JP2019007912A - マイクロ流路チップ、マイクロ流体デバイス、及びヘモグロビンA1c濃度の測定方法 - Google Patents

マイクロ流路チップ、マイクロ流体デバイス、及びヘモグロビンA1c濃度の測定方法 Download PDF

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Yoshinori Akagi
良教 赤木
土居 淳
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Abstract

【課題】血液中の成分を簡便にかつ精度よく測定することを可能とする、マイクロ流路チップを提供する。【解決手段】ラテックス及び該ラテックスに吸着された抗原及び/又は抗体を含むラテックス溶液と凝集剤とを混合しラテックス凝集させる、ラテックス凝集法による測定に用いられるマイクロ流路チップ1であって、対向し合う第1の主面2a及び第2の主面2bを有する基板2と、基板2内に設けられているマイクロ流路6と、を備え、マイクロ流路6が、ラテックス溶液及び凝集剤を含む溶液の透過強度を測定するための第1の検出部7と、第1の検出部7の下流側に連なっており、ラテックス溶液及び凝集剤を混合するための混合流路8と、混合流路8の下流側に連なっており、混合流路8で混合されたラテックス溶液及び凝集剤の混合液の透過強度を測定する第2の検出部9と、を有するマイクロ流路チップ1。【選択図】図2

Description

本発明は、基板内にマイクロ流路が設けられている、マイクロ流路チップ、並びに該マイクロ流路チップを用いたマイクロ流体デバイス及びヘモグロビンA1c濃度の測定方法に関する。
従来、血液試料中の微量物質を測定するために免疫反応を利用する方法が広く用いられている。このような免疫学的方法としては、例えば、ラテックス凝集法や標識抗体法などが知られている。
下記の非特許文献1には、マイクロチップ内における抗原抗体反応を検出する方法が開示されている。非特許文献1では、予めマイクロチップ内に抗原が表面に吸着した粒子を導入する。次に、標識抗体をマイクロチップ内に導入し、抗原抗体反応がなされている。非特許文献1では、熱レンズ顕微鏡によりこの抗原抗体反応が検出されている。
Analytical Chemistry Vol. 72, No.6, March 15, 2000, 1144−1147
近年、血液試料中におけるヘモグロビンA1cのようなヘモグロビン誘導体の定量に免疫学的測定が用いられており、その測定精度を高めることが求められている。特に、マイクロ流路チップスケールにおける測定では、より一層測定精度を高めることが求められている。
しかしながら、非特許文献1のような標識抗体法でヘモグロビンA1c濃度の測定を行った場合、測定精度がなお十分でなかった。また、標識抗体法では、抗原と反応しなかった標識抗体を洗浄する必要があり、余分な手間や工数がかかるという問題があった。さらに、十分に洗浄しないと測定精度に悪影響を及ぼすことから、この点からも実質的に測定精度を高めることが困難であった。
本発明の目的は、血液中の成分を簡便にかつ精度よく測定することを可能とする、マイクロ流路チップ、並びに該マイクロ流路チップを用いたマイクロ流体デバイス及びヘモグロビンA1c濃度の測定方法を提供することにある。
本発明に係るマイクロ流路チップは、ラテックス及び該ラテックスに吸着された抗原及び/又は抗体を含むラテックス溶液と凝集剤とを混合しラテックス凝集させる、ラテックス凝集法による測定に用いられるマイクロ流路チップであって、対向し合う第1の主面及び第2の主面を有する基板と、前記基板内に設けられているマイクロ流路と、を備え、前記マイクロ流路が、前記ラテックス溶液及び前記凝集剤を含む溶液の透過強度を測定するための第1の検出部と、前記第1の検出部の下流側に連なっており、前記ラテックス溶液及び前記凝集剤を混合するための混合流路と、前記混合流路の下流側に連なっており、前記混合流路で混合された前記ラテックス溶液及び前記凝集剤の混合液の透過強度を測定する第2の検出部と、を有する。
本発明に係るマイクロ流路チップのある特定の局面では、前記第1の検出部及び前記2の検出部が、前記基板の前記第1の主面及び前記第2の主面を結ぶ方向に延びている。
本発明に係るマイクロ流路チップの他の特定の局面では、前記基板が、前記第1の主面及び前記第2の主面を結んでおり、対向し合う第1の側面及び第2の側面をさらに有し、前記混合流路が、前記第1の側面側に拡大されている第1の流路部と、前記第2の側面側に拡大されている第2の流路部とを有し、前記第1の流路部と前記第2の流路部とが、前記混合流路における流体の進行方向においてずれるように配置されている。好ましくは、前記第1の流路部と前記第2の流路部とが交互に設けられている。
本発明に係るマイクロ流体デバイスは、光源と、本発明に従って構成されるマイクロ流路チップと、前記第1の検出部において前記ラテックス溶液及び前記凝集剤を含む溶液の透過強度を測定するための第1の検出器と、前記第2の検出部において前記ラテックス溶液及び前記凝集剤の混合液の透過強度を測定するための第2の検出器と、を備える。
本発明に係るヘモグロビンA1c濃度の測定方法は、前記抗原が、ヘモグロビンA1cであり、本発明に従って構成されるマイクロ流体デバイスを用いたヘモグロビンA1c濃度の測定方法であって、前記第1の検出部に、前記ラテックス溶液及び前記凝集剤を送液し、時間T秒における前記ラテックス溶液及び前記凝集剤を含む溶液の透過強度を測定する工程と、前記第1の検出部から前記混合流路に、前記ラテックス溶液及び前記凝集剤を送液し、前記ラテックス溶液及び前記凝集剤を混合する工程と、前記混合流路から前記第2の検出部に、前記ラテックス溶液及び前記凝集剤の混合液を送液し、時間T秒における前記ラテックス溶液及び前記凝集剤の混合液の透過強度を測定する工程と、前記T秒及び前記T秒における透過強度を用いて、前記ヘモグロビンA1cの濃度を得る工程と、を備える。
本発明によれば、血液中の成分を簡便にかつ精度よく測定することを可能とする、マイクロ流路チップを提供することができる。
本発明の一実施形態に係るマイクロ流体デバイスを構成するマイクロ流路チップの外観を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るマイクロ流体デバイスの要部を示す模式的断面図である。 本発明の一実施形態に係るマイクロ流体デバイスの混合流路を説明するための模式的平面図である ヘモグロビンA1cの濃度を測定する際に用いる検量線の作成方法を説明するための図である。 ヘモグロビンA1cの濃度を測定する際に用いる検量線の一例を示す図である。 実験例で用いたマイクロ流路チップの流路構造を示す模式的平面図である。 実験例において、第1の検出器及び第2の検出器で検出した透過強度の時間変化を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
なお、本明細書に記載の各実施形態は、例示的なものであり、異なる実施形態間において、構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることを指摘しておく。
(マイクロ流路チップ及びマイクロ流体デバイス)
図1は、本発明の一実施形態に係るマイクロ流体デバイスを構成するマイクロ流路チップの外観を示す斜視図である。図2は、本発明の一実施形態に係るマイクロ流体デバイスの要部を示す模式的断面図である。なお、図2は、図1のA−A線に沿う方向におけるマイクロ流体デバイスの要部を示す模式的断面図である。
図2に示すように、マイクロ流体デバイス11は、第1の光源12及び第2の光源13と、マイクロ流路チップ1と、第1の検出器14及び第2の検出器15とを備える。
図1に示すように、マイクロ流路チップ1は、板状の基板2を備える。板状の基板2は、対向する第1の主面2a及び第2の主面2bと、対向する第1の側面2c及び第2の側面2dとを有する。第1の側面2c及び第2の側面2dは、第1の主面2a及び第2の主面2bを結んでいる。
基板2は、基板本体3と、基板本体3の上面を覆うように設けられた第1のカバー層4と、基板本体3の下面側に積層された第2のカバー層5とを有する。第1のカバー層4は、第1の主面2a側に設けられている。第2のカバー層5は、第2の主面2b側に設けられている。なお、積層構造は特に限定されない。また、基板2は、第1のカバー層4及び基板本体3が一体成形されたものであってもよい。
マイクロ流路チップ1を構成する材料は特に限定されない。例えば、基板2を構成している基板本体3、第1のカバー層4及び第2のカバー層5は、合成樹脂の成形体の積層構造であってもよい。また、基板本体3が、射出成形品からなり、第1のカバー層4及び第2のカバー層5が射出成形品の上面または下面に貼り付けられた合成樹脂フィルムであってもよい。
板状の基板2内には、図2に示すマイクロ流路6が設けられている。マイクロ流路6とは、液体(流体)の搬送に際し、いわゆるマイクロ効果が生じるような微細な流路をいう。このようなマイクロ流路6では、液体は、表面張力の影響を強く受け、通常の大寸法の流路を流れる液体とは異なる挙動を示す。このようなマイクロ流路6の横断面形状は、横断面における小さい方の辺の寸法で、好ましくは5mm以下、より好ましくは500μm以下、さらに好ましくは200μm以下である。また、横断面における小さい方の辺の寸法で、好ましくは5μm以上、より好ましくは50μm以上、さらに好ましくは100μm以上である。
一方、マイクロ流路6の横断面が円形である場合には、マイクロ流路6の直径は、好ましくは5mm以下、より好ましくは500μm以下、さらに好ましくは200μm以下である。また、マイクロ流路6の直径は、好ましくは5μm以上、より好ましくは50μm以上、さらに好ましくは100μm以上である。
マイクロ流路6の途中には、第1の検出部7、混合流路8及び第2の検出部9が設けられている。より具体的には、マイクロ流路6の途中に第1の検出部7が設けられている。第1の検出部7が設けられている部分よりも下流側に混合流路8が設けられている。混合流路8が設けられている部分よりも下流側に第2の検出部9が設けられている。なお、第1の検出部7、混合流路8及び第2の検出部8が設けられている部分を明確にするために図2においては、破線でそれぞれの部分を区画している。
本実施形態において、マイクロ流路チップ1及びマイクロ流体デバイス11は、ラテックス凝集法による測定に用いられる。ラテックス凝集法では、ラテックス及び該ラテックスに吸着された抗原及び/又は抗体を含むラテックス溶液と凝集剤とを混合し、ラテックス凝集させることができる。なお、凝集剤としては、特に限定されないが、例えば、ラテックスに吸着された抗原と、抗原抗体反応をすることができる抗体を用いることができる。また、ラテックスに吸着された抗体を含むラテックス溶液を用いる場合は、凝集剤としてタンパク、ペプチド、糖鎖、DNA、RNA、ウイルス、真菌、細菌、細胞などを用いることができる。
ラテックス凝集法による測定では、例えば、ヘモグロビンA1cのようなヘモグロビン誘導体を抗原として用いることができ、このヘモグロビン誘導体の血液試料中における濃度を測定することができる。
マイクロ流路チップ1内に設けられている第1の検出部7は、ラテックス溶液及び凝集剤を含む溶液の透過強度を測定するために設けられている。なお、透過強度は、第1の光源12を用いてラテックス溶液及び凝集剤を含む溶液に光を照射し、照射した光を第1の検出器14で検出することにより測定することができる。なお、本実施形態において、第1の検出部7は、上述したように図2に示す破線により、区画されている。従って、本実施形態において、第1の検出部7は、第1の主面2a及び第2の主面2bを結ぶ方向、すなわち基板2の厚み方向に延びている。第1の検出部7は、基板2の厚み方向に延びていなくてもよいが、基板2の厚み方向に延びていることが好ましい。基板2の厚み方向に延びている場合、光路長をより長くすることができ、しかも光路長をより一定にすることができる。また、測定の感度をより一層高めることもできる。よって、血液中の成分をより一層精度よく測定することができる。
混合流路8は、第1の検出部7から送液されたラテックス溶液と凝集剤とを混合するために設けられている。
本実施形態において、混合流路8は、図3に模式的平面図で示すように、第1の流路部8aと第2の流路部8bとを有する。第1の流路部8aは、第1の側面2c側に流路が拡大されている部分である。他方、第2の流路部8bは、第2の側面2d側に流路が拡大されている部分である。なお、本実施形態では、2つの第1の流路部8aと1つの第2の流路部8bとが、第1の流路部8aから順に交互に設けられている。
また、本実施形態においては、第1の流路部8aと第2の流路部8bとが、液体の送液方向において完全にずれるように設けられている。このように、第1の流路部8aと第2の流路部8bとは、液体の送液方向において、少なくとも一部がずれるように設けられていることが好ましい。すなわち、液体の送液方向を軸として、第1の流路部8aと第2の流路部8bとが対称にならないように設けられていることが好ましい。この場合、ラテックス溶液と凝集剤とをより一層均一に混合することができる。また、本実施形態のように、第1の流路部8aと第2の流路部8bとが液体の送液方向において交互に設けられていることが好ましい。この場合、ラテックス溶液と凝集剤とをさらに一層均一に混合することができる。なお、本発明においては、混合流路8において、ラテックス溶液と凝集剤とを混合できればよく、第1の流路部8a及び第2の流路部8bが設けられていなくてもよい。
混合流路8において、ラテックス溶液と凝集剤とを混合することによりラテックス凝集が生じることとなる。
本実施形態において、第2の検出部9は、混合流路8で混合されたラテックス溶液及び凝集剤の混合液の透過強度を測定するために設けられている。透過強度は、第2の光源13を用いてラテックス溶液及び凝集剤の混合液に光を照射し、照射した光を第2の検出器15で検出することにより測定することができる。なお、上述したように、ラテックス溶液及び凝集剤の混合液中では、ラテックス凝集が生じている。よって、第2の検出部9ではラテックス凝集反応を検出することができる。
また、本実施形態において、第2の検出部9は、図2に示す破線により、区画されている。従って、本実施形態において、第2の検出部9は、第1の主面2a及び第2の主面2bを結ぶ方向、すなわち基板2の厚み方向に延びている。第2の検出部9は、基板2の厚み方向に延びていなくてもよいが、基板2の厚み方向に延びていることが好ましい。基板2の厚み方向に延びている場合、光路長をより長くすることができ、しかも光路長をより一定にすることができる。また、測定の感度をより一層高めることもできる。よって、血液中の成分をより一層精度よく測定することができる。
(ヘモグロビンA1c濃度の測定方法)
以下、ラテックス凝集法による測定の一例として、ヘモグロビンA1c濃度の測定方法を説明する。ヘモグロビンA1c濃度の測定方法では、図2に示すマイクロ流体デバイス11を用いてヘモグロビンA1c濃度を測定する。
まず、ラテックス及び該ラテックスに吸着された抗原としてのヘモグロビンA1cを含むラテックス溶液及び凝集剤を用意する。ラテックスを構成する微粒子としては、例えば、有機系の微粒子を用いることができる。有機系微粒子としては、例えば、スチレン、塩化ビニル、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリル酸エステル、又はメタクリル酸エステル等のビニル系モノマーの単独重合体又は共重合体や、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等のブタジエン系共重合体等が挙げられる。なかでも、抗原や抗体の吸着性により一層優れており、生物学的活性をより一層長期間安定に保持できる観点から、ポリスチレン系のラテックスであることが好ましい。
このようなラテックスと、ヘモグロビンA1cとを混合することにより、ヘモグロビンA1cをラテックス中の微粒子に吸着させることができる。なお、ラテックス溶液中には、ヘモグロビンが含まれていてもよい。
凝集剤としては、特に限定されないが、ラテックスに吸着された抗原と、抗原抗体反応をすることができる抗体を用いることができる。このような抗体としては、例えば、一次抗体として、ヘモグロビンA1cに対する抗体のホスト動物としてのマウス、ラット、ウサギ、山羊等が挙げられ、アイソタイプとして、IgG、IgM、IgA、IgE、IgDが挙げられる。本実施形態では、ヘモグロビンとは抗原抗体反応せず、ヘモグロビンA1cとのみ抗原抗体反応する抗体として、抗IgG、抗IgM、抗IgA、抗IgE、抗IgDを用いている。
なお、本発明においては、ヘモグロビンA1c以外の他の抗原を用いてもよい。このような抗原としては、特に限定されないが、例えば、腫瘍マーカーのPSA、AFP、CEA、CA125、CA19−9、CA15−3や、炎症マーカーのCRP、心筋マーカーのBNPが挙げられる。凝集剤としての抗体については抗原と抗原抗体反応し得る適宜の抗体を用いればよい。
また、ラテックスに吸着された抗体を含むラテックス溶液を用いる場合は、抗体として各種光源に対する抗体のホスト動物としてのマウス、ラット、ウサギ、山羊等が挙げられ、アイソタイプとして、IgG、IgM、IgA、IgE、IgDが挙げられる。本実施形態では、ヘモグロビンとは抗原抗体反応せず、ヘモグロビンA1cとのみ抗原抗体反応する抗体として、抗IgG、抗IgM、抗IgA、抗IgE、抗IgDを用いることができる。また、凝集剤としては、タンパク、ペプチド、糖鎖、DNA、RNA、ウイルス、真菌、細菌、細胞などを用いることができる。
次に、送液手段としてのマイクロポンプを駆動させ、凝集剤を第1の検出部7に送液する。続いて、ラテックス溶液を第1の検出部7に送液する。
なお、送液手段としてマイクロポンプを用いる場合、マイクロポンプによって、マイクロ流路6に液体や空気、又は所定のガスを送り込むことにより、送液することができる。マイクロポンプは、マイクロ流路チップ1の内部に設けられていてもよいし、マイクロ流路チップ1の外部に設けられていてもよい。
また、他の送液手段としては、マイクロ流路6より上流側に連結された空間に配置されたガス発生部材が挙げられる。ガス発生部材とは、光や熱等の外力によりガスを発生する部材である。ガス発生部材に所定のタイミングで外力を加えることによりガスを発生させ、マイクロ流路6にガスを送り込むことができる。それによって、マイクロ流路6内において液体を送液することができる。ガス発生部材としては、例えば、ガス発生テープが挙げられる。
送液後、第1の検出部7において、ラテックス溶液及び凝集剤を含む溶液の時間T秒における透過強度を測定する。なお、時間T秒とは、第1の検出部7に溶液が満たされ安定した時間であり、好ましくは、5秒以上の時間である。
なお、透過強度は、第1の光源12を用いてラテックス溶液及び凝集剤を含む溶液に光を照射し、照射した光を第1の検出器14で検出することにより測定することができる。第1の検出器14は、透過強度を測定できるものであれば、特に限定はされないが、例えば、浜松ホトニクス社製、「オプティクスモジュール C13398−02」を用いることができる。
次に、ラテックス溶液及び凝集剤を含む溶液を第1の検出部7から混合流路8に送液する。この混合流路8において、ラテックス溶液及び凝集剤を混合し、ラテックス凝集させた混合液を得る。
次に、ラテックス凝集させた混合液を混合流路8から第2の検出部9に送液する。送液後、第2の検出部9において、ラテックス凝集させた混合液の時間T秒における透過強度を測定する。なお、透過強度は、第2の光源13を用いてラテックス凝集させた混合液に光を照射し、照射した光を第2の検出器15で検出することにより測定することができる。第2の検出器15は、透過強度を測定できるものであれば、特に限定はされないが、例えば、浜松ホトニクス社製、「オプティクスモジュール C13398−02」を用いることができる。なお、第1の光源12及び第2の光源13は、1つの光源で兼ねられていてもよい。
次に、ヘモグロビンA1cの濃度を求めるための検量線を作成する。検量線は、例えば、以下のようにして作成することができる。まず、濃度既知の複数のヘモグロビンA1cの試料A,B,Cを用意する。なお、試料A,B,Cの濃度は異なっているものとする。続いて、試料A,B,Cについて、上述した方法により時間T秒及びT秒における透過強度を測定する。次に、試料A,B,Cについて、それぞれ、横軸に時間、縦軸に得られた透過強度をプロットし、図4に示すグラフを作成する。図4に示すグラフから、試料A,B,Cの傾きを求める。次に、横軸に試料A,B,Cの濃度、縦軸に得られた試料A,B,Cの上記傾きをプロットし、それによって、図5に示す検量線を作成することができる。
このようにして得られた検量線を用いて、濃度未知のヘモグロビンA1c濃度を測定することができる。具体的には、上述した方法により、濃度未知のヘモグロビンA1cの時間T秒及びT秒における透過強度を測定する。次に、得られた時間T秒及びT秒における透過強度から、図4に示すようなグラフを作成し、傾きを求める。得られた傾きと検量線から、濃度未知のヘモグロビンA1c濃度を定量することができる。
このように、本発明においては、時間T秒及びT秒における透過強度を測定するだけで、簡便にヘモグロビンA1cの濃度を測定することができる。特に、本発明の測定方法では、標識抗体法とは異なり、抗原と反応しなかった標識抗体を洗浄する必要がない。そのため、余分な洗浄工程を設ける必要がなく、簡便にヘモグロビンA1c濃度を測定することができる。さらに、抗原と反応しなかった標識抗体による測定への悪影響が生じ難いことから、ヘモグロビンA1c濃度の測定精度を高めることもできる。
(実験例)
以下、時間T秒及び時間T秒における透過強度測定の具体的な実験例について説明する。実験例においては、図6に示すマイクロ流路チップ21を用いて測定を行った。
図6に示す、マイクロ流路チップ21では、マイクロ流路10の途中に上流側から、ラテックス溶液導入部22、凝集剤導入部23、第1の検出部7、混合流路8及び第2の検出部9がこの順に設けられている。第1の検出部7及び第2の検出部9は、それぞれ、基板2の厚み方向に延びるように設けられている。混合流路8においては、4つの第1の流路部8aと4つの第2の流路部8bが第2の流路部8bから順に交互に設けられている。
実験例では、まず、凝集剤導入部23に凝集剤を充填し、ラテックス溶液導入部22にラテックス溶液を充填した。次に、送液手段としてのマイクロポンプを駆動させ、凝集剤導入部23及びラテックス溶液導入部22から、それぞれ、凝集剤及びラテックス溶液を第1の検出部7に送液した。次に、ラテックス溶液及び凝集剤を含む溶液を第1の検出部7から混合流路8に送液した。混合流路8において、ラテックス溶液及び凝集剤を混合し、ラテックス凝集させた混合液を得た。次に、ラテックス凝集させた混合液を混合流路8から第2の検出部9に送液した。
なお、本実験例においては、ラテックス溶液及び凝集剤の送液を開始した時点から、第1の検出部7及び第2の検出部9にそれぞれ光源から光を照射し、第1の検出器及び第2の検出器にて検出した。第1の検出器及び第2の検出器で検出した透過強度の時間変化を図7に示した。図7において、35秒をT秒、210秒をT秒とした。得られたT秒及びT秒における透過強度を用いて、例えば、上述した方法で検量線を作製し、ヘモグロビンA1cの濃度を測定することができる。
1,21…マイクロ流路チップ
2…基板
2a,2b…第1,第2の主面
2c,2d…第1,第2の側面
3…基板本体
4,5…第1,第2のカバー層
6,10…マイクロ流路
7,9…第1,第2の検出部
8…混合流路
8a,8b…第1,第2の流路部
11…マイクロ流体デバイス
12,13…第1,第2の光源
14,15…第1,第2の検出器
22…ラテックス溶液導入部
23…凝集剤導入部

Claims (6)

  1. ラテックス及び該ラテックスに吸着された抗原及び/又は抗体を含むラテックス溶液と凝集剤とを混合しラテックス凝集させる、ラテックス凝集法による測定に用いられるマイクロ流路チップであって、
    対向し合う第1の主面及び第2の主面を有する基板と、
    前記基板内に設けられているマイクロ流路と、
    を備え、
    前記マイクロ流路が、
    前記ラテックス溶液及び前記凝集剤を含む溶液の透過強度を測定するための第1の検出部と、
    前記第1の検出部の下流側に連なっており、前記ラテックス溶液及び前記凝集剤を混合するための混合流路と、
    前記混合流路の下流側に連なっており、前記混合流路で混合された前記ラテックス溶液及び前記凝集剤の混合液の透過強度を測定する第2の検出部と、
    を有する、マイクロ流路チップ。
  2. 前記第1の検出部及び前記2の検出部が、前記基板の前記第1の主面及び前記第2の主面を結ぶ方向に延びている、請求項1に記載のマイクロ流路チップ。
  3. 前記基板が、前記第1の主面及び前記第2の主面を結んでおり、対向し合う第1の側面及び第2の側面をさらに有し、
    前記混合流路が、前記第1の側面側に拡大されている第1の流路部と、前記第2の側面側に拡大されている第2の流路部とを有し、
    前記第1の流路部と前記第2の流路部とが、前記混合流路における流体の進行方向においてずれるように配置されている、請求項1又は2に記載のマイクロ流路チップ。
  4. 前記第1の流路部と前記第2の流路部とが交互に設けられている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のマイクロ流路チップ。
  5. 光源と、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のマイクロ流路チップと、
    前記第1の検出部において前記ラテックス溶液及び前記凝集剤を含む溶液の透過強度を測定するための第1の検出器と、
    前記第2の検出部において前記ラテックス溶液及び前記凝集剤の混合液の透過強度を測定するための第2の検出器と、
    を備える、マイクロ流体デバイス。
  6. 前記抗原が、ヘモグロビンA1cであり、
    請求項5に記載のマイクロ流体デバイスを用いたヘモグロビンA1c濃度の測定方法であって、
    前記第1の検出部に、前記ラテックス溶液及び前記凝集剤を送液し、時間T秒における前記ラテックス溶液及び前記凝集剤を含む溶液の透過強度を測定する工程と、
    前記第1の検出部から前記混合流路に、前記ラテックス溶液及び前記凝集剤を送液し、前記ラテックス溶液及び前記凝集剤を混合する工程と、
    前記混合流路から前記第2の検出部に、前記ラテックス溶液及び前記凝集剤の混合液を送液し、時間T秒における前記ラテックス溶液及び前記凝集剤の混合液の透過強度を測定する工程と、
    前記T秒及び前記T秒における透過強度を用いて、前記ヘモグロビンA1cの濃度を得る工程と、
    を備える、ヘモグロビンA1c濃度の測定方法。
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