(7. 詳細な説明)
(7.1 略語及び用語)
「β0」は、βグロビンサブユニット合成の欠如に関連した対立遺伝子を指す。
「β+」は、減少したβグロビンサブユニット合成に関連した対立遺伝子を指す。
本明細書で使用されるように、用語「約」は、数字と一緒に使用される場合、言及された数の1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、又は15%以内の任意の数値を指す。ある実施態様において、用語「約」は、その記載された数値を包含している。
本明細書で使用されるように、「ActRII」は、アクチビンII型受容体を指す。本明細書で使用されるように、「ActRIIA」は、アクチビンIIA型受容体を指す。例えば、Mathews及びValeの文献、1991, Cell 65:973-982を参照されたい。GenBank(商標)アクセッション番号NM_001278579.1は、例示的なヒトActRIIA核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_001265508.1は、例示的なヒトActRIIAアミノ酸配列を提供する。本明細書で使用されるように、「ActRIIB」は、アクチビンIIB型受容体を指す。例えば、Attisanoらの文献、1992, Cell 68: 97-108を参照されたい。GenBank(商標)アクセッション番号NM_001106.3は、例示的なヒトActRIIB核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_001097.2は、例示的なヒトActRIIBアミノ酸配列を提供する。
本明細書で使用されるように、「ActRIIA-mFc」又は「mActRIIA-Fc」は、マウスアクチビンIIA型受容体-IgG1融合タンパク質を指す。例えば、米国特許第8,173,601号、及びCarrancioらの文献、2014, British Journal of Haematology, 165:870-882を参照されたい。本明細書で使用されるように、「mActRIIB-Fc」又は「ActRIIB-mFc」は、マウスアクチビンIIB型受容体-IgG1融合タンパク質を指す。例えば、米国特許第8,173,601号を参照されたい。本明細書で使用されるように、「hActRIIA-Fc」又は「ActRIIA-hFc」は、例えば配列番号7などの、ヒトアクチビンIIA型受容体-IgG1融合タンパク質を指す。例えば、米国特許第8,173,601号を参照されたい。本明細書で使用されるように、「hActRIIB-Fc」又は「ActRIIB-hFc」は、ヒトアクチビンIIB型受容体-IgG1融合タンパク質を指す。例えば、米国特許第8,173,601号を参照されたい。
「AE」は、有害事象を指す。
「α-グロビン」は、「HBA1」としても公知の、α-グロビンを指す。GenBank(商標)アクセッション番号NP_000508.1は、例示的なヒトαグロビンのアミノ酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NM_000558.4は、例示的なヒトαグロビンの核酸配列を提供する。
「Bad」は、細胞死のBCL2関連アゴニストを指す。GenBank(商標)アクセッション番号NM_032989.2及びNM_004322.3は、例示的なヒトBadの核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_ 116784.1及びNP_ 004313.1は、例示的なヒトBadのアミノ酸配列を提供する。
「Bax」は、BCL2関連Xタンパク質を指す。GenBank(商標)アクセッション番号NM_001291430.1、NM_001291429.1、NM_001291428.1、NM_138764.4、NM_138761.3、NM_004324.3、NM_001291431.1、及びNM_138763.3は、例示的なヒトBaxの核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_ 001278359.1、NP_001278360.1、NP_001278358.1、NP_001278357.1、NP_620119.2、NP_620119.2、NP_620118.1、NP_620116.1、及びNP_004315.1は、例示的なヒトBaxのアミノ酸配列を提供する。
「Bcl-2」は、B細胞CLL/リンパ腫2を指す。GenBank(商標)アクセッション番号NP_000648.2及びNP_000624.2は、例示的なヒトBcl-2のアミノ酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NM_000633.2及びNM_000657.2は、例示的なヒトBcl-2の核酸配列を提供する。
「Bcl-xL」は、Bcl2様1を指す。GenBank(商標)アクセッション番号NP_612815.1及びNP_001182.1は、例示的なヒトBcl-xLのアミノ酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NM_001191.2及びNM_138578.1は、例示的なヒトBcl-xLの核酸配列を提供する。
「C5a」は、補体成分5のα鎖を指す。GenBank(商標)アクセッション番号NM_001735.2は、例示的なヒトC5aの核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_001726.2は、例示的なヒトC5aのアミノ酸配列を提供する。
「カスパーゼ-3」は、カスパーゼ3又はアポトーシス関連システインペプチダーゼを指す。GenBank(商標)アクセッション番号NM_032991.2及びNM_004346.3は、例示的なヒトカスパーゼ-3の核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_004337.2及びNP_116786.1は、例示的なヒトカスパーゼ-3のアミノ酸配列を提供する。
「CIAP1」は、バキュロウイルスIAP反復配列含有2を指す。GenBank(商標)アクセッション番号NM_001256166.1、NM_001256163.1、及びNM_001166.4は、例示的なヒトCIAP1の核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_001243095.1、NP_001243092.1、及びNP_001157.1は、例示的なヒトCIAP1のアミノ酸配列を提供する。
「EPC」は、赤血球前駆細胞を指す。
「G-CSF」は、コロニー刺激因子3を指す。GenBank(商標)アクセッション番号NM_001178147.1、NM_172220.2、NM_172219.2、及びNM_000759.3は、例示的なヒトG-CSFの核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_001171618.1、NP_757374.2、NP_757373.1、及びNP_000750.1は、例示的なヒトG-CSFのアミノ酸配列を提供する。
「GMCSF」は、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子を指す。GenBank(商標)アクセッション番号NM_000758.3は、例示的なヒトGMCSFの核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_000749.2は、例示的なヒトGMCSFのアミノ酸配列を提供する。
「GATA1」は、グロビン転写因子1としても公知の、GATA結合因子1を指す。GenBank(商標)アクセッション番号NP_002040.1は、例示的なヒトGATA1のアミノ酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NM_002049.3は、例示的なヒトGATA1の核酸配列を提供する。
「GATA2」は、GATA結合因子2を指す。GenBank(商標)アクセッション番号NP_116027.2及びNP_001139134.1は、例示的なヒトGATA2のアミノ酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NM_001145662.1、NM_032638.4、及びNM_001145661.1は、例示的なヒトGATA2の核酸配列を提供する。
「GYPA」は、グリコホリンAを指す。GenBank(商標)アクセッション番号NP_002090.4、NP_001295116.1及びNP_001295119.1は、例示的なヒトGYPAのアミノ酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NM_002099.7、NM_001308187.1及びNM_001308190.1は、例示的なヒトGYPAの核酸配列を提供する。
「GRO-a」は、CXCL1としても公知の、成長調節α-タンパク質を指す。GenBank(商標)アクセッション番号NP_001502.1は、例示的なヒトGRO-aのアミノ酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NM_001511.3は、例示的なヒトGRO-aの核酸配列を提供する。
ある実施態様において、「Hb」は、ヘモグロビンタンパク質を指す。GenBank(商標)アクセッション番号NP_000549.1は、例示的なヒトヘモグロビンαサブユニットのアミノ酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_000509.1は、例示的なヒトヘモグロビンβサブユニットのアミノ酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_000550.2は、例示的なヒトヘモグロビンγサブユニットのアミノ酸配列を提供する。典型的には、ヒト成人におけるヘモグロビンの最も一般的な形は、2つのαサブユニット及び2つのβサブユニットを含む。「ヘモグロビンF」又は「HbF」とも称される、胎児ヘモグロビンは、2つのαサブユニット及び2つのγサブユニットを含む。
ある実施態様において、「HbE」又は「ヘモグロビンE」は、ヘモグロビン、例えば、ヒトヘモグロビンの変異型を指す。ヘモグロビンEは、2つのαサブユニット及び2つのβサブユニットを含み、ここでβサブユニットの26位は、グルタミン酸からリジンへ変異されている(E26K)。
ある実施態様において、「HbE/β-サラセミア」は、ヘモグロビンE及びβ0対立遺伝子の共遺伝を指す。
ある実施態様において、「HbS」又は「ヘモグロビンS」は、ヘモグロビンの変異型を指す。ヘモグロビンSは、2つのαサブユニット及び2つのβサブユニットを含み、ここでβサブユニットの6位は、グルタミンからバリンへ変異されている(G6V)。
「HIF-1a」は、低酸素誘導因子1、αサブユニット(塩基性ヘリックス-ループ-ヘリックス転写因子)を指す。GenBank(商標)アクセッション番号NM_001243084.1、NM_001530.3、及びNM_181054.2は、例示的なヒトHIF-1aの核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_001230013.1、NP_851397.1、及びNP_001521.1は、例示的なヒトHIF-1aのアミノ酸配列を提供する。
「HO-2」は、ヘムオキシゲナーゼ(デサイクリング)2を指す。GenBank(商標)アクセッション番号NM_001286271.1、NM_001286270.1、NM_001286269.1、NM_001286268.1、NM_001286267.1、NM_001127206.2、NM_001127205.1、NM_001127204.1、及びNM_002134.3は、例示的なヒトHO-2の核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_001273200.1、NP_001273199.1、NP_001273198.1、NP_001273197.1、NP_001273196.1、NP_001120678.1、NP_001120677.1、NP_001120676.1、及びNP_002125.3は、例示的なヒトHO-2のアミノ酸配列を提供する。
「IL-1a」は、インターロイキン1αを指す。GenBank(商標)アクセッション番号NM_000575.4は、例示的なヒトIL-1aの核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_000566.3は、例示的なヒトIL-1aのアミノ酸配列を提供する。
「IL-1b」は、インターロイキン1βを指す。GenBank(商標)アクセッション番号NM000576.2は、例示的なヒトIL-1bの核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_000567.1は、例示的なヒトIL-1bのアミノ酸配列を提供する。
「IL-2」は、インターロイキン2を指す。GenBank(商標)アクセッション番号NM000586.3は、例示的なヒトIL-2の核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_000577.2は、例示的なヒトIL-2のアミノ酸配列を提供する。
「IL-6」は、インターロイキン6を指す。GenBank(商標)アクセッション番号NM_000600.3は、例示的なヒトIL-6の核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_000591.1は、例示的なヒトIL-6のアミノ酸配列を提供する。
「IL-8」は、インターロイキン8を指す。GenBank(商標)アクセッション番号NM_000584.3は、例示的なヒトIL-8の核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_000575.1は、例示的なヒトIL-8のアミノ酸配列を提供する。
「IL-10」は、インターロイキン10を指す。GenBank(商標)アクセッション番号NM_000572.2は、例示的なヒトIL-10の核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_000563.1は、例示的なヒトIL-10のアミノ酸配列を提供する。
「IL-1Ra」は、インターロイキン-1受容体アンタゴニストを指す。GenBank(商標)アクセッション番号NP_776215.1、NP_776214.1、NP_776213.1、及びNP_000568.1は、例示的なヒトIL-1Raのアミノ酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NM_173842.2、NM_173843.2、NM_173841.2、及びNM_000577.4は、例示的なヒトIL-1Raの核酸配列を提供する。
「IP-10」は、ケモカイン(C-X-Cモチーフ)リガンド10を指す。GenBank(商標)アクセッション番号NM_001565.3は、例示的なヒトIP-10の核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_001556.2は、例示的なヒトIP-10のアミノ酸配列を提供する。
「MCP-1」は、CCL2としても公知の、単球化学誘引タンパク質1を指す。GenBank(商標)アクセッション番号NP_001116513.2及びNP_001116868.1は、例示的なヒトIL-1Raのアミノ酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NM_002982.3は、例示的なヒトMCP-1の核酸配列を提供する。
「MIF」は、マクロファージ遊走抑制因子(グリコシル化阻害因子)を指す。GenBank(商標)アクセッション番号NM_002415.1は、例示的なヒトMIFの核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_002406.1は、例示的なヒトMIFのアミノ酸配列を提供する。
「p21」は、サイクリン依存性キナーゼインヒビター1Aを指す。GenBank(商標)アクセッション番号NM_001291549.1、NM_001220778.1、NM_001220777.1、NM_078467.2、及びNM_000389.4は、例示的なヒトp21の核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_001278478.1及びNP_001207707.1は、例示的なヒトp21のアミノ酸配列を提供する。
「p27」は、サイクリン依存性キナーゼインヒビター1Bを指す。GenBank(商標)アクセッション番号NM_004064.4は、例示的なヒトp27の核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_004055.1は、例示的なヒトp27のアミノ酸配列を提供する。
「PON2」は、パラオキソナーゼ2を指す。GenBank(商標)アクセッション番号NM_001018161.1及びNM_000305.2は、例示的なヒトPON2の核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_001018171.1及びNP_000296.2は、例示的なヒトPON2のアミノ酸配列を提供する。
「RANTES」は、ケモカイン(C-Cモチーフ)リガンド5を指す。GenBank(商標)アクセッション番号NM_001278736.1及びNM_002985.2は、例示的なヒトRANTESの核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_001265665.1及びNP_002976.2は、例示的なヒトRANTESのアミノ酸配列を提供する。
「セルピンE1」は、セルピンペプチダーゼインヒビター、クレードE(ネキシン、1型プラスミノーゲン活性化因子阻害因子)、メンバー1を指す。GenBank(商標)アクセッション番号NP_000593.1は、例示的なヒトセルピンE1のアミノ酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NM_000602.4は、例示的なヒトセルピンE1の核酸配列を提供する。
「ICAM-1」は、細胞内接着分子1を指す。GenBank(商標)アクセッション番号NP_000192.2は、例示的なヒトICAM-1のアミノ酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NM_000201.2は、例示的なヒトICAM-1の核酸配列を提供する。
「サバイビン」は、バキュロウイルスIAP反復配列含有5を指す。GenBank(商標)アクセッション番号NP_001012271.1、NP_001012270.1、及びNP_001159.2は、例示的なヒトサバイビンのアミノ酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NM_001168.2、NM_001012270.1、及びNM_001012271.1は、例示的なヒトサバイビンの核酸配列を提供する。
「TRAIL R1」は、腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリー、メンバー10aを指す。GenBank(商標)アクセッション番号NM_003844.3は、例示的なヒトTRAIL R1の核酸配列を提供する。GenBank(商標)アクセッション番号NP_003835.3は、例示的なヒトTRAIL R1のアミノ酸配列を提供する。
(7.2 概要)
ActRIIシグナル伝達インヒビター(例えば、ActRIIA-hFc(配列番号7)又はActRIIB-hFc(配列番号25);第7.8節参照)を対象に投与すること、並びに1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)を、(i)本明細書に提供される方法(第7.3節参照)に従い治療される対象(第7.5節参照)の選択;及び/又は、(ii)本明細書に提供される方法(第7.3節参照)に従い治療される対象(第7.5節参照)のモニタリング:に利用することを含む、対象におけるβ-サラセミアの治療方法が、本明細書に提供される。
理論に束縛されるものではないが、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4及び7.4.1節参照)におけるβ-サラセミア対象の赤血球前駆細胞(EPC)の反応性を使用し、患者が、ActRIIシグナル伝達インヒビター(例えば、ActRIIA-hFc(配列番号7)又はActRIIB-hFc(配列番号25))による治療に対し反応するかどうかを、予測することができる。更に、理論に束縛されるものではないが、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4及び7.4.1節参照)におけるβ-サラセミア対象の間質細胞の反応性を使用し、患者が、ActRIIシグナル伝達インヒビター(例えば、ActRIIA-hFc(配列番号7)又はActRIIB-hFc(配列番号25))による治療に対し反応するかどうかを、予測することができる。同様に、対象がActRIIシグナル伝達インヒビター(例えば、ActRIIA-hFc(配列番号7)又はActRIIB-hFc(配列番号25))によるβ-サラセミアの治療に対しどの程度良好に反応するかを決定するために、β-サラセミア対象を、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4及び7.4.1節参照)を使用しモニタリングすることができる。
例えば、いずれの理論にも束縛されるものではないが、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法が、第7.4.1節において提供される1以上の転帰パラメータを生じる場合、対象は、ActRIIシグナル伝達インヒビター(例えば、ActRIIA-hFc(配列番号7)又はActRIIB-hFc(配列番号25))による治療のために選択され、並びに該治療に対して反応すると考えることができる。
ある実施態様において、「反応する」又は「反応性」は、対象におけるβ-サラセミアの治療を含む。ある実施態様において、β-サラセミアの文脈において「治療する」、「治療」又は「治療している」は、β-サラセミアの少なくとも1つの症状の改善を含む。βの症状の非限定的例は、骨髄における赤血球形成の欠如、無効な赤血球形成、不充分なヘモグロビンレベル、多臓器機能障害、鉄過剰負荷、蒼白、疲労、黄疸、及び脾腫を含む。
(7.3 治療方法)
ActRIIシグナル伝達インヒビターの医薬有効用量を対象へ投与することを含み、ここで対象は、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)を用いることにより選択される、対象においてβ-サラセミアを治療する方法が、本明細書において提供される。同じく、ActRIIシグナル伝達インヒビターの医薬有効用量を対象へ投与し、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)を実行し、並びにインビトロ細胞培養法を基に対象へ投与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの後続の投与量を決定することを含む、対象においてβ-サラセミアを治療する方法も、本明細書に提供される。ある実施態様において、医薬有効用量は、第7.6節に記載された投与量である。ある実施態様において、医薬有効用量は、第7.6節に記載された頻度で、対象へ投与される。ある実施態様において、医薬有効用量は、第7.6節に記載された投与経路に従い、対象へ投与される。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.8節に記載されている。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.8.1節に記載されたActRIIAシグナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、ActRIIAシグナル伝達インヒビターは、ActRIIA-hFc(例えば、配列番号7)などのActRIIA-Fcである。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.8.2節に記載されたActRIIBシグナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、ActRIIBシグナル伝達インヒビターは、ActRIIB-hFc(例えば、配列番号25)などのActRIIB-Fcである。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.7節に記載された組成物の一部である。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.3.1節に記載された第二の医薬活性物質又は療法と組合せて、対象へ投与される。
理論に束縛されるものではないが、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4及び7.4.1節参照)におけるβ-サラセミア対象のEPCの反応性は、患者が、ActRIIシグナル伝達インヒビターによる治療に反応するかどうかを予測するために使用することができる。更に、理論に束縛されるものではないが、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4及び7.4.1節参照)におけるβ-サラセミア対象の間質細胞の反応性は、患者が、ActRIIシグナル伝達インヒビターによる治療に反応するかどうかを予測するために使用することができる。従って、理論に束縛されるものではないが、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法は、(i)本明細書に提供される方法に従い治療されるべき対象を選択するため、及び/又は、(ii)対象へ投与されるActRIIシグナル伝達インヒビターの後続の投与量は、増加又は減少されるべきであるかどうかを決定するため:に実行されてよい。
ある実施態様において、該対象は、第7.5節に記載された対象である。ある実施態様において、第7.4.1節に提供された転帰パラメータの1、2、3又はそれよりも多くが、第7.4節において提供されたインビトロ細胞培養法において達成され、ここでインビトロ細胞培養法が、対象由来のEPCを利用する場合に、該対象は、ActRIIシグナル伝達インヒビターにより治療されるべきであると選択される。ある実施態様において、第7.4.1節に提供された転帰パラメータの1、2、3又はそれよりも多くが、第7.4節において提供されたインビトロ細胞培養法において達成され、ここでインビトロ細胞培養法が、対象由来の間質細胞を利用する場合に、該対象は、ActRIIシグナル伝達インヒビターにより治療されるべきである。ある実施態様において、第7.4.1節に提供された転帰パラメータの1、2、3又はそれよりも多くが、第7.4節において提供されたインビトロ細胞培養法において達成され、ここでインビトロ細胞培養法が、対象由来のEPC及び参照集団由来の間質細胞を利用する場合に、該対象は、ActRIIシグナル伝達インヒビターにより治療されるべきである。ある実施態様において、該参照集団は、第7.9節に記載されている通りである。
ある実施態様において、該対象は、第7.5節に記載された対象である。ある実施態様において、第7.4.1節に提供された転帰パラメータの1、2、3又はそれよりも多くが、第7.4節において提供されたインビトロ細胞培養法において達成され、ここでインビトロ細胞培養法が、対象由来のEPCを利用する場合に、該対象は、ActRIIシグナル伝達インヒビターによる治療に反応すると予測される。ある実施態様において、第7.4.1節に提供された転帰パラメータの1、2、3又はそれよりも多くが、第7.4節において提供されたインビトロ細胞培養法において達成され、ここでインビトロ細胞培養法が、対象由来の間質細胞を利用する場合に、該対象は、ActRIIシグナル伝達インヒビターによる治療に反応すると予測される。ある実施態様において、第7.4.1節に提供された転帰パラメータの1、2、3又はそれよりも多くが、第7.4節において提供されたインビトロ細胞培養法において達成され、ここでインビトロ細胞培養法が、対象由来のEPC及び参照集団由来の間質細胞を利用する場合に、該対象は、ActRIIシグナル伝達インヒビターによる治療に反応すると予測される。ある実施態様において、該参照集団は、第7.9節に記載されている通りである。
具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、本明細書に提供される治療方法の前に実行される。具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、本明細書に提供される治療方法の後に実行される。具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、本明細書に提供される治療方法と同時に実行される。
ある実施態様において、該インビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、ActRIIシグナル伝達インヒビターの初回投与量を対象へ投与する前の期間に実行される。ある実施態様においてActRIIシグナル伝達インヒビターの初回投与量を対象へ投与する前の期間は、ActRIIシグナル伝達インヒビターの初回投与量の対象への投与の1日、1週間、2週間、3週間、4週間、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、又は1年以内である。
ある実施態様において、該治療方法は、ActRIIシグナル伝達インヒビターの初回投与量を対象へ投与した後の期間で、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)を実行することを更に含む。ある実施態様において、1つのインビトロ細胞培養法が、実行される。ある実施態様において、2つのインビトロ細胞培養法が、実行される。ある実施態様において、3つのインビトロ細胞培養法が、実行される。ある実施態様において、4つのインビトロ細胞培養法が、実行される。ある実施態様において、5つのインビトロ細胞培養法が、実行される。ある実施態様において、6つのインビトロ細胞培養法が、実行される。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターの初回投与量が対象へ投与された後の期間は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、4週間、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、又は12ヶ月である。
ある実施態様において、該治療方法は、(i)1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)を、ActRIIシグナル伝達インヒビターの初回投与量を対象へ投与した後のある期間実行すること;並びに、(ii)ActRIIシグナル伝達インヒビターの後続の投与量を対象へ投与すること:を更に含む。ある実施態様において、1つのインビトロ細胞培養法が、実行される。ある実施態様において、2つのインビトロ細胞培養法が、実行される。ある実施態様において、3つのインビトロ細胞培養法が、実行される。ある実施態様において、4つのインビトロ細胞培養法が、実行される。ある実施態様において、5つのインビトロ細胞培養法が、実行される。ある実施態様において、6つのインビトロ細胞培養法が、実行される。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターの初回投与量が対象へ投与された後の期間は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、4週間、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、又は12ヶ月である。ある実施態様において、後続の投与量は、第7.6節に記載された後続の投与量である。ある実施態様において、後続の投与量は、第7.6節に記載された頻度で対象へ投与される。ある実施態様において、後続の投与量は、第7.6節に記載された投与経路に従い、対象へ投与される。ある実施態様において、第7.4.1節に提供される転帰パラメータの1、2、3、又はそれよりも多くが、第7.4節に提供されるインビトロ細胞培養法において達成され、ここでインビトロ細胞培養法が、対象由来のEPCを利用する場合、後続の投与量は、初回投与量未満である(例えば、初期投与量と比べ減少した濃度又は減少した頻度で投与される)。ある実施態様において、第7.4.1節に提供される転帰パラメータの1、2、3、又はそれよりも多くが、第7.4節に提供されるインビトロ細胞培養法において達成され、ここでインビトロ細胞培養法が、対象由来の間質細胞を利用する場合、後続の投与量は、初回投与量未満である(例えば、初期投与量と比べ減少した濃度又は減少した頻度で投与される)。ある実施態様において、第7.4.1節に提供される転帰パラメータの1、2、3又はそれよりも多くが、第7.4節に提供されるインビトロ細胞培養法において達成され、ここでインビトロ細胞培養法が、対象由来のEPC及び参照集団由来の間質細胞を利用する場合、後続の投与量は、初回投与量未満である(例えば、初期投与量と比べ減少した濃度又は減少した頻度で投与される)。ある実施態様において、該参照集団は、第7.9節に記載されている通りである。
ある実施態様において、第7.4.1節に提供される転帰パラメータの1、2、3又はそれよりも多くが、第7.4節に提供されるインビトロ細胞培養法において達成されず、ここでインビトロ細胞培養法が、対象由来のEPCを利用する場合、後続の投与量は、初回投与量よりも多い(例えば、初期投与量と比べ増加した濃度又は増加した頻度で投与される)。ある実施態様において、第7.4.1節に提供される転帰パラメータの1、2、3又はそれよりも多くが、第7.4節に提供されるインビトロ細胞培養法において達成されず、ここでインビトロ細胞培養法が、対象由来の間質細胞を利用する場合、後続の投与量は、初回投与量よりも多い(例えば、初期投与量と比べ増加した濃度又は増加した頻度で投与される)。ある実施態様において、第7.4.1節に提供される転帰パラメータの1、2、3又はそれよりも多くが、第7.4節に提供されるインビトロ細胞培養法において達成されず、ここでインビトロ細胞培養法が、対象由来のEPC及び参照集団由来の間質細胞を利用する場合、後続の投与量は、初回投与量よりも多い(例えば、初期投与量と比べ増加した濃度又は増加した頻度で投与される)。ある実施態様において、該参照集団は、第7.9節に記載されている通りである。
ActRIIシグナル伝達インヒビターを対象へ投与することを含み、ここで患者は、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)を用いてモニタリングされる、対象においてβ-サラセミアを治療する方法も、本明細書に提供される。ある実施態様において、医薬有効用量は、第7.6節に記載された投与量である。ある実施態様において、医薬有効用量は、第7.6節に記載された頻度で、対象へ投与される。ある実施態様において、医薬有効用量は、第7.6節に記載された投与経路に従い、対象へ投与される。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.8節に記載されている。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.8.1節に記載されたActRIIAシグナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、ActRIIAシグナル伝達インヒビターは、ActRIIA-hFc(例えば、配列番号7)などのActRIIA-Fcである。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.8.2節に記載されたActRIIBシグナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、ActRIIBシグナル伝達インヒビターは、ActRIIB-hFc(例えば、配列番号25)などのActRIIB-Fcである。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.7節に記載された組成物の一部である。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.3.1節に記載された第二の医薬活性物質又は療法と組合せて、対象へ投与される。ある実施態様において、該対象は、第7.5節に記載された対象である。
理論に束縛されるものではないが、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4及び7.4.1節参照)におけるβ-サラセミア対象のEPCの反応性は、対象が、ActRIIシグナル伝達インヒビターによる治療に反応すると予測されるかどうかを決定するために対象をモニタリングするために使用することができる。更に、理論に束縛されるものではないが、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4及び7.4.1節参照)におけるβ-サラセミア対象の間質細胞の反応性は、対象が、ActRIIシグナル伝達インヒビターによる治療に反応すると予測されるかどうかをモニタリングするために使用することができる。例えば、いずれか特定の理論に束縛されるものではないが、ActRIIシグナル伝達インヒビターの対象への投与は、対象のEPC及び/又は間質細胞を、ActRIIシグナル伝達インヒビターに曝露し、結果的にActRIIシグナル伝達インヒビターが投与された対象由来のEPC及び/又は間質細胞を利用する本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法は、インビトロ細胞培養法へのActRIIシグナル伝達インヒビターの添加を必要としない。従って、ある実施態様において、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法を使用することによる患者のモニタリングは、ActRIIシグナル伝達インヒビターの非存在下で、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)を実行することを含む。ある実施態様において、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法を使用することによる患者のモニタリングは、ActRIIシグナル伝達インヒビターの存在下で本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)を実行することを含む。
ある実施態様において、第7.4.1節に提供された転帰パラメータの1、2、3又はそれよりも多くが、第7.4節において提供されたインビトロ細胞培養法において達成され、ここでインビトロ細胞培養法が、対象由来のEPCを利用する場合に、該対象は、ActRIIシグナル伝達インヒビターによる治療に反応すると予測される。ある実施態様において、第7.4.1節に提供された転帰パラメータの1、2、3又はそれよりも多くが、第7.4節において提供されたインビトロ細胞培養法において達成され、ここでインビトロ細胞培養法が、対象由来の間質細胞を利用する場合に、該対象は、ActRIIシグナル伝達インヒビターによる治療に反応すると予測される。ある実施態様において、第7.4.1節に提供された転帰パラメータの1、2、3又はそれよりも多くが、第7.4節において提供されたインビトロ細胞培養法において達成され、ここでインビトロ細胞培養法が、対象由来のEPC及び参照集団由来の間質細胞を利用する場合に、該対象は、ActRIIシグナル伝達インヒビターによる治療に反応すると予測される。ある実施態様において、該参照集団は、第7.9節に記載されている通りである。
ある実施態様において、該インビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、ActRIIシグナル伝達インヒビターの初回投与量を対象へ投与した後の第一の期間に実行される。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターの初回投与量を対象へ投与した後の第一の期間は、ActRIIシグナル伝達インヒビターの初回投与量の対象への投与の1日、1週間、2週間、3週間、4週間、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、又は1年以内である。
ある実施態様において、該治療方法は、ActRIIシグナル伝達インヒビターの初回投与量が対象へ投与された後の第二の期間、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)を実行することを、更に含む。ある実施態様において、1つのインビトロ細胞培養法が、実行される。ある実施態様において、2つのインビトロ細胞培養法が、実行される。ある実施態様において、3つのインビトロ細胞培養法が、実行される。ある実施態様において、4つのインビトロ細胞培養法が、実行される。ある実施態様において、5つのインビトロ細胞培養法が、実行される。ある実施態様において、6つのインビトロ細胞培養法が、実行される。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターの初回投与量が対象へ投与された後の第二の期間は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、4週間、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、又は12ヶ月である。
ある実施態様において、該治療方法は、(i)ActRIIシグナル伝達インヒビターを対象へ投与すること;(ii)1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)を、ActRIIシグナル伝達インヒビターの初回投与量を対象へ投与した後の第一の期間実行すること;並びに、(ii)ActRIIシグナル伝達インヒビターの後続の投与量を対象へ投与すること:を含む。ある実施態様において、1つのインビトロ細胞培養法が、実行される。ある実施態様において、2つのインビトロ細胞培養法が、実行される。ある実施態様において、3つのインビトロ細胞培養法が、実行される。ある実施態様において、4つのインビトロ細胞培養法が、実行される。ある実施態様において、5つのインビトロ細胞培養法が、実行される。ある実施態様において、6つのインビトロ細胞培養法が、実行される。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターの初回投与量が対象へ投与された後の期間は、1日、2日、3日、4日、5日、6日、1週間、2週間、3週間、4週間、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、又は12ヶ月である。ある実施態様において、後続の投与量は、第7.6節に記載された後続の投与量である。ある実施態様において、後続の投与量は、第7.6節に記載された頻度で対象へ投与される。ある実施態様において、後続の投与量は、第7.6節に記載された投与経路に従い、対象へ投与される。ある実施態様において、第7.4.1節に提供される転帰パラメータの1、2、3、又はそれよりも多くが、第7.4節に提供されるインビトロ細胞培養法において達成され、ここでインビトロ細胞培養法が、対象由来のEPCを利用する場合、後続の投与量は、初回投与量未満である(例えば、初期投与量と比べ減少した濃度又は減少した頻度で投与される)。ある実施態様において、第7.4.1節に提供される転帰パラメータの1、2、3、又はそれよりも多くが、第7.4節に提供されるインビトロ細胞培養法において達成され、ここでインビトロ細胞培養法が、対象由来の間質細胞を利用する場合、後続の投与量は、初回投与量未満である(例えば、初期投与量と比べ減少した濃度又は減少した頻度で投与される)。ある実施態様において、第7.4.1節に提供される転帰パラメータの1、2、3又はそれよりも多くが、第7.4節に提供されるインビトロ細胞培養法において達成され、ここでインビトロ細胞培養法が、対象由来のEPC及び参照集団由来の間質細胞を利用する場合、後続の投与量は、初回投与量未満である(例えば、初期投与量と比べ減少した濃度又は減少した頻度で投与される)。ある実施態様において、該参照集団は、第7.9節に記載されている通りである。
ある実施態様において、第7.4.1節に提供される転帰パラメータの1、2、3又はそれよりも多くが、第7.4節に提供されるインビトロ細胞培養法において達成されず、ここでインビトロ細胞培養法が、対象由来のEPCを利用する場合、後続の投与量は、初回投与量よりも多い(例えば、初期投与量と比べ増加した濃度又は増加した頻度で投与される)。ある実施態様において、第7.4.1節に提供される転帰パラメータの1、2、3又はそれよりも多くが、第7.4節に提供されるインビトロ細胞培養法において達成されず、ここでインビトロ細胞培養法が、対象由来の間質細胞を利用する場合、後続の投与量は、初回投与量よりも多い(例えば、初期投与量と比べ増加した濃度又は増加した頻度で投与される)。ある実施態様において、第7.4.1節に提供される転帰パラメータの1、2、3又はそれよりも多くが、第7.4節に提供されるインビトロ細胞培養法において達成されず、ここでインビトロ細胞培養法が、対象由来のEPC及び参照集団由来の間質細胞を利用する場合、後続の投与量は、初回投与量よりも多い(例えば、初期投与量と比べ増加した濃度又は増加した頻度で投与される)。ある実施態様において、該参照集団は、第7.9節に記載されている通りである。
ActRIIシグナル伝達インヒビターが対象へ投与される場合に、β-サラセミアが、対象において治療されるかどうかを予測するための、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)の使用も、本明細書に提供される。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法において利用される赤血球前駆細胞は、対象から得られる。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法において利用される間質細胞は、対象から得られる。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法において利用される間質細胞は、参照集団から得られる。いずれか特定の理論に束縛されるものではないが、インビトロ細胞培養アッセイにおける赤血球前駆細胞及び/又は間質細胞が対象から得られる、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法における1以上の転帰パラメータ(第7.4.1節参照)の出現は、ActRIIシグナル伝達インヒビターを対象へ投与した時点で、β-サラセミアが、対象において治療されることを指摘している。
ActRIIシグナル伝達インヒビターが投与されるべき対象の選択のための、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)の使用も、本明細書に提供される。ある実施態様において、対象から得られた1以上の細胞が、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)において利用され、且つ1以上の転帰パラメータが出現する場合に、ActRIIシグナル伝達インヒビターが投与されるべき対象が、選択される。ある実施態様において、該転帰パラメータは、第7.4.1節に記載されている通りである。
ActRIIシグナル伝達インヒビターが対象へ投与された場合の、対象におけるβ-サラセミアの治療をモニタリングするための、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)の使用も、本明細書に提供される。
(7.3.1 組合せ療法)
ある実施態様において、本明細書に提供される方法(第7.3節及び第7.4節参照)は、第二の医薬活性物質又は療法と組合せて実行される。そのような組合せ療法は、治療の個別の成分の同時、連続、又は個別の投薬により、達成されてよい。更に、そのような組合せ療法の成分として投与される場合、ActRIIシグナル伝達インヒビター及び第二の医薬活性物質又は療法は、相乗的であってよく、結果的にいずれか又は両方の成分の1日投与量は、通常単独療法として投与されるいずれかの成分の投与量と比べ、減少されてよい。あるいは、そのような組合せ療法の成分として投与される場合、本明細書に提供されるActRIIシグナル伝達インヒビター及び第二の医薬活性物質又は療法は、相加的であってよく、結果的に各成分の1日投与量は、通常単独療法として投与されるいずれかの成分の投与量と類似又は同じである。
ある実施態様において、本明細書に提供されるActRIIシグナル伝達インヒビターは、第二の医薬活性物質又は療法と同日に投与される。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第二の医薬活性物質又は療法の1、2、3日前又はそれよりも以前に投与される。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第二の医薬活性物質又は療法の1、2、3日後又はそれよりも以降に投与される。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第二の医薬活性物質又は療法の1、2、3週間以内又はそれよりも長い期間以内に投与される。
ある実施態様において、第二の医薬活性物質又は療法は、各々、β-サラセミアの治療に使用される活性物質又は療法である。β-サラセミアの治療に使用される医薬活性物質又は療法の非限定的例は、赤血球輸血、例えばデフェロキサミン、デフェリプロン、及び/又はデフェラシロクスなどの鉄キレート療法、例えばヒドロキシ尿素などの胎児ヘモグロビン誘導剤、並びに造血幹細胞移植がある。
(7.4 インビトロ細胞培養法)
理論に束縛されるものではないが、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法におけるβ-サラセミア対象の赤血球前駆細胞(EPC)の反応性は、患者が、ActRIIシグナル伝達インヒビター(例えば、ActRIIA-hFc(配列番号7)又はActRIIB-hFc(配列番号25))による治療に反応するかどうかを予測するために使用することができる。更に、理論に束縛されるものではないが、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法におけるβ-サラセミア対象の間質細胞の反応性は、患者が、ActRIIシグナル伝達インヒビター(例えば、ActRIIA-hFc(配列番号7)又はActRIIB-hFc(配列番号25))による治療に反応するかどうかを予測するために使用することができる。同様に、対象が、ActRIIシグナル伝達インヒビター(例えば、ActRIIA-hFc(配列番号7)又はActRIIB-hFc(配列番号25))によるβ-サラセミアの治療にどの程度良く反応するかを決定するために、β-サラセミア対象は、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法を用いてモニタリングすることができる。例えば、いずれかの理論に束縛されるものではないが、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法が、第7.4.1節に提供される転帰パラメータの1以上を生じる場合、対象は、ActRIIシグナル伝達インヒビター(例えば、ActRIIA-hFc(配列番号7)又はActRIIB-hFc(配列番号25))による治療のために選択され、且つ該治療に対し反応すると考えることができる。具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、本明細書に提供される治療方法の前に、実行される。具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、本明細書に提供される治療方法の後に、実行される。具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、本明細書に提供される治療方法と同時に、実行される。具体的な実施態様において、治療方法は、第7.3節に記載されている。具体的な実施態様において、患者は、第7.5節に記載された患者である。
(a)アクチビンII型受容体(ActRII)シグナル伝達インヒビターの存在下ある期間、EPC及び間質細胞を共培養すること;並びに、(b)EPCにおけるGYPA、GATA1、GATA2、又はα-グロビンのレベルを決定すること:を含む、インビトロ細胞培養法が、本明細書に提供される。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、インビトロ細胞培養法の上清中のGYPA、GATA1、GATA2、又はα-グロビンのレベルを決定することを更に含む。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後の細胞数を決定することを更に含む。ある実施態様において、EPC中のGYPA、GATA1、GATA2、又はα-グロビンのレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、上清中のGYPA、GATA1、GATA2、又はα-グロビンのレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後のEPCの細胞生存度を決定することを更に含む。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後の培養物中のEPCの数を決定することを更に含む。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後の赤血球分化を決定することを更に含む。具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、本明細書に提供される治療方法の前に、実行される。具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、本明細書に提供される治療方法の後に、実行される。具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、本明細書に提供される治療方法と同時に、実行される。具体的な実施態様において、治療方法は、第7.3節に記載されている通りである。
また、(a)アクチビンII型受容体(ActRII)シグナル伝達インヒビターの存在下ある期間、EPC及び間質細胞を共培養すること;並びに、(b)EPCの増殖のレベルを決定すること:を含む、インビトロ細胞培養法も、本明細書に提供される。ある実施態様において、EPCの増殖のレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後のEPCの細胞生存度を決定することを更に含む。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後の培養物中のEPCの数を決定することを更に含む。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後の赤血球分化を決定することを更に含む。具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、本明細書に提供される治療方法の前に、実行される。具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、本明細書に提供される治療方法の後に、実行される。具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、本明細書に提供される治療方法と同時に、実行される。具体的な実施態様において、治療方法は、第7.3節に記載されている通りである。
また、(a)アクチビンII型受容体(ActRII)シグナル伝達インヒビターの存在下ある期間、間質細胞を培養すること;並びに、(b)工程(a)の培養物から得られた上清中のICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2のレベルを決定すること:を含む、インビトロ細胞培養法も、本明細書に提供される。ある実施態様において、この方法は、間質細胞中のICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2のレベルを決定することを更に含む。ある実施態様において、上清中のICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2のレベルは、第7.9節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、間質細胞中のICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2のレベルは、第7.9節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後の間質細胞の細胞生存度を決定することを更に含む。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後の培養物中の間質細胞の数を決定することを更に含む。具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、本明細書に提供される治療方法の前に、実行される。具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、本明細書に提供される治療方法の後に、実行される。具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、本明細書に提供される治療方法と同時に、実行される。具体的な実施態様において、治療方法は、第7.3節に記載されている通りである。
また、(a)ある期間、馴化培地においてEPCを培養し、ここで馴化培地は、ActRIIシグナル伝達インヒビターの存在下培養された間質細胞から得られること;並びに、(b)工程(a)の培養物から得られた、EPC中のGYPA、GATA1、GATA2、及び/もしくはα-グロビンのレベル、並びに/又は上清中のICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2のレベルを決定すること:を含む、インビトロ細胞培養法も、本明細書に提供される。ある実施態様において、この方法は、インビトロ細胞培養法の上清中のGYPA、GATA1、GATA2、及び/又はα-グロビンのレベルを決定することを更に含む。ある実施態様において、この方法は、インビトロ細胞培養法のEPC中のICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2のレベルを決定することを更に含む。ある実施態様において、馴化培地は、ActRIIシグナル伝達インヒビターの存在下EPCと共培養された間質細胞から得られる。ある実施態様において、EPC中のGYPA、GATA1、GATA2、及び/又はα-グロビンのレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、上清中のGYPA、GATA1、GATA2、及び/又はα-グロビンのレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、上清中のICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2のレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、EPC中のICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2のレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後のEPCの細胞生存度を決定することを更に含む。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後の培養物中のEPCの数を決定することを更に含む。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間後の赤血球分化を決定することを更に含む。具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、本明細書に提供される治療方法の前に、実行される。具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、本明細書に提供される治療方法の後に、実行される。具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、本明細書に提供される治療方法と同時に、実行される。具体的な実施態様において、治療方法は、第7.3節に記載されている通りである。
また、(a)ある期間、馴化培地においてEPCを培養することであって、ここで馴化培地は、ActRIIシグナル伝達インヒビターの存在下培養された間質細胞から得られる、培養すること;並びに、(b)EPCの増殖のレベルを決定すること:を含む、インビトロ細胞培養法も、本明細書に提供される。ある実施態様において、馴化培地は、ActRIIシグナル伝達インヒビターの存在下EPCと共培養された間質細胞から得られる。ある実施態様において、EPCの増殖のレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後のEPCの細胞生存度を決定することを更に含む。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後の培養物中のEPCの数を決定することを更に含む。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間後の赤血球分化を決定することを更に含む。具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、本明細書に提供される治療方法の前に、実行される。具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、本明細書に提供される治療方法の後に、実行される。具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、本明細書に提供される治療方法と同時に、実行される。具体的な実施態様において、治療方法は、第7.3節に記載されている通りである。
また、(a)ある期間、ActRIIシグナル伝達インヒビターの存在下EPCを培養すること;並びに、(b)工程(a)から得られた、EPC中のGYPA、GATA1、GATA2、もしくはα-グロビンのレベル、並びに/又は上清中のICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2のレベルを決定すること:を含む、インビトロ細胞培養法も、本明細書に提供される。ある実施態様において、この方法は、インビトロ細胞培養法の上清中のGYPA、GATA1、GATA2、又はα-グロビンのレベルを決定することを更に含む。ある実施態様において、この方法は、EPC中のICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2のレベルを決定することを更に含む。ある実施態様において、EPC中のGYPA、GATA1、GATA2、又はα-グロビンのレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、上清中のGYPA、GATA1、GATA2、又はα-グロビンのレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、上清中のICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2のレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、EPC中のICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2のレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後のEPCの細胞生存度を決定することを更に含む。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後の培養物中のEPCの数を決定することを更に含む。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間後の赤血球分化を決定することを更に含む。具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、本明細書に提供される治療方法の前に、実行される。具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、本明細書に提供される治療方法の後に、実行される。具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、本明細書に提供される治療方法と同時に、実行される。具体的な実施態様において、治療方法は、第7.3節に記載されている通りである。
ある実施態様において、その期間は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20日間である。ある実施態様において、その期間は、14日間である。ある実施態様において、EPCは、第7.9節又は第8.1節に記載されたように培養される。ある実施態様において、間質細胞は、第7.9節又は第8.1節に記載されたように培養される。ある実施態様において、EPC及び間質細胞は、第7.9節又は第8.1節に記載されたように共培養される。
ある実施態様において、間質細胞は、骨髄から得られる。ある実施態様において、間質細胞は、β-サラセミア対象から得られる。ある実施態様において、間質細胞は、β-サラセミア対象の骨髄から得られる。ある実施態様において、間質細胞は、参照集団から得られる。ある実施態様において、間質細胞は、参照集団の骨髄から得られる。ある実施態様において、EPCは、末梢血から得られる。ある実施態様において、EPCは、骨髄から得られる。ある実施態様において、EPCは、β-サラセミア対象から得られる。ある実施態様において、EPCは、β-サラセミア対象の末梢血から得られる。ある実施態様において、EPCは、β-サラセミア対象の骨髄から得られる。ある実施態様において、EPCは、参照集団から得られる。ある実施態様において、EPCは、参照集団の末梢血から得られる。ある実施態様において、EPCは、参照集団の骨髄から得られる。ある実施態様において、EPCは、CD34+細胞である。ある実施態様において、EPCは、上清中の非接着細胞(NAC)である。ある実施態様において、EPCは、間質細胞の表面に接着している位相明細胞(PBC)である。ある実施態様において、EPCは、共培養において間質細胞の下側の位相暗細胞(PDC)である。ある実施態様において、間質細胞は、参照集団から得られ、及びEPCは、β-サラセミア対象から得られる。ある実施態様において、間質細胞は、β-サラセミア対象から得られ、及びEPCは、β-サラセミア対象から得られる。ある実施態様において、間質細胞は、β-サラセミア対象から得られ、及びEPCは、参照集団から得られる。ある実施態様において、間質細胞は、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い得られる。ある実施態様において、β-サラセミア対象は、第7.5節に記載された対象である。ある実施態様において、EPCは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い得られる。ある実施態様において、参照集団は、第7.9節又は第8.1節に記載された参照集団からの対象である。
ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.8節に記載されている通りである。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.8.2節に記載されたActRIIBシグナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、ActRIIBシグナル伝達インヒビターは、ActRIIB-hFc (例えば、配列番号25)などの、ActRIIB-Fcである。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.8.1節に記載されたActRIIAシグナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、ActRIIAシグナル伝達インヒビターは、ActRIIA-hFc(例えば、配列番号7)などのActRIIA-Fcである。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIシグナル伝達インヒビターの約10μg、約20μg、約30μg、約40μg、約50μg、約60μg、約70μg、約80μg、約90μg、約100μg、約110μg、約120μg、約130μg、約140μg、又は約150μgの量である。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIシグナル伝達インヒビターの約50μgの量である。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIシグナル伝達インヒビターの約100μgの量である。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.7節に記載された組成物の一部である。
ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、本明細書に提供される治療方法(第7.3節、第7.4.1節、及び第7.5節参照)に従いActRIIシグナル伝達インヒビターが投与される対象を選択するために使用される。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、対象におけるβ-サラセミアの治療をモニタリングするために使用され、ここで対象は、本明細書に提供される治療方法(第7.3節、第7.4.1節、及び第7.5節参照)に従いActRIIシグナル伝達インヒビターが投与される。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、本明細書に提供される治療方法(第7.3節、第7.4.1節、及び第7.5節参照)と組合せて使用される。
いずれか特定の理論に束縛されるものではないが、ActRIIシグナル伝達インヒビターの対象への投与は、対象におけるEPC及び/又は間質細胞を、ActRIIシグナル伝達インヒビターに曝露し、結果的にActRIIシグナル伝達インヒビターが投与された対象から得たEPC及び/又は間質細胞を利用する本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法は、ActRIIシグナル伝達インヒビターをインビトロ細胞培養法に追加することを必要としない。従ってある実施態様において、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法を使用することによる患者のモニタリングは、ActRIIシグナル伝達インヒビターの非存在下で、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)を実行することを含む。ある実施態様において、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法を使用することによる患者のモニタリングは、ActRIIシグナル伝達インヒビターの存在下で、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)を実行することを含む。
従ってある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、(a)ある期間、EPC及び間質細胞を共培養すること;並びに、(b)EPC中のGYPA、GATA1、GATA2、又はα-グロビンのレベルを決定することであって、ここでEPCは、医薬有効用量のActRIIシグナル伝達インヒビターが投与された対象から得られる、決定することを含み、並びにここで間質細胞は、参照集団(例えば、第7.9節に記載された参照集団)から得られる。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、(a)ある期間、EPC及び間質細胞を共培養すること;並びに、(b)EPC中のGYPA、GATA1、GATA2、又はα-グロビンのレベルを決定することであって、ここでEPCは、医薬有効用量のActRIIシグナル伝達インヒビターが投与された対象から得られる、決定することを含み、並びにここで間質細胞は、医薬有効用量のActRIIシグナル伝達インヒビターが投与された対象から得られる。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、インビトロ細胞培養法の上清中のGYPA、GATA1、GATA2、又はα-グロビンのレベルを決定することを更に含む。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後細胞数を決定することを更に含む。ある実施態様において、EPC中のGYPA、GATA1、GATA2、又はα-グロビンのレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、上清中のGYPA、GATA1、GATA2、又はα-グロビンのレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後EPCの細胞生存度を決定することを更に含む。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後培養物中のEPCの数を決定することを更に含む。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後赤血球分化を決定することを更に含む。具体的な実施態様において、対象は、第7.3節に記載された治療方法に従い、医薬有効用量のActRIIシグナル伝達インヒビターが投与される。具体的な実施態様において、対象は、第7.5節に記載された対象である。
ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、(a)ある期間、EPC及び間質細胞を共培養すること;並びに、(b)EPCの増殖のレベルを決定することであって、ここでEPCは、医薬有効用量のActRIIシグナル伝達インヒビターが投与された対象から得られる、決定することを含み、並びにここで間質細胞は、参照集団(例えば、第7.9節に記載された参照集団)から得られる。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、(a)ある期間、EPC及び間質細胞を共培養すること;並びに、(b)EPCの増殖のレベルを決定することであって、ここでEPCは、医薬有効用量のActRIIシグナル伝達インヒビターが投与された対象から得られる、決定することを含み、並びにここで間質細胞は、医薬有効用量のActRIIシグナル伝達インヒビターが投与された対象から得られる。ある実施態様において、EPCの増殖のレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後EPCの細胞生存度を決定することを更に含む。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後培養物中のEPCの数を決定することを更に含む。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後赤血球分化を決定することを更に含む。具体的な実施態様において、対象は、第7.3節に記載された治療方法に従い、医薬有効用量のActRIIシグナル伝達インヒビターが投与される。具体的な実施態様において、対象は、第7.5節に記載された対象である。
ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、(a)間質細胞を培養すること;並びに、(b)工程(a)の培養物から得られた上清中のICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2のレベルを決定することを含み、ここで間質細胞は、医薬有効用量のActRIIシグナル伝達インヒビターが投与された対象から得られる。ある実施態様において、この方法は、間質細胞中のICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2のレベルを決定することを更に含む。ある実施態様において、上清中のICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2のレベルは、第7.9節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、間質細胞中のICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2のレベルは、第7.9節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後間質細胞の細胞生存度を決定することを更に含む。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後培養物中の間質細胞の数を決定することを更に含む。具体的な実施態様において、対象は、第7.3節に記載された治療方法に従い、医薬有効用量のActRIIシグナル伝達インヒビターが投与される。具体的な実施態様において、対象は、第7.5節に記載された対象である。
ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、(a)ある期間、馴化培地においてEPCを培養することであって、ここで馴化培地は、間質細胞の培養から得られる、培養すること;並びに、(b)工程(a)の培養物から得られた、EPC中のGYPA、GATA1、GATA2、及び/もしくはα-グロビンのレベル、及び/又は上清中のICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2のレベルを決定することであって、ここでEPCは、医薬有効用量のActRIIシグナル伝達インヒビターを投与した対象から得られる、決定することを含み、及びここで間質細胞は、医薬有効用量のActRIIシグナル伝達インヒビターが投与された対象から得られる。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、(a)ある期間、馴化培地においてEPCを培養することであって、ここで馴化培地は、間質細胞の培養から得られる、培養すること;並びに、(b)工程(a)の培養物から得られた、EPC中のGYPA、GATA1、GATA2、及び/もしくはα-グロビンのレベル、及び/又は上清中のICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2のレベルを決定することであって、ここでEPCは、参照集団(例えば、第7.9節に記載された参照集団)から得られる、決定することを含み、及びここで間質細胞は、医薬有効用量のActRIIシグナル伝達インヒビターが投与された対象から得られる。ある実施態様において、この方法は、インビトロ細胞培養法の上清中のGYPA、GATA1、GATA2、及び/もしくはα-グロビンのレベルを決定することを更に含む。ある実施態様において、この方法は、インビトロ細胞培養法のEPC中のICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2のレベルを決定することを更に含む。ある実施態様において、馴化培地は、ActRIIシグナル伝達インヒビターの存在下EPCと共培養された間質細胞から得られる。ある実施態様において、EPC中のGYPA、GATA1、GATA2、及び/もしくはα-グロビンのレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、上清中のGYPA、GATA1、GATA2、及び/もしくはα-グロビンのレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、上清中のICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2のレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、EPC中のICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2のレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後EPCの細胞生存度を決定することを更に含む。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後培養物中のEPCの数を決定することを更に含む。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間後の赤血球分化を決定することを更に含む。具体的な実施態様において、対象に、第7.3節に記載された治療方法に従い、医薬有効用量のActRIIシグナル伝達インヒビターが投与される。具体的な実施態様において、対象は、第7.5節に記載された対象である。
ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、(a)ある期間、馴化培地においてEPCを培養することであって、ここで馴化培地は、間質細胞の培養から得られる、培養すること;並びに、(b)EPCの増殖のレベルを決定することであって、ここでEPCは、参照集団(例えば、第7.9節に記載された参照集団)から得られる、決定することを含み、及びここで間質細胞は、医薬有効用量のActRIIシグナル伝達インヒビターが投与された対象から得られる。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、(a)ある期間、馴化培地においてEPCを培養することであって、ここで馴化培地は、間質細胞の培養から得られる、培養すること;並びに、(b)EPCの増殖のレベルを決定することであって、ここでEPCは、医薬有効用量のActRIIシグナル伝達インヒビターが投与された対象から得られる、決定することを含み、及びここで間質細胞は、医薬有効用量のActRIIシグナル伝達インヒビターが投与された対象から得られる。ある実施態様において、馴化培地は、ActRIIシグナル伝達インヒビターの存在下EPCと共培養された間質細胞から得られる。ある実施態様において、EPCの増殖のレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後EPCの細胞生存度を決定することを更に含む。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後培養物中のEPCの数を決定することを更に含む。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間後の赤血球分化を決定することを更に含む。具体的な実施態様において、対象は、第7.3節に記載された治療方法に従い、医薬有効用量のActRIIシグナル伝達インヒビターが投与される。具体的な実施態様において、対象は、第7.5節に記載された対象である。
ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、(a)ある期間、EPCを培養すること;並びに、(b)工程(a)から得られた、EPC中のGYPA、GATA1、GATA2、又はα-グロビンのレベル、及び/あるいは上清中のICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2のレベルを決定することであって、ここでEPCは、ActRIIシグナル伝達インヒビターが投与された対象から得られる、決定すること:を含む。ある実施態様において、この方法は、インビトロ細胞培養法の上清中のGYPA、GATA1、GATA2、又はα-グロビンのレベルを決定することを更に含む。ある実施態様において、この方法は、EPC中のICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2のレベルを決定することを更に含む。ある実施態様において、EPC中のGYPA、GATA1、GATA2、又はα-グロビンのレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、上清中のGYPA、GATA1、GATA2、又はα-グロビンのレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、上清中のICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2のレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、EPC中のICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2のレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後EPCの細胞生存度を決定することを更に含む。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間の後培養物中のEPCの数を決定することを更に含む。ある実施態様において、インビトロ細胞培養法は、その期間後の赤血球分化を決定することを更に含む。具体的な実施態様において、対象は、第7.3節に記載された治療方法に従い、医薬有効用量のActRIIシグナル伝達インヒビターが投与される。具体的な実施態様において、対象は、第7.5節に記載された対象である。
ある実施態様において、この期間は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、又は20日間である。ある実施態様において、この期間は、14日間である。ある実施態様において、EPCは、第7.9節又は第8.1節に記載されたように培養される。ある実施態様において、間質細胞は、第7.9節又は第8.1節に記載されたように培養される。ある実施態様において、EPC及び間質細胞は、第7.9節又は第8.1節に記載されたように共培養される。ある実施態様において、間質細胞は、骨髄から得られる。ある実施態様において、EPCは、末梢血から得られる。ある実施態様において、EPCは、骨髄から得られる。ある実施態様において、EPCは、CD34+細胞である。ある実施態様において、EPCは、上清中の非接着細胞(NAC)である。ある実施態様において、EPCは、間質細胞の表面に接着している位相明細胞(PBC)である。ある実施態様において、EPCは、共培養における間質細胞の下側の位相暗細胞(PDC)である。ある実施態様において、間質細胞は、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い得られる。ある実施態様において、β-サラセミア対象は、第7.5節に記載された対象である。ある実施態様において、EPCは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い得られる。ある実施態様において、参照集団は、第7.9節又は第8.1節に記載された参照集団からの対象である。
ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.8節に記載されている。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.8.2節に記載されたActRIIBシグナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、ActRIIBシグナル伝達インヒビターは、ActRIIB-hFc (例えば、配列番号25)などの、ActRIIB-Fcである。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.8.1節に記載されたActRIIAシグナル伝達インヒビターである。ある実施態様において、ActRIIAシグナル伝達インヒビターは、ActRIIA-hFc(例えば、配列番号7)などのActRIIA-Fcである。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIシグナル伝達インヒビターの約10μg、約20μg、約30μg、約40μg、約50μg、約60μg、約70μg、約80μg、約90μg、約100μg、約110μg、約120μg、約130μg、約140μg、又は約150μgの量である。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIシグナル伝達インヒビターの約50μgの量である。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIシグナル伝達インヒビターの約100μgの量である。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、第7.7節に記載された組成物の一部である。
(7.4.1 インビトロ細胞培養法の転帰パラメータ)
いずれか特定の理論に束縛されるものではないが、本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法における1以上の転帰パラメータの出現は、(i)ActRIIシグナル伝達インヒビターを対象へ投与する時点で、β-サラセミアが、対象において治療されることを示すため;(ii)本明細書に提供される方法に従いActRIIシグナル伝達インヒビターが投与されるべき対象を選択するため;並びに/又は、(iii)本明細書に提供される方法に従いActRIIシグナル伝達インヒビターが投与される対象においてβ-サラセミアの治療をモニタリングするために、利用することができる。具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法は、本明細書に提供される治療方法の前に実行される。具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、本明細書に提供される治療方法の後に実行される。具体的な実施態様において、1以上の本明細書に提供されるインビトロ細胞培養法(第7.4節参照)は、本明細書に提供される治療方法と同時に実行される。具体的な実施態様において、治療方法は、第7.3節に記載されている。具体的な実施態様において、患者は、第7.5節に記載された患者である。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のGYPAレベルの、対照EPC中のGYPAレベルと比べた増加である。ある実施態様において、GYPAレベルは、対照EPC中のGYPAレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、GYPAレベルは、対照EPC中のGYPAレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のGYPAレベルの、対照EPC中のGYPAレベルと比べた増加である。ある実施態様において、GYPAレベルは、対照上清中のGYPAレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、GYPAレベルは、対照上清中のGYPAレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、GYPAレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、GYPAレベルは、GYPAの核酸レベルである。ある実施態様において、GYPAレベルは、GYPAのcDNAレベルである。ある実施態様において、GYPAレベルは、GYPAのmRNAレベルである。ある実施態様において、GYPAレベルは、GYPAのタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のGATA1レベルの、対照EPC中のGATA1レベルと比べた増加である。ある実施態様において、GATA1レベルは、対照EPC中のGATA1レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、GATA1レベルは、対照EPC中のGATA1レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のGATA1レベルの、対照上清中のGATA1レベルと比べた増加である。ある実施態様において、GATA1レベルは、対照上清中のGATA1レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、GATA1レベルは、対照上清中のGATA1レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、GATA1レベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、GATA1レベルは、GATA1の核酸レベルである。ある実施態様において、GATA1レベルは、GATA1のcDNAレベルである。ある実施態様において、GATA1レベルは、GATA1のmRNAレベルである。ある実施態様において、GATA1レベルは、GATA1のタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のGATA2レベルの、対照EPC中のGATA2レベルと比べた減少である。ある実施態様において、GATA2レベルは、対照EPC中のGATA2レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、GATA2レベルは、対照EPC中のGATA2レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のGATA2レベルの、対照上清中のGATA2レベルと比べた減少である。ある実施態様において、GATA2レベルは、対照上清中のGATA2レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、GATA2レベルは、対照上清中のGATA2レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、GATA2レベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、GATA2レベルは、GATA2の核酸レベルである。ある実施態様において、GATA2レベルは、GATA2のcDNAレベルである。ある実施態様において、GATA2レベルは、GATA2のmRNAレベルである。ある実施態様において、GATA2レベルは、GATA2のタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のα-グロビンレベルの、対照EPC中のα-グロビンレベルと比べた減少である。ある実施態様において、α-グロビンレベルは、対照EPC中α-グロビンレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、α-グロビンレベルは、対照EPC中のα-グロビンレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のα-グロビンレベルの、対照上清中のα-グロビンレベルと比べた減少である。ある実施態様において、α-グロビンレベルは、対照上清中のα-グロビンレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、α-グロビンレベルは、対照上清中のα-グロビンレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、α-グロビンレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、α-グロビンレベルは、α-グロビンの核酸レベルである。ある実施態様において、α-グロビンレベルは、α-グロビンのcDNAレベルである。ある実施態様において、α-グロビンレベルは、α-グロビンのmRNAレベルである。ある実施態様において、α-グロビンレベルは、α-グロビンのタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPCの増殖のレベルの、対照EPC中の増殖のレベルと比べた増加である。ある実施態様において、EPCの増殖のレベルは、対照EPCの増殖のレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、EPCの増殖のレベルは、対照EPCの増殖のレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、インビトロ細胞培養におけるEPCの増殖のレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のICAM-1レベルの、対照EPC中のICAM-1レベルと比べた増加である。ある実施態様において、培養物のEPC中のICAM-1レベルは、対照EPC中のICAM-1レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、培養物の上清中のICAM-1レベルは、対照EPC中のICAM-1レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のICAM-1レベルの、対照上清中のICAM-1レベルと比べた増加である。ある実施態様において、培養物の上清中のICAM-1レベルは、対照上清中のICAM-1レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、培養物の上清中のICAM-1レベルは、対照上清中のICAM-1レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、ICAM-1レベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、ICAM-1レベルは、ICAM-1の核酸レベルである。ある実施態様において、ICAM-1レベルは、ICAM-1のcDNAレベルである。ある実施態様において、ICAM-1レベルは、ICAM-1のmRNAレベルである。ある実施態様において、ICAM-1レベルは、ICAM-1のタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のIL-1Raレベルの、対照EPC中のIL-1Raレベルと比べた増加である。ある実施態様において、培養物のEPC中のIL-1Raレベルは、対照EPC中のIL-1Raレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、培養物のEPC中のIL-1Raレベルは、対照EPC中のIL-1Raレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のIL-1Raレベルの、対照上清中のIL-1Raレベルと比べた増加である。ある実施態様において、培養物の上清中のIL-1Raレベルは、対照上清中のIL-1Raレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、培養物の上清中のIL-1Raレベルは、対照上清中のIL-1Raレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、IL-1Raレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、IL-1Raレベルは、IL-1Raの核酸レベルである。ある実施態様において、IL-1Raレベルは、IL-1RaのcDNAレベルである。ある実施態様において、IL-1Raレベルは、IL-1RaのmRNAレベルである。ある実施態様において、IL-1Raレベルは、IL-1Raのタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のサバイビンレベルの、対照EPC中のサバイビンレベルと比べた増加である。ある実施態様において、培養物のEPC中のサバイビンレベルは、対照EPC中のサバイビンレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、培養物のEPC中のサバイビンレベルは、対照EPC中のサバイビンレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のサバイビンレベルの、対照上清中のサバイビンレベルと比べた増加である。ある実施態様において、培養物の上清中のサバイビンレベルは、対照上清中のサバイビンレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、培養物の上清中のサバイビンレベルは、対照上清中のサバイビンレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、サバイビンレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、サバイビンレベルは、サバイビンの核酸レベルである。ある実施態様において、サバイビンレベルは、サバイビンのcDNAレベルである。ある実施態様において、サバイビンレベルは、サバイビンのmRNAレベルである。ある実施態様において、サバイビンレベルは、サバイビンのタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のBcl-2レベルの、対照EPC中のBcl-2レベルと比べた増加である。ある実施態様において、培養物のEPC中のBcl-2レベルは、対照EPC中のBcl-2レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、培養物のEPC中のBcl-2レベルは、対照EPC中のBcl-2レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のBcl-2レベルの、対照上清中のBcl-2レベルと比べた増加である。ある実施態様において、培養物の上清中のBcl-2レベルは、対照上清中のBcl-2レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、培養物の上清中のBcl-2レベルは、対照上清中のBcl-2レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、Bcl-2レベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、Bcl-2レベルは、Bcl-2の核酸レベルである。ある実施態様において、Bcl-2レベルは、Bcl-2のcDNAレベルである。ある実施態様において、Bcl-2 レベルは、Bcl-2のmRNAレベルである。ある実施態様において、Bcl-2レベルは、Bcl-2のタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のBcl-xLレベルの、対照EPC中のBcl-xLレベルと比べた増加である。ある実施態様において、培養物のEPC中のBcl-xLレベルは、対照EPC中のBcl-xLレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、培養物のEPC中のBcl-xLレベルは、対照EPC中のBcl-xLレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のBcl-xLレベルの、対照上清中のBcl-xLレベルと比べた増加である。ある実施態様において、培養物の上清中のBcl-xLレベルは、対照上清中のBcl-xLレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、培養物の上清中のBcl-xLレベルは、対照上清中のBcl-xLレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、Bcl-xLレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、Bcl-xLレベルは、Bcl-xLの核酸レベルである。ある実施態様において、Bcl-xLレベルは、Bcl-xLのcDNAレベルである。ある実施態様において、Bcl-xLレベルは、Bcl-xLのmRNAレベルである。ある実施態様において、Bcl-xLレベルは、Bcl-xLのタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のMCP-1レベルの、対照EPC中のMCP-1レベルと比べた増加である。ある実施態様において、培養物のEPC中のMCP-1レベルは、対照EPC中のMCP-1レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、培養物のEPC中のMCP-1レベルは、対照EPC中のMCP-1レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のMCP-1レベルの、対照上清中のMCP-1レベルと比べた増加である。ある実施態様において、培養物の上清中のMCP-1レベルは、対照上清中のMCP-1レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、培養物の上清中のMCP-1レベルは、対照上清中のMCP-1レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、MCP-1レベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、MCP-1レベルは、MCP-1の核酸レベルである。ある実施態様において、MCP-1レベルは、MCP-1のcDNAレベルである。ある実施態様において、MCP-1レベルは、MCP-1のmRNAレベルである。ある実施態様において、MCP-1レベルは、MCP-1のタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のセルピンE1レベルの、対照EPC中のセルピンE1レベルと比べた増加である。ある実施態様において、培養物のEPC中のセルピンE1レベルは、対照EPC中のセルピンE1レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、培養物のEPC中のセルピンE1レベルは、対照EPC中のセルピンE1レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のセルピンE1レベルの、対照上清中のセルピンE1レベルと比べた増加である。ある実施態様において、培養物の上清中のセルピンE1レベルは、対照上清中のセルピンE1レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、培養物の上清中のセルピンE1レベルは、対照上清中のセルピンE1レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、セルピンE1レベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、セルピンE1レベルは、セルピンE1の核酸レベルである。ある実施態様において、セルピンE1レベルは、セルピンE1のcDNAレベルである。ある実施態様において、セルピンE1レベルは、セルピンE1のmRNAレベルである。ある実施態様において、セルピンE1レベルは、セルピンE1のタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のGRO-aレベルの、対照EPC中のGRO-aレベルと比べた増加である。ある実施態様において、培養物のEPC中のGRO-aレベルは、対照EPC中のGRO-aレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、培養物のEPC中のGRO-aレベルは、対照EPC中のGRO-aレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のGRO-aレベルの、対照上清中のGRO-aレベルと比べた増加である。ある実施態様において、培養物の上清中のGRO-aレベルは、対照上清中のGRO-aレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、培養物の上清中のGRO-aレベルは、対照上清中のGRO-aレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、GRO-aレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、GRO-aレベルは、GRO-aの核酸レベルである。ある実施態様において、GRO-aレベルは、GRO-aのcDNAレベルである。ある実施態様において、GRO-aレベルは、GRO-aのmRNAレベルである。ある実施態様において、GRO-aレベルは、GRO-aのタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のIL-8レベルの、対照EPC中のIL-8レベルと比べた増加である。ある実施態様において、培養物のEPC中のIL-8レベルは、対照EPC中のIL-8レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、培養物のEPC中のIL-8レベルは、対照EPC中のIL-8レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のIL-8レベルの、対照上清中のIL-8レベルと比べた増加である。ある実施態様において、培養物の上清中のIL-8レベルは、対照上清中のIL-8レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、培養物の上清中のIL-8レベルは、対照上清中のIL-8レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、IL-8レベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、IL-8レベルは、IL-8の核酸レベルである。ある実施態様において、IL-8レベルは、IL-8のcDNAレベルである。ある実施態様において、IL-8レベルは、IL-8のmRNAレベルである。ある実施態様において、IL-8レベルは、IL-8のタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のIL-10レベルの、対照EPC中のIL-10レベルと比べた増加である。ある実施態様において、培養物のEPC中のIL-10レベルは、対照EPC中のIL-10レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、培養物のEPC中のIL-10レベルは、対照EPC中のIL-10レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のIL-10レベルの、対照上清中のIL-10レベルと比べた増加である。ある実施態様において、培養物の上清中のIL-10レベルは、対照上清中のIL-10レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、培養物の上清中のIL-10レベルは、対照上清中のIL-10レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、IL-10レベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、IL-10レベルは、IL-10の核酸レベルである。ある実施態様において、IL-10レベルは、IL-10のcDNAレベルである。ある実施態様において、IL-10レベルは、IL-10のmRNAレベルである。ある実施態様において、IL-10レベルは、IL-10のタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のIL-2レベルの、対照EPC中のIL-2レベルと比べた増加である。ある実施態様において、培養物のEPC中のIL-2レベルは、対照EPC中のIL-2レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、培養物のEPC中のIL-2レベルは、対照EPC中のIL-2レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のIL-2レベルの、対照上清中のIL-2レベルと比べた増加である。ある実施態様において、培養物の上清中のIL-2レベルは、対照上清中のIL-2レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、培養物の上清中のIL-2レベルは、対照上清中のIL-2レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、IL-2レベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、IL-2レベルは、IL-2の核酸レベルである。ある実施態様において、IL-2レベルは、IL-2のcDNAレベルである。ある実施態様において、IL-2レベルは、IL-2のmRNAレベルである。ある実施態様において、IL-2レベルは、IL-2のタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のCIAP1レベルの、対照EPC中のCIAP1レベルと比べた増加である。ある実施態様において、培養物のEPC中のCIAP1レベルは、対照EPC中のCIAP1レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、培養物のEPC中のCIAP1レベルは、対照EPC中のCIAP1レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のCIAP1レベルの、対照上清中のCIAP1レベルと比べた増加である。ある実施態様において、培養物の上清中のCIAP1レベルは、対照上清中のCIAP1レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、培養物の上清中のCIAP1レベルは、対照上清中のCIAP1レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、CIAP1レベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、CIAP1レベルは、CIAP1の核酸レベルである。ある実施態様において、CIAP1レベルは、CIAP1のcDNAレベルである。ある実施態様において、CIAP1レベルは、CIAP1のmRNAレベルである。ある実施態様において、CIAP1レベルは、CIAP1のタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のPON2レベルの、対照EPC中のPON2レベルと比べた増加である。ある実施態様において、培養物のEPC中のPON2レベルは、対照EPC中のPON2レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、培養物のEPC中のPON2レベルは、対照EPC中のPON2レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のPON2レベルの、対照上清中のPON2レベルと比べた増加である。ある実施態様において、培養物の上清中のPON2レベルは、対照上清中のPON2レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。ある実施態様において、培養物の上清中のPON2レベルは、対照上清中のPON2レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍増加する。
ある実施態様において、PON2レベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、PON2レベルは、PON2の核酸レベルである。ある実施態様において、PON2レベルは、PON2のcDNAレベルである。ある実施態様において、PON2レベルは、PON2のmRNAレベルである。ある実施態様において、PON2レベルは、PON2のタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のRANTESレベルの、対照EPC中のRANTESレベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物のEPC中のRANTESレベルは、対照EPC中のRANTESレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物のEPC中のRANTESレベルは、対照EPC中のRANTESレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のRANTESレベルの、対照上清中のRANTESレベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物の上清中のRANTESレベルは、対照上清中のRANTESレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物の上清中のRANTESレベルは、対照上清中のRANTESレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、RANTESレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、RANTESレベルは、RANTESの核酸レベルである。ある実施態様において、RANTESレベルは、RANTESのcDNAレベルである。ある実施態様において、RANTESレベルは、RANTESのmRNAレベルである。ある実施態様において、RANTESレベルは、RANTESのタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のIP-10レベルの、対照EPC中のIP-10レベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物のEPC中のIP-10レベルは、対照EPC中のIP-10レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物のEPC中のIP-10レベルは、対照EPC中のIP-10レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のIP-10レベルの、対照上清中のIP-10レベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物の上清中のIP-10レベルは、対照上清中のIP-10レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物の上清中のIP-10レベルは、対照上清中のIP-10レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、IP-10レベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、IP-10レベルは、IP-10の核酸レベルである。ある実施態様において、IP-10レベルは、IP-10のcDNAレベルである。ある実施態様において、IP-10レベルは、IP-10のmRNAレベルである。ある実施態様において、IP-10レベルは、IP-10のタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のIL-1aレベルの、対照EPC中のIL-1aレベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物のEPC中のIL-1aレベルは、対照EPC中のIL-1aレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物のEPC中のIL-1aレベルは、対照EPC中のIL-1aレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のIL-1aレベルの、対照上清中のIL-1aレベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物の上清中のIL-1aレベルは、対照上清中のIL-1aレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物の上清中のIL-1aレベルは、対照上清中のIL-1aレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、IL-1aレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、IL-1aレベルは、IL-1aの核酸レベルである。ある実施態様において、IL-1aレベルは、IL-1aのcDNAレベルである。ある実施態様において、IL-1aレベルは、IL-1aのmRNAレベルである。ある実施態様において、IL-1aレベルは、IL-1aのタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のIL-1bレベルの、対照EPC中のIL-1bレベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物のEPC中のIL-1bレベルは、対照EPC中のIL-1bレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物のEPC中のIL-1bレベルは、対照EPC中のIL-1bレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のIL-1bレベルの、対照上清中のIL-1bレベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物の上清中のIL-1bレベルは、対照上清中のIL-1bレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物の上清中のIL-1bレベルは、対照上清中のIL-1bレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、IL-1bレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、IL-1bレベルは、IL-1bの核酸レベルである。ある実施態様において、IL-1bレベルは、IL-1bのcDNAレベルである。ある実施態様において、IL-1bレベルは、IL-1bのmRNAレベルである。ある実施態様において、IL-1bレベルは、IL-1bのタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のMIFレベルの、対照EPC中のMIFレベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物のEPC中のMIFレベルは、対照EPC中のMIFレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物のEPC中のMIFレベルは、対照EPC中のMIFレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のMIFレベルの、対照上清中のMIFレベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物の上清中のMIFレベルは、対照上清中のMIFレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物の上清中のMIFレベルは、対照上清中のMIFレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、MIFレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、MIFレベルは、MIFの核酸レベルである。ある実施態様において、MIFレベルは、MIFのcDNAレベルである。ある実施態様において、MIFレベルは、MIFのmRNAレベルである。ある実施態様において、MIFレベルは、MIFのタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のG-CSFレベルの、対照EPC中のG-CSFレベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物のEPC中のG-CSFレベルは、対照EPC中のG-CSFレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物のEPC中のG-CSFレベルは、対照EPC中のG-CSFレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のG-CSFレベルの、対照上清中のG-CSFレベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物の上清中のG-CSFレベルは、対照上清中のG-CSFレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物の上清中のG-CSFレベルは、対照上清中のG-CSFレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、G-CSFレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、G-CSFレベルは、G-CSFの核酸レベルである。ある実施態様において、G-CSFレベルは、G-CSFのcDNAレベルである。ある実施態様において、G-CSFレベルは、G-CSFのmRNAレベルである。ある実施態様において、G-CSFレベルは、G-CSFのタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のGMCSFレベルの、対照EPC中のGMCSFレベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物のEPC中のGMCSFレベルは、対照EPC中のGMCSFレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物のEPC中のGMCSFレベルは、対照EPC中のGMCSFレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のGMCSFレベルの、対照上清中のGMCSFレベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物の上清中のGMCSFレベルは、対照上清中のGMCSFレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物の上清中のGMCSFレベルは、対照上清中のGMCSFレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、GMCSFレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、GMCSFレベルは、GMCSFの核酸レベルである。ある実施態様において、GMCSFレベルは、GMCSFのcDNAレベルである。ある実施態様において、GMCSFレベルは、GMCSFのmRNAレベルである。ある実施態様において、GMCSFレベルは、GMCSFのタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のC5aレベルの、対照EPC中のC5aレベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物のEPC中のC5aレベルは、対照EPC中のC5aレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物のEPC中のC5aレベルは、対照EPC中のC5aレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のC5aレベルの、対照上清中のC5aレベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物の上清中のC5aレベルは、対照上清中のC5aレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物の上清中のC5aレベルは、対照上清中のC5aレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、C5aレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、C5aレベルは、C5aの核酸レベルである。ある実施態様において、C5aレベルは、C5aのcDNAレベルである。ある実施態様において、C5aレベルは、C5aのmRNAレベルである。ある実施態様において、C5aレベルは、C5aのタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のIL-6レベルの、対照EPC中のIL-6レベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物のEPC中のIL-6レベルは、対照EPC中のIL-6レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物のEPC中のIL-6レベルは、対照EPC中のIL-6レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のIL-6レベルの、対照上清中のIL-6レベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物の上清中のIL-6レベルは、対照上清中のIL-6レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物の上清中のIL-6レベルは、対照上清中のIL-6レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、IL-6レベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、IL-6レベルは、IL-6の核酸レベルである。ある実施態様において、IL-6レベルは、IL-6のcDNAレベルである。ある実施態様において、IL-6レベルは、IL-6のmRNAレベルである。ある実施態様において、IL-6レベルは、IL-6のタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のHO-2レベルの、対照EPC中のHO-2レベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物のEPC中のHO-2レベルは、対照EPC中のHO-2レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物のEPC中のHO-2レベルは、対照EPC中のHO-2レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のHO-2レベルの、対照上清中のHO-2レベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物の上清中のHO-2レベルは、対照上清中のHO-2レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物の上清中のHO-2レベルは、対照上清中のHO-2レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、HO-2レベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、HO-2レベルは、HO-2の核酸レベルである。ある実施態様において、HO-2レベルは、HO-2のcDNAレベルである。ある実施態様において、HO-2レベルは、HO-2のmRNAレベルである。ある実施態様において、HO-2レベルは、HO-2のタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のHIF-1Aレベルの、対照EPC中のHIF-1Aレベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物のEPC中のHIF-1Aレベルは、対照EPC中のHIF-1Aレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物のEPC中のHIF-1Aレベルは、対照EPC中のHIF-1Aレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のHIF-1Aレベルの、対照上清中のHIF-1Aレベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物の上清中のHIF-1Aレベルは、対照上清中のHIF-1Aレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物の上清中のHIF-1Aレベルは、対照上清中のHIF-1Aレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、HIF-1Aレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、HIF-1Aレベルは、HIF-1Aの核酸レベルである。ある実施態様において、HIF-1Aレベルは、HIF-1AのcDNAレベルである。ある実施態様において、HIF-1Aレベルは、HIF-1AのmRNAレベルである。ある実施態様において、HIF-1Aレベルは、HIF-1Aのタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のTRAIL R1レベルの、対照EPC中のTRAIL R1レベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物のEPC中のTRAIL R1レベルは、対照EPC中のTRAIL R1レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物のEPC中のTRAIL R1レベルは、対照EPC中のTRAIL R1レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のTRAIL R1レベルの、対照上清中のTRAIL R1レベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物の上清中のTRAIL R1レベルは、対照上清中のTRAIL R1レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物の上清中のTRAIL R1レベルは、対照上清中のTRAIL R1レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、TRAIL R1レベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、TRAIL R1レベルは、TRAIL R1の核酸レベルである。ある実施態様において、TRAIL R1レベルは、TRAIL R1のcDNAレベルである。ある実施態様において、TRAIL R1レベルは、TRAIL R1のmRNAレベルである。ある実施態様において、TRAIL R1レベルは、TRAIL R1のタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中の切断型カスパーゼ-3レベルの、対照EPC中の切断型カスパーゼ-3レベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物のEPC中の切断型カスパーゼ-3レベルは、対照EPC中の切断型カスパーゼ-3レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物のEPC中の切断型カスパーゼ-3レベルは、対照EPC中の切断型カスパーゼ-3レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中の切断型カスパーゼ-3レベルの、対照上清中の切断型カスパーゼ-3レベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物の上清中の切断型カスパーゼ-3レベルは、対照上清中の切断型カスパーゼ-3レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物の上清中の切断型カスパーゼ-3レベルは、対照上清中の切断型カスパーゼ-3レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、切断型カスパーゼ-3レベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、切断型カスパーゼ-3レベルは、切断型カスパーゼ-3の核酸レベルである。ある実施態様において、切断型カスパーゼ-3レベルは、切断型カスパーゼ-3のcDNAレベルである。ある実施態様において、切断型カスパーゼ-3レベルは、切断型カスパーゼ-3のmRNAレベルである。ある実施態様において、切断型カスパーゼ-3レベルは、切断型カスパーゼ-3のタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のp27レベルの、対照EPC中のp27レベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物のEPC中のp27レベルは、対照EPC中のp27レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物のEPC中のp27レベルは、対照EPC中のp27レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のp27レベルの、対照上清中のp27レベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物の上清中のp27レベルは、対照上清中のp27レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物の上清中のp27レベルは、対照上清中のp27レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、p27レベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、p27レベルは、p27の核酸レベルである。ある実施態様において、p27レベルは、p27のcDNAレベルである。ある実施態様において、p27レベルは、p27のmRNAレベルである。ある実施態様において、p27レベルは、p27のタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のp21レベルの、対照EPC中のp21レベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物のEPC中のp21レベルは、対照EPC中のp21レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物のEPC中のp21レベルは、対照EPC中のp21レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のp21レベルの、対照上清中のp21レベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物の上清中のp21レベルは、対照上清中のp21レベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物の上清中のp21レベルは、対照上清中のp21レベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、p21レベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、p21レベルは、p21の核酸レベルである。ある実施態様において、p21レベルは、p21のcDNAレベルである。ある実施態様において、p21レベルは、p21のmRNAレベルである。ある実施態様において、p21レベルは、p21のタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のBaxレベルの、対照EPC中のBaxレベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物のEPC中のBaxレベルは、対照EPC中のBaxレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物のEPC中のBaxレベルは、対照EPC中のBaxレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のBaxレベルの、対照上清中のBaxレベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物の上清中のBaxレベルは、対照上清中のBaxレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物の上清中のBaxレベルは、対照上清中のBaxレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、Baxレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、Baxレベルは、Baxの核酸レベルである。ある実施態様において、Baxレベルは、BaxのcDNAレベルである。ある実施態様において、Baxレベルは、BaxのmRNAレベルである。ある実施態様において、Baxレベルは、Baxのタンパク質レベルである。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法のEPC中のBadレベルの、対照EPC中のBadレベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物のEPC中のBadレベルは、対照EPC中のBadレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物のEPC中のBadレベルは、対照EPC中のBadレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、転帰パラメータは、インビトロ細胞培養法の上清中のBadレベルの、対照上清中のBadレベルと比べた減少である。ある実施態様において、培養物の上清中のBadレベルは、対照上清中のBadレベルと比べ、少なくとも0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。ある実施態様において、培養物の上清中のBadレベルは、対照上清中のBadレベルと比べ、最大で0.5倍、0.6倍、0.7倍、0.8倍、0.9倍、1.0倍、1.2倍、1.4倍、1.6倍、1.8倍、2.0倍、2.5倍、3.0倍、3.5倍、4.0倍、又は5.0倍減少する。
ある実施態様において、Badレベルは、第7.9節又は第8.1節に記載されたアッセイに従い決定される。ある実施態様において、Badレベルは、Badの核酸レベルである。ある実施態様において、Badレベルは、BadのcDNAレベルである。ある実施態様において、Badレベルは、BadのmRNAレベルである。ある実施態様において、Badレベルは、Badのタンパク質レベルである。
ある実施態様において、対照EPCは、ActRIIシグナル伝達インヒビターの非存在下で培養されるEPCであり、ここでEPCは、対象から得られる。ある実施態様において、対照EPCは、ActRIIシグナル伝達インヒビターの存在下で培養され、ここでEPCは、参照集団から得られる。ある実施態様において、対照EPCは、ある期間、馴化培地で培養されたEPCであり、ここでEPCは、対象から得られ、ここで馴化培地は、ActRIIシグナル伝達インヒビターの非存在下で培養された間質細胞から得られ、並びにここで間質細胞は、参照集団から得られる。ある実施態様において、対照EPCは、ある期間、馴化培地で培養されたEPCであり、ここでEPCは、参照集団から得られ、ここで馴化培地は、ActRIIシグナル伝達インヒビターの存在下で培養された間質細胞から得られ、並びにここで間質細胞は、参照集団から得られる。ある実施態様において、対照EPCは、ある期間、ActRIIシグナル伝達インヒビターの非存在下で間質細胞と共培養されたEPCであり、ここで対照EPCは、対象から得られる。ある実施態様において、対照EPCは、ある期間、ActRIIシグナル伝達インヒビターの存在下で間質細胞と共培養されたEPCであり、ここで対照EPCは、参照集団から得られる。
ある実施態様において、対照上清は、ある期間、ActRIIシグナル伝達インヒビターの非存在下で間質細胞を培養することから得られる上清であり、ここで間質細胞は、対象から得られる。ある実施態様において、対照上清は、ある期間、ActRIIシグナル伝達インヒビターの存在下で間質細胞を培養することから得られる上清であり、ここで間質細胞は、参照集団から得られる。ある実施態様において、対照上清は、ある期間、馴化培地においてEPCを培養することから得られる上清であり、ここでEPCは、対象から得られ、ここで馴化培地は、ActRIIシグナル伝達インヒビターの非存在下で培養される間質細胞から得られ、並びにここで間質細胞は、対象から得られる。ある実施態様において、対照上清は、ある期間、馴化培地においてEPCを培養することから得られる上清であり、ここでEPCは、対象から得られ、ここで馴化培地は、ActRIIシグナル伝達インヒビターの存在下で培養された間質細胞から得られ、並びにここで間質細胞は、参照集団から得られる。
(7.5 患者集団)
本明細書に記載の方法に従って治療される対象は、任意の哺乳動物、例えば、齧歯類及び霊長類、好ましい実施態様においては、ヒトであることができる。ある実施態様において、本明細書に記載の方法は、任意の哺乳動物、例えば、齧歯類及び霊長類、好ましい実施態様においては、ヒト対象における、輸血依存性β-サラセミア、輸血非依存性β-サラセミア、β-サラセミアメジャー、及び中間型β-サラセミア(beta-thalassemia intermediate)などの、β-サラセミアを対象において治療するため、β-サラセミアの対象の輸血負荷を低下するため、もしくは該治療をモニタリングするため、及び/又は本明細書に提供される方法に従い治療されるべき対象を選択するために使用することができる。本明細書で使用される「患者」と「対象」は、互換的に使用される。
ある実施態様において、本明細書に記載の方法に従い治療される対象は、任意の年齢であることができる。ある実施態様において、本明細書に記載の方法に従い治療される対象は、18歳未満である。具体的な実施態様において、本明細書に記載の方法に従い治療される対象は、13歳未満である。別の具体的実施形態において、本明細書に記載の方法に従い治療される対象は、12歳未満、11歳未満、10歳未満、9歳未満、8歳未満、7歳未満、6歳未満、又は5歳未満である。別の具体的実施形態において、本明細書に記載の方法に従い治療される対象は、1〜3歳、3〜5歳、5〜7歳、7〜9歳、9〜11歳、11〜13歳、13〜15歳、15〜20歳、20〜25歳、25〜30歳、又は30歳超である。別の具体的実施形態において、本明細書に記載の方法に従い治療される対象は、30〜35歳、35〜40歳、40〜45歳、45〜50歳、50〜55歳、55〜60歳、又は60歳超である。別の具体的実施形態において、本明細書に記載の方法に従い治療される対象は、60〜65歳、65〜70歳、70〜75歳、75〜80歳、又は80歳超である。
ある実施態様において、本明細書に記載の方法(第7.3節参照)に従い治療される対象は、β-サラセミアを有する。ある実施態様において、β-サラセミアは、輸血依存性β-サラセミアである。輸血依存性β-サラセミアは、「クーリー貧血」としても知られている。ある実施態様において、β-サラセミアは、β-サラセミアメジャーである。ある実施態様において、輸血依存性β-サラセミアは、β-サラセミアメジャーである。ある実施態様において、β-サラセミアは、輸血非依存性β-サラセミアである。ある実施態様において、β-サラセミアは、中間型β-サラセミアである。ある実施態様において、輸血依存性β-サラセミアは、非中間型β-サラセミアである。ある実施態様において、対象は、HbE/βサラセミアを有する。ある実施態様において、対象は、(i)β-サラセミアメジャーを有するか;(ii)重度のHbE/β-サラセミアを有するか;並びに、(iii)輸血依存性である。ある実施態様において、対象は、(i)中間型β-サラセミア(beta-thalassemia intermedia)を有するか;(ii)軽度/中程度のHbE/β-サラセミアを有するか;並びに、(iii)輸血非依存性である。
ある実施態様において、本明細書に記載の方法(第7.3節参照)に従い治療される対象は、輸血依存性β-サラセミアを有する。ある実施態様において、対象は、輸血依存性β-サラセミアと診断されている。ある実施態様において、対象は、β-サラセミア及びヘモグロビンEと診断されている。ある実施態様において、該診断は、遺伝子解析により確認されている。ある実施態様において、輸血依存性β-サラセミアは、β-サラセミアメジャーである。ある実施態様において、輸血依存性β-サラセミアは、β-サラセミアメジャーである。ある実施態様において、対象は、突然変異体βグロビン対立遺伝子に関してホモ接合性又は複合ヘテロ接合性を含む遺伝子型を含む。ある実施態様において、ホモ接合性は、β0/β0を含み、ここでβ0は、βグロビン鎖合成の欠如に関連した対立遺伝子を指す。ある実施態様において、ホモ接合性は、β+/β+を含み、ここでβ+は、低下したβグロビン鎖合成に関連した対立遺伝子を指す。ある実施態様において、複合ヘテロ接合性は、β0/β+を含み、ここでβ0は、βグロビン鎖合成の欠如に関連した対立遺伝子を指し、並びにβ+は、低下したβグロビン鎖合成に関連した対立遺伝子を指す。ある実施態様において、複合ヘテロ接合性は、β0/HbEを含み、ここでβ0は、βグロビン鎖合成の欠如に関連した対立遺伝子を指し、並びにHbEは、ヘモグロビンEを指す。ある実施態様において、複合ヘテロ接合性は、β+/HbEを含み、ここでβ+は、低下したβグロビン鎖合成に関連した対立遺伝子を指し、並びにHbEは、ヘモグロビンEを指す。ある実施態様において、対象は、症候性サラセミアを有する。ある実施態様において、対象は、α-グロビン遺伝子の共遺伝性の重複(co-inherited duplication)を有する。ある実施態様において、対象は、輸血依存性β-サラセミアと診断されている。ある実施態様において、該診断は、遺伝子解析により確認されている。ある実施態様において、対象は、ヒト乳幼児対象である。ある実施態様において、対象は、遺伝性高胎児ヘモグロビン症を有する。
ある実施態様において、対象は、通常の生涯にわたる赤血球輸血を必要とする。ある実施態様において、対象は、高い輸血負荷を有する。ある実施態様において、高い輸血負荷は、本明細書に提供される方法に従う治療以前の24週間にわたる、赤血球12単位以上である。ある実施態様において、対象は、低い輸血負荷を有する。ある実施態様において、低い輸血負荷は、本明細書に提供される方法に従う治療以前の24週間にわたる、赤血球7〜12単位である。
ある実施態様において、対象は、1種以上の輸血依存性β-サラセミアの臨床合併症を有する。輸血依存性β-サラセミアの臨床合併症の非限定的例は、発育遅延、蒼白、黄疸、貧弱な筋肉組織、外反膝、肝脾腫、下肢潰瘍、髄外造血塊の発達、及び骨髄の拡大の結果生じる骨格の変化が挙げられる。ある実施態様において、対象は、慢性的赤血球輸血の1種以上の合併症を有する。慢性的赤血球輸血の合併症の非限定的例は、輸血に関連した感染症、例えば、B型肝炎ウイルス感染症、C型肝炎ウイルス感染症、及びヒト免疫不全ウイルス感染症など、同種異系免疫化、並びに鉄過剰負荷に起因した臓器障害、例えば、肝臓障害、心臓障害、及び内分泌腺障害などが挙げられる。
ある実施態様において、本明細書に記載の方法(第7.3節参照)に従い治療される対象は、輸血非依存性β-サラセミアを有する。ある実施態様において、対象は、β-サラセミアと診断されている。ある実施態様において、対象は、β-サラセミア及びヘモグロビンEと診断されている。ある実施態様において、β-サラセミアは、遺伝子解析により確認されている。ある実施態様において、輸血非依存性β-サラセミアは、中間型β-サラセミアである。ある実施態様において、輸血非依存性βサラセミアは、軽度-中等度のヘモグロビンE/β-サラセミアである。ある実施態様において、輸血非依存性β-サラセミアは、通常の赤血球輸血を必要としない。ある実施態様において、対象は、稀に赤血球輸血を必要とする。ある実施態様において、輸血非依存性β-サラセミアは、中年期以降に通常の赤血球輸血を必要とする。ある実施態様において、対象は、本明細書に提供される方法に従う治療以前の24週間の間、赤血球0〜6単位を受け取る。ある実施態様において、対象は、平均ベースラインヘモグロビンレベルが、10.0g/dL未満である。
ある実施態様において、β-サラセミアは、輸血非依存性β-サラセミアである。ある実施態様において、β-サラセミアは、中間型β-サラセミアである。ある実施態様において、輸血依存性β-サラセミアは、非中間型β-サラセミアである。ある実施態様において、対象は、複合ヘテロ接合性を含む遺伝子型を含む。ある実施態様において、複合ヘテロ接合性は、β0対立遺伝子を含み、ここでβ0は、βグロビン鎖合成の欠如に関連した対立遺伝子を指す。ある実施態様において、複合ヘテロ接合性は、β+対立遺伝子を含み、ここでβ+は、低下したβグロビン鎖合成に関連した対立遺伝子を指す。ある実施態様において、複合ヘテロ接合性は、β0/β+を含み、ここでβ0は、βグロビン鎖合成の欠如に関連した対立遺伝子を指し、並びにβ+は、低下したβグロビン鎖合成に関連した対立遺伝子を指す。ある実施態様において、複合ヘテロ接合性は、1以上のヘモグロビン変異体を含む。ある実施態様において、ヘモグロビン変異体は、ヘモグロビンEである。ある実施態様において、対象は、(i)2つの重度のβグロビン鎖突然変異の共遺伝を含む遺伝子型を含み、並びに、(ii)α-サラセミアを有する。ある実施態様において、対象は、(i)2つの重度のβグロビン鎖突然変異の共遺伝を含む遺伝子型を含み、並びに、(ii)遺伝性高胎児ヘモグロビン症を有する。ある実施態様において、対象は、症候性サラセミアを有する。ある実施態様において、対象は、α-グロビン遺伝子の共遺伝性の重複を有する。ある実施態様において、対象は、β-サラセミアと診断されている。ある実施態様において、この診断は、遺伝子解析により確認されている。
ある実施態様において、対象は、1種以上の輸血非依存性β-サラセミアの臨床合併症を示す。輸血非依存性β-サラセミアの臨床合併症の非限定的例は、内分泌異常、例えば、糖尿病、甲状腺機能低下症、性腺機能低下症、血栓性事象、肺高血圧症、凝固性亢進、中年期以降の輸血依存性の発生、無効な赤血球形成、骨髄髄質の外部での造血組織の拡大、髄外造血塊の形成、骨格の変形、骨減少、骨粗鬆症、骨痛、胆石、及び下肢潰瘍が挙げられる。ある実施態様において、対象は、同種異系免疫化を示す。
ある実施態様において、対象は、軽度の症候性β-サラセミア症状を示す。ある実施態様において、対象は、ほぼ正常な成長を有する。
ある実施態様において、輸血非依存性β-サラセミア対象は、重度の症状を示す。重度の症状の非限定的例は、発育遅延、発達遅延、及び骨格の変形が挙げられる。
ある実施態様において、対象は脾腫を有する。ある実施態様において、脾腫は、対象が生まれて最初の6〜12ヶ月に発達する。
ある実施態様において、対象は、対象が生まれて最初の10年間に成長が損なわれる。
ある実施態様において、対象は、小球性、低色素性貧血を示す。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従い対象を治療する以前の、対象のヘモグロビンA2レベルは、参照集団(例えば、第7.9節に記載された参照集団)におけるヘモグロビンA2レベルと比べ、上昇している。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従い対象を治療する以前の、対象における胎児ヘモグロビンレベルは、参照集団(例えば、第7.9節に記載された参照集団)における胎児ヘモグロビンレベルと比べ、上昇している。
ある実施態様において、対象は、ヘモグロビンSを発現しない。
ある実施態様において、対象は、ヘモグロビンSを発現しない。ある実施態様において、対象は、本明細書に提供される方法に従う治療の前の12週間以内に、赤血球輸血を受け取っておらず、ここで対象は、輸血非依存性β-サラセミアを有する。ある実施態様において、対象は、活動期のC型肝炎感染を有さない。ある実施態様において、対象は、活動期のB型肝炎感染を有さない。ある実施態様において、対象は、ヒト免疫不全ウイルスについて陽性ではない。ある実施態様において、対象は、インスリン依存型糖尿病を有さない。ある実施態様において、対象は、本明細書に提供される方法に従う治療以前の3ヶ月以内に赤血球形成刺激剤を投与されていない。ある実施態様において、対象は、本明細書に提供される方法に従う治療以前の168日以内に、鉄キレート剤療法を受けていない。ある実施態様において、対象は、本明細書に提供される方法に従う治療以前の168日以内に、ヒドロキシ尿素治療を受けていない。ある実施態様において、対象は、本明細書に提供される方法に従う治療以前の168日以内にビスホスホネート(biphosphonate)を投与されていない。ある実施態様において、対象は、管理されない高血圧を有さない。管理されない高血圧とは、米国立癌研究所有害事象共通用語基準(NCICTCAE)v4.0に従いグレード1を超えることを指す。ある実施態様において、対象は、正常値上限の3倍を超えるALTを伴う肝疾患を有さない。ある実施態様において、対象は、肝臓生検により決定された肝硬変/線維症の組織病理学的証拠を伴う肝疾患を有さない。ある実施態様において、対象は、心臓疾患を有さない。心臓疾患又は心不全は、ニューヨーク心臓協会(NYHA)の分類により3以上に分類され得る。ある実施態様において、対象は、治療を必要とする不整脈を有さない。ある実施態様において、対象は、肺疾患を有さない。肺疾患の非限定的例は、肺線維症及び肺高血圧症が挙げられる。ある実施態様において、対象は、Cockroff-Gault法により決定されたクレアチニンクリアランス速度60mL/分未満を有さない。ある実施態様において、対象は、葉酸欠乏症を有さない。ある実施態様において、対象は、グレード3以上のタンパク尿を有さない。ある実施態様において、対象は、副腎機能不全を有さない。ある実施態様において、対象は、本明細書に提供される方法に従う治療以前の30日以内に大手術を受けておらず、ここで大手術は脾臓摘出以外である。ある実施態様において、対象は、組換えタンパク質に対する重度のアレルギー又はアナフィラキシー反応又は過敏の既往歴を有さない。ある実施態様において、対象は、長期間の抗凝固薬療法を受けていない。抗凝固薬療法の非限定的例は、ヘパリン及びワルファリンを含む。ある実施態様において、対象は、本明細書に提供される方法に従う治療以前の28日以内に、細胞毒性物質、全身性コルチコステロイド、免疫抑制薬、又は抗凝固薬療法による治療を受けていない。
ある実施態様において、対象は、他の治療介入を受けている。他の治療介入の非限定的例は、脾臓摘出、輸血療法、鉄キレート剤療法、及び胎児ヘモグロビン誘導剤が挙げられる。ある実施態様において、対象は、鉄キレート剤療法を必要としている。組合せ療法の説明に関しては、第7.3.1節を参照されたい。
(7.6 投薬計画)
ある実施態様において、本明細書に提供される方法(第7.3節参照)に従い対象へ投与されるActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIA-hFc(配列番号7)である。ある実施態様において、ActRIIA-hFc(配列番号7)の投与量は、約0.1mg/kg、約0.3mg/kg、約0.5mg/kg、約0.75mg/kg、約1.0mg/kg、又は約1.5mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIA-hFc(配列番号7)の投与量は、約0.1mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIA-hFc(配列番号7)の投与量は、約0.3mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIA-hFc(配列番号7)の投与量は、約0.5mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIA-hFc(配列番号7)の投与量は、約0.75mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIA-hFc(配列番号7)の投与量は、約1.0mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIA-hFc(配列番号7)の投与量は、約1.5mg/kgである。
ある実施態様において、本明細書に提供される方法(第7.3節参照)に従い対象へ投与されるActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIB-hFc(配列番号25)である。ある実施態様において、ActRIIB-hFc(配列番号25)の投与量は、約0.3mg/kg、約0.45mg/kg、約0.6mg/kg、約0.8mg/kg、約1.0mg/kg、又は約1.25mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIB-hFc(配列番号25)の投与量は、約0.3mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIB-hFc(配列番号25)の投与量は、約0.45mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIB-hFc(配列番号25)の投与量は、約0.6mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIB-hFc(配列番号25)の投与量は、約0.8mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIB-hFc(配列番号25)の投与量は、約1.0mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIB-hFc(配列番号25)の投与量は、約1.25mg/kgである。
ある実施態様において、ActRIIA-hFc(配列番号7)の投与量は、初期投与量である。ある実施態様において、ActRIIA-hFc(配列番号7)の初期投与量は、約0.1mg/kg、約0.3mg/kg、約0.5mg/kg、約0.75mg/kg、約1.0mg/kg、又は約1.5mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIA-hFc(配列番号7)の初期投与量は、約0.1mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIA-hFc(配列番号7)の初期投与量は、約0.3mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIA-hFc(配列番号7)の初期投与量は、約0.5mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIA-hFc(配列番号7)の初期投与量は、約0.75mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIA-hFc(配列番号7)の初期投与量は、約1.0mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIA-hFc(配列番号7)の初期投与量は、約1.5mg/kgである。
ある実施態様において、ActRIIB-hFc(配列番号25)の投与量は、初期投与量である。ある実施態様において、ActRIIB-hFc(配列番号25)の初期投与量は、約0.3mg/kg、約0.45mg/kg、約0.6mg/kg、約0.8mg/kg、約1.0mg/kg、又は約1.25mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIB-hFc(配列番号25)の初期投与量は、約0.3mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIB-hFc(配列番号25)の初期投与量は、約0.45mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIB-hFc(配列番号25)の初期投与量は、約0.6mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIB-hFc(配列番号25)の初期投与量は、約0.8mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIB-hFc(配列番号25)の初期投与量は、約1.0mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIB-hFc(配列番号25)の初期投与量は、約1.25mg/kgである。
ある実施態様において、ActRIIA-hFc(配列番号7)の投与量は、後続の投与量である。ある実施態様において、ActRIIA-hFc(配列番号7)の後続の投与量は、第7.3節に提供される方法に従い決定される。ある実施態様において、ActRIIA-hFc(配列番号7)の後続の投与量は、約0.1mg/kg、約0.3mg/kg、約0.5mg/kg、約0.75mg/kg、約1.0mg/kg、又は約1.5mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIA-hFc(配列番号7)の後続の投与量は、約0.1mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIA-hFc(配列番号7)の後続の投与量は、約0.3mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIA-hFc(配列番号7)の後続の投与量は、約0.5mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIA-hFc(配列番号7)の後続の投与量は、約0.75mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIA-hFc(配列番号7)の後続の投与量は、約1.0mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIA-hFc(配列番号7)の後続の投与量は、約1.5mg/kgである。
ある実施態様において、ActRIIB-hFc(配列番号25)の投与量は、後続の投与量である。ある実施態様において、ActRIIB-hFc(配列番号25)の後続の投与量は、第7.3節に提供される方法に従い決定される。ある実施態様において、ActRIIB-hFc(配列番号25)の後続の投与量は、約0.3mg/kg、約0.45mg/kg、約0.6mg/kg、約0.8mg/kg、約1.0mg/kg、又は約1.25mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIB-hFc(配列番号25)の後続の投与量は、約0.3mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIB-hFc(配列番号25)の後続の投与量は、約0.45mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIB-hFc(配列番号25)の後続の投与量は、約0.6mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIB-hFc(配列番号25)の後続の投与量は、約0.8mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIB-hFc(配列番号25)の後続の投与量は、約1.0mg/kgである。ある実施態様において、ActRIIB-hFc(配列番号25)の後続の投与量は、約1.25mg/kgである。ある実施態様において、後続の投与量は、初期投与量よりも、約2.5mg、約5mg、約10mg、約15mg、約20mg、もしくは約35mg大きいか、又は初期投与量よりも約0.05mg/kg、約0.1mg/kg、約0.15mg/kg、約0.25mg/kg、約0.3mg/kg、約0.35mg/kg、約0.4mg/kg、もしくは約0.5mg/kg大きい。
ある実施態様において、後続の投与量は、初期投与量よりも多い頻度で投与される。ある実施態様において、後続の投与量は、初期投与量よりも少ない頻度で投与される。ある実施態様において、後続の投与量は、初期投与量と同じ頻度で投与される。ある実施態様において、後続の投与量は、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28日毎に投与される。ある実施態様において、後続の投与量は、21日毎に投与される。ある実施態様において、後続の投与量は、連続して及び/又は不定期に投与される。
ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビター(例えば、ActRIIA-hFc(配列番号7)又はActRIIB-hFc(配列番号25))の投与量は、血清濃度約0.2μg/kg以上を達成するのに十分な間隔及び量で投薬され、並びに血清レベル約1μg/kg又は2μg/kg又はそれ以上が、骨密度及び強度に対する十分な効果を達成するのに望ましい。投薬計画は、血清濃度0.2〜15μg/kg、及び任意に1〜5μg/kgに達するように設計され得る。ヒトにおいて、血清レベル0.2μg/kgは、約0.1mg/kg以上の単回投与量で達成され、並びに血清レベル1μg/kgは、約0.3mg/kg以上の単回投与量で達成され得る。この分子の観察された血清半減期は、約20〜30日であり、実質的にほとんどのFc融合タンパク質よりも長く、従って例えば、毎週又は隔週ベースの約0.2〜0.4mg/kgの投薬で、持続的に有効な血清レベルが達成され得るか、あるいはより高い投与量を、投薬間の間隔をより長くして使用することができる。例えば、投与量約1〜3mg/kgは、毎月又は隔月ベースで使用することができ、その骨に対する効果は、各3、4、5、6、9、12ヶ月又はそれ以上の月毎にわずかに1回の投薬を必要とするよう十分に持続的であり得る。ActRIIシグナル伝達インヒビターの血清レベルは、当業者により公知の任意の手段により測定することができる。例えばELISAを使用し、ActRIIシグナル伝達インヒビターの血清レベルを決定するために、例えば、ActRIIシグナル伝達インヒビターに対する抗体を使用することができる。
ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビター(例えば、ActRIIA-hFc(配列番号7)又はActRIIB-hFc(配列番号25))は、対象へ皮下投与される。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビター(例えば、ActRIIA-hFc(配列番号7)又はActRIIB-hFc(配列番号25))は、対象へ、対象の上腕、腹部、又は大腿部に皮下投与される。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビター(例えば、ActRIIA-hFc(配列番号7)又はActRIIB-hFc(配列番号25))は、対象へ、21日毎に投与される。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビター(例えば、ActRIIA-hFc(配列番号7)又はActRIIB-hFc(配列番号25))は、対象へ、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28日毎に投与される。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビター(例えば、ActRIIA-hFc(配列番号7)又はActRIIB-hFc(配列番号25))は、対象へ、21日毎に、対象の上腕、腹部、又は大腿部に皮下投与される。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビター(例えば、ActRIIA-hFc(配列番号7)又はActRIIB-hFc(配列番号25))は、対象へ、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、又は28日毎に、対象の上腕、腹部、又は大腿部に皮下投与される。
ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビター(例えば、ActRIIA-hFc(配列番号7)又はActRIIB-hFc(配列番号25))は、第7.7節に記載されたような組成物の一部である。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビター(例えば、ActRIIA-hFc(配列番号7)又はActRIIB-hFc(配列番号25))は、注射用水の中で再構成される、滅菌した保存剤非含有の凍結乾燥された散剤である。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビター(例えば、ActRIIA-hFc(配列番号7)又はActRIIB-hFc(配列番号25))の単回投与量は、容積1mL超の注射用水の中で再構成される。そのような実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビター(例えば、ActRIIA-hFc(配列番号7)又はActRIIB-hFc(配列番号25))の単回投与量は、対象へ、再構成されたActRIIシグナル伝達インヒビター(例えば、ActRIIA-hFc(配列番号7)又はActRIIB-hFc(配列番号25))の等容積の2回の注射により投与される。ある実施態様において、これらの2回の注射は、対象へ、個別の部位、例えば、1回の注射は右大腿部及び1回の注射は左大腿部へ投与される。
(7.7 医薬組成物)
ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビター(例えば、ActRII ポリペプチド)は、本明細書に記載の方法とともに使用される医薬として許容し得る担体とともに製剤化される。例えば、ActRIIポリペプチドは、単独で又は医薬製剤(治療的組成物)の成分として、対象へ投与されるか、又はインビトロ細胞培養法アッセイにおいて利用することができる。対象化合物は、ヒト又は動物用医薬品で使用されるか、又は本明細書に記載のインビトロ細胞培養法において使用される任意の好都合な方法での投与のために製剤化することができる。ActRIIは、ActRIIA又はActRIIBであることができる。
好ましい実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、皮下投与のために製剤化される。
別の好ましい実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、滅菌した保存剤非含有の凍結乾燥された散剤又はケーキとして容器内に包装される。ある実施態様において、容器は、ActRIIシグナル伝達インヒビターを25mg含む。ある実施態様において、25mgのActRIIシグナル伝達インヒビターを含む容器は、合計37.5mgのタンパク質を含む。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビター25mgを含む容器中のActRIIシグナル伝達インヒビターは、注射用水0.68mLで再構成される。ある実施態様において、容器は、75mgのActRIIシグナル伝達インヒビターを含む。ある実施態様において、75mgのActRIIシグナル伝達インヒビターを含む容器は、合計87.5mgのタンパク質を含む。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビター75mgを含む容器中のActRIIシグナル伝達インヒビターは、注射用水1.6mLで再構成される。ある実施態様において、容器中のActRIIシグナル伝達インヒビターは、注射用水中に再構成されたActRIIシグナル伝達インヒビターの最終濃度が、pHおよそ6.5で50mg/mLであるような分量の注射用水で、再構成される。ある実施態様において、容器は、2℃〜8℃で貯蔵される。ある実施態様において、容器は、灰色のブチルコートされた栓の付いた3mLのガラスバイアルである。
ある実施態様において、本明細書に提供される治療法は、該組成物(ActRIIシグナル伝達インヒビターを含有する)を、全身に又はインプラントもしくは装置として局所に投与することを含む。投与されるとき、本明細書に提供される用途のための治療的組成物は、パイロジェンフリーの生理的に許容される形態にある。上記の組成物中に任意に含めることもできるActRIIシグナル伝達インヒビター以外の治療的に有用な薬剤は、対象化合物(例えば、ActRIIポリペプチド、例えば、ActRIIA及び/又はActRIIBポリペプチド(第7.8節参照))と同時に又は連続的に投与することができる。
通常、ActRIIシグナル伝達インヒビターは非経口投与される。好ましい実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、皮下投与される。非経口投与に好適な医薬組成物は、1以上のActRIIポリペプチドを、1以上の医薬として許容し得る滅菌等張性の水性もしくは非水性の溶液、分散液、懸濁液、もしくはエマルジョン、又は使用直前に滅菌注射溶液もしくは分散液へと再構成され得る滅菌散剤と組み合わせて含むことができ、これらは、抗酸化剤、緩衝剤、静菌薬、製剤を意図されるレシピエントの血液と等張にする溶質、又は懸濁化剤もしくは増粘剤を含有することができる。本明細書に記載の方法で使用される医薬組成物中で利用され得る好適な水性及び非水性担体の例としては、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、及びこれらの好適な混合物、植物油、例えば、オリーブ油、並びに注射可能な有機エステル、例えば、オレイン酸エチルが挙げられる。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング材料の使用によって、分散液の場合、必要とされる粒径の維持によって、及び界面活性剤の使用によって維持することができる。
本明細書に記載の組成物はまた、補助剤、例えば、保存剤、湿潤剤、乳化剤、及び分散剤を含むこともできる。微生物の作用の防止は、様々な抗菌剤及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノールソルビン酸などを含めることにより確保することができる。等張剤、例えば、糖、塩化ナトリウムなどを該組成物中に含めることが望ましい場合もある。更に、注射用医薬形態の持続的吸収は、吸収を遅延させる薬剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンを含めることによりもたらすことができる。
この投薬計画は、本明細書に記載の化合物(例えば、ActRIIポリペプチド、例えば、ActRIIA及び/又はActRIIBポリペプチド(第7.8節参照))の作用を修飾する様々な因子を考慮して、担当医により決定されるということが理解される。
ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、医薬組成物中で実質的に純粋である。具体的には、医薬組成物中の化合物の最大で20%、10%、5%、2.5%、1%、0.1%、又は最大で0.05%が、ActRIIシグナル伝達インヒビター及び医薬として許容し得る担体以外の化合物である。
(7.8 ActRIIシグナル伝達のインヒビター)
本節において記載され且つ当該技術分野において公知のActRIIシグナル伝達インヒビターは、本明細書に提供される方法において使用することができる。ある実施態様において、本節記載のActRIIシグナル伝達インヒビターは、本明細書に提供される方法(第7.3節及び第7.4節参照)において使用することができる。ある実施態様において、本方法において使用するためのActRIIシグナル伝達インヒビターは、配列番号7のアミノ酸配列(すなわち、ActRIIA-hFc)を含む。ある実施態様において、本方法において使用するためのActRIIシグナル伝達インヒビターは、配列番号25のアミノ酸配列(すなわち、ActRIIA-hFc)を含む。
本明細書に包含されるActRII受容体のインヒビターとしては、ActRIIAシグナル伝達インヒビター及びActRIIBシグナル伝達インヒビターが挙げられる(下記参照)。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIAシグナル伝達に特異的である。他の実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIBシグナル伝達に特異的である。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIAシグナル伝達を優先的に阻害する。他の実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIBシグナル伝達を優先的に阻害する。ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達インヒビターは、ActRIIAシグナル伝達とActRIIBシグナル伝達の両方を阻害する。
ある実施態様において、ActRIIシグナル伝達のインヒビターは、ActRIIのアクチビン結合ドメインを含むポリペプチドであることができる。理論に束縛されるものではないが、そのようなアクチビン結合ドメインを含むポリペプチドは、アクチビンを捕捉し、それにより、アクチビンシグナル伝達を妨げる。これらのアクチビン結合ドメインを含むポリペプチドは、ActRIIの細胞外ドメインの全て又は一部(すなわち、ActRIIAの細胞外ドメインの全てもしくは一部又はActRIIBの細胞外ドメインの全てもしくは一部)を含み得る。具体的な実施態様において、ActRIIの細胞外ドメインは、可溶性である。
ある実施態様において、アクチビン結合ドメインを含むポリペプチドは、抗体のFc部分に連結される(すなわち、ActRII受容体のアクチビン結合ドメインを含むポリペプチドと抗体のFc部分とを含むコンジュゲートが作製される)。理論に束縛されるものではないが、抗体部分は、コンジュゲートに増大した安定性を付与する。ある実施態様において、アクチビン結合ドメインは、リンカー、例えば、ペプチドリンカーを介して、抗体のFc部分に連結される。
本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIシグナル伝達のインヒビターは、細胞外又は細胞内のどちらかで直接的又は間接的にActRIIAシグナル伝達及び/又はActRIIBシグナル伝達を阻害する分子を含む。一部の実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIAシグナル伝達及び/又はActRIIBシグナル伝達のインヒビターは、受容体それ自体との相互作用を介して、ActRIIAシグナル伝達及び/又はActRIIBシグナル伝達を阻害する。他の実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIAシグナル伝達及び/又はActRIIBシグナル伝達のインヒビターは、ActRIIA及び/又はActRIIBリガンド、例えば、アクチビンとの相互作用を介して、ActRIIAシグナル伝達及び/又はActRIIBシグナル伝達を阻害する。
ある実施態様において、本方法で使用するためのActRIIシグナル伝達インヒビターは、その全体が本明細書中に組み込まれている、国際公開公報WO 2014/066486の第5.5節に記載されている。ある実施態様において、そのようなActRIIシグナル伝達インヒビターは、その全体が本明細書中に組み込まれている、国際公開公報WO 2014/066486の第5.5.1節に先に記載されたように作製され且つ修飾され得る。ある実施態様において、そのようなActRIIシグナル伝達インヒビターは、その全体が本明細書中に組み込まれている、国際公開公報WO 2014/066486の第5.5.2節に先に記載されたように作製され且つ修飾され得る。ある実施態様において、そのようなActRIIシグナル伝達インヒビターは、その全体が本明細書中に組み込まれている、国際公開公報WO 2014/066486の第5.5.3節に先に記載されたように作製され且つ修飾され得る。
(7.8.1 ActRIIAシグナル伝達のインヒビター)
本明細書で使用されるように、「ActRIIA」という用語は、任意の種由来のアクチビンIIA型受容体(ActRIIA)タンパク質のファミリー及び変異誘発又は他の修飾によってそのようなActRIIAタンパク質から得られた変異体を指す。本明細書中でのActRIIAに対する言及は、現在同定されている形態のいずれか1つに対する言及であると理解される。ActRIIAファミリーのメンバーは、一般に、システインに富む領域を持つリガンド結合細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン、及び予想上のセリン/トレオニンキナーゼ活性を有する細胞質ドメインから構成される、膜貫通タンパク質である。
本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIAシグナル伝達インヒビターとしては、限定するものではないが、アクチビン結合可溶性ActRIIAポリペプチド;アクチビン(特に、βA又はβBとも呼ばれる、アクチビンA又はBサブユニット)に結合し、ActRIIA結合を破壊する抗体;ActRIIAに結合し、アクチビン結合を破壊する抗体;アクチビン又はActRIIA結合について選択された非抗体タンパク質(そのようなタンパク質並びにその設計及び選択方法については、例えば、その各々が引用によりその全体が本明細書中に組み込まれる、WO/2002/088171号、WO/2006/055689号、WO/2002/032925号、WO/2005/037989号、US 2003/0133939号、及びUS 2005/0238646号を参照);並びに、Fcドメインにコンジュゲートすることができる、アクチビン又はActRIIA結合について選択されたランダム化ペプチドが挙げられる。
ある実施態様において、アクチビン又はActRIIA結合活性を有する2以上の異なるタンパク質(又は他の部分)、特に、それぞれI型(例えば、可溶性I型アクチビン受容体)及びII型(例えば、可溶性II型アクチビン受容体)結合部位を遮断するアクチビンバインダーを1つに連結させて、ActRIIAシグナル伝達を阻害し、従って、本明細書に記載の組成物及び方法で使用することができる、二機能性又は多機能性結合分子を作出することができる。ある実施態様において、ActRIIAシグナル伝達を阻害するアクチビン-ActRIIAシグナル伝達軸アンタゴニストとしては、核酸アプタマー、小分子、並びに本明細書に記載の組成物及び方法で使用される他の薬剤が挙げられる。
そのようなActIIRAシグナル伝達インヒビターは、その全体が本明細書中に組み込まれている、国際公開公報WO 2014/066486の第5.5.1節に先に記載されたように作製され且つ修飾され得る。
(a)ActRIIAポリペプチドを含むActRIIAシグナル伝達インヒビター
「ActRIIAポリペプチド」という用語には、ActRIIAファミリーメンバーの任意の天然のポリペプチド、並びに有用な活性を保持するその任意の変異体(突然変異体、断片、融合体、及びペプチド模倣形態を含む)を含むポリペプチドが含まれる。例えば、ActRIIAポリペプチドには、ActRIIAポリペプチドの配列と少なくとも約80%同一な、及び任意に、少なくとも85%、90%、95%、97%、98%、99%、又はそれを上回って同一な配列を有する任意の公知のActRIIAの配列に由来するポリペプチドが含まれる。例えば、ActRIIAポリペプチドは、ActRIIAタンパク質及び/又はアクチビンに結合し、それらの機能を阻害することができる。ActRIIBポリペプチドは、骨成長及び骨石灰化を促進するその能力について選択することができる。ActRIIAポリペプチドの例としては、ヒトActRIIA前駆ポリペプチド(配列番号1)並びに可溶性ヒトActRIIAポリペプチド(例えば、配列番号2、3、7、及び12)が挙げられる。そのアミノ酸配列が配列番号1に示されているActRIIA前駆ポリペプチドに関して、ヒトActRIIA前駆ポリペプチドのシグナルペプチドは、アミノ酸位置1〜20に位置し;細胞外ドメインは、アミノ酸位置21〜135に位置し、ヒトActRIIA前駆ポリペプチド(配列番号1)のN結合型グリコシル化部位は、配列番号1のアミノ酸位置43及び56に位置する。配列番号1のヒトActRIIB前駆ポリペプチドをコードする核酸配列は、配列番号4(GenbankエントリーNM_001616のヌクレオチド164〜1705)として開示されている。配列番号2の可溶性ヒトActRIIAポリペプチドをコードする核酸配列は、配列番号5として開示されている。これらの配列の説明については、表1を参照されたい。
具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIAポリペプチドは、可溶性ActRIIAポリペプチドである。ActRIIAタンパク質の細胞外ドメインは、アクチビンに結合することができ、かつ通常、可溶性であり、従って、可溶性アクチビン結合ActRIIAポリペプチドと呼ぶことができる。従って、本明細書で使用される場合、「可溶性ActRIIAポリペプチド」という用語は、通常、ActRIIAタンパク質の任意の天然の細胞外ドメインを含む、ActRIIAタンパク質の細胞外ドメインを含むポリペプチド、並びにその任意の変異体(突然変異体、断片、及びペプチド模倣形態を含む)を指す。可溶性ActRIIAポリペプチドは、アクチビンに結合することができる;しかしながら、野生型ActRIIAタンパク質は、アクチビンへの結合に関してGDF8/11と比べて顕著な選択性を示さない。天然又は改変ActRIIAタンパク質を第2のアクチビン選択的結合剤とカップリングさせることにより、該タンパク質に、アクチビンに対する特異性の付加を与えることができる。可溶性アクチビン結合ActRIIAポリペプチドの例としては、配列番号2、3、7、12、及び13に示される可溶性ポリペプチドが挙げられる。可溶性アクチビン結合ActRIIAポリペプチドの他の例は、ActRIIAタンパク質の細胞外ドメインに加えて、シグナル配列、例えば、ミツバチメリチンリーダー配列(配列番号8)、組織プラスミノーゲン活性化因子(TPA)リーダー(配列番号9)、又は天然のActRIIAリーダー(配列番号10)を含む。配列番号13に示されるActRIIA-hFcポリペプチドでは、TPAリーダーが使用されている。
ある実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIAのシグナル伝達インヒビターは、抗体のFc部分に連結されたActRIIAのアクチビン結合ドメインを含むコンジュゲート/融合タンパク質を含む。ある実施態様において、該アクチビン結合ドメインは、リンカー、例えば、ペプチドリンカーを介して、抗体のFc部分に連結される。任意に、Fcドメインは、Asp-265、リジン322、及びAsn-434などの残基に1以上の突然変異を有する。ある場合には、これらの突然変異のうちの1つ又は複数(例えば、Asp-265突然変異)を有する突然変異体Fcドメインは、野生型Fcドメインと比べてFcγ受容体に結合する能力が低下している。他の場合には、これらの突然変異のうちの1つ又は複数(例えば、Asn-434突然変異)を有する突然変異体Fcドメインは、野生型Fcドメイン比べてMHCクラスI関連Fc受容体(FcRN)に結合する能力が増大している。Fcドメインに融合したActRIIAの可溶性細胞外ドメインを含む例示的な融合タンパク質は、配列番号6、7、12、及び13に示されている。
具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIAシグナル伝達インヒビターは、抗体のFc部分に連結されたActRIIAの細胞外ドメイン、又はその一部を含み、ここで、該ActRIIAシグナル伝達インヒビターは、配列番号6、7、12、及び13から選択されるアミノ酸配列と少なくとも75%同一であるアミノ酸配列を含む。別の具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIAシグナル伝達インヒビターは、抗体のFc部分に連結されたActRIIAの細胞外ドメイン、又はその一部を含み、ここで、該ActRIIAシグナル伝達インヒビターは、配列番号6、7、12、及び13から選択されるアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。
ある実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIAのシグナル伝達インヒビターは、ActRIIAの細胞外ドメインの切断形態を含む。切断は、ActRIIAポリペプチドのカルボキシ末端及び/又はアミノ末端にあることができる。ある実施態様において、切断は、成熟したActRIIBポリペプチドの細胞外ドメインと比べて、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、又は25アミノ酸長いものであることができる。ある実施態様において、切断は、成熟したActRIIAポリペプチドの細胞外ドメインの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、又は25個のN末端アミノ酸であることができる。ある実施態様において、切断は、成熟したActRIIAポリペプチドの細胞外ドメインの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、又は25個のC末端アミノ酸であることができる。例えば、ActRIIAの切断形態としては、アミノ酸20〜119;20〜128;20〜129;20〜130;20〜131;20〜132;20〜133;20〜134;20〜131;21〜131;22〜131;23〜131;24〜131;及び25〜131を有するポリペプチドが挙げられ、ここで、該アミノ酸位置は、配列番号1におけるアミノ酸位置を指す。
ある実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIAのシグナル伝達インヒビターは、1以上のアミノ酸置換を有するActRIIAの細胞外ドメインを含む。ある実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIAのシグナル伝達インヒビターは、アミノ酸置換も保有するActRIIA細胞外ドメインの切断形態を含む。
具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIAシグナル伝達インヒビターは、ヒトActRIIA受容体の細胞外ドメインとIgG1のFc部分の融合タンパク質である。別の具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIAシグナル伝達インヒビターは、ヒトActRIIA受容体の切断された細胞外ドメインとIgG1のFc部分の融合タンパク質である。別の具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIAシグナル伝達インヒビターは、ヒトActRIIA受容体の切断された細胞外ドメインとIgG1のFc部分の融合タンパク質であり、ここで、該ヒトActRIIA受容体の切断された細胞外ドメインは、1以上のアミノ酸置換を保有する。
ActRIIAポリペプチドの機能的に活性のある断片は、例えば、ActRIIAポリペプチドをコードする核酸の対応する断片から組換え産生されたポリペプチドをスクリーニングすることにより得ることができる。更に、断片を、従来のメリフィールド固相f-Moc又はt-Boc化学などの当技術分野で公知の技術を用いて化学合成することができる。該断片を(組換えによるか又は化学合成によって)産生し、試験して、ActRIIAタンパク質又はアクチビンによって媒介されるシグナル伝達のアンタゴニスト(インヒビター)として機能し得るペプチジル断片を同定することができる。
更に、ActRIIAポリペプチドの機能的に活性のある変異体は、例えば、ActRIIAポリペプチドをコードする対応する変異誘発された核酸から組換え産生された修飾ポリペプチドのライブラリーをスクリーニングすることにより得ることができる。該変異体を産生し、試験して、ActRIIAタンパク質又はアクチビンによって媒介されるシグナル伝達のアンタゴニスト(インヒビター)として機能し得るものを同定することができる。ある実施態様において、ActRIIAポリペプチドの機能的変異体は、配列番号2又は3から選択されるアミノ酸配列と少なくとも75%同一であるアミノ酸配列を含む。ある場合には、該機能的変異体は、配列番号2又は3から選択されるアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、又は100%同一なアミノ酸配列を有する。
ある態様において、本明細書に記載された組成物及び方法において使用されるActRIIAポリペプチドは、本明細書に開示される断片、機能的変異体、及び融合タンパク質を含む、ActRIIAポリペプチドのいずれか(例えば、可溶性ActRIIAポリペプチド)をコードする単離された及び/又は組換え核酸を用いて、作製される。例えば、配列番号4は、天然のヒトActRIIA前駆ポリペプチドをコードし、一方、配列番号5は、ActRIIAのプロセシングされた細胞外ドメインをコードする。そのような核酸は、1本鎖又は2本鎖であり得る。そのような核酸は、DNA分子又はRNA分子であり得る。これらの核酸を、例えば、ActRIIAポリペプチドを作製する方法で、又は直接的な治療剤として(例えば、遺伝子治療の手法で)使用することができる。
ある態様において、ActRIIAポリペプチドをコードしている核酸は、配列番号4又は5の変異体である核酸を含んでよい。変異体ヌクレオチド配列には、1以上のヌクレオチド置換、付加、又は欠失によって異なる配列、例えば、アレル変異体が含まれる。
ある実施態様において、ActRIIAポリペプチドをコードしている単離された又は組換え核酸配列は、配列番号4又は5と少なくとも80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、又は100%同一であってよい。当業者は、配列番号4又は5に相補的な核酸配列、及び配列番号4又は5の変異体は、本明細書に記載の方法及び組成物における使用に適したActRIIAポリペプチドの作製において使用することができることを理解しているであろう。さらなる実施態様において、そのような核酸配列は、単離されたもの、組換え体、及び/もしくは異種ヌクレオチド配列と融合したものであるか、又はDNAライブラリー由来であることができる。
(7.8.2 ACTRIIBシグナル伝達のインヒビター)
本明細書で使用されるように、「ActRIIB」という用語は、任意の種由来のアクチビンIIB型受容体(ActRIIB)タンパク質のファミリー、及び変異誘発又は他の修飾によってそのようなActRIIBタンパク質から得られた変異体を指す。本明細書中でのActRIIBに対する言及は、該受容体の現在同定されている形態のいずれか1つに対する言及であると理解される。ActRIIBファミリーのメンバーは、一般に、システインに富む領域を含むリガンド結合細胞外ドメイン、膜貫通ドメイン、及び予想上のセリン/トレオニンキナーゼ活性を有する細胞質ドメインから構成される、膜貫通タンパク質である。
本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIBシグナル伝達インヒビターとしては、限定するものではないが、アクチビン結合可溶性ActRIIBポリペプチド;アクチビン(特に、βA又はβBとも呼ばれる、アクチビンA又はBサブユニット)に結合し、ActRIIB結合を破壊する抗体;ActRIIBに結合し、アクチビン結合を破壊する抗体;アクチビン又はActRIIB結合について選択された非抗体タンパク質;及び、Fcドメインにコンジュゲートすることができる、アクチビン又はActRIIB結合について選択されたランダム化ペプチドが挙げられる。
ある実施態様において、アクチビン又はActRIIB結合活性を有する2以上の異なるタンパク質(又は他の部分)、特に、それぞれI型(例えば、可溶性I型アクチビン受容体)及びII型(例えば、可溶性II型アクチビン受容体)結合部位を遮断するアクチビンバインダーを1つに連結させて、ActRIIBを阻害し、従って、本明細書に記載の組成物及び方法で使用することができる、二機能性又は多機能性結合分子を作出することができる。ある実施態様において、ActRIIBを阻害するアクチビン-ActRIIBシグナル伝達軸アンタゴニストとしては、核酸アプタマー、小分子、並びに本明細書に記載の組成物及び方法で使用される他の薬剤が挙げられる。
そのようなActIIRBシグナル伝達インヒビターは、その全体が本明細書中に組み込まれている、国際公開公報WO 2014/066486の第5.5.2節に先に記載されたように作製され且つ修飾され得る。
(a) ActRIIBポリペプチドを含むActRIIBシグナル伝達インヒビター
本明細書で使用されるように、「ActRIIBポリペプチド」という用語は、ActRIIBファミリーメンバーの任意の天然のポリペプチド並びに有用な活性を保持するその任意の変異体(突然変異体、断片、融合体、及びペプチド模倣形態を含む)を含むポリペプチドを指す。例えば、ActRIIBポリペプチドには、ActRIIBポリペプチドの配列と少なくとも約80%同一な、及び任意に、少なくとも85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、又はそれを上回って同一な配列を有する任意の公知のActRIIB受容体の配列に由来するポリペプチドが含まれる。例えば、ActRIIBポリペプチドは、ActRIIBタンパク質及び/又はアクチビンに結合し、それらの機能を阻害することができる。ActRIIBポリペプチドの例としては、ヒトActRIIB前駆ポリペプチド(配列番号16又は配列番号28)が挙げられる。そのアミノ酸配列が配列番号16又は配列番号28に示されているActRIIB前駆ポリペプチド(すなわち、ヒトActRIIB前駆ポリペプチド)に関して、該ActRIIB前駆ポリペプチドのシグナルペプチドは、アミノ酸1〜18に位置し;細胞外ドメインは、アミノ酸19〜134に位置し、潜在的N結合型グリコシル化部位は、アミノ酸位置42及び65に位置する。配列番号16のヒトActRIIB前駆ポリペプチドをコードする核酸配列は、配列番号19として開示されている(配列番号19は、アミノ酸位置64に対応するコドンでアラニンを提供するが、その代わりにアミノ酸位置64に対応するコドンでアルギニンを提供するように、当技術分野で公知の方法を用いて、当業者により、容易に修飾されることができる)。これらの配列の説明については、表1を参照されたい。
別途、具体的に表記されない限り、本明細書に記載の全てのActRIIB関連ポリペプチドに関するアミノ酸の付番は、配列番号16及び配列番号28(これらは、位置64で発現されるアミノ酸だけが異なる)に関するアミノ酸付番に基づく。例えば、ActRIIBポリペプチドがアミノ酸位置79で置換/突然変異を有すると記載されている場合、位置79は、ActRIIBポリペプチドが由来する配列番号16又は配列番号28中の79番目のアミノ酸を指すものと理解されるべきである。同様に、ActRIIBポリペプチドがアミノ酸位置64でアラニン又はアルギニンを有すると記載されている場合、位置64は、ActRIIBポリペプチドが由来する配列番号16又は配列番号28中の64番目のアミノ酸を指すものと理解されるべきである。
ある実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIBのシグナル伝達インヒビターは、ActRIIBのアクチビン結合ドメインを含むポリペプチドを含む。一部の実施態様において、ActRIIBのアクチビン結合ドメインは、ActRIIBの細胞外ドメイン、又はその部分を含む。具体的な実施態様において、ActRIIBの細胞外ドメイン又はその部分は可溶性である。ActRIIBポリペプチドの例示的な修飾形態は、その開示が引用によりその全体が本明細書中に組み込まれる、米国特許出願公開第20090005308号及び第20100068215号に開示されている。
具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIBポリペプチドは、可溶性ActRIIBポリペプチドである。「可溶性ActRIIBポリペプチド」という用語は、通常、ActRIIBタンパク質の任意の天然の細胞外ドメインを含む、ActRIIBタンパク質の細胞外ドメインを含むポリペプチド、並びにその任意の変異体(突然変異体、断片、及びペプチド模倣形態を含む)を指す。可溶性ActRIIBポリペプチドは、アクチビンに結合することができる;しかしながら、野生型ActRIIBタンパク質は、アクチビンへの結合に関してGDF8/11と比べて顕著な選択性を示さない。ある実施態様において、様々な結合特性を有するActRIIBの改変形態を本明細書に提供される方法で使用することができる。そのような改変形態は、例えば、その開示が引用によりその全体が本明細書中に組み込まれる、国際特許出願公開第WO 2006/012627号及びWO 2010/019261号に開示されている。天然又は改変ActRIIBタンパク質を第2のアクチビン選択的結合剤とカップリングさせることにより、該タンパク質に、アクチビンに対する特異性の付加を与えることができる。例示的な可溶性ActRIIBポリペプチドとしては、ヒトActRIIBポリペプチドの細胞外ドメイン(例えば、配列番号17、18、23、26、27、29、30、31、32、33、36、37、42、及び43)が挙げられる。
ActRIIB前駆アミノ酸配列、すなわち、配列番号16のアミノ酸64に対応する位置のアラニン(本明細書中、「A64」と呼ばれる)を有する、Hildenらの文献(Blood, 1994, 83(8):2163-70)によって開示されたActRIIB細胞外配列を有するFc融合タンパク質は、アクチビン及びGDF-11に対する比較的低い親和性を保有することが示されている。対照的に、ActRIIB前駆アミノ酸配列の位置64のアルギニン(本明細書中、「R64」と呼ばれる)を有するFc融合タンパク質は、低ナノモルから高ピコモルの範囲のアクチビン及びGDF-11に対する親和性を有する(例えば、その開示が完全に本明細書中に組み込まれる、米国特許出願公開第20100068215号を参照されたい)。位置64のアルギニンを有するActRIIB前駆アミノ酸配列は、配列番号28に示されている。従って、ある実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法に従って使用されるActRIIBポリペプチドは、(i)ActRIIB前駆アミノ酸配列、すなわち、配列番号16のアミノ酸64に対応する位置のアラニン;又は、(ii)ActRIIB前駆アミノ酸配列、すなわち、配列番号28の位置64のアルギニンのどちらかを含み得る。他の実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法に従って使用されるActRIIBポリペプチドは、ActRIIB前駆アミノ酸配列、すなわち、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸64に対応する位置にアラニンでもアルギニンでもないアミノ酸を含み得る。
ActRIIBの細胞外ドメインのC末端におけるプロリンノットの欠失は、アクチビンに対するこの受容体の親和性を低下させることが示されている(例えば、Attisanoらの文献、Cell, 1992, 68(1):97-108を参照されたい)。配列番号28のアミノ酸20〜119を含むActRIIB-Fc融合タンパク質(すなわち、配列番号32)の「ActRIIB(20-119)-Fc」は、プロリンノット領域及び完全な膜近傍ドメインを含む、配列番号28のアミノ酸20〜134を含むActRIIB-Fc融合タンパク質(すなわち、配列番号31)の「ActRIIB(20-134)-Fc」と比べて、GDF-11及びアクチビンに対する結合が低下している。しかしながら、配列番号28のアミノ酸20〜129を含むActRIIB-Fc融合タンパク質の「ActRIIB(20-129)-Fc」は、プロリンノット領域が破壊されているにもかかわらず、ActRIIBの非切断型細胞外ドメインと比べて、同様の、しかし、若干低下した活性を保持している。従って、配列番号28(又は配列番号16)のアミノ酸134、133、132、131、130、及び129で終結する細胞外ドメインを含むActRIIBポリペプチドは全て活性を有すると考えられるが、アミノ酸134又は133で終結する構築体が最も高い活性を有し得る。同様に、配列番号28のP129及びP130の突然変異がリガンド結合をそれほど減少させないという事実によって示されるように、残基129〜134のいずれかでの突然変異は、リガンド結合親和性を大幅に変化させるとは考えられない。従って、本明細書に記載の方法及び組成物に従って使用されるActRIIBポリペプチドは、配列番号28(又は配列番号16)のアミノ酸109(すなわち、最後のシステイン)で早くも終わり得るが、配列番号28(又は配列番号16)のアミノ酸位置109と119で又はその間で終わる形態は、低下したリガンド結合能を有すると考えられる。
配列番号16及び配列番号28のアミノ酸29は、ActRIIB前駆体配列中の最初のシステインを表す。配列番号16もしくは配列番号28のN末端のアミノ酸29、又はこれらのアミノ酸位置の前から始まるActRIIBポリペプチドは、リガンド結合活性を保持していると考えられる。配列番号16又は配列番号28の位置24におけるアラニンからアスパラギンへの突然変異は、リガンド結合にそれほど影響を及ぼすことなく、N結合型グリコシル化配列を導入する。これは、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸20〜29に対応するシグナル切断ペプチドとシステイン架橋領域の間の領域中の突然変異が良好に許容されることを裏付けるものである。特に、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸位置20、21、22、23、及び24から始まるActRIIBポリペプチドは活性を保持しており、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸位置25、26、27、28、及び29から始まるActRIIBポリペプチドも活性を保持すると考えられる。配列番号16又は配列番号28のアミノ酸位置22、23、24、又は25から始まるActRIIBポリペプチドは最も大きい活性を有する。
まとめると、本明細書に記載の方法及び組成物に従って使用されるActRIIB前駆タンパク質(すなわち、配列番号16又は配列番号28)の活性部分(すなわち、ActRIIBポリペプチド)は、通常、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸29〜109を含み、そのようなActRIIBポリペプチドは、例えば、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸19〜29のいずれか1つに対応する残基から始まり、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸109〜134のいずれか1つに対応する位置で終わることができる。本明細書に包含されるActRIIBポリペプチドの具体的な例としては、配列番号16又は配列番号28の19〜29、20〜29、又は21〜29のアミノ酸位置から始まり、配列番号16又は配列番号28の119〜134、119〜133、又は129〜134、129〜133のアミノ酸位置で終わるものが挙げられる。本明細書に包含されるActRIIBポリペプチドの他の具体的な例としては、配列番号16又は配列番号28の20〜24(又は21〜24、又は22〜25)のアミノ酸位置から始まり、配列番号16又は配列番号28の109〜134(もしくは109〜133)、119〜134(もしくは119〜133)、又は129〜134(もしくは129〜133)のアミノ酸位置で終わるものが挙げられる。これらの範囲に含まれる変異体ActRIIBポリペプチド、特に、配列番号16又は配列番号28の対応する部分との少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、又は99%の配列同一性又は配列相同性を有するものも企図される。
ある実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIBのシグナル伝達インヒビターは、ActRIIBの細胞外ドメインの切断形態を含む。切断は、ActRIIBポリペプチドのカルボキシ末端及び/又はアミノ末端にあることができる。ある実施態様において、切断は、成熟したActRIIBポリペプチド細胞外ドメインと比べて、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、又は25アミノ酸長いものであることができる。ある実施態様において、切断は、成熟したActRIIBポリペプチド細胞外ドメインの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、又は25個のN末端アミノ酸であることができる。ある実施態様において、切断は、成熟したActRIIBポリペプチド細胞外ドメインの1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、又は25個のC末端アミノ酸であることができる。例えば、ActRIIBの切断形態としては、アミノ酸20〜119;20〜128;20〜129;20〜130;20〜131;20〜132;20〜133;20〜134;20〜131;21〜131;22〜131;23〜131;24〜131;及び25〜131を有するポリペプチドが挙げられ、ここで、該アミノ酸位置は、配列番号16又は配列番号28におけるアミノ酸位置を指す。
ActRIIBのさらなる例示的な切断形態としては、(i)配列番号16又は配列番号28のアミノ酸21〜29のいずれかのアミノ酸から始まり(任意に、配列番号16又は配列番号28の22〜25から始まり)、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸109〜134のいずれかで終わるポリペプチド;(ii)配列番号16又は配列番号28のアミノ酸20〜29のいずれかから始まり(任意に、配列番号16又は配列番号28の22〜25から始まり)、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸109〜133のいずれかで終わるポリペプチド;(iii)配列番号16又は配列番号28のアミノ酸20〜24のいずれかから始まり(任意に、配列番号16又は配列番号28の22〜25から始まり)、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸109〜133のいずれかで終わるポリペプチド;(iv)配列番号16又は配列番号28のアミノ酸21〜24のいずれかから始まり、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸109〜134のいずれかで終わるポリペプチド;(v)配列番号16又は配列番号28のアミノ酸20〜24のいずれかから始まり、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸118〜133のいずれかで終わるポリペプチド;(vi)配列番号16又は配列番号28のアミノ酸21〜24のいずれかから始まり、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸118〜134のいずれかで終わるポリペプチド;(vii)配列番号16又は配列番号28のアミノ酸20〜24のいずれかから始まり、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸128〜133のいずれかで終わるポリペプチド;(viii)配列番号16又は配列番号28のアミノ酸20〜24のいずれかから始まり、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸128〜133のいずれかで終わるポリペプチド;(ix)配列番号16又は配列番号28のアミノ酸21〜29のいずれかから始まり、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸118〜134のいずれかで終わるポリペプチド;(x)配列番号16又は配列番号28のアミノ酸20〜29のいずれかから始まり、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸118〜133のいずれかで終わるポリペプチド;(xi)配列番号16又は配列番号28のアミノ酸21〜29のいずれかから始まり、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸128〜134のいずれかで終わるポリペプチド;及び、(xii)配列番号16又は配列番号28のアミノ酸20〜29のいずれかから始まり、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸128〜133のいずれかで終わるポリペプチドが挙げられる。具体的な実施態様において、ActRIIBポリペプチドは、配列番号16もしくは配列番号28のアミノ酸位置25から始まり、配列番号16もしくは配列番号28のアミノ酸位置131で終わるアミノ酸配列を含むか、それらから本質的になるか、又はそれらからなる。別の具体的な実施態様において、ActRIIBポリペプチドは、配列番号17、18、23、26、27、29、30、31、32、33、36、37、42、もしくは43のアミノ酸配列からなるか、又はそれらから本質的になる。
本明細書に記載の組成物及び方法において使用されるActRIIBポリペプチドはいずれも、ホモ二量体として産生することができる。本明細書に記載の組成物及び方法において使用されるActRIIBポリペプチドはいずれも、IgG重鎖由来の定常領域、例えば、Fcドメインを含む異種部分を有する融合タンパク質として製剤化することができる。本明細書に記載の組成物及び方法において使用されるActRIIBポリペプチドはいずれも、任意に、配列番号16又は配列番号28に対する1以上の追加のアミノ酸置換、欠失、又は挿入と組み合わせて、配列番号16又は配列番号28の位置79に対応する位置に酸性アミノ酸を含むことができる。
具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIBのシグナル伝達インヒビターは、1以上のアミノ酸置換/突然変異を有するActRIIBの細胞外ドメインを含む。そのようなアミノ酸置換/突然変異は、例えば、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸位置79のロイシンからアスパラギン酸又はグルタミン酸などの酸性アミノ酸への交換であり得る。例えば、配列番号16又は配列番号28の位置L79をActRIIB細胞外ドメインポリペプチド中で改変して、改変されたアクチビン-ミオスタチン(GDF-11)結合特性を付与することができる。L79A及びL79P突然変異は、アクチビン結合よりも大きい程度にGDF-11結合を低下させる。L79E及びL79D突然変異はGDF-11結合を保持する一方で、大きく低下したアクチビン結合を示す。
ある実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIBのシグナル伝達インヒビターは、アミノ酸置換、例えば、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸位置79のロイシンからアスパラギン酸又はグルタミン酸などの酸性アミノ酸への交換も保有するActRIIB細胞外ドメインの切断形態を含む。具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるアミノ酸置換も保有するActRIIBポリペプチドの細胞外ドメインの切断形態は、配列番号23である。切断され及び/又は1以上のアミノ酸置換を保有するActRIIBの形態は、上で論じられているような抗体のFcドメインに連結させることができる。
ActRIIBポリペプチドの機能的に活性のある断片は、例えば、ActRIIBポリペプチドをコードする核酸の対応する断片から組換え産生されたポリペプチドをスクリーニングすることにより得ることができる。更に、断片を、従来のメリフィールド固相f-Moc又はt-Boc化学などの当技術分野で公知の技術を用いて化学合成することができる。該断片を(組換えによるか又は化学合成によって)産生し、試験して、ActRIIBタンパク質又はアクチビンによって媒介されるシグナル伝達のアンタゴニスト(インヒビター)として機能し得るペプチジル断片を同定することができる。
更に、ActRIIBポリペプチドの機能的に活性のある変異体は、例えばActRIIBポリペプチドをコードする対応する変異誘発された核酸から組換え産生された修飾ポリペプチドのライブラリーをスクリーニングすることにより得ることができる。該変異体を産生し、試験して、ActRIIBタンパク質又はアクチビンによって媒介されるシグナル伝達のアンタゴニスト(インヒビター)として機能し得るものを同定することができる。ある実施態様において、ActRIIBポリペプチドの機能的変異体は、配列番号17、18、23、26、27、29、30、31、32、33、36、37、42、及び43から選択されるアミノ酸配列と少なくとも75%同一であるアミノ酸配列を含む。ある実施態様において、該機能的変異体は、配列番号17、18、23、26、27、29、30、31、32、33、36、37、42、及び43から選択されるアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、又は99%同一なアミノ酸配列を有する。
ActRIIBのリガンド結合ポケットは、配列番号16又は配列番号28の残基Y31、N33、N35、L38〜T41、E47、E50、Q53〜K55、L57、H58、Y60、S62、K74、W78〜N83、Y85、R87、A92、及びE94〜F101によって規定されることが示されている。これらの位置では、保存的突然変異は許容されるが、K74A突然変異は、R40A、K55A、F82A、及び位置L79での突然変異がそうであるように、良好に許容されると考えられる。R40は、ゼノパス(Xenopus)ではKであり、この位置の塩基性アミノ酸が許容されることを示している。Q53は、ウシActRIIBではR、及びゼノパスActRIIBではKであり、それゆえ、R、K、Q、N、及びHを含むアミノ酸がこの位置で許容される。従って、本明細書に記載の方法及び組成物で使用されるActRIIBポリペプチドの一般式は、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸29〜109を含むが、任意に、配列番号16又は配列番号28の20〜24又は22〜25の範囲のアミノ酸位置から始まり、配列番号16又は配列番号28の129〜134の範囲のアミノ酸位置で終わり、リガンド結合ポケット内に1、2、5、又は15以下の保存的アミノ酸変化を含み、かつリガンド結合ポケット内の配列番号16又は配列番号28のアミノ酸位置40、53、55、74、79、及び/又は82に0、1、又はそれより多くの非保存的変化を含むものである。そのようなActRIIBポリペプチドは、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸29〜109の配列との80%、90%、95%、又は99%を超える配列同一性又は配列相同性を保持し得る。ばらつきが特に良好に許容され得る結合ポケットの外側の部位としては、ActRIIBの細胞外ドメインのアミノ末端及びカルボキシ末端、並びに位置42〜46及び65〜73が挙げられる。配列番号16又は配列番号28の位置65におけるアスパラギンからアラニンへの変化(N65A)は、A64バックグラウンドでのリガンド結合を実際に改善し、従って、R64バックグラウンドでのリガンド結合に悪影響を及ぼさないと考えられる。この変化は、おそらくは、A64バックグラウンドでのN65におけるグリコシル化を消失させ、従って、この領域での顕著な変化が許容される可能性が高いことを示している。R64A変化はあまり許容されないが、R64Kは良好に許容され、従って、Hなどの別の塩基性残基は、位置64で許容され得る。
具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIBのシグナル伝達インヒビターは、抗体のFc部分に連結したActRIIB受容体の細胞外ドメイン(例えば、アクチビン結合ドメイン)を含むコンジュゲート/融合タンパク質を含む。そのようなコンジュゲート/融合タンパク質は、本明細書に開示されるActRIIBポリペプチドのいずれか(例えば、配列番号17、18、23、26、27、29、30、31、32、33、36、37、42、もしくは43のいずれか)、当技術分野で公知の任意のActRIIBポリペプチド、又は当技術分野で公知の及び/もしくは本明細書に提供される方法を用いて作製される任意のActRIIBポリペプチドを含み得る。
ある実施態様において、該細胞外ドメインは、リンカー、例えば、ペプチドリンカーを介して、抗体のFc部分に連結される。例示的なリンカーとしては、短いポリペプチド配列、例えば、2〜10個、2〜5個、2〜4個、2〜3個のアミノ酸残基(例えば、グリシン残基)、例えば、Gly-Gly-Glyリンカーなどが挙げられる。具体的な実施態様において、該リンカーは、アミノ酸配列Gly-Gly-Gly(GGG)を含む。別の具体的な実施態様において、該リンカーは、アミノ酸配列Thr-Gly-Gly-Gly(TGGG)を含む。任意に、Fcドメインは、Asp-265、リジン322、及びAsn-434などの残基に1以上の突然変異を有する。ある場合には、これらの突然変異のうちの1つ又は複数(例えば、Asp-265突然変異)を有する突然変異体Fcドメインは、野生型Fcドメインと比べて、Fcγ受容体に結合する能力が低下している。他の場合には、これらの突然変異のうちの1つ又は複数(例えば、Asn-434突然変異)を有する突然変異体Fcドメインは、野生型Fcドメインと比べて、MHCクラスI関連Fc-受容体(FcRN)に結合する能力が増大している。Fcドメインに融合したActRIIBの可溶性細胞外ドメインを含む例示的な融合タンパク質は、配列番号20、21、24、25、34、35、38、39、40、41、44、46、及び47に示されている。
具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIBシグナル伝達インヒビターは、抗体のFc部分に連結されたActRIIBの細胞外ドメイン、又はその部分を含み、ここで、該ActRIIBシグナル伝達インヒビターは、配列番号20、21、24、25、34、35、38、39、40、41、44、46、及び47から選択されるアミノ酸配列と少なくとも75%同一であるアミノ酸配列を含む。別の具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIBシグナル伝達インヒビターは、抗体のFc部分に連結されたActRIIBの細胞外ドメイン、又はその部分を含み、ここで、該ActRIIBシグナル伝達インヒビターは、配列番号20、21、24、25、34、35、38、39、40、41、44、46、及び47から選択されるアミノ酸配列と少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、又は99%同一であるアミノ酸配列を含む。
具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIBシグナル伝達インヒビターは、ヒトActRIIB受容体の細胞外ドメインとIgG1のFc部分の融合タンパク質である。別の具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIBシグナル伝達インヒビターは、ヒトActRIIB受容体の切断された細胞外ドメインとIgG1のFc部分の融合タンパク質である。別の具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIBシグナル伝達インヒビターは、ヒトActRIIB受容体の切断された細胞外ドメインとIgG1のFc部分の融合タンパク質であり、ここで、該ヒトActRIIB受容体の切断された細胞外ドメインは、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸79に対応するアミノ酸位置にアミノ酸置換を保有する。一実施態様において、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸79に対応するアミノ酸位置でのアミノ酸置換は、ロイシンからアスパラギン酸への置換(すなわち、L79D突然変異)である。
具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIBシグナル伝達インヒビターは、配列番号24又は25であり、これらは、ヒトActRIIB受容体の細胞外ドメインとIgG1のFc部分の融合タンパク質を表し、ここで、該ActRIIB細胞外ドメインは、配列番号28のアミノ酸25〜131を含み、L79D突然変異を有する。配列番号24のActRIIB-Fc融合タンパク質をコードする核酸配列は、配列番号45に示されている。
別の具体的な実施態様において、本明細書に記載の組成物及び方法で使用されるActRIIBシグナル伝達インヒビターは、配列番号34又は35であり、これらは、ヒトActRIIB受容体の細胞外ドメインとIgG1のFc部分の融合タンパク質を表し、ここで、該ActRIIB細胞外ドメインは、配列番号16のアミノ酸25〜131を含み、L79D突然変異を有する。
具体的な実施態様において、ActRIIB(R64)-Fc形態と比べて、ActRIIB-Fc融合タンパク質の血清半減期を延長するさらなるN結合型グリコシル化部位(N-X-S/T)の付加を含む変異誘発されたActRIIBポリペプチドを、本明細書に記載の方法及び組成物において使用することができる。具体的な実施態様において、配列番号16又は配列番号28の位置24におけるアスパラギン(A24N)の導入は、より長い半減期を付与するNXT配列の生成をもたらす。他のNX(T/S)配列は、42〜44(NQS)及び65〜67(NSS)に見出すことができるが、後者は、位置64のRでは(すなわち、R64ポリペプチド中では)効率的にグリコシル化することができない。N-X-S/T配列は、通常、上で詳述されている、ActRIIBのリガンド結合ポケットの外側の位置に導入することができる。非内在性N-X-S/T配列の導入のための特に好適な部位としては、配列番号16又は配列番号28のアミノ酸20〜29、20〜24、22〜25、109〜134、120〜134、又は129〜134が挙げられる。N-X-S/T配列は、ActRIIB配列とFc又は他の融合体成分との間のリンカーに導入することもできる。そのような部位は、既存のSもしくはTに対して正しい位置にNを導入することによるか、又は既存のNに対応する位置にSもしくはTを導入することにより、最小限の労力で導入することができる。従って、N結合型グリコシル化部位を生成させる望ましい改変は:A24N、R64N、S67N(おそらくは、N65A改変と併存する)、E106N、R112N、G120N、E123N、P129N、A132N、R112S、及びR112Tである(全てのアミノ酸位置は、それらを配列番号16又は配列番号28において見出すことができる位置に対応する)。グリコシル化によって保護が生じるので、グリコシル化されると予測される任意のSを、免疫原性部位を生成させることなく、Tに改変することができる。同様に、グリコシル化されると予測される任意のTをSに改変することができる。従って、改変S67T及びS44Tは本明細書に包含される。同様に、A24N変異体において、S26T改変を使用することができる。従って、ActRIIBポリペプチドは、1以上の追加の非内在性N結合型グリコシル化コンセンサス配列を含むことができる。
ある実施態様において、本明細書記載の方法及び組成物は、単離又は精製された形態のActRIIBポリペプチドを使用し、すなわち、他のタンパク質から単離されているか、又は別の方法で他のタンパク質を実質的に含まないActRIIBポリペプチドを、本明細書に記載の方法及び組成物とともに使用することができる。ActRIIBポリペプチドは、通常、組換え核酸からの発現によって産生される。
ある態様において、本明細書に記載の方法及び組成物において使用されるActRIIBポリペプチドは、本明細書に開示される断片、機能的変異体、及び融合タンパク質を含む、単離された及び/又は組換え核酸によりコードされる。例えば、配列番号19は、天然のヒトActRIIB前駆ポリペプチドをコードしている。対象核酸は、一本鎖又は二本鎖であり得る。そのような核酸は、DNA分子又はRNA分子であり得る。これらの核酸を、例えば、ActRIIBポリペプチドを作製する方法で、又は直接的な治療剤として(例えば、遺伝子療法の手法で)使用することができる。
ある態様において、本明細書に記載の方法及び組成物における使用に適したActRIIBポリペプチドを作製するために使用することができる核酸は、配列番号19の変異体、並びに可溶性ActRIIBポリペプチドをコードする核酸配列(例えば、配列番号17、18、23、26、27、29、30、31、32、33、36、37、42、及び43をコードする核酸)の変異体である核酸を含むことがさらに理解される。変異体ヌクレオチド配列には、1以上のヌクレオチド置換、付加、又は欠失によって異なる配列、例えば、アレル変異体が含まれる。
ある実施態様において、本明細書に記載の方法及び組成物において使用するのに適したActRIIBポリペプチドを作製するために使用することができる単離された又は組換え核酸配列は、配列番号19又は可溶性ActRIIBポリペプチドをコードする核酸配列(例えば、配列番号17、18、23、26、27、29、30、31、32、33、36、37、42、及び43をコードする核酸)と少なくとも80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%、又は100%同一である。当業者は、配列番号19又は可溶性ActRIIBポリペプチドをコードする核酸配列(例えば、配列番号17、18、23、26、27、29、30、31、32、33、36、37、42、及び43をコードする核酸)に相補的な核酸配列、並びに配列番号19又は可溶性ActRIIBポリペプチドをコードする核酸配列(例えば、配列番号17、18、23、26、27、29、30、31、32、33、36、37、42、及び43をコードする核酸)の変異体を、本明細書に記載の方法及び組成物とともに使用することができることを理解するであろう。さらなる実施態様において、該核酸配列は、単離されたもの、組換え体、及び/もしくは異種ヌクレオチド配列と融合したものであるか、又はDNAライブラリー由来であることができる。
(7.9 アッセイ)
(7.9.1 参照集団)
ある実施態様において、参照集団の大きさは、1、5、10、25、50、75、100、200、250、300、400、500、又は1000個体であることができる。ある実施態様において、参照集団は、ランダムボランティアからなる。ある実施態様において、参照集団は、健常人からなる。ある実施態様において、参照集団は、第7.5節に記載の患者集団と同じ年齢、体重、及び/又は性別の人々からなる。ある実施態様において、参照集団は、β-サラセミアを有しない人々からなる。
(7.9.2 細胞及び細胞培養)
本明細書に提供される方法に従い使用される細胞は、当該技術分野において公知の又は本明細書に記載の方法のいずれかに従い単離及び/又は培養され得る(第8.1節参照)。
EPCは、当該技術分野において公知の又は本明細書に記載のいずれかの方法に従い単離することができる。ある実施態様において、EPCは、CD34+細胞である。CD34+細胞は、当該技術分野において公知の又は本明細書に記載(第8.1節参照)のいずれかの方法に従い単離することができる。CD34+細胞は、高勾配磁気細胞選別又はFACS分析により、単離することができる。例えば、Kato及びRadbruchの文献、1993, Cytometry, 14:384-392を参照されたい。ある実施態様において、EPCは、末梢血幹細胞のG-CSF動員後にCD34+細胞を培養することにより、単離される。例えば、各々、その全体が引用により本明細書中に組み込まれている、Mortimerらの文献、1983, Nature, 302:426-429;Wongらの文献、2008, J Virol, 82:2470-2476;及び、Youngらの文献、2004, N. Engl. J. Med. 350:586-597を参照されたい。ある実施態様において、EPCは、その全体が引用により本明細書中に組み込まれている、Filipponeらの文献、2010, PLoS ONE, 5(3): e9496に記載されたように単離される。ある実施態様において、EPC及び間質細胞を含む共培養の状況において、EPCは、上清中の非接着細胞(NAC)である。ある実施態様において、EPC及び間質細胞を含む共培養の状況において、EPCは、間質細胞の表面に接着する位相明細胞(PBC)である。ある実施態様において、EPC及び間質細胞を含む共培養の状況において、EPCは、共培養物中の間質細胞の下側の位相暗細胞(PDC)である。
EPC増殖のレベルは、当該技術分野において公知の又は本明細書に記載(第8.1節参照)のいずれかの方法に従い決定することができる。例えば、赤血球細胞増殖は、フローサイトメトリー又は細胞形態により評価することができる。
骨髄間質細胞は、骨髄において生じる非造血細胞集団である。例えば、Kagamiらの文献、2011, Int. J. Biochem. Cell Biol. 43(3):286-289を参照されたい。骨髄由来の間質細胞は、当該技術分野において公知の又は本明細書に記載のいずれかの方法に従い単離することができる。例えば、骨髄間質細胞は、未処理の全骨髄の接着培養から得ることができる。あるいは、骨髄間質細胞は、密度勾配遠心分離及び/又は溶血による、非骨髄間質細胞の除去により、単離することができる。例えば、Hornらの文献、2008, Cytotherapy, 10(7):676-685を参照されたい。
(7.9.3 バイオマーカーレベル)
GYPA、GATA1、GATA2、α-グロビン、ICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2などのバイオマーカーのレベルは、当該技術分野において公知の又は本明細書に記載(第8.1節参照)のいずれかの方法により決定することができる。例えば、試料(例えば、細胞又は細胞培養物の上清)中のバイオマーカーの核酸レベルは、例えば、ノーザンブロット、PCR分析、リアルタイムPCR分析、又は他の当該技術分野において公知の又は本明細書に記載のいずれかの技法を使用し、試料中のタンパク質の転写されたRNAを評価する(例えば、定量する)ことにより、決定することができる。一実施態様において、試料(例えば、細胞又は細胞培養物の上清)中のバイオマーカーのレベルは、試料中のタンパク質のmRNAを評価する(例えば、定量する)ことにより、決定することができる。また、試料(例えば、細胞又は細胞培養物の上清)中のバイオマーカーのタンパク質レベルは、例えば、免疫組織化学的分析、ウェスタンブロット、ELISA、免疫沈降、フローサイトメトリー分析、又は他の当該技術分野において公知の又は本明細書に記載のいずれかの技法を使用し、試料中のバイオマーカーのタンパク質発現のレベルを評価する(例えば、定量する)ことにより、決定することができる。特定の実施態様において、バイオマーカーのレベルは、患者(例えば、ヒト血清中)の試料(例えば、細胞又は細胞培養物の上清)中に存在するタンパク質の量を定量することが可能な方法、及び/又はアクチビンII型受容体シグナル伝達インヒビターによる処理後のタンパク質のレベルの補正を検出することが可能な方法により決定する。一実施態様において、試料(例えば、細胞又は細胞培養物の上清)中のタンパク質のレベルは、ELISAを使用し、試料中のバイオマーカーのタンパク質発現を評価する(例えば、定量する)ことにより、決定する。ある実施態様において、GYPA、GATA1、GATA2、α-グロビン、ICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2などのバイオマーカーのレベルは、第8.1節に記載されたアッセイに従い決定することができる。
ある実施態様において、EPC中のGYPA、GATA1、GATA2、又はα-グロビンのレベルは、上清中の非接着細胞(NAC)において測定される。ある実施態様において、EPC中のGYPA、GATA1、GATA2、又はα-グロビンのレベルは、間質細胞の表面に接着している位相明細胞(PBC)において測定される。ある実施態様において、EPC中のGYPA、GATA1、GATA2、又はα-グロビンのレベルは、共培養物中の間質細胞の下側の位相暗細胞(PDC)において測定される。
GYPA、GATA1、GATA2、α-グロビン、ICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2などのバイオマーカーのレベルは、当業者が、そのバイオマーカーが発現されると予測する位置から決定することができる。例えば、分泌されたバイオマーカーのレベルは、上清中で決定することができる。あるいは、分泌されたバイオマーカーのレベルは、細胞の膜画分中で決定することができる。追加例として、細胞内バイオマーカーのレベルは、全細胞溶解液中又はそのバイオマーカーが存在する細胞内画分中で決定することができる。ある実施態様において、バイオマーカーのレベルは、上清中で決定される。ある実施態様において、バイオマーカーのレベルは、全細胞溶解液中で決定される。ある実施態様において、バイオマーカーのレベルは、細胞内画分中で決定される。
(7.9.4 スクリーニングアッセイ)
様々なActRIIポリペプチド変異体、又は可溶性ActRIIポリペプチド変異体を、ActRIIを阻害するその能力について試験することができる。ある態様において、そのような試験は、その全体が本明細書中に組み込まれている、国際公開公報WO 2014/071158の第5.3(b)節に先に記載されたように、実行することができる。更に、化合物を、ActRIIを阻害するその能力について試験することができる。ひとたびActRII活性のシグナル伝達インヒビターが確認されれば、これらの化合物を本明細書に提供される方法とともに使用することができる。ActRIIは、ActRIIA又はActRIIBであることができる。
(7.10 臨床反応)
当該技術分野において公知の様々なアッセイを、本明細書に提供される方法に従いActRIIシグナル伝達インヒビターで治療される際に、β-サラセミアの治療を評価するために利用することができる。血清フェリチンレベルは、当業者に公知のアッセイに従い決定することができる。典型的には、成人男性は、血清フェリチン濃度24〜336ng/mLを有する。典型的には、成人女性は、11〜307ng/mLを有する。
赤血球形態を、例えば血液スメアなどの、当業者に公知のアッセイに従い評価することができる。対象中の赤血球の総数に対する対象中の異常な赤血球の数の比は、例えば、血液試料を入手し、血液スメアを行い、スメア中の異常な赤血球の数をカウントし、スメア中の赤血球の総数をカウントし、並びにスメア中の赤血球の総数により異常な赤血球の数を除算し比を決定することにより、決定することができる。対象中の赤血球の総数に対する対象中の好塩基性斑点のある赤血球の数の比は、例えば、血液試料を入手し、血液スメアを行い、スメア中の好塩基性斑点のある赤血球の数をカウントし、スメア中の赤血球の総数をカウントし、並びにスメア中の赤血球の総数により好塩基性斑点のある赤血球の数を除算し比を決定することにより、決定することができる。対象中の赤血球の総数に対する対象中の奇形赤血球の数の比は、例えば、血液試料を入手し、血液スメアを行い、スメア中の奇形赤血球の数をカウントし、スメア中の赤血球の総数をカウントし、並びにスメア中の赤血球の総数により奇形赤血球の数を除算し比を決定することにより、決定することができる。対象中の赤血球の総数に対する対象中の分裂赤血球の数の比は、例えば、血液試料を入手し、血液スメアを行い、スメア中の分裂赤血球の数をカウントし、スメア中の赤血球の総数をカウントし、並びにスメア中の赤血球の総数により分裂赤血球の数を除算し比を決定することにより、決定することができる。対象中の赤血球の総数に対する対象中の不規則に収縮した赤血球の数の比は、例えば、血液試料を入手し、血液スメアを行い、スメア中の不規則に収縮した赤血球の数をカウントし、スメア中の赤血球の総数をカウントし、並びにスメア中の赤血球の総数により不規則に収縮した赤血球の数を除算し比を決定することにより、決定することができる。
更に、本明細書に提供される方法に従い治療される対象における赤血球反応を、評価することができる。ある実施態様において、赤血球反応は、対象における輸血負荷の少なくとも12週間にわたる少なくとも33%の低下を含み、ここで対象は、輸血依存性βサラセミアを有する。ある実施態様において、赤血球反応は、(i)対象における輸血負荷の少なくとも12週間にわたる少なくとも33%の低下、及び(ii)対象における少なくとも12週間にわたる赤血球の少なくとも2単位の減少を含む。赤血球反応の期間は、反応を達成する対象について計算することができる。この反応の期間を計算するために使用されるアルゴリズムは、以下である:(1)反応の第一日目=反応を示す最初の12週の間隔の第一日目。反応の最終日=反応を示す最後の連続的129週の間隔の最終日。最後の評価日=依然薬物摂取の対象に関する最後の来院日又は治療が中断された対象に関する中断日のいずれか。赤血球反応の期間は、最終評価日以前に反応が終結するかどうかに応じて、下記のように計算することができる:(1)その反応が、治療期間の最後まで継続しない対象、反応の期間は審査されず、及び以下のように計算される:反応期間=反応の最終日−反応の第一日目+1;(2)治療期間の終了時に赤血球反応を示し続けている対象、反応の終了日は審査され、並びに反応の期間は以下のように計算される:反応期間=最後の反応評価の日−反応の第一日目+1。
最初の赤血球反応までの時間は、以下のように計算することができる:被験薬物の初回投与量から反応開始の第一日目までの日数は、下記式を使用し計算される:反応までの時間=反応の第一日目−最初の被験薬の日+1。
更に、輸血負荷は、本明細書に提供される方法に従い治療された対象において評価することができる。赤血球の1単位は、鉄およそ200mgを含むが、生体は、典型的には1日に鉄をわずか1.5mg喪失すると推定される。本明細書に提供される方法に従い治療される対象における輸血負荷は、対象の輸液必要要件(すなわち、赤血球輸血の量及び頻度)を決定することにより、決定することができる。非限定的例として、3週間毎に2単位の赤血球輸血を必要とする対象が、本明細書に提供される方法に従う治療時に4週間毎に減少した輸血頻度を達成する場合、この対象は輸血負荷の25%の低下を有する。
更に、β-サラセミアに関連した臨床合併症は、当業者に公知の任意のアッセイに従い評価することができる。対象における髄外造血(EMH)塊は、例えば磁気共鳴画像法(MRI)及びコンピュータ断層撮影走査法などの、当業者に公知のアッセイにより評価することができる。ある実施態様において、対象のEMH塊は、MRIにより評価することができる。
脾腫は、例えば磁気共鳴画像法(MRI)などの、当業者に公知の任意のアッセイに従い評価することができる。
三尖弁逆流速度(TRV)は、例えば心エコー検査(ECHO)などの、当業者に公知のアッセイに従い評価することができる。
対象における肝臓鉄濃度は、例えば磁気共鳴画像法(MRI)などの、当業者に公知のアッセイにより評価することができる。
骨粗鬆症の症状の非限定的例は、腰痛、経時的な身長の短縮、前屈姿勢、容易な骨折、及び減少した骨ミネラル密度が挙げられる。本明細書に提供される方法に従い治療される対象の骨ミネラル密度は、例えば、骨密度走査(二重エネルギーX線吸収測定法(DXA又はDEXA)又は骨密度計とも称される)並びに超音波などの、当業者に公知のアッセイにより決定することができる。ある実施態様において、本明細書に提供される方法に従い治療される対象の骨ミネラル密度は、DXAにより決定される。
本明細書に提供される方法に従い治療される対象における骨格の変形は、例えば、X線、並びに例えば磁気共鳴画像法(MRI)及びコンピュータ断層撮影法などの造影技術など、当業者に公知の任意のアッセイにより評価することができる。
骨代謝の様々な循環マーカーを使用し、低い骨代謝などの、骨障害を診断することができる。骨代謝の循環マーカーは、骨型アルカリホスファターゼ(bAP)、オステオカルシン、I型プロコラーゲンC-末端プロペプチド(PICP)及びインスリン様増殖因子-1(IGF-1)などの骨形成のマーカーであり、一部は、ピリジノリン、デオキシピリジノリン、酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼ(TRAP)、5b型TRAP、ピリジノリン、デオキシピリジノリン及びI型プロコラーゲンC-末端テロペプチド(ICTP)、血清又は尿コラーゲン架橋(N-テロペプチド又はC-テロペプチド)、及び25ヒドロキシビタミンDなどの骨吸収のマーカーである。全副甲状腺ホルモン(PTH)分子を測定するアッセイも、使用することができる。当業者は、骨ミネラル密度(BMD)、骨容積、骨梁容積、及び骨梁厚の評価を可能にする造影法を知っている。例えば、Tilman B. Drueke及びSharon M. Moeの文献、「慢性腎疾患における骨及びミネラル代謝の撹乱:診断及び治療を改善する国際指針(Disturbances of bone and mineral metabolism in chronic kidney disease: an international initiative to improve diagnosis and treatment)」、Nephrol Dial Transplant (2004) 19: 534-536;Okuno S、Inaba M.の文献、「骨代謝の生化学マーカー、新たな局面、透析及び骨代謝マーカー(Biochemical markers of bone turnover. New aspect. Dialysis and bone metabolic marker)」、Clin Calcium. 2009 Aug;19(8):1084-91;Herberth J、Monier-Faugere MC、Mawad HW、Branscum AJ、Herberth Z、Wang G、Cantor T、Malluche HHの文献、「CKD-5対象における骨代謝異常の診断ではなくスクリーニングに有用な、5種の最も一般的に使用される完全な副甲状腺ホルモンアッセイ(The five most commonly used intact parathyroid hormone assays are useful for screening but not for diagnosing bone turnover abnormalities in CKD-5 subjects)」、Clin Nephrol. 2009 Jul;72(1):5-14;Lehmann G、Ott U、Kaemmerer D、Schuetze J、Wolf G.の文献、「慢性腎疾患ステージ3-5対象における骨代謝の骨組織形態測定及び生化学マーカー(Bone histomorphometry and biochemical markers of bone turnover in subjects with chronic kidney disease Stages 3 - 5)」、Clin Nephrol. 2008 Oct;70(4):296-305;Drueke TB.の文献、「副甲状腺ホルモン測定は腎性骨疾患の診断に有用であるかどうか?(Is parathyroid hormone measurement useful for the diagnosis of renal bone disease?)」、Kidney Int. 2008 Mar;73(6):674-6;Yamada S、Inaba M、Kurajoh M、Shidara K、Imanishi Y、Ishimura E、Nishizawa Y.の文献、「慢性腎疾患対象における骨吸収マーカーとしての血清酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼ(TRACP5b)の利用性:腎臓機能障害からの独立(Utility of serum tartrate -resistant acid phosphatase (TRACP5b) as a bone resorption marker in subjects with chronic kidney disease: independence from renal dysfunction)」、Clin Endocrinol (Oxf). 2008 Aug;69(2):189-96. Epub 2008 Jan 23を参照されたい。同じく、Paul D. Millerの文献、「慢性腎疾患における骨粗鬆症の診断と治療(Diagnosis and Treatment of Osteoporosis in Chronic Renal Disease)」、2009も参照されたい。
軽度の腎不全のCKD対象における骨吸収をモニタリングするための別のマーカーは、I型コラーゲンN-テロペプチド(S-NTX)の血清濃度である。例えば、Hamano T、Fujii N、Nagasawa Y、Isaka Y、Moriyama T、Okada N、Imai E、Horio M、Ito T.の文献、「血清NTXは糖質コルチコイドで治療した慢性腎疾患対象のための再吸収阻害療法を評価する実践的マーカーである(Serum NTX is a practical marker for assessing antiresorptive therapy for glucocorticoid treated subjects with chronic kidney disease)」、Bone. 2006 Nov;39(5):1067-72. Epub 2006 Jun 16を参照されたい。
定量的コンピュータ断層撮影法(QCT)もまた、骨代謝の決定に使用することができる。
例えばRunx2及びAlpなどのマーカーは、対象における造骨細胞移行をモニタリングするために、評価することができる。例えばSm22-αなどのマーカーは、血管平滑筋の機能及び分化した血管平滑筋細胞のレベルをモニタリングするために、評価することができる。
心臓サイズ及び心肥大は、例えば磁気共鳴画像法、心電図、心エコー検査、及び非コントラスト強調心コンピュータ断層撮影法など、当業者に公知の任意の方法により決定することができる。
本明細書に提供される方法に従い治療される対象に関する生活の質を評価するために、短文式(36)健康調査(Short Form (36) Health Suvey)(SF-26)及び/又は癌治療における貧血の機能評価(Functional Assessment of Cancer Therapy-Anemia)(FACT-An)を利用することができる。
SF-36(v2.0)は、以下の8つの健康ドメインを評価する8のマルチ項目スケールからなる自記式(self-administered)尺度である:(1)身体機能(PF)、3a−3jの10項目;(2)日常役割機能(身体)(RP)、4a−4dの4項目;(3)体の痛み(BP)、項目7及び8;(4)全体的健康感(GH)、項目1及び11a−11d;(5)活力(VT)、項目9a、9e、9g、及び9i;(6)社会生活機能(SF)、項目6及び10;(7)日常役割機能(精神)(RE)、項目5a、5b、及び5c;並びに、(8)心の健康(MH)、9b、9c、9d、9f及び9hの5項目。下記の2つの全体的なまとめスコアもまた得ることができる:(1)身体成分まとめスコア(PCS);及び、(2)精神成分まとめスコア(MCS)。健康ドメインスコア、並びにPCS及びMCSスコアは、国民標準値に基づいたスコア(norm-based scores)(NBS)に対し変換され(平均50及びSD 10)、より高いスコアはより良い健康を示す。SF-36の主要関心は、健康ドメインのNBS、並びにPCS及びMCSのNBSである。健康ドメインのNBS、PCS及びMCSのNBSの要約統計量(n、平均、標準偏差、中央値、最小値及び最大値)、並びにこれらのNBSのベースラインからの変化を、評価することができる。SF-36のスコアリング及び欠測値の対処法は、この尺度開発者により提供された指示に従い達成することができる。
あるいは、FACT-Anを利用し、本明細書に提供される方法に従い治療される対象に関する生活の質を決定することができる。FACT-Anは、生活の質の4つの全般的ドメイン(身体面、社会/家族面、心理面、及び活動面)を測定するコアの27項目の全般的質問票(FACT-General、又はFACT-G Total)からなる47項目の癌特異的質問票である。FACT-Anスケールは、5ポイントLikertレーティングスケール(0=全くあてはまらない;1=わずかにあてはまる;2=多少あてはまる;3=かなりあてはまる;及び、4=非常によくあてはまる)を使用する自記式に関するサブスケールドメインにより、1-4頁にフォーマットされている。FACT尺度に関するスコアリングは、この尺度の開発者により提供された指示に従い、総スケールレベルで完成することができる。FACT-Gトータルスコアは、全般的HRQoL尺度内の4つのドメインにまとめることにより、スコア化することができる。
有害事象共通用語基準(CTCAE、v4.0)に関して、グレード1は、軽度の有害事象を指す。具体的には、グレード1は、一過性又は軽度の不快感を指す。グレード1有害事象に関して、活動に制限はなく、医学的介入/療法は、不要である。グレード2は、中等度の有害事象を指す。具体的には、グレード2は、活動の軽度から中等度の制限を指す。一部介助を必要とすることがあるが、グレード2有害事象に関して、医学的介入/療法は必要としないか又は最小限である。グレード3は、重度の有害事象を指す。具体的には、グレード3は、顕著な活動の制限を指す。何らかの介助を通常必要とし、医学的介入/療法を必要とする一方で、グレード3有害事象に関して、入院が可能である。グレード4は、致命的有害事象を指す。具体的には、グレード4は、活動が極めて限定され、介助が顕著に必要であり、医学的介入/療法が顕著に必要であり、グレード4有害事象に関して、入院又はホスピスケアの可能性がある。グレード5有害事象は、死亡である。
ヘマトクリットは、所与の容量の全血中の赤血球の割合を測定し、且つ標準全血球計測の一部として含まれてよい。ヘマトクリットは、正常には男性について約45%及び女性について約40%である。しかし、β-サラセミア患者は通常、正常で認められる値よりも低いヘマトクリットを有する。従って、本明細書に提供される方法に従い治療されるβ-サラセミア患者におけるヘマトクリットの決定は、そのような治療の有効性の決定を可能にする。
ヘモグロビン濃度は、当業者に公知のアッセイに従い、決定することができる。β-サラセミア患者は通常、正常で認められる濃度よりも低いヘモグロビン濃度を有する。従って、本明細書に提供される方法に従い治療されるβ-サラセミア患者におけるヘモグロビン濃度の決定は、そのような治療の有効性の決定を可能にする。
(7.11 キット)
第7.4節のインビトロ細胞培養法を提供するために、1種以上のActRIIシグナル伝達インヒビター(第7.8節参照)を充填した1個以上の容器を含むキットが、本明細書に提供される。ある実施態様において、キットは、第7.9節に記載された参照集団に由来する間質細胞を含む。ある実施態様において、キットは、間質細胞を培養するための培地を含む。ある実施態様において、キットは、EPCを培養するための培地を含む。ある実施態様において、キットは、1以上の本明細書に記載のバイオマーカーのレベルを決定するための、1種以上の試薬を含む。ある実施態様において、該試薬は、バイオマーカーに特異的な抗体である。ある実施態様において、該試薬は、バイオマーカーをコードしている核酸に特異的にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドである。ある実施態様において、該試薬は、バイオマーカーをコードしている核酸のPCR増幅に使用するためのプライマーセットを含む。ある実施態様において、バイオマーカーは、GYPA、GATA1、GATA2、α-グロビン、ICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2、Bcl-xL、MCP-1、セルピンE1、GRO-a、IL-8、IL-10、IL-2、RANTES、IP-10、IL-1a、IL-1b、MIF、G-CSF、GMCSF、C5a、IL-6、HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax、Bad、CIAP1、又はPON2からなる群から選択される。ある実施態様において、バイオマーカーはGYPAである。ある実施態様において、バイオマーカーはGATA1である。ある実施態様において、バイオマーカーはGATA2である。ある実施態様において、バイオマーカーはα-グロビンである。ある実施態様において、バイオマーカーはICAM-1である。ある実施態様において、バイオマーカーはIL-1Raである。ある実施態様において、バイオマーカーはサバイビンである。ある実施態様において、バイオマーカーはBcl-2である。ある実施態様において、バイオマーカーはBcl-xLである。ある実施態様において、バイオマーカーはMCP-1である。ある実施態様において、バイオマーカーはセルピンE1である。ある実施態様において、バイオマーカーはGRO-aである。ある実施態様において、バイオマーカーはIL-8である。ある実施態様において、バイオマーカーはIL-10である。ある実施態様において、バイオマーカーはIL-2である。ある実施態様において、バイオマーカーはRANTESである。ある実施態様において、バイオマーカーはIP-10である。ある実施態様において、バイオマーカーはIL-1aである。ある実施態様において、バイオマーカーはIL-1bである。ある実施態様において、バイオマーカーはMIFである。ある実施態様において、バイオマーカーはG-CSFである。ある実施態様において、バイオマーカーは、GMCSFである。ある実施態様において、バイオマーカーはC5aである。ある実施態様において、バイオマーカーはIL-6である。ある実施態様において、バイオマーカーはHO-2である。ある実施態様において、バイオマーカーはHIF-1aである。ある実施態様において、バイオマーカーはTRAIL R1である。ある実施態様において、バイオマーカーは切断型カスパーゼ-3である。ある実施態様において、バイオマーカーはp27である。ある実施態様において、バイオマーカーはp21である。ある実施態様において、バイオマーカーはBaxである。ある実施態様において、バイオマーカーはBadである。ある実施態様において、バイオマーカーはCIAP1である。ある実施態様において、バイオマーカーはPON2である。
(8. 実施例)
(8.1 実施例1. β-サラセミア患者由来の培養物中のアクチビン受容体のリガンドトラップに対する赤血球形成反応)
(8.1.1 背景)
β-サラセミアの特徴は、貧血及び組織低酸素症に繋がる無効な赤血球形成である。アクチビンは、成熟の後期段階において赤血球形成に影響を及ぼすことが知られている。組換えアクチビンIIA型受容体(ActRIIA)リガンドトラップであるActRIIA-hFc(配列番号7)は、高い親和性でアクチビンA/B及び他のトランスフォーミング増殖因子に結合する。動物モデルにおいて、ActRIIA-hFc(配列番号7)は、骨喪失を反転させ、且つまだ完全には理解されていない機序により、ヘモグロビン及びヘマトクリットを増大する。
この実施例は、ActRIIA-mFc(例えば、米国特許第8,173,601号、及びCarrancioらの文献、2014, British Journal of Haematology, 165:870-882参照)のβ-サラセミア患者由来の分化及び成熟の異なる段階での赤血球形成に対する作用の基礎となる分子機序を調べる。
(8.1.2 方法)
CD34+濃縮EPCを、免疫選択により、β-サラセミア患者及び健常ドナーの末梢血から単離した。EPCを、ActRIIA-mFc(50及び100μg/mL)の存在又は非存在下で、以下の2つの条件で14日間培養した:液体標準培養物及びEPCと共培養されたHS5間質細胞株。ActRIIA-mFc(CM)により馴化したHS5細胞由来の培地中の赤血球前駆細胞液体培養物も、設定した。馴化培地は、ELISAにより、アポトーシス活性及びサイトカイン含量についてアッセイした。
共培養物において、赤血球細胞は、上清中の非接着細胞(NAC)、HS5細胞の表面に接着する位相明細胞(PBC)及び間質細胞の下側の位相暗細胞(PDC)として救済した。14日目、赤血球細胞を、細胞数及び生存度、分化(GYPA/CD71/CD34)及び遺伝子発現プロファイルについて評価した。
(a) CD34+細胞の単離
CD34+濃縮細胞を、5名のβ-サラセミア患者及び5名の健常ドナーの末梢血から入手し、リンパ球分離培地(Cappel社、オーロラ、OH)を用い調製した。CD34+細胞は、ミニMACS免疫磁気分離システム(Miltenyi Biotec社、オーバーン、CA)により、製造業者の指示に従い、ポジティブ選択した。簡単には、正常CD34+細胞を得るために、108個以下の単核細胞を2回洗浄し、次に1×リン酸緩衝食塩水(PBS)、2mM EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、及び0.5%ウシ血清アルブミンで構成された選別緩衝液300μL中に浮遊させた。細胞を、100μLヒト免疫グロブリン-Fc 受容体(FcR)ブロッキング抗体及び100μLハプテンでコンジュゲートされたCD34モノクローナル抗体(クローンQBEND/10;Miltenyi Biotec社)と、15分間、4℃でインキュベーションした。洗浄後、細胞を、選別緩衝液400μL中に再浮遊させ、抗ハプテン抗体にコンジュゲートさせた常磁性マイクロビーズ100μLを添加し、引き続き4℃で、15分間インキュベーションした。洗浄後、細胞を、選別緩衝液中に再浮遊させ、30μmナイロンメッシュを通過させ、MACS装置の磁場に曝したカラムにおいて分離した。このカラムを、選別緩衝液により2回洗浄し、分離装置(separator)から取り外した。保持された細胞を、プランジャーを使って選別緩衝液により溶離し、2回目の分離に供した。CD34細胞の純度は、フローサイトメトリー分析により、90%〜97%であった。
(b) ヒト赤血球前駆細胞培養
インビトロにおいて赤血球形成を再生するために、末梢血の赤血球前駆体から出発する液体培養法を利用し、分化及び成熟の異なる段階で、純粋な赤血球集団を得た。合計5×104個のCD34+細胞を、平底6-ウェルプレート(Costar社、ケンブリッジ、MA、USA)において、30%ウシ胎仔血清(FBS;GIBCO社、グランドアイランド、NY)、20ng/mL組換えヒト(rH)幹細胞因子(SCF、PeproTech社、ロンドン、UK)、10ng/mL rHインターロイキン-3(IL-3、PeproTech社、ロンドン、UK)及び3U/mL rHエリスロポエチン(rHuepo、Janssen-Cilag社、ミラノ、イタリア)を補充したα-最小必須培地(a-MEM;GIBCO社、グランドアイランド、NY)からなる標準培地2mL中、37℃で培養した。細胞を、5%CO2の大気で、37℃で14日間インキュベーションした。ActRIIA-mFcの、赤血球成熟に対する作用を決定するために、ActRIIA-mFcを異なる濃度(0μg/ml、50μg/ml、又は100μg/ml)で、異なる段階の培養物へ添加した。
(c) コロニー形成(clonogenic)アッセイ
投入したCD34+細胞(5×103細胞)を、rhSCF 50ng/mL、rhGM-CSF 20ng/mL、rhIL-3 20ng/mL、rhIL-6 20ng/mL、rhG-CSF 20ng/mL、及びrhEPO 3U/mLを含むメチルセルロース半固形培養培地(MethoCult H4435、Stem Cell Technologies社、グルノーブル、仏国)1mLの入った35mm組織培養皿に、3つ組で、播種した。5%CO2中、37℃で14日間インキュベーションした後、引き続き培養物中のBFU-Eコロニーを、倒立顕微鏡により、スコア化した。実験は、3つ組で実行した。コロニーは、40個以上の細胞からなるクラスターと規定した。
(d) 形態分析
細胞を、異なる培養日数(7及び14日間)で収集した。細胞形態を、May-Grunwald-Giemsaにより染色した細胞遠心分離した(Shandon Astmoor社、英国)スメアに対して光学顕微鏡を用い、合計500〜600細胞について、5つの異なる視野で細胞を評価し且つカウントすることにより、分析した。ヘモグロビン含有細胞は、ベンジジン染色により同定した。
(e) 増殖及び表現型分析
細胞生存度を、培養の0、4、7、10及び14日目に、トリパンブルー染色(Stem Cell Technologies社、USA)を使用し、各ウェル中の造血細胞をカウントすることにより、決定し、並びに幹細胞及び系統マーカーを、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)-コンジュゲートした抗CD71抗体及びフィコエリトリン(PE)-コンジュゲートした抗グリコホリンA抗体(BD、Becton Dickinson社、サンノゼ、CA)を使用する、フローサイトメトリー(Partec社、独国)により分析し、赤血球分化を評価し、並びにフィコエリトリン-Cy7(PE)-コンジュゲートした抗CD34、APC-コンジュゲートした抗CD45を用い、幹細胞の割合を評価した。フローサイトメトリー分析は、収集した細胞を、異なる蛍光剤とコンジュゲートしたモノクローナル抗体と共に、4℃で30分間インキュベーションすることにより、実行した。次に、細胞を、PBSで洗浄し、2%パラホルムアルデヒド(Sigma社)により固定した。アイソタイプ対照を、各実験において使用した。収集及び分析は、FACSDiva 5.0ソフトウェア(BD)を使用し、FACSCantoフローサイトメーター上で行った。
(f) HS5細胞株の調製
共培養試験に使用したヒト骨髄間質細胞(MSC)株は、HS5であり、これは長期間のマウスの骨髄培養により得られた多能性細胞株であり、且つエクスビボ骨髄培養又はコロニー形成アッセイにおいてフィーダー層として使用することができる。HS5は、20%ウシ胎仔血清(FBS)(Invitrogen社、カールスバッド、CA、USA)及び10ng/mlインターロイキン-3(IL-3)(Calbiochem社、サンディエゴ、CA、USA)を補充したIscove改変Dulbecco培地(IMDM)において維持した。前記細胞株は、5%CO2により37℃で成長させた。一旦接着細胞が70%超のコンフルエンスに達したならば、これらを、0.25%トリプシン-EDTA(Gibco社)により剥離し、カウントし、同じ培養条件下で1:3希釈で再播種した。ActRII ActRIIA-mFcを、異なる濃度(0μg/ml、50μg/ml、又は100μg/ml)で添加し、異なる日数(0、3及び6)培養した。
(g) 馴化培養培地中のケモカインの評価
HS5調製物のケモカイン分泌を、馴化培養培地において分析した。培地は、異なる濃度のActRIIA-mFcの存在下で、1週間、不死化したヒト間質細胞株のセミコンフルエントな培養物への曝露により、馴化した。この培養物デブリを、2000×gで10分間の遠心分離により、ペレット化し、次に上清を、アリコートとし、-20℃で凍結した。この馴化培地は、使用前に1回だけ解凍した。
馴化培地は、ヒトアポトーシスアレイキットによりコロニーアポトーシス活性について、及びヒトサイトカインアレイパネルA(R&D Systems社、ミネアポリス、MN)を製造業者の仕様書に従い使用するELISAによりサイトカイン含量について、アッセイした。細胞を、アポシニンの存在又は非存在下でTNF-αにより24時間処理するか、あるいは処理せず、並びに培地を収集し、アレイメンブレンと共にインキュベーションした。推奨されるプロトコールから逸脱せずに、洗浄及び処理を行った。メンブレンを、HyGlo化学発光検出試薬(Denville Scientific社、メアチェン、NJ)により処理し、様々な時点でフィルムに露出し、シグナルを検出した。フィルムを、Canon Lide 100装置を用いてスキャンし、ImageJソフトウェア(http://rsb.info.nih.gov/ij/)によるデンシトメトリー分析に供した。全ての実験は、3つ組で実行した。
(h) 造血幹細胞のHS5間質細胞層との共培養
HS5細胞がIMDM中で90%超のコンフルエンスに到達した時点で、これらを、PBSで洗浄し、血清非含有培地に再播種し、CD34+細胞と共培養した。CD34+ HSCを、10%ウシ胎仔血清(Biochrom社、ケンブリッジ、UK)、20ng/mL SCF、10ng/mL IL-3及び4U/mLエリスロポエチンを含有するIscove改変Dulbecco培地中に浮遊させた。HSC浮遊液を、コンフルエントなHS5層の上に、1×104細胞/cm2の密度で、5%CO2中37℃で播種した。この共培養物を、4日毎の半分の培地の交換により、2週間維持した。最初の週の各交換時には、共培養物中の3つの異なる局在部からCD34+細胞を、個別に収集した。簡単には、共培養物の上清を、吸引し、上清中の細胞(非接着細胞(NAC))を収集した。HS5層を、PBSで穏やかに2回洗浄し、残存する非接着細胞を除去した。洗浄後、MSC層上に残存する細胞(位相明細胞(PBC))を、更なるPBSによる集中的洗浄工程により収集した。位相明細胞が、位相差顕微鏡下に認められない場合、この層の下の細胞(位相暗細胞(PDC))を伴うHS5層を、トリプシン処理し、同様に収集した。3種の細胞画分を、トリパンブルーを用いてカウントした(生存度95%超)。
(i) 遺伝子発現解析
全細胞RNAを、製造業者のプロトコールに従い、TRIzol試薬(Invitrogen社、カールスバッド、CA)又は高純度RNA単離キット(Roche Diagnostics社、インディアナポリス、IN)を使って、CD34+細胞から抽出した。
全RNA 1μgからの逆転写PCRを、高性能cDNA逆転写キット(Applied Biosystems社、フォスターシティ、CA、USA)を用いて、総最終容量20μLで行った。定量的ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)のための反応混合物を、標準法に従い関心対象の遺伝子に特異的なTaqman PCRプローブを用いて調製し、7500リアルタイムPCRシステム(Applied Biosystems社、フォスターシティ、CA、USA)により分析した。実験は、3つ組で行い、データは、GAPDHに対し正規化した。
(j) 統計解析
複数の実験から得られた結果は、平均±標準偏差(SD)として表している。データは、t-検定を用いて解析した。確率値<0.05は、試験ポイント間で有意差ありと規定した。
(8.1.3 結果)
β-サラセミア対象及び対照対象の両方における、細胞数、生存度及び免疫表現型において、14日目に、ActRIIA-mFcで処理した又は処理していない液体培養物間で有意差は、検出されなかった。β-サラセミア共培養において、3種の細胞画分の細胞数及び生存度における相対差は、ActRIIA-mFcの存在下及び非存在下で、認められなかったのに対し;細胞表面マーカーGYPAに関して、ActRIIA-mFc処理した方が、非処理画分と比べ、NAC(1.5倍、p<0.05)及びPDC(3.6倍、p<0.001)でより多く発現した。同様の結果が、対照において認められた。CM培養物において、β-サラセミア患者由来の赤血球前駆細胞は、処理細胞において、非処理細胞に対して、有意に増殖した(6.5倍、対、3.1倍)。対照において有意差は認められなかった。
高レベルの抗炎症性、抗アポトーシス性サイトカイン(ICAM-1、IL-1Ra、サバイビン、Bcl-2及びBcl-xL)、並びに赤血球分化に好ましい因子(MCP-1、セルピンE1及びGRO-a)が、CMにおいて検出された。
14日目に、ActRIIA-mFcの存在下、赤血球サラセミア細胞において、GATA1発現は増加した(p<0.005)のに対し、GATA2及びα-グロビン発現は減少した。対照対象において、有意差は認められなかった。
ActRIIA-mFc処理したβ-サラセミアCM及び共培養物において、GATA1 mRNA生成は、強力に誘導された(p<0.001)のに対し、GATA2及びα-グロビン mRNAのレベルは、有意に低下した(p<0.005)。同様の結果が、対照において認められた。
(8.1.4 結論)
これらのデータは、ActRIIA-mFcは、直接的には赤血球成熟に影響を及ぼさないが、骨髄由来の因子を通じて作用することを示唆している。更に、ActRIIA-mFcは、より原始的特性を伴う静止期EPC(NAC及びPDC)を動員し、これらを分化に導き、赤血球成熟により顕著な作用をもたらす。
(8.2 実施例2. ヒト正常及びβ-サラセミア赤血球液体培養系におけるソタテルセプト(ACE-011)による赤血球形成調節の試験)
(8.2.1 序言)
この実施例は、実施例1(第8.1節)に説明した実験及び実施例1(第8.1節)と比べた追加の実験のより詳細な説明を提供する。
(8.2.2 材料及び方法)
(a) CD34+細胞の単離
CD34+濃縮細胞を、5名のβ-サラセミア患者及び5名の健常ドナーの末梢血から入手し、リンパ球分離培地(Cappel社、オーロラ、OH)を用い調製した。CD34+細胞は、ミニMACS免疫磁気分離システム(Miltenyi Biotec社、オーバーン、CA)により、製造業者の指示に従い、ポジティブ選択した。簡単には、正常CD34+細胞を得るために、108個以下の単核細胞を2回洗浄し、次に1×リン酸緩衝食塩水(PBS)、2mM EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、及び0.5%ウシ血清アルブミンで構成された選別緩衝液300μL中に浮遊させた。細胞を、100μLヒト免疫グロブリン-Fc 受容体(FcR)ブロッキング抗体及び100μLハプテンでコンジュゲートされたCD34モノクローナル抗体(クローンQBEND/10;Miltenyi Biotec社)と、15分間、4℃でインキュベーションした。洗浄後、細胞を、選別緩衝液400μL中に再浮遊させ、抗ハプテン抗体にコンジュゲートさせた常磁性マイクロビーズ100μLを添加し、引き続き4℃で、15分間インキュベーションした。洗浄後、細胞を、選別緩衝液中に再浮遊させ、30μmナイロンメッシュを通過させ、MACS装置の磁場に曝したカラムにおいて分離した。このカラムを、選別緩衝液により2回洗浄し、分離装置から取り外した。保持された細胞を、プランジャーを使って選別緩衝液により溶離し、2回目の分離に供した。CD34細胞の純度は、フローサイトメトリー分析により、90%〜97%であった。
(b) ヒト赤血球前駆細胞培養
インビトロにおいて赤血球形成を再現するために、末梢血の赤血球前駆体から出発する液体培養法を利用し、分化及び成熟の異なる段階で、純粋な赤血球集団を得た。合計5×104個のCD34+細胞を、平底6-ウェルプレート(Costar社、ケンブリッジ、MA、USA)において、30%ウシ胎仔血清(FBS;GIBCO社、グランドアイランド、NY)、20ng/mL組換えヒト(rH)幹細胞因子(SCF、PeproTech社、ロンドン、UK)、10ng/mL rHインターロイキン-3(IL-3、PeproTech社、ロンドン、UK)及び3U/mL rHエリスロポエチン(rHuepo、Janssen-Cilag社、ミラノ、イタリア)を補充したα-最小必須培地(a-MEM;GIBCO社、グランドアイランド、NY)からなる標準培地2mL中、37℃で培養した。細胞を、5%CO2の大気で、37℃で14日間インキュベーションした。ActRIIA-hFc(配列番号7;「ソタテルセプト」とも称される)の、赤血球成熟に対する作用を決定するために、ActRIIA-hFcを異なる濃度(0μg/ml、50μg/ml、又は100μg/ml)で、異なる段階の培養物へ添加した。
(c) コロニー形成(clonogenic)アッセイ
投入したCD34+細胞(5×103細胞)を、rhSCF 50ng/mL、rhGM-CSF 20ng/mL、rhIL-3 20ng/mL、rhIL-6 20ng/mL、rhG-CSF 20ng/mL、及びrhEPO 3U/mLを含むメチルセルロース半固形培養培地(MethoCult H4435、Stem Cell Technologies社、Grenoble、France)1mLの入った35-mm組織培養皿に、3つ組で、播種した。5%CO2中、37℃で14日間インキュベーションした後、引き続き培養物中のBFU-Eコロニーを、倒立顕微鏡により、スコア化した。実験は、3つ組で実行した。コロニーは、40個以上の細胞からなるクラスターと規定した。
(d) 形態分析
細胞を、異なる培養日数(7及び14日間)で収集した。細胞形態を、May-Grunwald-Giemsaにより染色した細胞遠心分離した(Shandon Astmoor社、英国)スメアに対して光学顕微鏡を用い、合計500〜600細胞について、5つの異なる視野で細胞を評価し且つカウントすることにより、分析した。ヘモグロビン含有細胞は、ベンジジン染色により同定した。
(e) 増殖及び表現型分析
細胞生存度を、培養の0、4、7、10及び14日目に、トリパンブルー染色(Stem Cell Technologies社、USA)を使用し、各ウェル中の造血細胞をカウントすることにより、決定し、並びに幹細胞及び系統マーカーを、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)-コンジュゲートした抗CD71抗体及びフィコエリトリン(PE)-コンジュゲートした抗グリコホリンA抗体(BD、Becton Dickinson社、サンノゼ、CA)を使用する、フローサイトメトリー(Partec社、独国)により分析し、赤血球分化を評価し、並びにフィコエリトリン-Cy7(PE)-コンジュゲートした抗CD34、APC-コンジュゲートした抗CD45を用い、幹細胞の割合を評価した。フローサイトメトリー分析は、収集した細胞を、異なる蛍光剤とコンジュゲートしたモノクローナル抗体と共に、4℃で30分間インキュベーションすることにより、実行した。次に、細胞を、PBSで洗浄し、2%パラホルムアルデヒド(Sigma社)により固定した。アイソタイプ対照を、各実験において使用した。収集及び分析は、FACSDiva 5.0ソフトウェア(BD)を使用し、FACSCantoフローサイトメーター上で行った。
(f) HS5細胞株の調製
共培養試験に使用したヒト骨髄間質細胞(MSC)株は、HS5であり、これは長期間のマウスの骨髄培養により得られた多能性細胞株であり、且つエクスビボ骨髄培養又はコロニー形成アッセイにおいてフィーダー層として使用することができる。HS5は、20%ウシ胎仔血清(FBS)(Invitrogen社、カールスバッド、CA、USA)及び10ng/mlインターロイキン-3(IL-3)(Calbiochem社、サンディエゴ、CA、USA)を補充したIscove改変Dulbecco培地(IMDM)において維持した。前記細胞株は、5%CO2により37℃で、成長させた。一旦接着細胞が70%超のコンフルエンスに達したならば、これらを、0.25%トリプシン-EDTA(Gibco社)により剥離し、カウントし、同じ培養条件下で1:3希釈で再播種した。ActRIIA-hFc(配列番号7:「ソタテルセプト」とも称される)を、異なる濃度(0μg/ml、50μg/ml、又は100μg/ml)で添加し、異なる日数(0、3及び6)培養した。
(g) 馴化培養培地中のケモカインの評価
HS5調製物のケモカイン分泌を、馴化培養培地において分析した。培地は、異なる濃度のActRIIA-hFc(配列番号7;「ソタテルセプト」とも称される)の存在下で、1週間、不死化したヒト間質細胞株のセミコンフルエントな培養物への曝露により、馴化した。この培養物デブリを、2000×gで10分間の遠心分離により、ペレット化し、次に上清を、アリコートとし、-20℃で凍結した。この馴化培地は、使用前に1回だけ解凍した。
馴化培地は、ヒトアポトーシスアレイキットによりコロニーアポトーシス活性について、及びヒトサイトカインアレイパネルA(R&D Systems社、ミネアポリス、MN)を製造業者の仕様書に従い使用するELISAによりサイトカイン含量について、アッセイした。細胞を、アポシニンの存在又は非存在下でTNF-αにより24時間処理するか、あるいは処理せず、並びに培地を収集し、アレイメンブレンと共にインキュベーションした。推奨されるプロトコールから逸脱せずに、洗浄及び処理を行った。メンブレンを、HyGlo化学発光検出試薬(Denville Scientific社、メアチェン、NJ)により処理し、様々な時点でフィルムに露出し、シグナルを検出した。フィルムを、Canon Lide 100装置を用いてスキャンし、ImageJソフトウェア(http://rsb.info.nih.gov/ij/)によるデンシトメトリー分析に供した。全ての実験は、3つ組で実行した。
(h) 造血幹細胞(HSC)のHS5間質細胞層との共培養
HS5細胞がIMDM中で90%超のコンフルエンスに到達した時点で、これらを、PBSで洗浄し、血清非含有培地に再播種し、CD34+細胞と共培養した。CD34+ HSCを、10%ウシ胎仔血清(Biochrom社、ケンブリッジ、UK)、20ng/mL SCF、10ng/mL IL-3及び4U/mLエリスロポエチンを含有するIscove改変Dulbecco培地中に浮遊させた。HSC浮遊液を、コンフルエントなHS5層の上に、1×104細胞/cm2の密度で、5%CO2中37℃で播種した。この共培養物を、4日毎の半分の培地の交換により、2週間維持した。最初の週の各交換時には、共培養物中の3つの異なる局在部からCD34+細胞を、個別に収集した。簡単には、共培養物の上清を、吸引し、上清中の細胞(非接着細胞(NAC))を収集した。HS5層を、PBSで穏やかに2回洗浄し、残存する非接着細胞を除去した。洗浄後、MSC層上に残存する細胞(位相明細胞(PBC))を、更なるPBSによる集中的洗浄工程により収集した。位相明細胞が、位相差顕微鏡下に認められない場合、この層の下の細胞(位相暗細胞(PDC))を伴うHS5層を、トリプシン処理し、同様に収集した。3種の細胞画分を、トリパンブルーを用いてカウントした(生存度95%超)。
(i) 遺伝子発現解析
全細胞RNAを、製造業者のプロトコールに従い、TRIzol試薬(Invitrogen社、カールスバッド、CA)又は高純度RNA単離キット(Roche Diagnostics社、インディアナポリス、IN)を使って、CD34+細胞から抽出した。
全RNA 1μgからの逆転写PCRを、高性能cDNA逆転写キット(Applied Biosystems社、フォスターシティ、CA、USA)を用いて、総最終容量20μLで行った。定量的ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)のための反応混合物を、標準法に従い関心対象の遺伝子に特異的なTaqman PCRプローブを用いて調製し、7500リアルタイムPCRシステム(Applied Biosystems社、フォスターシティ、CA、USA)により分析した。実験は、3つ組で行い、データは、GAPDHに対し正規化した。
(j) 統計解析
複数の実験から得られた結果は、平均±標準偏差(SD)として表している。データは、t-検定を用いて解析した。確率値<0.05は、試験ポイント間で有意差ありと規定した。
(8.2.3 結果)
(a) hActRIIA-Fc(配列番号7)による CD34+液体培養物のエクスビボ増殖
特に原始前駆細胞に関する、hActRIIA-Fc(配列番号7)のエクスビボ増殖能に対する作用を同定するために、サラセミア患者(n=5)又は対照患者(n=5)の末梢血から動員したCD34+細胞を、hActRIIA-Fc(配列番号7;0μg/mL、50μg/mL、又は100μg/mL)を含む又は含まずに、2週間培養した。
生存度及びCD71(増殖細胞及び初期赤血球細胞の両方に発現されたトランスフェリン受容体)、グリコホリンA(GPA、赤血球系統の特異的マーカー)、及びCD34の発現レベルを、フローサイトメトリーにより、無傷の細胞の細胞表面上で分析した(図1)。hActRIIA-Fc(配列番号7)の存在下でのβ-サラセミア患者から得た細胞の培養は、CD34+細胞の数又は生存度の変更を生じなかった(0μg/mL hActRIIA-Fc:8.82±2.4×105細胞;50μg/mL hActRIIA-Fc:9.2±1.9×105細胞;100μg/mL hActRIIA-Fc(配列番号7):9.4±2.5×105細胞;図1A)。また同様の結果が、対照患者から得られた細胞においても認められる(図1B)。
赤血球形成細胞分化は、中性ベンジジンにより染色した、サイトスピンスライドを使用する形態評価により、評価した。更に、表面抗原CD71、GPA、及びCD45(HSC及び骨髄細胞などの非赤血球細胞上に発現される)の発現を、フローサイトメトリーにより決定し、CD34+ HSCのRBCへの分化をモニタリングした。
顕微鏡評価は、標準培養物中14日目に、網状赤血球平均30±11.1%及び正染性赤芽球38.2±8%を示した。最終培養日に、非赤血球細胞の周辺部の夾雑のみ(5.0±3%)、認められた。異なる培養条件間で、有意差は存在しなかった。
CD71、CD34及びGPA陽性細胞は、明確に異なる進行性の一時的変化を明らかにした。14日間の液体培養後、各条件の細胞は、高レベルのGPA(35.0〜59.3%)を発現し、CD71の発現を減少し(32.5〜40.3%)、並びに低レベルのCD34(10.5〜19.4%)を発現した。しかし、hActRIIA-Fc(配列番号7)の存在下生成されたCD71-/GPA+/CD34- 細胞の画分は、サラセミア及び対照の両培養物において、hActRIIA-Fcで処理されない細胞において認められたものと同等であった(図1C)。
これらのデータは、hActRIIA-Fc(配列番号7)は、CD34+前駆細胞の分化/増殖に直接影響を及ぼさないことを示唆している。
(b) CD34+増殖及び分化に対するhActRIIA-Fc(配列番号7)処理した馴化培地(CM)のエクスビボ作用
hActRIIA-Fc(配列番号7)の間接的にCD34+エクスビボ分化を改善する能力を分析するために、精製したCD34+細胞を、hActRIIA-Fcの存在下培養した間質細胞から得られた存在培地(hActRIIA-Fc CM)、又はhActRIIA-Fcの非存在下で培養した間質細胞から得られた培地(対照CM)中で培養した。SFT組合せを、増殖因子として使用した。CD34+細胞は、β-サラセミア患者(n=5)又は対照患者(n=5)から誘導した。
β-サラセミア患者由来の総有核細胞は、hActRIIA-Fc CM(64.9±26.2×105細胞)において培養された場合、対照CM中で培養されたβ-サラセミア細胞(30.9±19.0×105細胞)と比べ、有意に増殖した(図2A)。hActRIIA-Fc CM中で培養された対照細胞と対照CM中で培養された対照細胞の間に有意差は、認められなかった(図2B)。
CMのCD34+表現型に対する影響を調べるために、フローサイトメトリー分析を行った。hActRIIA-Fc CMは、50及び100μg/mLの両方の濃度で、β-サラセミア対象及び対照対象から得られた両方の細胞において、高レベルのGPA及び低レベルのCD71及びCD34マーカーにより明らかにされるように、CD34+細胞の同種刺激性の成熟能を有意に増加した。いずれか特定の理論に束縛されるものではないが、hActRIIA-Fc(配列番号7)は、hActRIIA-Fc(配列番号7)で処理された間質細胞からの追加の可溶性因子の分泌により、赤血球形成時のCD34+細胞の分化能に影響を及ぼし、これはCD34+細胞に対するサイトカイン組合せの作用に起因するか、又は増殖しているCD34+細胞と間質細胞の間のパラクリンクロストークによるであろう。
(c) コロニー形成細胞アッセイ
hActRIIA-Fc(配列番号7)の存在又は非存在下で培養されたCD34+細胞のコロニー形成能(clonogenic capacity)を調べた。CD34+細胞は、β-サラセミア患者(n=5)又は対照対象(n=5)から誘導した。
hActRIIA-Fc(配列番号7)処理した画分は、非処理画分よりも、有意により高い割合のBFU-Eを生じ(0μg/mL hActRIIA-Fc:49±1;50μg/mL hActRIIA-Fc:70±0.7;及び、100μg/mL hActRIIA-Fc:104±5;p<0.001)、このことは、hActRIIA-Fc(配列番号7)処理した細胞は、より高い再増殖能(repopulating capacity)を有することを指摘している。
(d) 骨髄間質細胞のケモカイン分泌
いずれか特定の理論に束縛されるものではないが、hActRIIA-Fc(配列番号7)処理した馴化培地は、サイトカインの誘導を介した赤血球形成反応の調節において、機能することができる。初代ヒトCD34+細胞におけるhActRIIA-Fc(配列番号7)で誘導したサイトカインプロファイルを解明するために、サイトカインアレイを行い、36種の異なるサイトカインの発現レベルを測定した。細胞を、1週間、0μg/mL hActRIIA-Fc、50μg/mL hActRIIA-Fc、又は100μg/mL hActRIIAと共に培養した間質細胞から得た馴化培地において培養し、36種のヒトサイトカイン及び35種のアポトーシス関連タンパク質に関する半定量的なアレイを用い、骨髄間質細胞の調製品のケモカイン分泌を、馴化培養培地において分析した。
分析に関して、サイトカインを、以下のように群別した:(i)ケモカイン、(ii)Th1サイトカイン、(iii)抗炎症性サイトカイン、(iv)炎症及び細胞分化に関与したサイトカイン、並びに(v)IL-12及びIL-17ファミリーサイトカイン(図3A-図3E)。サイトカイン発現のhActRIIA-Fc(配列番号7)に媒介された誘導は、ケモカイン群(MCP-1、セルピンE、GRO-a、IL-8;図3A)、及び抗炎症性サイトカイン群(SICAM-1、IL-1Ra、IL-10及びIL-2;図3C及び図3D)において認められた。hActRIIA-Fc(配列番号7)処理に反応したサイトカインレベルの減少もまた、認められた(例えば、RANTES及びIP-10(図3A);IL-1a及びIL-1b(図3B);MIF、G-CSF、GM-CSF、及びC5a(図3D);並びに、IL-6(図3E))。
いずれか特定の理論に束縛されるものではないが、CD34+細胞の「幹細胞性」状態の維持に関連した明確なパターンが存在し、並びにhActRIIA-Fc CMと共に培養された骨髄幹細胞は、高レベルの抗炎症性分子及び赤血球分化に好ましい因子を生成した。IL-1a、IL-6、IL-8、MIF、G-CSF、GM-CSF、MCP1、SICAM1、C5/C5aは、全てのhActRIIA-Fc CMにおいて高度に発現されたが、他方様々な他のサイトカインについては、より低い構成的発現が存在した(図3A-図3E)。
hActRIIA-Fc(配列番号7)は、hActRIIA-Fc CM培養物中のアポトーシス関連タンパク質の発現を変更することができるかどうかを決定するために、タンパク質アレイを行い、35種のアポトーシス関連遺伝子の発現の変化を試験した。いくつかのアポトーシス性シグナル伝達タンパク質は、hActRIIA-Fc(配列番号7) CMによる処理後、調節された。図4A及び図4Bに示されたように、hActRIIA-Fc(配列番号7) CMの存在は、対照CMと比べ、アポトーシス促進性のサイトカインの発現を、有意にダウンレギュレーションした(図4A:HO-2、HIF-1a、TRAIL R1、切断型カスパーゼ-3、p27、p21、Bax及びBad)。対照的に、抗アポトーシス性タンパク質CIAP-1、Bcl-2、Bcl-xL、PON2、及びサバイビンの発現は、hActRIIA-Fc CMにおいて、それらの対照CMにおける発現と比べ、増大した(図4B)。
(e) hActRIIA-Fc(配列番号7)処理したHS5間質細胞上の総CD34+細胞のエクスビボ増殖及び分化
異なる濃度のhActRIIA-Fc(配列番号7)で処理されたヒトHS5間質細胞株の造血支持作用を試験するために、β-サラセミア患者(n=5)又は対照対象(n=5)から誘導された5000個の精製されたCD34+細胞を、EPO、SCF、及びIL-3の組合せでhActRIIA-Fc(配列番号7)を予備処理した後、間質細胞層の上に播種した。2週間培養した後、間質細胞に接着しないか又は弱く接着した細胞を、穏やかなピペッティングにより分析のために収集した。14日間の培養に関して、CD34+細胞数を、CD34抗体によるMACSシステムによりカウントした。CD34+細胞は、14日間の培養後、増加した(0μg/ml hActRIIA-Fc:最大4.0倍、n=21.76±2.28×105細胞;50μg/ml hActRIIA-Fc:最大5.0倍、n=26.26±4.90×105細胞;100μg/ml hActRIIA-Fc:最大6.0倍、n=30.43±2.00×105細胞;統計的関連なし;図5A及び図5B)。
幹細胞/前駆細胞マーカーCD34、CD45、GPA及びCD71の発現を、FACS分析により試験した。培養の出発時及び2週間の増殖培養後のこれらの細胞のフローサイトメトリー分析の代表的データを、図5Cに示している。0μg/ml hActRIIA-Fcで処理した画分と比べ、50μg/ml hActRIIA-Fc又は100μg/ml hActRIIA-Fcで処理した画分は、GPA+(60±2%対55±6%)、CD71+(30±10%対28±8%)及びCD71+GPA+CD34-(43±2%対39±2%)などの、より分化した表現型を持つ細胞をより多く含んだ。CD34+CD71+GPAを発現している細胞は、いずれか特定の理論に束縛されるものではないが、更に少なく分化され続けているが、これは14日間の培養で稀に検出され、両方の画分でわずか10%含まれ、有意差はなかった。hActRIIA-Fc(配列番号7)処理した共培養した条件とhActRIIA-Fcで処理しなかった共培養物の間に、顕著な差異は存在しなかった。
(f) 明確な局在化でのHS5間質細胞上の総CD34+細胞のエクスビボ増殖及び分化
共培養物中のCD34+細胞は、単独の集団と通常みなされ、骨髄幹細胞層に対するそれらの局在化は、集中的には調べられていない。いずれか特定の理論に束縛されるものではないが、間質細胞は、エクスビボ共培養系において、可溶性因子の分泌及び細胞-細胞接触を介して、幹細胞維持を促進する。更に、いずれか特定の理論に束縛されるものではないが、三次元構造は、エクスビボにおける生理的条件を模倣するために、重要であり得る。HS5間質細胞は、明確なコンパートメントの物理的境界として役立つ。間質細胞に対するhActRIIA-Fc(配列番号7)前処理に関連した異なる部位のCD34+細胞の特性及び特徴を評価し、hActRIIA-Fc(配列番号7)と三次元CD34+/HS5の共培養微小環境の間の関係への洞察を得た。第一週目に、共培養物中の3つの異なる局在部からの造血幹細胞を、個別に収集した:非接着細胞(NAC)は、上清中で収集し、位相明細胞(PBC)は、更なるPBSによる集中的洗浄工程により、HS5層上で収集し、並びに位相暗細胞(PDC)は、トリプシン処理後の層の下側で収集した。最後に、これら3つの細胞画分を、トリパンブルー(生存度95%超)を用いてカウントし、並びに以下に説明したように測定した。興味深いことに、位相暗画分は、遅い増殖活性及びより未熟な表現型を示した。対照的に、骨髄幹細胞表面上の位相明画分は、有意により多い増殖活性を明らかにし、及び非接着細胞は、限定された増殖を有した(図6A及び図6B)。
hActRIIA-Fc(配列番号7)濃度に関連したCD34+細胞増殖に対する細胞局在の影響を決定するために、細胞を、それらの分離された環境においてカウントした。CD34+細胞は、β-サラセミア患者(n=5)又は対照対象(n=5)に由来した。共培養の4日目以前には、3つの画分の数は、単純に増加した(図7A)。共培養の4日目以降、位相明細胞の数は更に増加したのに対し、非接着細胞及び位相暗細胞の数は、ほぼ一定であり続けた(図7A)。興味深いことに、細胞カウントは、位相明細胞について最高であったが、hActRIIA-Fc(配列番号7)による処理は、3つ全ての細胞画分の増殖活性に影響を及ぼさなかった。
前駆体分化に対する局在の影響を調べるために、CD34+細胞表現型を、FACS分析により決定した。HS5間質細胞株が、hActRIIA-Fc(配列番号7)により予備処理された場合、非接着細胞及び位相暗細胞の両方は、位相明細胞と比べ、GPA+CD71+CD34-に富んでいた。hActRIIA-Fc(配列番号7)が間質フィーダー層へ濃度100μg/mlで添加された場合に、間質細胞の処理がない場合と比べ、14日目に、GPAは、非接着細胞(1.5倍、p<0.05)及び位相暗細胞(3.6倍、p<0.001)においてより高度に発現された(図7B)。位相明画分におけるGPA+CD71+CD34-細胞の割合は、14日間の共培養後増加したが、その下落は、培養培地中のhActRIIA-Fcの添加とは無関係であった。
いずれか特定の理論に束縛されるものではないが、hActRIIA-Fc(配列番号7)の細胞増殖及び分化に対する作用は、それらの細胞の局在に従い異なり、このことは、hActRIIA-Fc(配列番号7)処理した間質層の下側で成長したよりゆっくり増殖するCD34+細胞(NAC、PDC)は、それらのより原始的な幹細胞性の特徴を失い、並びに分化するよう刺激されるように見えることを示唆している。
(g) 遺伝子発現解析
未処理細胞及び処理細胞の遺伝子発現解析を、異なるように条件付けられた培養条件において実行し、hActRIIA-Fc(配列番号7)の赤血球形成に対する作用を決定した。特に、GATA1、GATA2、α、β及びγ-グロビン遺伝子発現を、液体法、馴化培地、及びHS5との共培養で培養したCD34+細胞において分析した。CD34+細胞は、β-サラセミア患者 (n=5)又は対照対象(n=5)に由来した。
液体培養において成長した細胞において、hActRIIA-Fc(配列番号7)の添加は、β-サラセミア由来の細胞において、GATA1発現の有意な増加(p<0.005)、並びにGATA2及びb-グロビン遺伝子レベルの減少を生じた(図8A-図8D)。対照対象由来の細胞において、hActRIIA-Fc(配列番号7)刺激は、α-グロビン遺伝子レベルの有意な減少を生じず;他方で、hActRIIA-Fc(配列番号7)の存在は、GATA1及びGATA2 mRNAの発現に影響を有さなかった(図8A-図8C)。
馴化培地においてインキュベーションした細胞において、hActRIIA-Fc(配列番号7)の前処理は、β-サラセミア細胞及び対照細胞の両方において、GATA2及びα-グロビンの発現の抑制、並びにGATA1発現の増強(p<0.005)に貢献した(図8A-図8C)。
GATA1 mRNA産生は、hActRIIA-Fc(配列番号7)処理したフィーダー層と共培養されたCD34+細胞において強力に誘導された(p<0.001)(図8A)。対照的に、GATA2及びα-グロビン mRNAのレベルは、hActRIIA-Fc(配列番号7)を濃度100μg/mLで含有するCD34/HS5共培養において、hActRIIA-Fc(配列番号7)処理をせずに培養した細胞においてよりも、有意に低下した(図8B及び図8C)。これらの結果は、様々な培養条件における赤血球特異的遺伝子(GATA-1及びGATA-2)並びにα-グロビン遺伝子の発現は、hActRIIA-Fc(配列番号7)シグナル伝達により直接又は間接に媒介されることを示唆している。
NAC及びPDC画分において、GATA1の発現は、有意に増加し(NAC画分において50μg/mL hActRIIA-Fc(配列番号7)で、及びPDC画分において、100μg/mL hActRIIA-Fc(配列番号7)で、p<0.001)、並びにGATA2は、付随して減少した。対照的に、hActRIIA-Fc(配列番号7)のPBCにおけるGATA1及びGATA2遺伝子発現に対する作用は、統計学的有意性がなく、並びに予め処理された細胞において、hActRIIA-Fc(配列番号7)の濃度に相関しなかった(図9)。hActRIIA-Fc(配列番号7)は、NAC及びPDC細胞において、α-グロビンmRNA鎖の減少を誘導したが、β-グロビン鎖のそれは誘導しなかった。
(8.2.4 結論)
いずれか特定の理論に束縛されるものではないが、hActRIIA-Fc(配列番号7)の赤血球形成に対する刺激作用は、赤血球前駆体に直接機能するものではないが、恐らく骨髄由来因子の阻害により媒介されるであろう。hActRIIA-Fc(配列番号7)処理は、特異的に分泌されたサイトカインプロファイルを生じた。更に、hActRIIA-Fc(配列番号7)は、抗炎症性サイトカイン発現炎症(SICAM-1、IL-1Ra、IL-10及びIL-2)の強力な誘導因子であるが、他方で他のもの(RANTES、IP-10、IL1a、IL1b、MIF、G-CSF、GM-CSF、IL-6)の基本的発現を阻害する。更に、アポトーシスの阻害に関与したある種のタンパク質、例えばサバイビン、Bcl-2及びBcl-xLなどが、誘導され、並びにある種のアポトーシス促進性のサイトカインは、ダウンレギュレーションされる。RANTES、Il-6、及びIL-1シグナル伝達の抑制は、増殖された細胞において少ない炎症率を引き起こし、且つBcl-2シグナル伝達の活性化は、増強された抗アポトーシス作用に貢献する。
更に、以下の3つの異なるコンパートメントが、本明細書で利用される共培養システムにおいて同定された:(i)HSCが、MSCと直接接触せずに成長する、上清;(ii)MSCの表面;及び、(iii)MSC層の下側の環境。3種の局在は全て、互いに動的に連係しており、且つ特別な特徴により特徴付けられる。いずれか特定の理論に束縛されるものではないが、hActRIIA-Fc(配列番号7)は恐らく、非接着性であるか又はフィーダー層の下側に遊走し、それらを分化させる、より原始的特性を伴う静止期CD34+細胞を動員するであろう。
逆転写酵素PCR分析は、対照のそれと比べ、α-グロビン(Hbb-a1)及びGATA2遺伝子発現の減少、並びにGATA1発現の増加を明らかにし、このことは、末期(terminal)赤血球成熟の促進及び循環RBCにおけるα-グロビン沈殿物の修正に寄与し得る。
いずれか特定の理論に束縛されるものではないが、hActRIIA-Fc(配列番号7)は、静止する中期-後期の赤血球前駆体の赤血球成熟を促進し、且つ赤血球形成の後期段階での炎症及び酸化的ストレスを減少する。
(10. 等価物)
本発明は、その具体的な実施態様に関して詳細に記載されているが、機能的に等価であるバリエーションが本発明の範囲内にあることが理解されるであろう。実際、本明細書に示され、記載されたものに加えた本発明の様々な変更は、前述の説明及び付随する図面から当業者に明らかになるであろう。そのような変更は、添付の特許請求の範囲の範囲内に含まれることが意図される。当業者は、本明細書に記載の本発明の具体的な実施態様の多くの等価物を認識するか、又はルーチンの実験だけを用いて、それらを確認することができるであろう。そのような等価物は、以下の特許請求の範囲によって包含されることが意図される。
本明細書に言及された全ての刊行物、特許、及び特許出願は、各々の個々の刊行物、特許、又は特許出願が、その全体として引用により具体的かつ個別に本明細書に組み込まれることが示される場合と同じ程度に、引用により本明細書中に組み込まれる。