JP2019004644A - 電動作業機 - Google Patents
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Abstract
【課題】電池パックを電源としながら長時間の作業が可能な電動作業機を提供する。【解決手段】集塵機1は、第1電池パック41及び第2電池パック42を着脱可能に装着し、第1電池パック41及び第2電池パック42のいずれかを選択してモータ3に電力を供給する。工具制御回路33は、モータ3に接続する接続電池パックの状態を監視し、前記接続電池パックの消耗に応じて、前記接続電池パックをモータ3から遮断すると共に、モータ3に接続していない非接続電池パックの一つをモータ3に接続する切替操作を行う。【選択図】図4
Description
本発明は、着脱可能に装着した電池パックの電力で動作する集塵機等の電動作業機に関する。
集塵機等の電動作業機において、作業時の移動操作性を改善するために、電源としてAC電源の代わりに電池パックを用いたものが知られている。下記特許文献1は、着脱可能に装着した電池パックの電力で動作する集塵機を開示する。電池パックを電源とすることで、電源コードによる制約を受けることなく電動作業機を駆動することができ、作業時の移動操作性が向上する。
電池パックの容量には限りがあるため、電池パックを電源とする電動作業機には駆動時間に制限があり、長時間の作業が困難という課題があった。
本発明はこうした状況を認識してなされたものであり、その目的は、電池パックを電源としながら長時間の作業が可能な電動作業機を提供することにある。
本発明のある態様は、電動作業機である。この電動作業機は、
複数の電池パックを着脱可能とし、前記複数の電池パックのうち一つを選択して負荷に電力を供給する電動作業機であって、
前記負荷に接続する接続電池パックの状態を監視し、前記接続電池パックの消耗に応じて、前記接続電池パックを前記負荷から遮断すると共に、前記負荷に接続していない非接続電池パックの一つを前記負荷に接続する切替操作を行う制御部を備える。
複数の電池パックを着脱可能とし、前記複数の電池パックのうち一つを選択して負荷に電力を供給する電動作業機であって、
前記負荷に接続する接続電池パックの状態を監視し、前記接続電池パックの消耗に応じて、前記接続電池パックを前記負荷から遮断すると共に、前記負荷に接続していない非接続電池パックの一つを前記負荷に接続する切替操作を行う制御部を備える。
前記制御部は、前記切替操作を所定時間ごとに行ってもよい。
前記制御部は、前記接続電池パックの電圧が所定値以上減少したときに前記切替操作を行ってもよい。
前記制御部は、前記接続電池パックの残容量が前記非接続電池パックのいずれかの残容量よりも所定値以上下回ったときに前記切替操作を行ってもよい。
前記負荷への通電有無を切り替えるスイッチを備え、
前記制御部は、前記スイッチがターンオンされた場合に、最も残容量の大きい電池パックを前記負荷に接続してもよい。
前記制御部は、前記スイッチがターンオンされた場合に、最も残容量の大きい電池パックを前記負荷に接続してもよい。
前記制御部は、装着された複数の電池パックの各々の残容量を検出し、少なくとも一つの電池パックの残容量を表示部に表示してもよい。
いずれの電池パックを前記負荷に接続しているかを表示可能な表示部を備えてもよい。
前記制御部が前記切替操作を行う自動モードと、使用者が前記負荷に接続する電池パックを選択する手動モードと、の切替が可能なモード切替スイッチを備えてもよい。
前記複数の電池パックのうち一つの電池パックのみを装着したときには、前記切替操作を行わず、前記一つの電池パックから負荷に電力を供給してもよい。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法やシステムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、電池パックを電源としながら長時間の作業が可能な電動作業機を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を詳述する。なお、各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は発明を限定するものではなく例示であり、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
図1は、本発明の実施の形態に係る集塵機1の右側断面図である。図2は、集塵機1の本体2の平面図である。集塵機1は、本体(ヘッド)2と、ダストケース10と、を備える。本体2は、本体ハウジング(ヘッドカバー)2aを有し、本体ハウジング2aの内側に、ファンハウジング4及びモータハウジング7を有する。ファンハウジング4の内側には、吸引力を発生させる図示しない集塵ファン(遠心ファン)が設けられる。モータハウジング7の内側には、前記遠心ファンを回転駆動するための図4に示すモータ(電動モータ)3が設けられる。モータ3は、モータハウジング7の内側において、出力軸が鉛直方向と平行になるように配設される。モータ3の出力軸に集塵ファンが直結される。集塵ファンの吸気口6が、本体ハウジング2aの下面中心部に設けられる。本体ハウジング2aの前面には、操作パネル(操作部)17が設けられる。本体ハウジング2a内には、制御回路部30が設けられる。集塵機1を運搬するために、本体ハウジング2a上部にハンドル18が回転自在に軸支される。本体ハウジング2aの上部の凹部である電池パック取付部2bに、第1電池パック41及び第2電池パック42が着脱可能に装着される。
ダストケース10は、有底筒形状であって、粉塵の吸込口(ホース取付口)11を側面部に有するとともに上方に開口し、当該開口に本体2が配置される。吸込口11には集塵ホース34が着脱自在に連結される。本体2は、ダストケース10の上部開口を本体ハウジング2aで塞ぐ配置であって、ダストケース10に対して着脱自在である。本体ハウジング2aは、集塵ファンで吸引された空気を排出する排気口を有する。ダストケース10は粉塵を貯留する内部空間を有する。ダストケース10の内側には、本体2側の集塵ファン4との間を仕切るように、フィルタ装置12が配置される。フィルタ装置12は、筒状フィルタ13をトップカバー14とボトムカバー15とによって挟んで保持したものであり、トップカバー14の外縁部が、本体ハウジング2aの下面外周部に設けられたシールパッキン16とダストケース10の上縁外周部間に挟まれ、本体ハウジング2aとダストケース10とが図示されていないクランプ等により締結されることによって、圧着かつ密閉される。
図3は、本体2の前面に設けられた操作パネル17の第1構成例の説明図である。メインスイッチ21は、モータ3の電流経路に設けられた接点スイッチである。起動/待機スイッチ23は、起動モードと待機モードを切り替えるスイッチである。メインスイッチ21がオンのとき、起動モードであればモータ3が駆動し、待機モードであればモータ3は駆動しない。メインスイッチ21がオフのときは、起動モードでも待機モードでもモータ3は駆動しない。起動モードにおいてメインスイッチ21をオンからオフにすると、再びメインスイッチ21をオンにしたときに直ちにモータ3が駆動する。待機モードの状態でメインスイッチ21をオフにすると、再びメインスイッチ21をオンにしても待機モードのままとなり、モータ3は駆動しない。
強弱切替ダイヤル25は、モータ3の回転速度(集塵機1の吸込力)を無段階で切り替えるために設けられる。第1残容量表示部27は、第1電池パック41の残容量を表示するために設けられる。第2残容量表示部29は、第2電池パック42の残容量を表示するために設けられる。第1残容量表示部27及び第2残容量表示部29はそれぞれ、ここでは4つのLEDにより4段階で残容量を表示する。電池残量表示スイッチ31は、それを押している間ないし押してからの所定時間だけ第1電池パック41及び第2電池パック42の残容量を第1残容量表示部27及び第2残容量表示部29に表示させるスイッチである。
図4は、集塵機1の概略ブロック図である。モータ3は、ここではブラシレスモータである。モータ3に駆動電流を供給するために3相ブリッジ回路(インバータ回路)37が設けられる。3相ブリッジ回路37は、3相ブリッジ接続されたFETやIGBT等のスイッチング素子を有する。ドライバ回路35は、制御部としての工具制御回路33の制御により、3相ブリッジ回路37の各スイッチング素子のゲート(制御端子)に制御信号、例えばPWM制御信号を印加する。工具制御回路33は、メインスイッチ21がオンかつ起動/待機スイッチ23がオンになると、ドライバ回路35を介して3相ブリッジ回路37を制御し、強弱切替ダイヤル25の操作に応じた回転数となるようにモータ3を駆動する。工具制御回路33は、電池残量表示スイッチ31がオンされると、第1電池パック41及び第2電池パック42の残容量を第1残容量表示部27及び第2残容量表示部29に表示する。工具制御回路33、ドライバ回路35、及び3相ブリッジ回路37は、図1の制御回路部30に設けられる。
工具制御回路33の駆動電力は、並列接続された第1電池パック41及び第2電池パック42の各々から入力された電圧V1、V2から生成される。図示は省略したが、工具制御回路33は、レギュレータ及びマイコン(マイクロコントローラ)を含み、前記レギュレータが、入力された電圧V1、V2から前記マイコンの駆動電力を生成する。工具制御回路33内の、前記レギュレータよりも第1電池パック41及び第2電池パック42側、あるいは前記マイコン側には、前記マイコンへの電力供給を遮断する図示しないスイッチング回路が接続される。メインスイッチ21がオンのときには、前記スイッチング回路がオンとなり、前記マイコンへの駆動電力が供給され前記マイコンが起動する。メインスイッチ21がオフのときには、前記スイッチング回路がオフとなり、前記マイコンへの駆動電力は供給されない。メインスイッチ21のオンオフに連動して前記スイッチング回路をオンオフする機構の図示は省略している。
第1電池パック41及び第2電池パック42は、それぞれ電池制御回路を含み、工具制御回路33との通信機能や、過放電、過電流、電池高温等の異常に対する保護機能を有する。第1電池パック41の出力電圧V1及び第2電池パック42の出力電圧V2は、電池切替スイッチ26によって選択されたいずれか一方が、3相ブリッジ回路37に供給される。電池切替スイッチ26は、工具制御回路33からの電池切替信号により、第1電池パック41及び第2電池パック42のいずれに接続されるかが決められる。電池切替スイッチ26は、第1電池パック41及び第2電池パック42の一方をモータ3に接続し、他方をモータ3から遮断する。工具制御回路33による接続電池パック(モータ3に電力を供給する電池パック)の選択プロセスについては後述する。ヒューズF1、F2は、過電流保護用に、第1電池パック41と電池切替スイッチ26との間、及び第2電池パック42と電池切替スイッチ26との間にそれぞれ設けられる。
図5は、操作パネル17の第2構成例の説明図である。本構成例では、集塵機1の吸込力は強弱切替スイッチ25aによって行う。工具制御回路33は、強弱切替スイッチ25aが押される毎に吸込力を例えば強、中、弱の順に切り替える。使用電池表示部24は、2つのLEDを含み、工具制御回路33の制御により、第1電池パック41及び第2電池パック42のいずれをモータ3への電力供給に用いているかを表示する。第1電池残量表示スイッチ31aは、それを押している間ないし押してからの所定時間だけ第1電池パック41の残容量を残容量表示部28に表示させるスイッチである。第2電池残量表示スイッチ31bは、それを押している間ないし押してからの所定時間だけ第2電池パック42の残容量を残容量表示部28に表示させるスイッチである。残容量表示部28は、ここでは3つのLEDにより3段階で残容量を表示する。切替スイッチ32は、工具制御回路33が接続電池パックの選択を自動で行う自動モードと、使用者が接続電池パックを選択する手動モードとのモード切替、及び、手動モードにおける接続電池パックの切替を行うためのスイッチである。例えば、切替スイッチ32の長押しでモード切替を行い、短押しで接続電池パックの切替を行う。あるいは、切替スイッチ32を押す毎に、自動モード、手動モード1(第1電池パック41を選択)、手動モード2(第2電池パック42を選択)、と順に切り替えてもよい。図3に示す第1構成例においても、必要に応じて切替スイッチ32を設けることができる。
図6は、操作パネル17の第3構成例の説明図である。本構成例は、図5に示す第2構成例と比較して、電池残量の表示形態を図3に示す第1構成例と同様(但し残容量の表示段階は3段階)とした点で相違し、その他の点で一致する。
図7は、集塵機1の制御の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、メインスイッチ21がオンされることによりスタートする。工具制御回路33は、例えば電圧V1、V2の入力の有無により、電池パックの装着数を確認し(S1)、電池パックが1つのみ装着されている場合(S1のNo)、当該1つの電池パックからモータ3に電力を供給する(S2)。なお、図示は省略したが、ステップS2におけるモータ3への電力供給は、起動/待機スイッチ23がオンになっていることが前提となる。後述のステップS5、S6、S8、S10においても同様である。
工具制御回路33は、電池パックの装着数が複数であれば(S1のYes)、自動モードか否かを確認する(S3)。なお、ここでは、第1電池パック41及び第2電池パック42の2つの電池パックが接続されているものとする。工具制御回路33は、手動モードであれば(S3のNo)、いずれの電池パックが選択されているかを確認する(S4)。工具制御回路33は、第1電池パック41が選択されていれば(S4のYes)、第1電池パック41からモータ3に電力を供給する(S5)。工具制御回路33は、第2電池パック42が選択されていれば(S4のNo)、第2電池パック42からモータ3に電力を供給する(S6)。
工具制御回路33は、自動モードであれば(S3のYes)、第1電池パック41の出力電圧V1と第2電池パック42の出力電圧V2とを比較する(S7)。工具制御回路33は、電圧V1が電圧V2以上であれば(S7のYes)、第1電池パック41からモータ3に電力を供給する(S8)。その後、工具制御回路33は、電圧V1が電圧V2よりもΔV(所定値)以上低くならない限り(S9のNo)、第1電池パック41からモータ3への電力供給を継続する(S8)。ΔVは、例えば1Vである。工具制御回路33は、電圧V1が電圧V2よりもΔV以上低くなったら(S9のYes)、モータ3への電力供給を行う電池パックを第1電池パック41から第2電池パック42に切り替え、第2電池パック42からモータ3に電力を供給する(S10)。その後、工具制御回路33は、電圧V2が電圧V1よりもΔV以上低くならない限り(S11のNo)、第2電池パック42からモータ3への電力供給を継続する(S10)。工具制御回路33は、電圧V2が電圧V1よりもΔV以上低くなったら(S11のYes)、モータ3への電力供給を行う電池パックを第2電池パック42から第1電池パック41に切り替え、第1電池パック41からモータ3に電力を供給する(S8)。
電池パックの残容量は、電池パックの電圧によって特定されるため、ステップS7、S9、S11の電圧比較は、電池パックの残容量、ひいては電池パックの消耗の度合いを比較していることになる。ステップS7、S9、S11の電圧比較において、モータ3に電力を供給している電池パックの出力電圧は、モータ3に電力を供給していない場合と比較して、内部抵抗での電圧降下によって低下しているので、当該電圧降下を補正した補正電圧によって比較を行う。補正電圧は、出力電流を基に工具制御回路33によって算出することができる。補正電圧による比較を行うことに替えて、モータ3への通電を停止したタイミング(メインスイッチ21又は起動/待機スイッチ23をオフしたタイミング)で電圧比較を行ってもよい。この場合、内部抵抗での電圧降下を補正する必要はない。また、電圧比較に替えて、現在モータ3に電力を供給している電池パックによる累積供給電力から当該電池パックの残容量を推定し、他の電池パックの残容量(出力電圧から推定)と比較してもよい。累積供給電力は、電池パックの出力電圧と出力電流の積をモータ3の駆動時間で積分することで算出できる。モータ3に電力を供給する電池パックの切替は、累積駆動時間が所定時間に達するごとに行ってもよい。
図8は、集塵機1における図4の電圧V1、V2、V3の時間変化を示すタイムチャートである。図8のタイムチャートにおける縦軸の電圧は、各電池パックの内部抵抗による電圧降下が無い場合の電圧(補正電圧)である。図9〜図11においても同様である。時刻t0において、第1電池パック41及び第2電池パック42は、出力電圧は互いに等しく、残容量が互いに等しい。工具制御回路33は、時刻t1においてメインスイッチ21及び起動/待機スイッチ23がオンになると、第1電池パック41からモータ3に電力を供給する。工具制御回路33は、時刻t2において第1電池パック41の出力電圧V1が第2電池パック42の出力電圧V2よりもΔV以上低くなると、モータ3への電力供給を行う電池パックを第1電池パック41から第2電池パック42に切り替える。工具制御回路33は、時刻t4において第2電池パック42の出力電圧V2が第1電池パック41の出力電圧V1よりもΔV以上低くなると、モータ3への電力供給を行う電池パックを第2電池パック42から第1電池パック41に切り替える。以降同様に、モータ3への電力供給を行っている一方の電池パックの出力電圧が他方の電池パックの出力電圧よりもΔV以上低くなるたびに、モータ3への電力供給を行う電池パックを切り替えながらモータ3への電力供給を行う。その後、時刻t8において第2電池パック42の残容量が無くなり、時刻t9において第1電池パック41の残容量が無くなる。モータ3への電力供給を行う電池パックを切り替える際の第1電池パック41及び第2電池パック42の出力電圧差はΔVのため、電池パックの切替に伴うモータ3の回転数や吸引力等の駆動状態の変動が抑制され、作業性やフィーリングの悪化を抑制できる。
図9は、比較例の集塵機における図4に示す電圧V1、V2、V3の時間変化を示すタイムチャートである。本比較例では、工具制御回路33は、モータ3への電力供給を行っている電池パックの残容量が無くなるまで、モータ3への電力供給を行う電池パックの切替を行わない。工具制御回路33は、時刻t1に第1電池パック41からモータ3に電力供給を開始し、時刻t5において第1電池パック41の残容量が無くなると、モータ3への電力供給を行う電池パックを第1電池パック41から第2電池パック42に切り替える。このときの電池パックの切替は、残容量が無くなった第1電池パック41から例えば満充電状態の第2電池パック42への切替となるため、電池パックの切替に伴うモータ3の回転数や吸引力等の駆動状態の変動が大きく、作業性やフィーリングが悪い。
図10は、集塵機1における、起動時の第1電池パック41の残容量が第2電池パック42の残容量よりも大きい場合の、図4に示す電圧V1、V2、V3の時間変化を示すタイムチャートである。このタイムチャートは、時刻t0における第1電池パック41の残容量が第2電池パック42の残容量よりも大きい分だけ、最初に第1電池パック41からモータ3に電力を供給する期間が図8の場合と比較して長くなっている他は、図8の場合と同様の流れとなる。
図11は、集塵機1における、モータ3に電力を供給する電池パックを所定時間ごとに切り替える場合の、図4に示す電圧V1、V2、V3の時間変化を示すタイムチャートである。工具制御回路33は、時刻t1において第1電池パック41からモータ3への電力供給を開始して以降、所定時間(例えば10分)ごとにモータ3への電力供給を行う電池パックを切り替えながらモータ3への電力供給を行う。電池パックの切替の条件は、所定時間の経過に加え、モータ3への電力供給を行っている一方の電池パックの出力電圧が他方の電池パックの出力電圧よりも低くなることを含んでもよい。
本実施の形態によれば、下記の効果を奏することができる。
(1) 集塵機1は、電源として2つの電池パック(第1電池パック41及び第2電池パック42)を装着可能なため、装着可能な電池パックが1つのみである場合と比較して、装着する電池パックの容量が同じであれば、長時間(約2倍の時間)の作業が可能となる。ここで、1つの電池パックで大容量を確保する場合、内蔵する二次電池セルの数を増やすことになるが、そうすると電池パックが大型かつ高重量となって使い勝手が悪くなる。これに対し集塵機1では、2つの電池パックを用いることで、電動工具等に使用される電池パックをそのまま用いても長時間の作業が可能となる。
(2) 集塵機1では、モータ3への電力供給を行う電池パックを、電池パックの出力電圧(残容量)や当該電池パックによる累積駆動時間、前回の切替からの経過時間、メインスイッチ21又は起動/待機スイッチ23のオフ等に応じて切り替えるため、モータ3への電力供給を行っている電池パックの残容量が無くなってから切替を行う場合と比較して、電池パックの切替に伴うモータ3の回転数や吸引力等の駆動状態の変動が抑制され、作業性やフィーリングの悪化を抑制できる。また、作業を終えたとき、第1電池パック41及び第2電池パック42の残容量の差が限定されるため、第1電池パック41の残容量が無い一方で第2電池パック42が満充電に近いというような残容量のアンバランスが抑制され、充電時間を短縮できる。
以上、実施の形態を例に本発明を説明したが、実施の形態の各構成要素や各処理プロセスには請求項に記載の範囲で種々の変形が可能であることは当業者に理解されるところである。以下、変形例について触れる。
集塵機1は、3個以上の電池パックを装着可能であってもよい。この場合、まず最も残容量の大きい電池パックからモータ3に電力供給し、その後は、現在モータ3に電力を供給している電池パック以外で最も残容量の大きい電池パックを切替対象とすればよい。切替条件は上記実施の形態と同じでよい。本発明は、集塵機に限定されず、複数の電池パックを着脱可能な任意の電動作業機に適用可能である。
1 集塵機、2 本体(ヘッド)、2a 本体ハウジング(ヘッドカバー)、2b 電池パック取付部、3 モータ(電動モータ)、4 ファンハウジング、6 吸気口、7 モータハウジング、10 ダストケース、11 吸込口(ホース取付口)、12 フィルタ装置、13 筒状フィルタ、14 トップカバー、15 ボトムカバー、16 シールパッキン、17 操作パネル(操作部)、18 ハンドル、21 メインスイッチ、23 起動/待機スイッチ、25 強弱切替ダイヤル、25a 強弱切替スイッチ、26 電池切替スイッチ、27 第1残容量表示部、28 残容量表示部、29 第2残容量表示部、30 制御回路部、31 電池残量表示スイッチ、32 切替スイッチ、33 工具制御回路、34 集塵ホース、35 ドライバ回路、37 3相ブリッジ回路、41 第1電池パック、42 第2電池パック
Claims (9)
- 複数の電池パックを着脱可能とし、前記複数の電池パックのうち一つを選択して負荷に電力を供給する電動作業機であって、
前記負荷に接続する接続電池パックの状態を監視し、前記接続電池パックの消耗に応じて、前記接続電池パックを前記負荷から遮断すると共に、前記負荷に接続していない非接続電池パックの一つを前記負荷に接続する切替操作を行う制御部を備える、電動作業機。 - 前記制御部は、前記切替操作を所定時間ごとに行う、請求項1に記載の電動作業機。
- 前記制御部は、前記接続電池パックの電圧が所定値以上減少したときに前記切替操作を行う、請求項1に記載の電動作業機。
- 前記制御部は、前記接続電池パックの残容量が前記非接続電池パックのいずれかの残容量よりも所定値以上下回ったときに前記切替操作を行う、請求項1に記載の電動作業機。
- 前記負荷への通電有無を切り替えるスイッチを備え、
前記制御部は、前記スイッチがターンオンされた場合に、最も残容量の大きい電池パックを前記負荷に接続する、請求項1から4のいずれか一項に記載の電動作業機。 - 前記制御部は、装着された複数の電池パックの各々の残容量を検出し、少なくとも一つの電池パックの残容量を表示部に表示する、請求項1から5のいずれか一項に記載の電動作業機。
- いずれの電池パックを前記負荷に接続しているかを表示可能な表示部を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の電動作業機。
- 前記制御部が前記切替操作を行う自動モードと、使用者が前記負荷に接続する電池パックを選択する手動モードと、の切替が可能なモード切替スイッチを備える、請求項1から7のいずれか一項に記載の電動作業機。
- 前記複数の電池パックのうち一つの電池パックのみを装着したときには、前記切替操作を行わず、前記一つの電池パックから負荷に電力を供給することを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の電動作業機。
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