JP2019005862A - カーボンナノチューブ複合レジンボンド砥石 - Google Patents

カーボンナノチューブ複合レジンボンド砥石 Download PDF

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Abstract

【課題】被覆砥粒の脱落を抑えて、工具寿命及び砥粒加工性能を向上したレジンボンド砥石を提供する。【解決手段】レジンボンド砥石は、多数の被覆砥粒4と、被覆砥粒4を結合して砥粒層を形成する樹脂製のボンド材5とを備える。被覆砥粒4は、砥粒6と、カーボンナノチューブ8絡み合うように構成されたカーボンナノチューブ被覆7とを備える。カーボンナノチューブ8は表面側に官能基Yを有し、ボンド材5は官能基Zを有し、かつ、カーボンナノチューブ8とボンド材5との界面には、官能基Yと官能基Zとを構成要素とする化学結合が存在する。官能基Yと官能基Zとは、共重合体Bの官能基Y’,Z’を介して化学結合を行うことが好ましい。共重合体Bは、2−オキサゾリン系モノマー(a)を含有することが好ましい。【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、難削材(耐熱合金、超硬合金、工具鋼、セラミックス、ガラス等)からなる被加工物に対して砥粒加工を行う際に用いられるレジンボンド砥石に関する。
(レジンボンド砥石)
一般に、研削砥石、研磨砥石、固定砥粒ワイヤソー等のレジンボンド砥石においては、砥石本体の加工面側(表面側)に、多数の砥粒を樹脂製のボンド材で結合してなる砥粒層が形成される。
(レジンボンド砥石への要望)
レジンボンド砥石に限らず、砥石には、製品としての工具寿命及び研削比等の砥粒加工性能の更なる改善が要望されている。この要望に応えるには、砥粒層における砥粒保持力(換言すれば、ボンド材の砥粒保持力)を高めて、砥粒の脱落を抑える必要がある。
(従来技術による対策)
そのため、ボンド材に強化フィラー等を混入させて、ボンド材の機械的強度を高めたり(特許文献1参照)、また、砥粒の表面に金属被覆を形成して、砥粒とボンド材との密着性を高めたり(特許文献2〜4参照)することによって、砥粒層の砥粒保持力を高める対策がなされている。
(特許文献1の問題点)
しかしながら、特許文献1のように、ボンド材に強化フィラーを混入させる手法を採用した場合には、ボンド材の機械的強度を全体的に強化することができるものの、砥粒層の砥粒保持力に大きな影響を与える砥粒周辺部のボンド材の機械的強度を選択的に強化することができない。
(特許文献2〜4の問題点)
また、特許文献2〜4のように、砥粒の表面に金属被覆を形成する手法を採用した場合には、金属被膜を介して砥粒とボンド材との間の密着性をアンカー効果(つまり、物理的保持力)により高めることができるものの、これらの手法では、砥粒とボンド材との間には化学的結合が介在しないため、砥粒層の砥粒保持力を十分に高めることができず、砥粒加工中に砥粒の離脱を招き易く、レジンボンド砥石の工具寿命及び砥粒加工性能を向上させることは容易ではないという問題がある。
(カーボンナノチューブ(CNT)被覆)
また、最近では、砥粒の表面にカーボンナノチューブ(以下、単に「CNT」とも呼ぶ。)を被覆して、砥粒とボンド材との間の密着性を高める方法も提案されている(特許文献5参照)。このCNT被覆形成手法を採用した場合には、先述の金属被膜形成手法に比べて、アンカー効果が増すため、砥粒とボンド材との密着性を更に強化することができる。
(従来のCNT被覆の問題点)
しかしながら、特許文献5の手法では、CNTとボンド材との間の密着性は、物理的なアンカー効果のみに依存し、化学的結合が利用されていないため、砥粒層の砥粒保持力を高める余地が残っているものと本発明者らは考える。なお、特許文献5の好適な態様では、砥粒とCNTとの間に対を成す官能基を導入して砥粒とCNTとの間に化学結合を介在させることで、砥粒とCNTとの間の密着性を更に高めることができることが判っている。
特開2007−253318号公報 特開2007−054905号公報 特開2006−181698号公報 特開2007−038337号公報 特開2010−064217号公報
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものである。すなわち、本発明は、被覆砥粒の脱落を抑えて、工具寿命及び砥粒加工性能を向上したレジンボンド砥石を提供することを目的とする。
本発明者らは、砥粒層における砥粒保持力を選択的に強化するには、砥粒周辺領域における物体間の結合を、(1)砥粒とCNTとの間の結合と、(2)CNTとボンド材との間の結合とに分け、特に上記(2)物体間の密着性を効果的に強化する手法に想到した。
具体的には、(2)CNTとボンド材との間に、ボンド材へのCNTのアンカー効果とともに官能基導入による化学的結合をも介在させることで、夫々の砥粒が砥粒層内に堅固に保持されるようにしたのである。
すなわち、本発明は、少なくとも次の構成・特徴を採用するものである。
(態様1)
多数の被覆砥粒と、
前記被覆砥粒を結合して砥粒層を形成する樹脂製ボンド材と、
を備えたレジンボンド砥石において、
前記被覆砥粒は、
砥粒と、
前記砥粒の表面を包み込むように被覆し、かつ、カーボンナノチューブが絡み合うように構成されたカーボンナノチューブ被覆と、
を備え、かつ、
前記カーボンナノチューブが官能基Yを有し、前記ボンド材が官能基Zを有し、かつ、前記カーボンナノチューブと前記ボンド材との界面には、前記官能基Yと前記官能基Zとを構成要素とする化学結合が存在することを特徴とするレジンボンド砥石。
(態様2)
前記官能基Yと前記官能基Zの一方が、フェノール性水酸基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基からなる群から選択された1種以上の官能基であり、他方がイソシアネート基、エポキシ基、酸無水物官能基からなる群から選択された1種以上の官能基であり、かつ、前記官能基Yと前記官能基Zとの化学結合が存在することを特徴とする態様1に記載のレジンボンド砥石。
(態様3)
前記官能基Yと前記官能基Zとが、カルボキシル基、フェノール性水酸基、ヒドロキシル基、酸無水物官能基、及び、チオール基からなる群から選択された1種以上の官能基であり、かつ、前記官能基Yと前記官能基Zとの間には共重合体Bが介在し、共重合体Bが有する官能基Y’と前記官能基Yとの化学結合、及び、共重合体Bが有する官能基Z’と前記官能基Zとの化学結合が存在することを特徴とする態様1に記載のレジンボンド砥石。
(態様4)
前記共重合体Bが、2−オキサゾリン系モノマー(a)を必須の構成単位として含有する共重合体であることを特徴とする態様3に記載のレジンボンド砥石。
(態様5)
前記共重合体Bが、2−オキサゾリン系モノマー(a)と、含窒素複素環系モノマー(b)とを構成単位として含有する共重合体であり、かつ、
前記共重合体Bには、前記2−オキサゾリン系モノマー(a)が1〜90モル%含有されることを特徴とする態様3に記載のレジンボンド砥石。
(態様6)
前記官能基Y’と前記官能基Z’とがオキサゾリン基であることを特徴とする態様3〜5のいずれかに記載のレジンボンド砥石。
(官能基同士の化学結合の形態)
ここで、カーボンナノチューブ表面側の官能基Yは、ボンド材表面側の官能基Zと直接、化学的相互作用により結び付いても良い。この直接的化学結合に限らず、官能基Yと官能基Zとの間に別個の物質(例えば、後述の共重合体B)を導入して、官能基Yと共重合体Bの官能基Y’との化学結合、及び、共重合体Bの官能基Z’と官能基Zとの化学結合を介在させることにより、官能基Yと官能基Zとを間接的に結び付けるようにしても良い。
(直接的化学結合)
直接的化学結合に適した官能基Yと官能基Zは、どちらか一方が、フェノール性水酸基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基からなる群から選択される1種以上の官能基であり、他方がイソシアネート基、エポキシ基、酸無水物官能基からなる群から選択された1種以上の官能基であることが好ましい。
(間接的化学結合)
間接的化学結合に適した官能基Yや官能基Zは、カルボキシル基、フェノール性水酸基、ヒドロキシル基、酸無水物官能基、及びチオール基からなる群から選択される1種以上の官能基であることが好ましい。官能基Yと官能基Zとの間に介在させる共重合体Bとして、例えば、後述の2−オキサゾリン系モノマー(a)を必須の構成単位として含有する共重合体とすることが好ましい。
本発明のレジンボンド砥石は、各砥粒の周囲がカーボンナノチューブ(CNT)で被覆されている。このCNT被覆は、従来の金属被覆に比べて微細な構造を有するため、CNTを被覆した砥粒とボンド材との接触面積が格段に増大する。つまり、CNT被覆は、従来の金属被膜に比べ、砥粒に及ぼす物理的なアンカー効果を高めることができる。
さらに、本発明によれば、CNTとボンド材とを、上記アンカー効果と同時に、官能基導入による化学的結合の作用によっても結合するために、砥粒層の砥粒保持力を飛躍的に高めることができる。
なお、CNT被覆の上記微細構造は、より多くの官能基の導入にも適しており、アンカー効果にも化学結合にも有利である。また、樹脂製のボンド材は、金属製のボンド材に比べて、官能基の導入が極めて容易である。このように、本発明で選択された砥粒周囲のCNT被覆と樹脂製ボンド材とは、アンカー効果と化学結合との両方から砥粒保持力を強化するのに、非常に都合の良い材料といえる。
以上の構造・特徴を有した本発明のレジンボンド砥石は、砥粒加工中の被覆砥粒の脱落を抑えて、砥石の工具寿命及び砥粒加工性能を大幅に向上させることができる。
本発明のレジンボンド砥石は、好ましくは、CNT被覆の官能基Yとボンド材の官能基Zとが、共重合体Bの官能基を介して、間接的に化学結合しているか、もしくは、CNT被覆の官能基Yとボンド材の官能基Zとが、直接的に化学結合していることが望ましい。このような化学結合によりCNT被覆とボンド材とを強固に接着できることから、物理的なアンカー効果のみでは得られない、高い砥粒保持力を発現できるという効果がある。
本発明の共重合体を用いる場合の好適な態様によれば、共重合体Bを2−オキサゾリン系モノマー(a)を必須の構成単位として含有する共重合体とすることによって、当該共重合体は、カーボンナノチューブ被覆やボンド材に含まれる官能基(例えば、カルボキシル基、フェノール性水酸基、ヒドロキシル基、酸無水物官能基、又はチオール基)との化学反応を誘起することができるという効果を生む。とりわけ、上記官能基と、共重合体Bに含まれるオキサゾリン基との間で強力な化学結合が得られることから、物理的なアンカー効果だけでは得られない、高い砥粒保持力を発現できるという効果がある。
本発明のレジンボンド砥石及びその砥粒層の断面構造を説明した図である。 本発明の被覆砥粒の構造(a)と、本発明におけるCNTとボンド材との間の直接的化学結合(b)及び間接的化学結合(c)を説明した図である。 本発明の直接的化学結合のモデルの一例を示した図である。 本発明の間接的化学結合のモデルの一例を示した図である。 比較例1,2及び実施例1の砥石を用いた砥石摩耗試験の結果を示した図である。 耐摩耗性試験の結果の考察・解析した結果を示した図である。
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づき説明するが、本発明は、下記の具体的な実施形態に何等限定されるものではない。なお、各図において同一又は対応する部材には同一符号を用いる。
(レジンボンド砥石の概略)
本発明の実施形態に係るレジンボンド砥石1は、図1(a)に示すように、例えば、難削材(耐熱合金、超硬合金、工具鋼、セラミックス、ガラス等)からなる被加工物(図示せず)に対して砥粒加工を行う際に用いられるものである。レジンボンド砥石1は、円盤状(図示)、シャンク状、ワイヤー状などの台金3に、後述する砥粒層2を取り付けてなる。ただし、レジンボンド砥石1を、薄型化の要望に対応して、台金3を設けず、砥粒層2のみで形成されるようにしても良い。
(砥粒層の構造)
図1(b)は、本発明の実施形態に係る砥粒層2の部分断面図(図1(a)のA−A線で破断した部分的な断面構造)を示す。レジンボンド砥石1は、多数の被覆砥粒4と、被覆砥粒4を結合して砥粒層2を形成する樹脂製(例えば、フェノール樹脂製)のボンド材5と、を備える。ここで、個々の被覆砥粒4は、砥粒6と、砥粒6の表面を包み込むように被覆したカーボンナノチューブ(CNT)被覆7とを備える。なお、砥粒6は、人造ダイヤモンドからなるものであるが、天然ダイヤモンド、cBN等からなるものであっても良い。
(カーボンナノチューブ被覆)
CNT被覆7では、図2(a)に示すように、カーボンナノチューブ(CNT)8が互いに絡み合いながら構成されている。より具体的には、カーボンナノチューブ8は、ファンデルワールス力等の自己凝集力によって自己組織化的に絡み合いながら構成されている。
(砥粒保持現象の検討)
本発明者らは、砥粒層2における被覆砥粒4の保持現象を子細に検討してみると、後述の図3や図4に示すように、(1)砥粒6とCNT被覆7(7’)との間の密着性と、(2)CNT被覆7(7’)とボンド材5(5’)との間の密着性との夫々が寄与しているものと推察する。
ここで、特許文献5に示す従来技術では、上記(1)の物体6,7間の界面の密着性を高めるために、官能基を導入しこれらの官能基同士を直接化学結合させることが好ましいことが記載されている。しかしながら、上記(2)の物体5,7間の界面では特段の化学的処理を行っていないため、界面での密着性は物理的なアンカー効果にのみ依存していた。なお、特許文献5では、CNT被膜7との化学結合に有利なボンド材5についての検討や示唆もされていない。
これに対して、本発明では、上記(2)の物体5,7間の界面に、アンカー効果AEだけでなく化学的相互作用も併せて生じさせる(後述の化学結合Cを存在させる)よう工夫したのである。すなわち、本発明では、図2(b)や図2(c)に示すように、カーボンナノチューブ8(又は、CNT8を含んだCNT被覆7)はその表面側に官能基Yを有しており、ボンド材5はその表面側に、(上述の官能基Yと直接又は間接に化学結合を行う)官能基Zを有していることを特徴とする。
(直接的化学結合)
具体的には、図2(b)に示すように、官能基Yと官能基Zとを直接反応させて化学結合させても良い。上述の共重合体を介在させず、CNT被覆7の官能基Yとボンド材5の官能基Zとの間に直接的な化学結合Cを形成させる場合、特に次の好適な第1〜3態様の3つが考えられる。
(用語の定義)
なお、後述の「変性樹脂」とは、樹脂5の一部を変性剤で置き換えて反応性官能基(官能基Z)を導入した樹脂5’と定義される。また、「CNT(被覆)の官能基Y」とは、CNTの製造工程で自然に導入されるフェノール性水酸基、ヒドロキシル基もしくはカルボキシル基と定義される。なお、CNTの官能基Yは、酸処理等により前記官能基の量を増やすことができ、化学結合力を高めることができる。更に、「変性CNT(被覆)」とは、前述の官能基であるフェノール性水酸基、ヒドロキシル基もしくはカルボキシル基以外の反応性官能基を導入したCNTと定義される。
1)CNT被覆と変性樹脂ボンド材との化学結合
第1態様では、CNT被覆7と変性樹脂ボンド材5’とが直接的に化学結合する場合である。例えば、CNT被覆7の官能基Yがフェノール性水酸基、ヒドロキシル基もしくはカルボキシル基である場合、変性樹脂ボンド材5’の官能基Zは、CNT被覆7の官能基Yと化学結合する官能基であり、イソシアネート基、エポキシ基、酸無水物官能基からなる群から選択された1種以上の官能基であることが好ましい。
2)変性CNT被覆と樹脂ボンド材との化学結合
第2態様では、変性CNT被覆7’と樹脂ボンド材5とが直接的に化学結合する場合である。例えば、樹脂ボンド材5がフェノールである(つまり、これに付随する官能基Zがフェノール性水酸基である)場合、変性CNT被覆7’の官能基Yはこれと化学結合する官能基であり、特に、イソシアネート基、エポキシ基、酸無水物官能基からなる群から選択された1種以上の官能基であることが好ましい。
3)変性CNT被覆と変性樹脂ボンド材との化学結合
第3態様では、変性CNT被覆7’と変性樹脂ボンド材5’とが直接的に化学結合する場合である。例えば、変性樹脂ボンド材5’がエポキシ変性フェノール(つまり、これに付随する官能基Zがエポキシ基)である場合、変性CNT被覆7’の官能基Yは、フェノール性水酸基、ヒドロキシル基、アミノ基からなる群から選択された1種以上の官能基であることが好ましい。図3に示す官能基Yはアミノ基である。
以上の説明並びに図2(b)及び図3に示すように、前述した3つの好適な態様では、CNT被覆7又は変性CNT被覆7’に付随する官能基Yと、樹脂ボンド材5又は変性樹脂ボンド材5’に付随する官能基Zとが、直接化学反応を誘起することができることから、物理的なアンカー効果(図2(b)及び(c)に示す符号AE及び矢印付き破線も参照)だけでは得られない高い砥粒保持力を発現できるという効果がある。
(間接的化学結合)
一方で、図2(c)及び図4に示すように、CNT被覆7に付随する官能基Yと、ボンド材5に付随する官能基Zとの間に、これらと反応性の高い官能基Z’及びY’を有する別個の物質(例えば、後述の共重合体B)を導入することによって、官能基Yと官能基Zとを間接的な化学結合Cを形成させても良い。この間接的化学結合を行う場合、上記(2)の物体5,7間の界面に、共重合体Bを介在させることが好ましい。これにより、共重合体Bの官能基Y’とCNT8の官能基Yとの間、並びに、共重合体Bの官能基Z’と樹脂ボンド材5の官能基Zとの間を化学的相互作用により強固に接続することができる。なお、間接的化学結合では、共重合体Bの官能基Y’,Z’の種類や量を任意に選択できる。この自由度の高い選択性により、高い反応性を示す官能基Y’,Z’を採用したり、樹脂ボンド材5の種類・組成に応じて共重合体Bを最適なものに使い分けたりすることにより、直接的化学結合の場合に比し、共重合体Bの官能基Y’,Z’と、ダイヤモンド砥粒6、CNT被覆7、又はボンド材5の各官能基X,Y,Zとの間で、より多く結合点を形成することが可能となる(砥粒6に付随する官能基Xについては後述する)。
ここで、共重合体Bが、2−オキサゾリン系モノマー(a)を必須の構成単位として含有する共重合体であることが好ましい。これにより、共重合体Bの上記官能基にオキサゾリン基を採用でき、強固な化学結合Cが得られるようになる。なお、共重合体Bの分子量は、5000〜10000である。
同様の理由から、共重合体Bが、2−オキサゾリン系モノマー(a)と、含窒素複素環系モノマー(b)とを構成単位として含有する共重合体であり、かつ、前記2−オキサゾリン系モノマー(a)は1〜90モル%含有されることが好ましい。1モル%の未満になると、実質的に化学反応を起こすことが出来なくなる。一方、90モル%を超過するようになると、上記モノマー(a)を水等の液体中で分散させることが困難となり、共重合体BをCNT被膜7の微細構造の隅々に行き渡らせることが出来なくなる。
また、官能基Yと官能基Zとは、カルボキシル基、フェノール性水酸基、酸無水物官能基、及び、チオール基からなる群から選択された1種以上の官能基であることが好ましい。なお、図4に示す例では、官能基Yはカルボキシル基であり、官能基Zはフェノール性水酸基であり、これらが、夫々、共重合体Bの官能基Y’及びZ’(図4の例では、どちらもオキサゾリン基)と化学結合(図4ではアミドエステル結合)することによって互いに強固に接続することになる。
(共重合体Bの変形例)
なお、共重合体Bは、上述の実施例に限定されず、例えば、(メタ)アクリレート系モノマーが選択されて良い。共重合体Bは、これに付随する官能基Y’及びZ’として、上述のオキサドリン基の他に(又はこれに替えて)、ビニルピロリドン基を有していることが望ましい。
(砥粒6とCNT被覆7との間の化学結合の付与)
本発明では、上述した(1)砥粒6とCNT被覆7との間の密着性と、(2)CNT被覆7とボンド材5との間の密着性と、のうち、(2)の密着性の向上を図ることを主眼としている。しかしながら、(2)の措置に加えて、(1)の密着性の向上を図るために、砥粒6とCNT被覆7との間に後述する化学結合を施しても良い。
具体的には、図3に示すように、砥粒6は表面側に、直接的にCNT被覆7側の官能基Yと化学結合を行う官能基Xを有していることが好ましい。また、図4に示すように、砥粒6は表面側に、CNT被覆7側の官能基Yと、共重合体Bの官能基X’,Y’を介して間接的に化学結合を行う官能基Xを有していることが好ましい。異なる物質5,6,7間での相乗的な化学結合により、砥粒層2での砥粒保持力がより一層向上することが期待される。更に好ましくは、砥粒6側の官能基Xが、官能基Yと同一の官能基が選択されることが好ましい。また、共重合体Bに付随する官能基X’,Y’,Z’が同一の種類(組成)を有した官能基が選択されても良い。これにより、本発明の製造に際し用意されるべき官能基の種類は増えないため、この好適な態様のレジンボンド砥石1を容易に製造することが可能となる。
(レジンボンド砥石の製造方法)
次に、本発明のレジンボンド砥石1の製造方法の一例についても説明する。
(1.ボンド材と被覆砥粒との混合工程)
フェノール樹脂の粉末とCNT被覆砥粒とを混合する。なお、粉末状のフェノール樹脂に限らず、液体状のフェノール樹脂を使用しても良い。この混合工程では、撹拌、せん断、摩擦作用を利用した自転公転混合機、カッターミル等が使用される。なお、フェノール樹脂等の耐摩耗性や放熱性を向上させたりすることを目的として、銅等の金属フィラーやSiC等の無機化合物などのフィラーを混合しても良い。また、混合手法として、乾式及び湿式のいずれの方法を採用しても良い。また、樹脂を溶媒に溶かした上で混合しても良い。この場合、常温又は加温環境で乾燥工程が別途必要となる。
(各原料の混合比率)
例えば、下記比率で、それぞれの原料を混合する。
CNT被覆砥粒 ; 3〜50% (vol)
フェノール樹脂等;15〜97% (vol)
フィラー ; 0〜80% (vol)
(2.成型工程)
以上のように用意された混合物は、金型等を使用し加圧・加熱(又は常温)環境下で所望の形状に近い形に成型される。
(3.焼成行程)
砥粒を含有した混合物は、成型後、焼結炉で加圧(又は常圧)・加熱環境下で焼成される。なお、乾燥混合物の場合は所定の焼成型に充填する。湿式混合物の場合は乾燥後、所定の焼成型にセットし、樹脂の特性に適した焼成条件で焼成し、レジンボンド砥石1として仕上げる。
(ハイレシプロ研削による砥石摩耗試験)
実施例1の方法で作製したCNT被覆砥粒4を含有したレジンボンド砥石1に加え、未被覆砥粒を用いたレジンボンド砥石(比較例1)や化学結合の無いCNT被覆砥粒を用いたレジンボンド砥石(比較例2)を用意した。これらの砥石で被加工物を研削(ハイレシプロ研削)しながら被加工物の研削量と砥石の摩耗量を測定した。
(試験条件)
表1に示す試験条件で研削加工を実施した。被加工物として耐熱合金であるワスパロイ(WASPALOY)を使用して、実施例1及び比較例1,2の砥石摩耗量を比較した。
(試験結果)
図5(a)は、比較例1(化学結合もCNT被覆も施さない従来の砥粒)のレジンボンド砥石を用いた場合の研削量(工作物が研削された量)と砥石自体の摩耗量との関係を示す。図5(b)は、比較例2(化学結合の無いCNT被覆砥粒)のレジンボンド砥石を用いた場合の研削量と砥石自体の摩耗量との関係を示す。一方、図5(c)は、実施例1(化学結合の有るCNT被覆砥粒)のレジンボンド砥石1を用いた場合の研削量(研削によって除去された工作物の体積)と砥石自体の摩耗量との関係を示す。ここで、「化学結合の有る」とは、オキサゾリン基を有する共重合体Bを砥粒層2に介在させることによって、CNT8とボンド材5(フェノール樹脂)のそれぞれの官能基Y,Zが化学結合を形成したことを意味している。なお、図6に、工作物の単位体積除去量当たりの砥石摩耗量(図5(a)、図5(b)及び図5(c)の各条件での試験結果を直線近似させたときの傾き)を示す。
(CNT被覆の有無の効果)
同条件の比較例1,2の結果と実施例1の結果とを対比してみると、図5及び図6に示すように、工作物往復周波数が500rev/minの試験条件において、通常の砥粒を用いた比較例1の場合よりも、実施例1(化学結合の有るCNT被覆砥粒を用いた砥石)の場合の方が、単位体積除去量当たりの砥石摩耗量が減少する傾向が観察された。
(化学結合の有無の効果)
同条件の比較例2の結果と実施例1の結果とを対比してみると、化学結合が無く砥粒の保持をアンカー効果のみに依存するCNT被覆砥粒(比較例2)に比べて、化学結合の有るCNT被覆砥粒(実施例1)が、単位体積除去量当たりの砥石摩耗量が明らかに減少する傾向が観察された。
工作物往復周波数500rev/minというハイレシプロ研削条件(すなわち、単位時間あたりの最大砥粒切込み深さが大きい条件)においては、工作物との継続的な接触による砥粒の部分的な摩滅よりも、「砥粒自体の脱落」による砥石摩耗が顕著になることが知られている。実施例1のレジンボンド砥石1では、このようなハイレシプロ研削条件においても砥石寿命が向上しており、化学結合を有するCNT被覆砥粒4の高い砥粒保持力が現れた結果であると本発明者らは推察する。図6より、工作物往復周波数500rev/minのハイレシプロ研削条件下においては、通常の砥粒(比較例1)の場合に比べて、砥石寿命が1.81倍になることが判る。一方、化学結合の無いCNT被覆砥粒(比較例2)の場合に比べても、砥石寿命が1.63倍になることが判る。このことから、化学結合が無く、砥粒6の保持をアンカー効果AEのみに依存するCNT被覆砥粒(比較例2)と比べても十分な優位性があるといえる。
以上の実施形態及び実施例を参照しながら本発明を説明したが、本発明に包含される権利範囲はこれらの実施形態及び実施例に限定されないものである。
本発明によれば、CNT8とボンド材5とを、CNT8による物理的なアンカー効果AEと、官能基Y,Zの導入による化学的結合との双方の作用によって結合するために、砥粒層2の砥粒保持力を飛躍的に高めることができるため、砥粒加工中の被覆砥粒4の脱落を抑えて、レジンボンド砥石1の工具寿命及び砥粒加工性能を大幅に向上させることができる。
本発明のレジンボンド砥石1は、好ましくは、CNT被覆7の官能基Yとボンド材5の官能基Zとに結びつく共重合体Bを備えるために、化学結合によりCNT被覆7とボンド材5とを強固に接着できることから、物理的なアンカー効果AEのみでは得られない、高い砥粒保持力を発現できるという効果がある。
このように、本発明は、産業上の利用価値及び産業上の利用可能性が非常に高い。
1 レジンボンド砥石
2 砥粒層
3 台金
4 被覆砥粒
5 ボンド材
5’ 変性樹脂ボンド材
6 砥粒
7 カーボンナノチューブ(CNT)被覆
7’ 変性カーボンナノチューブ(CNT)被覆
8 カーボンナノチューブ(CNT)
AE アンカー効果
B 共重合体
C 化学結合
X 砥粒の表面側に設けられた官能基
X’ 砥粒の官能基Xと結びつく、共重合体に付随する官能基
Y CNTの表面側に設けられた官能基
Y’ CNTの官能基Yと結びつく、共重合体に付随する官能基
Z ボンド材の表面側に設けられた官能基
Z’ ボンド材の官能基Zと結びつく、共重合体に付随する官能基

Claims (6)

  1. 多数の被覆砥粒と、
    前記被覆砥粒を結合して砥粒層を形成する樹脂製ボンド材と、
    を備えたレジンボンド砥石において、
    前記被覆砥粒は、
    砥粒と、
    前記砥粒の表面を包み込むように被覆し、かつ、カーボンナノチューブが絡み合うように構成されたカーボンナノチューブ被覆と、
    を備え、かつ、
    前記カーボンナノチューブが官能基Yを有し、前記ボンド材が官能基Zを有し、かつ、前記カーボンナノチューブと前記ボンド材との界面には、前記官能基Yと前記官能基Zとを構成要素とする化学結合が存在することを特徴とするレジンボンド砥石。
  2. 前記官能基Yと前記官能基Zの一方が、フェノール性水酸基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基からなる群から選択された1種以上の官能基であり、他方がイソシアネート基、エポキシ基、酸無水物官能基からなる群から選択された1種以上の官能基であり、かつ、前記官能基Yと前記官能基Zとの化学結合が存在することを特徴とする請求項1に記載のレジンボンド砥石。
  3. 前記官能基Yと前記官能基Zとが、カルボキシル基、フェノール性水酸基、ヒドロキシル基、酸無水物官能基、及び、チオール基からなる群から選択された1種以上の官能基であり、かつ、前記官能基Yと前記官能基Zとの間には共重合体Bが介在し、共重合体Bが有する官能基Y’と前記官能基Yとの化学結合、及び、共重合体Bが有する官能基Z’と前記官能基Zとの化学結合が存在することを特徴とする請求項1に記載のレジンボンド砥石。
  4. 前記共重合体Bが、2−オキサゾリン系モノマー(a)を必須の構成単位として含有する共重合体であることを特徴とする請求項3に記載のレジンボンド砥石。
  5. 前記共重合体Bが、2−オキサゾリン系モノマー(a)と、含窒素複素環系モノマー(b)とを構成単位として含有する共重合体であり、かつ、
    前記共重合体Bには、前記2−オキサゾリン系モノマー(a)が1〜90モル%含有されることを特徴とする請求項3に記載のレジンボンド砥石。
  6. 前記官能基Y’と前記官能基Z’とがオキサゾリン基であることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載のレジンボンド砥石。
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