JP3096992U - テスター - Google Patents

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Abstract

【課題】取り扱いが容易で安価なテスターを提供する
【解決手段】箱形筐体8の表面に二接点式のスイッチ(切換手段)12、発光ダイオード13,14、スイッチ(切換手段)15、ネオン管(放電管)16が設けられる。箱形筐体8からはリード9に接続されたテスト棒やワニロクリップ等の接触端子10が設けられる。また、スイッチ12,15は自動復帰型の接点を有するプッシュスイッチである。この構成により、電圧(交流、直流)誘導、導通のテストを行う。
【選択図】  図2

Description

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】被測定部間の電圧が交流であるか、又は直流であるかを表示する表示手段と、被測定部の導通を検査する導通検出手段と、被測定部の端子間の電圧が実電圧であるか、又は誘導電圧であるかを表示する放電管とを設けたことを特徴とするテスター。
【請求項2】被測定部両端に接続するための第1と第2の接触端子と、
該第1の接触端子に一端が接続された所定の電流値で導通路を遮断する遮断手段と、
前記遮断手段の他端が接続された共通接続端と第1と第2の切換端とを有し、該共通接続端の導通路を該第1と第2の切換端の何れかに切り換える第1の切換手段と、
該第1の切換端と前記第2の接触端子との間に接続されている、抵抗成分に直列接続された異なる極性方向に並列接続された第1と第2の発光ダオードと、
該第1の切換端と前記第2の接触端子との間に接続されている、第2の切換手段に直列に接続された放電管と、
該第2の切換端と前記第2の接触端子との間に接続された電池と直列接続された表出手段と、
を備えることを特徴とするテスター。
【請求項3】前記第1と第2の発光ダオードの発光色が異なり、かつ前記表出手段がブザーであることを特徴とする請求項2に記載のテスター。
【請求項4】前記第1と第2の切換手段が自動復帰型の接点を有するプッシュスイッチであることを特徴とする請求項2又は3に記載のテスター。
【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、現場サイドでの必要な電気的測定項目を満たし、取り扱いが容易で安価なテスターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、被測定回路の電気測定には、図3に示すようなテスターが用いられている。同図のテスターは、テスター本体1に、電源・機能切換スイッチ2、測定値表示部3、機能指示部4、テスト棒5、リセットスイッチ6等が設けられ、保護カバー7でテスター本体1の表側を保護するように構成されている。例えば、被測定回路の電圧測定を行う場合、被測定回路の印加されている電圧が直流か交流かを前もって確認し、その電源種別に応じてテスターの電源・機能切換スイッチ2を所定の機能測定位置に切り換えてから測定を開始している。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
図3に示したような従来のテスターでは、測定値表示部3に液晶ディスプレィ等が用いられ、その表示回路には半導体集積回路(IC)等が使用され、現場サイドでは使用しない領域のレンジ等が設けられたりして、比較的高価なものが多く、取り扱いも慎重に行わねばならない。また、上記したように、電圧測定の場合、電源種を確認した後に測定を開始しなければならず、現場サイドでは必ずしも使い勝手がよいものではなかった。
【0004】
例えば、下水処理場やポンプ所では、主設備として、強電の部類に属する主ポンプ、ブロワーや受配電設備等が設置され、これらの制御回路は交流、直流の両方が使用されており、測定の際に電源種別を判定して、制御回路の断線、リレーコイルの断線、接点の接触不良等の判定を行うことが必要不可欠であった。さらに、最近では、このような施設においてもコンピュータ制御等の弱電回路が広く利用されており、その電源電圧は5V以下の低電圧であることが多く、従って、設備の点検等で行う計測では、5V以下の低電圧での判定が必要であり、従来のテスターで安易に計測した場合、被測定部に5V以上の電圧を印加されて、制御回路が破壊するおそれがあり、一方では、100V以上の高い電圧が使用されているために従来のテスターでは、不十分な点があった。
【0005】
本考案は、上述のような課題に鑑みなされたものであって、現場サイドでの必要な電気的測定項目を満たし、取り扱いが容易で安価なテスターを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記課題を達成したものであって、請求項1の考案は、被測定部間の電圧が交流であるか、又は直流であるかを表示する表示手段と、被測定部の導通を検査する導通検出手段と、被測定部の端子間の電圧が実電圧であるか、又は誘導電圧であるかを表示する放電管とを設けたことを特徴とするテスターである。
【0007】
請求項1の考案では、被測定部間の電圧が交流であるか、又は直流であるかを表示する表示手段を備えるとともに、被測定部の導通を検査する導通検出手段を備え、かつ被測定部の端子間の電圧が実電圧であるか、又は誘導電圧であるかを表示する放電管を備えたテスタであり、測定に当たり電圧の種別を判定することなく、テスト棒やワニ口クリップ等の接触端子を被測定部に接触させることにより、交流電圧又は直流電圧を表示することができる。また、直流電圧の場合には、何れの接触端子側が正極であり、或いは負極であるかを表示することが可能である。また、被測定部間が交流でも直流電圧でもないこと、すなわち被測定部間が通電状態でないことを確認した上で、導通検査を簡単に行うことができる。さらに、交流電圧が検出された場合、被測定部の端子間の電圧が実電圧であるのか、誘導電圧であるのかを放電管で表示することができる。
【0008】
また、請求項2の考案は、被測定部両端に接続するための第1と第2の接触端子と、
該第1の接触端子に一端が接続された所定の電流値で導通路を遮断する遮断手段と、
前記遮断手段の他端が接続された共通接続端と第1と第2の切換端とを有し、該共通接続端の導通路を該第1と第2の切換端の何れかに切り換える第1の切換手段と、
該第1の切換端と前記第2の接触端子との間に接続されている、抵抗成分に直列接続された異なる極性方向に並列接続された第1と第2の発光ダイオードと、
該第1の切換端と前記第2の接触端子との間に接続されている、第2の切換手段に直列に接続された放電管と、
該第2の切換端と前記第2の接触端子との間に接続された電池と直列接続された表出手段と、
を備えることを特徴とするテスターである。
【0009】
請求項2の考案では、被測定部両端に接続するための第1と第2の接触端子がテスト棒やワニ口クリップ等であり、第1の接触端子の一端が所定の電流値で導通路が遮断される遮断手段(熱で溶断するフューズ又は機械的構造の遮断機構)に接続され、この遮断手段の他端が、第1の切換手段の共通接続端に接続され、第1の切換手段の切換動作により、導通路を第1と第2の切換端の何れかに切り換えられるようになされており、第1の切換手段の第1の切換端と第2の接触端子間には、2回路系統が並列接続されており、第1回路系統として、抵抗成分と、異なった極性方向に並列接続した第1と第2の発光ダイオードとが直列接続され、第2回路系統として、第2の切換手段と放電管とが直列接続されている。また、第2の切換端と前記第2の接触端子と間には、電池と直列に表出手段が接続されている。
【0010】
また、請求項3の考案は、前記第1と第2の発光ダイオードの発光色が異なり、かつ前記表出手段がブザーであることを特徴とする請求項2に記載のテスターである。
【0011】
請求項3の考案では、第1と第2の発光ダイオードの発光色が異なっており、第1と第2の発光ダイオードの両方が点灯した場合は交流電圧であることが検出でき、第1と第2の発光ダイオードの何れかが発光した場合は直流電圧であることが検出できる。また、第1と第2の発光ダイオードの何れか一方が点灯した場合には、第1と第2の接触端子が接続されている被測定部の何れかが正極又は負極であることを判断することができ、例えば、発光ダイオードの一つが点灯した場合、この発光ダイオードのアノード側に接続されている第1の接触端子側の被測定部の接触端が正極であることが判る。また、表出手段の代表例としてはブザーであるが、ランプ等であってもよいし、また、ランプを点滅するようにしてもよい。
【0012】
また、請求項4の考案は、前記第1と第2の切換手段が自動復帰型の接点を有するプッシュスイッチであることを特徴とする請求項2又は3に記載のテスターである。
【0013】
請求項4の考案では、第1と第2の切換手段が自動復帰型の接点を有するプッシュスイッチであると、通常は、一定の接続状態を維持することができるので、誤操作の発生を防止することができる作用を有する。
【0014】
【本考案の実施の形態】
以下、本考案のテスターの実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、図1はテスターの外観図であり、図2はその回路図である。
【0015】
図1は、本考案のテスターについて、図1,図2を参照して説明する。本実施形態のテスターは、箱形筐体8の表面に二接点式のスイッチ(切換手段)12、発光ダイオード13,14、スイッチ(切換手段)15、ネオン管(放電管)16が設けられ、箱形筐体8内には乾電池17、ブザー18が収納されている。例えば、発光ダイオード13は緑色発光ダイオードであり、発光ダイオード14は赤色発光ダイオードが用いられる。箱形筐体8からはリード9に接続された第1と第2の接触端子10a,10bが設けられ、第1と第2の接触端子10a,10bはテスト棒やワニ口クリップ等である。また、スイッチ12,15は自動復帰型の接点を有するプッシュスイッチである。
【0016】
続いて、本実施形態のテスターの回路について説明する。被測定部両端に接続するための第1と第2の接触端子10a,10bは、その一端がフューズ(遮断手段)11の一端に接続され、その他端は、スイッチ(第1の切換手段)12の共通接続端に接続されている。フューズ11は、所定の電流値で熱が発生して導通路を溶断するもの、或いは、所定の電流値で機械的構造の遮断機構であってもよい。スイッチ12の切換動作により、共通接続端の導電路は、第1と第2の接点12a,12bの何れかに接続される。常時第1の接点12aが接触(オン)し、第2の接点12bは開放(オフ)されており、スイッチ釦を押すことにより、第1の接点12aが開放(オフ)し、第2の接点12bが接触(オン)する。
【0017】
スイッチ12の第1の接点12aの第1の切換端は、抵抗(抵抗成分)R1の一端に接続され、その他端が、異なった極性方向に並列接続された第1と第2の発光ダイオード13,14の一接続端に接続されている。詳しくは、第1と第2の発光ダイオード13,14は、第1の発光ダイオード13のカソードと第2の発光ダイオード14のアノードとが接続され、かつ第1の発光ダイオード13のアノードと第2の発光ダイオード14のカソードとが接続されて、第1の発光ダイオード13のカソードと第2の発光ダイオード14のアノードとの接続側が抵抗R1に接続され、第1の発光ダイオード13のアノードと第2の発光ダイオード14のカソードとの接続側が第2の接触端子10bに接続されている。さらに、スイッチ12の第1の接点12aの第1の切換端と第2の接触端子10bとの間には、スイッチ(第2の切換手段)15とネオン管(放電管)16とが直列接続されており、ネオン管16には抵抗R2が並列接続されている。スイッチ12の第1の接点12bの第2の切換端には、電池17の正電極が接続され、その負電極がブザー(表出手段)18の一端子に接続され、他端子が第2の接触端子10bに接続されている。また、ブザー18の鳴動時の誘導起電圧を消去する抵抗R3が接続されている。
【0018】
一方、ネオン管16は、例えば、定格電圧が100Vのものを使用し、実電圧のみが印加されたとき発光するようになされている。また、ブザー18はこの実施形態に限定することなく、他の発光色と異なる発光ダイオード等を用いてもよいし、他のランプ等の表示灯であってもよいし、また、発光ダイオード等の表示灯を他の表示灯と区別できるように点滅させるようにしてもよい。
【0019】
次に、本実施形態のテスターによる電圧、誘導、導通のチェック方法について説明する。
【0020】
先ず、電圧チェック方法について説明する。テスターは、スイッチ12,15の接続状態が図2に示した状態であり、第1と第2の接触端子10a,10bを被測定部の両端に接続する。この状態で第1と第2の発光ダイオード13,14の両方が点灯した場合、被測定部には交流電圧であることが検出ができる。また、第1と第2の発光ダイオード13,14の何れかが発光した場合は、直流電圧であることを検出できる。
【0021】
直流電圧の極性は、第1の発光ダイオード13が点灯した場合、第2の接触端子10bが接続している被測定部の端部が正極であり、第1の接触端子10aが接続されている被測定部の他端部が負極であることが判定できる。また、第2の発光ダイオード14のみが点灯した場合は、第1の接触端子10aが接続されている被測定部の端部側が正極であり、第2の接触端子10bが接続されている被測定部の他端部が負極であることが判定できる。
【0022】
誘導チェック方法は、第1と第2の発光ダイオード13,14の両方が点灯した場合、交流電圧であることが判定できるが、誘導電圧である可能性あり、第2のスイッチ15のスイッチ釦を押すことにより、ネオン管16が点灯すれば、実電圧であることが判定できるし、ネオン管16が点灯しなければ、誘導電圧であることが判定できる。
【0023】
導通チェック方法は、上記電圧チェックにおいて、第1と第2の発光ダイオード13,14が点灯しなかった場合、第1のスイッチ12のスイッチ釦を押すことにより、導通路を第1の切換端12aから第2の切換端12bに切り換えて、電池17により被測定部に通電を行う。被測定部が断線していない場合、ブザー18に通電されるので、ブザー18が鳴動する。これによって、被測定部の導通の有無を判定することができる。
【0024】
なお、本考案は、上記実施形態のテスターとして説明したが、通常のテスターに組み込んでもよいことは明らかであり、その場合、電圧、導通、誘導のチェックを行った後、切換スイッチにより通常のテスターの測定を実施することも可能である。殊に、通常のテスターに放電管による実電圧、誘導電圧の検出部を組み組み込んだものであってもテスターとしての利用価値が顕著なものとなる。
【0025】
また、本実施形態のテスターは箱形筐体に収納されており、防水構造が容易に構成でき、安全性の高いテスターを提供できる。
【0026】
【考案の効果】
上記記載のように、本考案によれば、簡便なテスター回路によって、現場サイドで必要な電気的測定項目をテェックすることが可能であり、高価なテスターを必要としないし、操作が容易であって、かつ安価であるので、極めて効果的なテスターを提供できる利点がある。
【0027】
また、本考案によれば、第1と第2のスイッチが自動復帰型接点を有するプッシュスイッチであるので、通常は、常に一定の回路接続状態を維持することができるので、誤操作を回避できる利点がある。
【0028】
また、本考案によれば、実電圧であるか、誘導電圧であるかを容易に検出することができる利点がある。
【0029】
また、本考案によれば、従来のテスターに組み込むことによって、使い勝手の良好なテスターを提供できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るテスタの一実施形態の外観図である。
【図2】本実施形態のテスター回路を示す回路図である。
【図3】従来の蓋を開いたテスターの正面図である。
【符号の説明】
8 箱形筐体
9 リード
10 接触端子
11 フューズ(遮断手段)
12 スイッチ(第1の切換手段)
13,14 第1と第2の発光ダイオード
15 スイッチ(第2の切換手段)
16 ネオン管(放電管)
17 電池
18 ブザー

Claims (4)

  1. 被測定部間の電圧が交流であるか、又は直流であるかを表示する表示手段と、被測定部の導通を検査する導通検出手段と、被測定部の端子間の電圧が実電圧であるか、又は誘導電圧であるかを表示する放電管とを設けたことを特徴とするテスター。
  2. 被測定部両端に接続するための第1と第2の接触端子と、
    該第1の接触端子に一端が接続された所定の電流値で導通路を遮断する遮断手段と、
    前記遮断手段の他端が接続された共通接続端と第1と第2の切換端とを有し、該共通接続端の導通路を該第1と第2の切換端の何れかに切り換える第1の切換手段と、
    該第1の切換端と前記第2の接触端子との間に接続されている、抵抗成分に直列接続された異なる極性方向に並列接続された第1と第2の発光ダオードと、
    該第1の切換端と前記第2の接触端子との間に接続されている、第2の切換手段に直列に接続された放電管と、
    該第2の切換端と前記第2の接触端子との間に接続された電池と直列接続された表出手段と、
    を備えることを特徴とするテスター。
  3. 前記第1と第2の発光ダオードの発光色が異なり、かつ前記表出手段がブザーであることを特徴とする請求項2に記載のテスター。
  4. 前記第1と第2の切換手段が自動復帰型の接点を有するプッシュスイッチであることを特徴とする請求項2又は3に記載のテスター。
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