JP2018536784A - スライドドア用の摺動装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、スライドドアを家具本体に対して相対的に摺動方向に摺動させるための摺動装置であって、ケーシングと、ケーシングに対して相対的に可動の連行体とを備えており、連行体は、ケーシング内でガイドされてばねにより摺動方向とは反対の方向に荷重を加えられるピストンユニットの一部であり、ばねには、ボーデンケーブルを形成する形状記憶要素を介して荷重を加えることができ、ならびにこのような装置を備えた家具に関する。連行体は、摺動方向を向いたストッパ面を有している。ボーデンケーブルは、ピストンユニットと、ばねと、ケーシングとを貫通している。さらにボーデンケーブルは、ピストンユニットの外側に配置されたピストンユニット側の端部と、ケーシングの外側に配置され、ピストンユニット側の端部に対して相対的に可動のケーシング側の端部とを有しており、ピストンユニット側の端部とケーシング側の端部とは、1つの電源の2つの極に接続可能である。本発明により、スライドドア用の動作確実な摺動装置が開発される。

Description

本発明は、スライドドアを家具本体に対して相対的に摺動方向に摺動させるための摺動装置であって、ケーシングと、ケーシングに対して相対的に可動の連行体とを備えており、連行体は、ケーシング内でガイドされて、ばねにより摺動方向とは反対の方向に荷重を加えられるピストンユニットの一部であり、ばねには、ボーデンケーブルを形成する形状記憶要素を介して荷重を加えることができるようになっている摺動装置、および家具本体と、家具本体に対して相対的に摺動可能な、家具構成部材である少なくとも1つのスライドドアと、スライドドアを摺動させるための摺動装置とを備えた家具に関する。
独国特許出願公開第10301798号明細書(DE 103 01 798 A1)に開示されたアクチュエータは、形状記憶要素を有しており、この形状記憶要素を用いて、作動部材の位置を2つの位置間で双安定的に切り替えることができる。形状記憶要素の両端部の電気的な接続部は、1つの共通のコネクタによりガイドすることができる。筒状ソケットを備えた構成において、絶縁されていない形状記憶要素の短絡を如何に回避することができるかは、この刊行物からは不明である。
独国特許出願公開第19802639号明細書(DE 198 02 639 A1)から公知の駆動装置では、形状記憶要素がプランジャ状の作動部材に接続されている。この形状記憶要素を包囲している絶縁層は、電源遮断後に、形状記憶要素の低速冷却ひいては再接続までの長い時間間隔をもたらす。
本発明の根底を成す課題は、スライドドア用の動作確実な摺動装置を開発することにある。
この課題は、独立請求項記載の特徴により解決される。このためには連行体が、摺動方向を向いたストッパ面を有している。ボーデンケーブルは、ピストンユニットと、ばねと、ケーシングとを貫通している。さらにボーデンケーブルは、ピストンユニットの外側に配置された、ピストンユニットの側の端部と、ケーシングの外側に配置され、ピストンユニットの側の端部に対して相対的に可動のケーシングの側の端部とを有しており、ピストンユニットの側の端部とケーシングの側の端部とは、1つの電源の2つの極に接続可能である。
家具において、ケーシングは家具本体か、またはスライドドアに取り付けられている。連行体は、複数の家具構成部材の全行程の一部分領域においてそれぞれ他の家具構成部材と互いに接触可能である。
本発明のさらなる詳細は、各従属請求項および概略的に図示された各実施形態の以下の説明から明らかになる。
摺動装置を備えたスライドドア付きキャビネットを示す図である。 図1に示した摺動装置の断面図である。 スライドドアが部分的に開けられた状態のスライドドア付きキャビネットを示す図である。 図3に示した摺動装置の断面図である。 スライドドアが開けられた状態のスライドドア付きキャビネットを示す図である。
図1、図3および図5には、家具本体(11)と、3つのスライドドア(12〜14)とを備えたスライドドア付きキャビネット(10)を、下から天井(15)を見た図が示されている。真ん中のスライドドア(13)は、2つの外側のスライドドア(12,14)の手前でガイドされている。ただし、この真ん中のスライドドア(13)は、外側の各スライドドア(12,14)の後方でガイドされていてもよい。左側のスライドドア(12)と右外側のスライドドア(14)とは、例えば共通のガイド軌道上を移動可能であり、右側のスライドドア(14)または左側のスライドドア(12)のいずれかが開放可能になっている。左側のスライドドア(12)を開けるためには、左側のスライドドア(12)が、例えば、右向きの摺動(押動)方向(5)に摺動させられる(押し動かされる)。右側のスライドドア(14)に関しては、摺動方向は反対方向に方向付けられている。真ん中のスライドドア(13)は、両方向に開放され得る。個々のドアの質量は、例えば35キログラムである。図1には、各スライドドア(12〜14)が閉じられた状態にあるスライドドア付きキャビネット(10)が示されている。図3では、左側のスライドドア(12)が部分的に摺動させられて開かれている。図5には、左側のスライドドア(12)が完全に開かれた状態のキャビネット(10)が示されている。家具本体(11)も各スライドドア(12〜14)も、家具構成部材(11〜14)である。
家具本体(11)は、2つの側壁(17,18)を有しており、これらの側壁(17,18)は天井(15)に隣接し、かつ閉じられた外側の各スライドドア(12,14)に対するストッパを形成している。天井(15)には、複数の上部ガイドレール(16)が配置されている。例えば左側のスライドドア(12)の内面(19)には、連行要素(21)が取り付けられている。この連行要素(21)は、本実施の形態ではL字形のアングル部材であり、例えばスライドドア(12)の上部領域においてキャビネット(10)の内部空間内に突入している。
キャビネット(10)の天井(15)には、スライドドア(12〜14)を摺動させるための装置(30)と電源(90)とが配置されている。摺動(押動)装置(30)は、例えば3つ全てのスライドドア(12〜14)に対して同様に形成されていてよい。摺動装置(30)は、個々のスライドドア(12〜14)に配置されていてもよく、この場合、連行要素(21)は、他方の家具構成部材(11)としての家具本体(11)に配置されている。
図2および図4には、摺動装置(30)の縦断面図が示されている。この場合、図2には、図1に示した摺動装置(30)の断面が示されており、図4には、図3に示したスライドドア(12〜14)を摺動させる、つまり押し動かすための装置(30)の断面が示されている。
摺動装置(30)は、ケーシング(31)と、ケーシング(31)に対して相対的に可動のピストンユニット(60)とを有している。ケーシング(31)は、例えば家具本体(11)の天井(15)に、2つの取付け用クランプ(32)と取付け板(図示せず)とを介して取り付けられている。本実施の形態では、ケーシング(31)は140ミリメートルの長さと、20ミリメートルの直径とを有している。ケーシング(31)は、円筒状に形成されたケーシング本体(33)を有しており、ケーシング本体(33)は端面側に、このケーシング本体(33)に、例えばねじ締結された円板状のケーシングカバー(34)を備えている。ケーシングカバー(34)は、中央カバー開口(39)を有しており、中央カバー開口(39)は、ピストンユニット(60)の周囲に係合している。ケーシング底部(35)は、中央に配置された貫通部(36)を有している。例えば円形に形成された貫通部(36)の直径は、本実施の形態では1.2ミリメートルである。ケーシング本体(33)は、その周面(37)に環状溝(38)を有しており、環状溝(38)には取付け用クランプ(32)が係合している。
ケーシング(31)は、ピストンユニット(60)とは反対の側の端部において筒状の外装(51)を支持しており、外装(51)は、例えば大きな遊びを備えて天井(15)に固定されている。この筒状の外装(51)は、本実施の形態では、ケーシング凹部(41)に挿入されており、かつケーシング(31)に緩く当接している。ただし筒状の外装(51)は、ケーシング(31)の一部であってもよい、またはケーシング(31)に統合されていてもよい。外装(51)は、本実施の形態では2メートルの長さと、5ミリメートルの外径とを有している。筒状の外装(51)は、その全長にわたって一定の、例えば1.5ミリメートルの内径を備えた長手貫通部(52)を有している。つまり前記内径は、ケーシング底部(35)の貫通部(36)の直径よりも25%だけ大きくなっている。長手貫通部(52)の中心線とケーシング底部貫通部(36)の中心線とは、互いに合致している。
ピストンユニット(60)は、ケーシング(31)内でガイドされており、かつ片側がケーシング(31)から突出している。ピストンユニット(60)は、ロッド(61)と、通常は、例えば左側のスライドドア(12)の摺動方向(5)に方向付けられた連行体(67)とを有している。図1では、連行体(67)は、ドア側の連行要素(21)にストッパ面(68)でもって接触しており、連行要素(21)は、摺動方向(5)において連行体(67)の前方に位置している。図1に示した連行体(67)は、単一のストッパ面(68)を有している。つまり連行体(67)は、一価的に形成されている。
ロッド(61)は、長手方向(45)に向けられたロッド貫通部(66)を有しており、かつロッド部(62)と、ピストンカラー(63)と、ガイド部(64)とを有している。ロッド部(62)は、シールされていないケーシングカバー(34)を貫通しており、かつピストンカラー(63)を連行体(67)に結合している。例えば、ロッド部(62)はケーシングカバー(34)内で、すきま嵌めによりガイドされている。ロッド部(62)は、連行体側に保持ピン(65)を有しており、保持ピン(65)に連行体(67)が被せ嵌められている。例えば、連行体(67)はロッド部(62)に接着されていてよい。連行体(67)を貫通している連行体孔(69)は、ロッド貫通部(66)と合致している。
ピストンカラー(63)は円筒状に形成されていて、ケーシング内室(44)のケーシング内壁(43)に接してガイドされている。ピストンカラー(63)の、ロッド部(62)とは反対の側には、ケーシング底部(35)の方を向いたガイド部(64)が配置されている。このガイド部(64)には、圧縮ばね(70)の構成形式のばね(70)が着座しており、ばね(70)は、ケーシング底部(35)とピストンカラー(63)とに支持されている。このばね(70)は、本実施の形態では276ミリメートルの長さと55の巻数、10ミリメートルの外径と0.8ミリメートルの線材厚さを有している。ばね力は、16ニュートン〜22ニュートンである。ガイド部(64)の長さは、例えば圧縮されたばね(70)の最小長さに相当し、これは、例えば荷重が加えられていないばね(70)の長さの20%である。つまり、ばね(70)の圧縮は、ケーシング底部(35)に対するガイド部(64)の突合わせにより制限されている。ばね(70)に加えられる荷重が軽減されると、ばね(70)の最大ストロークは、ケーシングカバー(34)に対するピストンカラー(63)の当接により制限されるようになっている。
ケーシング(31)、筒状の外装(51)およびピストンユニット(60)は、本実施の形態では熱可塑性のプラスチック、例えばポリオキシメチレン(POM)から製造されている。これは、部分結晶性、剛性、靱性かつ弾性の重合体であり、1400Kg/mの密度と、2800N/mmの引張弾性率を有している。ポリオキシメチレン(POM)の熱伝導率は、例えば0.24W/m Kである。つまり熱伝導率は、0.2W/m Kを上回っている。材料の比電気抵抗は、1013Ω・mである。材料は、例えば滑り特性および摩耗特性を改善するために、硫化モリブデン(IV)で満たされていてよい。また、別の材料または複合材料の使用も考えられる。個々の構成部材が、それぞれ異なる材料から製造されていてもよい。
ピストンユニット(60)および筒状の外装(51)からは、ケーシング(31)と、ばね(70)と、ピストンユニット(60)とを貫通している線材(81)の各端部(82,83)が突出している。この線材(81)の各端部(82,83)には電気的な線路(84,85)が接続されており、電気的な線路(84,85)はそれぞれ線材(81)を、電源(90)、例えば直流電源(90)に接続している。この電源(90)は、例えば24ボルトの電圧を有しており、5アンペアの電流を供給する。
線材(81)は、その両端部に固定要素(86,87)を備えている。ピストンユニット側の端部(82)に設けられた固定要素(86)は、円錐クランプスリーブとして形成されたスリーブ(86)であり、このスリーブ(86)は、図1〜図5では連行体(67)に当接している。スリーブ(86)は少なくとも、線材端部(82)がピストンユニット(60)内へ引き込まれることを防いでいる。つまり固定要素(86)は、一価的に形成されている。ただし線材端部(82)は、ピストンユニット(60)内で固定されていてもよい。例えば、ピストンユニット(60)は、線材(81)の引出しを二価的に制限することもできる。
線材(81)は、ピストンユニット(60)とは反対の側の端部(83)に固定要素(87)として、例えば固定クランプ(87)を備えている。例えば2つの部分から成るこの固定クランプ(87)は、線材(81)の周囲に締付け式に係合しており、これにより、線材(81)は固定クランプ(87)に対して相対的に摺動不能になっている。本実施の形態では、固定クランプ(87)は一価的に、筒状の外装(51)に当接しており、かつ一価的に、線材(81)の端部(83)が筒状の外装(51)内およびケーシング(31)内へ引き込まれることを防いでいる。ただし線材端部(83)は、筒状の外装(51)またはケーシング(31)に対して相対的に、二価的に位置固定されていてもよい。
線材(81)は、例えばニッケル・チタン合金から製造されており、0.5ミリメートルの直径を有している。線材(81)の引張強さは、例えば270N/mm〜400N/mmである。例えば2.5メートルの長さを有するこの線材(81)は、線状の形状記憶要素(81)を形成している。例えば前処理された形状記憶要素(81)は、本実施の形態では2つの可逆の形態を有している。温度変化により、これらの形態の間でいわば切り替わることができる。形状記憶要素(81)は、極めて僅かな弾性変形のみを許容する。例えば線材に電流が供給されて加熱されると、例えば60℃の温度から組織変態が始まる。線材(81)に沿った比電流密度は、例えば10A/mmを上回っており、本実施の形態では、25.5A/mmである。この変態過程は、引き続く加熱において、例えば90℃の温度まで続く。加熱時に、形状記憶要素(81)は縮まり、例えば図3に示す縮んだ長さは、その元の長さの例えば97%を占めている。引き続く加熱では、さらなる変態は行われない。熱処理に際して、形状記憶要素(81)はその形態を保持する。
電源(90)の遮断後に、形状記憶要素(81)は再び冷却される。例えば60℃の温度に再び到達すると、その元の長さを再び占めるようになっている。両形態間の変態過程は、ヒステリシスを有していてよい。回復は、潜在エネルギの蓄え器、例えばばねの荷重を軽減することによってのみ、行われてもよい。
摺動装置(30)の組立に際しては、例えば最初に線状の形状記憶要素(81)が、筒状の外装(51)と、ケーシング(31)と、ばね(70)と、ロッド(61)とを通って案内される。その後、これらの構成部材(31,51,61,81)が互いに接近させられ、かつケーシングカバー(34)が閉じられる。場合によっては筒状の外装(51)がケーシング(31)に取り付けられる。連行体(67)に線状の形状記憶要素(81)が通された後に、連行体(67)はロッド(61)に取り付けられてよい。ばね(70)の弛緩状態において、線材(81)はその両端部が真っ直ぐに引っ張られてよく、これにより、線材(81)がその両端部間にループや変向部等を有することはなくなる。連行体(67)の側では、例えば円錐クランプスリーブ(86)が線材(81)に被せ嵌められて、線材(81)に固定される。筒状の外装(51)の外側では、例えば固定クランプ(87)が線材に取り付けられる。
円錐クランプスリーブ(86)と固定要素(87)とは、それぞれ隣接する構成部材(67,51)に当接するように取り付けられていてよい。線材(81)は、両固定要素(86,87)の間に緊張状態において張設されている。しかしまた、線材(81)を、ケーシング(31)および/またはピストンユニット(60)に対して相対的に、長手方向移動可能に取り付けることも考えられる。例えば、線材(81)は本実施の形態では、各固定要素(86,87)の取付け後に最大1/2ミリメートルの軸方向遊びを有していてよい。また、別の組立順序も考えられる。
キャビネット(10)内では、例えば左側のスライドドア(12)の例えば内面(19)に連行要素(21)が取り付けられる。天井(15)では、摺動装置(30)が例えば2つの取付け用クランプ(32)により、取付け板に取り付けられる。筒状の外装(51)を天井(15)に保持するために、別の取付け用クランプが使用されてもよい。摺動装置(30)をキャビネット(10)に取り付ける場合、筒状の外装(51)は、例えば固定されずにキャビネット(10)に載着可能である。つまり、摺動装置(30)はコンパクトに構成されている。摺動装置(30)の行程は、例えばその全長の3%である。例えば摺動装置(30)の行程は、形状記憶要素(81)の材料に応じて、摺動装置(30)の長さの2.5%〜4%であってよい。
キャビネット(10)内に摺動装置(30)を取り付けた後で、線材(81)の両端部(82,83)は、電源(90)と電気的に接続されてよい。電源(90)も、例えば同様にキャビネット(10)内に配置されている。
取り付けられた摺動装置(30)は、ケーシング(31)の長手方向(45)が水平に、かつキャビネット(10)の前面に対して平行に位置するように、キャビネット(10)内に配置されている。例えば左側のスライドドア(12)が閉じられた状態では、連行体(67)は連行要素(21)に当接しているか、または連行要素(21)から最大5ミリメートルの間隔を有している。
例えば左外側のスライドドア(12)を開けるためには、電源(90)のスイッチを入れる。線材(81)を通って流れる電流が、線材(81)を加熱する。このとき、線材(81)を包囲している空気も加熱され、この空気は、シールされていない各貫通部(36,52,66,69)を通じて周辺環境(1)に流れ込む。熱の一部は、筒状の外装(51)に伝達される。筒状の外装(51)の高い熱伝導率と、外装(51)内でガイドされる線材(81)の表面積の10倍に相当する大きな表面積(53)とが、線材(81)の過熱を防止する。さらに、線材(81)をガイドする各貫通部(36,52,66,69)の内径は、線材(81)の外径の少なくとも2倍の大きさである。
短くなる形状記憶要素(81)は、両端部側の各固定要素(86,87)と共にボーデンケーブル(80)を形成しており、このボーデンケーブル(80)は、ピストンユニット(60)と、筒状の外装(51)およびケーシング(31)に、ばね(70)の作用に抗して荷重を加える。ピストンユニット(60)は、ケーシング(31)に対して相対的に摺動方向(5)に摺動させられ、ばね(70)は圧縮される。連行体(67)は、連行要素(21)と、例えば左側のスライドドア(12)とを、摺動方向(5)に摺動させる。
図3および図4には、縮んだボーデンケーブル(80)とともに摺動装置(30)が示されている。例えば左側のスライドドア(12)は、部分的に開かれている。ここで、電源(90)を遮断することができる。しかしまた、電源(90)を自動的に、例えば距離測定システムの信号に基づき遮断することも考えられる。例えば左側のスライドドア(12)をさらに開くためには、オペレータが左側のスライドドア(12)を例えば手動で、図3に示した部分開放位置から図5に示した開放位置へ摺動させる。この場合、連行要素(21)を含めたスライドドア(12)は、一価的に形成された連行体(67)から分離されている。
電源(90)の遮断後に、形状記憶要素(81)は冷却される。ボーデンケーブル(80)は長くなる。冷却時に線材(81)から放出された熱は、各貫通部(36,52,66,69)と筒状の外装(51)の表面(53)とを介して周辺環境(1)に放出されるので、滞留熱が生じることは一切ない。ばね(70)は、ピストンユニット(60)をケーシング(31)に対して相対的に外側に向かって、つまり摺動方向(5)とは反対の方向に移動する。形状記憶要素(81)の冷却時間は、例えば6秒未満である。
スライドドア(12)を閉じるためには、スライドドア(12)は例えば手動で閉鎖位置へ摺動させることもできる。次いで開放は、上述したように行われる。
個々の実施の形態の組合せも考えられる。
1 周辺環境
5 摺動方向
10 キャビネット、スライドドア付きキャビネット
11 家具本体、家具構成部材
12 スライドドア、左側;家具構成部材
13 スライドドア、真ん中;家具構成部材
14 スライドドア、右側;家具構成部材
15 天井
16 ガイドレール
17,18 側壁
19 (12)の内面
21 連行要素
30 摺動装置、スライドドアを摺動させるための装置
31 ケーシング
32 取付け用クランプ
33 ケーシング本体
34 ケーシングカバー
35 ケーシング底部
36 貫通部、ケーシング底部貫通部
37 周面
38 環状溝
39 カバー貫通部
41 ケーシング凹部
43 ケーシング内壁
44 ケーシング内室
45 長手方向
51 ホース状の外装
52 長手貫通部
53 (51)の表面
60 ピストンユニット
61 ロッド
62 ロッド部
63 ピストンカラー
64 ガイド部
65 保持ピン
66 ロッド貫通部
67 連行体
68 ストッパ面
69 連行体孔
70 ばね、圧縮ばね
80 ボーデンケーブル
81 線材、形状記憶要素
82 (81)の端部、ピストンユニット側の線材端部
83 (81)の端部
84 電気的な線路
85 電気的な線路
86 固定要素、スリーブ、円錐クランプスリーブ
87 固定要素、固定クランプ
90 電源、直流電源

Claims (7)

  1. スライドドア(12;13;14)を家具本体(11)に対して相対的に摺動方向(5)に摺動させるための摺動装置(30)において、
    ケーシング(31)と、
    前記ケーシング(31)に対して相対的に可動の連行体(67)と
    を備えており、
    前記連行体(67)は、前記ケーシング(31)内でガイドされてばね(70)により前記摺動方向(5)とは反対の方向に荷重を加えられるピストンユニット(60)の一部であり、前記ばね(70)には、形状記憶要素(81)を有するボーデンケーブル(80)を介して荷重を加えることができ、
    前記連行体(67)は、前記摺動方向(5)を向いたストッパ面(68)を有しており、
    前記ボーデンケーブル(80)は、前記ピストンユニット(60)と、前記ばね(70)と、前記ケーシング(31)とを貫通しており、
    前記ボーデンケーブル(80)は、前記ピストンユニット(60)の外側に配置されたピストンユニット側の端部(82)と、前記ケーシング(31)の外側に配置され、前記ピストンユニット側の端部(82)に対して相対的に可動のケーシング側の端部(83)とを有しており、前記ピストンユニット側の端部(82)と前記ケーシング側の端部(83)とは、1つの電源(90)の2つの極に接続可能であることを特徴とする、摺動装置(30)。
  2. 前記ケーシング(31)に支持され得る筒状の外装(51)を有しており、前記筒状の外装(51)は、前記ボーデンケーブル(80)により貫通されており、かつ前記ボーデンケーブルの引張り方向において変形に対する剛性を有している、請求項1記載の摺動装置(30)。
  3. 前記外装(51)の内径は、前記ボーデンケーブル(80)の直径の1.5倍〜3倍である、請求項2記載の摺動装置(30)。
  4. 前記ボーデンケーブル(80)は、前記外装(51)に当接可能な固定要素(87)を備えている、請求項2記載の摺動装置(30)。
  5. 少なくとも前記ピストンユニット(60)と、前記ケーシング(31)とは、熱伝導率が0.2W/m Kを上回る熱可塑性のプラスチックから成っている、請求項1記載の摺動装置(30)。
  6. 家具本体(11)と、
    前記家具本体(11)に対して相対的に摺動可能な、家具構成部材(11〜14)としての少なくとも1つのスライドドア(12;13;14)と、
    前記スライドドア(12〜14)を摺動させるための、請求項1記載の摺動装置(30)と
    を備えている家具(10)において、
    前記ケーシング(31)は、前記家具本体(11)または前記スライドドア(12;13;14)に取り付けられており、
    前記連行体(67)は、前記家具構成部材(11,12;11,13;11,14)の全行程の一部分領域において、それぞれ他の家具構成部材(11;12;13;14)と互いに接触可能であることを特徴とする、家具(10)。
  7. 前記形状記憶要素(81)は、前記家具本体(11)に配置された電源(90)に接続されている、請求項6記載の家具(10)。
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