JP2019002793A - 煙検知装置 - Google Patents

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【課題】煙濃度と移動の履歴の情報から煙濃度の分布を把握しつつ効率的に煙発生箇所の特定を行うことのできる煙検知装置を提供する。【解決手段】先端に空気の吸引口を有する吸引ノズルと、吸引ノズルから吸引した空気に含まれる煙濃度を検出する煙濃度検出部(煙検知ユニット22)と、風向を検出する風向検出部と、吸引ノズルの向きを検出するノズル方向検出部24と、吸引ノズルの移動量及び移動方向を検出するノズル移動検出部25と、煙濃度検出部と風向検出部及びノズル移動検出部25による検出情報の履歴から、ノズル方向検出部24で検出される吸引ノズルの向きに対する煙発生箇所の方向を推定する制御部20と、制御部20で推定された煙発生箇所の方向を表示する方向表示部26と、を有する。【選択図】図5

Description

本発明は、吸引ノズルから吸引した空気に含まれる煙粒子を検知する可搬型の煙検知装置に関する。
サーバー等を設置したコンピュータルームや半導体製造設備等におけるクリーンルームには、微小な煙を検知可能な高感度の煙検知装置が設置される。高感度の煙検知装置は、監視区域に設置したサンプリング管から空気を吸引し、レーザー光を用いて吸引した空気中に浮遊する粒子を光学的に検出し、粒子数が所定以上となった場合に、警報を出力する。
このような固定式の煙検知装置の他、可搬型の煙検知装置も知られている。可搬型の煙検知装置は、監視区域に持ち込まれて使用されるもので、空気を吸引する吸引ノズルと、吸引ノズルから吸引した空気中の煙濃度を検出する本体部とを有する。作業者は、可搬型の煙検知装置の本体部を把持し、あるいはショルダーストラップ等で体に固定し、吸引ノズルを手で持って移動する。そして、吸引ノズルを様々な箇所に向けることにより、煙の発生箇所を特定することができる。このような煙検知装置としては、例えば特許文献1に挙げるようなものがある。
特願2014−182803号明細書
可搬式の煙検知装置によって煙の発生箇所を特定するには、前述のように監視区域内において作業者が移動しながら吸引ノズルを各所に向けなければならず、闇雲に吸引ノズルを様々な箇所に向けても、煙の発生箇所をなかなか特定できないことがある。煙は風上から風下に向かって流れるので、風上に向かって吸引ノズルを向けていくことも考えられるが、室内であることが多い監視区域において、風向を認識するのは難しく、また、風上方向が認識できたとしても、煙濃度の分布が把握できないと、効率的な煙検知は難しい。また、このような煙検知装置は、非常に高い感度を持つ必要があり、人の目では容易に煙の存在を認識することはできない。
本発明は前記課題を鑑みてなされたものであり、煙濃度と移動の履歴の情報から煙濃度の分布を把握しつつ効率的に煙発生箇所の特定を行うことのできる煙検知装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、請求項1の発明に係る煙検知装置は、先端に空気の吸引口を有する吸引ノズルと、
前記吸引ノズルから吸引した空気に含まれる煙濃度を検出する煙濃度検出部と、
風向を検出する風向検出部と、
前記吸引ノズルの向きを検出するノズル方向検出部と、
前記吸引ノズルの移動量及び移動方向を検出するノズル移動検出部と、
前記煙濃度検出部と前記風向検出部及び前記ノズル移動検出部による検出情報の履歴から、前記ノズル方向検出部で検出される前記吸引ノズルの向きに対する煙発生箇所の方向を推定する制御部と、
前記制御部で推定された煙発生箇所の方向を表示する方向表示部と、
を有することを特徴として構成されている。
請求項1に係る発明によれば、煙濃度の分布に基づいて、煙発生箇所の方向に見当をつけながら吸引ノズルを移動させることができるので、煙発生箇所の特定を効率よく行うことができる。
また、請求項2の発明に係る煙検知装置は、前記制御部は、前記吸引ノズルの移動時に、前記煙濃度検出部と前記風向検出部及び前記ノズル移動検出部による検出情報を所定間隔ごとに記録することを特徴として構成されている。
請求項2に係る発明によれば、煙濃度と風向及び吸引ノズルの移動情報の履歴を取得することができ、煙発生箇所の方向の推定を制御部で行うことができる。
さらに、請求項3の発明に係る煙検知装置は、前記制御部は、前記吸引ノズルの移動開始時に、前記方向表示部に前記風向検出部により検出された風向の風上方向を表示させることを特徴として構成されている。
請求項3に係る発明によれば、煙は風上から風下に流れるから、高い確率で煙発生箇所に近づくように、吸引ノズルを移動させることができる。
さらにまた、請求項4の発明に係る煙検知装置は、前記制御部は、前記吸引ノズルの移動開始から移動終了までの間の移動量に対する煙濃度の情報から、煙濃度のピーク位置を決定し、前記方向表示部に前記ピーク位置の方向を表示させることを特徴として構成されている。
請求項4に係る発明によれば、吸引ノズルを煙発生箇所により近づけることができる。
そして、請求項5の発明に係る煙検知装置は、前記制御部は、前記煙濃度のピーク位置に前記吸引ノズルが移動したら、当該位置で検出された風向の風上方向を前記方向表示部に表示させることを特徴として構成されている。
請求項5に係る発明によれば、吸引ノズルを煙発生箇所にさらに近づけるように誘導することができる。
また、請求項6の発明に係る煙検知装置は、前記制御部は、前記煙濃度が所定以上検出され、かつ、煙濃度のピーク位置を決定できない場合には、前記方向表示部に風向き方向と垂直な方向への移動指示を表示させることを特徴として構成されている。
請求項6に係る発明によれば、監視区域内に一定方向の空気の流れがある場合に、風上方向に煙発生箇所が位置しているか否かを判別して、より精度よく煙発生箇所の方向の推定を行うことができる。
本発明に係る煙検知装置によれば、煙発生箇所の特定を効率よく行えることで、初期火災を迅速に発見でき、早期の消火により火災の影響を最低限に抑えることができる。
本実施形態における煙検知装置の平面図である。 煙検知装置の正面図である。 警報表示部の拡大図である。 把手部を手で把持した状態の煙検知装置の平面図である。 煙検知装置の構成を表したブロック図である。 煙検知装置を用いた煙検知のフローチャートである。 監視区域を上から見た模式図である。 AからBまで移動した場合の煙濃度の分布図である。 煙検出装置が煙濃度のピークとなる位置まで誘導された状態の監視区域を上から見た模式図である。 煙発生箇所から風下方向に向かってほぼ一定の煙濃度が観測される場合の監視区域を上から見た模式図である。 第2の形態の煙検知装置の正面図である。
本発明の実施形態について、図面に沿って詳細に説明する。本実施形態の煙検知装置は、可搬型であって、作業者が手で持って監視区域内を移動し、煙の発生箇所を特定するために用いられる。図1には本実施形態における煙検知装置の平面図を、図2には煙検知装置の正面図を、それぞれ示している。これら各図に示すように、本実施形態の煙検知装置は、手で持つことができる筐体1を有している。
筐体1は、略直方体の箱状をなすように形成されている。筐体1の一面からは、吸引ノズル10が一方向に向かって伸びるように設けられている。吸引ノズル10は、筐体1に直結される中空状のパイプ部11を有し、その先端は開口した吸引口12となっている。吸引口12は筐体1の内部と連通しており、吸引口12から吸引した空気を、筐体1内に取り込むことができる。パイプ部11の先端部には、空気の風向を検出することができる風向検出部13が設けられている。
風向検出部13は、超音波発生部と超音波受信部とが対向配置された検出部が2組設けられ、これら2組の検出部が互いに所定角度をなして配置されている。音波の速度は、空気の流速分、変化するから、互いに異なる角度を向いた各検出部での音波の速度を検出することにより、空気がどの方向に向かって流れているかを検出することができる。なお、風向検出部13としては、これ以外の原理により風向を検出するものであってもよい。
筐体1の吸引ノズル10が設けられる面と直交する面には、把手部15と煙濃度表示部16と電源スイッチ32及び方向表示部26が設けられる。把手部15は、作業者が手で把持できる持ち手状に形成されている。また、煙濃度表示部16は、バーグラフ状の表示部分であって、検知した煙濃度をリアルタイムに表示することができる。なお、煙濃度表示部16としては、バーグラフ状のものには限られず、煙濃度を数値で表示するものや、指示計で表示するものなど、別の形態であってもよい。また、煙濃度表示部16には、表示する煙濃度のレンジを切替えるスイッチ、あるいはレンジを連続的に変化させるボリュームスイッチを設けることもできる。電源スイッチ25は、煙検知装置における電源供給のオンオフ操作を行うことができる。また、方向表示部26は、煙の発生箇所を特定する際に、煙の発生箇所と推定される方向を表示する。方向表示部26には、液晶画面やLEDマトリクスパネル、あるいは、矢印が描かれた小片や方向を示す針などを回転させて方向を表示する機構などを用いることができる。
筐体1の吸引ノズル10が設けられる面及び把手部15や煙濃度表示部16が設けられる面と直交する面には、リセットスイッチ33及び警報表示部34が設けられる。リセットスイッチ33は、煙検知装置においてエラーが発生した場合に、正常状態に復帰させる際に操作される。
図3には、警報表示部34の拡大図を示している。警報表示部34は、検知した煙濃度の増加に対応して、注意灯、警戒灯及び警報灯を有している。また、電源供給を示す電源灯、障害発生を示す障害代表灯及び吸引系統の詰まりを示す吸引チェック灯を有している。
図4には、把手部15を手で把持した状態の煙検知装置の平面図を示している。この図に示すように、把手部15を作業者が片方の手で把持することで、筐体1を持つことができる。筐体1には、把手部15と吸引ノズル10とがいずれも一体的に設けられているので、作業者が把手部15を手で把持し、その手の向きを変えることにより、吸引ノズル10の向く方向も変えることができる。また、把手部15が設けられる面には、煙表示部16と方向表示部26及び風速表示部27が設けられているので、作業者は筐体1を手で把持しながら煙濃度や煙発生が推定される方向及び風速を確認することができる。
図5には、煙検知装置の構成を表したブロック図を示している。この図に示すように、筐体1は、煙検知装置の制御を行う制御部20と、データを記憶する記憶部21と、煙濃度の検出を行う煙検知ユニット22と、空気の吸引を行う吸引ユニット23と、煙検知装置に電源を供給する電源部30とを有している。煙検知ユニット22と吸引ユニット23は、制御部20によって動作が制御される。電源部30は、充電池からなる。
また、制御部20には、煙濃度表示部16と電源スイッチ32及びリセットスイッチ33が接続される。電源スイッチ32がオフからオンに操作されると、電源部30から各部に対し電源が供給され、制御部20や煙検知ユニット22、吸引ユニット23等が動作状態となる。
さらに、制御部20には、警報表示部34、方向表示部26、風速表示部27、ノズル方向検出部24、ノズル移動検出部25及び音響出力可能なスピーカーなどからなる音響出力部36が接続される。制御部20からは、正常、注意、警戒、警報、障害などの状態に応じて音声信号が出力され、音響出力部36は当該音声信号に基づくブザー鳴動あるいは音声出力を行う。ノズル方向検出部24は、吸引ノズル10がどの方向を向いているか検出できるセンサであって、内部にジャイロセンサなどを有している。また、ノズル移動検出部25は、直行する三軸方向について吸引ノズル10がどれだけ移動したかを検出できるセンサであって、内部に三軸の加速度センサなどを有している。風速表示部27には、液晶画面や7セグメントLEDなどを用いることができる。
煙検知ユニット22は、吸引ノズル10を介して吸引した空気を引込管に取込み、この引込管を流れる気流に対し、レーザー光を集光させ、1マイクロメートル程度の検煙点を形成する。この検煙点を煙粒子が通過する際に発生する散乱光を、レーザー光の光軸と交差する光軸となるように配置したフォトダイオードにより受光し、検出パルスを出力してカウントし、このカウント数により微小な煙濃度を検出することができる。煙検知ユニット22で検出した煙濃度の情報は、制御部20に送られ、制御部20は、煙検知ユニット22で検出した煙濃度に応じた表示を煙濃度表示部16にさせることができる。
吸引ユニット23は、内部に吸引ファンを有し、これによって吸引ノズル10の吸引口12から空気を吸引することができる。吸引ノズル10から吸引された空気は、前述のように煙検知ユニット22に取り込まれる。また、筐体1の底面には、図示しないが排出口が形成されており、この排出口から空気が排出される。
電源部30は、電源回路部31と接続されている。電源回路部31は、ACコンセントに接続可能なACプラグを接続することができ、AC100ボルトを入力することで、所定の直流電圧に変換して電源部30に出力することができる。これにより、電源部30には、電源回路部31から電力が入力され、充電がなされる。
次に、本実施形態の煙検知装置の使用方法について説明する。監視区域には、固定式の煙検知装置が設置されており、この煙検知装置において所定以上の煙濃度が検出された場合に、作業者が本実施形態の煙検知装置を持って、監視区域の煙発生場所を特定する作業を行う。このとき、作業者は、電源スイッチ25をオフからオンに操作し、煙検知装置の電源を投入すると共に、筐体10の把手部15を片方の手で持って作業を行う。
図6には、煙発生箇所を特定するフローチャートを示している。まず、制御部20は、最初の地点における風向を風向検出部13に検出させる(S1)。風向を検出したら、制御部20は、方向表示部26に風上方向を表示させる(S2)。方向表示部26での方向表示は、ノズル方向検出部24により検出される方向の情報を基に、方向の補正を行いつつ方向表示する。具体的には、風向の検出時に、制御部20はノズル方向検出部24から方向の情報も同時に取得し、その後は、所定間隔毎にノズル方向検出部24から方向の情報を取得して、角度の変化量に応じて方向表示部26での表示方向を補正する。以下においても同様である。
図7には、監視区域40を上から見た模式図を示している。この図には、煙の発生箇所41と空調口42及び煙濃度の分布を示している。煙は、監視区域40内における風上から風下に向かって、発生箇所から扇状に広がるように拡散していく。また、空調からの風速がある程度以上あれば、煙の発生箇所41からの煙は天井付近に留まるのではなく、発生箇所から横に流れていくと考えられる。最初の時点で、煙検知装置は図中Aに位置しているものとする。また、Aの位置において、風向検出部13では矢印42の方向の風向が検出されたものとする。この場合、制御部20は方向表示部26に風上方向である矢印43の方向を表示させる。
次に、制御部20は煙検知装置の移動開始を待機する(S3)。制御部20は、ノズル移動検出部25において、いずれかの方向への所定以上の移動が検出された場合に、移動が開始されたと判断する。移動が開始されたら、制御部20は、煙検知ユニット22による煙濃度の情報と、風向検出部13による風向の情報と、ノズル移動検出部25による移動の情報とを、所定間隔毎に取得し、これらを関連付けて記憶部21に記憶させる(S4)。これを移動が終了するまで継続する(S5)。移動の終了は、ノズル移動検出部25において、単位時間内の移動量が所定以下となることで判別される。なお、移動中において、煙濃度は手元の煙濃度表示部16で表示されるので、作業者は煙濃度をリアルタイムに把握することができる。
移動が終了したら、制御部20は取得した煙濃度の履歴を読み出し、所定以上の煙濃度が検出されたか否かを判別する(S6)。煙濃度が所定以上検出されなかった場合、S1からの動作を繰り返す。所定以上の煙濃度が検出された場合、制御部20は煙濃度がピークとなる位置を検出する(S7)。
S3からS6までの間に、図7においては、図中AからBまで移動したものとする。AからBまで移動した場合の煙濃度の分布を図8(a)に示している。図7においてAからBまで移動すると、この図のように中間のCの位置にピークが現れる。S7においては、ノズル移動検出部25による移動の情報と煙検知ユニット22による煙濃度の情報から、煙濃度がピークとなる位置が現在の位置からどの方向にどれだけ離れているかを検出する。
図8には、煙濃度の分布の別パターンについても示している。図8(b)のように、AからBまで煙濃度が上がり続けるパターンの場合、Bの位置をピークとなる位置と判別する。図8(c)のように、AからBまで煙濃度が下がり続けるパターンの場合、Aの位置をピークとなる位置と判別する。図8(c)のように、煙濃度がある程度のレベルであまり変動がない場合、ピークとなる位置を検出できない。このような場合、ピークとなる位置を検出不能と判別する。
煙濃度の分布により、ピークとなる位置を検出できた場合(S8)、制御部20は方向表示部26にピークとなる位置の方向を表示させる(S9)。煙検出装置が移動し、煙濃度のピークとなる位置に到達したら(S10)、制御部20は方向表示部26にその地点での風上方向を表示させる(S11)。図9には、煙検出装置が煙濃度のピークとなる位置まで誘導された状態の模式図を示している。煙濃度のピークとなるCの位置では、矢印44の方向の風向が検出されていた。そこで、制御部20は方向表示部26に風上方向である矢印45の方向を表示させる。
このような煙分布は、図9に示すような室内の風速が比較的小さな時に発生する。この時、熱気流により煙は発生箇所41から上昇し、天井面に沿うように流れていき、部屋の下方に対流により拡散する。よって、極初期の火災段階では部屋の天井付近にしか煙は存在せず、煙検出装置の吸引口12を天井付近に向けて測定する必要がある。吸引口12に設けた風向検出部13により測定された風速は、風速表示部27に表示されるので、例えばその風速が10cm/s以下であった時に、無風であると判断し、吸引口12を天井付近に向けて、測定を再開するようにすることができる。
その後は、S3に戻ってそれ以降の動作を繰り返す。図9では、Cの位置から風上方向に移動してDの位置に到達する。この場合、Eの位置が煙濃度のピークとなる位置であるから、煙検出装置はDの位置からEの位置に誘導される。Eの位置は煙濃度が高いので、その周辺各所に吸引ノズル10を向けることにより、煙発生箇所41を発見することができる。ここまでで煙発生箇所を発見できなかった場合には、S3〜S11のステップが繰り返される。
S8において煙濃度のピークとなる位置が検出できなかった場合、図10のような煙濃度の分布が考えられる。この分布は、一部のクリーンルームなどにおいて、一方の壁面から他方の壁面に向かって一定の気流となるように風向が制御されている場合などに見られるもので、煙発生箇所41から風下方向に向かってほぼ一定の煙濃度が観測される。この場合、図8(d)のような分布となり、ピークとなる位置を検出できない。
図10のような分布の場合、風向と垂直な方向に吸引ノズル10を移動させることで、煙濃度の変化を検出することができる。そこで、S8で煙濃度のピークとなる位置を検出できなかった場合、制御部20は方向表示部26に風向と垂直な方向を表示させる(S12)。その後、制御部20は移動開始を待機し(S13)、移動を開始したら、煙濃度の情報と風向の情報及びノズル移動検出部25による移動の情報を所定間隔毎に取得し(S14)、移動が終了したら(S14)、煙濃度のピークとなる位置を検出する(S16)。ここでピークとなる位置が検出できれば(S17)、煙発生箇所は風上方向にあるものと推定できるので、制御部20は方向表示部26に風上方向を表示させる(S18)。S17でピークとなる位置が検出できなかった場合には、煙発生箇所は別の方向にあると推定されるので、方向表示部26に風上とは別方向を表示させる(S19)。その後はS3に戻ってそれ以降の動作を繰り返す。
このように、本実施形態の煙検出装置は、風向を検出する風向検出部13と、吸引ノズル10の向きを検出するノズル方向検出部24と、吸引ノズル10の移動量及び移動方向を検出するノズル移動検出部25とを有し、煙濃度と風向、吸引ノズル10の移動の情報から、ノズル方向検出部25で検出される吸引ノズル10の向きに対する煙発生箇所の方向を推定し、その方向を方向表示部26に表示させるようにしたことで、煙発生箇所の方向に検討をつけながら吸引ノズル10を移動させることができるので、煙発生箇所の特定を効率よく行うことができる。これにより、初期火災を迅速に発見でき、早期の消火により火災の影響を最低限に抑えることができる。
ここまで、吸引ノズル10を有する筐体1が、煙検知ユニット22等を有する煙検知装置について説明したが、煙検知ユニットを有する本体部と吸引ノズルを有するノズル部とが分離していてもよい。図11には、第2の形態の煙検知装置の正面図を示している。この図に示すように、本形態の煙検知装置は、本体部50とノズル部51とが、ホース部材52によって接続されて構成されている。
本体部50は、箱状に形成された本体部筐体60を有しており、その上面には手で持つことができる本体把手部61が設けられている。本体部筐体60の正面には、煙濃度のレベルを表示する警報表示部62が配置されている。また、本体部筐体60の側面には、ホース部材52を接続するホース接続部63が形成されている。本体部50内には、制御部20、記憶部21、煙検知ユニット22、吸引ユニット23、電源部30、電源回路部31、音響出力部36などが設けられている。
図11に示すように、ノズル部51は、箱状に形成されたノズル部筐体70を有している。ノズル部筐体70には、本体部50からのホース部材52を接続するホース接続部71が形成されている。ノズル部筐体70のホース接続部71が設けられる面と反対側の面には、吸引ノズル73が設けられている。吸引ノズル73は、先端に吸引口74と、風向検出部とを有している。また、ノズル部51は、ノズル方向検出部24、ノズル移動検出部25などを内部に有している。なお、ノズル部51の上面には、方向表示部26が設けられる。
このような煙検知装置においても、第1の形態の煙検知装置と同様に、風向検出部13と煙検知ユニット22、ノズル方向検出部24及びノズル移動検出部25からの情報を基に、煙発生箇所の方向を推定し、その方向を方向表示部26に表示させることで、煙発生箇所の特定を効率よく行うことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の適用は本実施形態には限られず、その技術的思想の範囲内において様々に適用されうる。
1 筐体
10 吸引ノズル
11 パイプ部
12 吸引口
13 風向検出部
15 把手部
16 煙濃度表示部
20 制御部
21 記憶部
22 煙検知ユニット
23 吸引ユニット
24 ノズル方向検出部
25 ノズル移動検出部
26 方向表示部
30 電源部
31 電源回路部
32 電源スイッチ
33 リセットスイッチ
34 警報表示部
35 ファンスイッチ
36 音響出力部
40 監視区域
41 煙発生箇所

Claims (6)

  1. 先端に空気の吸引口を有する吸引ノズルと、
    前記吸引ノズルから吸引した空気に含まれる煙濃度を検出する煙濃度検出部と、
    風向を検出する風向検出部と、
    前記吸引ノズルの向きを検出するノズル方向検出部と、
    前記吸引ノズルの移動量及び移動方向を検出するノズル移動検出部と、
    前記煙濃度検出部と前記風向検出部及び前記ノズル移動検出部による検出情報の履歴から、前記ノズル方向検出部で検出される前記吸引ノズルの向きに対する煙発生箇所の方向を推定する制御部と、
    前記制御部で推定された煙発生箇所の方向を表示する方向表示部と、
    を有することを特徴とする煙検出装置。
  2. 前記制御部は、前記吸引ノズルの移動時に、前記煙濃度検出部と前記風向検出部及び前記ノズル移動検出部による検出情報を所定間隔ごとに記録することを特徴とする請求項1記載の煙検出装置。
  3. 前記制御部は、前記吸引ノズルの移動開始時に、前記方向表示部に前記風向検出部により検出された風向の風上方向を表示させることを特徴とする請求項2記載の煙検出装置。
  4. 前記制御部は、前記吸引ノズルの移動開始から移動終了までの間の移動量に対する煙濃度の情報から、煙濃度のピーク位置を決定し、前記方向表示部に前記ピーク位置の方向を表示させることを特徴とする請求項2または3記載の煙検出装置。
  5. 前記制御部は、前記煙濃度のピーク位置に前記吸引ノズルが移動したら、当該位置で検出された風向の風上方向を前記方向表示部に表示させることを特徴とする請求項4記載の煙検出装置。
  6. 前記制御部は、前記煙濃度が所定以上検出され、かつ、煙濃度のピーク位置を決定できない場合には、前記方向表示部に風向き方向と垂直な方向への移動指示を表示させることを特徴とする請求項4または5記載の煙検出装置。
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