〔技術分野〕
本発明は、全体的に、運送用コンテナに関し、特には、そのようなコンテナの内外に貨物を移動するための移動式リフト装置に関している。
最近の数十年に亘って、海運業の多くが、コンテナ化された貨物に移行している。製品は、従来のトラック貨物車のサイズに近い大きさの大型のコンテナ(時々、海上コンテナないし運送用コンテナと呼ばれる)内に装填され、当該コンテナが船上に積載される。これは、利便性によって決まる場所及び料金で個別のコンテナを経済的に積載することを許容し、海上船の停泊の顕著なコストに影響されることもない。同様に、コンテナが船から積み下ろされると、それらは、トラックまたは列車で目的地まで搬送され得る。当該目的地において、個別のコンテナの積み下ろし(荷分け)が行われる。
コンテナは、標準的な様式に建造され、典型的には、上壁、底壁、側壁及び前壁を支持する直方体形のフレームワークを有し、ドアが当該コンテナの後方コーナーの鉛直柱上に回動可能に取り付けられている。例えば、13.6mのスワップボディコンテナが現存しており、ISO(国際標準化機構)の仕様に建造されている。これらのコンテナは、通常、当該側部に沿って12.2m(40フィート)離れた位置で鉛直柱によって強化された波形状鋼鉄側部を有している。各柱の上部及び底部に、標準のISOフィッティング(一般にはコーナーキャスティングと呼ばれる)によって形成された持ち上げ点がある。それは、ツイストロックコネクタを用いる従来のスプレッダによってコンテナが上方に持ち上げられることを許容する。また、当該構成は、標準的な積重型コンテナが、互いに積み重ねられることを許容する。
標準的な運送用コンテナの採用は、バルクでない貨物の輸送に関して有意な利点をもたらしたが、特にそれらの移動の最初及び最後の地点でのコンテナの内容物の積み込み(積載)及び積み下ろしに関して、未だに不効率が残存している。例えば、複数のコンテナが、限られた設備のために、倉庫や他の目的地にてバックアップされて、各コンテナが積荷ドックまたは積荷ベイでその順番を待つということがある。更に、幾つかの目的地は、積荷ドックまたは積荷ベイを全く備えておらず、貨物は骨の折れる態様で−しばしば人手で−コンテナのデッキから地上に積み下ろされなければならず、その逆も行われなければならず、有意なコスト及び遅延に帰結し得る。従って、幾つかの目的地は、貨物移動及びコンテナ自身の無駄時間のボトルネックになる。これは特に、倉庫や他の場所がより狭く限定されている場合や、積み込み/積み下ろし設備が限定されている場合に、そうなる。路上のエンジントラック車は、積み込み及び積み下ろしを助けるべく後方に取り付けられたリフトゲートを含んでいる場合がある。しかし、ISOの運送用コンテナは、リフトゲートが取り付けられるようなトラックシャーシを有していないし、当該リフトゲートを設けることは法外に高価になるし、コンテナが船や列車上で積み重ねられる際に干渉を引き起こすことになる。
本発明は、前述の問題に対処するべく、運送用コンテナの標準的な持ち上げ点に取り付けられる移動式リフト装置を提供する。当該リフト装置は、ISOの海上コンテナの背面の4つの持ち上げ点に取り付けられ得る。それらは、典型的には、各々定格20000ポンドである。当該装置は、フォークリフトを用いてコンテナに取り付け及び取り外し可能であり、あるいは、自立設置のための特徴部を有していてもよい。移動式リフト装置は、例えば高価な積荷ドックや積荷ベイを有しない小さい倉庫業者や配送業者によって、コンテナが効率的に利用されることを許容する。
広い概念においては、本発明の移動式リフト装置は、(a)当該移動式リフト装置が運送用コンテナによって支持されるように、当該運送用コンテナのアクセス端部に取り外し可能に取り付け可能なフレームと、(b)前記運送用コンテナに対して積み込みないし積み下ろしされる貨物を支持する積荷用プラットフォームと、(c)前記貨物がその上に支持された状態の前記積荷用プラットフォームを上昇及び下降させるリフト機構と、を備えている。前記フレームは、前記運送用コンテナの内部がそれを通ってアクセス可能であるように、前記運送用コンテナの端部にドア用クリアランスを許容するサイズの貫通開口を有し得る。
前記フレームは、その上にリフト装置を支持するべく、荷重支持係合で前記運送用コンテナ上の少なくとも1つのコーナーキャスティングと係合するコネクタを有し得る。当該コネクタは、前記コーナーキャスティングの開口と係合するよう前記フレームから内側に延びる少なくとも1つのピン部材を有し得る。前記少なくとも1つのピン部材は、前記コンテナの前記アクセス端部の上方コーナーにおけるコーナーキャスティングの上方に面する開口と係合する第1及び第2の略鉛直方向に整列されたピン部材を有し得て、また、更に、前記コンテナの前記アクセス端部の下方コーナーにおけるコーナーキャスティングの外方に面する開口と係合する第1及び第2の略水平方向に整列されたピン部材を有し得る。少なくとも前記第1及び第2の略水平方向に整列されたピン部材は、前記下方コーナーキャスティングの前記開口と取り外し可能に係合するよう選択的に伸長可能及び収縮可能であり得る。
第1の実施形態では、前記プラットフォームを上昇及び下降させる前記リフト機構は、積荷用プラットフォームがその外側端に取り付けられた第1及び第2の回動可能なリフトアームを有し得る。リフト機構は、更に、当該プラットフォームがリフトアーム上で上昇及び下降される時、積荷用プラットフォームを水平姿勢に維持するリンケージを有し得る。積荷用プラットフォームを水平姿勢に維持するリンケージ(リンク機構)は、プラットフォームとリフトアームの端部との間での水平軸回動接続部と、リフトアームがプラットフォームを上昇及び下降する時に前記水平軸回動接続部上で積荷用プラットフォームを回転させるテンションリンクと、を有し得る。水平軸回動接続部上で積荷用プラットフォームを回転させるテンションリンクは、プラットフォームに動作可能に接続されたチェーン及びスプロケット組立体を有し得る。リフト機構は、更に、当該リフト装置のフレームに取り付けられた少なくとも1つのモータを有し得る。プーリ組立体が、当該少なくとも1つのモータと積荷用プラットフォームが取り付けられたリフトアームとを相互接続し得る。当該少なくとも1つのモータは、フレームの下部に亘って略同軸の整列配置で取り付けられた複数のモータを有し得る。当該リフト装置は、更に、前記少なくとも1つのモータに電力を供給する少なくとも1つのバッテリーを備え得る。
別の実施形態では、プラットフォームを上昇及び下降させる駆動機構は、(a)前記フレームの前記鉛直方向の側方部材に近接して前記フレームの前記水平方向の下方部材の端部に取り付けられた第1及び第2チェーンリールと、(b)前記フレームの前記鉛直方向の側方部材上に略鉛直方向に軌道付けられた第1及び第2起動チェーンであって、前記起動チェーンの各々は、前記チェーンリールの一方に接続された第1下方端と、前記鉛直方向の側方部材の一方の上部に取り付けられた少なくとも1つのアイドラの上方に軌道付けられた中央部と、前記プラットフォームに接続された第2下方端と、を有している、という第1及び第2起動チェーンと、(c)前記フレームの前記水平方向の下方部材上に略水平方向に軌道付けられ、前記第1及び第2チェーンリールを相互接続する駆動チェーンであって、第1方向での当該駆動チェーンの作動に応じて前記チェーンリールが前記起動チェーンを引き込んで前記プラットフォームを上昇させ、第2方向での当該駆動チェーンの作動に応じて前記チェーンリールが前記起動チェーンを繰り出して前記プラットフォームを下降させる、という駆動チェーンと、(d)前記プラットフォームを上昇及び下降するために前記第1及び第2方向に前記駆動チェーンを駆動するアクチュエータと、を有し得る。タは、前記フレームの前記水平方向の下方部材上に略水平に取り付けられた選択的に伸縮可能な流体圧シリンダを有し得て、該流体圧シリンダは、前記水平方向の下方部材に取り付けられた第1端と、前記駆動チェーンの略水平な走行部に取り付けられた第2端と、を有し得る。
本発明は、更に、運送用コンテナへの積み込み及び積み下ろしのための方法であって、(a)リフト装置が前記運送用コンテナによって支持されるように、当該運送用コンテナのアクセス端部に当該リフト装置の移動式フレームを取り外し可能に取り付ける工程と、(b)前記運送用コンテナに対して積み込み及び積み下ろしされる貨物を、前記リフト装置の積荷用プラットフォーム上に支持する工程と、(c)前記貨物がその上に支持された状態の前記リフト装置の前記積荷用プラットフォームを上昇及び下降させる工程と、を備えたことを特徴とする方法を提供する。
運送用コンテナのアクセス端部に前記リフト装置の前記フレームを取り外し可能に取り付ける工程は、前記リフト装置が前記コンテナの前記端部上で支持されるように、前記コンテナの前記アクセス端部の持ち上げ点を当該リフト装置の前記フレーム上に取り付けられたピン部材と係合する工程を含み得る。前記持ち上げ点は、運送用コンテナの標準的なコーナーキャスティングであり得る。前記コンテナの前記アクセス端部の持ち上げ点を前記リフト装置の前記フレーム上に取り付けられたピン部材と係合する工程は、前記コンテナの前記アクセス端部の第1及び第2コーナーキャスティングの上方に面する開口を前記フレーム上の第1及び第2の下方に延びるピン部材と係合する工程を含み得る。前記コンテナの前記アクセス端部の第1及び第2コーナーキャスティングの上方に面する開口を前記リフト装置の前記フレーム上の第1及び第2の下方に延びるピン部材と係合する工程は、前記下方に延びるピン部材が前記コンテナの前記アクセス端部の前記第1及び第2コーナーキャスティングの前記上方に面する開口と係合するように、前記リフト装置の前記フレームを前記コンテナ上に下降させる工程を含み得る。
本方法は、更に、(d)前記下方に延びるピン部材が前記コンテナの前記アクセス端部の前記第1及び第2コーナーキャスティングの前記上方に面する開口から係合解除するように、前記リフト装置の前記フレームを前記運送用コンテナから上昇させる工程と、(e)前記リフト装置を第2の運送用コンテナに搬送する工程と、(f)前記下方に延びるピン部材が前記第2の運送用コンテナの前記アクセス端部の前記第1及び第2コーナーキャスティングの前記上方に面する開口と係合して前記リフト装置が前記第2の運送用コンテナによって支持されるように、前記リフト装置の前記フレームを前記第2の運送用コンテナ上に下降させる工程と、(f)前記第2の運送用コンテナに対して積み込みないし積み下ろしされる貨物を、前記リフト装置の前記積荷用プラットフォーム上に支持する工程と、(g)前記第2の運送用コンテナに対して積み込みないし積み下ろしされる前記貨物がその上に支持された状態の前記リフト装置の前記積荷用プラットフォームを上昇及び下降させる工程と、を連続工程として備え得る。
本発明のこれらの及び他の特徴及び利点が、添付の図面を参照して以下の詳細な説明を読むことにより、より完全に理解されるであろう。
本発明による移動式リフト装置の斜視図である。その積荷用プラットフォームが上昇水平姿勢で図示されている。
図1の移動式リフト装置の第2の斜視図である。プラットフォームが下降水平姿勢で図示されている。
図1の移動式リフト装置の斜視図である。プラットフォームが上昇鉛直折り畳み姿勢で収容された状態で図示されている。
図3の移動式リフト装置の背面図である。
図3及び図4の移動式リフト装置の正面図である。
図3乃至図5の移動式リフト装置の側面図である。
図3乃至図6の移動式リフト装置の部分分解斜視図である。主要な構成要素群がより詳細に図示されている。
図1乃至図6の移動式リフト装置のフレームの斜視図である。
図1乃至図6の移動式リフト装置のフレームの第2の斜視図である。リフトアームとプラットフォームがそれに取り付けられた状態で図示されている。
前方向きの角度から見た図9のリフトアーム及びプラットフォームの斜視図である。アームが取り付けられている心棒が、軌道部材内で鉛直方向の摺動移動のために支持されている。当該軌道部材は、フレームの側部板に取り付けられている。
図10の積荷用プラットフォーム及びリフトアームの側面図である。プラットフォームの主要リフト板と運送用コンテナのデッキとの間の隙間を橋渡しするべく、プラットフォームのキックパネルが折り畳まれている。
図1乃至図6の移動式リフト装置の周囲を含む側面図である。当該リフト装置は、例示的なフォークリフト上に保持されており、運送用コンテナの端部への一時的な取り付けのため、上昇されて搬送されている。
図1乃至図6並びに図12の移動式リフト装置の第2の斜視図である。破線は、その端部において一時的にリフト装置が取り付けられた運送用コンテナを示している。当該リフト装置の積荷用プラットフォームは、コンテナの内外への貨物の移動のため上昇された水平形態で図示されている。
図13と同様に、コンテナの端部に取り付けられた、図1乃至図6並びに図12の移動式リフト装置の第2の斜視図である。但し、当該リフト装置の積荷用プラットフォームは、コンテナに隣接する地上または他の領域に対する貨物の移動のため下降された水平形態で図示されている。
チェーン及びスプロケット式のリフト機構を有する、本発明の別の実施形態による移動式リフト装置の斜視図である。その積荷用プラットフォームが上昇姿勢で図示されている。
図16A乃至図16B(図19A乃至図19Eの誤記と思われる)は、図15の移動式リフト装置の左側鉛直レールの要素の斜視図である。組立体レール、レールの外側管、レールの外側管のマストヘッドにおけるスプロケット組立体、前記外側管内に摺動可能に受容されたレールの内側管、前記内側管へのチェーン取り付け部、がそれぞれ図示されている。当該チェーン取り付け部によって、内側管はレールの外側管内で上昇及び下降される。
図17A及び図17B(図20A及び図20Bの誤記と思われる)は、図16Aの鉛直レールの左側の上端におけるスプロケット機構の拡大斜視図である。それぞれ、カバーが設置された状態と、カバーが取り外されて内部要素が露出された状態で、図示されている。
図17A及び図17B(図20A及び図20Bの誤記と思われる)は、図16Aの鉛直レールの左側の上端におけるスプロケット機構の拡大斜視図である。それぞれ、カバーが設置された状態と、カバーが取り外されて内部要素が露出された状態で、図示されている。
図18A及び図18B(図21A及び図21Bの誤記と思われる)は、当該リフト装置のフレームの下方横断部材内に収容された、図15のリフト装置の駆動機構の斜視図である。それぞれ、カバーが設置された状態と、カバーが取り外されて内部要素が露出された状態で、図示されている。
図19A乃至図19C(図22A乃至図22Cの誤記と思われる)は、明瞭化のため図18A及び図18B(図21A及び図21Bの誤記と思われる)の水平横断部材から分離された、図15のリフト装置の駆動機構の斜視図である。それぞれ、当該駆動機構の前方斜視図、当該駆動機構の後方斜視図、鉛直方向の側方レールの内側管を上昇及び下降させる鉛直チェーンに駆動力を伝達する当該駆動機構の一端におけるリール組立体の部分後方斜視図、である。
図19A乃至図19C(図22A乃至図22Cの誤記と思われる)は、明瞭化のため図18A及び図18B(図21A及び図21Bの誤記と思われる)の水平横断部材から分離された、図15のリフト装置の駆動機構の斜視図である。それぞれ、当該駆動機構の前方斜視図、当該駆動機構の後方斜視図、鉛直方向の側方レールの内側管を上昇及び下降させる鉛直チェーンに駆動力を伝達する当該駆動機構の一端におけるリール組立体の部分後方斜視図、である。
図19A乃至図19C(図22A乃至図22Cの誤記と思われる)は、明瞭化のため図18A及び図18B(図21A及び図21Bの誤記と思われる)の水平横断部材から分離された、図15のリフト装置の駆動機構の斜視図である。それぞれ、当該駆動機構の前方斜視図、当該駆動機構の後方斜視図、鉛直方向の側方レールの内側管を上昇及び下降させる鉛直チェーンに駆動力を伝達する当該駆動機構の一端におけるリール組立体の部分後方斜視図、である。
図19A乃至図19C(図22A乃至図22Cの誤記と思われる)は、明瞭化のため図18A及び図18B(図21A及び図21Bの誤記と思われる)の水平横断部材から分離された、図15のリフト装置の駆動機構の斜視図である。それぞれ、当該駆動機構の前方斜視図、当該駆動機構の後方斜視図、鉛直方向の側方レールの内側管を上昇及び下降させる鉛直チェーンに駆動力を伝達する当該駆動機構の一端におけるリール組立体の部分後方斜視図、である。
図19A乃至図19C(図22A乃至図22Cの誤記と思われる)は、明瞭化のため図18A及び図18B(図21A及び図21Bの誤記と思われる)の水平横断部材から分離された、図15のリフト装置の駆動機構の斜視図である。それぞれ、(a)当該駆動機構の前方斜視図、(b)当該駆動機構の後方斜視図、(c)鉛直方向の側方レールの内側管を上昇及び下降させる鉛直チェーンに駆動力を伝達する当該駆動機構の一端におけるリール組立体の部分後方斜視図、である。
図19A乃至図19C(図22A乃至図22Cの誤記と思われる)の駆動機構の流体圧アクチュエータの斜視図である。それぞれ、(a)アクチュエータの後方斜視図、(b)アクチュエータの前方斜視図、(c)当該駆動機構のチェーンに当該流体圧アクチュエータのロッドを接続するブラケットの部分拡大斜視図、である。
図19A乃至図19C(図22A乃至図22Cの誤記と思われる)の駆動機構の流体圧アクチュエータの斜視図である。それぞれ、(a)アクチュエータの後方斜視図、(b)アクチュエータの前方斜視図、(c)当該駆動機構のチェーンに流体圧アクチュエータのロッドを接続するブラケットの部分拡大斜視図、である。
該駆動機構の水平方向チェーンからの駆動力を伝達する、図19A乃至図19C(図22A乃至図22Cの誤記と思われる)の駆動機構の左側リール組立体の前方斜視図である。それぞれ、チェーンリールの外側板が所定位置にある状態と、当該板が明瞭化のために取り外された状態で、図示されている。
該駆動機構の水平方向チェーンからの駆動力を伝達する、図19A乃至図19C(図22A乃至図22Cの誤記と思われる)の駆動機構の左側リール組立体の前方斜視図である。それぞれ、チェーンリールの外側板が所定位置にある状態と、当該板が明瞭化のために取り外された状態で、図示されている。
図21A(図24Aの誤記と思われる)のリール組立体の後方斜視図である。駆動機構の水平方向チェーンと係合する当該組立体の後方のスプロケットを図示している。
図18B(図21Bの誤記と思われる)の駆動機構及び横断部材の左側端面図である。駆動機構が横断部材内に支持されて収容されている態様を図示している。
例示的なISO標準の運送用コンテナの斜視図である。積荷の負荷係合点を形成するコーナーキャスティングと、コンテナの内部へのアクセスを提供する端部における貨物ドアと、をも図示している。
図1乃至図6は、本発明による移動式リフト装置200を図示している。以下により詳細に説明されるように、移動式リフト装置の主要なサブアセンブリ(構成要素)は、フレーム部202、駆動部204、リフトアーム部206及びプラットフォーム部208である。フレーム部は、標準的なコーナーキャスティングと係合するピンを用いて、運送用コンテナの端部に取り付けられている。プラットフォーム部208は、フレーム部の横断部材に取り付けられてバッテリーパックによって駆動される1組の電気モータを用いて貨物を下降させる/上昇させる。リフトプラットフォームは、その収容形態にある時、鉛直方向姿勢で整列されて係止されており、荷物を受け取ってそれらをコンテナデッキと地上または他の面との間で持ち上げる/下げるために水平姿勢に回転される。リフト装置は、チェーン及びスプロケット式のリンケージ(リンク機構)によって、上昇位置と下降位置との間での移動中、プラットフォームの高さを維持する。
図15は、例示的で標準的なISO標準の運送用コンテナ300を図示している。当該コンテナは、各端において鉛直柱部材の組310、312によって接続された水平方向の長手部材及び横断部材の上下の組302、304、307、308から構成された直方体状のフレームを含んでいる。コンテナの各コーナーでは、水平/鉛直のフレーム部材が、上向き及び/または外向き面側に開口316を有するISOコーナーキャスティング314で合流している。前述されたように、コーナーキャスティングは、持ち上げ点を形成し、当該コンテナを船、列車及び他の交通機関に対して積み込む/積み下ろすクレーンや他の取り扱い設備での意図された利用のために、高い定格重量を有している。コンテナのフレーム部材間の領域は、パネル318で渡されていて、事実上の貨物包囲部を形成しており、一端(側)は、1組の鉛直のヒンジ状アクセスドア320a、320bを含んでいる。図15に図示されたコーナーキャスティングは、現在利用されている最も一般的な持ち上げ点の形態である。もっとも、本発明の装置は、現在または未来において利用可能であり得る他の設計の持ち上げ点に対する利用にも適合され得る、ということが理解されるであろう。
おそらく図8に最も明瞭に示されるように、リフト装置200のフレーム部202は、幾らか直立形態であって、鉛直部材及び水平部材が開口214を規定していて、それは前述のような標準的なISO運送用コンテナの一端に適合するサイズであって、コンテナのアクセスドアが開放され得て、それを通って貨物がプラットフォームに対して移動されるような隙間を伴っている。スウィベルタイプのドア保持部(不図示)が、コンテナのドアの開放状態を維持してプラットフォームの使用中に邪魔にならないようにするべく、含まれ得る。また、フレーム部は、選択的に、様々な標準的な幅、例えば102インチ及び114インチ、を有するコンテナを収容するよう調整可能に構成され得る。
図1乃至図6に図示された実施形態では、リフト装置のフレーム部は、好適には、主に鋼板から構成される。開口は、リベットないし他の締結具218によって下方側板220a、220bに結合された鉛直向きの細長い側板216a、216bによって、側部において境界付けられている。水平上板222が、側板の上端に亘って取り付けられており、水平横断バー224が下方側版220a、220bを渡っている。水平棚板226が、横断バー224に取り付けられたバースタッドによって形成されたブラケット228の上部において、後方に(すなわちコンテナの受け渡し領域から離れる方向)延びており、リフト装置の駆動部204(図7乃至図8参照)のための支持部を提供している。
横に広がった略鉛直なストッパ板230が、フレームの側板216と上板222との間のコーナー部と、横断バー及び駆動部用棚226の上方の下方側板220a、220bと、に取り付けられている。それらの位置で、ストッパ板は、コンテナのコーナーキャスティングと接触して、リフト装置がコンテナに結合されるべき正確な位置にある状態で、移動を停止させるであろう。係止ピンが、ストッパ板がコーナーキャスティングに当接することでリフト装置が位置決めされる時にコーナーキャスティングの開口と整列されるべく、ストッパ板に近接して設けられている。ピンの上側の組232a、232bは、鉛直方向に上板222の対応の孔を貫いていて、上側コーナーキャスティングの上側開口内に受容され、ピンの下側の組234a、234bは、水平方向に下側側板220a、220bを貫いて延びていて、底側コーナーキャスティングの横向き外側開口内に受容される。係止ピンは、それらが伸長及び収縮されることを許容する、ターンロックまたは他の好適な機構を利用し得る。幾つかの実施形態では、上側ピンは、コーナーキャスティング内に設置される時、重力によって所定位置に保持されるべく、フレーム内に単に固定され得る。
フレーム部は、また、略鉛直方向に延びるガイドチャネル238を形成する、下側板部材の内側に取り付けられた平行なガイド板の組236を含んでいる。その機能は、以下により詳細に説明される。
図2、図3、図5及び図7を更に参照して理解され得るように、図示の実施形態の駆動部204は、2対の電気駆動モータ240を含んでいる。電力は、中央バッテリーパックのバッテリー242から供給される。バッテリー駆動のモータは、外部電力源から独立にリフト装置が作動することを許容する。これは、柔軟性を顕著に高める。もっとも、幾つかの実施形態は、例えば電源コードを介して、外部電力源からの電力で動作するように構成され得る。モータは、フレームの支持棚226上に取り付けられている。バッテリーは、好適には、1または複数のトレイ内に取り外し可能に取り付けられる。横断棚部上のモータの同軸の配置は、コンパクトな空間効率の良いパッケージを提供して、駆動機構を簡単化する。もっとも、モータ及びバッテリーの数や位置は、幾つかの実施形態では変化し得ることが、理解されるであろう。
駆動部からの動力は、リフトアーム部206によって利用され、モータの対をアームに接続するケーブル(不図示)を有するプーリ組立体を介して、プラットフォーム部を上昇及び下降させる。図7、図9及び図10において見られるように、リフトアーム部は、平行なリフトアーム252a、252b間で水平方向に延びる横断心棒250を含んでいる。プラットフォーム部を鉛直姿勢と水平姿勢との間で切り替え、貨物の上昇/下降時に後者の姿勢にプラットフォームを維持するリンケージ(リンク機構)254が、リフトアーム252b上に取り付けられていて、駆動チェーン262によって接続された下方及び上方スプロケット258、260を含んでいる(駆動チェーンは、図示の容易のため、破線で示されている)。
プラットフォーム組立体の主要リフト板210は、リフトアームの端部に回転可能に受容されリフト板上のフランジ部266に固定された心棒ピン264によって、リフトアーム252a、bの上端から支持されている。スプロケット260は、リフトアームの端部の外側で、心棒ピン264bの端部上にキー付けされており、駆動チェーンによるスプロケットの回転は、プラットフォームをして、アーム252a、252bの上端内で回動させる。反対に、アーム252bの下端では、スプロケット258が、横断心棒バー250上に回転可能に取り付けられていて、当該心棒バーの一端268がスプロケットを超えて突出しており、フレーム部の下方側板上に取り付けられたガイド板236間の鉛直チャネル238内で受容されている。心棒バーの他端270は、同様に、フレームの他方側板220b上のガイド間に形成されたチャネル内に受容されている。心棒バーの端268、270は、このようにして、アーム及びプラットフォームが駆動部によって上昇/下降される時、ガイドチャネル内での鉛直方向移動のために捕捉されている。当該端部の円筒状面は、また、当該心棒バーがチャネル内で回転することを許容している。
図12に示されるように、リフト装置を取り付けるために、フォークリフトまたは同様の機械がリフト装置を上昇させ、矢印272に示された方向にコンテナのアクセス端部に向けて移動する。オペレータは、リフト装置を前方に傾斜させて、コンテナの端部上にそれを落下させる。これがなされる時、ストッパ板がリフト装置の前方への移動を捕捉し、上方ピン232a、bがコーナーキャスティングの上孔内に落下する。一方、フォークリフトがリフトを残して後退する時、フレームの底部が正しく着地する(lines up)。その後、下方の係止ピン234a、bが伸長されて、下方のコーナーキャスティングと係合して、リフト装置とコンテナとの間の動きを防止する。コーナーキャスティングとフレーム部材の強度のため、コンテナの端部は、それに保持された貨物と共にリフト装置の重量をよく支持することができる。それは、例えば、5000ポンド以上である。
プラットフォーム部は、水平姿勢に回転されて、コンテナの内部床の高さに上昇され、コンテナのドア320a、bがフレームの開口214を介して外側に解放される。ヒンジ状のキック板212が、図11の矢印274に示されるように回動されて、所定位置に落下され、貨物床と主要リフト板210との間の隙間を覆う。これにより、人が安全かつ便利にコンテナの内部にアクセスすることができる(例えば、車輪付きパレットジャッキや手押し車を用いて)。貨物は、図13の上昇位置と図14の下降位置との間で、矢印276によって示されるように、積荷板210によって保持される。
図15は、本発明の別の実施形態による移動式リフト装置400を図示している。リフト装置400の主要なサブアセンブリ(構成要素)は、フレーム部402、フレーム部の下方横断部材内に収容された駆動部403及びプラットフォーム部404である。前述の実施形態と比較して、リフト装置400のプラットフォームは、フレーム部の直立側方レール内に収容された鉛直摺動部材上で作動するチェーン駆動機構によって、上昇及び下降される。
フレーム部402は、直立で略直方体状の形態を有しており、左右の鉛直側方レール410a、bを有している。それらは、上端同士で上部水平横断部材412によって結合されており、それらの下端近傍で下方水平横断部材414によって結合されている。上方横断部材412は、好適には、鉛直端部板415上の鉛直レールの上端から後方に(コンテナに向かって)オフセットされた鋼鉄製のIビームから構成されている。
下方に延びるピン416は、横断部材412の端部近傍に取り付けられており、ボルト418または他の取り外し可能な締結具によって、Iビームの下方フランジに取り付けられ得る。収縮可能な水平方向に延びる係止ピン420が、側方レール412a、bの下方端の近傍に取り付けられており、取り付け板422上で側方レールの後方に間隔を空けていて、主要フレーム部材の面の後方であって当該面と平行な面内において上方ピン416と整列されている。前述の実施形態と同様、鉛直ピン416は、ISOコンテナの上方コーナーキャスティングの上方開口内に受容可能であるように構成されて配置されており、水平ピン422は、下方コーナーキャスティングの側方開口内に受容可能であるように構成されて配置されている。リフト装置400は、従って、フォークリフトまたは他の機械を用いて、前述の態様と同様の態様で、運送用コンテナの端部上に設置され得て、フレームはコンテナの端部上に落ちるように設置され、鉛直ピン416は上方コーナーキャスティングと係合し、水平ピン429は伸長して下方コーナーキャスティングに係合する。前述と同様、側方レール410a、bと横断部材412は、コンテナのドアがそれを通って開放されることを許容する隙間を伴って、ISOコンテナの端部を受容するサイズである開口424を規定するべく、寸法決めされている。下方水平横断部材414は、開口424の下方に位置していて、フレーム部の構造部材であることに加えて、以下に説明されるように、装置の駆動機構を収容することにも役立っている。
図17A、図17B及び図18は、ピン部材の構成をより詳細に図示している。図17A及び図17Bに見られるように、上方ピン部材416は、ベース板544の協調開口542内において、幾らか8の字状の形態に互いに平行に取り付けられた一対の短いパイプスタブ540から構成され得る。2つのパイプスタブは、当該パイプスタブの突出端がコーナーキャスティングの略楕円状の開口の内部にぴったりと倣って、それと安定した係合を形成して、コンテナの端部でのフレーム部のずれや他の動きを防止するように、直径が寸法決めされている。パイプスタブは、ベース板に対して直交する方向に延びており、ピン部材が図16に示されるように取り付けられる時、フレーム部の上方ビーム412の下方フランジから鉛直下方に垂下している。図示の実施形態では、パイプスタブ540の端部は、ベース板の開口542内に螺合されていて、当該スタブが摩耗時に取り換えられることを許容している。他の実施形態では、パイプスタブは、ベース板に、溶着され得るし、あるいは、他の態様で恒久的に固定され得る。あるいは、楕円状や他の好適な形状のキャスティングまたは他の部品が、ピン部材の鉛直体を形成し得る。更に、ピンは、恒久的に取り付けられ得るし、フレームの上方部材の一部として形成され得る。
図18は、下方水平ピン部材420の構成を、より詳細に図示している。当該図において見られるように、下方ピン部材の各々は、好適には所定長さのパイプで形成された、円筒体を含んでおり、それは、フレーム部の鉛直側方レールから後方に延びるプレート422内の協調孔(不図示)内に回転可能かつ摺動可能に受容されている。当該ピンの内側端546(図15参照)は、下方コーナーキャスティングの開口に係合するようにプレート422から内側に突出しており、外側端548は、当該ピンの手動での回転及び押し引きを可能にするハンドグリップ部を形成するようにプレートから外側に突出している。環状フランジ550が、関連するプレート422の外側面に当接するよう円筒状ピンの長さに部分的に沿って取り付けられており、プレート422から突出する協調保持ピン554を受容する円弧状のキー孔スロット552を含んでいる。ピンを引き込ませるため、オペレータが突出する外側端548を把持してピン部材を回転させると(図18において反時計回り)、キー孔スロットの端部の拡大開口部がピン554の頭部との調整位置(レジスタ)に移動してフランジ550が外側に移動するよう開放される。その後、プレート422の孔を通って端部546を引き込ませるべく、オペレータがピンを引っ張る。その後、ピン部材を協調コーナーキャスティングの開口内に伸長するため、オペレータは前記手順を逆に行ってピン部材を内側に押し出し、その内側端546はコーナーキャスティングの開口に入る。その後、オペレータはピンを回転して(図18において時計回り)、キー孔スロットの狭い部分が保持ピン554の頭部の下に移動してピン部材を伸長位置に保持する。このような当該機構は、シンプルで、操作性が良く、耐久性があって、建造するのが高価でない。もっとも、他の実施形態が異なる形態の手動または自動の伸長/収縮機構を採用し得ることも、理解されるであろう。それは、例えば、バネ負荷ピンや、電動機構または油圧駆動機構などである。
従って、リフト装置400は、前述のようにフォークリフトや同様の装置を用いて、リフト装置のフレームをコンテナの端部上に降ろすように設置して鉛直ピン416が上方コーナーキャスティングに係合し、次いで水平ピン420を伸長して下方コーナーキャスティングに係合させることで、ISO運送用コンテナの端部上に設置され得る。
リフト装置のフレーム部402の側方レール410a、b及び上方横断部材412は、ISOコンテナの端部を受容すると共にアクセスドアがそれを通って開放されることを許容するサイズである貫通開口424を規定するべく、寸法決めされている。下方水平横断部材414は、貫通開口424の下方に位置していて、フレーム部の構造部材を形成することに加えて、以下に説明されるように、装置の駆動機構を収容することにも役立っている。
図15を参照して理解されるように、リフト装置のプラットフォーム部414は、積荷用プラットフォーム426を有している。当該積荷用プラットフォーム426は、この例では、水平メインデッキ428と、地上にある時にプラットフォームに対して積荷を転がすのを容易にする外側縁部のスロープ430と、を有している。プラットフォーム426は、前方に、コンテナの端部から離れる方向に、片持ち梁状に支持ブラケット432上に支持されている。プラットフォームの後方端434は、ブラケットによって前方に位置決めされていて、プラットフォームが上昇及び下降される時、下方横断部材414と干渉することがない(clear)。ブラケット432の動きは、側方レール410a、bの下方端内の鉛直スロット436によって調整されている(accommodated)。
図16A乃至図16Eを参照して理解されるように、側方レール410a、bの各々は、全長において管状の外側脚部440と、当該外側脚部内で鉛直方向に移動する短い内側脚部442と、を含んでいる。内側脚部及び外側脚部は、好適には、長方形状の断面を有する管状に構成されており、内側脚部は、摺動移動のための隙間(クリアランス)を伴って外側脚部の内部に適合するよう、断面において十分に小さい。直方体形の管状は、好適には、図示のように前後方向に長い寸法を有するように整列されていて、積荷用プラットフォーム上の重量の結果としての負荷を支持することを助ける。好適には、UHMWPE、Delrin(登録商標)、ナイロン、PTFE、または他の硬質の低摩擦材料、から形成されたベアリングストリップ444が、内側脚部442の前後の壁に沿って取り付けられており、外側脚部の対応する内部壁との摺動係合を形成して、片持ち梁状のプラットフォームによって内側脚部に与えられるモーメント(ねじり負荷)に耐える低摩擦インタフェースを提供している。
ブラケット432は、内側脚部442の下方端に取り付けられており、外側脚部のスロット436を貫いて前方に突出するフランジ446と、積荷用プラットフォーム426の端縁を支持する横方向部448と、を有している。図18においてより良く理解されるように、ガイド板556がブラケットの支持部448から上方に延びており、積荷用プラットフォームの外側端縁558に対応して、リフト装置のフレーム部内での積荷用プラットフォームのセンタリング及び整列を助けている。管状のトーションバー560が、ブラケット432に取り付けられたガイドブロック562の対応する孔を貫通して、水平方向にプラットフォーム426の後方縁部に亘っている。トーションバーの端部は、ガイドブロック562の外部にあり、ボルト566によってブラケット432の鉛直フランジ446に固定された横方向に延びるアーム564を含んでいる。トーションバーの中央部は、中央クランプ568によってプラットフォーム426に結合されていて、プラットフォームが下降される時、トーションバーがプラットフォームを上方に付勢して、図16に示される鉛直折り畳み姿勢にプラットフォームを手動で上昇させることを助ける。トーションバーは、プラットフォームを手動で持ち上げるのを助ける、耐久性があって経済的に構成される機構をもたらす。もっとも、持ち上げを助ける機構は、全ての実施形態において省略され得るし、持ち上げを助ける他の形態、例えばバネや電動機構や油圧駆動機構、も採用され得る、ということが理解されるであろう。
前述のように、リフト装置400は、積荷用プラットフォームを上昇及び下降させるためにチェーン及びスプロケットシステムを採用する。図16A及び図16Bに見られるように、管状脚部440の下方端の各々は、起動チェーンがそれを通って軌道付けされる開口450を含んでいる。起動チェーンは、当該開口を部分的に突出するアイドラスプロケットの上方を軌道付けされている。内側脚部の側方のスロット452が、チェーンが内側脚部の内部に入ることを許容しており、また、スプロケットに対する内側脚部の移動を調整している。
起動チェーンの第1鉛直走行部454(図16C参照)が、アイドラスプロケットから内側脚部442の内部を通って上方に延びて、内側脚部の開放頂部からは外側脚部44の内部を通って、チェーンの方向を反転させて第2鉛直走行部458を形成するマストヘッドスプロケット組立体456に至っている(マストヘッド組立体は、図16Aではカバーが所定位置にある状態で、図16B及び図16Cではカバーが取り外された状態で、図示されている)。第2鉛直走行部458は、脚部440の内部を通って下方に戻っている。図16Cにおいてより良く理解されるように、マストヘッド組立体は、ベース板464によって支持された下方及び上方の水平軸スプロケット460、462を有している。スプロケットは、横方向にオフセットされていて、下方スプロケット460は第1鉛直走行部454を整列するように作用し、また、当該チェーンを上方スプロケットとの係合状態に維持するように作用する。一方、上方スプロケット462は、鉛直方向下方に戻るチェーンの第2走行部458を軌道付けている。図16D及び図16Eに示されるように、チェーンの第2鉛直走行部458の下方端は、開口468を通って下方に内側脚部442の接続部(不図示)まで延びるロッド466の上方端に取り付けられている。結果として、起動チェーンの下方鉛直走行部の収縮が、内側脚部を上昇させ、それに取り付けられた積荷用プラットフォームも上昇させる。一方、走行部458の伸長が、内側脚部及びプラットフォームを下降させる。
図17A及び図17Bは、マストヘッドのチェーン及びスプロケット組立体を更に詳細に図示している、特に、スタガードスプロケット460、462が2つのチェーン走行部454、458を隣接した間隔で平行に維持するように協調している態様を図示している。それら走行部は、共に、脚部442の内部通路を延長方向に延びることができる。これらの図は、雄ネジ柱470をも示している。それによって、カバー472がベース板464に取り付けられる。ベース板464は、鉛直脚部の上方端に取り付けられる。
前述のように、積荷用プラットフォームを上昇及び下降させるための動力は、フレームの下方水平横断部材414内に収容された駆動部403から供給される。図18A及び図18Bにおいて見られるように、横断部材は、前方に面する開口を有するC型チャネル部材で形成され得る。当該開口は、取り外し可能なアクセスカバー474で閉じている。電動モータ478によって駆動される流体圧ポンプ476が、チャネル部材の下部内に取り付けられている。動力は、バッテリーパック、主電源または他の好適な電源からコード(不図示)を介してモータに供給される。ポンプ476からの圧力は、圧力ライン(不図示)を介して、ハウジング482及び伸長可能/収縮可能ロッド484を有する流体圧シリンダ480に供給される。伸長可能/収縮可能ロッド484は、横断部材を形成するチャネルビームの上部において水平に取り付けられている。
明瞭化の目的のため、図19A及び図19Bは、構造的な横断部材を除いて駆動機構を図示している。それらの図において見られるように、流体圧シリンダ480のハウジングの先端部は、回動可能ヨーク486によってパッド488に接続されている。パッド488は、横断部材のウェブに取り付けられていて、流体圧シリンダのハウジングは、それに対して静的に保持されている。チェーンコネクタ490が、静的な取り付けパッド488から反対側の端部においてシリンダロッドに取り付けられている。図20Cにおいてより良く理解されるように、チェーンコネクタは、端面視で幾らかT字型であって、後方に突出する端縁494を有する略水平な上方板492と、その下端縁に沿ってチェーン取り付け部498を有する略鉛直な板496と、を有している。ロッド484の端部は、水平板と延長板との間の角度内に取り付けられている。上方板の突出する後方端縁494は、フレーム部材に取り付けられたチャネル型のガイド軌道500内に受容されている。当該ガイド軌道500は、ピストンロッドが伸縮される時、ピストンロッドの端部を支持して案内する。鉛直板496の下方端縁498は、取り付け部498の開口504の列を用いて、駆動チェーンの水平上方走行部502に接続されている。これにより、流体圧シリンダのピストンロッド484が伸縮される時、駆動チェーンの上方走行部502が最初に一方側へ、その後に他方側へ、引っ張られる。
図19Bの背面図に見られるように、駆動チェーンの上方及び下方の水平走行部502、506は、駆動部に亘って、流体圧シリンダに略平行に、横断部材の延長ウェブに向かって当該機構の背面側領域内で延びている。端部において、水平走行部502、506は、第1及び第2リール組立体510、510’の後方でスプロケット508の上方を軌道付けされている。リール組立体は、姿勢が反転されているが、同一である。図21A、図21B及び図22に示されるように、組立体510、510’の各々は、板518内のブシュ516を貫通する水平軸514を介してスプロケット508によって駆動されるチェーンリール512を含んでいる。前方側の側板520が取り外された状態でチェーンリールを図示している図21Bに見られるように、リール512の各々は、起動チェーンの一方の端部が接続されたスパイラルスプロケット521を含んでいて、チェーンリールが第1方向(図21Bにおいて時計回り)に回転されることに応じて、チェーンがリールの側板520間の領域内に引き込まれて螺旋状に巻き付けられ、チェーンリールが反対方向に回転されることに応じて、チェーンが巻き戻されて繰り出される。
チェーンリールから、起動チェーンは、アイドラスプロケット522の下方に軌道付けられており、アイドラスプロケットの軸524は、取り付け板518の第2ブシュ526内に支持されている。図18Bに図示された水平横断部材414内に取り付けられたリール組立体及び図15に図示されたフレーム部内に取り付けられた横断部材と共に、アイドラスプロケット522の外側端縁は、外側脚部440(図16B参照)の開口450を通って内側脚部442の内部へと突出している。この位置から、前述のように、起動チェーンの鉛直走行部454がマストヘッドスプロケット組立体まで上方に延びている。同様に、駆動部の反対側端部において、起動チェーンは、反転されたリール組立体510’のアイドラスプロケット522の下方を軌道付けられ、チェーンの鉛直走行部454’がフレームの内側及び外側脚部を鉛直方向に通るように軌道付けられている。
図19Cを更に参照して、折り曲げブラケットが、リール組立体の鉛直ベース板518の上方及び下方端縁に沿って取り付けられている。図23に見られるように、折り曲げブラケット528は、ベース板518及び関連の構成要素を、C型フレーム部材414内に位置決めして支持するように作用する。折り曲げブラケットの後方に延びるフランジ530が、チャネルの鉛直ウェブ532に対する間隔維持部材(スタンドオフ)として作用して、駆動機構の後方にスプロケット508及びチェーン走行部502、506を収容する隙間534を形成している。駆動部の構成要素は、フレーム部の下方横断部材内にコンパクトに収容されて保護されている。
このように、ロッド484を伸長させるような流体圧シリンダの駆動に応じて、駆動チェーンのチェーンコネクタ及び上方走行部502は、第1方向、図19Aの例では右方向、に駆動される。その際、駆動チェーンは、スプロケット508を通って作用して、チェーンリールの両方を第1方向(図19Aの時計回り)に回転させ、起動チェーンをアイドラスプロケット522の下方及びチェーンリールの上方に引き込み、チェーンの鉛直脚部454、454’を下方に引っ張る。これは、チェーンの他方の鉛直脚部458をマストヘッドスプロケット組立体に向けて上方に引っ張り、内側脚部452及び積荷用プラットフォームを図15の上昇位置まで上昇させる。ロッド484を収縮させるような流体圧シリンダの作動は、チェーンの上方走行部502を反対方向に駆動して、チェーンリール512を反対方向(図19Aの反時計回り)に回転させ、リール組立体をして起動チェーンを引き出させ、積荷用プラットフォーム426と共に内側脚部442を下降させる。貨物は、結果として、前述と同様に、迅速かつ効率良い態様でコンテナに対して移動され得て、組立体及び積荷の重量は、コンテナの端部によって安全に支持される。
幾つかの実施形態は、前述のチェーン及びスプロケットシステムの代わりに、あるいはそれとの組合せで、柔軟なテンションリンクの他の形態、例えばケーブル及びプーリシステム、を採用可能であること、そして、前述の流体圧シリンダの代わりに、あるいはそれとの組合せで、アクチュエータの他の形態、例えば他のタイプのリニアアクチュエータ、を採用可能であることが、理解されるであろう。
前述のリフト装置は、典型的には運送用コンテナにおいて運送される貨物を取り扱うのに十分な強度を有する一方で、従来のフォークリフトや他の容易に利用可能で比較的低コストな装備を用いての離れているコンテナ間での便利な移動及びコンテナ上への設置にとって十分に軽量である、というように経済的に構成され得る
添付の特許請求の範囲の請求項の範囲は、ここで説明された特定の実施形態によって制限されるべきでなく、全体として明細書に合致する態様で解釈されるべきである。
本発明による移動式リフト装置の斜視図である。その積荷用プラットフォームが上昇水平姿勢で図示されている。
図1の移動式リフト装置の第2の斜視図である。プラットフォームが下降水平姿勢で図示されている。
図1の移動式リフト装置の斜視図である。プラットフォームが上昇鉛直折り畳み姿勢で収容された状態で図示されている。
図3の移動式リフト装置の背面図である。
図3及び図4の移動式リフト装置の正面図である。
図3乃至図5の移動式リフト装置の側面図である。
図3乃至図6の移動式リフト装置の部分分解斜視図である。主要な構成要素群がより詳細に図示されている。
図1乃至図6の移動式リフト装置のフレームの斜視図である。
図1乃至図6の移動式リフト装置のフレームの第2の斜視図である。リフトアームとプラットフォームがそれに取り付けられた状態で図示されている。
前方向きの角度から見た図9のリフトアーム及びプラットフォームの斜視図である。アームが取り付けられている心棒が、軌道部材内で鉛直方向の摺動移動のために支持されている。当該軌道部材は、フレームの側部板に取り付けられている。
図10の積荷用プラットフォーム及びリフトアームの側面図である。プラットフォームの主要リフト板と運送用コンテナのデッキとの間の隙間を橋渡しするべく、プラットフォームのキックパネルが折り畳まれている。
図1乃至図6の移動式リフト装置の周囲を含む側面図である。当該リフト装置は、例示的なフォークリフト上に保持されており、運送用コンテナの端部への一時的な取り付けのため、上昇されて搬送されている。
図1乃至図6並びに図12の移動式リフト装置の第2の斜視図である。破線は、その端部において一時的にリフト装置が取り付けられた運送用コンテナを示している。当該リフト装置の積荷用プラットフォームは、コンテナの内外への貨物の移動のため上昇された水平形態で図示されている。
図13と同様に、コンテナの端部に取り付けられた、図1乃至図6並びに図12の移動式リフト装置の第2の斜視図である。但し、当該リフト装置の積荷用プラットフォームは、コンテナに隣接する地上または他の領域に対する貨物の移動のため下降された水平形態で図示されている。
チェーン及びスプロケット式のリフト機構を有する、本発明の別の実施形態による移動式リフト装置の斜視図である。その積荷用プラットフォームが上昇姿勢で図示されている。
図15の移動式リフト装置の斜視図である。その積荷用プラットフォームが水平姿勢で図示されている。
上方ピン部材の構成をより詳細に示す図である。
上方ピン部材の構成をより詳細に示す図である。
下方ピン部材の構成をより詳細に示す図である。
図19A乃至図19Eは、図15の移動式リフト装置の左側鉛直レールの要素の斜視図である。組立体レール、レールの外側管、レールの外側管のマストヘッドにおけるスプロケット組立体、前記外側管内に摺動可能に受容されたレールの内側管、前記内側管へのチェーン取り付け部、がそれぞれ図示されている。当該チェーン取り付け部によって、内側管はレールの外側管内で上昇及び下降される。
図19A乃至図19Eは、図15の移動式リフト装置の左側鉛直レールの要素の斜視図である。組立体レール、レールの外側管、レールの外側管のマストヘッドにおけるスプロケット組立体、前記外側管内に摺動可能に受容されたレールの内側管、前記内側管へのチェーン取り付け部、がそれぞれ図示されている。当該チェーン取り付け部によって、内側管はレールの外側管内で上昇及び下降される。
図19A乃至図19Eは、図15の移動式リフト装置の左側鉛直レールの要素の斜視図である。組立体レール、レールの外側管、レールの外側管のマストヘッドにおけるスプロケット組立体、前記外側管内に摺動可能に受容されたレールの内側管、前記内側管へのチェーン取り付け部、がそれぞれ図示されている。当該チェーン取り付け部によって、内側管はレールの外側管内で上昇及び下降される。
図19A乃至図19Eは、図15の移動式リフト装置の左側鉛直レールの要素の斜視図である。組立体レール、レールの外側管、レールの外側管のマストヘッドにおけるスプロケット組立体、前記外側管内に摺動可能に受容されたレールの内側管、前記内側管へのチェーン取り付け部、がそれぞれ図示されている。当該チェーン取り付け部によって、内側管はレールの外側管内で上昇及び下降される。
図19A乃至図19Eは、図15の移動式リフト装置の左側鉛直レールの要素の斜視図である。組立体レール、レールの外側管、レールの外側管のマストヘッドにおけるスプロケット組立体、前記外側管内に摺動可能に受容されたレールの内側管、前記内側管へのチェーン取り付け部、がそれぞれ図示されている。当該チェーン取り付け部によって、内側管はレールの外側管内で上昇及び下降される。
図20A及び図20Bは、図16Aの鉛直レールの左側の上端におけるスプロケット機構の拡大斜視図である。それぞれ、カバーが設置された状態と、カバーが取り外されて内部要素が露出された状態で、図示されている。
図20A及び図20Bは、図16Aの鉛直レールの左側の上端におけるスプロケット機構の拡大斜視図である。それぞれ、カバーが設置された状態と、カバーが取り外されて内部要素が露出された状態で、図示されている。
図21A及び図21Bは、当該リフト装置のフレームの下方横断部材内に収容された、図15のリフト装置の駆動機構の斜視図である。それぞれ、カバーが設置された状態と、カバーが取り外されて内部要素が露出された状態で、図示されている。
図21A及び図21Bは、当該リフト装置のフレームの下方横断部材内に収容された、図15のリフト装置の駆動機構の斜視図である。それぞれ、カバーが設置された状態と、カバーが取り外されて内部要素が露出された状態で、図示されている。
図22A乃至図22Cは、明瞭化のため図21A及び図21Bの水平横断部材から分離された、図15のリフト装置の駆動機構の斜視図である。それぞれ、当該駆動機構の前方斜視図、当該駆動機構の後方斜視図、鉛直方向の側方レールの内側管を上昇及び下降させる鉛直チェーンに駆動力を伝達する当該駆動機構の一端におけるリール組立体の部分後方斜視図、である。
図22A乃至図22Cは、明瞭化のため図21A及び図21Bの水平横断部材から分離された、図15のリフト装置の駆動機構の斜視図である。それぞれ、当該駆動機構の前方斜視図、当該駆動機構の後方斜視図、鉛直方向の側方レールの内側管を上昇及び下降させる鉛直チェーンに駆動力を伝達する当該駆動機構の一端におけるリール組立体の部分後方斜視図、である。
図22A乃至図22Cは、明瞭化のため図21A及び図21Bの水平横断部材から分離された、図15のリフト装置の駆動機構の斜視図である。それぞれ、当該駆動機構の前方斜視図、当該駆動機構の後方斜視図、鉛直方向の側方レールの内側管を上昇及び下降させる鉛直チェーンに駆動力を伝達する当該駆動機構の一端におけるリール組立体の部分後方斜視図、である。
図23A乃至図23Cは、図22A乃至図22Cの駆動機構の流体圧アクチュエータの斜視図である。それぞれ、アクチュエータの後方斜視図、アクチュエータの前方斜視図、当該駆動機構のチェーンに当該流体圧アクチュエータのロッドを接続するブラケットの部分拡大斜視図、である。
図23A乃至図23Cは、図22A乃至図22Cの駆動機構の流体圧アクチュエータの斜視図である。それぞれ、アクチュエータの後方斜視図、アクチュエータの前方斜視図、当該駆動機構のチェーンに当該流体圧アクチュエータのロッドを接続するブラケットの部分拡大斜視図、である。
図23A乃至図23Cは、図22A乃至図22Cの駆動機構の流体圧アクチュエータの斜視図である。それぞれ、アクチュエータの後方斜視図、アクチュエータの前方斜視図、当該駆動機構のチェーンに当該流体圧アクチュエータのロッドを接続するブラケットの部分拡大斜視図、である。
図24A及び図24Bは、該駆動機構の水平方向チェーンからの駆動力を伝達する、図22A乃至図22Cの駆動機構の左側リール組立体の前方斜視図である。それぞれ、チェーンリールの外側板が所定位置にある状態と、当該板が明瞭化のために取り外された状態で、図示されている。
図24A及び図24Bは、該駆動機構の水平方向チェーンからの駆動力を伝達する、図22A乃至図22Cの駆動機構の左側リール組立体の前方斜視図である。それぞれ、チェーンリールの外側板が所定位置にある状態と、当該板が明瞭化のために取り外された状態で、図示されている。
図24Aのリール組立体の後方斜視図である。駆動機構の水平方向チェーンと係合する当該組立体の後方のスプロケットを図示している。
図21Bの駆動機構及び横断部材の左側端面図である。駆動機構が横断部材内に支持されて収容されている態様を図示している。
例示的なISO標準の運送用コンテナの斜視図である。積荷の負荷係合点を形成するコーナーキャスティングと、コンテナの内部へのアクセスを提供する端部における貨物ドアと、をも図示している。
図19A乃至図19Eを参照して理解されるように、側方レール410a、bの各々は、全長において管状の外側脚部440と、当該外側脚部内で鉛直方向に移動する短い内側脚部442と、を含んでいる。内側脚部及び外側脚部は、好適には、長方形状の断面を有する管状に構成されており、内側脚部は、摺動移動のための隙間(クリアランス)を伴って外側脚部の内部に適合するよう、断面において十分に小さい。直方体形の管状は、好適には、図示のように前後方向に長い寸法を有するように整列されていて、積荷用プラットフォーム上の重量の結果としての負荷を支持することを助ける。好適には、UHMWPE、Delrin(登録商標)、ナイロン、PTFE、または他の硬質の低摩擦材料、から形成されたベアリングストリップ444が、内側脚部442の前後の壁に沿って取り付けられており、外側脚部の対応する内部壁との摺動係合を形成して、片持ち梁状のプラットフォームによって内側脚部に与えられるモーメント(ねじり負荷)に耐える低摩擦インタフェースを提供している。
前述のように、リフト装置400は、積荷用プラットフォームを上昇及び下降させるためにチェーン及びスプロケットシステムを採用する。図19A及び図19Bに見られるように、管状脚部440の下方端の各々は、起動チェーンがそれを通って軌道付けされる開口450を含んでいる。起動チェーンは、当該開口を部分的に突出するアイドラスプロケットの上方を軌道付けされている。内側脚部の側方のスロット452が、チェーンが内側脚部の内部に入ることを許容しており、また、スプロケットに対する内側脚部の移動を調整している。
起動チェーンの第1鉛直走行部454(図19C参照)が、アイドラスプロケットから内側脚部442の内部を通って上方に延びて、内側脚部の開放頂部からは外側脚部44の内部を通って、チェーンの方向を反転させて第2鉛直走行部458を形成するマストヘッドスプロケット組立体456に至っている(マストヘッド組立体は、図19Aではカバーが所定位置にある状態で、図19B及び図19Cではカバーが取り外された状態で、図示されている)。第2鉛直走行部458は、脚部440の内部を通って下方に戻っている。図19Cにおいてより良く理解されるように、マストヘッド組立体は、ベース板464によって支持された下方及び上方の水平軸スプロケット460、462を有している。スプロケットは、横方向にオフセットされていて、下方スプロケット460は第1鉛直走行部454を整列するように作用し、また、当該チェーンを上方スプロケットとの係合状態に維持するように作用する。一方、上方スプロケット462は、鉛直方向下方に戻るチェーンの第2走行部458を軌道付けている。図19D及び図19Eに示されるように、チェーンの第2鉛直走行部458の下方端は、開口468を通って下方に内側脚部442の接続部(不図示)まで延びるロッド466の上方端に取り付けられている。結果として、起動チェーンの下方鉛直走行部の収縮が、内側脚部を上昇させ、それに取り付けられた積荷用プラットフォームも上昇させる。一方、走行部458の伸長が、内側脚部及びプラットフォームを下降させる。
図20A及び図20Bは、マストヘッドのチェーン及びスプロケット組立体を更に詳細に図示している、特に、スタガードスプロケット460、462が2つのチェーン走行部454、458を隣接した間隔で平行に維持するように協調している態様を図示している。それら走行部は、共に、脚部442の内部通路を延長方向に延びることができる。これらの図は、雄ネジ柱470をも示している。それによって、カバー472がベース板464に取り付けられる。ベース板464は、鉛直脚部の上方端に取り付けられる。
前述のように、積荷用プラットフォームを上昇及び下降させるための動力は、フレームの下方水平横断部材414内に収容された駆動部403から供給される。図21A及び図21Bにおいて見られるように、横断部材は、前方に面する開口を有するC型チャネル部材で形成され得る。当該開口は、取り外し可能なアクセスカバー474で閉じている。電動モータ478によって駆動される流体圧ポンプ476が、チャネル部材の下部内に取り付けられている。動力は、バッテリーパック、主電源または他の好適な電源からコード(不図示)を介してモータに供給される。ポンプ476からの圧力は、圧力ライン(不図示)を介して、ハウジング482及び伸長可能/収縮可能ロッド484を有する流体圧シリンダ480に供給される。伸長可能/収縮可能ロッド484は、横断部材を形成するチャネルビームの上部において水平に取り付けられている。
明瞭化の目的のため、図22A及び図22Bは、構造的な横断部材を除いて駆動機構を図示している。それらの図において見られるように、流体圧シリンダ480のハウジングの先端部は、回動可能ヨーク486によってパッド488に接続されている。パッド488は、横断部材のウェブに取り付けられていて、流体圧シリンダのハウジングは、それに対して静的に保持されている。チェーンコネクタ490が、静的な取り付けパッド488から反対側の端部においてシリンダロッドに取り付けられている。図23Cにおいてより良く理解されるように、チェーンコネクタは、端面視で幾らかT字型であって、後方に突出する端縁494を有する略水平な上方板492と、その下端縁に沿ってチェーン取り付け部498を有する略鉛直な板496と、を有している。ロッド484の端部は、水平板と延長板との間の角度内に取り付けられている。上方板の突出する後方端縁494は、フレーム部材に取り付けられたチャネル型のガイド軌道500内に受容されている。当該ガイド軌道500は、ピストンロッドが伸縮される時、ピストンロッドの端部を支持して案内する。鉛直板496の下方端縁498は、取り付け部498の開口504の列を用いて、駆動チェーンの水平上方走行部502に接続されている。これにより、流体圧シリンダのピストンロッド484が伸縮される時、駆動チェーンの上方走行部502が最初に一方側へ、その後に他方側へ、引っ張られる。
図22Bの背面図に見られるように、駆動チェーンの上方及び下方の水平走行部502、506は、駆動部に亘って、流体圧シリンダに略平行に、横断部材の延長ウェブに向かって当該機構の背面側領域内で延びている。端部において、水平走行部502、506は、第1及び第2リール組立体510、510’の後方でスプロケット508の上方を軌道付けされている。リール組立体は、姿勢が反転されているが、同一である。図24A、図24B及び図25に示されるように、組立体510、510’の各々は、板518内のブシュ516を貫通する水平軸514を介してスプロケット508によって駆動されるチェーンリール512を含んでいる。前方側の側板520が取り外された状態でチェーンリールを図示している図24Bに見られるように、リール512の各々は、起動チェーンの一方の端部が接続されたスパイラルスプロケット521を含んでいて、チェーンリールが第1方向(図24Bにおいて時計回り)に回転されることに応じて、チェーンがリールの側板520間の領域内に引き込まれて螺旋状に巻き付けられ、チェーンリールが反対方向に回転されることに応じて、チェーンが巻き戻されて繰り出される。
チェーンリールから、起動チェーンは、アイドラスプロケット522の下方に軌道付けられており、アイドラスプロケットの軸524は、取り付け板518の第2ブシュ526内に支持されている。図21Bに図示された水平横断部材414内に取り付けられたリール組立体及び図15に図示されたフレーム部内に取り付けられた横断部材と共に、アイドラスプロケット522の外側端縁は、外側脚部440(図19B参照)の開口450を通って内側脚部442の内部へと突出している。この位置から、前述のように、起動チェーンの鉛直走行部454がマストヘッドスプロケット組立体まで上方に延びている。同様に、駆動部の反対側端部において、起動チェーンは、反転されたリール組立体510’のアイドラスプロケット522の下方を軌道付けられ、チェーンの鉛直走行部454’がフレームの内側及び外側脚部を鉛直方向に通るように軌道付けられている。
図22Cを更に参照して、折り曲げブラケットが、リール組立体の鉛直ベース板518の上方及び下方端縁に沿って取り付けられている。図26に見られるように、折り曲げブラケット528は、ベース板518及び関連の構成要素を、C型フレーム部材414内に位置決めして支持するように作用する。折り曲げブラケットの後方に延びるフランジ530が、チャネルの鉛直ウェブ532に対する間隔維持部材(スタンドオフ)として作用して、駆動機構の後方にスプロケット508及びチェーン走行部502、506を収容する隙間534を形成している。駆動部の構成要素は、フレーム部の下方横断部材内にコンパクトに収容されて保護されている。
このように、ロッド484を伸長させるような流体圧シリンダの駆動に応じて、駆動チェーンのチェーンコネクタ及び上方走行部502は、第1方向、図22Aの例では右方向、に駆動される。その際、駆動チェーンは、スプロケット508を通って作用して、チェーンリールの両方を第1方向(図22Aの時計回り)に回転させ、起動チェーンをアイドラスプロケット522の下方及びチェーンリールの上方に引き込み、チェーンの鉛直脚部454、454’を下方に引っ張る。これは、チェーンの他方の鉛直脚部458をマストヘッドスプロケット組立体に向けて上方に引っ張り、内側脚部452及び積荷用プラットフォームを図15の上昇位置まで上昇させる。ロッド484を収縮させるような流体圧シリンダの作動は、チェーンの上方走行部502を反対方向に駆動して、チェーンリール512を反対方向(図22Aの反時計回り)に回転させ、リール組立体をして起動チェーンを引き出させ、積荷用プラットフォーム426と共に内側脚部442を下降させる。貨物は、結果として、前述と同様に、迅速かつ効率良い態様でコンテナに対して移動され得て、組立体及び積荷の重量は、コンテナの端部によって安全に支持される。