JP2018529774A - プロピオン酸クロベタゾールを含有するすすぎのいらないケミカルフォーム、及び乾癬の処置におけるその使用 - Google Patents
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Abstract
本発明は、ガス発生剤を含む少なくとも1つの中間組成物Bと、ガス発生剤を活性化させるための作用剤を含む少なくとも1つの中間組成物Aと、前記中間組成物A及びBのうち少なくとも1つに含まれるプロピオン酸クロベタゾールとを含む、すすぎのいらない局所適用向け、及び皮膚への適用向けの、プロピオン酸クロベタゾールを含有する自己発泡性組成物に関する。本発明はまた、このような組成物を含有する、キット又は複数の区画を含む単一の容器にも関する。
Description
本発明は、皮膚の、より詳細には乾癬の薬品治療又は美容処置向けのフォームの形態にある、プロピオン酸クロベタゾールを含有するリーブオン外用剤に関する。
乾癬は、すべての慢性皮膚疾患のうちで最も一般的な皮膚疾患の1つである。これは、紅斑、落屑、過角化又はそう痒を本質的に引き起こし、且つ本疾患を患う人々にとって重大な不快感の原因である。今日まで使用されている処置は、主にプラークへのクリーム及び軟膏の適用に基づいている。これらは、サリチル酸、局所ステロイド剤又はタールを含有する。こういった処置、特にタールの適用は不快であり、長期にわたる適用を必要とする。
プロピオン酸クロベタゾール(21-クロロ-9-フルオロ-11β,17-ジヒドロキシ-16β-メチルプレグナ-1,4-ジエン-3,20-ジオン17-プロピオネート)はクラス1の皮膚用コルチコイド(dermocorticoid)、すなわち非常に強力な活性を有するコルチコイドである。局所使用向けの他のコルチゾン誘導体と同様に、これは皮膚細胞の再生及び増殖を妨げる。乾癬に対するその効能が証明されている。
プロピオン酸クロベタゾールが安定であり、良好な忍容性を有し、効果的であり且つ適用するのに快適である、局所適用向けの新規なガレヌス製剤の形態が必要とされている。
クリーム及び軟膏の適用は、乾癬の処置に必須である。これらの局所ケア製品は、鱗屑を低減させ且つ皮膚快適性及び皮膚の外観を改善することに向けられている。こういった処置には、シンプルなモイスチャライジングクリーム及び/又は鱗屑のより容易な剥離を可能とし、角質溶解剤として知られている作用剤が添加されているクリームが含まれる。すべての場合において、処置によって、皮膚を柔軟にする実質的な皮膚軟化作用が提供される必要がある。
これらの病変に関する薬品治療又は美容処置では、製品は、極めて広範な面積に適用されるが、脆弱化の恐れがあり、また肥厚化し浸透が困難ともなり得る皮膚に適用される。
したがって、用量がより良好に制御され且つ実質的な被覆率が可能となるとともに、プロピオン酸クロベタゾールが安定であり、良好な忍容性を有し、効果的であり、特に処置のコンプライアンスが改善されるように適用するのに快適である、新規なガレヌス製剤の形態及び具体的にはフォームタイプの又は発泡性組成物タイプの形態が必要である。
本発明による組成物は、使用時に発生し且つ忍容性が極めて良好であるフォームの形態であるという利点を有する。
その適用の後、本発明による組成物は、すすぎによって除去されない。
本発明の組成物の利点の1つは、以下に提示する忍容性を評価する方法の1つを例示する実施例によって示される通り、すすぎによって除去されないという事実にもかかわらず、特に忍容性が良好であるということである。
皮膚使用向けの医薬品又は化粧品の忍容性を評価するための種々の方法が存在し、その中でも、in vivo「使用中」試験又は「ヒトパッチ試験」を、またin vitro試験、例えば、OECD TG 439プロトコールに記載の再生ヒト表皮(RHE)に対する刺激の測定の試験も、挙げることができる。後者の方法は、実施例3において詳細に説明されている。
現在、フォーム又は発泡性組成物は市場に現在出回っている。しかし、それらはいずれもいくつかの欠点を有する。
この欠点は、3種類のフォーム又は発泡性組成物が存在することに起因する:
- エアロゾル、フォームが噴射剤ガスによって発生するが、エアロゾルであるという欠点が後者の良く知られたリスク(特に汚染及び吸入リスク)を有する。
- 発泡クリーム(Expanded cream)、気泡が特定の製造プロセスによって製品に導入される。このプロセスは、産業レベルで制約的であるという欠点を有し、包装機器に関して大きな資本的支出を必要とする。
- 発泡性製剤、これは、発泡性界面活性剤の洗浄性に起因する刺激の問題を一般に引き起こす。
- エアロゾル、フォームが噴射剤ガスによって発生するが、エアロゾルであるという欠点が後者の良く知られたリスク(特に汚染及び吸入リスク)を有する。
- 発泡クリーム(Expanded cream)、気泡が特定の製造プロセスによって製品に導入される。このプロセスは、産業レベルで制約的であるという欠点を有し、包装機器に関して大きな資本的支出を必要とする。
- 発泡性製剤、これは、発泡性界面活性剤の洗浄性に起因する刺激の問題を一般に引き起こす。
このように、とりわけ、ヒトへの局所適用向けの、忍容性良好な組成物中にプロピオン酸クロベタゾールを含有する局所適用向けの組成物を、特にリーブオン組成物(すなわち、組成物が適用された後、すすぎによって除去されない組成物)を提供するために、これにより刺激の問題を克服するために、そのガレヌス製剤の形態が既知のガレヌス製剤の形態とは異なる、医薬組成物を開発する必要が結果としてある。
それ故、本発明の目的はこれらのニーズを満たす組成物を提供することである。
したがって、本出願人は、有利なことに発泡性界面活性剤をまったく含有しないフォームの形態である、リーブオン局所適用向けの新規な医薬組成物を開発した。用語「発泡性界面活性剤」とは、当業者周知の試験に従い水と混合された場合に、多量の、安定な且つクリーム状のフォーム(泡)を生成する界面活性剤を指す。
以下のもの:アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、並びにアルキルポリグルコシド及びグルカミドのファミリーの非イオン性界面活性剤が、発泡性界面活性剤を構成する。
本発明によるガレヌス製剤の形態は、プロピオン酸クロベタゾールの良好な安定性を確保するという利点を有する。更に、本製剤は、十分な忍容性を有し非刺激性であるマイルドなフォームの生成を有利にはもたらし、これにより、処置すべき領域のより良好な被覆率が可能となるとともに、本フォームの拡展性及び低密度のおかげで用量がより良好に制御されることで忍容性に関する問題を克服することが可能となる。
最後に、有利には、本ガレヌス製剤の形態は、その実装にあたって、噴射剤ガス又はエアロゾルの使用を必要としない。故に、「エアロゾル」フォーム又は「スプレー」フォームは、本発明の範囲から除外される。同様に、発泡性界面活性剤に富む標準発泡性組成物タイプ及び/又は界面活性剤の含量は低減しているがフォームを発生させる機械システム(Pulvorexタイプ)を必要とする発泡性製剤からなる先行技術のすすぎ洗いのできる発泡性組成物もまた、本発明から除外される。これは、発泡(expanding)プロセスを伴う発泡性組成物に対しても同様に当てはまる。
最後に、本発明の一主題は、本発明による組成物を皮膚に局所適用することによる、この組成物の化粧的使用であり、またそのような組成物を含む、皮膚への局所適用向けの医薬でもある。
本発明の一主題は、乾癬の処置に使用するための、本発明による組成物でもある。
以下の説明及び実施例において、本発明について更に詳細に説明する。
本発明による組成物は、その組成物単独でフォームの形態を取ることが可能であり、したがって局所適用向けの自己発泡性組成物と定義することもできる。
本発明の第1の主題は、結果として、リーブオン局所適用向けの、プロピオン酸クロベタゾールを含有する組成物であるが、これは、フォームの形態、有利には半固体の稠度を持つフォームの形態で提供され、有利なことに発泡性界面活性剤をまったく含有しない、特に皮膚及び外皮へのリーブオン局所適用に薬学的に適合する媒体を含む。
用語「フォームの形態の組成物」(以下、自己発泡性組成物ともいう)とは、フォームに匹敵する気泡化形態を有する、半固体の稠度を持つ組成物を意味する。
本発明による自己発泡性組成物は、可変割合で2つの中間組成物又は処方、特に以下の成分:
- 下に記載のガス発生剤を活性化させるための作用剤を含む少なくとも1つの中間組成物又は処方Aと、
- ガス発生剤を含む少なくとも1つの中間組成物又は処方Bと、
- 前記中間処方A及びBのうちの少なくとも1つに含有させたプロピオン酸クロベタゾールと
を含む。
- 下に記載のガス発生剤を活性化させるための作用剤を含む少なくとも1つの中間組成物又は処方Aと、
- ガス発生剤を含む少なくとも1つの中間組成物又は処方Bと、
- 前記中間処方A及びBのうちの少なくとも1つに含有させたプロピオン酸クロベタゾールと
を含む。
好ましくは、プロピオン酸クロベタゾールは中間組成物A中に含まれる。
本発明による組成物は自己発泡性である、すなわち、中間組成物A及びBの単純混合によって発泡する。本発明の一主題は、前記中間組成物A及びBの混合から生じるフォームの形態の組成物でもある。
各中間組成物(又は中間処方若しくは中間製剤)中に存在する作用剤に応じて、及び前記組成物中のそれらの割合にも応じて、これらの組成物は、任意のガレヌス製剤の形態としてもよく、又は、局所適用向けの化粧品において及び/若しくは医薬品において使用し得る既知の任意のテクスチャを有してもよい。
そのため、好ましくは、本発明による各中間組成物(又は中間処方)は、例えば、ゲル、エマルション(クリーム、界面活性剤非含有のクリーム、ローション、ミルク又は流体クリーム)、セラム、溶液又は懸濁液の形態、優先的には、エマルション(クリーム、界面活性剤非含有のクリーム、ローション、ミルク又は流体クリーム)又はゲルの形態とすることができる。これらの処方はすべて、本発明の範疇に含まれる。
本発明によれば、各中間組成物(又は処方)は、Brookfield社RV DV-IIタイプ:スピンドル6、スピード2の従来の方法で測定して、1cPから500000cPの間、有利には500cPから350000cPの間の粘度(25℃で及び大気圧で測定して)を有することができる。
本発明によれば、用語「ガス発生剤を活性化させるための作用剤」とは、ガス発生剤との化学反応によって、ガスを放出する成分を意味する。優先的には、酸/塩基反応が関与する。
本発明によれば、ガス発生剤によって発生するガスは、フォームの生成を可能とする任意の生理学的に適合性のガス、例えば二酸化炭素(CO2)又は酸素(O2)とすることができる。好ましくは、ガス発生剤によって発生するガスは二酸化炭素(CO2)である。
本発明によれば、ガス濃度を変えることができるので、組成物中における泡の量を変えることができ、故に、泡の量よって、あまり気泡化されていない状態から非常に強く気泡化されている状態までに及ぶことが可能な組成物を得ることができる。
したがって、本発明によれば、自己発泡性組成物は、優先的には、気泡化されている状態から高度に膨張したフォームまでに及ぶ任意の形態とすることができる。
本発明による組成物は、局所適用に適し、また、生理学的に許容される媒体、すなわち、皮膚及び外皮に適合する媒体を含むことができる。これは美容的に又は薬学的に許容される媒体であることが好ましい。
加えて、本組成物は、活性を、任意選択で治療活性を有することができる、任意の活性剤を含むことができる。これらの活性剤は、とりわけ、皮膚軟化剤、湿潤剤、フリーラジカルスカベンジャー、抗炎症剤、ビタミン、脱色素剤、抗ニキビ剤、抗脂漏剤、抗真菌剤、角質溶解剤、サンスクリーン剤、痩身剤及び皮膚着色剤から選択することができる。
本発明によれば、フォームの形態の組成物(すなわち、すぐに適用可能)は、2から8の間、優先的には4から7の間のpHを有する。
中間組成物(又は処方)が、成分の安定性を理由として少なくとも2つの区画で貯蔵されることを必要とする限りにおいて、本発明は、好ましくは2つ若しくは3つの区画を備える単一の区画化された容器(各区画は1つの中間処方を収容している)、又は、互いに独立して貯蔵され、物理的に分離された各中間処方を含むキットのいずれかに関する。
中間処方の密接な即時混合(皮膚へ直接的に又は他の任意の支持体への)により、本発明によるフォームの形態の組成物を得ることが可能になる。
より具体的には、中間組成物(又は処方)Aは、溶液、エマルション(ローション、クリーム、乳化剤非含有のクリーム、ミルク、流体クリーム)又はゲルの形態とすることができる。この組成物は、有利には、ガス発生剤を活性化させるための作用剤を、優先的には酸を、十分な量で含有し(これは、酸性pHの酸/塩基緩衝剤の形態とすることができるが)、これは、非限定的な例として、クエン酸/クエン酸ナトリウムの組合せとすることができる。
処方Bは、溶液、ゲル又はエマルション(ローション、クリーム、乳化剤非含有のクリーム、ミルク又は流体クリーム)の形態とすることができる。本組成物は、有利には、特に重炭酸ナトリウムとすることができるガス発生剤を十分な量で含有する。
したがって、本発明の一主題は、本発明によるフォームの形態の組成物の即時調製向けの、以下の少なくとも2つの中間処方(又は中間組成物):
- ガス発生剤を活性化させるための少なくとも1つの作用剤を含む中間処方A;及び
- 少なくとも1つのガス発生剤を含む中間処方B
を別々に含み、
- プロピオン酸クロベタゾールが、前記中間処方A及びBのうち少なくとも1つに含有されている、
先に規定のキット又は単一の多区画容器でもある。
- ガス発生剤を活性化させるための少なくとも1つの作用剤を含む中間処方A;及び
- 少なくとも1つのガス発生剤を含む中間処方B
を別々に含み、
- プロピオン酸クロベタゾールが、前記中間処方A及びBのうち少なくとも1つに含有されている、
先に規定のキット又は単一の多区画容器でもある。
好ましくは、プロピオン酸クロベタゾールは中間組成物Aに含有されている。
ガス活性化剤:
ガス発生剤を活性化させるための作用剤は(「ガス活性化剤」ともいう)、化学反応(好ましくは酸/塩基反応)を介してガスを放出するガス発生剤と反応する化合物である。
ガス発生剤を活性化させるための作用剤は(「ガス活性化剤」ともいう)、化学反応(好ましくは酸/塩基反応)を介してガスを放出するガス発生剤と反応する化合物である。
これは、有利には、酸、部分的に塩化したポリ酸塩、若しくは弱酸及びその共役塩基の緩衝液、又はそのような化合物の混合物である。
本発明によれば、前記酸の酸/塩基緩衝剤は弱酸の任意の酸/塩基緩衝剤、例えば、クエン酸/クエン酸ナトリウム緩衝剤又は酒石酸/酒石酸ナトリウム緩衝剤とすることができる。好ましくは、優先的に2から6の間のpKaを有する弱酸である、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸又は乳酸などのα-ヒドロキシ酸、またリン酸及びピロリン酸も、及び任意選択でそれらの部分的に塩化した塩、例えばピロリン酸二ナトリウム又はリン酸一ナトリウムとしても知られているリン酸二水素ナトリウムが挙げられる。
優先的には、本発明によれば、ガス活性化剤は、クエン酸/クエン酸ナトリウム緩衝剤単独、単独での又はクエン酸/クエン酸ナトリウム緩衝剤との混合物としての、リン酸、リン酸ナトリウム、ピロリン酸二ナトリウムから選択される。
非常に好ましい一実施形態によれば、ガス活性化剤は、単独での又はリン酸ナトリウム及び/若しくはピロリン酸二ナトリウムとの混合物としての、クエン酸/クエン酸ナトリウム緩衝剤である。
敏感皮膚向け又は乾癬による影響を受けた皮膚などの傷んだ皮膚向けの組成物では、クエン酸/クエン酸ナトリウムの含量は、刺痛のあらゆるリスクを限定するように、中間組成物Aの総質量に対して2.4%以下であることが好ましい。忍容性を改善し、刺痛の感覚を回避するために、好ましくは、クエン酸/クエン酸ナトリウム緩衝剤を、ピロリン酸二ナトリウム又はリン酸二水素ナトリウムとの混合物として使用する。
本発明によれば、前記ガス活性化剤は、中間組成物Aの総質量に対して0.001質量%から95質量%までの範囲であってよい量で、中間処方A中に存在することができる。
ガス発生剤:
用語「ガス発生剤」とは、化学反応を介してガスを発生させるという特性を有する任意の作用剤を意味する。このようなものとして、弱酸と混合すると、以下の化学反応:
NaHCO3+RCOOH→RCOONa+H2O+CO2
と同等の化学反応によりガスを形成することができる任意の化合物が挙げられる。
用語「ガス発生剤」とは、化学反応を介してガスを発生させるという特性を有する任意の作用剤を意味する。このようなものとして、弱酸と混合すると、以下の化学反応:
NaHCO3+RCOOH→RCOONa+H2O+CO2
と同等の化学反応によりガスを形成することができる任意の化合物が挙げられる。
本発明によれば、中間組成物B中に存在するガス発生剤から発生するガスは、二酸化炭素(CO2)であることが好ましい。
本発明によれば、ガス発生剤は、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸カリウム並びにそれらの混合物から選択されることが好ましい。
優先的には、本発明によれば、中間処方Bは二酸化炭素を生じる作用剤を含み、この作用剤は重炭酸ナトリウムであることが特に好ましい。
前記ガス発生剤は、中間組成物Bの質量に対して、1質量%から10質量%までの、優先的には2質量%から8質量%までの範囲の量で中間処方B中に存在することができる。
本発明によれば、中間処方Aは、有利には1から6の間の酸性pHを有し、中間処方Bは、有利には7から12の間の塩基性pHを有する。
本発明によれば、中間処方のうち1つ又は両方は、全組成物の質量に対して、0.0001質量%から1質量%までの、優先的には0.001質量%から0.5質量%までの、より優先的には0.03質量%から0.2質量%までの範囲の量でプロピオン酸クロベタゾールを含む。
本明細書では、用語「全組成物」又は「全製剤(又は全処方)」とは、前記中間組成物が混合された後のフォームの形態の生成物からなる組成物を意味する。好ましくは、プロピオン酸クロベタゾールは、その安定性を最適化するために酸性pHを有利には有する中間組成物Aに含まれる。
中間処方Aは、処方Aを処方Bと混合することによって、且つプロピオン酸クロベタゾールの良好な安定性を保証することによって得られる最終組成物に望まれるガレヌス製剤の形態に適合する任意のガレヌス製剤の形態とすることができる。中間処方Bは、処方Bを処方Aと混合することによって得られる最終組成物に所望されるガレヌス製剤の形態に適合する任意のガレヌス製剤の形態とすることができる。有利には、処方Bは、ゲル、溶液、懸濁液又はエマルション(クリーム、界面活性剤非含有のクリーム、ローション、ミルク又は流体クリーム)とすることができ、好ましくは最大の皮膚軟化作用を付与するためにエマルションとすることができる。
本発明の一実施形態によれば、2つの中間処方のうちの1つ(すなわち、中間処方A又は中間処方B)は、ゲルの形態である。この実施形態では、他方の中間処方はゲルの形態ではないことが好ましい。
本発明による先に規定のキット又は多区画容器の各処方は、当該化合物を運搬する生理学的に許容される媒体を含むが、これは、少なくとも中間処方A及びBの混合中に当該化合物が互いに反応して自己発泡性組成物を形成することが可能であるように選択される。
したがって、少なくとも2つの処方、例えば処方A及び処方Bの即時混合によって、本発明によるフォームの形態の組成物が創製される。
2つの処方A及びBの混合中に、重炭酸ナトリウムなどのガス発生剤は、酸などのガス活性化剤と反応し、それにより、特に、上記酸に対応する塩、水及びCO2ガスが得られる。本発明の自己発泡性組成物を特徴づけるフォームを創製するのは、組成物の泡中に捕捉されたこのガスである。
したがって、少なくとも中間処方A及び中間処方Bの混合により、本発明による、全組成物と称されるフォーム組成物が得られる。
未反応のガス活性化剤及び/又はガス発生剤は、当然ながら、少なくとも処方A及びBを混合した後に得られる組成物に残存する場合もある。
有利には、本発明による組成物の調製中に、中間処方A及びBが0.5から2までの、優先的には0.5から1.5までの範囲のA/B質量比で、より優先的には1に近い(すなわち、0.9から1.1までの)、更により優先的には1のA/B質量比で混合し得るように、本発明によるキット又は単一の多区画容器を設計することができる。これは、A1用量につきB2用量からB1用量につきA2用量までの、好ましくはA1用量につきB2用量からB2用量につきA3用量までの範囲の質量比とすることができる、中間組成物A及びBの用量(質量で)を同時に放出するように、キットを設計することができることを意味する。本発明の好ましい一実施形態によれば、キットは、質量で1用量のA及び質量で1用量のBを同時に放出するように設計されている。
本発明によれば、キットは、一方では、中間処方A及びBの別々の貯蔵に、他方では、A及びBの即時混合を行うための能力に、適合する任意の形態とすることができる。
例えば、中間処方A及びBは、A又はBをそれぞれ含有する少なくとも2つの別々の区画を備えるケース内に梱包することができる。
別の態様によれば、キットは、ピストンをそれぞれ装備する少なくとも2つの別々の筐体を有するシリンジの形態とすることができ、前記2つの筐体は、それぞれの処方A及びBを含有し、ピストンに力を加えることよって所望の用量のA及びBを同時に放出するように設計されている。
本発明はまた、フォームの形態の組成物を得るために、上で規定のキットの、少なくとも中間処方Aの一用量と中間処方Bの一用量とが、0.5から2まで、優先的には0.5から1.5までの範囲であってよい相対的質量割合A/Bで、より優先的には1の相対的質量割合A/Bで即時混合されることを特徴とする、本発明による組成物の調製方法にも関する。
最適フォーム(最終組成物)を得るために、本発明者らは、ガス発生剤(好ましくは重炭酸ナトリウム)の及びガス活性化剤(好ましくは、クエン酸及び/又はピロリン酸二ナトリウム及び/又はリン酸二水素ナトリウム)の最適含量を実験的に探索した。
したがって、ガス活性化剤がクエン酸である場合、全組成物におけるクエン酸/重炭酸ナトリウム質量比は、0.1から2の間、優先的には0.5から1の間、好ましくは0.7に等しいことが実験的に決定された。
同様に、ガス活性化剤がピロリン酸二ナトリウムである場合、全組成物におけるピロリン酸二ナトリウム/重炭酸ナトリウム質量比は、0.5から5の間、優先的には1から3の間、好ましくは2.4に等しいことが決定された。
同様に、ガス活性化剤がリン酸二水素ナトリウムである場合、全組成物におけるリン酸二水素ナトリウム一水和物/重炭酸ナトリウム質量比は、0.5から5の間、優先的には1から3の間、好ましくは2に等しいことが決定された。
重炭酸ナトリウム/クエン酸比、重炭酸ナトリウム/ピロリン酸ナトリウム比及び重炭酸ナトリウム/リン酸水素ナトリウム比が、実施例4において例示されている。
驚くべきことに、クエン酸/クエン酸ナトリウム、ピロリン酸二ナトリウム又はリン酸二水素ナトリウムの組合せ及びガレヌス製剤の形態に適合するゲル化システムによって、非常に安定な物理化学的特性を持つ製剤を得ることが可能となった。
組成物は、その官能特性、そのpH、その粘度及びプロピオン酸クロベタゾールの均質性が、種々の温度条件:室温(RT)、30℃及び40℃下で経時的に変化しない場合に、物理的に安定であると認められる。
本発明によれば、室温とは、15℃から25℃までの範囲の温度に相当する。
組成物は、それが含有する有効成分の含量が、種々の温度条件(RT及び40℃)下で経時的に変化しない場合に、化学的に安定であると認められる。
本発明によれば、組成物は、プロピオン酸クロベタゾールの含量(中間処方の質量に対する質量によって表される)が、仕様の90%から110%までの範囲で含まれる場合に、安定であると認められる。
本発明による組成物はまた、分散剤、可溶化剤、安定化剤、保存剤、脂肪性物質、増粘剤、染料、香料、界面活性剤、ゲル化剤、錯化剤、中和剤、発泡性乳化剤、非発泡性乳化剤、充填剤、金属イオン封鎖剤、還元剤、臭気矯正剤、可塑剤、柔軟剤、保湿剤、顔料、クレイ、無機充填剤、無機コロイド、ポリマー、タンパク質、真珠光沢剤、ワックス、油剤、例えば、パラフィン若しくはシリコーン、脂肪酸、脂肪アルコール若しくは脂肪酸の固体エステル、ガム状物又は湿潤剤から選択される1つ又は複数の作用剤を含んでもよい。
FD&C青色1号(実験式C37H34N2Na2O9S3を有する)などの水溶性染料及びスーダンレッドIII又はナイルレッドなどの脂溶性染料が、中間組成物のうちの少なくとも1つに存在してもよい。かかる染料は、製剤中間体のうちの1つを着色するという利点を有する。このような着色で、2つの製剤中間体の満足な混合をモニターし、フォームの形成を強調することが可能となる。
言うまでもなく、当業者であれば、本発明による組成物に添加し得る活性剤の特性が、想定される添加により、悪影響を受けないか又は実質的に受けないように、この若しくはこれらの任意選択の追加の助剤及び/又はそれらの量を選択するように対処すると予想される。
ガス活性剤を含む中間処方向けのゲル化剤
有利には少なくとも1つのガス活性化剤を含有する中間組成物Aは、少なくとも1つのゲル化剤及び/又は懸濁化剤を含有することが好ましい。
有利には少なくとも1つのガス活性化剤を含有する中間組成物Aは、少なくとも1つのゲル化剤及び/又は懸濁化剤を含有することが好ましい。
処方Aは大量の酸及び電解質を含有してもよいので、安定させるのが困難であるかもしれない。これらの処方の粘度及び懸濁力は、多くの場合、経時的に確保することが困難である。
電解質に対して及び酸性pH値に対して同時に抵抗性であるとともに、本発明による組成物Aに含めてもよいゲル化剤及び/又は懸濁化剤の非限定的な例としては、SEPPIC社によってSepiplus 265(登録商標)の名称で販売されているアクリル酸アンモニウム/アクリルアミドコポリマー&ポリイソブテン&ポリソルベート20混合物、SEPPIC社によってSimulgel 600 PHA(登録商標)の名称で販売されているアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンナトリウムコポリマー&イソヘキサデカン&ポリソルベート80混合物、SEPPIC社によってSepiplus 400(登録商標)の名称で販売されているポリアクリレート-13&ポリイソブテン&ポリソルベート20混合物、Lubrizol社によってPemulen(商標)TR-1 Polymeric Emulsifier及びPemulen(商標)TR-2 Polymeric Emulsifierの名称で販売されているアクリレート/C10〜30アルキルアクリレートクロスポリマーなどのすぐに使用できる混合物、非限定的な例として、Kelco社によって販売されているXantural 180(登録商標)などのキサンタンガム、Kelco社によってKelcogel(登録商標)の名称で販売されているジェランガム、Alban Muller Industrie社によってAmigel(登録商標)の名称で販売されているスクレロチウムガム、Rhodia社によってJaguar HP-105(登録商標)の名称で販売されているヒドロキシプロピルグァーなどのグァーガム及びその誘導体、Hercules社によってBlanose CMC 7H4XF(登録商標)の名称で販売されている微結晶性セルロース及びカルボキシルメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、特に、Dow Chemical社によってMethocel E4M(登録商標) Premiumの名称で販売されている製品、又はヒドロキシエチルセルロース、特に、Aqualon社によってNatrosol HHX 250(登録商標)の名称で販売されている製品などのセルロース及びその誘導体を含む多糖類、Vanderbilt社によって販売されているVeegum K(登録商標)、Veegum Plus(登録商標)又はVeegum Ultra(登録商標)、Polargel HV(登録商標)の名称で販売されているベントナイトなどのケイ酸マグネシウムアルミニウムのファミリー、Structure Solanace(登録商標)の名称で販売されている変性バレイショデンプンなどの変性デンプンのファミリー、IMCD社によって販売されている、Viscarin(登録商標)及びGelcarin(登録商標)製品などの、特に主要な4つのファミリー:κ、λ、β及びωに分けられるカラギーナンのファミリーを挙げることができる。或いは、Merck社によってPolyvinyl Alcohol 40-88(登録商標)の名称で販売されている、PVAの略語でも知られているポリビニルアルコールも挙げることができる。好ましくは、Vegum K(登録商標)、Simulgel 600 PHA(登録商標)及びXantural 180(登録商標)が単独で又は2つ1組の組合せで又は3つすべてが一緒に使用される。
上に記載のゲル化剤を、中間処方Aの質量に対して、0.001質量%から15質量%までの範囲の優先的濃度で、より優先的には0.15質量%から5質量%までの範囲の優先的濃度で使用することができる。
ガス発生剤を含有する中間処方向けのゲル化剤
電解質及び2つの塩基性pH値に対して同時に抵抗性であるとともに、本発明による中間組成物Bに含めてもよいゲル化剤及び/又は懸濁化剤及び/又はゲル化剤の非限定的な例としては、Lubrizol社によって販売されているUltrez 20(登録商標)、Ultrez 10(登録商標)、Carbopol 1382(登録商標)又はCarbopol ETD2020NF(登録商標)、Aqua SF1(登録商標)の名称で販売されている「電解質非感受性」のカルボマーなどのアクリレート/C10〜30アクリル酸アルキルクロスポリマー、SEPPIC社によってSepiplus 265(登録商標)の名称で販売されているアクリル酸アンモニウム/アクリルアミドコポリマー&ポリイソブテン&ポリソルベート20混合物、SEPPIC社によってSimulgel 600 PHA(登録商標)の名称で販売されているアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンナトリウムコポリマー&イソヘキサデカン&ポリソルベート80混合物、SEPPIC社によってSepiplus 400(登録商標)の名称で販売されているポリアクリレート-13&ポリイソブテン&ポリソルベート20混合物、Lubrizol社によってPemulen(商標)TR-1 Polymeric Emulsifier及びPemulen(商標)TR-2 Polymeric Emulsifierの名称で販売されているアクリレート/C10〜30アルキルアクリレートクロスポリマー、などのアクリル酸ポリマー、非限定的な例として、Kelco社によって販売されているXantural 180(登録商標)などのキサンタンガム、Kelco社によってKelcogel(登録商標)の名称で販売されているジェランガム、Alban Muller Industrie社によってAmigel(登録商標)の名称で販売されているスクレロチウムガム、Rhodia社によってJaguar HP-105(登録商標)の名称で販売されているヒドロキシプロピルグァーなどのグァーガム及びその誘導体、Hercules社によってBlanose CMC 7H4XF(登録商標)の名称で販売されている微結晶性セルロース及びカルボキシルメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、特に、Dow Chemical社によってMethocel E4M(登録商標) Premiumの名称で販売されている製品、又はヒドロキシエチルセルロース、特に、Aqualon社によってNatrosol HHX 250(登録商標)の名称で販売されている製品などのセルロース及びその誘導体を含む多糖類、Polargel HV(登録商標)の名称で販売されているベントナイト、Vanderbilt社によって販売されているVeegum K(登録商標)、Veegum Plus(登録商標)又はVeegum Ultra(登録商標)などのケイ酸マグネシウムアルミニウムのファミリー、Structure Solanace(登録商標)の名称で販売されている変性バレイショデンプン若しくはAkzoNobel社によって販売されているNaviance Tapioca P(登録商標)の名称で知られているタピオカ粉などの変性デンプンのファミリー、又は、IMCD社によって販売されている、Viscarin(登録商標)及びGelcarin(登録商標)製品などの、特に主要な4つのファミリー:κ、λ、β及びωに分けられるカラギーナンのファミリーを挙げることができる。好ましくは、Vegum K(登録商標)、Simulgel 600 PHA(登録商標)及びXantural 180(登録商標)が単独で又は2つ1組の組合せで又は3つすべてが一緒に使用される。
電解質及び2つの塩基性pH値に対して同時に抵抗性であるとともに、本発明による中間組成物Bに含めてもよいゲル化剤及び/又は懸濁化剤及び/又はゲル化剤の非限定的な例としては、Lubrizol社によって販売されているUltrez 20(登録商標)、Ultrez 10(登録商標)、Carbopol 1382(登録商標)又はCarbopol ETD2020NF(登録商標)、Aqua SF1(登録商標)の名称で販売されている「電解質非感受性」のカルボマーなどのアクリレート/C10〜30アクリル酸アルキルクロスポリマー、SEPPIC社によってSepiplus 265(登録商標)の名称で販売されているアクリル酸アンモニウム/アクリルアミドコポリマー&ポリイソブテン&ポリソルベート20混合物、SEPPIC社によってSimulgel 600 PHA(登録商標)の名称で販売されているアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンナトリウムコポリマー&イソヘキサデカン&ポリソルベート80混合物、SEPPIC社によってSepiplus 400(登録商標)の名称で販売されているポリアクリレート-13&ポリイソブテン&ポリソルベート20混合物、Lubrizol社によってPemulen(商標)TR-1 Polymeric Emulsifier及びPemulen(商標)TR-2 Polymeric Emulsifierの名称で販売されているアクリレート/C10〜30アルキルアクリレートクロスポリマー、などのアクリル酸ポリマー、非限定的な例として、Kelco社によって販売されているXantural 180(登録商標)などのキサンタンガム、Kelco社によってKelcogel(登録商標)の名称で販売されているジェランガム、Alban Muller Industrie社によってAmigel(登録商標)の名称で販売されているスクレロチウムガム、Rhodia社によってJaguar HP-105(登録商標)の名称で販売されているヒドロキシプロピルグァーなどのグァーガム及びその誘導体、Hercules社によってBlanose CMC 7H4XF(登録商標)の名称で販売されている微結晶性セルロース及びカルボキシルメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、特に、Dow Chemical社によってMethocel E4M(登録商標) Premiumの名称で販売されている製品、又はヒドロキシエチルセルロース、特に、Aqualon社によってNatrosol HHX 250(登録商標)の名称で販売されている製品などのセルロース及びその誘導体を含む多糖類、Polargel HV(登録商標)の名称で販売されているベントナイト、Vanderbilt社によって販売されているVeegum K(登録商標)、Veegum Plus(登録商標)又はVeegum Ultra(登録商標)などのケイ酸マグネシウムアルミニウムのファミリー、Structure Solanace(登録商標)の名称で販売されている変性バレイショデンプン若しくはAkzoNobel社によって販売されているNaviance Tapioca P(登録商標)の名称で知られているタピオカ粉などの変性デンプンのファミリー、又は、IMCD社によって販売されている、Viscarin(登録商標)及びGelcarin(登録商標)製品などの、特に主要な4つのファミリー:κ、λ、β及びωに分けられるカラギーナンのファミリーを挙げることができる。好ましくは、Vegum K(登録商標)、Simulgel 600 PHA(登録商標)及びXantural 180(登録商標)が単独で又は2つ1組の組合せで又は3つすべてが一緒に使用される。
上に記載のゲル化剤を、中間処方Bの質量に対して、0.001質量%から15質量%までの範囲の優先的濃度で、より優先的には0.15質量%から5質量%までの範囲の優先的濃度で使用することができる。
湿潤剤
皮膚の保湿剤として働き、製剤の適用を円滑化し得る湿潤剤及び/又は皮膚軟化剤の中でも、この一覧で限定されないが、糖類(例えばグルコース又はラクトース)、ポリエチレングリコール(PEG)(例えばLutrol E400(登録商標))、尿素、及びアミノ酸(例えばセリン、シトルリン、アルギニン、アスパラギン又はアラニン)から特に選択される、室温(25℃)で水と混和性のポリオールなどの化合物が任意選択で使用される。
皮膚の保湿剤として働き、製剤の適用を円滑化し得る湿潤剤及び/又は皮膚軟化剤の中でも、この一覧で限定されないが、糖類(例えばグルコース又はラクトース)、ポリエチレングリコール(PEG)(例えばLutrol E400(登録商標))、尿素、及びアミノ酸(例えばセリン、シトルリン、アルギニン、アスパラギン又はアラニン)から特に選択される、室温(25℃)で水と混和性のポリオールなどの化合物が任意選択で使用される。
好ましい湿潤剤及び/又は皮膚軟化剤としては、グリセロールを挙げることができる。
湿潤剤を、単独で又は組み合わせて、全製剤の質量に対して、0.001%から50%までの範囲の優先的濃度で、より優先的には0.01質量%から30質量%までの範囲の優先的濃度で使用することができる。
キレート剤
キレート剤の中でも、非限定的な例として、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、エチレンジアミンビス(O-ヒドロキシフェニル酢酸)(EDDHA)、ヒドロキシ-2-エチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、エチレンジアミンビス(O-ヒドロキシ-p-メチルフェニル)酢酸(EDDHMA)及びエチレンジアミンビス(5-カルボキシ-2-ヒドロキシフェニル)酢酸(EDDCHA)を挙げることができる。
キレート剤の中でも、非限定的な例として、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、エチレンジアミンビス(O-ヒドロキシフェニル酢酸)(EDDHA)、ヒドロキシ-2-エチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、エチレンジアミンビス(O-ヒドロキシ-p-メチルフェニル)酢酸(EDDHMA)及びエチレンジアミンビス(5-カルボキシ-2-ヒドロキシフェニル)酢酸(EDDCHA)を挙げることができる。
好ましいキレート剤として、特にTitriplex III(登録商標)の名称で販売されている、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)を挙げることができる。これを、全製剤の質量に対して、0.001%から1%までの範囲の優先的濃度で、より優先的には0.05質量%から0.1質量%までの範囲の優先的濃度で使用することができる。
溶媒及び浸透促進剤
組成物A及びBは1つ又は複数の浸透促進剤を含有することができ、これは有効成分の浸透を円滑化させ、本発明による組成物中に存在する有効成分の溶解を可能とする。より具体的には、これは、エタノール又はイソプロパノールなどのC1〜C4揮発性アルコールから選択されるが、このような揮発性アルコールは中間組成物Aの10質量%までで組成物中に含まれてもよい。
組成物A及びBは1つ又は複数の浸透促進剤を含有することができ、これは有効成分の浸透を円滑化させ、本発明による組成物中に存在する有効成分の溶解を可能とする。より具体的には、これは、エタノール又はイソプロパノールなどのC1〜C4揮発性アルコールから選択されるが、このような揮発性アルコールは中間組成物Aの10質量%までで組成物中に含まれてもよい。
特に2から20個の炭素原子を含有する、好ましくは2から10個の炭素原子を含有する、優先的には2から6個の炭素原子を含有するポリオール類も使用し得るが、例えばプロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、DuPont Tate & Lyle Bio Products Company, LLC社によってZemeaの名称で販売されている1,3-プロピレングリコール、及びそれらの混合物を使用し得る。
好ましいグリコールはプロピレングリコールであり、これは、50質量%までで、より優先的には25質量%までで中間組成物A中に存在してもよい。或いは、溶媒及び浸透促進剤は、Transcutol HPの名称でGattefosse社によって販売されているエトキシジグリコールなどのグリコールエーテルから選択してもよい。これは、中間処方Aの質量に対して0.1質量%から10質量%までの、より優先的には0.5質量%から2質量%の間の範囲の含量で組成物A中に含まれていてもよい。
特定の特性を有する賦形剤
本発明による組成物は、1つ又は複数の化粧料活性剤、例えば、非限定的な例として、抗刺激特性を持つアラントイン、その抗炎症特性のためにグリチルリチン酸二カリウム、角質溶解特性を持つサリチル酸及びコールタール、痒みを弱めるカプサイシン、或いは、はん痕形成性α-ビサボロールを含有することができる。
本発明による組成物は、1つ又は複数の化粧料活性剤、例えば、非限定的な例として、抗刺激特性を持つアラントイン、その抗炎症特性のためにグリチルリチン酸二カリウム、角質溶解特性を持つサリチル酸及びコールタール、痒みを弱めるカプサイシン、或いは、はん痕形成性α-ビサボロールを含有することができる。
充填剤及び粒子
充填剤及び/又は粒子を使用して、フォームを安定させ増強することができる。それらのいくつかは、水/空気界面に配置され、それ故、この界面を安定させるという特異的な特性を有する。挙げることのできる充填剤には、タルク、酸化亜鉛、Merck社によってEusolex(登録商標) T-2000の名称で販売されている二酸化チタンTiO2 T2000などの金属酸化物、ラポナイト(登録商標)、ベントン(登録商標)又はベントナイト(登録商標)などのクレイ、またDow社によって販売されているMethocel K100 LV(登録商標)などのセルロースエーテルも、Evonik社によって販売されているAerosil(登録商標)R972又はWacker社によって販売されているSilica HDK(登録商標)H13Lなどのシリカも、含まれる。これらは、全製剤の質量に対して、0.01質量%から10質量%までの範囲の濃度で使用することができる。
充填剤及び/又は粒子を使用して、フォームを安定させ増強することができる。それらのいくつかは、水/空気界面に配置され、それ故、この界面を安定させるという特異的な特性を有する。挙げることのできる充填剤には、タルク、酸化亜鉛、Merck社によってEusolex(登録商標) T-2000の名称で販売されている二酸化チタンTiO2 T2000などの金属酸化物、ラポナイト(登録商標)、ベントン(登録商標)又はベントナイト(登録商標)などのクレイ、またDow社によって販売されているMethocel K100 LV(登録商標)などのセルロースエーテルも、Evonik社によって販売されているAerosil(登録商標)R972又はWacker社によって販売されているSilica HDK(登録商標)H13Lなどのシリカも、含まれる。これらは、全製剤の質量に対して、0.01質量%から10質量%までの範囲の濃度で使用することができる。
保存剤:
挙げることのできる保存剤の例には、塩化ベンザルコニウム、ブロノポール、クロルヘキシジン、クロロクレゾール及びその誘導体、エチルアルコール、フェノキシエタノール、ソルビン酸カリウム、ジアゾリジニル尿素、ベンジルアルコール、パラベン並びに安息香酸ナトリウム、又はそれらの混合物が含まれる。
挙げることのできる保存剤の例には、塩化ベンザルコニウム、ブロノポール、クロルヘキシジン、クロロクレゾール及びその誘導体、エチルアルコール、フェノキシエタノール、ソルビン酸カリウム、ジアゾリジニル尿素、ベンジルアルコール、パラベン並びに安息香酸ナトリウム、又はそれらの混合物が含まれる。
優先的な保存剤系として、フェノキシエタノール及びペンチレングリコール又は安息香酸ナトリウムの組合せを挙げることができる。
脂肪相の油剤
本発明による組成物はまた、脂肪相を含んでもよい。この脂肪相は、中間組成物A及びBの一方及び/又は他方中に存在してもよい。中間処方のガレヌス製剤の形態に応じて、脂肪相は、各中間処方の質量に対して、0質量%から95質量%までを占めることができる。
本発明による組成物はまた、脂肪相を含んでもよい。この脂肪相は、中間組成物A及びBの一方及び/又は他方中に存在してもよい。中間処方のガレヌス製剤の形態に応じて、脂肪相は、各中間処方の質量に対して、0質量%から95質量%までを占めることができる。
本発明による組成物の脂肪相には、例えば、植物、鉱物、動物又は合成油、シリコーン油及びそれらの混合物が含まれ得る。
鉱油の例として、例えば、Esso社によって販売されている、Primol 352(登録商標)、Marcol 82(登録商標)及びMarcol 152(登録商標)などの、種々の粘度の流動パラフィンを挙げることができる。
植物油としては、甘扁桃油、パーム油、大豆油、ゴマ油、ヒマワリ油又はオリーブ油を挙げることができる。
動物油又は植物起源のその代用品として、ラノリン、スクアレン、誘導体として、Sophim社によってSophiderm(登録商標)の名称で販売されているペルヒドロスクアレンを含む魚油を挙げることができる。
合成油としては、イソノナン酸セテアリル、例えば、Cognis France社によってCetiol SN PH(登録商標)の名称で販売されている製品、イソノナン酸イソノニル、例えばStearinerie Dubois社によって販売されているDub ININ(登録商標)、Croda社によってCrodamol IPMの名称で販売されているミリスチン酸イソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、例えばCroda社によってCrodamol DA(登録商標)の名称で販売されている製品、パルミチン酸イソプロピル、例えば、Croda社によってCrodamol IPP(登録商標)の名称で販売されている製品、又はカプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、例えば、Univar社によって販売されているMiglyol 812(登録商標)などのエステルを挙げることができる。水添ポリイソブテンとして、Rossow社によって販売されているParleam(登録商標)製品、Croda社によってCrodamol ABの名称で販売されているC12〜15安息香酸アルキル、オクチルドデカノール又はBASF社によって販売されているEutanol G、BASF社によってKollicream OAの名称で販売されているオレイルアルコール、PPG-11ステアリルエーテル又はCroda社によって販売されているArlamol PS11Eを挙げることができる。
シリコーン油としては、ジメチコン、例えば、20cStから12500cStまでの粘度を持つ、Dow Corning社によってQ7-9120 Silicone Fluid(登録商標)の名称で販売されている製品、又はシクロメチコン、例えば、同じくDow Corning社によってST-Cyclomethicone 5NF(登録商標)の名称で販売されている製品を挙げることができる。
これらの油剤は、単独で又は組み合わせて、全組成物の質量に対して0.5質量%から50質量%、優先的には2質量%から30質量%までの範囲の含量で存在することができる。
非液体脂肪性物質
本発明による組成物、特に中間処方Bはまた、天然又は合成ワックス、ステアリン酸などの脂肪酸、脂肪アルコール、例えば、Cognis社によって販売されているSpeziol C18(登録商標) Pharma又はSpeziol C16(登録商標)などの固体脂肪性物質、及びトリベヘネートタイプのテクスチャリング剤、例えば、Gattefosse社によって販売されているCompritol 888(登録商標)、又は水添ヒマシ油、例えば、Cognis社によって販売されているCutina HR(登録商標)、又はステアリン酸グリセリル、例えば、Gattefosse社によって販売されているGeleol(登録商標)若しくはDow Corning社によって販売されているDC 9045 Elastomer Blend(登録商標)を含んでもよい。
本発明による組成物、特に中間処方Bはまた、天然又は合成ワックス、ステアリン酸などの脂肪酸、脂肪アルコール、例えば、Cognis社によって販売されているSpeziol C18(登録商標) Pharma又はSpeziol C16(登録商標)などの固体脂肪性物質、及びトリベヘネートタイプのテクスチャリング剤、例えば、Gattefosse社によって販売されているCompritol 888(登録商標)、又は水添ヒマシ油、例えば、Cognis社によって販売されているCutina HR(登録商標)、又はステアリン酸グリセリル、例えば、Gattefosse社によって販売されているGeleol(登録商標)若しくはDow Corning社によって販売されているDC 9045 Elastomer Blend(登録商標)を含んでもよい。
これらの非液体脂肪性物質を、全製剤の質量に対して0質量%から30質量%まで、単独で又は混合物として使用することができる。しかし、式CH3(CH2)nOH(nは、11から23の間である)の脂肪アルコールが全製剤の質量に対して1質量%より大きい含量で存在する場合に、優れたフォーム品質が観察された。
非イオン性乳化剤
本発明による組成物は、特に中間処方Bはまた、1つ又は複数の非イオン性乳化剤を含んでもよい。
本発明による組成物は、特に中間処方Bはまた、1つ又は複数の非イオン性乳化剤を含んでもよい。
挙げることができる好ましい乳化剤には、Uniquema社によってArlacel 165FL(登録商標)の名称で販売されているステアリン酸グリセリル(及び)ステアリン酸PEG-100などの親水性乳化剤、Glucate SS(登録商標)及びGlucamate SSE(登録商標)などの親油性乳化剤、Uniquema社によってBrij 721(登録商標)の名称で販売されているポリオキシエチレン(21)ステアリルエーテル、又は同じファミリー内のBrij S2(登録商標)及びBrij S20(登録商標)が含まれる。Croda社によってPolawax NF(登録商標)の名称で販売されている自己乳化ワックスが含まれる。高いHLBを有する非イオン性界面活性剤、Tween 80(登録商標)(HLB=15)の名称で販売されているPOE(20)モノオレイン酸ソルビタン、Tween 60(登録商標)(HLB=14.9)の名称で販売されているPOE(20)モノステアリン酸ソルビタンなどのソルビタンエステル、POE (21)ステアリルエーテル(HLB=15.5)、若しくはCognis社によってEumulgin B2 PH(登録商標)の名称で販売されているセテアレス-20(15.5のHLB)などの脂肪アルコールエーテル、或いは、低いHLBを持つ非イオン性界面活性剤、モノステアリン酸ソルビタン(Uniquema社によってSpan 60(登録商標)の名称で販売されている)などのソルビタンエステル、モノステアリン酸グリセリル(Cognis社製のCutina GMS(登録商標))などのグリセロールエステル、ジステアリン酸スクロースなどの低いHLBを持つスクロースエステルも挙げることができる。本発明による別の形態では、使用し得る界面活性剤は、ポリグリセロールエステルである。これらは、グリセロールの縮合によって得られる、ポリグリセロール化された脂肪酸のエステルである。SEPPIC社によって販売されているMontanov 202(登録商標)などの糖脂質乳化剤。一部の乳化剤は、Gattefosse社によって販売されているEmulium Kappa(登録商標)及びEmulium Delta(登録商標)などの、混合物の形態で販売されている場合もある。これらの界面活性剤を、系のHLBは11超であるように、優先的には15超であるように、単独で又は混合物として使用することができる。
そのような乳化剤を、全組成物の質量に対して、0.01質量%から30質量%の間、優先的には0.1%から15%の間、より優先的には0.5%から7%の間で使用することができる。
下記の実施例は、本発明を、その範囲を制限することなく例示するものである。
(実施例1)
処方例
処方例A:酸性pHにより処方される、ガス活性化剤を含有する中間組成物:
中間処方Aを、以下のプロセスに従って調製した:
工程1:60℃超の温度で、ゲル化剤を、次いでガス発生活性化剤を、攪拌しながら主水相に添加する。
工程2:並行して、プロピオン酸クロベタゾールを可溶化剤/浸透促進剤に溶解させることによって活性相を調製する。
工程3:30℃未満の温度で、活性相を主相に添加する。
工程4:添加剤及び保存剤、化粧料活性剤及びキレート剤を添加する。
処方例
処方例A:酸性pHにより処方される、ガス活性化剤を含有する中間組成物:
中間処方Aを、以下のプロセスに従って調製した:
工程1:60℃超の温度で、ゲル化剤を、次いでガス発生活性化剤を、攪拌しながら主水相に添加する。
工程2:並行して、プロピオン酸クロベタゾールを可溶化剤/浸透促進剤に溶解させることによって活性相を調製する。
工程3:30℃未満の温度で、活性相を主相に添加する。
工程4:添加剤及び保存剤、化粧料活性剤及びキレート剤を添加する。
下の処方の例では、量については、全製剤の質量に対してではなく、中間処方の質量に対して表される。
処方の例B:ガス発生剤を含む中間組成物、塩基性pHにより処方される:
中間処方を以下のプロセスに従って調製した:
工程1':60℃超の温度で、ゲル化剤を、攪拌しながら、主水相に添加する。
任意選択の工程2':並行して、脂肪相(油剤、ワックス及び界面活性剤を含有する)を60℃超の温度に加熱する。
任意選択の工程3':60℃超の温度で、脂肪相を主相に添加することによりエマルションを調製する。
工程4':保存剤又はエタノールなどの添加剤を添加剤に適する温度で添加する。
工程5':混合物を中和する。
工程6':40℃未満の温度で重炭酸ナトリウムを添加する。
中間処方を以下のプロセスに従って調製した:
工程1':60℃超の温度で、ゲル化剤を、攪拌しながら、主水相に添加する。
任意選択の工程2':並行して、脂肪相(油剤、ワックス及び界面活性剤を含有する)を60℃超の温度に加熱する。
任意選択の工程3':60℃超の温度で、脂肪相を主相に添加することによりエマルションを調製する。
工程4':保存剤又はエタノールなどの添加剤を添加剤に適する温度で添加する。
工程5':混合物を中和する。
工程6':40℃未満の温度で重炭酸ナトリウムを添加する。
上に記載の中間組成物A及びBの1:1質量比での混合物を、下の表に表す。2つの処方中間体の交点にあるX印は、混合物が試験され、所望の特性を有するフォームを生じたことを示す。
(実施例2)
泡(フォーム)の密度
実施例1に記載の処方の例から、2つの中間処方A及びBの接触の瞬間(T0)と、次いで2つの組成物を接触させることにより生じる化学反応の完了時との泡密度測定値を取った。これらの試験の示すところによれば、最終組成物は適切な密度を有するフォームの形態であった。
泡(フォーム)の密度
実施例1に記載の処方の例から、2つの中間処方A及びBの接触の瞬間(T0)と、次いで2つの組成物を接触させることにより生じる化学反応の完了時との泡密度測定値を取った。これらの試験の示すところによれば、最終組成物は適切な密度を有するフォームの形態であった。
(実施例3)
刺激性に関する測定の比較試験
試験プロトコール。
本試験は、短い適用時間(RHE/15分の製品接触時間)向けに効力のあるOECD TG 439プロトコールに従って行われた。このプロトコールは、長い適用時間(RHE/18時間の製品接触時間)に適切であった。
刺激性に関する測定の比較試験
試験プロトコール。
本試験は、短い適用時間(RHE/15分の製品接触時間)向けに効力のあるOECD TG 439プロトコールに従って行われた。このプロトコールは、長い適用時間(RHE/18時間の製品接触時間)に適切であった。
試験の目的は、
- MTTの減少(細胞の生存率)の評価
- IL-1アルファの放出(刺激性マーカー)の測定
を通して、再構成ヒト表皮(RHE、Episkinモデル)上で完全製剤及び中間処方の支持体の忍容性を評価することである。
- MTTの減少(細胞の生存率)の評価
- IL-1アルファの放出(刺激性マーカー)の測定
を通して、再構成ヒト表皮(RHE、Episkinモデル)上で完全製剤及び中間処方の支持体の忍容性を評価することである。
試験される製剤は:
- 酸性処方プラセボの中間組成物(すなわち、プロピオン酸クロベタゾールを含有しない)、
- 塩基性処方の中間組成物
- 酸性処方プラセボ+塩基性処方(50/50質量比で)の混合物から構成される完全製剤、
- 外用剤の形態の市販の参照である。
- 酸性処方プラセボの中間組成物(すなわち、プロピオン酸クロベタゾールを含有しない)、
- 塩基性処方の中間組成物
- 酸性処方プラセボ+塩基性処方(50/50質量比で)の混合物から構成される完全製剤、
- 外用剤の形態の市販の参照である。
本試験が示すところによれば、試験されたすべての製剤が非刺激性であった。
(実施例4)
5%の重炭酸ナトリウムと反応するための、クエン酸、ピロリン酸ナトリウム及びリン酸二水素ナトリウム一水和物の理想的な含量を実験的に確立した。その値は、2つの中間処方のそれぞれの質量に対する質量/質量百分率として表される。
5%の重炭酸ナトリウムと反応するための、クエン酸、ピロリン酸ナトリウム及びリン酸二水素ナトリウム一水和物の理想的な含量を実験的に確立した。その値は、2つの中間処方のそれぞれの質量に対する質量/質量百分率として表される。
ガス活性化剤を含有する製剤のpHが皮膚に最適の適合性を有するために、クエン酸/クエン酸ナトリウム緩衝剤が創製されるようにクエン酸ナトリウムを添加した。
クエン酸/クエン酸ナトリウム緩衝剤の一部を、有利には、下のtable III(表13)において例として引用されている含量のように、ピロリン酸二ナトリウムで置きかえてもよく、逆も同様である:
Table III: 値は、2つの中間処方のそれぞれの質量に対する質量/質量百分率として表現されている。
クエン酸/クエン酸ナトリウム緩衝剤の一部を、有利には、下のtable IV(表14)において例として引用されている含量のように、リン酸二水素ナトリウム一水和物で置きかえてよく、逆も同様である:
Table IV: 値は、2つの中間処方のそれぞれの質量に対する質量/質量百分率として表現されている。
特定の一実施形態では、クエン酸の量が1.4以上である場合、フォームの量は、ピロリン酸二ナトリウムが下記の方程式:
- [C]=2.4[B]-2.4[A]/0.7
(式中:
[C]=中間組成物A中のピロリン酸二ナトリウムの質量含量
[A]=中間組成物A中のクエン酸一水和物の質量含量
[B]=中間組成物B中の重炭酸ナトリウムの質量含量)
に従って組成物中に存在するときに最適であることが決定された。
- [C]=2.4[B]-2.4[A]/0.7
(式中:
[C]=中間組成物A中のピロリン酸二ナトリウムの質量含量
[A]=中間組成物A中のクエン酸一水和物の質量含量
[B]=中間組成物B中の重炭酸ナトリウムの質量含量)
に従って組成物中に存在するときに最適であることが決定された。
故に、上の方程式により、重炭酸ナトリウム、クエン酸及びピロリン酸ナトリウムの間の最適含量を算出することが可能となる。
Claims (24)
- リーブオン局所適用のための、プロピオン酸クロベタゾールを含有する自己発泡性組成物であって、
ガス発生剤を含む少なくとも1つの中間組成物Bと、
前記ガス発生剤を活性化させるための作用剤作用剤を含む少なくとも1つの中間組成物Aと、
前記中間組成物A及びBのうちの少なくとも1つに含まれるプロピオン酸クロベタゾールと
を含む、組成物。 - プロピオン酸クロベタゾールが前記中間組成物Aに含有されていることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
- 発泡性界面活性剤をまったく含まないことを特徴とする、特に、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、並びにアルキルポリグルコシド及びグルカミドのファミリーの非イオン性(ノニオン性)界面活性剤から選択される界面活性剤を含まないことを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。
- 前記ガス発生剤から発生するガスが二酸化炭素(CO2)であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記ガス発生剤が、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸カリウム、並びにそれらの混合物から選択され、好ましくは、前記ガス発生剤が、重炭酸ナトリウムであることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記ガス発生剤が、前記中間組成物Bの質量に対して、1質量%から10質量%、優先的には2質量%から8質量%の範囲の量で前記中間組成物B中に存在することを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記中間組成物Bが、塩基性pH、有利には7から12の間の塩基性pHを有することを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記ガス発生剤を活性化させるための作用剤が、酸、部分的に塩化したポリ酸塩、弱酸及びその共役塩基の緩衝液、並びにこれらの化合物の混合物から選択されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記ガス発生剤を活性化させるための作用剤が、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、リン酸及びピロリン酸、並びにこれらの酸の塩から選択され、より優先的には、前記作用剤が、
- クエン酸/クエン酸ナトリウム緩衝剤単独、
- 単独での又はクエン酸/クエン酸ナトリウム緩衝剤との混合物としての、リン酸、リン酸ナトリウム、ピロリン酸二ナトリウム
から選択されることを特徴とする、請求項8に記載の組成物。 - 前記ガス発生剤を活性化させるための作用剤が、単独での又はリン酸ナトリウム及び/若しくはピロリン酸二ナトリウムとの混合物としての、クエン酸/クエン酸ナトリウム緩衝剤であることを特徴とする、請求項9に記載の組成物。
- 前記ガス発生剤を活性化させるための作用剤が、前記中間組成物Aの質量に対して、0.001質量%から95質量%の範囲の量で、前記中間組成物A中に存在することを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記中間組成物Aが、酸性pH、有利には1.0から6.0の間の酸性pHを有することを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
- 中間組成物Aが、溶液、ゲル又はエマルションの形態であること、好ましくはゲルの形態であることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
- 中間組成物Bが、溶液、ゲル又はエマルションの形態であること、好ましくはゲル又はエマルションの形態であること特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物。
- 請求項1から14のいずれか一項に規定の前記中間組成物A及びBの混合により生じることを特徴とする、フォームの形態の組成物。
- 皮膚軟化剤、湿潤剤、フリーラジカルスカベンジャー、抗炎症剤、ビタミン、脱色素剤、抗ニキビ剤、抗脂漏剤、抗真菌剤、角質溶解剤、サンスクリーン剤、痩身剤又は皮膚着色剤から選択される1つ又は複数の活性剤を含有することも特徴とする、請求項1から15のいずれか一項に記載の組成物。
- 分散剤、可溶化剤、安定化剤、保存剤、脂肪性物質、増粘剤、染料、香料、ゲル化剤、錯化剤、中和剤、非発泡性乳化剤、充填剤、金属イオン封鎖剤、還元剤、臭気矯正剤、可塑剤、柔軟剤、保湿剤、顔料、クレイ、無機充填剤、無機コロイド、ポリマー、タンパク質、真珠光沢剤、噴射剤、ワックス、油剤、例えばパラフィン、脂肪酸、脂肪アルコールの若しくは脂肪酸の固体エステル、ガム及び湿潤剤から選択される1つ又は複数の作用剤も含有することを特徴とする、請求項1から16のいずれか一項に記載の組成物。
- 請求項1から17のいずれか一項に記載の組成物を皮膚に局所適用することによる、前記組成物の化粧的使用。
- 請求項1から17のいずれか一項に記載の組成物を含む、皮膚への局所適用のための医薬。
- 乾癬の処置に使用するための、請求項1から17のいずれか一項に記載の組成物。
- 以下の少なくとも2つの中間組成物:
- 請求項1から17のいずれか一項に規定のガス発生剤を活性化させるための少なくとも1つの作用剤を含む中間組成物A、及び
- 請求項1から17のいずれか一項に規定の少なくとも1つのガス発生剤を含む中間組成物B
を別々に含み、
- プロピオン酸クロベタゾールが、前記中間組成物A及びBのうちの少なくとも1つに含まれる、キット又は単一の多区画容器。 - A1用量につきB2用量からB1用量につきA2用量までの、好ましくはA1用量につきB2用量からB2用量につきA3用量までの範囲の質量比で、より優先的にはB1用量につきA1用量の質量比で、前記中間組成物A及びBの用量を同時に放出するように設計されていることを特徴とする、請求項21に記載のキット又は単一の多区画容器。
- 0.5から2までの、優先的には0.5から1.5までの、より優先的には0.9から1.1までの範囲のA/B質量比で、更により優先的には1のA/B質量比で、前記中間組成物A及びBを混合するように設計されていることを特徴とする、請求項21又は22に記載のキット又は単一の多区画容器。
- 請求項1から17のいずれか一項に規定の中間組成物Aを、請求項1から17のいずれか一項に既定の中間組成物Bと、0.5から2までの範囲の、優先的には0.5から1.5までの範囲の相対的質量割合A/Bで、より優先的には1の相対的質量割合A/Bで混合する、リーブオン局所適用のための、プロピオン酸クロベタゾールを含有する自己発泡性組成物の調製方法。
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