JP2018531044A - 免疫レパートリーの正常性の評価方法およびその使用 - Google Patents

免疫レパートリーの正常性の評価方法およびその使用 Download PDF

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Abstract

本開示は概して、患者の免疫レパートリーの多様性を個体群の共有免疫レパートリーと比較し、患者の免疫レパートリーの多様性が個体群の共有免疫レパートリーと比べて正常であるか異常であるかを特定するための方法に関する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、参照により本明細書に組み入れられる「Immunorepertoire Normality Assessment Method and Its Use」という表題の2015年9月29日に出願された米国特許仮出願第62/234,424号に対する優先権を主張する。
発明の分野
本開示は、診断検査を実施するための方法に関する。より具体的には、本開示は、標準インデックスに対する免疫レパートリーの多様性を評価するための診断検査に関する。
発明の背景
診断検査は、患者における正常状態の有無を検出するために用いられ得、これらの検査の結果は、患者をスクリーニングし、診断を集合的に助けるために用いられ得る。例えば、正常な白血球数は1μl当たり4,500〜10,000個である。白血球数の上昇は、特定の疾患の決定的な要因ではないが、医学的評価を必要とする根底にある問題を指し示す場合がある。女性と男性の赤血球数の正常範囲は一般的に異なっており、男性では1μl当たり500万〜600万個、女性では360万〜560万個が正常である。血小板数は、150,000〜400,000の範囲内である場合には正常である。炎症が存在する場合、例えば、赤血球数は低下する場合があり、白血球数は増加する場合があり、かつ血小板数も上昇する場合がある。
同様に、心疾患、心疾患を有する傾向、ある特定のがんの徴候、およびさまざまな遺伝性疾患は、その初期徴候として、さまざまな診断検査の1つまたは複数の異常な結果を有する場合がある。そのような診断検査には、例えば、アルブミン、アルカリホスファターゼ、アラニントランスアミナーゼ(ALT)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、血中尿素窒素(BUN)、血清カルシウム、血清塩化物、二酸化炭素、クレアチニン、直接型ビリルビン、γ-グルタミルトランスペプチダーゼ(γ-GT)、グルコース、乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)、血清リン、カリウム、血清ナトリウム、総ビリルビン、総コレステロール、総タンパク質、および尿酸が含まれる。
加えて、血糖レベルもまた、クッシング症候群、甲状腺機能亢進症、膵癌、膵炎、糖尿病前症、および糖尿病のようなさまざまな疾患に付随する初期指標として用いられる場合がある。
上記のように、診断検査は現在利用可能であり、個体における正常状態の有無を検出するために定期的に実施される。しかしながら、これらの検査は、患者における免疫レパートリーの多様性には対応していない。個体において標準と比較して多様な免疫レパートリーの有無を検出する能力は、そのような個体の健康の評価を支援する可能性がある。
本開示は、患者における免疫レパートリーの多様性を判定するための方法に関する。当該方法は、患者サンプル中の免疫系細胞の集団または亜集団における相補性決定領域3(「CDR3」)の発現を定量化する工程;および該集団または亜集団内のCDR3によって表されるpCDR3の割合を同定する工程を含み、ここで、正常な免疫レパートリーの多様性は最小割合のpCDR3の存在を特徴とし、異常な免疫レパートリーの多様性状態は最小割合のpCDR3の非存在を特徴とする。
特定の態様において、そのような方法におけるpCDR3の最小割合は、約25%〜約75%より選択されるパーセント数である。他の態様において、pCDR3の最小割合は約25%である。他の態様において、pCDR3は、約1000種の最も高頻度に共有されているCDR3で構成される。他の態様において、pCDR3は、1000種を上回る最も高頻度に共有されているCDR3で構成される。さらに他の態様において、pCDR3は、1000種未満の最も高頻度に共有されているCDR3で構成される。他の態様において、pCDR3は、プールの個体のうちの少なくとも25%によって共有されているCDR3で構成される。
特定の態様において、pCDR3は、プールの個体のうちの少なくとも50%によって共有されているCDR3で構成される。特定の態様において、そのようなプールは少なくとも100個体を含む。他の態様において、そのようなプールは約1000個体を含む。
本開示はまた、患者における免疫レパートリーの多様性を判定するための方法にも関する。方法は、標的特異的ネステッドプライマーを含む反応混合物中でヒトまたは動物対象由来の白血球細胞の集団からポリヌクレオチドを増幅して第1のアンプリコンのセットを生成する工程であって、標的特異的ネステッドプライマーの少なくとも一部分が、増幅時に少なくとも1種の共通プライマーのための結合部位を第1のアンプリコンに組み込むための鋳型として機能する追加のヌクレオチドを含む、工程;第1のアンプリコンを含む第1の反応混合物の一部分を、少なくとも1種の共通プライマーを含む第2の反応混合物に移す工程;少なくとも1種の共通プライマーを用いて第1のアンプリコンを増幅し、第2のアンプリコンのセットを生成する工程;第2のアンプリコンを配列決定し、白血球細胞の亜集団におけるCDR3配列を同定する工程;同定されたCDR3配列を用いて、サンプルによって表されるpCDR3の割合を定量化し、正常性インデックスを提供する工程;および正常性インデックスが正常であるか異常であるかを特定する工程であって、正常状態は最小割合のpCDR3の存在を特徴とし、異常状態は最小割合のpCDR3の非存在を特徴とする、工程を含む。
特定の態様において、そのような第2の方法は、約100,000の無作為に選択した細胞を含む、白血球細胞の集団を測定する。特定の態様において、方法を(毎回、細胞を無作為に選択して)約10〜100回繰り返し、患者によって発現されるpCDR3の平均割合を決定する。特定の態様において、pCDR3の最小割合は、約25〜約75のパーセント数である。特定の態様において、pCDR3は、少なくとも1000種の最も高頻度に共有されているCDR3で構成される。特定の態様において、pCDR3は、本明細書に記載のSEQ ID NO:1〜SEQ ID NO: 4014を含む。例えば、患者の正常性インデックスは、患者サンプルの所定の数のリード中に存在する、SEQ ID NO: 1〜SEQ ID NO: 4014によって表されるpCDR3配列の割合に基づいて決定され得る。特定の態様において、pCDR3は、プールの個体のうちの少なくとも50%によって共有されているCDR3で構成される。
個体の参照プールはさまざまなサイズを有し得る。特定の態様において、参照プールは少なくとも100個体を含む。特定の態様において、プールは約1000個体を含む。特定の態様において、プールは健常な対照個体で構成されるのに対し、他の態様では、プールは1つまたは複数の特定の疾患状態を有する個体で構成される。参照プールは、所与の患者のある特定の変数を占めるようにさらに制御され得る。特定の態様において、プールの個体は、患者と年齢をほぼ合わせられている。他の態様において、プールの個体は、患者と性別を合わせられている。
本開示のさまざまな局面において、本明細書に記載された任意の方法の下で分析される免疫系細胞には、例えば、全T細胞 [panT]、T細胞の機能的サブセット、例えば、CD8+T細胞[細胞傷害性T (Ta)]、CD4+T細胞など、およびそれらのサブセット[TH1、TH2、TH17、制御性T (Treg)および濾胞性T (TFH)]、またはT細胞の分化サブセット(例えば、ナイーブT (Tn)、活性化T (Ta)、メモリーT (Tm))、全B細胞(panB)およびそれらのサブセット、例えば、ナイーブB (Br)、活性化B (Ba)、メモリーB (Bm)、形質B細胞および形質芽B細胞などが含まれ得る。そのような細胞は、末梢血または当技術分野において公知の他の供給源から得ることができる。
好ましい態様のみが例示を目的として記載されていること、および本開示の範囲内に属するさまざまな改変が存在することが、当業者に明らかである。本開示のこれらおよび他の局面が以下により詳細に記述される。
(上から下に)総リード数、ユニークなCDR3の数、pCDR3の数、および正常性インデックスを表す、1つのグラフの中に重ね合わせた4つのプロットを示す。
詳細な説明
本発明者は、患者サンプル中のCDR3配列を、個体のインデックス群の最もよく共有されているCDR3配列(すなわち、pCDR3)と比較することによって患者の免疫レパートリーの多様性を判定する方法を開発した。患者サンプル中のこのpCDR3の割合は、「正常性インデックス(正常性指標)」と称され、当該患者における免疫レパートリーの多様性の診断指標として機能し得る。本開示は、そのような高度に共有されているpCDR3のサブセットを決定するための方法をさらに含む。本開示の1つの局面において、患者の正常性インデックスが最小割合を満たすまたはそれを上回る場合に患者の免疫レパートリーは正常とみなされるのに対して、患者の正常性インデックスが当該最小割合を下回る場合に患者の免疫レパートリーは異常とみなされる。本明細書において用いられる「患者」は、ヒトまたは動物のいずれかを指し得る。
個体によって発現されるCDR3は非常に大きな多様性を示し、最大で10^15のユニークなCDR3が可能である。したがって、本開示は、免疫系多様性の基準としてCDR3を用いる。本発明者は、7500万個のCDR3のサンプリングに基づいて、無作為に選択したCDR3の約81%が所定の個体にユニークであり、複数の個体間で共有されないことを明らかにしている。一方で、本開示は、高度に共有されているCDR3のプールを決定するための方法を提供し、それによって、個体の免疫レパートリーの多様性を比較し得る共有CDR3の標準インデックスを可能にする。
本明細書で用いられる「異常」は、患者において測定された最小割合のpCDR3配列の非存在を意味する。したがって、異常は、pCDR3を得るのに用いられた参照群の個体とは異なることを示す。異常な免疫レパートリーは、必ずしもそうではないが、患者における疾患の存在または非存在を示し得る。
本明細書で用いられる「免疫レパートリー」は、個体(場合によっては複数の個体)のリンパ球において検出される異なるCDR3配列のセットを意味する。
本開示の方法は、以下の工程を用いて実施され得、それにより患者における正常な免疫状態または異常な免疫状態が特定される。当該方法は以下の工程を含む:(a)標的特異的ネステッドプライマーを含む反応混合物中で患者由来の白血球細胞の集団からポリペプチドを増幅して第1のアンプリコンのセットを生成する工程であって、標的特異的ネステッドプライマーの少なくとも一部が、増幅時に少なくとも1種の共通プライマーのための結合部位を第1のアンプリコンに組み込むための鋳型として機能する追加のヌクレオチドを含む、工程;(b)第1のアンプリコンを含む第1の反応混合物の一部を、少なくとも1種の共通プライマーを含む第2の反応混合物に移す工程;(c)少なくとも1種の共通プライマーを用いて第1のアンプリコンを増幅し、第2のアンプリコンのセットを生成する工程;(d)第2のアンプリコンを配列決定し、白血球細胞の亜集団におけるCDR3を同定する工程、および(e)同定されたCDR3配列を用いて、サンプルによって表されるpCDR3の割合を定量化し、正常性インデックスを提供する工程;ならびに(f)正常性インデックスが正常であるか異常であるかをを特定する工程であって、正常な状態は最小割合のpCDR3の存在を特徴とし、異常な状態は最小割合のpCDR3の非存在を特徴とする、工程。図1に示すように、患者の正常性インデックス、pCDR3、およびユニークなCDR3は、相関性を有する。
特定の態様において、配列決定には、1サンプル当たり約100,000回のリード(配列読み取り)が含まれる。特定の態様において、無作為選択を用いて複数回(例えば、約10〜100回)のリード(配列読み取り)が実施され、サンプル中に存在するpCDR3配列の平均割合が取得される。得られた数を参照プールにおけるpCDR3の数で割り、0%〜100%の数である「正常性インデックス」と称される割合を取得する。例えば、患者サンプルが1000のpCDR3配列のうち400を含む場合、患者の正常性インデックスは0.40または40%である。他の態様において、少なくとも10,000回のリード(配列読み取り)が行われる。他の態様において、100,000回を上回るリードが行われる。他の態様において、リード(配列読み取り)は10回未満実施される。他の態様において、リード(配列読み取り)は100回より多く実施される。
特定の態様において、インデックスプールは約1000個体で構成される。他の態様において、インデックスプールは100〜1000個体を含む。他の態様において、インデックスプールは100を下回る個体を含む。他の態様において、インデックスプールは1000を上回る個体を含む。当該個体は、年齢を患者に合わせられている、性別を患者に合わせられている、健常である、疾患を患者に合わせられている、かつ/または(変数を制御する場合に)当技術分野において一般に知られている他の基準であってもよい。特定の態様において、インデックスプールは健常対照で構成される。他の態様において、インデックスプールは、健常な対照および1つまたは複数の疾患状態を有する個体の混合で構成される。他の態様において、インデックスプールは、1つまたは複数の特定の疾患状態を有する個体で構成される。
特定の態様において、インデックスプールによって共有されているCDR3配列(すなわち、pCDR3)は、インデックスプールからの各サンプルを比較する工程、およびそのような参照プール中の試験した個体のうちの少なくとも50%によって共有されているCDR3を同定する工程によって決定される。特定の態様において、pCDR3は上位約1000個の共有CDR3配列を含む。他の態様において、pCDR3は少なくとも100個のCDR3配列を含む。他の態様において、pCDR3は1000個を上回るCDR3配列を含む。
特定の態様において、免疫レパートリーの正常状態または異常状態を判定するために用いられる、pCDR3の最小割合は、約25%である。他の態様において、pCDR3の最小割合は25%〜75%である。
ヒトまたは動物の免疫系における細胞の数および多様性は非常に大きく、小さくない細胞サブセットの配列決定はほとんど不可能であったことから、免疫系を広範に評価することは以前には不可能であった。本発明者は、以前に利用可能な方法よりも高い感度および特異性を提供しつつ半定量的な結果をもたらす半定量的PCR法(アームPCR(arm-PCR)、米国特許出願公開第20090253183号により詳細に記載されている)を開発した。特異性および感度を増大させ、それによって1つのサンプル内で検出可能な標的の数を増大させるこの能力こそが、当該方法を免疫レパートリーのクローン形質の相対数を検出するのに理想的なものにする。本発明者はさらに最近では、この配列決定法を用いると、インデックス群によって通常共有されているCDR3配列と患者のCDR3配列との比較が可能になり得ることを発見しており、本発明の方法の開発につながっている。本発明の方法は、個体のインデックスプールに対する対象の免疫レパートリーの多様性を評価するために用いられ得る。例えば、本発明者は、疾患の存在が免疫レパートリーの多様性の減少(例えば、本開示の方法を用いて容易に検出することができる、CDR3配列の多様性の減少)と相関することを実証している。したがってこの方法は、細胞数および生化学的検査が臨床診療で現在用いられているのと同様に、正常な免疫レパートリーの多様性か異常な免疫レパートリーの多様性かの初期診断指標として有用であり得る。
免疫レパートリーのクローン形質(すなわち、クローン型)は、免疫系の免疫グロブリン(Ig)およびT細胞受容体(TCR)生成の初期段階における体細胞組換えによる可変部遺伝子断片(V)、多様性遺伝子断片(D)および結合部遺伝子断片(J)の再構成によって決定される。V(D)J再構成は、T細胞受容体α、β、γ、およびδ鎖から、ならびに免疫グロブリン重鎖(IgH)および軽鎖(IgK、IgL)から増幅および検出することができる。細胞は、例えば、末梢血、リンパ組織、がん組織、または他の器官および/もしくは器官系からの組織もしくは液体を得ることによって患者から得ることができる。血液サンプルなどのこれらのサンプルを得るための技法は当業者に公知である。細胞数は、PCR増幅および配列決定によって検出される配列の数から推定され得る。
約30〜90ヌクレオチドを含むCDR3領域は、組換えられた可変部遺伝子断片(V)、多様性遺伝子断片(D)および結合部遺伝子断片(J)の接合部を含む。これは、受容体の結合特異性をコード化しており、ユニークなV(D)J再構成を同定するための配列タグとして有用である。
Wangらは、PCRを用いて検体中の標的分子の数の定量的または半定量的評価を得ることができることを開示した(Wang, M. et al, “Quantitation of mRNA by the polymerase chain reaction,” (1989) Proc. Nat’l. Acad. Sci. 86: 9717-9721)。定量的増幅を達成するための特に効果的な方法は、以前に本発明者によって報告されている。そのような方法の一つはアームPCRとして公知であり、米国特許出願公開第20090253183A1号に記載されている。
本開示の局面には、T細胞、B細胞、および/またはTもしくはB細胞のサブセットからのCDR3のアームPCR増幅が含まれる。そのような細胞型は、これらに限定されないが、FACSソーティングおよび磁性ビーズソーティングを含む当技術分野において公知の技術を用いて選別および単離され得る。したがって、本明細書において用いられる細胞の「集団」という用語は、細胞の「集団」または「亜集団」と一般的に称されるものを含む。次いで、多数の増幅産物が、例えば454またはIlluminaなどのプラットフォームを用いる次世代シーケンシングを用いて、効率的に配列決定され得る。
アームPCR法は、1回の反応で複数のポリヌクレオチドの高感度での半定量的増幅を提供する。アームPCR法はまた、密閉カセットシステム(iCubate(登録商標), Huntsville, Alabama)での自動化法によって実施され得、例えば様々なTおよびB細胞のレパートリーは膨大であることから、これは本発明の方法において有益である。アームPCR法では、DNAポリメラーゼによって駆動される反応において、当該反応に標的特異的プライマーが導入される結果として、標的の数が増加する。この増幅反応のさらなる結果は、共通プライマー用の結合部位の導入であり、これは、第1のアンプリコンセットを含む第1反応混合物の一部を、共通プライマーを含む第2反応混合物に移すことにより、後続の増幅において用いられる。本明細書で用いられる「少なくとも1種の共通プライマー」は、そのような結合部位に結合する少なくとも1種のプライマーを指し、フォワードプライマーおよびリバースプライマーなどのプライマー対を含む。この移す工程は、第1増幅反応由来の反応混合物の一部を回収し、そのサンプルを第2の反応チューブまたはチャンバーに導入するか、または完了した第1増幅から液体の一部を取り除いて一部を残し、第1増幅を実施したチューブ内に新しい試薬を加えることによって実施され得る。いずれの場合にも、次いで、共通プライマーと共に追加のバッファー、ポリメラーゼ等が加えられ、検出用の増幅産物が生成され得る。共通プライマーを用いる標的分子の増幅は、半定量的な結果をもたらし、ここで、第1増幅で増幅された定量的な数の標的は、標的特異的なプライマーよりはむしろ共通プライマーを用いて増幅され、それによって、有意に多い数の標的を検出用に生成することができ、かつ患者の血液サンプル内での様々な再構成を含む細胞の相対量を測定することができる。また、第2反応混合物を第1反応混合物の一部と組み合わせることによって、より高濃度の標的特異的プライマーを第1反応混合物に加えることができ、第1増幅反応においてより高い感度が得られる。この特異性と感度の組み合わせは、アームPCR法等の方法の使用により定量的な結果を達成する能力と共に、細胞集団が発現するCDR3を、診断に有用な正常性インデックスを作成するのに十分な感度で定量的に評価することを可能にする。
抗原の認識に起因するクローン増殖は、当該抗原を認識する細胞(抗体産生B細胞または受容体を有するT細胞を潜在的に含む)のより大きな集団をもたらす。これは、本明細書に開示された方法にしたがって行われるリードを抗原特異的増殖に偏らせ得、その結果、検出されるpCDR3配列の割合を低下させる。そのため、相対的に低い正常性インデックス(例えば、最小割合を下回る正常性インデックス)は、特定の疾患を有すると診断された個体または特定の抗原に対して最近ワクチン接種された個体で多く見られる特定の細胞集団の増殖を示し得る。
免疫系細胞の可変領域を増幅および配列決定するためのプライマーは市販されており、発明者の公開された特許出願W02009137255およびUS201000021896A1などの刊行物に記載されている。
Hoffman-LaRoche, Inc.の454(登録商標)シーケンシングシステムなど、複数の市販のハイスループットシーケンシング技術が存在する。454(登録商標)シーケンシング法では、例えば、AおよびBアダプターが、PCRの過程でPCR産物に連結されるか、またはPCR反応後にライゲーションされる。アダプターは増幅工程および配列決定工程で用いられる。アームPCR技術を組み合わせて行われる場合、AおよびBアダプターは、増幅反応において(「共用プライマー」または「スーパープライマー」と称されることもある)共通プライマーとして用いられ得る。AおよびBアダプターをサンプルライブラリー(PCRアンプリコンなど)に物理的に付着させた後、当業者に公知の技術を用いて一本鎖DNAライブラリーが調製される。一本鎖DNAライブラリーは、特異的に設計されたDNA捕捉ビーズの表面に固定化される。各ビーズは、ユニークな一本鎖DNAライブラリー断片を保有する。ビーズ結合ライブラリーは、油中水型混合物中で増幅試薬によって乳化され、それぞれが1つのユニークなサンプルライブラリー断片を有するちょうど1つのビーズを含む、マイクロリアクターを生じる。ユニークなサンプルライブラリー断片は各々、その自身のマイクロリアクター内で増幅され、競合配列または混入配列を排除する。断片コレクション全体の増幅は並行して行われる。各断片について、これは、1ビーズあたり数百万のコピー数をもたらす。続いて、エマルジョンPCRは壊されるが、増幅断片はその特異的ビーズに結合したままである。クローン的に増幅した断片は、配列決定のために、濃縮されかつPicoTiterPlate(登録商標)デバイス上にロードされる。PicoTiterPlate(登録商標)ウェルの直径は1ウェルあたり1つのビーズのみを受け入れる。シーケンシング酵素の添加後、配列決定装置の流体サブシステムは、それぞれが1つのビーズを含む数十万のウェル全体にわたって一定の順序で個々のヌクレオチドを流す。鋳型鎖に相補的な1つ(または複数)のヌクレオチドの添加は、装置内のCCDカメラによって記録される化学発光シグナルをもたらす。PicoTiterPlate(登録商標)デバイス全体に生じるシグナルの強度および位置情報の組み合わせは、GS FLXシステムにより、それぞれが最大で約450塩基対である1,000,000を上回る個々のリードの配列をソフトウエアが決定することを可能にする。
定量的および/または半定量的方法を用いて配列を得ているので、次いで、例えば、患者サンプルの所定の数のリードによって表されるpCDR3の割合を決定することによって、正常性インデックスを計算することができる。各患者の正常性インデックスは、所定の閾値と比較され、患者の正常性インデックスが、正常範囲内に属することから正常である、または閾値を下回り、それによって異常であるかどうか決定され得る。
本開示の方法は、患者の免疫レパートリーが異常かどうかを判定する診断目的のためのさらなる臨床検査を医師に提供する。さらに、本開示の方法は、特に、米国特許出願公開第201000291668A1号において本発明者により記載されているものなどの自動化システムで使用する場合、複数の患者由来のサンプルを分析するために用いられ得、増幅した標的配列の検出は1つまたは複数のマイクロアレイの使用によって達成され得る。
患者サンプル
ヘパリンナトリウム中に収集した全血サンプル(40 ml)または末梢血単核球(PBMC)を、健常な個体および疾患を有する個体の両方の混合集団である1100人の個体から得た。1100人の個体は、1群あたり100サンプルを有する11の異なる群に無作為に配置した。
RNA抽出およびレパートリー増幅
RNA抽出を、RNeasy Mini Kit(Qiagen)を用いて製造者のプロトコールにしたがって実施した。各標的について、ネステッド配列特異的プライマーのセット(フォワードアウト、Fo;フォワードイン、Fi;リバースアウト、Ro;およびリバースイン、Ri)を、www.irepertoire.comで入手可能なプライマーソフトウエアを用いて設計した。共通配列タグの対を全ての内部プライマー(FiおよびRi)に連結させた。これらのタグ配列を最初の数回のの増幅サイクルにてPCR産物に組み込ませた後に、共用プライマーの対により対数増幅を行った。第1増幅ラウンドでは、配列特異的ネステッドプライマーのみを用いた。次に、エキソヌクレアーゼ消化によってネステッドプライマーを取り除いた。第1ラウンドのPCR産物は、共用プライマーおよび新しい酵素とdNTPとの混合物を添加することによって、第2ラウンド増幅用の鋳型として用いられる。異なる各バーコードタグを、PCRプライマーによって同じサンプル由来のアンプリコンに導入した。
配列決定
異なるサンプルに由来するバーコードタグ付きアンプリコンを一緒にプールし、2%アガロースゲルにロードした。電気泳動後、アガロースゲルから抽出した250〜500 bp断片に対応するDNAバンドからDNA断片を精製した。454 GS FLXシステムをチタンキット(SeqWright, Inc.)と共に用いて、DNAの配列決定を行った。
配列決定データ分析
各サンプルの配列をバーコードタグによって選別した。配列分離後、Wangら(Wang C, et al. High throughput sequencing reveals a complex pattern of dynamic interrelationships among human T cell subsets. Proc Natl Acad Sci USA 107(4): 1518-1523)によって報告されたアプローチと同様の方法で、配列分析を実施した。簡単に説明すると、生殖系列VおよびJ参照配列を、IMGTサーバー(http://www.imgt.org)からダウンロードし、プログラムIRmapを用いて配列リード(配列読み取りデータ)上にマッピングした。参照配列においてCDR3領域を画定する境界を、マッピング情報により配列リード(配列読み取りデータ)上に写した。配列リード(配列読み取りデータ)における囲まれたCDR3領域を抽出し、アミノ酸配列に翻訳した。
pCDR3の決定
11群のそれぞれから得られた配列を比較し、どのCDR3配列が各群の少なくとも50%のサンプルで検出されたかを決定した。得られたCDR3配列を選別し、上位4014個の最もよく共有されていたCDR3配列を、患者サンプルの正常性インデックスを計算する目的のためのpCDR3として選択した。pCDR3に含まれるものとして選択されたCDR3配列(SEQ ID NO:1〜SEQ ID NO: 4014)を表1に示す。
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本出願はさまざまな刊行物を参照する。これらの刊行物の開示は、その全体において、参照により本出願に組み入れられ、本出願が属する技術分野の状況をより詳しく説明する。開示された参照はまた、参照に依拠する文章において述べられる範囲内に包含される材料について、参照により本明細書に個別的かつ特異的に組み入れられる。
本明細書において記載される方法論およびそのさまざまな態様は例示的なものである。本明細書に記載される方法論のさまざまな他の態様が可能である。

Claims (26)

  1. 以下の工程を含む、免疫レパートリーの多様性を用いて、個々の患者の免疫レパートリーの正常状態または異常状態を評価するための方法:
    (a)参照群の個体から同定された該参照群の個体によって共有されているpCDR3配列に対するプライマーを用いて、該患者の免疫レパートリーにおける、該共有pCDR3配列群内の個々のCDR3の存在を検出する工程;および
    (b)該共有群のpCDR3配列のうちの該患者の免疫レパートリー内で見出されるものの割合を同定して該患者の免疫レパートリーの状態を評価する工程であって、該共有群に関して最小割合の共有pCDR3配列の存在が正常な免疫レパートリーを表し、該共有群に関して最小割合の共有pCDR3配列の非存在が異常な免疫レパートリーを表す、工程。
  2. 細胞の集団が、全T細胞 [panT]、CD8+T細胞 [細胞傷害性T(Ta)]、CD4+T細胞およびそれらのサブセット [TH1、TH2、TH17、制御性T(Treg)、濾胞性T(TFH)]、T細胞の分化サブセット、例えば、ナイーブT (Tn)、活性化T (Ta)、メモリーT (Tm)、全B細胞 (panB)、ナイーブB (Br)、活性化B (Ba)、メモリーB (Bm)、形質B細胞、および形質芽B細胞からなる群より選択される、請求項1記載の方法。
  3. 前記pCDR3の最小割合が、約25%〜約75%より選択されるパーセント数である、請求項1記載の方法。
  4. 前記pCDR3の最小割合が約25%である、請求項1記載の方法。
  5. 前記pCDR3が、約1000種の最も高頻度に共有されているCDR3で構成される、請求項1記載の方法。
  6. 前記pCDR3が、1000種を上回る最も高頻度に共有されているCDR3で構成される、請求項1記載の方法。
  7. 前記pCDR3が、1000種を下回る最も高頻度に共有されているCDR3で構成される、請求項1記載の方法。
  8. 前記pCDR3が、プールの個体のうちの少なくとも25%によって共有されているCDR3で構成される、請求項1記載の方法。
  9. 前記pCDR3が、プールの個体のうちの少なくとも50%によって共有されているCDR3で構成される、請求項1記載の方法。
  10. 前記プールが少なくとも100個体を含む、請求項9記載の方法。
  11. 前記プールが約1000個体を含む、請求項9記載の方法。
  12. 以下の工程を含む、患者における免疫レパートリーの多様性を判定するための方法:
    (a) 標的特異的ネステッドプライマーを含む反応混合物中でヒトまたは動物対象由来の白血球細胞の集団からポリヌクレオチドを増幅して第1のアンプリコンのセットを生成する工程であって、標的特異的ネステッドプライマーの少なくとも一部が、増幅時に少なくとも1種の共通プライマーのための結合部位を該第1のアンプリコンに組み込むための鋳型として機能する追加のヌクレオチドを含む、工程;
    (b) 該第1のアンプリコンを含む第1の反応混合物の一部を、少なくとも1種の共通プライマーを含む第2の反応混合物に移す工程;
    (c) 該少なくとも1種の共通プライマーを用いて該第1のアンプリコンを増幅し、第2のアンプリコンのセットを生成する工程;
    (d) 該第2のアンプリコンを配列決定して白血球細胞の亜集団におけるCDR3配列を同定する工程;
    (e) 同定された該CDR3配列を用いて、サンプルによって表されるpCDR3の割合を定量化し、正常性インデックスを提供する工程;および
    (f) 該正常性インデックスが正常であるか異常であるかを特定する工程であって、正常状態は最小割合のpCDR3の存在を特徴とし、かつ異常状態は最小割合のpCDR3の非存在を特徴とする、工程。
  13. 前記細胞の集団が、全T細胞 [panT]、CD8+T細胞 [細胞傷害性T(Ta)]、CD4+T細胞およびそれらのサブセット [TH1、TH2、TH17、制御性T(Treg)、濾胞性T(TFH)]、T細胞の分化サブセット、例えば、ナイーブT (Tn)、活性化T (Ta)、メモリーT (Tm)、全B細胞 (panB)、ナイーブB (Br)、活性化B (Ba)、メモリーB (Bm)、形質B細胞、および形質芽B細胞からなる群より選択される、請求項12記載の方法。
  14. 前記白血球細胞の集団が、約100,000個の無作為に選択された細胞である、請求項12記載の方法。
  15. 前記方法が、毎回、細胞が無作為に選択されて約10〜100回繰り返されて、前記患者によって発現されるpCDR3の平均割合が決定される、請求項12記載の方法。
  16. 前記pCDR3の最小割合が、約25〜約75のパーセント数である、請求項12記載の方法。
  17. 前記pCDR3の最小割合が約25%である、請求項12記載の方法。
  18. 前記pCDR3が、少なくとも1000種の最も高頻度に共有されているCDR3で構成される、請求項12記載の方法。
  19. 前記pCDR3が、SEQ ID NO:1〜SEQ ID NO: 4014を含む、請求項12記載の方法。
  20. 前記pCDR3が、プールの個体のうちの少なくとも50%によって共有されているCDR3で構成される、請求項12記載の方法。
  21. 前記プールが、少なくとも100個体を含む、請求項20記載の方法。
  22. 前記プールが、約1000個体を含む、請求項20記載の方法。
  23. 前記プールが、健常な対照個体で構成される、請求項20記載の方法。
  24. 前記プールが、1つまたは複数の特定の疾患状態を有する個体で構成される、請求項20記載の方法。
  25. 前記プールの個体が、前記患者に年齢をほぼ合わせられている、請求項20記載の方法。
  26. 前記プールの個体が、前記患者に性別を合わせられている、請求項20記載の方法。
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