JP2019001738A - 化粧崩れの評価方法および化粧崩れ評価用モデル - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の化粧崩れ評価用モデルにおいて、前記人工皮脂の塗布量が人工皮膚の1cm2面積あたり0.1〜10μLであることが好ましい。
本発明の化粧崩れの評価方法は、(1)人工皮膚に人工皮脂を塗布するステップ(人工皮脂塗布ステップ)と、(2)前記人工皮脂上に化粧料を塗布するステップ(化粧料塗布ステップ)と、(3)前記化粧料により形成された化粧膜の状態を観察するステップ(化粧膜観察ステップ)とを含むことを特徴とする。このような本発明の化粧崩れの評価方法によれば、人工皮膚に人工皮脂を塗布した後に化粧料を塗布することで、皮脂量の変化による化粧崩れの変化を捉えることが可能となり、in vitroでの化粧崩れの評価方法でありながら、人の肌に近い条件で安定した化粧崩れの評価を行うことが可能となる。
本発明の化粧崩れの評価方法では、まず、人工皮膚に人工皮脂を塗布する。本発明において用いられる人工皮膚は、従来公知の人工皮膚レプリカを特に制限なく用いることができる。たとえば、一般女性の頬に、市販のレプリカ剤を塗布するというような手順で、レプリカを採取することができる。本発明では、再転写した人工皮膚レプリカを用いることが好ましい。たとえば、レプリカにレプリカ剤を塗布し、脱気装置を用いて気泡を除くことで人工皮膚レプリカを作成することができる。
化粧料塗布ステップでは、人工皮脂を塗布した人工皮膚(好ましくは凍結させたもの)の人工皮脂上に、化粧料を塗布する。ここで、本発明において化粧崩れの評価対象となる化粧料は特に制限されるものではなく、あらゆる化粧料を適用することが可能である。
化粧膜観察ステップでは、人工皮脂上に化粧料を塗布することで形成された化粧膜の状態を観察する。本発明の化粧崩れの評価方法において、当該化粧膜観察ステップは、人工皮膚の1cm2面積の化粧料の付着量を観察することで、化粧崩れのうちヨレを数値として算出することを含むことが好ましい。化粧膜のヨレは、ヨレを生じることでファンデーションの付着している面積が減るため、1cm2面積あたりの化粧料の非付着面積率を算出し、ヨレ面積として数値化することができる。後述する実施例、参考例で立証されているように、本発明の化粧崩れの評価方法によれば、化粧崩れのうちヨレについて、in vitro試験でありながら、人での化粧もち評価と類似する結果を得ることができる。
本発明はまた、人工皮膚と、前記人工皮膚上に塗布された人工皮脂とを備える、化粧崩れ評価用モデルについても提供する。このような本発明の化粧崩れ評価用モデルは、上述した本発明の化粧崩れの評価方法の人工皮脂塗布ステップを経た後の状態であり、このような本発明の化粧崩れ評価用モデルを利用することで、本発明の化粧崩れの評価方法の人工皮脂塗布ステップ以降を円滑に効率的に行うことができる。
人工皮膚レプリカは、一般女性の頬から採取したレプリカに市販の透明レプリカ剤を塗布し、脱気装置を用いて気泡を除き、直径4cmの大きさの円状の透明の人工皮膚レプリカを作成した。
〔人工皮脂の滴下による化粧崩れ評価〕
市販の人工皮革に、化粧料としてリキッドファンデーションのサンプル(ファンデーション1、ファンデーション2、ファンデーション3およびファンデーション4)を1cm2面積あたり1μL塗布した。サンプル塗布後、一定時間静置して十分に乾燥させ、乾燥した化粧料の表面に人工皮脂を1cm2面積あたり1μL滴下した。その後、デジタルカメラやリング照明の付いた観察機器などを用いて、「滴下直後に広がった人工皮脂の面積」と「一定時間後に広がった人工皮脂の面積」を観察し、滴下直後から一定時間後に広がった人工皮脂の馴染み面積率を算出した。算出された人工皮脂の馴染み面積率を下記評価基準1に沿って評価した。
×:人工皮脂の馴染み面積が100%以上
△:人工皮脂の馴染み面積が50%以上、100%未満
〇:人工皮脂の馴染み面積が20%以上、50%未満
◎:人工皮脂の馴染み面積が20%未満
(結果)
化粧料によって人工皮脂との馴染みやすさに差がみられ、ファンデーション3=ファンデーション4>>ファンデーション1=ファンデーション2の順に持続効果が高いという評価結果が得られた。
〔人での化粧もち評価〕
被験者(10名)に、化粧料として参考例1で用いたのと同じリキッドファンデーションのサンプル(ファンデーション1、ファンデーション2、ファンデーション3およびファンデーション4)を塗布し、撮像装置を用いて経時的に撮影を行い、専門評価者が撮影画像から化粧の持続効果を比較した。化粧の持続効果の判断は、化粧のテカリおよびヨレの有無で判断し、テカリおよびヨレが生じるまでの状態を評価基準2に沿って比較することで各サンプルの化粧もち効果を評価した。
・化粧膜のヨレ
×:ヨレを生じるまでの時間が3時間未満
△:ヨレを生じるまでの時間が3時間以上、5時間未満
○:ヨレを生じるまでの時間が5時間以上、10時間未満
◎:ヨレを生じるまでの時間が10時間以上
・化粧のテカリ
×:テカリを生じるまでの時間が3時間未満
△:テカリを生じるまでの時間が3時間以上、5時間未満
○:テカリを生じるまでの時間が5時間以上、10時間未満
◎:テカリを生じるまでの時間が10時間以上
(結果)
化粧料によって化粧持ち持続時間に差がみられ、ヨレはファンデーション2=ファンデーション4>ファンデーション3>ファンデーション1、テカリはファンデーション2=ファンデーション3=ファンデーション4>>ファンデーション1の順に持続効果が高かった。
〔人工皮膚を用いた化粧もち評価〕
透明皮膚レプリカに人工皮脂を1cm2面積あたり1μL塗布し、本発明の化粧崩れ評価用モデルを作成した。作成した化粧崩れ評価用モデルを、−30℃で1時間凍結した。化粧崩れ評価用モデル毎に、化粧料として参考例1で用いたのと同じリキッドファンデーションのサンプル(ファンデーション1、ファンデーション2およびファンデーション3)を1cm2面積あたり1.25μL塗布し、37℃のインキュベーター内に1時間静置することで、化粧料の化粧崩れを生じさせた。
・化粧膜のヨレ
×:ヨレ面積が15%以上
△:ヨレ面積が10%以上、15%未満
○:ヨレ面積が5%以上、10%未満
◎:ヨレ面積が5%未満
・化粧のテカリ
×:テカリ面積が15%以上
△:テカリ面積が10%以上、15%未満
○:テカリ面積が5%以上、10%未満
◎:テカリ面積が5%未満
(結果)
実施例1の評価結果を、参考例2のファンデーション1〜3についての評価結果と併せて表2に示す。
(実施例2)
人工皮膚レプリカに人工皮脂を1cm2面積あたり2μL塗布し、−30℃で1時間凍結し、人工皮脂膜を形成させ、本発明の化粧崩れ評価用モデルを作成した。化粧崩れ評価用モデル毎に、化粧料として参考例1で用いたのと同じリキッドファンデーションのサンプル(ファンデーション1、ファンデーション2およびファンデーション3)を1cm2面積あたり1.25μL塗布し、37℃のインキュベーター内に1時間静置することで、化粧料の化粧崩れを生じさせ、実施例1と同様に評価を行った。
透明皮膚レプリカに人工皮脂を塗布せずに、−30℃で1時間凍結した後、人工皮膚レプリカ毎に、化粧料として参考例1で用いたのと同じリキッドファンデーションのサンプル(ファンデーション1、ファンデーション2およびファンデーション3)を1cm2面積あたり1.25μL塗布し、37℃のインキュベーター内に1時間静置することで、化粧料の化粧崩れを生じさせ、実施例1と同様に評価を行った。
実施例2、比較例の評価結果を、実施例1の評価結果と併せて表3に示す。
Claims (9)
- 人工皮膚に人工皮脂を塗布するステップと、
前記人工皮脂上に化粧料を塗布するステップと、
前記化粧料により形成された化粧膜の状態を観察するステップとを含む、化粧崩れの評価方法。 - 人工皮膚に人工皮脂を塗布するステップと、人工皮脂上に化粧料を塗布するステップとの間に、人工皮脂を塗布した人工皮膚を凍結させるステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 人工皮脂上に化粧料を塗布するステップと、化粧料により形成された化粧膜の状態を観察するステップとの間に、人工皮脂および化粧料を塗布した人工皮膚を30〜40℃の温度雰囲気に0.5〜3時間静置するステップをさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
- 前記人工皮脂の塗布量が人工皮膚の1cm2面積あたり0.1〜10μLである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
- 前記化粧料の塗布量が、化粧料が液状物である場合には人工皮膚の1cm2面積あたり1〜10μLであり、化粧料が粉状物である場合には人工皮膚の1cm2面積あたり0.1〜1mgである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記化粧膜の状態を観察するステップは、人工皮膚の1cm2面積の化粧料の付着量を観察することで、化粧崩れのうちヨレを数値として算出することを含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 人工皮膚と、
前記人工皮膚上に塗布された人工皮脂とを備える、化粧崩れ評価用モデル。 - 凍結状態である、請求項7に記載の化粧崩れ評価用モデル。
- 前記人工皮脂の塗布量が人工皮膚の1cm2面積あたり0.1〜10μLである、請求項7または8に記載の化粧崩れ評価用モデル。
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Title |
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