JP2018529615A - ガラスの製造方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

ガラス製造装置が、ある量の溶融材料からガラスリボンを成形するガラス成形機、ガラスリボンの温度を検知するように配向された温度センサー、及び温度センサーからの検知温度に基づいて、ガラスリボンの厚さを推定するようにプログラムされたプロセッサを備えている。ガラス製造方法が、ある量の溶融材料からガラスリボンを成形するステップ、ガラスリボンの温度を検知するステップ、及び検知温度に基づいて、ガラスリボンの厚さを推定するステップを備えている。

Description

関連技術の相互参照
本出願は、2015年9月24日出願の米国仮特許出願第62/222950号、及び2016年2月16日出願の米国仮特許出願第62/295870号の米国特許法第119条に基づく優先権を主張するものであって、各々の内容に依拠し、参照により全内容が本明細書に援用されるものである。
本開示は、概して、ガラスの製造装置及び方法に関し、特には、ある量の溶融材料からガラスリボンを延伸する装置及び方法に関するものである。
ガラスシートは、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、電気泳動ディスプレイ(EPD)、有機発光ダイオードディスプレイ(OLED)、プラズマディスプレイパネル(PDP)等を含む、表示用途に一般的に使用されている。様々なガラス製造装置及び方法を用いて、ガラスリボンを製造することができ、それを更に1つ以上のガラスシートに加工することができる。例えば、ガラス製造装置は、ダウンドロー、アップドロー、フロート、溶融、プレス圧延、スロットドロー、又は他のガラス成形技術によって、ガラスリボンを成形することができる。
ガラスリボンに延伸される溶融ガラスの量の流量を厳密に制御することが望まれている。溶融ガラスの流量を所望の溶融ガラスの流量の狭い許容範囲内に維持することによって、例えば、応力の低減、望ましい厚さ、形状特性等、望ましいガラスリボンの属性を向上させることができる。ガラスの流量を判定する1つの可能な方法は、ガラスリボンを冷却した後、ガラスリボンから定期的に分離されるガラスシートを計量することである。しかし、かかる方法は、特別な取り扱い手順を必要とし、ガラスシートの損傷、ガラスの製造中断、又は他の複雑な事態を招く可能性がある。更に、個々のガラスシートを計量する方法は、ガラスリボンを定期的にガラスシートに切断する代わりに、ガラスリボンのスプールに巻き取る用途には利用できない。その後、ガラスリボンのスプール自体を計量することができるが、ガラスリボンのスプールは、ガラスリボンが形成される場所から比較的離れた場所に配置する必要がある。ガラスリボンのスプールのかかる遠隔計量は、計量手順によって得られる情報に基づいて、溶融ガラスの流量の修正に用いられる制御システムが許容する応答性を得ることができない。更に、ガラスリボンの縁部は、スプールに巻き取られる前に分離される可能性がある。従って、分離された縁部及び巻設ガラスリボンのスプールを計量する複雑な手順を採用する必要がある。更に、これもスプール上に巻き取られる、追加の間紙保護層をガラスリボンに追加する必要があり得る。このように、別の物品もスプールに巻き取られる場合、スプールに付加されるガラスの流量を判定することは困難であり得る。従って、ガラスリボンがスプールに巻き取られる用途における正確な溶融ガラスの流量を判定するためには、ガラスリボンの重量判定を必要としない方法で流量を判定することが有益である。更に、制御システムの応答性を向上させるためには、ガラスリボンが溶融材料の量から延伸された後、比較的早く得られる情報を用いてガラスの流量を判定することが有益であり得る。更に、これに加えて、又は代えて、一部の実施の形態において、ガラスリボンの中央部の厚さの判定に使用され得る、レーザー測定手順では得難い可能性がある、ガラスリボンのローレット又は凹凸を有する縁部の厚さを正確に判定することにはある意味有益であり得る。
本開示の技術は、ガラスリボン又はガラスリボンから分離されるガラスシートの計量を行わずに、溶融ガラスの流量を推定することができる。更に、溶融ガラスの量からガラスリボンが延伸された後、比較的早く、より具体的には、ガラスリボンが、ガラスリボンを囲む空気の周囲温度に完全に冷却される前に、ガラスリボンの特性を測定することによって、溶融ガラスの流量を推定することができる。ガラスリボンを延伸した後、比較的早く、溶融ガラスの流量を推定することによって、この情報を用いて制御システムの応答性を向上させ、上流の溶融ガラスの流量を変更することができる。従って、本開示の技術は、ガラスの流量の比較的狭い許容範囲内に、ガラスの流量を維持するのに役立つことができる。
ガラスリボンを延伸した後、比較的早く、ガラスの流量を判定する1つの可能な技術は、ガラスリボンの厚さを判定することである。リボンの幅及びリボンの速度と併せて、厚さの情報を用いて、ガラスリボンを構成する溶融ガラスの体積流量を計算することができる。更に、体積流量に溶融ガラス密度を乗じることによって、ガラスリボンを構成する溶融ガラスの質量流量も測定することができる。
一部の実施の形態において、例えば、厚さセンサー(例えば、レーザーセンサー、レーザーゲージ等)を含む様々な技術を用いて、ガラスリボンの中央部の厚さを取得することができる。しかし、ガラスリボンを延伸するプロセスによって、ガラスリボンの対向縁部にローレットが形成され得る。その結果、厚さセンサーを用いたのでは、レーザービームがガラスリボンを通過するとき、ガラスリボンの縁部の表面が、レーザービームを散乱するため、ローレットが形成された縁部の厚さを測定することは困難であり得る。更に、ローレットが形成されたガラスリボン縁部の厚さを正確に測定することができないことが、ガラスリボンを構成する溶融材料の流量の推定に著しい影響を及ぼす可能性がある。例えば、ガラスリボンの縁部は、一般に、ガラスリボンの中央部より比較的厚い可能性があるため、ガラスリボンを構成する溶融材料の流量を推定する際に、溶融材料の流量の計算のかなりの部分を占める可能性がある。
別の実施の形態において、本開示は、ガラスリボンの2つの対向縁部(例えば、ローレットが形成された縁部)の少なくとも一方の厚さを推定する技術を記載している。少なくとも一方の縁部の推定厚さを用いて、ガラスリボンを構成する溶融材料の全体的な流れをより正確に推定することができる。別の実施の形態において、少なくとも一方の縁部の推定厚さを用いて、ガラスリボンの縁部及び/又は他の部分の属性(例えば、応力)を測定することができる。更に別の実施の形態において、ガラスリボンの2つの対向縁部(例えば、ローレットが形成された縁部)の少なくとも一方の厚さを推定する技術を、単独又は組み合わせて用いることによって、ガラスリボンの中央部の厚さを推定することができる。
本明細書は、ガラスリボンの縁部の厚さ及びガラスリボンの中央部の厚さを含む、ガラスリボンの厚さを推定する技術、並びにガラスリボンを構成する溶融ガラスの流量(例えば、体積流量、質量流量)を推定する技術を提供する。詳細な説明に記載された一部の例示的な実施の形態の基本的な理解得るため、以下本開示を簡略化した概要を説明する。
1つの実施の形態において、ガラス製造装置は、ある量の溶融材料からガラスリボンを成形するガラス成形機を備えることができる。ガラス製造装置は、ガラスリボンの温度を検知するように配向された温度センサー、及び温度センサーからの検知温度に基づいて、ガラスリボンの厚さを推定するようにプログラムされた、プロセッサを更に備えることができる。
別の実施の形態において、ガラス製造装置は、ガラスリボンの推定厚さに基づいて、ガラス成形機を操作するコントローラを備えることができる。
別の実施の形態において、温度センサーは赤外線センサーを含むことができる。
別の実施の形態において、温度センサーは、複数の位置におけるガラスリボンの対応する温度を検知するように配向された、温度カメラを含むことができ、複数の位置の各々は、温度カメラの少なくとも1つのピクセルに対応することができる。
別の実施の形態において、延伸方向を横断する第1の経路に沿った複数の位置における、ガラスリボンの対応する温度を検知するように温度センサーを配向することができる。温度センサーからの対応する検知温度に基づいて、複数の位置の各々における、ガラスリボンの対応する厚さを推定するように、プロセッサをプログラムすることができる。
別の実施の形態において、第1の経路が、ガラスリボンの全幅に沿って横方向に延びることができ、温度センサーからの対応する検知温度に基づいて、ガラスリボンの全幅に沿った複数の位置の各々における、ガラスリボンの対応する厚さを推定するように、プロセッサをプログラムすることができる。
別の実施の形態において、延伸方向に沿った、複数の第2の経路に沿った複数の位置における、ガラスリボンの温度変化を検知するように、温度センサーを配向することができ、複数の第2の経路の各々は、第1の経路と交差することができる。温度センサーからの第1の経路に沿った複数の位置における、ガラスリボンの対応する検知温度、及び温度センサーからの複数の第2の経路に沿ったガラスリボンの対応する検知温度変化に基づいて、第1の経路に沿った複数の位置の各々における、ガラスリボンの対応する厚さを推定するように、プロセッサをプログラムすることができる。
別の実施の形態において、第1の経路が、ガラスリボンの全幅に沿って横方向に延びることができる。第1の経路に沿った複数の位置における、ガラスリボンの対応する検知温度、及び複数の第2の経路に沿ったガラスリボンの対応する検知温度変化に基づいて、ガラスリボンの全幅に沿った複数の位置の各々における、ガラスリボンの対応する厚さを推定するように、プロセッサをプログラムすることができる。
別の実施の形態において、ガラスリボンの2つの対向縁部の少なくとも一方の温度を検知するように、温度センサーを配向することができる。ガラスリボンの2つの対向縁部の少なくとも一方の検知温度に基づいて、ガラスリボンの2つの対向縁部の少なくとも一方の厚さを推定するように、プロセッサをプログラムすることができる。
別の実施の形態において、ガラス製造装置は、ガラスリボンの中央部の厚さを検知する厚さセンサーを更に備えることができる。ガラスリボンの中央部の温度を検知するように、温度センサーを更に配向することができる。ガラスリボンの2つの対向縁部の少なくとも一方の検知温度、ガラスリボンの中央部の検知温度、及びガラスリボンの中央部の検知厚さに基づいて、ガラスリボンの2つの対向縁部の少なくとも一方の厚さを推定するように、プロセッサをプログラムすることができる。
一部の実施の形態において、厚さセンサーがレーザーセンサーを含むことができる。
別の実施の形態において、ガラス製造方法が、ある量の溶融ガラスからガラスリボンを成形するステップ、ガラスリボンの温度を検知するステップ、及び検知温度に基づいてガラスリボンの厚さを推定するステップを備えることができる。
別の実施の形態において、本方法は、ガラスリボンの推定厚さに基づいて、ガラス成形機を操作するステップを更に備えることができる。
別の実施の形態において、本方法は、ガラスリボンの推定厚さに基づいて、溶融材料の量の流量を調整するステップを更に備えることができる。
別の実施の形態において、本方法は、ガラスリボンの推定厚さに基づいて、溶融材料の温度を調整するステップを更に備えることができる。
別の実施の形態において、本方法は、ガラスリボンの推定厚さに基づいて、牽引ロールアセンブリを調整するステップを更に備えることができる。
別の実施の形態において、ガラスリボンの温度を検知するステップが、ガラスリボンの延伸方向を横断する第1の経路に沿った複数の位置における、ガラスリボンの対応する温度を検知するステップを含むことができ、ガラスリボンの厚さを推定するステップが、対応する検知温度に基づいて、複数の位置の各々における、ガラスリボンの対応する厚さを推定するステップを含むことができる。
別の実施の形態において、第1の経路が、ガラスリボンの全幅に沿って横方向に延びることができ、ガラスリボンの厚さを推定するステップが、対応する検知温度に基づいて、ガラスリボンの全幅に沿った複数の位置の各々における、ガラスリボンの厚さを推定するステップを含むことができる。
別の実施の形態において、ガラスリボンの温度を検知するステップが、延伸方向に沿った、複数の第2の経路に沿った複数の位置における、ガラスリボンの対応する温度変化を検知するステップを含むことができる。複数の第2の経路の各々は、第1の経路と交差することができ、ガラスリボンの厚さを推定するステップが、第1の経路に沿った複数の位置における、ガラスリボンの対応する検知温度、及び複数の第2の経路に沿ったガラスリボンの対応する検知温度変化に基づいて、第1の経路に沿った複数の位置の各々における、ガラスリボンの厚さを検知するステップを含むことができる。
別の実施の形態において、第1の経路が、ガラスリボンの全幅に沿って横方向に延びることができ、ガラスリボンの厚さを推定するステップが、第1の経路に沿った複数の位置における、ガラスリボンの対応する検知温度、及び複数の第2の経路に沿ったガラスリボンの対応する検知温度変化に基づいて、ガラスリボンの全幅に沿った複数の位置の各々における、ガラスリボンの厚さを推定するステップを含むことができる。
別の実施の形態において、ガラス製造方法は、ある量の溶融材料からガラスリボンを成形するステップを備えることができる。ガラスリボンは2つの対向縁部、及び2つの対向縁部間に配置された中央部を有することができる。本方法は、ガラスリボンの2つの対向縁部の少なくとも一方の温度を検知するステップを更に備えることができる。本方法は、ガラスリボンの2つの対向縁部の少なくとも一方の検知温度に基づいて、ガラスリボンの2つの対向縁部の少なくとも一方の厚さを推定するステップを更に備えることができる。
別の実施の形態において、本方法は、ガラスリボンの中央部の厚さを検知するステップ、及びガラスリボンの中央部の温度を検知するステップを備えることができる。ガラスリボンの2つの対向縁部の少なくとも一方の厚さを推定するステップが、ガラスリボンの2つの対向縁部の少なくとも一方の検知温度、ガラスリボンの中央部の検知温度、及びガラスリボンの中央部の検知厚さに基づくことができる。
別の実施の形態において、本方法は、ガラスリボンの2つの対向縁部の少なくとも一方の検知温度、ガラスリボンの中央部の検知温度、及びガラスリボンの中央部の検知厚さに基づいて、ガラスリボンの全幅に沿った、ガラスリボンの厚さを推定するステップを備えることができる。
別の実施の形態において、本方法は、ガラスリボンの2つの対向縁部の少なくとも一方の推定厚さに基づいて、ガラス成形機を操作するステップを備えることができる。
別の実施の形態において、本方法は、ガラスリボンの2つの対向縁部の少なくとも一方の推定厚さに基づいて、溶融材料の量の流量を調整するステップを更に備えることができる。
別の実施の形態において、本方法は、ガラスリボンの2つの対向縁部の少なくとも一方の推定厚さに基づいて、溶融材料の温度を調整するステップを更に備えることができる。
別の実施の形態において、本方法は、ガラスリボンの2つの対向縁部の少なくとも一方の推定厚さに基づいて、牽引ロールアセンブリを調整するステップを更に備えることができる。
任意の実施の形態において、以下の関係式の関数として、
又は以下の関係式の関数として、
ガラスリボンの厚さ(t)を推定するように、プロセッサをプログラムする及び/又は方法がガラスリボンの厚さ(t)を推定することができる。ここで、前記関係式において、νは延伸方向に沿ったガラスリボンの速度、ρはガラスリボンの材料の濃度、Cはガラスリボンの材料の熱容量、yは延伸方向の座標、Tはガラスリボンの検知温度、hはガラスリボンの対流熱伝達係数、Tはガラスリボンの周囲及び放射環境温度、εはガラスリボンの放射率、σはステファン−ボルツマン定数、kは対流熱伝達係数の任意の補正項をそれぞれ示す。
任意の実施の形態において、以下の関係式の関数として、
又は以下の関係式の関数として、
対流熱伝達係数(h)を推定するように、プロセッサをプログラムする及び/又は方法が対流熱伝達係数(h)を推定することができる。ここで、前記関係式において、τはガラスリボンの検知厚さ、νは延伸方向に沿ったガラスリボンの速度、ρはガラスリボンの材料の濃度、Cはガラスリボンの材料の熱容量、yは延伸方向の座標、Tはガラスリボンの検知温度、hはガラスリボンの対流熱伝達係数、Tはガラスリボンの周囲及び放射環境温度、εはガラスリボンの放射率、σはステファン−ボルツマン定数、kは対流熱伝達係数の任意の補正項をそれぞれ示す。
任意の実施の形態において、対流熱伝達係数の補正項(k)が使用される場合、以下の範囲で、対流熱伝達係数の補正項(k)を推定するように、プロセッサをプログラムする及び/又は方法が対流熱伝達係数の補正項(k)を推定することができる。
ここで、τはガラスリボンの検知厚さ、Tはガラスリボンの検知温度、cはガラスリボンの材料の熱伝導率、xは延伸方向を横断する座標をそれぞれ示す。
前述の概要説明及び以下の詳細な説明は、いずれも本開示の実施の形態を示すものであって、本明細書に記載及び特許請求した実施の形態の性質及び特徴を理解するための、概要及び枠組みの提供を意図したものであることを理解されたい。添付図面は、実施の形態の更なる理解が得られることを意図して添付したもので、本明細書に組み込まれ、その一部を構成するものである。図面は様々な実施の形態を示すもので、その説明と併せ、様々な実施の形態の原理及び作用の説明に役立つものである。
添付図面を参照して、以下の詳細な説明を読むことによって、本開示の前述及び他の特徴、実施の形態、及び効果をより良く理解することができる。
ガラスを製造するための例示的なガラス製造装置の概略図。 図1の2−2線に沿ったガラス製造装置の断面斜視図。 例示的なガラス製造方法において、更に処理されるガラスリボンの概略図。 ガラスリボンの縁部の温度を検知する温度センサーを模式的に示す図1の4−4線断面図。 実際のガラス流量を、縁部の厚さを中央部の厚さの一定の倍数として推定したガラス流量と比較した、時間に対するガラスの流れを示すグラフ。 実際のガラス流量を、ガラスリボンの検知温度に基づいて推定したガラス流量と比較した、時間に対するガラスの流れを示すグラフ。
以下、本開示の例示的な実施の形態を示す添付図面を参照して、装置及び方法をより詳細に説明する。図面全体にわたり、可能な限り、同一又は同様の部品には、同じ参照番号を用いている。しかし、本開示は、多くの異なる形態で具体化することができ、本明細書に記載の実施の形態に限定されると解釈されるものではない。
本開示の様々なガラス製造装置及び方法を用いて、ガラスリボンを製造することができ、それを更に1つ以上のガラスシートに加工することができる。例えば、ガラス製造装置はダウンドロー、アップドロー、フロート、溶融、プレス圧延、スロットドロー、又は他のガラス成形技術によって、ガラスリボンを成形することができる。実施の形態として、例示的なダウンドロー装置及び方法を説明し、図示するが、別の実施の形態では、別のガラス製造技術を使用することができる。
図1は、ガラスリボン103を延伸するガラス成形機102を備えた、例示的なガラス製造装置101の概略図である。説明のために、ガラス成形機102を備えたガラス製造装置101は、フュージョンダウンドロー装置として示すが、別の実施の形態では、アップドロー、フロート、プレス圧延、スロットドロー用等の別のガラス製造装置を提供することができる。図示のように、ガラス製造装置101は、原料貯蔵槽109からバッチ材料107を受け取るように配向された溶解容器105を備えることができる。バッチ材料107は、モータ113によって駆動されるバッチ送達装置111によって導入することができる。任意としてのコントローラ115を操作してモータ113を起動し、矢印117で示すように、所望の量のバッチ材料107を溶解容器105に導入することができる。ガラス溶融プローブ119を使用して、立管123内部の溶融材料121のレベルを測定し、通信回線125を介し、測定情報をコントローラ115に伝達することができる。
ガラス製造装置101は、溶解容器105の下流に位置し、第1の接続導管129によって溶解容器105に結合された、清澄容器127も備えることができる。一部の実施の形態において、第1の接続導管129を介し、溶融材料121を溶解容器105から清澄容器に重力供給することができる。例えば、重力によって、溶融材料121が、溶解容器105から第1の接続導管129の内部経路を通して、清澄容器127に到達することができる。清澄容器127の内部において、様々な技術によって溶融材料121から気泡を除去することができる。
ガラス製造装置101は、清澄容器127の下流に位置することができる、混合チャンバー131を更に備えることができる。混合チャンバー131を使用して、溶融材料127の均一な組成を得ることによって、清澄容器127を出た溶融材料121内に存在し得る不均一性の脈理を抑制又は排除することができる。図示のように、第2の接続導管135を介し、清澄容器127を混合チャンバー131に結合することができる。一部の実施の形態において、第2の接続導管135を介し、溶融材料121を清澄容器127から混合チャンバー131に重力供給することができる。例えば、重力によって、溶融材料121が、清澄容器127から第2の接続導管135の内部経路を通して、混合チャンバー131に到達することができる。
ガラス製造装置101は、混合チャンバー131の下流に位置することができる、送達容器133を更に備えることができる。送達容器133は、ガラス成形機140に供給される溶融材料121を調整することができる。例えば、送達容器133は、アキュムレータ及び/又は流量調整器として機能し、溶融材料121を調整して、ガラス成形機140に一貫した流量を供給することができる。図示のように、第3の接続導管137を介し、混合チャンバー131を送達容器133に結合することができる。一部の実施の形態において、第3の接続導管137を介し、溶融材料121を混合チャンバー131から送達容器133に重力供給することができる。例えば、重力によって、溶融材料121が、混合チャンバー131から第3の接続導管137の内部経路を通して、送達容器133に到達することができる。
更に図示するように、送達導管139を配置して、溶融材料121をガラス製造装置101のガラス成形機140に送達することができる。以下で更に詳細に説明するように、ガラス成形機140は、成形容器143の根底部209から、溶融材料121をガラスリボン103に延伸することができる。図示の実施の形態において、成形容器143は、送達容器133の送達導管139から、溶融材料121を受け取るように配向された入口141を備えることができる。
図2は、図1のガラス製造装置101の2−2線断面斜視図である。図示のように、成形容器143は、対向する端部間に延びる1対の下方に傾斜した収束表面部203、205を有する成形ウェッジ201を備えることができる。1対の下方に傾斜した収束表面部203、205は、延伸方向207に沿って収束し、根底部209を形成することができる。延伸平面211が、根底部209を通して延び、ガラスリボン103を、延伸平面211に沿って、延伸方向207に延伸することができる。図示のように、延伸平面211は、根底部209を二等分することができるが、別の実施の形態では、延伸平面211は、根底部209に対し、別の向きに延びることができる。
図2において、1つの実施の形態において、溶融材料121が、成形容器143のトラフ200に流入することができる。溶融材料121は、次に、対応する堰202a、202bから同時に溢れ出し、対応する堰202a、202bの外面204a、204b上を流れ下ることができる。溶融材料121のそれぞれの流れは、次に、成形ウェッジ201の下方に傾斜した収束表面部分203、205に沿って、成形容器143の根底部209まで流れることができ、そこで収束してガラスリボン103に融合する。ガラスリボン103は、次に、根底部209から、延伸方向207に沿って、延伸面211に溶融延伸することができる。
図示のように、根底部209から、各々がガラスリボン103の幅「W」に対応する、第1の主面213及び第2の主面215を有するガラスリボン103を延伸することができる。図示のように、第1の主面213と第2の主面215とは反対方向に向くことができ、第1の主面213と第2の主面215との間に、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217が画成される。ガラスリボン103の中央部219の厚さ217は、延伸方向207に垂直なガラスリボン103の中央部219の横方向の幅157にわたり、実質的に同じとすることができる。更に、ガラスリボン103の中央部219の全領域に沿って、一貫した厚さ217を有するように、ガラスリボンが延伸されるため、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217を実質的に同じに維持することができる。一部の実施の形態において、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217を約1ミリメートル(mm)以下、例えば、約50マイクロメートル(μm)〜約750μm、例えば、約100μm〜約700μm、例えば、約200μm〜約600μm、例えば、300μm〜約500μmとすることができる。
一部の実施の形態において、ガラスリボン103を溶融延伸するためのガラス製造装置101は、少なくとも1つのエッジロールアセンブリ149a、149bも備えることができる。図示の各々のエッジロールアセンブリ149a、149bは、実質的に互いに同じであってよいが、別の実施の形態では、別のエッジロールアッセンブリの構成を採ることができる。図2に示すように、各々のエッジロールアセンブリ149a、149bは、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223b(図1参照)の対応する一方を間に挟んで締め付けるエッジロール対221を有することができる。図1に示すように、ガラスリボン103の対向縁部223a、223bの第1の縁部223aに、(エッジロール対221を有する)第1のエッジロールアセンブリ149aを関連付けることができる。更に図1に示すように、ガラスリボン103の対向縁部223a、223bの第2の縁部223bに、(エッジロール対221を有する)第2のエッジロールアセンブリ149bを関連付けることができる。図示の実施の形態において、エッジロールは自由に回転することができるが、別の実施の形態では、エッジロールを(例えば、1つ以上のモータによって駆動される)駆動ロールとすることができる。
ガラスリボン103が、成形ウェッジ201の根底部209から延伸されるにつれ、対応するエッジロール対221を通して、ガラスリボン103の対向縁部223a、223bの各々を牽引することができる。エジロール対221の各々は、ガラスリボン103の対応する対向縁部223a、223bに適切な仕上げを与えることができる。事実、対応するエッジロール対221による対向縁部223a、223bのエッジロール仕上げによって、所望のエッジ特性、及び成形ウェッジ201(図2に示す)の各々の縁部における、それぞれのエッジディレクタ225の対向面から牽引される、溶融ガラスの対向縁部223a、223bの適切な融合が得られる。図1及び2に示すように、エッジロール対221の少なくとも一方又は両方のエッジロールが、ローレット面227を有し、それによって、エッジロールアセンブリ149a、149bの各々のエッジロール対221によって、ガラスリボン103の縁部223a、223bを仕上げる際、ガラスリボン103の縁部223a、223bのガラス表面に対応するローレット面を形成して、ガラスリボン103の対向縁部223a、223bの各々の一方又は両方の対向する表面を仕上げることができる。
図1に示すように、ガラスリボン103の対向縁部223a、223bは、実質的に互いに同じであってよいが、別の実施の形態では、縁部223a、223bは異なる構成を有することができる。図示のように、ガラスリボン103の中央部219は、ガラスリボン103の2つの対向縁部間に配置することができる。一部の実施の形態において、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの各々は、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217より大きい厚さ401(図4参照)を有することができる。1つの実施の形態において、厚さ401は1mm以上、例えば、約1mm〜約2mmとすることができるが、別の実施の形態では、別の厚さを設けることができる。例えば、厚さ401は、約0.1mm〜約0.3mm、約0.3mm〜約2mm、約0.1mm〜約0.6mm、又は約0.3〜約0.7mm、及びこれ等の間のすべての部分範囲とすることができる。
図4は、ガラスリボン103の第1の縁部223aが、ガラスリボン103の第2の縁部223bと同じ又は同様であるということが了解された上で、ガラスリボン103の第2の縁部223bの代表的な構成を示している。図4に示すように、ガラスリボン103の第2の縁部223bは、ガラスリボン103の第2の縁部223bの幅403にわたって異なり得る厚さ401を有することができる。例えば、厚さ401は、ガラスリボン103の第2の縁部223bのローレット面229の山と谷との間で異なり得る。更に、ガラスリボン103の第2の縁部223bの幅403にわたって平均の厚さが異なり得る。従って、ガラスリボン103の各々の縁部223a、223bは、ガラスリボン103のそれぞれの縁部223a、223bの幅にわたる厚さプロファイルを含む、固有の厚さトレースを有すると考えることができる。
図1及び2に更に示すように、ガラス製造装置101は、ガラスリボン103を延伸面211の延伸方向207に牽引するのを容易にする、ガラスリボン103のそれぞれの縁部223a、223bに対し、第1及び第2の牽引ロールアセンブリ151a、151bを更に備えることができる。図示の各々の牽引ロールアセンブリ151a、151bは、互いに同じであってよいが、別の実施の形態では、異なる牽引ロールアセンブリの構成を採ることができる。図2に示すように、各々の牽引ロールアセンブリ151a、151bは、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの対応する一方を間に挟んで締め付ける、牽引ロール対153を有することができる。図1に示すように、ガラスリボン103の対向縁部223a、223bの第1の縁部223aに、(牽引ロール対153を有する)第1の牽引ロールアセンブリ151aを関連付けることができる。更に図1に示すように、ガラスリボン103の対向縁部223a、223bの第2の縁部223bに、(牽引ロール対153を有する)第2の牽引ロールアセンブリ151bを関連付けることができる。図示の実施の形態において、1つ以上のモータ155によって、牽引ロール対153を駆動することができる。
ガラスリボン103が、成形ウェッジ201の根底部209から延伸されるにつれ、対応する牽引ロール対153を通して、ガラスリボン103の対向縁部223a、223bの各々を牽引することができる。牽引ロール対153をモータ155で駆動して、ガラスリボン103に適切な張力を与えることができるため、ガラスリボン103を適切な速度で延伸することが容易になり、ガラスリボン103の厚さを含む、所望のガラスリボン特性が得られる。ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bのローレット面229によって、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの摩擦係数が増加するため、牽引ロール153とガラスリボン103の対向縁部223a、223bとの間に適切なグリップ力が得られる。従って、牽引ロール153とガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bとの間の滑りを抑制又は防止して、ガラスリボン103に正確かつ一貫した牽引力を与えることができる。
従って、ガラスリボン103のローレット面229は、ガラスリボン103の対向縁部223a、223bの仕上げに役立ち、対向縁部223a、223bの表面と牽引ロール153との間の摩擦を増加させることができる。しかし、ガラスリボン103のローレット面229は、ガラスリボン103の厚さに基づく溶融ガラスの流量の計算を複雑にする可能性がある。例えば、厚さセンサー159(例えば、レーザーセンサー、レーザーゲージ、又は他の適切なセンサー)を用いて、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217を求めることができる。事実、ガラスリボン103の中央部219は、ガラスリボン103の手付かずの清浄無垢な主面213、215を有することができる。ガラスリボン103の清浄無垢な主面213、215は、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217の測定を可能にする光を反射する理想的な表面を提供することができる。しかし、測定装置(例えば、レーザー)が、ガラスリボン103の対向縁部223a、223bのローレット面229の構造に接触すると、ローレット面229によって拡散又は干渉するため、ガラスリボン103の対向縁部223a、223bのローレット面229の測定は困難であり得る。
図1において、ガラスリボン103の幅「W」とガラスリボン103の厚さとの積によって、ガラスリボン103の全断面積(Aoverall)を求めることができる。ガラスリボン103が延伸方向207に延伸される速度「S」を測定することができる。従って、ガラスリボン103を構成する溶融ガラス121の体積流量(Voverall)は、(Voverall)=(S)×(Aoverall)として算出することができ、ガラスリボン103を構成する溶融ガラス121の全質量流量は(moverall)=(ρ)×(Voverall)として算出することができ、ここで、(ρ)はガラスリボン103を構成する溶融ガラス121の密度を示す。同様に、ガラスリボン103の中央部219の幅157とガラスリボン103の中央部219の測定厚さ217との積によって、ガラスリボン103の中央部219の断面積(Acentral)を求めることができる。ガラスリボン103の中央部219を構成する溶融ガラス121の体積流量は(Vcentral)=(S)×(Acentral)として算出することができ、ガラスリボン103の中央部219を構成する溶融ガラス121の質量流量は(mcentral)=(ρ)×(Vcentral)として算出することができる。
本開示は、ガラスリボン103の対向縁部223a、223bの厚さ401を(例えば、レーザーを用いて)直接測定せずに、ガラスリボン103の対向縁部223a、223bの厚さ401を推定する技術も提供する。ガラスリボン103の対向縁部223a、223bの推定厚さ401によって、ガラスリボン103の対向縁部223a、223bを構成する溶融ガラス121の流量(例えば、体積流量、質量流量)を、容易に比較的正確に推定することができる。事実、ガラスリボン103の縁部223a、223bの幅403とガラスリボン103の縁部223a、223bの推定厚さとの積によって、ガラスリボン103の第1の縁部223aの推定断面積(Aedge1)、及びガラスリボン103の第2の縁部223bの推定断面積(Aedge2)を求めることができる。従って、ガラスリボン103の縁部223a、223bの各々の体積流量は(Vedge1)=(S)×(Aedge1)、及び(Vedge2)=(S)×(Aedge2)として算出することができ、ガラスリボン103の縁部223a、223bの各々を構成する溶融ガラス121の質量流量は(medge1)=(ρ)×(Vedge1)及び(medge2)=(ρ)×(Vedge2)として算出することができる。
ガラスリボン103を構成する溶融ガラス121の全体積流量(Voverall)は、(Voverall)=(Vcentral)+(Vedge1)+(Vedge2)として算出することができ、ガラスリボン103を構成する溶融ガラス121の全質量流量は(moverall)=(ρ)×(Voverall)として算出することができる。一部の実施の形態において、ガラスリボン103の縁部223a、223bの断面積が、実質的に同じ(例えば、(Aedge)=(Aedge1)=(Aedge2))であれば、縁部の一方の体積流量を2倍して、(Voverall)=(Vcentral)+(2Vedge)とすることができる。前述のように、ガラスリボン103の縁部223a、223bの幅403は、容易に測定又は判定することができるが、ガラスリボン103の縁部223a、223bの厚を判定することは、一部の実施の形態において、厚さセンサー159によって生成されるレーザー光が、ガラスリボン103の縁部223a、223bのローレット面によって拡散され得るため、困難であり得る。一部の実施の形態において、(Vedge)がガラスリボン103の中央部219の厚さ217の一定の割合である(例えば、ガラスリボン103の中央部219の測定厚さ217よりある割合大きい)と仮定することによって、(Vedge)を推定することができる。しかし、一部の用途にとって、かかる推定技術は、図5に関して後述するように、十分なレベルの精度が得られない可能性がある。
ガラスリボン103の全幅「W」にわたって、ガラスリボン103の厚さが均一である実施の形態において、ガラスリボン103の1つの位置における、ガラスリボン103の厚さを1回測定又は1回推定することによって、ガラスリボン103の全幅「W」にわたる厚さを正確に表すことができ得るかも知れない。しかし、一部の実施の形態において、ガラスリボン103の縁部223a、223bの厚さ401、及びガラスリボン103の中央部219の厚さ217は、ガラスリボン103の全幅「W」にわたって異なる可能性があると共に、ガラスリボン103の異なる高さ位置で(例えば、ガラスリボン103の延伸方向207に沿って)異なる可能性もある。従って、一部の実施の形態において、本開示は、ガラスリボン103の厚さのより正確な推定、ひいては、ガラスリボン103の製造に用いられる溶融ガラス121の流量のより正確な推定方法を提供する。これは、ガラスリボン103の縁部223a、223bが、ローレット面229を有し得る用途、並びにガラスリボン103の縁部223a、223bの厚さ401及びガラスリボン103の中央部219の厚さ217が、ガラスリボン103の幅「W」にわたり、及び/又はガラスリボン103の異なる高さ位置において(例えば、ガラスリボン103の延伸方向207に沿って)異なる可能性がある用途にも該当し得る。
従って、一部の実施の形態において、ガラスリボン103の複数の離散位置において、ガラスリボン103の厚さを推定することができる。一部の実施の形態において、ガラスリボン103の厚さを推定することができる複数の離散位置の数を増加することによって、推定精度を向上させることができる。本開示の方法及び装置は、単一の位置及び複数の位置を含む、ガラスリボン103上の任意の数の離散位置におけるガラスリボン103の厚さの推定を含むと理解されたい。従って、ガラスリボン103の厚さの推定における、任意の離散化の精細レベルは、本開示の範囲に包含されるものであり、別段の記載がない限り、本明細書に開示の特定の実施の形態に基づいて、限定されるものではない。
図1及び2に模式的に示すように、ガラス製造装置101は、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217を検知するように配向された、厚さセンサー159、160を備えることができる。厚さセンサー159、160は、ガラスリボン103の主面213、215に接触して、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217を測定する固体プローブを備えることができる。かかる実施の形態において、プローブは、自己潤滑性材料、又はガラスリボン103の清浄無垢な品質の主面213、215に対する接触損傷を抑制又は防止する他の材料から形成することができる。別の実施の形態において、厚さセンサー159、160は、固体物をガラスリボン103の主面213、215に接触させずに、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217を検知するセンサーを備えることができる。例えば、厚さセンサー159、160は、流体(例えば、ガス)を用い、ガラスリボン103の主面213、215に衝突する流体流のフィードバック(例えば、圧力フィードバック)に基づいて、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217を検知することができる。別の実施の形態において、厚さセンサー159、160は、ガラスリボン103の主面213、215から音波を反射させることによって、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217を検知する音響プローブを備えることができる。
図1及び2に模式的に示すように、 更に別の実施の形態において、厚さセンサー159、160は、図示のレーザーセンサーを備えることができる。ガラスリボン103の少なくとも一方の主面213、215と相互作用する、少なくとも1つのレーザービームを放射して、ガラスリボン103の中央部分219の厚さ217を測定する適切なレーザーセンサーを含む、様々な別のセンサーを本開示の実施形態に従って組み込むことができる。1つの実施の形態において、図2に模式的に示すように、厚さセンサー159は、ガラスリボン103に向けてレーザービーム231を放射することができる。レーザービーム231は、位置233(図2の「+」の印を付した位置)において、ガラスリボン103の第1の主面213に接触することができる。レーザービーム231の一部が、ガラスリボン103の第1の主面213で反射して厚さセンサー159に戻ることができる。レーザービーム231の別の部分が、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217を透過し、ガラスリボン103の第2の主面215で反射して厚さセンサー159に戻ることができる。次に、厚さセンサー159は、レーザービーム231の反射した部分から得られた情報に基づいて、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217を算出することができる。
一部の実施の形態において、厚さセンサー159、160は静止していてもよく、ガラスリボン103上の特定の空間位置で、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217を検知することができる。一部の実施の形態において、ガラスリボン103上の特定の空間位置における、ガラスリボン103の中央部219の検知厚さ217を、ガラスリボン103の中央部219の横方向幅157の一部にわたる、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217の推定値として、又はガラスリボン103の中央部219の全横方向幅157にわたる、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217の推定値として用いることができる。別の実施の形態において、複数の固定の厚さセンサー159、160を(例えば、フレームに)取り付けて、ガラスリボン103上の対応する複数の空間位置における、ガラスリボン103の中央部219の対応する複数の厚さ217を検知することができる。一部の実施の形態において、ガラスリボン103上の対応する複数の空間位置における、ガラスリボン103の中央部219の検知厚さ217を、ガラスリボン103の中央部219の横方向幅157の一部にわたる、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217の推定値として、又はガラスリボン103の中央部219の全横方向幅157にわたる、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217の推定値として用いることができる。例えば、一部の実施の形態において、ガラスリボン103上の対応する複数の空間位置における、ガラスリボン103の中央部219の対応する複数の検知厚さ217を平均、外挿、及び数値操作して、ガラスリボン103の中央部219の横方向幅157の一部にわたる、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217を推定することができる。これに加え又は代えて、一部の実施の形態において、ガラスリボン103上の対応する複数の空間位置における、ガラスリボン103の中央部219の対応する複数の検知厚さ217を平均、外挿、及び数値操作して、ガラスリボン103の中央部219の全横方向幅157にわたる、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217を推定することができる。
別の実施の形態において、厚さセンサー159、160は、ガラスリボン103の幅「W」(例えば、ガラスリボン103の中央部219の横方向幅157)にわたって横断し、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217を検知することができる。一部の実施の形態において、単一の厚さセンサー159、160、又は複数の厚さセンサー159、160を、厚さセンサー159、160又は複数の厚さセンサー159、160をガラスリボン103の中央部219の横方向幅157にわたって、前後に移動させる機械的軌道(図示せず)に取り付けて、ガラスリボン103の中央部219の複数の厚さを繰り返し検知することができる。厚さセンサー159、160は、ガラスリボン103が延伸方向に延伸されるときに、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217を検知することができるため、ガラスリボン103の延伸方向207に沿った複数の断面高さ位置において、ガラスリボン103の中央部219の横方向幅157にわたり、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217を検知することができる。一部の実施の形態において、ガラスリボン103上の対応する複数の空間位置における、ガラスリボン103の中央部219の対応する複数の検知厚さ217を平均、外挿、及び数値操作して、ガラスリボン103の中央部219の横方向幅157の一部又は全部にわたる、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217を推定することができる。
ガラス製造装置101は、ガラスリボン103の温度(例えば、絶対温度、温度差、物体によって反射された赤外線放射、物体によって吸収された赤外線放射、および他の任意の熱特性)を検知するための少なくとも1つの温度センサーを更に備えることができる。以下に更に詳細に説明するように、一部の実施の形態において、ガラスリボン103の温度に基づいて、ガラスリボン103の厚さを推定することもできる。従って、本明細書において、温度センサー161、163は、検知温度が、絶対温度、温度差、物体によって反射された赤外線放射、物体によって吸収された赤外線放射、及び温度の又は温度に関連する他の熱特性のうちの1つ以上を含むものであることが了解された上で、温度を検知するものとして説明する。一部の実施の形態において、少なくとも1つの温度センサー161、163は、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの少なくとも一方の温度、及びガラスリボン103の中央部219の温度を検知することができる。少なくとも1つの温度センサー161、163は、広範囲のセンサーを備えることができる。図示の実施の形態において、温度センサー161、163は、同じセンサーを備えることができるが、別の実施の形態では、異なるセンサーを備えることができる。従って、第1の温度センサー161の記述は、第2の温度センサー163にも同様に適用することができる。1つの実施の形態において、図1〜4に示すように、温度センサー161、163は、赤外線像を捕捉する少なくとも1つの赤外線センサー(例えば、温度カメラ)を含むことができる。別の実施の形態において、温度センサー161、163は、パイロメーター、パイロメーターアレイ、赤外線スキャナー、赤外線スキャナーアレイ、又は他の任意の適切な温度センサーのうちのいずれか1つ以上を含むことができる。
本開示の実施の形態に従って、様々な温度を監視することができる。例えば、温度は、ガラスリボン103の縁部223a、223bの1つ以上の点の1つ以上の座標位置及び/又はガラスリボン103の中央部219の1つ以上の点の1つ以上の座標位置に対応する、単一の点(例えば)ピクセルの温度を含むことができる。例えば、ガラスリボン103上の位置の座標位置(例えば、x、y)に対応する、単一の点における温度を示すものとして、点450(x、y)が、図4において特定されている。更に、温度は、ガラスリボン103の縁部223a、223b及びガラスリボン103の中央部219の座標位置(例えば、x、y)に対応する、点450(x、y)、450(x、y+1)、450(x、y+2)、−−−、450(x、y+k)、450(x、y−1)、450(x、y−2)、−−−、450(x、y−k)、450(x+1、y)、450(x+2、y)、−−−、450(x+j、y)、450(x+j、y+k)、及び450(x+j、y−k)として図4に示されている、複数の点の任意の1つ以上の点における温度を含むことができる。
図4を参照すると、別の実施の形態において、延伸方向207に沿った、複数の第2の経路465i、465ii、465iii、−−−、465i+nに沿った複数の位置(例えば、点450(x、y)、450(x、y+1)、450(x、y+2)、−−−、450(x、y+k)、450(x、y−1)、450(x、y−2)、−−−、450(x、y−k)、450(x+1、y)、450(x+2、y)、−−−、450(x+j、y)、450(x+j、y+k)、及び450(x+j、y−k))における、ガラスリボン103の対応する温度変化(dT/dy)を検知するように、温度センサー161、163を配向することができる。図示のように、第2の経路465i、465ii、465iii、−−−、465i+nの各々は、第1の経路460と交差することができ、第1の経路460に沿った複数の位置(例えば、点450(x、y)、450(x+1、y)、450(x+2、y)、−−−、450(x+j、y)における、温度センサー161、163からのガラスリボン103の対応する検知温度、及び複数の第2の経路465i、465ii、465iii、−−−、465i+nに沿った、複数の位置(例えば、点450(x、y)、450(x、y+1)、450(x、y+2)、−−−、450(x、y+k)、450(x、y−1)、450(x、y−2)、−−−、450(x、y−k)、450(x+1、y)、450(x+2、y)、−−−、450(x+j、y)、450(x+j、y+k)、及び450(x+j、y−k))における、温度センサー161、163からのガラスリボン103の対応する検知温度変化(dT/dy)に基づいて、ガラスリボン103の全幅「W」沿った複数の位置(例えば、点450(x、y)、450(x+1、y)、450(x+2、y)、−−−、450(x+j、y))の各々における、ガラスリボン103の対応する厚さ(例えば、厚さ217、厚さ401)を推定するように、プロセッサ165をプログラムすることができる。別の実施の形態において、第1の経路460はガラスリボン103の全幅「W」に沿って、横方向に延びることができ、第1の経路460に沿った複数の位置(例えば、点450(x、y)、450(x+1、y)、450(x+2、y)、−−−、450(x+j、y))における、ガラスリボン103の対応する検知温度、及び複数の第2の経路465i、465ii、465iii、−−−、465i+nに沿った、複数の位置(例えば、点450(x、y)、450(x、y+1)、450(x、y+2)、−−−、450(x、y+k)、450(x、y−1)、450(x、y−2)、−−−、450(x、y−k)、450(x+1、y)、450(x+2、y)、−−−、450(x+j、y)、450(x+j、y+k)、及び450(x+j、y−k))における、ガラスリボン103の対応する検知温度変化(dT/dy)に基づいて、ガラスリボン103の全幅「W」に沿った、複数の位置(例えば、点450(x、y)、450(x+1、y)、450(x+2、y)、−−−、450(x+j、y)))の各々における、ガラスリボン103の対応する厚さを推定するように、プロセッサ165をプログラムすることができる。
温度センサー161、163の分解能は、ガラスリボン103の温度を検知することができる点(例えば、ピクセル)の数を、少なくとも部分的に、規定することができることを理解されたい。例えば、高レベルの分解能を有する温度センサー161、163は、各々がガラスリボン103上の特定の空間位置(例えば、座標位置)における、ガラスリボン103の検知温度に対応する、多数の点(例えば、ピクセル)を検知(例えば、画像化)することができる。従って、本開示は任意の分解能の温度センサー161、163を包含するものと理解されたい。更に、一部の実施の形態において、分解能が高い温度センサーほど(より高精度の推定を得ることができるが)、対応する検知温度データの分析及び処理のために、より大きい計算力を必要とし得ることも理解されたい。従って、一部の実施の形態において、本開示の範囲から逸脱することなく、かつ本開示の範囲を限定することなく、温度センサー161、163の分解能と、関連する計算効率及び速度とのバランスを取ることができる。更に、温度センサー161、163のピクセルは、任意のパターン(例えば、図示の線形パターン、及び非線形パターン)に配列することができることを理解されたい。
別の実施の形態において、温度は一次元温度プロファイル、二次元温度プロファイル、又は三次元温度プロファイルを含むことができる。例えば、温度は、第1の経路460に沿った1つ以上の位置(例えば、ピクセル)における、ガラスリボン103の縁部223a、223b及び/又はガラスリボン103の中央部219の温度プロファイルを表す、一次元温度プロファイルを含むことができる。別の実施の形態において、温度は、第1の経路460及び複数の第2の経路465i、465ii、465iii、−−−、465i+nに沿った、複数の位置(例えば、ピクセル)における、ガラスリボン103の縁部223a、223b及び/又はガラスリボン103の中央部219の温度プロファイルを表す、二次元温度プロファイルを含むことができる。更に別の実施の形態において、第1の経路460及び複数の第2の経路465i、465ii、465iii、−−−、465i+nに沿った複数の位置(例えば、ピクセル)、並びに第3の経路470に沿った、ガラスリボン103の厚さ方向の温度プロファイルに対応する複数の位置(例えば、ピクセル)における、ガラスリボン103の縁部223a、223b及び/又はガラスリボン103の中央部219の温度プロファイルを表す、三次元温度プロファイルを含むことができる。一部の実施の形態において、ガラスリボン103の厚さ方向の温度は一定とすることができ(例えば、一定と仮定することができ)、ガラスリボン103の縁部223a、223b及び/又はガラスリボン103の中央部219の一次元温度プロファイル、又は二次元温度プロファイルを用いて、ガラスリボン103の温度プロファイルを正確に表すことができる。
例えば、図4に示すように、温度センサー163は、ガラスリボン103の二次元温度プロファイル405、409を与える、複数の温度像の少なくとも1つを捕捉することができる。画像目盛417を用いて、温度プロファイル405、409に、温度プロファイルを割り当てることができる。二次元温度プロファイル405は、検知窓(例えば、図2の温度センサー161に対応する検知窓235)内の、縁部223bの領域229aの温度プロファイル及び/又は検知窓(例えば、図2の温度センサー161に対応する検知窓235)内の、ガラスリボン103の中央部219の領域213aの温度プロファイルを表す二次元温度プロファイル409を示すことができる。二次元温度プロファイル405は、ガラスリボン103の縁部223bの幅403と同じ又は対応する幅を有することができる。また、二次元温度プロファイル405は、検知窓(例えば、図2の温度センサー161に対応する検知窓235)の高さ413と同じ又は対応する高さ413を有することもできる。更に、二次元温度プロファイル409は、検知窓(例えば、図2の温度センサー161に対応する検知窓235)の一部の幅415と同じ又は対応する幅415を有することができる。同様に、二次元温度プロファイル409は、前述のように、検知窓(例えば、図2の温度センサー161に対応する検知窓235)の高さ413と同じ又は対応する高さ413を有することもできる。
図2に示すように、検知窓235は、ガラスリボン103の外縁部223a、223bを越えて延びるように配置することができる。必須ではないが、検知窓235をガラスリボン103の外縁部223a、223bを越えて延ばすことにより、ガラスリボン103の縁部223a、223b全体を確実に検知することができる。図4に示すように、必要以上に拡大された観察窓235の部分に対応する温度プロファイルは、周囲環境の画像がガラスリボン103の外縁部223a、223bの横方向に隣接し、ガラスリボン103の外縁部223a、223bの外周境界の判別に役立つため、容易に特定することができる。
図示のように、第1の温度センサー161は、ガラスリボン103の中央部219の領域、及びガラスリボン103の縁部223a、223bの少なくとも一方の領域の両方を同時に撮像するように構成することができる。例えば、図1に示すように、第1の温度センサー161は、ガラスリボン103の第1の縁部223a、及びガラスリボン103の中央部219の領域を同時に撮像することができる検知窓(例えば、図2の検知窓235)を有することができる。同様に、図4に示すように、第2の温度センサー163が設けられている場合には、ガラスリボン103の中央部219の別の領域、及びガラスリボン103の第2の縁部223bの領域を捕捉することができる、同様又は同じ検知窓235有することができる。図示してないが、ガラスリボン103の中央部219及びガラスリボン103の縁部223a、223bの少なくとも一方の各々に対し、個別の温度センサーを設けることができる。例えば、ガラスリボン103の中央部219の温度のみを検知する1つの温度センサーを設ける一方、ガラスリボン103の縁部223a、223bの一方の温度のみを検知する、別の温度センサーを設けることができる。
更に、2つの温度センサー161、163が示してあるが、任意の数の温度センサーを用いることができる。例えば、一部の実施の形態において、単一の温度センサーで処理を簡略することができ、ガラスリボン103の縁部223a、223bの像を完全に捕捉するのに役立ち、ガラスリボン103の縁部223a、223bとガラスリボン103の中央部219との間に継ぎ目のない像移行を得ることができる。例えば、単一の温度センサーに、ガラスリボン103の全幅「W」にわたって延びる窓を設けることができる。別の実施の形態において、ガラスリボン103の縁部223a、223bの一方の温度のみを測定する単一の温度センサーを設け、単一のセンサーの結果を用いて、ガラスリボン103の両方の縁部223a、223bの厚さ401を推定することができる。単一の温度センサーを設けることで、コストが削減されると共に、ガラスリボン103の縁部223a、223bの厚さプロファイルが、実質的に互いに同じであると期待される用途において特に実現可能である。しかし、より高い精度を得るため、及びプロセスの変動を考慮するためには、1つ以上の温度センサーで、ガラスリボン103の縁部223a、223bの各々を撮像して、ガラスリボン103の縁部223a、223bの各々の温度又は複数の温度を検知することが有益であり得る。
図示のように、ガラスリボン103の縁部223a、223bの各々及びガラスリボン103の中央部219の隣接領域を熱的に撮像することができる。事実、第1の温度センサー161は、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bのうちの第1の縁部223aの温度、及びガラスリボン103の中央部219の第1の位置の温度を検知することができる。図示の実施の形態において、ガラスリボン103の中央部219の第1の位置は、ガラスリボン103の第1の対向縁部223aに直接隣接する位置とすることができ、ガラスリボン103の第1の対向縁部223aとの共通の境界を含むこともできる。同様に、第2の温度センサー163を設けて、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bのうちの第2の縁部223bの温度、及びガラスリボン103の中央部219の第2の位置の温度を検知することができる。図示の実施の形態において、ガラスリボン103の中央部219の第2の位置は、ガラスリボン103の第2の対向縁部223bに直接隣接する位置とすることができ、ガラスリボン103の第2の対向縁部223bとの共通の境界を含むこともできる。
別の実施の形態において、1つの温度センサー、2つの温度センサー、又は任意の数の温度センサーが、ガラスリボン103の縁部223a、223bの各々を撮像して、ガラスリボン103の縁部223a、223bの各々の温度又は複数の温度を検知、及びガラスリボン103の中央部219を撮像して、ガラスリボン103の中央部219の温度又は複数の温度を検知するために、ガラスリボン103の全幅「W」にわたって単独又は共に延びる対応する窓を備えている。温度センサー161、163は、比較的高速(例えば、迅速なサイクル時間)で、ガラスリボン103を撮像し、ガラスリボン103の複数の温度を検知することができる。一部の実施の形態において、温度センサー161、163がガラスリボン103を撮像し、ガラスリボン103の複数の温度を検知するのが、例えば、厚さセンサー159、160が、ガラスリボン103の同数の厚さを測定するよりも速い。従って、一部の実施の形態において、温度センサー161、163によって、より迅速な処理時間を得ることができ、ガラスリボン103の検知温度及び対応する検知厚さに基づいて、ガラス成形機102の応答及び調整をより迅速行うことができ、一部の実施の形態において、測定遅延が排除される。従って、本開示の一部の実施の形態によって、連続的かつタイムリーにガラス製造装置101のフィードバック分析を行って、とりわけ、溶融材料121の一貫した流量制御及び維持、並びにガラスリボン103の平均の厚さ変動を小さくするための制御をより強化することができる。
図1に戻り、ガラス製造装置101は、温度センサーからの検知温度に基づいて、ガラスリボン103の厚さを推定するようにプログラムされたプロセッサ165も備えることができる。例えば、温度センサー161、163からのガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの少なくとも一方の検知温度に基づいて、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの少なくとも一方の厚さ401、及び温度センサー161、163からのガラスリボン103の中央部219の検知温度に基づいて、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217を推定するように、プロセッサ165をプログラムすることができる。従って、一部の実施の形態において、温度センサー161、163からのガラスリボン103の1つ以上の検知温度に基づいて、ガラスリボン103の全幅「W」にわたって、ガラスリボン103の厚さを推定するように、プロセッサ165をプログラムすることができる。
別の実施の形態において、延伸方向を横断する、第1の経路460に沿った複数の位置(例えば、点450(x、y)、450(x+1、y)、450(x+2、y)、−−−、450(x+j、y))における、対応する温度を検知するように、温度センサー161、163を配向することができ、温度センサー161、163からの対応する検知温度に基づいて、複数の位置(例えば、点450(x、y)、450(x+1、y)、450(x+2、y)、−−−、450(x+j、y)の各々における、ガラスリボン103の対応する厚さを推定するように、プロセッサ165をプログラムすることができる。図4に示すように、第1の経路460は、ガラスリボン103の中央部219の幅415及びガラスリボン103の縁部223bの幅403に沿って、横方向に延びることができ、温度センサー161、163からの対応する検知温度に基づいて、ガラスリボン103の中央部219の幅415、及びガラスリボン103の縁部223bの幅403に沿った複数の位置(例えば、点450(x、y)、450(x+1、y)、450(x+2、y)、−−−、450(x+j、y))の各々における、ガラスリボン103の対応する厚さ(例えば、厚さ217、厚さ401)を推定するように、プロセッサ165をプログラムすることができる。別の実施の形態において、第1の経路460は、ガラスリボン103の全幅「W」にわたって延びることができ、温度センサー161、163からの対応する検知温度に基づいて、ガラスリボン103の全幅「W」に沿った、複数の位置(例えば、点450(x、y)、450(x+1、y)、450(x+2、y)、−−−、450(x+j、y))の各々における、ガラスリボン103の対応する厚さ(例えば、厚さ217、厚さ401)を推定するように、プロセッサ165をプログラムすることができる。
別の実施の形態において、温度センサー161、163を、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの少なくとも一方の温度を検知するように配向することができ、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの少なくとも一方の検知温度に基づいて、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの少なくとも一方の厚さ401を推定するように、プロセッサ165をプログラムすることができる。別の実施の形態において、温度センサー161、163を、ガラスリボン103の中央部219の温度を検知するようにも配向することができ、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの少なくとも一方の検知温度、ガラスリボンの中央部219の検知温度、及び厚さセンサー159からのガラスリボン103の中央部219の検知厚さ217に基づいて、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの少なくとも一方の厚さ401を推定するように、プロセッサ165をプログラムすることができる。
ガラスリボン103の温度(T)は、ガラスリボン103の延伸方向207に沿った任意の高さ位置において検知することができる。例えば、ガラスリボン103が、ガラスリボン103の厚さプロファイルが固定される弾性状態にあり得るため、ガラスリボン103が延伸方向207に延伸されるとき、ガラスリボン103の特定の位置の厚さは変化しないはずである。従って、温度センサー161、163と干渉しないように、厚さセンサー160を温度センサー161、163の下流に配置することができる。従って、厚さセンサー160は、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217を検知することができ、一部の実施形態において、かかる検知厚さを用いて、ガラスリボン103対流熱伝達係数(h)を校正することができる。かかる対流熱伝達係数(h)の校正は、ガラス製造プロセス中に1回、複数回(例えば、定期的)及び連続的うちの少なくともいずれかで実施することができる。加えて、温度センサー161、163が、ガラスリボン103の縁部223a、223bの温度を検知する実施の形態において、温度センサー161、163と同じ又は同様の高さ位置に、厚さセンサー159を配置して、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217を検知することができる。図2に示すように、検知窓235の横方向に隣接し、かつ内部に位置することができる、厚さセンサー159からのレーザービーム231で、位置233(図2の「+」の印を付した位置)において、ガラスリボン103の中央部219の検知厚さ217を測定することができる。別の実施の形態において、温度センサー161、163の下流に配置することができる厚さセンサー160からのレーザービーム232で、位置234(図2の「+」の印を付した位置)において、ガラスリボン103の中央部219の検知厚さ217を測定することができる。
1つの実施の形態において、以下の関係式の関数として、ガラスリボン103の厚さ(t)を推定するように、プロセッサ165をプログラムすることができる。
ここで、νは延伸方向207に沿ったガラスリボン103の速度、ρはガラスリボン103の材料の濃度、Cはガラスリボン103の材料の熱容量、yは延伸方向207の座標、Tは温度センサー161、163からのガラスリボン103の検知温度(例えば、温度センサー161、163からのガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの少なくとも一方の検知温度)、hはガラスリボン103の対流熱伝達係数、Tはガラスリボン103の周囲及び放射環境温度、εはガラスリボン103の放射率、σはステファン−ボルツマン定数をそれぞれ示す。
別の実施の形態において、以下の関係式の関数として、ガラスリボン103の対流熱伝達係数(h)を推定することができる。
ここで、τは厚さセンサー160からの、ガラスリボン103の中央部219の検知厚さ217を示す。
別の実施の形態において、以下の関係式の関数として、ガラスリボン103の厚さ(t)を推定するように、プロセッサ165をプログラムすることができる。
ここで、νは延伸方向207に沿ったガラスリボン103の速度、ρはガラスリボン103の材料の濃度、Cはガラスリボン103の材料の熱容量、yは延伸方向207の座標、Tは温度センサー161、163からのガラスリボン103の検知温度(例えば、温度センサー161、163からのガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの少なくとも一方の検知温度)、hはガラスリボン103の対流熱伝達係数、Tはガラスリボン103の周囲及び放射環境温度、εはガラスリボン103の放射率、σはステファン−ボルツマン定数、kは対流熱伝達係数の任意の補正項をそれぞれ示す。
別の実施の形態において、以下の関係式の関数として、ガラスリボン103の対流熱伝達係数(h)を推定することができる。
ここで、τは、厚さセンサー160からの、ガラスリボン103の中央部219の検知厚さ217を示す。
別の実施の形態において、対流伝達係数の補正項(k)は以下の範囲内にあると推定することができる。
ここで、τは厚さセンサー160からの、ガラスリボン103の中央部219の検知厚さ217、Tは温度センサー161、163からのガラスリボン103の検知温度(例えば、温度センサー161、163からのガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの少なくとも一方の検知温度)、cはガラスリボン103の材料の熱伝導率、xは延伸方向207を横断する座標をそれぞれ示す。
別の実施の形態において、関係式1〜5の任意の1つ以上のパラメータは、表から得られたデータ、既知の材料特性、オンライン(例えば、ガラスリボン103の製造中)及びオフライン(例えば、実験室)の実験分析から得られたデータ、理論解析によって求められたデータ、過去のデータ傾向に基づくデータ、公称パラメータを仮定して推定したデータ、及び関係式1の任意の1つ以上の変数を決定するための他の適切な方法によって得られたデータ等、既知(所定)の数値であってよい。別の実施の形態において、任意の1つ以上のパラメータは一定であってよいため、他の要因(例えば、時間、温度、空間的位置等)とは無関係であると仮定することができる。一部の実施の形態において、任意の1つ以上のパラメータは可変であってよいため、他の要因(例えば、時間、温度、空間的位置等)に依存すると仮定することができる。更に別の実施の形態において、任意の1つ以上のパラメータは、ガラス製造装置101から(例えば、オンラインで)算定することができる。更に、任意の1つ以上のパラメータは、ガラスリボン103の特定の空間位置(例えば、座標)で算定することができる。従って、一部の実施の形態において、ガラスリボン103の厚さ(t)は、例えば、温度センサー161、163によって、ガラスリボン103の温度(T)が検知される特定の瞬間又は時間に、関係式1の任意の1つ以上のパラメータが、ガラスリボン103の特定の空間位置(例えば、座標)において、当該パラメータを表す値に対応するように離散化することができる、特定の空間位置及び/又は特定の瞬間若しくは時間において、関係式1で推定することができる。ガラスリボン103の複数の温度(T)が検知される実施の形態において、関係式1によって、対応する複数の厚さ(t)を推定することができ、温度センサー161、163によって、ガラスリボン103の温度(T)が検知される任意の1つ以上の特定の瞬間又は時間において、関係式1の任意の1つ以上のパラメータを、ガラスリボン103の特定の空間位置(例えば、座標)において、当該パラメータを表す値に対応するように離散化することができる。
1つの実施の形態において、第1の縁部223a又は第2の縁部223bのみの推定厚さ(t)を算出することができる。かかる実施の形態において、ガラスリボン103の両方の縁部223a、223bが同じであると見なされる場合、算出した推定厚さを両方の縁部223a、223bに用いることができる。別法として、各々の第2の縁部223bに固有の個別のパラメータを用いて、関係式を2回解く、即ち、1つの関係式を縁部223a、223bの各々について解くことができる。縁部の一方について単一の関係式を解くことは、ガラスリボン103の縁部223a、223bが、互いに同様又は実質的に同じである用途に有益であり得る。単一の関係式を解くことは、複雑さが減少する一方、依然として縁部の厚さの推定に十分な改善をもたらす利点を有することができる。2つの固有の関係式(即ち、縁部223a、223bの各々について1つ)を解くことは、ガラスリボン103の縁部223a、223bが、互いに実質的に異なる用途及び/又は縁部の厚さが時間と共に変化し得る用途に有益であり得る。更に、2つの固有の関係式を解くことによって、ガラスリボン103の縁部223a、223bの各々の厚さを推定する際の精度を更に向上させることができる。
前述のように、(ν)はガラスリボン103の速度を示し、ガラスリボン103の延伸方向207に沿った、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの少なくとも一方の速度、及び/又はガラスリボン103の中央部219の速度を含むことができる。例えば、第1の縁部223aの厚さを推定する場合には、(ν)は延伸方向207における、第1の縁部223aの速度であってよい。一部の実施の形態において、概して、ガラスリボン103の速度に対応する単一の速度値を仮定することができる。ガラスリボン103の速度は、センサー、例えば、ガラスリボン103の速度を監視する光学センサーによって求めることができる。別の実施の形態において、既知の直径を有する円筒形の外面が、ガラスリボン103の縁部223a、223bの外面(例えば、ローレット面229)に係合する、アイドラーローラーを用いることができる。次いで、センサーを用いて、円筒形の表面の回転速度を監視し、ガラスリボン103の縁部223a、223bの速度を算出することができる。1つの実施の形態において、既知の外径を有するエッジロール221又は延伸ロール153の回転速度を監視することによって、縁部223a、223bの各々の速度を算出することができる。第1の縁部223aの速度は、直接監視及び判定することができるが、別法として、ガラスリボン103の別の位置における速度を監視又は判定して、第1の縁部223aの速度と仮定することができる。この仮定は、特に測定が行われる延伸面211に沿った高さ位置において、ガラスリボンの全ての部分が、延伸方向207に同じ速度で移動する場合に適用することができる。更に、熱容量(C)、濃度(ρ)、及び放射率(ε)は、すべてガラスリボン103の材料特性に基づいて求めることができる。一部の実施の形態において、周囲空気温度(T)は、ガラスリボン103の縁部に隣接配置した温度センサーに基づいて求めることができる。
補正項(k)は任意とすることができる。事実、一部の実施の形態において、補正項(k)は、ゼロであっても、関係式に含まれていなくてもよい。別の実施の形態において、(k)は前述の計算値までの範囲内とすることができる。(k)の上限を算出する際には、ガラスリボン103の材料特性に基づいて、熱伝導率(c)を取得することができる。更に、これも前述のように、(x)は延伸方向207に垂直な座標(図2のX軸参照)であり、(T)は、ガラスリボン103の中央部219における、温度センサー161、163の少なくとも一方検知温度である。従って、温度プロファイル409からX方向の温度勾配を決定することができ、前述の式における(k)の上限を決定する際に、(dT/dx)項として用いることができる。
一部の実施の形態において、前述の関係式におけるパラメータは、前述のように、ガラスリボン103のガラス材料に依存するか、又は容易に測定することができる。しかし、容易に決定することができない1つの変数に、例えば、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bと、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの周囲温度及び放射環境との間のガラスリボン103の対流熱伝達係数(h)がある。一部の実施の形態において、2つの対向縁部に対応する対流熱伝達係数(h)は、ガラスリボン103の対向縁部223a、223bの横方向に隣接配置された、ガラスリボン103の中央部219に対応する熱伝達係数(h)に密接に対応できることが見出されている。厚さセンサー159で、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217を測定することができるため、例えば、関係式2に示すように、関係式1のガラスリボン103の中央部219の熱伝達係数(h)ついて解くことができる。次いで、前述の関係式1を用いて、ガラスリボン103の縁部223a、223bの厚さを算出する際に、ガラスリボン103の中央部219の熱伝達係数(h)を、ガラスリボン103の縁部223a、223bの熱伝達係数として用いることができる。更に、一部の実施の形態において、1つの関係式における補正項(k)は、別の関係式における補正項(k)と異なり得る。
図1に更に示すように、一部の実施の形態において、ガラス製造装置101は、ガラス製造装置101のある量の溶融材料121の温度を調整する任意の温度調整装置167a、167b、167c(例えば、加熱器、冷却器)も備えることができる。一部の実施の形態において、温度調整装置167a、167b、167cは、模式的に示す加熱器167a、167b、167cを含むことができる。加熱器167a、167b、167cは、抵抗加熱器、放射加熱器、及び他の加熱装置を含むことができる。図示のように、加熱器167a、167b、167cは成形ウェッジ201の根底部209の上流の様々な選択位置に設けることができる。例えば、図示のように、溶融材料121の量を加熱することによって、第3の導管137内の溶融材料121の量の温度を上昇させるように、第1の加熱器167aを構成することができる。これに加えて又は代えて溶融材料121の量を加熱することによって、送達容器133内の溶融材料121の量の温度を上昇させるように、第2の加熱器167bを構成することができる。これに加えて又は代えて、更に別の実施の形態において、溶融材料121の量を加熱することによって、送達管139内の溶融材料121の量の温度を上昇させるように、第3の加熱器167cを構成することができる。溶融材料121の量の温度を調整することによって、粘度を変えることができるため、溶融材料121の流量を変えることができる。例えば、溶融材料121の温度を上昇させて粘度を低下させることによって、溶融材料121の流量を増加させることができる。更に別の実施の形態において、溶融材料121の温度を低下させて粘度を上昇させることによって、溶融材料121の流量を減少させることができる。
ガラス製造装置101は、任意の1つ以上の温度調整装置167a、167b、167cを作動させて、例えば、プロセッサ165によって推定されたガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの少なくとも一方の推定厚さ401に基づいて、溶融材料121の温度を調整するコントローラ169を更に備えることができる。事実、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの少なくとも一方の推定厚さ401、及び本開示で説明した他の要素に基づき、プロセッサ165によって、ガラスリボン103の推定流量171を求めることができる。コントローラ169は、溶融ガラス121の推定流量171を、コントローラ169に入力される目標流量173と比較することができる。溶融ガラス121の推定流量171が目標流量173より少ない場合には、コントローラ169は、温度調整装置167a、167b、167cに指令を送って、温度を上昇させることによって、溶融ガラス121の量の実際の流量を増加させることができる。溶融ガラス121の推定流量171が目標流量173より多い場合には、コントローラ169は、温度調整装置167a、167b、167cによる加熱を止める、より低い速度で加熱する、及び/又は1つ以上の冷却器(例えば、ファン、冷却コイル等)に指令を送って、溶融ガラス121の量を冷却することによって、溶融ガラス121の流量を減少させることができる。
必要に応じ、図3に示すように、ガラス製造装置101は、ガラスリボン103を処理する処理区域を備えることができる。例えば、処理区域はガラスリボン103の縁部を機械加工するための研削区域及び/又は仕上げ区域を含むことができる。別の実施の形態において、処理区域は、ガラスリボン103の縁部及び/又は主面から、汚染物質を除去するための洗浄区域を含むことができる。追加の実施形態において、処理ステーションは、1つ以上のラミネート加工層又はコーティングをガラスリボン103に付加することができる。更に別の実施の形態において、処理ステーションはガラスリボン103を化学的に処理する及び/又はガラスリボン103に構造物(例えば、電子部品)を付加することができる。
別の実施の形態において、処理区域は、設けられている場合、ガラスリボン103の縦軸に沿って、ガラスリボン103をガラスリボン搬送経路の方向301に分離する切断区域を含むことができる。例えば、図3に示すように、切断区域303を使用して、ガラス分離装置306によって、ガラスリボン103の中央部219から、2つの対向縁部223a、223bの一方又は両方を切り取ることができる。1つの実施の形態において、模式的に示すガラス分離装置306は、必要に応じ、2つのレーザーを備え、ガラスリボン103の中央部219からの対応する2つの対向縁部223a、223bの分離を促進することができる。
ガラス製造装置101は、複数の流体支持体、例えば、空気クッション上にガラスリボン103の重量を支持する、図示の空気ベアリング305、307、309、311を備えることができる。空気ベアリングが図示されているが、液体ベアリング、気体ベアリング(例えば、不活性ガス、他のガス)を含む、別の流体ベアリングを備えることができる。流体支持体、例えば、図示の空気ベアリング305、307、309、311は、ガラスリボン103の対応する主面213と下地の固体空気ベアリングとの機械的接触を抑制(例えば防止)して、ガラスリボン103の清浄無垢な主面213に擦り傷、及び/又は損傷を与える可能性を排除する一方、(例えば、ガラスリボン103が搬送されている間)ガラスリボン103を空気クッション上に効果的に支持することができる。このように、ガラスリボン103の清浄無垢な主面213を機械的に接触させるのではなく、流体支持部材(例えば、空気ベアリング305、307、309、311)は、流体のクッション、例えば液体(例えば、水等)又は気体(例えば、空気、不活性ガス等)で、ガラスリボン103を非機械的に支持することができ、ガラスリボン103の流体支持を実現する一方、ガラスリボン103の清浄無垢な主面213を保護する。
更に別の実施の形態において、空気ベアリング305、307、309、311の支持面305a、307a、309a、311aは、搬送経路に沿ったガラスリボン103の搬送を容易にするように成形することができる。例えば、一部の実施の形態において、支持部材は、実質的に平坦な支持面を有し、実質的に直線の経路に沿って、ガラスリボン103の搬送を容易することができる。事実、図示のそれぞれの空気ベアリング309、311の支持面309a、311aは、空気ベアリングの平坦な支持面に沿って、実質的に直線のプロファイルを有し、空気ベアリング309、311に支持されている間、実質的に直線の経路に沿って、ガラスリボン103の平面方向性を促進することができる。
別の実施の形態において、支持部材は実質的に湾曲した支持面を有し、実質的に弓形の経路に沿って、ガラスリボン103の搬送を容易にすることができる。事実、図示のそれぞれの空気ベアリング305、307の支持面305a、307bは、実質的に湾曲した支持面を有し、空気ベアリング305、307に支持されている間、実質的に弓形の経路に沿って、ガラスリボン103の湾曲方向性を促進することができる。空気ベアリング305が、湾曲支持面305aを備えることは、ガラスリボン103が、延伸方向207及び/又は図示の自由ループ313から略水平な搬送方向301に移行する際の応力の低減に有益であり得る。別の実施の形態において、湾曲支持面は、所定の処理領域において、可撓性ガラスリボン103の局所的な剛性を増加させるのに有益であり得る。例えば、空気ベアリング307が、湾曲支持面307aを備えることは、ガラスリボンの局所的な剛性を増加させ、切断区域303において、切断されるガラスリボン103を安定させるのに役立つ。
ガラス製造装置101は、ガラスリボン103を下流の後続処理領域に搬送するか、又はガラスリボン103を貯蔵することができる。例えば、1つの実施の形態において、ガラス分離装置で、ガラスリボン103を、ガラスリボン103から分離される複数のガラスシート315に処理することができる。別の実施の形態において、ガラス製造装置101は、ガラスリボン103をスプール319に巻き取るための貯蔵スプール317を備えることができる。
ガラス製造方法は、前述のように、溶融材料121の量からガラスリボン103を成形するステップ、前述のように、(1つ以上の温度センサー161、163で)ガラスリボン103の温度を検知するステップ、及び、前述のように、ガラスリボン103の検知温度に基づいて、(例えば、プロセッサ165で)ガラスリボン103の厚さを推定するステップを備えることができる。別の実施の形態において、本方法は、ガラスリボン103の推定厚さに基づいて、ガラス成形機102(例えば、ガラス製造装置101の任意の1つ以上の構成要素)を操作するステップを備えることができる。別の実施の形態において、本方法は、ガラスリボン103の推定厚さに基づいて、溶融ガラス212の量の流量を調整するステップを備えることができる。別の実施の形態において、本方法は、ガラスリボン103の推定厚さに基づいて、溶融材料121の温度を調整するステップを備えることができる。別の実施の形態において、本方法は、ガラスリボン103の推定厚さに基づいて、牽引ロールアセンブリ151a、151bを調整するステップを備えることができる。
延伸後、ガラスリボン103は、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223b、及びガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223b間に配置されたガラスリボン103の中央部219を含むことができる。本方法は、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの少なくとも一方の温度を検知するステップ、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217を検知するステップ、及びガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの少なくとも一方の検知温度に基づいて、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの少なくとも一方の厚さ(t)を推定するステップを更に備えることができる。別の実施の形態において、本方法は、ガラスリボン103の中央部219の温度を検知するステップを備えることができ、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの少なくとも一方の厚さ(t)を推定するステップが、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの少なくとも一方の検知温度、ガラスリボン103の中央部219の検知温度、及びガラスリボン103の中央部219の検知厚さ217に基づいて、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの少なくとも一方の厚さを推定するステップを含むことができる。
別の実施の形態において、本方法は、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの少なくとも一方の推定厚さに基づいて、ガラス成形機102(例えば、ガラス製造装置101の任意の1つ以上の構成要素)を操作するステップを備えることができる。別の実施の形態において、本方法は、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの少なくとも一方の推定厚さに基づいて、溶融材料121の量の流量を調整するステップを備えることができる。別の実施の形態において、本方法は、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの少なくとも一方の推定厚さに基づいて、溶融材料121の温度を調整するステップを備えることができる。別の実施の形態において、本方法は、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの少なくとも一方の推定厚さに基づいて、牽引ロールアセンブリ151a、151bを調整するステップを備えることができる。
本開示のいずれの実施の形態も、ガラスリボン103の2つの対向縁部223a、223bの少なくとも一方の推定厚さ401に基づいて、溶融材料121の量の流量(例えば、体積流量又は質量流量)を調整するステップを更に備えることができる。質量流量を用いる場合には、ガラスリボン103を成形する溶融ガラスの全質量流量は、(前述のように算出した)溶融ガラスの全体積流量(Voverall)に、溶融ガラスの密度を乗じて計算することによって推定することができる。次いで、例えば、全体の流量を算出した後に、例えば、前述のように、溶融材料121の温度を調整して、流量(質量又は体積流量のいずれか)を調整することができる。事実、一部の実施の形態において、ガラスリボン103の縁部223a、223bの少なくとも一方の厚さ401を直接測定せずに、流量を調整することができる。溶融材料の流量を調整するためのプログラムでは、本質的に厚さが考慮されるが、ガラスリボンの縁部の厚さを個別に指定せずに、個別に厚さを算出する代わりに、例えば、関係式1及び関係式2に基づいて流量を調整するプログラムに、関係式1及び関係式2を直接挿入することができる。例えば、独立して厚さを決定せずに、厚さの関係を、前述の面積(Aedge1、Aedge2)を決定する関係式に直接挿入することができる。しかし、一部の用途においては、厚さの監視が望ましい場合があり得る。従って、主として溶融ガラスの流量を調整するように構成された用途であっても、ガラスリボン103の他の属性を考慮するための本方法の出力として、ガラスリボン103の縁部223a、223bの厚さの推定値が提供されることが依然として望まれている。
図3に示すように、本方法は、前述のように、ガラスリボン103を処理するステップを更に備えることができる。これに加えて又は代えて、ガラスリボン103をガラスシート315に切断又はガラスリボン103のスプール319に巻き取ることができる。図1は、本開示の1つの実施の形態において、プロセッサ165を用いて、ガラスリボン103の製造に使用される溶融材料121の流量171を推定する方法を模式的に示す図である。第1の温度センサー161からの第1の検知温度161a、及び第2の温度センサー163からの第2の検知温度163aを、例えば、赤外線熱画像から温度データのマトリクスを作成する処理ルーチン175に入力することができる。更に、例えば厚さセンサー159から、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217を177に入力することができる。矢印179及び180で示すように、前述の関係式を用いて、ガラスリボン103の縁部223a、223bの厚さ401を推定するルーチン181に、検知厚さ217及び温度データ180を入力することができる。次いで、別のルーチン183において、他の情報(例えば、ガラスリボン103の縁部223a、223bの幅403、及びガラスリボン103の速度)と一緒に、ガラスリボン103の縁部223a、223bの推定厚さ401を用いて、ガラスリボン103の縁部223a、223bの体積流量(Vedge1、Vedge2)、又は既知のガラス溶融密度を用いて、質量流量を算出することができる。矢印185で更に示すように、更なる情報(例えば、ガラスリボン103の中央部219の幅157、及びガラスリボン103の速度)と一緒に、ガラスリボン103の中央部219の検知厚さ217を用いて、ガラスリボン103の中央部219の体積流量(Vcentral)、又は既知のガラス溶融密度を用いて、質量流量を算出することができる。加算ジャンクション189で示すように、ガラスリボン103の縁部223a、223bの流量を、ガラスリボン103の中央部219の流量に加算して、ガラスリボン103を成形する溶融材料121の推定流量171を得ることができる。
本明細書に記載の実施の形態及び機能的作用は、本明細書に開示の構造及びその構造的均等物、又はこれ等の1つ以上の組み合わせを含む、デジタル電子回路、又はコンピュータソフトウェア、ファームウェア、若しくはハードウェアに実装することができる。本明細書に記載の実施の形態は、1つ以上のコンピュータプログラム製品として、即ち、データ処理装置によって実行される、又はデータ処理装置の動作を制御するための有形のプログラム担体上に符号化された、コンピュータプログラム命令の1つ以上のモジュールとして実装することができる。有形のプログラム担体は、コンユータ可読媒体であってよい。コンユータ可読媒体は、機械可読記憶装置、機械可読記憶基板、メモリ素子、又はこれ等の1つ以上の組み合わせであってよい。
「プロセッサ」又は「コントローラ」という用語は、実施の形態として、プログラマブルプロセッサ、コンピュータ、又は複数のプロセッサ若しくはコンピュータを含む、データ処理のためのすべての装置、デバイス、及び機械を包含することができる。プロセッサは、ハードウェアの他に、当該コンピュータプログラムの実行環境を生成するコード、例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、又はこれ等の1つ以上の組み合わせを構成するコードを含むことができる。
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、又はコードとしても知られている)は、コンパイラ型若しくはインタープリタ型言語、又は宣言型若しくは手続き型言語を含む、任意のプログラミング言語形式で書くことができると共に、スタンドアローンプログラムとして、又はコンピューティング環境における使用に適したモジュール、コンポーネント、サブルーチン、その他のユニットとして等を含む、あらゆる形態で展開することができる。コンピュータプログラムは、必ずしもファイルシステムのファイルに対応してはいない。プログラムは、別のプログラム又はデータ(マークアップ言語文書に記憶された1つ以上のスクリプト)を記憶するファイルの一部、当該プログラム専用の単一ファイル、又は複数の連携ファイル(例えば、1つ以上のモジュール、サブプログラム、又はコードの一部を記憶するファイル)に記憶することができる。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ、又は1つの場所若しくは複数の場所に分散され、通信ネットワークによって相互接続された、複数のコンピュータで実行されるように展開することができる。
本明細書に記載のプロセスは、入力データを操作して出力を生成することによって機能を果たす、1つ以上のコンピュータプログラムを実行する、1つ以上のプログラマブルプロセッサによって実行することができる。プロセス及び論理フローは、数例をあげると、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はASIC(特定用途向け集積回路)等の専用論理回路によって実行することもでき、装置を専用論理回路として実装することもできる。
実施の形態として、コンピュータプログラムの実行に適したプロセッサには、汎用及び専用両方のマイクロプロセッサ、及び任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つ以上のプロセッサが含まれる。一般に、プロセッサは、読み出し専用メモリ若しくはランダムアクセスメモリ、又はその両方から命令及びデータを受信する。コンピュータの必須の要素は、命令を実行するためのプロセッサ、並びに命令及びデータを記憶するための1つ以上のデータ記憶装置である。一般に、コンピュータは、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、又は光ディスク等、データを記憶するための1つ以上の大容量記憶装置を備えるか又は動作可能に結合されてデータをやり取りする。しかし、コンピュータは、かかる装置を有する必要はない。
コンピュータプログラム命令及びデータの記憶に適した、コンピュータ可読媒体には、実施の形態として、EPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリ素子等の半導体メモリ素子、内蔵ハードディスク又はリムーバブルディスク等の磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM及びDVD−ROM等を含む、不揮発性メモリ、媒体、及びメモリ素子を含むあらゆる種類のデータ記憶装置が含まれる。プロセッサ及びメモリは、専用論理回路によって補完又は専用論理回路に組み込むことができる。
本明細書の図面に示すように、ユーザーとの対話を可能にするために、本明細書に記載の実施の形態は、ユーザーに情報を表示するためのLCD(液晶ディスプレイ)モニタ等の表示装置、及びユーザーがコンピュータに入力を与えるためのマウス、トラックボール等のキーボード及びポインティングデバイス、又はタッチスクリーンを有するコンピュータに実装することができる。別の装置を用いてユーザーとの対話を可能することもでき、実施の形態として、ユーザーからの入力は、音響、音声、又は触覚入力を含む任意の形態で受信することができる。
本明細書に記載の実施の形態は、例えば、データサーバーとしてのバックエンドコンポーネント、例えば、アプリケーションサーバーを含むミドルウェアコンポーネント、又は例えば、ユーザーが本明細書に記載の主題の実装と対話できる、グラフィカルユーザインタフェース又はウェブブラウザーを有する、クライアントコンピュータを含むフロントエンドコンポーネント、あるいはかかるバックエンド、ミドルエンド、又はフロントエンドの1つ以上の組み合わせを含む、コンピューティングシステムに実装することができる。システムの構成要素は、通信ネットワーク等、任意の形態又は媒体のデジタルデータ通信によって相互接続することができる。通信ネットワークの実施の形態には、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、及びワイドエリアネットワーク(「WAN」)、例えばインターネットが含まれる。
コンピューティングシステムは、クライアントとサーバーとを含むことができる。一般に、クライアントとサーバーとは互いに遠隔であり、通常、通信ネットワークを介して互いに対話する。クライアントとサーバーとの関係は、それぞれのコンピュータで実行され、互いにクライアント−サーバーの関係を有するコンピュータプログラムによって生じる。
図5及び6は、溶融ガラスの流量を求める2つの試験方法の試験結果を示している。図5及び6の各々において、横軸又はX軸は時間を示し、縦軸又はY軸は溶融ガラスの流量を示している。図5のプロット501は、ガラスリボン103の縁部223a、223bの厚さが、ガラスリボン103の中央部219の厚さ217のある倍数(例えば、1.5〜2.0)であると仮定した、1つの試験方法による推定溶融ガラス流量を示している。図5のプロット503は、実際の溶融ガラス流量を示している。ガラスリボン103の縁部223a、223bの厚さをガラスリボン103の中央部219の厚さ217のある倍数と仮定した、本試験方法に基づく推定溶融ガラス流量には誤差があることが分かる。特に、推定溶融ガラス流量の誤差は、推定の不一致が評価期間の終わりに向かって大きくなるため、例えば、図5の右側に向かって見ることができる。
図6のプロット601は、ガラスリボン103の検知温度に基づいて、ガラスリボン103の厚さを推定し、推定厚さに基づいて溶融ガラス流量を推定することを含む、本開示の方法を用いた推定溶融ガラス流量を示している。プロット603は、実際の溶融ガラス流量を示している。図示のように、ガラスリボン103の検知温度に基づいて、ガラスリボン103の厚さを推定し、推定厚さに基づいて溶融ガラス流量を推定して求めたプロット601の推定溶融ガラス流量は、ガラスリボン103の縁部223a、223bの厚さをガラスリボン103の中央部219の厚さ217のある倍数と仮定して求めた、図5に示す別の方法の推定溶融ガラス流量と比較すると、実際の溶融ガラス流量のプロット603により近似している。
本明細書において、名詞は「少なくとも1つ」の対象を指し、別の明示がない限り、「1つのみ」の対象に限定されるものではない。従って、例えば、「構成要素」と言った場合、文脈上明らかに別の意味に解釈されない限り、かかる「構成要素」を2つ以上有する例を含む。
本明細書において、範囲は「約」1つの特定の値から、及び/又は「約」別の特定の値までと表現することができる。かかる範囲が示された場合、これ等の例は、1つの特定の値から、及び/又は別の特定の値まで含んでいる。同様に、先行詞「約」を使用することによって、値が近似値として表現されている場合、特定の値が別の態様を形成することが理解されるであろう。更に、範囲の各々の終点は、他方の終点に関連して、及び他方の終点とは無関係に、有意であることが理解されるであろう。
別に明記しない限り、本明細書に記載のすべての方法は、そのステップを特定の順序で実行する必要があると解釈されることを意図するものでは全くない。従って、方法クレームが、そのステップが従うべき順序を記述していない場合、又はステップが特定の順序に限定されると、クレーム若しくは明細書に具体的に記述されていない場合、如何なる点においても、順序が推測されることを意図するものでは全くない。
移行句「comprising(含む、備える)」を用いて特定の実施形態の様々な特徴、要素、又はステップを開示することができるが、移行句「consisting(から成る」又は「consisting essentially of(から本質的に成る」を用いて記述できるものを含む、別の実施の形態が暗示されているものと理解されたい。従って、例えば、A+B+Cを備えた装置に対する暗示された別の実施の形態は、A+B+Cから成る装置の実施の形態、及びA+B+Cから本質的に成る装置の実施の形態を含んでいる。
本開示の精神及び範囲を逸脱せずに、本開示の実施の形態に様々な改良及び変形が可能であることは、当業者には明らかであろう。従って、本出願は、添付の特許請求の範囲及びその均等物に属することを条件に、本開示の改良及び変形を包含することを意図するものである。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
ガラス製造装置であって、
ある量の溶融材料から、ガラスリボンを成形するガラス成形機と、
前記ガラスリボンの温度を検知するように配向された温度センサーと、
前記温度センサーからの前記検知温度に基づいて、前記ガラスリボンの厚さを推定するようにプログラムされたプロセッサと、
を備えた装置。
実施形態2
前記ガラスリボンの前記推定厚さに基づいて、前記ガラス成形機を操作するコントローラを更に備えた、実施形態1記載のガラス製造装置。
実施形態3
前記温度センサーが赤外線センサーを含む、実施形態1又は2記載のガラス製造装置。
実施形態4
前記温度センサーが、複数の位置における、前記ガラスリボンの対応する温度を検知するように配向された温度カメラを含み、前記複数の位置の各々が、前記温度カメラの少なくとも1つのピクセルに対応する、実施形態1〜3いずれか1つに記載のガラス製造装置。
実施形態5
前記温度センサーが、延伸方向を横断する第1の経路に沿った複数の位置における、前記ガラスリボンの対応する温度を検知するように配向され、前記プロセッサが、前記温度センサーからの前記対応する検知温度に基づいて、前記複数の位置の各々における、前記ガラスリボンの対応する厚さを推定するようにプログラムされている、実施形態1〜4いずれか1つに記載のガラス製造装置。
実施形態6
前記温度センサーが、前記延伸方向に沿った、複数の第2の経路に沿った複数の位置における、前記ガラスリボンの対応する温度変化を検知するように配向され、前記複数の第2の経路の各々が、前記第1の経路と交差し、前記プロセッサが、前記温度センサーからの、前記第1の経路に沿った前記複数の位置における、前記ガラスリボンの対応する検知温度、及び前記温度センサーからの、前記複数の第2の経路に沿った、前記ガラスリボンの前記対応する検知温度変化に基づいて、前記第1の経路に沿った前記複数の位置の各々における、前記ガラスリボンの対応する厚さを推定するようにプログラムされている、実施形態5記載のガラス製造装置。
実施形態7
前記プロセッサが、以下の関係式の関数として、前記ガラスリボンの前記厚さ(t)を推定するようにプログラムされ、
ここで、
νは延伸方向に沿った前記ガラスリボンの速度、
ρは前記ガラスリボンの材料の濃度、
は前記ガラスリボンの前記材料の熱容量、
yは前記延伸方向の座標、
Tは前記温度センサーからの前記ガラスリボンの前記検知温度、
hは前記ガラスリボンの対流熱伝達係数、
は前記ガラスリボンの周囲及び放射環境温度、
εは前記ガラスリボンの放射率、
σはステファン−ボルツマン定数、及び
kは前記対流熱伝達係数の補正項である、
前記ガラスリボンの厚さを検知する厚さセンサーを更に備え、
前記ガラスリボンの前記対流熱伝達係数(h)が、以下の関係式の関数として推定され、
ここで、
τは前記厚さセンサーからの前記ガラスリボンの前記検知厚さである、
前記対流熱伝達係数の前記補正項(k)が以下の範囲内にあると推定される、
ここで、
cは前記ガラスリボンの前記材料の熱伝導率、及び
xは前記延伸方向を横断する座標である、
実施形態1〜6いずれか1つに記載のガラス製造装置。
実施形態8
前記温度センサーが、前記ガラスリボンの2つの対向縁部の少なくとも一方の温度を検知するように配向され、前記プロセッサが、前記ガラスリボンの前記2つの対向縁部の前記少なくとも一方の前記検知温度に基づいて、前記ガラスリボンの前記2つの対向縁部の前記少なくとも一方の厚さを推定するようにプログラムされている、実施形態1〜7いずれか1つに記載のガラス製造装置。
実施形態9
ガラス製造方法であって、
ある量の溶融材料からガラスリボンを成形するステップと、
前記ガラスリボンの温度を検知するステップと、
前記検知温度に基づいて、前記ガラスリボンの厚さを推定するステップと、
を備えた方法。
実施形態10
前記ガラスリボンの前記推定厚さに基づいて、ガラス成形機を操作するステップ、
前記ガラスリボンの前記推定厚さに基づいて、前記溶融材料の前記量の流量を調整するステップ、
前記ガラスリボンの前記推定厚さに基づいて、前記溶融材料の温度を調整するステップ、及び
前記ガラスリボンの前記推定厚さに基づいて、牽引ロールアセンブリを調整するステップ
から選択される、少なくとも1つのステップを更に備えた、実施形態9記載の方法。
実施形態11
前記ガラスリボンの温度を検知するステップが、前記ガラスリボンの延伸方向を横断する、第1の経路に沿った複数の位置における、前記ガラスリボンの対応する温度を検知するステップを含み、前記ガラスリボンの厚さを推定するステップが、前記対応する検知温度に基づいて、前記複数の位置の各々における、前記ガラスリボンの対応する厚さを推定するステップを含む、実施形態9又は10記載の方法。
実施形態12
前記ガラスリボンの温度を検知するステップが、前記延伸方向に沿った、複数の第2の経路に沿った複数の位置における、前記ガラスリボンの対応する温度変化を検知するステップを含み、前記複数の第2の経路の各々が、前記第1の経路と交差し、前記ガラスリボンの厚さを推定するステップが、前記第1の経路に沿った前記複数の位置における、前記ガラスリボンの前記対応する検知温度、及び前記複数の第2の経路に沿った、前記ガラスリボンの前記対応する検知温度変化に基づいて、前記第1の経路に沿った前記複数の位置の各々における、前記ガラスリボンの厚さを推定するステップを含む、実施形態11記載の方法。
実施形態13
前記ガラスリボンの前記厚さ(t)を、以下の関係式の関数として推定するステップを備え、
ここで、
νは延伸方向に沿った前記ガラスリボンの速度、
ρは前記ガラスリボンの材料の濃度、
は前記ガラスリボンの前記材料の熱容量、
yは前記延伸方向の座標、
Tは前記ガラスリボンの前記検知温度、
hは前記ガラスリボンの対流熱伝達係数、
は前記ガラスリボンの周囲及び放射環境温度、
εは前記ガラスリボンの放射率、
σはステファン−ボルツマン定数、及び
kは前記対流熱伝達係数の補正項である、
ガラスリボンの厚さを検知するステップと、
以下の関係式の関数として、前記ガラスリボンの前記対流熱伝達係数(h)を推定するステップと、
ここで、
τは前記ガラスリボンの前記検知厚さである、
前記対流熱伝達係数の前記補正項(k)が、以下の範囲内にあると推定するステップと、
ここで、
cは前記ガラスリボンの前記材料の熱伝導率、及び
xは前記延伸方向を横断する座標である、
を更に備えた、実施形態9〜12いずれか1つに記載の方法。
実施形態14
ガラス製造方法であって、
ある量の溶融材料からガラスリボンを成形するステップであって、前記ガラスリボンが、2つの対向縁部及び該2つの対向縁部間に配置された中央部を含む、ステップと、
前記ガラスリボンの前記2つの対向縁部の少なくとも一方の温度を検知するステップと、
前記ガラスリボンの前記2つの対向縁部の少なくとも一方の前記検知温度に基づいて、前記ガラスリボンの前記2つの対向縁部の少なくとも一方の厚さを推定するステップと、
を備えた方法。
実施形態15
前記ガラスリボンの前記中央部の厚さを検知するステップと、
前記ガラスリボンの前記中央部の温度を検知するステップと、を更に備え、前記ガラスリボンの前記2つの対向縁部の少なくとも一方の厚さを推定するステップが、前記ガラスリボンの前記2つの対向縁部の少なくとも一方の前記検知温度、前記ガラスリボンの前記中央部の前記検知温度、及び前記ガラスリボンの前記中央部の前記検知厚さに基づく、実施形態14記載の方法。
実施形態16
前記ガラスリボンの前記2つの対向縁部の前記少なくとも一方の前記検知温度、前記ガラスリボンの前記中央部の前記検知温度、及び前記ガラスリボンの前記中央部の前記検知厚さに基づいて、前記ガラスリボンの全幅に沿った、前記ガラスリボンの厚さを推定するステップを更に備えた、実施形態14又は15記載の方法。
実施形態17
前記ガラスリボンの前記2つの対向縁部の前記少なくとも一方の前記推定厚さに基づいて、ガラス成形機を操作するステップを更に備えた、実施形態14〜16いずれか1つに記載の方法。
実施形態18
前記ガラスリボンの前記2つの対向縁部の前記少なくとも一方の前記推定厚さに基づいて、前記溶融材料の前記量の流量を調整するステップを更に備えた、実施形態14〜17いずれか1つに記載の方法。
実施形態19
前記ガラスリボンの前記2つの対向縁部の前記少なくとも一方の前記推定厚さに基づいて、前記溶融材料の温度を調整するステップを更に備えた、実施形態14〜18いずれか1つに記載の方法。
実施形態20
前記ガラスリボンの前記2つの対向縁部の前記少なくとも一方の前記推定厚さに基づいて、牽引ロールアセンブリを調整するステップを更に備えた、実施形態14〜19いずれか1つに記載の方法。
101 ガラス製造装置
102 ガラス成形機
103 ガラスリボン
105 溶解容器
121 溶融材料
127 清澄容器
131 混合チャンバー
133 送達容器
140 ガラス成形機
143 成形容器
149a、149b エッジロール対
151a、151b 牽引ロールアセンブリ
153 牽引ロール対
155 モータ
159、160 厚さセンサー
161、163 温度センサー
165 プロセッサ
169 コントローラ
201 成形ウェッジ
203、205 収束表面
207 延伸方向
209 根底部
219 ガラスリボンの中央部
223a、223b ガラスリボンの対向縁部
221 エッジロール対
235 検知窓

Claims (13)

  1. ガラス製造装置であって、
    ある量の溶融材料から、ガラスリボンを成形するガラス成形機と、
    前記ガラスリボンの温度を検知するように配向された温度センサーと、
    前記温度センサーからの前記検知温度に基づいて、前記ガラスリボンの厚さを推定するようにプログラムされたプロセッサと、
    を備えたことを特徴とする装置。
  2. 前記ガラスリボンの前記推定厚さに基づいて、前記ガラス成形機を操作するコントローラを更に備えたことを特徴とする、請求項1記載のガラス製造装置。
  3. 前記温度センサーが赤外線センサーを含むことを特徴とする、請求項1又は2記載のガラス製造装置。
  4. 前記温度センサーが、複数の位置における、前記ガラスリボンの対応する温度を検知するように配向された温度カメラを含み、前記複数の位置の各々が、前記温度カメラの少なくとも1つのピクセルに対応することを特徴とする、請求項1〜3いずれか1項記載のガラス製造装置。
  5. 前記温度センサーが、延伸方向を横断する第1の経路に沿った複数の位置における、前記ガラスリボンの対応する温度を検知するように配向され、前記プロセッサが、前記温度センサーからの前記対応する検知温度に基づいて、前記複数の位置の各々における、前記ガラスリボンの対応する厚さを推定するようにプログラムされていることを特徴とする、請求項1〜4いずれか1項記載のガラス製造装置。
  6. 前記温度センサーが、前記延伸方向に沿った、複数の第2の経路に沿った複数の位置における、前記ガラスリボンの対応する温度変化を検知するように配向され、前記複数の第2の経路の各々が、前記第1の経路と交差し、前記プロセッサが、前記温度センサーからの、前記第1の経路に沿った前記複数の位置における、前記ガラスリボンの対応する検知温度、及び前記温度センサーからの、前記複数の第2の経路に沿った、前記ガラスリボンの前記対応する検知温度変化に基づいて、前記第1の経路に沿った前記複数の位置の各々における、前記ガラスリボンの対応する厚さを推定するようにプログラムされていることを特徴とする、請求項5記載のガラス製造装置。
  7. 前記プロセッサが、以下の関係式の関数として、前記ガラスリボンの前記厚さ(t)を推定するようにプログラムされ、
    ここで、
    νは延伸方向に沿った前記ガラスリボンの速度、
    ρは前記ガラスリボンの材料の濃度、
    は前記ガラスリボンの前記材料の熱容量、
    yは前記延伸方向の座標、
    Tは前記温度センサーからの前記ガラスリボンの前記検知温度、
    hは前記ガラスリボンの対流熱伝達係数、
    は前記ガラスリボンの周囲及び放射環境温度、
    εは前記ガラスリボンの放射率、
    σはステファン−ボルツマン定数、及び
    kは前記対流熱伝達係数の補正項である、
    前記ガラスリボンの厚さを検知する厚さセンサーを更に備え、
    前記ガラスリボンの前記対流熱伝達係数(h)が、以下の関係式の関数として推定され、
    ここで、
    τは前記厚さセンサーからの前記ガラスリボンの前記検知厚さである、
    前記対流熱伝達係数の前記補正項(k)が以下の範囲内にあると推定される、
    ここで、
    cは前記ガラスリボンの前記材料の熱伝導率、及び
    xは前記延伸方向を横断する座標である、
    ことを特徴とする、請求項1〜6いずれか1項記載のガラス製造装置。
  8. 前記温度センサーが、前記ガラスリボンの2つの対向縁部の少なくとも一方の温度を検知するように配向され、前記プロセッサが、前記ガラスリボンの前記2つの対向縁部の前記少なくとも一方の前記検知温度に基づいて、前記ガラスリボンの前記2つの対向縁部の前記少なくとも一方の厚さを推定するようにプログラムされていることを特徴とする、請求項1〜7いずれか1項記載のガラス製造装置。
  9. ガラス製造方法であって、
    ある量の溶融材料からガラスリボンを成形するステップと、
    前記ガラスリボンの温度を検知するステップと、
    前記検知温度に基づいて、前記ガラスリボンの厚さを推定するステップと、
    を備えたことを特徴とする方法。
  10. 前記ガラスリボンの前記推定厚さに基づいて、ガラス成形機を操作するステップ、
    前記ガラスリボンの前記推定厚さに基づいて、前記溶融材料の前記量の流量を調整するステップ、
    前記ガラスリボンの前記推定厚さに基づいて、前記溶融材料の温度を調整するステップ、及び
    前記ガラスリボンの前記推定厚さに基づいて、牽引ロールアセンブリを調整するステップ
    から選択される、少なくとも1つのステップを更に備えたことを特徴とする、請求項9記載の方法。
  11. 前記ガラスリボンの温度を検知するステップが、前記ガラスリボンの延伸方向を横断する、第1の経路に沿った複数の位置における、前記ガラスリボンの対応する温度を検知するステップを含み、前記ガラスリボンの厚さを推定するステップが、前記対応する検知温度に基づいて、前記複数の位置の各々における、前記ガラスリボンの対応する厚さを推定するステップを含むことを特徴とする、請求項9又は10記載の方法。
  12. 前記ガラスリボンの温度を検知するステップが、前記延伸方向に沿った、複数の第2の経路に沿った複数の位置における、前記ガラスリボンの対応する温度変化を検知するステップを含み、前記複数の第2の経路の各々が、前記第1の経路と交差し、前記ガラスリボンの厚さを推定するステップが、前記第1の経路に沿った前記複数の位置における、前記ガラスリボンの前記対応する検知温度、及び前記複数の第2の経路に沿った、前記ガラスリボンの前記対応する検知温度変化に基づいて、前記第1の経路に沿った前記複数の位置の各々における、前記ガラスリボンの厚さを推定するステップを含むことを特徴とする、請求項11記載の方法。
  13. 前記ガラスリボンの前記厚さ(t)を、以下の関係式の関数として推定するステップを備え、
    ここで、
    νは延伸方向に沿った前記ガラスリボンの速度、
    ρは前記ガラスリボンの材料の濃度、
    は前記ガラスリボンの前記材料の熱容量、
    yは前記延伸方向の座標、
    Tは前記ガラスリボンの前記検知温度、
    hは前記ガラスリボンの対流熱伝達係数、
    は前記ガラスリボンの周囲及び放射環境温度、
    εは前記ガラスリボンの放射率、
    σはステファン−ボルツマン定数、及び
    kは前記対流熱伝達係数の補正項である、
    ガラスリボンの厚さを検知するステップと、
    以下の関係式の関数として、前記ガラスリボンの前記対流熱伝達係数(h)を推定するステップと、
    ここで、
    τは前記ガラスリボンの前記検知厚さである、
    前記対流熱伝達係数の前記補正項(k)が、以下の範囲内にあると推定するステップと、
    ここで、
    cは前記ガラスリボンの前記材料の熱伝導率、及び
    xは前記延伸方向を横断する座標である、
    を更に備えたことを特徴とする、請求項9〜12いずれか1項記載の方法。
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