JP2019004280A - 欠陥検査装置、および放射線検出器 - Google Patents

欠陥検査装置、および放射線検出器 Download PDF

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Abstract

【課題】放射線画像から光電変換部の欠陥の有無を容易に検出する欠陥検査装置および放射線検出器を提供する。【解決手段】欠陥検査装置100は、第1方向に延びる複数の制御ライン2c1と、交差する第2方向に延びる複数のデータライン2c2と、制御ライン2c1とデータライン2c2で画された各領域に設けられ、対応する制御ライン2c1とデータライン2c2とに電気的に接続され、放射線を直接的またはシンチレータ5と協働して電気的情報に変換する検出部と、データライン2c2と電気的に接続され、検出部出力値に基づいて放射線画像を構成する画像処理部4とを備えた放射線検出器1の欠陥を検出する。欠陥検査装置は、画像処理部により構成された放射線画像における検査対象の該検出部に対応する画素データと、検査対象の検出部の周囲にある複数の検出部に対応する画素データと、に基づいて、検査対象の検出部に関する欠陥の有無を検出する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、欠陥検査装置、および放射線検出器に関する。
放射線検出器の一例にX線検出器がある。X線検出器には、例えば、複数の制御ラインと、複数のデータラインと、平面視において複数の制御ラインと複数のデータラインとにより囲まれた複数の領域のそれぞれに設けられた光電変換部と、を有するアレイ基板が設けられている。一般的には、制御ライン、データライン、および光電変換部は、いわゆる半導体製造プロセスを用いて形成される。半導体製造プロセスは、微細かつ多数の要素を形成するのに適しているが、現在の技術水準では、全ての要素を欠陥なく形成するのは困難である。
欠陥があると、X線画像における欠陥に対応する画素が輝点となったり、暗点となったりする。そのため、X線検出器の製造の際に検出された欠陥を有する光電変換部の位置情報と、欠陥を有する光電変換部の周囲にある正常な光電変換部からの出力値とに基づいてX線画像の補正を行う技術が提案されている。このような補正を行えば、X線画像の品質を向上させることができる。
ここで、X線画像を用いた診断では、臓器や骨などの微細な形状や、僅かな陰影などを目視にて識別し、異常があるか否かの判断を行う必要がある。この判断には、豊富な経験と高度な技術が必要とされる。
そのため、X線画像を構成する際に特殊な補正がさらに行われる場合がある。
ところが、X線画像を構成する際に、欠陥を有する光電変換部に関する補正と、特殊な補正とを併せて行うと、X線画像の品質がかえって悪化するという新たな問題が生じる。 この場合、一般的には、欠陥を有する光電変換部に関する補正のプログラムの作成はX線検出器を製造する業者が担当し、特殊な補正のプログラムの作成は画像処理業者またはX線検出器を備えた診断装置を製造する業者が担当する。また、特殊な補正は必要に応じて行われる。そのため、この問題は、特殊な補正のプログラムを作成する業者が解決する必要がある。
この問題を解決するためには、少なくとも欠陥を有する光電変換部の位置情報を知る必要がある。
ところが、特殊な補正のプログラムを作成する業者は、欠陥を有する光電変換部の位置情報を有していない。この場合、欠陥を有する光電変換部に関する補正のプログラムを解析すれば欠陥を有する光電変換部の位置情報を得ることができるが、膨大な費用と時間がかかることになる。
そこで、構成されたX線画像から光電変換部に関する欠陥の有無を容易に検出することができる技術の開発が望まれていた。
特開2005−324015号公報 特開2006−234557号公報
本発明が解決しようとする課題は、構成された放射線画像から光電変換部に関する欠陥の有無を容易に検出することができる欠陥検査装置、および放射線検出器を提供することである。
実施形態に係る欠陥検査装置は、第1の方向に延びる複数の制御ラインと、前記第1の方向に交差する第2の方向に延びる複数のデータラインと、平面視において、前記複数の制御ラインと、前記複数のデータラインと、により画された複数の領域のそれぞれに設けられ、対応する前記制御ラインと対応する前記データラインとに電気的に接続され、放射線を直接的またはシンチレータと協働して電気的な情報に変換する検出部と、前記複数のデータラインと電気的に接続され、複数の前記検出部からの出力値に基づいて放射線画像を構成する画像処理部と、を備えた放射線検出器の欠陥を検出する欠陥検査装置である。 前記欠陥検査装置は、前記画像処理部により構成された前記放射線画像における検査対象の前記検出部に対応する画素のデータと、前記検査対象の検出部の周囲にある複数の前記検出部に対応する画素のデータと、に基づいて、前記検査対象の検出部に関する欠陥の有無を検出する。
X線検出器1を例示するための模式斜視図である。 X線検出器1のブロック図である。 アレイ基板2の回路図である。 欠陥検査装置100の作用を例示するための模式図である。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
本実施の形態に係る放射線検出器は、X線のほかにもγ線などの各種放射線に適用させることができる。ここでは、一例として、放射線の中の代表的なものとしてX線に係る場合を例にとり説明をする。したがって、以下の実施形態の「X線」を「他の放射線」に置き換えることにより、他の放射線にも適用させることができる。
また、以下に例示をするX線検出器1は、放射線画像であるX線画像を検出するX線平面センサである。X線平面センサには、大きく分けて直接変換方式と間接変換方式がある。
直接変換方式は、入射X線により光導電膜内部に発生した光導電電荷(電荷)を高電界により電荷蓄積用の蓄積キャパシタに直接導く方式である。
間接変換方式は、X線をシンチレータにより蛍光(可視光)に変換し、蛍光をフォトダイオードなどの光電変換素子により電荷に変換し、電荷を蓄積キャパシタに導く方式である。
以下においては、一例として、間接変換方式のX線検出器1を例示するが、本発明は直接変換方式のX線検出器にも適用することができる。
すなわち、X線検出器は、X線を直接的またはシンチレータと協働して電気的な情報に変換する検出部を有するものであれば良い。
また、X線検出器1は、例えば、一般医療用途などに用いることができるが、用途に限定はない。
図1は、X線検出器1を例示するための模式斜視図である。
なお、図1においては、バイアスライン2c3などを省いて描いている。
図2は、X線検出器1のブロック図である。
図3は、アレイ基板2の回路図である。
図1〜図3に示すように、X線検出器1には、アレイ基板2、信号処理部3、画像処理部4、およびシンチレータ5が設けられている。また、X線検出器1は、欠陥検査装置100をさらに備えることもできる。
アレイ基板2は、シンチレータ5によりX線から変換された蛍光(可視光)を電気信号に変換する。
アレイ基板2は、基板2a、光電変換部2b、制御ライン(又はゲートライン)2c1、データライン(又はシグナルライン)2c2、およびバイアスライン2c3を有する。
なお、光電変換部2b、制御ライン2c1、データライン2c2、およびバイアスライン2c3の数などは例示をしたものに限定されるわけではない。
基板2aは、板状を呈し、無アルカリガラスなどの透光性材料から形成されている。
光電変換部2bは、基板2aの一方の表面に複数設けられている。
光電変換部2bは、矩形状を呈したものとすることができる。光電変換部2bは、平面視において、複数の制御ライン2c1と、複数のデータライン2c2と、により画された複数の領域のそれぞれに設けられている。複数の光電変換部2bは、マトリクス状に並べられている。光電変換部2bは、対応する制御ライン2c1と対応するデータライン2c2とに電気的に接続されている。
なお、1つの光電変換部2bは、X線画像の1つの画素(pixel)に対応する。
複数の光電変換部2bのそれぞれには、光電変換素子2b1と、スイッチング素子である薄膜トランジスタ(TFT;Thin Film Transistor)2b2が設けられている。
また、図3に示すように、光電変換素子2b1において変換した電荷が供給される蓄積キャパシタ2b3を設けることができる。蓄積キャパシタ2b3は、例えば、矩形平板状を呈し、薄膜トランジスタ2b2の下に設けることができる。ただし、光電変換素子2b1の容量によっては、光電変換素子2b1が蓄積キャパシタ2b3を兼ねることができる。
なお、以下においては、一例として、蓄積キャパシタ2b3が設けられる場合を例示する。
光電変換素子2b1は、例えば、フォトダイオードなどとすることができる。
薄膜トランジスタ2b2は、蓄積キャパシタ2b3への電荷の蓄積および放出のスイッチングを行う。薄膜トランジスタ2b2は、アモルファスシリコン(a−Si)やポリシリコン(P−Si)などの半導体材料を含むものとすることができる。薄膜トランジスタ2b2は、ゲート電極2b2a、ドレイン電極2b2b及びソース電極2b2cを有している。薄膜トランジスタ2b2のゲート電極2b2aは、対応する制御ライン2c1と電気的に接続される。薄膜トランジスタ2b2のドレイン電極2b2bは、対応するデータライン2c2と電気的に接続される。薄膜トランジスタ2b2のソース電極2b2cは、対応する光電変換素子2b1と蓄積キャパシタ2b3とに電気的に接続される。また、光電変換素子2b1のアノード側と蓄積キャパシタ2b3は、対応するバイアスライン2c3と電気的に接続される。
制御ライン2c1は、所定の間隔をあけて互いに平行に複数設けられている。制御ライン2c1は、例えば、行方向(第1の方向の一例に相当する)に延びている。
1つの制御ライン2c1は、基板2aの周縁近傍に設けられた複数の配線パッド2d1のうちの1つと電気的に接続されている。1つの配線パッド2d1には、フレキシブルプリント基板2e1に設けられた複数の配線のうちの1つが電気的に接続されている。フレキシブルプリント基板2e1に設けられた複数の配線の他端は、信号処理部3に設けられた制御回路31とそれぞれ電気的に接続されている。
データライン2c2は、所定の間隔をあけて互いに平行に複数設けられている。データライン2c2は、例えば、行方向に直交する列方向(第2の方向の一例に相当する)に延びている。
1つのデータライン2c2は、基板2aの周縁近傍に設けられた複数の配線パッド2d2のうちの1つと電気的に接続されている。1つの配線パッド2d2には、フレキシブルプリント基板2e2に設けられた複数の配線のうちの1つが電気的に接続されている。フレキシブルプリント基板2e2に設けられた複数の配線の他端は、信号処理部3に設けられた信号検出回路32とそれぞれ電気的に接続されている。
図3に示すように、バイアスライン2c3は、データライン2c2とデータライン2c2との間に、データライン2c2と平行に設けられている。
バイアスライン2c3には、図示しないバイアス電源が電気的に接続されている。図示しないバイアス電源は、例えば、信号処理部3などに設けることができる。
なお、バイアスライン2c3は、必ずしも必要ではなく、必要に応じて設けるようにすればよい。バイアスライン2c3が設けられない場合には、光電変換素子2b1のアノード側と蓄積キャパシタ2b3は、バイアスライン2c3に代えてグランドに電気的に接続される。
制御ライン2c1、データライン2c2、およびバイアスライン2c3は、例えば、アルミニウムやクロムなどの低抵抗金属を用いて形成することができる。
保護層2fは、光電変換部2b、制御ライン2c1、データライン2c2、およびバイアスライン2c3を覆っている。
保護層2fは、例えば、酸化物絶縁材料、窒化物絶縁材料、酸窒化物絶縁材料、および樹脂材料の少なくとも1種を含む。
信号処理部3は、アレイ基板2の、シンチレータ5側とは反対側に設けられている。
信号処理部3には、制御回路31と、信号検出回路32とが設けられている。
制御回路31は、薄膜トランジスタ2b2のオン状態とオフ状態を切り替える。
図2に示すように、制御回路31は、複数のゲートドライバ31aと行選択回路31bとを有する。
行選択回路31bには、画像処理部4などから制御信号S1が入力される。行選択回路31bは、X線画像の走査方向に従って、対応するゲートドライバ31aに制御信号S1を入力する。
ゲートドライバ31aは、対応する制御ライン2c1に制御信号S1を入力する。
例えば、制御回路31は、フレキシブルプリント基板2e1と制御ライン2c1とを介して、制御信号S1を各制御ライン2c1毎に順次入力する。制御ライン2c1に入力された制御信号S1により薄膜トランジスタ2b2がオン状態となり、光電変換部2b(蓄積キャパシタ2b3)からの電荷(画像データ信号S2)が受信できるようになる。
信号検出回路32は、複数の積分アンプ32a、複数の選択回路32b、および複数のADコンバータ32cを有する。
1つの積分アンプ32aは、1つのデータライン2c2と電気的に接続することができる。なお、図示しない選択回路を介して、1つの積分アンプ32aに所定の数のデータライン2c2を電気的に接続することもできる。所定の数の積分アンプ32aに対して、1つの選択回路32bが設けられている。1つのADコンバータ32cは、1つの選択回路32bと電気的に接続されている。
積分アンプ32aは、光電変換部2bからの画像データ信号S2を順次受信する。そして、積分アンプ32aは、一定時間内に流れる電流を積分し、その積分値に対応した電圧を選択回路32bへ出力する。この様にすれば、所定の時間内にデータライン2c2を流れる電流の値(電荷量)を電圧値に変換することが可能となる。すなわち、積分アンプ32aは、シンチレータ5において発生した蛍光の強弱分布に対応した画像データ情報を、電位情報へと変換する。
選択回路32bは、読み出しを行うデータライン2c2を選択し、電位情報へと変換された画像データ信号S2を順次読み出す。
ADコンバータ32cは、読み出された画像データ信号S2をデジタル信号に順次変換する。デジタル信号に変換された画像データ信号S2は、画像処理部4に入力される。
画像処理部4は、複数のデータライン2c2と電気的に接続され、複数の光電変換部2bからの出力値(画像データ信号S2の値)に基づいてX線画像を構成する。
画像処理部4は、配線4aを介して、信号処理部3と電気的に接続されている。なお、画像処理部4は、信号処理部3と一体化されていてもよい。画像処理部4は、読み出された画像データ信号S2に基づいて、X線画像を構成する。
シンチレータ5は、複数の光電変換素子2b1の上に設けられ、入射するX線を可視光すなわち蛍光に変換する。シンチレータ5は、基板2a上の複数の光電変換部2bが設けられた領域(有効画素領域)を覆うように設けられている。
シンチレータ5は、例えば、ヨウ化セシウム(CsI):タリウム(Tl)、あるいはヨウ化ナトリウム(NaI):タリウム(Tl)などを用いて形成することができる。この場合、真空蒸着法などを用いて、シンチレータ5を形成すれば、複数の柱状結晶の集合体からなるシンチレータ5が形成される。
また、シンチレータ5は、例えば、酸硫化ガドリニウム(GdS)などを用いて形成することもできる。この場合、複数の光電変換部2bごとに四角柱状のシンチレータ5が設けられるように、マトリクス状の溝部を形成することができる。溝部には、大気(空気)、あるいは酸化防止用の窒素ガスなどの不活性ガスが満たされるようにすることができる。また、溝部が真空状態となるようにしてもよい。
その他、蛍光の利用効率を高めて感度特性を改善するために、シンチレータ5の表面側(X線の入射面側)を覆うように図示しない反射層を設けることができる。
また、空気中に含まれる水蒸気により、シンチレータ5の特性と図示しない反射層の特性が劣化するのを抑制するために、シンチレータ5と図示しない反射層を覆う図示しない防湿体を設けることができる。
ここで、光電変換部2b、制御ライン2c1、データライン2c2、およびバイアスライン2c3は、いわゆる半導体製造プロセスを用いて形成される。半導体製造プロセスは、微細かつ多数の要素を形成するのに適しているが、現在の技術水準では、全ての要素を欠陥なく形成するのは困難である。
この場合、光電変換部2bに欠陥があると、X線画像における欠陥を有する光電変換部2bに対応する画素が輝点となったり、暗点となったりする。そのため、一般的には、X線検出器1の製造の際に検出された欠陥を有する光電変換部2bの位置情報と、欠陥を有する光電変換部2bの周囲にある正常な光電変換部2bからの出力値とに基づいてX線画像の補正(第1の補正の一例に相当する)を行うようにしている。例えば、欠陥を有する光電変換部2bからの出力値に代えて、欠陥を有する光電変換部2bの周囲にある正常な光電変換部2bからの出力値の平均値を用いる補正を行うようにしている。このような補正を行えば、X線画像の品質を向上させることができる。
そのため、一般的には、画像処理部4により構成されたX線画像には、予め検出された、欠陥を有する光電変換部2bの位置情報と、欠陥を有する光電変換部2bの周囲にある正常な光電変換部2bからの出力値と、に基づいた第1の補正が施されている。
ここで、X線画像を用いた診断では、臓器や骨などの微細な形状や、僅かな陰影などを目視にて識別し、異常があるか否かの判断を行う必要がある。この判断には、豊富な経験と高度な技術が必要とされる。
そのため、X線画像を構成する際に特殊な補正(第2の補正の一例に相当する)が行われる場合がある。例えば、X線画像を構成する際に、臓器や骨などの輪郭や、陰影などを強調する補正が行われる場合がある。また、X線画像のコントラストを劣化させる散乱X線を除去するためにグリットが設けられる場合には、X線画像にモアレ模様が現れる場合がある。そのため、X線画像を構成する際に、モアレ模様を除去する補正が行われる場合がある。
ところが、X線画像を構成する際に、欠陥を有する光電変換部2bに関する補正と、特殊な補正とを併せて行うと、X線画像の品質がかえって悪化するという新たな問題が生じる。
この場合、一般的には、欠陥を有する光電変換部2bに関する補正のプログラムの作成はX線検出器を製造する業者が担当し、特殊な補正のプログラムの作成は画像処理業者またはX線検出器を備えた診断装置を製造する業者が担当する。また、特殊な補正は必要に応じて行われる。そのため、この問題は、特殊な補正のプログラムを作成する業者が解決する必要がある。
この問題を解決するためには、少なくとも欠陥を有する光電変換部2bの位置情報を知る必要がある。
ところが、特殊な補正のプログラムを作成する業者は、欠陥を有する光電変換部2bの位置情報を有していない。この場合、欠陥を有する光電変換部2bに関する補正のプログラムを解析すれば欠陥を有する光電変換部2bの位置情報を得ることができるが、膨大な費用と時間がかかることになる。
そこで、構成されたX線画像から光電変換部2bに関する欠陥の有無を検出する欠陥検査装置100が設けられている。
欠陥検査装置100は、画像処理部4により構成されたX線画像における検査対象の光電変換部2bに対応する画素のデータと、検査対象の光電変換部2bの周囲にある複数の光電変換部2bに対応する画素のデータと、に基づいて、検査対象の光電変換部2bに関する欠陥の有無を検出する。
図1および図2に示すように、欠陥検査装置100は、配線100aを介して画像処理部4と電気的に接続されている。なお、欠陥検査装置100は、無線通信により画像処理部4と電気的に接続されるようにしてもよい。また、欠陥検査装置100は、X線検出器1と一体に設けられていてもよいし、X線検出器1と着脱自在に設けられていてもよい。
次に、欠陥検査装置100の作用についてさらに説明する。
図4は、欠陥検査装置100の作用を例示するための模式図である。
図4中の□は光電変換部2bを表し、□中の数値は光電変換部2bの位置座標を表している。また、□中の×は欠陥があることを表している。
なお、□の数(光電変換部2bの数)は例示をしたものに限定されるわけではない。
まず、欠陥検査装置100は、画像処理部4により構成されたX線画像における検査対象の光電変換部2bに対応する画素のデータ(第1の画素データ)を取得する。
次に、欠陥検査装置100は、画像処理部4により構成されたX線画像における検査対象の光電変換部2bの周囲にある複数の光電変換部2bに対応する画素のデータ(第2の画素データ)を取得する。
次に、欠陥検査装置100は、取得された複数の第2の画素データの値を平均する。
次に、欠陥検査装置100は、第1の画素データと、平均された第2の画素データとを比較し、両者の値が同じ、または両者の値が所定の範囲内である場合には、第1の画素データが補正されたデータであると判定する。第1の画素データが補正されたデータであれば、検査対象の光電変換部2bに欠陥があることになる。
欠陥検査装置100は、欠陥があると判定した光電変換部2bの位置情報を取得する。
例えば、図4における(2,1)の位置に対応する光電変換部2bを検査対象の光電変換部2bとし、(2,1)の画素のデータ値をX21とする。また、(1,0)の画素のデータ値をX10、(1,1)の画素のデータ値をX11、(1,2)の画素のデータ値をX12、(3,0)の画素のデータ値をX30、(3,1)の画素のデータ値をX31、(3,2)の画素のデータ値をX32とする。
この場合、X21と、(X10+X11+X12+X30+X31+X32)/6とが同じ、または所定の範囲内である場合には、欠陥検査装置100は、(2,1)の位置に対応する光電変換部2bに欠陥があると判定することができる。欠陥があると判定された光電変換部2bの位置情報は、(2,1)となる。
なお、検査対象の光電変換部2bの周囲にある6つの光電変換部2bに対応する画素のデータ値を平均する場合を例示したが、検査対象の光電変換部2bの周囲にある2つ以上の光電変換部2bに対応する画素のデータ値を平均してもよい。例えば、図4における(2,1)の位置に対応する光電変換部2bを検査対象の光電変換部2bとし、(1,1)の画素のデータ値、および(3,1)の画素のデータ値を平均してもよい。ただし、平均する対象となる画素の数を多くすれば、欠陥判定の精度を向上させることができる。
欠陥検査装置100は、全ての光電変換部2bに対して欠陥の有無を判定し、欠陥があると判定した全ての光電変換部2bの位置情報を取得する。
この場合、制御ライン2c1が延びる方向、およびデータライン2c2が延びる方向の少なくともいずれかの方向に欠陥があると判定した複数の光電変換部2bが並ぶ場合がある。この様な状態が検出された場合には、欠陥検査装置100は、ライン欠陥があると判定し、ライン欠陥の位置情報を取得する。
すなわち、欠陥検査装置100は、制御ライン2c1またはデータライン2c2に沿って複数の光電変換部2bを順次検査した際に、欠陥を連続して検出した場合には、ライン欠陥があると判定することができる。
1つの光電変換部2bに欠陥がある場合に比べて、連続する複数の光電変換部2bに欠陥があるライン欠陥の場合は、連続する複数の画素が輝点となったり、暗点となったりする。そのため、X線画像の品質が大幅に劣化する。ライン欠陥の場合にも周囲にある正常な光電変換部2bに対応する画素のデータを用いて補正を行えば、X線画像の品質を改善することができる。しかしながら、前述した特殊な補正をさらに行うと、X線画像におけるライン欠陥の位置に対応する部分の品質が著しく劣化するおそれがある。
そのため、ライン欠陥の検出、およびライン欠陥の位置情報を取得することが重要となる。
また、欠陥検査装置100は、ライン欠陥があると判定された位置にある制御ライン2c1およびデータライン2c2の少なくともいずれかには断線があると判定することもできる。
例えば、図4に例示をしたものの場合には、欠陥検査装置100は、(2,0)、(2,1)、(2,2)、(2,3)、および(2,4)の画素に対応する光電変換部2bの列にライン欠陥があり、これらの位置にある光電変換部2bが接続されたデータライン2c2に断線があると判定することができる。
すなわち、本明細書において、光電変換部2bに関する欠陥には、光電変換部2b自体の欠陥のみならず、光電変換部2bが電気的に接続された制御ライン2c1、データライン2c2、およびバイアスライン2c3の欠陥も含まれる。
光電変換部2b自体の欠陥は、例えば、光電変換部2bに設けられた光電変換素子2b1、薄膜トランジスタ2b2、蓄積キャパシタ2b3、および光電変換部2bの内部におけるこれらの接続配線に関する欠陥である。
また、平均値を用いて欠陥の有無を判定する場合を例示したが、例えば、中央値などを用いて欠陥の有無を判定してもよい。
すなわち、欠陥検査装置100は、検査対象の光電変換部2bに対応する画素のデータの値と、検査対象の光電変換部2bの周囲にある複数の光電変換部2bに対応する画素のデータの平均値または中央値と、が同じ、または所定の範囲内にある場合には、検査対象の光電変換部2bに関する欠陥があると判定することができる。
なお、中央値とは複数の画素のデータを昇順に並べたときに中央に位置する画素のデータの値である。なお、画素のデータが偶数個の場合には、中央に近い2個の画素のデータの値の平均とすることもできる。
例えば、画素のデータが以下の場合には、以下の様にして中央値を求めることができる。
画素のデータ:X10 = 5
画素のデータ:X11 = 12
画素のデータ:X12 = 9
画素のデータ:X30 = 8
画素のデータ:X31 = 7
画素のデータ:X32 = 10
まず、上記画素のデータを昇順に並び替える。
昇順データ:X10、X30、X31、X12、X32、X11
次に、中央に近い画素のデータであるX31とX12の値を用いて中央値を算出する。
中央値 = (X31+X12)÷2
= (7+9)÷2
= 8
このようにして、中央値を算出することができる。
また、ライン欠陥の検出において、例えば、連続する3つ以上の光電変換部2bに欠陥があるとされた場合にはライン欠陥と判定することもできる。この様にすれば、ライン欠陥を迅速に検出することができる。
また、欠陥の有無を判定する際に用いるX線画像は、任意のX線画像とすることができる。ただし、欠陥の有無を判定する際に用いるX線画像は、暗画像ではないX線画像とすることが好ましい。
欠陥があると判定された光電変換部2bの位置情報は、例えば、欠陥検査装置100から画像処理部4に送信される。画像処理部4は、X線画像を構成する際に、欠陥検査装置100により欠陥が検出されなかった光電変換部2bからの出力値に対して前述した第1の補正と前述した第2の補正を行い、欠陥検査装置100により欠陥が検出された光電変換部2bからの出力値に対して前述した第1の補正を行わず、前述した第2の補正を行う。
この様にして補正されたX線画像のデータは外部の機器に送信され、例えば、補正されたX線画像が表示装置などに表示される。
また、欠陥があると判定された光電変換部2bの位置情報は、例えば、欠陥検査装置100から外部の機器に送信されるようにしてもよい。外部の機器においては、例えば、画像処理部4から送信された前述した第1の補正がされたX線画像のデータと、欠陥検査装置100から送信された欠陥があると判定された光電変換部2bの位置情報と、前述した第2の補正とにより、補正されたX線画像が構成される。補正されたX線画像は、例えば、表示装置などに表示される。
本実施の形態に係る欠陥検査装置100によれば、構成されたX線画像から光電変換部2bに関する欠陥の有無を容易に検出することができる。また、前述した第1の補正と、前述した第2の補正とが行われる場合であっても、X線画像の品質が劣化するのを抑制することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 X線検出器、2 アレイ基板、2a 基板、2b 光電変換部、2b1 光電変換素子、2c1 制御ライン、2c2 データライン、3 信号処理部、4 画像処理部、5 シンチレータ、100 欠陥検査装置

Claims (6)

  1. 第1の方向に延びる複数の制御ラインと、
    前記第1の方向に交差する第2の方向に延びる複数のデータラインと、
    平面視において、前記複数の制御ラインと、前記複数のデータラインと、により画された複数の領域のそれぞれに設けられ、対応する前記制御ラインと対応する前記データラインとに電気的に接続され、放射線を直接的またはシンチレータと協働して電気的な情報に変換する検出部と、
    前記複数のデータラインと電気的に接続され、複数の前記検出部からの出力値に基づいて放射線画像を構成する画像処理部と、
    を備えた放射線検出器の欠陥を検出する欠陥検査装置であって、
    前記欠陥検査装置は、前記画像処理部により構成された前記放射線画像における検査対象の前記検出部に対応する画素のデータと、前記検査対象の検出部の周囲にある複数の前記検出部に対応する画素のデータと、に基づいて、前記検査対象の検出部に関する欠陥の有無を検出する欠陥検査装置。
  2. 前記欠陥検査装置は、前記制御ラインまたは前記データラインに沿って複数の前記検出部を順次検査した際に、欠陥を連続して検出した場合には、ライン欠陥があると判定する請求項1記載の欠陥検査装置。
  3. 前記欠陥検査装置は、前記検査対象の検出部に対応する画素のデータの値と、前記検査対象の検出部の周囲にある複数の前記検出部に対応する画素のデータの平均値または中央値と、が同じ、または所定の範囲内にある場合には、前記検査対象の検出部に関する欠陥があると判定する請求項1または2に記載の欠陥検査装置。
  4. 前記画像処理部により構成された前記放射線画像には、予め検出された、欠陥を有する前記検出部の位置情報と、前記欠陥を有する検出部の周囲にある正常な前記検出部からの出力値と、に基づいた第1の補正が施されている請求項1〜3のいずれか1つに記載の欠陥検査装置。
  5. 第1の方向に延びる複数の制御ラインと、
    前記第1の方向に交差する第2の方向に延びる複数のデータラインと、
    平面視において、前記複数の制御ラインと、前記複数のデータラインと、により画された複数の領域のそれぞれに設けられ、対応する前記制御ラインと対応する前記データラインとに電気的に接続され、放射線を直接的またはシンチレータと協働して電気的な情報に変換する検出部と、
    前記複数のデータラインと電気的に接続され、複数の前記検出部からの出力値に基づいて放射線画像を構成する画像処理部と、
    前記画像処理部と電気的に接続された請求項1〜4のいずれか1つに記載の欠陥検査装置と、
    を備えた放射線検出器。
  6. 前記画像処理部は、放射線画像を構成する際に、前記欠陥検査装置により欠陥が検出されなかった前記検出部からの出力値に対して第1の補正と前記第1の補正とは異なる第2の補正を行い、前記欠陥検査装置により欠陥が検出された前記検出部からの出力値に対して前記第1の補正を行わず、前記第2の補正を行う請求項5記載の放射線検出器。
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