JP2018536881A - Fc領域改変抗体を測定するためのイムノアッセイ法 - Google Patents

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Abstract

非ヒト実験動物から得られた血清試料中または血漿試料中の二価抗体の量を測定するための方法であって、該抗体が、SEQ ID NO: 01、02、または03の配列を有している対応する野生型Fc領域と比べてFc領域中に1つまたは複数の変異を含み、該方法が以下の段階を含む、方法が、本明細書において報告される:(a)該抗体の抗原の複数のコピーが共有結合的にコンジュゲートされている非抗体ポリペプチドを、固体表面に固定化する段階、(b)固定化した該抗原を該試料と共にインキュベーションして、固定化した抗原-抗体複合体を形成させる段階、(c)該固定化した抗原-抗体複合体を、検出可能な標識にコンジュゲートされている抗原と共にインキュベーションして、固定化した三元複合体を形成させる段階、および(d)該固定化した三元複合体中の該検出可能な標識の量を測定することによって、該抗体の量を測定する段階。

Description

本発明は、イムノアッセイ法の分野に関する。逐次的ELISAを用いて血清試料中のFc領域改変抗体を測定するための包括的方法が、本明細書において報告される。
発明の背景
治療用抗体の薬物動態パラメーターならびにエフェクター機能を改善および最適化するために、分子構造の改変を親治療用抗体に導入して、変種抗体を作製する。これらの改変は、抗原認識ドメインにも、またFc領域にも限定されない。
Fc領域改変抗体変種を検出および評価するために、非生物学的に活性な抗体に基づくモデル系が見出されている。非生物学的に活性な抗体は、抗体のFc領域改変の評価が実施される実験動物には存在しない抗原に結合する。使用される非生物学的に活性な抗体は、実験動物の内因性タンパク質ならびにアッセイ系の他の成分と交差反応しないことが、検出のための前提条件である。これは、例えば、抗ハプテン抗体、例えば抗ジゴキシゲニン抗体のような人工抗原に結合する抗体を用いることによって、実現することができる。
薬物動態学的特性の評価のため、ならびに改変の概念を証明するために、適切な感度ならびに特異性を有している検出方法が必要とされる。さらに、検出方法は、異なる種特異的Fc領域、例えば、ヒト、カニクイザル、ヒツジ、またはミニブタのFc領域を有しているが実験動物の内因性免疫グロブリンと相互作用しない抗体の検出を可能にすべきである。
JP H01-223351(特許文献1)において、固定化され標識された抗原を含む分析対象の抗体を産生させるのに使用される動物のタイプなどの違いに関係なく高い特異性を有している抗体アッセイ法が、報告されている。
WO 96/22533(特許文献2)では、被験物質の表面にハプテンを固定化するための方法が報告されている。
JP H01-223351 WO 96/22533
本明細書において報告される方法は、包括的な検出方法において一般に使用される抗Fc領域抗体の/への結合に影響する1つまたは複数の変異をFc領域中に含む抗体に特に適している。
現在の技術的問題を解決するためのELISAに関する基本的要件は、分析物抗体が、Fc領域改変とは関係なく包括的アッセイ方式で検出されなければいけないということである。これは、試料マトリックスにも応用可能であることが望ましい。アッセイ法は、低濃度の抗体試料の測定を可能にするために、できるだけ感度が高いことが望ましい。
Fc領域異形に関連するインビボ薬物動態学的特性を評価するための代替物として非治療用抗体を用いることにより、非干渉アッセイ法設定が可能になることが判明している。代替抗体は、非内因性標的を対象とする結合特異性を有している。非内因性結合特異性は、捕捉試薬および検出試薬との相互作用のために、検出アッセイ法において使用される。
したがって、非ヒト実験動物から得た血清試料中のFc領域改変抗体の量をインビトロで測定するための逐次的ブリッジングELISAが、本明細書において報告される。
本明細書において報告される方法が基づいている、本明細書において報告されるアッセイ法設定を用いると、以下のことが可能である。
- (実験動物の)他の血清/血漿成分に対する交差反応性を伴わずに、Fc領域改変抗体の量を測定すること、すなわち、このアッセイ法は高い特異性を有していること。
- Fc領域改変抗体の量を包括的に測定すること。すなわち、この方法は、Fc領域および実験動物の種とは関係なく応用可能であり;これは、分析物ならびに試料マトリックスにあてはまり;これにより、異なる種特異的Fc領域を含む、任意の実験動物マトリックス中の抗体Fc領域変種の検出が可能になる。
- Fc領域改変抗体の構造的完全性ならびにFc領域改変抗体の二価性を判定および確認すること。
- 高い感度で、かつ多くても100ng/mLという低い検出下限で、Fc領域改変抗体の量を測定すること。
- 標準化した材料を用いて、この方法を実施すること。
本明細書において報告される方法で使用される抗体は、非内因性標的に特異的に結合する代替抗体である。これによって、抗体がインビボで生物学的作用を及ぼさず、Fc領域変異/異形に関連する薬物動態学的特性だけが評価されることが確実になる。
1つの態様において、本明細書において報告される方法で使用される代替抗体は、ハプテンに結合する。一般に、ハプテンおよび抗ハプテン抗体は、ELISAのような生物分析アッセイ法において使用される。
本明細書において報告される1つの局面は、非ヒト実験動物から得られた血清試料中または血漿試料中の二価抗体の量を測定するための方法であって、該抗体が、SEQ ID NO: 01、02、または03の配列を有している対応する野生型Fc領域と比べてFc領域中に1つまたは複数の変異を含み、該方法が以下の順序で以下の段階を含む、方法である:
(a)抗体の抗原の複数のコピーが共有結合的にコンジュゲートされている非抗体ポリペプチドを、固体表面に固定化する段階、
(b)固定化した抗原を試料と共にインキュベーションして、固定化した抗原-抗体複合体を形成させる段階、
(c)固定化した抗原-抗体複合体を、検出可能な標識にコンジュゲートされている抗原と共にインキュベーションして、固定化した三元複合体を形成させる段階、
(d)固定化した三元複合体中の検出可能な標識の量を測定することによって、抗体の量を測定する段階。
1つの態様において、二価抗体は、二価の抗ハプテン抗体である。
1つの態様において、二価の抗ハプテン抗体は、二価の抗ジゴキシゲニン抗体である。
本明細書において報告される1つの局面は、非ヒト実験動物から得られた血清試料中または血漿試料中の二価の抗ジゴキシゲニン抗体の量を測定するための方法であって、該抗体が、SEQ ID NO: 01、02、または03の配列を有している対応する野生型Fc領域と比べてFc領域中に1つまたは複数の変異を含み、該方法が以下の順序で以下の段階を含む、方法である:
(a)複数のジゴキシゲニン分子が共有結合的にコンジュゲートされている非抗体ポリペプチドを、固体表面に固定化する段階、
(b)複数のジゴキシゲニン分子が共有結合的にコンジュゲートされている固定化した非抗体ポリペプチドを、試料と共にインキュベーションして、固定化した抗原-抗体複合体を形成させる段階、
(c)固定化した抗原-抗体複合体を、検出可能な標識にコンジュゲートされているジゴキシゲニンと共にインキュベーションして、固定化した三元複合体を形成させる段階、
(d)固定化した三元複合体中の検出可能な標識の量を測定することによって、抗体の量を測定する段階。
1つの態様において、非抗体タンパク質は、血清タンパク質である。1つの態様において、非抗体ポリペプチドは、ウシ血漿アルブミンである。
1つの態様において、抗体の抗原の1つまたは複数のコピーは、非抗体ポリペプチドに化学的にコンジュゲートされている。
1つの態様において、固定化する段階において、非抗体ポリペプチドの濃度は、約50ng/mLである。
1つの態様において、抗原は、特異的結合対を介して検出可能な標識にコンジュゲートされている。1つの態様において、特異的結合対(第1の構成要素/第2の構成要素)は、ストレプトアビジンもしくはアビジン/ビオチン、または抗体/抗原(例えば、Hermanson, G.T., et al., Bioconjugate Techniques, Academic Press, 1996を参照されたい)、またはレクチン/多糖、またはステロイド/ステロイド結合タンパク質、またはホルモン/ホルモン受容体、または酵素/基質、またはIgG/プロテインAおよび/もしくはプロテインGより選択される。
1つの態様において、検出可能な標識は、酵素である。1つの態様において、検出可能な標識は、ペルオキシダーゼである。1つの態様において、検出可能な標識は、西洋ワサビペルオキシダーゼである。1つの態様において、検出可能な標識の濃度は、約300mU/mLである。
1つの態様において、測定する段階は、固定化した三元複合体を3,3',5,5'-テトラメチルベンジジンと共にインキュベーションすることによる。
本明細書において報告される1つの局面は、SEQ ID NO: 01、02、または03の野生型Fc領域と比べてFc受容体(Fcγ受容体、FcRn)への結合を減らす変異を含むFc領域を有している抗体の薬物動態学的特性(インビボ半減期)を明らかにするための、本明細書において報告される方法(の使用)であり、その際、本明細書において報告されるこの方法は、非ヒト実験動物(カニクイザル、マウス、ラット、ウサギ、ミニブタ、モルモット)に該抗体を投与した後に少なくとも2つの異なる時点に実施され、それらの結果(投与後の少なくとも2つの時点における該抗体の血漿/血清試料濃度)から、該Fc領域/抗体のインビボ半減期が明らかにされる。
1つの態様において、少なくとも2つの異なる時点は、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、または10個の時点である。1つの好ましい態様において、少なくとも2つの異なる時点は、5〜10個の時点である。1つの態様において、これらの時点は、0.5〜300時間の隔たりがある。1つの態様において、時点は、0.5時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、168時間、336時間、504時間、および672時間からなる群より選択される。
発明の詳細な説明
ブリッジングアッセイ法の2つの主な原理は、当業者には公知であり、非内因性標的および非内因性標的結合抗体の例としてのハプテンジゴキシゲニンおよび抗ジゴキシゲニン抗体を用いて以下に例示する。
(1)検出試薬として抗イディオタイプ抗体およびジゴキシゲニン標識抗体を用いる捕捉
この方式では、ジゴキシゲニン標識抗体が、一次検出試薬として使用される。しかし、これは干渉の原因となり得る:分析物それ自体としての抗ジゴキシゲニン抗体が、検出試薬のジゴキシゲニンとも相互作用して、分析物の最終的な検出を妨害し得る。
(2)抗Fc領域抗体を用いる捕捉
この方式では、分析物は、固相にコンジュゲートされている抗Fc領域抗体によって捕捉される。また、この方式でも、分析物は検出抗体のジゴキシゲニン標識と競合して、シグナル消滅をもたらすと考えられる。さらに、この方式を用いた場合、分析物の機能的完全性の証拠を得ることができなかった。またさらに、一方では捕捉抗体が種特異的であり、その一方で捕捉抗体が実験動物の内因性抗体と交差反応すると考えられるため、この方式は、種非依存性ではない。さらにまた、Fc領域改変は捕捉抗体の結合の減少をもたらし得るため、このアッセイ法は、Fc領域改変抗体変種の検出に包括的に応用できるとは考えられない。
I 定義
「約」という用語は、その後に続く値が、まさにその値ではないが、その値の±10%、またはその値の±5%、またはその値の±2%、またはその値の±1%である範囲の中心点であることを意味する。その値が、百分率で与えられる相対値である場合、「約」という用語は同様に、その後に続く値が、まさにその値ではないが、その値の±10%、またはその値の±5%、またはその値の±2%、またはその値の±1%である範囲の中心点であり、その範囲の上限が100%という値を超えることはできないことを意味する。
「抗体」という用語は、免疫グロブリン遺伝子に実質的にコードされる1つまたは複数のポリペプチドからなるタンパク質を意味する。認識されている免疫グロブリン遺伝子には、様々な定常領域遺伝子、ならびに種々の免疫グロブリン可変領域遺伝子が含まれる。抗体は、例えばFv、Fab、およびF(ab)2、ならびに単鎖(scFv)またはダイアボディを含む様々な形態で存在してよい(例えば、Huston, J.S., et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85 (1988) 5879-5883; Bird, R.E., et al., Science 242 (1988) 423-426;一般には、Hood et al., Immunology, Benjamin N.Y., 2nd edition (1984);およびHunkapiller, T. and Hood, L., Nature 323 (1986) 15-16)。
一般に、抗体は、いわゆる軽鎖ポリペプチド(軽鎖)2つおよびいわゆる重鎖ポリペプチド(重鎖)2つを含む。重鎖ポリペプチドおよび軽鎖ポリペプチドはそれぞれ、抗原と相互作用することができる結合領域を含む可変ドメイン(可変領域)(一般には、ポリペプチド鎖のアミノ末端部分)を含む。重鎖ポリペプチドおよび軽鎖ポリペプチドはそれぞれ、定常領域(一般にはカルボキシル末端部分)を含む。重鎖の定常領域は、(i)Fcγ受容体(FcγR)を有している細胞、例えば食細胞への、または(ii)ブランベル受容体としても公知の新生児型Fc受容体(FcRn)を有している細胞への、抗体の結合を媒介する。それはまた、成分(C1q)のような古典的補体系の因子を含むいくつかの因子への結合も媒介する。
抗体の軽鎖または重鎖の可変ドメインは、異なるセグメント、すなわち4つのフレームワーク領域(FR)および3つの超可変領域(CDR)を順に含む。
本発明による「薬物抗体」という用語は、疾患の治療のために個体に投与することができる抗体を意味する。本発明に従って実施される1つのアッセイ法において、薬物抗体および捕捉抗体または薬物抗体およびトレーサー抗体は、それぞれ、例えば同じ発現ベクターを用いて組換えによって作製され、同じアミノ酸配列を含む、「同じ」抗体分子を含む。薬物抗体(治療用モノクローナル抗体)は、腫瘍学的疾患(例えば、非ホジキンリンパ腫、乳癌、および結腸直腸癌を含む、血液悪性腫瘍および固形悪性腫瘍)、免疫疾患、中枢神経疾患、血管疾患、または感染症などの様々な疾患を治療するために幅広く使用されている。このような抗体は、例えば、Levene, A.P., et al., Journal of the Royal Society of Medicine 98 (2005) 145-152によって説明されている。このような抗体は、例えば、CD20、CD22、HLA-DR、CD33、CD52、EGFR、G250、GD3、HER2、PSMA、CD56、VEGF、VEGF2、CEA、LevisY抗原、IL-6受容体、またはIGF-1受容体に対する抗体である。治療用抗体はまた、Groner, B., et al., Curr. Mol. Meth. 4 (2004) 539-547; Harris, M., Lancet Oncol. 5 (2004) 292-302によっても説明されている。
本明細書において使用される「モノクローナル免疫グロブリン」という用語は、実質的に同種の免疫グロブリン集団から得られた免疫グロブリンを意味する。すなわち、この集団を構成する個々の免疫グロブリンは、少量で存在し得る、天然に存在する可能性がある変異を除いて同一である。モノクローナル免疫グロブリンは高度に特異的であり、単一の抗原部位を対象とする。さらに、様々な抗原部位(決定基またはエピトープ)を対象とする様々な免疫グロブリンを含むポリクローナル免疫グロブリン調製物とは対照的に、各モノクローナル免疫グロブリンは、抗原上の単一の抗原部位を対象としている。それらの特異性に加えて、モノクローナル免疫グロブリンは、他の免疫グロブリンに汚染されずに合成できるという点で、有利である。「モノクローナル」という修飾語は、実質的に同種の免疫グロブリン集団から得られたものであるという免疫グロブリンの特徴を示し、いずれかの特定の方法による免疫グロブリンの作製を必要とすると解釈されるべきではない。
「治療用抗体」という用語は、ヒトでの使用を目的とする、任意の抗体製剤に関する。好ましくは、このような治療用抗体は、モノクローナル抗体である。さらに好ましいこのようなモノクローナル抗体は、大型類人猿から得られるか、またはヒトモノクローナル抗体もしくはヒト化抗体である。好ましくは、これは、ヒトモノクローナル抗体である。また、好ましいこのような治療用モノクローナル抗体は、ヒト化モノクローナル抗体である。
「標的抗原」という用語は、その対応する治療用抗体が結合する生体分子に関する。例えば、ハーセプチン(登録商標)またはパージェタ(登録商標)のような、HER2(=ErbB2またはp185neu)に対する治療用抗体の標的抗原はHER2であり、キャンパス(登録商標)のようなCD52に対する治療用抗体の標的抗原はCD52であり、エルビタックス(登録商標)のようなEGFRに対する治療用抗体の標的抗原はEGFRであり、マイロターグ(登録商標)のようなCD33に対する治療用抗体の標的抗原はCD33であり、オンコシント(OncoScint)(登録商標)のようなTag-72に対する治療用抗体の標的抗原はTag-72であり、パノレックス(登録商標)のような17-1Aに対する治療用抗体の標的抗原は17-1Aであり、リツキサン(登録商標)またはゼヴァリン(登録商標)のようなCD20に対する治療用抗体の標的抗原はCD20であり、ゼナパックス(登録商標)のようなCD25に対する治療用抗体の標的抗原はCD25である。標的抗原は、可溶性の、すなわち分泌もしくは放出された標的抗原、または細胞膜結合型標的抗原のいずれかであってよい。
本出願内で使用される「緩衝化」という用語は、酸性物質または塩基性物質の添加または遊離に起因するpH変化が緩衝物質によって抑えられる溶液を意味する。このような効果を生じる任意の緩衝物質を使用することができる。
好ましくは、例えば、リン酸もしくはその塩、酢酸もしくはその塩、クエン酸もしくはその塩、モルホリン、2-(N-モルホリノ)エタンスルホン酸もしくはその塩、ヒスチジンもしくはその塩、グリシンもしくはその塩、またはトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS)もしくはその塩などの薬学的に許容される緩衝物質が使用される。リン酸もしくはその塩、または酢酸もしくはその塩、またはクエン酸もしくはその塩、またはヒスチジンもしくはその塩が、特に好ましい。任意で、緩衝液は、例えば、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、塩化カリウム、硫酸カリウム、クエン酸ナトリウム、またはクエン酸カリウムなどその他の塩も含んでよい。
そのコンジュゲーションパートナーへのトレーサー抗体および/または捕捉抗体のコンジュゲーションは、受動的吸着、化学結合、または特異的結合対を介した結合など様々な方法によって実施することができる。本明細書において使用される「コンジュゲーションパートナー」という用語は、例えば、固体支持体、ポリペプチド、検出可能な標識、特異的結合対のメンバーを意味する。1つの態様において、そのコンジュゲーションパートナーへの捕捉抗体および/またはトレーサー抗体のコンジュゲーションは、抗体のアミノ酸骨格のN末端基および/もしくはε-アミノ基(リジン)、異なるリジンのε-アミノ基、カルボキシ官能基、スルフヒドリル官能基、ヒドロキシル官能基、および/もしくはフェノール官能基、ならびに/または抗体の炭水化物構造の糖アルコール基を介した化学的結合によって行われる。1つの態様において、捕捉抗体および/またはトレーサー抗体は、特異的結合対を介してそのコンジュゲーションパートナーにコンジュゲートされる。好ましくは、捕捉抗体はビオチンにコンジュゲートされ、固体支持体に固定されたアビジンまたはストレプトアビジンを介して、固体支持体への固定化が行われる。好ましくは、トレーサー抗体は、ジゴキシゲニンにコンジュゲートされ、検出可能な標識への連結は、ジゴキシゲニンに対する抗体を介して行われる。別の態様において、捕捉抗体は、受動的吸着によって固体支持体にコンジュゲートされている。受動的吸着によって固体支持体にコンジュゲートされる抗体は、異なる抗体部位を介して固体支持体にコンジュゲートされた抗体の混合物を構成する。したがって、固体支持体にコンジュゲートされた捕捉抗体は、2種類またはそれ以上の異なるコンジュゲートの混合物であり、その際、これらのコンジュゲートは、固体支持体へのコンジュゲーションが実施されるのに用いられる抗体部位、すなわち抗体残基が異なる。受動的吸着は、例えば、Butler, J.E., in “Solid Phases in Immunoassay”, page 205-225; Diamandis, E.P. and Christopoulos, T.K. (Editors): Immunoassays (1996) Academic Press San Diegoによって説明されている。
色素原(蛍光性または発光性の基および色素)、酵素、NMR活性基、または金属粒子、ハプテン、例えばジゴキシゲニンは、「検出可能な標識」の例である。また、検出可能な標識は、光で活性化され得る架橋基、例えばアジド基またはアジリン基であってもよい。電気化学発光に基づいて検出できる金属キレートもまた、好ましいシグナル放出基であり、ルテニウムキレート、例えばルテニウム(ピスピリジル)32+キレートが特に好ましい。適切なルテニウム標識基は、例えば、EP 0 580 979、WO 90/05301、WO 90/11511、およびWO 92/14138において説明されている。直接的検出の場合、標識基は、色素、化学発光基のような発光性標識基、例えば、アクリジニウムエステルもしくはジオキセタン、または蛍光色素、例えば、フルオレセイン、クマリン、ローダミン、オキサジン、レゾルフィン、シアニン、およびそれらの誘導体など任意の公知の検出可能マーカー基より選択され得る。標識基の他の例は、ルテニウム錯体またはユーロピウム錯体などの発光性金属錯体、例えばELISAまたはCEDIA(Cloned Enzyme Donor Immunoassay、例えばEP-A-0 061 888)のために使用される酵素、および放射性同位体である。
間接的検出系は、例えば、検出試薬を含み、例えば、検出抗体は、生物親和性結合対の第1のパートナーで標識されている。適切な結合対の例は、ハプテンまたは抗原/抗体、ビオチンまたはビオチン類似体(例えば、アミノビオチン、イミノビオチン、もしくはデスチオビオチン)/アビジンまたはストレプトアビジン、糖/レクチン、核酸または核酸類似体/相補的核酸、および受容体/リガンド、例えばステロイドホルモン受容体/ステロイドホルモンである。好ましい第1の結合対メンバーには、ハプテン、抗原、およびホルモンが含まれる。ジゴキシンのようなハプテンならびにビオチンおよびそれらの類似体が、特に好ましい。このような結合対の第2のパートナー、例えば、抗体、ストレプトアビジンなどは、通常、例えば前述の標識によって、直接的検出を可能にするために標識される。
抗体の「Fc領域」は、抗体の抗原への結合に直接的には関与していないが、様々なエフェクター機能を示す。重鎖の定常領域のアミノ酸配列によって、抗体(免疫グロブリン)はIgA、IgD、IgE、IgG、およびIgMのクラスに分類される。これらのクラスのうちのいくつかはサブクラス(アイソタイプ)にさらに分類され、すなわち、IgGはIgG1、IgG2、IgG3、およびIgG4に、またはIgAはIgA1およびIgA2に分類される。抗体が属する免疫グロブリンクラスに基づいて、免疫グロブリンの重鎖定常領域は、それぞれα(IgA)、δ(IgD)、ε(IgE)、γ(IgG)、およびμ(IgM)と呼ばれる。好ましくは、本明細書において報告される方法で使用される抗体は、IgGクラスに属する。「抗体のFc領域」は、当業者に周知の用語であり、抗体のパパイン切断に基づいて定義される。本明細書において報告される方法における抗体は、Fc領域として、ヒトFc領域、またはヒト起源から得られたFc領域を含む。別の態様において、Fc領域は、サブクラスIgG4のヒト抗体のFc領域、またはサブクラスIgG1、IgG2、もしくはIgG3のヒト抗体のFc領域のいずれかである。Pro238、Asp265、Asp270、Asn297(Fc領域の炭水化物の減少)、Pro329、Leu234、Leu235、Gly236、Gly237、Ile253、Ser254、Lys288、Thr307、Gln311、Asn434、または/およびHis435は、改変された場合には、Fcγ受容体結合の減少をもたらす残基である(Shields, R.L., et al., J. Biol. Chem. 276 (2001) 6591-6604; Lund, J., et al., FASEB J. 9 (1995) 115-119; Morgan, A., et al., Immunology 86 (1995) 319-324; EP 0 307 434)。本明細書において報告される方法において使用できる例示的抗体は、Fcγ受容体結合に関して、IgG4サブクラスまたはIgG1もしくはIgG2サブクラスのものであり、L234、L235、および/もしくはD265に変異を有しているか、かつ/またはPVA236変異を含み、変異S228P、L234A、L235A、L235E、および/もしくはPVA236を有しており(PVA236は、IgG1のアミノ酸位置233〜236のアミノ酸配列ELLG(1文字アミノ酸コードで示す)もしくはIgG4のEFLGがPVAで置換されていることを意味する)、IgG4の変異S228PならびにIgG1の変異L234AおよびL235Aを有している。抗体のFc領域は、ADCC(antibody-dependent cell-mediated cytotoxicity)およびCDC(complement-dependent cytotoxicity)に直接的に関与している。Fcγ受容体および/または補体因子C1qに結合しない抗体は、抗体依存性細胞障害(ADCC)および/または補体依存性細胞障害(CDC)を誘発しない。
本明細書において使用される場合、「ヒト起源から得られたFc領域」という用語は、サブクラスIgG4のヒト抗体のFc領域、またはサブクラスIgG1、IgG2、もしくはIgG3のヒト抗体のFc領域のいずれかであるFc領域を、それらの変異型を含めて、意味する。「抗体のFc領域」は、当業者に周知の用語であり、抗体のパパイン切断に基づいて定義される。
本出願内で使用される「リンカー」または「ペプチドリンカー」という用語は、天然由来および/または合成由来のペプチドリンカーを意味する。それらは、20種類の天然アミノ酸が単量体の基本単位である直線状アミノ酸鎖からなる。この鎖の長さは、アミノ酸1〜50個、好ましくはアミノ酸1〜28個の間、特に好ましくはアミノ酸3〜25個の間である。リンカーは、反復アミノ酸配列または天然ポリペプチドの配列、例えばヒンジ機能を有しているポリペプチドを含んでよい。リンカーは、抗CD4抗体にコンジュゲートされたペプチドが正確にフォールディングし適切に提示されるようにすることにより、そのペプチドが生物活性を確実に実施できるようにする機能を有している。好ましくは、リンカーは、グリシン残基、グルタミン残基、および/またはセリン残基が豊富になるように指定された「合成ペプチドリンカー」である。これらの残基は、例えば、
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など最大5個のアミノ酸の小さな反復単位で配列されている。この小さな反復単位は、2〜5回繰り返されて多量体単位を形成してもよい。多量体単位のアミノ末端および/またはカルボキシ末端に、最大6個の付加的な任意の天然アミノ酸を付加してもよい。他の合成ペプチドリンカーは、例えば、リンカー
Figure 2018536881
中のセリンのように10〜20回の間の回数だけ繰り返された単一のアミノ酸から構成されており、アミノ末端および/またはカルボキシ末端に、最大6個の付加的な任意の天然アミノ酸を含んでよい。ペプチドリンカーはすべて、核酸分子によってコードすることができ、したがって組換えによって発現させることができる。リンカーはそれら自体がペプチドであるため、抗融合性ペプチドが、2つのアミノ酸の間に形成されるペプチド結合を介してリンカーに連結される。
本発明を実施するのに有用である、当業者に公知の方法および技術は、例えば、Ausubel, F.M., ed., Current Protocols in Molecular Biology, Volumes I to III (1997), Wiley and Sons; Sambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Second Edition, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y. (1989)において説明されている。
「ポリペプチド」は、ペプチド結合によって連結されたアミノ酸からなるポリマーであり、天然に産生されるか、または合成によって作製されるかを問わない。約20個未満のアミノ酸残基からなるポリペプチドは、「ペプチド」と呼ばれ得るのに対し、2つもしくはそれ以上のポリペプチドからなるか、または100個より多いアミノ酸残基からなる1つのポリペプチドを含む分子は、「タンパク質」と呼ばれ得る。また、ポリペプチドは、炭水化物基、金属イオン、またはカルボン酸エステルなどの非アミノ酸構成要素を含んでもよい。非アミノ酸構成要素は、ポリペプチドが発現される場の細胞によって付加されてよく、細胞のタイプによって様々であり得る。本明細書において、ポリペプチドは、それらのアミノ酸骨格構造またはそれをコードする核酸の観点から定義される。通常、炭水化物基などの付加は詳述されないが、それでもなお存在してよい。
「試料」という用語は、生物または元は生物であったものに由来する任意の量の物質を含むが、それに限定されるわけではない。このような生物には、ヒト、マウス、サル、ラット、ウサギ、および他の動物が含まれるが、それらに限定されるわけではない。1つの態様において、試料は、サル、特にカニクイザル、もしくはウサギ、またはマウスもしくはラットから取得される。1つの態様において、このような物質には、個体由来の全血、血清、または血漿が含まれ、これらは臨床ルーチンにおいて最も広く使用される試料源であるが、それらに限定されるわけではない。
「固相」とは、非流動性物質を意味し、ポリマー、金属(常磁性粒子、強磁性粒子)、ガラス、およびセラミックなどの材料から作製された粒子(微粒子およびビーズを含む);シリカ、アルミナ、およびポリマーゲルなどのゲル物質;ポリマー、金属、ガラス、および/またはセラミック製であり得るキャピラリー;ゼオライトおよび他の多孔性物質;電極;マイクロタイタープレート;ソリッドストリップ;ならびにキュベット、チューブ、または他の分光計用試料容器を含む。「固体支持体」が、ある分子と化学的に相互作用すると意図される少なくとも1つの部分をその表面に含むという点で、アッセイ法の固相構成要素は、アッセイ法が接触する可能性がある不活性な固体表面と区別される。固相は、チップ、チューブ、ストリップ、キュベット、もしくはマイクロタイタープレートなどの静止構成要素であってよいか、またはビーズおよび微粒子などの非静止構成要素であってよい。微粒子もまた、均一系アッセイ方式のための固体支持体として使用され得る。タンパク質および他の物質の非共有結合または共有結合の両方を可能にする様々な微粒子が、使用され得る。このような粒子には、ポリスチレンおよびポリ(メチルメタクリラート)などのポリマー粒子;金ナノ粒子および金コロイドなどの金粒子;ならびにシリカ、ガラス、および金属酸化物粒子などのセラミック粒子が含まれる。例えば、参照により本明細書に組み入れられるMartin, C.R., et al., Analytical Chemistry-News & Features, May 1 (1998) 322A-327Aを参照されたい。固相は、全体的に、またはいくつかの領域がコーティングされていてもよい。材料の表面に、目に見えるか、または座標の状態の、スポットの任意のアレイまたは領域が、存在している。それぞれ、各スポットまたは領域に、材料表面へのリンカーまたはスペーサーを伴うまたは伴わないポリペプチドが固定化され得る。好ましくは、固定化されるポリペプチドは、IgGのFc領域に結合することができる本発明による受容体である。本発明によるイムノアッセイ法のための固相は、最新技術において幅広く説明されている(例えば、Butler, J.E., Methods 22 (2000) 4-23を参照されたい)。
本出願内で同義的に使用され得る「標準」または「標準物質」という用語は、分析方法の評価基準を意味し、同じ分析方法の他の結果を比較する相手となる値を設定するのに使用される。本明細書において使用される「陽性対照」という用語は、分析方法で使用される場合に、定められたカットオフ値または閾値を上回る応答が実現する標準物質を意味する。通常、カットオフ値は、抗薬物抗体を含まない試料の分析で得られる平均値+それらの値の標準偏差の2倍、好ましくは3倍である。
II 本明細書において報告される方法
本明細書において報告される方法を用いると、非ヒト実験動物から得た血清試料中または血漿試料中のFc領域改変抗体の量を測定するための先行技術の方法の欠点を回避することができ、かつ検出方法のために必要とされるすべての特異性を満たすことができることが、現在判明している。
抗体をベースとしない捕捉試薬および検出試薬を用いることが有利であることが、判明している。
ビオチン標識RPLA-ジゴキシゲニンコンジュゲートを用いることによって、シグナル・ノイズ比が改善し、例えば、直接的にビオチン標識されたジゴキシゲニンの場合の9.5と比べて32.8というシグナル・ノイズ比を得られることが判明している。RPLAをベースとする捕捉試薬は、それぞれ、複数のビオチンならびにジゴキシゲニン分子を含み、その結果、シグナルが増大する。二重に誘導体化されたRPLA(例えば、ビオチン標識およびジゴキシゲニン標識)を用いると、RPLAの方向付けられた固定化が可能である。
これらの試薬のプレインキュベーションとは対照的に、段階を逐次的に進行させると感度が上昇することが判明している(約2倍に改善)。本明細書において報告される方法の使用可能な測定範囲は、ABTSを酵素基質として使用する場合、1.56ng/mL(検出下限)〜200ng/mLである。さらに、分析物および検出試薬のプレインキュベーションが、フック効果をもたらすことが判明している。さらに、特に検出試薬(ジゴキシゲニンで標識されたペルオキシダーゼ)が高濃度の場合、プレインキュベーションにより、アッセイシグナルが減少し、場合によっては、シグナルが完全に抑制されさえする。
逐次的アッセイ法設定の場合、50ng/mLまたはそれ未満のコーティング密度の二重誘導体化RPLAが、結合活性の影響を避けるために有利であることが判明している。
要約すれば、逐次的アッセイ法設定には、プレインキュベーション設定と比べて干渉の数が少なく感度が高いという利点がある。
さらに、発色基質としてABTSを使用する場合と比べて、発色基質としてTMBを使用することによって、アッセイ法の感度をさらに改善できること(0.94ng/mLまで下げる)も判明している。この結果、使用可能な範囲は35ng/mL〜0.55ng/mLになる。
様々なマトリックスにおいて得られる検量線は類似しており、変動係数はせいぜい5%である。
血漿中濃度が100μg/mLまでの複数の異なる抗体を分析することにより、本明細書において報告されるアッセイ法が交差反応性を示さず、分析物(抗ジゴキシゲニン抗体)を選択的に検出することが判明している。さらに、様々な動物の血漿は、干渉を示さなかった。
本明細書において報告される方法で使用される捕捉試薬は、抗体でもなく、抗体に由来もせず、したがって、方向付けられた結合特異性を有していない。これには、2つのドメインを提示している足場という機能性があり:1つのドメインは、固相に固定化するためのものであり、1つのドメインは、測定しようとする抗体の抗原である。
本明細書において報告される方法で使用される捕捉試薬は、検出しようとする抗体の抗体と検出可能な標識とのコンジュゲートである。コンジュゲーションは、抗原および検出可能な標識の官能基を介して直接的に、またはリンカーを介して、実施され得る。
上記に概説した試薬を用いることにより、本明細書において報告される方法が必要とする試薬は少なくてすむ。
本明細書において報告される方法において、分析物は、捕捉試薬および検出試薬との免疫複合体を形成し、二次検出試薬を必要としない。さらに、このアッセイ方式を用いることにより、分析物の包括的検出ならびに構造的完全性の判定が可能になる。
1つの態様において、抗体は、IgGクラスの抗体である。
1つの態様において、抗体は、抗ハプテン抗体である。1つの態様において、抗体は、抗ビオチン抗体、抗ジゴキシゲニン抗体、抗テオフィリン抗体、抗ヘリカー(anti-helicar)抗体、および抗ブロモデオキシウリジン抗体からなる群より選択される。
1つの態様において、抗体は、抗ジゴキシゲニン抗体である。
イムノアッセイ法は、分析物のCDRの結合特異性を使用するため、フレームワーク領域、Fc領域、および抗体の由来元である種への非依存性を実現することができる。したがって、本明細書において報告されるアッセイ法は、抗体の結合特異性にのみ依存している。したがって、本明細書において報告されるアッセイ法は、抗体のFc領域の由来元である種および試料の取得元である実験動物に関して、包括的なアッセイ法である。
本明細書において報告される検出方法において、抗体の抗原の認識は、抗原のコンジュゲーション状態に依存しないが、抗原への抗体の結合強度には依存する。
1つの態様において、捕捉試薬、すなわち抗原は、固相にコンジュゲートされている。1つの態様において、固相へのコンジュゲーションは、ビオチン標識ウシ血漿アルブミン(RPLA)を介している。
ウシ血漿アルブミン(RPLA)は、ウシ血漿から得られる66kDaタンパク質の球状タンパク質である。
新規の治療物質を薬理学的および毒物学的に評価するために、しばしば、霊長類、イヌ、またはミニブタが、非げっ歯動物種として使用される。
血液試料の分析における潜在的な誤差源は、試料マトリックス中に存在する。例えば、マトリックス中に存在するタンパク質が、捕捉試薬およびトレーサー試薬と非特異的に相互作用し得る。
本明細書において報告される1つの局面は、非ヒト実験動物から得られた血清試料中または血漿試料中の二価抗体の量を測定するための方法であって、該抗体が、SEQ ID NO: 01、02、または03の配列を有している対応する野生型Fc領域と比べてFc領域中に1つまたは複数の変異を含み、該方法が、以下の順序で以下の段階を含む、方法である:
(a)抗体の抗原の複数のコピーが共有結合的にコンジュゲートされているビオチン標識ウシ血漿アルブミンを、好ましくは濃度50ng/mlで、アビジンまたはストレプトアビジンでコーティングされた固体表面に固定化する段階、
(a1)任意で洗浄段階、
(b)固定化した抗原を試料と共にインキュベーションして、固定化した抗原-抗体複合体を形成させる段階であって、好ましくは、抗体の濃度が0.55ng/ml〜35ng/mlであり、さらに好ましくは、試料が10%血清を含む、段階、
(b1)任意で洗浄段階、
(c)固定化した抗原-抗体複合体を、検出可能な標識にコンジュゲートされている抗原と共にインキュベーションして、固定化した三元複合体を形成させる段階であって、好ましくは、検出可能な標識がペルオキシダーゼであり、さらに好ましくは、ペルオキシダーゼが濃度300mU/mlで使用される、段階、
(c1)任意で洗浄段階、
(d)固定化した三元複合体中の検出可能な標識の量を測定することによって、抗体の量を測定する段階。
ポリペプチド(すなわち抗原)および抗体は、いくつかの反応性部分、例えば、アミノ基(リシン(lysin)、α-アミノ基)、チオール基(シスチン、システイン、およびメチオニン)、カルボン酸基(アスパラギン酸、グルタミン酸)、ならびに糖アルコール基などを含む。これらは、表面、タンパク質、ポリマー(例えば、PEG、セルロース、もしくはポリスチロール)、酵素、または結合対のメンバーのような結合パートナーに連結するために使用され得る(例えば、Aslam M. and Dent, A., Bioconjuation MacMillan Ref. Ltd. (1999) 50-100を参照されたい)。
タンパク質の最も一般的な反応性基のうちの1つは、アミノ酸リジンの脂肪族ε-アミンである。一般に、ほぼすべての抗体が、豊富なリジン残基を含んでいる。リジンのアミン/アミノ基は、pH8.0(pKa=9.18)より上でかなり良い求核剤であり、したがって、様々な試薬と容易かつすばやく反応して、安定な結合を形成する。
抗体中の別の一般的な反応性基は、硫黄含有アミノ酸シスチンおよびその還元生成物システイン(またはハーフシスチン)に由来するチオール残基である。システインは、アミンよりも求核性が高く、通常、タンパク質中の最も反応性の高い官能基である、遊離チオール基を含む。通常、チオールは中性pHにおいて反応性であり、したがって、アミンの存在下で選択的に他の分子と結合し得る。遊離スルフヒドリル基は比較的よく反応するため、これらの基を有しているタンパク質はしばしば、それらがジスルフィド基またはジスルフィド結合として酸化型である状態で、存在する。
一部のタンパク質は、シスチンおよびシステインに加えて、チオエーテル結合中に硫黄を含んでいるアミノ酸メチオニンも有している。反応性アミノ基を介して複数のスルフヒドリル基を導入する効率的な方法を提供するためにトラウト試薬(2-イミノチオラン)、スクシンイミジル(アセチルチオ)アセタート(SATA)、またはスルホスクシンイミジル6-[3-(2-ピリジルジチオ)プロピオンアミド]ヘキサノアート(スルホ-LC-SPDP)などのいくつかのチオール化架橋試薬を使用することが、文献で報告されている。
反応性エステル、特にN-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)エステルは、アミン基の修飾のために最も一般的に使用される試薬の1つである。水性環境における反応のための最適pHは、pH8.0〜9.0である。
イソチオシアナートは、アミン修飾試薬であり、タンパク質とチオ尿素結合を形成する。これらは、(最適には、pH9.0〜9.5で)水溶液中のタンパク質アミンと反応する。
アルデヒドは、穏やかな水性条件下で脂肪族および芳香族のアミン、ヒドラジン、およびヒドラジドと反応して、イミン中間体(シッフ塩基)を形成する。シッフ塩基は、穏やかな還元剤または強力な還元剤(水素化ホウ素ナトリウムまたはシアノ水素化ホウ素ナトリウムなど)を用いて選択的に還元して、安定なアルキルアミン結合を誘導することができる。
アミンを修飾するのに使用されている他の試薬は、酸無水物である。例えば、ジエチレントリアミン五酢酸無水物(DTPA)は、2つのアミン反応性無水物基を含む、二官能性キレート剤である。これは、タンパク質のN末端基およびε-アミン基と反応してアミド結合を形成することができる。無水物環が開いて、配位化合物中の金属にしっかりと結合できる多価の金属キレート化アームを作り出す。
様々なイムノアッセイ法の原理が、例えば、Hage, D.S. (Anal. Chem. 71 (1999) 294R-304R)によって説明されている。Lu, B., et al.(Analyst 121 (1996) 29R-32R)では、イムノアッセイ法において使用するための抗体の方向付けられた固定を報告している。アビジン-ビオチンを媒介としたイムノアッセイ法は、例えばWilchek, M., and Bayer, E.A., in Methods Enzymol. 184 (1990) 467-469によって報告されている。
標準的なイムノアッセイ法の図解。 本明細書において報告されるイムノアッセイ法の図解。 アッセイ法の検量線。 野生型抗体(ひし形)およびLALA-PG-AAA変異体(四角形)の薬物動態解析。 検量線。
以下の実施例、図面、および配列は、本発明の理解を助けるために提供され、本発明の真の範囲は添付の特許請求の範囲において説明される。本発明の精神から逸脱することなく、説明される手順に修正を加えてよいことが理解される。
材料
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実施例1
イムノアッセイ法
本明細書において報告される方法は、サンドイッチ方式の非競合的酵素結合免疫吸着測定法である。このアッセイ法設定は、10%マトリックス(血清)中の非生物学的に活性な抗体の検出を可能にする。
ストレプトアビジンでコーティングした96ウェルプレート(SA-MTP)を、活性化ビオチン(ビオチン-(XOSu)-RPLA-ジゴキシゲニン(XOSu)(BI-RPLA-DIG)でコーティングした。コーティングは、100μLの溶液(50ng/mL BI-RPLA-DIG)を各ウェルに添加し、室温で1時間振盪(500rpm)することによって、実施した。その後、それぞれ洗浄緩衝液300μLを用いて、ウェルを3回洗浄した。
解析の際、標準試料、品質管理試料、および試料を2つ組で解析した。標準試料および品質管理試料は、100%マトリックス中で調製し、その後、アッセイ用緩衝液で1:10(v/v)希釈した。標準試料もまた、同じ材料を用いて調製し、次のように、100%マトリックス中での1:1希釈系列を実験動物に適用した:100%マトリックスに溶かした濃度350ng/mLのモノクローナルマウス抗ジゴキシゲニン抗体(mAb<Dig>M-19.11-IgG)を用いて、第1の標準試料(STD A)を調製した。STD Aを100%マトリックスで希釈することによってSTD Bを得、同様にして、STD Gまで得た(350ng/mL〜5.5ng/mL)。8番目の標準物質は、スパイクされていない100%マトリックスである。標準試料およびブランクは、アッセイ用緩衝液で1:10(v/v)希釈した。各試料および標準物質を、体積100μLでウェルに添加した。振盪(500rpm)しながら室温で1時間、プレートをインキュベートした。その後、上清を除去し、ウェル1つにつき300μLの洗浄緩衝液を用いてウェルを3回洗浄した。各ウェルに、100μLの検出溶液(ジゴキシゲニン(XOSu)-ペルオキシダーゼ(DIG_POD);300mU/mL)を添加した。その後、振盪(500rpm)しながら室温で1時間、プレートをインキュベートした。上清を除去した後、それぞれ300μLの緩衝液を用いて、各ウェルを3回洗浄した。3,3',5,5'-テトラメチルベンジジン(TMB)溶液100μLを添加することによって、呈色反応を開始させた。18分後、0.5mol/Lリン酸を添加することによって反応を停止させ、450nmでの吸光度を測定し、参照値は690nmで得た。
実施例2
捕捉試薬
(1)非特異的吸着
この実施例では、捕捉試薬である、ジゴキシゲニンがコンジュゲートされたウシ血漿アルブミン(RPLA-DIG)を使用した。
100mM炭酸水素ナトリウム緩衝液(pH9.6)に溶かした1.5μg/mL RPLA-DIGを含む溶液を調製した。ポリスチロールマルチウェルプレートの各ウェルを、200μLのこの溶液で満たし、振盪しながら1時間インキュベーションした。その後、上清を除去し、ウシ血清アルブミンを含む300μL/ウェルのブロッキング緩衝液を用いてウェルを各3回洗浄した。上清を除去した後、ウェルを各3回洗浄した。
標準試料は、次のように、100%アッセイ用緩衝液中での1:1希釈系列を用いて調製した:アッセイ用緩衝液に溶かした濃度100ng/mLのモノクローナルマウス抗ジゴキシゲニン抗体(mAb<Dig>M-19.11-IgG)を用いて、第1の標準試料(STD A)を調製した。STD Aをアッセイ用緩衝液で1:1希釈(100%希釈)することによってSTD Bを得、同様にして、STD Gまで得た。8番目の標準物質は、スパイクされていないアッセイ用緩衝液である。
2つ組の6つの標準物質系列を測定した(ウェル中のインキュベーション時間は1時間)。
検出のために、西洋ワサビペルオキシダーゼがコンジュゲートされたウサギポリクローナル抗Fc抗体(pAk<M-Fc>Rb-IgG-HRP)を含む溶液を調製した(50mU/mL)。検出試薬濃度が異なる6種類の検出溶液を得るために、この検出溶液を25mU/mL、12.5mU/mL、6.25mU/ml、3.13mU/mL、および1.56mU/mLに希釈した。
ウェルから上清を除去し、3回洗浄した後、ウェルに検出試薬を添加する。したがって、6つの標準物質系列のそれぞれに対して、検出試薬の各希釈物100μLを添加する。インキュベーション後、上清を除去しABTS溶液を添加する。生じた着色反応生成物を、490nmを参照波長として405nmで測定する。
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(2)特異的吸着
特異的かつ方向付けられた吸着のための、次の2種類の異なる捕捉試薬を調製した:(i)BI-DIG化学量論比が定められいるもの:DIG-3-CME-UEEK-Bi(DIG=ジゴキシゲニン;3-CME=3-カルボキシメチルエーテル;UEEK=β-アラニン-グルタミン酸-グルタミン酸-リジン;BI=ビオチン;MW 約1.1kDa);以下、BI-DIGと示す)、(ii)BI-DIG化学量論比が定められていないもの: BI-RPLA-DIG(RPLA=ウシ血漿アルブミン;MW 約70kDa)。
この実施例では、標準試料として抗ANG2抗体を使用した。
捕捉試薬を、インキュベーションされた標準物質および第1の検出試薬(先の実施例を参照されたい)と共に終夜、それぞれインキュベートした。インキュベーションは、表面への非特異的吸着が起こらないポリプロピレンプレート中で実施する。
検出のために、終夜プレインキュベーションした試料に、ジゴキシゲニンで標識された抗イディオタイプ抗体(mAb<ID-mAb<ANG2>>M.2.6.81-IgG(SPA)-Dig(XOSu)(DIG-IGG))を添加する。ペルオキシダーゼがコンジュゲートされたポリクローナル抗ジゴキシゲニン抗体(pAk<DIG>S-Fab-POD)を用いて、シグナルを発生させた。
捕捉試薬BI-DIGは濃度219.99ng/mLで使用し、捕捉試薬BI-RPLA-DIGは濃度14μg/mLで使用した。この濃度を用いた場合、捕捉試薬は、プレインキュベーションの間、他の試薬と比べて100倍モル過剰で存在した(BI-100)。1:10希釈(BI-10)および1:100希釈(BI-1)によって、モル比が1:10および1:1である溶液を得た。同様に、第1の検出試薬は、捕捉試薬と検出試薬のモル比が1:100になる濃度30μg/mLで使用した(DIG-100)。1:10希釈(DIG-10)および1:100希釈(DIG-1)によって、モル比が1:10および1:1である溶液を得た。分析物は、濃度3μg/mLで使用した(STD-10)。1:10希釈により、STD-1が与えられた。
予め生成させた免疫複合体を含む溶液を、ストレプトアビジンでコーティングしたマルチウェルプレートのウェルに添加し、分析物のFc領域に対する二次検出試薬(pAb<M-Fc>Rb-IGG-HRP; HRP=西洋ワサビペルオキシダーゼ)を濃度160ng/mLで添加した。1時間のインキュベーション時間の後に、基質溶液を添加し、生成した着色反応生成物を測光法によって測定した。
18.5分の時点で測定したBI-DIGコンジュゲートについての結果を下記の表に示す。
Figure 2018536881
18.5分の時点で測定したBI-RPLA-DIGコンジュゲートについての結果を下記の表に示す。
Figure 2018536881
高濃度の場合のみ、ジゴキシゲニン標識抗体がプレートに非特異的に結合することが理解できる。さらに、両方の捕捉試薬に対する最大吸光度は、同じモル比の場合であることも理解できる。BI-DIGの場合、捕捉試薬のモル比は、BI-RPLA-DIGと比べて10倍高くなっている。最大吸光度のシグナル・ノイズ比(S/N)の直接比較により、Bi-RPLA-Digの場合、S/Nは32.8(S/N=1.754/0.054)であるのに対し、BI-DIGの場合、9.5(S/N=0.399/0.042)であることが示されている。
実施例3
アッセイ法設定
この実施例では、アッセイ法設定の様々な変形を比較する:(i)逐次的設定(捕捉試薬、分析物、および検出試薬の適用、各段階は1回の洗浄段階を挟んでいる)、(ii)分析物および検出試薬のプレインキュベーション、ならびに(iii)捕捉試薬、分析物、および検出試薬のプレインキュベーション。
(1)逐次的設定
逐次的設定を用いて得られた18.6分後の結果を以下の表に示す。最大値36.3は、分析物濃度50ng/mLの場合に得られた。
Figure 2018536881
BI-RPLA-DIG濃度の低下およびDIG-POD濃度の上昇に伴ってS/Nが上昇することが理解できる。検出試薬濃度300mU/mLおよび捕捉試薬濃度50ng/mLの場合に、最大値36.3を認めることができる。
(検出試薬濃度300mU/mLの場合に測定された)以下の表において、捕捉濃度50ng/mLまでは吸光度が上昇し、その後は減少することが理解できる。この濃度を超えると、結合活性の影響が生じて、二価結合が原因でシグナルが減少する。
Figure 2018536881
以下の表のデータ(18.5分のインキュベーション時間後の検出)から、ダイナミックレンジに差はない、すなわち、DIG-POD成分に起因する制限がないことが理解できる。ブランクシグナルの2倍のシグナルより上で、良好な定量が可能であると想定する場合、感度がDIG-POD濃度に依存しないことが理解できる。したがって、発色試薬としてABTSを使用する逐次的方式では、濃度300mU/mLのBI-RPLA-DIGおよび50ng/mLの捕捉試薬を用いた場合、検出範囲は1.56ng/mL〜200ng/mLである。
Figure 2018536881
発色基質としてTMBを用いて、反応を繰り返した。ABTSの代わりにTMBを用いる場合、より短時間でアッセイ法を実施できること、すなわち、より速いこと、およびより大きな吸光度の値を得られることが判明している。TMBを用いた場合の検出範囲は、0.78ng/mL〜50ng/mLである。これらの値を下記の表に示す。
Figure 2018536881
Figure 2018536881
(2)分析物および検出試薬のプレインキュベーション
以下の表から、モノクローナル抗ジゴキシゲニン抗体の濃度が50ng/mLの場合、コーティング濃度の上昇および付随する検出試薬の減少に伴って、S/Nが上昇することが理解できる。400ng/mLのBI-RPLA-DIGおよび31.3mU/mLのDIG-PODの場合に、最大値に達している。発色試薬はABTSであった。
Figure 2018536881
以下の系列で試験した3種類のDIG-POD濃度すべてにおいて、抗ジゴキシゲニン抗体濃度400ng/mLで始まるフック効果を認めることができる。さらに、DIG-POD濃度の上昇に伴って、飽和プラトーが幅広くなり、フック効果に到達するのが遅くなることも理解できる。POD濃度による明らかな制限を認めることができる。このアッセイ法では、BI-RPLA-DIG濃度400ng/mLおよびDIG-POD濃度30mU/mLの場合、アッセイ法の検出範囲は3.13ng/mL〜150ng/mLである。他の2種類の濃度は、POD作用が限定され、必要とされる時間が長いため、適切ではない。
Figure 2018536881
(3)捕捉試薬、分析物、および検出試薬のプレインキュベーション
以下の表のデータから、モノクローナル抗ジゴキシゲニン抗体の濃度が50ng/mLの場合に、捕捉試薬濃度の低下ならびに検出試薬濃度の低下に伴ってS/Nが上昇することが理解できる。濃度13.7ng/mLのBI-RPLA-DIGおよび濃度18.8mU/mLのDIG-PODの場合に、最大値に達している。発色試薬はABTSであった。
Figure 2018536881
以下のデータセットから、DIG-POD濃度16.6mU/mLに対してBI-RPLA-DIG濃度10ng/mLの場合に、制限が発生し、検量線はOD値2に達しないことが理解できる。この組合せの場合、分析物濃度200ng/mLにおいてフック効果も視認できる。データは類似しているため、判断基準は、このカテゴリーにおいてこれらのうちの1つを選択するための試薬の使用である。分析物濃度6400ng/mLまで、フック効果は検出不可能である。BI-RPLA-DIG濃度1000ng/mLおよびDIG-POD濃度600mU/mLの場合の検出範囲は、3.13ng/mL〜200ng/mLである。100ng/mL BI-RPLA-DIGおよび100mU/mL DIG-PODを用いるアッセイ法は、同じ検出範囲を有している。
Figure 2018536881
実施例4
様々な発色試薬
異なる発色試薬ABTSおよびTMBについての次の表で影を付けた吸光度値ならびにHPPAの発光値は、それぞれ、検出限界を下回っており、定量することができない。逐次的設定のアッセイ法(本明細書において報告されるアッセイ法)では、TMBを用いた場合の検出限界が0.94ng/mLであり、その結果、ABTSと比べて感度が2倍高いこと理解できる。HPPAを用いた場合、検出限界は0.47ng/mLである(5U/mL DIG-PODと共に標準物質系列を用いる)。このアッセイ法変形は、TMBを用いるアッセイ法より感度が高いが、驚くべきことに、状況に左右されないアッセイ法の設定を与えるのに十分に再現可能な様式でアッセイシグナルを得ることはできなかった。
ABTS:
Figure 2018536881
TMB:
Figure 2018536881
HPPA:
Figure 2018536881
実施例5
マトリックス範囲
様々なマトリックスにおいて、スパイクされた標準試料は、緩衝液のみを用いて作製された標準試料と比べて、得られるシグナルが減少していることが、以下の表から理解できる。緩衝液試料を基準とすると、スパイクされた標準物質は、様々な試料マトリックスから94%〜72%の回収率で回収される。変動は3%〜5%である。したがって、すべてのマトリックスの間に有意な差異はない。
Figure 2018536881
Figure 2018536881
実施例6
アッセイ法特徴
図3において、STD A〜STD Gおよびブランク値を含む、本明細書において報告されるアッセイ法のための検量線を示している。検出範囲は、使用される抗ジゴキシゲニン抗体の重量に基づいて、5.5ng/mL〜35ng/mLである。以下の表は、各データを提供する。
Figure 2018536881
本明細書において報告されるアッセイ法のアッセイ内精度は、2%〜6%の標準偏差/変動係数である。アッセイ内回収率は、100%〜104%の間である。
本明細書において報告されるアッセイ法の測定間精度は、5%〜12%の標準偏差/変動係数である。測定間回収率は、78%〜117%の間である。μLの試料およびLLQC試料について算出された回収率は、87%〜121%の間であり、したがって、25%の許容範囲に収まっている。
実施例7
選択性
以下の表から、アッセイ法が非常に優れた選択性を有していることを理解できる。様々な抗体について測定された吸光度値は、最も低濃度の標準試料よりはるかに低く、ほぼブランク試料レベルである。したがって、捕捉試薬およびトレーサー試薬は、濃度10μg/mLまで、互いに連結されていない。したがって、このアッセイ法は、抗ジコキシゲニン抗体に特異的である。
Figure 2018536881
本明細書において報告されるアッセイ法は、100%プール血漿中の抗体濃度100μg/mLまで(アッセイ濃度10μg/mL)、フック効果を示さない。以下の表は、各測定値を提供する。試料(該当する場合、希釈後)は、回収率80%〜120%の許容範囲内で検出されている(AQL=定量限界を上回る;BQL=定量限界を下回る)。
Figure 2018536881
本明細書において報告されるアッセイ法の希釈直線性を、8匹のミニブタ個体血漿中の最大100μg/mLまでの抗ジゴキシゲニン抗体の血漿中濃度について試験した。45個の希釈試料中41個が、80%〜120%の許容範囲内で検出された(45個の希釈物すべてが、81%〜138%の範囲内)。血漿マトリックスが異なることは、分析物の回収率に顕著な影響を与えない。
実施例8
試料の定量
以下の表から、抗体のFc領域中の個々のアミノ酸残基を交換することによって薬物動態学的半減期が変わったことを理解できる(図4を参照されたい)。データは、16種類の異なるミニブタ血清における測定によって作成した。影を付けた値は定量限界を下回り、ivtは硝子体内適用を意味し、ivは静脈内適用を意味する。
Figure 2018536881
Figure 2018536881
本明細書において報告されるアッセイ法を用いて、3種類のFc領域改変抗体を検出した。検量線を図5に示し、各日付を下記の表に示す。
Figure 2018536881
文献
Figure 2018536881
Figure 2018536881
略語
ABTS 2,2'-アジノ-ジ-(3-エチルベンズチアゾリン-6-スルホン酸)
Ak 抗体
ALQ 定量限界を上回る
AP アッセイ用緩衝液(=ユニバーサルバッファー)
AS アミノ酸
Bi ビオチン
BLQ 定量限界を下回る
BSA ウシ血清アルブミン
CDR 相補性決定領域
CV 変動係数
Dig ジゴキシゲニン
ELISA 酵素結合免疫吸着測定法
F(ab')2 抗原結合断片(二価)
Fab 抗原結合断片(一価)
FC 結晶性断片
H ヒト
HPPA 3-(4-ヒドロキシフェニル)-プロピオン酸
HRP 西洋ワサビペルオキシダーゼ
Ig 免疫グロブリン
IgA サブクラスAの免疫グロブリン
IgD サブクラスDの免疫グロブリン
IgE サブクラスEの免疫グロブリン
IgG サブクラスGの免疫グロブリン
IgM サブクラスMの免疫グロブリン
M マウス
mAk モノクローナル抗体
MTP マイクロタイタープレート
OD 光学濃度
pAk ポリクローナル抗体
POD ペルオキシダーゼ
PP ポリプロピレン
PS ポリスチロール
Rb ウサギ
RFU 相対蛍光単位
RPLA ウシ血漿アルブミン
SA ストレプトアビジン
S:N シグナル・ノイズ比
SD 標準偏差
STD 標準物質
TMB 3,3',5,5'-テトラメチルベンジジン
XOSu X(ε-アミノカプロン酸)-O-スクシンイミド

Claims (11)

  1. 非ヒト実験動物から得られた血清試料中または血漿試料中の二価抗体の量を測定するための方法であって、該抗体が、SEQ ID NO: 01、02、または03の配列を有している対応する野生型Fc領域と比べてFc領域中に1つまたは複数の変異を含み、該方法が以下の順序で以下の段階を含む、方法:
    (a)該抗体の抗原の複数のコピーが共有結合的にコンジュゲートされている非抗体ポリペプチドを、固体表面に固定化する段階、
    (b)該抗体の該抗原の複数のコピーが共有結合的にコンジュゲートされている固定化した該非抗体ポリペプチドを、該試料と共にインキュベーションして、固定化した抗原-抗体複合体を形成させる段階、
    (c)該固定化した抗原-抗体複合体を、検出可能な標識にコンジュゲートされている該抗体の抗原と共にインキュベーションして、固定化した三元複合体を形成させる段階、
    (d)該固定化した三元複合体中の該検出可能な標識の量を測定することによって、該抗体の量を測定する段階。
  2. 前記非抗体タンパク質が血清タンパク質である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記非抗体ポリペプチドがウシ血漿アルブミンである、請求項2に記載の方法。
  4. 前記抗体の前記抗原の1つまたは複数のコピーが、前記非抗体ポリペプチドに化学的にコンジュゲートされている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記固定化する段階において、前記非抗体ポリペプチドの濃度が約50ng/mLである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記検出可能な標識が酵素である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記検出可能な標識がペルオキシダーゼである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記検出可能な標識が西洋ワサビペルオキシダーゼである、請求項7に記載の方法。
  9. 前記検出可能な標識の濃度が約300mU/mLである、請求項6〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記測定する段階が、前記固定化した三元複合体を3,3',5,5'-テトラメチルベンジジンと共にインキュベーションすることによる、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記抗体が、抗ビオチン抗体、抗ジゴキシゲニン抗体、抗テオフィリン抗体、抗ヘリカー(anti-helicar)抗体、および抗ブロモデオキシウリジン抗体からなる群より選択される、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
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