JP2018530451A - エンボス加工された布帛アセンブリ - Google Patents

Abstract

幾つかの例において、本開示は、布帛基材；前記布帛基材の上面に固定された複数のプレートであって、連続するギャップが隣接するプレートの間で画定されるようなパターンで配置されている複数のプレート；及び、前記布帛基材の底面に固定されたエンボス加工支持層；を含む、層状布帛アセンブリであって、前記エンボス加工支持層の厚さはより低い部分により分離された複数の隆起部分を画定するように変化している、層状布帛アセンブリに関する。隆起部分及びより低い部分は各々複数のプレートを含み、そして可撓性基材の複数のプレート及びギャップのサイズスケールよりも大きいサイズスケールで変化する粗粒構造を画定している。幾つかの例において、布帛アセンブリは、優れた耐摩擦性、耐摩耗性、耐汚染性及び/又は耐切断性を付与する布帛上の複数のプレート及びギャップを、追加的な属性を提供する粗粒構造と組み合わせる。【選択図】図４

Description

本出願は、2015年7月31日に出願された米国仮出願第62/199,794号の利益を主張し、参照によりその全体を本明細書に取り込む。

技術分野
いくつかの態様において、本開示は1つ以上の所望の用途に使用することができる布帛アセンブリに関する。

要旨
いくつかの例において、本開示は、エンボス加工支持層、エンボス加工支持層の表面に付着された布帛基材、布帛基材の表面上でギャップによって分離されそして布帛基材の表面に付着された複数のプレートを含む、アセンブリであって、エンボス加工支持層の厚さは、複数の隆起部分の厚さよりも小さい厚さを有する、より低い部分により分離された複数の隆起部分を画定するように変化しており、前記隆起部分及び前記より低い部分は、前記布帛基材及び複数のプレートを含む前記アセンブリの表面上にパターンを画定し、前記複数の隆起部分の各隆起部分は複数のプレートの1つより多いプレートを含む、アセンブリに関する。

別の例において、本開示は、エンボス加工支持層の表面に布帛基材を付着させることを含む方法であって、前記基材は、布帛基材の表面上でギャップにより分離されそして布帛基材の表面に付着された複数のプレートを含み、前記エンボス加工支持層の厚さは、複数の隆起部分の厚さよりも小さい厚さを有する、より低い部分により分離された複数の隆起部分を画定するように変化しており、前記隆起部分及び前記より低い部分は、前記布帛基材及び複数のプレートを含む前記アセンブリの表面上にパターンを画定し、前記複数の隆起部分の各隆起部分は複数のプレートの1つより多いプレートを含む、方法に関する。

1つ以上の実施例の詳細は、添付の図面及び以下の説明に示される。他の特徴、目的及び利点は、説明及び図面ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。

図面の簡単な説明
図1は、布帛基材の表面上でギャップによって分離されたプレートを含む布帛アセンブリの構造の断面図を示す。

図2は、プレート、ギャップ及び可撓性基材の構成要素がどのように組み合わされ、布帛アセンブリになるかを示す。

図3は、例示のプレート形状、プレートパターン及びギャップ幅の変化を示す例示の布帛アセンブリの平面図である。

図4は、エンボス加工された布帛アセンブリの断面図を示す。

図5は、隆起部分の均一なダイアモンド形状及び得られるエンボス加工ラインを有するエンボス加工された布帛アセンブリの斜視図である。プレートは円形であり、六角形のパターンで配列されている。

図6は、隆起部分の均一な矩形形状及び得られるエンボス加工ラインを有するエンボス加工された布帛アセンブリの例を示す。プレートは、ジャッキのパターンで異なるサイズの円である。

図7は、隆起部分の均一な六角形形状及び得られるエンボス加工ラインを有するエンボスされた布帛アセンブリの斜視図である。プレートは円形であり、六角形のパターンで配列されている。

図8は、隆起部分の擬ランダム形状及び得られるエンボス加工ラインを有するエンボス加工された布帛アセンブリの斜視図である。プレートは円形であり、六角形のパターンで配列されている。

図9A〜図9Gは、ガードプレート形状の様々な例を示す概念図である。

図10A及び図10Bは、２つの例示のギャップ幅対ガードプレートサイズのアスペクト比を示す概念図である。

図11A〜11Dは、様々な例示のガードプレートの形状及び例示のガードプレートの幾何形状を示す概念図である。

図12A〜図12Dは、例示のガードプレートの様々な例示の断面を示す概念図である。

図13A及び13Bは、例示のガードプレートの3次元的性質を示す斜視図から見た布帛基材上に配列された例示のガードプレートを示す概念図である。

図14は、本開示によるエンボス加工された布帛アセンブリを作製するための例示の技術を示すフローダイアグラムである。

図15は、エンボス加工された布帛アセンブリの隆起部分及びエンボス加工ラインの例を示し、また、肘パッド用途のために曲げられている。

図16は、本開示の幾つかのエンボス加工された布帛アセンブリの耐汚染性を示す。 図17は、本開示の幾つかのエンボス加工された布帛アセンブリの耐汚染性を示す。

詳細な説明
いくつかの例において、本開示はエンボス加工された布帛アセンブリ及びその製造方法に関する。エンボス加工された布帛アセンブリは、エンボス加工支持層の表面に付着された表面を含む布帛基材を含むことができる。アセンブリはまた、布帛基材の反対側の表面に付着され、布帛基材の表面上のギャップによって分離された複数のプレート（例えば、硬化樹脂プレート）を含むことができる。

エンボス加工支持層の厚さは、エンボス加工支持層が、隆起部分よりも小さい厚さを有するエンボス加工支持層のより低い部分によって分離された複数の隆起部分を含むように変化することができる。いくつかの例において、エンボス加工支持層はエンボス加工された層と呼ぶことができる。複数のプレートを含む布帛基材がエンボス加工支持層の表面に付着されるときに、その組み合わせはエンボス加工された布帛アセンブリを形成することができる。隆起部分及びより低い部分のサイズ、形状及び/又は配列と組み合わせた布帛基材上のプレートのサイズ、形状及び/又は配列は、隆起部分及びより低い部分の各々が、各隆起部分/より低い部分を覆う布帛基材の部分において、１つより多くのプレートを含むことができるようにされうる。

エンボス加工支持層の部分は、「隆起部分」又は「より低い部分」又は「低められた部分」と呼ぶことができるが、そのような参照は、ある当初又は以前の厚さからエンボス加工支持層の部分を持ち上げる（例えば、厚さを増加させる）ための、又は、ある当初又は以前の厚さからエンボス加工支持層の部分を下げる（例えば、厚さを減少させる）ための1つ以上の工程を行うことは必ずしも必要ない。むしろ、そのような記載は、厚さがエンボス加工支持層の他の部分の厚さよりも厚い部分を有するエンボス加工支持層の状態を指す。エンボス加工支持層のより厚い部分は、それほど厚くないエンボス加工支持層の領域によって分離されうる。このようにして、いくつかの例では、エンボス加工支持層はエンボス加工された層であることができる。

いくつかの例において、本開示は、布帛基材（例えば、織布、不織布又は編布基材）を含み、複数のプレートが該基材の表面に付着しておりそして該表面上でギャップにより分離されている布帛アセンブリに対して、エンボス加工プロセスを施したときに、作製されるユニークな布帛アセンブリを対象とする。以下に記載されるように、いくつかの例では、そのような布帛アセンブリはSUPERFABRIC（登録商標）（Higher Dimension Materials, Oakdale Minnesota, USAのから市販）の形態を取ることができる。布帛アセンブリ自体は、摩擦、摩耗、切断、裂傷及び/又は穿刺に対して高度の耐性を有する、緊密な間隔で、重なり合わず、よく設計され、工作されたガードプレートの配列を有する、通気性、耐汚染性及び可撓性を有する布帛であることができる。単純かつ安価なプロセスであるエンボス加工は、布帛アセンブリに対して（例えば、布帛アセンブリを、隆起部分及びより低い部分を画定するエンボス加工支持層に対して付着させることによって）施されるときに、布帛アセンブリの属性と可変で選択的なエンボス加工属性との相乗効果によって、所望の審美的で卓越した機能性を備えたエンボス加工された布帛アセンブリを機械的に強くし、例えば、様々な顧客及び市場の要求に適合するように調整することができる、新規布帛を形成する。連続した空気層を伴う、新規に形成された布帛のこれらの特性は、家具、カーシート、荷物、衣服、エプロン、肘パッド、膝パッド、車椅子クッション、病院ベッドクッション及び他の多くの用途などの多くの用途に有用にする。

例えば、製造後及び顧客への出荷前に、布帛に適用されうる２つの例示のタイプの仕上げ加工がある。１つは、撥水剤、耐汚染剤、難燃剤、UV保護剤、抗菌剤及び帯電防止剤などの布帛に適用される化学仕上げ又はコーティングである。第二のタイプの仕上げは機械的であり、エンボス加工を含むことができる（例えば、彫刻されたローラがレリーフパターンを布帛に押し込む）。

エンボス加工された物品は、彫刻された、モールド成形された、スタンプされた、印刷された又は他の方法で構築された、レリーフになったデザインを有する少なくとも1つの表面を有する任意の物品を指す。この関係で、レリーフは、形状と図形が周囲の平面と区別される彫刻のモード、又は、このモードで実行される彫刻又は彫刻形態など、のいくつかの普通の定義(common definitions)のいずれかであることができる。レリーフは、突出している細部、装飾又は図形、又は、コントラストによる輪郭の鮮明さを記載するためにもよく使用される。レリーフは、コントラストにより区別される状態を意味することもある。いくつかの例では、エンボス加工とは、紙、布、金属及び皮革などの別の表面に何らかの種類のデザイン、装飾、レタリング又はパターンの印（impression）を作成し、レリーフを形成することを指す。通常の印刷又は彫刻では、版を表面に押し当ててインプリントを残す。エンボス加工された又はレリーフという用語は、これらのいくつかの例に限定されない。

エンボス加工は、エンボス加工された材料の性質を変化させるエレガントでしばしば安価なプロセスを提供することができる。外観の見地から、エンボス加工は製品の基準及び品質を高めることができる。公証人のエンボス加工されたシールは、通常の紙に大きな重みを与えることができる。同様に、エンボス加工された結婚式カードは、招待状によって伝達される全体の意味を直ちに変更する。受取人は結婚式について知らされるだけでなく、優雅なセレモニー及びおいしい料理で礼儀正しい結婚式になるであろうことも知らされる。エンボス加工は、物品を当初よりも断然素晴らしく、美しくする。最も簡単な対象物は、エンボス加工のような容易で安価な技術を使用することで、最高の賞賛に値する美術品となることができる。従って、エンボス加工は、あらゆる表面に優雅さと官能性を追加する技術である。

エンボス加工技術は、布帛、紙、金属板などの様々な基材に施すことができる。例としては、Albany International Corp., Albany, NYに譲渡された米国特許第6,554,963号明細書に記載されているものを挙げることができ、該明細書は、予め選択されたエンボス加工パターンを有する2つのロールカレンダを含む、連続的に操作する布帛エンボス加工デバイスを記載している。他の例のエンボス加工法はMicrofiber, Inc., Pawtucket, RIに譲渡された米国特許第6,376,041号明細書、及び、Karl Freudenberg KG, Weinheim, Germanyに両方とも譲渡された米国特許第6,376,041号及び同第8,425,729号明細書に記載されている。

現在市販されているエンボス加工された布帛は、様々なエンボス加工技術と組み合わせて一般的な通常の布帛から作られている。エンボス加工法は、美的理由から、衝撃を緩和するためのクッションを作成するため、又は、布帛物品の快適性又は触感を改善するために行われる。

図４はエンボス加工された布帛アセンブリ400の断面を示す概略図である。エンボス加工された布帛アセンブリ400はエンボス加工支持層403の上面に付着した布帛基材12を含む。布帛基材12はエンボス加工支持層403と反対側の表面上でギャップ15により分離されている複数のガードプレート14を含む。エンボス加工支持層403の厚さは変化し、そして第一の厚さ(404)、第二の厚さ(405)及び第三の厚さ(406)を規定する。変化している厚さは第一の隆起部分407A、第二の隆起部分407B及び第三の隆起部分407Cを画定する役割を果たし、これらはより低い部分408により分離されている。

図示のとおり、隆起部分407 A, 407B, 407C及びより低い部分408はアセンブリの表面上のパターンを画定し、各別々の隆起部分407A, 407B, 407Cが複数のガードプレートの１つより多くのガードプレート14を含むようなサイズ、形状及び/又は配向とされる。同様に、より低い部分408はまた、複数のガードプレートの１つより多くのガードプレート14を含む。より低い部分408はエンボス加工ラインを画定するものとして記載されうる。この画定の理由はさらに後述する例及び図面において明らかである。

複数の隆起部分の各隆起部分の厚さは互いに異なっていてよい。例えば、図示のとおり、第一の隆起部分407Aの厚さ404は第二の隆起部分407Bの厚さ405と異なっている（より大きい）。第一の隆起部分407A及び第二の隆起部分407Bの両方は、隆起部分407A 及び407Bを分離している、より低い部分408の厚さ406より大きい。他の例では、すべて又は実質的にすべての隆起部分は実質的に均一な厚さを有することができ、例えば、隆起部分407A〜407Cは実質的に同一の厚さを有する。

隆起部分407A, 407B及び407Cは任意の適切な厚さを示すことができる。幾つかの例では、例えば、家具では、厚さは約3ミリメートル（mm）〜約5mmの範囲であることができる。雑音除去パネルなどの他の例では、隆起部分の厚さは広範囲の周波数にわたって効率的な音の干渉を提供するために、約3mm〜約500mmの範囲であることができる。褥瘡を緩和することを目的とするクッションでは、厚さは約6mm〜約150mmの範囲であることができる。厚さの好ましい範囲は、本発明の布帛が意図される用途に依存する。

図4は、より低い部分408の厚さ406が実質的に均一である例を示す。しかし、他の例では、より低い部分408の厚さは変化可能であり、例えば、いくつかの隆起部分を分離している、より低い部分408が、他の隆起部分を分離している、より低い部分408とは異なる領域があってもよい。より低い部分408は任意の適切な厚さを示すことができる。いくつかの例では、エンボス加工支持層が隆起層のためのレリーフを提供することが意図されている用途では、厚さは約0.025mm〜約500mm、例えば、約0.025mm〜約5mmの範囲であることができ、レリーフは印刷法又はコーティング法におけるように材料を別の物質に転写するために使用され、別の物質はエンボス加工支持パターンレリーフによって提供されるパターンで、被転写物質でコーティングされる。別の例では、より低い部分408の厚さは、カドラチックレシデューディフューザ（cadratic residue diffuser）を生成して、均一な広帯域散乱干渉を可能にしそして音響ノイズ除去用途における音波のQ反射を低減するために必要な隆起部分からの高さ分離を提供するために必要であるときに、約1mm〜約500mmの範囲であることができる。褥瘡を緩和することを目的とするクッションでは、厚さは約3mm〜約140mmの範囲であることができる。厚さの好ましい範囲は、本発明の布帛が意図される用途に依存する。

上述のとおり、エンボス加工支持層の部分は「隆起部分」又は「より低い部分」又は「低められた部分」と呼ばれるが、このような参照はある当初又は以前の厚さからエンボス加工支持層の部分を持ち上げる（例えば、厚さを増加させる）ための、又は、ある当初又は以前の厚さからエンボス加工支持層の部分を下げる（例えば、厚さを減少させる）ための1つ以上の工程を行うことは必ずしも必要ない。むしろ、そのような記載は、厚さがエンボス加工支持層の他の部分の厚さよりも厚い部分を有するエンボス加工支持層の状態を指すことができる。エンボス加工支持層のより厚い部分は、それほど厚くないエンボス加工支持層の領域によって分離されてよい。このようにして、いくつかの例では、エンボス加工支持層はエンボス加工された層であることができる。

図4に示すように、各隆起部分407A〜407Cは各隆起部分より薄い厚さを有する部分（図４中のより低い部分408）に直接隣接している。この意味で、各隆起部分407A〜407C は、直接隣接している、より低い部分408に対して、エンボス加工支持層403の表面から突出し又は飛び出しているものと記載されうる。例えば、隆起部分407Cは、より低い部分408の隣接厚さ406に対して突出厚さ409だけ突出し又は飛び出しており、それは第三の隆起部分407Cの厚さ404と隣接のより低い部分406の厚さ406との絶対値としての差に対応する。隣接のより低い部分408に対する第三の隆起部分407Cの突出厚さ409はいずれの所望の量であってもよく、エンボス加工された布帛アセンブリ400の特定の用途に依存することができる。幾つかの例では、エンボス加工された布帛アセンブリ400は隆起部分407Cなどの1つ以上の隆起部分を含むことができ、隆起部分407Cは隣接のより低い部分408に対して突出厚さ409を示し、それは約0.025 mm〜約500 mmの範囲であり、例えば、約0.002 mm〜約0.020 mmであり、又は、少なくとも約0.001 mmであり、例えば、エンボス加工支持層が隆起層のためのレリーフを提供することが意図されている用途である、レリーフが印刷法又はコーティング法におけるように材料を別の物質に転写するために使用され、別の物質はエンボス加工支持パターンレリーフによって提供されるパターンで、被転写物質でコーティングされる。幾つかの例示の騒音除去用途では、突出厚さは互いに音波の制御された干渉を生じるように十分に大きいことが必要でありうる。このような騒音除去用途では、突出厚さは隣接のエンボス加工構造の厚さに応じて、約3 mm〜約500 mmであることが期待される。褥瘡の軽減のためのクッションにおいて、突出厚さは約1 mm〜約140 mmの範囲であることができる。突出の好ましい範囲は本発明の布帛が意図される用途に依存する。

本開示において、エンボス加工支持層403は布帛に対する構造又はパターンを画定する隆起部分及びより低い部分を提供する任意の適切な材料を含み(例えば、該材料から形成され、から本質的になり、及び/又は、からなり)、ガードプレート及びガードプレートギャップの特徴よりも大きい長さ又は空間スケールで布帛の表面上にあるプレートを含む。連続気泡フォーム（open cell foam）はこのような材料の一例に過ぎないが、クッション効果を要求する用途に良好な候補となることができる。しかし、多くの他の候補材料は存在する。フェザー、又は綿もしくはポリエステル詰め物もクッション効果のために使用できる。あるいは、エンボス加工支持層403はクッション性である必要がなく、又は、さらには変形性材料である必要がない。エンボス加工支持層403のための適切な材料としては、限定するわけではないが、フォーム（例えば、連続気泡型、独立気泡型又は剛性フォーム）、又は、他の変形性材料、例えば、砂、ゲル又は流体などが挙げられる。エンボス加工支持層403は、小さな応力の適用下に液体であり、より大きな応力にさらされたときに固体であるデンプン/水混合物であってよい。エンボス加工支持層403は独立気泡フォーム、ガラス、木材又は固体プラスチックなどの剛性材料であってよい。実際に、そのような固体材料は、消音用途に特に興味深い。エンボス支持層が均質な材料であるという制約もない。エンボス加工された布帛アセンブリ400は、エンボス加工支持層403の第一の厚さがエンボス加工された布帛アセンブリ400の上に配置された別の構造のための剛性支持体であり、次の厚さが他の目的のために設計されているように使用されうる。エンボス加工支持層403はまた、その組成が不連続であってもよく、例えば、隆起部分及びより低い部分を画定する材料のパッチを含み、前記パッチは互いに隔離されていてよい。

いくつかの態様では、エンボス加工支持層403は、それ自体の支持構造を有していてもよいが、必須ではないことが想定される。そのような構造は、別の基材布帛であってよく、ガードプレートを含む布帛の別の層であってよく、又は、固体の剛性材料であってよい。この構造は、エンボス加工支持層材料の一体部分であってよく、又は、何らかの方法でエンボス加工支持層に固定されてもよい。支持構造は均質な材料である必要はない。本開示に記載された支持構造のすべての例は、単なる例示であることが意図され、限定することを意図したものではない。

図４に示すように、布帛基材12はエンボス加工支持層403に付着され、それにより、基材12はエンボス加工支持層403の付着表面の輪郭に実質的に追従する。布帛基材12 は任意の適切な技術を用いてエンボス加工支持層403の表面に付着されうる。

幾つかの例では、布帛基材12の層はエンボス加工支持層403に固定され、そしてエンボス加工支持層403はそれ自体の支持層に固定されうる。用語「固定される」は、層を一緒に保持する、互いに様々な厚さの特定を確保するために十分に区別される隆起部分及びより低い部分を維持することができる、そして意図した用途の要求を満たすための全体としてのアセンブリに十分な機械的かつ寸法的一体性を確保する、任意の手段として定義される。幾つかの実施形態において、布帛基材12は連続接着シート又は接着層によりエンボス加工支持層403（例えば、フォーム層）に付着されうる。例示の接着剤としては、限定するわけではないが、Spunfab, Ltd., 175 Muffin Lane, Cuyhoga Falls, Ohio 44223により提供されるような不織布接着ウェブを挙げることができる。このようなウェブはテキスタイル、不織布、レザー、フォーム、木材、フィルム、金属、ガラス、カーペット及びプラスチックなどの材料を有効に結合するために使用される。1つの層を別の層に保持する固定方法が連続である必要はない。布帛を剛性フォーム及び圧縮性フォームの両方に付着させる方法の例を下記に説明する。

幾つかの例において、図４の実施形態はエンボス加工支持層403の厚さが変化し、種々の隆起部分及びより低い部分を含む場合を例示している。「N」段階のレベルの様々な厚さを有するエンボス加工支持層では、エンボス加工支持層403の最も高い隆起部分は第一の厚さを規定し、二番目に高い隆起部分は第二の厚さを規定し、それが最も低い部分が「N」番目の厚さを規定するまで続く。隆起部分及びより低い部分は、アセンブリの1つ以上のより低い部分により分離されている複数の区別される隆起部分が形成されるようになっている。布帛12はガードプレート表面が露出されたままとなるようにエンボス加工支持層403に固定され、例えば、支持層403は布帛12の底面に固定される。

布帛基材及び該布帛の表面上でギャップにより分離されている複数のプレートを含む任意の適切な布帛アセンブリは本明細書に記載されるようにエンボス加工されうる。図１は、布帛基材12及び該布帛基材12の表面に付着した、ギャップ15により分離されている複数のプレート14を含む布帛アセンブリ10の断面図を示す略図である。図2は、これらの3つの構成要素を組み合わせて布帛アセンブリ10とする例示の方法を示す図である。可撓性基材布帛により支持されているが、ギャップにより互いに分離されているガードプレートの配列は局所的に硬いが、全体として可撓性である布帛構造を生じさせる。局所的に硬いことにより、全体の布帛アセンブリに耐切断性、耐摩擦性、耐摩耗性及び耐久性を付与し、そのレベルはガードプレートのために選択される材料による。ガードプレート材料は全体の布帛構造に顕著な耐汚染性を付与するように選択されることもできる。可撓性基材布帛は、全体としての布帛構造に、形状付き表面に追従する能力を与え、さらに、通常の又は一般的な可撓性布帛の挙動と同様のドレープ性を与える。図3は、様々なプレート形状及びパターンならびに様々なギャップ幅を有する様々な例示の布帛アセンブリの平面図を示す略図であり、布帛アセンブリ10などの布帛アセンブリに、その耐汚染性、耐摩耗性、耐切断性及び耐久性に加えて、審美的魅力を与える。

布帛アセンブリ10は、サイズ及び形状、ならびに全体としての幾何配列に変化幅があるガードプレートを含むことができる。ガードプレートサイズは、約20〜約200ミル（約0.508mm〜約5.08mm）の範囲であり、ガードプレート間のギャップ領域は、約5〜約50ミル(約0.127mm〜約1.27mm）の範囲であることができるが、これらの範囲外のサイズは他の例で使用されてよい。ガードプレートの厚さは約5〜約40ミル（約0.127mm〜約1.02mm）であるが、この範囲外の厚さは他の例で使用されてよい。いくつかの例では、ガードプレート材料は、部分的に基布材料に侵入し、したがって基布基材に結合され又は他の方法で取り付けられる。いくつかの例では、布帛アセンブリ10の構造の正味の結果は、基布材料の可撓性、すなわちその任意の形状に適合する能力、及び、蒸気透過性などの布帛の他の有用な特徴を維持しながら、局所硬度及び耐摩耗性を布帛に付与することでありうる。

さらに、ガードプレートは、硬化エポキシ、ポリウレタン、硬化エポキシ-ポリウレタンの複合体などを、二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、ガラスビーズ、セラミックなどの耐摩耗性強度向上性材料及び顔料などの他のフィラー材料と複合化した種々の複合材料から作られることができる。ガードプレートを作るのに使用できる材料の幅広い選択は、必要な耐切断性、耐摩耗性、耐摩擦性及び他のこのような機械的特性を布帛アセンブリに付与するのに必要な硬度を制御するだけでなく、布帛アセンブリの耐汚染性を制御するのにも同時に役立つ。例えば、73ダイン/cmの表面エネルギーを有する局所的に適用された水は、45〜50ダイン/cmの表面エネルギーを有するエポキシについて、エポキシガードプレート及び狭いギャップ、例えば、5〜15ミル（0.127mm〜0.381mm）のギャップを有する布帛を容易に濡らさず又は侵入せず、そしてエポキシ上の水の接触角はギャップ領域への浸透を促進しない。25〜35ダイン/cmの範囲の表面エネルギーを有する潤滑油であっても、隣接プレート間のギャップ幅が5〜15ミル（0.127mm〜0.381mm）の範囲にあるときには、布帛アセンブリに容易に吸収されないことが分かっている。さらに、表面エネルギーとは無関係に、より硬い材料から作られたガードプレートは、インク、染料、汚れ及び他の汚染物質によってあまり侵入されない。

エンボス加工された布帛を製造するのに典型的に使用される、通常の一般的な布帛は、エンボス加工された布帛アセンブリ400のようなエンボス加工された布帛アセンブリの特有の特徴を有していない。例えば、セルロースから作られたエンボス加工された布帛は、より耐久性にするために樹脂で処理されるが、布帛アセンブリ10及び/又はエンボス加工された布帛センブリ400は耐汚染性、耐久性及び通気性を欠き、このため、市場における機能性及び許容性が制限されることがある。別の例では、エンボス加工されたシリコーン連続コート化布帛は、布帛に良好な審美的外観及び優れた滑り抵抗性を付与することができるが、耐汚染性及び耐摩耗性を欠き、市場における使用が制限される。エンボス加工されたビニル布帛は、強力な又は消毒性のクリーナーで容易にクリーニングされるような滑らかな表面を有するが、このようなクリーニング作用の下でビニルはすぐに劣化し、一方、アセンブリ10のプレート14は強い化学物質の表面へのそのような侵入を許容しない。

本明細書に記載されるように、本開示のいくつかの例は、一般に、布帛基材の表面上に形成された複数のガードプレートを含む布帛アセンブリ（「SUPERFABRIC（登録商標）」と呼ぶことができる）に関する。そのような布帛アセンブリのいくつかの例の態様は、 とりわけ、図7〜12に関して本明細書中で記載されている。SUPERFABRIC（登録商標）（Higher Dimension Materials, Oakdale, Minn.から市販）は、様々な特有の特徴を有する布帛アセンブリのファミリーである。いくつかの例では、SUPERFABRIC（登録商標）は、ガードプレートが付着された織布又は不織布基布材料を含むことができる。織布又は不織布基布材料を含む物品の例には、米国特許第6,962,739号、発明の名称「補強耐侵入性布帛及び製造方法（"Supple Penetration Resistant Fabric and Method of Making"）」、米国特許第7,018,692号、発明の名称「多層ガードプレートアセンブリを有する耐侵入性布帛及びその製造方法（"Penetration Resistant Fabric with Multiple Layer Guard Plate Assemblies and Method of Making the Same"）」、米国特許出願公開第2004/0192133号、発明の名称：「耐摩耗性及び耐熱性布帛」（"Abrasion and Heat Resistant Fabrics"）及び米国特許出願公開第2009/014253号、発明の名称「補強耐侵入性布帛及び製造方法（"Supple Penetration Resistant Fabric and Method of Making"）に記載されている、1つ以上の例が挙げられる。

可撓性布帛基材12の例示の布帛タイプ（図11A及び11B）としては、限定するわけではないが、ポリマーガードプレート14を形成するために使用される未硬化樹脂の少なくとも部分的な浸透を、布帛基材12上に未硬化ポリマーを堆積させた後に可能にする能力を有する織布、不織布又は編布を挙げることができる。布帛材料としては、限定するわけではないが、綿及び綿-ポリエステルブレンド及び同様の特性を有する他の天然及び人工布帛が挙げられる。一例において、可撓性布帛基材12は、しっかりと織られた綿-ポリエステルブレンドを挙げることができる。そのような例では、プレート16を形成するために使用される熱硬化エポキシ樹脂を含む樹脂組成物がこの基布に浸透し、うまく結合することが判明しているので、このタイプの布を使用することができる。いくつかの例では、基材12としては、アパレルに一般的に使用される織布、又は不織布、又は、可撓性ポリマーシート又はポリマーフィルムなど、の可撓性及び/又は伸長性基材を挙げることができる。

ガードプレート14又はガードプレート18（図11A及び11B）などのガードプレートは布帛の表面に結合され又は他の方法で取り付けられた硬化ポリマー組成物から形成された3次元の実質的に固体のプレートであることができる。いくつかの例では、ガードプレートは、実質的に平坦な上面（すなわち、ガードプレートが形成される基材の上面平面に実質的に平行なガードプレートの表面）を有してよい。他の例では、GPはドーム状の上面を含むことができる。ガードプレートは、基材の表面レベルより上に突出している特定の厚さを有する。布帛基材の上から見下ろしたときに（「上面図」と呼ばれる）、ガードプレートは、六角形、五角形又は他の多角形などの多角形の形状を有することができる。いくつかの例では、ガードプレートは、円形又は楕円形又は卵形であってもよい。ガードプレートは、熱硬化エポキシなどの硬質ポリマー材料を含むことができ、場合により1種以上の無機フィラー粒子を含むことができる。

ガードプレートは、2つ縁の間の任意の内角が約180度（πラジアン）未満である任意の多角形の形状を有することができる。ガードプレートは、円形、楕円形又は卵形などの凹状の境界を有しない丸みを帯びた形状を有することもできる。図7A〜7Gは、それぞれ、ガードプレートの様々な例示の形状を示す。他のガードプレートの形状も考えられる。

ガードプレートのサイズは、ガードプレートの形状の最も長い直線寸法として定義することができる。例えば、円形のガードプレートのサイズは円の直径であり、六角形のガードプレートのサイズは、六角形の頂点から、残りの5つの頂点のうちの最も遠い頂点までの距離である。ガードプレートのサイズは、約0.2ミリメートル〜約8ミリメートルの範囲であることができる。しかしながら、他のサイズも考えられる。いくつかの例では、ガードプレートのサイズは、約3ミリメートル〜数センチメートルの範囲であることができる。いくつかの例では、ガードプレートのサイズは、意図される用途の種類によって決定される。ガードプレートの最適サイズは、特定の用途に必要なガードプレートを含む布帛の曲げ又は折り畳みの程度に依存しうる。例えば、ガードプレートを有する布帛のより強い曲げ又は折り畳みは、より小さいサイズのガードプレートを必要とすることがあり、一方、ガードプレートを有する布帛のより強くない曲げ又は折り畳みを要求する用途では、より大きなサイズのガードプレートが可能になる。いくつかの実施形態では、ガードプレートのサイズは、約1mm〜約8mmの範囲内であることができる。

布帛基材の表面上の複数のガードプレートでは、ガードプレートは、ギャップによって互いに分離されている。ギャップは、一般に、ガードプレートによって覆われていない布帛基材の部分、例えば、隣接するガードプレートの間の布帛基材の覆われていない表面に対応することができる。ガードプレートが、実質的に可撓性でない比較的に硬い磨耗保護材料から作られているときに、ギャップのないガードプレートにより覆われた布帛基材は可撓性であることができない。したがって、ガードプレート間のギャップは、可撓性を可能にし、また多くの用途において、ガードプレートを有する布帛基材の空気透過性及び湿分透過性を可能にする。いくつかの実施形態では、隣接するガードプレートの間のギャップ幅は、約0.1mm〜約2.5mmの範囲内であることができる。

ガードプレートの間のギャップは、連続的なネットワークを形成することができる。いくつかの例では、ガードプレートパターンが多角形であるときに、ギャップは実質的に一定の幅を維持することができる。この場合に、ギャップは、ギャップ幅に等しい有限幅の線分として考えることができる。これらの線分の交点は「頂点」と呼ばれることがある。頂点付近のガードプレートの領域は、ガードプレートが頂点近くで点になるので、ガードプレートの他の部分よりも機械的に弱い可能性がある。頂点で一緒になるギャップ「線分」の数が増えるほど、隣接するガードプレートが弱くなることがある。いくつかの例では、布帛アセンブリは、各頂点に収束する最大4つのギャップ「線分」を有することができる。いくつかの頂点は、収束する3つのギャップ「線分」を有することができる。いくつかの例では、使用される収束性ギャップ「線分」の数を最小限にする1つ又は複数のパターンでガードプレートを配列することが好ましい場合がある。図9Aに示される六角形のガードプレートは、各頂点に3つのみのギャップ「線分」を有する。六角形のパターンは、直線ギャップアラインメントを持たないことが望ましい特性を有し、このパターンに、ブレードによる切断及びスライシングに対する抵抗を提供する。いくつかの例では、大きなサイズの六角形パターンの全体的な耐摩耗性及び耐切断性を維持しながら、六角形パターンよりも可撓性を伴うガードプレート幾何形状パターンを有することが望ましい場合がある。

ガードプレートパターンは、例えば、Tシャツ上の典型的なスクリーン印刷された画像又はパターンの場合のように、基材表面上に形成された実質的に二次元のパターンではない場合がある。むしろ、ガードプレートパターンは、各ガードプレートが厚さを有し、布帛基材の表面から離れて突出しているという意味で三次元であることができる。そのような特徴は、例えば、図11A及び11Bに例示されている。ガードプレート14の厚さは、基材表面の上に突出しているガードプレートの部分の平均厚さとして定義することができる。いくつかの例では、ガードプレートは、ガードプレートのサイズの5％を超えるが、50％未満である厚さを有することができる。いくつかの例では、ガードプレートは、少なくとも4ミル、例えば、少なくとも8ミル又は少なくとも12ミルの厚さを有する。いくつかの実施形態では、ガードプレートの厚さは約0.1mm〜約1.0mmの範囲内であることができる。

ガードプレートのアスペクト比は、ガードプレートのサイズをガードプレートの厚さで割った無次元数として定義することができる。例えば、アスペクト比5とは、ガードプレートのサイズがガードプレートの厚さの5倍であることを意味する。いくつかの例では、本開示のガードプレートのアスペクト比は、約2〜約20の範囲内であることができる。図10A及び図10Bは、布帛基材30上のガードプレート32の断面図を示す概念図である。図示のとおり、図10Aのガードプレート30は、図10Bのガードプレート30とは異なるサイズ及び厚さを有し、このため、異なるアスペクト比を有する。いくつかの例では、ガードプレートのアスペクト比が小さすぎると、ガードプレートの垂直方向が不安定になり、ガードプレートがせん断応力下で「転倒する」傾向がある場合がある。ガードプレートのアスペクト比が大き過ぎると、ガードプレートが硬い固体材料片であるため、ガードプレートは曲げ応力下で破壊分離（break apart）する傾向がある場合がある。ガードプレートの適切なアスペクト比の選択は、意図される用途の種類に依存することができる。

いくつかの例では、ガードプレートのサイズは、約1mm〜約5mm（例えば、約0.04インチ〜約0.2インチ）、好ましくは約1mm〜約3mm（例えば、約0.04インチ〜約0.1インチ）の範囲にあることができ、そしてガードプレートの厚さは、約0.1mm〜約1mm（例えば、約0.004インチ〜約0.04インチ）の範囲にあることができる。

図11A〜11Dは、ガードプレートの様々な形状及びパターンを平面図から見た（すなわち、布帛基材の表面の上から見下ろす）概念図である。

図12A〜図12Dは、それぞれ布帛基材34上の例示のガードプレート36,38,40,42の様々な垂直プロファイルを示す概念図である。ガードプレートは、図12A〜図12Dに示すものを含む、様々な異なる垂直プロファイルを有することができる。ガードプレートの垂直プロファイルは、一般に、垂直に半分に切断したときのガードプレートの形状を指すことができる。ガードプレートの垂直プロファイルは、その縁部で鋭角のコーナー、又は、よく丸みを帯びたコーナー、又は、平坦な上面、又は、ドーム状の全体としてのプロファイルを有することができる。

図13A及び図13Bを参照すると、複数のプレート14（図示を簡単にするために単一のプレートのみが附番されている）は可撓性布帛層12の上面に固定されうる。プレート14は任意の適切な手段により可撓性布帛層12の表面に固定されうる。いくつかの例では、プレート14の未硬化ポリマー樹脂は、層12上に堆積され、例えば印刷された後に、可撓性布帛層12の表面に部分的に浸透し、次いで硬化されて、プレート14の層12への機械的取り付けを提供することができる。他の例では、硬化樹脂プレート14は、1つ以上の適切な接着剤を用いて可撓性層12の表面に付着されてよい。

いくつかの例では、ガードプレート14は、ガードプレート14が存在せずに布帛基材12によって通常には示されない耐摩耗性、耐摩擦性又は他の特性を布帛アセンブリ16,20に付与するために、基材12上に配列されることができる。ガードプレート14は任意の適切なポリマー樹脂組成物から形成されてよく、該組成物としては、限定するわけではないが、米国特許出願公開第2007/0212965号（発明の名称：「プリント剛性板を有するスクラブパッド及び関連方法」（"Scrub Pad with Printed Rigid Plates and Associated Methods"））に記載されている1種以上の例示のポリマー樹脂組成物が挙げられ、その内容を参照により本明細書中に取り込む。プレート14は、UV硬化性又は熱硬化性ポリマー組成物から形成することができる。

ガードプレート14を形成するための適切なポリマー組成物としてはエポキシ樹脂を挙げることができる。１つの実施形態では、プレート14は熱硬化エポキシ樹脂から形成することができる。適切な樹脂の別の例は、紫外線（UV）硬化アクリレートであることができる。特定の用途に応じて、布帛アセンブリ16,20のプレート14は、約70〜約100ショアD、例えば約80〜約95ショアDの硬度を有することができる。プレート14の硬度はいくつかの要因によることができ、該要因としては、限定するわけではないが、プレートを形成するために使用されるポリマー樹脂組成物、及び/又は可撓性層12の表面上に堆積された後にポリマー樹脂組成物を硬化させるために使用される方法が挙げられる。いくつかの実施形態では、ガードプレートは熱硬化エポキシを含むことができる。いくつかの実施形態では、ガードプレートは無機フィラー粒子を含むことができる。ガードプレートに使用される熱硬化ポリマー材料は、比較的硬く、耐クラック性があることができる。

いくつかの例では、ガードプレートを形成するために使用するために選択されるポリマー樹脂は、ガードプレートと布帛基材ベース材料との間の強い結合を確保することができる。いくつかの例では、ガードプレートを作るのに適したポリマー樹脂は、（i）耐摩耗性を付与するように、（ii）スクリーン印刷可能であるように、（iii）耐破壊性であるように、（iv）ベース材料に結合可能であるように、そして（v）ガードプレート材料の印刷及び硬化中に良好な形状画定性を有するように配合された1液型熱硬化性エポキシ樹脂である。このような樹脂は、これらの基準を満たすように容易に配合することができ、例えば、Fielco Industries, Inc., Huntingdon Valley, PA, 19006から入手可能であり、この段落に示した特性を満たすことができる配合樹脂を有し、名称：TR21及びTR84が与えられている。適切な樹脂配合物の他の例は、Hexion Specialty Chemicals, Columbus, OH 43215から入手可能である。例えば、Hexion Starting Formulation 4019は、適切な熱硬化型の熱硬化性エポキシベース樹脂配合物であることができる。いくつかの例では、ガードプレートによって提供される耐摩耗性は、樹脂にシリカ、アルミナ、炭化ケイ素、酸化チタンなどの小粒子（例えば1〜100マイクロメートル）を添加することによって増加させることができる。

本開示のガードプレート幾何形状を生じるために使用され得る樹脂及び布帛を含む材料及び方法の実施形態に関するさらなる情報は、2001年12月31日に出願された米国特許第7,018,692号明細書及び2000年7月6日に出願された米国特許第6,962,739号明細書に記載されている（両方とも参照により本明細書中に取り込む）。本開示の別の実施形態は、2001年12月31日に出願された米国特許第7,018,692号明細書に記載されているように、第一の多角形の層（ガードプレート）の上に形成された第二の多角形の層（ガードプレート）であることができる。いくつかの実施形態では、布帛を設計するための布帛基材は、織布又は不織布であってよく、そして、綿などの天然物、又は、ポリエステル又はナイロンなどの合成物から製造されうる。多角形に使用されるポリマー樹脂は、上述したように、熱硬化エポキシ樹脂であることができる。本開示に記載されている特許及び公開特許出願のそれぞれの内容全体を、参照により本明細書中に取り込む。

いくつかの実施形態では、ガードプレート14を形成するための低ウィッキング性樹脂組成物の使用は、ガードプレート14の存在にもかかわらず、アセンブリ10,12を比較的に高い可撓性に維持することを可能にできる（例えば、プレート14のない基材12の可撓性と実質的に同一）。いくつかの例では、布帛基材上にポリマー樹脂プレートを製造するスクリーン印刷又は類似の製造プロセスの間に、未硬化ポリマー材料は隣接堆積物の間のギャップに吸い込まれる傾向がある。プレートの硬化ポリマー材料が軟質又はゴム状であるならば、硬化前及び/又は硬化中の材料の吸い込み（ウィッキング）は、スクリーン印刷された布帛を剛性にしないことがある。なぜなら、材料の吸い込まれた部分は硬化後になおも軟質又はゴム状であるからである。しかしながら、プレートの硬化材料が硬いならば（例えば、約80〜約95ショアD硬度）、硬化前及び/又は硬化中にギャップに吸い込まれた材料の部分は、スクリーン印刷された布帛を望ましくない量で剛性化させる可能性がある。低ウィッキング性樹脂組成物を使用すると、布帛層12又はスクラブパッド10の可撓性を実質的に変えることなく、可撓性布帛層12の表面上に硬化した硬質プレートを形成することができる。

いくつかの例では、低ウィッキング性ポリマー樹脂組成物は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、例えば、ベークライト、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、アリル樹脂などの1種以上を含むことができる。ポリマー樹脂は、例えば熱及び/又はUVプロセスなどの放射線プロセスによって不可逆的に架橋するポリマー樹脂であることができる。いくつかの例では、ポリマー樹脂配合物としては、熱硬化性樹脂及び/又は光ターボ樹脂、例えば、アクリレート、アリレートコポリマー、スチレン及びハイブリッドを挙げることができる。例示のエポキシ樹脂としては、Epon 828（ビスフェノールAをベースとする二官能性グリシジルエーテル(Hexion Corporation, Columbus, OHから入手)、Epon 161（ノボラックオリゴマーの多官能グリシジルエポキシ(これもHexionから入手可能)）、及び/又はEpon 160（Epon 161の高分子量類似体(これもHexionから入手可能)）を挙げることができる。

いくつかの例では、樹脂組成物は、1種以上の添加剤を含むことができる。添加剤は、1種以上の適切な硬化剤、レオロジー調整剤、例えば1種以上のチキソトロープ剤、界面活性剤、分散剤、希釈剤、空気放出剤、フィラー、着色剤（染料）、ガラスビーズなどを含みうる。いくつかの例では、レオロジー調整剤は、樹脂組成物に降伏応力を付与し、樹脂組成物にゲル様特性を呈させることができる。いくつかの例では、樹脂組成物は、Heloxy Modifier 67などのHexion Corp, Columbus, OH43215から入手可能な1種以上の適切なレオロジー調整剤を含むことができる。いくつかの例では、樹脂組成物はBYK525, 555(BYK USA, Wallingford, CTからの気泡放出材料)、BYK-9010（これもBYKからの湿潤/分散助剤）及び/又はA-187（GE Siliconesから入手可能なエポキシ官能性シラン）を含むことができる。着色剤の例としては、T1O₂、焼成アンバー、FD＆Cブルー＃2、カージナルフタロブルー及びBK5099を挙げることができる。いくつかの例では、適切なフィラーを樹脂組成物に含めることができ、該フィラーは、例えば、Unimin Specialty Minerals, Inc, New Canaan, CT 06840から入手可能なImsil A30である。

図14は、本開示の態様による、エンボス加工された布帛アセンブリ400などの例示のエンボス加工された布帛アセンブリを形成するための例示の技術を示すフローダイアグラムである。説明を容易にするために、図4に示すアセンブリ400の構成に関して例を説明するが、他のエンボス加工された布帛アセンブリ構成も考えられる。図示されているように、プレート14は、例えば、本明細書に記載された例示の技術を使用して布帛基材12の表面上に形成されうる（1202）。その結果、例えば図1に示す布帛アセンブリ10などの布帛アセンブリを得ることができる。基材12の表面上にプレート14を形成した後に、基材12の反対側の表面をエンボス加工支持層403の表面に（直接的又は間接的に）付着させることができる(1204)。そのような付着のために任意の適切な技術を使用することができ、例えば接着層を用いる。

例示のエンボス加工された布帛アセンブリを形成するために使用される例示の技術は、所望の結果として得られる複合アセンブリ構造に依存しうる。硬質でなければならず、隆起部分及びより低い部分の厚さの大きな差（例えば、数インチ）を要求するアセンブリでは、圧縮成形プロセスを用いて、熱硬化性硬質フォームからエンボス加工支持体の形状を製造することができる。次いで、得られた成形品は、可撓性接着シートによって覆われ、次いで、可撓性接着シートが、布帛基材の表面上のギャップによって分離され、布帛基材の表面に付着された複数のプレートの可撓性でかつ伸長性のシートによって覆われる。これらの3つの物体のアセンブリに圧力及び/又は真空及び熱を加えて、複数のプレートを含むシートを、成形エンボス加工支持層に適合させることができる。選択される接着剤は、溶融して構成要素を互いに結合する熱可塑性樹脂である。そのようなプロセスは、Harutun Karian, CRC Press, 2003により編集された「Handbook of Polypropylene and Polypropylene Composites」に記載されているプロセスを含むことができる。

連続気泡フォームなどの圧縮性又はクッション性エンボス加工支持体を要求するアセンブリでは、エンボス加工支持層を形成するのと同時にフォームを合成することができる。所望のエンボス加工支持体のネガ画像を有する頂部部品と、平坦であるか、又は、エンボス加工構造の底面上に所望の他の任意のテクスチャを有することができる底部部品とからなるモールドを形成することができる。頂部部品及び底部部品は、加熱及び/又は加圧することができるクラムシェルモールドに組み立てられる。米国特許第4,877,814号明細書に教示されているような連続気泡フォーム反応混合物をモールドの底部に添加し、布帛基材の表面上でギャップによって分離され、布帛基材の表面に付着された複数のプレートの可撓性でかつ伸長性のシートで覆う。用途に応じて、反応性連続気泡フォーム混合物とプレートで覆われた布帛との間に接着シートを必要としても、又は、しなくてもよい。クラムシェルモールドの頂部及び底部を一緒にシールし、連続気泡フォーム混合物を反応させる。フォームは発泡してモールド全体を満たし、最終的な構造を生じる。

別の例では、エンボス加工された布帛アセンブリを、複数のラミネート層から作られた複合材として製造することができる。例えば、構造内に5つの層を想定することができる：2つの布帛層（その一方又は両方は、プレート14などのプレートを含む布帛層であることができる）；連続気泡ポリウレタン（PU）又は同様のフォーム層（又は他のエンボス加工された支持層材料）；及び2つの熱可塑性接着性ポリマー樹脂の不織布ウェブ。ラミネート層は、各交互の非接着層がその間に接着剤層を有し、全ての層の中心にPUフォームを有するようにして配置される。これらのラミネート層は、パターンフォーム及び加熱プレートを含むプレスデバイス内に配置される。パターン形成されたフォームは、ラミネート層のフェース側に接触する。裏側又は非フェース側はプレスデバイスの平坦な表面に接触する。ラミネート層は、所望の完成複合材要求によって特定されるような圧力、温度及び時間に供される。

本開示の例は1つ以上の利点を提供することができる。説明を容易にするために、用語「SF」は、以下の議論において、布帛基材の表面上でギャップによって分離された複数のガードプレートを含む布帛基材を含むアセンブリを指すために使用される。いくつかの例では、SFはSUPERFABRIC（登録商標）（Higher Dimension Materials, Oakdale, Minn.から市販）と呼ばれる布帛アセンブリを指すことができる。

例示のエンボス加工された布帛アセンブリは、2つの空間スケールのテクスチャを示すことができる。テクスチャの第一の微細粒スケールは、可撓性基材布帛上でのガードプレートのサイズ、形状及び間隔によって決定される。テクスチャの第二のスケールは、布帛基材が付着されるエンボス加工支持層の隆起部分及びより低い部分のパターンによって決定される。

微細粒テクスチャは、しばしば、耐切断性、耐摩擦性、耐摩耗性、耐久性及び耐汚染性ならびにSFが示すことができる他の機能を決定するのに主として役割を担う。微細粒テクスチャは、異なる色、形状及び間隔（隣接するガードプレート間の間隔がSF表面全体にわたって均一である必要はない）を有するガードプレートを使用することによってSF設計者に芸術的表現の自由を与えて、SF機能特性とは無関係である特定のイメージ又はデザインをSFの表面上に与えることができる。

粗粒構造は、隆起部分及びより低い部分のパターンによって画定される。隆起部分は、複数のガードプレートを含み、それによって、ガードプレート自体のパターンによって画定される粒度よりも大きな粒度を提供する。粗粒テクスチャは、エンボス加工されたSFの表面上にそれ自体のパターンを画定することができ、建築用布帛、家具、カーシート、荷物、衣類、エプロン、肘パッド、膝パッド、車椅子クッション、病院用ベッドクッション及びその他の多くのものなどの多くの用途で、審美的に満足できるエンボス加工されたSFを提供する追加の自由度を設計者に与える。

粗粒構造及びパターンはまた、そのデザイン寄与とは無関係の機能性を付加することができる。図5は、隆起部分の均一なダイアモンド形状を有するエンボス加工されたSFの実施形態を示し、図6は、図4のエンボス加工された布帛アセンブリ400に関して説明したように、より低い部分408によって分離された隆起部分407の均一な矩形形状を有する実施形態を示す。図6に示される場合に、より低い部分に対応するエンボス加工ラインは、エンボス加工されたSFの一方の縁から他方の縁への空気又は他の流体の移動のための連続的な直線経路を提供する。図7は、隆起部分の均一な六角形形状を有する実施形態を示す。本発明のエンボス加工されたSFは、これらの隆起部分の形状に限定されず、また、図示された隆起部分の互いに対する相対的な配置に限定されない。

特に設計されたパターンはまた、エンボス加工されたSF上に配置された任意の物体に対する圧力応力の変化を可能にすることができる。図15は、均一な三角形の隆起部分を有するエンボス加工されたSFの実施形態であるが、アセンブリ全体が肘パッドに適した形状に曲げられている。この場合、肘パッドのSF外面は、切傷及び擦り傷に対する着用者保護を提供し、エンボスは衝撃に対して着用者にクッションを与え、特定のエンボス加工パターンは圧力応力を分散させ、肘プロテクターを装着するのをより快適にする。隆起部分のためのパターンの選択は、そのような保護を必要とする身体部分のそれらの部分に対する適切な保護又はクッション効果を保証し、一方、エンボス加工ラインのパターンにより、エンボスされたSF形状を、体の解剖学的構造に従って曲げ、成形することを可能にする。肩パッド、股関節パッド、膝パッド、手袋、腕ガード及びヘルメットに対して同様の概念を適用することができる。

流体移動のための連続エンボス加工ラインの特徴を、設計された圧力応力分布を有するパターンを使用することと組み合わせることは、車椅子クッション又は病院ベッドクッションに特に有利であることができる。連続エンボス加工ラインは、空気の移動を可能にし、車椅子又はベッドに拘束された患者に冷却及び快適さを提供する。これらのラインはまた、流体のエスケープ経路にすることができ、それにより、失禁した患者は、皮膚との絶え間ない流体接触からある程度解放されうる。さらに、SF表面は、それが通気性であっても、体液がクッションパッディングに漏れるのを防止する。これは、SFのガードプレートが、典型的には、非常に低い表面エネルギーを有するエポキシ樹脂で作られているからである。これは、油又は水などの液体がガードプレートに対して90度を超える接触角を形成することを意味する。ガードプレートが互いに適度に近接している限り、体液などの液体はガードプレートの縁を濡らすことができず、基材布帛に流れることができない。水性材料は、図16に示すように、SFの表面上で液滴を形成する。この現象は、流体によるガードプレートの侵入を阻止するガードプレートの硬度と組み合わさって、本発明のエンボス加工されたSFを耐汚染性とし、容易に洗浄することができる。失禁する車椅子又はベッドに拘束された患者の場合には、車椅子クッション及び病院ベッドクッションの適切な清浄化は重要な問題である。さらに、SFは抗菌布帛を含むことができ、それにより、表面が病原体を含む体液によって汚染されていても、患者間又は患者と介護者との間で感染を伝達する危険性が低減される。圧力点の分布を有するパターンは、患者が車椅子クッション上で自分の位置を移動させて、圧力接触点を動かすことを可能にし、車椅子患者にとって大きな問題である褥瘡及び床ずれの防止に役立つ。床ずれ予防及び抗菌作用は、車椅子クッション及び病院ベッドクッション技術及び製品にパラダイムシフトをもたらすように組み合わされる。

特定のエンボス加工パターンは、2つの機構を介して建築用布帛の騒音低減を助けることができる。該２つの機構は、ガードプレートの間で、基材布帛を通して、そして優秀な吸音材であるエンボス支持層を形成する選り抜きのフォームに入る空気及び空気が運ぶ音エネルギーの通過、及び、エンボス構造自体によって可能にされる音の低減である。

吸音材としての布帛の伝統的な使用において、布帛は、特に多孔性であるように選択され、それにより、音エネルギーを熱に変換する布帛の能力を向上させる。一般的な多孔性吸収材としては、カーペット、反物類、及び連続気泡フォームが挙げられる。これらの伝統的な吸音性布帛の多孔性は、一般に、耐汚染性、耐摩擦性、耐久性及び磨耗性などの性能を低減し、公共輸送機関待機領域、公共交通機関乗物などの高交通領域における使用を制限する。病院待合領域及び病室において、このような多孔性表面は病原体の伝染貯蔵体となり、院内感染伝達を引き起こす。エンボス加工されたSFの構造は、耐汚染性、耐摩擦性、耐久性及び耐摩耗性の優れた特性を維持しながら良好な吸音性を可能にすることができ、エンボス加工されたSFの表面を、同等の消音性能を有する材料の多孔質表面を洗浄するよりもはるかに容易なものとすることができる。抗菌性SFを用いたエンボス加工されたSF (例えば、プレート材料及び/又は布帛基材内に抗菌剤を有するガードプレートを含む)は院内感染を防止するのに特に役立つことができる。というのは、表面上で積極的に病原体を殺生し又はこのような病原体の数を低減する、容易に清浄化される表面を提供するからである。院内感染を制限し、適切なクッションフォーム及びエンボス構造の使用により快適であり、静かな雰囲気を提供するのに役立つ病院の待合室又は患者の家具を想定している。

音低減のための第二の機構はエンボス構造自体によって可能になる。特定のエンボス形状は、光の回折及び干渉と同様に音を散乱させることによって音の強度を低減させることができる。例えば、エンボス加工構造は広範囲の音響周波数にわたって動作するピラミッド型ディフューザの形状であることができる。均一な広帯域散乱干渉を可能にし、高Q反射を低減するために、エンボス加工を用いて真のカドラチックレシデューディフューザを製造することさえできる。Termoformati（Via delle Rovedine、19/21 23899 ROBBIATE ITALIA）は、消費者及び施設の環境における騒音除去用途のために従来のエンボス加工された布帛をすでに使用している。これらの形状でSFをエンボス加工することにより、耐汚染性、耐摩擦性、耐久性及び耐摩耗性及び抗菌性である布帛の便利な形態ファクターに高度な消音技術を組み込むことが可能になる。

エンボス加工されたSFの例は、そのような騒音除去材料の特性をSFの優れた性能特性と組み合わせることができる。騒音除去特性を有するエンボス加工されたSFによって可能になるわずかなタイプの製品として、壁被覆、消音パネル、カーテン、機器ケース、家具及び設備品を容易に想定する。

本開示は、意図された用途に応じて、無数の異なる材料を使用してSFガードプレートを作製することができ、多くの布帛をSF基材として使用することができ、多種多様なガードプレート形状、ガードプレートサイズ、ガードプレートパターン及びギャップを使用して、SFの特性を制御することができる。同様に、サンプル実施形態で使用されるフォーム又は他のエンボス加工支持層材料は多種多様な材料から選択することができる。

本明細書に記載のエンボス加工された布帛アセンブリの例示の用途は、内装材（例えば、家具内装材）、消音パネル、車椅子クッション、車椅子クッションカバー、病院ベッドクッション、膝パッド、肩パッド、肘パッド、カーテン、壁被覆、手袋、履物、股関節パッド、ヘルメット、腕ガードなどを含むエンボス加工されたアセンブリ400である。

例
エンボス加工されたSFアセンブリの例の特性を評価するための一連のテストが完了した。エンボスされたSFはエンボス加工支持層を含まないSFに通常に関連する耐摩耗性、耐切断性、耐久性及び耐汚染性を維持することが一般的に決定された。

例1-バリースタイルフレックス試験：互いに六角形のパターンに配列されたガードプレートを備えた40ミルのギャップによって分離された、直径80ミルのドーム型円形エポキシガードプレートを含む、エンボス加工されたSFを、可撓性の連続気泡フォームにラミネート化して、正方形パターンで厚さ3mmの隆起部分及び厚さ1mmのより低い部分を形成したものは、-20℃で1,000,000回の屈曲サイクルに合格した。この耐久性能試験は、撓み運動を受けたときに、亀裂又は別の破損に対する試験片の傾向を評価するものである。この試験を使用して、エンボス加工されたSFが、履物、膝パッド、肘パッド、肩パッド、カーシート及び内装品の布帛耐久性要件を上回ることが観察された。

例2 -ワイゼンビーク（Wyzenbeek）二重擦り摩耗試験：互いに六角形のパターンに配列されたガードプレートを備えた40ミルのギャップによって分離された80ミルの直径のドーム型円形エポキシガードプレートを含む、エンボス加工されたSFを、可撓性連続気泡フォームにラミネート化し、正方形パターンで厚さ3mmの隆起部分及び厚さ1mmのより低い部分を形成したものは、デニムに対して100,000回の二重擦りに合格した。摩耗した表面には目に見える摩耗の痕跡がなかった。この耐摩耗性性能は、履物、膝パッド、カーシート及び内装飾品の布帛耐摩耗要求を満たした。典型的な可撓性布帛は、約30,000回のこのような二重擦りで生き残る。

例3-耐切断性試験：互いに六角形のパターンに配列されたガードプレートを備えた8ミルのギャップによって分離された、直径70ミルのドーム型円形エポキシガードプレートを含む、エンボス加工されたSFを、可撓性連続気泡フォームにラミネート化し、正方形パターンで厚さ5mmの隆起部分及び厚さ1.5mmのより低い部分を形成したものは、10ポンドの負荷力の下でカミソリの刃で切断しても生き残った。この試験はストレートブレードに適用された錘を使用し、次いで、ストレートブレードは、材料が切断されるまで、切断対象の材料を横切って垂直に一定の速度で移動する。耐切断性は切断されずに材料が生き残る最大の重量として報告される。

例4 - 耐汚染性試験：図16及び図17は互いに変形五角形パターンで配列された多角形エポキシガードプレートを含む、エンボス加工された例示のSFを示す。多角形ガードプレートは、最小幅が70ミルであり、互いに10ミルの間隔を置いて配置されている。エンボスパターンは、厚さ5mmの多角形隆起部分と、厚さ1.5mmのより低い部分とを含んでいた。図16に示すように、汚染材料（上から下まで）は赤ワイン、トマトケチャップ及びクリーム状サラダドレッシングであった。汚染材料は、エンボス加工された布帛上に30分間静置された。湿った紙タオルで1回拭いた後、イソプロピルアルコールで1回拭いて表面を清掃した。図17に示すように、エンボス加工されたSFは、表面上の材料からの汚れを示さず、表面は拭き取り後に材料を実質的に含まなかった。

様々な例を記載してきた。これらの例及び他の例は以下の特許請求の範囲に含まれる。

Claims (34)

1. エンボス加工支持層、
   前記エンボス加工支持層の表面に付着された布帛基材、
   前記布帛基材の表面上でギャップにより分離され、そして該布帛基材の表面に付着された複数のプレート、
   を含む、アセンブリであって、
   前記エンボス加工支持層の厚さは、複数の隆起部分の厚さよりも小さい厚さを有する、より低い部分により分離された複数の隆起部分を画定するように変化しており、前記隆起部分及びより低い部分は、前記布帛基材及び複数のプレートを含む前記アセンブリの表面上でパターンを画定しており、前記複数の隆起部分の各隆起部分は前記複数のプレートの１つより多くのプレートを含む、アセンブリ。
2. 前記複数の隆起部分は第一の隆起部分及び第二の隆起部分を含み、前記第一の隆起部分の厚さは前記第二の隆起部分の厚さと異なる、請求項１記載のアセンブリ。
3. 前記より低い部分の厚さは前記複数の隆起部分の周囲で実質的に均一である、請求項１記載のアセンブリ。
4. 前記より低い部分の厚さは前記複数の隆起部分の周囲で不均一である、請求項１記載のアセンブリ。
5. 前記複数の隆起部分の各々はより低い部分により包囲されている、請求項１記載のアセンブリ。
6. 前記複数の隆起部分の各々はそれぞれの隣接する部分に対して約0.025 ミリメートル〜約500ミリメートルの突起厚さを画定している、請求項１記載のアセンブリ。
7. 前記より低い部分は前記複数のプレートの１つより多くのプレートを含む、請求項１記載のアセンブリ。
8. 前記布帛基材は接着剤により前記エンボス加工支持層の表面に直接的に付着されている、請求項１〜７のいずれか１項記載のアセンブリ。
9. 前記エンボス加工支持層は連続気泡フォームを含む、請求項１〜７のいずれか１項記載のアセンブリ。
10. 前記エンボス加工支持層は圧縮性フォームを含む、請求項１〜７のいずれか１項記載のアセンブリ。
11. 前記エンボス加工支持層は剛性フォームを含む、請求項１〜７のいずれか１項記載のアセンブリ。
12. 前記エンボス加工支持層はゲルを含む、請求項１〜７のいずれか１項記載のアセンブリ。
13. 前記エンボス加工支持層はクッション性フォームを含む、請求項１〜７のいずれか１項記載のアセンブリ。
14. 前記エンボス加工支持層は機械加工された固体を含む、請求項１〜７のいずれか１項記載のアセンブリ。
15. 前記固体は木材である、請求項１４記載のアセンブリ。
16. 前記固体はプラスチックである、請求項１４記載のアセンブリ。
17. 前記固体は金属である、請求項１４記載のアセンブリ。
18. 前記布帛基材に付着された前記エンボス加工支持層の表面の反対側の前記エンボス加工支持層の表面に付着された別の支持体層をさらに含む、請求項１〜１７のいずれか１項記載のアセンブリ。
19. エンボス加工支持層の表面に布帛基材を付着させることを含む方法であって、前記基材は、前記布帛基材の表面上でギャップにより分離されそして前記布帛基材の表面に付着された複数のプレートを含み、前記エンボス加工支持層の厚さは、複数の隆起部分の厚さよりも小さい厚さを有する、より低い部分により分離された複数の隆起部分を画定するように変化しており、前記隆起部分及び前記より低い部分は、前記布帛基材及び複数のプレートを含む前記アセンブリの表面上にパターンを画定し、前記複数の隆起部分の各隆起部分は前記複数のプレートの1つより多いプレートを含む、方法。
20. 前記エンボス加工支持層の表面に前記布帛基材を付着させる前に、該布帛基材の表面上に前記複数のプレートを形成することをさらに含む、請求項１９記載の方法。
21. 前記布帛基材を前記エンボス加工支持層の表面に付着させることは、前記エンボス加工支持層の前記表面のパターンのネガティブレリーフを形成しているモールド中に前記布帛アセンブリを配置すること、活性化時に前記エンボス加工支持層を形成する化学組成物で前記モールドを充填することをさらに含む、請求項１９記載の方法。
22. 前記化学組成物は圧縮性フォームを形成する、請求項２１項記載の方法。
23. 前記化学組成物は剛性フォームを形成する、請求項２１項記載の方法。
24. 前記化学組成物はゲルを形成する、請求項２１項記載の方法。
25. 前記エンボス加工支持層は連続気泡フォームを含む、請求項１６〜２０のいずれか１項記載の方法。
26. 前記エンボス加工支持層は圧縮性フォームを含む、請求項１６〜２０のいずれか１項記載の方法。
27. 前記エンボス加工支持層は剛性フォームを含む、請求項１６〜２０のいずれか１項記載の方法。
28. 前記エンボス加工支持層はゲルを含む、請求項１６〜２０のいずれか１項記載の方法。
29. 前記エンボス加工支持層はクッション性フォームを含む、請求項１６〜２０のいずれか１項記載の方法。
30. 前記エンボス加工支持層は機械加工された固体を含む、請求項１６〜２０のいずれか１項記載の方法。
31. 前記固体は木材である、請求項３０記載の方法。
32. 前記固体はプラスチックである、請求項３０記載の方法。
33. 前記固体は金属である、請求項３０記載の方法。
34. 騒音除去のために前記エンボス加工支持層の表面に付着された前記布帛基材を用いることをさらに含む、請求項１６〜３３のいずれか１項記載の方法。