JP2019004979A - 打具の挙動の解析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】打具の真の回転中心を算出する解析装置を提供する。【解決手段】打具の挙動を解析する解析装置が提供される。前記解析装置は、使用者が前記打具を把持して前記打具に回転を含む運動を与えたときの、前記打具における所定の位置の動きを表す動きデータを取得するデータ取得部と、前記動きデータに基づいて、前記打具における回転中心を算出する中心算出部とを備える。【選択図】図5

Description

本発明は、打具の挙動を解析する解析装置、プログラム及び方法に関する。
従来より、ゴルフやテニス、野球等の打具を使用する様々なスポーツにおいて、プレイヤーが打具を操作する様子を計測装置により計測し、計測データに基づいてこれを解析することが行われている。通常、プレイヤーが打具をスイングするとき、打具には回転運動が与えられる。そのため、多くの場合、打具が回転を含む運動を行うものとして、シミュレーションモデルが構築される。特許文献1,2は、ゴルフスイング中のゴルフクラブの挙動をシミュレーションするための二重振り子モデルを開示している。
また、多くの場合、以上のようなスポーツでは、プレイヤーは打具の端部を把持して打具をスイングする。そのため、従来、回転を伴う打具の運動を解析するためのシミュレーションモデルでは、特許文献1,2のように、打具はグリップエンドを中心として回転するものと仮定される。
特開2017−023690号公報 特開2016−034483号公報
しかしながら、実際には、打具の回転中心はグリップエンドではなく、打具においてプレイヤーがまさに把持した位置の近傍にくることが多い。従来、このような打具の真の回転中心は考慮されてこなかったが、これを把握することは、より正確な打具の挙動のシミュレーションや、より良い商品開発、スイングの学習、打具のフィッティング等、様々な目的に寄与し得る。
本発明は、打具の真の回転中心を算出する解析装置、プログラム及び方法を提供することを目的とする。
本発明の第1観点に係る解析装置は、打具の挙動を解析する解析装置であって、使用者が前記打具を把持して前記打具に回転を含む運動を与えたときの、前記打具における所定の位置の動きを表す動きデータを取得するデータ取得部と、前記動きデータに基づいて、前記打具における回転中心を算出する中心算出部とを備える。
本発明の第2観点に係る解析装置は、第1観点に係る解析装置であって、前記回転中心に基づいて、前記動きデータを補正する補正部をさらに備える。
本発明の第3観点に係る解析装置は、第2観点に係る解析装置であって、前記データ取得部は、第1のタイミングでの前記動きデータである第1動きデータを取得するとともに、第2のタイミングでの前記動きデータである第2動きデータを取得する。前記中心算出部は、前記第1動きデータに基づいて、前記回転中心を算出する。前記補正部は、前記回転中心に基づいて、前記第2動きデータを補正する。
本発明の第4観点に係る解析装置は、第2観点又は第3観点に係る解析装置であって、前記補正後の動きデータに基づいて、前記打具の挙動を解析する挙動解析部をさらに備える。
本発明の第5観点に係る解析装置は、第1観点から第4観点のいずれかに係る解析装置であって、前記打具は、ゴルフクラブである。
本発明の第6観点に係る解析装置は、第5観点に係る解析装置であって、前記打具に与えられる運動は、前記使用者がワッグル動作を行ったときの運動である。
本発明の第7観点に係る解析装置は、第1観点から第5観点のいずれかに係る解析装置であって、前記打具に与えられる運動は、前記使用者が並進運動を与えず、回転運動のみを与えることを意図して前記打具を操作したときの運動である。
本発明の第8観点に係る解析装置は、第1観点から第7観点のいずれかに係る解析装置であって、前記中心算出部は、前記動きデータに基づいて、前記打具において動きが最小化される位置を前記回転中心として算出する。
本発明の第9観点に係る解析装置は、第1観点から第8観点のいずれかに係る解析装置であって、前記中心算出部は、前記動きデータに基づいて、前記打具において加速度がゼロとなるような、前記所定の位置に対する相対位置を前記回転中心として算出する。
本発明の第10観点に係る解析装置は、第1観点から第9観点のいずれかに係る解析装置であって、前記データ取得部は、前記動きデータとして、前記打具に取り付けられた慣性センサにより計測されたデータを取得する。
本発明の第11観点に係る解析装置は、第10観点に係る解析装置であって、 前記慣性センサは、前記打具のグリップ部に取り付けられる。
本発明の第12観点に係る解析装置は、打具の挙動を解析する解析プログラムあって、以下のステップをコンピュータに実行させる。
・使用者が前記打具を把持して前記打具に回転を含む運動を与えたときの、前記打具における所定の位置の動きを表す動きデータを取得するステップ
・前記動きデータに基づいて、前記打具における回転中心を算出するステップ
本発明の第13観点に係る解析装置は、打具の挙動を解析する解析方法あって、以下のステップを含む。
・使用者が前記打具を把持して前記打具に回転を含む運動を与えたときの、前記打具における所定の位置の動きを表す動きデータを取得するステップ
・前記動きデータに基づいて、前記打具における回転中心を算出するステップ
本発明によれば、使用者が打具を把持して打具に回転を含む運動を与えたときの、打具における所定の位置の動きを表す動きデータに基づいて、打具における回転中心が算出される。すなわち、打具の真の回転中心が算出される。その結果、より正確な打具の挙動のシミュレーションや、より良い商品開発、スイングの学習、打具のフィッティング等が実現される。
本発明の一実施形態に係る解析装置を備えるスイング解析システムを示す図。 図1のスイング解析システムの機能ブロック図。 ゴルフクラブのグリップを基準とするxyz局所座標系を説明する図。 (A)アドレス状態を示す図。(B)トップ状態を示す図。(C)インパクト状態を示す図。(D)フィニッシュ状態を示す図。 ワッグル動作時のゴルフクラブの運動を説明する図。 解析処理の流れを示すフローチャート。 補正前及び補正後のセンサデータに基づくグリップエンドの軌跡のグラフ。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る打具の挙動の解析装置、プログラム及び方法について説明する。
<1.スイング解析システムの概略構成>
図1及び図2に、本実施形態に係る解析装置2を備えるスイング解析システム100の全体構成を示す。スイング解析システム100は、ゴルファー7によるゴルフスイングを解析するシステムであり、本実施形態では、ゴルフスイング中のゴルフクラブ4の挙動が解析される。解析装置2には、ゴルフスイング中のゴルフクラブ4における回転中心Cを算出する機能が搭載されている。回転中心Cの情報は、各種用途で使用することができ、例えば、ゴルフクラブ4の各部位の挙動のシミュレーションや、ゴルフ用品の開発、ゴルフスイングの学習、さらにはゴルフクラブ4のフィッティングを支援する用途で使用することができる。また、回転中心Cは、ゴルフスイング中に計測装置1により計測されるゴルフクラブ4の所定の位置(本実施形態では、グリップエンド)の動きを表すセンサデータに基づいて算出される。解析装置2は、この計測装置1とともに、スイング解析システム100を構成する。
以下、計測装置1及び解析装置2の構成について説明した後、解析処理の流れについて説明する。
<1−1.計測装置の構成>
本実施形態に係る計測装置1は、慣性センサであり、図1、図3及び図5に示すとおり、ゴルフクラブ4のグリップ42におけるヘッド41と反対側の端部(以下、グリップエンドという)に取り付けられる。従って、計測装置1は、ゴルファー7がゴルフクラブ4を操作するときのグリップ42の挙動を計測することができる。なお、ゴルフクラブ4は、一般的なゴルフクラブであり、シャフト40と、シャフト40の一端に設けられたヘッド41と、シャフト40の他端に設けられたグリップ42とから構成される。計測装置1は、スイング動作の妨げとならないよう、小型且つ軽量に構成されている。
図2に示すように、計測装置1には、加速度センサ11及び角速度センサ12が搭載されている。また、計測装置1には、これらのセンサ11,12から出力されるセンサデータを外部の解析装置2に送信するための通信装置10も搭載されている。なお、本実施形態では、通信装置10は、スイング動作の妨げにならないように無線式であるが、ケーブルを介して有線式に解析装置2に接続するようにしてもよい。
加速度センサ11及び角速度センサ12はそれぞれ、xyz局所座標系における加速度及び角速度を計測する。より具体的には、加速度センサ11は、x軸、y軸及びz軸方向のグリップ42の加速度ax,ay,azを計測する。角速度センサ12は、x軸、y軸及びz軸周りのグリップ42の角速度ωx,ωy,ωzを計測する。これらのセンサデータは、所定のサンプリング周期Δtの時系列データとして取得される。xyz局所座標系は、図3に示すとおりに定義される3軸直交座標系である。すなわち、z軸は、シャフト40の延びる方向に一致し、ヘッド41からグリップ42に向かう方向が、z軸正方向である。y軸は、ゴルフクラブ4のアドレス時の飛球方向にできる限り沿うように、すなわち、フェース−バック方向に概ね沿うように配向され、バック側からフェース側に向かう方向がy軸正方向である。x軸は、y軸及びz軸に直交するように、すなわち、トゥ−ヒール方向に概ね沿うように配向され、ヒール側からトゥ側に向かう方向がx軸正方向である。xyz局所座標系の原点は、グリップエンドである。
なお、ゴルフスイングは、一般に、アドレス、トップ、インパクト、フィニッシュの順に進む。アドレスとは、図4(A)に示すとおり、ゴルフクラブ4のヘッド41をボール近くに配置した初期の状態を意味し、トップとは、図4(B)に示すとおり、アドレスからゴルフクラブ4をテイクバックし、最もヘッド41が振り上げられた状態を意味する。インパクトとは、図4(C)に示すとおり、トップからゴルフクラブ4が振り下ろされ、ヘッド41がボールと衝突した瞬間の状態を意味し、フィニッシュとは、図4(D)に示すとおり、インパクト後、ゴルフクラブ4を前方へ振り抜いた状態を意味する。また、一般に、アドレスの前には、ゴルファー7はワッグル動作を行う。ワッグル動作とは、ゴルファー7がアドレスの位置を決定するために、概ね手71でグリップ42を把持した位置を中心としてヘッド41を回転させるかの如く、ゴルフクラブ4を左右に揺らす動きを言う(図5参照)。本実施形態の説明では、特に断らない限り、ゴルフスイングにはワッグル動作が含まれるものとする。
本実施形態では、加速度センサ11及び角速度センサ12からのセンサデータは、通信装置10を介してリアルタイムに解析装置2に送信される。しかしながら、例えば、計測装置1内の記憶装置にセンサデータを格納しておき、ゴルフスイングの終了後に当該記憶装置からセンサデータを取り出して、解析装置2に受け渡すようにしてもよい。
<1−2.解析装置の構成>
図2を参照しつつ、解析装置2の構成について説明する。解析装置2は、ハードウェアとしては汎用のコンピュータであり、例えば、デスクトップ型コンピュータ、ノート型コンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォンとして実現される。解析装置2は、CD−ROM、USBメモリ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体20から、或いはインターネット等のネットワークを介して、解析プログラム3を汎用のコンピュータにインストールすることにより製造される。解析プログラム3は、計測装置1から送られてくるセンサデータに基づいてゴルフスイングを解析するためのソフトウェアであり、ゴルフスイング中のゴルフクラブ4における回転中心Cを推定する機能を有する。解析プログラム3は、解析装置2に後述する動作を実行させる。
解析装置2は、表示部21、入力部22、記憶部23、制御部24及び通信部25を備える。そして、これらの部21〜25は、バス線26を介して接続されており、相互に通信可能である。本実施形態では、表示部21は、液晶ディスプレイ等で構成され、後述する情報をユーザに対し表示する。なお、ここでいうユーザとは、ゴルファー7自身やそのインストラクター、ゴルフ用品の販売者や開発者等の、解析結果を必要とする者の総称である。また、入力部22は、マウス、キーボード、タッチパネル等で構成することができ、解析装置2に対するユーザからの操作を受け付ける。
記憶部23は、ハードディスク、フラッシュメモリ等の不揮発性の記憶装置により構成される。記憶部23内には、解析プログラム3が格納されている他、計測装置1から送られてくるセンサデータが保存される。通信部25は、解析装置2と外部装置との通信を可能にする通信インターフェースであり、計測装置1からデータを受信する。
制御部24は、CPU、ROMおよびRAM等から構成することができる。制御部24は、記憶部23内の解析プログラム3を読み出して実行することにより、仮想的にデータ取得部24A、中心算出部24B、補正部24C及び挙動解析部24Dとして動作する。各部24A〜24Dの動作の詳細については、後述する。
<2.解析処理の流れ>
次に、図6を参照しつつ、スイング解析システム100により実行される解析処理について説明する。図6は、解析処理の流れを示すフローチャートである。解析処理では、ゴルフスイング中のゴルフクラブ4における回転中心Cが算出され、回転中心Cに基づいてゴルファー7によるゴルフスイングが解析される。
まず、ステップS1では、データ取得部24Aが、計測装置1から出力されるセンサデータを取得する。より具体的には、ゴルファー7により、上述の計測装置1付きゴルフクラブ4がスイングされ、ゴルファー7が把持しているゴルフクラブ4に回転を含む運動が与えられる。このとき、計測装置1により、ゴルフスイング中のグリップエンドの動きを表すセンサデータ、すなわち、グリップエンドの加速度ax,ay,az及び角速度ωx,ωy,ωzの時系列データが検出される。これらのセンサデータは、計測装置1の通信装置10を介して解析装置2に送信される。一方、解析装置2側では、データ取得部24Aが通信部25を介してこれを受信し、記憶部23内に格納する。本実施形態では、少なくともワッグル動作の期間、及びその後のアドレスからフィニッシュまでの期間のセンサデータが収集される。
続くステップS2では、挙動解析部24Dが、記憶部23内に格納されているセンサデータに基づいて、アドレス、トップ及びインパクトの時刻ta,tt,tiを導出する。なお、角速度や加速度等の時系列データに基づくアドレス、トップ及びインパクトの時刻ta,tt,tiの算出のアルゴリズムとしては、様々なものが公知であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
続くステップS3では、中心算出部24Bは、ステップS2により導出されたアドレスの時刻を参照して、記憶部23内に格納されているセンサデータの中から、アドレスの前に行われるワッグル動作時のセンサデータ(以下、ワッグルデータという)を抽出する。ワッグルデータは、ゴルファー7がワッグル動作を行っているときにゴルフクラブ4に与えられる運動を表すデータである。
ステップS4では、中心算出部24Bは、ワッグルデータに基づいて、ゴルフスイング中のゴルフクラブ4における真の回転中心Cを算出する。以下、図5を参照しつつ、回転中心Cを算出するアルゴリズムについて説明する。
ゴルフスイング時、ゴルファー7は手71でグリップ42を把持して、ゴルフクラブ4に回転を含む運動を与える。図5に示すとおり、ワッグル動作時のゴルフクラブ4の運動は、主として回転中心C周りの回転運動となり、並進成分は殆ど発生しない。なお、回転中心Cは、ゴルファー7がまさに手71で把持しているグリップ42上の把持位置の近傍に位置する。そして、ワッグル動作中、ゴルフクラブ4の動きは、回転中心Cにおいて最小化される。従って、本実施形態では、ゴルフクラブ4において動きが最小化される位置、より具体的には、ゴルフクラブ4において加速度の大きさがゼロとなる位置が、回転中心Cの位置として算出される。
ここで、xyz局所座標系におけるゴルフクラブ4上の任意の点の座標をdと表す。なお、z軸は、ゴルフクラブ4の長手方向に沿って定義されるため、d=(0,0,dz)と表すことができる。また、dは、xyz局所座標系の原点であるグリップエンドに対する相対位置を表しており、そのz成分のdzの大きさは、グリップエンドから回転中心Cまでの距離を表している。このとき、ゴルフクラブ4上の座標dの点の加速度は、以下の式に従って表される。ただし、as=(ax,ay,az)、ωs=(ωx,ωy,ωz)であり、Gは、xyz局所座標系からXYZ座標系への座標変換行列である。また、チルダは、テンソルを表し、ドットは、微分を表す。
そして、数1の加速度の大きさが最小化される、すなわち、ゼロとなるのは、以下の式が成り立つときである。
中心算出部24Bは、数2の式に、ワッグルデータに含まれる加速度as及び角速度ωsの値を代入することにより、dを算出する。なお、dは、1つのタイミングにおける加速度as及び角速度ωsのデータセットがあれば算出可能である。しかしながら、本実施形態では、精度を向上させる観点から、ワッグル動作中の複数のタイミングでの加速度as及び角速度ωsのデータセットに対してdを算出し、これらが平均される。或いは、数2の左辺の式をワッグル動作の期間で積分し、これが0となるようなdを算出してもよい。
ゴルフスイングは、並進運動及び回転運動が複雑に組み合わされて構成される。本実施形態では、並進運動の影響が小さく、主として回転運動を含む運動時のデータに着目することにより、並進運動及び回転運動を分離し、回転運動の回転中心Cを精度よく導出することができる。
続くステップS5では、補正部24Cは、回転中心Cに基づいて、記憶部23内に格納されているセンサデータを補正する。本実施形態において補正の対象となるセンサデータは、アドレスからフィニッシュまでの加速度ax,ay,azのデータである。計測装置1により計測されるグリップエンドにおける加速度ax,ay,azには、計測装置1の位置が回転中心Cから距離dzだけオフセットしているため、回転中心C周りの回転成分が含まれる。この回転成分は、回転中心C周りの回転に伴って計測装置1の位置に発生する角速度及び角加速度の影響による加速度である。補正部24Cは、回転中心Cに基づいてこの回転成分(数2の左辺の第2項)を算出し、これをasから除去することにより、グリップエンドにおける補正後の加速度as’=(ax’,ay’,az’)のデータを算出する。
続くステップS6では、挙動解析部24Dは、ステップS5による補正後のセンサデータに基づいて、ゴルフクラブ4の挙動を解析する。本実施形態では、ゴルフクラブ4の軌跡が算出される。より具体的には、挙動解析部24Dは、xyz局所座標系での加速度as’及び角速度ωsの時系列データを、XYZ全体座標系での加速度as’及び角速度ωsの時系列データに変換する。なお、加速度及び角速度に基づいて座標変換行列を算出するアルゴリズムとしては、様々なものが公知であるため、ここでは詳細な説明を省略する。XYZ全体座標系は、図1に示すとおりに定義される3軸直交座標系である。すなわち、Z軸は、鉛直下方から上方に向かう方向であり、X軸は、ゴルファー7の背から腹に向かう方向であり、Y軸は、地平面に平行でボールの打球地点から目標地点に向かう方向である。挙動解析部24Dは、XYZ全体座標系での加速度as’の時系列データを2回積分することにより、ゴルフスイング中のグリップエンドの位置を表す時系列データを算出する。
続くステップS7では、以上の解析結果が出力される。例えば、表示部21上に、グリップエンドから回転中心Cまでの距離dzの情報が表示されるとともに、ステップS6で導出されたゴルフクラブ4の軌跡を描画するグラフが表示される。なお、以上の解析結果は、必ずしもユーザに提示される最終出力である必要はなく、さらなるスイングの解析に使用されてもよい。
図7は、本発明者らが実際に行ったシミュレーションにより導出されたグリップエンドの軌跡のグラフである。同図中の「補正前」のグラフは、ステップS3〜S5を省略し、加速度as及び角速度ωsの時系列データから導出されたグリップエンドの軌跡のグラフであり、「補正後」のグラフは、ステップS3〜S5による補正後の加速度as’及び角速度ωsの時系列データから導出されたグリップエンドの軌跡のグラフである。なお、補正後のグラフを算出するに当たり、回転中心Cを計算したところ、dz=19.15cmとなった。これらのグラフを比較すると分かるように、補正前のグラフはギザギザしており、同グラフには角速度及び角加速度によるものと思われるノイズが確認されるが、補正後のグラフからはこのようなノイズが除去されていることが分かる。
<3.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。例えば、以下の変更が可能である。また、以下の変形例の要旨は、適宜組み合わせることができる。
<3−1>
上記実施形態では、計測装置1は慣性センサであり、この慣性センサにより、回転中心Cを算出するための動きデータ(以下、解析データという)が取得された。しかしながら、この例に限られず、例えば、計測装置1を1台又は複数台のカメラ(三次元撮影が可能な距離画像センサを含み得る)により構成し、このようなカメラにより打具の動きを撮影してもよい。この場合、データ取得部24Aは、計測装置1から出力される画像の時系列データ(すなわち、動画データ)を画像処理することにより、解析データとして、例えばグリップエンドの位置、速度、加速度、角速度、角加速度等のデータを取得することができる。また、慣性センサとカメラとを組み合わせることにより、解析データを取得することもできる。
また、慣性センサから解析データを取得する場合において、慣性センサの取り付け位置はグリップエンドに限られず、グリップ42の他の部分に取り付けることもできるし、ヘッド41やシャフト40に取り付けることもできる。
<3−2>
上記実施形態では、ゴルフクラブ4の回転中心Cが算出され、これに基づいてセンサデータが補正されたが、上述のアルゴリズムは、テニスラケット、ベースボールバット等、その他のスポーツ用の打具の解析にも適用することもできるし、非スポーツ用途の打具の解析にも適用することができる。
<3−3>
上記実施形態では、解析データは、ワッグルデータとされたが、これに限られない。例えば、ゴルファー7にゴルフクラブ4を把持させ、並進運動を与えず、回転運動のみを与えることを意識させながらゴルフクラブをスイングさせる。このときのセンサデータは、解析データとして好ましく使用することができる。
<3−4>
ゴルフクラブ4の挙動を解析する方法は、上述したものに限られない。例えば、挙動解析部24Dは、補正後のセンサデータに基づいて、グリップエンドの軌跡に限らず、ゴルフクラブ4の各部の軌跡を算出することができる。また、軌跡だけではなく、ヘッド速度やフェース角、進入角等を導出することもできる。このような解析を実現するためのアルゴリズムとしては、様々なものが公知であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
<3−5>
上記実施形態のステップS6では、加速度ax,ay,azのデータが補正されたが、勿論、これに代えて又は加えて、角速度ωx,ωy,ωzのデータを補正することもできる。
1 計測装置
11 加速度センサ
12 角速度センサ
2 解析装置(コンピュータ)
24A データ取得部
24B 中心算出部
24C 補正部
24D 挙動解析部
3 解析プログラム
4 ゴルフクラブ
42 グリップ
7 ゴルファー

Claims (13)

  1. 打具の挙動を解析する解析装置であって、
    使用者が前記打具を把持して前記打具に回転を含む運動を与えたときの、前記打具における所定の位置の動きを表す動きデータを取得するデータ取得部と、
    前記動きデータに基づいて、前記打具における回転中心を算出する中心算出部と
    を備える、
    解析装置。
  2. 前記回転中心に基づいて、前記動きデータを補正する補正部
    をさらに備える、
    請求項1に記載の解析装置。
  3. 前記データ取得部は、第1のタイミングでの前記動きデータである第1動きデータを取得するとともに、第2のタイミングでの前記動きデータである第2動きデータを取得し、
    前記中心算出部は、前記第1動きデータに基づいて、前記回転中心を算出し、
    前記補正部は、前記回転中心に基づいて、前記第2動きデータを補正する、
    請求項2に記載の解析装置。
  4. 前記補正後の動きデータに基づいて、前記打具の挙動を解析する挙動解析部
    をさらに備える、
    請求項2又は3に記載の解析装置。
  5. 前記打具は、ゴルフクラブである、
    請求項1から4のいずれかに記載の解析装置。
  6. 前記打具に与えられる運動は、前記使用者がワッグル動作を行ったときの運動である、
    請求項5に記載の解析装置。
  7. 前記打具に与えられる運動は、前記使用者が並進運動を与えず、回転運動のみを与えることを意図して前記打具を操作したときの運動である、
    請求項1から5のいずれかに記載の解析装置。
  8. 前記中心算出部は、前記動きデータに基づいて、前記打具において動きが最小化される位置を前記回転中心として算出する、
    請求項1から7のいずれかに記載の解析装置。
  9. 前記中心算出部は、前記動きデータに基づいて、前記打具において加速度がゼロとなるような、前記所定の位置に対する相対位置を前記回転中心として算出する、
    請求項1から8のいずれかに記載の解析装置。
  10. 前記データ取得部は、前記動きデータとして、前記打具に取り付けられた慣性センサにより計測されたデータを取得する、
    請求項1から9のいずれかに記載の解析装置。
  11. 前記慣性センサは、前記打具のグリップ部に取り付けられる、
    請求項10に記載の解析装置。
  12. 打具の挙動を解析する解析プログラムあって、
    使用者が前記打具を把持して前記打具に回転を含む運動を与えたときの、前記打具における所定の位置の動きを表す動きデータを取得するステップと、
    前記動きデータに基づいて、前記打具における回転中心を算出するステップとを
    コンピュータに実行させる、解析プログラム。
  13. 打具の挙動を解析する解析方法であって、
    使用者が前記打具を把持して前記打具に回転を含む運動を与えたときの、前記打具における所定の位置の動きを表す動きデータを取得するステップと、
    前記動きデータに基づいて、前記打具における回転中心を算出するステップとを
    を含む、解析方法。
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