JP2018535679A - 標的分子の高感度検出のための方法及び材料 - Google Patents

標的分子の高感度検出のための方法及び材料 Download PDF

Info

Publication number
JP2018535679A
JP2018535679A JP2018526536A JP2018526536A JP2018535679A JP 2018535679 A JP2018535679 A JP 2018535679A JP 2018526536 A JP2018526536 A JP 2018526536A JP 2018526536 A JP2018526536 A JP 2018526536A JP 2018535679 A JP2018535679 A JP 2018535679A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chromophore
nucleic acid
cbr
binding
target molecule
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018526536A
Other languages
English (en)
Inventor
ジャクソン,ジョージ
キャップラン,ジェフリー
ホアン,クン
マイヤーズ,ブレイク
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
University of Delaware
Original Assignee
University of Delaware
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by University of Delaware filed Critical University of Delaware
Publication of JP2018535679A publication Critical patent/JP2018535679A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/5308Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor for analytes not provided for elsewhere, e.g. nucleic acids, uric acid, worms, mites
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/11DNA or RNA fragments; Modified forms thereof; Non-coding nucleic acids having a biological activity
    • C12N15/115Aptamers, i.e. nucleic acids binding a target molecule specifically and with high affinity without hybridising therewith ; Nucleic acids binding to non-nucleic acids, e.g. aptamers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N2310/00Structure or type of the nucleic acid
    • C12N2310/10Type of nucleic acid
    • C12N2310/16Aptamers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N2320/00Applications; Uses
    • C12N2320/10Applications; Uses in screening processes

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Tropical Medicine & Parasitology (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

mRNAの細胞内局在、および、小型RNAの動きや、これら分子の生物中での輸送は、細胞や生物体の制御や情報伝達において重要な要素である。次のRNA分析の最前線には単一分子レベルでの分析、および、細胞内レベルでの分析が含まれるであろう。本発明は、標的分子の高感度検出のための方法及び材料に関し、特に標的分子に結合あるいは会合して、例えば空間的局在、および/または、時間的局在を検出するための信号を発生する方法及び材料に関するものである。さらに詳しくは、発色団と結合する、または、蛍光もしくはその他の検出可能な信号を発するアプタマーを使った上記の用途のための方法及び材料に関するものである。本発明は、さらに、例えば、ビリベルジン、もしくは、他の関連の分子などの発色団に結合するアプタマー、及び蛍光あるいはその他の検出可能な信号を発するそのような分子に関するものである。【選択図】図2

Description

<関連出願の相互参照>
本出願は、特許協力条約(PCT)国際出願であり、2015年11月19日出願の「A Biliverdin-Binding RNA Aptamer for Fluorescent RNAs and a Small RNA Sensor」と題する米国仮特許出願第62/257,285号の利益および優先権を主張し、2016年11月1日出願の「Functional Ligands to Biliverdin」と題する米国仮特許出願第62/416,132号の利益および優先権を主張する。前述の出願の内容は、参照することにより本明細書に組み込まれる。
<政府の許諾権>
本発明は、全米科学財団から授与された番号1252939の助成金、および、国立衛生研究所から授与された番号1R41GM110877および1R41GM097811の助成金による政府の支援を用いてなされた。政府は本発明に対する一定の権利を有する。
<技術分野>
本発明は、標的分子の高感度検出のための方法及び材料に関するものである。特に標的分子に結合もしくは会合して、例えば空間的局在、および/または、時間的局在を検出するための信号を発生する方法及び材料に関するものである。さらに詳しくは、発色団と結合する、または、蛍光もしくはその他の検出可能な信号を発するアプタマーを使った上記の用途のための方法及び材料に関するものである。さらに本発明は、例えば、ビリベルジン、もしくは、他の関連する分子などの発色団に結合するアプタマー、ならびに、蛍光もしくはその他の検出可能な信号を発するそのような分子に関するものである。
<配列表>
リボ核酸配列(2016年11月19日に作成されたサイズ51.5KBの「P1033PC01_ST25.txt」と題するASCIIテキストファイルで開示されている)は、参照することによりその全体が本明細書に含まれる。本明細書では、リボ核酸配列は、修飾された他のアプタマー、切断された他のアプタマー、大きな分子または複合体へ編入された他のアプタマー、および/または、相当な構造的もしくは配列的な相同性を有する他のアプタマー(例えば75%以上の配列相同性がある場合)、さらには、DNAおよび/またはその他のRNAではないアプタマーを含むことが意図されている。開示されたアプタマーは、本明細書にリストされた生物以外の生物に由来するような、相同性分子あるいは関連分子(これらには組換え型または非組換え型の分子が含まれる)にも結合する可能性がある。また、修飾された分子、本明細書にリストされている元となる試料とは異なる試料から得られる分子にも結合する可能性がある。標的分子の種および標的分子を得る元となる試料の提示は、例として挙げたにすぎず、これらに限定するものではない。
<発明の背景>
メッセンジャーRNA(mRNA)のような小型RNAや他の小型RNAの細胞内局在、ならびに、小型RNAの動き、および、これらの分子の生物中での輸送は、細胞や生物体の制御や情報伝達についての重要な要素である。RNAは情報であり、この情報の、細胞内および細胞間の移動、個体内および個体間の移動、ならびに、種内および種間の移動は生命にとって必要である。小型RNAは、例えば、マイクロRNA(miRNA)、Piwi結合RNA(piRNA)、低分子干渉RNA(siRNA)、核小体低分子RNA(snoRNA)、転移RNA由来低分子RNA(tsRNA)、リボソームDNA由来低分子RNA(small rDNA-derived RNA、srRNA)、核内低分子RNA(これは一般にU−RNAとも称されている)、および、メッセンジャーRNAとその部分またはそれらに由来するRNA(mRNA)を含み得るが、これらに限定されない。
しかし多くのRNA研究は、大量の細胞からRNAの存在量と多様性の計測を巨視的に行うことに焦点を当てている。次のRNA分析の最前線には単一分子レベルでの分析、および、細胞内レベルでの分析が含まれるであろう。植物では接ぎ木による実験で、若枝から根に向けて移動性の小型RNAが輸送されること、RNAによる遺伝子抑制のためのRNA信号の全身におよぶ輸送機構があることが示されている。葉のショ糖トランスポーターSUT1のmRNAやカボチャの篩管液mRNA CmNACPに由来するRNA分子など、特殊な内因性RNA分子もやはり植物の維管束系を通じて輸送される。非常に多くのsiphonous類(単細胞で多核)の藻類、例えばCaulerpa taxifolia(和名:イチイヅタ)はRNA輸送や転写産物の空間的制約に関して問題を提起している。哺乳類では、神経細胞の突起の先端の成長円錐におけるβ−アクチンmRNAの場合のように、非対称な極性細胞においてmRNAの局在化と局所での翻訳が観察される。哺乳類のmiRNAは細胞外でも見つかっており、また標的遺伝子治療ではsiRNAを生体内で哺乳動物の組織へ送達することに多大の関心が寄せられている。種間のRNA輸送は、例えば、寄生生物であるネナシカズラ(Cuscuta、またはdodder)とその宿主植物の最近の画期的研究において、また、病原性かびである灰色かび病菌とシロイヌナズナやトマトとの間の相互作用において、ゲノム技術を用いて説明されている。細胞内レベルで、RNAレベル(潜在的に、mRNAの転写と小型RNAの前駆体および生合成されるタンパク質分子も含めて)の場所特定と定量化が可能となることにより、RNAへの理解が大幅に進むであろう。
いわゆる次世代シークエンシングやマイクロアレイによる巨視的な測定を除けば、RNAの検出、場所特定、および/または、定量化の現行の方法としては、ノーザンブロット法、サイレンシングGFPセンサー法、インサイチューハイブリダイゼーション法がある。ノーザンブロット法はインビトロの方法であり、変性PAGE(dPAGE)を用いて、RNAを分子量に応じて分離した後、ナイロン膜に転写して検出する方法である。この方法は、通常、目的とする分子の量に比較して多量のRNA試料を必要とする。細胞内あるいは組織内に特化した、特定の豊富なRNAの局在場所の特定は、レーザーキャプチャマイクロダイセクション法(LCM)で精製された、異なる細胞内器官または細胞タイプからRNAを抽出して調べることができる。しかし、LCMでは、シークエンシングに基づいた大部分の小型RNA測定に十分なRNAを得ることはできない。もっと精密な測定をするには、インサイチューハイブリダイゼーション法で、しばしばロックド核酸(LNA)オリゴヌクレオチドプローブを使って、植物や動物の組織中の小型RNAの場所特定ができる。このアプローチは、トウモロコシの芽の先端、マウス脳、ショウジョウバエの胚、および我々によるトウモロコシ葯で小型RNAの場所特定に成功している。しかし、インサイチューハイブリダイゼーション法では組織を固定し、包埋し、切片にし、さらに多くの処理ステップが必要である。インサイチューハイブリダイゼーション法では固定されるため、小型RNAのプロセシングや移動の動力学の研究、あるいは器官や生物全体の中の3次元的(3D)分布の研究には使えない。小型RNAの分析や局在場所の特定のための、さらに異なる戦略として、GFPの抑制を測定するセンサーを開発することが挙げられる。
Cornell大学のWeill Medical CollegeのJaffrey研究室は“Spinach”(ホウレンソウ)と称される短いRNA配列を開発した(彼らは植物でこの方法の有用性を示していないので、この植物名をつけたことはまったくの偶然らしい)。この方法によって、目的のRNAに84塩基のSpinach配列を連結することにより、mRNAに直接蛍光性のタグを付けることができるようになった。このRNA蛍光発色団複合体は、蛍光発色団DFHBI(3,5-ジフルオロ-4-ヒドロキシベンジリデンイミダゾリノン)の結合時の励起波長で強く持続的な蛍光を発する。DFHBIに結合したSpinachの共結晶構造はG四重鎖を生成することにより、Spinach誘導蛍光を発する。しかしながら、生きた動物や植物の細胞中で、Spinachからの信号を発することまたは検出することは、困難であった。
アプタマーは自然界にはない核酸や核酸類似体であるが、分子標的に結合することができるリガンドとして使われ、近年、生物学や生物工学の多くの領域で、その適用可能性により、注目度が増している。一般論として、アプタマーは、他の分子や分子の集団の共存下で標的分子に対して特異性、および/または、選択性を有し、特定の標的分子に対する特異的結合親和性で選出される。特異的結合親和性は、特別の理論に従う訳ではないが、好ましくはおよそ500nM未満の小さな解離定数(Kd)と互いに影響しあうものであり得る(すなわち、標的分子への結合が一般的な他の分子、又は特定の系や状況における他の分子に比べて非常に優先される)。またアプタマーは自然界にあるシステムや状況では存在しない方法で標的分子と相互作用することから、例えば、自然界にある条件ではまだ存在しないか既存の機能を有さないことから、有用であり得る。それらのアプタマーは、細胞内の工程を制御し、薬物をその特定の細胞標的に導くために、センサー、つまり治療手段として使用することができる。実在の遺伝物質とは対照的に、アプタマーの特異性と特性はその一次配列で直接的に決まる訳ではなくて、むしろ二次構造や三次構造により決まってくる。近年、アプタマーは、マイクロアレイの構成の中で固定化した捕捉要素として研究されてきている。また他には、アプタマーは全細胞や複雑な生物学的な混合物に対して選択されている。さらには、アプタマーには、例えば、標的分子と複合体を形成しているか否かによって、その二次構造、および/または、三次構造に変化が出現することがありうる。
アプタマーは、一般にSystematic Evolution of Ligands by EXponential enrichment法あるいは“SELEX”法と称されるインビトロの選出方法で特定される。典型的にはSELEX法はランダム化されたポリヌクレオチドの非常に大きなプールから始まり、通常は分子標的につき1種のアプタマーリガンドまで絞り込まれる。多数回(典型的には10−15回)のSELEXが完了したら、直ちに通常のクローニングと配列決定により核酸の塩基配列が決定される。有名なところでは、アプタマーは、親和性と特異性の両方において抗体に匹敵する、重要なタンパク質に対するリガンドとして開発されてきて、初のアプタマーによる治療法が出現しつつある。ところがさらに最近では、小さな有機分子、細胞毒、ウイルス、および、重金属イオンほどの小さな標的にまで結合するアプタマーも開発されてきている。
本発明は、標的分子の高感度検出のための方法と材料に関するものであり、特に、標的分子と結合あるいは会合して、例えば空間的局在、および/または、時間的局在を検出するための信号を発生する方法と材料に関するものである。さらに詳しくは、発色団に結合する、または、蛍光もしくはその他の検出可能な信号を発するアプタマーを使った上記の用途のための方法及び材料に関するものである。本発明はさらに、ビリベルジン、フラビンモノヌクレオチド、もしくは、他の関連する分子等のような発色団に結合するアプタマー、および、蛍光や他の検出可能な信号を発するそのような分子に関するものである。本明細書では、ビリベルジンは、類似分子、誘導分子、および/または、変異体のビリベルジン(違う生物に生じ得ることから変異体である)を包含するが、これらに限定されないと一般に解釈されてもよい。ビリベルジンは、以下に限定されるものではないが、次のようにも称されてもよい:3,18-ジエチニル-1,19,22,24-テトラヒドロ-2,7,13,17-テトラメチル-1,19-ジオキソ-2lH-ビリン-8,12-ジプロピオン酸、ビリベルジン(Biliverdine、Billiverdine、Billiverdin)、ビリベルジンIXα、デヒドロビリルビン、NSC 62793、オーシアン(Oocyan)、プロトビリベルジンIXaα、ウテロベルジン、および、α-ビリベルジン。
本発明の1つの態様では、標的分子の高感度検出法は、発色団と相互作用して、蛍光のような測定可能であり、および/または、検出可能である信号を発する部分を含む分子センサーを含む。例えば、分子間結合やそれと類似の機構により発色団と相互作用して、その相互作用を通して蛍光を発する部分を含み得る分子センサーが考えられる。
いくつかの典型的な実施形態では、分子センサーは、アプタマーのような、核酸もしくは核酸類似体を含むか、核酸もしくは核酸類似体から形成/誘導されることがあり得る。この核酸あるいは核酸類似体は、発色団に特異的結合能を示し、さらには、発色団と相互作用することによる、発光の変化(例えば、蛍光、燐光、または、色調変化あるいは発光や吸光における変化などのその他の信号放出)を示し得る。アプタマーは、その自然界にはない配列のため自然の系における既存の機能である可能性は小さい場合がある点と、標的分子に対する特異性の点で、特に望ましいかもしれない。核酸はまた、生体内で発現され得るため、最初の段階以後に外因性の物質を導入することなく使用できる点でも望ましいかもしれない。
例としては、標的分子を検出するための分子センサーが、発色団と特異的な結合親和性を有するアプタマー配列からなる第1の発色団結合領域(CBR)を含む核酸を含む。当該の発色団はビリベルジンである。
さらなる例としては、標的分子を検出するための分子センサーは、発色団と特異的な結合親和性を有するアプタマー配列を含む第1のCBR、および、標的の小型RNAとハイブリダイゼーションにより相互作用するように選択された核酸配列を含む標的分子結合領域(TBR)を含む核酸を含み、検出可能な信号は前記発色団の前記CBRへの結合により生成される。
さらに別な例では、標的分子を検出するための分子センサーは、発色団と特異的な結合親和性を有するアプタマー配列を含む第1のCBRを含む核酸を含む。前記発色団はビリベルジンであり、検出可能な信号は前記発色団の前記CBRへの結合により生成される。
いくつかの典型的な実施形態では、細胞や組織などの目的の系において内因的な発色団、または利用できる量が通常存在する発色団に、特異的に結合するように、アプタマーまたは他の核酸が選択され得る。分子センサーに利用するために外因性の発色団を導入する必要がないこと、またいくつかの発色団は容易にまたは事実上、ある系に導入できないことから、このような発色団が望ましい場合がある。ここで、系としては細胞や組織があり、外因性の発色団に関しては少なくとも部分的に不浸透性である。いくつかの実施形態では、哺乳類、植物およびカビを含む広範な生物種の細胞に存在しているビリベルジンに特異的に結合するように、アプタマーやその他の核酸が選択され得る。
例えば、標的分子を検出するための分子センサーは、発色団と特異的な結合親和性を有するアプタマー配列を含む第1のCBR(前記発色団は細胞内に内因的に存在している)と、標的の小型RNAとハイブリダイゼーションにより相互作用するように選択された核酸配列を含むTBRとを含む核酸を含み、検出可能な信号は前記発色団が前記CBRに結合すると生成される。
いくつかの典型的な実施形態では、分子センサーは標的分子と発色団が共存する場合にスイッチとして作用し得る。またある実施形態では、分子センサーは、発色団と結合し得るアプタマーに基づくこと、または由来することがあり得る領域を含み、さらに、核酸の立体配座的もしくは他の構造的なシフトや変化を起こすように、目的の標的分子と結合、ハイブリダイゼーション、もしくは相互作用することがあり得る領域を含む核酸であり得る。例えば、前記核酸は、発色団に結合する領域が発色団と結合していない状態で存在しても良く、その後、標的分子と核酸の間で相互作用すると発色団と核酸の間の結合イベントが可能になり、例えば、信号を生成する。例えば、前記発色団の結合によって、核酸かその一部分が蛍光を発する可能性、または信号を発することができるようになる可能性がある。このことが、発色団と標的分子とは共に分子センサーに結合して共局在化するためには望ましいかもしれない。
例えば、標的分子を検出するための分子センサーは、発色団と特異的な結合親和性を有するアプタマー配列を含む第1のCBR、および、標的の小型RNAとハイブリダイゼーションにより相互作用するように選択された核酸配列を含むTBRとを含む核酸を含み、ここで、検出可能な信号は、前記発色団の前記CBRへの結合、および、前記TBRと前記小型RNAの間の相互作用に際して生成される。
さらなる例としては、標的分子を検出するための分子センサーは、細胞内に内因的に存在する発色団と特異的な結合親和性を有するアプタマー配列を含む第1のCBR、および、前記細胞内の標的とする小型RNAとハイブリダイゼーションにより相互作用するように選択された核酸配列を含むTBRを含む核酸を含み、ここで検出可能な信号は前記発色団の前記CBRへの結合、および、前記TBRと前記標的の小型RNAの間の相互作用に際して生成される。
さらに別な例としては、標的分子を検出するための分子センサーは、発色団と特異的な結合親和性を有するアプタマー配列を含む第1のCBR(前記発色団はビリベルジンである)、および、標的分子と相互作用するように選択された核酸配列を含むTBRを含む核酸を含む。検出可能な信号は前記発色団の前記CBRへの結合、および、前記TBRと前記標的分子の相互作用に際して生成される。
いくつかの実施形態では、標的分子との相互作用に対する反応を強めるため、もしくはその反応を可能にするために、結合鎖(linker)または追加配列の領域が含まれ得る。例えば、発色団結合領域が結合可能になるように、望ましい立体配座の変化を誘導するために、標的分子と相互作用するとハイブリダイゼーションしたステム構造をとる領域を使うことができる。
いくつかの実施形態では、分子センサーは、例えば分子センサーの定量化をし易くするため、および/または、分子センサー量と分子センサーに結合した標的分子の量とのレシオメトリック測定をしやすくするための、レシオメトリック機構もしくは他の機構をさらに有しうる。例えば、標的分子との相互作用と関係なく構造的に信号を発する追加的な発色団結合領域が利用され得る。
分子センサーは一般的に、RNA、DNA、タンパク質、細胞内構造、代謝物、および/または、任意の他の所望の分子標的などの、標的分子と相互作用する領域をさらに含み得る。いくつかの典型的な実施形態では、分子センサーは、細胞や組織中に存在し得る相補核酸とハイブリダイゼーションする核酸配列を持つ領域を含み得る。これは、細胞や組織中のこのような核酸の空間的局在、および、時間的局在を分子センサーとの相互作用で研究するためには望ましいかもしれない。これは、さらに、発色団と標的分子を分子センサーに結合することによって両者を共局在化するためにも、望ましいかもしれない。
いくつかの実施形態では、分子センサーの鋳型(template)を核酸にコードして細胞に導入し、その細胞が鋳型を発現して分子センサーをインサイチュ(in situ)で生成するようにしてもよい。例えば、鋳型は、プラスミドやその他の発現系(一般的に標的の細胞や細胞タイプ中で鋳型の発現を可能にするプロモーターやその他の要素が含まれ得る)に、コードされてもよい。次にこの発現系を、遺伝子導入、形質導入、形質転換、あるいはその他適切な方法で、目的とする細胞中へ導入してもよい。この手法は、分子センサーが目的の細胞中で生成され得るので、分子センサーを害し得るか不都合な影響を及ぼし得る細胞外の要因から分子センサーが守られ得るので望ましい。
例えば、小型RNA、タンパク質、または、細胞構成要素等の細胞内の標的分子を検出する方法は、
発現系を細胞に導入するステップ
(ここで、前記発現系は、内因性の発色団と特異的な結合親和性を有するアプタマー配列を含む第1のCBR、および、標的分子とハイブリダイゼーションや非ワトソン・クリック相互作用などにより相互作用するように選択された核酸配列を含むTBRを含む、核酸の転写産物をコードする遺伝子に結合している機能可能なプロモーターを含む二本鎖DNAを含み、
蛍光信号は前記発色団の前記CBRへの結合、および、前記TBRと前記標的分子の相互作用に際して生成される)、
前記細胞中に前記発現系を発現するステップ、ならびに、
前記細胞中の前記標的分子の存在を測定するために前記蛍光信号を検出するステップ
を含む。
いくつかの実施形態では、分子センサーの核酸は、修飾されることがあり、かつ/または、分解、および/または、系内に存在する不都合な要素(RNA結合タンパク質、または、例えば、蛍光の消光、および/または、その他の検出信号の発生の妨害を行う可能性のある他の核酸結合タンパク質など)との相互作用から、分子センサーを保護する助けとなる部分を、内包することがある。例えばアプタマーは、分子センサーのための保護機構として、他の望まないRNA結合タンパク質や要素が結合すること、あるいは、分子センサーに影響を及ぼすことを阻止するために、dCas9、MS2、もしくは、その他のたんぱく質等のような選定されたRNA結合タンパク質に結合するガイドRNA、または、類似の分子に連結され得る。その他の例では、アプタマーは核酸のタグ(例えば、ビーズ、RNA結合タンパク質、修飾ヌクレオチドおよび/または望ましくないRNA結合タンパク質からアプタマーを保護する助けとなり得る任意のその他適切な機構などの保護機構に結合され得る)にハイブリダイゼーションする部分にハイブリダイゼーションし得る、または当該部分を含み得る。
いくつかの実施形態では、分子センサーは、宿主細胞のゲノム中における発現系の局在化を制御する機構、および/または、鋳型から生成した分子センサーを細胞中の核内または細胞質ソルなど特定部分への局在化を制御する機構も含み得る。例えば、局在化信号は、dCas9や単鎖ガイドRNAに含まれ得る。
さらに他の態様では、上記で説明した分子センサーは生きた細胞あるいは固定した標本でのイメージングや可視化に利用できる。
別の態様では、分子センサーは目的の標的分子に、直接、付着されてもよい。いくつかの実施形態では、アプタマーあるいは他の核酸配位子は、細胞中で発現されているmRNAの転写産物や他の小型RNAのような、細胞あるいは組織中の目的の核酸配列における添付配列として発現されてもよい。この添付配列は、その後ビリベルジンのような発色団と結合して蛍光を発することによってなど、信号を発することによって、目的の配列を検出することに利用され得る。
本発明の別の態様では、発色団に特異的に結合し、さらに特定すれば、例えばビリベルジンのような生きた細胞や組織の内因性発色団と特異的に結合する機能的な配位子が、生成、選別、および/または、利用され得る。いくつかの典型的な実施形態では、アプタマーのような核酸または核酸類似体の配位子が使用され得る。アプタマーは、一般的に、ランダム化された短い核酸(リボ核酸(RNA)、デオキシリボ核酸(DNA)、人工的に修飾された短い核酸、および/または、これらの組み合わせなど)の大きなプールまたはライブラリーから、繰り返し操作として実施されるSELEXと称される方法やその変法を用いて、選別される。
一般的にアプタマーは、核酸プールまたは核酸ライブラリーをSELEX法で標的分子に接触させ、ビリベルジンを含む発色団などとの結合活性についてスクリーニングして選別され得る。さらに、アプタマーは、サイズの小ささ、比較的合成し易いこと、生体内で比較的容易に発現できること、そして、小さな分子標的を認識できることにより、抗体のような他の種類の特異的配位子に比べて利点があり得る。
いくつかの典型的な実施形態では、アプタマーは、例えば標的分子に結合した時などの信号発生の質で選別され、スクリーニングされ得る。例えば、核酸もしくはその類似体を標的分子に対する結合活性についてSELEX法でスクリーニングし、アプタマーの候補を細胞中に発現させてさらにスクリーニングしてもよい。標的分子が宿主細胞に対して内因的である、いくつかの実施形態では、宿主細胞にアプタマーの発現系を導入後、信号の発生を直接測定することができる。例えば、ビリベルジンは、酵母やその他の真核細胞などの広範囲の宿主細胞に内因的に存在し得る。このような宿主細胞は、迅速にアプタマー発現系ライブラリーを挿入し、アプタマーがビリベルジンに結合することによる潜在的な蛍光の検出および/または測定などの手段で信号を検出するのに望ましいかもしれない。
例えば分子センサーの配列を選択する方法は、
内因性の発色団を含む細胞に発現系を導入するステップ、
(ここで、前記発現系は、前記内因性の発色団と特異的な結合親和性を有するアプタマー配列を含む第1のCBRを含む、核酸の転写産物をコードする遺伝子に結合している機能可能なプロモーターを含む二本鎖DNAを含み)、
前記細胞中に前記発現系を発現するステップ、
前記細胞を、前記第1のCBRの前記内因性の発色団への結合に際して生成された蛍光信号に関して調べるステップ、ならびに、
前記蛍光信号が検出された場合、前記細胞を選別するステップ
を含む。
上記の利点、および、その他の利点と合わせて、本発明は、発明の実施形態の、そして図面に示されたような、下記の詳細な説明から最もよく理解することができる。下記の記述には、様々な発明の実施形態と多くのその特定の詳細が示されるが、これは実例として記述したもので、これに限定されるものではない。発明の範囲内で多くの置き換え、変更、追加あるいは再編成ができ得るし、そのような置き換え、変更、追加あるいは再編成の全ては、この発明に包含される。
発色団と結合して信号を発する発色団結合領域を有する分子センサーの実施形態を図示する。 発色団結合領域と標的結合領域を持つ分子センサーにおいて、標的分子の結合が発色団結合領域の立体配座変化を誘導し、発色団の結合および信号の放出を可能とする、分子センサーの実施形態を図示する。 異なる信号を発する複数の発色団結合領域を有する分子センサーの実施形態を図示する。 分子センサーの保護機構を図示する。 信号放出に基づいて分子センサーを発現している細胞を分別するステップを示す。 発色団結合アプタマーのMST結合データを図示する。 大腸菌中で発現された発色団結合アプタマー候補と測定/観測された蛍光を図示する。 大腸菌中で発現された発色団結合アプタマー候補と測定/観測された蛍光を図示する。
<発明の詳細な記述>
下記に記載した詳細な記述は、本発明の態様に従って提供される現在の方法、装置、および、組成の例示の説明を意図しており、本発明が実施あるいは利用される得る唯一の形態を説明することを意図したものではない。しかしながら、同じまたは同等な機能と構成要素が本発明の精神と範囲に含まれることも意図されている異なる実施形態で得られ得ることは理解されるべきである。
別に定義しない限り、本明細書で使うすべての技術的、科学的用語は、本発明が属する技術分野で当業者に普通に理解されているのと同じ意味である。本明細書に記述されている方法、装置、材料と同様もしくは均等な任意の方法、装置、材料が、本発明の実施あるいは検証に使用できるが、本明細書では例示的な方法、装置、材料について記述する。
本発明は、標的分子の高感度検出のための方法及び材料に関し、特に標的分子に結合もしくは会合して、例えば、空間的局在、および/または、時間的局在を検出するための信号を発生する方法と材料に関するものである。さらに詳しくは、発色団に結合する、または、蛍光もしくはその他の検出可能な信号を発するアプタマーを使った上記の用途のための方法及び材料に関するものである。さらに本発明は、例えば、ビリベルジン、もしくは、他の関連する分子などの発色団や、蛍光あるいはその他の検出可能な信号を発するそのような分子に結合するアプタマーに関するものである。
本発明の1つの態様では、標的分子の高感度検出法は、蛍光のような測定可能な信号、および/または、検出可能な信号を生成するために、発色団と相互作用する部分を含む。例えば分子センサーは、分子間結合または同様な機構で、発色団と相互作用して、その相互作用により蛍光を発生する部分を含み得る。
図1は、発色団90に結合した後で蛍光などの信号Aを発する発色団結合領域110を含む分子センサー100の例を図示している。
いくつかの典型的な実施形態では、分子センサーは、アプタマーのような、核酸もしくは核酸類似体を含むか、核酸もしくは核酸類似体から形成/誘導されることがあり得る。アプタマーは、発色団に特異的な結合能を示し、さらにアプタマー自身の光学的性質の変化、または、発色団か、分子センサー全体か、あるいはそれらの、ある副次的な組合せの光学的性質の変化を示す。これらの変化は、発色団と相互作用することによる、発光の変化(例えば、蛍光、燐光、または、色調変化あるいは発光や吸光における変化などのその他の信号放出)を含み得る。アプタマーは、その自然界にはない配列のため自然の系における既存の機能である可能性は小さい場合がある点と、標的分子に対する特異性の点で、特に望ましいかもしれない。核酸はまた、生体内で発現され得るため、最初の段階以後に外因性の物質を導入することなく使用できる点でも望ましいかもしれない。一般的にアプタマーは、適当な環境と条件でのその二次構造、および/または、三次構造により結合活性を発揮する。特定の理論に縛られることなく、アプタマーの核酸は一つ以上のステム(すなわち、塩基対領域)を形成できるし、それと同様に、ステムの長さ方向に沿って、一つ以上の非塩基対領域を形成できる。これらの非塩基対領域は、ステムの長さ方向に沿って、バルジやループ(例えば内部ループ)を形成することができるし、かつ/または、一つ以上のステムの末端でループ(例えばヘアピンループ)を形成することができる。これらの核酸アプタマーは、特定の標的分子との結合に特異性があり、非ワトソンクリック結合によるアプタマーと標的分子の相互作用のうちの、イオン−イオン力、双極子−双極子力、水素結合、ファンデルワールス力、静電的相互作用、スタッキング相互作用、および/または、これらの相互作用の組み合わせなどの、相互作用により、標的分子に非共有結合で結合する。
アプタマー、もしくは、その他核酸配列を含む分子センサーは、例えば、一本鎖核酸、全体的にあるいは部分的に二重鎖の核酸、タンパク質あるいはその他の分子との核酸複合体、他の分子に共有結合した核酸、異なるレベルで互いにハイブリダイゼーションする複数の個別の核酸、および/または、その他適切な核酸の形態もしくは構造、またはそれらの組み合わせの形態で存在する。核酸は、リボ核酸(RNA)とデオキシリボ核酸(DNA)のような自然に存在する生体分子、人工的に修飾された核酸、および/または、これらの組み合わせを含み得る。
蛍光の例では、アプタマー、発色団、および/または、分子センサー全体は、一般的に、アプタマーと発色団の結合がないときは低強度の蛍光か、または無蛍光である。一般的に、アプタマーと発色団の結合がないときは蛍光収率ができる限り低いこと、例えば約0.01より低く、より具体的には約0.001より低く、さらにもっと具体的には約0.0001より低いことが望ましい。さらに、有意に自己蛍光でない発色団、または、選択したアプタマー以外の分子とのインサイチュでの相互作用で蛍光を発することのない発色団を選ぶことが望ましい。
いくつかの典型的な実施形態では、アプタマーまたは他の核酸は、細胞や組織などの目的の系において内因的な発色団、または利用できる量が通常存在する発色団に、特異的に結合するように、選別され得る。そのような発色団は、分子センサーに利用するために外因性の発色団を導入してやる必要がないこと、および、いくつかの発色団は容易にまたは事実上、ある系(細胞や組織など、外因性の発色団に関しては少なくとも部分的に不浸透性であるもの)に導入できないことから、望ましい場合がある。いくつかの実施形態では、アプタマーまたは他の核酸はビリベルジンに特異的に結合するように選出され得る。
ビリベルジンは4ピロール環性の色素であり、細菌、カビ、植物、鳥類の卵殻、多くの海魚中の青緑の血液、スズメガの幼虫の血液、蛾および蝶の羽、カエルの血漿および卵、および犬の胎盤の中など多数の真核生物およびいくつかの原核生物中に存在する。ダツ(Belone belone)および近縁種では、骨がビリベルジンで明るい緑である。ヒトでは、一般的に赤血球中ヘモグロビンのヘム部分の分解物である。マクロファージが老朽化した赤血球を分解しヘムを分解してビリベルジンにするが、これが通常迅速に還元されて遊離したビリルビンになる。ビリベルジンはある種のあざ中に緑色として短時間見られる。あざの中ではビリベルジンがビリルビンに分解して黄色味のある色になっていく。ビリベルジンはさらに発色団として作用して、蛍光発光に参加することができる。ビリベルジンは、また以下に限定されるものではないが、次のようにも称される:3,18-ジエチニル-1,19,22,24-テトラヒドロ-2,7,13,17-テトラメチル-1,19-ジオキソ-2lH-ビリン-8,12-ジプロピオン酸、ビリベルジン(Biliverdine、Billiverdine、Billiverdin)、ビリベルジンIXα、デヒドロビリルビン、NSC 62793、オーシアン(Oocyan)、プロトビリベルジンIXα、ウテロベルジン、および、α-ビリベルジン。
いくつかの実施形態では、ビリベルジンに対するアプタマーが使用される場合があり、アプタマーとビリベルジンが結合した際、赤色、赤外線あるいは近赤外領域の蛍光等として蛍光が得られる場合がある。この領域の蛍光は、例えば、個体全体を標本化されて透明化された植物サンプルなどのイメージングに望ましい。例えば、一度透明化されればそのスペクトル領域では通常自家蛍光が少なく、植物および動物の深部組織のイメージングには遠赤外領域が一般的に優れている場合がある。
いくつかの典型的な実施形態では、分子センサーは、標的分子と発色団の共存下で、スイッチとして作用し得る。いくつかの実施形態では、分子センサーは、発色団と結合し得るアプタマーに基づくこと、または由来することがあり得る領域を含み、さらに、核酸の立体配座的あるいは他の構造的なシフトや変化を起こすように、目的の標的分子と結合、ハイブリダイゼーション、または、相互作用することがあり得る領域を含む核酸であり得る。
図2は、相補的小型RNAと共に示された標的結合領域120を有する標的分子80との相互作用に際して、立体配座が変化する分子センサー100の例(結果として、発色団結合領域110に立体配座変化Bが起こる場合があり、発色団結合領域110が発色団90と結合し、蛍光などの信号Aを放出することが可能となる)を図示する。例えば、核酸は、発色団に対するアプタマーかまたはそれから誘導されてきたアプタマーであり得る発色団結合領域が、発色団と結合しない状態にあり、その後、核酸と標的分子の相互作用が、発色団と核酸の結合イベントを可能にして、例えば、信号を発するかもしれない状態に存在し得る。例えば、発色団の結合により核酸あるいはその一部分が蛍光を発し得るし、また、信号を放出できるようになり得る。いくつかの実施形態では、リンカー(連結部)またはその他付加的な配列の領域が含まれる場合があり、標的分子との相互作用に対する反応を促進あるいは可能にする。例えば、標的分子と相互作用するとハイブリダイゼーションしてステム構造を形成する領域が、発色団結合領域に発色団が結合するための望ましい立体配座変化を誘起するために利用される場合がある。図2は、図示されたトランスデューサーステム形成領域(三角矢印)である機構102を利用していることを図示している。この機構102は、標的分子80の結合に反応して、アプタマーから誘導され得る発色団結合領域110の結合時の立体配座を形成および/または安定化している。機構102の利用は、発色団と標的分子が共に分子センサーに結合することにより共局在化するためにも望ましい。この方式で、例えば、分子センサーが発色団と標的分子の共局在化剤として作用し、例を挙げるとすれば、信号を発生するように、標的分子が発色団と相互作用し得る。さらなる例としては、分子センサー自身は特定の信号を発生しないが、分子センサーが近くに存在することによって、または、分子センサーを介して起こる他の機構によって、発色団と標的分子が相互作用することにより信号が発生し得る。
いくつかの実施形態では、分子センサーは、例えば分子センサーの定量化をし易くするため、および/または、分子センサー量と分子センサーに結合した標的分子の量とのレシオメトリック測定をしやすくするための、レシオメトリック機構もしくは他の機構をさらに有しうる。例えば、図3に図示するように、レシオメトリック用分子センサー100’は、第1の発色団結合領域110、標的結合領域120、および第2の発色団結合領域130を含み得る。一般的に、発色団結合領域の一つは、標的分子と分子センサーの結合とは関係なく発色団と結合して構造的にインサイチュで信号を発し、例えば、分子センサー数の定量化ができるようにする。他方、もう一つの発色団結合領域は、一般的に、標的結合領域120が標的分子に結合して、適当な立体配座変化が誘導され発色団と結合が可能となったときのみ信号を発し得る。この条件は、特異的発色団結合領域が信号を発している位置と時間をモニタリングすることにより、標的分子の経時的な位置測定の助けともなり得る。いくつかの実施形態では、追加の発色団結合領域、および/または、追加の標的結合領域を入れることもでき、それらの結合領域毎の結合イベント、またはそれらの結合領域ひとまとめに対する結合イベントに基づいて、異なる信号の発生効果が含まれ得る。一般的に、異なる発色団結合領域は、同じ発色団を結合しても違う波長の蛍光等の、区別が可能になるように、互いに異なる信号を発するように選別あるいは設計される。発色団結合領域は、また、例えば、フラビンモノヌクレオチド(FMN)などのLOV−ドメイン(light-oxygen-voltage sensing domain)蛍光タンパク質を含む他の内因性の発色団などの異なる発色団に結合する場合があり、違う信号を発生するように選択され得る。
一般的に、分子センサーは、さらに、RNA、DNA、タンパク質、細胞内構造、代謝物、および/または、任意の他の所望の分子標的などの、標的分子と相互作用する領域を含み得る。いくつかの例示的な実施形態では、分子センサーは、細胞または組織中に存在し得る相補核酸とハイブリダイゼーションする核酸配列を持つ領域を含み得る。この状況は、小型RNAのような、細胞または組織中のそれらの核酸の分子センサーとの相互作用によって、それらの核酸の空間的局在および時間的局在を調べるためには望ましいかもしれない。他の実施形態では、この領域は、核酸でない標的分子と結合するのに利用できる、アプタマー、またはアプタマーから誘導された配列を含み得る。上記で説明したように、この配列は、その核酸上の場所、サイズ、または他の設計要因等により、分子センサーにスイッチの効果を持たせるのに利用できる。この状況は、発色団と標的分子を分子センサーに結合させることにより、共局在化させるためにも望ましいかもしれない。
いくつかの実施形態では、分子センサーの鋳型を核酸にコードして細胞に導入し、その細胞が鋳型を発現して分子センサーをインサイチュで生成させるようにしてもよい。例えば、鋳型をプラスミドまたは他の発現系(これらには、一般的に、標的の細胞や細胞タイプ中で鋳型の発現を可能にするプロモーター、および/または、その他の要素が含まれ得る)にコードしてもよい。この発現系は、目的の細胞に、遺伝子導入、形質導入、形質転換、あるいはその他適切な方法で導入され得る。この手法は、分子センサーが目的の細胞中で生成されることで、分子センサーを害し得るか不都合な影響を及ぼし得る細胞外の要因から守られ得るので望ましい。一般的に、発現系の選出は、目的の細胞および細胞タイプに依存し得るものであり、市販の広範な種類の発現系が利用できる。さらに、どのように標準的な分子生物学的方法および分子生物学的技術を利用して、所望の分子センサー要素を発現系に取り込むか、および、それらを目的の細胞に導入するかについては、当技術分野で一般的に理解され得る。
いくつかの実施形態では、分子センサーの核酸は、修飾されることがあり、かつ/または、分解、および/または、系内に存在する不都合な要素(RNA結合タンパク質、または、例えば、蛍光の消光、および/または、その他の検出信号の発生の妨害を行う可能性のある他の核酸結合タンパク質など)との相互作用から、分子センサーを保護する助けとなる部分を、内包することがある。例えば、アプタマーもしくは分子センサーの他の部分は、分子センサーのための保護機構として、他の望まないRNA結合タンパク質や要素が結合すること、あるいは、分子センサーに影響を及ぼすことを阻止するために、dCas9、MS2、もしくは、その他のたんぱく質等のような選定されたRNA結合タンパク質に結合するガイドRNA、または、類似の分子に連結され得る。その他の例では、アプタマーは核酸のタグ(例えば、ビーズ、RNA結合タンパク質、修飾ヌクレオチドおよび/または望ましくないRNA結合タンパク質からアプタマーを保護する助けとなり得る任意のその他適切な機構などの保護機構に結合され得る)にハイブリダイゼーションする部分にハイブリダイゼーションし得る、または当該部分を含み得る。
図4は、発色団結合領域110が、RNA結合タンパク質に結合する部分(dCas9(領域70として図示)と結合することで、例えば、発色団結合領域110を妨害するかもしれない、他の望まないRNA結合タンパク質からの保護を実施し得るsgRNA140として図示)と共に、RNAの配列(context)中に組み込まれた場合の分子センサー100”の例を図示している。
いくつかの実施形態では、分子センサーは、宿主細胞のゲノム中における発現系の局在化を制御する機構、および/または、鋳型から生成した分子センサーを細胞中の核内または細胞質ソルなど特定部分への局在化を制御する機構も含み得る。例えば、局在化信号は、dCas9や単鎖ガイドRNAに含まれ得る。
さらなる態様では、上記で説明した分子センサーは、生きた細胞あるいは固定した標本でのイメージングや可視化に利用できる。一般的に、アプタマー:発色団複合体等から蛍光またはその他の信号を放出するための投入エネルギーを与えるために、インサイチュで分子センサーに光を照射するための適切な光源が使用される。光源は、それ単独で使用されてもよく、または、光誘導ファイバー、および/または、標本に光を照射するための任意の他の適切な光誘導装置を用いて使用されてもよい。適切な光源として、以下に限るものではないが、フィルターをかけた広範囲波長光源(例えば、タングステンもしくはキセノンの電弧)、ガスレーザー、固体結晶レーザー、半導体ダイオードレーザー(多重量子井戸型、分布帰還型、垂直共振器面発光型を含む)、色素レーザー、金属蒸気レーザー、自由電子レーザー、および/または、任意の他の物質を利得媒質として使ったレーザーなどのレーザー光源を含み得る。通常のガスレーザーはアルゴンイオンレーザー、クリプトンイオンレーザー、および混合ガス(例えば、ArKr)イオンレーザーを含んでも良く、455、458、466、476、488、496、502、514、および528nm(アルゴンイオン);ならびに、406、413、415、468、476、482、520、531、568、647、および676nm(クリプトンイオン)の光を放出する。さらにヘリウム・ネオンレーザーもガスレーザーに含まれ、543、594、612、および633nmの光を放出する。典型的な個体結晶レーザー出力波長には561nm([532nm(Nd:YAGの第二高調波)および408/816nm(Ti:サファイアの第二高調波/基本波長)が含まれる。典型的な半導体ダイオードレーザーの出力波長は635、650、670、および、780nmである。赤外線光源も利用できる。
励起波長および発光検出波長は、採用されている発色団と核酸アプタマー分子に依存して変化し得る。種々のアプタマー:蛍光発色団の組み合わせのいくつかの例は、PCT出願公開番号WO/2010/096584に記述されており、WO/2010/096584の全体は、参照により本明細書に含まれる。
発光スペクトルの検出は、任意の適切な検出系で達成され得る。いくつかの典型的な実施形態では、検出系は、冷却CCDカメラ、冷却イメージインテンシファイアCCDカメラ、単光子計数検出器(例えば、光電子増倍管、アバランシェ・フォトダイオード(ADP))、デュアルフォトンカウンティング検出器、分光計、蛍光活性化セルソーター(FACS)、蛍光プレートリーダー、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)、および/または、蛍光あるいは他の分子共鳴エネルギー移動励起のような信号放出に伴い放出される光子の任意の他の検出方法などを含み得るが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、分子センサーおよび/または発色団を内部に導入して小型RNAのような目的の標的分子に結合させるために、細胞または組織は透過性にされ得る。分子センサーは、また、電気泳動、ナノ粒子送達、および/または、外因性の物質を細胞または組織に導入するための任意のその他適切な方法によって導入され得る。しかし、特別の理論には縛られないが、透過性にすることは、標的分子が目的の細胞/組織から漏れ出してしまうことにもなりかねない。
いくつかの典型的な実施形態では分子センサーは上記のように、目的とする細胞中で発現され、したがって透過性にすることは分子センサーの導入には必ずしも必要ない。
別の態様では、分子センサーは、直接、目的の標的分子に結合させることもできる。いくつかの実施形態では、アプタマーもしくは他の核酸でできた配位子を、細胞中で発現しているmRNA転写産物または他の小型RNAのような、細胞または組織中の目的とする核酸配列の付加配列として細胞内で発現させることができる。その後、付加された配列は、ビリベルジンのような発色団と結合し蛍光発光するなどのように、信号を発することで、目的とする塩基配列を検出することに利用され得る。例えば、CRISPR−Cas9によるゲノム修飾が、分子センサーの鋳型が標的の転写産物に付加するように、当該分子センサーの鋳型の、目的とされる“ノック−イン”導入を行うために使用され得る。“インフレーム”の考察を必要とせず、アプタマー塩基配列が典型的に非常に短い(例えば50ヌクレオチドより小さい)ことから、アプタマーまたは他の核酸を基にした分子センサーの使用は、そのような適用には望ましいかもしれず、したがって有意に目的の転写産物に影響を与えない可能性があるかもしれない。
本発明の別の態様では、発色団と特異的に結合し、さらに具体的には、例えばビリベルジンなどの、生きた細胞または組織中において内因的な発色団と特異的に結合する機能的な配位子が生成、選択、および/または、利用され得る。いくつかの例示的な実施形態では、アプタマーのような核酸または核酸類似物の配位子が利用され得る。アプタマーは、一般的に、ランダム化された短い核酸(リボ核酸(RNA)、デオキシリボ核酸(DNA)、人工的に修飾された短い核酸、および/または、これらの組み合わせなど)の大きなプールまたはライブラリーから、繰り返し操作として実施されるSELEXと称される方法やその変法を用いて、選別される。
一般的に、アプタマーのような機能的な配位子は、核酸、特に単鎖核酸、ペプチド、その他のバイオポリマー、および/または、それらの組み合わせもしくは装飾を含み得る。核酸の配列は、リボ核酸(RNA)とデオキシリボ核酸(DNA)のような自然に存在する生体分子、人工的に修飾された核酸、および/または、これらの組み合わせを含み得る。一般的に、修飾核酸塩基は使用され得るし、以下が含まれうるが、以下に限定されるものではない。2'-デオキシ-P-ヌクレオシド-5'-三リン酸、2'-デオキシイノシン-5'-三リン酸、2'-デオキシプソイドウリジン-5'-三リン酸、2'-デオキシウリジン-5'-三リン酸、2'-デオキシゼブラリン-5'-三リン酸、2-アミノ-2'-デオキシアデノシン-5'-三リン酸、2-アミノ-6-クロロプリン-2'-デオキシリボシド-5'-三リン酸、2-アミノプリン-2'-デオキシリボース-5'-三リン酸、2-チオ-2'-デオキシシチジン-5'-三リン酸、2-チオチミジン-5'-三リン酸、2'-デオキシ-L-アデノシン-5'-三リン酸、2'-デオキシ-L-シチジン-5'-三リン酸、2'-デオキシ-L-グアノシン-5'-三リン酸、2'-デオキシ-L-チミジン-5'-三リン酸、4-チオチミジン-5'-三リン酸、5-アミノアリル-2'-デオキシシチジン-5'-三リン酸、5-アミノアリル-2'-デオキシウリジン-5'-三リン酸、5-ブロモ-2'-デオキシシチジン-5'-三リン酸、5-ブロモ-2'-デオキシウリジン-5'-三リン酸、5-フルオロ-2'-デオキシウリジン-5'-三リン酸、5-トリフルオロメチル-2-デオキシウリジン-5'-三リン酸、および/または、任意の他の適当な修飾核酸塩基。上記にリストしたヌクレオシド三リン酸(NTPs)は、一般に、任意の適切な修飾塩基のリン酸塩、例えば、さらに、修飾塩基の一リン酸ヌクレオシド(NMPs)または二リン酸ヌクレオシド(NDPs)も指す場合がある、と一般的に理解され得る。SELEX法の実施形態は、一般的に、用いるアプタマーをまとめて選出または予備選出するために使用され得る。SELEX法の基本的手順、および、アプタマーは、「Methods for identifying nucleic acid ligands」と題した米国特許番号5,270,163に記載されており、この特許の全体は、参照することにより本明細書に含まれる。
一般的にアプタマーは、核酸プールまたは核酸ライブラリーをSELEX法で標的分子に接触させ、ビリベルジンを含む発色団などとの結合活性についてスクリーニングして選別され得る。さらに、アプタマーは、サイズの小ささ、比較的合成し易いこと、生体内で比較的容易に発現できること、そして小さな分子標的を認識できることにより、抗体のような他の種類の特異的配位子に比べて利点があり得る。
いくつかの例示的な実施形態では、アプタマーは、特定の標的分子に対する特異的結合物と非特異的結合物の選別を促進するためなどに、ライブラリーに多様な異なる標的分子群を同時に提示する方法を使って選出される。SELEX法を使って複数の標的に対して同時に選出する方法は米国特許番号8,314,052に記載されており、この特許の全体は、参照することにより本明細書に含まれる。
いくつかの実施形態では、RNAアプタマーは、ビリベルジンのような発色団に結合するように選出される。例えば、細胞または組織中でアプタマーを生成するために、発現系にアプタマーまたはその誘導体が一般的に使用される状況では、インサイチュで小型RNAなどの標的分子にハイブリダイゼーションし得るさらに大きな単鎖核酸に組み込むのには、RNAのような単鎖生成物が望ましい。
いくつかの例示的な実施形態では、アプタマーは、例えばその標的分子に結合した際などに発せられる信号発信の質により選出およびスクリーニングされ得る。例えば、核酸または類似体は、SELEX法の手順書に従って、標的分子に対する結合活性についてスクリーニングされ、さらに候補のアプタマーを細胞に発現させてスクリーニングされ得る。標的分子が宿主細胞に対して内因的である、いくつかの実施形態では、アプタマー発現系を宿主細胞に導入した後、直接、信号放出が測定できる。例えば、ビリベルジンは、細菌、酵母、および、その他の真核細胞など多種の宿主細胞中で内因的に存在し得る。それらの宿主細胞は、アプタマーのビリベルジンへの結合による潜在的な蛍光発光を、検出および/または測定することなどにより、次のステップで信号検出をするために、アプタマーの発現系ライブラリーを迅速に導入するためには、望ましいかもしれない。
例えば、アプタマーライブラリー候補を発現している多数の細胞は、光を照射されて調べられ、蛍光またはその他の信号放出について測定され、例えば図5に図示したような蛍光活性化セルソーター(FACS)(これに限定されないが)などのハイスループット細胞分別装置などで分別され得る。図5では励起源200で、導水管210を流れ通過する細胞300を調べ、細胞が発する蛍光(例として波長、強度など)に基づいて分類する状況が図示されている。
<発色団に対するアプタマーを選別するためのSELEX法の例>
候補のアプタマーを生産し、上記の配列表に記載したアプタマーの配列を得るために、ビリベルジンを用いて、SELEX法の変法を実施した。得られた配列は人工的で自然に存在しない配列であり、使用するビリベルジンおよび/または類似あるいは関連の分子に対して、特異的および/または高い親和性を示す結合が行われるように、人工的に設計および/または選出されたものであり、その配列の自然界での機能は知られていないものである。図6は、マイクロスケール熱泳動(MST)により、候補である40塩基対のRNAアプタマーのビリベルジンへの結合を分析した結果を図示する。図6では、結合分率をビリベルジンの滴定標的濃度に対してプロットしており、解離定数の平均が381 nMであることが分かる。この分析は、1 mM塩化マグネシウム、および、0.05%トゥイーンを含む一倍のリン酸緩衝生理食塩水(1XPBS)中で実施した。
<ビリベルジン・アプタマーの蛍光スクリーニングの例>
SELEX法で選出したビリベルジンに対するRNA40残基アプタマーの14個の群を大腸菌に発現させて、図7に候補BC1からBC14の蛍光イメージングで示されるような蛍光強度を評価した。図7aは、測定された蛍光強度(AU)のグラフを示しており、対照群として大腸菌BL21とフィトクロム系近赤外蛍光タンパク質(iRFP)を使用した。図7bは、BL21大腸菌を対照群として候補BC1、3、5、7、9、11、および、13から測定された蛍光強度(AU)を生体内とインビトロの試験条件で比較した結果を図示した。
本発明は、本発明の特定の実施形態について記述されているが、これらの実施形態は単なる例示に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明の実施形態を説明した本明細書の記載は、「要約」および「概要」中の記載も含めて、本明細書で開示された正確な形態に徹底すること、または、その形態に本発明を制限することを意図しているわけではない。(さらに、特に、いずれの特定の実施形態、構造、もしくは、機能を「要約」または「概要」に含むことによって、本発明の範囲をこのような実施形態、構造、もしくは、機能に限定することを意図していない。)むしろ、記述は、「要約」または「概要」中に記載されたこのような任意の実施形態、構造、もしくは、機能も含む、いずれかの具体的に記載された実施形態、構造、もしくは、機能に、本発明を限定することなく、当技術分野の当業者が本発明を理解するために、例示的な実施形態、構造、もしくは、機能を説明することを意図している。本発明の特定の実施形態、および、本発明の実施例が本明細書に説明の目的のみで記載されているが、関連する技術分野の当業者が理解し認識するように、本発明の精神と範囲内で様々な同等の改変が可能である。示されているように、これらの改変は、前述の本発明の例示された実施形態についての説明に照らして、本発明に対して行われうるし、本発明の精神と範囲に含まれる。従って、本発明は本明細書に本発明の特定の実施形態を参照しながら記載されているが、自由な改変、様々な変更および置き換えが、前述の開示に意図されている。記載された本発明の精神と範囲から逸脱することなく、いくつかの例では本発明の実施形態のいくつかの構造は、他の構造を対応して用いずに使用され得ることは理解されるであろう。従って、特定の状況や材料を、本発明の本質的な範囲や精神に適用させるために、多数の改変が行われうる。
本明細書全体を通して、「1つの実施形態(one embodiment)」、「1つの実施形態(an embodiment)」、もしくは、「特定の実施形態(a specific embodiment)」、または、同様の専門用語に言及することは、実施形態に関連して記載された特定の特徴、構造、もしくは、特性は、少なくとも1つの実施形態に含まれており、全ての実施形態に存在する必要はないということを意味する。本明細書を通して、「1つの実施形態で(in one embodiment)」、「1つの実施形態で(in an embodiment)」、もしくは、「特定の実施形態で(in a specific embodiment)」、または、同様の専門用語が、いろいろな箇所で、それぞれ出現する場合、必ずしも同じ実施形態を指していなくても良い。さらに、任意の特定の実施形態の特定の特徴、構造、もしくは、特性は、1つ以上の他の実施形態と、任意の適切な方法で組み合わせられうる。本明細書に記載され説明された実施形態の他の改変や修正は、本明細書の教示に照らして可能であり、本発明の精神と範囲の一部として考えられることは理解されるであろう。
本明細書の記載では、構成要素および/または方法の実施例などの、数値的な特定の詳細が、本発明の実施形態を完全に理解させるために提供されている。しかしながら、関連する技術分野の当業者は、1つ以上の特定の詳細がなくても、また、他の装置、システム、アセンブリ、方法、構成要素、材料、部品、および/または、同様のものを用いて、実施形態を実行することができうることを理解できるであろう。他の例では、本発明の実施形態の態様を分かりにくくすることを避けるために、周知の構造、構成要素、システム、材料、もしくは、操作は詳細に示されておらず、また、詳細に記載されていない。本発明は特定の実施形態を用いて説明されているが、これは、本発明をいずれかの特定の実施形態に限定するものではなく、当業者は、追加的な実施形態がすぐに理解できること、および、追加的な実施形態も本発明の一部であることを認識するであろう。
本明細書では、「含む(comprises)」、「含む(comprising)」、「含む(includes)」、「含む(including)」、「有する(has)」、「有する(having)」、もしくは、これらの他のバリエーションは、非排他的な含有を対象とすることを意図する。例えば、要素のリストを含む処理、製品、商品、もしくは、装置は、これらの要素のみに限定される必要はなく、明確にリストされていない他の要素、または、そのような処理、製品、商品、もしくは、装置に固有の他の要素を含み得る。
さらに、本明細書では、「or」という文言は、特に断らない限り、一般的に「and/or」を意図する。例えば、条件「A or B」は、以下の任意の1つを満たす:Aが真(または存在)かつBが偽(または非存在)、Aが偽(または非存在)かつBが真(または存在)、ならびに、AとBの両方が真(または存在)。特許請求の範囲を含む本明細書では、「a」もしくは「an」(および、先の記載が「a」もしくは「an」である場合の「the」)に先行されている文言は、明示的にそうでないことを主張(すなわち、「a」もしくは「an」への言及が、単数だけであること、または、複数だけであることを明示)していない限り、この文言の単数および複数の両方を含む。また、本明細書の記載では、「in」の意味は、内容が明らかにそうでない場合を記載していない限り、「in」および「on」を含む。

Claims (24)

  1. 発色団と特異的な結合親和性を有するアプタマー配列を含む第1の発色団結合領域(CBR)、および、
    標的の小型RNAとハイブリダイゼーションにより相互作用するように選択された核酸配列を含む標的分子結合領域(TBR)
    を含む核酸を含み、
    検出可能な信号は、前記発色団が前記CBRに結合すると生成される
    標的分子を検出するための分子センサー。
  2. 発色団と特異的な結合親和性を有するアプタマー配列を含む第1の発色団結合領域(CBR)、および、
    標的の小型RNAとハイブリダイゼーションにより相互作用するように選択された核酸配列を含む標的分子結合領域(TBR)
    を含む核酸を含み、
    検出可能な信号は、前記発色団の前記CBRへの結合、および、前記TBRと前記標的の小型RNAの間での相互作用に際して生成される
    標的分子を検出するための分子センサー。
  3. 細胞内に内因的に存在する発色団と特異的な結合親和性を有するアプタマー配列を含む第1の発色団結合領域(CBR)、および、
    標的の小型RNAとハイブリダイゼーションにより相互作用するように選択された核酸配列を含む標的分子結合領域(TBR)
    を含む核酸を含み、
    検出可能な信号は、前記発色団が前記CBRに結合すると生成される
    標的分子を検出するための分子センサー。
  4. 細胞内に内因的に存在する発色団と特異的な結合親和性を有するアプタマー配列を含む第1の発色団結合領域(CBR)、および、
    前記細胞中の標的の小型RNAとハイブリダイゼーションにより相互作用するように選択された核酸配列を含む標的分子結合領域(TBR)
    を含む核酸を含み、
    検出可能な信号は、前記発色団の前記CBRへの結合、および、前記TBRと前記標的の小型RNAの間での相互作用に際して生成される
    標的分子を検出するための分子センサー。
  5. ビリベルジンである発色団と特異的な結合親和性を有するアプタマー配列を含む第1の発色団結合領域(CBR)
    を含む核酸を含み、
    検出可能な信号は、前記発色団が前記CBRに結合すると生成される
    標的分子を検出するための分子センサー。
  6. ビリベルジンである発色団と特異的な結合親和性を有するアプタマー配列を含む第1の発色団結合領域(CBR)、および、
    標的分子と相互作用するように選択された核酸配列を含む標的分子結合領域(TBR)
    を含む核酸を含み、
    検出可能な信号は、前記発色団の前記CBRへの結合、および、前記TBRと前記標的分子の間での相互作用に際して生成される
    標的分子を検出するための分子センサー。
  7. ビリベルジンである発色団と特異的な結合親和性を有するアプタマー配列を含む第1の発色団結合領域(CBR)
    を含む核酸を含む、
    標的分子を検出するための分子センサー。
  8. 前記アプタマー配列は、SEQ ID 1〜185から構成される群から選択される
    請求項1〜7に記載の分子センサー。
  9. 前記検出可能な信号は、光学的特性の変化を含む
    請求項1〜6に記載の分子センサー。
  10. 前記検出可能な信号は、蛍光の変化、吸光の変化、発光の変化、および、燐光の変化からなる群から選択される光学的特性の変化を含む
    請求項1〜6に記載の分子センサー。
  11. 前記第1のCBRは、前記標的分子が存在しないときに前記発色団が結合するのを防ぐために、機能的に前記TBRに結合される
    請求項1〜6に記載の分子センサー。
  12. 前記第1のCBRは、トランスデューサーステム形成領域によって、機能的に前記TBRに結合される
    請求項1〜6に記載の分子センサー。
  13. 第2のCBRをさらに含み、
    前記第2のCBRは、前記発色団の前記第1のCBRへの結合に際して、蛍光信号を生成する
    請求項1〜7に記載の分子センサー。
  14. 特定のRNA結合タンパク質と相互作用する核酸配列をさらに含む
    請求項1〜7に記載の分子センサー。
  15. dCas9およびMS2から成る群から選択されたRNA結合タンパク質と相互作用する核酸配列をさらに含む
    請求項1〜7に記載の分子センサー。
  16. 前記核酸は、RNA、DNA、人工的に修飾されたヌクレオチド含有核酸、および、それらの組み合わせから成る群から選択される
    請求項1〜7に記載の分子センサー。
  17. 前記核酸は、単鎖の転写物もしくは合成物である
    請求項1〜7に記載の分子センサー。
  18. 前記核酸に付着した保護機構をさらに含む
    請求項1〜7に記載の分子センサー。
  19. ビーズ、RNA結合タンパク質、修飾ヌクレオチドから成る群から選択される前記核酸の少なくとも一部にハイブリダイゼーションする核酸タグに付着した、保護機構をさらに含む
    請求項1〜7に記載の分子センサー。
  20. 細胞内の標的分子を検出する方法であって、
    発現系を細胞に導入するステップ
    (ここで、前記発現系は、前記細胞に対して内因的な発色団と特異的な結合親和性を有するアプタマー配列を含む第1の発色団結合領域(CBR)、および、標的分子と相互作用するように選択された核酸配列を含む標的分子結合領域(TBR)を含む、核酸の転写産物をコードする遺伝子に結合している機能可能なプロモーターを含む二本鎖デオキシリボ核酸(DNA)を含み、
    蛍光信号は前記発色団の前記CBRへの結合、および、前記TBRと前記標的分子の相互作用に際して生成される)、
    前記細胞中に前記発現系を発現するステップ、ならびに、
    前記細胞中の前記標的分子の存在を測定するために前記蛍光信号を検出するステップ
    を含む方法。
  21. 細胞内の標的リボ核酸(RNA)分子を検出する方法であって、
    発現系を細胞に導入するステップ
    (ここで、前記発現系は、発色団と特異的な結合親和性を有するRNA−アプタマー配列を含む第1の発色団結合領域(CBR)、および、標的RNAと相互作用するように選択されたRNA配列を含む標的分子結合領域(TBR)を含む、RNAの転写産物をコードする遺伝子に結合している機能可能なプロモーターを含む二本鎖デオキシリボ核酸(DNA)を含み、
    蛍光信号は前記発色団の前記CBRへの結合、および、前記TBRと前記標的RNAの相互作用に際して生成される)、
    前記細胞中に前記発現系を発現するステップ、ならびに、
    前記細胞中の前記標的RNAの存在を測定するために前記蛍光信号を検出するステップ
    を含む方法。
  22. 分子センサー配列を選択する方法であって、
    内因性の発色団を含む細胞に発現系を導入するステップ、
    (ここで、前記発現系は、前記内因性の発色団と特異的な結合親和性を有するアプタマー配列を含む第1の発色団結合領域(CBR)を含む、核酸の転写産物をコードする遺伝子に結合している機能可能なプロモーターを含む二本鎖デオキシリボ核酸(DNA)を含み)、
    前記細胞中に前記発現系を発現するステップ、
    前記細胞を、前記第1のCBRの前記内因性の発色団への結合に際して生成された蛍光信号に関して調べるステップ、ならびに、
    前記蛍光信号が検出された場合、前記細胞を選別するステップ
    を含む方法。
  23. 前記第1のCBRは、ビリベルジンに特異的な結合親和性を有する
    請求項20〜22に記載の方法。
  24. 前記第1のCBRは、ビリベルジンに特異的に結合する自然に存在しない核酸配列であり、SEQ ID 1〜185から構成される群から選択される配列と、実質的な相同性もしくは同一性を有する
    請求項20〜22に記載の方法。
JP2018526536A 2015-11-19 2016-11-19 標的分子の高感度検出のための方法及び材料 Pending JP2018535679A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201562257285P 2015-11-19 2015-11-19
US62/257,285 2015-11-19
US201662416132P 2016-11-01 2016-11-01
US62/416,132 2016-11-01
PCT/US2016/062965 WO2017087919A1 (en) 2015-11-19 2016-11-19 Methods and materials for sensitive detection of target molecules

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018535679A true JP2018535679A (ja) 2018-12-06

Family

ID=58719270

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018526536A Pending JP2018535679A (ja) 2015-11-19 2016-11-19 標的分子の高感度検出のための方法及び材料

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20180356408A1 (ja)
EP (1) EP3377631A4 (ja)
JP (1) JP2018535679A (ja)
WO (1) WO2017087919A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200074296A (ko) * 2018-12-14 2020-06-25 대한민국(농촌진흥청장) 산누에나방 빌리버딘을 이용한 가시광 검출 바이오 광센서

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019506159A (ja) 2016-01-20 2019-03-07 ヴィトリサ セラピューティクス, インコーポレイテッド D因子を阻害するための組成物および方法
WO2018136827A1 (en) 2017-01-20 2018-07-26 Vitrisa Therapeutics, Inc. Stem-loop compositions and methods for inhibiting factor d
WO2018237074A1 (en) * 2017-06-20 2018-12-27 Base Pair Biotechnologies, Inc. FUNCTIONAL LIGANDS FOR TARGET MOLECULES

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7214786B2 (en) * 2000-12-14 2007-05-08 Kovalic David K Nucleic acid molecules and other molecules associated with plants and uses thereof for plant improvement
US9664676B2 (en) * 2013-09-06 2017-05-30 Cornell University RNA sequences that induce fluorescence of small molecule fluorophores

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200074296A (ko) * 2018-12-14 2020-06-25 대한민국(농촌진흥청장) 산누에나방 빌리버딘을 이용한 가시광 검출 바이오 광센서
KR102146931B1 (ko) * 2018-12-14 2020-08-24 대한민국 산누에나방 빌리버딘을 이용한 가시광 검출 바이오 광센서

Also Published As

Publication number Publication date
EP3377631A4 (en) 2019-07-24
EP3377631A1 (en) 2018-09-26
US20180356408A1 (en) 2018-12-13
WO2017087919A1 (en) 2017-05-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Lovatt et al. Transcriptome in vivo analysis (TIVA) of spatially defined single cells in live tissue
Dobritsa et al. Integrating the molecular and cellular basis of odor coding in the Drosophila antenna
US9664676B2 (en) RNA sequences that induce fluorescence of small molecule fluorophores
JP2023516974A (ja) VI-E型及びVI-F型CRISPR-Casシステム並びにそれらの使用
KR20200103638A (ko) Ssdna를 절단하고 표적 dna를 검출하기 위한 v형 crispr/cas 효과기 단백질
EP3093348B1 (en) Method for distinguishing desired cell type using expression of mirna as indicator
EP3964583A1 (en) Aptamer nucleic acid molecule and complex and application thereof
CN107208086A (zh) 基因组探针
JP2015097532A (ja) シグナリングプローブを使用する方法および材料
JP2018535679A (ja) 標的分子の高感度検出のための方法及び材料
KR101496671B1 (ko) 핵산 검출용 조성물 및 이를 이용한 핵산 검출 방법
KR20100044787A (ko) 개선된 오프―레이트를 갖는 압타머를 생성하는 방법
KR101257500B1 (ko) mRNA 결합 프로브를 사용한 생세포의 선택 및 분리
Sosanya et al. Mammalian target of rapamycin (mTOR) tagging promotes dendritic branch variability through the capture of Ca2+/calmodulin-dependent protein kinase II α (CaMKIIα) mRNAs by the RNA-binding protein HuD
CN113423833B (zh) 用于选择功能性适体的方法和组合物
WO2021057816A1 (zh) 核酸适配体分子
KR20140114714A (ko) Pna 앱타머를 이용한 표적 분자의 검출방법
Christensen et al. Advances in imaging RNA in plants
Yu et al. In Situ Study of Interactions between Endogenous c-myc mRNA with CRDBP in a Single Living Cell by Combining Fluorescence Cross-Correlation Spectroscopy with Molecular Beacons
KR102592770B1 (ko) Dna 말단(들)의 검출 방법 및 이의 용도
Alexander et al. Monitoring mRNA in living cells in a 3D in vitro model using TAT-peptide linked molecular beacons
CN114058622B (zh) 一种新型rna检测与定量的方法
US11976382B2 (en) Nucleic acid based biosensor and methods thereof
WO2021010442A1 (ja) タンパク質とrnaとの相互作用評価方法、相互作用調節物質評価方法、及び相互作用調節物質検出方法、並びに、これらに用いる融合タンパク質、キット、及びバイオセンサ
US9540680B2 (en) Transcriptome in vivo analysis

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180712

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7426

Effective date: 20180712