側平面光回路120の出射端面は、上側平面光回路110および下側平面光回路120の出射端面に対する導波光の光回路積層方向の入射角が45°となるように形成されている。上側平面光回路110および下側平面光回路120の傾斜した出射端面はダイシングにより実現した。この傾斜した出射端面の作製方法はドライエッチングを利用してもよい。
出射端面上には1.5μm帯の光は透過するが、780nm帯の光は反射する波長選択性を有する波長選択性反射膜111、121を形成した。
下側平面光回路120の波長依存性反射膜121上には、汎用接着剤を用いて埋め込み層122を形成した。
図5に、本発明の一実施例に係る平面光回路積層デバイスの導波方向に垂直な断面図を示す。上側平面光回路110および下側平面光回路120のコア112、123の周辺にはクラッド113、124が埋め込まれているが、上側平面光回路110と下側平面光回路120とが接する側のクラッドは薄いことが望ましく、本実施例においてはおよそ1.5μmとなるように素子作製を行った。従って、上側平面光回路110のコア112と下側平面光回路120のコア123との間に3μmのクラッド層が存在している。
各波長が最適な結合位置を取るために、調芯台上で先ず、下側平面光回路120と非線形光学導波路10との光軸調整を行った。その後、上側平面光回路110を下側平面光回路120上に配置し、双方の導波光に対して最適な位置決めを行い、汎用光学接着剤により上側平面光回路110と下側平面光回路120との固定を行った。
本実施例により作製された平面光回路積層デバイス100の非線形光学導波路10との接続における接続損失は、1.56μmの光に対し−0.8dB、0.78μmの光に対し−0.9dBとなり、両波長に対して同時に最大結合効率をとることができた。
ここで本実施例との比較のために、図6に示す一般的な平面光回路、すなわち異なる波長の光が同一のコアから出射される平面光回路を用いて光接続を行った。この場合、1.56μmの光に対し−1.2dB、0.78μmの光に対し−1.2dBの接続損失が生じた。尚、このとき両波長に対する接続損失がほぼ同等となるように光軸調整を行い、片方の波長に対して最大結合効率をとるように光軸調整を行うことで、もう片方の光の結合効率が大きく低下しないようにした。
尚、基本波長を操作する光回路が上側平面光回路110、倍波を操作する光導波路が下側平面光回路120となる構成、すなわち上側平面光回路110では780nm帯の光が、下側平面光回路120では1.5μm帯の光が導波するような設計でもよく、この場合は波長選択性反射膜111、121の透過・反射特性を反転させればよい。
また出射端面の角度は、導波光の光回路積層方向の入射角が45°未満になるような角度でもよく、上側平面光回路110と下側平面光回路120の両方の出射端面の角度を導波光の光回路積層方向の入射角がより小さくなる角度とすることで、光中心の移動量に対する上側平面光回路110のずらし量を大きくすることができ、上側平面光回路110の位置決めがより容易な構造となる。但し、この積層方向の入射角を小さくすると、光結合部までの光路長が長くなって非対称導波路10の入射端面における上側平面光回路110からの光ビームの直径が大きくなって光の接続効率が落ちる。そのため、上側平面光回路110および下側平面光回路120の出射端面の角度は、位置決め容易性と接続効率との両者を考慮して設定されるべきである。
本発明は1.56μmと780nm帯の光の結合だけでなく、あらゆる波長帯で効果を発揮する。特に波長帯が大きく異なる2波長を最適結合する際に大きな効果を発揮する。その際、下側平面光回路120を通る光を透過し、上側平面光回路110を通る光を反射するような波長選択性を有する反射膜を出射端面上に形成すればよい。
埋め込み層122は、SiO2やSiO2にGe、F、B、Pが添加物としてドープされたものでもよい。デバイスの作製簡易性の観点からは汎用接着剤によって埋め込み層122を形成するのが良い。
また、接続損失低減のために、平面光回路積層デバイス100からの出射光は、非線形光学導波路10の入射端面に対して垂直に入射することが望ましい。下側平面光回路120から反射膜121を透過した導波光が非線形光学導波路10の入射端面に対して垂直となるようにするには、埋め込み層122を下側平面光回路120の実行屈折率と等しい屈折率にすることが望ましい。また、上側平面光回路110からの導波光が非線形光学導波路10の入射端面に対して垂直に入射するように、上側平面光回路110の出射端面の角度を調整することが望ましい。
本発明では、上側平面光回路110と下側平面光回路120を構成する材料はそれぞれ異なる構成をとることができ、導波光の波長によってそれぞれの材料を変更させることが望ましい。光導波路を構成する物質は、ケイ素、二酸化ケイ素、ニオブ酸リチウム、インジウムリン、ポリマー等の誘電体や半導体、もしくはそれらに添加物を加えた化合物など、使用する光に対して透明であればよい。
10 非線形光学導波路
11 基板
12 コア
20 平面光回路
100 平面光回路積層デバイス
110 上側平面光回路
111、121 波長選択性反射膜
112、123 コア
113、124 クラッド
120 下側平面光回路
122 埋め込み層

Claims (6)

  1. 導波光が所定の入射角で入射するように傾斜された出射端面が形成され、積層された第1および第2の平面光回路と、
    前記第1および第2の平面光回路の前記傾斜した出射端面上に形成され、前記第1および第2の平面光回路の一方で導波される第1の導波光を透過し、前記第1および第2の平面光回路の他方で導波され、前記第1の導波光と異なる波長の第2の導波光を反射する波長依存性を有する反射膜と、
    を備え、前記第1の導波光は、前記第1の平面光回路の前記反射膜を透過し、前記第2の導波光は、前記第2の平面光回路の前記反射膜と前記第1の平面光回路の前記反射膜とで反射され、前記第1の平面光回路の前記反射膜から出射された前記第1および第2の導波光の光軸は、前記第1および第2の平面光回路の積層方向に離間していることを特徴とする平面光回路積層デバイス。
  2. 前記第1および第2の平面光回路の前記出射端面は、前記第1および第2の平面光回路の積層方向の同方向に傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の平面光回路積層デバイス。
  3. 前記第1および第2の平面光回路の前記出射端面は、前記第1および第2の導波光の入射角が45°以下となるよう形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の平面光回路積層デバイス。
  4. 前記第1および第2の平面光回路の前記出射端面は、前記第1の平面光回路の前記反射膜から出射された前記第1および第2の導波光の光軸が平行になるよう形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の平面光回路積層デバイス。
  5. 前記第1の平面光回路上に前記第2の平面光回路を配置されたときに前記第1の平面光回路の出射端面上の前記反射膜と前記第2の平面光回路との間隙が埋まるように形成された埋め込み層をさらに備え、
    前記埋め込み層は、前記第1および第2の導波光に対して透明であり、少なくとも前記第1の導波光の出射方向に対して垂直な出射端面を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の平面光回路積層デバイス。
  6. 前記第1および第2の平面光回路は、誘電体または半導体からなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の平面光回路積層デバイス。
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