JP2019003872A - 異常検知システム、及び配線器具 - Google Patents

異常検知システム、及び配線器具 Download PDF

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Abstract

【課題】温度の異常状態を検知性能を向上できる異常検知システム及び配線器具を提供する。【解決手段】異常検知システム1は、温度測定部10と、検知部とを備える。電気器具であるコンセント100は、電気回路の回路部品50と、回路部品50を収納する器具本体とを有する。取得部である温度測定部10は、コンセント100の器具本体の内部と外部との少なくとも一方の温度を測定して、温度の測定値を取得する。検知部20は、温度測定部10が測定した複数の測定値に基づいてコンセント100が異常状態であるか否かを検知する。【選択図】図1

Description

本開示は、異常検知システム、及び配線器具に関し、特に、温度の異常状態を検知するための異常検知システム、及び配線器具に関する。
従来、コンセント端子と、コンセント口と、コンセント口近傍の温度を検出する温度センサと、マイコンとを備えた電源コンセントがあった(例えば特許文献1参照)。この電源コンセントでは、マイコンが、温度センサの検出出力からコンセント口近傍温度が規定温度を超えたと判断すると、コンセント端子とコンセント口とを接続する電流路を遮断する。
特開2012−43665号公報
特許文献1の電源コンセントでは、1つの温度センサの検出出力から求めたコンセント口近傍温度が規定温度を超えるか否かを判断しているので、コンセント口近傍温度が規定温度を超える状態(異常状態)の検知精度が低かった。
本開示の目的は、温度の異常状態の検知性能を向上できる異常検知システム、及び配線器具を提供することにある。
本開示の一態様の異常検知システムは、取得部と、検知部と、を備える。前記取得部は、回路部品と前記回路部品を収納する器具本体とを有する電気器具の前記器具本体の内部と外部との少なくとも一方の温度に関する測定値を取得する。前記検知部は、前記取得部が取得した複数の測定値に基づいて前記電気器具が異常状態であるか否かを検知する。
本開示の一態様の配線器具は、前記異常検知システムと、前記回路部品と、前記回路部品を収納する前記器具本体と、を備え、前記器具本体に前記異常検知システムが保持されている。
本開示によれば、温度の異常状態の検知性能を向上できる異常検知システム、及び配線器具を提供することができる。
図1は、本開示の実施形態1に係る異常検知システムのブロック図である。 図2は、本開示の実施形態1に係るコンセントの正面図である。 図3は、同上のコンセントのカバーが外された状態の正面図である。 図4は、同上のコンセントに接続される差込プラグのカバーが外された状態の正面図である。 図5Aは、同上の異常検知システムの温度の測定値のグラフである。図5Bは、同上の異常検知システムの温度の測定値の差分値のグラフである。 図6は、本開示の実施形態1の変形例1に係る異常検知システムのブロック図である。 図7は、本開示の実施形態1の変形例2に係るタップの斜視図である。 図8は、本開示の実施形態1の変形例3に係る異常検知システムのブロック図である。 図9は、同上の異常検知システムにおいて回路部品に流れる電流と閾値との関係を示すグラフである。 図10は、本開示の実施形態2に係る異常検知システムの斜視図である。 図11は、同上の異常検知システムの動作を示すフローチャートである。 図12は、同上の異常検知システムの別の動作を示すフローチャートである。 図13は、同上の異常検知システムにおいて異常状態を判定するための閾値と周囲温度と関係を示すグラフである。
以下、実施形態に係る異常検知システムについて図面を参照して詳しく説明する。
(実施形態1)
(1)概要
本実施形態の異常検知システム1は、図1に示すように、取得部(温度測定部10)と、検知部20と、を備える。以下では、異常検知システム1が電気器具であるコンセント100に備えられた形態について説明する。
異常検知システム1は、図1〜図3に示すように、例えば、壁400に埋込配設されるコンセント100(電気器具)に備えられている。コンセント100は、回路部品50と、回路部品50を収納する器具本体150とを有する。ここにおいて、回路部品50は、コンセント100を含めた電気回路全体の回路部品のうち、コンセント100が備える回路部品のことをいう。電気器具がコンセント100の場合、電源300と、コンセント100と、コンセント100に接続される負荷230と、電源300とコンセント100と負荷230との間を電気的に接続する電路などで全体の電気回路が構成される。この場合、電気器具であるコンセント100が備える回路部品50とは、負荷230の差込プラグ200の板状端子210が電気的かつ機械的に接続される刃受70と、外部の電線が電気的に接続される接続端子80とを有する導電金具60を含む。
取得部である温度測定部10は、コンセント100の器具本体150の内部と外部との少なくとも一方の温度に関する測定値を取得する。
検知部20は、温度測定部10が取得した複数の測定値に基づいて電気器具100が異常状態であるか否かを検知する。
電気器具であるコンセント100の刃受70には、負荷230の差込プラグ200の板状端子210が接続される。ここで、刃受70と差込プラグ200の板状端子210との間に埃などの異物が挟まったり、刃受70と板状端子200との接続が不完全であったりして、刃受70と板状端子200との接触不良が発生すると、接触抵抗が増大する。この状態で導電金具60と栓刃70とを通って電流が流れると、接触不良が発生していない状態に比べて通電による発熱が増加し、器具本体150の内部温度が異常に上昇する可能性がある。
本実施形態の異常検知システム1は、通電による異常な発熱によって生じる異常状態を検知する。異常検知システム1では、検知部20が、温度に関する複数の測定値に基づいてコンセント100が異常状態であるか否かを検知しているので、1つの測定値に基づいて異常状態か否かを検知する場合に比べて異常状態の検知性能を向上できる。よって、異常検知システム1は温度の異常状態の検知性能を向上できる。
(2)詳細
(2.1)異常検知システムの構成
以下、本実施形態に係る異常検知システム1、及びそれを備えるコンセント100について図1〜図5を参照して詳しく説明する。以下では、図2、図3などにおいて「上」、「下」、「左」、「右」の矢印で示す通りに各方向を規定する。図2、図3などにおいて上下方向及び左右方向とそれぞれ直交する方向を前後方向と規定し、器具本体150において後述のプラグ差込口171が設けられた面を前面という。ただし、これらの方向はコンセント100の設置方向を規定する趣旨ではない。また、図面中の各方向を示す矢印は説明のために表記しているに過ぎず、実体を伴わない。
コンセント100は、図2及び図3に示すように、電気回路の回路部品50と、回路部品50を収納する器具本体150と、を備える。
本実施形態のコンセント100は、例えば壁400に埋込配設される。コンセント100の器具本体150は前後方向において2分割されており、器具本体150は、後側のボディ160(図3参照)と、前側のカバー170(図2参照)とを組み合わせて構成される。ボディ160及びカバー170は例えば合成樹脂の樹脂成型品である。図2は器具本体150が壁400に取り付けられた状態を示しており、器具本体150の後部は壁400の孔に挿入されている。器具本体150において壁400の孔から露出している部位のうちカバー170の前面以外の部位はプレート180によって覆われている。
カバー170の前面には、差込プラグ200の接続端子が挿入されるプラグ差込口171が設けられている。カバー170の前面には2口のプラグ差込口171が設けられており、2口のプラグ差込口171は上下方向に並んでいる。
本実施形態のコンセント100には、接地極無しの差込プラグ200(図1参照)と、接地極付きの差込プラグ200A(図2参照)とのいずれでも接続可能である。
接地極無しの差込プラグ200の本体201(図1参照)はボディ202(図4参照)とカバーとで構成されており、図4は差込プラグ200のカバーが外された状態を示している。接地極無しの差込プラグ200は電圧極用の2個の板状端子210を備えており、2個の板状端子210はボディ202にねじ203で固定されている。
接地極付きの差込プラグ200Aは、電圧極用の2個の板状端子210に加えて、接地極用の棒状端子220を備えている。単相3線式の配電方式の場合、2個の板状端子210の一方はL1相又はL2相に接続され、2個の板状端子210の他方は中性線に接続される。
各プラグ差込口171は、接地極無しの差込プラグ200と接地極付きの差込プラグ200Aとのいずれでも接続可能なように、2個の板状端子210が挿入される2個の差込孔172と、棒状端子220が挿入される差込孔173とを含んでいる。
図3はコンセント100のカバー170が外された状態の正面図である。ボディ160の内部には、電圧極用の2個の導電金具60,60と、接地極用の導電金具60Aとが収納されている。
電圧極用の2個の導電金具60,60は、ボディ160の左右方向における両側にそれぞれ収納されている。2個の導電金具60,60は、ボディ160の左右方向の中心を通り左右方向と直交する平面に対して対称な形状に形成されている。
各導電金具60は、2個の刃受70と、端子板81とを一体に備えている。各導電金具60は、例えば、銅合金などの金属で形成されている。2個の刃受70は導電金具60の両端部に設けられ、端子板81は導電金具60の中間部に設けられている。2個の刃受70は、カバー170の前面において上下方向に並んだ2個の差込孔172にそれぞれ臨む位置に配置される。各刃受70は、差込孔172から挿入される板状端子210と電気的かつ機械的に接続される。端子板81は、ステンレスなどのばね材料で形成された鎖錠ばね82とともに、外部電線が接続される接続端子80を構成する。ボディ160の後壁において接続端子80に対応する部位には、ボディ160の後壁を前後方向に貫通する挿通孔が設けられている。この挿通孔を通して器具本体150の内部に外部電線が挿入されると、この外部電線が鎖錠ばね82によって端子板81に押し付けられて、外部電線と導電金具60とが電気的に接続される。
接地極用の導電金具60Aは、2個の導電金具60,60の間に配置されるように、ボディ160に収納されている。導電金具60Aは、2個の刃受70Aと、端子板81Aとを一体に備えている。導電金具60Aは、例えば、銅合金などの金属で形成されている。2個の刃受70Aは上下方向に並んでおり、導電金具60Aの下側端に端子板81Aが設けられている。2個の刃受70Aは、カバー170の2個の差込孔173にそれぞれ臨む位置に配置される。各刃受70Aは、差込孔173から挿入される棒状端子220と電気的かつ機械的に接続される。端子板81Aは、ステンレスなどのばね材料で形成された鎖錠ばね82Aとともに、外部電線が接続される接続端子80Aを構成する。ボディ160の後壁において接続端子80Aに対応する部位には、ボディ160の後壁を前後方向に貫通する挿通孔が設けられている。この挿通孔を通して器具本体150の内部に外部電線が挿入されると、この外部電線が鎖錠ばね82Aによって端子板81Aに押し付けられて、外部電線と導電金具60Aとが電気的に接続される。また、端子板81Aには座金付きの端子ねじ83が取り付けられており、端子板81Aと端子ねじ83とでネジ式の端子装置84が構成される。端子装置84はカバー170の前面に配置されており、カバー170には端子装置84を開閉可能な状態で覆う扉174(図2参照)が設けられている。
ここにおいて、本実施形態のコンセント100は複数の回路部品50を備えている。複数の回路部品50は、刃受70及び端子板81をそれぞれ有する2個の導電金具60、刃受70A及び端子板81Aを有する導電金具60A、端子板81,81Aと共に接続端子80,80Aを構成する鎖錠ばね82,82Aなどを含んでいる。
なお、本実施形態のコンセント100は接地極無しの差込プラグ200のみ接続可能でもよい。コンセント100が、接地極無しの差込プラグ200のみ接続可能であれば、各プラグ差込口171は2個の板状端子210が挿入される2個の差込孔172のみ備えていればよく、接地極用の導電金具60Aは不要である。
本実施形態のコンセント100は、図1に示すように、コンセント100の温度の異常状態を検知する異常検知システム1を備えている。異常検知システム1はコンセント100の器具本体150に保持されている。
異常検知システム1は、温度測定部10(取得部)と、検知部20と、報知部30とを備える。
温度測定部10は、例えばサーミスタ、白金測温抵抗体などの感温素子を備え、器具本体150の内部の温度を測定する。温度測定部10は、2個の導電金具60の中間であって、各導電金具60に2個ずつ設けられた刃受70から等しい距離に配置されるのが好ましく、いずれの刃受70で異常な発熱が発生した場合でも発熱によって生じる器具本体150の内部温度の上昇を測定できる。なお、温度測定部10は器具本体150の外部の温度(例えば器具本体150の表面の温度)を測定してもよい。器具本体150の内部の温度が上昇すると、器具本体150の表面の温度も上昇するので、器具本体150の表面の温度を測定することで内部の温度の上昇を測定することができる。
検知部20は、温度測定部10から温度に関する複数の測定値を取得し、複数の測定値に基づいてコンセント100が異常状態であるか否かを検知する。本実施形態では、検知部20は、温度測定部10が異なるタイミングで測定した2つの測定値に基づいて、コンセント100が異常状態であるか否かを検知する。
例えば、検知部20は、所定のサンプリング間隔(例えば数十秒から数分程度の間隔)で温度測定部10から測定値T(t)を取得する。検知部20は、現在の測定値T(t)と、所定時間dt(例えば数分から数十分の間隔)だけ前の測定値T(t−dt)との差分値DT1(t)[DT1(t)=T(t)−T(t−dt)]を求める。換言すると、検知部20は、差分値DT1(t)を求めることで、所定時間dtにおける測定値T(t)の変化量を求める。例えば、時間t12における差分値DT1(t12)は、時間t12における測定値T(t12)と、時間t12から所定時間dtだけ前の時間t11における測定値T(t11)との差分値[T(t12)−T(t11)]となる(図5参照)。
検知部20は、差分値DT1(t)と所定の閾値Tthとの高低を比較する。検知部20は、差分値DT1(t)が閾値Tthを超えるとコンセント100が異常状態であると検知して、検知結果を報知部30に出力する。検知部20は、差分値DT1(t)が閾値Tth以下であるとコンセント100は異常状態でないと検知して、検知結果を報知部30に出力する。
ここにおいて、検知部20は、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを備える。メモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、検知部20の機能が実現される。プログラムは、メモリに予め記録されていてもよいが、電気通信回線を通じて提供されてもよいし、読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の記録媒体に記録されて提供されてもよい。検知部20が備えるプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1乃至複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。
報知部30は、例えばカバー170の前面に配置された発光ダイオードなどの表示ランプ31(図2参照)を備える。報知部30は、検知部20から入力される検知結果に基づいて報知動作を行う。報知部30は、表示ランプ31の状態(点灯状態、点滅状態、消灯状態など)で、コンセント100が異常状態であるか否かを報知する。
例えば、報知部30は、検知部20にてコンセント100が異常状態であると検知されると、表示ランプ31を点灯又は点滅させる。報知部30は、検知部20にてコンセント100が異常状態ではない、つまり正常であると検知されると、表示ランプ31を消灯させる。なお、報知部30はブザーなどを備え、報知音、音声などで異常状態の報知動作を行ってもよい。
(2.2)異常検知システムの動作
コンセント100の一対の接続端子80が外部電線を介して電源300に電気的に接続され、栓刃70に負荷230の差込プラグ200の板状端子210が接続されると、負荷230にコンセント100を介して電力が供給され、負荷230が動作する。
以下、図5A、図5Bに基づいて異常検知システム1の動作を説明する。
検知部20は、所定のサンプリング間隔で温度測定部10から測定値を取得する。検知部20は、現在の測定値T(t)と、所定時間dtだけ前の測定値T(t−dt)との差分値DT1(t)を求め、差分値DT1(t)と閾値Tthとの高低を比較する。
図5Aは温度の測定値T(t)の時間変化を示すグラフであり、図5Bは差分値DT1(t)の時間変化を示すグラフである。
時間t0から時間t1までは、刃受70と板状端子210との接触不良は発生しておらず、温度測定部10の測定値T(t)は一定の温度で安定しているので、差分値DT1(t)はゼロになる。時間t0から時間t1までの期間では、差分値DT1(t)は閾値Tth以下であるので、検知部20はコンセント100が異常状態ではないと判断し、報知部30が表示ランプ31を消灯させる。
時間t1において刃受70と板状端子210との接触不良が発生すると、刃受70と板状端子210との接触抵抗が増大するため、通電による発熱が増加し、温度測定部10の測定値T(t)が時間経過に応じて増加する。温度測定部10の測定値T(t)が時間経過に応じて増加すると、差分値DT1(t)が増加する。
時間t1から時間t2までの期間では、差分値DT1(t)が閾値Tth以下であるので、検知部20は、依然としてコンセント100が異常状態ではないと判断しており、報知部30が表示ランプ31を消灯させる。
一方、時間t2を過ぎると、差分値DT1(t)が閾値Tthを超えるので、検知部20は、コンセント100が異常状態であると判断して、報知部30が表示ランプ31を点灯又は点滅させる。
検知部20は、差分値DT1(t)が閾値Tthを超えた場合、測定値T(t)が所定のリセット温度を下回るまで、コンセント100が異常状態であるとの検知を継続する。報知部30は、検知部20にてコンセント100の異常状態が検知される間、表示ランプ31を点灯又は点滅させる。したがって、報知部30は、検知部20にて異常状態が検知されると、器具本体150の内部の温度がリセット温度を下回るまで、異常状態の報知動作が継続することができる。
以上のように、異常検知システム1では、検知部20が、複数の温度に関する測定値に基づいて異常状態であるか否かを検知しているので、単発的な測定値に基づいて異常状態であるか否かを検知する場合に比べて、異常状態の検知性能を向上できる。また、検知部20は、異なるタイミングで測定された2つの測定値の差分値に基づいてコンセント100が異常状態であるか否かを検知しているので、測定値の時間的な変化量に基づいて異常状態が発生しているか否かを検知できる。
(3)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
以下、実施形態1の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
(3.1)変形例1
変形例1の異常検知システム1Aは、図6に示すように、上述した異常検知システム1の構成に加えて、接点部32と、通信部33とを更に備えている。なお、実施形態1と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
接点部32は、例えば電磁リレー、半導体リレーなどからなり、回路部品50に流れる電流の電路に設けられている。接点部32は、検知部20にてコンセント10が異常状態ではない(正常状態である)と検知されるとオン状態になり、検知部20にてコンセント10が異常状態であると検知されるとオフ状態になる。
通信部33は、外部機器500との間で無線方式又は有線方式で通信を行う。通信部33は、検知部20にてコンセント100が異常状態であると検知されると、外部機器500に対して異常状態を通知する信号を送信する。
変形例1では、検知部20にてコンセント100が異常状態であると検知されると、接点部32がオフ状態になり、回路部品50への電力供給が遮断される。これにより、通電による発熱が抑制され、器具本体150の内部の温度がさらに上昇するのを抑制できる。
また、検知部20にてコンセント100が異常状態であると検知されると、通信部33が外部機器500に対して異常状態を通知する信号(通知信号)を送信する。外部機器500は、通信部33から受信した通知信号をもとに、ユーザに報知する動作を行う。これにより、コンセント100から離れた場所にいるユーザも、コンセント100の異常状態を把握できる。また、外部機器500は、通信部33から異常状態の通知信号を受信すると、分電盤に収納された分岐ブレーカをオフさせることで、コンセント100への電力供給を停止してもよく、器具本体150の内部の温度上昇を抑制できる。このように、外部機器500は、コンセント100での異常状態に対応する処理(ユーザへの報知、電力供給の遮断など)を行うことができる。
ここにおいて、変形例1の異常検知システム1は報知部30と接点部32と通信部33とを備えているが、報知部30、接点部32、通信部33は異常検知システム1に必須の構成ではなく、適宜省略が可能である。異常検知システム1は、報知部30、接点部32、通信部33のうちの1つ又は複数を備えていてもよい。また、異常検知システム1は、報知部30と接点部32と通信部33とを備えておらず、検知部20が異常状態であるか否かを検知するだけでもよく、例えば検知部20の検知結果の履歴をメモリに記憶するだけでもよい。
(3.2)変形例2
上記実施形態及び変形例1では、電気器具が壁400に埋込配設されるコンセント100であるが、電気器具はコンセント100に限定されない。電気器具はタップ100A(図7参照)でもよい。タップ100Aは、刃受などの回路部品と、回路部品を収納する器具本体150Aとを備えており、器具本体150Aに異常検知システム1が保持されている。異常検知システム1の温度測定部10は、器具本体150Aの内部と外部との少なくとも一方の温度を測定する。検知部20は、温度測定部10によって測定された温度に関する複数の測定値に基づいてタップ100Aが異常状態であるか否かを検知する。検知部20にてタップ100Aが異常状態であると検知されると、報知部30が器具本体150の表面に配置された表示ランプ31を点灯又は点滅させることでタップ100Aが異常状態であることを報知する。
また、電気器具は、コンセント100、タップ100Aに限定されない。電気器具は、電線が接続される接続端子などを備えているものであればよく、コンセント100、タップ100A以外のスイッチなどの配線器具でもよいし、ブレーカでもよい。また、電気器具は、電線が接続される端子台でもよい。また、電気器具は負荷230でもよく、その場合、温度測定部10は、板状端子200の温度を測定部位LP,RP(図4参照)などで測定すればよい。これらの電気器具においても異常検知システム1は、温度測定部10が測定した温度に関する複数の測定値から、電気器具が異常状態であるか否かを検知できる。
(3.3)変形例3
実施形態1及び変形例1、2の異常検知システム1では、取得部が温度測定部10であったが、変形例3の異常検知システム1Bでは、取得部が温度測定部10と電流測定部11とを含む。
図8は変形例3の異常検知システム1Bのブロック図である。変形例3の異常検知システム1Bは、変形例1の異常検知システム1Aの構成に加えて、電流測定部11を更に備えている。なお、実施形態1と同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
電流測定部11は、例えばカレントトランスを備え、温度に関する測定値として回路部品50に流れる電流I1の電流値を測定する。なお、電流測定部11は、カレントトランスに限定されず、ホール素子、電流検出用の抵抗器などを備えていてもよい。
検知部20は、所定のサンプリング間隔で、温度測定部10から温度の測定値を取得し、電流測定部11から電流I1の測定値を取得する。検知部20は、温度の測定値と電流I1の測定値とに基づいて、コンセント100が異常状態であるか否かを検知する。具体的には、検知部20は、温度の測定値と所定の基準値TLとの高低を比較し、温度の測定値が基準値TLを超えるとコンセント100が異常状態であると検知し、温度の測定値が基準値TL以下であるとコンセント100が異常状態ではないと検知する。そして、検知部20は、電流I1の測定値の大きさに応じて基準値TLの値を変化させる。検知部20は、例えば電流測定部11によって測定された電流I1の測定値が大きいほど、基準値TLが高くなるように基準値TLを設定する。図9は電流I1の測定値と基準値TLとの関係を示すグラフである。
電流I1の測定値が大きいほど、電流I1が流れることによって回路部品50に発生するジュール熱は大きくなり、器具本体150の内部温度は上昇する。基準値TLが一定の場合、電流I1の測定値が大きくなると、平常状態での器具本体150の内部温度と基準値TLとの温度差が小さくなり、異常状態の誤検知が発生しやすくなる。変形例3の異常検知システム1では、検知部20は、電流I1の測定値が大きいほど基準値TLが高くなるように基準値TLを変化させているので、異常状態の誤検知が発生する可能性を低減できる。
ここで、検知部20は、電流I1の測定値が回路部品50に流れる電流の定格値I10を超えると、基準値TLを定格値I10での値(この値を上限値という。)TL1に制限してもよい。回路部品50に定格値I10を超える大きさの電流I1が流れる場合は、定格値I10未満の大きさの電流I1が流れる場合に比べて回路部品50での発熱が増加する。電流I1の測定値が定格値I10を超える場合には、基準値TLが上限値TL1にクランプされるので、基準値TLが上限値TL1よりも高めに設定される場合に比べて、検知部20は、より低い温度で異常状態の発生を検知できる。
(3.4)その他の変形例
実施形態1では、異常検知システム1が電気器具であるコンセント100の器具本体150に収納されているが、異常検知システム1はコンセント100の器具本体150とは別体のケースに収納されて、器具本体150に取り付けられてもよい。例えば異常検知システム1のケースに、コンセント100のプラグ差込口171に接続される板状端子が設けられ、この板状端子がプラグ差込口171に接続されると、コンセント100から異常検知システム1に電力が供給されて、異常検知システム1が動作を開始する。ここで、異常検知システム1のケースに設けられた板状端子に温度測定部10の感温素子が設けられていればよく、温度測定部10は器具本体150の内部の温度を測定できる。
また、異常検知システム1の温度測定部10、検知部20、報知部30の各々の機能が、複数の装置に分散して設けられていてもよい。また、検知部20の機能は、例えば、クラウド(クラウドコンピューティング)によって実現されてもよい。
上記実施形態において、温度測定部10は、サーミスタ、白金測温抵抗体などの感温素子を備えるものに限定されない。温度測定部10は、温度を直接的又は間接的に測定できればよい。例えば、温度測定部10が、熱電対を備え、熱電対の起電圧をもとに温度を測定してもよい。また、温度測定部10は、回路部品50に流れる電流の電流値を測定するカレントトランス、ホールICなどの電流測定部で構成されてもよい。温度測定部10は、電流測定部の測定値をもとに回路部品50に流れる電流によって発生するジュール熱を測定し、シュール熱の大きさから器具本体150の内部の温度を間接的に測定してもよい。
上記実施形態では、温度測定部10は、器具本体150の内部の温度を測定しているが、回路部品50への通電によって発生する温度上昇を測定可能であれば、温度測定部10の測定部位は適宜変更可能である。例えば、図3に示すように、温度測定部10は、測定部位L1又はL3において左側の導電金具60の刃受70の温度を測定してもよいし、測定部位L2において左側の導電金具60の端子板81の温度を測定してもよい。また、温度測定部10は、測定部位R1又はR3において右側の導電金具60の刃受70の温度を測定してもよいし、測定部位R2において右側の導電金具60の端子板81の温度を測定してもよい。ここで、温度測定部10は導電金具60に直接取り付けられてもよいし、導電金具60の近傍に配置されてもよい。また、温度測定部10は、器具本体150の外部の温度を測定してもよい。温度測定部10は、器具本体150の左側の測定エリアLTに配置されて器具本体150の左側面の表面温度を測定してもよいし、器具本体150の右側の測定エリアRTに配置されて器具本体150の右側面の表面温度を測定してもよい。温度測定部10は、器具本体150の前面の測定部位ST(図2参照)に配置されて、器具本体150の前面の温度を測定してもよい。
(実施形態2)
実施形態2の異常検知システム1Cについて図10〜図13を参照して説明する。なお、実施形態2で説明した構成は、実施形態1で説明した構成(変形例を含む)と適宜組み合わせて適用である。
実施形態1の異常検知システム1,1A,1Bでは取得部が1つの温度測定部10を含んでいるが、本実施形態の異常検知システム1Cでは取得部が第1温度測定部10Aと第2温度測定部10Bとを含んでいる。なお、実施形態1と共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
第1温度測定部10A及び第2温度測定部10Bは、例えばサーミスタ、白金測温抵抗体などの感温素子を備えている。第1温度測定部10A及び第2温度測定部10Bは、コンセント100が備える回路部品50のうち、互いに異なる回路部品50の温度を測定する。第1温度測定部10Aは、2個の導電金具60のうちの一方(例えば左側の導電金具60)の温度を測定し、第2温度測定部10Bは、2個の導電金具60のうちの他方(例えば右側の導電金具60)の温度を測定する。
以下に、本実施形態の異常検知システム1Cの動作を図11に基づいて説明する。
検知部20は、第1温度測定部10Aの測定値TAと、第2温度測定部10Bの測定値TBとを、所定のサンプリング間隔で取得する(S1,S2)。
検知部20は、測定値TA,TBを取得すると、2つの測定値TA,TBの差分値(TA−TB)の絶対値DT2を求める(S3)。
検知部20は、差分値(TA−TB)の絶対値DT2を求めると、差分値(TA−TB)の絶対値DT2と閾値Tth1との高低を比較する(S4)。
検知部20は、差分値(TA−TB)の絶対値DT2が閾値Tth1を超えていれば(S4:Yes)、コンセント100が異常状態であると検知する(S5)。検知部20にて異常状態であると検知されると、報知部30が表示ランプ31を点灯又は点滅させる。
検知部20は、差分値(TA−TB)の絶対値DT2が閾値Tth1以下であれば(S4:No)、コンセント100が異常状態ではない、つまり正常であると検知する(S6)。検知部20にて異常状態ではないと検知されると、報知部30が表示ランプ31を消灯させる。
ここで、検知部20は、差分値(TA−TB)の絶対値DT2と閾値Tth1との高低を比較するだけではなく、測定値TA,TBと閾値Tth2,Tth3との高低をそれぞれ比較することで、異常状態が発生しているか否かを検知してもよい。
この場合の異常検知システム1Cの動作を図12に基づいて説明する。
検知部20は、第1温度測定部10Aの測定値TAと、第2温度測定部10Bの測定値TBとを、所定のサンプリング間隔で取得する(S10,S11)。
検知部20は、測定値TA,TBを取得すると、2つの測定値TA,TBの差分値(TA−TB)の絶対値DT2を求める(S12)。
ここで、検知部20は、測定値TAと閾値Tth2との高低を比較する処理(S13)と、差分値(TA−TB)の絶対値DT2と閾値Tth1との高低を比較する処理(S14)と、測定値TBと閾値Tth3との高低を比較する処理(S15)とを並行して行う。
処理S13では、検知部20は、測定値TAと閾値Tth2との高低を比較し、測定値TAが閾値Tth2を超えていれば(S13:Yes)、コンセント100が異常状態であると検知する(S16)。
処理S14では、検知部20は、差分値(TA−TB)の絶対値DT2と閾値Tth1との高低を比較し、差分値(TA−TB)の絶対値DT2が閾値Tth1を超えていれば(S14:Yes)、コンセント100が異常状態であると検知する(S16)。
処理S15では、検知部20は、測定値TBと閾値Tth3との高低を比較し、測定値TBが閾値Tth3を超えていれば(S15:Yes)、コンセント100が異常状態であると検知する(S16)。
検知部20は、処理S13,S14,S15の全てで異常状態と判定しなかった場合(S13〜S15:No)、コンセント100が異常状態ではない、つまり正常であると検知する(S17)。
検知部20にてコンセント100が異常状態であると検知されると、報知部30は表示ランプ31を点灯又は点滅させる。検知部20にてコンセント100が正常であると検知されると、報知部30は表示ランプ31を消灯させる。ここで、測定値TAとの比較に用いる閾値Tth2と、測定値TBとの比較に用いる閾値Tth3とは同じ値でもよいし、異なる値でもよい。
ところで、本実施形態では、第1温度測定部10Aと第2温度測定部10Bとが別々の回路部品の温度を測定しているが、第1温度測定部10Aと第2温度測定部10Bとが同一の回路部品において別々の部位の温度を測定してもよい。例えば、第1温度測定部10Aと第2温度測定部10Bとが同一の導電金具60の別々の部位の温度を測定してもよく、第1温度測定部10Aが導電金具60の上側の刃受70の温度を測定し、第2温度測定部10Bが導電金具60の下側の刃受70の温度を測定してもよい。また、第1温度測定部10Aが導電金具60の一方の刃受70の温度を測定し、第2温度測定部10Bが導電金具60の端子板81の温度を測定してもよい。
このように、本実施形態では、第1温度測定部10Aと第2温度測定部10Bとが別々の部位で温度を測定する。したがって、第1温度測定部10A及び第2温度測定部10Bが接触不良の発生部位から離れている場合でも、第1温度測定部10A及び第2温度測定部10Bは接触不良による温度上昇の検知性能を向上できる。
また、第1温度測定部10Aが器具本体150の内部の温度を測定し、第2温度測定部10Bが器具本体150の外部の温度を測定してもよい。
検知部20は、第1温度測定部10Aの測定値TAと、所定の基準値との高低を比較することで、コンセント100が異常状態であるか否かを判定する。検知部20は、第2温度測定部10Bによって測定された周囲温度の測定値TBに応じて基準値を変化させる。例えば、検知部20は、周囲温度の測定値TBが高いほど基準値を高い値に設定する。周囲温度が高い場合、周囲温度が低い場合に比べて、平常状態での第1温度測定部10Aの測定値TAと基準値との差が小さくなる。ここで、検知部20は、周囲温度の測定値TBが高いほど基準値を高い値に設定するので、周囲温度が高い場合でも異常状態の誤検知が発生する可能性を低減できる。
また、本実施形態では取得部が2個の温度測定部(第1温度測定部10A及び第2温度測定部10B)を含んでいるが、取得部が3個以上の温度測定部を含んでいてもよく、検知部20が3個以上の温度測定部の測定値に基づいて異常状態の検知を行ってもよい。
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様の異常検知システム(1,1A〜1C)は、取得部(10,10A,10B,11)と、検知部(20)とを備える。電気器具(100,100A)は、回路部品(50,60,60A)と回路部品(50,60,60A)を収納する器具本体(150.150A)とを有する。取得部(10,10A,10B,11)は、電気器具(100,100A)の器具本体(150.150A)の内部と外部との少なくとも一方の温度に関する測定値を取得する。検知部(20)は、取得部(10,10A,10B,11)が取得した複数の測定値に基づいて電気器具(100,100A)が異常状態であるか否かを検知する。
第1の態様の異常検知システム(1,1A〜1C)によれば、検知部(20)は、複数の測定値に基づいて電気器具(100,100A)が異常状態であるか否かを検知するので、1つの測定値に基づいて検知を行う場合に比べて、異常状態の検知性能を向上できる。
第2の態様の異常検知システム(1,1A〜1C)では、第1の態様において、取得部(10,10A,10B,11)は、温度を測定する温度測定部(10)を含む。検知部(20)は、温度測定部(10)によって異なるタイミングで測定された2つの測定値の差分値が閾値を超える場合は電気器具(100,100A)が異常状態であると検知する。
第2の態様の異常検知システム(1,1A〜1C)によれば、温度測定部(10)の時間変化に基づいて電気器具(100,100A)が異常状態であるか否かを検知できる。したがって、検知部(20)は、回路部品(50,60,60A)に大きな電流が流れる場合や周囲温度が高い場合でも、電気器具(100,100A)が異常状態であるか否かを検知する検知性能を向上できる。
第3の態様の異常検知システム(1,1A〜1C)では、第1の態様において、取得部(10,10A,10B,11)は、それぞれ異なる測定部位で温度を測定する複数の温度測定部(10A,10B)を含む。検知部(20)は、複数の温度測定部(10A,10B)で測定された複数の測定値に基づいて電気器具(100,100A)が異常状態であるか否かを検知する。
第3の態様の異常検知システム(1,1A〜1C)によれば、検知部(20)は、異なる測定部位で測定された複数の測定値に基づいて異常状態であるか否かを検知しているので、異常状態であるか否かの検知性能を向上できる。また、温度測定部(10A,10B)が発熱部から離れた測定部位で温度を測定している場合でも、複数の温度測定部(10A,10B)が異なる測定部位で温度を測定しているので、発熱による温度上昇を検知する検知性能を向上できる。
第4の態様の異常検知システム(1,1A〜1C)では、第3の態様において、電気器具(100,100A)は回路部品(50,60,60A)を複数有する。複数の温度測定部(10A,10B)が、それぞれ、複数の回路部品(50,60,60A)のうち異なる回路部品(50,60,60A)の温度を測定する。
第4の態様の異常検知システム(1,1A〜1C)によれば、複数の温度測定部(10A,10B)によって異なる回路部品(50,60,60A)での温度上昇を測定できるので、電気器具(100,100A)が異常状態であるか否かを検知する検知性能を向上できる。
第5の態様の異常検知システム(1,1A〜1C)では、第3の態様において、複数の温度測定部(10A,10B)が、同一の回路部品(50,60,60A)の異なる測定部位で温度を測定する。
第5の態様の異常検知システム(1,1A〜1C)によれば、同一の回路部品(50,60,60A)において発生部からの距離などで温度にばらつきがある場合でも、電気器具(100,100A)が異常状態であるか否かを検知する検知性能を向上できる。
第6の態様の異常検知システム(1,1A〜1C)では、第3〜5のいずれかの態様において、複数の温度測定部(10A,10B)は、第1温度測定部(10A)と、第2温度測定部(10B)とを含む。第1温度測定部(10A)は、器具本体(150.150A)の内部の温度を測定する。第2温度測定部(10B)は、器具本体(150.150A)の外部の温度を測定する。検知部(20)は、第1温度測定部(10A)の測定値が所定の基準値を超える場合は電気器具(100,100A)が異常状態であると検知する。検知部(20)は、第2温度測定部(10B)の測定値の大きさに応じて基準値の値を変更する。
第6の態様の異常検知システム(1,1A〜1C)によれば、器具本体(150.150A)の外部の温度に応じて基準値の値が変化するので、外部の温度が高温である場合でも、電気器具(100,100A)が異常状態であるか否かを検知する検知性能を向上できる。
第7の態様の異常検知システム(1,1A〜1C)では、第3〜6のいずれかの態様において、検知部(20)は、複数の測定値のうち2つの測定値の差分値に基づいて、電気器具(100,100A)が異常状態であるか否かを検知する。
第7の態様の異常検知システム(1,1A〜1C)によれば、異なる測定部位での測定値の差分値に基づいて、電気器具(100,100A)が異常状態であるか否かを検知する。
第8の態様の異常検知システム(1,1A〜1C)では、第1の態様において、取得部(10,10A,10B,11)は、温度を測定する温度測定部(10)と、電流測定部(11)とを含む。電流測定部(11)は、温度に関する測定値として回路部品(50,60,60A)に流れる電流の電流値を測定する。検知部(20)は、温度測定部(10)の測定値と、電流測定部(11)の測定値とに基づいて、電気器具(100,100A)が異常状態であるか否かを検知する。
第8の態様の異常検知システム(1,1A〜1C)によれば、回路部品(50,60,60A)に流れる電流の電流値を考慮して、電気器具(100,100A)が異常状態であるか否かを検知できる。
第9の態様の異常検知システム(1,1A〜1C)では、第8の態様において、検知部(20)は、温度測定部(10)の測定値が所定の基準値を超える場合は電気器具(100,100A)が異常状態であると検知する。検知部(20)は、電流測定部(11)の測定値の大きさに応じて基準値の値を変更する。
第9の態様の異常検知システム(1,1A〜1C)によれば、回路部品(50,60,60A)に流れる電流が増加すると、ジュール熱による回路部品(50,60,60A)での発熱が増加する。したがって、検知部(20)が、電流測定部(11)の測定値の大きさに応じて基準値の値を変更することで、ジュール熱による発熱を考慮して、電気器具(100,100A)が異常状態であるか否かを検知できる。
第10の態様の異常検知システム(1,1A〜1C)では、第1〜9のいずれかの態様において、接点部(32)を更に備える。接点部(32)は、回路部品(50,60,60A)に流れる電流の電路に設けられ、検知部(20)にて電気器具(100,100A)が異常状態であると検知されるとオフ状態になる。
第10の態様の異常検知システム(1,1A〜1C)によれば、異常状態になると回路部品(50,60,60A)への電力供給を遮断できる。
第11の態様の異常検知システム(1,1A〜1C)では、第1〜10のいずれかの態様において、報知部(30)を更に備える。報知部(30)は、検知部(20)にて電気器具(100,100A)が異常状態であると検知されると異常状態の報知動作を行う。
第11の態様の異常検知システム(1,1A〜1C)によれば、異常状態をユーザに報知できる。
第12の態様の異常検知システム(1,1A〜1C)では、第1〜11のいずれかの態様において、通信部(33)を更に備える。通信部(33)は、検知部(20)にて電気器具(100,100A)が異常状態であると検知されると、外部機器(500)に対して異常状態を通知する信号を送信する。
第12の態様の異常検知システム(1,1A〜1C)によれば、電気器具(100,100A)が異常状態になったことを外部機器(500)に通知することができ、外部機器(500)で異常状態に対処することができる。
第2〜第12の態様に係る構成については、異常検知システムに必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
第13の態様の配線器具(100,100A)では、第1〜12のいずれかの態様の異常検知システム(1,1A〜1C)と、回路部品(50,60,60A)と、回路部品(50,60,60A)を収納する器具本体(150.150A)と、を備える。器具本体(150.150A)に異常検知システム(1,1A〜1C)が保持されている。
第13の態様の配線器具(100,100A)によれば、検知部(20)は、複数の測定値に基づいて電気器具(100,100A)が異常状態であるか否かを検知するので、1つの測定値に基づいて検知を行う場合に比べて、異常状態を検知する検知性能を向上できる。
1,1A〜1C 異常検知システム
10 温度測定部(取得部)
10A 第1温度測定部(温度測定部,取得部)
10B 第2温度測定部(温度測定部,取得部)
11 電流測定部(取得部)
20 検知部
30 報知部
32 接点部
33 通信部
50 回路部品
60,60A 導電金具(回路部品)
100 コンセント(電気器具)
100A タップ(電気器具)
150,150A 器具本体
500 外部機器
DT1 差分値
I1 電流
L1〜L3,R1〜R3 測定部位
LT,RT 測定エリア

Claims (13)

  1. 回路部品と前記回路部品を収納する器具本体とを有する電気器具の前記器具本体の内部と外部との少なくとも一方の温度に関する測定値を取得する取得部と、
    前記取得部が取得した複数の測定値に基づいて前記電気器具が異常状態であるか否かを検知する検知部と、を備える
    異常検知システム。
  2. 前記取得部は、前記温度を測定する温度測定部を含み、
    前記検知部は、前記温度測定部によって異なるタイミングで測定された2つの測定値の差分値が閾値を超える場合は前記電気器具が異常状態であると検知する
    請求項1に記載の異常検知システム。
  3. 前記取得部は、それぞれ異なる測定部位で前記温度を測定する複数の温度測定部を含み、
    前記検知部は、前記複数の温度測定部で測定された複数の測定値に基づいて前記電気器具が異常状態であるか否かを検知する
    請求項1に記載の異常検知システム。
  4. 前記電気器具は前記回路部品を複数有し、
    前記複数の温度測定部が、それぞれ、前記複数の回路部品のうち異なる回路部品の温度を測定する
    請求項3に記載の異常検知システム。
  5. 前記複数の温度測定部が、同一の前記回路部品の異なる測定部位で温度を測定する
    請求項3に記載の異常検知システム。
  6. 前記複数の温度測定部は、前記器具本体の内部の温度を測定する第1温度測定部と、前記器具本体の外部の温度を測定する第2温度測定部とを含み、
    前記検知部は、前記第1温度測定部の測定値が所定の基準値を超える場合は前記電気器具が異常状態であると検知し、
    前記検知部は、前記第2温度測定部の測定値の大きさに応じて前記基準値の値を変更する
    請求項3〜5のいずれか1項に記載の異常検知システム。
  7. 前記検知部は、前記複数の測定値のうち2つの測定値の差分値に基づいて、前記電気器具が異常状態であるか否かを検知する
    請求項3〜6のいずれか1項に記載の異常検知システム。
  8. 前記取得部は、前記温度を測定する温度測定部と、前記温度に関する測定値として前記回路部品に流れる電流の電流値を測定する電流測定部とを含み、
    前記検知部は、前記温度測定部の測定値と、前記電流測定部の測定値とに基づいて、前記電気器具が異常状態であるか否かを検知する
    請求項1に記載の異常検知システム。
  9. 前記検知部は、前記温度測定部の測定値が所定の基準値を超える場合は前記電気器具が異常状態であると検知し、
    前記検知部は、前記電流測定部の測定値の大きさに応じて前記基準値の値を変更する
    請求項8に記載の異常検知システム。
  10. 前記回路部品に流れる電流の電路に設けられ、前記検知部にて前記電気器具が異常状態であると検知されるとオフ状態になる接点部を更に備える
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の異常検知システム。
  11. 前記検知部にて前記電気器具が異常状態であると検知されると異常状態の報知動作を行う報知部を更に備える
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の異常検知システム。
  12. 前記検知部にて前記電気器具が異常状態であると検知されると外部機器に対して異常状態を通知する信号を送信する通信部を更に備える
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の異常検知システム。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の異常検知システムと、前記回路部品と、前記回路部品を収納する前記器具本体と、を備え、前記器具本体に前記異常検知システムが保持されている
    配線器具。
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