JP2018524456A - セラミックマイクロスフェアを含む組成物 - Google Patents
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Abstract
本明細書に記載されるのは、コーティング組成物及びそれに由来するフィルムであり、コーティング組成物は、光散乱で測定して2〜20マイクロメートルのD50径及び0.50を超えるD50対D90比を有する、複数のセラミックマイクロスフェア、並びに少なくとも1種のフィルム形成ポリマーを含む。
Description
フィルム形成ポリマー及び複数のセラミックマイクロスフェアを含むコーティング組成物が、それから製造されるフィルムとともに記載される。
コーティング組成物及び/又はフィルムの性能特性(たとえば耐久性及び外観)のバランスをとる方法を同定することが必要とされている。コーティング組成物及び/又は得られるフィルムのコストを減少させることもまた必要とされている。
一態様では、光散乱で測定して2〜20マイクロメートルのD50径及び0.50を超えるD50対D90比を有する、複数のセラミックマイクロスフェア、並びに少なくとも1種のフィルム形成ポリマーを含むコーティング組成物が記載される。
別の一態様では、バインダー、並びに光散乱で測定して2〜20マイクロメートルのD50径及び0.50を超えるD50対D90比を有する、複数のセラミックマイクロスフェアを含む、フィルムが記載される。
上の要約は、各実施形態の説明を意図しない。本発明の1つ以上の実施形態の詳細もまた、下の本明細書に記載する。他の特徴、目的、及び利点は、本明細書及び特許請求の範囲から明らかになる。
本明細書で使用される
「a」、「an」、及び「the」という用語は、互換的に使用され、1以上を意味し、
「及び/又は」という用語は、記載された事例の一方又は両方が生じうることを示すのに使用され、たとえば、A及び/又はBは、(A及びB)並びに(A又はB)を含む。
「a」、「an」、及び「the」という用語は、互換的に使用され、1以上を意味し、
「及び/又は」という用語は、記載された事例の一方又は両方が生じうることを示すのに使用され、たとえば、A及び/又はBは、(A及びB)並びに(A又はB)を含む。
本明細書ではまた、端点による範囲の記載は、その範囲内に含まれるすべての数を含む(たとえば、1〜10は、1.4、1.9、2.33、5.75、9.98等を含む)。
本明細書ではまた、「少なくとも1つ」の記載は、1以上のすべての数(たとえば、少なくとも2、少なくとも4、少なくとも6、少なくとも8、少なくとも10、少なくとも25、少なくとも50、少なくとも100等)を含む。
本開示は、定義された狭い分布範囲のセラミックマイクロスフェアを、コーティング組成物中でフィルム形成ポリマーとともに使用し、性能特性及び/又はコストの改善したフィルムを生成することに関する。
本開示のマイクロスフェアは、セラミックである。本明細書で使用する「セラミック」は、マイクロスフェアが、ケイ酸塩含有材料を含むことを意味する。
一実施形態では、ケイ酸塩含有材料は、珪灰石、アルカリ長石、斜長石、霞石、及びそれらの組合せから選択される。
珪灰石は、少なくとも3つの構造タイプのCaSiO3、すなわち珪灰石、偽珪灰石及びパラ珪灰石を含むことが知られている。本明細書で使用する珪灰石という用語は、これらの3つの構造タイプのうちの任意の1つ及びこれらの3つの任意の組合せを含む。上述の3つの形態では、珪灰石は、それらが含有する、組成(SiO3)nの結合されたSiO4四面体の鎖に起因する繊維構造を有する。
アルカリ長石は、カリ長石(KAlSi3 O8)を単独で、又はナトリウム長石(NaAlSi3 O8)と様々な比で組合せて含む、長石のファミリーである。利用可能な比に関しては、たとえば、Dana’s Manual of Mineralogy,18th Ed.,Hurlbut,C.S.,John Wiley&Sons,Inc.,New York,1971,Fig.421,p.460を参照のこと。アルカリ長石はまた、様々だが通常は少量のカルシウム長石(CaAl2 Si2 O8)を含有しうる。アルカリ長石の例としては、微斜長石、正長石、玻瑠長石、氷長石、曹長石、ペルト長石、及び曹微斜長石が挙げられる。
斜長石は、カルシウム長石(CaAl2 Si2 O8)を単独で、又はナトリウム長石(NaAlSi3 O8)と任意の比で組合せて含む一連の材料であり、様々な量を含有しうるが、通常は少量であり、たとえばカリ長石(KAlSi3 O8)の約20重量%以下である。斜長石の例としては、曹長石、灰曹長石、中性長石、曹灰長石、亜灰長石及び灰長石が挙げられる。
アルカリ長石及び斜長石の一部は、三成分系NaAlSi3 O8−KAlSi3 O8−CaAl2 Si2 O8のメンバーである。したがって、アルカリ長石及び斜長石という用語は、採鉱できる鉱石で存在しうるこれら3つの成分の固溶体の全範囲を含む。
本開示では、「霞石」という用語は、少なくとも2つが知られている霞石グループのメンバーのうちの任意の1つ又はそれらの組合せを指す。これらには、霞石自体(Na3(Na,K)[Al4 Si4 O16])及びカリ霞石(K[AlSiO4])が、それらの結晶構造及び互いとの固溶体すべての形で含まれる。霞石は、典型的には、霞石が様々な組成の固溶体を形成できるアルカリ長石と組合さって事実上生じる。
一実施形態では、ケイ酸塩含有材料は、ケイ酸リチウム、アルカリ土類アルミノケイ酸塩、酸化ケイ素、アルミノケイ酸マグネシウム、水和ケイ酸アルミニウム、及びそれらの組合せから選択される。
本開示のセラミックマイクロスフェアは、非晶質、ガラス、結晶性セラミック、ガラスセラミック、実質的にガラス質、及びそれらの組合せであってもよい。実質的にガラス質とは、事実上非晶質であるが、それでも何らかの結晶特性を保持しうるセラミックマイクロスフェアを指し、換言すれば、それは完全に非晶質ではない。たとえば、結晶性セラミック粒子が米国特許第5,559,170号(Castle)に開示の方法を用いて処理される場合、粒子の結晶性は低減されうるのであり、粒子の表面部分は事実上非晶質になるが、粒子はそれでもその元の結晶性の一部を含有しうるのであり、それゆえ、実質的にガラス質と称される。
本開示の複数のセラミックマイクロスフェアは、事実上球形であり、これは、セラミックマイクロスフェアが曲線状の端部及び/又は形状を有することを意味する。
セラミックマイクロスフェアの形状は、当該技術分野において公知の手法を使用して決定できる。粒子のサイズ及び形状を決定するためのかかる手順は、Handbook of Mineral Dressing,by A.F.Taggart,John Wiley&Sons,Inc.,New York,1945,chapter 19,pages 118〜120に記載されている。この基本的方法が改良されたものが多く、当業者に公知である。たとえば、好適に調製された試料の拡大2次元画像を、画像解析ソフトウェアを用いて、顕微鏡又は光学顕微鏡若しくはSEM(走査型電子顕微鏡)から得られるデジタル画像からのデータを入力するソースと併用して解析できる。
一実施形態では、複数のセラミックマイクロスフェアは楕円体状であり、これは、2次元画像へと拡大されるとき、複数のセラミック粒子が、それらが本当に又は実質的に円形、楕円形、球形又は任意の他の丸みを帯びた形状を有するように見えるかどうかにかかわらず、概ね丸みを帯び、尖鋭な角又は端部を含まないで現れることを意味する。したがって、本当に円形及び楕円形の形状に加えて、曲線状だが円形又は楕円形の輪郭を有しない他の形状が含まれる。
一実施形態では、複数のセラミックマイクロスフェアは、実質的に球状であり、これは、2次元画像へと拡大されるとき、複数のセラミック粒子が少なくとも実質的に円形に現れることを意味する。粒子は、その輪郭が、大きい方の直径の約10%までの範囲で互いに直径が異なる、2つの同心の真円の輪郭間に挟まれた空間内に収まる場合、実質的に球状と考えられる。
粒子の「丸み」を定義するために、形状係数を使用することができる。かかる形状係数測定は実験項で定義され、円形形状係数(4π×粒子面積÷粒子外周2)が、アスペクト比(最大粒子寸法又は粒径÷最小粒子寸法又は粒径)で除算される。一実施形態では、複数のセラミックマイクロスフェアのセラミックマイクロスフェアは、少なくとも0.65、0.66、0.68、0.70、0.80、0.85、又は更には0.90の平均形状係数を有し、1.0が真円である。
本開示では、本開示のセラミックマイクロスフェアは、固体コアマイクロスフェア(マイクロスフェアが中空でない)又は実質的に固体のマイクロスフェアであってもよい。実質的に固体のマイクロスフェアでは、マイクロスフェアは中空コアを有しているが、マイクロスフェアの実際の密度は、固体コアと仮定したマイクロスフェアの理論密度の10%、5%、又は更には1%以内である。換言すれば、本開示のセラミックマイクロスフェアは、泡沫ではない。
本開示において有用なセラミックマイクロスフェアは、透明、半透明(部分的に透明)、又は不透明であってもよい。一実施形態では、セラミックマイクロスフェアは、少なくとも1.4、1.6、1.8、2.0、2.2、又は更には2.6の平均屈折率を有する。
セラミックマイクロスフェアの粒径は、当該技術分野において公知の手法、たとえば顕微鏡法、電気インピーダンス法、又は光散乱法に基づいて決定できる。本開示では、複数のセラミックマイクロスフェアは、光散乱法を使用して測定するとき、少なくとも2、5、又は更には10マイクロメートル、最大で15、18又は更には20マイクロメートルのDv50を有する。D50と本明細書において称するDv50測定値、又は中央値は、粒子量の半分がこの直径を上回り、半分が下回る場合である。
本開示の複数のセラミックマイクロスフェアは、単峰性の粒径分布を有する。しかしながら、一実施形態では、複数のセラミックマイクロスフェアは二峰性分布を有していてもよく、粒径分布曲線は、分布量の10%、8%、5%、又は更には1%未満を占める小さなピークを、分布の下端に含む。理論により限定されることを望まないが、これらの小径粒子は、選別(たとえば篩分)処理中に、おそらく静電力ゆえに、より大きな直径の粒子と接着し、光散乱を使用して直径を測定するための液体に添加されるとき、分離すると考えられる。
複数のセラミックマイクロスフェアが、狭い粒径分布を有する。D90と本明細書において称するDv90は粒径分布曲線上の直径であり、粒子量の90%がこの直径値を下回る。本開示では、複数のセラミックマイクロスフェアは、0.50、0.55、0.60、0.65、0.70、0.75、又は更には0.80を超えるD50対D90比を有する。D90測定値は、粒径分布の幅を同定するために使用でき、1.0のD50対D90比は、D90値がD50値と同じことを意味すると考えられる。
本開示では、狭い粒径分布は、当該技術分野において公知の手法を使用して複数のセラミックマイクロスフェアを選別することにより得られる。たとえば、マイクロスフェアは、篩を介して又は空気分級機により選別できる。篩分では、制御されたサイズの開口部を有する篩が使用され、開口部を通過するマイクロスフェアは、その開口部サイズ以下であると想定される。マイクロスフェアについてこれが成り立つのは、マイクロスフェアが篩開口部に対してどのように向いていようとも、マイクロスフェアの断面直径はほとんどの場合同じだからである。マイクロスフェアは、機械的に押されて篩を通過できるか、又は篩を通過させてマイクロスフェアを選別するために振動を使用できる。空気分級機では、サイズ、形状及び/又は密度に基づいて材料を分離するために空気が使用される粒子は、適用される力(たとえば遠心力及び/又は重力)及びそれらの抵抗に基づいて分離する。
本開示のコーティング組成物は、複数のセラミックマイクロスフェア及びフィルム形成ポリマーを含む。
フィルム形成ポリマーとしては、合成と天然樹脂の両方を含む、当該技術分野において公知のものが挙げられる。例示的なフィルム形成ポリマーとしては、アクリル(アクリルとメタクリルの両方を含む)、アクリルコポリマー(たとえばアクリル−スチレン、ビニル/アクリル)、酢酸ビニル、酢酸ビニル/エチレン(VAE)、変性VAE、スチレン−ブタジエンコポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、メラミン樹脂、エポキシ、アルキド(一般に公知であるが、油変性ポリエステルとして定義される)、尿素樹脂、シリコーン、及びそれらの混合物が挙げられる。かかるフィルム形成ポリマーは、Dow Chemical Co.,Midland,MIから「EVOCAR」、Dow Chemical Co.の完全所有子会社であるRohm and Haas Co.から「ROVACE」の商品名で市販されている。
コーティング組成物に応じて、液体キャリアを複数のセラミックマイクロスフェア及びフィルム形成ポリマーとともに使用できる。液体キャリアは、水性、有機、又はそれらの組合せであってもよい。
液体キャリアを含まないコーティング組成物では、存在するフィルム形成ポリマーの量は、コーティング組成物に対して、少なくとも20、25、又は更には30重量%、最大で50、60、80、又は更には95重量%であってもよい。
液体キャリアを含むコーティング組成物、たとえば塗料では、存在するフィルム形成ポリマーの量は、コーティング組成物に対して、少なくとも5、10、15、又は更には20重量%、最大で25、30、35、又は更には40重量%であってもよい。
一実施形態では、コーティング組成物は、コーティング組成物の総質量に対して、少なくとも20、30、40、又は更には45重量%、最大で70、65、又は更には60重量%の水を含む。
一実施形態では、コーティング組成物は、当該技術分野において公知のとおり、性能を改善するか又は様々な特性をコーティング組成物に付与する添加剤を含んでいてもよい。コーティング組成物の色、表面張力を改変し、流動性を改善し、仕上がり外観を改善し、安定性を改善し、不凍性を付与し、発泡を制御し、皮張りを制御する等のために、添加剤を添加することができる。
本開示のコーティング組成物に添加することができる添加剤のタイプの例としては、顔料、合体剤、染料、分散剤、界面活性剤、充填剤、保存剤(たとえば殺生物剤)、消泡剤、増粘剤、保湿剤、及びそれらの組合せが挙げられる。追加の添加剤としては、たとえば、防錆顔料強化剤、硬化剤、湿潤剤、増粘剤、レオロジー調整剤、可塑剤、ワックス、抗酸化剤、泡止め剤、沈降防止剤、皮張り防止剤、腐食防止剤、脱水剤、ガス発生防止剤(antigassing agents)、乾燥剤、帯電防止添加剤、瞬間腐食(flash corrosion)防止剤、色分かれ防止添加剤、缶内及びフィルム内保存剤、殺虫添加剤、蛍光増白剤、付香剤、艶消し剤、除光剤、紫外線吸収剤等並びにそれらの組合せが挙げられる。
顔料は、不透明性、色、及び他の光学的又は視覚的効果を提供するようコーティング組成物中に組み込まれる微粒子である。顔料は、当該技術分野において公知のものである。白色顔料としては、二酸化チタン、酸化亜鉛、リトポン、酸化アンチモン、及び硫化亜鉛が挙げられる。非白色顔料としては、カドミウム黄、黄色酸化鉄、ピラゾロンオレンジ、ペリノンオレンジ、カドミウム赤、赤色酸化鉄、プルシアンブルー、ウルトラマリン、コバルトブルー、クロムグリーン、及び酸化クロムが挙げられる。
本開示のコーティング組成物中に使用される顔料の量は、顔料の強度及び着色力、必要な不透明度、必要な光沢度、及び/又は所望される抵抗性及び持続性により決定される。塗料組成物では、少なくとも5、7、10、又は更には12重量%の顔料を添加でき、18、20、22、25、27、30、35、又は更には40重量%以下の顔料が総塗料組成物中に使用される。しかしながら、組成物及び使用される一次顔料のサイズ及びタイプに応じて、より多量又は少量の一次顔料が必要とされてもよい。
合体剤は、フィルム形成ポリマーの合体を促進するために使用される溶媒であり、コーティング組成物の乾燥時に蒸発する。合体剤は、フィルム形成を生じさせるのに十分な時間、フィルム形成ポリマーの外部を一時的に可塑化するが、その後、フィルム形成後に合体したフィルムから蒸散するよう機能し、このことにより、フィルムが形成し、それに続く合体剤の揮発により所望のフィルム硬度が得られるようになる。内部可塑化は、所望のフィルム形成特性を得るためにポリマー共重合体バインダー、たとえば80/20の酢酸ビニル/アクリル酸ブチルを形成する、軟質モノマーの硬質モノマーとの共反応に基づく。例示的な合体溶媒としては、脂肪族化合物、芳香族化合物、アルコール(たとえばイソプロパノール、プロピレングリコール、エチレングリコール、及びメタノール)、ケトン(たとえばトリクロロエチレンアセトン、メチルエチルケトン、及びメチルイソブチルケトン)、ホワイトスピリット、石油蒸留物、エステル(たとえば酢酸エチル及び酢酸n−イソブチル)、グリコールエーテル、ペルクロロエチレン、揮発性低分子量合成樹脂、及びそれらの組合せ、たとえばエステルアルコール、たとえば「EASTMAN TEXANOL」の商品名でEastman,Kingsport,TNにより市販されているものが挙げられる。典型的には、合体剤は、低濃度、典型的には総コーティング組成物に対して10、5又は更には1重量%未満で存在する。
ウェッティング及び/又は安定化の目的で、分散剤をコーティング組成物に添加することができる。分散剤は、非イオン性又はアニオン性化合物、典型的にはポリマー、たとえばポリビニルピロリドンであってもよい。かかる分散剤は、当該技術分野において公知である。
表面張力を低減するために及び/又は安定化の目的で、界面活性剤をコーティング組成物に添加することができる。界面活性剤は、非イオン性、カチオン性、アニオン性、又は双性イオン性化合物でありうる。かかる界面活性剤は、当該技術分野において公知であり、たとえば、「TRITON」及び「TERGITOL」の商品名でDow Chemical Co.,Midland,MIにより販売されているものが挙げられる。
分散剤及び/又は界面活性剤の割合は、使用される分散剤又は界面活性剤又は組合せ及び特定のコーティング組成物に依存する。添加量は、常法の実験により決定できる。
充填剤は、通常は、高価でない不活性材料でできており、様々な目的で、たとえば組成物を増粘するため、その構造を支持するため及び組成物の体積を単純に増加させるため、コーティング組成物に添加される。たとえば、塗料において、充填剤は、色相に対する効果をほとんど又はまったく有しないが、色相の彩度(すなわち強度)を低減してもよい。それらはまた、不透明度を増強し、表面光沢を制御し、たとえば研磨を容易にしてもよい。
コーティング組成物のための充填剤は、当該技術分野において公知である。充填剤は、天然又は合成タイプのいずれかに分類できる。例示的充填剤としては、ケイソウ土、タルク、石灰、粘土、微細石英砂、様々な粘土、沈降硫酸バリウム、炭酸カルシウム、マイカ、シリカ、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、硫酸バリウム、シリカ、霞石閃長岩、セラミック、及びタルクが挙げられる。例示的合成充填剤としては、工学的に製造された分子又はポリマー構造、たとえばDow Chemical,Midland,MIによる「ROPAQUE ULTRA」、及びグラスバブルズ等が挙げられる。
コーティング組成物及び得られるフィルムの視覚特性を改変するために、他の公知の添加剤、たとえば金属フレーク及び/又は真珠光沢顔料を添加することができる。
一実施形態では、本開示のコーティング組成物は、保存剤、消泡剤、増粘剤、及び/又は保湿剤を更に含む。これらの添加剤は市販されている。保存剤の例としては、殺生物剤、特にBronopol/(CIT/MIT)が挙げられる。消泡剤の例は、ポリシロキサンである。保湿剤の例としては、プロピレングリコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール、スクロース、及びそれらの組合せが挙げられる。増粘剤の例としては、ポリマーと無機の両方が挙げられ、BASF Corp.,Florham Park,NJにより「ATTAGEL」、Dow Chemical,Midland,MIの完全所有子会社であるRohm and Haasにより「ACRYSOL RM」、Ashland Inc.,Covington,KY.により「NATROSOL PLUS」、及びFMC BioPolymer,Philadelphia,PAにより「LATTICE」の商品名で販売されているものが挙げられる。
本開示では、複数のセラミックマイクロスフェア及びフィルム形成ポリマーは、当該技術分野において公知の手法を使用して組合せられうる。
一実施形態では、コーティング組成物は、塗料組成物である。たとえば、一実施形態では、乾燥成分、たとえば顔料及び充填剤は、好適な媒体(たとえば液体)と混合され、ミルベースを形成する。これはグラインド段階であり、高剪断速度により特徴づけられる。次に、ミルベースは、塗料配合物の成分のバランス(典型的にはビヒクル及びフィルム形成ポリマー)で徐々に希釈され、次に、任意の最終添加物を添加して、所望の塗料組成物を形成する。このレットダウン段階は、グラインド段階よりも低い剪断速度により特徴づけられる。
本開示のコーティング組成物は安定的である。たとえば、コーティング組成物は、有用な期間にわたって実質的な撹拌なしに分散されたままであるか、又は、最小限のエネルギー入力(たとえばかき混ぜ又は振盪)で容易に再分散される、安定的な分散体である。
本明細書で使用する「分離する」は、液体分散体中の固体粒子が、徐々に沈殿又はクリーム化し、きわめて異なる濃度の固体粒子及び連続液相を伴う別個の層を形成することを意味する。良好な分散安定性を有する分散液について、粒子は、連続相内に概ね均質に分布したままである。良好でない分散安定性を有する分散液について、粒子は、連続相内に概ね均質に分布したままではなく、分離しうる。もし存在するなら、分離する材料の量及びその特性は、分散体の沈殿現象の指標である。
一実施形態では、本開示のコーティング組成物は、低い又はゼロの揮発性有機溶媒含量(VOC)を有する。一般的に言うと、かかる組成物は、約100グラム/リットル未満のVOCを有すると考えられる。
一実施形態では、本発明のコーティング組成物は、適用を容易にする粘度を有する。換言すれば、コーティング組成物は流動性である。コーティング組成物に応じて、3、4、5、6又は7スピンドルを5、6、8、又は更には10rpm(回転毎分)超で使用したBrookfield RVT粘度計を使用して、粘度を測定できる。好ましくは、粘度は、約100,000センチポアズ(cP)、10000cP、5000cP、2500cP、2000cP、1500cP、1000cP又は更には500cP未満である。一実施形態では、粘土は、ASTM方法D562−10「Standard Test Method for Consistency of Paints Measuring Krebs Unit Viscosity Using a Stormer−Type Viscometer」に記載のとおり、Brookfield KU−2 Viscometerを用いて測定される。
本開示のコーティング組成物は、ブラシ、ロール、及びスプレー等を含むが、これらに限定されない様々な手段により、表面に適用できる。一般に、コーティングは、表面に適用され、ウェットフィルムを形成する。コーティング組成物を適用できる表面の例としては、木、プラスチック、金属、セメント、セラミック、紙、アスファルト、プラスター、プラスターボード、事前に下塗り又はコーティングされた表面等が挙げられる。本開示のコーティング組成物は、得られるフィルムが、少なくとも25、30、40又は更には50マイクロメートル、最大で100、又は更には80マイクロメートルの断面厚さを有するよう適用される。
コーティング後、フィルム形成ポリマー(バインダーとしても公知)をアニール(合体、硬化、又はそれらの組合せを介して)し、フィルムを形成する。
一実施形態では、コーティング組成物のフィルム形成は、コーティング組成物が基材に適用され、キャリア液体が蒸発するときに生じる。このプロセス中、バインダーの粒子(及び任意選択の顔料)が互いに近接する。液体の最後の残滓が蒸発すると、毛管作用が、バインダー粒子を大きな力で互いに引き寄せ、それらを多くの場合合体と称されるプロセスにおいて連続フィルムへと融合させる。コーティング用途、たとえば塗料では、フィルム形成ポリマーは、接着性を付与し、顔料を互いに結合させ、光沢性、外部耐久性、柔軟性、及び強靱性等の特性に強力な影響を及ぼす。
別の一実施形態では、コーティング組成物は、液体キャリアをほとんどからまったく含まず、熱又は光開始により硬化する又はバインダーが架橋して、フィルムを形成する。
本開示では、コーティング組成物中に本明細書に開示の狭い粒径分布を有する複数のセラミックマイクロスフェアを使用することにより、改善された性能特性を有するフィルムを生成できることが発見された。
理論により限定されることを望まないが、複数のセラミックマイクロスフェアの特定の粒径分布の使用が、顔料体積濃度の関数としてのコーティング組成物の性能に影響を及ぼすと考えられる。
PVC(pigment volume concentration、顔料体積濃度)は、存在する全不揮発性物質に対するコーティング組成物中のすべての顔料(たとえば一次顔料、二次顔料、及び充填剤を含む)の体積比を記述するために使用される。典型的には、より低いPVC値は、コーティング組成物(たとえば、塗料)のより良好な耐久性及びより高い光沢度をもたらし、より高いPVC値はより良好なハイディングを有する。ほとんどのコーティング組成物について(とりわけ塗料用途では)、決定的に重要なPVC値があり、顔料粒子の空隙を満たすために存在するバインダーのちょうど正確な量がある。加えて、顔料及びバインダーは高価な塗料成分である。したがって、充填剤及び顔料をウェットアウトするのにバインダーをあまり使用しないことが所望されると考えられる。高PVC値を有する本開示の特定のセラミックマイクロスフェアを使用することにより、より狭い粒径分布を含むコーティング組成物の性能(たとえばスクラブ、研磨及び耐洗浄性)が、より広い分布を使用する同じコーティング組成物と比較して改善したことが発見された。本開示では、得られるフィルムのPVC値は、少なくとも20%、25%、30%、35%又は更には40%であり、70%、65%、60%、55%、又は更には50%以下である。別の一実施形態では、PVC値は、少なくとも8%、10%、又は更には12%であり、18%、20%又は更には25%以下である。
本開示の例示的実施形態は、以下を含む。
実施形態1.
光散乱で測定して2〜20マイクロメートルのD50径及び0.50を超えるD50対D90比を有する、複数のセラミックマイクロスフェア、並びに
少なくとも1種のフィルム形成ポリマーを含むコーティング組成物。
光散乱で測定して2〜20マイクロメートルのD50径及び0.50を超えるD50対D90比を有する、複数のセラミックマイクロスフェア、並びに
少なくとも1種のフィルム形成ポリマーを含むコーティング組成物。
実施形態2.液体キャリアを更に含む、実施形態1に記載のコーティング組成物。
実施形態3.液体キャリアが水である、実施形態2に記載のコーティング組成物。
実施形態4.水が、コーティング組成物の30重量%〜70重量%を構成する、実施形態3に記載のコーティング組成物。
実施形態5.フィルム形成剤が、ポリ酢酸ビニル、アクリル、スチレン−ブタジエンコポリマー、及びそれらの組合せのうちの少なくとも1つから選択される、実施形態1〜4のいずれか1つに記載のコーティング組成物。
実施形態6.複数のセラミックマイクロスフェアにおけるセラミックマイクロスフェアが、少なくとも0.66の形状係数を有する、実施形態1〜5のいずれか1つに記載のコーティング組成物。
実施形態7.少なくとも1種のフィルム形成ポリマーが、コーティング組成物の5重量%〜30重量%を構成する、実施形態1〜6のいずれか1つに記載のコーティング組成物。
実施形態8.分散剤、界面活性剤、又はそれらの組合せを更に含む、実施形態1〜7のいずれか1つに記載のコーティング組成物。
実施形態9.顔料、染料、又はそれらの組合せを更に含む、実施形態1〜8のいずれか1つに記載のコーティング組成物。
実施形態10.合体剤を更に含む、実施形態1〜9のいずれか1つに記載のコーティング組成物。
実施形態11.合体剤が、エステルアルコール、アルコール、グリコールエーテル、及びそれらの組合せからなる群から選択される、実施形態10に記載のコーティング組成物。
実施形態12.充填剤を更に含む、実施形態1〜11のいずれか1つに記載のコーティング組成物。
実施形態13.充填剤が、セラミックマイクロスフェア、グラスバブルズ、炭酸カルシウム、粘土、及びそれらの組合せからなる群から選択される、実施形態12に記載のコーティング組成物。
実施形態14.
バインダー
光散乱で測定して2〜20マイクロメートルのD50径及び0.50を超えるD50対D90比を有する、複数のセラミックマイクロスフェアを含む、フィルム。
実施形態15.充填剤、顔料、レオロジー調整剤、及び界面活性剤のうちの少なくとも1つから選択される添加剤を更に含む、実施形態14に記載のフィルム。
実施形態16.バインダーが、ポリ酢酸ビニル、アクリル、スチレン−ブタジエンコポリマー、及びそれらの組合せのうちの少なくとも1つから選択される、実施形態14又は15に記載のフィルム。
実施形態17.複数のセラミックマイクロスフェアにおけるセラミックマイクロスフェアが、少なくとも0.66の形状係数を有する、実施形態14〜16のいずれか1つに記載のフィルム。
実施形態18.25マイクロメートル〜100マイクロメートルの断面厚さを有する、実施形態14〜17のいずれか1つに記載のフィルム。
本開示の利点及び実施形態を、以下の実施例により更に例示するが、これらの実施例に記載の特定の材料及びその量は、他の条件及び詳細と同様に、本発明を不当に限定するものと解釈すべきではない。これらの実施例では、すべてのパーセント、割合及び比は、特に指示のない限り、重量に基づく。
すべての材料が、特に記載がないか又は明らかでない限り、たとえばSigma−Aldrich Chemical Company;Milwaukee,WIから市販されているか、又は当業者に公知である。
次の略語を以下の実施例で使用する。すなわち、g=グラム、hr=時間、kg=キログラム、min=分、mol=モル、cm=センチメートル、mm=ミリメートル、mL=ミリリットル、L=リットル、psi=1平方インチ当たりの圧力、MPa=メガパスカル、及びwt=重量。
試験方法
スクラブ
スクラブ試験は、塗料が破断する前に耐えられる、薄いシム上での研磨性媒体のパス数の測定である。ASTM 2486−06(2012)に記載の方法と同様に、非研磨性パッド(「3M SCOTCH−BRITE」の商品名で3M Co.,St.Paul,MNから入手可能)をそこに記載のナイロンブラシに取り付けたことを除き、スクラブ試験を実施した。破断点を、シムの端部に沿った観察により決定した。2つの試験を2つのパネル上で実行した。これらの4つの値を平均し、報告値を得た。
研磨
ASTM 6736−08(2013)に記載の方法と同様に、600gのウェイトを使用して、100パス(pass)後の光沢度を測定する研磨試験を実施した。報告値は、下式により与えられる85°光沢度の%変化である。
光沢度の%変化=(85°光沢度終了時−85°光沢度開始時)/85°光沢度開始時
85°光沢度終了時は、4つのトラックで測定した3つの測定値である12個の測定値の平均である。
光沢度の%変化=(85°光沢度終了時−85°光沢度開始時)/85°光沢度開始時
85°光沢度終了時は、4つのトラックで測定した3つの測定値である12個の測定値の平均である。
耐洗浄性
洗浄試験は、ASTM D3450−00(2010)に基づき、ASTM ST−1汚れ(soil)を汚染物(soilant)として使用した。汚染物を16時間適用し、ペーパータオル及びツーパウンドローラー(two pound roller)を使用して拭き取り、次に、5mLの10%洗剤溶液(「DAWN」の商品名でProcter&Gamble,Cincinnati,OHから入手可能な食器用洗剤)及び2.5gの水を用いて、スポンジを用いて25パス洗浄した。パネルの開始時の反射率を、2つの経路それぞれの3点で、汚染及び洗浄前に測定し、修了時の反射率を、2つの経路それぞれの3点で、洗浄後に測定した。これらの6つの数値の平均の比を、下式の反射率回復値とした。より高い数値がより良好であり、より多くの暗色の汚染が洗浄により除去されたことを示す。
反射率回復値=反射率終了時/反射率開始時
反射率回復値=反射率終了時/反射率開始時
セラミックマイクロスフェアBの調製
セラミックマイクロスフェアAを、33%のフィーダー速度設定値、1375rpmの分級機速度設定値、及び1分当たり750立方フィートの分級流量で動作するModel 500分級機(CCE Technologies Inc.,Cottage Grove,MN)を用いて分級した。この分級から粗い材料を、以下のプロセスにより単離及び篩分した。600.37gの粗い材料を、振動篩分機(Vorti−siv,Salem,OH)上の63□mの篩の上部に置いた。篩分機を3450rpmで3分間、順方向に、続いて2分間3450rpmで逆方向に、続いて3分間3450rpmで順方向に動作させた。篩を通じた収量は591.39gであった。篩を通過した材料を、更なる研究に使用した。
サイズ測定
セラミックマイクロスフェアのサイズ測定は、水を媒体として用いるウェットモードで動作させたレーザー回折(Microtrac,Montgomeryville,PAによるS3500)により行われる。データの収集前に、60秒間、25%の電力で、試料を超音波処理した。レーザー回折ソフトウェアを使用して、データを解析した。結果を表1に示す。
形状係数
デジタルカメラを備えた透過モードの顕微鏡(Leica DM LM,Leica Microsystems,Mannheim,Germany)及びLeica画像キャプチャソフトウェアApplication Suiteバージョン3.5.0を使用して、セラミックマイクロスフェアの形状係数を決定した。大きなピペットバルブを有するグースネックガラス管を通じた吹込空気により、およそ0.006gの試料を空中に分散させることにより、試料を調製した。61cmの高さ及び9.5cmの内径のアルミニウム管を通じて、清浄な顕微鏡スライドグラス上に分散粒子が沈殿した。40×の倍率での均一照射のための標準的手順を使用してカメラを設定した。複数の画像をグレースケールで、鮮明な画像を記録するのに十分な露光でキャプチャした。各画像から、ブランクの顕微鏡スライドの画像をデジタル処理で差し引き、カメラ又は顕微鏡の条件により引き起こされる画像の凸凹を除いた。
Aphelion画像解析ソフトウェアバージョン4.2.0(Amerinex Applied Imaging,Monroe Township,NJ)を使用して、顕微鏡からキャプチャされたデジタル画像を解析した。以下の工程を使用して画像を解析するようソフトウェアをプログラムした。各工程は、ソフトウェアの関数により定義される。大津閾値化関数を使用して、画像中の粒子を検出した。閾値画像の逆像をとった。画像を鮮明化し、画像の端部に触れる粒子を除去し、粒子内の穴をデジタル処理で埋めた。最後に、重なる凸状領域を有する粒子を、0〜100のスケールで2のフィルター強度を有するアルゴリズムにより分割した。
得られた画像中の粒子を、それらの面積に校正されたピクセルに従い測定し、最大フェレ径に対する最小フェレ径の比を、デジタル画像解析に通常使用されるこれらのパラメータの定義に従い測定した。これらから、各粒子について形状係数を算出した。観察された粒子の分布から、円形形状係数(4π×粒子面積÷粒子外周2)を、アスペクト比(最大粒子寸法又は粒径÷最小粒子寸法又は粒径)で除算することにより、各試料について平均形状係数を算出した。結果を表1に示す。
グラインドの調製
1.75インチ(44.45mm)カウレスブレードを備える1ガロン(3.79L)容器内に、以下の成分を添加した。すなわち、水、分散剤、界面活性剤、殺カビ剤、及び消泡剤。成分を600rpmで3分間撹拌した。次に、トリポリリン酸カリウムを添加し、1分間混合した。次に、ヒドロキシエチルセルロースを容器内に3分間にわたって緩徐に添加し、次に、混合物を1000rpmで20分間混合させた。顔料を少量ずつ添加し、各量の添加後に混合させた。焼成カオリン粘土を添加し、続いてセラミックマイクロスフェアを添加した。各成分の量を表2に示す。顔料、焼成カオリン粘土、及びセラミックマイクロスフェアの添加には14分かかった。比較例Aについて、次に、ミキサーを2300rpmに上げ、グラインド物を21分間混合した。実施例1について、ミキサーを24000rpmに設定し、グラインドを20分間混合した。
レットダウンの調製
2クオート(0.95L)ジャー内に、以下の成分、すなわちアクリルバインダー、消泡剤、合体剤、及びプロピレングリコールを添加し、プロペラブレードを液体中に約1インチ(25.4mm)の渦を巻いて使用して15分間混合した。
比較例A(CE A)及び実施例1(Ex1)
プロペラミキサーを使用して、一定量のグラインド、一定量のレットダウン、及び一定量の増粘剤をまとめて混合し、様々なPVC(顔料体積濃度)を有する塗料を製造した。増粘剤の最後の添加後少なくとも10分間、塗料を混合した。各試料において使用されたグラインド、レットダウン、及び増粘剤の量(グラム)を表3に示す。
7ミル(0.178mm)ドローダウンバーを使用して、得られた塗料をPVCパネル上に塗った。各塗料についてシールド加工Leneta 3Bチャート上に、3ミルバードバーを用いて1つのドローダウンを作り、不透明度を測定した。塗装されたパネルを周囲条件下で、水平位置で試験前に少なくとも7日間乾燥させた。次に、乾燥させたパネルをスクラブ、研磨、及び耐洗浄性について上の方法により試験した。各塗料の結果を表4に示す。
上の表4に示すとおり、ほぼすべての顔料体積濃度で、セラミックマイクロスフェアの狭い粒径分布を用いて製造された試料は、CE Aと比較して、改善されたスクラブ(すなわち、破損するまでより多くのパス)、改善された研磨(すなわち、より低い%変化)、及び改善された耐洗浄性(すなわち、より高い反射率回復値)を有していた。
本発明の範囲及び趣旨を逸脱することなく、本発明に対する予見可能な修正及び変更が当業者には明らかだろう。本発明は、例示目的のために本出願に記載された実施形態に限定されるべきでない。
Claims (10)
- (a)光散乱で測定して2〜20マイクロメートルのD50径及び0.50を超えるD50対D90比を有する、複数のセラミックマイクロスフェア、並びに
(b)少なくとも1種のフィルム形成ポリマーを含むコーティング組成物。 - 液体キャリアを更に含む、請求項1に記載のコーティング組成物。
- 前記液体キャリアが水である、請求項2に記載のコーティング組成物。
- 前記水が、前記コーティング組成物の30重量%〜70重量%を構成する、請求項3に記載のコーティング組成物。
- 前記フィルム形成剤が、ポリ酢酸ビニル、アクリル、スチレン−ブタジエンコポリマー、及びそれらの組合せのうちの少なくとも1つから選択される、請求項1に記載のコーティング組成物。
- 前記複数のセラミックマイクロスフェアにおける前記セラミックマイクロスフェアが、少なくとも0.66の形状係数を有する、請求項1に記載のコーティング組成物。
- 前記少なくとも1種のフィルム形成ポリマーが、前記コーティング組成物の5重量%〜30重量%を構成する、請求項1に記載のコーティング組成物。
- (a)バインダー、
(b)光散乱で測定して2〜20マイクロメートルのD50径及び0.50を超えるD50対D90比を有する、複数のセラミックマイクロスフェアを含む、フィルム。 - 前記バインダーが、ポリ酢酸ビニル、アクリル、スチレン−ブタジエンコポリマー、及びそれらの組合せのうちの少なくとも1つから選択される、請求項8に記載のフィルム。
- 25マイクロメートル〜100マイクロメートルの断面厚さを有する、請求項8に記載のフィルム。
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