JP2018516958A - 哺乳動物における非ヒスタミン性掻痒の治療方法 - Google Patents

哺乳動物における非ヒスタミン性掻痒の治療方法 Download PDF

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Abstract

非ヒスタミン性掻痒の治療を必要とする哺乳動物を治療する方法であって、治療を必要とする哺乳動物に治療上有効な量のRS−ノルケトチフェン、異性体またはその薬学的に許容される塩を投与して、それにより前記哺乳動物が掻くという要求を低減する方法が、本明細書において開示されている。非ヒスタミン作動性タイプの掻痒は選択的ヒスタミンH−1、H−2およびH−4受容体阻害剤での治療に耐性である。ある態様において、非ヒスタミン作動性掻痒は、皮膚疾患、神経疾患、または全身性疾患に関連している。

Description

本明細書に開示される実施形態は、哺乳動物において非ヒスタミン作動性掻痒メカニズムを介在する掻痒のノルケトチフェン治療の方法に関する。
掻痒は痒みとも呼ばれる。(疼痛のような)掻痒は疾病ではなく、掻痒の発現を引き起こす疾病(状態、疾患)の症状である。したがって、(疼痛のような)掻痒は、いくつかの原因となる(underlying)疾患が存在することを患者に伝える警告信号である。用語「状態(condition)」、「疾病(disease)」および「疾患(disorder)」は同義語であり、疼痛または掻痒と関連して「原因となる状態」、「原因となる疾病」または「原因となる疾患」と呼ばれることが多い。
掻痒は、掻く(scratch)といった欲求を誘発する不快な感覚である。急性の掻痒は、ほとんどの哺乳動物種にて頻繁に経験されるものであり、通常、痒みの領域を掻くことによって消失することができる。慢性的な掻痒は消耗性であり、掻くことで、苦痛を和らげることは殆ど或いは全くなく、実際には、掻くことは殆どの場合事態を悪化させる。本明細書で使用する限り、「掻痒」、「掻痒の」、「痒み」、「痒い」などの用語は、慢性的な掻痒を指す。
掻痒は、ヒトを含む多くの哺乳動物が経験する。ヒトにおける掻痒は、例えば、皮膚科学的な疾患、神経学的な疾患、全身性疾患および掻痒性副作用を伴う薬物のような様々な原因となる疾病によって引き起こされ得る。イヌにおける掻痒もまた一般的であり、通常、寄生虫、様々なアレルゲンまたは原因となる疾病によって引き起こされる。イヌの掻痒は抗ヒスタミン剤で首尾よく治療されることはまれである。したがって、掻痒のイヌは、ほとんど例外なく、非ヒスタミン作動性の痒みを患っている。ネコにおける掻痒は、通常、寄生虫またはアレルゲンまたは他の状態によって引き起こされる。ネコはイヌと同じように痒みに反応する。したがって、ネコおよびイヌのいずれも、掻いたり、舐めたり、噛んだりしている。しかしながら、イヌとは対照的に、掻痒を伴うネコの50%までがヒスタミン感受性のタイプの掻痒を有しているように見えるが、掻痒性ネコの残りは非ヒスタミン作動性の掻痒に罹患している。ウマにおける掻痒は非常に一般的であり、馬主が獣医師の助けを求める最も一般的な理由の1つである。皮膚が痒いウマは、痒みを掻くことを試みるとき、フェンス、屋台、木、または他の物に体を擦り付けるであろう。ウマは、出血や皮膚損傷の原因になるまで、皮膚を過度に噛んだり、舐めたりすることがある。ウマにおけるアレルギー性の痒みの最も一般的な原因は、昆虫刺入、ウマ飼料中のアレルゲンを含む食物アレルギー、および季節性アレルゲンによる痒みである。ウマの掻痒は抗ヒスタミン剤で首尾よく治療されることはほとんどなく、ウマの掻痒は通常非ヒスタミン作動性掻痒であることを示している。
掻痒の治療において抗ヒスタミン剤で成功しないことは、非ヒスタミン作動性掻痒に対する治療が種にわたって必要であることを示唆している。
ヒスタミン誘発性の掻痒に罹患している患者は、例えばデスロラタジンまたはジフェンヒドラミンのようなヒスタミンH−1受容体の阻害剤(インバースアゴニスト)、または例えばシメチジンおよびラニチジンのようなヒスタミンH−2受容体阻害剤、或いは、それらが市販されている場合、例えばJNJ7777120のようなヒスタミンH−4受容体阻害剤を用いて治療され得る。しかしながら、このような治療は、非ヒスタミン作動性掻痒の治療においては有効でない。
非ヒスタミン作動性掻痒に罹患しているヒト患者は、通常、痒みを軽減するために、コルチコステロイド、抗てんかん薬、オピオイド受容体拮抗薬、抗うつ薬または局所麻酔薬などの薬剤を試してみるが、そのような薬物療法は比較的成功することはない。さらに、抗てんかん薬であるガバペンチンは、疼痛や掻痒を脳に伝達するシグナルを妨げるものであるが、この薬物による重篤な有害事象に耐えることができるヒト患者にいくらかの軽減を提供するかもしれない。
必要とされるのは、効果的であり、かつ消耗性の副作用のない非ヒスタミン作動性掻痒に対する治療である。
一態様では、それを必要とする哺乳動物に、RS−ノルケトチフェンまたはその薬学的に許容される塩の治療上有効な量を経口または局所投与することを含む、非ヒスタミン作動性掻痒に対する治療を必要とする哺乳動物を治療する方法が本明細書において開示されている。特定の実施形態では、ノルケトチフェンまたはその薬学的に許容される塩の治療上有効な量の投与は、RS−ノルケトチフェンの経口投与量が、掻痒が多数の原因となる疾病の症状として発現する皮膚に蓄積するために、全身性の薬物の副作用を回避することが期待される。特定の態様において、非ヒスタミン作動性掻痒は、皮膚疾患、心理学的疾患、精神疾患、神経疾患、または全身性疾患に関連する。
別の態様では、非ヒスタミン作動性掻痒の治療を必要とする哺乳動物を治療する方法が記載されており、同方法は、それを必要とする哺乳動物に非ヒスタミン作動性掻痒の生体相選択的な(biophase−selective)阻害剤の治療上有効量を経口投与することを含み、生体相選択的な非ヒスタミン作動性止痒薬は、ノルケトチフェン、またはノルケトチフェンの異性体、またはラセミ若しくは異性体ノルケトチフェンの薬学的に許容される塩である。
掻痒(痒み)は、掻くことを要求する、または反射させる原因となる感覚である。疼痛および掻痒は解剖学的および生理学的に類似しているが、疼痛は逃避反射を引き起こすが、掻痒は掻くという反射を作り出す。したがって、掻くことは、原因となる疾病(状態、疾患)によって引き起こされる症状である。多くの場合、「掻くという発作(bouts of scratches)」と呼ばれる複数の掻きが誘発される。
表1は、掻痒を引き起こす疾病を列挙しており、そのうち(*)で示される疾病は、非ヒスタミン作動性のメカニズムによって常にまたは最も頻繁に引き起こされる。表1におけるヒスタミンH−4阻害剤の臨床使用に関する情報は、経口的に活性なヒスタミンH−4受容体阻害剤は臨床的に使用することが承認されていないため、期待される使用を意味する。
表1.ヒト患者における掻痒を引き起こす原因となる状態の例および様々な形態の掻痒に対する抗ヒスタミン剤の効果
抗ヒスタミン剤(ヒスタミンH−1、H−2またはH−4受容体阻害剤)による治療に応答しない掻痒は、非ヒスタミン作動性(non−histaminergic pruritus)掻痒と呼ばれ、RS−ノルケトチフェン、R−ノルケトチフェンおよびS−ノルケトチフェンを用いた非ヒスタミン作動性掻痒の治療は本願の主題である。例えば、アトピー性皮膚炎または乾癬のような原因となる疾病は、一部の患者においてはヒスタミン作動性掻痒を発現し、他の患者では非ヒスタミン作動性掻痒を発現し得る。
非ヒスタミン作動性掻痒は、例えば、腎不全、胆汁うっ滞、皮膚感染および/または全身感染、内分泌疾患、神経疾患、悪性疾患、心理学的疾患、様々な薬物および様々な皮膚疾患などの様々な疾病によって引き起こされ得る。医師または獣医師による診断は、それが原因となる疾患である、即ち、特発性であり、そして原因となる疾患が診断されていないことを意味する症状ではないことから誤解を招く「特発性掻痒」である可能性がある。特発性疾患に関連する掻痒、例えば「特発性皮膚炎」は、一部の患者において、痒みがヒスタミン阻害性薬物による治療に耐性があることを意味する非ヒスタミン作動性掻痒であり得る。特発性皮膚炎は、他の患者では、ヒスタミンH−1受容体阻害剤、ヒスタミンH−2受容体阻害剤およびヒスタミンH−4受容体阻害剤による治療に応答する掻痒を発現し得る。原因となる疾病が診断されたかどうかにかかわらず、非ヒスタミン作動性の痒みは多くの場合非常に深刻であり、患者の生活の質に強い悪影響を及ぼし、即時および慢性の治療を必要とする。
ある態様では、哺乳動物患者が非ヒスタミン作動性掻痒に罹患しているかどうかを決定するために、医師または獣医師は、前記患者が、例えばジフェンヒドラミンまたはデスロラタジンのような選択的ヒスタミンH−1受容体阻害剤による治療に陽性反応するかどうか、例えばシメチジンまたはラニチジンのような選択的ヒスタミンH−2受容体阻害剤による治療に陽性反応するかどうか、例えばJNJ7777120またはJNJ10191584のような選択的ヒスタミンH−4受容体阻害剤による治療に陽性反応するかどうかを試験するであろう。患者の掻痒がこれらの治療により軽減されない場合、介護する医者または獣医師は、患者が非ヒスタミン作動性の掻痒に罹患しており、非ヒスタミン作動性止痒薬であるRS−ノルケトチフェンの治療用量による治療から止痒効果を得ることができると結論することができる。
心理的または精神的疾患に関連する掻痒は、一部の患者ではヒスタミン作動性掻痒に関連するが、他のヒト患者では、心理的または精神的疾患に関連する非ヒスタミン作動性掻痒を患うかもしれない。これらの患者の非ヒスタミン作動性掻痒は、例えば不安、うつ、感情的ストレス、神経症、心理的外傷および精神病のような状態に関連し得る。一部のヒト患者において、神経疾患に関連する掻痒はヒスタミン作動性掻痒と関連する可能性があるが、他のヒト患者では、例えば真性糖尿病、多発性硬化症、神経障害性疾患、瘢痕および帯状疱疹後神経痛といった神経疾患であると判断された原因となる状態に関連する非ヒスタミン作動性掻痒に罹患しているかもしれない。
全身性疾患に関連する掻痒は、一部の患者ではヒスタミン作動性の掻痒と関連していることがあるが、他の患者では、例えば、貧血、糖尿病、ホジキンリンパ腫、鉄欠乏症、慢性腎不全、全身性強皮症、多発性硬化症、尿毒症、および妊娠などの状態といった種々の全身性疾患に関連する非ヒスタミン作動性の掻痒に罹患しているかもしれない。
皮膚疾患に関連する掻痒は、多くの場合非ヒスタミン作動性掻痒であり、例えば、円形脱毛症、皮脂欠乏性皮膚炎、アトピー性皮膚炎、皮膚B細胞性リンパ腫、皮膚T細胞性リンパ腫、疱疹状皮膚炎、円板状湿疹、手の湿疹、魚鱗癬、菌状息肉腫、神経皮膚炎、非アトピー性皮膚炎、錯感覚性背痛(notalgia paresthetica)、乾癬、掻痒症、脂漏性皮膚炎、セザリー症候群および静脈瘤性湿疹のような疾病に関連している。
「アトピー性皮膚炎」および「非アトピー性皮膚炎」は、2種類の皮膚炎に分類されるが、異なる疾病である。これらの疾病を区別する特徴的な徴候はない。アトピー性皮膚炎の患者はアレルゲンに対するIgE介在感受性が最も高く、ほとんどが小児であるが、非アトピー性皮膚炎の患者はIgE介在性皮膚炎ではなく、ほとんどが成人である。重要なことに、アトピー性皮膚炎に関連する掻痒と非アトピー性皮膚炎に関連する掻痒のいずれも、実際には専ら、掻痒の非ヒスタミン作動性の形態である。
掻痒は、乾癬に罹患している患者の中で最も頻繁な愁訴(64%)であることが判明している。乾癬性掻痒は、抗ヒスタミン剤に反応せず、乾癬の非ヒスタミン性の症状である。
抗ヒスタミン剤は、種々の状態、一般にはヒスタミン受容体が関与する状態を治療するために使用される。抗ヒスタミン剤がヒスタミン受容体の構成的活性を逆転させるインバースアゴニストであることは、薬理学の当業者に周知である。簡潔にするために、前記インバースアゴニストは、本明細書において、受容体阻害剤または抗ヒスタミン剤と呼ばれる。
掻痒を軽減するために、医師または獣医師は、痒みを引き起こしている原因となる状態を判定し、その原因となる状態を治療しようと試みる。しかしながら、多くの場合、原因となる状態の同定は不可能であり、従って原因となる疾病は特発性のものである称される。そのような場合、または原因となる疾病の治療が不可能な場合、原因となる状態ではなく症状(掻痒)を治療する努力をしなければならない。
確信できるものではないが、ヒスタミン作動性タイプの掻痒および非ヒスタミン作動性タイプの掻痒を確実に区別することができる診断試験は存在していない。したがって、医師または獣医師が特定の患者にどのタイプの鎮痛剤を使用するかを決定する必要があるため、症状(掻痒)に対する診断的努力に集中しなければならない。したがって、最初に医師は、患者が過去に掻痒に対してどのような薬物を使用したかを患者または介護者に尋ねなければならない。最も重要なのは、抗ヒスタミン剤が成功裏に使用されたかどうかという質問である。医師または獣医師はまた、患者がヒスタミン作動性掻痒または非ヒスタミン作動性掻痒に罹患していると確信する前に、抗ヒスタミン剤を投与してもよい。
掻痒を治療するために使用される経口投与される薬物の1つの欠点は、それらの投与から生じる全身性の副作用である。例えば、第1世代の抗ヒスタミン剤は、経口投与の際に鎮静を引き起こすことが知られている。理論にとらわれるものではないが、全身性の副作用は、特定の生体相(biophase)器官または組織(例えば、薬物が全身性の血漿濃度よりも高い濃度で蓄積し得る皮膚)に選択的に分布する薬物に対してはあまり顕著でないと考えられる。このような薬物は、特定の器官または組織において局所的に疾病または症状を抑制する組織濃度に達し、それによって薬物の全身的な曝露および薬物の全身性副作用の発生率を低下させるであろう。したがって、疾病または特定の症状のために生体相に蓄積する薬物を使用することが有利であり得る。このような化合物は、より均一に分布される薬物の有害作用を回避しながら、蓄積された場所で選択的にそれらの活性を発現する。
経口投与後、ラセミ体のノルケトチフェン(RS−ノルケトチフェン)およびその両方の異性体(R−ノルケトチフェン、S−ノルケトチフェン)が皮膚に蓄積することが具体的に見出されている。皮膚は、数多くの皮膚疾病および掻痒と称される症状のための生体相である。皮膚生体相におけるノルケトチフェンの薬物動態曝露パラメータ(曲線下面積、半減期および平均滞留時間)は、全身循環における対応する曝露パラメータを有意に超えることが明らかとなった(実施例6参照)。
一実施形態では、治療を必要とする哺乳動物に治療上有効な量のノルケトチフェンを経口的または局所的に投与することを含む、非ヒスタミン作動性掻痒の治療を必要とする哺乳動物を治療する方法が本明細書において開示されている。特定の実施形態では、生体相選択的な非ヒスタミン作動性掻痒阻害剤は、RS−ノルケトチフェン、R−ノルケトチフェンもしくはS−ノルケトチフェン、またはその薬学的に許容される塩、具体的にはRS−ノルケトチフェンまたはその薬学的に許容される塩である。本明細書中で使用される場合、非ヒスタミン作動性掻痒は、選択的ヒスタミンH−1受容体阻害剤、H−2受容体阻害剤およびH−4受容体阻害剤による治療に耐性である慢性掻痒である。
別の態様では、患者の非ヒスタミン作動性掻痒を治療する方法は、前記患者が非ヒスタミン作動性掻痒に罹患しているかどうかを判定すること、および前記判定が陽性である場合に、前記患者に治療上有効量のRS−ノルケトチフェンまたはその薬学的に許容される塩を経口投与すること、を含み、RS−ノルケトチフェンまたはその薬学的に許容される塩は患者の痒みを減少させ、かつ非ヒスタミン作動性掻痒が選択的ヒスタミンH−1受容体阻害剤、ヒスタミンH−2受容体およびヒスタミンH−4受容体阻害剤での治療に耐性である。
例えばジフェンヒドラミンまたはデスロラタジンのような選択的ヒスタミンH−1受容体阻害剤、例えばシメチジンおよびラニチジンのような選択的ヒスタミンH−2受容体阻害剤、例えばJNJ7777120またはJNJ10191584のような選択的ヒスタミンH−4受容体阻害剤を含む選択的な抗ヒスタミン作動性薬を用いる治療に反応しないタイプの掻痒を伴う哺乳動物を治療する方法が、本明細書において開示されている。
ノルケトチフェンは、米国特許第3,682,930号明細書(その開示は、ノルケトチフェンの合成の教示について、本明細書中に参照として援用される)に記載されているように、当該分野で周知の方法によって製造することができる。
ノルケトチフェン異性体は、米国特許第7,226,934号明細書および米国特許第7,557,128号明細書(これらの開示は、ノルケトチフェン異性体の合成の教示について、本明細書中に参照として援用される)に記載されているように製造することができる。
ノルケトチフェンは、第1世代(鎮静)抗ヒスタミン剤であるケトチフェンの活性代謝物である。ケトチフェンは、市販されている抗ヒスタミン剤の中で最も鎮静性である。ケトチフェンの鎮静作用は厳密に用量制限的であり、推奨用量である1mg(1日に2回(bid))より高い用量はほとんど使用されない。全身投与される1mgのケトチフェンにつき約0.5mgのノルケトチフェンが体内で形成されると現在考えられている。CYP1A2およびCYP3A4のような肝臓酵素を用いて、ケトチフェン分子中のピペリジン窒素の脱メチル化である代謝が肝臓で起こる。ケトチフェンによる鎮静は、ケトチフェンそのものである短時間作用性の「プロドラッグ」によって引き起こされるが、経口投与された薬物の治療効果は、ほとんどの場合、長時間作用する代謝物ノルケトチフェンによって引き起こされる。
反復投与の薬理学的および毒物学的研究が現在行われており、驚くべきことに、鎮静または他の有害事象を引き起こすことなく、ラセミ体または異性体のノルケトチフェンの20mg/kg/日までの一日量を慢性的にイヌに与えることができることが見出されている。同様に、ヒトにおいて、ノルケトチフェンの10mgまでの用量(1日に2回)が、ヒト対象において試験したときに鎮静作用を生じないことが見出されている。
非ヒスタミン作動性掻痒に罹患しているヒト患者に対するラセミ体または異性体のノルケトチフェンの有用な経口用量は、2mg/日〜500mg/日である。より好ましくは、非ヒスタミン作動性掻痒に罹患しているヒト患者に対してノルケトチフェンまたはその異性体の2mg/日〜40mg/日の経口一日量であり、最も好ましくは、非ヒスタミン作動性掻痒に罹患しているヒト患者に対してノルケトチフェンまたはその異性体の2mg/日〜20mg/日のヒト用量である。ここで使用される用量は、様々な塩の形態を使用することができるものの、ノルケトチフェン遊離塩基を指す。
異なる記載のない限り、本明細書におけるノルケトチフェンなる用語は、遊離塩基またはその塩形態を指す。好ましい塩の形態は、塩酸塩およびフマル酸水素の塩である。
非ヒスタミン作動性掻痒に罹患しているイヌおよびネコ患畜に対するラセミ体または異性体のノルケトチフェンの有用な経口投与量は、0.5mg/kg(体重)〜20mg/kg(体重)(遊離塩基として表される)であり、1日1回以上投与される。
非ヒスタミン作動性掻痒に罹患しているウマ患畜のラセミまたは異性体のノルケトチフェンの有用な経口投与量は、0.2mg/kg(体重)〜15mg/kg(体重)(遊離塩基として表される)であり、1日1回以上投与される。
固体剤形の経口投与のための医薬組成物としては、カプセル剤、顆粒剤、丸剤、散剤および錠剤が挙げられる。固体剤形では、活性化合物は、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤または担体(例えば、クエン酸ナトリウム、リン酸二カルシウムなど)、充填剤または増量剤(例えば、デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、ケイ酸など)、結合剤(例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、アカシアなど)、湿潤剤(例えば、グリセロールなど)、溶液遅延剤(例えば、パラフィンなど)、崩壊剤(例えば、寒天、炭酸カルシウム、デンプン、アルギン酸、ケイ酸塩、炭酸ナトリウムなど)、吸収促進剤(例えば、第4級アンモニウム化合物など)、湿潤剤(例えば、セチルアルコール、グリセロールモノステアレートなど)、吸収剤(例えば、カオリン、ベントナイトクレーなど)、潤滑剤(例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウムなど)、および/または他の賦形剤(例えば、緩衝剤など)とともに混合されてもよい。カプセル剤、顆粒剤、丸剤、および錠剤の固体形態は、当技術分野で周知のコーティングおよび/またはシェル(例えば、腸溶性コーティングなど)を有することができる。組成物はまた、胃腸管の特定の部分にて、または制御放出にて、徐放または遅延放出様式にて活性成分を放出するように設計されてもよい。活性化合物はまた、1つ以上の上記の賦形剤または他の適切な賦形剤を用いてマイクロカプセル化することもできる。
経口投与のための液体剤形は、掻痒に苦しむ小児への好ましい投与形態となりうる。そのような処方物には、例えば薬学的に許容可能な溶液、乳剤、懸濁液、シロップ剤およびエリキシル剤が挙げられる。液体剤形はさらに、製剤の当業者に周知の賦形剤、例えば希釈剤(例えば水、その他の溶媒及び可溶化剤、並びにこれらの混合物など)、並びに乳化剤(例えばエタノール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド、油、オレイン酸、グリセロール、ポリエチレングリコール、ソルビタン脂肪酸エステル、及びこれらの混合物など)も含有しうる。
全ての患者の皮膚へのノルケトチフェンの局所投与のための組成物は、クリーム、液滴、ゲル、液体、軟膏、粉末、スプレー、懸濁液、およびパッチおよび包帯などの特定の送達システムを含む。活性化合物に加えて、皮膚組成物はまた、当業者に周知の他の賦形剤を含んでいてもよい。クリーム、軟膏またはゲルまたは溶液は、ノルケトチフェンまたはその異性体或いは前記ラセミ体もしくは異性体の塩を、塩または遊離塩基のいずれかとして投与されるが遊離塩基として計算されたとき、10mg/ml〜100mg/ml含み、罹患領域に1日1回または複数回適用される。ノルケトチフェンまたはその異性体の局所的に適用される処方物の総用量は、処方物中の活性成分の実際の濃度および治療される表面の大きさに依存する。局所/皮膚用処方物の例は、実施例5に記載されている。
非経口注射のための医薬組成物には、薬学的に許容される滅菌の水性または非水性溶液、分散剤、懸濁剤、乳剤および使用前に滅菌注射可能な溶液または分散液に再構成するための滅菌粉末が含まれる。(例えば、水、エタノール、グリセロール、グリコールなどの)種々の水性および非水性担体、希釈剤、溶媒およびビヒクル、ならびに植物油(例えば、オリーブ油など)および有機エステル(例えば、オレイン酸エチルなど)、または種々の賦形剤の混合物を使用することができる。流動性は、例えばレシチンのようなコーティング材料の使用によって、粒子サイズの制限によって、および界面活性剤の使用によって維持することができる。
非経口組成物はまた、保存剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、抗菌剤、抗真菌剤、等張剤、および/または吸収遅延剤などの賦形剤を含み得る。吸収延長または吸収緩徐化効果は、水溶性の低い結晶質または非晶質の懸濁液を注入することによって達成することができる。遅延吸収はまた、薬物を油性ビヒクルに溶解または懸濁させることによって、または注射可能なデポー剤形態(例えば、ポリラクチド−ポリグリコリド、ポリオルトエステル、ポリ無水物などの生分解性ポリマー中の薬物のマイクロカプセル化マトリックス)を使用することによって、種々のタイプのリポソームまたはマイクロエマルションを用いて薬物を保持することによって、得ることができる。注射用処方物は、様々な方法で滅菌することができる。
全ての組成物は、当業者に周知であるような他の賦形剤を含むことができる。
本明細書に記載されている経口または皮膚用組成物は、コルチコステロイドまたは免疫抑制剤のような止痒活性を有する他の薬物と共に、ノルケトチフェンまたはその異性体またはその塩を含む併用療法からなることもできる。ノルケトチフェンまたはその異性体の止痒活性のために、様々なタイプの掻痒疾患に罹患している患者を前記併用療法で治療する場合、有益であるステロイドの節約効果または免疫抑制剤の薬剤節約効果を得ることができる。
本明細書に開示された医薬組成物中の活性成分の実際の投与量レベルは、所望の治療効果を得るように変更することができる。したがって、使用される薬物の量および投薬の頻度は変更することができ、投与形態、疾病の重症度、および例えば個々の患者の一般的な健康状態、年齢および体重などの他の状況のような要因に依存するであろう。医学の当業者であれば、ここに示した用量よりも高い用量または低い用量を使用することができ、用量はここで示唆されるよりもより多いまたは少ない頻度で与えられ得ることを認識するであろう。
本発明は、以下の非限定的な実施例によってさらに説明される。
実施例1.非ヒスタミン作動性止痒活性:マウスにおけるクロロキン誘発性掻痒
目的は、マウスにおけるノルケトチフェンの非ヒスタミン作動性止痒効果を研究することであった。クロロキンは、マウスにおいて非ヒスタミン作動性掻痒を誘発する。
1.5時間絶食させた後、マウスに被験物質の単回経口投与を行った。経口投与の60分後に、肩甲骨間レベルで背部の予め剃毛した吻側部分に10mg/kgのCQの皮下注射を投与した。CQ注射の直後に、薬物治療を知らされていない研究室の職員が40分間、掻く発作(bouts of scratching)を計数した。
結果は、ノルケトチフェンの単回経口投与がマウスにおけるCQ誘発性の掻痒を減少させたことを示している。単回投与のプレドニゾロンはまた、CQ誘発性の掻痒を減少させた。ヒスタミンH−1受容体阻害剤であるデスロラタジンおよびJNJ7777120(H−4)はクロロキン誘発性の掻痒を阻害せず、それは、クロロキンを投与したヒトマラリア患者におけるヒスタミンH−1受容体阻害剤の止痒活性が乏しいか、または止痒活性がなかったという報告を確証するものである。
ノルケトチフェンがクロロキン誘発性掻痒の強力な阻害剤であるという知見は、ケトチフェンがクロロキン誘発性掻痒に対して阻害活性を有さないと記載されていたので驚くべきことである。
実施例2.非ヒスタミン作動性止痒活性:イヌにおけるクロロキン誘発性掻痒
目的は、イヌにおけるノルケトチフェンの非ヒスタミン作動性止痒効果を研究することであった。クロロキンはイヌにおいて非ヒスタミン作動性掻痒を誘発する。
イヌにおける非ヒスタミン作動性止痒薬活性を試験するための新しい方法が開発された。クロロキン(CQ)を非ヒスタミン作動性起痒物質(pruritogen)として使用した。2時間絶食させた後、ビーグル犬に被験物質を含むカプセルを経口投与した。1つのノルケトチフェンの単回投与をイヌに投与した。投与後直ちに、クロロキンを橈側皮静脈に静脈内投与した(2mg/kgを5分にわたり)。クロロキン注射の3時間後に、掻痒の事象(噛む、舐める、掻く)を60分間、計数した。すべての被験物質はゼラチンカプセルで投与した。掻痒の事象は、動物の薬物治療を知らされていない研究室の職員によって計数された。
イヌに投与した後、CQは掻痒を誘発し、それは、ノルケトチフェンおよびプレドニゾロンによって減少した。別々のクロロキン試験は、ヒスタミンH−1アンタゴニストデスロラタジンの止痒活性が欠如していることを実証した。
結果は、化合物の単回経口投与後3時間以内に、ノルケトチフェンがクロロキン誘発性掻痒を減少させたことを実証する。プレドニゾロンは、ADを有するイヌの掻痒を抑制することが知られており、マラリア患者のクロロキン誘発性掻痒を軽減することも知られている。この試験でのプレドニゾロンの止痒活性は、この試験方法を立証した。
モデルの正当化:CQは、後根神経節の皮膚の求心性樹状突起に発現するMrgprA3(Mas関連Gタンパク質アンキリン)受容体を活性化することによって掻痒を誘発する。リガンド活性カルシウムチャネルであるTRPA1(Transient Receptor Potential Ankyrin 1(一過性受容体電位アンキリン1))およびTRPV1(Transient Receptor Potential Vanylloid 1(一過性受容体電位バニロイド1))は、MrgprA3の下流標的であり、TRPA1およびTRPV1の少なくとも1つは現在、非ヒスタミン作動性アトピー性皮膚炎によって引き起こされる慢性の痒みに必要とされていると考えられている。IL−31受容体は受容体TRPA1およびTRPV1と共局在し、IL−31依存性は、IL−31誘発性の掻痒は受容体ノックアウトマウスで減少するという事実から明らかである。したがって、CQ誘発性掻痒は、非ヒスタミン作動性AD掻痒に対する薬物の効果を試験するための十分に正当なイヌモデルである。理論にとらわれるものではないが、MrgprA3/TRPA1軸の阻害は、ノルケトチフェンの臨床的に関連する非ヒスタミン作動性様式の作用であり得る。
実施例3.非ヒスタミン作動性止痒活性:マウスにおけるロイコトリエン誘発性掻痒
止痒効果をCD−1マウスにおいてインビボで試験し、ロイコトリエン前駆体5−HPETEを、非ヒスタミン作動性掻痒を誘発するための起痒物質として使用した。動物にノルケトチフェンHF、10mg/kgを経口投与し、その60分後、5−HPETE(0.1%エタノールを含む50μL生理食塩水中5μg)を、マウスの背部の吻側部分の以前にクリップされた領域に皮内注射した。5−HPETE注射の直後から、掻く発作を40分間計数した。掻痒に対する保護(protection)は、ビヒクル効果の%で計算した。
試験結果(表4)は、ノルケトチフェンHF10mg/kgの経口投与が、マウスにおける5−HPETE誘発性の掻痒を約40%減少させたことを実証した。
別個の5−HPETE試験は、ヒスタミンH−1アンタゴニストデスロラタジンに止痒活性がないことを実証した。
5−HPETEは非ヒスタミン作動性掻痒の強力な誘発剤であることが明らかとなった。マウスに10mg/kgノルケトチフェンの単回用量を経口投与した後、ノルケトチフェンは、1時間以内に5−HPETE誘発性の掻痒を阻害した。
モデルの正当化:HPETEおよび他のリポキシゲナーゼ産物は、5−HPETEの非ヒスタミン作動性掻痒活性を説明し得る後根神経節のTRPA1およびTRPV1リガンド活性化カルシウムチャネルを直接活性化することを示した。
実施例4.非ヒスタミン作動性止痒活性:マウスにおけるIL−31誘発性掻痒
付随する非ヒスタミン作動性掻痒を伴う掻痒誘発性サイトカインIL−31の皮膚濃度の増加は、アトピー性皮膚炎(AD)を有するヒト患者およびイヌ患畜の皮膚において見出される。ジフェンヒドラミンのような第1世代の抗ヒスタミン剤は、催眠作用のためにAD患者の痒みを軽減することができるが、ADに罹患している患者の掻痒はデスロラタジンのようなヒスタミンH−1阻害剤によって阻害されないことはよく知られている。
本研究は、非ヒスタミン作動性掻痒を誘発するための起痒物質としてネズミIL31を使用して、マウスで行った。マウス背部の吻側部分の予め脱毛された領域に1.0μg/30gマウスの用量にてのネズミIL31を皮下注射される正確に60分前に、マウスに被験物質を経口投与した(po)。IL31を0.1%ウシ血清アルブミン(BSA)を含むリン酸緩衝生理食塩水(PBS)に溶解した。注入量は0.1ml/マウスであった。IL−31の注射の30分後に開始して、合計120分間持続して、掻く発作を計数した。掻く発作は、動物の前処理を知らされていなかった実験室の職員によって計数された。
上記の方法論を使用した別個のIL−31試験は、ヒスタミンH−1アンタゴニストであるデスロラタジン10mg/kg(経口投与)には止痒活性がないことを実証した。
ノルケトチフェンおよび参照化合物オクラシチニブの止痒活性を実証した試験結果を表5に示す。
ノルケトチフェンの単回投与は、経口投与後1時間以内に非ヒスタミン作動性機構によりIL−31誘発性掻痒を強力に阻害すると結論付けられた。
IL−31は、アレルギー性皮膚炎および非アレルギー性皮膚炎の両方によって引き起こされる掻痒の重要なメディエーターである非ヒスタミン作動性および高度に掻痒性のサイトカインである。強力な掻痒性サイトカインであるIL−31の高濃度は、アトピー性皮膚炎および非アトピー性皮膚炎のみならず、円形脱毛症、菌状息肉腫、錯感覚性背痛、結節性痒疹、乾癬およびセザリー症候群(これらの全ては掻痒を引き起こす皮膚疾病である)を患っている患者の皮膚においても見出されている。従って、これらの疾病に罹患している患者において発現された掻痒は、IL−31介在性非ヒスタミン作動性掻痒に罹患している。
問題は、IL−31の掻痒誘発効果を阻害する薬物がほとんどないことである。現在知られている唯一のIL−31選択的阻害剤は、720個のアミノ酸からなる融合タンパク質であるOSMR−L−GLPである。さらに、IL−31に対する抗体およびIL−31受容体は、IL−31掻痒誘発経路を選択的に遮断すると予想され得るが、これらの分子も注射されなければならないタンパク質である。したがって、現在利用可能な選択的IL−31阻害剤は、経口または局所投与に適してはいない。ヤヌスキナーゼ阻害剤であるオクラシチニブはIL−31の掻痒誘発効果を阻害するが、イヌでの獣医学的使用のためにのみ承認されている。驚くべきことに、ノルケトチフェンがIL−31介在性の掻痒を阻害することが今や見出されている(表5参照)。
実施例5. ノルケトチフェンの局所投与
この研究の目的は、局所(皮膚)適用後にノルケトチフェンが吸収されるかどうかを決定することであった。
1.0%ノルケトチフェンHFを含有するラノリン/エタノールクラム(cram)を、以下のように調製した:エタノール中の遊離塩基として計算して、2.5%のRS−ノルケトチフェン水素フマレートを含有する溶液を調製した。ラノリンを秤量し、ラノリンを入れた容器を熱湯に浸して液化させた。ラノリンは液体であったが、エタノール中2.5%のRS−ノルケトチフェン溶液と急速に混合し(ボルテックスして)、1.0%の溶液を得た。エタノール/ラノリン溶液を固化させて、60%ラノリン/40%エタノール中1.0%RS−ノルケトチフェンからなるクリームを得た。
約10mgのノルケトチフェンクリームまたはビヒクルのクリームのいずれかをマウスの両耳に塗布し、30分間放置した。次いで、クリームを除去し、アセトン中の既知の炎症誘発性化合物クロトン油の1%溶液を両方の耳に適用した。アセトンが乾燥した後(10秒)、被験物質(またはビヒクル)を含むクリームを再度塗布し、動物をケージに戻した。クロトン油投与後の0分、30分、60分、90分および120分に、4匹の動物からなる複数の群をハロタンで麻酔して、安楽死させた。クリームを耳から拭き取り、耳を取り出して秤量した。
被験物質の効果を表6に示す。全ての結果は、8つの耳からの平均耳重量(±S.E.M.)を表す。クロトン油で処理した耳の重量は、90分以内に約30%増加した。ノルケトチフェンの単回皮膚投与の後にクロトン油誘発性炎症の完全な阻害が存在した。局所適用後/皮膚適用後、ノルケトチフェンが急速に吸収されると結論づけられた。非常に迅速な発症(<30分)は、皮膚がノルケトチフェンの止痒活性のための生体相であることを示す。
ノルケトチフェンは、局所/皮膚適用後に急速に吸収されると結論付けられた。非常に迅速な発症(<30分)は、皮膚がノルケトチフェンの止痒活性のための生体相であることを示す。
実施例6.経口薬物投与後の皮膚薬物蓄積
この研究の目的は、経口投与後のノルケトチフェンの薬物動態学的特性を決定することであった。
11.2〜13.9kg(2〜4歳)の体重の5匹の雄ビーグル犬を研究に使用した。全ての動物には、遊離塩基の5.6mg/kg/日に等しい、フマル酸水素塩としての被験物質の経口投与量8.0mg/kg/日を含有するゼラチンカプセルを投与した。動物に4週間連続して毎日1回投与し、続いてさらに2週間のウォッシュアウト期間を毎日観察した。薬物投与の1日目および28日目に、複数の血漿サンプルおよび皮膚生検を各イヌから採取した。血漿および皮膚のサンプリングは、投与前および投与後2時間、6時間、12時間および24時間に行った。血漿及び皮膚サンプルもまた、28日の投薬期間中及び研究の最後の日(42日目であった)までの間、所定の間隔で断続的に採取した。血液サンプルを、橈側正中皮静脈(v.cephalica antebrachii)から採取した。6mm(直径)の皮膚生検装置(Acu−Punch(登録商標)、Acuderm(登録商標)Inc.、フォートローダーデール、フロリダ州33309所在)を用いて、腹部中央部から側部腹部までの領域から皮膚生検を採取した。4匹または5匹のイヌの各々から複数の血漿および生検サンプルを得た。皮下脂肪の沈着物を皮膚サンプルから注意深く切り取り、皮膚サンプルの重量を測定した。有効なLC/MS/MS法を用いて、血漿サンプルおよび皮膚生検サンプルを分析した。全ての薬物動態解析は、Pharsight WinNonlin(登録商標)Professional v5.2.1ソフトウェアを用いて行った。
表7に示すように、経口薬物投与後、ノルケトチフェンの顕著な皮膚蓄積が存在していた。
ノルケトチフェンは掻痒の強力な阻害剤であり、皮膚はその活性のための生体相であるため、ノルケトチフェンの皮膚蓄積はこの薬物の止痒活性をさらに改善し、同時に全身性有害事象のリスクを減少させる。
実施例7.例示的な経口投与処方物
ノルケトチフェン(例えば、錠剤、カプセル剤およびシロップ剤など)の経口投与のための処方物を開発した。
活性成分は、均一な配合物が形成されるまで、ラクトースおよび微結晶セルロースと混合した。ブルーレーキを加え、さらに混合した。最後に、ステアリン酸カルシウムを混合し、得られた混合物を、例えば9/32インチ(7mm)の浅い凹状パンチを用いて錠剤に圧縮した。他の強度の錠剤は、活性成分の賦形剤に対する比、または錠剤の最終重量を変更することによって調製することができる。
当業者は、経口処方物が、例えば、錠剤、カプセル剤、イヌ用おやつ(dog−treats)、ネコ用おやつ(cat−treats)、シロップ剤または別の形態の液体処方物の形態であり得ることを理解する。
実施例8.例示的な局所/皮膚用投与処方物
局所/皮膚用溶液、局所/皮膚用軟膏、局所/皮膚用乳剤および局所/皮膚用クリームは、RS−ノルケトチフェンの局所/皮膚投与形態の例である。ノルケトチフェン処方物は自己保存性であるので、保存用賦形剤は必要とされない。
必要に応じて、粘度を粘度調整剤で調整して好ましい粘度を得ることができる。最終的な酸性度は、緩衝剤の濃度を調整することによって、または酸または塩基を添加することによって調整することができる。
局所/皮膚用溶液処方物は、賦形剤を適量の水に一度に1つずつ加え、溶解するまで混合することによって調製した。すべての賦形剤を加えて溶解させたら、ノルケトチフェンを賦形剤の溶液に加え、溶解するまで連続的に混合した。局所/皮膚用溶液の酸性度は、緩衝系を変更することにより、または酸または塩基溶液を加えて所望のpHにすることによって測定および調整した。必要に応じて、上記のように粘度および等張性を調整した。
用語「1つの(a)」及び「1つの(an)」並びに「その(the)」及び同様の指示語の(特に添付の特許請求の範囲の文脈における)使用は、本明細書中に別途記載されるか又は文脈から明白に否定されないかぎり、単数及び複数の両方を対象とするように解釈されることになっている。
本明細書中で使用されるような第1、第2などの用語は、いかなる特定の順序も示すようには意図されておらず、単に複数の、例えば複数の層を、示す便宜のためのものである。
用語「含んでなる(comprising)」、「有している(having)」、「備えて(含んで)いる(including)」、及び「含有している(containing)」は、別途記載のないかぎり、オープンエンドの用語(すなわち「含んでいるが、それに限定されない(including,but not limited to)」を意味している)として解釈されることになっている。
値の範囲の記述は、別途記載のないかぎり、単にその範囲内にある各々別個の値を個々に参照する簡便な方法としての役割を果たすように意図されており、各々別個の値はあたかもその値が本明細書中で個々に記述されるかのように本明細書中に組み込まれる。すべての範囲の端点はその範囲内に含まれ、かつ独立に組み合わせることが可能である。
本明細書中に記載された方法はすべて、別途記載されるか又は文脈から明白に否定されないかぎり、適切な順序で実施されることが可能である。
いかなる例又は典型的な語法(例えば「例えば〜など」)の使用も、単に本発明をより十分に例証するように意図されたものであって、別途主張のないかぎり本発明の範囲に対する限定を提示するものではない。
本明細書中の言葉は、特許請求の範囲に記載のないいかなる要素についても、本明細書中で使用されるような本発明の実行に不可欠であると示していると解釈されるべきではない。
本明細書において使用される「抗ヒスタミン剤」なる用語は、別段の記載がない限り、ヒスタミンH−1受容体阻害剤を指す。
本明細書において使用される「第1世代の抗ヒスタミン剤」および「Gen−1抗ヒスタミン剤」という用語は、一般に鎮静作用を示す抗ヒスタミン剤を指す。
本明細書において使用される「第2世代抗ヒスタミン剤」および「Gen−2抗ヒスタミン剤」という用語は、一般に鎮静効果を示さない抗ヒスタミン剤を指す。
本明細書において使用される「患者(patient)」という用語は、別段の記載がない限り、ヒト患者、イヌ患畜、ネコ患畜およびウマ患畜を意味する。
本明細書中で使用される場合、「生体相」という用語は、薬物がその治療活性を発現する患者の体内の部位を指す。
簡潔にするために、「皮膚炎」および「湿疹」なる用語は、互換的に使用され、本明細書においては同義語として使用される。
用語「疾病」、「状態」および「疾患」は同義語であり、本明細書においては互換的に使用される。
「アトピー性」および「アレルギー性」なる用語は同義語であり、本明細書においては互換的に使用される。
「ヒスタミン性」および「ヒスタミン作動性」なる用語は同義語であり、本明細書において互換的に使用される。
「非ヒスタミン性」および「非ヒスタミン作動性」なる用語は同義語であり、本明細書において互換的に使用される。
本発明について好ましい実施形態に関して説明がなされてきたが、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更がなされうること、及びその実施形態の要素の代わりに等価物が用いられうることは、当業者には理解されるであろう。加えて、本発明の本質的な範囲から逸脱することなく、特定の状況又は材料を本発明の教示に適応させるために、数多くの改変がなされてもよい。したがって、本発明は本発明を実行するために企図された最良の形態として開示された特定の実施形態に限定されないが、本発明は添付の特許請求の範囲の範囲内にある全ての実施形態を含むことになることが、意図されている。

Claims (9)

  1. 非ヒスタミン性掻痒の治療を必要とする哺乳動物を治療する方法であって、前記方法は、非ヒスタミン性掻痒の治療を必要とする哺乳動物に治療上有効な量のRS−ノルケトチフェンまたはその薬学的に許容される塩を経口的に投与して、それにより前記哺乳動物が掻くという要求を低減することを含み、非ヒスタミン作動性掻痒は、選択的ヒスタミンH−1受容体阻害剤、ヒスタミンH−2受容体阻害剤およびヒスタミンH−4受容体阻害剤での治療に耐性であり、かつ前記非ヒスタミン作動性掻痒は、皮膚疾患、神経疾患、または全身性疾患に関連している、方法。
  2. 前記非ヒスタミン作動性掻痒は、皮脂欠乏性皮膚炎、皮膚T細胞性リンパ腫、円板状湿疹、手の湿疹、円形脱毛症、アトピー性皮膚炎、皮膚B細胞性リンパ腫、疱疹状皮膚炎、魚鱗癬、特発性皮膚炎、菌状息肉腫、非アトピー性皮膚炎、錯感覚性背痛、乾癬、結節性痒疹、脂漏性皮膚炎、セザリー症候群または静脈瘤性湿疹である皮膚疾患と関連している、請求項1に記載の方法。
  3. 前記哺乳動物はヒトである請求項1に記載の方法。
  4. 前記哺乳動物はイヌである請求項1に記載の方法。
  5. 前記哺乳動物はネコである請求項1に記載の方法。
  6. 前記哺乳動物はウマである請求項1に記載の方法。
  7. 前記神経疾患は、真性糖尿病、多発性硬化症、神経障害性疾患、瘢痕または帯状疱疹後神経痛である請求項1に記載の方法。
  8. 前記全身性疾患は、貧血、糖尿病、鉄欠乏症、慢性腎不全、全身性強皮症、多発性硬化症または尿毒症である請求項1に記載の方法。
  9. 請求項1に記載の方法は、経口投与を行う前に、前記患者が非ヒスタミン性掻痒に罹患しているかどうかを判定して、前記判定が陽性である場合に前記患者に治療上有効量のRS−ノルケトチフェン、その異性体、またはその薬学的に許容される塩を経口投与すること、をさらに含み、RS−ノルケトチフェン、異性体、またはその薬学的に許容される塩は患者の痒みを低減し、かつ非ヒスタミン作動性掻痒が選択的ヒスタミンH−1受容体阻害剤、ヒスタミンH−2受容体阻害剤およびヒスタミンH−4受容体阻害剤での治療に耐性である、方法。
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