JP2018517060A - プリン系腐食抑制剤 - Google Patents

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Abstract

腐食抑制剤として比較的低い毒性の生分解性複素環式化合物を使用する方法が開示される。本方法は、プリン構造を含む化合物を使用して水性系と接触している金属表面の腐食を抑制するために使用され、水性系中の金属の腐食からの保護の向上を提供する。本方法は、ハロゲン攻撃に一般に耐性を示し、かつ酸化ハロゲン系殺生物剤の存在下で良好な耐腐食性を提供する腐食抑制剤の使用を含む。プリン系化合物を含む製剤も開示される。
【選択図】図1

Description

関連出願の相互参照
本特許出願は、参照により全体が組み込まれる、2015年5月28日出願の米国仮特許出願第62/167,719号の利益を主張するものである。
本発明は、水性環境下で金属表面に複素環式化合物を腐食抑制剤として使用する方法に関する。
銅及び銅合金成分は、銅の高熱伝導性及び抗微生物特性の理由から、工業系で一般に使用されている。銅及び銅合金(例えば、青銅及び黄銅)は、内側酸化第一銅フィルム層及び外側酸化第二銅フィルム層を含む、銅の表面を天然に被覆する保護フィルム層の結果として、腐食に比較的耐性を示す。嫌気性条件下で、これらの保護層は、一般に、金属表面のさらなる腐食速度を低下させる。しかしながら、ある特定の条件下では、銅及び銅合金は、腐食を受けやすい。酸素の存在下で、かつ酸性条件下で、銅の酸化及び水中での銅(II)イオンの溶解が生じ得る。
銅腐食抑制剤は、一般に、工業水系に添加され、系表面からの銅の溶解を防止及び低減する。具体的には、銅及び銅合金の腐食を抑制するためのアゾール等の窒素含有化合物の使用が周知である。窒素孤立電子対が金属に配位し、銅表面を水性系中に存在する要素から保護する薄い有機フィルム層の形成をもたらすと一般に考えられている。アゾール等の窒素含有化合物は、水溶液から銅(II)を沈殿させ、銅と他の金属との間のガルバニ反応により生じ得る腐食を妨げることも知られている。しかしながら、多くの一般に使用されている腐食抑制剤には欠点が存在する。
水中での粘液及び微生物成長を制御するために、酸化ハロゲンが殺生物剤として工業系で一般に使用されている。多くのアゾールによってもたらされる保護フィルムは、塩素、次亜塩素酸塩、及び次亜臭素酸塩等の酸化ハロゲンの存在下で浸食し、腐食抑制剤の有効性を低下させる。さらに、銅(II)沈殿の低減は、多くの場合、溶液中での腐食抑制剤のハロゲン攻撃により、酸化ハロゲンの存在下で生じる。したがって、酸化ハロゲンの存在下で、腐食抑制剤の過剰または連続注入が、有機保護フィルムを維持するためにしばしば必要とされている。
本業界での深刻な懸念は、毒性腐食抑制剤の環境への導入によって引き起こされる環境汚染である。多くの複素環式化合物の腐食抑制剤としての適用が広く見出されているが、ベンゾトリアゾール及びその誘導体等の多くの一般に使用されている腐食防止剤は、生分解性ではなく、毒性である。本業界は、優れた抑制活性を提供すると同時に、非毒性特性及び生分解性特性の両方を有する環境に優しい腐食抑制剤の開発に着実に向かっている。
金属腐食を抑制する環境に優しい方法は、本業界にとって有益であろう。さらに、酸化ハロゲン剤の不在及び存在下で銅の保護をもたらす方法を提供することが望ましいであろう。
一実施形態では、本発明は、酸化ハロゲン化合物を含む水性系と接触している金属表面の腐食を抑制するための方法を提供する。本方法は、式(I)の化合物であって、
式中、Xが、−NH、−OH、−SH、及びハロゲンからなる群から選択され、
Yが、水素、アリール、ヘテロアリール、C〜C16アルキル、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、C〜Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ハロ置換アルキル、アミノ、アミノアルキル、シアノ、アルコキシ、ヒドロキシル、チオール、アルキルチオ、カルボニル、ニトロ、ホスホリル、ホスホニル、及びスルホニルからなる群から選択され、
が、水素、重水素、C〜C16アルキル、アリール、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、ヘテロアリール、C〜Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシル、及びカルボニルからなる群から選択され、
が、水素、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、アルキルヘテロアリール、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、C〜Cシクロアルキル、及びC〜C16アルキルからなる群から選択される、化合物、または
その塩を水性系に添加することを含む。
別の実施形態では、本発明は、水性系と接触している金属表面の腐食を抑制するための方法を提供する。本方法は、式(II)の化合物であって、
式中、Xが、NH、O、及びSからなる群から選択され、
Yが、水素、アリール、ヘテロアリール、C〜C16アルキル、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、C〜Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ハロ置換アルキル、アミノ、アミノアルキル、シアノ、アルコキシ、ヒドロキシル、チオール、アルキルチオ、カルボニル、ニトロ、ホスホリル、ホスホニル、及びスルホニルからなる群から選択され、
が、水素、アリール、ヘテロアリール、C〜C16アルキル、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、C〜Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ハロ置換アルキル、アミノ、アミノアルキル、シアノ、アルコキシ、ヒドロキシル、チオール、アルキルチオ、カルボニル、ニトロ、ホスホリル、ホスホニル、及びスルホニルからなる群から選択され、
が、水素、重水素、C〜C16アルキル、アリール、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、ヘテロアリール、C〜Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシル、及びカルボニルからなる群から選択され、
が、水素、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、アルキルヘテロアリール、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、C〜Cシクロアルキル、及びC〜C16アルキルからなる群から選択され、
mが、0〜9の整数である、化合物、または
その塩を水性系に添加することを含む。
別の実施形態では、本発明は、水性系と接触している金属表面の腐食を抑制するための製剤を提供する。本製剤は、式(I)または(II)の化合物、リン酸、及びホスフィノコハク酸オリゴマーを含む。
漂白剤の不在及び存在下で腐食抑制剤として6−ベンジルアデニン、6−フルフリルアデニン、またはヒポキサンチンを使用して銅腐食速度を例証する線グラフである。 漂白剤の不在及び存在下で腐食抑制剤としてアデニンを使用して銅腐食速度を例証する線グラフである。 漂白剤の不在及び存在下で腐食抑制剤として6−ベンジルアデニンを使用して軟鋼腐食速度を例証する線グラフである。 6−ベンジルアデニンを含む500ppmの塩化物溶液の濁度を例証する線グラフである。 6−ベンジルアデニンを含む1,000ppmの塩化物溶液の濁度を例証する線グラフである。
以下の定義は、用語が本出願でどのように使用されるか、具体的には、特許請求の範囲がどのように解釈されるべきかを決定するために提供される。これらの定義の組織化は、単に便宜のためであり、これらの定義のいずれも任意の特定の部類に限定されるようには意図されていない。
「アルコキシ」とは、式RO−の部分を指し、式中、Rは、アルキル、アルケニル、またはアルキニルである。
「アルキル」とは、直鎖状または分岐状アルキル置換基を指す。かかる置換基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソアミル、ヘキシル等が挙げられる。
「アルキルヘテロアリール」とは、ヘテロアリール基に結合したアルキル基を指す。
「アルケニル」とは、好ましくは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、または16個の炭素を有し、1つ以上の炭素−炭素二重結合を有する、直鎖状または分岐状炭化水素を指す。アルケニル基としては、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル(アリル)、イソ−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、及び2−ブテニルが挙げられるが、これらに限定されない。アルケニル基は、非置換であってもよく、または1つ以上の好適な置換基で置換されてもよい。
「アルキルチオ」とは、式RS−の部分を指し、式中、Rは、アルキル、アリール、アルケニル、またはアルキニルである。
「アルキニル」とは、好ましくは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、または16個の炭素を有し、1つ以上の炭素−炭素三重結合を有する、直鎖状または分岐状炭化水素を指す。アルキニル基としては、エチニル、プロピニル、及びブチニルが挙げられるが、これらに限定されない。アルキニル基は、非置換であってもよく、または1つ以上の好適な置換基で置換されてもよい。
「アミノ」とは、HN−の部分を指す。
「アミノアルキル」とは、アルキルまたはアリール等の1つ以上の炭素基に結合した窒素置換基を指す。例えば、アミノアルキル基は、RHN−(第二級)またはRN−(第三級)であってもよく、式中、Rは、アルキルまたはアリールである。
「水性系」とは、周期的または連続的に水と接触している金属成分を含有する任意の系を指す。
「アリール」とは、当該技術分野で一般に理解されている非置換または置換芳香族炭素環式置換基を指し、「C〜C10アリール」という用語には、フェニル、ナフチル、及びアントラシルが含まれる。アリールという用語が、平面状であり、かつヒュッケル則に従って4n+2nの電子を含む環式置換基に適用されることが理解される。
「カルボニル」とは、酸素に二重結合した炭素を含む置換基を指す。かかる置換基の例としては、アルデヒド、ケトン、カルボン酸、エステル、アミド、及びカルバメートが挙げられる。
「シクロアルキル」とは、例えば約3〜約8個の炭素原子、好ましくは約4〜約7個の炭素原子、より好ましくは約4〜約6個の炭素原子を含む環式アルキル置換基を指す。かかる置換基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等が挙げられる。環式アルキル基は、非置換であってもよく、またはアルキル基、例えば、メチル基、エチル基等でさらに置換されてもよい。
「ハロゲン」または「ハロ」とは、F、Cl、Br、及びIを指す。
「ハロ置換アルキル」とは、1つ以上のハロゲンで置換された上述のアルキル基、例えば、クロロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリクロロエチル等を指す。
「ヘテロアリール」とは、単環式または二環式5員または6員環系を指し、ここで、ヘテロアリール基は、不飽和であり、ヒュッケル則を満たしている。ヘテロアリール基の非限定的な例としては、フラニル、チオフェニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,2,4−オキサジアゾール−2−イル、5−メチル−1,3,4−オキサジアゾール、3−メチル−1,2,4−オキサジアゾール、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリニル、ベンゾチアゾリニル、キナゾリニル等が挙げられる。
「工業水系」とは、その主成分として水を循環させる任意の系を意味する。「工業水系」の非限定的な例としては、冷却系、ボイラー系、加熱系、膜系、製紙プロセス、または以下で定義される水を循環させる任意の他の系が挙げられる。
「酸化ハロゲン」とは、少なくとも1つのハロゲンを含む酸化剤を指す。酸化ハロゲンの例としては、塩素漂白剤、塩素、臭素、ヨウ素、次亜塩素酸塩、次亜臭素酸塩、ヨウ素/次亜ヨウ素酸、次亜臭素酸、ハロゲン化ヒダントイン、二酸化塩素、次亜塩素酸もしくは次亜臭素酸の安定化バージョン、及び塩素、臭素、またはヨウ素を放出することができる化合物または化学基が挙げられるが、これらに限定されない。
「軟鋼」とは、炭素及び低合金鋼を指す。
「水」とは、主成分として水を有する任意の物質を意味する。水には、純水、水道水、淡水、再生水、ブライン、蒸気、及び/または任意の水溶液、またはブレンド水溶液が含まれ得る。
ある構造における原子数の範囲が示される(例えば、C〜C16アルキル、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル等)場合は常に、示される範囲内に入る炭素原子の任意の部分範囲または個々の数も使用され得ることが具体的に企図される。したがって、例えば、本明細書において参照される任意の化学基(例えば、アルキル)に関して使用される1〜16個の炭素原子(例えば、C〜C16)、1〜6個の炭素原子(例えば、C〜C)、1〜4個の炭素原子(例えば、C〜C)、1〜3個の炭素原子(例えば、C〜C)、または2〜16個の炭素原子(例えば、C〜C16)の範囲の列挙は、適切な場合、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、及び/または16個の炭素原子、ならびにその任意の部分範囲(例えば、適切な場合、1〜2個の炭素原子、1〜3個の炭素原子、1〜4個の炭素原子、1〜5個の炭素原子、1〜6個の炭素原子、1〜7個の炭素原子、1〜8個の炭素原子、1〜9個の炭素原子、1〜10個の炭素原子、1〜11個の炭素原子、1〜12個の炭素原子、1〜13個の炭素原子、1〜14個の炭素原子、1〜15個の炭素原子、1〜16個の炭素原子、2〜3個の炭素原子、2〜4個の炭素原子、2〜5個の炭素原子、2〜6個の炭素原子、2〜7個の炭素原子、2〜8個の炭素原子、2〜9個の炭素原子、2〜10個の炭素原子、2〜11個の炭素原子、2〜12個の炭素原子、2〜13個の炭素原子、2〜14個の炭素原子、2〜15個の炭素原子、2〜16個の炭素原子、3〜4個の炭素原子、3〜5個の炭素原子、3〜6個の炭素原子、3〜7個の炭素原子、3〜8個の炭素原子、3〜9個の炭素原子、3〜10個の炭素原子、3〜11個の炭素原子、3〜12個の炭素原子、3〜13個の炭素原子、3〜14個の炭素原子、3〜15個の炭素原子、3〜16個の炭素原子、4〜5個の炭素原子、4〜6個の炭素原子、4〜7個の炭素原子、4〜8個の炭素原子、4〜9個の炭素原子、4〜10個の炭素原子、4〜11個の炭素原子、4〜12個の炭素原子、4〜13個の炭素原子、4〜14個の炭素原子、4〜15個の炭素原子、及び/または4〜16個の炭素原子等)を包含し、かつ具体的に記載する。
本発明は、工業水系中の金属成分の腐食の抑制に特に有用な複素環式化合物を使用する方法及び複素環式化合物を含む製剤を提供する。出願人は、アデニンまたはヒポキサンチン等のプリン誘導体を金属表面と接触している水性系に添加することを含む方法が、優れた耐金属腐食性を提供することを見出した。本発明の方法は、比較的安価であり、しばしば市販されており、一般により低い急性毒性を有し、かつ生分解性である化合物を用いる。
イミダゾール及びベンズイミダゾール等の多くの一般に使用されている腐食抑制剤が、酸化ハロゲン化合物の存在下で不安定であるが、出願人は、アデニン及びヒポキサンチン化合物等のプリン誘導体が、酸化ハロゲン化合物の存在下で例示となる安定性を有し得ることを見出した。さらに、出願人は、驚くべきことに、かつ予想外に、6−置換アデニンが酸化化合物の存在下で金属保護の向上を提供することを見出した。任意の特定の理論に拘束されることを望むものではないが、プリン系化合物が、一般的な酸化ハロゲン化合物に非透過性または本質的に非透過性の保護フィルムを提供すると考えられる。したがって、ある特定の実施形態では、本発明の方法は、殺生物剤として酸化ハロゲン化合物を用いる水性系中の金属腐食からの保護を提供する。
出願人は、驚くべきことに、かつ予想外に、N6位でのアデニン置換が金属腐食からの保護の向上を提供することができることも見出した。例えば、アデニンも6−ベンジルアデニン(すなわち、N6−ベンジルアデニン)もいずれも銅腐食に良好な耐性を提供する一方で、6−ベンジルアデニンは、アデニンよりも最大20倍低い銅腐食速度を提供する(0.008mpy対0.16mpy)。耐金属腐食性の向上は、酸化ハロゲン化合物の存在下でも生じる。例えば、アデニンが、漂白剤の存在下で0.35mpyの銅腐食速度を提供する一方で、6−ベンジルアデニン及び6−フルフリルアデニン(すなわち、N6−フルフリルアデニン)は、それぞれ、0.11mpy及び0.039mpyの銅腐食速度を提供する。
一実施形態では、本発明は、酸化ハロゲン化合物を含む水性系と接触している金属表面の腐食を抑制するための方法であって、本方法が、式(I)の化合物であって、
式中、Xが、−NH、−OH、−SH、及びハロゲンからなる群から選択され、
Yが、水素、アリール、ヘテロアリール、C〜C16アルキル、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、C〜Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ハロ置換アルキル、アミノ、アミノアルキル、シアノ、アルコキシ、ヒドロキシル、チオール、アルキルチオ、カルボニル、ニトロ、ホスホリル、ホスホニル、及びスルホニルからなる群から選択され、
が、水素、重水素、C〜C16アルキル、アリール、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、ヘテロアリール、C〜Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシル、及びカルボニルからなる群から選択され、
が、水素、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、アルキルヘテロアリール、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、C〜Cシクロアルキル、及びC〜C16アルキルからなる群から選択される、化合物、または
その塩を水性系に添加することを含む、方法を提供する。
ある特定の好ましい実施形態では、Xは、−OHである。
ある特定の好ましい実施形態では、Xは、−NHである。
ある特定の好ましい実施形態では、Xは、−Clである。
ある特定の好ましい実施形態では、Yは、水素である。
ある特定の好ましい実施形態では、Rは、水素である。
ある特定の好ましい実施形態では、Rは、水素である。
ある特定の好ましい実施形態では、Yは、電子豊富またはC〜C16アルキルである。
ある特定の好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、
であり、これは、示されるように存在し得るか、またはその互変異性体
もしくは両互変異性体の混合物として存在し得る。
ある特定の好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、
である。
ある特定の好ましい実施形態では、式(I)の化合物は、
である。
式(I)の化合物は、以下に示される単一互変異性体または互変異性体の混合物として存在し得る。
ある特定の好ましい実施形態では、Rは、水素である。任意の特定の理論に拘束されることを望むものではないが、Rが水素である場合、金属表面と接触している水性系に添加されると分子間で水素結合が生じ、それにより金属表面上の腐食抑制剤保護フィルムの強度の向上がもたらされ得ると仮定される。さらに、Rが水素である式(I)の化合物は、一般に、水溶性の増大を有する。
ある特定の好ましい実施形態では、Yは、電子豊富基またはアルキル基である。任意の特定の理論に拘束されることを望むものではないが、Yがより電子豊富である場合、プリン環内の窒素原子が電子密度の増大を有し得ると仮定される。より高い電子密度を有する窒素原子が水性系の金属表面とのより強力な配位を有し、より強力な保護フィルムをもたらすと考えられる。しかしながら、ある特定の実施形態では、Yは、電子欠乏である。
別の実施形態では、本発明は、水性系と接触している金属表面の腐食を抑制するための方法であって、本方法が、式(II)の化合物であって、
式中、Xが、NH、O、及びSからなる群から選択され、
Yが、水素、アリール、ヘテロアリール、C〜C16アルキル、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、C〜Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ハロ置換アルキル、アミノ、アミノアルキル、シアノ、アルコキシ、ヒドロキシル、チオール、アルキルチオ、カルボニル、ニトロ、ホスホリル、ホスホニル、及びスルホニルからなる群から選択され、
が、水素、アリール、ヘテロアリール、C〜C16アルキル、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、C〜Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ハロ置換アルキル、アミノ、アミノアルキル、シアノ、アルコキシ、ヒドロキシル、チオール、アルキルチオ、カルボニル、ニトロ、ホスホリル、ホスホニル、及びスルホニルからなる群から選択され、
が、水素、重水素、C〜C16アルキル、アリール、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、ヘテロアリール、C〜Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシル、及びカルボニルからなる群から選択され、
が、水素、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、アルキルヘテロアリール、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、C〜Cシクロアルキル、及びC〜C16アルキルからなる群から選択され、
mが、0〜9の整数である、化合物、または
その塩を水性系に添加することを含む、方法を提供する。
ある特定の好ましい実施形態では、Xは、NHである。
ある特定の好ましい実施形態では、Yは、水素である。
ある特定の好ましい実施形態では、Yは、電子豊富またはC〜C16アルキルである。
ある特定の好ましい実施形態では、Rは、アリールまたはヘテロアリールである。
ある特定の好ましい実施形態では、Rは、フェニルである。
ある特定の好ましい実施形態では、Rは、2−フリルまたは3−フリルである。
ある特定の好ましい実施形態では、Rは、フェニル、ナフチル、アントラシル、フラニル、ベンゾフラニル、チオフェニル、ピリジル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、ベンゾチオフェニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリニル、及びベンゾチアゾリニルからなる群から選択される。
ある特定の好ましい実施形態では、Rは、水素である。
ある特定の好ましい実施形態では、Rは、水素である。
ある特定の好ましい実施形態では、mは、1である。
ある特定の実施形態では、式(II)の化合物は、
である。
ある特定の実施形態では、式(II)の化合物は、
である。
ある特定の好ましい実施形態では、Rは、水素である。任意の特定の理論に拘束されることを望むものではないが、Rが水素である場合、金属表面と接触している水性系に添加されると分子間で水素結合が生じ、それにより金属表面上の腐食抑制剤保護フィルムの強度の向上がもたらされ得ると仮定される。さらに、Rが水素である式(II)の化合物は、一般に、水溶性の増大を有する。
ある特定の好ましい実施形態では、Yは、電子豊富基またはアルキル基である。任意の特定の理論に拘束されることを望むものではないが、Yがより電子豊富である場合、プリン環内の窒素原子が電子密度の増大を有し得ると仮定される。より高い電子密度を有する窒素原子が水性系の金属表面とのより強力な配位を有し、より強力な保護フィルムをもたらすと考えられる。しかしながら、ある特定の実施形態では、Yは、電子欠乏である。
ある特定の実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、塩化物塩、臭化物塩、ヨウ化物塩、硫酸塩、フッ化物塩、過塩素酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、リン酸塩、硝酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、ギ酸塩、塩素酸塩、臭素化塩、亜塩素酸塩、チオ硫酸塩、シュウ酸塩、シアン化物塩、シアン酸塩、テトラフルオロホウ酸塩等である。ある特定の好ましい実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、塩酸塩または硫酸塩である。
ある特定の実施形態では、Xは、−NHである。任意の特定の理論に拘束されることを望むものではないが、−NHが水素結合供与体及び受容体として挙動し、分子間の水素結合の形成をもたらすことができると考えられる。したがって、Xが−NHである式(II)の化合物は、向上した強度を有するフィルムを形成することができる。さらに、Xが−NHである式(II)の化合物は、向上した水溶性を有し得、これにより、式(II)の化合物が水性媒体とより有効に相互作用することができるようになる。水性媒体中での溶解により、式(II)の化合物が溶解Cu(II)イオンに配位することができ、金属表面とより有効に相互作用することもできるようになる。
式(I)及び(II)の化合物は、銅、鉄、銀、鋼(例えば、亜鉛めっき鋼)、及びアルミニウムを含むが、これらに限定されない任意の金属または金属合金に腐食保護を提供し得る。ある特定の好ましい実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、銅を含む金属表面と接触している水性系に添加されて、金属腐食を抑制する。ある特定の好ましい実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、銅合金を含む金属表面と接触している水性系に添加されて、金属腐食を抑制する。ある特定の実施形態では、銅は、式(I)または(II)の化合物中の1つ以上のヘテロ原子と錯体形成する。銅は、配管工事及び工業機械における銅配管及び銅管としての使用を含む幅広い用途を有する。銅及び銅合金は、冷却水及びボイラー水系におけるそれらの使用で周知である。
式(I)及び(II)の化合物を使用して、青銅及び黄銅を含む任意の銅合金を保護することができる。青銅は、一般に、銅及びスズを含むが、アルミニウム、マンガン、ケイ素、ヒ素、及びリンを含む他の元素を含んでもよい。黄銅は、銅及び亜鉛を含み、一般に、水ボイラー系における配管工事で使用されている。ある特定の実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、青銅を含む金属表面と接触している水性系に添加されて、金属腐食を抑制する。ある特定の好ましい実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、黄銅(例えば、アドミラルティー黄銅)を含む金属表面と接触している水性系に添加されて、金属腐食を抑制する。ある特定の好ましい実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、銅ニッケル合金を含む金属表面と接触している水性系に添加されて、金属腐食を抑制する。
ある特定の実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、軟鋼腐食を抑制する。ある特定の実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、亜鉛めっき鋼、ステンレス鋼、鋳鉄、ニッケル、及びそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない金属合金の腐食を抑制する。任意の特定の理論に拘束されることを望むものではないが、式(I)及び(II)の化合物が溶液中のCu(II)を不活性化し、鋼表面上でのガルバニ電池の発生を防止すると仮定される。したがって、ある特定の実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、軟鋼の孔食を抑制する。
式(I)及び(II)の化合物によって提供される腐食速度は、制限されない。ある特定の実施形態では、式(I)または(II)の化合物の使用を含む腐食を抑制する方法は、業界標準に従って許容可能な金属腐食速度、例えば、約0.2mpy以下を提供する。ある特定の好ましい実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、約0.1mpy以下の金属腐食速度を提供する。したがって、ある特定の好ましい実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、約0.1mpy以下、約0.05mpy以下、約0.04mpy以下、約0.03mpy以下、約0.02mpy以下、約0.01mpy以下、約0.005mpy以下、または約0.002mpy以下の金属腐食速度を提供する。
本発明方法の利点は、式(I)及び(II)の化合物が、多くの従来の腐食抑制剤よりも速く保護層を形成することができることである。さらに、ある特定の好ましい実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、酸化ハロゲン化合物が水性系中に投入される場合を含む、フィルムが妨害されるか、または破壊した場合、腐食抑制剤フィルム層を迅速に再不動態化する。任意の特定の理論に拘束されることを望むものではないが、水性系の水中の式(I)または(II)の化合物がフィルムを再不動態化により即座に修復すると考えられる。
本発明方法の別の利点は、式(I)及び(II)の化合物が比較的高い塩化物濃度に耐えることができることである。ある特定の好ましい実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、約0.01ppm〜約10,000ppmの塩化物耐性を有する。ある特定の好ましい実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、約0.01ppm〜約1,000ppmの塩化物耐性を有する。したがって、ある特定の好ましい実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、約0.01ppm〜約1,000ppm、約0.01ppm〜約900ppm、約0.01ppm〜約800ppm、約0.01ppm〜約700ppm、約0.01ppm〜約600ppm、約0.01ppm〜約500ppm、約0.01ppm〜約400ppm、約0.01ppm〜約300ppm、約0.01ppm〜約200ppm、約0.01ppm〜約100ppm、約0.01ppm〜約50ppm、約0.1ppm〜約1,000ppm、約0.1ppm〜約500ppm、約1ppm〜約1,000ppm、または約1ppm〜約500ppmの塩化物耐性を有する。
式(I)及び(II)の化合物が任意の投入速度で水性系に添加され得るが、式(I)及び(II)の化合物は、一般に、約0.01ppm〜約500ppmの投入速度で水性系に添加される。ある特定の実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、約0.01ppm〜約100ppmの投入速度で水性系に添加される。したがって、ある特定の好ましい実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、約0.01ppm〜約100ppm、約0.01ppm〜約75ppm、約0.01ppm〜約50ppm、約0.01ppm〜約25ppm、約0.01ppm〜約10ppm、約0.01ppm〜約5ppm、約0.1ppm〜約100ppm、約0.1ppm〜約75ppm、約0.1ppm〜約50ppm、約0.1ppm〜約25ppm、約0.1ppm〜約10ppm、約0.1ppm〜約5ppm、約1ppm〜約100ppm、約1ppm〜約75ppm、約1ppm〜約50ppm、約1ppm〜約25ppm、約1ppm〜約10ppm、約5ppm〜約100ppm、約10ppm〜約100ppm、約25ppm〜約100ppm、約50ppm〜約100ppm、または約80ppm〜約100ppmの投入速度で水性系に添加される。
式(I)及び(II)の化合物を使用して、任意のpHを有する水性系中の金属の腐食を抑制することができる。ある特定の好ましい実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、約6〜約12のpHを有する水性系に添加される。したがって、ある特定の好ましい実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、約6〜約12、約6〜約11、約6〜約10、約6〜約9、約6〜約8、約7〜約12、約8〜約12、約9〜約12、約7〜約10、または約8〜約10のpHを有する水性系に添加される。
本方法の利点は、式(I)及び(II)の化合物が酸化ハロゲンの存在下で金属表面に腐食保護を提供することである。ある特定の好ましい実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、金属表面と接触している水性系に添加され、任意の酸化ハロゲン化合物の存在下で金属表面の腐食を抑制する。ある特定の好ましい実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、次亜塩素酸塩漂白剤、塩素、臭素、次亜塩素酸塩、次亜臭素酸塩、二酸化塩素、ヨウ素/次亜ヨウ素酸、次亜臭素酸、ハロゲン化ヒダントイン、次亜塩素酸もしくは次亜臭素酸の安定化バージョン、またはそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない酸化ハロゲン化合物の存在下で、金属腐食を抑制する。任意の特定の理論に拘束されることを望むものではないが、式(I)及び(II)の化合物の比較的多数のヘテロ原子が、金属表面及び金属イオンへの結合部位をより多く提供し、多くの既存の腐食抑制剤と比較して腐食抑制の向上を提供することができると仮定される。
上述のように、式(I)及び(II)の化合物は、銅腐食速度を低下させることができる。ある特定の実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、驚くべきことに、かつ予想外に、酸化ハロゲン化合物の存在下で、トリルトリアゾール及びベンズイミダゾール等の腐食抑制剤として一般に使用されている化合物よりも低い銅腐食速度を提供する。ある特定の実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、酸化ハロゲン化合物の存在下で、約0.2mpy以下の金属腐食速度を提供する。ある特定の好ましい実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、酸化ハロゲン化合物の存在下で、約0.1mpy以下の金属腐食速度を提供する。したがって、ある特定の好ましい実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、酸化ハロゲン化合物の存在下で、約0.1mpy以下、約0.05mpy以下、約0.04mpy以下、約0.03mpy以下、約0.02mpy以下、約0.01mpy以下、約0.005mpy以下、または約0.002mpy以下の金属腐食速度を提供する。
ある特定の好ましい実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、次亜塩素酸塩漂白剤、塩素、臭素、次亜塩素酸塩、次亜臭素酸塩、二酸化塩素、ヨウ素/次亜ヨウ素酸、次亜臭素酸、ハロゲン化ヒダントイン、次亜塩素酸もしくは次亜臭素酸の安定化バージョン、またはそれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない酸化ハロゲン化合物の存在下で、銅腐食を抑制する。ある特定の好ましい実施形態では、式(I)または(II)の化合物によって提供される金属腐食速度は、酸化ハロゲン化合物の不在または存在下での金属腐食速度と本質的に同じである。
ある特定の実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、過酸化物(例えば、過酸化水素)、過硫酸塩、過マンガン酸塩、及び過酢酸を含むが、これらに限定されない非ハロゲン含有酸化殺生物剤を含む水性系に添加されると、金属腐食を抑制する。
本方法の別の利点は、式(I)及び(II)の化合物が一般に酸化ハロゲン化合物と反応しないため、低微生物レベルを維持するのにより少量の酸化ハロゲン化合物しか必要とされないことである。さらに、アゾールと酸化剤との間の反応に起因するハロゲン化アゾールは、それらの毒性のため、環境に望ましくないことが知られている。したがって、本方法の別の利点は、式(I)及び(II)の化合物がハロゲン攻撃に耐性を示すか、または本質的に耐性を示し、ハロゲン化アゾールを環境に放出しないことである。
ある特定の好ましい実施形態では、水性系は、冷却水系である。冷却水系は、閉ループ冷却水系または開ループ冷却水系であってもよい。ある特定の好ましい実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、約0.01ppm〜約200ppmの投入速度で閉ループ冷却水系に添加される。ある特定の好ましい実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、約0.01ppm〜約20ppmの投入速度で開ループ冷却水系に添加される。
式(I)及び(II)の化合物は、任意の好適な方法によって金属表面と接触する。ある特定の実施形態では、式(I)または(II)の化合物の溶液は、浸漬、噴霧、または他の被覆技法によって金属表面と接触する。ある特定の好ましい実施形態では、式(I)または(II)の化合物の溶液は、任意の従来の方法によって水性系の水中に導入され、周期的にまたは連続的にのいずれかで水性系内に供給される。
ある特定の実施形態では、式(I)または(II)の化合物が比較的水不溶性である場合、本化合物は、本化合物の有機または無機塩を形成することによって水溶性になり得る。したがって、ある特定の実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、水溶性塩である。ある特定の実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、アセトン、メタノール、エタノール、プロパノール、ギ酸、ホルムアミド、プロピレングリコール、またはエチレングリコールを含むが、これらに限定されない水混和性共溶媒中の溶液として添加される。ある特定の実施形態では、共溶媒を使用して、水性系中の式(I)または(II)の化合物の最大溶解度を達成する。ある特定の実施形態では、低分子量ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、界面活性剤、またはそれらの組み合わせを使用して、式(I)または(II)の化合物の溶解度を増大させる。
別の実施形態では、本発明は、水性系と接触している金属表面の腐食を抑制するための製剤を提供する。本製剤は、式(I)または(II)の化合物、リン酸、及びホスフィノコハク酸オリゴマーを含む。ある特定の好ましい一実施形態では、リン酸は、オルトリン酸(すなわち、リン酸)である。ある特定の実施形態では、ホスフィノコハク酸オリゴマーは、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,572,789号に開示のホスフィノコハク酸オリゴマーから選択される。
ある特定の好ましい実施形態では、本製剤は、式(I)の化合物であって、式中、Xが、−NH、−OH、−SH、及びハロゲンからなる群から選択され、Yが、水素、アリール、ヘテロアリール、C〜C16アルキル、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、C〜Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ハロ置換アルキル、アミノ、アミノアルキル、シアノ、アルコキシ、ヒドロキシル、チオール、アルキルチオ、カルボニル、ニトロ、ホスホリル、ホスホニル、及びスルホニルからなる群から選択され、Rが、水素、重水素、C〜C16アルキル、アリール、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、ヘテロアリール、C〜Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシル、及びカルボニルからなる群から選択され、Rが、水素、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、アルキルヘテロアリール、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、C〜Cシクロアルキル、及びC〜C16アルキルからなる群から選択される、化合物、またはその塩を含む。
ある特定の好ましい実施形態では、本製剤は、式(II)の化合物であって、式中、Xが、NH、O、及びSからなる群から選択され、Yが、水素、アリール、ヘテロアリール、C〜C16アルキル、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、C〜Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ハロ置換アルキル、アミノ、アミノアルキル、シアノ、アルコキシ、ヒドロキシル、チオール、アルキルチオ、カルボニル、ニトロ、ホスホリル、ホスホニル、及びスルホニルからなる群から選択され、Rが、水素、アリール、ヘテロアリール、C〜C16アルキル、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、C〜Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ハロ置換アルキル、アミノ、アミノアルキル、シアノ、アルコキシ、ヒドロキシル、チオール、アルキルチオ、カルボニル、ニトロ、ホスホリル、ホスホニル、及びスルホニルからなる群から選択され、Rが、水素、重水素、C〜C16アルキル、アリール、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、ヘテロアリール、C〜Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシル、及びカルボニルからなる群から選択され、Rが、水素、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、アルキルヘテロアリール、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、C〜Cシクロアルキル、及びC〜C16アルキルからなる群から選択され、mが、0〜9の整数である、化合物、またはその塩を含む。
ある特定の実施形態では、本製剤は、蛍光有機化合物をさらに含む。ある特定の好ましい実施形態では、蛍光有機化合物は、ローダミン、ローダミン誘導体、アクリジン色素、フルオレセイン、フルオレセイン誘導体、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。ある特定の実施形態では、本製剤は、蛍光標識ポリマーをさらに含む。
ある特定の実施形態では、本製剤は、約2〜約5のpHを有する。したがって、ある特定の実施形態では、本製剤は、約2〜約5、約2〜約4、約2〜約3、または約3〜約5のpHを有する。ある特定の実施形態では、本製剤は、約11〜約14のpHを有する。したがって、ある特定の実施形態では、本製剤は、約11〜約14、約11〜約13、約12〜約14、または約13〜約14のpHを有する。
当業者であれば、式(I)または(II)の化合物が、単独で、または他の腐食抑制剤もしくは処理化学物質と組み合わせて、水性系に添加されてもよいことを理解する。複数の腐食抑制剤が組み合わせ腐食抑制剤製剤として投入されてもよく、または式(I)及び/もしくは式(II)の2つ以上の化合物を含む各腐食抑制剤が別々に添加されてもよい。さらに、式(I)または(II)の化合物は、トリアゾール、ベンゾトリアゾール(例えば、ベンゾトリアゾールまたはトリルトリアゾール)、ベンズイミダゾール、オルトリン酸塩、ポリリン酸塩、ホスホン酸塩、モリブデン酸塩、ケイ酸塩、オキシム、及び亜硝酸塩を含むが、これらに限定されない様々な追加の腐食抑制剤と組み合わせて、水性系に添加されてもよい。式(I)及び(II)の化合物はまた、様々な追加の添加物、例えば、処理ポリマー、抗菌剤、スケール防止剤、着色剤、充填剤、緩衝剤、界面活性剤、粘度調整剤、キレート剤、分散剤、脱臭剤、マスキング剤、脱酸素剤、及び指示色素と組み合わせて、水性系に添加されてもよい。
式(I)及び(II)の化合物は、任意の形態で水性系に添加されてもよい。ある特定の実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、乾燥固体として水性系に添加される。ある特定の実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、水と混和性の共溶媒中の溶液として水性系に添加される。ある特定の好ましい実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、水溶液として水性系に添加される。
ある特定の実施形態では、式(I)の化合物は、洗濯系または食器洗浄系に添加される。
ある特定の実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、水を再循環させる水性系に添加される。ある特定の実施形態では、式(I)または(II)の化合物は、停滞水を有する水性系に添加される。
以下の実施例は、本発明をさらに例証するが、言うまでもなく、決してその範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
実施例1
本実施例は、本発明の一実施形態による銅腐食速度を例証する。
6−ベンジルアデニン、6−フルフリルアデニン、ヒポキサンチン、6−クロロプリン、及びアデニンの存在下での銅腐食速度を、直線分極抵抗測定結果を使用して決定した。加えて、ベンズイミダゾール、トリルトリアゾール、イミダゾール、ピリミジン、6,6−ジメチルアデニン、及び6−メチルプリンの存在下での銅腐食速度を、直線分極抵抗測定結果を使用して決定した。ベンズイミダゾール、6−ベンジルアデニン、6−フルフリルアデニン、ヒポキサンチン、6−クロロプリン、アデニン、イミダゾール、ピリミジン、6,6−ジメチルアデニン、トリルトリアゾール、及び6−メチルプリンを、Sigma−Aldrich(St.Louis,MO)から購入した。
各実験について、SIC 600ペーパーを使用して事前研磨され、かつPine回転子上に取り付けられた円筒形銅クーポンを、腐食抑制剤溶液中に浸漬した。試験溶液は、470ppmのカルシウム、230ppmのマグネシウム、590ppmの塩化物、260ppmの硫酸塩、及びCaCOとして100ppmのアルカリ度を含んだ。二酸化炭素を使用して試験水のpHを7.0で維持し、この実験を通して水の温度を45℃で維持した。
銅試料を、5ppmの抑制剤溶液を含む1リットルの電気化学電池中に浸漬し、Rp(分極抵抗)を20〜24時間にわたって記録した。以下の試験条件:初期E:−0.02V、最終E:+0.02V、走査速度:0.5mV/秒、試料期間:1秒、繰り返し時間:15分間、試料面積:5cm、密度:8.92g/cm、銅当量:63.54g、及び初期遅延:30秒間を使用して、分析を行った。
次に、銅試料を25%漂白剤溶液に曝露した。FRCが1ppmに到達した後、銅試料を分析した。この分析を通して、漂白剤溶液を1ppmのFRCで維持した。漂白剤の不在及び存在下でのRpを収集及び分析し、平均腐食速度を計算し、表1に記録した。腐食速度を1年当たりのミル数(mpy)で計算した。図1及び2は、化合物1、2、4、及び5のデータプロットを示す。
表1ならびに図1及び2に示されるように、化合物1〜5は、0.2mpy未満の銅腐食速度を提供し、これは、関連化合物、イミダゾール、ピリミジン、6,6−ジメチルプリン、及び6−メチルプリンの存在下で観察された銅腐食速度よりも優れている。化合物1及び2の存在下での銅腐食速度は、ベンズイミダゾール及び一般に使用されているトリルトリアゾールの存在下での腐食速度よりも低い。
驚くべきことに、かつ予想外に、化合物1及び2の存在下での銅腐食速度がアデニンよりも低いことが見出された。加えて、驚くべきことに、かつ予想外に、6−ベンジルアデニンも6−フルフリルアデニンもいずれも、他の腐食抑制剤と比較して迅速なフィルム形成能力を有することが見出された。
漂白剤の添加時、アデニンの存在下で銅腐食速度の増大が観察された。しかしながら、驚くべきことに、かつ予想外に、銅腐食速度が6−フルフリルアデニンの存在下でわずかにしか増大しなかったことが見出された。さらに、6−ベンジルアデニン、6−クロロプリン、及びヒポキサンチンの存在下での銅腐食速度は、漂白剤の存在下で0.2mpyを下回ったままであった。化合物1及び2は、漂白剤の不在及び存在下で、一般に使用されているトリルトリアゾールよりも高い銅腐食保護を提供する。
本実施例は、式(I)または(II)の生分解性及び低急性毒性化合物が銅腐食速度を低下させることができることを例証する。さらに、本実施例は、式(I)または(II)の化合物が、酸化ハロゲンの存在下でトリルトリアゾール等の一般に使用されている腐食抑制剤よりも高い耐腐食性を提供することができることを例証する。本発明方法は、多くの一般に使用されている腐食抑制剤へのより環境に配慮した代替案を提供するのみならず、高抑制活性を有する化合物を使用する方法も提供する。
実施例2
本実施例は、本発明の一実施形態の方法を使用して軟鋼腐食速度を例証する。
6−ベンジルアデニンの存在下での軟鋼腐食速度を、直線分極抵抗測定結果を使用して決定した。各実験について、軟鋼クーポンを5ppmの6−ベンジルアデニン溶液中に浸漬した。Rp(分極抵抗)を約20時間記録した。次に、銅試料を25%漂白剤溶液に曝露した。漂白剤の不在及び存在下でのRpを収集及び分析し、平均腐食速度を計算し、図3にプロットした。腐食速度を1年当たりのミル数(mpy)で計算した。
図3に示されるように、6−ベンジルアデニンは、軟鋼腐食速度を低下及び安定させる。さらに、漂白剤及び6−ベンジルアデニンの存在下での軟鋼腐食速度は、本質的に同じままである。対照的に、腐食抑制剤が存在しない場合、電気化学電池への漂白剤の添加は、軟鋼腐食を増大させる。
本実施例は、本発明の一実施形態の方法が、酸化ハロゲンの不在及び存在下で、軟鋼腐食速度を低下させることができることを例証する。
実施例3
本実施例は、本発明の一実施形態による式(II)の化合物の塩化物耐性を例証する。
したがって、500ppm及び1,000ppmの塩化物濃度を有する溶液を、塩化カルシウム二水和物を脱イオン水中に溶解することによって調製した。6−ベンジルアデニンを2つの塩化物溶液に様々な濃度で添加し、60℃の水浴中に2時間置いた。混合物の濁度を測定し、6−ベンジルアデニンを有しない塩化物溶液と比較した。
図4及び5に示されるように、全ての溶液の測定された濁度は1NTU未満であり、6−ベンジルアデニンが比較的高い濃度の塩化物イオンに耐えることができることを裏付けた。
本明細書で引用される出版物、特許出願、及び特許を含む全ての参考文献は、各参考文献が参照により組み込まれると個別かつ具体的に示され、その全体が本明細書に記載される場合と同程度に参照により本明細書に組み込まれる。
本発明の説明との関連での(特に以下の特許請求の範囲との関連での)「a」及び「an」及び「the」及び「少なくとも1つ」という用語、ならびに同様の指示対象の使用は、本明細書に別途示されない限り、または文脈により明確に矛盾しない限り、単数形及び複数形の両方を網羅すると解釈されるべきである。1つ以上の物品のリストが続く「少なくとも1つ」という用語(例えば、「A及びBのうちの少なくとも1つ」)の使用は、本明細書に別途示されない限り、または文脈により明確に矛盾しない限り、列記される物品から選択される1つの物品(AもしくはB)または列記される物品(A及びB)のうちの2つ以上の任意の組み合わせを意味するものと解釈されるべきである。「を含む(comprising)」、「を有する」、「を含む(including)」、及び「を含有する」という用語は、別途述べられない限り、制約のない用語(すなわち、「を含むが、これらに限定されない」を意味する)と解釈されるべきである。本明細書における値の範囲の列挙は、本明細書に別途示されない限り、単にその範囲内に入る各別個の値を個別に指す簡便な表記法としての役割を果たすよう意図されおり、各別個の値は、それが本明細書に個別に列挙されるかのように本明細書に組み込まれる。本明細書に記載の全ての方法は、本明細書に別途示されない限り、または文脈により明確に矛盾しない限り、任意の好適な順序で行われ得る。本明細書に提供されるありとあらゆる例、または例示となる言語(例えば、「等」)の使用は、単に本発明をより良く解明するよう意図されており、別途特許請求されない限り、本発明の範囲に制限を課すものではない。本明細書の言語はいずれも、本発明の実施に不可欠ないずれの特許請求されていない要素を示すものと解釈されるべきではない。
本発明人に既知の本発明を行うための最良の態様を含む本発明の好ましい実施形態が、本明細書に記載される。それらの好ましい実施形態の変形は、前述の説明を一読することにより、当業者に明らかになり得る。本発明人は、適切な場合、当業者がかかる変形を用いることを予期し、本発明人は、本発明が本明細書に具体的に記載される以外の方法で実施されることを意図している。したがって、本発明は、適用法で認められるように、本明細書に添付の特許請求の範囲に列挙される主題の全ての修正及び等価物を含む。さらに、上述の要素のそれらの全ての可能な変形における任意の組み合わせは、本明細書に別途示されない限り、または文脈により明確に矛盾しない限り、本発明に包含される。

Claims (20)

  1. 酸化ハロゲン化合物を含む水性系と接触している金属表面の腐食を抑制するための方法であって、前記方法は、下式(I)の化合物又はその塩を前記水性系に添加することを含み、
    式中、Xが、−NH、−OH、−SH、及びハロゲンからなる群から選択され、
    Yが、水素、アリール、ヘテロアリール、C〜C16アルキル、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、C〜Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ハロ置換アルキル、アミノ、アミノアルキル、シアノ、アルコキシ、ヒドロキシル、チオール、アルキルチオ、カルボニル、ニトロ、ホスホリル、ホスホニル、及びスルホニルからなる群から選択され、
    が、水素、重水素、C〜C16アルキル、アリール、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、ヘテロアリール、C〜Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシル、及びカルボニルからなる群から選択され、
    が、水素、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、アルキルヘテロアリール、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、C〜Cシクロアルキル、及びC〜C16アルキルからなる群から選択される、方法。
  2. 前記式(I)の化合物が、
    である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記式(I)の化合物が、
    である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記式(I)の化合物が、
    である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記金属表面が、銅または銅合金を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記酸化ハロゲンが、次亜塩素酸塩、塩素、臭素、次亜臭素酸塩、二酸化塩素、ヨウ素、次亜ヨウ素酸、次亜臭素酸、ハロゲン化ヒダントイン、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記水性系が、冷却水系である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記金属が、約0.2mpy以下の腐食速度を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記式(I)の化合物が、約0.01ppm〜約100ppmの投入量で前記水性系に添加される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 水性系と接触している金属表面の腐食を抑制するための方法であって、前記方法は、下式(II)の化合物又はその塩を前記水性系に添加することを含み、
    式中、Xが、NH、O、及びSからなる群から選択され、
    Yが、水素、アリール、ヘテロアリール、C〜C16アルキル、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、C〜Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ハロ置換アルキル、アミノ、アミノアルキル、シアノ、アルコキシ、ヒドロキシル、チオール、アルキルチオ、カルボニル、ニトロ、ホスホリル、ホスホニル、及びスルホニルからなる群から選択され、
    が、水素、アリール、ヘテロアリール、C〜C16アルキル、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、C〜Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ハロ置換アルキル、アミノ、アミノアルキル、シアノ、アルコキシ、ヒドロキシル、チオール、アルキルチオ、カルボニル、ニトロ、ホスホリル、ホスホニル、及びスルホニルからなる群から選択され、
    が、水素、重水素、C〜C16アルキル、アリール、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、ヘテロアリール、C〜Cシクロアルキル、ベンジル、アルキルヘテロアリール、ハロゲン、ヒドロキシル、及びカルボニルからなる群から選択され、
    が、水素、アリール、ヘテロアリール、ベンジル、アルキルヘテロアリール、C〜C16アルケニル、C〜C16アルキニル、C〜Cシクロアルキル、及びC〜C16アルキルからなる群から選択され、
    mが、0〜9の整数である、方法。
  11. が、フェニル、ナフチル、アントラシル、フラニル、ベンゾフラニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、ピリジル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリニル、及びベンゾチアゾリニルからなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記式(II)の化合物が、
    である、請求項10に記載の方法。
  13. 前記式(II)の化合物が、
    である、請求項10に記載の方法。
  14. 前記水性系が、酸化ハロゲン化合物を含む、請求項10〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記金属表面が、銅または銅合金を含む、請求項10〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記金属表面が、軟鋼を含む、請求項10〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記金属が、約0.1mpy以下の腐食速度を有する、請求項10〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 水性系と接触している金属表面の腐食を抑制するための製剤であって、前記製剤が、前記式(I)または(II)の化合物、リン酸、及びホスフィノコハク酸オリゴマーを含む、製剤。
  19. 前記製剤が、蛍光有機化合物をさらに含む、請求項18に記載の製剤。
  20. 前記蛍光有機化合物が、ローダミン、ローダミン誘導体、アクリジン色素、フルオレセイン、フルオレセイン誘導体、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項19に記載の製剤。
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