JP2019002104A - プラスチック歯車に使用される繊維マットの裁断装置 - Google Patents

プラスチック歯車に使用される繊維マットの裁断装置 Download PDF

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【課題】低コストな打ち抜き刃物で繊維マットを能率よく正確な歯車状マットに裁断しながら、外周面の歪みを少なくする。【解決手段】受け台1の繊維マット10を裁断する打ち抜き刃物3が、繊維マット10を歯車状マット11に裁断する歯形刃物3Aと、歯形刃物3Aの内側に配置されて、歯車状マット11に貫通穴27を設ける内側刃物3Bとを備え、歯形刃物3Aは歯先刃4Aと歯底刃4Bと歯面刃4Cとを刃先4に設けてなる焼き入れされた鋼材で、歯形刃物3Aの刃先4と内側刃物3Bのサブ刃先4Dと同一平面に配置されて、歯形刃物3Aと内側刃物3Bとで繊維マット10を歯車状マット11に裁断する。【選択図】図1

Description

本発明は、アラミド繊維(芳香族ポリアミド繊維)、ポリイミド繊維、PBO繊維、超高分子量ポリエチレン繊維、ポリアリリート繊維、炭素繊維、フッ素繊維、PPS繊維等の有機繊維や、カーボン繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、ガラス繊維、金属繊維等の無機繊維を所定の厚さに集合してなる繊維マットを歯車の外形に裁断する裁断装置に関する。
本明細書において「繊維マット」は、繊維を方向性なく所定の厚さの集合した不織布に特定するものでなく、複数枚の不織布を積層したもの、さらに繊維を種々の織り方で編組してなる複数の繊維クロスを積層したもの、さらに積層した繊維層を厚さ方向に貫通する厚さ方向糸のある三次元繊維などの立体繊維組織として所定の厚さとしてなるものを含む意味に使用する。
さらに、「繊維マット」は繊維組織のみからなるものには特定せず、繊維間に熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を添加してなるプリプレグを含む意味に使用する。
繊維シートで補強された繊維強化プラスチック歯車は開発されている。このプラスチック歯車の製造方法として、繊維強化プラスチックを円筒形に成形した後、外周を切削して歯形とする方法(特許文献1参考)と、強化用長繊維と熱可塑性樹脂プリプレグの積層体を歯車の形状に打ち抜きして歯車とする方法(特許文献2)とが開発されている。
円筒状に加工して外周を歯形に切削する方法は、切削工程における切削量が多く、製造コストが高くなる欠点がある。プリプレグを歯形に打ち抜きして歯車を製造する方法は、切削加工を簡単にして能率よく多量生産できる特徴がある。
特開2009−97700号公報 特開平6−114863号公報
特許文献2に記載される製造方法は、ポンチを使用して、繊維強化プラスチック歯車に使用される強化用長繊維と熱可塑性樹脂プリプレグの有角度積層板を歯形に打ち抜きする。ポンチは、雌型に設けた貫通穴に挿入されて有角度積層板を打ち抜きする。ポンチによる裁断は、厚い有角度積層板を正確な外形の歯形に裁断することが難しく、とくにカーボン繊維などの強靭な強化用長繊維からなる有角度積層板を能率よく裁断できない欠点がある。とくに、小さい歯車の外形を正確な歯型に裁断できない欠点がある。また、裁断時におけるポンチ外周縁の損傷が甚だしく、充分な耐久性を実現できないことから、ランニングコストが相当に高くなる欠点もある。
本発明者はポンチの欠点を解消するために、先端縁に歯先を設けた金属板を歯型に折曲加工してトムソン刃を製作した。トムソン刃を使用して、平面状の受け台に繊維シートを載せ、繊維シートに歯先を押し付けて裁断すると、切断しやすい繊維を集合している薄い繊維シートを歯型に裁断できるが、カーボン繊維やケブラー繊維などの強靭な繊維シートを繰り返し裁断できない。とくに、トムソン刃は、強靭な繊維を厚く積層している繊維マットを切断できない。歯先が強靭な繊維を切断できず、また、切断時に金属板が変形して歯形が崩れるからである。
プラスチック歯車は金属歯車に代わって使用されることから、金属に匹敵する強度が要求される。とくに、歯車は、噛み合わせ状態で歯を局部的に接触させてトルクを伝達する繊維強化プラスチック歯車には、強靭な繊維を相当に厚く集合している繊維マットが使用される。このことから、繊維強化プラスチック歯車用の繊維マットを裁断する打ち抜き刃物には、強靭な繊維を厚く集合している繊維マットを、繰り返し正確な歯型に裁断できるという極めて難しい特性が要求される。
本発明は、以上の課題を解決することを目的に開発されたものである。本発明の第1の目的は、低コストに製作できる打ち抜き刃物を使用しながら、強靭な補強繊維を厚く集合している繊維マットをも能率よく正確な歯形に裁断でき、さらに多数の繊維マットを繰り返し裁断しながら、正確な歯形に打ち抜きして、プラスチック歯車を安価に多量生産できるプラスチック歯車に使用される繊維マットの裁断装置を提供することにある。
打ち抜き刃物は、繊維マットを能率よく裁断して歯車状マットに裁断できるが、裁断された歯車状マットの外周面が中央部が凹部となる歪んだ形状となる弊害がある。図22は、打ち抜き刃物で裁断された歯車状マット11の半径方向の概略断面図を示している。この形状に裁断される歯車状マット11は、歯車の製造工程で外周面を研磨して修正する必要がある。
本発明の第2の目的は、さらにこの課題を解決するために開発されたもので、繊維マットを打ち抜き刃物3で能率よく歯車状マットに裁断しながら、外周面の歪みを少なくできるプラスチック歯車に使用される繊維マットの裁断装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明の裁断装置は、繊維強化プラスチック歯車に使用される繊維マットを載せる裁断面2を有する受け台1と、裁断面2に向かって移動して、裁断面2に配置してなる繊維マット10を歯車状マット11、111、211、311に裁断する打ち抜き刃物3、103、203、303と、打ち抜き刃物3、103、203、303を往復運動させる刃物駆動機構5とを備える。打ち抜き刃物3、103、203、303は、外形を歯車形状とする歯車状マット11、111、211、311に繊維マット10を裁断する刃先4を先端に設けてなる筒状の歯形刃物3A、103Aと、歯形刃物3A、103Aの内側に配置されて、繊維マット10を裁断して歯車状マット11、111、211、311の中心に貫通穴27を設ける内側刃物3B、103Bとを備える。歯形刃物3A、103Aと内側刃物3B、103Bは焼き入れされた鋼材からなり、歯形刃物3A、103Aは金属ブロック19を切削加工して、繊維マット10を歯車形状に裁断する歯先刃4Aと歯底刃4Bと歯面刃4Cとを設けている。内側刃物3B、103Bは切削加工されて先端縁にサブ刃先4Dを設けている。打ち抜き刃物3は、内側刃物3B、103Bのサブ刃先4Dと歯形刃物3A、103Aの刃先4とを同一平面に配置している。
以上の裁断装置は、低コストに製作できる打ち抜き刃物を使用しながら、強靭な補強繊維を厚く集合している繊維マットをも能率よく正確な歯形に裁断でき、さらに多数の繊維マットを繰り返し裁断しながら、正確な歯形に打ち抜きして、プラスチック歯車を安価に多量生産できる特徴を実現する。それは、以上の裁断装置の打ち抜き刃物が、外形を歯車形状とする歯車状マットに繊維マットを裁断する筒状の歯形刃物を備え、この歯形刃物は焼き入れされた鋼材であって、鋼材を切削加工して、歯車の歯先円を切断する歯先刃と、歯車の歯底を切断する歯底刃と、歯先刃と歯底刃とに連結されて歯車の歯面を切断する歯面刃とを刃先に設けている鋼材製とするからである。
さらに以上のプラスチック歯車に使用される繊維マットの裁断装置は、繊維マットを打ち抜き刃物で能率よく歯車状マットに裁断できることに加えて、裁断される歯車状マットの外周面の歪みを少なくしてより正確な外形に裁断できる特徴も実現する。それは、以上の裁断装置が、図23に示すように、歯形刃物3Aと内側刃物3Bとで一緒に繊維マット10を裁断し、歯形刃物3Aが歯車の外形を裁断するタイミングで、内側刃物3Bが歯車の中心に貫通穴27を裁断して、歯形刃物3Aと内側刃物3Bとの間で歯車状マット11を裁断するからである。
弾性変形する繊維マットが歯形刃物で歯車形状に裁断されると、繊維マットを裁断するタイミングで、図22の(1)に示すように、歯形刃物3Aの刃先4の内側表面が中央凸に湾曲する形状で繊維マット10が裁断される。それは、図23の鎖線で示すように、歯形刃物3Aの刃先4が繊維マット表面を円形リングに沿って押し潰して、押圧されない刃先4の内側が弾性的に突出するからである。裁断時に刃先1の内側で突出する繊維マット10の表面は、刃先4の内形よりも大きくなって、裁断後には外径が大きくなって、図22(1)の断面図に示すように、外周面の中央部に凹部ができる。
これに対して、歯形刃物3Aの内側に内側刃物3Bを固定している打ち抜き刃物3で繊維マット10を裁断すると、図23の実線で示すように、歯形刃物3Aと内側刃物3Bの両方が繊維マット10の表面に押し付けられて裁断するので、歯形刃物3Aと内側刃物3Bとの間で湾曲して突出する高さが小さくなり、表面がほぼ平面状に近い状態で裁断されて、図22の(2)で示すように、外周面と内周面の中央部の凹部は小さくできる。このことは、裁断された歯車状マット11の外周面と内周面の両方をより正確な歯車形状に裁断できる特徴を実現する。
本発明の裁断装置の歯形刃物3A、103Aは、刃先4から後端に向かって次第に厚くしてなる形状であって、歯底刃4Bと歯面刃4Cとを先端縁とし、歯先4から後端に向かって延びる複数列の切削V溝16を外周面に設けており、切削V溝16を先端縁から後端に向かって次第に浅くなる形状であって、切削V溝16の先端縁に設けられる歯底刃4Bの刃物角(α1)を歯先刃4Aの刃物角(α2)よりも大きい形状とすることができる。
以上の裁断装置は、歯形刃物の刃先の変形を防止して、より多数の繊維マットを正確な歯車形状に裁断できる特徴がある。それは、鋼材からなる歯形刃物の外側面に、先端縁から次第に浅くなる切削V溝を設けて、この切削V溝の底部先端縁に設けられる歯底刃の刃物角(α1)を、歯先刃の刃物角(α2)よりも大きくして、刃先の変形を防止して繊維マットを裁断するからである。とくに、以上の歯形刃物は、内周側に突出して裁断時に変形しやすい歯底刃を強靭な構造として、打ち抜き時の衝撃で刃先が変形するのを確実に防止できる特徴がある。歯底刃は、歯車の歯底部を切断するために、局部的に内側に突出する形状となり、打ち抜き時に瞬間的に受ける衝撃力で変形しやすい。とくに、歯底刃4Bは、図6の断面図に示すように、歯先両面の中心線(A)が歯形刃物3Aの刃先4が往復運動する方向に対して内側に傾斜し、打ち抜き時に矢印Bで示す応力を受ける。この応力は、繊維マット10を裁断する毎に繰り返し歯底刃4Bに作用して変形させる原因となる。歯底刃4Bが刃先4に作用する応力で次第に変形すると、打ち抜き刃物3は多数の繊維マット10を正確な歯車形状に裁断できないが、以上の歯形刃物3Aは、外周面に設けている切削V溝16を、先端縁から後端に向かって次第に浅くして、変形しやすい歯底刃4Bの刃物角(α1)を歯先刃4Aの刃物角(α2)よりも大きくして強靭な構造として打ち抜き時の衝撃で歯底刃4Bの変形を防止する。
本発明の繊維マットの裁断装置は、歯形刃物3A、103Aの内周面に、先端から後端に向かって延びる縦溝21と凸条22とを円周方向に並べて交互に配置して、縦溝底部の先端縁を歯先刃4A、縦溝両側の先端縁を歯面刃4C、凸条頂上部の先端縁を歯底刃4Bとすることができる。
本発明の裁断装置の内側刃物103Bは、外側に突出する裁断凸部31を設け、裁断凸部31の先端縁を裁断刃31Aとして、裁断刃31Aをサブ刃先4Dと同一平面に配置する構造とすることができる。
以上の裁断装置は、内側刃物の外側に、先端縁に裁断刃を設けている裁断凸部を設けているので、裁断される歯車状マットの貫通穴に、円周から外側に突出するキー溝やスプライン溝等の軸方向溝を設けることができる。ところで、歯車状マットを補強繊維とするプラスチック歯車は、図24に示すように、貫通穴27の内面を補強するために、金属製、焼結金属製、セラミック製などの硬質のインナーリング28を内側に固定している。インナーリング28は、プラスチック歯車とのスリップを防止するために、図25の斜視図に示すように、両面の中央部に沿って円周方向に一定のピッチで凸部29を設けている。この凸部29をプラスチック歯車の貫通穴の内部に埋設するために、図26の断面図に示すように、インナーリング28の両面に、貫通穴のある歯車形状に裁断された歯車状シート30を積層し、これを加熱状態で圧縮して、プラスチック歯車に加工される。このプラスチック歯車の製造方法は、インナーリング28の両面に薄い歯車状シート30を多数に積層し、加圧し、加熱し、圧縮してプラスチック歯車とするので製造工程が著しく複雑になって製造コストが高くなり、また、インナーリング28の外周面には中央部に円周方向に並べて複数の凸部を設けているので、インナーリング28とプラスチック歯車との連結強度を高くできない欠点がある。それは、凸部をインナーリングの軸方向に長くできず、凸部をプラスチック歯車の内部に埋設するために、製造工程が複雑になるからである。
これに対し、以上の裁断装置で裁断された歯車状マットは、貫通穴の内周面に沿って、インナーリングの両端面まで軸方向に延びるキー溝やスプライン溝などの軸方向溝を設けることができるので、軸方向に延びるキーやスプライン凸条を設けているインナーリングや回転軸を挿入して、スリップしない構造で強固に連結できる特徴がある。また、貫通穴とその外周に設けられる軸方向溝は、インナーリングや回転軸の軸方向に延びるので、所定の厚さに裁断された歯車状マットの貫通穴にインナーリングや回転軸を挿入してプラスチック歯車を製作できる。このため、歯車状マットを使用してプラスチック歯車を能率よく簡単に製造でき、しかもプラスチック歯車とインナーリングや回転軸との連結強度を著しく強くして、スリップを確実に防止できる特徴がある。
本発明は、歯形刃物3Aの外周面に、歯先4から後端に向かって延びる複数列の切削V溝16を円周方向に並べて設け、内周面には、先端から後端に向かって延びる縦溝21と凸条22とを円周方向に並べて交互に配置して、切削V溝16を凸条22の外側に位置し、切削V溝16と凸条22の先端縁を歯底刃4Bと歯面刃4Cとし、縦溝底部の先端縁を歯先刃4Aとし、さらに切削V溝16と、凸条22及び縦溝21を中心軸に平行とし、内側刃物103Bは、外側に突出する裁断凸部31を設けて、裁断凸部の先端縁に裁断刃31Aを設けて、裁断刃31Aをサブ刃先4Dと同一平面に配置することができる。
本発明の繊維マットの裁断装置は、内側刃物3B、103Bを歯形刃物3Aに固定して、刃物駆動機構5で歯形刃物3Aと内側刃物3B、103Bとを一緒に上下運動する構造とすることができる。
以上の裁断装置は、歯形刃物に内側刃物を固定して一緒に上下運動して繊維マットを裁断するので、歯形刃物と内側刃物との相対位置のずれを防止して、正確な形状の歯車状マットを裁断できる特徴がある。また、打ち抜き刃物を簡単に刃物駆動機構に連結しながら、正確な形状の歯車状マットを裁断できる特徴も実現する。
本発明の裁断装置の刃物駆動機構5は、打ち抜き刃物3、203を固定する上下台6を設けて、この上下台に歯形刃物3Aと内側刃物3B、103Bとを固定し、刃物駆動機構5が歯形刃物3Aと内側刃物3B、103Bとを一緒に上下運動する構造とすることができる。
以上の裁断装置は、歯形刃物に内側刃物を一緒に上下運動して繊維マットを裁断するので、歯形刃物と内側刃物との相対位置のずれを防止して、正確な形状の歯車状マットを裁断できる特徴がある。
本発明の裁断装置は、歯形刃物103Aの外周面に、歯先4から後端に向かって延びる複数列の切削V溝16を円周方向に並べて設け、さらに、歯形刃物103Aの内周面には、先端から後端に向かって延びる縦溝21と凸条22とを円周方向に並べて交互に配置して、切削V溝16を凸条22の外側に位置し、さらに切削V溝16と凸条22の先端縁を歯底刃4Bと歯面刃4Cとして、縦溝21底部の先端縁を歯先刃4Aとし、さらにまた、切削V溝16と、凸条22及び縦溝21を中心軸に対して傾斜し、内側刃物3Bには、先端縁に円形のサブ刃先4Dを設け、さらに刃物駆動機構5は歯形刃物103Aと内側刃物3Bとが降下するに従って水平面内で一緒に回転する回転駆動機構5Aを設け、回転駆動機構5Aで移動される歯形刃物103Aと内側刃物3Bとで外形をヘリカルギア形状として、中心に貫通穴27のある歯車状マット111を裁断する構造とすることができる。
以上の繊維マットの裁断装置は、安価に多量生産できる打ち抜き刃物を使用しながら、補強繊維を厚く集合している繊維マットをも能率よく正確にヘリカルギア形状に裁断でき、さらに多数の繊維マットを繰り返し裁断しても正確なヘリカルギア形状の歯車状マットに打ち抜きできる特徴がある。また、歯形刃物と内側刃物とが回転しながらヘリカルギア形状の歯車状マットを裁断するので、刃先が繊維マットをよりスムーズに裁断して、外周面と内周面との歪みを少なくして、正確な外形の歯車状マットを裁断できる特徴も実現する。
本発明の裁断装置は、歯形刃物103Aの外周面に、歯先から後端に向かって延びる複数列の切削V溝16を円周方向に並べ、さらに、内周面には、先端から後端に向かって延びる縦溝21と凸条22とを円周方向に並べて交互に配置して、切削V溝16を凸条22の外側に位置し、切削V溝16と凸条22の先端縁を歯底刃4Bと歯面刃4Cとし、縦溝21底部の先端縁を歯先刃4Aとして、切削V溝16と、凸条22及び縦溝21を中心軸に対して傾斜し、内側刃物103Bの先端縁に円形のサブ刃先4Dを設けて、サブ刃先4Dの外側には突出する裁断凸部31を設け、裁断凸部31の先端縁に設けている裁断刃31Aをサブ刃先4Dと同一平面に配置し、さらに、刃物駆動機構5には、内側刃物103Bを非回転状態で受け台1に向かって移動させる非回転駆動機構5Bと、歯形刃物103Aを水平面内で回転させながら載せ台に向かって移動させる回転駆動機構5Aとを設け、非回転駆動機構5Bで移動される内側刃物103Bで歯車状マット311に貫通穴27を穿孔して、回転駆動機構5Aで移動される歯形刃物103Aで歯車状マット311の外形をヘリカルギア形状に裁断する構造とすることができる。
以上の繊維マットの裁断装置は、安価に多量生産できる打ち抜き刃物を使用しながら、補強繊維を厚く集合している繊維マットをも能率よく正確にヘリカルギア形状に裁断でき、さらに多数の繊維マットを繰り返し裁断しても正確なヘリカルギア形状の歯車状マットに打ち抜きできる。また、歯形刃物が回転しながら外形をヘリカルギア形状とする歯車状マットを裁断し、また、内側刃物が回転することなく、キー溝やスプライン溝の軸方向溝のある貫通穴を設けることができる。このため、この裁断装置で裁断される歯車状マットは、インナーリングや回転軸を強固に固定するヘリカルギア形状のプラスチック歯車を簡単で能率よく多量生産できる特徴も実現する。
本発明の実施形態1にかかる裁断装置に使用する打ち抜き刃物の斜視図である。 図1に示す打ち抜き刃物の平面図である。 図1に示す打ち抜き刃物の底面図である。 図1に示す打ち抜き刃物の正面図である。 図1に示す打ち抜き刃物の歯底刃と歯先刃部分の垂直断面図である。 打ち抜き刃物の歯底刃が繊維マットを裁断する状態を示す断面図である。 金属ブロックを放電加工して筒体とし筒体を研削して図1に示す歯形刃物とする状態を示す斜視図である。 図1に示す打ち抜き刃物を使用し繊維マットを打ち抜きする裁断装置の概略斜視図である。 本発明の実施形態2にかかる裁断装置に使用する打ち抜き刃物の斜視図である。 図9に示す打ち抜き刃物の平面図である。 図9に示す打ち抜き刃物の底面図である。 図9に示す打ち抜き刃物の正面図である。 図9に示す打ち抜き刃物の歯底刃と歯先刃部分の垂直断面図である。 金属ブロックを放電加工して筒体とし筒体を研削して図9に示す歯形刃物とする状態を示す斜視図である。 図9に示す打ち抜き刃物を使用し繊維マットを打ち抜きする裁断装置の概略断面図である。 本発明の一実施形態にかかる内側刃物の斜視図である。 本発明の実施形態3にかかる裁断装置に使用する打ち抜き刃物の斜視図である。 図17に示す打ち抜き刃物を使用し繊維マットを打ち抜きする裁断装置の概略斜視図である。 本発明の実施形態4にかかる裁断装置に使用する打ち抜き刃物の斜視図である。 図19に示す打ち抜き刃物を使用し繊維マットを打ち抜きする裁断装置の概略断面図である。 図20に示す裁断装置を使用し繊維マットを打ち抜きした歯車状マットの斜視図である。 繊維マットを打ち抜きして得られる歯車マットの半径方向の概略断面図である。 打ち抜き刃物が繊維マットを打ち抜きする状態を示す概略断面図である。 インナーリングを内側に固定したプラスチック歯車を示す平面図である。 インナーリングを示す斜視図である。 図24に示すプラスチック歯車を加工している状態の概略断面図である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための繊維強化プラスチックからなる平歯車やヘリカルギアに使用される繊維マットの裁断装置を例示するものであって、本発明は裁断装置を以下の構造、材質、方法には特定しない。さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
本発明の裁断装置は、繊維マットを平歯車又はヘリカルギアに使用される歯車状マットに裁断する。裁断された歯車状マットはプラスチック歯車の補強繊維として使用される。裁断される繊維マットは樹脂が含浸されたプリプレグや、繊維を所定の厚さに集合して樹脂の含浸されないものである。プリプレグの繊維マットを裁断して得られる歯車状マットは、加圧状態でプラスチックを硬化させて繊維強化プラスチック歯車とし、プラスチックを含まない繊維マットを裁断した歯車状マットは、プラスチックを含浸し、あるいはプラスチックに埋設し、プラスチックを成形して繊維強化プラスチック歯車に加工する。歯車状マットを埋設している繊維強化プラスチック歯車は、プラスチックを硬化させた状態で外面を切削し、あるいは研磨してより高精度な外形の平歯車やヘリカルギアに完成される。
本発明は、繊維強化プラスチック歯車に使用する繊維マットを裁断するための装置にかかるものであって、プラスチック歯車の製造装置や製造方法にかかるものでない。したがって、繊維マットを歯車形状に裁断して得られる歯車状マットを使用して繊維強化プラスチック歯車とする方法や装置は、現在使用され、あるいはこれから開発される方法と装置が使用できる。
繊維強化プラスチック歯車の補強用に使用される繊維マットは、アラミド繊維(芳香族ポリアミド繊維)、ポリアミド繊維、PBO繊維、超高強力ポリエチレン繊維、高強力ポリアリレート繊維等の有機繊維や、カーボン繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、ガラス繊維、金属繊維等の無機繊維をからなり、これ等の繊維を集合して所定の厚さとしたもの、さらに繊維間に熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を添加してなるプリプレグである。繊維マットは、繊維を集合したもので、とくに厚さ方向に延びる繊維によって三次元に繊維を集合してなる三次元繊維マットを使用して、プラスチック歯車の層間剥離を有効に阻止できる。この繊維マットを補強繊維として埋設している繊維強化プラスチック歯車は、軽量化しながら金属歯車に匹敵する強度を実現する。
繊維マットを歯車形状に裁断した歯車状マットは、複数枚を積層し、あるいは積層することなくプラスチックに埋設されて繊維強化プラスチック歯車に加工される。刃幅の広い、言い換えると厚いプラスチック歯車は、歯車状マットの積層枚数を多くして刃幅を広くできる。また、薄い歯車状マットは、積層枚数を多くして刃幅の広いプラスチック歯車にできる。したがって、歯車状マットを積層して製作されるプラスチック歯車は、歯車状マットの厚さと、プラスチック歯車の刃幅で、歯車状マットの積層枚数を調整して製作される。
図1ないし図4は、繊維マット10を平歯車形状の歯車状マット11に裁断する打ち抜き刃物3を示し、図9ないし図12は、繊維マット10をヘリカルギア形状の歯車状マット111に裁断する打ち抜き刃物103を示す。これ等の図に示す打ち抜き刃物3、103は、歯形刃物3A、103Aと、この歯形刃物3A、103Aの内側に固定されて、歯車状マット11及、111の中心に貫通穴27を設ける内側刃物3Bとからなる。
打ち抜き刃物3、103は、歯形刃物3A、103Aで歯車状マット11、111の外形を歯車形状に裁断し、内側刃物3Bで歯車状マット11、111の中心に貫通穴27を裁断する。これ等の図に示す打ち抜き刃物3、103は、歯形刃物3A、103Aの刃先4と、内側刃物3Bのサブ刃先4Dとを同一平面に配置している。
歯形刃物3A、103Aは、先端縁を刃先4とする刃物部3a、103aと、この刃物部3a、103aの後端側に一体構造に設けているベース部3b、103bとからなる。歯形刃物3A、103Aは、ベース部3b、103bの硬度を刃物部3a、103aの硬度よりも低く、言い換えると、刃先部3a、103aの硬度をベース部3b、103bの硬度よりも高くする。歯形刃物3A、103Aは、刃物部3a、103aとベース部3b、103bとは異なる、すなわちベース部3b、103bの金属を刃物部3a、103aの金属よりも低硬度の金属製とする。この歯形刃物3A、103Aは、低硬度のベース部3b、103bの緩衝作用で、打ち抜き時の衝撃を吸収できる。したがって、この歯形刃物3A、103Aは、繊維マット10を打ち抜きするときの衝撃がベース部3b、103bに吸収されて、繊維マット10をスムーズに打ち抜きできる特徴がある。刃物部3a、103aとベース部3b、103bとからなる歯形刃物3A、103Aは、硬度が異なる金属で製作し、あるいは刃物部3a、103aとベース部3b、103bとを同じ炭素鋼で製作して、焼き入れ工程で刃物部3a、103aの硬度をベース部3b、103bよりも高くすることもできる。
歯形刃物3A、103A及び内側刃物3Bは、トムソン刃のように薄い金属板を歯形に折り曲げては製作されない。歯形刃物3A、103Aと内側刃物3Bは鋼材を切削し、研削し、研磨して製作される。鋼材からなる歯形刃物3A、103Aと内側刃物3Bは、所定の形状に加工された状態で焼き入れして硬化される。歯形刃物3A、103Aは、図7と図14に示すように、所定の厚さの金属ブロック19を切削し、研削し、刃物部3a、103aとベース部3b、103bとを一体構造に連結する工程で製作される。刃物部3a、103aとなる金属ブロック19は焼き入れして硬化できる炭素鋼である。歯形刃物3A、103Aは、図7と図14に示すように、金属ブロック19を筒状に切削して刃物部3a、103aを製作し、これに別に製作したベース部3b、103bを一体構造に溶接して筒体20、120とし、この筒体20、120の外側面を切削または研削して刃先4を設けた切削刃物36、136とし、切削刃物36、136を焼き入れした後、仕上げ研磨して鋭利な刃先4を設けて完成される。刃物部3a、103aは、金属ブロック19を放電加工して内面に軸方向に延びる凸条22と縦溝21を設けて製作される。図の刃物部3a、103aは、厚い板状の金属ブロック19を加工して製作しているが、刃物部3a、103aは、図示しないが、円柱状や厚い円筒状の金属ブロックを加工して製作することもできる。
歯形刃物3A、103Aは、刃物部3a、103aの内形を歯車形状の外形とし、ベース部3b、103bの内形を刃物部3a、103aの内形よりも大きくしている。この歯形刃物3A、103Aは、裁断された歯車状マット11、111をスムーズにベース部3b、103bに案内できる。さらにこの歯形刃物3A、103Aは、刃物部3a、103aの高さ(h)、すなわち歯形刃物3A、103Aの軸方向の長さを、好ましくは裁断される歯車状マット11、111の厚さに等しく、あるいはこれよりも長くする。この刃物部3a、103aは、裁断された歯車状マット11、111を刃物部3a、103aの内側に案内して、裁断後において歯車状マット11、111の変形を防止できる。ただし、刃物部3a、103aの高さ(h)は、歯車状マット11、111の厚さよりも低くすることもできる。それは、ベース部3b、103bの内形を大きくして、裁断された歯車状マット11、111の変形を防止でき、また繊維マット10のクッション性で、裁断された歯車状マット11、111を弾性変形できるからである。
図4と図12の歯形刃物3A、103Aは、ベース部3b、103bの高さ(H)を刃物部3a、103aの高さ(h)よりも高くしている。この歯形刃物3A、103Aは、ベース部3b、103bの緩衝作用が大きく、打ち抜き時の衝撃を少なくしてスムーズに繊維マット10を歯車状マット11、111に打ち抜きできる。さらに、刃物部3a、103aよりも内形を大きくするベース部3b、103bを高くする歯形刃物3A、103Aは、裁断された複数枚の歯車状マット11、111をベース部3b、103bに案内してスムーズに取り出すことで、能率よく繊維マット10を裁断できる特徴もある。
歯形刃物3A、103Aは、刃物部3a、103aとベース部3b、103bとを溶接して一体構造に連結している。刃物部3a、103aとベース部3b、103bを一体構造に連結し、切削加工して先端縁に歯車形状の刃先4を設けて切削刃物36、136とし、切削刃物36、136を焼き入れし、最後に研磨して完成される。刃物部3a、103aとベース部3b、103bに加工される鋼材は、加工性に優れた炭素鋼が適している。炭素鋼は、要求される硬さと脆さとを考慮して炭素の含有量を用途に最適な値に調整する。歯形刃物3A、103Aは、炭素の含有量を多くして硬くできる。ただ、炭素の含有量が多くなると脆くなるので、刃物部3a、103aに加工される鋼材の炭素の含有量は、例えば0.4%以上であって1.4%以下、好ましくは0.45%以上であって0.7%以下とする。ベース部3b、103bは、刃物部3a、103aよりも炭素の含有量の少ない炭素鋼板、たとえば、0.3%以上であって1%以下、好ましくは0.4%以上であって0.6%以下の炭素鋼板を使用する。ただし、刃物部3a、103aとベース部3b、103bとを同じ炭化含有量の鋼材で製作することもできる。本明細書において鋼材の炭素含有量は質量パーセント濃度とする。
刃物部3a、103aは、切削工程において、金属ブロック19を放電加工して筒状に加工した後、研削工程において、砥石やヤスリで切削して先端に刃先4を設けて切削刃物36、136とする。刃物部3a、103aはベース部3b、103bに連結された状態で、外周面を研削して刃先4を設け、あるいはベース部3b、103bに連結しない状態で外周面を研削して刃先4を設けることができる。刃物部3a、103aとベース部3b、103bとを連結する状態で外周面を研削して刃先4を設ける方法は、刃物部3a、103aとベース部3b、103bの両方の外周面を研削して刃先4を設けることができるので、刃物部3a、103aの高さ(h)を低くできる。刃物部3a、103aとベース部3b、103bが一体構造に連結され、外周面が研削されて刃先4が設けられた切削刃物36、136は、焼き入れ工程で焼き入れされる。焼き入れ刃物は最後に仕上げ研磨して鋭利な刃先4が設けられる。
図7と図14は、歯形刃物3A、103Aの製造工程を示す。図7は繊維マットを平歯車形状に裁断する歯形刃物3Aの製造工程を、図14は繊維マットをヘリカルギア形状に裁断する歯形刃物103Aの製造工程を示す。これ等の図は、刃物部3a、103aとベース部3b、103bとを異なる鋼材で製作して、一体構造に連結して製作される歯形刃物3A、103Aの製造工程を示している。図示しないが、歯形刃物3A、103Aは、ひとつの金属ブロックを切削加工して製造することもできるが、この方法で製造される歯形刃物は、切削工程において金属ブロックの内面と外面を刃物で切削して製作される。
図7と図14に示す製造方法は、以上の工程で歯形刃物3A、103Aとなる切削刃物36、136を加工する。この工程は、金属ブロック19から刃物部3a、103aとなる刃筒103cを分離する「切断工程」と、 刃筒103cにベース部3b、103bを連結して外側面を研削する「研削工程」とからなる。
[切断工程]
切断工程は、刃物部3a、103aとなる厚い金属ブロック19を放電加工して、筒状の刃筒103cを金属ブロック19から切り離す。刃筒103cは、内面を歯車形状として、外面を円柱に沿う形状としている。放電加工は、金属ブロック19にワイヤ(図示せず)を貫通し、ワイヤと金属ブロック19との間で放電させて、金属ブロック19を切断して刃筒103cとする。放電加工は、ワイヤと金属ブロック19とを相対的に移動させて、金属ブロック19から刃筒103cを分離する。放電加工で金属ブロック19から切り離された刃筒103cは、縦溝21と凸条22を内面に交互に平行に設けている。縦溝21と凸条22が設けられて、刃筒103cの内面は裁断される歯車形状となる。図7の歯形刃物3Aは、縦溝21と凸条22が中心軸に平行で、繊維マット10を平歯車に裁断する。図14の歯形刃物103Aは、縦溝21と凸条22が中心軸に対して傾斜してヘリカルギアを裁断する。凸条22と縦溝21の傾斜角は、ヘリカルギアの外周に設けられる歯の傾斜角に等しい。
内面を歯車形状とする刃筒103cは、放電加工で金属ブロック19から簡単に加工される。金属ブロック19と放電加工のワイヤとを相対的に移動して、刃筒103cの内面と外面の両方を切断できるからである。刃筒103cは、別に製作されたベース部103bを連結して筒体120とする。筒体120はベース部103bの内形を刃筒103cより大きく加工して、後端部の内側形状を先端部よりも大きくする。刃筒103cは、放電加工で外面形状を先端から後端に向かって大きくするテーパー状にすることもできる。刃筒103cは、円柱状や厚い円筒状の金属ブロックを放電加工して製作することもできる。刃筒103cの外形に等しい円柱状や円筒状の金属ブロックを使用して刃筒を放電加工する方法は、内面のみを切断して製作できる。
刃筒103cは、焼き入れすることなく後端にベース部103bを連結して、刃筒103cとベース部103bとを一体構造として筒体120とする。ベース部103bは、筒状の炭素鋼板の内面を切削し、あるいは研削して製作されたものである。ベース部103bは、内形を刃物部103aの内形よりも大きくしている。刃筒103cに連結されるベース部103bは、内形を大きくして、筒体120の内形を先端部よりも後端部を大きくできる。このベース部103bは、内面に設けた凸条22を先端から後端に向かって低くして、後端部の内形を先端部よりも大きくできる。
[研削工程]
この工程は、筒体20、120の外側面を研削して、先端から後端に向かって外径を大きくするテーパー状に研削する。放電加工で外面をテーパー状に加工している筒体は、外面を研削してテーパー状に加工する工程を省略できる。さらにこの工程は、筒体20、120の先端部の外周面を研削し、先端縁に歯車形状の先刃4を設けて切削刃物36、136とする。
切削刃物36、136の刃先4は、繊維マット10を歯車形状に裁断するので、歯先刃4Aと歯面刃4Cと歯底刃4Bとを連結する歯車形状である。歯先刃4Aは、プラスチック歯車の歯先となる部分を、歯面刃4Cはプラスチック歯車の歯面となる部分を、歯底刃4Bは歯車の歯底となる部分を切断する。歯先刃4Aと歯面刃4Cと歯底刃4Bとからなる刃先4は、筒体20、120の外側面を研削して設けられる。
研削工程は、筒体20、120の先端部の外面に切削V溝16を研削して設けて、先端縁に歯面刃4Cと歯底刃4Bとを設ける。歯先刃4Aは、筒体20、120の先端部を外側面で研削して設けられる。切削V溝16は、筒体20、120内面に設けた凸条22の外面対向位置に設けられる。図7の切削刃物36は、平歯車を裁断する歯形刃物3Aとなるので、凸条22と切削V溝を筒体20の中心軸と平行とする。図14の切削刃物136は、ヘリカルギアを裁断する歯形刃物103Aとなるので、凸条22と切削V溝16を筒体120の中心軸に対して傾斜する姿勢とする。切削V溝16は先端縁の両面を歯面刃4Cとして、溝底部を歯底刃4Bとする。切削V溝16の溝底部が刃先4を歯底刃4Bとするので、図7と図14に示すように、溝底部を所定の曲率半径で湾曲する形状とし、あるいは図示しないが所定の横幅とすることができる。切削V溝16は、筒体20、120の先端から後端に向かって次第に浅くなる形状で、歯底刃4Bの刃物角を歯先刃4Aの刃物角より大きくする。
図5と図13は、歯先刃4Aと歯底刃4Bを切削V溝16と平行な方向に切断した断面形状を示している。この図において、実線は切削V溝16の溝底に沿って切断した歯底刃4Bの断面形状を示し、鎖線は縦溝21の溝底に沿って切断した歯先刃4Aの断面形状を示している。歯底刃4Bの刃物角は、切削V溝16を先端から後端に向かって浅くすることで、歯先刃4Aの刃物角よりも大きくなる。図1と図3及び図9と図11の歯形刃物3A、103Aは、図3と図11の正面図に示すように、切削V溝16を後端(図において下端)まで延長せず、また歯底刃4Bを、筒体20、120の内面に突出する部分に設けているので、図5と図13に示すように、歯底刃4Bを設けている刃物部3aの後端部の厚さ(W1)は、歯先刃4Aを設けている刃物部3a、103aの後端部の厚さ(W2)よりも厚い。耐久性に優れた歯形刃物3A、103Aの実現において、この独特の構造は極めて重要である。繊維マット10の打ち抜き工程において、内側に突出する歯底刃4Bの変形歪みを防止して耐久性を向上させるからである。
図1ないし図5、及び図9ないし図13に示す歯形刃物3A、103Aの刃物部3a、103aは、切削V溝16を後端に向かって次第に浅くし、さらに、歯底刃4Bを設けた部分の後端部の厚さ(W1)を、歯先刃4Aを設けた部分の後端部の厚さ(W2)より大きくすることで、歯底刃4Bから歯形刃物3A、103Aである刃物部3a、103aの後端までの歯底ライン17の傾斜角、即ち歯底刃4Bの刃物角(α1)を、歯先刃4Aから歯形刃物3A、103A後端までの傾斜角である歯先刃4Aの刃物角(α2)よりも大きくしている。
さらに、刃先部は、刃先4の先端部分を、先端縁から1mm〜5mm幅で外側面を研削して、刃物角を先端に向かって次第に大きくして、刃先4先端の仕上げ角を10度以上であって60度以下、さらに好ましくは15度以上であって45度以下として耐久性を向上できる。さらに刃物部3a、103aは、筒体20、120の内側面の一部を研削して、先端から後端に向かって内側形状を次第に大きくするテーパー状に加工することもできる。
[焼き入れ工程]
切削刃物36、136は、刃先4を硬くするために焼き入れする。焼き入れ工程は、刃先4のHRC硬度を62以上、好ましくは約65とするように焼き入れする。刃先4の硬度は硬くして寿命を長くできるが、硬すぎると脆くなって打ち抜き加工時に損傷しやすくなる。したがって、焼き入れ工程は、刃先4のHRC硬度を62よりも高く、好ましくは64よりも高く、かつ72よりも低く、好ましくは66より低くなるように焼き入れする。焼き入れ後の刃先4の硬度は、炭素の含有量と焼き入れ温度でコントロールする。焼き入れの温度を高くして刃先4の硬度を高くでき、温度を低くして硬度を低くできる。たとえば、刃物部3a、103aの鋼材に、炭素の含有量を0.6%とする炭素鋼を使用し、焼き入れ温度を780℃〜950℃として、HRC硬度を62〜72の範囲にできる。焼き入れ後のHRC硬度を65とする歯形刃物3A、103Aは、炭素の含有量を0.6%、焼き入れ温度を850℃とする。
[研磨工程]
焼き入れ刃物は、最後に仕上げ研磨して鋭利な刃先4とする。特に研削工程は、刃先4の先端部分の外側面を研磨して、仕上げ角を最適値に調整する。
歯形刃物3A、103Aは以上の工程で製作されるが、内側刃物3Bは、厚い炭素鋼板を円柱に沿う形状に湾曲し、両端を溶接して筒状に加工すると共に、先端部分を研削してサブ刃先4Dを設けた後、焼き入れし、焼き入れの後さらに仕上げ研磨して製作される。内側刃物3Bは、厚さを2mm〜5mmとする炭素鋼板で製作される。炭素鋼板は、焼き入れする前工程で湾曲して円筒状に加工して、先端縁に円形のサブ刃先4Dを設ける。円筒状の炭素鋼板は、先端部分の内側面を研削して円形のサブ刃先4Dを設ける。
以上の内側刃物3Bは、金属板を湾曲して筒状に加工しているが、内側刃物3Bは、歯形刃物3A、103Aと同様に、金属ブロックを筒状に切削して製作することもできる。歯形刃物3A、103Aは、厚い板状の金属ブロック19を放電加工して製作しているが、厚い筒状や円柱状の鋼材を切削し、研削して製作することもできる。板状の金属ブロック19に代わって、円柱状の金属ブロックや厚い円筒状の金属ブロックから製作される歯形刃物は、円柱状や円筒状の鋼材を放電加工して切削し、あるいは切削又は研磨して製作できる。
内側刃物3Bは、サブ刃先4Dに向かって刃物角が次第に大きくなる形状として、打ち抜き時の衝撃でサブ刃先4Dが損傷するのを防止する。先端に向かって次第に刃物角を大きくする内側刃物3Bは、先端の仕上げ角が、耐久性と裁断能力に影響を与える。したがって、サブ刃先4Dの仕上げ角は、好ましくは、15度以上であって60度以下、最適には約30度とする。内側刃物3Bは、サブ刃先4DのHRC硬度を歯形刃物3A、103Aと同等とするように焼き入れする。
図2と図10の内側刃物3Bは連結金具23を介して歯形刃物3A、103Aに固定している。連結金具23は、内側刃物3B及び歯形刃物3A、103Aの後端部に溶接して固定されて、内側刃物3Bを歯形刃物3A、103Aの同心位置に配置し、かつ、内側刃物3Bのサブ刃先4Dと歯形刃物3A、103Aの刃先4を同一平面に配置する。図3の打ち抜き刃物3は、内側刃物3Bと歯形刃物3Aとの間に4本の連結金具23を放射状に固定している。図3の連結金具23は、一端を内側刃物3Bの外側に溶接して固定し、他端を歯形刃物3Aに設けた嵌合凹部に入れて溶接して固定している。連結金具23と内側刃物3Bと歯形刃物3Aは後端面を同一平面に配置している。この打ち抜き刃物3は、連結金具23と内側刃物3Bと歯形刃物3Aとを同一平面に配置している後端面を刃物駆動機構5で押圧して、繊維マット10を裁断する。
図16の斜視図に示す内側刃物103Bは、外側に突出する複数の裁断凸部31を設けている。図の内側刃物103Bは、外周面に沿って一定のピッチで複数の裁断凸部31を放射状に設けている。裁断凸部31は先端縁に裁断刃31Aを設けている。裁断刃31Aはサブ刃先4Dと同一平面に配置されて、裁断する貫通穴27にキー溝やスプライン溝などの軸方向溝32を設ける。この内側刃物103Bは、歯形刃物3A、103Aと一緒に繊維マット10を裁断して、裁断される歯車状マット211、311の貫通穴27に放射状に軸方向溝32を設ける。この内側刃物103Bは、放射状に裁断凸部31を設けているので、裁断される歯車状マット211、311には貫通穴27に沿って放射状に複数の軸方向溝32が設けられる。この形状に裁断される歯車状マット211、311を使用するプラスチック歯車は、貫通穴27の内面に固定するインナーリング28や回転軸(図示せず)をスリップすることなく貫通穴27の内面に連結できる。プラスチック歯車は、貫通穴27の内面を補強するために、金属製、焼結金属製、セラミック製などの硬質のインナーリングを固定している。
インナーリング(図示せず)は、円周方向に一定のピッチで軸凸条を設けて、この軸凸条を貫通穴27内面の連結穴に案内して連結強度を向上する。歯車状マット211、311は、貫通穴27の内周面に沿って、インナーリングの両端面まで軸方向に延びる軸方向溝32を設けているので、軸方向に延びる軸凸条を設けているインナーリングや回転軸を貫通穴27に挿入して、スリップしない構造として連結強度を向上できる。また、貫通穴27の外周に設けられた軸方向溝32は、歯車状マット11の両面まで延びるので、所定の厚さに裁断された歯車状マット11の貫通穴27に設けた軸方向溝32に、インナーリングや回転軸に設けた軸凸条を挿入してプラスチック歯車を製作できる。軸方向溝32は、歯車状マット211、311の両面まで延びるので、ここに挿入される軸凸条も歯車状マット211、311の両面まで延びる長さとしている。
外周に裁断凸部31を設けている内側刃物103Bは、図18に示す裁断装置にセットされて、回転することなく受け台1に接近して繊維マット10を裁断して、歯車状マット311の貫通穴27に軸方向溝32を設ける。平歯車を裁断する歯形刃物3Aは、回転することなく受け台1に接近して歯車状マット211を裁断するので、裁断凸部31のある内側刃物103Bを歯形刃物3Aに固定して、繊維マット10を裁断できる。また、図20に示す繊維マット10をヘリカルギア形状に裁断する歯形刃物103Aは、回転しながら繊維マット10を裁断するので、裁断凸部31のある内側刃物103Bを歯形刃物103Aに固定することなく、内側刃物103Bを非回転状態で、歯形刃物103Aを回転しながら受け台1の裁断面2に接近して、繊維マット10をヘリカルギア形状で貫通穴27のある歯車状マット311に裁断する。
図8、図15、図18及び図20に示す裁断装置は、繊維強化プラスチック歯車に使用される繊維マット10を裁断する。図8及び図18は中心に貫通穴27のある平歯車に使用される歯車状マット11、211の裁断装置を示し、図15及び図20はヘリカルギアに使用される中心に円形の貫通穴27のある歯車状マット111、311の裁断装置を示す。図8及び図15は円形の貫通穴27のある歯車状マット11、111を裁断する装置を示し、図18及び図20は中心に放射状に軸方向溝32のある貫通穴27の歯車状マット211、311を裁断する装置を示す。
これ等の装置は、繊維マット10を載せて打ち抜き刃物3、103,203、303で裁断する裁断面2を上面に有する受け台1と、この受け台1の裁断面2に向かって移動して、裁断面2に配置している繊維マット10を、歯車形状に裁断する打ち抜き刃物3、103、203、303と、この打ち抜き刃物3、103、203、303を往復運動させる刃物駆動機構5とを備える。
受け台1は金属プレートで、裁断面2を平面状としている。受け台1は、全体又は表面をプラスチックやゴム製とすることもできる。金属プレートの受け台1は、表面に弾性シート1Aを積層している。弾性シート1Aは厚さを1mm〜10mmとするゴム状弾性体のシートである。上面に弾性シート1Aを積層している受け台1は、打ち抜き刃物3、103、203、303で繊維マット10を打ち抜きする状態で、打ち抜き刃物3、103、203、303の刃先4を弾性シート1Aに密着させ、あるいは打ち抜き刃物3、103、203、303の刃先4を弾性シート1Aの表面に挿入して、繊維マット10から裁断される歯車状マット11の裁断縁11Aを綺麗に裁断できる。ただし、受け台1は、必ずしも上面に弾性シートを配置する必要はなく、弾性シートに代わって刃先で切断される軟質シートを積層し、あるいは弾性シートや軟質シートを積層することなく、受け台1の裁断面2に打ち抜き刃物3、103、203、303を接近ないし接触させて、繊維マットを打ち抜き加工して裁断することもできる。
図8及び図18の刃物駆動機構5は、打ち抜き刃物3、203を水平面内で回転することなく上下に往復運動させて、受け台1の裁断面2に載せている繊維マット10を打ち抜き刃物3、203で打ち抜きして裁断する。この刃物駆動機構5は、打ち抜き刃物3、203を裁断面2に対して垂直方向に移動して、裁断面2の繊維マット10を裁断する。
図8及び図18の刃物駆動機構5は、打ち抜き刃物3、203を固定する上下台6と、この上下台6を上下に往復運動させるアクチュエーターのシリンダ7とを備えている。図の刃物駆動機構5は、アクチュエーターをシリンダとするが、アクチュエーターにはクランク軸とコンロッドとの組み合わせた機構も使用できる。打ち抜き刃物3、203は下端縁を刃先4として、上下台6の下面に垂直姿勢に固定される。上下台6は、内側刃物3B、103Bを上下に往復運動して繊維マット10を歯車形状に打ち抜きする。繊維マット10は、打ち抜き刃物3と受け台1の裁断面2とに挟まれて歯車形状に裁断される。
図15及び図20の裁断装置は、打ち抜き刃物103、303を回転させて繊維マット10をヘリカルギア形状に裁断するので、刃物駆動機構5に回転駆動機構5Aを設けている。回転駆動機構5Aは、裁断面2に向かって移動する上下台6を水平面内で回転して、繊維マット10をヘリカルギア形状の歯車状マット111、311を裁断する。
回転駆動機構5Aは降下する上下台6を水平面内で回転させる。回転駆動機構5Aは、上下台6の上下位置で回転位置を特定する。回転駆動機構5Aは、打ち抜き刃物103、303の刃先4が、繊維マット10を歯車形状に裁断する回転位置に、打ち抜き刃物103、303を回転させる。上下台6が回転することなく降下すると、裁断される歯車状マットの外形が平歯車の外形となるからである。回転駆動機構5Aで回転されながら降下する打ち抜き刃物103、303は、繊維マット10をヘリカルギア形状、すなわち回転軸に対して傾斜する歯先の歯車状マット111、311に裁断する。
以上の回転駆動機構5Aは、上下台6を介して打ち抜き刃物103、303を水平面内で回転させるが、回転機構は、受け台1を回転し、あるいは上下台6と受け台1の両方を回転して、繊維マット10を歯車形状に裁断することもできる。したがって、本発明は、刃物駆動機構5の回転駆動機構5Aを、上下台6を回転させる機構に特定するものでなく、受け台1を回転し、あるいは受け台1と上下台6の両方を回転する機構とすることもできる。
回転駆動機構5Aは、降下する上下台6を、降下位置に対して特定の回転角として回転する。回転駆動機構5Aが降下する上下台6を回転する回転角、言い換えると、上下台6の降下距離に対する回転角は、プラスチック歯車の歯先の傾斜角を特定する。したがって、回転駆動機構5Aが上下台6を回転する回転角、正確には降下距離に対する回転角は、裁断される歯車状マット111、311の歯先が、プラスチック歯車の傾斜角となる角度に設定される。
図15の回転駆動機構5Aは、上下台6の降下位置で上下台6の回転位置を特定するために、上下台6から半径方向に外側に向かって突出するガイド凸部24と、このガイド凸部24を案内するガイド溝25を内面に設けている螺旋ガイド26とを備える。螺旋ガイド26は内面にガイド溝25を設けている。ガイド溝25は螺旋に沿う形状で、ここにガイド凸部24を案内して、降下する上下台6の回転位置を特定する。この回転駆動機構5Aは、ガイド溝25の中心軸に対する傾斜角を調整して、上下台6の降下位置に対する回転位置を調整できる。ガイド溝25の中心軸に対する傾斜角は、裁断される歯車状マット111の刃先4の傾斜角に設定される。図の回転駆動機構5Aは、上下台6の外周の対向位置にガイド凸部24を設けているが、回転機構は、図示しないが、外周に多数のガイド凸部を設け、各々のガイド凸部を案内するガイド溝を螺旋ガイドに設けることもできる。また、図の回転駆動機構5Aは、上下台6にガイド凸部24を設けて、螺旋ガイド26にガイド溝25を設けているが、ガイド凸部を螺旋ガイドに設けて、このガイド凸部を案内するガイド溝を上下台の外周に設けることもできる。
以上の回転駆動機構5Aは、上下台6が降下する状態で、ガイド凸部24がガイド溝25に沿って移動して、上下台6の降下位置に対する回転位置を正確に特定する。また、この回転駆動機構5Aは、極めて簡単な機構としながら、上下台6の降下位置に対する回転位置を正確に特定して、裁断される歯車状マット111を正確な歯車形状に裁断する。機構を簡単にできるのは、上下台6を回転するためにモータやシリンダなどのアクチュエーターを必要とせず、さらにアクチュエーターを制御するための制御機構も必要としないからである。ただし、本発明は、回転駆動機構5Aを以上の構造に特定するものでなく、たとえば、上下台6の上下位置をセンサで検出し、センサの検出位置で、上下台6をシリンダやモータなどのアクチュエーターで回転する機構とすることもできるのは言うまでもない。
図15の裁断装置は、歯形刃物103Aと内側刃物3Bの両方を上下台6に固定している。この裁断装置は、歯形刃物103Aと内側刃物3Bの両方が回転しながら、繊維マット10を貫通穴27のあるヘリカルギア形状に裁断する。回転しながら繊維マット10を裁断する内側刃物3Bは、刃先4が繊維マット10を円周方向に移動しながら裁断して、貫通穴27の内周縁を綺麗な状態に裁断できる。この内側刃物3Bは、歯車状マット111の中心に円形の貫通穴27を裁断する。
図20の刃物駆動機構5は、内側刃物103Bを非回転状態で受け台1に向かって移動させる非回転駆動機構5Bと、歯形刃物103Aを水平面内で回転させながら受け台1に向かって移動させる回転駆動機構5Aとを備えている。刃物駆動機構5は降下する歯形刃物103Aを回転するが、内側刃物103Bを回転することなく降下して繊維マット10を裁断する。したがって、この刃物駆動機構5は、歯形刃物103Aを固定している第1の上下台6Aと、この第1の上下台6Aの中心に回転自在に配置している第2の上下台6Bとを備える。回転駆動機構5Aは降下する第1の上下台6Aのみを回転して、一緒に降下する第2の上下台6Bを回転しない。非回転駆動機構5Bは、第2の上下台6Bを直接にアクチュエーターのシリンダ7に連結されて、水平面内で回転することなく上下運動する。また第1の上下台6Aは、回転駆動機構5Aを介してアクチュエーターのシリンダ7に連結されて、回転しながら降下する。
図20の刃物駆動機構の回転駆動機構5Aは、降下する第1の上下台6Aのみを回転させる。この回転駆動機構5Aは、第1の上下台6Aの上面に配置しているプッシャープレート33と、このプッシャープレート33をアクチュエーターのシリンダ7に連結するコンロッド34とを備える。プッシャープレート33は円盤状で、第1の上下台6Aとの対向面にスリップできるように、第1の上下台6Aの上面に配置される。プッシャープレート33と第1の上下台6Aとの摩擦抵抗は、間に油膜を設け、あるいは摩擦抵抗の小さいメタル(図示せず)を配置して小さくできる。シリンダの上昇工程で第1の上下台6Aが持ち上げられるように、第1の上下台6Aには、プッシャープレート33の外周縁と内周縁に引っ掛けられるフック35を固定している。プッシャープレート33はコンロッド34を介してアクチュエーターのシリンダ7に回転しない状態で連結されて、第1の上下台6Aはプッシャープレート33を回転自在にシリンダ7に連結される。
図20の回転駆動機構5Aは、図15と同じ構造の機構で第1の上下台6Aを回転しながら降下させる。第1の上下台6Aは、降下する状態で、ガイド凸部24をガイド溝25に案内する。ガイド凸部24がガイド溝25に沿って移動して、第1の上下台6Aは、降下位置に対する回転位置が正確に特定される。
図8、図15、図18及び図20の裁断装置は、打ち抜き刃物3、103、203、303を上下に往復運動させて、受け台1の裁断面2に配置している繊維マット10を受け台1と打ち抜き刃物3、103、203、303で挟んで歯車形状に歯車状マット11、111、211、311に裁断する。
以上の打ち抜き刃物3、103、203、303を備える図8、図15、図18及び図20の裁断装置は、以下の工程で繊維強化プラスチックのプラスチック歯車に使用される繊維マット10を歯車形状に裁断する。
[繊維マットを受け台にセットする工程]
シリンダ7で上下台6を持ち上げ、上下台6の下面に固定している打ち抜き刃物3、103、203、303を上昇位置に配置する。この状態で、打ち抜き刃物3、103、203、303は受け台1から上に離して配置される。
受け台1の裁断面2に繊維マット10を載せる。繊維マット10と裁断面2との間には弾性シート1Aを積層する。
[打ち抜き刃物を降下する状態]
シリンダ7が上下台6を押し下げる。降下する上下台6は、下面に固定している打ち抜き刃物3、103、203、303で繊維マット10を歯車形状の歯車状マット11に裁断する。打ち抜き刃物3、103、203、303は、歯形刃物3A、103Aの内側に内側刃物3B、103Bを配置し、また歯形刃物3A、103Aの刃先4と、内側刃物3B、103Bのサブ刃先4Dとを同一平面に配置して、歯形刃物3A、103Aと内側刃物3B、103Bとを一緒に降下させるので、歯形刃物3A、103Aで歯車状マット11、111、211、311の外形を歯車形状に裁断し、内側刃物3B、103Bで歯車状マット11、111、211、311の中心に貫通穴27を設ける。歯形刃物3A、103Aと内側刃物3B、103Bは、刃先4で繊維マット10を歯車形状に裁断した後、さらに裁断面2の弾性シート1Aに食い込んで繊維マット10を確実に歯車状マット11に裁断する。
図8の裁断装置は、歯形刃物3Aと内側刃物3Bを水平面内で回転させることなく降下して平歯車形状の歯車状マット11を裁断する。
図15の裁断装置は、歯形刃物103Aと内側刃物3Bを一緒に水平面内で回転させながら降下して、ヘリカルギア形状の歯車状マット111を裁断する。この装置で裁断される歯車状マット111は、中心の貫通穴27が円形となる。
図18の裁断装置は、歯形刃物3Aと内側刃物103Bを水平面内で回転させることなく降下して平歯車形状の歯車状マット211を裁断する。この装置で裁断される歯車状マット311は、中心の貫通穴27が内周縁に沿って放射状の軸方向溝32が設けられる。
図20の裁断装置は、歯形刃物103Aを水平面内で回転させながら降下させて、内側刃物103Bを水平面内で回転することなく降下して、ヘリカルギア形状の歯車状マット211を裁断する。この装置で裁断される歯車状マット311は、中心の貫通穴27が内周縁に沿って放射状の軸方向溝32が設けられる。
円形となる。
裁断時に、回転しないで降下する歯形刃物3Aは平歯車形状の歯車状マット11、211を裁断し、回転しながら降下する歯形刃物103Aは、外形をヘリカルギア形状とする歯車状マット111、311を裁断する。円筒状の内側刃物3Bは、回転しない状態で降下し、あるいは回転しながら降下して、歯車状マット11、111の中心に円形の貫通穴27を裁断する。外周に裁断凸部31を設けている内側刃物103Bは、回転しない状態で降下して、歯車状マット211、311の中心に設ける貫通穴27の内周縁に軸方向溝32を設ける。図18の裁断装置は、上下台6が回転しない状態で降下するので、平歯車を裁断する歯形刃物3Aの内側に、図16に示す外側に裁断凸部31を設けている内側刃物103Bを固定して、中心の貫通穴27の内周縁に軸方向溝32を設ける平歯車形状の歯車状マット211を裁断できる。
歯形刃物3A、103Aの内側に内側刃物3B、103Bを固定して、歯形刃物3A、103Aと内側刃物3B、103Bとの両方で同時に繊維マット10を裁断する打ち抜き刃物3、103,203、303は、裁断される歯車状マット11、111、211、311を正確な歯車形状に裁断できる。それは、歯形刃物3A、103Aと内側刃物3B、103Bとの間に繊維マット10を挟む状態で中心に貫通穴27のある歯車形状に裁断するからである。
[裁断された歯車状マットの取り出し工程]
裁断された歯車状マット11、111、211、311は、歯形刃物3A、103Aと内側刃物3B、103Bとの間に挿入される。シリンダ7で上下台6を上昇し、上下台6で打ち抜き刃物3、103、203、30を上昇して、打ち抜き刃物3、103、203、303の内側に挿入された歯車状マット11、111、211、311を打ち抜き刃物3、103、203、303から抜き出す。
1…受け台 1A…弾性シート
2…裁断面
3、103、203、303…打ち抜き刃物
3A、103A…歯形刃物
3B、103B…内側刃物
3a、103a…刃物部
3b、103b…ベース部
103c…刃筒
4…刃先
4A…歯先刃
4B…歯底刃
4C…歯面刃
4D…サブ刃先
5…刃物駆動機構
5A…回転駆動機構
5B…非回転駆動機構
6…上下台
6A…第1の上下台
6B…第2の上下台
7…シリンダ
10…繊維マット
11、111、211、311…歯車状マット
11A…裁断縁
16…切削V溝
17…歯底ライン
18…外側ライン
19…金属ブロック
20、120…筒体
21…縦溝
22…凸条
23…連結金具
24…ガイド凸部
25…ガイド溝
26…螺旋ガイド
27…貫通穴
28…インナーリング
29…凸部
30…歯車状シート
31…裁断凸部
31A…裁断刃31A
32…軸方向溝
33…プッシャープレート
34…コンロッド
35…フック
36、136…切削刃物

Claims (9)

  1. 繊維強化プラスチック歯車に使用される繊維マットを載せる裁断面を有する受け台と、
    前記裁断面に向かって移動して、前記裁断面に配置してなる前記繊維マットを歯車状マットに裁断する打ち抜き刃物と、
    前記打ち抜き刃物を往復運動させる刃物駆動機構とを備え、
    前記打ち抜き刃物が、外形を歯車形状とする歯車状マットに前記繊維マットを裁断する刃先を先端に設けてなる筒状の歯形刃物と、
    前記歯形刃物の内側に配置されて、前記繊維マットを裁断して歯車状マットの中心に貫通穴を設ける内側刃物とを備え、
    前記歯形刃物と前記内側刃物は焼き入れされた鋼材からなり、
    前記歯形刃物は金属ブロックが切削加工されて、前記繊維マットを歯車形状に裁断する歯先刃と歯底刃と歯面刃とからなる前記刃先を設けており、
    前記内側刃物は切削加工されて先端縁にサブ刃先を設けており、
    さらに、前記打ち抜き刃物は、前記内側刃物の前記サブ刃先と前記歯形刃物の刃先とが同一平面に配置されてなることを特徴とする繊維強化プラスチック歯車に使用される繊維マットの裁断装置。
  2. 請求項1に記載される繊維強化プラスチック歯車に使用される繊維マットの裁断装置であって、
    前記歯形刃物は、前記刃先から後端に向かって次第に厚く、
    前記歯底刃と前記歯面刃とを先端縁とし、歯先から後端に向かって延びる複数列の切削V溝を外周面に設けており、
    前記切削V溝は先端縁から後端に向かって次第に浅く、
    前記切削V溝の先端縁に設けられる前記歯底刃の刃物角(α1)が前記歯先刃の刃物角(α2)よりも大きいことをを特徴とする繊維強化プラスチック歯車に使用される繊維マットの裁断装置。
  3. 請求項1又は2に記載される繊維強化プラスチック歯車に使用される繊維マットの裁断装置であって、
    前記歯形刃物の内周面に、先端から後端に向かって延びる縦溝と凸条とを円周方向に並べて交互に配置しており、
    前記縦溝底部の先端縁を前記歯先刃、前記縦溝両側の先端縁を歯面刃、前記凸条頂上部の先端縁を歯底刃としてなることを特徴とする繊維強化プラスチック歯車に使用される繊維マットの裁断装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載される繊維強化プラスチック歯車に使用される繊維マットの裁断装置であって、
    前記内側刃物が、外側に突出する裁断凸部を有し、
    前記裁断凸部が先端縁に裁断刃を有し、
    前記裁断刃が前記サブ刃先と同一平面に配置されてなることを特徴とする繊維強化プラスチック歯車に使用される繊維マットの裁断装置。
  5. 請求項4に記載される繊維強化プラスチック歯車に使用される繊維マットの裁断装置であって、
    前記歯形刃物が、歯先から後端に向かって延びる複数列の切削V溝を円周方向に並べて外周面に設けており、
    さらに、内周面には、先端から後端に向かって延びる縦溝と凸条とを円周方向に並べて交互に配置して、前記切削V溝は前記凸条の外側に位置し、
    前記歯形刃物は、
    前記切削V溝と前記凸条の先端縁を前記歯底刃と前記歯面刃とし、
    前記縦溝底部の先端縁を前記歯先刃としており、
    さらにまた、前記切削V溝と、前記凸条及び前記縦溝は中心軸に平行で、
    前記内側刃物が、外側に突出する裁断凸部を有し、
    前記裁断凸部が先端縁に裁断刃を有し、
    前記裁断刃が前記サブ刃先と同一平面に配置されてなることを特徴とする繊維強化プラスチック歯車に使用される繊維マットの裁断装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載される繊維強化プラスチック歯車に使用される繊維マットの裁断装置であって、
    前記内側刃物が前記歯形刃物に固定されて、前記刃物駆動機構が前記歯形刃物と前記内側刃物とを一緒に上下運動するようにしてなることを特徴とする繊維強化プラスチック歯車に使用される繊維マットの裁断装置。
  7. 請求項1ないし5のいずれかに記載される繊維強化プラスチック歯車に使用される繊維マットの裁断装置であって、
    前記刃物駆動機構が前記打ち抜き刃物を固定してなる上下台を備え、
    前記歯形刃物と前記内側刃物とが前記上下台に固定され、
    前記刃物駆動機構が前記上下台を介して前記歯形刃物と前記内側刃物とを一緒に上下運動するようにしてなることを特徴とする繊維強化プラスチック歯車に使用される繊維マットの裁断装置。
  8. 請求項1ないし3に記載される繊維強化プラスチック歯車に使用される繊維マットの裁断装置であって、
    前記歯形刃物が、歯先から後端に向かって延びる複数列の切削V溝を円周方向に並べて外周面に設けており、
    さらに、内周面には、先端から後端に向かって延びる縦溝と凸条とを円周方向に並べて交互に配置して、前記切削V溝は前記凸条の外側に位置し、
    前記歯形刃物は、
    前記切削V溝と前記凸条の先端縁を前記歯底刃と前記歯面刃とし、
    前記縦溝底部の先端縁を前記歯先刃としており、
    さらにまた、前記切削V溝と、前記凸条及び前記縦溝は中心軸に対して傾斜し、
    前記内側刃物は、
    先端縁に円形のサブ刃先を有し、
    前記刃物駆動機構は前記歯形刃物と前記内側刃物とが降下するに従って水平面内で一緒に回転する回転駆動機構を備え、
    前記回転駆動機構で移動される前記歯形刃物と前記内側刃物とが外形をヘリカルギア形状として、中心に貫通穴のある歯車状マットを裁断するようにしてなることを特徴とする繊維強化プラスチック歯車に使用される繊維マットの裁断装置。
    前記内側刃物は、
    先端縁に円形のサブ刃先を有し、
    前記刃物駆動機構は前記歯形刃物と前記内側刃物とが降下するに従って水平面内で一緒に回転する回転駆動機構を備え、
    前記回転駆動機構で移動される前記歯形刃物と前記内側刃物とが外形をヘリカルギア形状として、中心に貫通穴のある歯車状マットを裁断するようにしてなることを特徴とする繊維強化プラスチック歯車に使用される繊維マットの裁断装置。
  9. 請求項1ないし3に記載される繊維強化プラスチック歯車に使用される繊維マットの裁断装置であって、
    前記歯形刃物が、歯先から後端に向かって延びる複数列の切削V溝を円周方向に並べて外周面に設けており、
    さらに、内周面には、先端から後端に向かって延びる縦溝と凸条とを円周方向に並べて交互に配置して、前記切削V溝は前記凸条の外側に位置し、
    前記歯形刃物は、
    前記切削V溝と前記凸条の先端縁を前記歯底刃と前記歯面刃とし、
    前記縦溝底部の先端縁を前記歯先刃としており、
    さらにまた、前記切削V溝と、前記凸条及び前記縦溝は中心軸に対して傾斜し、
    前記内側刃物は、
    先端縁に円形のサブ刃先を有すると共に、前記サブ刃先の外側に突出する裁断凸部を有し、
    前記裁断凸部は先端縁に設けてなる裁断刃を前記サブ刃先と同一平面に配置しており、
    前記刃物駆動機構は、
    前記内側刃物を非回転状態で前記受け台に向かって移動させる非回転駆動機構と、前記歯形刃物を水平面内で回転させながら前記受け台に向かって移動させる回転駆動機構とを備え、
    前記非回転駆動機構で移動される前記内側刃物が前記歯車状マットに貫通穴を穿孔して、
    前記回転駆動機構で移動される前記歯形刃物が前記歯車状マットの外形をヘリカルギア形状に裁断するようにしてなることを特徴とする繊維強化プラスチック歯車に使用される繊維マットの裁断装置。
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