JP2019003063A - カメラ旋回装置 - Google Patents

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Kenji Kagei
健司 影井
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Abstract

【課題】
プリセット実行後のマニュアル操作の操作性向上のために、どちらの方向に対しても端までの距離を一定以上確保するようにプリセット動作を行うことを可能にしたカメラ旋回装置を提供すること。
【解決手段】
定められた目標位置へ自動で移動させるプリセット動作が可能なカメラ旋回装置において、パン方向に180゜以上駆動可能とするパン駆動手段と、チルト方向に前記パンの回転方向に直交する軸をまたいで駆動可能とするチルト駆動手段と、チルトが前記パンの回転方向に直交する軸をまたぐ際に映像を自動で反転する映像反転手段と、現在位置から端の位置までの距離を認識する端位置認識手段と、プリセット位置を登録する際に前記端位置認識手段が認識した端までの距離が閾値よりも離れていた場合には現在位置を登録し、閾値以下であった場合には現在位置と異なる位置を登録するプリセット登録位置変換手段を有することを特徴とする構成とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、カメラ旋回装置に関し、特に登録されたパン・チルト位置へ自動で動作させるプリセット動作が可能なカメラ旋回装置に関するものである。
従来、操作器のジョイスティックを操作することによってパン・チルトを動作させるマニュアル操作とともに、登録された位置へ自動で動作するプリセット動作が可能であるカメラ旋回装置が知られている。また、その中でも、広範囲を撮影可能とするよう、パン・チルトの旋回可能範囲が広いカメラ旋回装置が知られている。
例えば、特許文献1では、パンの回転軸にスリップリングを使用することで、エンドレスに回転可能なカメラ旋回装置の例が開示されている。また、特許文献2では、簡便な構成でパン360゜全域を撮影可能な雲台の例が開示されている。
特許5159458号公報 特開2013−15825号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示された従来技術では、パンの回転軸にスリップリングを使用している分、高価なものとなってしまう。上述の特許文献2に開示された従来技術は、簡便な構成であるため安価に実現可能である一方で、端が存在するため、プリセット実行後にマニュアル操作をしようとした際に使用しづらいことがある。
特に、天井に設置されたカメラ旋回装置から真下を撮影しているような状況においては、パンを動作させると映像が回転するだけであり、撮影領域に大きな変化はなく、パンの端位置を認識しづらい。パンの端付近にプリセット位置を登録してしまうと、その位置へプリセット動作を実行した後でマニュアル操作を行う際に、すぐに端へ到達してしまい、結果として操作しづらいものとなってしまう。
そこで、本発明の目的は、プリセット実行後のマニュアル操作の操作性向上のために、どちらの方向に対しても端までの距離を一定以上確保するようにプリセット動作を行うことを可能にしたカメラ旋回装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、定められた目標位置へ自動で移動させるプリセット動作が可能なカメラ旋回装置において、パン方向に180゜以上駆動可能とするパン駆動手段と、チルト方向に前記パンの回転方向に直交する軸をまたいで駆動可能とするチルト駆動手段と、チルトが前記パンの回転方向に直交する軸をまたぐ際に映像を自動で反転する映像反転手段と、現在位置から端の位置までの距離を認識する端位置認識手段と、プリセット位置を登録する際に前記端位置認識手段が認識した端までの距離が閾値よりも離れていた場合には現在位置を登録し、閾値以下であった場合には現在位置と異なる位置を登録するプリセット登録位置変換手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、プリセット実行後のマニュアル操作の操作性向上のために、どちらの方向に対しても端までの距離を一定以上確保するようにプリセット動作を行うことを可能にしたカメラ旋回装置を提供することができる。
実施例1のブロック図である 実施例1のパン・チルトが異なる位置であっても同一の映像が取得できる場合を表す雲台の外観図の例である 実施例1のプリセット登録命令を受信した際のCPUの処理のフローチャートである 実施例2のプリセット実行命令を受信した際のCPUの処理のフローチャートである
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
[実施例1]
以下、図1のブロック図を参照して、本発明の第1の実施例による構成について説明する。
本実施例の撮影システムは、操作器10と雲台システム20とから構成される。操作者は操作器10を操作することで雲台システム20を遠隔制御し、ズーム・フォーカス・チルト・パンおよびカメラの各種機能を調節することで、所望の映像を取得することができる。
雲台システム20は、雲台21、レンズ22、カメラ23から構成される。雲台21はCPU211、操作命令通信部212、パン制御部213a、チルト制御部213b、パンモータ214a、チルトモータ214b、レンズ制御部215、カメラ制御部216、メモリ217から構成されている。CPU211は操作命令通信部212を介して操作器10からの操作命令を受信する。受信した命令がパン・チルト制御命令であった場合には、パン・チルト制御部213を介して、パン・チルトモータ214を動作させる。
ズーム・フォーカス制御命令であった場合には、レンズ制御部215を介して、レンズ22を制御し、ズーム・フォーカスの制御を行う。カメラの制御命令であった場合には、カメラ制御部216を介して、カメラ23の各種制御を行う。
ここで、パン・チルトが異なる位置でも同一の映像が取得できる例について、図2の雲台の外観図を基に説明する。パン・チルトともに図示の方向をプラス方向、マイナス方向とし、パンは±180゜、チルトは±130゜の動作が可能であるものとする。図2からもわかるように、図2(a)記載のパン−40゜チルト+90゜に対して、パンを180゜、チルトをパンの回転方向と直交する軸に対して対象な位置とした図2(b)記載のパン+140゜チルト−90゜は同一の方向を向くことになる。
但し、カメラの上下が逆さになるため、チルトの位置が0゜をまたぐ際には、CPU211がカメラ制御部216を介してカメラ23へ制御命令を送ることで、映像を反転させる。こうすることで、図2の(a)と(b)では同じ映像が取得される。
次に、プリセット位置登録命令を受信した際のCPU211の処理について、図3のフローチャートを基に説明する。
まず、CPU211は、プリセット位置登録命令を受信後、ステップ11において、パンの現在位置と端までの距離を算出する。次に、ステップ12において、端までの距離が閾値以下であるかを判別する。端までの距離が閾値より長い場合には、ステップ13に進み、現在位置を登録位置とする。一方、閾値より短い場合には、ステップ14に進み、現在位置とは異なる位置、具体的にはパンを180゜、チルトをパンの回転方向に直交する軸に対して対称な位置を登録位置とする。登録位置が決定したら、ステップ15において、操作器から指定された登録番号とともにメモリ217に保存し、プリセット位置登録動作を終了する。
例として、上述の雲台において、閾値が回転角換算で30゜に設定されていた場合について説明する。パン−40゜チルト+10゜の位置で登録動作を行った場合には、パンの端までの距離がマイナス方向で140゜、プラス方向で220゜になるため、条件に合致せず、現在位置がそのまま目標位置として登録される。一方、パン−170゜チルト+10゜の位置で登録動作を行った場合には、マイナス方向への距離が10゜になるため、同じ映像が取得されるパン+10゜チルト−10゜の位置を登録する。
操作器からプリセット実行命令を受信した際には、操作器から指定された実行番号の登録位置情報をメモリ217から取得し、登録位置へ指定の秒数で移動するように、パン・チルト制御部213を制御させる。
以上のような処理を行うことで、プリセット動作実行後にマニュアルで操作させる際に、どちらの方向にも一定の範囲動作可能とすることができる。前述の例では、パン−170゜の位置へそのまま登録した場合には、プリセット実行後にマイナス方向へ10゜分しか動作できないのに対し、+10゜へ登録しておくことによって、マイナス方向へ190゜、プラス方向へも170゜動作可能となる。これによってプリセット実行後に、端までの距離が一定以上確保されるため、マニュアル操作を行う際の操作性が向上することになる。
本実施例の派生するシステムとして、実施例の構成ではCPU211と操作命令通信部212、パン・チルト制御部213、レンズ制御部215、カメラ制御部216を別の構成としたが、ひとつのCPUで処理しても良い。メモリ217についてもCPU211の内蔵メモリを使用しても良い。
[実施例2]
以下、本発明の第2の実施例について説明する。構成については図1に示す実施例1と同様である。また、本実施例においては、プリセット位置登録命令が受信された際のCPU211の処理は、必ず現在位置を登録するものとする。プリセット実行命令を受信した際のCPU211の処理について、図4のフローチャートを基に説明する。
CPU211は、まず、ステップ21において、操作器から指定された番号のプリセット登録位置の情報をメモリ217から取得する。次に、ステップ22において、一定時間経過するまで待つ。一定時間経過後、ステップ23に進み、ステップ22の待ち時間の間に同じプリセット実行命令が3回以上受信されたかを判別する。3回以上受信されていない場合には、ステップ23へ進み、登録位置をそのまま目標位置とする。一方、3回以上受信された場合には、ステップ25に進み、目標位置から端までの距離を算出する。
さらに、ステップ26において、目標位置から端までの距離が閾値よりも長いかを判別する。端までの距離が閾値よりも長かった場合には、ステップ24へ進み、登録位置を目標位置とする。端までの距離が閾値以下であった場合には、登録位置とは異なる位置、具体的にはパンを180゜、チルトをパンの回転方向に直交する軸に対して対称な位置を登録位置とする。登録位置が決定したら、ステップ28において、実施例1と同様のプリセット動作を行う。
操作者は、端付近への登録を防止したい場合は、一度プリセット位置の登録動作を行った後、プリセット実行ボタンを3回連続で押すものとする。現在位置が端付近であった場合には、同じ映像を取得できる端から離れた異なる位置へ自動で移動することになり、再度登録動作を行うことで、端付近への登録を防止することができる。端付近でない場合には、現在位置と目標位置が等しくなるため、プリセット動作は行われず、端付近でない位置に登録できたことを認識することができる。また、端付近に意図して登録をしたい場合においても、通常通りの操作によって登録が可能である。
以上のように、プリセット登録位置が端付近にある場合には、目標位置を変更してプリセット動作を行う手段を設けておくことで、任意の位置に登録可能で、かつ端付近への登録を抑制することができる。
本実施例の派生するシステムは、実施例1に記載した派生するシステムと同様である。加えて、登録位置と異なる位置へプリセット動作を行うための手段を、同じプリセット実行命令を3回受信した場合としたが、別の動作命令とするなど、どのような手段でもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
10 操作器
20 雲台システム
21 雲台
211 CPU
212 操作命令通信部
213a パン制御部
213b チルト制御部
214a パンモータ
214b チルトモータ
215 レンズ制御部
216 カメラ制御部
217 メモリ
22 カメラ
23 レンズ

Claims (4)

  1. 定められた目標位置へ自動で移動させるプリセット動作が可能なカメラ旋回装置において、
    ・パン方向に180゜以上駆動可能とするパン駆動手段と、
    ・チルト方向に前記パンの回転方向に直交する軸をまたいで駆動可能とするチルト駆動手段と、
    ・チルトが前記パンの回転方向に直交する軸をまたぐ際に映像を自動で反転する映像反転手段と、
    ・現在位置から端の位置までの距離を認識する端位置認識手段と、
    ・プリセット位置を登録する際に前記端位置認識手段が認識した端までの距離が閾値よりも離れていた場合には現在位置を登録し、閾値以下であった場合には現在位置と異なる位置を登録するプリセット登録位置変換手段を有する
    ことを特徴とする、カメラ旋回装置。
  2. 前記現在位置と異なる位置とは、現在位置に対してパンが180゜、チルトが前記パンの回転方向と直交する軸に対して対称な位置であることを特徴とする請求項1に記載のカメラ旋回装置
  3. 定められた目標位置へ自動で移動させるプリセット動作が可能なカメラ旋回装置において、
    ・パン方向に180゜以上駆動可能とするパン駆動手段と、
    ・チルト方向に前記パンの回転方向に直交する軸をまたいで駆動可能とするチルト駆動手段と、
    ・チルトが前記パンの回転方向に直交する軸をまたぐ際に映像を自動で反転する映像反転手段と、
    ・登録されたプリセット位置から端の位置までの距離を認識する端位置認識手段と
    ・プリセット動作実行時に前記端位置認識手段が認識した端までの距離が閾値よりも離れていた場合には登録されている位置を目標位置とし、閾値以下であった場合には登録されている位置とは異なる位置を目標位置とするプリセット目標位置変換手段を有する
    ことを特徴とする、カメラ旋回装置。
  4. 前記登録されている位置と異なる位置とは、登録されている位置に対して、パンが180゜、チルトが前記パンの回転方向と直交する軸に対して対称な位置であることを特徴とする請求項1に記載のカメラ旋回装置。
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