JP2018532107A - 遠心分配クロマトグラフ装置用の抽出セル、このようなセルを含む遠心分配クロマトグラフ装置、及びこのような抽出セルを製造する方法 - Google Patents

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Abstract

本発明の目的は、遠心分配クロマトグラフ用の抽出セルにあり、該抽出セルは、セル壁によって区切られた抽出チャンバーを含み、液体固定相を収容し、抽出セルを通って流動されるように液体移動相を流入及び排出させるための液体入口開口及び液体出口開口を有する。抽出セルの本質は、該抽出セルが、管状体として確立された抽出チャンバー、及び液体入口開口を含む液体入口プラグ及び液体出口開口を含む液体出口プラグを含み、前記プラグが前記抽出チャンバーに取り付けられることにある。抽出セルチャンバーには、移動相に対するコリオリ力の影響を克服するために、インサートが含まれる。インサートの通路の直径は、移動相の液滴の直径に応じて選択される。本発明の目的は、このような抽出セルを含む遠心分配クロマトグラフ装置、及びこのような抽出セルの製法にもある。【選択図】 図2a

Description

本発明の目的は、遠心分配クロマトグラフ装置用の抽出セルにあり、該抽出セルは、セル壁によって区切られた抽出チャンバーを含み、及び液体入口開口及び液体出口開口を有する。
本発明の目的は、このような抽出セルを含む遠心分配クロマトグラフ装置にもある。
本発明の目的は、このような抽出セルの製法にもある。
クロマトグラフは、分離技術方法の中で、今日、最も頻繁に使用されている分析法の1つになっている、多段式、高性能、準−バランスプロセスに基づく混合物分離法についての総称である。応用分野としては、製剤分析、食品工業、毒物学及び環境に関する分析テストが含まれる。
方法の原理は、分離される混合物中の成分が、固定相と、固定相を通って特定の方向で流動する移動相(溶離液)との間で異なった比率で分配されることである。この方法を使用することにより、成分のイオンが、複雑な組成を有する溶液から、相互に、選択的に分離される。移動相が流動する間、個々の成分が異なった速度で移動することによって、分離が可能になる。この速度は、成分と固定相との間の相互作用の度合いに左右される。従って、固定相と移動相との間におけるそれらの分配、換言すれば、それらの分配係数が異なるため、混合物の成分が異なった速度で移動する。
遠心分配クロマトグラフの間、液体固定相は、強い遠心力場によって、その位置を維持する。この技術では、図1aのブロックダイアグラムにおいて理解されるように、クロマトグラフは、移動相30mを供給するように機能する液体ポンプシステム102、分離される混合物106を供給するように機能するサンプル供給ユニット、軸の周りで回転するローター24、検出器110及びフラクション収集システム112を含む。生成物114は、分離プロセスの最終結果としてシステムから出るが、好ましくは、混合物106のただ1つの成分を含有する。ローター24では、液体接続を確保する接続管18によって相互に直列に接続された抽出セルのネットワークが、ローター24の軸の周りで回転する。分離プロセスは、入口開口及び出口開口を有する直列に接続された抽出セルのカスケード(所定の速度で、共通の軸の周りで回転する)において行われる。ポンプ送給の結果として、移動相が、入口開口を通って固定相を収容するセルに入り、小さい液滴に崩壊する。液滴が固定相を通って流動するために、遠心力及び浮力の合力が移動相の小さな液滴に作用する。セル内において、2つの相は、大きい表面積で相互に接触する。出口開口近くでは、2つの相は相互に分離され、移動相はセルを出る。
回転により、セルの基準フレームにおいて、コリオリ力が出現し、その結果として、移動相の路が方向転換される。液体シミュレーション法を使用する場合、方向転換された液滴が側壁を流下し、これにより、接触界面を減少させるため、コリオリ力は、2つの相の混合効率を低下させることが証明されている。コリオリ力は、セル内において、循環的流れ及び再混合を生じ、これは、分離の観点から、強力に品位を低下させる要因である(図1b参照)。
文献において、抽出セルを製造する各種の方法が見出される。登録番号US6913692の特許によって保護されたPartitron遠心分配クロマトグラフ装置は、チタン製シリンダーからなり、シリンダー内において、抽出セル及びそれらを接続するチャネルがフライス加工によって形成されている。デバイスが、チタン合金製の単管から、内側及び外側でフライス加工されるため、特殊なCNCフライス加工装置が要求される。使用するチタン合金は非常に高価であり、フライス加工中にシリンダーの大部分が無駄になる。それ故、デバイスの製造は高価であり、大量の無駄を生ずる。フライス加工されたチャネル及びセルは、それらの間でフラットシールを使用して、プレートをカバーすることによって接続される。仕様書によれば、フラットシールの材料は、フルオロエラストマー(Viton)であるが、これはデバイスのウエルを浄化するために使用される有機溶媒には耐えられない。シールが有機溶媒と接触する場合には、シールは、膨潤し、軟化し、そのシーリング能力が低下する。
登録番号US4968428の特許明細書は、スタックドプレートクロマトグラフ装置を開示しており、該クロマトグラフ装置では、セル及びチャネルのネットワークがステンレス鋼プレートに機械加工されている。ステンレス鋼プレートの間には、テフロン(登録商標)製シーリングプレートが見られ、このシーリングプレートは、プレート間で流動が行われる場所で、穴があけられている。この配置を有する装置の最大の不利は、装置の総質量に対する有用な容積の比が非常に低く、機械加工の間に多量の無駄が生ずるため、機械加工が高価であることである。このプレート型装置の更なる不利は、使用するテフロン(登録商標)シールのため、その圧力抵抗が低く、時間経過後、テフロン(登録商標)プレートが変形し、耐圧性を低下させることである。装置を完璧に浄化するためには、完全に分解することが必要であり、煩雑であり、プレスによってのみ可能である。
本発明の目的は、抽出セル、このような抽出セルを含む遠心分配クロマトグラフ装置、及び最先端技術による解決手段の不利を有していないこのような抽出セルの製法、換言すれば、低コストで抽出セルを提供できる抽出セルの製法(生ずるコリオリ力の影響が効果的に低減される)を提供することにある。本発明の目的は、最先端技術による解決手段よりも無駄が少なくなるように製造される抽出セルを提供することにもある。
本発明は、管状体形状の抽出チャンバー、及びその端部に接続された液体入口プラグ及び液体出口プラグを有する抽出セルが製造され、その製造では、無駄が少なく、有用な内部容積/質量の比が、最先端技術による解決手段と比べて、かなり大きいとの知見に基づくものである。
抽出セル内には、液体が通過可能なインサートを配置でき、該インサートは、コリオリ力によって生ずるセル内における望ましくない循環的流れを効果的に低減し、当該インサートに衝突する際、2つの相間の界面が増大するため、セル内に入る移動相の液体ジェットは、効果的に破壊して液滴となることも知見された。
本発明における課題は、請求項1による抽出セルによって解決される。
本発明に関する一連の課題も、請求項xによるに遠心分配クロマトグラフ装置によって解決される。
本発明の個々の好適な具体例は、従属項において特定されている。
本発明の詳細は、図面を参照し、具体例に関連して述べられている。
遠心分配クロマトグラフの例示的な具体例の概略ブロックダイアグラムを示す。 インサートを含まない抽出セルにおける液体流の疑似画像であり、セル内におけるコリオリ力の有害な再混合効果を示す。 本発明による抽出セルの管状抽出チャンバーの好適な具体例を示す概略縦断面図である。 図2aによる抽出セルの管状抽出チャンバーの概略横断面図である。 本発明によるインサートを含む抽出セルにおける液体流の疑似画像である。 本発明による液体入口プラグの好適な具体例の縦断面図である。 図4aによる液体入口プラグの好適な具体例の横断面図である。 本発明による液体出口プラグの好適な具体例の縦断面図である。 図5aによる液体出口プラグの横断面図である。 本発明による液体入口プラグの他の好適な具体例の縦断面図である。 図6aによる円錐台部材の好適な具体例の横断面図である。 本発明による液体出口プラグの他の好適な具体例の縦断面図である。 本発明による抽出セルを含むモジュールの概略図である。 図8に示すモジュールを含むローターの概略図である。
図2a及び2bは、本発明による抽出セル10の管状抽出チャンバー12の好適な具体例を示す概略縦断面図及び横断面図である。
抽出セル10は、セル壁12cによって区切られ、液体固定相30aを収容する抽出チャンバー12を含み、その両端部に、液体移動相30mを出入りさせて、抽出セル10を通って流動させる液体入口開口13b及び液体出口開口13kを有する。抽出チャンバー12を区切るセル壁12cの材料は、好ましくは、ステンレス鋼であるが、例えば、チタン合金、アルミニウム、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、テフロン(登録商標)等の他の材料も考えられる。
好適な具体例の場合、抽出チャンバー12は、管状体として構成される。この具体例の抽出チャンバー12は、好ましくは、無駄のない製造技術、例えば、3Dプリンティング又は射出成型又は金属鋳造を使用して製造される。3Dプリンティングでは、好ましくは、PEEKが使用されるが、当業者には公知のように、当然、他の材料を使用することもできる。
本発明による抽出チャンバー12には、液体入口開口13bと液体出口開口13kとの間に、液体が通過可能なインサート14が配置されている。本明細書において、液体が通過可能なインサートとは、内部通路を有し、該通路を介して、液体がインサート14を通って流動できるインサートを意味する。インサート14の内部通路の平均直径、すなわち、その断面の平均直径は、移動相30mが固定相30aにおいて流動される際に生ずる移動相30mの液滴の平均直径の1〜30倍、好ましくは、1〜20倍、さらに好ましくは、4〜10倍である。内部通路の断面は、必ずしも、円形でなくてもよい。正方形、長方形、三角形、又は各種の不規則な平面形状でもよい。このケースでは、平均直径は、平面形状の区域の直径に等しい面積を有する円の直径とみなされる。
好適な具体例のケースでは、インサート14は、次の群:すなわち、金属線から作られた巻上げネット、繊維織布、ガラスウール、スチールウールから選ばれる、液体が通過できる1以上の素材を含むが、当業者には自明であるように、他の材料を使用することもできる。所定のケースでは、インサート14は、例えば、糊付け、はんだ付け、溶接、又は他の機械的固定法によって、セル壁12に固定されてもよい。他の例示的な具体例では、液体入口開口13b及び液体出口開口13kは、インサートが通過できず、このため、抽出チャンバー12内にインサートを固定する必要がないような大きさである。
その構造に関して、インサート14は、不規則は構造(ガラスウール、スチールウール)、規則正しい構造(金属線、金属グリッド)を有することができ、又は嵩高なインサートでもよい。後者は、顆粒状、球状、及び/又は他の粒状材料を使用することによって実現される。
遠心分配クロマトグラフ装置20において、その位置に抽出セル10を有する特に好適な具体例のケースでは、インサート14は、作動時に抽出セル10において発生するコリオリ力の影響を低減するように選択される。
液体が通過できるインサート14が提供されているとともに、抽出セル10には、液体固定相30aが充満されており、液体移動相30mは、固定相30aを通って流動し、これにより、固定相30aに侵入する際に破壊されて、液滴となる。これに伴って、固定相30aに侵入し、破壊されて液滴となる移動相30mの液滴の平均直径が決定される。これは、抽出セル内部の記録された画像に基づいて、又は、理論的には、公式の助けを借りて、例えば、経験によって行われる。所定のケースでは、液滴は不規則な形状を有することもでき、この場合、液滴の直径は、液滴と同じ容積を有する球と同じ直径を有るものとして定義される。好ましい具体例のケースでは、移動相の液滴の平均直径は、ストークスの法則に基づいて決定される。抽出セル10内の液滴が球状であると仮定すると、この液滴の直径は、下記の式を使用して、良好な近似性をもって計算される。
Figure 2018532107
式中、vは、固定相30aと比べて、固定相30aに侵入する移動相30mの速度であり、ηは、固定相30aの粘度であり、Δρは、固定相30aと移動相30mとの間の密度の差の絶対値であり、ωは、抽出セル10の回転の角速度であり、及びRは、回転軸からの抽出セル10の距離である。当然、当業者には自明であるように、液滴の平均直径を算定するために、上記式以外の他の関係式を使用できる。
液滴の平均直径について得られた情報を使用することによって、内部通路を有し、通路の平均直径が、液滴の平均直径の1〜30倍、好ましくは、1〜20倍、さらに好ましくは、4〜10倍である、液体が通過できるインサート14を提供する。
好適な具体例のケースでは、その容積が、抽出セル10の容積の1〜30%、好ましくは、1〜20%、さらに好ましくは、2〜20%であるサイズのインサート14が提供される。本明細書の記載において、インサート14が占める容積は、インサート14の実容積及び抽出セル10の内部容積の比であり、インサート14の実容積は、インサート14が完全に浸漬されたことにより、完全に充満する容器から押し出される液体の容積に等しい。
上述のインサート14は、例えば、金属線の(巻上げ)ネット、繊維織布、ガラスウール、スチールウールから及び同様の製品、又はそれらの組み合わせから製造される。
インサート14の効果の結果として、抽出チャンバー12に入る液体移動相30mの循環的流れが、その粘性により、インサート14の内部通路を通過するために多量の力を必要とし、流れに対する制動抵抗となるため、低減される。この制動抵抗は、常に、液体の移動方向に対して逆方向であり、その程度は、抽出セル10において発生するコリオリ力に匹敵するか、又は特定のケースでは、より大きく、これにより、その影響を減ずるか又は完全に消滅させる。移動相30mは、遠心力と浮力との間の差によって駆動され、得られる力はコリオリ力よりも大きく、液体入口開口13bに入る移動相30mは、抽出チャンバー12を通って、最終的に液体出口開口13kにまで流動し続けることができ、液体出口開口13kを通って、抽出チャンバー12を出る(図3参照)。
インサート14のさらに好適な特性は、固定相30aが充満された抽出チャンバー12に入る移動相30mの液体ジェットは、インサート14と衝突する際に、より効果的に破壊して液滴となり、インサート14を通過した後、著しく波立つ。この効果のため、移動相30mと固定相30aとの間の混合が改善され、2つの液体間の移動表面が増大する。
好適な具体例のケースでは、抽出チャンバー12のセル壁12cの外表面に、抽出セル10を外部支持構造体22に確実に固定する1以上のピット15が設けられる(図8参照)。
特に好ましい具体例のケースでは、抽出セル10は抽出チャンバー12に取り付けられ、抽出セル10は、液体入口開口13bを含む液体入口プラグ16b(図4a及び4b参照)及びその内部に液体出口開口13kを含む液体出口プラグ16k(図5a及び5b参照)を有する。このケースでは、液体入口開口13bは、入口プラグ16b内に設立され、液体出口開口13kは、液体出口プラグ16k内に設立される。液体入口プラグ16b及び/又は液体出口プラグ16kは、好ましくは、ねじのような遊離可能な接続により、抽出チャンバー12のセル壁12cに固定される。当然、当業者には公知であるように、他の遊離可能な固定方法(例えば、留め金固定)、又は他の遊離可能ではない固定方法(例えば、溶接、はんだ付け、糊付け、リベット付け等)を使用できる。
特定のケースでは、液体入口開口13bが液体入口プラグ16b内に確立され、及び液体出口開口13kがセル壁12cにおいて確立されるか、又はその逆、すなわち、液体出口開口13kが液体出口プラグ16kにおいて確立され、及び液体入口開口13kがセル壁12cにおいて確立される具体例も考えられる。液体入口プラグ16b及び液体出口プラグ16kは、好ましくは、次の材料リストの1以上から製造される:ステンレス鋼、チタン合金、アルミニウム、PEEK、テフロン(登録商標)。液体入口プラグ16b及び液体出口プラグ16kは、既に示した無駄のない製造技術の1つを使用して、及び/又は他の材料加工技術(例えば、フライス加工、研磨、ドリル加工等)を使用して作製される。
単体部品からなる液体入口プラグ16bの縦断面及び横断面は、図4a及び4bに見られる。好ましい具体例のケースでは、移動相30mを抽出チャンバー12に導く入口プラグ16bは、円筒体として確立され、その側部で、抽出チャンバー12の内部空間に面し、外側には、外部NPT(F)0.95cm(3/8インチ)ねじ山のようなねじ山28が形成されている。この具体例のケースでは、抽出チャンバー12は、管状体として確立され、管の少なくとも1つの端部において、内表面には、NPT(F)0.95cmねじ山のようなねじ山28’も形成されており、ここに、入口プラグ16bのNPT(F)0.95cmねじ山のようなねじ山28がねじ込まれる。入口プラグ16bの他の端部には、5/16−20UNねじ山のような雄ねじ山29が確立されている。好ましくは、NPT(F)0.95cm(3/8インチ)及び5/16−20UNのねじ山28,29間に六角ナット構造が認められ、標準的なフォークスパナにて保持される際、入口プラグ16bのねじ山は、抽出チャンバー12のねじ山28’に、容易に突き入れられる。
好ましい具体例のケースでは、入口プラグ16bの液体入口開口13bは、1以上の傾斜した穴17fを含んでおり、穴は、該穴を通って流れる液体をいくつかの液体ジェットに分割する(図4a及び4b参照)。例示的な具体例のケースでは、穴17fの直径は0.1〜1mmであるが、当然、異なる直径も考えられる。穴17fの役割は、移動相30m液体のジェットを、いくつかの部分に分割し、これを抽出チャンバー12内に平等に噴霧することである。任意の数のブランチへの分割が行われるが、しかし、穴を形成する際には、下記の態様を考慮することが好ましい:
−分割する際には、流れる液体は、等しい割合で分割されるべきである、
−各種の穴に流れる液体は、等しく長い通路を通るべきである。
液体のシミュレーションテストによれば、移動相30mをいくつかの液体ジェットに分割することは、噴霧化を改善するため、すなわち、2つの相間の界面が増大し、これは、クロマトグラフの観点から特に望ましいため、プラスの効果を有する。
例示的な具体例のケースでは、出口プラグ16kも管状であるが、しかし、出口プラグは、好ましくは、単一の分岐液体出口開口13kを含み、抽出チャンバー12の内部空間に面する側に、円錐形の機械加工17kが形成されている(図5a及び5b参照)。
入口プラグ16bと同様に、抽出チャンバー12の内部空間に面する出口プラグ16kの側部には、外側に形成されたNPT(F)0.95cmねじ山のようなねじ山28があり、他の側部には、外側に形成されたNPT(F)0.95cmねじ山のような雄ねじ山29がある。出口プラグ16kは、雄NPT(F)0.95cmねじ山を使用して、抽出チャンバー12のねじ山28’に固定されてもよい。図9にみられる接続管18は、入口プラグ16b及び出口プラグ16kの雄5/16−20UNねじ山29に接続されもよく、この助けを借りて、抽出セル10の液体出口開口13kと、これに直列で接続された他の抽出セル10の液体入口開口13bとの間において液体接続が実現される。
円錐形の機械加工17kの目的は、移動相の液滴が、容易に合体するように抽出チャンバー12を通過する液滴に破壊され、このため、移動相30mのみが液体出口開口13kを通って出る。
抽出チャンバー12がより大きい管直径を有するケースでは、液体入口プラグ16b及び/又は液体出口プラグ16kは、図6a及び7において見られるように、相互に分離したいくつかの部材から構成される。この具体例では、液体入口プラグ16bは、移動相30mの液体ジェットの分割及びシーリングを担当する入口円錐台部材19b、それに固定された円筒体19h、及び円筒体19hを抽出チャンバー12に固定するねじ付きキャップ19mを含む。円錐台部材19bの材料は、好ましくは、PEEKであるが、これ以外にも、テフロン(登録商標)、HDPE又は容易に機械加工される他の材料で形成されてもよい。円筒体19hは、好ましくは、ANSI316ステンレス鋼から作製されるが、当業者には自明であるように、チタン合金、アルミニウム、PEEK、テフロン(登録商標)等から作製されてもよい。
好ましい具体例のケースでは、図6bにおいて見られるように、入口円錐台部材19bにおけるフライス加工により、4つのブランチが形成されており、3つの穴17fが各ブランチを分岐する。従って、入口円錐台部材19bには、計12個の穴17fが配置されており、これを通って、移動相30mは、均等に分割された後、抽出チャンバー12に入る。セル壁12cの内表面の一部は、液体入口開口13bに向う側で、エッチングされており、この部分に続いて、円錐型に機械加工された部分があり、この部分に入口円錐台部材19bが固着して、シールを形成する。
円筒体19hは、図6aにおいて見られるように、その中心で貫通して穿孔され、抽出チャンバー12の内部機械加工に適合する基部19t、及び基部19tに固定された中空ステム19szを有する。ステム19szの内部は、45°の円錐部材119及び6.45mmのくぼみを含み、好ましくは、その外面に、7/16−20UNCねじ山のようなねじ山27が形成されており、この助けによって、接続管18がステム19szに固定される。
この具体例のケースでは、セル壁12cの該表面には、円筒体形抽出チャンバー12の両端部で、細かいM60×3メートルねじ山が形成されており、その上に、ねじ付きキャップ19mがねじ留めされる。抽出チャンバー12にねじ留めされたねじ付きキャップ19mの縁は、入口円錐台部材19b及び抽出チャンバー12に配置された円筒体19hを固定する。ねじ付きキャップ19mの材料は、好ましくは、強い鋼である。
入口円錐台部材19b及び円筒体19hが、円筒体19hの外表面に形成されたねじ山及びセル壁12cの内表面に形成されたねじ山によって、抽出チャンバー12にねじ留めされている具体例も考えられる。このケースでは、ねじ付きキャップ19mを使用することは不要である。円筒体19hにおけるねじ留めは、好ましくは、円筒体上に確立された六角ナット構造を使用して行われる。
図7による液体出口プラグ17kの構成は、入口円錐台部材19bの代わりに、出口円錐台部材19kを有し、該部材には、単一ブランチの液体出口開口13k及び抽出チャンバー12の内表面に面する円錐形の機械加工17kが形成されている範囲で、上記のものとは異なる。
図8は、本発明によるローター24のモジュール40を示し、モジュールは、接続管18によって直列に接続された、いくつかの抽出セル10を含む。この具体例のケースでは、モジュール40も、それ自体、モジュール40に抽出セル10を固定する支持構造体22を含む。モジュール40は、例えば、ねじを使用することによって、ローター24に、遊離可能に固定される。支持構造体22は、好ましくは、高強度のものであり、軽量、格子様又はネット様構造を有する。当業者には自明であるように、支持構造体22は、例えば、金属、合金、プラスチック、他の成分等から構成される。抽出チャンバー12は、セル壁12cの外表面に形成された1以上のピット15を使用して、好ましくは、遊離可能に、支持構造体22に固定される。当然、抽出セル10は、ピット15による固定法以外に、他の遊離可能な又は非−遊離可能な方法で、支持構造体22に固定されてもよい。
図9は、図8に示したモジュール40を使用して構成された環状断面を有するディスクローター24を示す。遠心分配クロマトグラフ装置のこの具体例は、実質的に同一のモジュールによって構成されたモジュラー構造を有し、このケースでは、モジュール40の各々は、接続管18によって接続された1以上の抽出セルを含み、接続管は、抽出セル間の液体接続を確保する。
ローター24の周辺の周りで、選択されたモジュール40の液体入口が、好ましくは、供給管26を介して、ローター24の主軸で液体入口に接続され、一方、隣接するモジュール40の液体出口が、排出管26’を介して、ローター24の主軸で液体出口に接続されるように、モジュール40が、接続管18によって、直列に接続される。
本発明による抽出セル及び抽出セル10を含む遠心分配クロマトグラフ装置の作動を、以下に示す。
分離前に、抽出セル10に、少なくとも部分的に液体固定相30aを充満させ、ついで、抽出セル10とともに、ローター24の回転を開始する。これに続いて、直列に接続された抽出セル10を通る移動相30mのポンプ送給を開始し、回転の結果として、それらにおいて、遠心力が発生する。この遠心力が固定相30aを固定化し、すなわち、固定相30aをセル内に維持する。その結果、分離されるべき混合物が、サンプル装入ユニットによって、好ましくは、インパルス様装入で、移動相30mに添加される。
ポンプ送給の方向は、固定相30aと移動相30mとの間における密度の関係に応じて、下記のように選択される:すなわち、
−固定相30aが、より高密度の相(上昇モード)であれば、移動相30mを、ローター24の回転軸の方向に流動させる;
−固定相30aが、密度の劣る相(降下モード)であれば、移動相30mを、回転の中心から回転周辺の方向に流動させる。
ポンプ送給により、移動相30mは、液体入口開口13bを介して抽出セル10に入り、ついで、固定相30aにおいて破壊して、液滴となる。理想的なケースでは、液滴の分配は、抽出チャンバー12内では、均質である。抽出チャンバー12に置かれたインサート14は、さらに、均質化を改善する。
回転の結果として、回転ローター24の抽出セル10において、コリオリ力が発生し、コリオリ力は、抽出チャンバー12に入る移動相30mの流れを、横向き方向にずらすように努める。インサート14は、流れに対して抵抗力を発揮し、この抵抗力は、コリオリ力の程度に匹敵するものであり、これにより、その影響を顕著に低減する。遠心力と浮力との間の差異が移動相30mに働くため、その合力はコリオリ力よりも大きく、液体入口開口13bを通って入る移動相30mは、インサート14を収容する抽出チャンバー12を通って流れることができる。理想的なケースでは、2つの相は、液体入口開口13bから液体出口開口13kまでの至る所で、相互に接触する。移動相30m及び固定相30aは、円錐形の機械加工17k及び2つの相間の密度の差異の影響のため、液体出口開口13kの付近で分離される。より低い密度を有する相が、浮力によって、液体入口開口13bに向って運ばれ、一方、より密度の大きい相は、より大きい遠心力が働くため、液体出口開口13kに向って移動される。理想的なケースでは、移動相のみが抽出セル10を出る。直列に接続されたセル10の各々において、上述のプロセスを実行し、繰り返し行う。分離されるべき混合物を、移動相30mに添加すると(好ましくは、断続的に)、異なった分配係数によって特徴づけられた成分が、抽出セル10において、相互に分離される。
好ましい具体例のケースでは、いくつかの直列に接続された抽出セル10が、遠心分配クロマトグラフ装置20から個々に取り外されるモジュール40を形成する。モジュラー構造の最大の利点の1つは、ただ1つの抽出セル10が不調となった場合(例えば、閉塞)、抽出セル10を容易に修理又は取り換えでき、さらに、抽出セル10の定期的な浄化を行うことが容易であることである。液体入口開口13b及び液体出口開口13kが、入口プラグ16b及び出口プラグ16kに形成される具体例では、抽出セル10の浄化は、これを行うためには装置全体を分解しなければならない技術の最先端の解決策とは反対に、プラグをねじ留めから解放することによって簡単に実行できる。
ここに記載の具体例と比較して、当業者には、別の解決法が明らかにであるが、しかし、これらの解決策は、特許請求の範囲によって決定される保護の範囲内に含まれるものであることは明らかである。
本発明の目的は、遠心分配クロマトグラフ装置用の抽出セルにあり、該抽出セルは、セル壁によって区切られた抽出チャンバーを含み、及び液体入口開口及び液体出口開口を有し、及び抽出チャンバーにおいて、液体入口開口と液体出口開口との間に、液体が通過可能なインサート配置されている。
本発明の目的は、このような抽出セルを含む遠心分配クロマトグラフ装置にもある。
本発明の目的は、このような抽出セルを提供する方法にもある。
クロマトグラフは、分離技術方法の中で、今日、最も頻繁に使用されている分析法の1つになっている、多段式、高性能、準−バランスプロセスに基づく混合物分離法についての総称である。応用分野としては、製剤分析、食品工業、毒物学及び環境に関する分析テストが含まれる。
方法の原理は、分離される混合物中の成分が、固定相と、固定相を通って特定の方向で流動する移動相(溶離液)との間で異なった比率で分配されることである。この方法を使用することにより、成分のイオンが、複雑な組成を有する溶液から、相互に、選択的に分離される。移動相が流動する間、個々の成分が異なった速度で移動することによって、分離が可能になる。この速度は、成分と固定相との間の相互作用の度合いに左右される。従って、固定相と移動相との間におけるそれらの分配、換言すれば、それらの分配係数が異なるため、混合物の成分が異なった速度で移動する。
遠心分配クロマトグラフの間、液体固定相は、強い遠心力場によって、その位置を維持する。この技術では、図1aのブロックダイアグラムにおいて理解されるように、クロマトグラフは、移動相30mを供給するように機能する液体ポンプシステム102、分離される混合物106を供給するように機能するサンプル供給ユニット、軸の周りで回転するローター24、検出器110及びフラクション収集システム112を含む。生成物114は、分離プロセスの最終結果としてシステムから出るが、好ましくは、混合物106のただ1つの成分を含有する。ローター24では、液体接続を確保する接続管18によって相互に直列に接続された抽出セルのネットワークが、ローター24の軸の周りで回転する。分離プロセスは、入口開口及び出口開口を有する直列に接続された抽出セルのカスケード(所定の速度で、共通の軸の周りで回転する)において行われる。ポンプ送給の結果として、移動相が、入口開口を通って固定相を収容するセルに入り、小さい液滴に崩壊する。液滴が固定相を通って流動するために、遠心力及び浮力の合力が移動相の小さな液滴に作用する。セル内において、2つの相は、大きい表面積で相互に接触する。出口開口近くでは、2つの相は相互に分離され、移動相はセルを出る。
回転により、セルの基準フレームにおいて、コリオリ力が出現し、その結果として、移動相の路が方向転換される。液体シミュレーション法を使用する場合、方向転換された液滴が側壁を流下し、これにより、接触界面を減少させるため、コリオリ力は、2つの相の混合効率を低下させることが証明されている。コリオリ力は、セル内において、循環的流れ及び再混合を生じ、これは、分離の観点から、強力に品位を低下させる要因である(図1b参照)。
文献において、抽出セルを製造する各種の方法が見出される。登録番号US6913692の特許によって保護されたPartitron遠心分配クロマトグラフ装置は、チタン製シリンダーからなり、シリンダー内において、抽出セル及びそれらを接続するチャネルがフライス加工によって形成されている。デバイスが、チタン合金製の単管から、内側及び外側でフライス加工されるため、特殊なCNCフライス加工装置が要求される。使用するチタン合金は非常に高価であり、フライス加工中にシリンダーの大部分が無駄になる。それ故、デバイスの製造は高価であり、大量の無駄を生ずる。フライス加工されたチャネル及びセルは、それらの間でフラットシールを使用して、プレートをカバーすることによって接続される。仕様書によれば、フラットシールの材料は、フルオロエラストマー(Viton)であるが、これはデバイスのウエルを浄化するために使用される有機溶媒には耐えられない。シールが有機溶媒と接触する場合には、シールは、膨潤し、軟化し、そのシーリング能力が低下する。
登録番号US4968428の特許明細書は、スタックドプレートクロマトグラフ装置を開示しており、該クロマトグラフ装置では、セル及びチャネルのネットワークがステンレス鋼プレートに機械加工されている。ステンレス鋼プレートの間には、テフロン(登録商標)製シーリングプレートが見られ、このシーリングプレートは、プレート間で流動が行われる場所で、穴があけられている。この配置を有する装置の最大の不利は、装置の総質量に対する有用な容積の比が非常に低く、機械加工の間に多量の無駄が生ずるため、機械加工が高価であることである。このプレート型装置の更なる不利は、使用するテフロン(登録商標)シールのため、その圧力抵抗が低く、時間経過後、テフロン(登録商標)プレートが変形し、耐圧性を低下させることである。装置を完璧に浄化するためには、完全に分解することが必要であり、煩雑であり、プレスによってのみ可能である。
本発明の目的は、抽出セル、このような抽出セルを含む遠心分配クロマトグラフ装置、及び最先端技術による解決手段の不利を有していないこのような抽出セルの製法、換言すれば、低コストで抽出セルを提供できる抽出セルの製法(生ずるコリオリ力の影響が効果的に低減される)を提供することにある。本発明の目的は、最先端技術による解決手段よりも無駄が少なくなるように製造される抽出セルを提供することにもある。
本発明は、管状体形状の抽出チャンバー、及びその端部に接続された液体入口プラグ及び液体出口プラグを有する抽出セルが製造され、その製造では、無駄が少なく、有用な内部容積/質量の比が、最先端技術による解決手段と比べて、かなり大きいとの知見に基づくものである。抽出セル内には、液体が通過可能なインサートを配置でき、該インサートは、コリオリ力によって生ずるセル内における望ましくない循環的流れを効果的に低減し、当該インサートに衝突する際、2つの相間の界面が増大するため、セル内に入る移動相の液体ジェットは、効果的に破壊して液滴となることも知見された。
本発明における課題は、請求項1による抽出セルによって解決される。
本発明に関する一連の課題も、請求項12によるに遠心分配クロマトグラフ装置によって解決される。
本発明の個々の好適な具体例は、従属項において特定されている。
本発明の詳細は、図面を参照し、具体例に関連して述べられている。
遠心分配クロマトグラフの例示的な具体例の概略ブロックダイアグラムを示す。 インサートを含まない抽出セルにおける液体流の疑似画像であり、セル内におけるコリオリ力の有害な再混合効果を示す。 本発明による抽出セルの管状抽出チャンバーの好適な具体例を示す概略縦断面図である。 図2aによる抽出セルの管状抽出チャンバーの概略横断面図である。 本発明によるインサートを含む抽出セルにおける液体流の疑似画像である。 本発明による液体入口プラグの好適な具体例の縦断面図である。 図4aによる液体入口プラグの好適な具体例の横断面図である。 本発明による液体出口プラグの好適な具体例の縦断面図である。 図5aによる液体出口プラグの横断面図である。 本発明による液体入口プラグの他の好適な具体例の縦断面図である。 図6aによる円錐台部材の好適な具体例の横断面図である。 本発明による液体出口プラグの他の好適な具体例の縦断面図である。 本発明による抽出セルを含むモジュールの概略図である。 図8に示すモジュールを含むローターの概略図である。
図2a及び2bは、本発明による抽出セル10の管状抽出チャンバー12の好適な具体例を示す概略縦断面図及び横断面図である。
抽出セル10は、セル壁12cによって区切られ、液体固定相30aを収容する抽出チャンバー12を含み、その両端部に、液体移動相30mを出入りさせて、抽出セル10を通って流動させる液体入口開口13b及び液体出口開口13kを有する。抽出チャンバー12を区切るセル壁12cの材料は、好ましくは、ステンレス鋼であるが、例えば、チタン合金、アルミニウム、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、テフロン(登録商標)等の他の材料も考えられる。
好適な具体例の場合、抽出チャンバー12は、管状体として構成される。この具体例の抽出チャンバー12は、好ましくは、無駄のない製造技術、例えば、3Dプリンティング又は射出成型又は金属鋳造を使用して製造される。3Dプリンティングでは、好ましくは、PEEKが使用されるが、当業者には公知のように、当然、他の材料を使用することもできる。
本発明による抽出チャンバー12には、液体入口開口13bと液体出口開口13kとの間に、液体が通過可能なインサート14が配置されている。本明細書において、液体が通過可能なインサートとは、内部通路を有し、該通路を介して、液体がインサート14を通って流動できるインサートを意味する。インサート14の内部通路の平均直径、すなわち、その断面の平均直径は、移動相30mが固定相30aにおいて流動される際に生ずる移動相30mの液滴の平均直径の1〜30倍、好ましくは、1〜20倍、さらに好ましくは、4〜10倍である。内部通路の断面は、必ずしも、円形でなくてもよい。正方形、長方形、三角形、又は各種の不規則な平面形状でもよい。このケースでは、平均直径は、平面形状の区域の直径に等しい面積を有する円の直径とみなされる。
好適な具体例のケースでは、インサート14は、次の群:すなわち、金属線から作られた巻上げネット、繊維織布、ガラスウール、スチールウールから選ばれる、液体が通過できる1以上の素材を含むが、当業者には自明であるように、他の材料を使用することもできる。所定のケースでは、インサート14は、例えば、糊付け、はんだ付け、溶接、又は他の機械的固定法によって、セル壁12に固定されてもよい。他の例示的な具体例では、液体入口開口13b及び液体出口開口13kは、インサートが通過できず、このため、抽出チャンバー12内にインサートを固定する必要がないような大きさである。
その構造に関して、インサート14は、不規則は構造(ガラスウール、スチールウール)、規則正しい構造(金属線、金属グリッド)を有することができ、又は嵩高なインサートでもよい。後者は、顆粒状、球状、及び/又は他の粒状材料を使用することによって実現される。
遠心分配クロマトグラフ装置20において、その位置に抽出セル10を有する特に好適な具体例のケースでは、インサート14は、作動時に抽出セル10において発生するコリオリ力の影響を低減するように選択される。
液体が通過できるインサート14が提供されているとともに、抽出セル10には、液体固定相30aが充満されており、液体移動相30mは、固定相30aを通って流動し、これにより、固定相30aに侵入する際に破壊されて、液滴となる。これに伴って、固定相30aに侵入し、破壊されて液滴となる移動相30mの液滴の平均直径が決定される。これは、抽出セル内部の記録された画像に基づいて、又は、理論的には、公式の助けを借りて、例えば、経験によって行われる。所定のケースでは、液滴は不規則な形状を有することもでき、この場合、液滴の直径は、液滴と同じ容積を有する球と同じ直径を有るものとして定義される。好ましい具体例のケースでは、移動相の液滴の平均直径は、ストークスの法則に基づいて決定される。抽出セル10内の液滴が球状であると仮定すると、この液滴の直径は、下記の式を使用して、良好な近似性をもって計算される。
Figure 2018532107
式中、vは、固定相30aと比べて、固定相30aに侵入する移動相30mの速度であり、ηは、固定相30aの粘度であり、Δρは、固定相30aと移動相30mとの間の密度の差の絶対値であり、ωは、抽出セル10の回転の角速度であり、及びRは、回転軸からの抽出セル10の距離である。当然、当業者には自明であるように、液滴の平均直径を算定するために、上記式以外の他の関係式を使用できる。
液滴の平均直径について得られた情報を使用することによって、内部通路を有し、通路の平均直径が、液滴の平均直径の1〜30倍、好ましくは、1〜20倍、さらに好ましくは、4〜10倍である、液体が通過できるインサート14を提供する。
好適な具体例のケースでは、その容積が、抽出セル10の容積の1〜30%、好ましくは、1〜20%、さらに好ましくは、2〜20%であるサイズのインサート14が提供される。本明細書の記載において、インサート14が占める容積は、インサート14の実容積及び抽出セル10の内部容積の比であり、インサート14の実容積は、インサート14が完全に浸漬されたことにより、完全に充満する容器から押し出される液体の容積に等しい。
上述のインサート14は、例えば、金属線の巻上げネット、繊維織布、ガラスウール、スチールウールから及び同様の製品、又はそれらの組み合わせから製造される。
インサート14の効果の結果として、抽出チャンバー12に入る液体移動相30mの循環的流れが、その粘性により、インサート14の内部通路を通過するために多量の力を必要とし、流れに対する制動抵抗となるため、低減される。この制動抵抗は、常に、液体の移動方向に対して逆方向であり、その程度は、抽出セル10において発生するコリオリ力に匹敵するか、又は特定のケースでは、より大きく、これにより、その影響を減ずるか又は完全に消滅させる。移動相30mは、遠心力と浮力との間の差によって駆動され、得られる力はコリオリ力よりも大きく、液体入口開口13bに入る移動相30mは、抽出チャンバー12を通って、最終的に液体出口開口13kにまで流動し続けることができ、液体出口開口13kを通って、抽出チャンバー12を出る(図3参照)。
インサート14のさらに好適な特性は、固定相30aが充満された抽出チャンバー12に入る移動相30mの液体ジェットは、インサート14と衝突する際に、より効果的に破壊して液滴となり、インサート14を通過した後、著しく波立つ。この効果のため、移動相30mと固定相30aとの間の混合が改善され、2つの液体間の移動表面が増大する。
好適な具体例のケースでは、抽出チャンバー12のセル壁12cの外表面に、抽出セル10を外部支持構造体22に確実に固定する1以上のピット15が設けられる(図8参照)。
特に好ましい具体例のケースでは、抽出セル10は抽出チャンバー12に取り付けられ、抽出セル10は、液体入口開口13bを含む液体入口プラグ16b(図4a及び4b参照)及びその内部に液体出口開口13kを含む液体出口プラグ16k(図5a及び5b参照)を有する。このケースでは、液体入口開口13bは、入口プラグ16b内に設立され、液体出口開口13kは、液体出口プラグ16k内に設立される。液体入口プラグ16b及び/又は液体出口プラグ16kは、好ましくは、ねじのような遊離可能な接続により、抽出チャンバー12のセル壁12cに固定される。当然、当業者には公知であるように、他の遊離可能な固定方法(例えば、留め金固定)、又は他の遊離可能ではない固定方法(例えば、溶接、はんだ付け、糊付け、リベット付け等)を使用できる。
特定のケースでは、液体入口開口13bが液体入口プラグ16b内に確立され、及び液体出口開口13kがセル壁12cにおいて確立されるか、又はその逆、すなわち、液体出口開口13kが液体出口プラグ16kにおいて確立され、及び液体入口開口13kがセル壁12cにおいて確立される具体例も考えられる。液体入口プラグ16b及び液体出口プラグ16kは、好ましくは、次の材料リストの1以上から製造される:ステンレス鋼、チタン合金、アルミニウム、PEEK、テフロン(登録商標)。液体入口プラグ16b及び液体出口プラグ16kは、既に示した無駄のない製造技術の1つを使用して、及び/又は他の材料加工技術(例えば、フライス加工、研磨、ドリル加工等)を使用して作製される。
単体部品からなる液体入口プラグ16bの縦断面及び横断面は、図4a及び4bに見られる。好ましい具体例のケースでは、移動相30mを抽出チャンバー12に導く入口プラグ16bは、円筒体として確立され、その側部で、抽出チャンバー12の内部空間に面し、外側には、外部NPT(F)0.95cm(3/8インチ)ねじ山のようなねじ山28が形成されている。この具体例のケースでは、抽出チャンバー12は、管状体として確立され、管の少なくとも1つの端部において、内表面には、NPT(F)0.95cmねじ山のようなねじ山28’も形成されており、ここに、入口プラグ16bのNPT(F)0.95cmねじ山のようなねじ山28がねじ込まれる。入口プラグ16bの他の端部には、5/16−20UNねじ山のような雄ねじ山29が確立されている。好ましくは、NPT(F)0.95cm(3/8インチ)及び5/16−20UNのねじ山28,29間に六角ナット構造が認められ、標準的なフォークスパナにて保持される際、入口プラグ16bのねじ山は、抽出チャンバー12のねじ山28’に、容易に突き入れられる。
好ましい具体例のケースでは、入口プラグ16bの液体入口開口13bは、1以上の傾斜した穴17fを含んでおり、穴は、該穴を通って流れる液体をいくつかの液体ジェットに分割する(図4a及び4b参照)。例示的な具体例のケースでは、穴17fの直径は0.1〜1mmであるが、当然、異なる直径も考えられる。穴17fの役割は、移動相30m液体のジェットを、いくつかの部分に分割し、これを抽出チャンバー12内に平等に噴霧することである。任意の数のブランチへの分割が行われるが、しかし、穴を形成する際には、下記の態様を考慮することが好ましい:
−分割する際には、流れる液体は、等しい割合で分割されるべきである、
−各種の穴に流れる液体は、等しく長い通路を通るべきである。
液体のシミュレーションテストによれば、移動相30mをいくつかの液体ジェットに分割することは、噴霧化を改善するため、すなわち、2つの相間の界面が増大し、これは、クロマトグラフの観点から特に望ましいため、プラスの効果を有する。
例示的な具体例のケースでは、出口プラグ16kも管状であるが、しかし、出口プラグは、好ましくは、単一の分岐液体出口開口13kを含み、抽出チャンバー12の内部空間に面する側に、円錐形の機械加工17kが形成されている(図5a及び5b参照)。
入口プラグ16bと同様に、抽出チャンバー12の内部空間に面する出口プラグ16kの側部には、外側に形成されたNPT(F)0.95cmねじ山のようなねじ山28があり、他の側部には、外側に形成されたNPT(F)0.95cmねじ山のような雄ねじ山29がある。出口プラグ16kは、雄NPT(F)0.95cmねじ山を使用して、抽出チャンバー12のねじ山28’に固定されてもよい。図9にみられる接続管18は、入口プラグ16b及び出口プラグ16kの雄5/16−20UNねじ山29に接続されもよく、この助けを借りて、抽出セル10の液体出口開口13kと、これに直列で接続された他の抽出セル10の液体入口開口13bとの間において液体接続が実現される。
円錐形の機械加工17kの目的は、移動相の液滴が、容易に合体するように抽出チャンバー12を通過する液滴に破壊され、このため、移動相30mのみが液体出口開口13kを通って出る。
抽出チャンバー12がより大きい管直径を有するケースでは、液体入口プラグ16b及び/又は液体出口プラグ16kは、図6a及び7において見られるように、相互に分離したいくつかの部材から構成される。この具体例では、液体入口プラグ16bは、移動相30mの液体ジェットの分割及びシーリングを担当する入口円錐台部材19b、それに固定された円筒体19h、及び円筒体19hを抽出チャンバー12に固定するねじ付きキャップ19mを含む。円錐台部材19bの材料は、好ましくは、PEEKであるが、これ以外にも、テフロン(登録商標)、HDPE又は容易に機械加工される他の材料で形成されてもよい。円筒体19hは、好ましくは、ANSI316ステンレス鋼から作製されるが、当業者には自明であるように、チタン合金、アルミニウム、PEEK、テフロン(登録商標)等から作製されてもよい。
好ましい具体例のケースでは、図6bにおいて見られるように、入口円錐台部材19bにおけるフライス加工により、4つのブランチが形成されており、3つの穴17fが各ブランチを分岐する。従って、入口円錐台部材19bには、計12個の穴17fが配置されており、これを通って、移動相30mは、均等に分割された後、抽出チャンバー12に入る。セル壁12cの内表面の一部は、液体入口開口13bに向う側で、エッチングされており、この部分に続いて、円錐型に機械加工された部分があり、この部分に入口円錐台部材19bが固着して、シールを形成する。
円筒体19hは、図6aにおいて見られるように、その中心で貫通して穿孔され、抽出チャンバー12の内部機械加工に適合する基部19t、及び基部19tに固定された中空ステム19szを有する。ステム19szの内部は、45°の円錐部材119及び6.45mmのくぼみを含み、好ましくは、その外面に、7/16−20UNCねじ山のようなねじ山27が形成されており、この助けによって、接続管18がステム19szに固定される。
この具体例のケースでは、セル壁12cの該表面には、円筒体形抽出チャンバー12の両端部で、細かいM60×3メートルねじ山が形成されており、その上に、ねじ付きキャップ19mがねじ留めされる。抽出チャンバー12にねじ留めされたねじ付きキャップ19mの縁は、入口円錐台部材19b及び抽出チャンバー12に配置された円筒体19hを固定する。ねじ付きキャップ19mの材料は、好ましくは、強い鋼である。
入口円錐台部材19b及び円筒体19hが、円筒体19hの外表面に形成されたねじ山及びセル壁12cの内表面に形成されたねじ山によって、抽出チャンバー12にねじ留めされている具体例も考えられる。このケースでは、ねじ付きキャップ19mを使用することは不要である。円筒体19hにおけるねじ留めは、好ましくは、円筒体上に確立された六角ナット構造を使用して行われる。
図7による液体出口プラグ17kの構成は、入口円錐台部材19bの代わりに、出口円錐台部材19kを有し、該部材には、単一ブランチの液体出口開口13k及び抽出チャンバー12の内表面に面する円錐形の機械加工17kが形成されている範囲で、上記のものとは異なる。
図8は、本発明によるローター24のモジュール40を示し、モジュールは、接続管18によって直列に接続された、いくつかの抽出セル10を含む。この具体例のケースでは、モジュール40も、それ自体、モジュール40に抽出セル10を固定する支持構造体22を含む。モジュール40は、例えば、ねじを使用することによって、ローター24に、遊離可能に固定される。支持構造体22は、好ましくは、高強度のものであり、軽量、格子様又はネット様構造を有する。当業者には自明であるように、支持構造体22は、例えば、金属、合金、プラスチック、他の成分等から構成される。抽出チャンバー12は、セル壁12cの外表面に形成された1以上のピット15を使用して、好ましくは、遊離可能に、支持構造体22に固定される。当然、抽出セル10は、ピット15による固定法以外に、他の遊離可能な又は非−遊離可能な方法で、支持構造体22に固定されてもよい。
図9は、図8に示したモジュール40を使用して構成された環状断面を有するディスクローター24を示す。遠心分配クロマトグラフ装置のこの具体例は、実質的に同一のモジュールによって構成されたモジュラー構造を有し、このケースでは、モジュール40の各々は、接続管18によって接続された1以上の抽出セルを含み、接続管は、抽出セル間の液体接続を確保する。
ローター24の周辺の周りで、選択されたモジュール40の液体入口が、好ましくは、供給管26を介して、ローター24の主軸で液体入口に接続され、一方、隣接するモジュール40の液体出口が、排出管26’を介して、ローター24の主軸で液体出口に接続されるように、モジュール40が、接続管18によって、直列に接続される。
本発明による抽出セル及び抽出セル10を含む遠心分配クロマトグラフ装置の作動を、以下に示す。
分離前に、抽出セル10に、少なくとも部分的に液体固定相30aを充満させ、ついで、抽出セル10とともに、ローター24の回転を開始する。これに続いて、直列に接続された抽出セル10を通る移動相30mのポンプ送給を開始し、回転の結果として、それらにおいて、遠心力が発生する。この遠心力が固定相30aを固定化し、すなわち、固定相30aをセル内に維持する。その結果、分離されるべき混合物が、サンプル装入ユニットによって、好ましくは、インパルス様装入で、移動相30mに添加される。
ポンプ送給の方向は、固定相30aと移動相30mとの間における密度の関係に応じて、下記のように選択される:すなわち、
−固定相30aが、より高密度の相(上昇モード)であれば、移動相30mを、ローター24の回転軸の方向に流動させる;
−固定相30aが、密度の劣る相(降下モード)であれば、移動相30mを、回転の中心から回転周辺の方向に流動させる。
ポンプ送給により、移動相30mは、液体入口開口13bを介して抽出セル10に入り、ついで、固定相30aにおいて破壊して、液滴となる。理想的なケースでは、液滴の分配は、抽出チャンバー12内では、均質である。抽出チャンバー12に置かれたインサート14は、さらに、均質化を改善する。
回転の結果として、回転ローター24の抽出セル10において、コリオリ力が発生し、コリオリ力は、抽出チャンバー12に入る移動相30mの流れを、横向き方向にずらすように努める。インサート14は、流れに対して抵抗力を発揮し、この抵抗力は、コリオリ力の程度に匹敵するものであり、これにより、その影響を顕著に低減する。遠心力と浮力との間の差異が移動相30mに働くため、その合力はコリオリ力よりも大きく、液体入口開口13bを通って入る移動相30mは、インサート14を収容する抽出チャンバー12を通って流れることができる。理想的なケースでは、2つの相は、液体入口開口13bから液体出口開口13kまでの至る所で、相互に接触する。移動相30m及び固定相30aは、円錐形の機械加工17k及び2つの相間の密度の差異の影響のため、液体出口開口13kの付近で分離される。より低い密度を有する相が、浮力によって、液体入口開口13bに向って運ばれ、一方、より密度の大きい相は、より大きい遠心力が働くため、液体出口開口13kに向って移動される。理想的なケースでは、移動相のみが抽出セル10を出る。直列に接続されたセル10の各々において、上述のプロセスを実行し、繰り返し行う。分離されるべき混合物を、移動相30mに添加すると(好ましくは、断続的に)、異なった分配係数によって特徴づけられた成分が、抽出セル10において、相互に分離される。
好ましい具体例のケースでは、いくつかの直列に接続された抽出セル10が、遠心分配クロマトグラフ装置20から個々に取り外されるモジュール40を形成する。モジュラー構造の最大の利点の1つは、ただ1つの抽出セル10が不調となった場合(例えば、閉塞)、抽出セル10を容易に修理又は取り換えでき、さらに、抽出セル10の定期的な浄化を行うことが容易であることである。液体入口開口13b及び液体出口開口13kが、入口プラグ16b及び出口プラグ16kに形成される具体例では、抽出セル10の浄化は、これを行うためには装置全体を分解しなければならない技術の最先端の解決策とは反対に、プラグをねじ留めから解放することによって簡単に実行できる。
ここに記載の具体例と比較して、当業者には、別の解決法が明らかにであるが、しかし、これらの解決策は、特許請求の範囲によって決定される保護の範囲内に含まれるものであることは明らかである。

Claims (21)

  1. 遠心分配クロマトグラフ用の抽出セルであって、該抽出セルは、セル壁によって区切られ、液体固定相を収容する抽出チャンバーを含み、液体移動相を出し入れして、抽出セルを通して流動させる液体入口開口及び液体出口開口を有してなり、該抽出セルは、管状体として確立された抽出チャンバー、及び抽出チャンバーに取り付けられる、液体入口開口を含む液体入口プラグ及び液体出口開口を含む液体出口プラグを有することを特徴とする抽出セル。
  2. 内部通路を有し、前記通路の平均直径が、移動相が固定相内を流動される際に生ずる移動相の液滴の平均直径の1〜30倍、好ましくは、1〜20倍、さらに好ましくは、4〜10倍である、液体が通過可能なインサートが、抽出チャンバーにおいて、液体入口開口と液体出口開口との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の抽出セル。
  3. 無駄のない製造技術、例えば、3Dプリンティング又は押出加工又は引抜き加工又は溶接又は射出成型又は金属鋳造を使用して製造されることを特徴とする請求項1又は2に記載の抽出セル。
  4. インサートが、不規則な構造又は規則正しい構造を有するか、又は嵩高なインサートとして作製されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の抽出セル。
  5. インサートが、金属線から作られた(巻上げ)ネット、繊維織布、ガラスウール、スチールウールの群から選ばれる、液体が通過できる1以上の構成要素を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の抽出セル。
  6. インサートの多孔度が、作動時の遠心分配クロマトグラフ装置に存在する際、抽出セルの回転運動の結果として抽出セルにおいて発生するコリオリ力の影響を低減するように選択されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の抽出セル。
  7. 抽出チャンバーを区切るセル壁の材料が、ステンレス鋼、チタン合金、アルミニウム、PEEK、テフロン(登録商標)の群の1以上の構成要素から選ばれることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の抽出セル。
  8. 液体入口プラグ及び/又は液体出口プラグが、遊離可能な接続、好ましくは、ねじによって、抽出チャンバーのセル壁に固定されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の抽出セル。
  9. 抽出セルを外部支持構造体に確実に固定するために、1以上のピットが、抽出チャンバーのセル壁の外表面に設けられることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の抽出セル。
  10. 液体入口プラグが、液体を通過させて、いくつかの液体ジェットに分割する1以上の穴を含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の抽出セル。
  11. 抽出チャンバーの内部空間に面する液体出口プラグの側に、円錐形の機械加工が形成されることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の抽出セル。
  12. 液体入口プラグ及び/又は液体出口プラグが、相互に分離可能ないくつかの部材から構成されることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の抽出セル。
  13. 液体入口プラグ及び液体出口プラグの材料が、ステンレス鋼、チタン合金、アルミニウム、PEEK、テフロン(登録商標)の素材の1以上から選ばれることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の抽出セル。
  14. 請求項1〜13のいずれかに記載の抽出セルを少なくとも1つ含むことを特徴とする遠心分配クロマトグラフ装置。
  15. 液体接続を確実にするチャネルによって直列に接続された、いくつかの抽出セルを含むことを特徴とする請求項14に記載の遠心分配クロマトグラフ装置。
  16. いくつかの直列に接続された抽出セルが、個々に取り外し可能なモジュールを形成することを特徴とする請求項15に記載の遠心分配クロマトグラフ装置。
  17. 実質的に同一のモジュールによって作製されたモジュール構造体を有し、モジュールの各々が、それらの間の液体接続を確実にする接続管によって接続された1以上の抽出セルを含み、さらに、個々のモジュールが、管を介して、相互に接続されていることを特徴とする請求項16に記載の遠心分配クロマトグラフ装置。
  18. −抽出セルが、液体固定相で充満されており、
    −液体移動相が、固定相を通って流動される
    遠心分配クロマトグラフ装置において使用される抽出セルを製造する方法であって、
    −破壊されて液滴となり及び固定相に侵入する移動相の液滴の平均直径を決定し;
    −内部通路を有し、通路の平均直径が、液滴の平均直径の1〜30倍、好ましくは、1〜20倍、さらに好ましくは、4〜10倍である、液体が通過可能なインサートを、抽出セル内に配置する
    ことを特徴とする方法。
  19. 移動相の液滴の平均直径を、ストークスの法則に基づいて決定することを特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. インサートを、その容積が、抽出チャンバーの内部容積の1〜30%、好ましくは、1〜20%、さらに好ましくは、2〜20%となるようなサイズで提供することを特徴とする請求項18又は19に記載の方法。
  21. 抽出チャンバーにおいて、金属線のネット(巻上げ)、繊維織布、ガラスウール、スチールウールもしくは同様の製品、又はそれらの組み合わせを含むインサートを提供することを特徴とする請求項18〜20のいずれかに記載の方法。
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