JP2018530597A - フルベストラント組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明の主題は、改善された溶解度及び安定性を有するすぐに注入することができるフルベストラント組成物、及びそれを調製するための方法を提供する。企図される組成物は、フルベストラントを100mg/ml超の濃度で含み、かつ、少なくとも3か月にわたって25℃で保存された場合に、5wt%未満のレベルでフルベストラントの分解を維持する。

Description

本願は、2015年10月13日付けのインド出願番号3878/MUM/2015の優先権を主張する。当該出願及び本明細書で論じられた全ての外的材料は、その全体が参照により組み込まれる。組み込まれた参照における用語の定義又は使用が、本明細書に提供された当該用語の定義と矛盾するか又は反する場合、本明細書に提供された当該用語の定義が適用され、参照における当該用語の定義は適用されない。
発明の分野
本発明の分野はフルベストラント組成物である。
背景
背景説明は、本発明の理解に有用であり得る情報を含む。本明細書に提供された情報のいずれかが先行技術であるか又は現在請求されている発明と関連していること、あるいは具体的又は暗示的に参照された任意の刊行物が先行技術であることを認めるものではない。
乳がんは、多くの国において女性の間で最も一般的ながんであり、生涯で女性の約8人に1人が罹患する。女性の年齢とともに乳がんのリスクは高まり、高齢者、特に閉経後女性の間でその罹患率の増加が生じることになる。
フルベストラントは、抗エストロゲン療法後の疾患進行を伴う閉経後女性におけるホルモン受容体陽性転移性乳がんの薬物治療である。フルベストラントは、ヒト乳がん細胞におけるエストロゲン受容体に競合的に結合し、下方制御する、エストロゲンアンタゴニストである。これは、タモキシフェン耐性及びエストロゲン感受性乳がん細胞の成長を阻害する。
フルベストラントの化学名は、7-アルファ-[9-[(4,4,5,5,5-ペンタフルオロペンチル)スルフィニル] ノニル]エストラ-1,3,5(10)-トリエン-3,17-ベータ-ジオールである。分子式はC324753Sであり、その構造式は以下の式Iにより示される:


式I
Faslodex(登録商標)によって提供される現在市販されている製品は、50mg/mlのフルベストラントを含有する注射用の透明な、無色から黄色の、粘性溶液である。現在承認されている製品の不活性成分は、高濃度のベンジルアルコール及び安息香酸ベンジルを共溶媒として、並びにヒマシ油を放出速度調節剤として含む。これは、筋肉内注入のための滅菌された単一の予め充填された5ml注射器で供給され、推奨される用量及び投薬スケジュールに応じて1か月ごとに複数の注射器が必要とされ得る。当該組成物は、2〜8℃で冷蔵しなければならず、かつ投与前に室温にすべきである。
残念ながら、Faslodex溶媒系におけるフルベストラントの低い溶解度のために、全用量を受けるために多くの容量が患者に注入されなければならず、しばしば複数回の注入を必要とする。さらに、Faslodexは、注入部位の疼痛、吐き気、嘔吐及び食欲不振を伴い、おそらく相当量のリシノール酸含有ヒマシ油の存在が原因である。
より低容量で投与することができるか、又は投与に伴う副作用のいくつかを低減する、Faslodex製剤を提供するために、いくらかの努力がなされてきた。
例えば、国際特許出願番号PCT/IN2013/000235、Palepuは、DMSO溶媒、油混合物を含む保存安定性フルベストラント含有組成物を教示し、当該組成物は、ヒマシ油及びヒマシ油誘導体、並びに安息香酸ベンジル又はベンジルアルコール徐放部材を含まない。溶媒:油:徐放部材の好ましい容量比としては、1.3:1:1.7及び1:1:1が挙げられる。残念ながら、Palepuは、それに伴う副作用(例えば、胃腸障害)を避けるためにヒマシ油の除去に焦点を当てたが、Palepuは、大容量の安息香酸ベンジル及びベンジルアルコールがしばしば注入部位における疼痛を伴うことを、明らかに認識していない。さらに、Palepuの製剤の多くは明らかに、Faslodexと比較して実質的な溶解度の増加を達成することはできなかった(すなわち、>100mg/ml)。
粘性が低くかつ透明性の高いフルベストラント組成物を提供するために他の努力がなされており、それによって迅速な作用発現に有用である。例えば、Patelらの米国特許出願番号2014/0296191は、唯一の溶媒としてジエチレングリコールモノエチルエーテルを利用するフルベストラント組成物を教示している。残念ながら、Patelは、そのフルベストラント製剤について58.80mg/mlの溶解度を報告しているのみであり、これもやはり多くの注入容量を必要とする。
したがって、フルベストラントについて増大した溶解度及び安定性を有する改善されたフルベストラント組成物が依然として必要とされている。
発明の概要
出願人は驚くべきことに、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(DEGEE)中のフルベストラントの溶解度及び安定性が、低濃度(例えば、≦5体積/体積(v/v)%)の共溶媒、例えばベンジルアルコールを提供することによって、大幅に改善され得ることを発見した。対照的に、より高濃度(例えば、>5v/v%)のベンジルアルコールが含まれた場合、特にヒマシ油が存在しない場合には、溶解度は有意に低下した。
本発明の主題は、改善された溶解度及び安定性を有するすぐに注入することができるフルベストラント組成物を提供し、当該フルベストラント組成物は、少なくとも180日間、透明かつ無色のままであり得る。企図される組成物は、100mg/ml超の濃度でフルベストラントを含み、かつ、少なくとも3か月にわたって25℃で保存された場合に、5重量(wt)%未満のレベルでフルベストラントの分解を維持する。
DEGEEは、組成物中に一次溶媒又は可溶化剤として、例えば、組成物の少なくとも10v/v%、少なくとも20v/v%、少なくとも30v/v%、少なくとも40v/v%、少なくとも50v/v%、少なくとも60v/v%、少なくとも70v/v%、少なくとも80v/v%、少なくとも85v/v%の濃度で、含まれ得る。異なる観点から見ると、DEGEEは、フルベストラントを溶解するために使用される溶媒系の少なくとも10v/v%、少なくとも20v/v%、少なくとも30v/v%、少なくとも40v/v%、少なくとも50v/v%、少なくとも60v/v%、少なくとも70v/v%、少なくとも80v/v%、少なくとも90v/v%、又はさらに少なくとも95v/v%の濃度で含まれ得る。追加的に又は代替的に、1又は複数のDEGEEのアルキル誘導体が、一次溶媒として含まれ得、例えばジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノ-イソ-プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ-n-プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ-n-ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ-イソ-ブチルエーテル、又は ジエチレングリコールモノ-n-ヘキシルエーテルが挙げられる。
DEGEEは、その安全性及び毒性について試験されてきた十分に研究された溶媒であり、様々な投与経路による治療的使用のために安全であると報告されている。DEGEEは有利には、それを容易に流動可能かつ注射可能にする粘度及び密度を有し、引き出し及び患者への投与を容易にする。DEGEEが、本明細書に提供されたフルベストラント製剤中に高濃度で存在する場合、当該フルベストラント製剤は有利には、当該製剤を容易に流動可能及び注射可能にする粘度及び密度を有し得る。さらに、DEGEEは、フルベストラント組成物の調製に使用される既知の賦形剤を超えるいくつかの健康上の利点を有し、当該既知の賦形剤としては、肝毒性及び腎毒性の両方である組織刺激性と考えられているグリコフロール、注入時にヒスタミン産生を誘発する傾向のためにアナフィラキシーショックを引き起こすと考えられているcremophor EL、並びに、非経口的に多量に投与された場合に、2型リボソーム不活性化タンパク質であるリシンの作用の結果として細胞プロセスの広範な混乱を引き起こすことが報告されている、ヒマシ油、が挙げられる。
さらに、DEGEEは、筋肉内に注入された場合に、哺乳動物におけるフルベストラントの吸収を高めることができ、したがって、意図する目的のための改善された薬理学的効果を提供し得る。本明細書に提示される製剤において、少なくとも99%、より好ましくは少なくとも99.7%又は少なくとも99.9%の純度を有するDEGEEを使用することが好ましい。
第1の共溶媒は、組成物(又は溶媒系)の1〜10v/v%、より好ましくは1〜7v/v%、及びさらにより好ましくは組成物(又は溶媒系)の1〜5v/v%又は1〜4v/v%を含み得る。文脈が反対に指示しない限り、本明細書に記載された全ての範囲はそれらの端点を含むものと解釈されるべきであり、かつ、オープンエンドな(open-ended)範囲は商業的に実用的な値のみを含むと解釈されるべきである。同様に、全ての値のリストは、文脈が反対に指示しない限り、中間値を含むものとして考慮されるべきである。企図される共溶媒は、とりわけ、ベンジルアルコール、エタノール、他の薬学的に許容されるアルコール、ジメチルスルホキシド、グリコフロール、N-メチルピロリドン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ソルケタール、グリセロールホルマール及びアセトンを含む。そのような低濃度で存在する場合、共溶媒は、毒性、あるいは注入部位における実質的な疼痛又は炎症を引き起こさないか、又はそれらに寄与しないであろうことが企図される。
場合により、放出速度調節剤及び第2の共溶媒の少なくとも1つが、全体の溶解度に有意な影響を及ぼすことなく、いくつかの企図される高溶解度フルベストラント組成物中に含まれ得る。放出速度調節剤(複数)は、薬物送達系からのフルベストラントの放出速度を変更することができ、油、ヒマシ油、中鎖トリグリセリン(MCT)油、分画油、トリグリセリド、ジグリセリド、モノグリセリド、中鎖脂肪酸トリグリセリド、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、オレオイルポリオキシ-6-グリセリド、ベヘネート、プロピレングリコール脂肪酸ジエステル(例えば、グリセロールトリラウレート、グリセロールトリミリステート、グリセロールトリパルミテート及びグリセロールトリステアレート)、又は任意の他の好適な調節剤を含むことができる。また、生分解性放出速度調節剤、例えばポリ(ε-カプロラクトン)(PCL)、ポリ(乳酸(lactide acid))(PLA)、ポリグリコリド(PGA)、ポリグリコネート、ポリ無水物、ポリオルトエステル、ポリジオキサノン(polydioxanone)、ポリアルキルシアノアクリレート及びポリ(乳酸-co-グリコール酸)(PLGA)ベースの放出調節剤が存在し得る。1つ又は複数の放出速度調節剤が企図される組成物中に存在してもよく、並びに、1つ又は複数のDEGEEのための共溶媒が存在してもよいことが理解されるべきである。
各放出速度調節剤及び共溶媒は、任意の好適な濃度で含まれ得、当該濃度はフルベストラント組成物又はフルベストラント溶媒系の1〜5w/v%、1〜5v/v%、1〜10w/v%、1〜10v/v%、1〜15w/v%、1〜15v/v%、1〜20v/v%、1〜25v/v%、1〜35v/v%、1〜45v/v%、1〜55v/v%、1〜65v/v%、1〜75v/v%、60v/v%未満、50v/v%未満、40v/v%未満、25v/v%未満、15v/v%未満、10v/v%未満、5v/v%未満、又はさらに3v/v%未満を含む。
本発明の主題の目的は、最小容量でのフルベストラントの治療上有効量を送達することができる製剤を提供し、それによって疼痛を減少させ、かつ患者の服薬順守及び使いやすさを高めることである。それゆえ、いくつかの態様では、フルベストラントは、すぐに注入することができる組成物中に、少なくとも110mg/ml、少なくとも125mg/ml、少なくとも150mg/ml、少なくとも175mg/ml、又はさらに少なくとも200mg/ml以上の濃度で存在し得る。異なる観点から見ると、フルベストラントは、すぐに注入することができる組成物中に、100〜300mg/ml、110〜300mg/ml、110〜250mg/ml、125〜275mg/ml、又は150〜250mg/mlの濃度で存在し得る。
いくつかの他の態様では、フルベストラント組成物は、少なくとも3か月(例えば、少なくとも4か月、少なくとも5か月、少なくとも6か月)にわたって25℃で保存された場合に、5wt%未満、より好ましくは2wt%未満、及びより好ましくは1wt%未満又は0.5wt%未満のレベルで、フルベストラントの分解を維持するように製剤化され得る。追加的に又は代替的に、フルベストラント組成物は、少なくとも3か月(例えば、少なくとも4か月、少なくとも5か月、少なくとも6か月)にわたって2〜8℃で保存された場合に、5wt%未満、より好ましくは2wt%未満、及びより好ましくは1wt%未満又は0.5wt%未満のレベルで、フルベストラントの分解を維持するように製剤化され得る。追加的に又は代替的に、フルベストラント組成物は、少なくとも3か月(例えば、少なくとも4か月、少なくとも5か月、少なくとも6か月)にわたって40℃で保存された場合に、5wt%未満、より好ましくは2wt%未満、及びより好ましくは1wt%未満又は0.5wt%未満のレベルで、フルベストラントの分解を維持するように製剤化され得る。
したがって、本発明者らはまた、単回使用又は複数回使用(multi-use)容器として構成され得る容器(例えば、バイアル、アンプル、静脈注射バッグ、注射器、カートリッジ)、並びに、物品(article)を含むすぐに注入することができるフルベストラント組成物を製造する方法を企図する。容器が複数回使用容器として構成される場合、当該容器は、独立した複数回の投与(例えば、2、3、4、5回の投与)に適しているフルベストラント組成物の量を含む。異なる観点から見ると、溶液中でのフルベストラントの複数の分解生成物の形成を抑制する方法が企図される。フルベストラント組成物は、少なくとも30日間、又はさらに少なくとも180日間、2〜40℃を含めた温度で保存された場合に、容器のヘッドスペース(head space)中に酸素が存在しても、透明かつ無色のままであるように製剤化され得る。
本発明の主題はまた、疾患、例えばがん、生理学的疾患又は病理学的疾患の治療又は予防のために本明細書に記載されたフルベストラント組成物の使用を提供する。
図1は、ラットにおける参照組成物(Faslodexと同様)又は本発明の主題の組成物の投与時のフルベストラント血漿濃度の経時的な変化を示す。
発明の詳細な説明
本発明の主題は、改善された溶解度及び安定性を有するすぐに注入することができる組成物を提供する。特に、フルベストラント又は他のホルモン療法薬を100mg/ml超の濃度で含有する組成物が提供され、当該組成物は、DEGEE含有溶媒系を含み、かつ、少なくとも3か月にわたって25℃で保存された場合に、5wt%未満のレベルでフルベストラントの分解を維持する。
例えば、以下でさらに論じられる本発明の主題の組成物の溶解度及び安定性を示す実験において、すぐに注入することができるフルベストラント組成物が製剤化され、300mgのフルベストラント、4v/v%のベンジルアルコール、及びDEGEEを1.7mlとするのに十分な量で含んだ。達成されたフルベストラントの溶解度は176mg/mlであった。
しかしながら、以下の実施例に示されるように、高い溶解度及び安定性のフルベストラント組成物は、DEGEE及びベンジルアルコールからなる溶媒系を有する製剤に限定される必要はないことを理解すべきである。企図される製剤は、DEGEE、ベンジルアルコール共溶媒、1又は複数の他の共溶媒、及び1又は複数の放出速度調節剤の様々な濃度及び組み合わせを含み得る。
実施例1:溶解度
フルベストラントの溶解度試験を、溶媒、共溶媒、油及び放出速度調節剤の様々な組み合わせを用いて行った。得られたデータを以下の表1に示す。
示されるように、様々な高溶解度のフルベストラント製剤を、DEGEE及び2〜5v/v%のベンジルアルコールを含有するか、又はそれらからなる溶媒系を用いて製剤化した。放出速度調節剤及び第2の共溶媒としての低濃度の油(例えば、MCT油)は、実質的にフルベストラントの溶解度に影響を及ぼさなかった。さらに、高溶解度のフルベストラント製剤を、高濃度のヒマシ油(例えば、50v/v%)が存在する場合に、より高濃度のベンジルアルコール(例えば、10v/v%)であっても達成した。ベンジルアルコール、エタノール及び安息香酸ベンジルの1又は複数がより高い濃度(例えば、14〜35v/v%)で存在した場合、達成されたフルベストラントの溶解度はより低く、例えば、Faslodexと同様であった。
実施例2:すぐに注入することができる高溶解度のフルベストラント組成物を製造する方法
1〜20w/v%の濃度でのフルベストラントを、最小量のDEGEEに添加し、攪拌する。1%のベンジルアルコールを、攪拌しながら添加する。成分を十分に混合して溶解させる。溶液をDEGEEで十分に希釈して、体積を1mlにする(表2参照)。これを無菌で濾過し、窒素バブリング及びブランケット(blanketing)下でアンプル又はバイアルに充填する。
実施例3:すぐに注入することができる高溶解度のフルベストラント組成物を製造する方法
10w/v%の濃度でのフルベストラントを、最小量のDEGEEに添加し、攪拌する。2%のベンジルアルコールを、攪拌しながら添加する。成分を十分に混合して溶解させる。溶液をDEGEEで十分に希釈して、体積を1mlにする(表3参照)。これを無菌で濾過し、窒素バブリング及びブランケット下でアンプル又はバイアルに充填する。
実施例4:すぐに注入することができる高溶解度のフルベストラント組成物を製造する方法
15w/v%の濃度でのフルベストラントを、最小量のDEGEEに添加し、攪拌する。4%のベンジルアルコールを、攪拌しながら添加する。成分を十分に混合して溶解させる。溶液をDEGEEで十分に希釈して、体積を1mlにする(表4参照)。これを無菌で濾過し、窒素バブリング及びブランケット下でアンプル又はバイアルに充填する。この製剤の溶液の粘度は約6.124cpsであることがわかった。
実施例5:不純物
フルベストラント組成物を、本明細書の実施例4に示されるように調製し(150mgのフルベストラント、4v/v%のベンジルアルコール、及びDEGEE 1mlまでの適量)、無菌で濾過し、窒素バブリング及びブランケット下でアンプル又はバイアルに充填した。当該組成物を6か月の安定性研究のために試験して、薬物分解パターンを評価した。不純物レベルを、相対面積比較法(area normalization method)(USP 39)を用いて計算した。6か月の全不純物の結果は、それぞれ0.5wt%未満である、(2〜8℃で)0.25%、(25℃/60% R.H.で)0.25%、及び(30℃/65% R.H.で)0.17%としてそれぞれ奨励されることがわかった。
実施例6:フルベストラント注入組成物の安定性に対する酸素含有量の影響
上記の最初の実験で成功を収めた後、180日間まで実施例4の製剤の安定性を確立するためにさらなる試験を行った。フルベストラント組成物を調製し、無菌で濾過し、窒素バブリング及びブランケット下でバイアルに充填した。バイアルを様々なパーセンテージの酸素に暴露して、組成物の分解を決定した。組成物を、USP 39 API法(HPLCにおける相対面積比較法によって)に従って関連化合物について試験した。以下の実験を行って、不純物の含有量に関して本発明の製剤の安定性に対する(バイアルのヘッドスペース中の)周囲酸素含有量の影響を決定した:
1.充填されたバイアルのヘッドスペース中の約10%の酸素含有量(ガスクロマトグラフィー試験による体積で11.50%)の効果。
2.充填されたバイアルのヘッドスペース中の約15%の酸素含有量(ガスクロマトグラフィー試験による体積で16.53%)の効果;並びに
3.充填されたバイアルのヘッドスペース中の約20%の酸素含有量(ガスクロマトグラフィー試験による体積で20.70%)の効果。
得られた結果を以下の表5〜7に示す。* OC:酸素含有量;**ND:検出されず。30日及び180日の安定性データにおける分析的変動は、採用された相対面積比較法に起因する可能性がある。以下の結果は、組成物が、高い酸素濃度環境の存在下、全てのICH条件で180日間まで物理的及び化学的に安定であることを明らかに示している。


実施例7〜12:安息香酸ベンジル又はヒマシ油を有するフルベストラント組成物
フルベストラント組成物を本明細書の教示に基づいて調製することができ、それは以下の表8に示されるように可変濃度で他の賦形剤を含む。以下の製剤の全ては、冷蔵及び室温で15日間保存された場合に、透明かつ物理的に安定であった。
実施例13:薬物動態試験
本発明の主題に従って調製された2つの試験製剤の単回用量比較薬物動態試験を、Faslodexと同様の参照製剤(Astrazenecaの国際出願公開第2001/051056号に基づいて調製した)に対して、雌のSprague Dawleyラットモデルで行った。参照製剤及び試験製剤について表9を参照のこと。
18匹の健康なラットを3つの異なるグループに分けた(それぞれ6匹のラット)。参照製剤を第1のグループに筋肉内投与し、第1の試験製剤を第2のグループに筋肉内投与し、そして第2の試験製剤を第3のグループに筋肉内投与した。各製剤を10mg/kg体重の用量で投与した。血液試料を投薬後30日間にわたって眼窩後叢(retro orbital plexus)から採取して、薬物動態パラメータを分析した。血液試料を分析のために投薬後1、2、3、4、5、6、7、10、15、20及び30日目に採取した。
試験製剤及び参照製剤の試験中に観察された平均log変換したCmax、AUC0-t及びAUC0-∞ データを以下の表10に要約する。
上記結果は、試験製剤1のCmax(血液中で利用可能な最大濃度)が参照生成物よりもわずかに高いことを示している。試験製剤2のCmaxは、参照生成物のCmaxと同様である。AUC0-t及びAUC0-∞の結果は、薬物の最大濃度が試験製剤を用いて血漿中で有効に利用可能であることを示し、並びに、現在市販されているFaslodexよりも良好な薬物の吸収の程度及び速度が達成され得ることを示している。図1は、ラットへの各製剤の投与時の経時的なフルベストラント血漿濃度を示している。各データポイントは、グループの平均血漿フルベストラント濃度を表す(グループあたりn=6ラット)。この実験結果は、試験製剤が安全であり、かつ参照生成物の毒性レベルを超えないようであることを示している。これは、試験製剤が、筋肉内に投与する際に同時に調製された参照生成物と比較して、迅速な浸透及び増強された吸収を可能にし得ることを示している。
2つの試験製剤は、改善されたフルベストラント溶解度(及びより高いmg/ml濃度)を示しただけでなく、参照製剤と比較した場合に有意により低い粘度及び改善された注射可能性(syringeability)も示した。そのような製剤は、有利には、注入を受ける患者が感じる疼痛及び負担を軽減することができ、同時に、好適な用量を送達するのに必要とされる時間及び力を減少させることによって、薬物を投与する医療従事者の困難を軽減する。
それゆえ、疼痛が軽減されてより少量で投与することができる種々の改善された高い溶解度及び安定性のフルベストラント組成物が提供され、並びに、係る組成物を調製するための方法、及び、疾患又は障害を治療し又は予防するための係る組成物を使用するための方法、が提供される。
本発明の主題の目的は、フルベストラント又は他のホルモン療法薬を、単独で、又は他の薬学的に有効な成分若しくは薬物と組み合わせて含有する、安定した生理学的に有効な組成物であって、非経口、特に筋肉内注入によって投与するのに適している組成物、を提供することであることを理解すべきである。また、本発明の主題の目的は、(既知のフルベストラント組成物と比較して)改善された生物学的利用能及び低減された毒性を有するフルベストラント組成物であって、容易に注射可能かつ投与可能なフルベストラント組成物を提供することである。本発明のさらに別の目的は、より少ない容量で、疼痛を軽減しながら筋肉内に注入することができる、フルベストラント組成物中の治療上有効量のフルベストラントを提供することである。
薬物の最適な治療上有効量は、所与の対象における治療の有効性に関して最も有効な結果をもたらすことになる組成物中の薬物の量である。この量は様々な要因に応じて変化してもよく、当該要因としては、これらに限定されるものではないが、対象の生理学的条件(年齢、性別、疾患の種類及び段階、一般的な健康状態、所与の投与量に対する応答性、並びに投薬の種類を含む)、薬学的に許容される担体の性質又は製剤中の担体、及び投与経路が挙げられる。臨床及び薬理学分野の当業者であれば、日常的な実験を通じて、例えば、化合物の投与に対する患者の応答をモニタリングし、それに応じて投与量を調整することによって、治療上有効量を決定することができるであろう。さらなるガイダンスについては、レミントン:薬学の科学と実践(Gennaro ed.第20版、Williams & Wilkins PA、USA)(2000)を参照のこと。
本発明の主題の製剤は、任意の好適な投与スケジュールに従って投与することができる。例えば、100〜1,000mgのフルベストラントの投与量、より好ましくは150〜750mgのフルベストラント、及びさらにより好ましくは200〜550mgのフルベストラントの投与量が、1月につき1回、2回、又は3回以上で投与され得ることが企図される。
本発明の主題に係るいくつかの好ましい組成物は筋肉内注入により投与されてもよいが、当該製剤は、任意の好適な方法で、例えば、カプセル、粉末、錠剤、トローチ、エリキシル、懸濁液、シロップ、ウエハー(wafers)、チューインガム、水性懸濁液又は溶液を介して経口的に、投与される剤形を形成するために使用され得ることが企図される。経口医薬製剤は、従来の製薬技術に従って製造することができ、当該技術は、必要に応じて、錠剤形態のために粉砕、混合、造粒、及び圧縮;あるいは、硬ゼラチンカプセル形態のために粉砕、混合及び充填、を含む。単位剤形がカプセルである場合、それは薬学的に許容される担体、例えば液体担体(例えば、脂肪油)をさらに含有し得る。
他の単位剤形は、例えばコーティングのような投与単位の物理的形態を変更する他の様々な材料を含み得る。したがって、錠剤又は丸剤は、糖、シェラック、又は他の腸溶性コーティング剤でコーティングされてもよい。これら様々な組成物を調製する際に使用される材料は、薬学的又は獣医学的に純粋であり、かつ使用される量で非毒性でなければならない。「薬学的に許容される担体」は、本明細書で使用される場合、1つの組織、器官、又は身体の一部分から、別の組織、器官、又は身体の一部へと、目的の化合物を運搬又は輸送することに関与する、薬学的に許容される物質、組成物、又はビヒクルを指す。例えば、当該担体は、液体若しくは固体充填剤、希釈剤、賦形剤、溶媒、又はカプセル化材料、あるいはそれらの組み合わせであり得る。担体の各構成成分は、それが製剤の他の成分と適合性でなければならないという点で、「薬学的に許容される」ものでなければならない。
他の好適な投与経路は、非経口、吸入、局所、直腸、経鼻、又は移植リザーバー若しくは経皮パッチを介するものを含んでもよく、ここで、「非経口」という用語は、本明細書で使用される場合、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液包内を、髄腔内、肝内、病巣内及び頭蓋内投与(典型的には注入又は点滴)を含む。
さらに、本明細書に提示された液体組成物は、スプレー製剤としてのポンプスプレーに、あるいは経口又は経鼻投与に使用するためのネブライザーのような吸入器に、充填することができるような粘度を有し得る。例えば、本明細書に記載のように調製された組成物は、室温で1〜45センチポアズ(cps)、又は1〜7cpsの粘度を有し得る。
好適な用量の投与は、単回投与で投与されてもよく、あるいは複数回投与を介して1日の間に分散されてもよい。例えば、組成物の有効量は、予め充填された注射器又はバイアルに分けて別々に包装することができ、あるいは注射器又はバイアルのセット(例えば、2、3、4、5本の注射器又はバイアル)であり得る。追加的に又は代替的に、好適な用量は、1又は複数のカプセル、錠剤、粉末又は経口溶解ストリップに分けて別々に包装され、そして1日に1回から5回以上で別々に投与することができる。隔日投与又は数日に1回の投与も利用され得る。
企図される製剤はまた、1又は複数の抗酸化剤を含んでもよい。例えば、疎水性抗酸化剤は、ブチル化ヒドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソール、没食子酸プロピル、及びα-トコフェロール、DL-トコフェロール、α-トコフェロールアセテート、コハク酸トコフェロールポリエチレングリコール(ビタミンE TPGS)、L-システインを含み、あるいは、親水性抗酸化剤は、EDTAナトリウム及びチオグリセロールを含む。最も典型的には、抗酸化剤の濃度は、全組成物の0.005%〜10%w/vであり得る。追加的に又は代替的に、企図される製剤は、保存剤(例えば、フェノール、チメロサール、クロロブタノール、m-クレゾール、フェノキシエタノール、メチルパラベン及びプロピルパラベン)を、典型的には全組成物の0.001% w/vから10% w/v未満の間の濃度で、含み得る。例えば、企図される組成物は、エタノールを1〜4w/v%で(いくつかの好ましい組成物は、エタノールを含まないか、又は本質的に含まないが)、クロロブタノールを0.1〜2w/v%で、パラベン、例えばメチルパラベンを0.1〜0.18w/v%又はプロピルパラベンを0.01〜0.2w/v%、イソソルビドジメチルエーテル、グリセロール、チオグリセロール、フェノールを0.1〜1w/v%で、メタクレゾール又はクロロクレゾールを0.1〜0.3%で、メチルヒドロキシベンゾエート(methylhydroxy benzoate)を0.1〜0.2w/v %で、又はフェニル水銀塩、例えば酢酸塩、酢酸塩若しくは硝酸塩を0.1〜0.2w/v%で含み得る。
担体は、アジュバント、例えば保存剤、安定化剤、湿潤剤、乳化剤などを、浸透増強剤と共に含み得る。いくつかの実施形態では、フルベストラント組成物は、付加的な賦形剤、例えば複数用量容器用の保存剤を含むことができ、当該付加的な賦形剤は例えば、フェノール、フェノキシエタノール、メチルパラベン及びプロピルパラベンを含む。
注入用途に適した医薬形態は、滅菌溶液、分散液、乳液、及び滅菌粉末を含む。最終形態は、製造及び保存の条件下で安定である必要がある。さらに、最終医薬形態は、汚染から保護されるべきであり、それゆえ、細菌又は真菌のような微生物の増殖を阻害することができる必要がある。すぐに注入することができる製剤は、注入装置、例えば中空針を容易に通過することができるべきである。
さらに、企図される製剤は滅菌され得、かつ全ての既知の滅菌方法が本明細書での使用に適していると考えられることが理解されるべきであり、当該滅菌方法は、0.22ミクロンフィルターを通す濾過、加熱滅菌、放射線(例えば、ガンマ、電子線、マイクロ波)、又は製剤を滅菌するためのエチレンオキシド滅菌を含む。企図される製剤が凍結乾燥される場合、それらは凍結乾燥ケーキ、凍結乾燥粉末等として調製され得る。
特定の用途に応じて、企図される組成物は、(イン・ビボ(in vivo)で、又は治療製剤又は投与レジメンにおいて)少なくとも1つの他の治療的活性剤と組み合わされて、相加的又は相乗的に治療又は予防効果を提供することも認識されるべきである。付加的な成分は、例えば、乳がんの治療のために治療上有効な血中濃度を達成するために適した剤形で、他の抗がん剤、例えばパルボシクリブ又はレトロゾールを含み得る。
本明細書の説明において、及び添付の特許請求の範囲の全体を通じて使用されるように、「a」「an」及び「the」の意味は、文脈が別段明確に指示しない限り、複数の参照を含む。また、本明細書の説明で使用される場合、「において(in)」の意味は、文脈が別段明確に指示しない限り、「内(in)」及び「上(on)」を含む。
いくつかの実施形態では、本発明の特定の実施形態を説明及び請求するために使用される成分の量、特性、例えば濃度、反応条件、などを表す数字は、いくつかの例では、「約」という用語によって修飾されているものとして理解されるべきである。従って、いくつかの実施形態では、記載された説明及び添付の特許請求の範囲に記載の数値パラメータは、特定の実施形態によって得られることが求められる所望の特性に応じて変化し得る近似値である。いくつかの実施形態では、数値パラメータは、報告された有効数字の数を踏まえて、通常の丸め技法を適用することによって解釈されるべきである。本発明のいくつかの実施形態の広い範囲を示す数値範囲及びパラメータが近似値であるにも関わらず、特定の実施例に示された数値は、実施可能な限り正確に報告される。本発明のいくつかの実施形態に提示された数値は、そのそれぞれの試験測定値に見られる標準偏差から必然的に生じる特定の誤差を含み得る。
本明細書における議論は、本発明の主題の例のフルベストラント組成物及び方法を提供する。各実施形態は発明要素の単一の組み合わせを表すが、本発明の主題は、開示された要素の全ての可能な組み合わせを含むと考えられる。したがって、1つの実施形態が要素A、B、及びCを含み、かつ第2の実施形態が要素B及びDを含む場合、本発明の主題はまた、明示的に開示されていない場合であっても、他の残りのA、B、C、又はDの組み合わせを含むと考えられる。
しかしながら、既に説明したものの他に多くの変更が本発明の概念から逸脱することなく可能であることは、当業者に明らかであるべきである。それゆえ、本発明の主題は、本開示の趣旨を除いて限定されるものではない。当業者は、本発明の実施に使用され得る、本明細書に記載されたものと同様又は等価の多くの方法及び材料を認識するであろう。実際に、本発明は、記載された方法及び材料に決して限定されない。
また、本開示を解釈する際に、全ての用語は、最も広い可能な方法で文脈と一致して解釈されるべきである。特に用語「含む(comprises)」及び「含む(comprising)」は、要素、構成要素、又はステップを非排他的な方法で参照するものと解釈されるべきであり、参照された要素、構成要素、又はステップが、存在し、又は利用され、あるいは明示的に参照されていない他の要素、構成要素、又はステップと組み合わされ得ることを示している。

Claims (23)

  1. すぐに注入することができる(ready to inject)フルベストラント組成物であって、以下:
    100mg/ml超の濃度で組成物中に存在するフルベストラント;
    溶媒としてのジエチレングリコールモノエチルエーテル又はそのアルキル誘導体;
    1〜5v/v%の共溶媒;
    を含有し、並びに
    ここで、当該組成物が、少なくとも3か月にわたって25℃で保存された場合に、5wt%未満のレベルでフルベストラントの分解を維持する、組成物。
  2. 前記共溶媒がベンジルアルコールである、請求項1に記載の組成物。
  3. フルベストラントが、少なくとも125mg/mlの濃度で存在する、請求項1に記載の組成物。
  4. フルベストラントが、少なくとも150mg/mlの濃度で存在する、請求項3に記載の組成物。
  5. 50v/v%以下で組成物中に存在する第2の共溶媒をさらに含有する、請求項1に記載の組成物。
  6. 前記第2の共溶媒が、ヒマシ油を含み、かつ放出速度調節剤として作用する、請求項5に記載の組成物。
  7. 前記組成物が、少なくとも3か月にわたって25℃で保存された場合に、2wt%未満のレベルでフルベストラントの分解を維持するように製剤化される、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記組成物が、少なくとも3か月にわたって2〜8℃で保存された場合に、5wt%未満のレベルでフルベストラントの分解を維持するように製剤化される、請求項1に記載の組成物。
  9. 前記組成物が複数回使用(multi-use)容器中に提供される、請求項1に記載の組成物。
  10. 前記ジエチレングリコールモノエチルエーテル又はそのアルキル誘導体が、40v/v%超で組成物中に存在する、請求項1に記載の組成物。
  11. 物品(article)を含むすぐに注入することができるフルベストラント組成物を製造する方法であって、以下:
    製剤が少なくとも3か月にわたって25℃で保存された場合に、5wt%未満のフルベストラントの分解を示すように、フルベストラントを含む液体組成物を製剤化し;
    ここで、当該液体組成物は、溶媒としてのジエチレングリコールモノエチルエーテル又はそのアルキル誘導体、100mg/ml超の濃度でのフルベストラント、及び1〜5v/v%の共溶媒を含有し;並びに
    当該物品中に液体製剤を包装すること、
    を含む、方法。
  12. 前記共溶媒がベンジルアルコールである、請求項11に記載の方法。
  13. フルベストラントが、少なくとも125mg/mlの濃度で存在する、請求項11に記載の方法。
  14. フルベストラントが、少なくとも150mg/mlの濃度で存在する、請求項13に記載の方法。
  15. 前記液体組成物が、50v/v%以下で組成物中に存在する第2の共溶媒をさらに含有する、請求項11に記載の方法。
  16. 前記第2の共溶媒が、ヒマシ油を含み、かつ放出速度調節剤として作用する、請求項15に記載の方法。
  17. 製剤化が、製剤が少なくとも3か月にわたって25℃で保存された場合に、2wt%未満の分解を示すように、前記液体組成物を製剤化することを含む、請求項11に記載の方法。
  18. 製剤化が、製剤が少なくとも3か月にわたって25℃で保存された場合に、透明かつ無色のままであるように、前記液体組成物を製剤化することを含む、請求項11に記載の方法。
  19. 前記物品が複数回使用容器であり、ここで、包装が、少なくとも500mgのフルベストラントを含む量で前記液体製剤を包装することを含む、請求項11に記載の方法。
  20. ジエチレングリコールモノエチルエーテル又はそのアルキル誘導体が、40v/v%超で組成物中に存在する、請求項11に記載の方法。
  21. すぐに注入することができるフルベストラント組成物であって、以下:
    100mg/ml超の濃度で組成物中に存在するフルベストラント;
    溶媒としてのジエチレングリコールモノエチルエーテル又はそのアルキル誘導体;
    を含有し、
    ここで、当該組成物は、80センチポアズ未満の粘度を有し;並びに
    ここで、当該組成物は、少なくとも3か月にわたって25℃で保存された場合に、5wt%未満のレベルでフルベストラントの分解を維持する、組成物。
  22. 1〜5v/v%の共溶媒をさらに含有する、請求項21に記載の組成物。
  23. 前記共溶媒がベンジルアルコールである、請求項21に記載の組成物。
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