JP2018527122A - 薬物送達デバイス - Google Patents

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サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング
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Abstract

本発明は、液体薬剤を投薬するための薬物送達デバイスに関し、このデバイスは:− カートリッジ(40)を収容するためのハウジング(20)であって、該カートリッジは、薬剤で満たされ、カートリッジ(40)の内側で軸方向(1、2)に沿って摺動可能に変位するとともにカートリッジ(40)の近位端(42)を封止するピストン(44)を有する、ハウジングと、− 軸方向(1、2)に沿って延び、ピストン(44)を遠位方向(1)に変位させるように近位端位置(P)から遠位方向(1)に少なくとも変位可能なピストンロッド(12)を有する駆動機構(11)と、− カートリッジ(40)の遠位向き支持面(48、49)に軸方向に当接するように近位方向(2)に向く、少なくとも1つの遠位支持体(50、60)とを含み、− 遠位支持体(50、60)と、近位端位置(P)にあるときのピストンロッド(12)の遠位端(13)との間の軸方向距離(D)は、カートリッジ(40)の実効長(L)よりも小さく、この実効長(L)は、ピストン(44)の近位面(46)と遠位向き支持面(48、49)との間の軸方向距離として決定される。

Description

本発明は薬物送達デバイスの分野に関し、詳細には、注射によって液体薬剤を送達するための注射デバイスの分野に関する。
液体薬剤の単一または複数の用量を設定し投薬するための薬物送達デバイスが、当技術分野でそのようなものとしてよく知られている。一般に、このようなデバイスは通常のシリンジと実質的に同様の目的を有する。
薬物送達デバイス、特に注射デバイスは、使用者特有のいくつかの要件を満たさなければならない。たとえば、糖尿病などの慢性疾患の患者の場合、患者は肉体的に虚弱であることがあり、また視力が低下していることもある。したがって、特に在宅薬物療法のための適切な薬物送達デバイスは、構造が丈夫である必要があり、使いやすいものであるべきである。さらに、デバイスとその部材の操作および一般的な取扱いは分かりやすく、容易に理解可能なものであるべきである。その上、用量設定ならびに用量投薬手順は、操作しやすくなければならず、明確でなければならない。
薬物送達デバイスによって投薬予定の薬剤は、複数用量カートリッジ内に提供され含まれる。このようなカートリッジは、穿孔可能封止部によって遠位方向に封止され、また、通常はエラストマー材料から作られるピストンによって近位方向にさらに封止されているガラス質バレルを含む。再使用可能な薬物送達デバイスでは、空のカートリッジが新しいものと交換される。これとは対照的に、使い捨てタイプの薬物送達デバイスは、カートリッジが空になると全部廃棄される。
自動注射器または注入ポンプのような自動化薬剤送達デバイスは、液体薬剤の所定の用量を生体組織に注射するためのかなり容易で便利な手法を提供する。薬剤の引き出しおよび引き込みは、カートリッジのピストンに駆動圧力をかけるように動作可能な駆動機構のピストンロッドを用いて実現されることが多く、それによって、ピストンを遠位方向に変位させて、適切に規定された量の液体薬剤をカートリッジの内部から排出する。
電動駆動装置、したがって電動ピストンロッドを装備した送達デバイスは通常、空のカートリッジを新しいものと交換できる再使用可能デバイスとして構成される。デバイスを配備して新しいカートリッジから最初の用量を引き出す前に、カートリッジを薬物送達デバイスの内側に取り付けなければならない。どちらの場合でも、カートリッジの製造および充填と、薬物送達デバイスまたは注射デバイスによるカートリッジの最初の使用との間の時間間隔は比較的長くなり得る。少なくとも数日、数週間、数カ月、さらには数年が、カートリッジの製造から適切な薬物送達デバイスによるその最初の使用までに過ぎていることがある。
カートリッジの保管時間または貯蔵寿命に応じて、ピストンをカートリッジのバレルに対して遠位方向に駆動するためにピストンに加えられることになる始動力(breakaway force)または解放力(break−loose force)は、かなり高くなる。したがって、遠位方向にピストンに加えられることになる、ピストンを変位させるための初期力は非常に大きくなる。こうなると一般に、かなり大きく強力な電動駆動装置の実装が必要になる。
かなり大きく、強力で、また重い駆動装置を薬物送達デバイスに実装することは、薬物送達デバイスが、重量、スペースおよび電気エネルギーの貯蔵が特に問題となる持ち歩いて使用するためのものであるとき、特に不利である。
したがって、本発明の目的は、通常は注射によって液体薬剤を投薬するための、改善された薬物送達デバイスを提供することである。薬物送達デバイスまたは注射デバイスは、ピストンが、その使用の前に薬物送達デバイス内で短期間または長期間収納された後に、カートリッジのバレル内のピストンを変位させるのに必要な初期の始動力または解放力に打ち勝つための、効果的かつ簡単な手段を提供するべきである。薬物送達デバイスになされる予定の改善は、かなり簡単で費用対効果が高いものであるべきであり、また薬物送達デバイスの既存の設計の中に実装するのに容易なものであるべきである。場合により、薬物送達デバイスになされる予定の改善は、既存の薬物送達デバイスに後付けするのに適しているべきである。
一態様では、本発明は、液体薬剤を投薬するための薬物送達デバイスに関する。本発明は特に、液体薬剤の単一または複数の適切に規定された用量を投薬する、さらに患者の生体組織中に液体薬剤を注射する、注射デバイスに関する。薬物送達デバイスは、液体薬剤で満たされたカートリッジを収容するためのハウジングを含む。カートリッジは通常、カートリッジの内側で軸方向に沿って摺動可能に変位するピストンを有する。通常、カートリッジは、軸方向または長手方向に沿って延びる管状バレルを含む。ピストンは近位端を、したがってカートリッジの長手方向端部を封止する。反対端、したがってカートリッジの遠位端は通常、カートリッジの内部から液体薬剤が通され引き出しまたは排出される出口を含むか、または形成する。
薬物送達デバイスはさらに、カートリッジの軸方向または長手方向に沿って延びるピストンロッドを少なくとも有する駆動機構を含む。ピストンロッドは少なくとも、近位端位置から遠位方向へ、それに応じてピストンを遠位方向へ変位させるように、変位可能である。さらに、薬物送達デバイスまたはそのハウジングもまた、カートリッジの遠位向き支持面に軸方向に当接するように近位方向に向く、少なくとも1つの遠位支持体を含む。この遠位支持体は、遠位止め具、遠位当接部として、または薬物送達デバイスのハウジング内のカートリッジ用の遠位に位置する固定構造として機能する。遠位支持体は、カートリッジの軸方向位置を、すなわちカートリッジの遠位向き支持面が薬物送達デバイスの近位向き遠位支持体に軸方向に当接しているときの軸方向位置を、画成する。言い換えると、薬物送達デバイスの少なくとも1つの遠位支持体は、デバイスのハウジング内のカートリッジの軸方向位置を画成する。
さらに、遠位支持体とピストンロッドの遠位端の間の軸方向距離は、ピストンロッドがその近位端位置にある場合、カートリッジの有効長よりも小さい。遠位支持体は通常、ピストンロッドの遠位端より遠位に位置する。したがって、ピストンロッドがその近位端位置にある場合、遠位支持体とピストンロッドの遠位端の間の軸方向距離は最大になる。しかし、この最大軸方向距離はなお、カートリッジの有効長よりも小さい。本文脈では、カートリッジの有効長は、ピストンの近位端面とカートリッジの遠位向き支持面との間の軸方向距離と決められている。通常、ピストンの近位面は、ピストンロッドの遠位端に直接軸方向に当接している。
遠位支持体とピストンロッドの遠位端の間の軸方向距離がカートリッジの有効長よりも小さいので、カートリッジの内部は加圧され、かつ/またはそのピストンは、カートリッジが薬物送達デバイスのハウジング内の最終アセンブリ構成内に配置されると、軸方向に圧迫される。遠位支持体と、ピストンロッドの近位端位置におけるピストンロッドの遠位端との間の軸方向距離をカートリッジの有効長よりも小さくすることによって、それぞれの遠位向き圧力または推力が、カートリッジが最終アセンブリに、または薬物送達デバイスのハウジング内の配置位置に達すると、カートリッジのピストンに加わることがどうにか保証される。
こうして、ピストンおよび/またはカートリッジの内部は少なくともある程度、遠位方向に予張力がかけられる。この圧力または軸方向張力の大きさは、カートリッジのバレルの製造許容値、ピストンの弾性、および遠位支持体と遠位端の間の上述の軸方向距離とカートリッジの有効長との間の差などの、様々なパラメータに依存する。どの場合でも、また製造またはアセンブリ許容値に関して、遠位支持体およびピストンロッド遠位端の軸方向距離とカートリッジの有効長の間の差は、カートリッジおよびハウジングの考えられるいかなる製造またはアセンブリ許容値よりも常に大きい。こうして、ピストンは常に、薬物送達デバイスのハウジング内の最終アセンブリと同時に遠位向きの圧力を受ける。
調査により、長期間の、さらには短期間でも、カートリッジの保管後にカートリッジ内のピストンを最初または初期に変位させるには、頻繁な投薬手順の初めに静止ピストンに通常加えられることになる力レベルよりもずっと大きい初期力レベルが必要になることが明らかになった。いくつかの適用シナリオでは、ピストンは、一回でカートリッジを空にするための単一の連続変位を受けることがある。このようなシナリオでは、カートリッジは、それが初期に動き始めた後では動摩擦を受けるだけである。使用法の別の典型的なシナリオでは、薬剤は、連続する時刻において薬剤のいくつかの用量を投薬しカートリッジから引き出すための所定の投薬スケジュールに従って投薬または注射され、連続する投薬手順の間の時間間隔は、カートリッジの製造と薬物送達デバイスによるその初期使用との間の保管時間と比較して、かなり小さい。
したがって、カートリッジのバレルに対する比較的大きいピストンの解放力または始動力に打ち勝つために、かなり大きい力がピストンに加わらなければならないのは、まさしく初めにおける、カートリッジ内のピストンの初期変位に関してだけである。薬剤をカートリッジから引き出すためのかなり強力な駆動機構は、カートリッジから薬剤を引き出すまさしく初めにおいて必要とされるだけである。
デバイス内の最終アセンブリに対するカートリッジの上述の予張力によって、カートリッジのバレルに対するピストンの初期変位と、非常に簡単ではあるがかなり効果的な手段とが、ピストンの比較的大きい始動力または解放力に打ち勝つために提供される。その結果、薬物送達デバイスは、必要とするアセンブリ空間が少なくてよい、あまり強力ではない駆動装置を備えることができ、この駆動装置は重量の低減を伴い、また、従来の駆動装置動作の薬物送達デバイスと比較して低減された電力で動作可能である。
したがって、カートリッジの所与の実効長と比較した、遠位支持体とカートリッジの遠位端の間の軸方向距離により、初期構成内のカートリッジのピストンへの適切に規定された力作用または圧力がもたらされる。これは、薬物送達デバイスの寸法、重量、コスト、ならびに全エネルギー消費を低減するための特別な使用法である。
別の実施形態によれば、遠位支持体はハウジングの内側に位置し、さらに、カートリッジの遠位向き径方向に延びるショルダ部分に軸方向に当接するように構成される。通常、カートリッジは、その遠位端に向かって径方向に細いネック部分になるように伸びる管状バレルを含む。遠位方向において、ネック部分は、カートリッジの投薬端としての役割を果たす、わずかに径方向に幅広のヘッドになるように広がる。管状バレルと径方向に細いネック部分との間の移行領域に、カートリッジのショルダ部分が位置する。
ショルダ部分は、軸方向に関してかなり傾いた、または傾斜した外形を含む。ショルダ部分はほとんど、カートリッジの軸方向に実質的に垂直な面内に延びる。遠位支持体は通常、遠位支持体と近位端位置にあるときのピストンロッドの遠位端との間の軸方向距離が、カートリッジの有効長よりも小さくなるようなハウジング内の位置にある。通常、ピストンの近位面は、カートリッジのバレルの近位端から、ある軸方向距離のところにある。ピストンの近位面は、カートリッジの近位端から遠位に位置する。カートリッジのショルダ部分は、薬物送達デバイスの遠位支持体に軸方向に当接する遠位向き支持面として、効果的に機能し役割を果たす。
薬物送達デバイスのハウジング内のアセンブリのために、カートリッジは、ピストンロッドの軸方向と比べてかなり傾斜した、または旋回した構成のハウジングの中に挿入される。ここで、ピストンの近位面は、ピストンロッドの遠位端と直接に軸方向に接触させる。その後、少なくとも近位に向かうわずかな圧力をカートリッジのバレルにかけることによって、カートリッジは、ピストンロッドの軸方向または長手方向の軸に沿って心合わせされ、それによってカートリッジが、カートリッジのショルダ部分に当接している遠位支持体とピストンロッドの遠位端の間で軸方向に圧迫される。
このような実施形態は、カートリッジの側壁へのアクセスを提供する蓋または任意の他の取り外し可能なハウジング部材をハウジングが含むときの、特別な使用法である。ここで、カートリッジは、ピストンロッドの軸方向延長部に対する径方向の動きによって交換され、ハウジングの中に挿入されなければならない。
別の実施形態によれば、薬物送達デバイスはさらに、支持部材を含む。支持部材は、ハウジングに動かないように固定され、それによって遠位支持体を形成する。一代替実施形態では、支持部材は、解放位置とハウジング内の予張力をかけた位置または配置位置との間で、軸方向に変位可能である。支持部材は、予張力をかけた位置で取り付けられ固定されて遠位支持体を形成する、軸方向に変位可能なラッチを含む。解放位置では、支持部材は、予張力をかけた位置または配置位置と比べて軸方向に変位している。解放位置にあるとき、支持部材と近位端位置にあるときのピストンロッドの遠位端との間の軸方向距離は、カートリッジの実効長以上になる。
解放位置では、カートリッジをかなり容易にまたは直感的に交換すること、またはハウジングの中に挿入することが有効になる。次に、支持部材をその近位向け予張力をかけた位置へと軸方向に変位させることによって、意図された予張力がカートリッジのピストンに対し確立される。ここで、支持部材はカートリッジのショルダ部分に、またはカートリッジの遠位端に軸方向に係合する。支持部材を解放位置から予張力をかけた位置へと変位させることによって、カートリッジはそれに応じて、ピストンロッドの遠位端がピストンの近位面に軸方向に係合し軸方向に当接されるまで、さらにピストンが所定の度合いまで軸方向に圧迫されるまで、またはカートリッジの内部が、カートリッジのバレルに対するピストンの遠位に向かうわずかな動きにより所定の度合いまで加圧されるまで、近位方向に変位する。
別の実施形態では、ハウジングは、カートリッジをハウジングの内部に挿入可能にするハウジングのアクセス開口部を選択的に閉じるための、解放位置とロック位置の間で可動の蓋を含む。蓋は、ハウジングに対して旋回可能であるか並進運動的に変位可能である。蓋はハウジングから取り外し可能でもある。どちらの場合でも、蓋およびハウジングは互いに対応する固定手段を含み、それによって蓋は、アクセス開口部を実質的に閉じるために、ハウジングに解放可能または取り外し可能に連結される。蓋は少なくとも、カートリッジがハウジング内で動かずに固定される程度に、ハウジングを閉ざす。蓋を閉じそのロック位置へ蓋を移動させると、カートリッジがハウジング内に保持され、ハウジングからカートリッジが無制御に取り外されることが防止される。蓋を開放することによって、カートリッジは新しいものと交換される。蓋を閉じることによって、カートリッジはハウジング内で確実に固定可能になる。
旋回可能蓋を用いると、てこまたはてこ作用さえも利用することができる。カートリッジの支持面と蓋の内面との接点は、ユーザにより駆動される蓋の部分と比べて、旋回アクセスまでの径方向距離がかなり小さいところに位置する。こうして、使用者によって、またたとえば、蓋のピボット軸またはヒンジの反対側に位置する蓋の自由端に作用することによって、かけられる力作用はてこ作用を受ける。したがって、蓋が閉じられるときに近位方向にカートリッジに作用する力は、旋回可能蓋によって本質的にもたらされるてこ作用により増大する。
別の実施形態によれば、蓋の内面は、蓋がロック位置にあるときに遠位支持体を形成する。したがって、蓋がそのロック位置または閉位置にあるとき、その内面は、カートリッジの遠位向き支持面に直接に軸方向に係合または軸方向に当接している。
したがって、蓋がロック位置にあるときの蓋の内面と、ピストンロッドが近位端位置にあるときのピストンロッドの遠位端との間の軸方向距離は、カートリッジの実効長よりも小さい。この実施形態に関し、蓋が軸方向変位手段として、たとえばカートリッジのプッシャとして機能することが特に考えられる。蓋が開いていると、カートリッジを薬物送達デバイスのハウジングの中に挿入することができる。その場合、これは、蓋を閉じることにより、また蓋をそのロック位置まで移動させることにより、カートリッジが、そのピストンがピストンロッドに直接に軸方向に当接するまで、またピストンが適切に規定された圧力を遠位方向に受けるまで、近位向きの変位をするだけのことである。そのロック位置では、蓋はハウジングにインタロックされ固定される。
別の実施形態によれば、蓋はハウジングに旋回可能に取り付けられる。ロック位置にあるときには、蓋はハウジングの外面と同一平面上にある。蓋は、カートリッジがハウジング内に組み付けられているときにカートリッジの遠位端に向くハウジングの側壁、前壁または後壁に位置する。蓋、特にその内面は、ロック位置に達する前にカートリッジの遠位向き支持面に軸方向に当接することが特に考えられる。したがって、蓋が旋回する間、または閉じる動きの間に、その内面は通常、蓋がロック位置に達する前でさえも、カートリッジの遠位向き支持面に直接当接するか機械的に接触する。
直接相互に機械的に接触している場合、蓋のさらなる旋回または閉じる動きはその後、カートリッジがハウジング内のその所定の位置に達するまで、ハウジング内のカートリッジの近位向きの変位をもたらす。したがって、ロック位置に達したとき、遠位支持体を形成する蓋の内面の、ピストンロッドの遠位端までの軸方向距離は、カートリッジの実効長よりも小さい。こうして、カートリッジは予張力をかけられ、または付勢され、これは、その内部が加圧されていること、またはそのピストンが、適切に規定された軸方向圧迫を受けていることを意味する。
別の実施形態によれば、蓋は、流体が移動するようにしてカートリッジの遠位端に係合するように構成されたコネクタを受けるための貫通口を含む。貫通口のサイズは通常、カートリッジの遠位向き支持面よりもずっと小さい。いくつかの実施形態では、カートリッジの遠位向き支持面は、穿孔可能封止を提供する、または穿孔可能封止として機能する、カートリッジの最も遠位のエンドキャップによって形成される。蓋の貫通口は通常、たとえば、封止を貫通してカートリッジの内部へ延びる先端付きカニューレなどの形態の、あるタイプのコネクタを挿入するために、カートリッジのヘッドの穿孔可能部へのアクセスを提供するのに十分な大きさである。
別の実施形態では、カートリッジのショルダ部分は遠位向き支持面とみなされるべきとさえ考えられる。その場合、蓋の貫通口は、ヘッドならびにカートリッジのネック部分の一部を受け入れるほどに大きい。このような実施形態では、カートリッジの遠位ヘッドは、閉じた蓋から突き出ることさえある。流体が移動するようにしてカートリッジの遠位端と連結予定のコネクタは、多くの異なる方法で構成される。コネクタは、カートリッジの穿孔可能封止を簡単に貫通することによってカートリッジの内部へ流体移動アクセスを提供するための、先端付きカニューレまたはスパイクをただ単に含む。別の実施形態では、カートリッジは、雄または雌のルアー型コネクタなどの標準コネクタを含むことが考えられる。その場合、コネクタは、雌または雄のルアー型コネクタなどの、対応する形状の連結構造を含む。蓋に貫通口を有することによって、カートリッジが不完全または完全に薬物送達デバイスのハウジングの内側に位置するときでさえも、カートリッジの内部への流体移動アクセスが提供される。
別の実施形態によれば、蓋は特に、解放位置からロック位置へ旋回したときに、カートリッジをピストンロッドに当てて近位方向に変位させるように構成される。類似しているが異なる、摺動可能に変位可能な蓋付きの実施形態では、蓋が傾斜エッジを含むことが考えられ、この傾斜エッジは同様に、蓋がそのロック位置に移動すると、ピストンロッドに向かうカートリッジの近位向き変位を引き起こす役割を果たす。どちらの場合でも、蓋は二重機能を果たす。一方では、蓋は薬物送達デバイスのハウジングを、具体的にはカートリッジが中に位置する区画を、効果的に閉ざす。他方では、蓋を閉じる動きはカートリッジの近位方向の変位に移転され、それによって、カートリッジのピストンへの必要な予張力がもたらされる。
別の実施形態によれば、カートリッジは、薬物送達デバイスのハウジング内で組み付けられ配置される。薬物送達デバイスは、カートリッジが中に事前組み付けられている使い捨てデバイス、または再使用可能デバイスとして構成される。カートリッジは、その最終アセンブリ構成に達すると、または蓋がそのロック位置へ移動すると機械的負荷を受けるので、これは、薬剤の初期用量が投薬または注射される直前になってようやくカートリッジが手作業でハウジング内へ挿入または組み付けられる場合に、特に有利である。さらに、カートリッジが、デバイスのハウジング内の未配置の位置または構成内に容易に取り付けられる、または事前組み付けられることも考えられる。その場合、これは、カートリッジを最終のアセンブリ位置または配置位置へ単に変位させることによって、カートリッジが上述のプレストレスまたは圧力を受けるということである。
別の実施形態によれば、ピストンロッドの遠位端は、カートリッジが遠位支持体に軸方向に当接しているときに、カートリッジのピストンの近位面に軸方向に当接している。これは、遠位支持体と、近位端位置にあるときのピストンロッドの遠位端との間の軸方向距離が、カートリッジの有効長よりも大きいという要件からの論理的帰結である。通常、ピストンロッドは、適切に規定された圧力をピストンの近位面にかける。その結果、ピストンは、カートリッジのバレルの側壁に対しわずかだが明確な変位を受ける。このような場合には、ピストンの近位面にかかる圧力は、カートリッジの側壁に関するピストンの解放力に打ち勝つために必要な圧力よりもいくらか大きい。
カートリッジの側壁に対するピストンの、このような遠位方向の、しかし明確な軸方向変位は通常、カートリッジの内部に蓄積される適切に規定された圧力をもたらす。このような初期圧力印加は、カートリッジ内、またはカートリッジと流体連結している管の中に含まれた空気がその手順中に排出されなければならない初期プライミング手順を実行するのに有益である。薬物送達デバイス内に適正に組み付けられたときに適切に規定された程度に加圧されたカートリッジと、その後に連結される、カートリッジに対するあるタイプの流体移送コネクタとを想定すると、過剰な空気または過剰な薬剤は、直ちに、かつ自動的に逃げることができる。こうして、プライミングの別個の工程が実質的に不必要になる。
したがって、別の実施形態では、カートリッジが遠位支持体によって軸方向に支持され、またピストンロッドが近位端位置にあるときに、カートリッジの内部およびピストンのうちの少なくとも一方が加圧される、または軸方向に圧迫される。こうして、またすでに上述のように、カートリッジは予張力をかけられ、初期プライミング手順が、ピストンロッドをその近位端位置から遠位位置へ向けて変位させる必要さえもなく、不必要になる。プライミング手順が実行されなくてもよく、かつ最終使用者または患者によって手動で初期化されなくてもよい場合には、駆動機構の機械的実装は、特に用量カウンタを考慮して、こうして簡略化することができる。
別の実施形態によれば、駆動機構は電動駆動装置および歯車を含む。ピストンロッドは、前記歯車を介して電動駆動装置に動作可能に係合している。歯車は通常、減速歯車として実装される。したがって、ピストンロッドは、ピストンロッドをかなりのトルクで回転させることができる効果と相まって、電動駆動装置よりもずっと遅く回転する。駆動機構はさらに、通常はメモリおよびプロセッサを有する電子制御装置を含む。制御装置は、プリント回路基板上に実装される。制御装置は様々な入力および出力手段と連結される。制御装置は、薬物送達デバイスおよび駆動機構の全動作を使用者が制御できるようにするための、ある種の表示装置、およびある種のボタンまたは調節器に電気的に接続される。
別の実施形態によれば、歯車は自己ロック型である。通常、ピストンロッドと歯車の相互作用は自己ロック型である。したがって、ピストンロッドに近位方向に作用する推力または圧力は、ピストンロッド、またはそれに動作可能に連結された歯車の回転を引き起こさない。こうして、薬物送達デバイス内のカートリッジの最終アセンブリと同時にピストンロッドに遠位方向の圧力が加わることは、歯車および電動駆動装置の動作に実質的に影響を及ぼさない。
別の態様によれば、本発明はまた、カートリッジを薬物送達デバイス内に配置する方法、または最終アセンブリ構成として薬物送達デバイス内にカートリッジを組み付ける方法に関する。この方法は、上述の薬物送達デバイスのハウジングの中にカートリッジを挿入する工程を含む。カートリッジは薬剤で満たされ、その中でピストンが軸方向に沿って摺動可能に変位する。ピストンはさらに、カートリッジの近位端を封止する。別の工程では、カートリッジ、特にそのピストンの近位面が薬物送達デバイスのピストンロッドの遠位端に当接する、または当接している一方、ピストンロッドがその近位端位置にあってとどまるように、カートリッジの内部が、カートリッジの遠位向き支持面を薬物送達デバイスの遠位支持体に軸方向に当接させることによって加圧され、かつ/またはカートリッジのピストンが軸方向に圧迫される。
カートリッジの内部およびピストンのうちの少なくとも一方を加圧または軸方向に圧迫することは、カートリッジを薬物送達デバイスのハウジングの中に挿入する間に、またはその後に行われる。カートリッジは、薬物送達デバイスのハウジング内の事前アセンブリ構成内で、むしろ圧縮されないように、または付勢されないように位置決めされることが特に考えられる。この場合、これは、単に蓋をロック位置へ移転することによって、カートリッジがハウジングに対して、したがってピストンロッドに対し近位方向に変位し、それによってピストンを圧迫する、かつ/またはピストンをカートリッジのバレルに対して遠位方向に変位させるということである。
前記方法の別の実施形態によれば、カートリッジの内部またはそのピストンは、ハウジングの蓋をロック位置へ動かすことによって加圧される、または軸方向に圧迫され、それによって、蓋の内面が、ロック位置に達する前に、カートリッジの遠位向き支持面に軸方向に当接する。その後、蓋がそのロック位置に向けてさらに動く間に、カートリッジは、動く蓋の作用を受けて近位方向に変位する。したがって、蓋は実際には、カートリッジを薬物送達デバイス内のその所定の位置まで動かす手段としての役割を果たす。
本明細書では、遠位方向は薬物送達デバイスの投薬端を指す。薬物送達デバイスが注射デバイスとして実施される場合、薬物送達デバイスの遠位端は、患者の注射部位に向く。近位端または近位方向は、デバイスの反対側の長手方向に向く。注射デバイスとして実施される場合、薬物送達デバイスの近位端は通常、注射手順を構成、設定、および実行するために、使用者の手によって操作可能である。
本明細書で使用する用語「薬物」または「薬剤」は、少なくとも1つの薬学的に活性な化合物を含む医薬製剤を意味し、
ここで、一実施形態において、薬学的に活性な化合物は、最大1500Daまでの分子量を有し、および/または、ペプチド、タンパク質、多糖類、ワクチン、DNA、RNA、酵素、抗体もしくはそのフラグメント、ホルモンもしくはオリゴヌクレオチド、または上述の薬学的に活性な化合物の混合物であり、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病、または糖尿病性網膜症などの糖尿病関連の合併症、深部静脈血栓塞栓症または肺血栓塞栓症などの血栓塞栓症、急性冠症候群(ACS)、狭心症、心筋梗塞、がん、黄斑変性症、炎症、枯草熱、アテローム性動脈硬化症および/または関節リウマチの処置および/または予防に有用であり、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、糖尿病または糖尿病性網膜症などの糖尿病に関連する合併症の処置および/または予防のための少なくとも1つのペプチドを含み、
ここで、さらなる実施形態において、薬学的に活性な化合物は、少なくとも1つのヒトインスリンもしくはヒトインスリン類似体もしくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)もしくはその類似体もしくは誘導体、またはエキセンジン−3もしくはエキセンジン−4もしくはエキセンジン−3もしくはエキセンジン−4の類似体もしくは誘導体を含む。
インスリン類似体は、たとえば、Gly(A21),Arg(B31),Arg(B32)ヒトインスリン;Lys(B3),Glu(B29)ヒトインスリン;Lys(B28),Pro(B29)ヒトインスリン;Asp(B28)ヒトインスリン;B28位におけるプロリンがAsp、Lys、Leu、Val、またはAlaで置き換えられており、B29位において、LysがProで置き換えられていてもよいヒトインスリン;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28−B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリン、およびDes(B30)ヒトインスリンである。
インスリン誘導体は、たとえば、B29−N−ミリストイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−パルミトイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイルヒトインスリン;B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(N−リトコリル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)−des(B30)ヒトインスリン、およびB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
エキセンジン−4は、たとえば、H−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH2配列のペプチドであるエキセンジン−4(1−39)を意味する。
エキセンジン−4誘導体は、たとえば、以下のリストの化合物:
H−(Lys)4−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)5−desPro36,desPro37エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39);または
desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エキセンジン−(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)、
desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,IsoAsp28]エキセンジン−4(1−39)、
(ここで、基−Lys6−NH2が、エキセンジン−4誘導体のC−末端に結合していてもよい);
または、以下の配列のエキセンジン−4誘導体:
desPro36エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2(AVE0010)、
H−(Lys)6−desPro36[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
desAsp28Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
H−desAsp28Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
desMet(O)14,Asp28Pro36,Pro37,Pro38エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2;
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Lys6−desPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2、
H−desAsp28,Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−NH2、
desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2、
H−(Lys)6−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH2、
H−Asn−(Glu)5−desPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エキセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2;
または前述のいずれか1つのエキセンジン−4誘導体の薬学的に許容される塩もしくは溶媒和化合物
から選択される。
ホルモンは、たとえば、ゴナドトロピン(フォリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロピン(ソマトロピン)、デスモプレシン、テルリプレシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、ロイプロレリン、ブセレリン、ナファレリン、ゴセレリンなどの、Rote Liste、2008年版、50章に列挙されている脳下垂体ホルモンまたは視床下部ホルモンまたは調節性活性ペプチドおよびそれらのアンタゴニストである。
多糖類としては、たとえば、グルコサミノグリカン、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリン、もしくは超低分子量ヘパリン、またはそれらの誘導体、または上述の多糖類の硫酸化形態、たとえば、ポリ硫酸化形態、および/または、薬学的に許容されるそれらの塩がある。ポリ硫酸化低分子量ヘパリンの薬学的に許容される塩の例としては、エノキサパリンナトリウムがある。
抗体は、基本構造を共有する免疫グロブリンとしても知られている球状血漿タンパク質(約150kDa)である。これらは、アミノ酸残基に付加された糖鎖を有するので、糖タンパク質である。各抗体の基本的な機能単位は免疫グロブリン(Ig)単量体(1つのIg単位のみを含む)であり、分泌型抗体はまた、IgAなどの2つのIg単位を有する二量体、硬骨魚のIgMのような4つのIg単位を有する四量体、または哺乳動物のIgMのように5つのIg単位を有する五量体でもあり得る。
Ig単量体は、4つのポリペプチド鎖、すなわち、システイン残基間のジスルフィド結合によって結合された2つの同一の重鎖および2本の同一の軽鎖から構成される「Y」字型の分子である。それぞれの重鎖は約440アミノ酸長であり、それぞれの軽鎖は約220アミノ酸長である。重鎖および軽鎖はそれぞれ、これらの折り畳み構造を安定化させる鎖内ジスルフィド結合を含む。それぞれの鎖は、Igドメインと呼ばれる構造ドメインから構成される。これらのドメインは約70〜110個のアミノ酸を含み、そのサイズおよび機能に基づいて異なるカテゴリー(たとえば、可変すなわちV、および定常すなわちC)に分類される。これらは、2つのβシートが、保存されたシステインと他の荷電アミノ酸との間の相互作用によって一緒に保持される「サンドイッチ」形状を作り出す特徴的な免疫グロブリン折り畳み構造を有する。
α、δ、ε、γおよびμで表される5種類の哺乳類Ig重鎖が存在する。存在する重鎖の種類により抗体のアイソタイプが定義され、これらの鎖はそれぞれ、IgA、IgD、IgE、IgGおよびIgM抗体中に見出される。
異なる重鎖はサイズおよび組成が異なり、αおよびγは約450個のアミノ酸を含み、δは約500個のアミノ酸を含み、μおよびεは約550個のアミノ酸を有する。各重鎖は、2つの領域、すなわち定常領域(C)と可変領域(V)を有する。1つの種において、定常領域は、同じアイソタイプのすべての抗体で本質的に同一であるが、異なるアイソタイプの抗体では異なる。重鎖γ、α、およびδは、3つのタンデム型のIgドメインと、可撓性を加えるためのヒンジ領域とから構成される定常領域を有し、重鎖μおよびεは、4つの免疫グロブリン・ドメインから構成される定常領域を有する。重鎖の可変領域は、異なるB細胞によって産生された抗体では異なるが、単一B細胞またはB細胞クローンによって産生された抗体すべてについては同じである。各重鎖の可変領域は、約110アミノ酸長であり、単一のIgドメインから構成される。
哺乳類では、λおよびκで表される2種類の免疫グロブリン軽鎖がある。軽鎖は2つの連続するドメイン、すなわち1つの定常ドメイン(CL)および1つの可変ドメイン(VL)を有する。軽鎖のおおよその長さは、211〜217個のアミノ酸である。各抗体は、常に同一である2本の軽鎖を有し、哺乳類の各抗体につき、軽鎖κまたはλの1つのタイプのみが存在する。
すべての抗体の一般的な構造は非常に類似しているが、所与の抗体の固有の特性は、上記で詳述したように、可変(V)領域によって決定される。より具体的には、各軽鎖(VL)について3つおよび重鎖(HV)に3つの可変ループが、抗原との結合、すなわちその抗原特異性に関与する。これらのループは、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる。VHドメインおよびVLドメインの両方からのCDRが抗原結合部位に寄与するので、最終的な抗原特異性を決定するのは重鎖と軽鎖の組合せであり、どちらか単独ではない。
「抗体フラグメント」は、上記で定義した少なくとも1つの抗原結合フラグメントを含み、そのフラグメントが由来する完全抗体と本質的に同じ機能および特異性を示す。パパインによる限定的なタンパク質消化は、Igプロトタイプを3つのフラグメントに切断する。1つの完全なL鎖および約半分のH鎖をそれぞれが含む2つの同一のアミノ末端フラグメントが、抗原結合フラグメント(Fab)である。サイズが同等であるが、鎖間ジスルフィド結合を有する両方の重鎖の半分の位置でカルボキシル末端を含む第3のフラグメントは、結晶可能なフラグメント(Fc)である。Fcは、炭水化物、相補結合部位、およびFcR結合部位を含む。限定的なペプシン消化により、Fab片とH−H鎖間ジスルフィド結合を含むヒンジ領域の両方を含む単一のF(ab’)2フラグメントが得られる。F(ab’)2は、抗原結合に対して二価である。F(ab’)2のジスルフィド結合は、Fab’を得るために切断することができる。さらに、重鎖および軽鎖の可変領域は、縮合して単鎖可変フラグメント(scFv)を形成することもできる。
薬学的に許容される塩は、たとえば、酸付加塩および塩基性塩である。酸付加塩としては、たとえば、HClまたはHBr塩がある。塩基性塩は、たとえば、アルカリまたはアルカリ土類、たとえば、Na+、またはK+、またはCa2+から選択されるカチオン、または、アンモニウムイオンN+(R1)(R2)(R3)(R4)(式中、R1〜R4は互いに独立に:水素、場合により置換されたC1〜C6アルキル基、場合により置換されたC2〜C6アルケニル基、場合により置換されたC6〜C10アリール基、または場合により置換されたC6〜C10ヘテロアリール基を意味する)を有する塩である。薬学的に許容される塩のさらなる例は、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」17版、Alfonso R.Gennaro(編)、Mark Publishing Company、Easton、Pa.、U.S.A.、1985およびEncyclopedia of Pharmaceutical Technologyに記載されている。
薬学的に許容される溶媒和物は、たとえば、水和物である。
さらに、当業者には、本発明の主旨および範囲から逸脱することなく様々な修正および変形を本発明に加えることができることが明らかであろう。さらに、添付の特許請求の範囲において使用されるいかなる参照数字も、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきでないことに留意されたい。
以下では、表示装置配置、駆動機構および薬物送達デバイスの実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
カートリッジが最終組み立て位置に達する前の前アセンブリ構成で中に組み立てられている薬物送達デバイスの概略図である。 図1によるデバイスを示すが、蓋が閉じており、カートリッジが最終アセンブリ構成になっている概略図である。 ピストンロッドの遠位端とカートリッジのピストンの近位端との境界面の拡大図である。 ハウジング内に最終的に組み立てられたときのカートリッジの遠位端への流体移送連結部を示す図である。 カートリッジをデバイス内に配置する方法を示す流れ図である。
図1に薬物送達デバイス10が概略的に示されている。薬物送達デバイス10はハウジング20を含む。ハウジング20は、ここでは長方形の箱として示されている。ハウジング20はまた、任意の他の種類の幾何形状を含むこともできる。たとえば、ハウジング20は、かなり細長い形状を含むことができ、またペンに似せることができる。このような実施形態では、ここでは示されていない薬物送達デバイス10は、ペン型注射デバイスを形成するか含むことができる。
ここで示されている薬物送達デバイス10の実施形態は、注入ポンプなどの注入デバイスを表す。薬物送達デバイス10は駆動機構11を含む。駆動機構11は、軸方向に変位可能である軸方向延伸ピストンロッド12を含む。図1に示されるように、軸方向は、遠位軸方向1および反対の近位軸方向2によって特徴づけられる。ピストンロッド12の遠位端13は、圧力部片14を備える。特に図示されていないが、ピストンロッド12は、駆動装置17から動力供給される歯車16とねじ係合しているか、または回転可能に係合している。
本実施形態では、駆動装置17は、制御装置19によって制御され電池18から電力供給される電動駆動装置として実装される。制御装置19は、印刷回路基板として実装される。印刷回路基板は、データを処理し駆動機構11の動作を制御するための、および使用者または患者と通信するための、少なくとも1つのプロセッサおよびメモリならびに様々な入力/出力手段を含む。ピストンロッド12は外側ねじ山を含み、このねじ山は、図2に示されるように、ハウジングに連結された、または一体化して形成されたねじ付支持体23とねじ係合している。ねじ付支持体23は、ピストンロッド12が貫通して軸方向に延びるねじ付貫通口を含む。こうして、ハウジング20に対するピストンロッド12の回転が、ハウジング20に対するピストンロッド12の軸方向変位を伴い、それにつながる。ピストンロッド12の遠位端13は、圧力部片14を備える。圧力部片14は、ピストンロッド12の遠位端13において自由に回転可能である。こうして、圧力部片14がカートリッジ40のピストン44の近位面46に軸方向に当接した後に、ピストンロッド12の回転運動はピストン44に伝達しない。
ピストンロッド12とねじ付支持体とのねじ係合とは別に、ピストンロッド12とハウジング20の間には他の軸方向案内構造もまた考えられる。たとえば、ピストンロッド12がただ単に、非回転変位以外は純粋に軸方向の並進変位を用量の投薬中に受けることが考えられる。これは、支持体23とのキー係合またはスプライン係合によって実現することができ、これらの係合は、この場合、対応する形状のピストンロッド12の突起または凹部と係合する、径方向に延びる凹部または突起を含む。細長く軸方向に延びる突起または溝に加えて、ピストンはまた、少なくともその近位端にねじ付部を含み、このねじ付部は、歯車16と回転的に係合している。
図1には、駆動機構11の初期構成、すなわち最初の容量の投薬および設定の前のものが概略的に示されている。ここで、ピストンロッド12は、近位端位置Pにある。ハウジング20の内部21は、カートリッジ40を収容するように構成される。カートリッジ40は、遠位端41および近位端42を含む。図1に示される前アセンブリ構成では、カートリッジ40はその管状バレル43と共に、実質的に軸方向に沿って心合わせされる。カートリッジ40は、ピストン44によって近位方向2において封止される。ピストン44は、管状バレル43の全内側断面にわたって広がる。ピストンは、バレル43の内側に向く側壁部分と封止係合している。
ピストン44とカートリッジ40の遠位端41との間では、液体薬剤がカートリッジ40の内部45に提供される。カートリッジ40の遠位端41は遠位封止47を備える。外見上、封止47は、バレル40の径方向に幅広いヘッド55の遠位端に位置する。ヘッド55は、管状バレル43と一体化して形成される。遠位ヘッド55とバレル43の近位部分の間に、径方向に細くなったネック部分54が位置する。管状バレル43は、図1および図2に示されるように、径方向に細くなるショルダ部分56を経由して、径方向に細くなったネック部分54へと延びる。
図1に示される前アセンブリ構成では、カートリッジ40の遠位端面48は、遠位方向1にハウジング20のアクセス開口部22を通り抜けて延び、このアクセス開口部22を通して、カートリッジ40全体がハウジング20の内部21に挿入可能である。図1と図2の比較から明らかなように、アクセス開口部22は、ハウジング20の側壁に旋回可能に取り付けられた蓋30によって閉鎖可能である。ここで、蓋30の上端は、ヒンジ31を介してハウジング20に連結されている。それによって、ヒンジ31は、図1の図の面に垂直に延びるピボットアクセスを形成する。
さらに、この前アセンブリ構成では、小さい間隙Gがピストンロッド12の遠位面15とカートリッジ40のピストン44の近位面46との間に存在する。蓋30を閉じることによって、また蓋30を図1に示される解放位置Rから図2に示されるロック位置Cに移すことによって、蓋の内面36は、カートリッジ40の遠位端面48に軸方向に当接する。それに応じて、カートリッジ40は、蓋30が閉じられるにつれてハウジング20に対し遠位方向の変位をする。その後にカートリッジは、その配置された、または最終アセンブリ構成を呈する。
蓋30はさらに、ここでは両頭針として実装されているコネクタ33がカートリッジ40の遠位に位置する封止47を貫通して通り抜ける、貫通口38を有する。図1および図2に示される実施形態では、蓋30の内面36は、図2に示されるように、蓋30がそのロック位置Cにあるときにハウジング20の遠位支持体を形成する。遠位支持体50は、したがってロック位置Cにあるときの蓋30の内面36の位置は、図1に垂直に延びる破線によって示されている。図1から、蓋30が閉じることが、したがって蓋30が反時計回り方向に旋回することが、必然的にカートリッジ40のハウジング20に対する近位方向の変位につながることが直ちに明らかになる。ここで、カートリッジ40の遠位面48と蓋30の内面36は、蓋がそのロック位置Cに達する前に、直接互いに軸方向に当接する。さらに、蓋30の接触点とカートリッジ40の遠位向き支持面48との間の径方向の距離は、ヒンジ31のピボット軸に関する蓋30の径方向延長部よりも小さいことが明らかである。したがって、蓋をその自由端において、具体的には、ヒンジ31から遠い蓋の自由端に位置するそのクロージャ37またはインタロックのところで、またはその近くで押すことによって、てこ作用を利用することができ、それによってカートリッジ40が近位方向に、蓋30の自由端に加えられる力と比べて大きい力の作用で付勢される。
ハウジング20の寸法、具体的には、近位端位置Pにあるときのピストンロッド12の遠位面15と比較した蓋30の内面36の位置は、その間の軸方向距離Dが、したがって遠位支持体50とピストンロッド12の遠位端面15の間の軸方向距離Dが、カートリッジ40の実行長Lよりも小さくなるように選択される。ここで、カートリッジ40の実行長Lは、カートリッジの遠位向き支持面48とピストン44の近位面46の間の軸方向距離として決定される。ハウジング20内で、遠位支持体50とピストンロッド12の遠位端15の間に設けられた空間は有効長Lよりも小さいので、カートリッジ40は、蓋30が閉じられるにつれて軸方向のプレストレス、軸方向の圧迫を受ける。
その結果、蓋を閉じている間、カートリッジ40は最初、近位方向2に間隙Gがなくなるまで変位し、それにより、ピストンロッド12の遠位端15は、カートリッジ40のピストン44の近位面46と直接当接する。間隙Gの減少および消失は通常、蓋30がそのロック位置Cに達する前に起きる。その結果、蓋30の旋回運動の残りの間、カートリッジ40はさらに、ハウジング20に対して近位方向2に変位する。ピストンロッド12は、すでに軸方向にブロックされている、または近位端位置Pにあるために、それ以上近位方向に変位できないので、ピストン44は、図3でより詳細に示されるように、遠位向きの力作用を受ける。
こうして、ピストンロッド12が全く変位しなくても、ピストン44にプレストレスをかけることができる。ピストン44に加わる圧力が解放力を超えた場合、ピストン44は、バレル43に対して遠位方向1に少なくともわずかでも変位し、それによって、カートリッジ40の内部45に含まれる液体薬剤に圧力がかかる。カートリッジ40の内部45への流体移送連結を、たとえばカートリッジ40の遠位封止47を貫通するコネクタ33を用いて確立することによって、滴発生がコネクタ33の反対端で観察される。図4に示されるように、コネクタ33は管32と流体連通している。管32の反対端すなわち遠位端では、別のコネクタ34をたとえばカニューレの形で備え、コネクタ34は、コネクタ34のすぐ近くで管32に取り付けられたフラップ35の助けによって生体組織の中に貫入される。コネクタ33および管32がカートリッジ40の内部45に流体移送連結するとすぐに、その中にある加圧液体薬剤が、環境との圧力均衡が再確立されるまでカートリッジ40から漏れる。このような事前加圧カートリッジ40は、薬物送達デバイス10の流体移送部材中に空気があれば排出することが本来の目的である初期プライミング手順を低減または除去するのに有益である。
図1および図2にやはり概略的に示されている別の実施形態では、カートリッジ40の遠位ヘッド55の別法として、またはそれに加えて、カートリッジ40のショルダ部分56が実際には、遠位向き支持面49として機能することもまた考えられる。ここで、支持部材61は、ハウジング20に固定して貼り付けられ、それによって遠位支持体60を形成する。カートリッジ40がハウジング20の内部21に挿入されると、カートリッジ40、特にその管状バレル43は、遠位支持体60とピストンロッド12の遠位端15の間で圧迫されなければならない。このため、カートリッジ40のピストン44をピストンロッド12の遠位面15と最初に当接させることが特に意図されている。その後、カートリッジ40のバレル43のショルダ部分56のわずかに傾斜した形状によって支持されたある種の旋回運動によって、カートリッジ40は次に、それが遠位支持体60とピストンロッド12の遠位面15の間に設けられた区画の中に押し込められるにつれて、遠位方向の変位をする。
図1および図2にここで示されている別の実施形態では、遠位支持体60は、図1に示された解放位置と図2に示された予張力をかけた位置61’との間で軸方向に変位可能である、少なくとも1つまたは2つの支持部材61によって実現される。解放位置は、支持部材61の予張力をかけた位置から遠位にある。解放位置では、カートリッジ40は、支持部材61とピストンロッド12の遠位端15の間に設けられた空間の中に容易に挿入される。ここで、解放位置における支持部材61とピストンロッド12の遠位端13の間の軸方向距離は実質的に、カートリッジ40の実効長L以上になる。図1に示されるように、支持部材61は、カートリッジ40のバレル43のショルダ部分56に軸方向に当接している。支持部材61の近位に向く部分は、ショルダ部分56の遠位向き部分に軸方向に当接しており、ショルダ部分56は遠位向き支持面49を形成する。
この場合、カートリッジ40が図2に示される近位方向2に変位し、それによって、カートリッジ40は、蓋30をカートリッジ40の遠位端との衝突によるもの以外に何ら抵抗もなく閉じることができる範囲まで、近位方向2に変位するというのは、使用者が制御する、または使用者が始動する支持部材61の近位方向の変位による。
カートリッジのショルダ部分に作用する、したがってカートリッジ40の遠位向き支持面49に作用する、このような支持部材61は、蓋30と連結されるか、またはそれに一体化されることさえも考えられる。したがって、蓋は、支持部材61と実質的に同様に作用する、内向きに延びる突起を含む。こうして、既存のデバイスさえも、単に既存の蓋30を修正することによって容易に後付けすることができる。
図5に、カートリッジまたはプレストレスをかけたカートリッジ40を薬物送達デバイス10の中に配置する方法の工程を示す流れ図が示されている。ここで、第1の工程100では、カートリッジ40が薬物送達デバイス10のハウジング20の中に挿入される。カートリッジは、図1に示された事前アセンブリ構成の中で位置決めされ、ピストン44の近位面46は、ピストンロッド12の遠位端13から小間隙Gで分離されている。
次に進む工程102で、蓋30は閉じられ、それによって、カートリッジ40を近位方向2に付勢して、カートリッジ40の内部45およびピストン44のうちの少なくとも一方を加圧する、または軸方向に圧迫する。工程102で、カートリッジ40の遠位向き支持面48、49が、デバイス10の遠位支持体50、60に軸方向に当接し、それにより、ピストン44の近位面46がピストンロッド12の遠位端13によって加圧される一方、ピストンロッド12は、その近位端位置Pにあり、そこにとどまる。
1 遠位方向
2 近位方向
10 薬物送達デバイス
11 駆動機構
12 ピストンロッド
13 遠位端
14 圧力部片
15 遠位面
16 歯車
17 駆動装置
18 電池
19 制御装置
20 ハウジング
21 内部
22 アクセス開口部
23 ねじ付支持体
30 蓋
31 ヒンジ
32 管
33 コネクタ
34 カニューレ
35 フラップ
36 内面
37 クロージャ
38 貫通口
40 カートリッジ
41 遠位端
42 近位端
43 バレル
44 ピストン
45 内部
46 近位面
47 遠位封止
48 支持面
49 支持面
50 遠位支持体
54 ネック部分
55 ヘッド
56 ショルダ部分
60 遠位支持体
61 支持部材

Claims (15)

  1. 液体薬剤を投薬するための薬物送達デバイスであって:
    カートリッジ(40)を収容するためのハウジング(20)であって、該カートリッジは、薬剤で満たされ、カートリッジ(40)の内側で軸方向(1、2)に沿って摺動可能に変位するとともにカートリッジ(40)の近位端(42)を封止するピストン(44)を有する、ハウジングと、
    軸方向(1、2)に沿って延び、ピストン(44)を遠位方向(1)に変位させるように近位端位置(P)から遠位方向(1)に少なくとも変位可能なピストンロッド(12)を有する駆動機構(11)と、
    カートリッジ(40)の遠位向き支持面(48、49)に軸方向に当接するように近位方向(2)に向く、少なくとも1つの遠位支持体(50、60)とを含み、
    ここで、遠位支持体(50、60)と、近位端位置(P)にあるときのピストンロッド(12)の遠位端(13)との間の軸方向距離(D)は、カートリッジ(40)の実効長(L)よりも小さく、該実効長(L)は、ピストン(44)の近位面(46)と遠位向き支持面(48、49)との間の軸方向距離として決定される、前記薬物送達デバイス。
  2. 遠位支持体(60)はハウジング(20)内側に位置し、カートリッジ(40)の遠位向きの径方向に延びるショルダ部分(56)に軸方向に当接するように構成される、請求項1に記載の薬物送達デバイス。
  3. ハウジング(20)に動かないように固定され、それによって遠位支持体(60)を形成する、または、
    解放位置と予張力をかけた位置(61’)の間で軸方向に変位可能である
    支持部材(61)をさらに含む、請求項2に記載の薬物送達デバイス。
  4. ハウジング(20)は、カートリッジ(40)をハウジング(20)の内部(21)に挿入可能にするハウジング(20)のアクセス開口部(22)を選択的に閉じるために、解放位置(R)とロック位置(C)の間で可動の蓋(30)を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス。
  5. 蓋(30)の内面(36)は、蓋(30)がロック位置(C)にあるときに遠位支持体(50)を形成する、請求項4に記載の薬物送達デバイス。
  6. 蓋(30)は旋回可能にハウジング(20)に取り付けられる、請求項4または5に記載の薬物送達デバイス。
  7. 蓋(30)は、流体が移動するようにしてカートリッジ(40)の遠位端(41)に係合するように構成されたコネクタ(33)を受けるための貫通口(38)を含む、請求項4〜6のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス。
  8. 蓋(30)は、解放位置(R)からロック位置(C)へ旋回したときに、カートリッジ(40)をピストンロッド(12)に対して近位方向(2)に変位させるように構成される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス。
  9. ハウジング(20)の内側に配置されたカートリッジ(40)をさらに有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス。
  10. ピストンロッド(12)の遠位端(13)は、カートリッジ(40)が遠位支持体(50、60)に軸方向に当接しているときに、カートリッジ(40)のピストン(44)の
    近位面(46)に軸方向に当接している、請求項9に記載の薬物送達デバイス。
  11. カートリッジ(40)の内部(45)およびピストン(44)のうちの少なくとも一方は、カートリッジ(40)が遠位支持体(50、60)によって軸方向に支持され、ピストンロッド(12)が近位端位置(P)にあるときに、加圧される、または軸方向に圧迫される、請求項9または10に記載の薬物送達デバイス。
  12. 駆動機構(11)はさらに、電動駆動装置(17)および歯車(16)を含み、ピストンロッド(12)は、歯車(16)を介して電動駆動装置に動作可能に係合する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス。
  13. 歯車(16)は自己ロック型である、請求項12に記載の薬物送達デバイス。
  14. カートリッジを薬物送達デバイス内に配置する方法であって:
    請求項1〜13のいずれか1項に記載の薬物送達デバイス(10)のハウジング(20)の中にカートリッジ(40)を挿入する工程であって、カートリッジ(40)は、薬剤で満たされ、軸方向(1、2)に沿って摺動可能に変位するピストン(44)をその中に有し、該ピストン(44)は、カートリッジ(40)の近位端(42)を封止する、工程と、
    ピストン(44)の近位面(46)がピストンロッド(12)の遠位端(13)に当接する一方、ピストンロッド(12)がその近位端位置(P)にあるように、カートリッジ(40)の遠位向き支持面(48、49)を遠位支持体(50、60)に軸方向に当接させることによって、カートリッジ(40)の内部(45)およびピストン(44)のうちの少なくとも一方を加圧する、または軸方向に圧迫する工程と
    を含む、前記方法。
  15. カートリッジ(40)の内部(45)またはピストン(44)は、ハウジング(20)の蓋(30)をロック位置(C)へ動かすことによって加圧され、または軸方向に圧迫され、それによって、蓋(30)の内面(36)を、ロック位置(C)に達する前にカートリッジ(40)の遠位向き支持面(48、49)に軸方向に当接させ、また蓋(30)がロック位置(C)に達するまで蓋(30)がさらに動くうちに、カートリッジ(40)を近位方向(2)に変位させる、請求項14に記載の方法。
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